8
失われた過去を求めて

#グリードオーシャン #戦後 #メガリス

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#グリードオーシャン
🔒
#戦後
🔒
#メガリス


0




●『終の王笏島』に眠るメガリス
「皆、グリードオーシャンの戦争本当にお疲れ様だ。全ての敵本拠地の制圧に成功、俺たちの完全勝利となった」
 グリモアベースにて、グリモア猟兵であるアイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)が集った猟兵たちに言葉をかけた。
 ぎりぎりの勝負ではあったが、最後は猟兵たちの底力あっての結果だろう。
「絶海を渡りながらの戦争、疲労は……まあ、あるだろうけど、早速皆には、カルロス・グリードの本拠地である『終の王笏島』の調査をお願いしたい」
 アインが魔術によって、王笏島に存在する宇宙船の残骸を映し出す。スペースシップワールドの遺物のようで、壊れた扉の先にはオーバーテクノロジーの通路が続いている。
「七大海嘯『王笏』カルロス・グリードは、保有するメガリスの多くを『終の王笏島』に隠していた。それが今も遺っている。生き残っているコンキスタドールに漁らせるわけには行かない。皆には、この宇宙船の中に眠るメガリスを回収してきてほしいんだ」
 どんなメガリスだ、と聞いてきた猟兵に、アインは一瞬口を噤む。
「……『黒騎士の三呪剣』」
 ざわ、と猟兵たちがどよめいた。
 かつて猟兵たちに過去の操作という絶大の悪夢を見せた『黒騎士』アンヘル。その遺物とも言うべきメガリス。
 そこで、アインがこほんと咳払いをする。
「まあ、皆が狼狽えるのも無理はない。……だけど、このメガリス『黒騎士の三呪剣』に宿っているユーベルコードは、長い年月と共に弱体化してしまったみたいだ。このメガリスに宿っているのは、『連鎖する呪い』のユーベルコードみたいだな」
 対象の過去に干渉するユーベルコードは変質し、『連鎖する呪い』が宿ったメガリスに変わっている。ほっ、と肩を撫で下ろした猟兵たちに、アインは苦笑する。
「改めて、皆には、メガリス『黒騎士の三呪剣』の回収をお願いしたい」
 と、魔術によって投影されていた情報が切り替わる。宇宙船内部の様子が映し出されたが、海まで続く宇宙船内部は水浸しになっていた。
「宇宙船内部は浸水している。ところどころに潜らないと進めない場所があるのと同時に、宇宙船の『迎撃システム』が襲いかかってくるだろう。飛来する迎撃ドローンや四方から飛び交うレーザービーム、閉ざされる隔壁……潜水のための対策と、襲いかかってくる罠への対策を考えておいてくれ」
 アインが杖を掲げると、猟兵たちに転送のリングが纏わりつく。転移先は、浸水した宇宙船の入り口だ。
「戦争が落ち着いて一旦休憩、なんて訳にも行かないな。皆、頼んだぞ!」


夕陽
 白騎士の鎧なんてものがあったんですから、やはりこっちもあるのでは?と。
 OPをご覧頂きありがとうございます。初めましての方は初めまして、すでにお会いしている方はこんにちはこんばんは、夕陽です。
 このシナリオは、「【Q】『終の王笏島』を調査」の結果、出現したシナリオとなります。
 以下、補足です。

 第1章 浸水した宇宙船の中を突き進みます。浸水への対策、襲いかかってくる迎撃システムに対しての対策をプレイングにお書き下さい。
 第2章 コンキスタドールの残党である『マシンハンターズ』が襲いかかってきます。
 第3章 メガリス『黒騎士の三呪剣』を操る『収奪のウラヌス』との戦闘です。この章では、相手は『黒騎士の三呪剣』のユーベルコード『連鎖する呪い』と、自分自身が持っているユーベルコードを使用してきます。つまり、2回攻撃です。

 メガリス『黒騎士の三呪剣』:白の呪剣、黒の呪剣、灰の呪剣、それぞれが中空に浮いており、敵へ自動的に襲いかかるメガリスです。過去を喰らうユーベルコードは霧散し、その名残とも言える『連鎖する呪い』のユーベルコードが宿っています。

 なお、今回回収に成功したメガリスは、プレイングにてご要望があれば『所属旅団』へと持ち帰ることができます。

 プレイング受付期間につきましては【タグ】にてご連絡させて頂きます。
 以上、皆様のプレイングお待ちしております。
117




第1章 冒険 『沈んだ宇宙戦艦に潜むモノは?』

POW   :    肉体の挑戦、水浸しの通路を息を止めて一気に突き進め!

SPD   :    これは罠か、目覚めた迎撃システムを華麗にすり抜けろ!

WIZ   :    変な光が? 僅かに動く艦内の制御システムを利用せよ!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジェイミィ・ブラッディバック
【アドリブ連携歓迎】

黒騎士の三呪剣ですか……。
「これは回収して君の店で鍛え直すべきだろうな」
む、それは一体何故です、WHITE KNIGHT?
「過去を食らうユーベルコードが霧散しているとは言え、残滓は残っている。鍛え直せば元の機能を取り戻せるだろう。過去を食らうその力……過去そのものであるオブリビオン相手には非常に有効な武装となるはずだ」

S.K.U.L.D.SystemとWHITE KNIGHTを完全同調し、迎撃システムを全て見切り推力移動にて回避しつつ最短ルートを情報収集してダッシュで突破します
浸水部分ではORCAを使い、渡れる部分はサーフィンで渡り、そうでない場合は潜って水中機動で進みます



 ウォーマシンの猟兵、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)が、水中潜航も行えるサーフボード『WMWR-3000 "ORCA"』を駆使して浸水した宇宙船内部を突き進んでいる。
「黒騎士の三呪剣ですか……」
 『王笏』カルロス・グリードが使用していた白騎士の鎧が未来を操作する力を持つならば、黒騎士の三呪剣は過去そのものを抹消する力を持つ呪われた魔剣だ。とはいえ、今回回収するメガリスは本来の力を喪ってしまっているが。
『これは回収して君の店で鍛え直すべきだろうな』
「む、それは一体何故です、WHITE KNIGHT?」
 白騎士の鎧に宿る超AIを解析して作成された事象予測AI『EXTEND AI UNIT "WHITE KNIGHT"』からAI特有の電子音が響いている。
『過去を食らうユーベルコードが霧散しているとは言え、残滓は残っている。鍛え直せば元の機能を取り戻せるだろう。過去を食らうその力……過去そのものであるオブリビオン相手には非常に有効な武装となるはずだ』
「成程、実に理路整然とした理由です。……とはいえ、WHITE KNIGHT、三呪剣はあなたと対になるメガリスです。同族意識もあるのでは?」
『私は事象予測AI、WHITE KNIGHT。所有者へ有益な未来予測を提示したに過ぎない』
「おや、そうですか」
 まあ、超AIそのものに感情を求めること自体間違ってはいるのだが。サーフィンの要領で浸水部分を突き進んでいたジェイミィと事象予測AIが、その危険を感知する。
「どうやら、迎撃システムが起動したようです。WHITE KNIGHT」
『承知。壁面に存在するレーザー射出口、発射時刻、回避方法および最短経路、全て解析済みだ』
 直線通路、浸水部分をサーフィンで突き進むジェイミィに、全方向から細いレーザービームが襲いかかる――!
 すでに、超AIからの未来予測は終わっている。【S.K.U.L.D.System】によって演算は加速し、これから起こりうる未来全てがジェイミィの眼前に映し出された。
 サーフボードが翻り、水面を灼くレーザビームを回避する。ブーストしたORCAと共に、ジェイミィがその身を捻らせる。明らかに命中したであろうレーザービームの一撃はしかし、その刹那の判断によって華麗に回避された。
 まるで、蜘蛛の糸をくぐり抜けるような、精緻すぎる回避だった。とにかく、“攻撃が来る時間と場所は分かっている”。あとは、補助AIの誘導に従えばいいだけだ。
「それにしても、鍛え直したところでメガリスの力が戻るものなのでしょうか」
『未来予測ではそのように出ている。よもや、自らの腕に自信がないとでも?であれば、再度未来予測を――』
「いえ、必要ありません」
 なにか、白騎士AIからの圧が強いように思えたが。ふぅ、と小さくを息を吐いて、ジェイミィは続く宇宙船の通路を突き進んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
メ~ガメガリス、メ~ガメガ~♪(特に意味の無いノリだけの歌)
黒白の騎士ってスペースシップワールドのせんそーで出たんだっけ?
おれ参加してねーから、わかんないんだよね、怖さ。でも過去いじるって聞くだけでやべーかんじ。
おれの過去もいじれたのかな。
水のなか行くのはにくたいかいぞー(技)で人魚になればいーけど。かべとかビームとかドローンはなー。どーしよ。
あ!刃物のひょーめんで鏡みてーにビーム反射したらいーかも!さすがにいっぱつで壊れるけどいっぱいあるし。
ドローンはアサルトウェポンの銃火器でうってこわすよ。
しょーへきはにくたいかいぞー(UC)で体ちょー強化してこじあける!
ヨシ!



