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神仏畏れぬ罰当たり共

#サムライエンパイア #猟書家の侵攻 #猟書家 #望月鈿女 #メガリス #戦巫女 #弥助アレキサンダー #魔軍転生

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●神社を狙う魔の手
「かの神社に祀られているという『真実と未来を映すという神鏡』、これはメガリスに相違ないでしょう」
 魚骨と化した半身を持つ邪なる巫女は、とある神社の御神体に目を付けた。特殊な力を持つと言う伝承から、それは彼女が探すメガリスに間違いないと判断したようだ。
「……メガリスの力があれば、全ての巫女も救われましょう」
 異形の巫女『望月鈿女』は、大蛇の大群を率い神社を目指して進軍を開始した!

●絶対に許さない、殲滅だ!
「新たなる猟書家の襲撃が予知された! 疾く現地に赴き、オブリビオン共を殲滅するのだ!」
 グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、集まった猟兵達に新たな猟書家の出現を告げる。当然その猟書家は討伐せねばならないが、百々の口調は常よりも少々過激である。

「猟書家の名は『望月鈿女』、貴奴の目的は『神社の破壊』と『そこにあるメガリスの奪取』だ。奴は天光神社と言う神社の御神体である『真実と未来を映すという神鏡』や、所蔵する神弓、そして曰くのある薙刀を、メガリスだと決めつけて狙っているのだが……つまりそれは我のことだ!」
 そう、猟書家が襲撃を企てていたのは、百々が元々祀られていた神社であった。そうなれば、彼女がこうも憤慨している事にも納得がいく。
「我がヤドリガミとなって出歩いているのは公然の秘密ではあるのだが、奴は伝承だけを聞いて襲撃を決めたようだな。何としてでも、この神社を護ってくれ」
 オブリビオン達の目的はメガリスのみでは無く、江戸幕府を霊的に守護する神社の破壊も目論見の一つである。そのため、神社を破壊してからメガリスを探すようだ。目的の物が無いと言っても、引いてくれるような事は無いだろう。

「猟書家が率いているのは『うわばみ』なる大蛇の大群だ。全長は3~5mで、噛み付きや巻き付きだけで無く、炎まで吐いてくるぞ。また、『超・魔軍転生』により、魔軍将『弥助アレキサンダー』が憑装されている。彼の者の意識は無く単純な戦闘能力の強化だけのようだが、努々油断はするでないぞ」
 単なる大きな蛇だと思って戦えば、痛い目を見ることになりかねない。
「これを迎撃するわけだが、神社の戦巫女も共に戦ってくれる。桔梗と睡蓮という双子の姉妹だ」
 桔梗は薙刀が得意で、ユーベルコード『巫覡載霊の舞』を使用出来る。睡蓮は符術を得意としており、『七星七縛符』のユーベルコードを使用出来る。他にも神社仏閣や現地の地形などに詳しいため、それらの情報を利用するのも良いだろう。ちなみに、天光神社は山の中腹にある中規模の神社である。

「猟書家である望月鈿女は、その力が制限されるために憑装しておらぬ。此奴さえ倒せば、後のオブリビオンは烏合の集となり容易に殲滅出来るはずだ。どうかこの神仏を畏れぬ罰当たり共に、天罰を下してやってくれ!」
 グリモア猟兵の責務がために戦えない百々は、猟兵達に全てを頼んで転移させるのであった。


夢幻
●幹部シナリオのため、二章構成となります。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『戦巫女と協力して戦う(猟兵ほど強くはありませんが、神社仏閣に詳しいです)』です。
●神社のイメージはこんな感じです。
「https://tw6.jp/gallery/?id=39678」
●協力してくれる巫女の使えるユーベルコード
『巫覡載霊の舞』
 対象の攻撃を軽減する【神霊体】に変身しつつ、【衝撃波を放つなぎなた】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
『七星七縛符』
 【護符】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。


 1章:集団戦『うわばみ』
 2章:ボス戦『望月鈿女』
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第1章 集団戦 『うわばみ』

POW   :    噛みつく
【鋭い牙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    巻きつく
【素早い行動】から【巻きつき攻撃】を放ち、【締めつけ】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    炎を吐く
【体内のアルコールを燃焼した炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 大蛇の大群が、神社を目指して進軍する。先ずはこの『うわばみ』の迎撃からだ。戦巫女の姉妹と協力して、神社に近づかれる前にやっつけよう。ある程度倒せば、焦れた猟書家が姿を現すはずだ。
 ちなみに桔梗と睡蓮の戦闘力は、二人で協力すればうわばみ一体をなんとか倒せるといった程度だ。よって、防衛の主力は猟兵が担うことになる。
六道銭・千里
いや~グリモアベースで荒れとったな…まぁそれも仕方ないやろうけど…(苦笑)
まぁ土足で家を踏み荒らされんのはなぁ…
ほんじゃあ、六道銭家が微力ながら力を貸すとしようか


巫女さんには御縁玉を森の中とかにばら撒いてもらう手伝いを頼むわ
『結界術』で相手の進行方向の制限ってな…
まぁ破られたら破られたでそっち方面からも来とるって分かるしな【情報収集】

うわばみは銭貫文棒を持って霊符を投擲【破魔・誘導弾】
敵の攻撃を小型の結界で一時受けたり回避して【盾受け・見切り】
そこそこ戦闘…霊符をばら撒いたら斉符結界!
薄い壁のようなんで相手の首を切断させてもらおうか…



「いや~グリモアベースで荒れとったな……まぁそれも仕方ないやろうけど……」

 先ほど見た小さなグリモア猟兵が憤慨する様子を思い浮かべ、六道銭・千里(冥府への水先案内人・f05038)は苦笑を浮かべた。

「まぁ土足で家を踏み荒らされんのはなぁ……ほんじゃあ、六道銭家が微力ながら力を貸すとしようか」

 とはいえ、彼女の心境は理解出来る。彼は神社の防衛に協力すべく、神社の境内にて二人の戦巫女へと声を掛けた。

「『御縁玉』を森の中とか……奇襲を受けたら困る場所にばら撒いてもらえるやろか?」
「了解だ!」
「これで結界とするのですね。承りました」

 彼の依頼を受けて、桔梗と睡蓮はその任を果すために森へと向かっていった。これで敵の進行方向を制限出来れば、戦いやすいというものだ。よしんば結界を破られたとしても、その情報があるかないかではその後の対応のやりやすさも大きく変わる。
 そして結界を構築して暫し、二匹のうわばみが神社の参道を進軍してきた。どうやら結界は上手く効いている様子だ。

「さーて、おいでなすったか……」

 鋭い牙の生えた口で噛み付きをしかけてくる大蛇に対し、千里は銭貫文棒で牽制しつつ霊符を投げて応戦する。相手の攻撃は強烈だが、その射程は短い。彼はしっかりと距離を取りながら、これでもかと霊符を投げ続ける。

「そろそろ頃合いやな。……この場は俺が占領させて貰うわ」

 ばらまいた霊符は結界となり、千里の行動を強化する。これが彼の奥義『斉符結界』である。

「これで……終いや!」

 そして千里が放った薄い壁状の結界が、二匹のうわばみの首を切断した。まずは彼の手によって、オブリビオンの先鋒は討ち取られたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神樹・鐵火
御神体を穢すと碌な事にはならんのだがな
神様に叱られるぞ?
ほら、此処にいるだろ此処に

炎や絡み付きは【羅気】による力場干渉で弾き飛ばす
食い付いてくるヤツにはコイツをくれてやる
宝球化した龍拳を噛みつきに対する【カウンター】でねじ込み怯ませたり
口を【武器受け】で掴み、【怪力】で顎を外して使い物にならなくする
そうすれば桔梗殿の長刀で切り伏せ易いだろう
睡蓮殿の護符で動きを止めた個体の尻尾を【蛮神乱舞】で引っ掴み
他の蟒蛇を巻き込んで叩きのめす



 先鋒の大蛇が討ち取られたのも束の間、ずりずりと後続が這い進んでくる。どうやら望月鈿女は、かなりの数のオブリビオンを配下としているようだ。

「御神体を穢すと碌な事にはならんのだがな……神様に叱られるぞ?」

 その前に立ちはだかるのは、神樹・鐵火(脳筋駄女神・f29049)だ。彼女はその身に神気を漲らせ、うわばみの群れと相対する。

「そう、此処に居る私にな!」

 神罰を下すは彼女自身、鋼鉄と炎を司る戦神「イクサビノヒメ」が、神域を穢すオブリビオン共へとその拳でもって神の怒りを知らしめるのだ。

「シャアアアアア!!」
「遅い! はあっ!」

 しかし、うわばみ達はそもそも神社を破壊するために此処を襲撃に来たのだ。例え神そのものが立ち塞がろうとも、そう簡単に臆することは無い。だが、威勢良く飛びかかった先頭の大蛇はその口に『龍拳』の宝球をぶち込まれ、そのまま口を掴んで剛力で顎を外されてしまった。これではまともに戦うことも出来ない。その大蛇の処理は桔梗に任せ、鐵火は次なる相手へと向き直る。

「次は貴様だ」
「シャーー……」

 仲間をあえなく瞬殺されたことで、流石にうわばみも鐵火を警戒しているようだ。しかし、敵の注意が彼女へと向いたところで、睡蓮からの援護が飛んだ。

「七星七縛符! 鐵火様、今のうちにお願い致します!」
「よくやった。蛇よ、戯れだ……これでも受け取れ!」

 睡蓮のユーベルコードで動きの止まったうわばみの尻尾を掴んだ鐵火は、『蛮神乱舞』で大蛇の巨体を振り回し、残る蛇へと叩きつける。
 猛る神は大いに暴れ、オブリビオン共を蹴散らすのであった。 

大成功 🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】
メガリスだと思い込み、襲撃してくるとは
相手も余裕がないということなのでしょうか
兎に角、今は阻止を優先しましょう

桔梗殿、睡蓮殿の御二人は後衛にて援護をお願いします
敵の動きさえ止められれば、トドメは此方が差しましょう
……ただし、いずれの術も命を削るもの
長い時間の使用、多用はしないようにしてください

敵には駆け出して接近し、早業の抜刀術『陣風』
2回攻撃となぎ払いにてより多くの敵、広範囲を攻撃
倫太郎の援護から動きを封じられている、攻撃を受けている敵を
視力にて瞬時に確認し、その敵を中心に周囲を巻き込む

牙による攻撃は動きが速い為、後ろへと跳んで後退しながら防御
刃による武器受けにて牙を防ぎ、その後反撃


篝・倫太郎
【華禱】
思い込みが激しい狂信者の説もあるぜ?
聞く耳を持たない、ってヤツ
なぁんか、そっちの気がするんだよな……
ま、今は阻止最優先だな

夜彦が桔梗と睡蓮に出してる指示を確認した後
地形の確認をしとく
出来るだけ被害は出さずに済ませたいからな

夜彦の最後の言葉に笑って
長時間の使用も多用もさせないで片付ければ問題ねぇ……だろ?