「メ~ガメガリス、メ~ガメガ~♪」
 機械でできた通路内に、楽しそうな歌声が響いていた。ウォーハンマーを肩に担ぎながら、スキップに似た足取りで、茜崎・トヲル(白雉・f18631)が宇宙船内部を突き進んでいる。
「黒白の騎士ってスペースシップワールドのせんそーで出たんだっけ?おれ参加してねーから、わかんないんだよね、怖さ」
 グリモア猟兵や、通常の猟兵たちから回ってきた噂程度にしか聞きかじったことはないか、要するに『やばいやつ』だったらしい。いやー怖いなー、と呟きながら、そして、んー、と唸って。
「でも過去いじるって聞くだけでやべーかんじ。おれの過去もいじれたのかな」
 であれば、かつての本来の自分も、名前も、その全てが改竄されてしまうのだろうか。そうして“今の自分”にも――。
 そう思い至ったトヲルだが、すぐににっ、と表情を綻ばせる。
「まーむずかしーことよく分かんないし、どんどんいこーぜー。っと、水がすげーことになってんね」
 曲がり角を曲がると、その先は浸水した通路だった。ウォーハンマーを背中に携えて、そのまま浸水した通路へとダイブする。
 水の中へと落ちた身体が、瞬時に別の生き物の姿へと変貌する。【肉体改造】によって尾ヒレのついた人魚の身体に変化したトヲルが、華麗に水を蹴って先へと進んでいく。
(かべとかビームとかドローンはなー。どーしよ)
 ざぱぁ、と浸水した通路から飛び上がって、先を視認。侵入者発見と言わんばかりに警報音が響き渡り、ビームとドローンが警戒状態に遷移する。
「……あ!そーだそーだ、これでいいや」
 飛んでくるレーザービームが、『殺戮刃物』の表面で反射し水を灼く。高熱によって溶けていく刃物だが、それでもスペアはいくらでもあった。
「飛んでるそっちもムダムダ!」
 次いで、『アサルトウェポン』の銃撃によってドローンが破壊されていく。閃くレーザービームが刃物の表面から屈折し、飛び交うドローンを侵食、破壊していった。
 アサルトウェポンの銃撃がビーム発射口を破壊して、警報は沈黙する。
「はい、おわり!……じゃなかったかー」
 その先には、すでに閉じた隔壁。あらら、と言った様子で隔壁に近づいたトヲルが、その片腕を振りかぶる。
 肉体改造は続いている。銃弾さえも、ロケットランチャーの一撃さえも防御するだろう隔壁が。

 びしり、と。

 強靭な膂力で振るわれた一撃によって、隔壁が木っ端微塵に粉砕された。
「ヨシ!ほこりすげーけどもんだいなし!」
 メガリスの歌(?)が響く。メガリスという言葉が数回続いたところで飽きたのか、今度はビームとかドローンとかが出てくる歌詞になった。
 ……ちなみに、内容に意味はない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
……ふむ……黒騎士の剣…ね
…確かにあれは興味深い点が多かった…是非とも回収したいところだね…
…取り合えず、通れる部分は改造装甲車【エンバール】に乗って進んでいくとしようか…狭い場所は車から降りて水中適応の術式を使うとしよう…
…迎撃システムに対しては…基本的には事前にハッキングを駆使して無力化…
…システムと連動している生きてる端末を探して【言の葉を以て岩戸は開く】を発動…
…『正式な船員』としてのキーを複製・パスを入力してセキュリティシステムの対象外となるよ…
…さて…ひとまず何処を目指したものか…地図もそこまで頼りになる物でも無し…まずは艦橋があると思しき場所を目指すとしよう…


トリテレイア・ゼロナイン
黒騎士アンヘル
かつて死闘を交わした相手でもあり、絶対に相容れぬ存在ではありましたが…
かのフォースナイトが剣を捧げた相手は銀河皇帝只一人

異邦の地でその力の一端が振るわれるのは同じ騎士として忍びないですね
故郷の星の海に還す為にも回収出来れば良いのですが

水中用装備装着し●水中戦
水没区画を進みつつ迎撃システムの攻勢を盾受けし●水中機動で突破
生きているコンソールを発見しUCも併用し●ハッキング情報収集
艦内セキュリティ破壊工作
迎撃システムの敵味方識別書き換え突入猟兵を対象外に

これが現役の帝国戦闘艦であれば容易くはなかったでしょうし、スタンドアロンの迎撃システムも依然あるでしょうが…

さて、奥へ参りましょうか



「……ふむ……黒騎士の剣…ね」
「黒騎士アンヘル。かつて死闘を交わした相手でもあり、絶対に相容れぬ存在ではありましたが…」
 宇宙船内部の通路内に、改造装甲車【エンバール】のエンジン音が響き渡る。メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)がエンバールの内部で宇宙船内部の情報を収集している中、その傍ら、エンバールに並んで通路を行くウォーマシンの猟兵、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)がふむ、と唸る。
「…確かにあれは興味深い点が多かった…是非とも回収したいところだね…」
「ええ、よもや、この世界の王が回収しているとは思いませんでした。かのフォースナイトが剣を捧げた相手は銀河皇帝只一人、異邦の地でその力の一端が振るわれるのは同じ騎士として忍びないですね」
「…白騎士の鎧みたいな使われ方をするのもね」
「その通りです。故郷の星の海に還す為にも回収出来れば良いのですが」
 おや、とトリテレイアが立ち止まる。眼前の通路、壁には無数のレーザービーム射出口が顔を覗かせている。
「メンカル様、状況は」
「…ハッキングについてはある程度。…だけどメインコンソールがないと完全にハッキングできないかな」
 エンバール内部で宇宙船内部のネットワークにハッキングを掛けているようだったが、やはりそこはスペースシップワールドの宇宙船と言ったところだろう。主要なシステムネットワークと迎撃システムのネットワーク等、多くのネットワークを分離しているために強固なセキュリティとなっている。
 とはいえ、スペースシップワールドの生きている宇宙船ならば、セキュリティは更に上を行く。猟兵の手腕をもってすれば、風化した宇宙船のネットワークが掌握されるのも時間の問題だろう。
「――では、レーザービームについては、私にお任せ下さい」
 トリテレイアが床を蹴った。駆け出すと同時に、『重質量大型シールド』を構えて、その攻撃に対処する。
 メンカルのハッキングにより、すでにドローンと隔壁は制圧されている。あとは、ここの通路を走り抜けて、メインコンソールを操作するだけだ。
 レーザービームの発射音と同時に、トリテレイアの大盾がその熱線を防御する。それと同時に、射出口に機銃の一撃が放射された。黒煙を上げて沈黙したレーザービームの射出口を確認しながら、トリテレイアは通路奥にあったコンソールへと辿り着く。
「…ん、完璧。ありがとう、トリテレイア」
 装甲車から降りたメンカルが後に続いた。コンソールを覗き見て、同じくふむ、と唸る。
「さて…私もコンソールをハッキング致します」
 メンカルとトリテレイア、双方のユーベルコードが発現する。
 【鋼の擬似天眼(マルチセンサー・フルアクティブモード)】による高速演算、ウォーマシンの電子頭脳が唸り、数多に存在するネットワークから、迎撃システムに関わるネットワークのみを引き出し、検索し、羅列し。
「おや、パスコードですか」
「…それなら、私がやる」

 ――最後の鍵よ、回れ、開け。汝は解錠、汝は開放。魔女が望むは宝殿開く合言葉。

 術式は紡がれ、そしてそれは現実に、いや“仮想”に具現化する。
 【言の葉を以て岩戸は開く(オープン・セサミ)】。対象セキュリティに対応した鍵を創り出す術式は、瞬時に『この船の正式な船員』としてのキーとパスコードを複製し、セキュリティを難なく突破してみせた。
『Administrator権限です。ようこそ、【オロチ】様』
「……なにやら不穏な管理者名ですね」
「……さっさと迎撃システム潰そう」
 メンカル、更に無表情。
 メンカルとトリテレイアが、設定ファイルを開いて全ての設定をOFFに変える。
『一部、迎撃システムをOFFにしました。警告、セキュリティ設定に問題があります』
 そんなシステム音を聞きながら、メンカルとトリテレイアが水没している曲がり角の通路へと目をやった。
「これが現役の帝国戦闘艦であれば容易くはなかったでしょうし、スタンドアロンの迎撃システムも依然あるでしょうが…」
「…その時はまた潰せばいい。…ひとまず何処を目指したものか…地図もそこまで頼りになる物でも無し…まずは艦橋があると思しき場所を目指すとしよう…」
「ええ、奥へ参りましょうか」
 メンカルが術式を展開し、水中適応の魔術が体を覆う。トリテレイアも同様に、水中用の推進器とテールブレードを装着して、その先へと潜っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レオンハルト・アウストラリス
うおーーー!宇宙船の残骸に潜入して呪いの剣を回収!まさに冒険って感じだな!
しかも三呪剣……魔剣だってよ魔剣!すごくないか!?
『馬鹿か貴様は。我も魔剣だろうに。』
(自前の『喋る魔剣』と喋りつつ冒険を楽しむため来たらしい)

それじゃ…早速行ってみるか!
魔剣シャクイスをUC【第8の魔剣・八艘】へと変化させて、
速度特化の形態で迎撃システムの中を全て[見切り]で回避しつつ正面突破。
隔壁が降りている場所を背にして、ドローンを利用しレーザービームをギリギリで避けて隔壁を壊させる!
浸水して渡れない場所は残骸や壁面を足場にして渡るぞ!
他の猟兵たちの為に迎撃システムも一部は壊しておかなくちゃな!

【アドリブ大歓迎】



「うおーーー!宇宙船の残骸に潜入して呪いの剣を回収!まさに冒険って感じだな!」
通路を駆ける人影。自らの背丈に並ぶ巨大な剣を肩に担ぎながら、颯爽と移動する様子をみるに、相当鍛えているのが伺える。
 レオンハルト・アウストラリス(金色の焔・f20419)が金の髪をなびかせて、楽しそうにきょろきょろと通路を見渡していた。
「しかも三呪剣……魔剣だってよ魔剣!すごくないか!?」
『馬鹿か貴様は。我も魔剣だろうに』
「三つもあるらしいぞ!シャクイスと合わせて四つだし、わくわくするよな!」
『手数が増えるのは良いことであるが、四つも扱えるのであるか?』
 少し不服そうな喋る魔剣シャクイス。むぅ、と唸ると、そのまま沈黙してしまった。
「それは後で考える!俺は冒険できれば万々歳だからな!よーし、どんどんいくぞ!」
 曲がり角を右折した先、そこでシャクイスが、む、と低い声を出した。同様に、レオンハルトがその赤い瞳を大きく見開く。
 浸水した通路、浮かんでいる機械の残骸、そして先には、壁面にレーザービームの射出口がある。
『風化しているとはいえ、難所である』
「なおさら冒険っぽくなってきたな!それじゃ…早速行ってみるか!」
 すらり、と魔剣を鞘に収める。眼前に浮かぶ機械の残骸、その足場を確認して、わずかにその双眸を細めた。

「――風渡り、八艘彼方へ跳び往いて、悪鬼羅刹を打ちのめし、何時か誉をのこしけり」

 そう呟いた刹那、レオンハルトのユーベルコードが発現した。周囲の大気が唸りを上げて、魔剣へと収束する。太刀へと変化した愛剣を片手に、レオンハルトは床を蹴る。
 一歩。その一歩で、水面に浮いた瓦礫の上へと着地した。風が背を押して、迅風を伴って足場を征く。まるで、船の上を自由自在に跳び回ったといわれる武将そのままに、早く、速く、とにかく疾く。
 ユーベルコード【第8の魔剣・八艘】。海戦の中、船を足場に敵に迫る秘技、敵さえも捉えることの出来ない、神速の足運び。
 侵入者を迎撃するために迎撃システムが作動するが、レーザービームが飛んだ場所にすでにレオンハルトは存在しない。飛来するドローンもまた、圧倒的な暴風によってその飛行を妨げられる。
「――!!」
 そこでレオンハルトが床を踏んで立ち止まった。目の前には隔壁。後方から迫るレーザービームとドローンの群れ。逃げ場は存在しない。
「万事休す……なんてな!」
 ユーベルコードによる常人では真似できない恐るべき回避だった。風がその体を捻らせて、直撃したであろうレーザービームを見事に回避してみせる。
 隔壁が鋭い音を立てて崩壊し、どろりと融け落ちた。ドローンの挙動が変化し、レーザービームの発射口が沈黙したようだ。
「まだまだ先はあるみたいだな!さ、次に行こう!」
『無論である』
 レオンハルトは隔壁の向こうへ視線を向けて、そのまま楽しそうに駆け出したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『マシンハンターズ』

POW   :    スパークウィップアーム
自身の装備武器に【Lv×1万ボルトの雷撃発生装置】を搭載し、破壊力を増加する。
SPD   :    ハイスピード・ソロチャージ
【脚部が、高速格闘戦形態】に変形し、自身の【仲間と、連携攻撃がとれなくなること】を代償に、自身の【機動力と突撃力】を強化する。
WIZ   :    ヘイトリッド・マシーナリー
戦闘力のない、レベル×1体の【ジャミングドローン】を召喚する。応援や助言、技能「【メカニック】【ハッキング】【破壊工作】」を使った支援をしてくれる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 迎撃システムを攻略し、通路の先へ歩を進めた猟兵たちは、電子的な光を放つ無数の柱が立ち並ぶ空間へとやってきた。
 柱の中には、奇妙な獣のような、奇っ怪な生命体が、脚を折り曲げるようにスリープモードに入っているようだった。

 ぱしゃり、と床を僅かに覆う海水が跳ねる音。

 猟兵の一人が、その気配に気付く。途端、その場から跳躍して退避した猟兵たちのいた場所に、電撃を纏った機械の鞭が放たれた。
 海水が侵食しているこの空間内では、とてつもなく危険な攻撃だ。
 プログラムされた命令に従うように、攻撃してきた『マシンハンターズ』がぎしりとその身をしならせる。
「新たなる主、カルロス・グリード様の命令により、目の前の脅威を排除します。優先目標を変更、メガリス『黒騎士の三呪剣』の奪取を第二優先目標へ」
 柱の陰から、無数のマシンハンターズたちが現れる。
 双腕から電撃がばちりと爆ぜる。微かに、ドローンが飛行するような妙な音が聞こえてくる。
 メガリスを奪うべくこちらへと牙を剥く、マシンハンターズたちを撃破せよ。

【MSより】
柱の中に入っている獣じみた生命体は、スリープモードに入っているため今の所脅威ではありません。
ただし、マシンハンターズのユーベルコードにより(無差別の破壊、ハッキングによる柱へのアクセス)によって目を覚ます可能性があります。
獣の戦闘力はオブリビオンよりも弱いですが、しつこく大きな爪と牙で攻撃してきます。
『獣を起こさないようにマシンハンターズのユーベルコード(POWならPOW、SPDならSPD、WIZならWIZ)を妨害する』プレイングの場合、ボーナスが発生します。