拘束術使用
射程内の総ての敵に鎖での先制攻撃からの拘束
同時に衝撃波と吹き飛ばしを乗せた華焔刀でなぎ払い
刃先返して2回攻撃の範囲攻撃
この時、夜彦とは異なる対象を狙い
神社から遠ざけるように攻撃を仕掛ける

敵の攻撃は近づかなきゃ怖くねぇ

けど、念の為見切りと残像で回避
拘束術の鎖で敵の攻撃を確実に阻止



 神社へと続く参道に、二人の猟兵の姿があった。彼らもオブリビオンの襲撃を阻むべく、この地へと駆けつけたのだ。

「メガリスだと思い込み、襲撃してくるとは……相手も余裕がないということなのでしょうか?」
「思い込みが激しい狂信者の説もあるぜ? 聞く耳を持たない、ってヤツ。なぁんか、そっちの気がするんだよな……」

 疑問を呈する月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)に、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)は私見を伝える。今回の敵はなりふり構わずというよりも、どちらかと言えば倫太郎の言うように、狂ってまともな思考を出来ていない可能性の方が高そうだ。

「兎に角、今は阻止を優先しましょう」
「ま、今は阻止最優先だな」

 相手がどうであれ、猟兵のやることは変わらない。オブリビオンを撃退してこの神社を護るのだ。ちょうど先行する猟兵達の働きによって、敵の波が途切れていた。次なる敵が訪れる前にと、夜彦は巫女の姉妹へと指示を出す。

「桔梗殿、睡蓮殿の御二人は後衛にて援護をお願いします。敵の動きさえ止められれば、トドメは此方が差しましょう。……ただし、いずれの術も命を削るもの。長い時間の使用、多用はしないようにしてください」
「この神社を護るためならば、多少の無理は厭わぬ所存だ」
「ですが、そこまで言って頂けるのなら……私たちは援護に回らせて頂きます」

 夜彦の気づかいに、姉妹は後ろに控え猟兵達に戦いを任せる。とはいえ、必要となれば、彼女達はユーベルコードの使用を辞さないだろう。

「ま、長時間の使用も多用もさせないで片付ければ問題ねぇ……だろ?」

 そんな様子を察してか、夜彦が会話をしている間に地形を確認していた倫太郎は、彼へとそう笑って言った。巫女の姉妹に負担を掛けないためにも、ここは頑張りどころだ。
 そうこうしている間に、次なるうわばみの群れが押し寄せてくる。その数五匹、参道の山道を大蛇が埋め尽くし、二人を噛み殺さんと顎を開いて進軍してきた。

「速攻で片付けるぜ! そらっ、縛めをくれてやる」

 先制の一撃は倫太郎からだ。彼の放った『拘束術』による見えない鎖が、うわばみの動きを制限する。

「続けて……喰らえっ!」
「参ります……全て、斬り捨てるのみ」

 敵の動きが止まったところで、二人の攻撃がうわばみへと叩き込まれた。
 倫太郎は『華焔刀』をなぎ払い、二匹の大蛇を切り裂いて衝撃破で吹き飛ばす。更に返す刃で、もう一陣の衝撃破をお見舞いした。
 夜彦はといえば、一気に敵の懐に踏み込んだかと思えば、目にも止まらぬ抜刀術で大蛇たちを切り刻んだ。『陣風』と呼ばれるその技は、三匹の大蛇を瞬く間に骸へと変えたのだ。
 二人が分担して全ての敵を攻撃したことで、後ろの巫女姉妹の元へと抜ける敵は出なかった。幾度も共に戦って来た二人にとって、この程度の連携などは造作も無いことだ。

「これで、終わりです」
「そらよっ!」

 そして倫太郎が吹き飛ばした手負いの二匹の拘束は、未だに外れていない。後はそれぞれがトドメを刺して終了だ。倫太郎の宣言通りに、巫女姉妹の出る間もなく、二人はうわばみの集団を瞬殺したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

九頭竜・聖
神を祀る社を穢そうなどという行い……見過ごすわけには参りませんわ

仕える神は異なれども、同じく神に仕え、身を捧げた身
桔梗様と睡蓮様には親近感を感じますね
共に力を合わせましょう

わたくしめにできるのは偉大なる龍神様の御力をお借りすること
それには暫しの時が必要でございます
お二人には近辺で身を隠せそうな場所、あるいはほんの一時でよいのであの蛇共の気を惹いて頂ければ

悪しきを正すための【祈り】を捧げ、御呼び致しますは后土様
この御方の力なれば無用に社への被害を広げることもないかと
金属の肉体に鉄の兵
牙で砕くのも容易くはないでございましょう

どうか、どうか、あの悪しき者共に御身の力で裁きを御与え下さいませ



「神を祀る社を穢そうなどという行い……見過ごすわけには参りませんわ」

 続いて神社を護るためにうわばみに応対するのは、九頭竜・聖(九頭龍の贄・f28061)だ。敵の攻勢の緩んだこの隙に、彼女は巫女の姉妹へと語りかける。

「仕える神は異なれども、同じく神に仕え、身を捧げた身。桔梗様、睡蓮様、共に力を合わせましょう」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
「それで、私たちはどうすればよいのだ?」

 快く協力を受け入れてくれた二人に、聖は敵の足止めを依頼した。

「わたくしめにできるのは偉大なる龍神様の御力をお借りすること。それには暫しの時が必要でございます。お二人にはほんの一時でよいので、あの蛇共の気を惹いて頂けると助かります」
「そうか。承った!」
「倒せずとも、少しでも長く時間を稼ぎますね」