以上となります、皆様のプレイングをお待ちしております。
メンカル・プルモーサ
……ふむ……排除を優先してくれるのはありがたい話で……
この数に一斉に奪取を優先された方が面倒だった…
…取り合えず生命体に起きられると厄介だな…光の柱のプロテクトの強化…
よりは敵を黙らせた方が速いか…
…まずは【鳴り止まぬ万雷の拍手】によりジャミングドローンやマシンハンターズの知覚に高負荷を与えて1度動きを止めてしまおう…
…そして知覚の負荷への対処の隙を付いてジャミングドローンにハッキング…
…ハッキングの対象を光の柱からマシーナリーに変更するウイルスを流し込んでしまおう…
…あとはハンターズが混乱しているうちに術式装銃【アヌエヌエ】で一体ずつ撃ち抜いていくとしようかな…



 マシンハンターズたちの周囲から、無数のジャミングドローンが発射された。飛び交うドローンが、周辺に存在する謎の柱へとハッキングを試みる。
「……ふむ……」
 その様子を、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)は興味深そうに見つめている。このままハッキングが継続されれば、柱内部で眠っている謎の生命体が目を覚ますだろう。しかし、マシンハンターズたちのその行動は、メンカルにとってはありがたい話だった。
 自分たちの排除を優先してくれるのは、逆を言えば。
「…この数に一斉に奪取を優先された方が面倒だった…」
 マシンハンターズ全てがメガリスの奪取に向かっていれば、こちらが追跡する形になり更に面倒なことになっていた。メンカルが『ハンドヘルドコンピュータ【マルチヴァク】』を操作すると、柱に搭載されているプロテクトがより強固なものに改竄される。ジャミングドローンはプロテクト突破のために、そのCPUを全力で稼働させている。
 とそこで、メンカルがうーん、と唸った。
「…プロテクトの強化よりは敵を黙らせた方が速いか…」
 妨害を受けていることを理解したマシンハンターズがメンカルへと襲いかかる。メンカルが杖を掲げると、周囲に魔法陣の連鎖術式が展開された。

「観測せし虚像よ、沸け、轟け。汝は観客、汝は賞賛。魔女が望むは舞台を止めし大喝采」

 両腕を振りかぶろうとしたマシンハンターズたちが、びくりとその体を強張らせた。周囲に閃く大轟音と閃光。両腕が無造作に振られ、突如として発生した異変に周囲を見渡すように狼狽えている。
 【鳴り止まぬ万雷の拍手(ショウ・ストッパー)】。対象の周囲に閃光と轟音の幻覚を放つことで知覚に高負荷を与えるユーベルコードだ。
 そしてそれは、ジャミングドローンも同様に。周囲に閃く情報の束が、ハッキング行為を阻害する。
「…ドローンへハッキング開始…プロテクト突破…ん、こんなものかな」
『ハッキング対象ロスト。再検索。再検索。ハッキング対象、マシンハンターズ。ハッキングを開始します』
 ジャミングドローンから無機質な声が響き渡る。知覚への高負荷によって動きを止めていたマシンハンターズが、今度はぎちぎちと不可思議な挙動を取っていた。
 知覚を遮断している隙をついて、メンカルがジャミングドローンへとハッキングを仕掛けたのだ。ウイルスによってドローンは正確な動作を阻害され、本来の主であるマシンハンターズへとハッキングを仕掛けている。
「…機械相手にはこれが一番。それじゃ、終わりだね」
 『術式装填銃【アヌエヌエ】』から、術式を伴った魔弾の連撃を撃ち放たれた。マシンハンターズたちはどうすることもできずに、魔弾の嵐によってその体を撃ち抜かれていく。
 敵の敗因は、まさに精密機械であったこと。情報戦、ハッキング戦において、メンカルの右に出る者はいないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

茜崎・トヲル
やべーのがねてるとこにやべーのがたくさん出てきたんですけどー!
めーっちゃやばたんじゃん!
えーどーしよ、おれそんなげーたっしゃじゃないし……今回の仕事やることめっちゃある……やば……。
んーんー……おれはできない。でも敵のひとはできる。
ならもらっちゃおう!そうしよう!
柱をかばうように立って、突撃してきたひとをとりこんじゃうよ。
おれの体は改造できるし、ほら、脳も機械も電気でうごくでしょ?
ドローン出す能力もーらいっ!この船のげーげきシステムハッキングして再起動! 敵のひとたちねらうよーにセットアップだ!
ふふは、金属と生身のキマイラだよ! サイボーグみたいにきれいじゃねーけど、たたかえるからおっけい!



『排除対象を確認、殲滅します』
「やべーのがねてるとこにやべーのがたくさん出てきたんですけどー!」
 双腕に雷撃発生装置を搭載し、マシンハンターズが茜崎・トヲル(白雉・f18631)へと無機質な声音で言い放つ。無数の柱の中には、奇妙な生命体が浮かんでいる。やべーやつ×やべーやつ、なかなかお目にかかれない光景である。
「めーっちゃやばたんじゃん!えーどーしよ、おれそんなげーたっしゃじゃないし……今回の仕事やることめっちゃある……やば……」
 マシンハンターズたちが襲いかかってくる兆候を見せているのにもかかわらず、ウォーハンマーに体を預けて考え事。自分の肉体強化、治癒能力の活性化などを主として立ち回るトヲルにとって、柱の防衛と敵の撃破という2つの行動はなかなかに難しい。
「んーんー……おれはできない。でも敵のひとはできる」
 マシンハンターズの1人が柱を壊そうと駆け出した。双腕から電撃が爆ぜて、目の前の電子機器を灼き払おうと振りかぶる。そこで、トヲルが目の前に立ちはだかる。ぱぁっ、とその表情を明るくさせて。
「ならもらっちゃおう!そうしよう!」
 猟兵が介入してきた。しかしそれでも構わないと。マシンハンターズが猟兵の体に電撃を打ち込むべくウィップを翻したその途端。

 どぷん、と抵抗もなく、トヲルの体にオブリビオンの体が引き込まれた。

『理解、不能。対処、思考中。対処、不可、能』

「ふむふむ。へーなるほどー。そーいうちからを持ってるのかー」
 【敵を取り込む】ことで、取り込んだ対象の能力を奪い取る。それこそ、トヲルの狙いだった。
「よーし!おもしろいこと考えたぜー!ドローン出す能力もーらい!」
 マシンハンターズたちが狼狽えた。虚空から現れたドローンの軍団が、ハッキング能力を解放する。飛び交う周囲のドローンを見渡して、そして、聞こえてきた機械音にかすかに目を見開く。

『迎撃システムハッキング中。……ハッキング完了。侵入者を撃退します』

 なに、とオブリビオンたちが瞠目した。壁面から無数に露出するレーザービーム射出口。飛空ドローンの群れ。
 侵入者を確認した迎撃システムが、オブリビオンたちを蹂躙した。
 ビームによって溶け落ち、迎撃ドローンのガトリングによって殲滅されていくオブリビオンを見ながら、片腕に金属製の伸縮鞭を搭載したトヲルがにっ、と笑った。
「ふふは、金属と生身のキマイラだよ! サイボーグみたいにきれいじゃねーけど、たたかえるからおっけい!」
 跳躍して飛び上がり、伸縮自在の電撃機械鞭を翻す。マシンハンターズが粉々に打ち砕かれ、骸の海へと還っていった。
「これ使えるなー。やべー相手はこれでいいかも?ふはは」
 そう快活に呟いて。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
私達の目的も『黒騎士の三呪剣』
譲る訳にもいきませんので…押し通らせて頂きます

さて、周辺被害を考えねばならぬ戦場ですが…

騎士として、護衛用機種としての面目躍如というものです

瞬間思考力とセンサーによる●情報収集で敵の挙動●見切り
頭部、肩部格納銃器の●乱れ撃ちスナイパーUCで腕の雷撃発生装置「のみ」破壊
盾と剣の怪力近接攻撃で一機を沈めワイヤーアンカーで強制有線●ハッキング、瞬間思考力情報収集
体躯の思考中枢の所在を把握し
以後そこ「のみ」をUCの剣の一閃、銃弾一発につき一機で破壊

柱の獣に被害及ぶようであればかばい防御

お休みの方もおられますので…お静かに願います
(電撃耐性)

シールドバッシュで崩し仕留め


レオンハルト・アウストラリス
いきなり攻撃してくるなんてな!
こいつらも狙いは三呪剣ってことか!

電撃は脅威だけど、こっちにも手はあるんだ!
足場は水場…いくぞシャクイス!変幻自在の水の魔剣だ!

魔剣をUC【第2の魔剣・メタモルアクア】へ変化させる!
相手の有利な状況と素早さに付き合わず、
[地形の利用]で可能な限り床の海水を水剣に同化・吸収させ、
味方が感電の心配をせず戦えるようにする

[属性攻撃]で足を絡め取るような鞭と化し高速移動の阻害、
柱に攻撃しようとするなら水の盾に変化させ防御するなど、
攻撃は味方に任せ、援護を中心に行動するぞ!

自分に接近してくるようなら、
同化した海水で水槍を生み出し[カウンター]で串刺しだ!

【アドリブ大歓迎】



 マシンハンターズの群れが、猟兵たちを排除しようと高速格闘戦形態に変形し始めた。
「いきなり攻撃してくるなんてな!こいつらも狙いは三呪剣ってことか!」
 喋る魔剣『魔剣シャクイス』を構えて、レオンハルト・アウストラリス(金色の焔・f20419)は前方から襲い来るマシンハンターズを迎え撃つ。
「私達の目的も『黒騎士の三呪剣』。譲る訳にもいきませんので…押し通らせて頂きます」
 白きウォーマシンの騎士、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)が、甲冑奥にある眼光を光らせた。
 さて、とトリテレイアが周囲を確認する。柱の中には機械な獣たちがコールドスリープモードのまま放棄されている。マシンハンターズの双腕が電撃を纏い、空間に小さな破裂音が響いている。
「周辺被害を考えねばならぬ戦場ですが…騎士として、護衛用機種としての面目躍如というものです」
トリテレイアの全身に備え付けられた『全環境適応型センサー』が駆動する。周辺から襲い来るマシンハンターズたちを探知、その挙動を高速演算にて導き出す。
「電撃は脅威だけど、こっちにも手はあるんだ!トリテレイア、俺が援護する!いくぞシャクイス!変幻自在の水の魔剣だ!」
『愚問である。我の力を見せるとしよう』
 刹那、魔剣シャクイスの刀身が透明になっていく。ぐにゃり、と変形した刀身は、地面に広がる水場へと浸透し、“水そのもの”に同化していった。
 マシンハンターズたちが、猟兵たちの反撃さえも考えずに突撃してくる。単調な動きだが、その破壊力と機動力は凄まじい。

「……喰らえッ!」

 ばしゃり、と水面が爆ぜる。マシンハンターズの突撃は、空間に閃いた水の怒涛によって阻害される。
 それは無数の水の剣となって、マシンハンターズたちの胴体を突き刺していった。
 【第3の魔剣・メタモルアクア】。シャクイスは今、あらゆる水を操る水撃の魔剣へと変化したのだ。
「水を操る力ですか。素晴らしいユーベルコードです」
「へへっ!これで狙いやすくなっただろ?」
「ご助力感謝いたします。では、私も――」
 すでに、演算は終わっている。レオンハルトの援護によって、その演算時間もより短くなっている。
 ならば、騎士の一撃を、目の前のコンキスタドールにお見舞いするだけだ。

「出力、動作制御は私の得手。演算による発生装置の“座標”は、すでに出力されています」
 トリテレイアの格納銃器が露出し、マシンハンターズたちを蹂躙する。狙撃の如き正確さで、マシンハンターズの雷撃発生装置が破壊され、沈黙していった。
 【機械騎士の精密攻撃(マシンナイツ・プリセッションアタック)】は、通常では不可能なほどの精密攻撃を可能とする。それが、どんな困難な状況であろうとも。
 雷撃装置を破壊されたにもかかわらず、マシンハンターズたちはその攻撃を止めようとしない。レオンハルトへと襲いかかろうとしたマシンハンターズの1体が、その突撃力を奮おうとした瞬間、足元から無数の水の槍が出現する。
「無駄だ!俺の魔剣はこの場にある水全てを操ることができる、そんな攻撃じゃシャクイスは突破できないぞ!」
『機能、沈黙。再起動、不可、能』
 全身から煙を燻らせて、その機能が停止する。しかし、残るマシンハンターズたちはまだ諦めてはいない。
 しかし、水の鞭と化した魔剣に足をとられて、動きも緩慢だ。そこに介入したトリテレイアが、ワイヤーアンカーを発射する。頭脳に突き刺さったワイヤーは、その内部を瞬時にハッキングすると、敵の思考中枢の居場所を解析する。

 すでに、その本体は柱へと走っている。

 目的は、減らされた仲間の補充と言ったところだろう。物理的に柱の機能を破壊するべく、機動力を駆使して神風のような特攻を行おうとしていた。
「させるか!」
 水の鞭がしなり、立ち上がった水の大盾がその行動を阻害、それでも強引に突破するマシンハンターズたちの突撃は、柱へと――

 ガン、と凄まじい衝撃音。

 機械でできた眼を動かして、そこに介入してきた鋼鉄の騎士を目視する。

「お休みの方もおられますので…お静かに願います」

 トリテレイアの大型シールドが振るわれた。逆の衝撃を受けて体勢を崩されたマシンハンターズに、レオンハルトの水の槍とトリテレイアの儀式剣の一撃が炸裂した。
 沈静化した状況に、2人の猟兵が小さく息を吐く。他の場所でも、猟兵たちの戦闘が繰り広げられているようだ。
「未だに戦闘中のようですが、先を急ぎましょう」
「ああ、そうだな!シャクイスお疲れ!」
『歯応えのない敵である』
 魔剣の退屈そうな声音が、部屋の中に響いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジェイミィ・ブラッディバック
【アドリブ共闘歓迎】

む、柱の生命体を起こすとマズいですね。
ARTEMIS FCSの超過駆動で一気に片付けてしまいたいところです。

WHITE KNIGHT、柱を壊そうとする敵と、こちらに雷撃を浴びせる敵を予測できますか?
優先して索敵を行い、レーダーロックをお願いします。

WHITE KNIGHTから指定された優先撃破目標を中心にマルチロックオン、LONGINUSをキャノンモードとした上で全武装を一斉射撃。こちらや柱に近寄る前に精密射撃による鎧無視攻撃で撃ち抜きます。