 桔梗と睡蓮は、うわばみを迎撃すべく参道を下っていった。攻撃を軽減するものと動きを止めるもの、巫女姉妹のユーベルコードは足止めには適している。とはいえ、そもそもの実力差からすれば、余り長くは持たないだろう。

「おいでませ、おいでませ、偉大なる白の龍神様。彼の大地を御身の力で統べ給え……」

 そして聖は、一心不乱に悪しきを正すための祈りを捧げる。その祈りは『弐之龍・后土』のユーベルコードとなり、后土なる金の龍神を呼び寄せた。

「どうか、どうか、あの悪しき者共に御身の力で裁きを御与え下さいませ」

 金属の肉体を持つ后土は多数の鉄の兵を生み出すと、戦場へと進軍を開始した。頑強な身体を持つ彼らならば、うわばみの牙でも容易に貫くことなど出来ないはずだ。龍神たちの必勝を信じ、聖は祈り続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

隠神・華蘭
百々様からすれば家荒しと誘拐犯がせっとで来たようなものですかぁ。
これは一大事ですねぇ。

山の中腹なら登る石段もあるでしょう、そこで迎え撃ちます。
巫女様は石段中程、わたくしは上で待機です。
事前にお二人に「ぽっぽーという音が聞こえたら石段の横に避難してください」とお願いしておきます。
戦う構えだけでよいのであまり無理はなさらず。

蟒蛇が二人に釣られて現れましたらUCで汽車に変化、汽笛を鳴らします。
二人の回避を確認したのち【化術】で石段を平らな斜めの床に変えます。
滑り台ですね。
突然足元が変れば蟒蛇も【体勢を崩し】て滑らぬよう動きが鈍くなるはず。
そこで一気に滑り降り突撃します! 巻き付く暇など与えませんよ!


ミニョン・エルシェ
見知った方の故郷とお聞きしましたので。お城を建てにもとい、防衛に馳せ参じました。

【指定UC】を用い、双子さんと防衛計画を相談し。
安土、蛇頭山、八王子…地形を利用し、神仏を敬う場を持つ城に負けぬ山城を、此処に普請します。
ええ、外観は百々さんがお好きそうな形に仕上げておきますね!…山城ですが。

お二人には城の要素で身を守って頂きつつ…寿命を削って頂くのは程々に援護して頂くのです。
蛇であっても、起伏のある堀や土塁を越えるには多少、スピードが落ちるでしょう。私が好む障子堀なら尚更…良い的です。
纏まっている敵に死霊足軽衆からは弓、鉄砲で射撃を加えさせ、私も城対龍誘導弾で【蹂躙】、一掃してやるのです!



「見知った方の故郷とお聞きしましたので。お城を建てに……もとい、防衛に馳せ参じました!」
「百々様からすれば家荒しと誘拐犯がせっとで来たようなものですかぁ。これは一大事ですねぇ」

 続いて天光神社へと転移してきたのは、ミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)に隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)だ。二人とも、幾度の百々の案内で猟兵の任務を果してきた。そんな馴染みの相手の危機とあって、彼女達は駆けつけてきてくれたのだ。そしてまずは、神社の境内にて巫女の姉妹も一緒に作戦会議だ。

「迎え撃つのはぁ、この前の石段でいいですか?」
「石段……ああ、そういうことですね! でしたら、私がそこに城を普請して敵を食い止めるのです」

 華蘭の提案に、狙いを察したミニョンは防衛と敵の足止めを引き受ける。

「では、私たちはどうすれば良いだろうか?」
「お二人には、城の要素で身を守って頂きます。ユーベルコードは負担が大きいのでほどほどに、援護に徹して頂ければと思うのです」
「ぽっぽーという音が聞こえたら、石段の横に避難してくださいね」
「ぽっぽー、ですか? 了解しました」

 華蘭の指示に疑問符を浮かべながらも、桔梗と睡蓮はミニョンと共に防衛位置へと移動する。そして、石段の中程まで辿り着いたところで、ミニョンがお得意のユーベルコードを発動させた。

「安土、蛇頭山、八王子……神仏を敬う場を持つ城に負けぬ山城を、此処に普請します!」
「おお! これはすごい」
「何と立派なのでしょう……!」

 城郭マニアとしての知識を総動員して、その場には見合わぬほどの立派な城郭が顕現した。これには巫女の姉妹も驚愕の様子だ。ミニョンも、山城だが百々も好みそうな外観に出来たと満足そうだ。そうして準備が整ってすぐに、うわばみの集団が現れた。数は六匹、恐らくはこれが最後の敵集団だろう。

「障子堀や土塁を越えるのに手間取っている間に、やっつけるのです。死霊足軽衆、攻撃開始です!」

 作り出した有利な地形を活用し、ミニョンと巫女達はうわばみへと全力で射撃を加える。ここでどれだけ削れるかが勝負の分かれ目だ。敵はなるほど憑装されているだけあってしぶといが、城壁に取り付かれるまでに彼女達はその半数を撃破することに成功していた。

 そうしてミニョン達が防衛戦を繰り広げている間に、石段の上の華蘭はユーベルコードを発動し、その身を汽車へと変化させていた。変化が完了したところで汽笛を一発、「ぽっぽー」と言う音で、下のミニョン達に攻撃の開始を告げた。

「化術で石段を滑り台に変えて……いきますよぉ!」

 平らとなった石段を滑るように、汽車となった華蘭は突撃する。その先にあるのは、ミニョンの普請した城郭だ。先ほどの合図で準備は万端、華蘭は速度を緩めずに突っ込んでいく。