余力があれば、柱の中の生命体を調べてみましょう。WHITE KNIGHTと共に分析、世界知識や戦闘知識などから正体を推測します。


パウル・ブラフマン
どもー!エイリアンツアーズでっす☆
愛機Glanzで【騎乗突撃】しちゃうよ♪

床一面の海水?【悪路走破】なら十八番!
【地形の利用】を念頭に
FMXの要領で、壁面走行しながら
展開したKrakeで【乱れ撃ち】。
※柱に被弾しないよう留意

アハハッ☆本番はこれからっしょ。
行くよ、Glanz―UC発動!
連携が取れなくなった敵機の中で
弱っている固体から順に【レーザー射撃】で潰していくね。

狙撃の際は主に脚部を狙い、高速移動を封じたい。

時には【ジャンプ】して思い切り【踏みつけ】
ドタマに【零距離射撃】をプレゼント。

…私怨?そだよ。
銀河帝国の遺物って観点から見たら、メガリスもオレも同類だからね。
始末する責任を感じるんだ。



『被害大。武装状態、問題なし。戦闘継続』
 無機質な声がマシンハンターズから聞こえてくる。考え込むような所作でその動向を見守っていたのは、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)である。
 無数の柱が立ち並ぶ、その中。獣じみた生命体が浮かんでいる様を見て、『WHITE KNIGHT』に確認を取るよりもより明瞭な回答が算出できたようだ。
「む、柱の生命体を起こすとマズいですね」
 そう言って、自らの『LONGINUS』を構える。本来はキャノン形態やパイルバンカー形態、ランス形態それぞれに変形が可能な機甲槍であるが、今回は柱に危害を加えずにマシンハンターズを駆逐しなければいけない。
「WHITE KNIGHT、柱を壊そうとする敵と、こちらに雷撃を浴びせる敵を予測できますか?」
『解。未来予測開始。索敵、レーダーロック、共に問題なしだ。全タスク完了まで、およそ30秒』
 未来予測を伝えるために、『WHITE KNIGHT』が駆動する。しかし。
「タスク完了まで持ちこたえる必要があるようですね。これは――」
「どもー!エイリアンツアーズでっす☆」
 後ろから、宇宙バイクのモーター音。ふと振り向くと、こちらを通り過ぎて疾走する猟兵と視線が交錯する。
「いやー床一面水浸しだね!でもオレの『Glanz』ならこんな悪路もラクラク走行!」
 無骨なフォルムに蒼炎の如き光線を放つ愛機『Glanz』のハンドルを握って、パウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)がこちらへと近づいてくるマシンハンターズへと疾駆する――!
 ぎゃり、とGlanzが地面を削るように柱の間を走行、壁面へ到達すると、そのまま跳んだ。
 プロライダーも真っ青のトリックだ。いや、宇宙バイクの高機動故だろう。FMXの要領でマシンハンターズの突撃を躱したパウルが、にっ、と得意気に笑って、固定砲台『Krake』からビームを一斉発射する。
 柱を避けた連撃。精緻に、そして大胆に。撃ち抜かれたマシンハンターズが機能を停止させて吹っ飛んでいった。
「アハハッ☆本番はこれからっしょ。行くよ、Glanz――ユーベルコード発動!」
 蒼い輝きが肥大化する。まるで宇宙を征く流星のように、宇宙バイクの機能が拡張される。
 【ゴッドスピードライド】によって、マシンハンターズの機動力を超える機動力を持ったGlanzを操り、Krakeが銃砲を轟かせた。
 足元に着弾したレーザーが、マシンハンターズの高機動を阻害していく。足を融かされたコンキスタドールが、ガクリと前のめりに倒れていった。
「素晴らしいバイクテクニックです。――おかげで時間が稼げました。WHITE KNIGHT

『全タスク、完了。レーダーロック、マルチロックオン』
 柱の間隙を縫うように。視界内に存在する全てのマシンハンターズを捉えて、ジェイミィは【ARTEMIS FCS Over Drive】を発動する。
『ARTEMIS Fire Control System ver.9.3.0 Over Drive mode Authorize.』
「――流星は、何も一つではありません。蒼き流星と月の輝き、魅せて差し上げましょう」
キャノンモードへと、『LONGINUS』が変形する。エネルギーが収束し、そしてそれは月光のような数多の熱線を伴って、マシンハンターズたちを駆逐する――!
 撃滅の流星。蒼と白、空間に無数の輝きが満ちた。的確に撃ち放たれたビームの束が、コンキスタドールの中枢を破壊する。
 鉄くず同然のマシンハンターズたちが、地面にゆっくりと倒れた。
『ぎ、ギギ……戦闘、続行……』
「おっと、次のツアーが待ってるからね、じゃ、そういうことで!」
 明滅する機械の頭を踏みつけるように。脳天に突きつけられた一撃によって、とうとうマシンハンターズの軍団は全て掃討されたのだった。


「ふむ……無数の動物をかけ合わせて、妙な実験をしていたようですね。ここはその名残でしょうか」
 機械の中にある生命体の分析を終えたジェイミィが、待機していたパウルにそう言った。
「銀河帝国、実験艦、つまりそういうことでしょ」
 あの異形の研究者の遺産、と言ったところだろう。機能は生きているが、この放棄された宇宙船がいつ停止してもおかしくはない。
じっ、とパウルを見つめるジェイミィに、はは、と肩を竦めて笑った。
「私怨か、ってかい?そだよ。銀河帝国の遺物って観点から見たら、メガリスもオレも同類だからね。始末する責任を感じるんだ」
「なるほど。遺物の破壊ですか。今回のメガリスはいわくつきです、この宇宙船の残骸そのものも、忌まわしき廃墟の一つと言ったところでしょうか」
「そういうこと。こう見えて責任はしっかり取れる大人だからね、オレ!」
 そうおちゃらけて、パウルは奥へと歩いていく。
「……ま、ただの自己満足かもしんないけどね」
 そう呟いた声が、近くにいた猟兵に聞こえたのかは、不明だが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『収奪のウラヌス』

POW   :    横奪のバンシー
自身が【興味】を感じると、レベル×1体の【データ収集用ドローン】が召喚される。データ収集用ドローンは興味を与えた対象を追跡し、攻撃する。
SPD   :    侵奪のケートス
対象のユーベルコードを防御すると、それを【データへ変更し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    攻奪のクラーケン
【これまでに収集したデータ】を使用する事で、【身体中から対象に有効な武装】を生やした、自身の身長の3倍の【戦闘用兵器】に変身する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠トール・ペルクナスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 マシンハンターズを殲滅した猟兵たちは、その先にある広間へと辿り着く。
 無機質な壁面と、電子的な輝きが中央にある台座へと流れ込んでいた。
 その台座の上に、何者かがこちらに背を向けて佇んでいる。
「私の演算よりも、早い到着だ。流石は猟兵といったところか」
 『収奪のウラヌス』。その周囲に赤黒いオーラを纏う3つの剣が浮遊している。
「すでに『三呪剣』は我が手中。カルロス亡き今、我々コンキスタドールから新たな王が誕生するのも時間の問題だ」
『黒騎士の三呪剣』が空間を飛び交う。『連鎖する呪い』のユーベルコードを内包した刀身は、ただ触れただけでも呪詛が降りかかるだろう。
「まずはお前たちを殲滅し、新たなる七大海嘯、その誕生の足がかりにさせてもらおう」
 『黒騎士の三呪剣』、そして『収奪のウラヌス』のユーベルコードが猟兵たちに襲いかかる――!

【MSより】
 収奪のウラヌス、および黒騎士の三呪剣の2つのユーベルコードが発動するため、今回の戦闘は、敵側は2回攻撃を行います。
 (『連鎖する呪い』の攻撃命中表記は、『黒騎士の三呪剣』が命中した対象とさせて頂きます。)
 また、メガリス『黒騎士の三呪剣』の回収につきまして、現時点で第1章から参加して頂いているPC様からダイス判定で決定致します。
 皆様のプレイングお待ちしております。

●ユーベルコード『連鎖する呪い』
 攻撃が命中した対象に【癒えない傷跡】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【次々と発生する「不慮の事故」】による追加攻撃を与え続ける。
茜崎・トヲル
おーさまの価値がかるーい。おれしってるよ。こーゆーのグンユーカッキョっていうんだよ。
どーしよっかなーあ。ぱぁんしてもいーけどお、ここは逆にぎゅっとなろっかな!
データあつめのドローンは、さっきハッキングしたドローンたちでまかせちゃってー。ドローンばーさすドローン!おおーっ、スター〇ォーズみてー!
そのよくわかんねー剣でこーげきしてくるんでしょう。でもねー、おれねー、いまめーっちゃかたくてはやくてつよいよ!見た目かわんねーからゆだんした?
ハンマーぶんってして剣全部はじきとばす! んで、そのまま頭からどっかーん!だ!
おれいまめーっちゃ重たいからその分のたいじゅーものせてやらー!!はいぐっしゃーん!!



「へへ、おもしろいなー!」
 満面の笑みを浮かべて、茜崎・トヲル(白雉・f18631)は面白そうにウラヌスを見つめている。
 なんだ、と。ウラヌスは三呪剣を自身の周囲に戻して、未だに笑い声を上げる猟兵を見下した。室内に響いていた笑い声はやがて沈静化し、白い猟兵はウォーハンマーの柄に体を預けて、優しそうな眼差しでウラヌスを。
「おーさまの価値がかるーい。おれしってるよ。こーゆーのグンユーカッキョっていうんだよ」
 “侮辱”した。正しくは、思ったことを言っただけに過ぎないのかもしれない。だが――所詮は、王という形なき立場に立ちたい1人のコンキスタドールの戯言だと吐き捨てたということを、トヲルはおそらく、自分自身で理解していないだろう。
 やがて、指先を頬に当てて、考え込む所作に移る。
「どーしよっかなーあ。ぱぁんしてもいーけどお、ここは逆にぎゅっとなろっかな!」
「……全く。強大なメガリス、そして私という存在を前に、隙だらけとはな」
 面白い、と。ウラヌスのユーベルコードが発現し、空間に90を超えるデータ収集用ドローンが召喚された。
「三呪剣の解析は未だ不完全。全ての工程が完了するまで時間がある。貴様のあり方、戦闘データ、その全てを収奪してやろう」
 トヲルを傷つけ、サンプルを横奪しようとするドローンの群れ。しかしそれでも、トヲルは愛用の武器に寄りかかったまま、その様子を見つめている。

 ――真後ろから、同じく異音の束。

 ウラヌスが、トヲルの背後から出てきた無数のドローンを確認した。宇宙船内に備え付けられていた迎撃システムが、ウラヌスのドローンをレーザービームで撃ち落としていく。
「ドローンばーさすドローン!おおーっ、スペースシップワールドみてー!まーでも、おれが戦ったのもっとデカブツだったけどな。ふふは」
「――三呪剣、ゆけ」
 黒騎士の三呪剣が空間を飛び交う。トヲルに癒えない傷を刻もうと、死角なき三連撃が襲いかかる。
「あーよくわかんねー剣だ。そりゃこーげきしてくるよね」
 刃がトヲルを捉える。その皮膚を突き破ろうとした三呪剣が、なぜか“弾かれた”。
「む……ッ!」
「でもねー、おれねー、いまめーっちゃかたくてはやくてつよいよ!」
 ウォーハンマーが横薙ぎに振るわれた。甲高い音を立てて三呪剣が弾き返され、壁に、地面に、天井に突き刺さる。
 ぎしり、と宇宙船内部の床が、酷い軋りをあげて歪んでいく。
 ユーベルコードによる【肉体強化】は、トヲルの体はより硬質に、そしてより重く。
「おれいまめーっちゃ重たいからその分のたいじゅーものせてやらー!!」
 一歩ずつ踏みしめるたびに、足の形に宇宙船の床が歪む。まずい、と退避しようとしたウラヌスはしかし、トヲルの素早すぎる強烈な突進によって弾き飛ばれた。
 壁に叩きつけられ、ぐしゃりとその壁が歪む。
「な……!三呪剣の……攻撃を弾き返すなど……ッ!」
「おーさまの価値はかるいけど、おれのこーげきはおもいからねー。お、うまいこといった。うんうん、うまいこといったおれ、ふははは」

大成功 🔵​🔵​🔵​

パウル・ブラフマン
オレは銀河帝国に負の感情しかない。
だからこそ
三呪剣を有益に使いたいって人達の力になりたい。
同じ遺産であるオレが、『存在していい理由』が欲しいんだ。

引き続きGlanzを【運転】しながら戦線へ!
三呪剣が命中しそうな猟兵さんが居たら
猛【スピード】で接近し、回避に協力したいな。
オレの後部座席も空いてるよっ♪

ドローンを軽快に躱しつつ
展開したKrakeで【弾幕】を展開。
囮用に派手に【誘導弾】を発射し
その隙に死角へと回り込んだら―UC発動!

発現した鎖を思い切り引き寄せ
敵の逃走を封じられたら
その場のアタッカーさん達に猛攻をお願いしたいな。
オレも【援護射撃】でウラヌス本体を攻めるね!

※アドリブ・共闘・同乗歓迎!


レオンハルト・アウストラリス
相手は魔剣が3本で、さらに担い手は格上か…
『負けそうだとでも?』
その逆だよ。こっちは最強の魔剣とその担い手だ、
1人じゃ無理でも俺達なら負ける気がしないさ!
『クク…興が乗った!征くぞ小僧!』

こいつ!能力をコピーするのか!
それなら…!シャクイス!使う魔剣の形態はお前に任せる!
魔剣の本領発揮でUC【魔剣の担い手】の[2回攻撃]で次々に形態変化させ[属性攻撃]し、ウラヌスがコピーした能力に有利な魔剣で[カウンター]するぞ!
さらに連携して有効な場面で[切断]してやる!
三呪剣には[瞬間思考力]で襲い来る方向を即座に判断し[見切り]で回避する!

伝説の魔剣だろうが神の武器だろうが、俺の相棒はお前だけってこと!



「未知の情報だ。収奪は……不可能。実に残念、だが……三呪剣のデータ収集には丁度良いだろう」
 ウラヌスが体を起こす。次いで宇宙バイクに乗って現れた猟兵に、機械の瞳を瞬かせた。
 パウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)が、眼帯に手を当ててこちらを見つめている。
「三呪剣を回収するため、よくもここまで来るものだ」
「まあねぇ、オレは銀河帝国に負の感情しかないし、是非ともその三呪剣は回収させて欲しいね」
 は、とウラヌスが嘲笑の声をあげた。
「お前の復讐の為に、三呪剣を回収すると?演算の必要もない、正直に言えばいい。三呪剣の力が欲しいと」
「――何言ってんだよ、そういう話じゃないだろ!」
 そこで、広場内に2人目の猟兵が現れる。自らの魔剣『シャクイス』を携えた少年、レオンハルト・アウストラリス(金色の焔・f20419)は、揺るぎない自信でウラヌスの言葉を否定する。
「俺の魔剣が取り返しのつかないことして封印でもされたなら、俺はその魔剣の正しさを絶対証明して、封印なんて必要ないって大声で叫んでやる!」
 レオンハルトの言葉に、パウルは面白そうに笑った。
「まあそういうことだ。――三呪剣を有益に使いたいって人達の力になりたい。同じ遺産であるオレが、『存在していい理由』が欲しいんだ」
「――存在証明の為の略奪。ならば、私も同様に。この世界の王の座、七大海嘯となるためにも、このメガリスは必要なものとなる」
 ウラヌスの周囲から、90を超える無数のドローンが召喚された。敵対者のデータを収奪すべく、高い機械音と共に飛翔する。
「相手は魔剣が3本で、さらに担い手は格上か…」
『負けそうだとでも?』
 魔剣『シャクイス』が、不満そうに声を上げる。ふっ、とレオンハルトが微笑んだ。
「その逆だよ。こっちは最強の魔剣とその担い手だ、1人じゃ無理でも俺達なら負ける気がしないさ!」
『クク…興が乗った!征くぞ小僧!』
「っと、レオンハルトくん、それじゃあオレも加勢させてもらうよ!」
宇宙バイク『Glanz』が戦場を駆け抜ける。ドローンが追い縋るように、パウルを攻撃しようと迫りくる。そしてそれは、レオンハルトへも同様だ。襲い来るドローンが眼前に迫る中、Glanzがその真横を横切った。攻撃しようとしたドローンは、すでにそこに敵対者がいないことに気付く。
 宇宙バイクの背には、レオンハルトがすでに搭乗している――!
「無駄だ!ゆけ、我がドローン、そして三呪剣よ!」
 ドローンと三呪剣の包囲攻撃。迫りくる雨のような攻撃を、パウルは愛機のスピードを加速させて潜り抜ける。
「ははっ!そっちこそ無駄だよ!オレのGlanzのスピードと機動力を舐めてもらっちゃ困るね!」
 パウルの固定砲台『Krake』から、制圧射撃の連撃が発射される。撃滅のレーザービームがドローンを灼き、周囲に熱線の束を放射していく。
 そして、ウラヌスは気付く。放射されたビームの中に、こちらへと迫る光弾が存在することを。
「誘導弾か……!三呪剣、私を護れ!」
 飛び交っていた三呪剣が空中にぴたりと静止すると、ウラヌスの眼前に瞬時に移動する。呪剣という壁によって光弾の軌跡は妨げられ、膨大な爆煙を伴って視界を覆った。
「残ったドローン、猟兵たちの位置を確認――」