「華蘭さん、やっちゃってください!」
「急には止まれないとはこれのこと! 巻き付く暇など与えませんよ!」

 タイミングを合わせて開いた城門から速度の乗った汽車が現れ、うわばみ達を弾き飛ばして轢殺する。如何に強化されようとも、この一撃を受けてはたまったものでは無い。残る三匹のうわばみも、華蘭によって討たれたのであった。

 これでひとまず敵集団は撃退出来た。残るは黒幕、猟書家のみだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『望月鈿女』

POW   :    巫覡載神の舞
対象の攻撃を軽減する【寵愛と加護を齎す海神を降した神霊体】に変身しつつ、【万象を裂く花弁を操る神楽舞、強烈な水流】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    貴方様の罪が赦されるとお思いですか?
対象への質問と共に、【対象の人生が全て書かれた巻物】から【罪状を読み上げ、罪に適した変幻自在な神霊】を召喚する。満足な答えを得るまで、罪状を読み上げ、罪に適した変幻自在な神霊は対象を【精神的に追い詰めるのに最も効果的な手段】で攻撃する。
WIZ   :    貴方様は犯した罪の数を覚えておいでですか?
【抗えない、魂を絡め取るような玲瓏たる声】が命中した対象の【喉の内部、咽頭や食道】から棘を生やし、対象がこれまで話した【嘘、食事を含む奪ってきた生命】に応じた追加ダメージを与える。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠雅楽代・真珠です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「全ての巫女を救うため……私にはメガリスが必要なのです……」

 神社の境内、拝殿前の広場に、突如としてそのオブリビオンは出現した。半身を魚骨と化したその巫女こそが『望月鈿女』、神社の御神体を狙う猟書家だ。彼女が如何様な手段でこの場に出現したかは不明だ。もしかすると、うわばみたちもその全てが陽動であったかも知れない。

「ああ……罪ある者達よ。この私の邪魔をしようとするのですか? それならば……ここに断罪致しましょう」

 猟書家の行く手を阻むべく立ち塞がる猟兵に、望月鈿女は戦闘態勢を取る。猟兵達よ! 彼女を撃破し、この神社を護り抜くのだ!

======================================
●戦場は神社の境内の広場です。それなりの広さがあるので、戦闘しても基本的に建物には被害は出ません。
●猟書家は高い実力を持ちます。猟兵の助力無しでは、ユーベルコードを発動した桔梗でもあっさりと倒され、睡蓮のユーベルコードは当たらないか全て防がれるくらいです。巫女姉妹を戦力とするには、かなりのサポートが必要でしょう。彼女達に助力を求めず、建物の防衛に努めるように指示するのも一つの手です。
======================================
六道銭・千里
俺の結界術に反応なし…流石猟書家といったとこやろうか……
自分のこと棚に上げてよう言うわ、不偸盗戒…人のものを盗んではいけません。子供でも教わることやな
あんたが俺たちを罪ある者とするなら、俺があんたを罪ある者として閻魔さんの代わりに裁いたる!


罪な、虫の殺生に嘘をつく、生きる人間やからそれなりに罪は犯してるやろうな…で、それがどうした?俺の罪はあんたじゃなく閻魔さんが裁く…俺はその罪を死後に地獄で贖うだけや【落ち着き・受け流し】

閻魔眼で神霊の動きを避けて銭貫文棒に『破魔・除霊』の力を込めて
神霊も猟書家もぶん殴る

悪いな、俺だけじゃ火力が足らなそうや…閻魔眼で敵が反撃出来ひんのを見て桔梗に支援を頼む



「俺の結界術に反応なし……流石猟書家といったとこやろうか……」

 千里はうわばみへの対応の際に結界を張っていたが、それに一切反応すること無く、望月鈿女は神社の境内に出現した。やはり猟書家は、その実力も桁違いなのだろう。

「巫女を救う私の邪魔をするなど……何と罪深いのでしょう。貴方様の罪が赦されるとお思いですか?」
「自分のこと棚に上げてよう言うわ、不偸盗戒……人のものを盗んではいけません。子供でも教わることやな。あんたが俺たちを罪ある者とするなら、俺があんたを罪ある者として閻魔さんの代わりに裁いたる!」

 救うなどと立派なことを言っても、望月鈿女の手段は強盗と変わりが無い。故に逆に断罪すると、千里は敵の前に立ち塞がる。

「貴方様の罪……それは無理矢理に妖怪達を滅した事……神霊よ、妖怪となりて断罪するのです」

 望月鈿女が千里の人生が書かれた巻物を見て罪状を読みあげると、神霊が彼がこれまでに祓った様々な妖怪の姿をとって襲い掛かってきた。

「それが罪やと? 人を傷つける存在を野放しに出来るかいな! 例えそれが罪だとしても、俺の罪はあんたじゃなく閻魔さんが裁く……俺はその罪を死後に地獄で贖うだけや!」

 理不尽な罪状に、千里は全力で抵抗する。『閻魔眼』の力で未来を見た彼は、『銭貫文棒』を振り回して妖怪を打ち据え、望月鈿女へと迫る。神霊が妖怪の姿を為したことで、銭貫文棒に込められた破魔と除霊の力が良く効いているようだ。しかし、相手も更なる神霊の妖怪を生み出してくる。このままでは有効打は中々難しい。

「今や! 頼んだで!」
「この神社は、誰にも壊させはしない!」
「なっ……! 巫女よ……痛ましい。責務に縛られているのですね」

 そこで千里は一計を案じる。閻魔眼で敵が反撃出来ないタイミングを見極め、桔梗に援護を頼んだのだ。救うべき巫女からのいきなりの攻撃に、ダメージこそ与えられなかったものの、望月鈿女の動きが止まった。

「隙ありや! これでも喰って、悔い改めるんやな!」

 そこに、千里の断罪の一撃が叩き込まれたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

九頭竜・聖

罪有りきは貴女様の方でございます
桔梗様、睡蓮様はどうかお社をお守りくださいませ
……些か以上にこの戦は荒れるでございましょうから

わたくしめの罪
……それはきっと恐れを抱いてしまったこと
偉大なる龍神様に身を捧げる
その正しき行いの最中、恐れを抱いた悪しきでございます
この身が行える償いはただただあおの御方に仕えることのみ……

【祈り】と共に御呼び致しますは赤き龍神様
あの神霊めはわたくしめの罪を裁くために呼び出されたモノ
なれば、龍神様の前ではその力も十全に発揮できぬでございましょう
わたくしめの身も心も既に龍神様へ捧げられた供物でございます故、ないモノを傷つけることなどできますでしょうか?



「桔梗様、睡蓮様はどうかお社をお守りくださいませ……些か以上にこの戦は荒れるでございましょうから」

 猟書家の強さはただのオブリビオンとは一線を画する。そのため、聖は単身にて望月鈿女へと立ち向かう。

「貴女も戦巫女なれば……罪を重ねることを止め、道を開けるのです……」
「否、罪有りきは貴女様の方でございます。神社の破壊も、御神体の強奪も、看過出来かねます」

 戦巫女たる聖を相手にして、望月鈿女は道を開けるように促す。しかし、彼女が反抗する様子を見せたことで、彼女は巻物を取り出すとそのユーベルコードを発動した。

「然らば、貴女の罪を裁きましょう。神霊よ……姿を変え、彼女を断罪するのです」

 望月鈿女の呼び出した神霊は、聖の仕える龍神の姿をとった。どうやら、かつて聖が龍神に身を捧げることに恐れを抱いたことが、罪として判断されたようだ。

「確かにそれはわたくしめの罪でございましょう。しかし、この身が行える償いはただただあおの御方に仕えることのみ……。この場で貴女様に裁かれるいわれはございません」

 だが、望月鈿女に裁かれることは、聖にとって償いにはなりはしない。偽物の龍神に対抗すべく、彼女は赤の龍神を呼び出した。

「おいでませ、おいでませ、偉大なる赤の龍神様。彼の者を御身の炎で清め給え」

 現れた赤の龍神は、神霊の変じたものを一瞥すると、その口から吐き出す核熱の炎にて焼き尽くした。偽りが本物に勝つことなどできはしない。ましてや、聖がその身を龍神に捧げた以上、その身も心も龍神の供物となってしまった。聖を裁くために呼び出されたモノである神霊も、ないものを傷付けることなどできはしない。
 そして、神霊を焼き尽くした龍神の炎は猟書家をも炙り、その歪んだ魂を焼くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神樹・鐵火
魚人の巫女か
生憎私と属性の相性的には最悪だが...何、水なんて蒸発させてしまえばいい
煮魚か焼き魚か蒸し魚にして神への御供にしてやる

姉妹たちはエネルギー体にした龍拳による障壁で守り、遠退いてもらう
花弁は【魔拳】の炎で相殺し【焼却】
水流は【全力魔法】の轟拳の【武器受け・吹き飛ばし】で干渉させ、堰き止める
長くは持たんだろうからすぐさま【ジャンプ】で相手の頭上を取り
水流を蒸発させる程度の火力を持たせるべく
【羅気】を込めた『紅炎断罪』の大剣を【投擲】する
この大剣は負の感情であれば容赦なく火力が増すから余計だ
せめて灰にならず身は遺ってくれよ?



「魚人の巫女か……」

 半身を魚骨と化した望月鈿女の姿を見て、鐵火は苦い顔を見せる。その姿からして、水の術を操るであろう事は明白だ。猟兵達が知るよしないことではあるが、望月鈿女は元より魚人というわけでは無い。かつて彼女が人柱として海神に捧げられたことが原因で、このような姿になったようだ。

「生憎私と属性の相性的には最悪だが……何、水なんて蒸発させてしまえばいい。煮魚か焼き魚か蒸し魚にして神への御供にしてやる」

 相性も力尽くでひっくり返すと決めて、鐵火は勇ましく猟書家へと挑む。ちなみに巫女の姉妹は、龍拳による障壁で護られた上で応援に回っている。流石にこの相手では、二人は力不足だ。

「海神よ……邪神を討つための力をこの私に……」

 戦巫女を救う邪魔をする鐵火を邪神と断じた望月鈿女は、舞いを踊ってかつて自らが捧げられた海神よりの加護を得る。そして、鐵火へと向けて、万象を裂く花弁と強烈な水流が放たれた。

「はあっ! せいっ!」

 鐵火は『魔拳』で花弁を焼却し、『轟拳』にて水流を吹き飛ばす。どうにか対抗出来ているものの、このまま攻められては不利だ。初手を捌いた彼女は、すぐさま反撃に移る。

「恨め、憎め、そして死ね! 『紅炎断罪』!!」

 ジャンプして敵の頭上をとった鐵火は、鐵の大剣を投擲する。燃え上がる大剣は水流を蒸発させ、望月鈿女へと突き刺さった。

「ああ……何と痛く、熱いのでしょう。しかし、戦巫女を救うため、私はここで止まるわけにはいきません」

 大剣は刃を業火へと変えて敵を苛むが、思いの外その火力が低い。手段はともかくとして、望月鈿女の行動指針は戦巫女を救うこと。その中に負の感情は無く、燃料が足りなかったようだ。
 とはいえ、大剣が刺さった傷は軽くは無い。鐵火の攻撃は、確実に猟書家へとダメージを積み重ねていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

隠神・華蘭
ほぅ聞きますかわたくしの罪を。
巻物五倍くらいに伸びるでしょうがいいんですね?
では神霊のお相手でもして……おやおや?
その黒スーツに黒帽子、白マフラーの妖狐……あははは!
あやつになりますか! これは面白い!

神霊めに鉈で【切断】、【体勢を崩】させなます切りです。
反撃は【残像】と【逃げ足】でいなしましょう。
猟書家には邪魔をするな! と【恫喝】します。今いいところなんです!

「さぁさぁ次の罪状は何ですか! 内乱罪辺りいってみます!?」
と質問からのUC発動、猟書家の巻物以外を燃やします。
もっとあやつを嬲らせるまで満足しませんよ!

あ、巫女様達は神社の守備をお願いします。
どん引きして近寄れない? でしょうねぇ。



「……あやかしの類いですか。貴女の罪を、読み上げましょう……」
「ほぅ聞きますかわたくしの罪を。巻物五倍くらいに伸びるでしょうがいいんですね?」

 ユーベルコードを発動した望月鈿女は、華蘭の人生の書かれた巻物を取り出した。しかし、華蘭はかつて伊予国にて暴れ回った化け狸の残党である。その罪とくれば、枚挙に暇が無いというものだ。

「罪深き妖怪狸よ……その罪を裁く神霊の前に、悔い改めるのです」

 その膨大な罪の中より、一際重いものの姿を神霊は取った。それは、黒スーツに黒帽子、白マフラーの妖狐である。

「では神霊のお相手でもして……おやおや? あやつになりますか! これは面白い!」

 それは華蘭にとって、何よりも因縁深き相手であった。

「あははは! まさかまさかあやつを嬲れる日が来ようとは! 巫女様達でも、邪魔をしたら許しませんよ!」

 最早彼女の眼中には、その妖狐しか入っていない。巫女姉妹の助力すら邪魔と断じ、にたぁと笑みを浮かべた華蘭は、鉈を手に妖狐へと躍りかかっていく。

「あらあら? その程度ですか?」
「更なる罪を自覚するのです……」

 素早い動きで攪乱し、体勢を崩して畳みかけて来る華蘭に対し、妖狐は防戦一方になっている。その様子を見た望月鈿女は、更なる罪を読み上げ、追加の神霊を呼び出してた。

「あやつ以外はお呼びじゃありません! さぁさぁ次の罪状は何ですか! 内乱罪辺りいってみます!?」

 華蘭は問いかけを切っ掛けに『怨絵巻・八百八』を発動し、青白い炎で意中の相手以外を焼き尽くす。そうして邪魔者を排除した華蘭は、邪悪な笑みを浮かべて再び妖狐を嬲るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミニョン・エルシェ
成る程、あなたたち…死霊衆の姿ですか。…迷いはあります。使役している死霊たちが、本当に納得して私の策に従ってくれているのか。
それに…普通な私の、普通でないこの目がいつか、『私の望む歴史』を改竄し、創り上げてしまうのではないかと。
しかし…私と共にある衆の姿を借りただけのあなたたちに、惑う謂れも、罪を問われる謂れもないのです。

神霊は簪宗信で【除霊】し、【捨て身の一撃】の【呪詛】を込めた【視力】で敵の姿を捉え…【指定UC】起動。
あなたの身体には、私の魔力が仕込まれていた。その様に歴史を改竄しました。
…問うてばかりで満たされぬ餓鬼…弾け飛べ!!

今です、巫女さんたちもご助力を!

アドリブ連携歓迎なのです!



「私はメガリスを手にし、戦巫女を救うのです……罪深き者よ、貴女様の罪が赦されるとお思いですか?」

 望月鈿女のユーベルコードによって神霊が変化したのは、ミニョンが度々オブリビオンとの戦闘で使役している亡霊達であった。

「成る程、あなたたち……死霊衆の姿ですか」

 それが罪とされた事実に、ミニョンの心境は複雑だ。

「……確かに迷いはあります。使役している死霊たちが、本当に納得して私の策に従ってくれているのか。それに……普通な私の、普通でないこの目がいつか、『私の望む歴史』を改竄し、創り上げてしまうのではないかと」

 無理矢理に死霊を働かせて、酷使した上で使い捨てる。そんなことになれば、それは罪に他ならない。

「しかし……私と共にある衆の姿を借りただけのあなたたちに、惑う謂れも、罪を問われる謂れもないのです」

 だからといって、望月鈿女がそれを裁くというのはお門違いだ。ミニョンは『簪宗信』を抜いて死霊達を怯ませる。まつろわぬ神を屠るこの一振りは神霊にとって格別の脅威だ。

「術式固定。対象の果の書き換えを完了……」
「……何、を?」

 簪宗信の刃で神霊を牽制しつつ、ミニョンは術式を紡ぐ。その影響を受けて身体に違和感を感じた望月鈿女は、訝しげに首をかしげる。

「あなたの身体には、私の魔力が仕込まれていた。その様に歴史を改竄しました。
……問うてばかりで満たされぬ餓鬼……弾け飛べ!!」

 それは、『因果捻転・鳳仙花』のユーベルコードだ。因果は曲げられ、望月鈿女の内部より魔力が爆裂する。

「今です、巫女さんたちもご助力を!」
「応っ!」
「ミニョン様に続きましょう!」

 そこにミニョンの合図を受け、桔梗と睡蓮の追撃が行われた。度重なる猟兵の攻撃を受け、望月鈿女の体力もあとわずかだ。決着の時は、もう間もなくであろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

篝・倫太郎
【華禱】
……あんたが戦巫女の祖の一人なんだとして
その救済を本気で思ってンだとして……
人の信仰の対象を奪って施される救済なんざ要らねぇよ

信仰をあんたの欲の犠牲にする気はねぇし
そんな救済はどこぞの宣教師同様に『紛い物』だからな

桔梗と睡蓮の二人はこの戦いの後の事もある
建物への被害を最小限に食い止めるように警戒に徹してくれ
往こうぜ、夜彦

手をつなぐを代償に始神界帰使用
ダッシュで接近して吹き飛ばしと衝撃波を乗せた華焔刀でなぎ払い
刃先返して、フェイントを交えた2回攻撃

敵の攻撃は吹き飛ばしと念動力で対処しつつ
見切りと残像で回避
回避不能時はオーラ防御で凌ぐ
負傷は激痛耐性で耐えて以降の攻撃には生命力吸収も乗せてく


月舘・夜彦
【華禱】
メガリスがどれだけ強力な物か
戦巫女の為であれ、その為の他の者が犠牲になるのならば
貴女の行為を止めなくてはなりません
如何なる思いであったとしても

桔梗殿と睡蓮殿の二人は戦闘に加わらず、建物の被害等を減らすよう
行動するように指示
倫太郎、戦いは私達が受けましょう

倫太郎が駆け出したのと同じく、接近戦に持ち込む
2回攻撃を基本とし、倫太郎と連携して隙無く攻撃を仕掛ける
敵の攻撃は視力と見切りにて対処を判断
動きの速いものは武器受けにて、大振りで隙があるものは残像にて回避後反撃
負傷は激痛耐性にて耐える

神霊体が繰り出した水流には二刀流剣舞『襲嵐』
一撃目を神霊体に当て、そこから嵐を繰り出して水流を巻き込む



「私は……メガリスを手にし、戦巫女達を救うのです……」

 猟兵達の奮戦によって、望月鈿女はその身体に幾つもの傷を刻まれ、恐らく残る体力もわずかであろう。しかし、彼女は狂った使命感の元、拝殿に祀られているであろう御神体へと進んでいた。

「戦巫女の為であれ、その為の他の者が犠牲になるのならば、貴女の行為を止めなくてはなりません」
「……あんたが戦巫女の祖の一人なんだとして、その救済を本気で思ってンだとして……人の信仰の対象を奪って施される救済なんざ要らねぇよ」

 そんな間違った救済がために動き続けるオブリビオンへと引導を渡すべく、夜彦と倫太郎は立ち塞がる。

「信仰をあんたの欲の犠牲にする気はねぇし。そんな救済はどこぞの宣教師同様に『紛い物』だからな」
「真摯な思いも、過去から浮かび上がる際に歪んでしまったのでしょう」

 元々は純粋に同じような境遇にあう同胞を思っての事だったのであろう。しかし、オブリビオンと成り果て、存在するかも分からぬメガリスに縋り、ましてやそのために護るべきはずの者達を手に掛けることも厭わぬなど、望月鈿女は致命的なまでに狂いきってしまっている。

「倫太郎、戦いは私達が受けましょう。桔梗殿と睡蓮殿は、建物の防衛を。その被害を減らす様にお願いします」
「この戦いの後の事もあるからな。被害を最小限に食い止めるように警戒に徹してくれればそれで十分だ。じゃあ、往こうぜ、夜彦」

 相手は手負いではあるが、だからこそ恐ろしくもある。巫女の姉妹には後ろに下がらせ、猟兵と望月鈿女の最後の戦いの幕が上がった。

「行くぜ……『始神界帰』! うおらああああ!!」
「海神よ……その加護を私に与え給え……」

 ユーベルコードにてカミの神力を一時的に取り戻した倫太郎は、雄叫びを上げて襲い掛かっていく。対する望月鈿女もその身に海神を降ろし、万象を裂く花弁と強烈な水流で迎撃する。だが、倫太郎の『華焔刀』による斬撃は衝撃破を生み、望月鈿女の操る花弁を吹き飛ばし、その刃は水流を切り裂いて敵に迫る。その強力な攻撃はしかし、仲間を巻き込むことを考慮に入れていない動きであった。彼はカミの力を得る代償として、仲間との連携の術を失っていたのだ。

「ここは私が合わせましょう。倫太郎は存分にその力を振るうのです」

 これではいつもの息の合った連携は望むべくは無い。だが、だからといって共に戦えぬと言うことは無い。夜彦は倫太郎の動きに合わせることでその隙を潰し、高度なサポートでもって、二対一の戦いを成り立たせたのだ。

「水よ……罪深き者を押し流すのです……」
「させません! 振るう刃は、嵐の如く……『襲嵐』!!」

 そして二人に攻め立てられた望月鈿女は、起死回生を求めて倫太郎へと渾身の水流を放った。しかしそれを待ち構えていた夜彦が、斬撃の嵐に水流を巻き込んで無に還す。そこに残るのは、大技を放って隙を晒す望月鈿女だ。

「これで、終わらせてやるぜ!!」

 そして遂に、倫太郎の振るう華焔刀が狂える猟書家を両断した! トドメを刺したと共に望月鈿女の身体はどろりと水のように崩れると、その姿を薄れさせて消えていった。

 こうして猟書家の企みは潰え、天光神社にもまた平穏が戻った。猟兵達は、この神社の危機を救ったのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月10日


挿絵イラスト