「――そこだ……ッ!」

 はっ、とウラヌスが頭上を見上げた。パウルの宇宙バイクから飛び出して、魔剣を構えてこちらへ振り下ろそうとするレオンハルトがそこにいる。
「やるな小僧……だが……ッ!」
「――!」
ウラヌスが武装の一つを抜いて、その攻撃を見事にガードしてみせた。それ故に、【侵奪のケートス】が発動する。
「貴様の魔剣データ、確かに頂いた。貴様自身の魔剣によって死ぬがいい!」
「こいつ!能力をコピーするのか!」
 ウラヌスが魔剣『シャクイス』のコピー体を召喚する。凄まじい切れ味を持つ魔剣が、レオンハルトの剣と拮抗し、激しい火花を散らした。
「それなら…!シャクイス!使う魔剣の形態はお前に任せる!」
『愚問だ、我が模倣体などッ!』
 火花を散らしていた両者の魔剣、その片方、レオンハルトの魔剣がたちまちにエネルギー体へと変化した。刹那それは、無数の雷撃となって空間に迸る。
 高エネルギーに弾かれたウラヌスが、機械の瞳を驚愕に瞬かせた。
「なん……だ、それは……ッ!」
「本当の戦いは…ここからだッ!」
 爆煙が晴れた先、そこに存在したのはウラヌスの周囲全てを覆う、剣じみた雷撃の束。マシンハンターズの力から連想されたその魔剣の力は、すなわち雷。
【魔剣の担い手(ヴァリアブルセイバー)】はここに、ウラヌスという機械生命体に最も有効な新たな魔剣を創造した。
「三呪剣、目の前の小僧を――」
「おっと、させないよ!」
 真後ろから声がした。電光石火の反応速度で振り向いた瞬間、鎖が迸り、片腕に爆裂が巻き起こる。
「が、は……ッ!」
「逃げ場なんて存在しないよ。――てめぇの罪は数え切れない。刻まれた罪名でも確認しながら、罪人のように這いつくばるのがセオリーってもんだぜ?」
「――!!」
 【Closer(セブンデットリーシンズ)】。片腕は爆破によって黒々と塗りつぶされ、そこには罪名付きの手錠が繋がれている。
『強欲』『傲慢』――その他複数の罪名が刻まれた罪人は、まさしく今、裁かれようとしていた。

『消え失せろ。我が力の模倣、万死に値する』

 ――雷撃の剣の雨が、ウラヌスを蹂躙した。

やがてエネルギー体から元の姿へと戻った魔剣『シャクイス』に、レオンハルトはにっ、と得意気に微笑んだ。
「伝説の魔剣だろうが神の武器だろうが、俺の相棒はお前だけってこと!」
 小さく、そうか、と相棒の魔剣から聞こえた気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メンカル・プルモーサ
【埋葬・回収】
ふむ…これまでに収集したデータを利用するのか…じゃあ今までにないデータを…お、トリテレイア良いところに……連携しよう…

…まずはその剣を解析させて貰おう…【闇を見通す梟の目】を発動…解析用のガジェットを多数召喚…戦闘用兵器と三呪剣を解析させよう…
…トリテレイアに有効な武装はこちらの術式的な障壁で対応しよう…
…三呪剣の呪詛は浄化復元術式【ハラエド】で浄化…
解析が完了したら対戦闘兵器用支援術式をトリテレイアに付与…
…同じ支援術式が付与された術式組紐【アリアドネ】で戦闘用兵器を拘束してサポートをしよう…
(三呪剣を回収出来たら)
大体解析出来たな…(トリテレイアに投げ渡す)好きにして良いよ…


トリテレイア・ゼロナイン
【埋葬・回収】

私の目的は剣の破壊による骸の海への返却
ご協力は渡りに船
この剣の力求める方もデータあれば再現可能でしょう

格納銃器乱れ撃ちでドローン迎撃
三呪剣を剣、盾の●怪力投擲
腕部銃器スナイパー射撃での武器落としUCで弾き飛ばし
ワイヤーアンカーで柄掴み剣を強奪

メンカル様、データを送ります

瞬間思考力で剣のデータ情報収集
両手とアンカーで攻撃半分、回数5倍の手数重視の3刀流
メンカル様かばい戦闘

…ご容赦を、アンヘル

解析完了後
攻撃5倍、剣の装甲=強度半分で攻撃
三呪剣ごと敵を破壊

刀身が砕けてしまいましたね
この剣のオリジナルの遣い手は只一人
私も貴方も相応しくないのです

残骸でも回収出来れば黒騎士最期の地で完全破壊



立て続けに起こる轟音の中、遠くから離れて見つめている猟兵が1人。ウラヌスの動きを注意深く見つめるように、対象から少しでも情報を引き出すように。
「ふむ…これまでに収集したデータを利用するのか…」
 メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)が、魔術の行使と共に、その術式を組み合わせていく。そこで、遅れてきた猟兵にメンカルが気がつく。
「お、トリテレイア良いところに……連携しよう…」
「メンカル様、奇遇ですね。私の目的は剣の破壊による骸の海への返却、目的として相違ないでしょうか」
 トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)が、飛び交う三呪剣に鋭い眼光を向けている。
「…解析できれば、ある程度は再現可能…」
「なるほど。ご協力は渡りに船、剣の力を求める方もデータあれば再現可能でしょう」
「…新たなる猟兵か。揃いも揃って酔狂なことだ」
 ウラヌスが三呪剣と解析用ドローンを展開する。対象の情報を簒奪すべく、空間を横切っていく。
 そして、顕現するウラヌスの戦闘用兵器。猟兵の魔力を簒奪する吸収型の機動兵器、そしてそれを熱線として放射するビーム砲だ。
「…トリテレイア、こっちは解析に集中するから、援護よろしく…」
「承知致しました。では私はドローンを」
 トリテレイアの格納銃器が露出し、ドローンを撃ち落とすべく弾幕が展開された。撃墜されていくドローンの集団ではあるが、ウラヌスは全く狼狽える気配はない。

「賢き眼よ、出でよ、視よ。汝は検分、汝は助力。魔女が望むは黄昏飛び立つ森の知者」

 【闇夜見通す梟の目(オウル・オブ・ミネルヴァ)】。分析・解析用ドローンが飛び立ち、ウラヌスと戦闘兵器、そして三呪剣の解析を開始する。
「私の情報解析を凌ぐ……成程、しかし無駄だ。征け、三呪剣よ」
 ウラヌスの命令と共に、三呪剣が飛翔する。一太刀でも浴びれば呪詛が侵食し、癒えない傷跡が猟兵たちを苦しませる。
「…無駄なのはそっち」
 メンカルが三呪剣へと指先を突きつけた。刹那、眼前に術式、『浄化復元術式【ハラエド】』が展開される。魔法陣から迸った魔力の波濤が、三呪剣に宿る呪詛を悉く削ぎ落としていく。
「…解析完了…トリテレイア」
「感謝致します。では――!」
 銃器と剣と盾が唸る。飛び交う三呪剣、それを的確に見極めて。弾かれた三呪剣に纏わりついたのは、トリテレイアのワイヤーアンカーだ。
「なん……だと……ッ!」
「メンカル様、更にデータを送ります」
「…ん、了解」
 トリテレイアの電子頭脳が唸り、そして同時にメンカルの解析術式が作動する。ウラヌスは猟兵たちにビーム砲を放つべく、兵器へと目を移したが――。
「!!糸……!?」
 メンカルの『術式組紐【アリアドネ】』によって、砲台ががんじがらめに固定されている。もし放てば、ウラヌス自身も巻き添えを食らってしまうだろう。
「…大体解析できたな…」
 ひょい、とトリテレイアに三呪剣が投げ渡された。それを掴んだトリテレイアが、ウラヌスと対峙する。
「…ご容赦を、アンヘル」
 ぎらりと鈍色に、黒色に輝く刀身を見つめて。再び攻勢に出ようとするウラヌスへと、その強靭な一撃が叩きつけられる。
 【強盗騎士(システム・マルチウェポンマスタリー・ローバー)】によって強化された刀身、そして変わりに、剣の装甲は半分に減退してしまっている。
 深々と斬りつけられたウラヌスの胴体から、ばちりと回路の火花が弾け飛んだ。吹き飛ばされたウラヌスと同時、持っていた三呪剣の一つが粉々に砕け落ちる。
「刀身が砕けてしまいましたね。この剣のオリジナルの遣い手は只一人、私も貴方も相応しくないのです」
 真の持ち主は他にいる。そして、強奪という手段でこれを奪うことは、黒騎士にとっての汚点となり――そして、躯の海を漂う過去への冒涜となる。
 そう結論づけたトリテレイアはしかし、次の瞬間瞠目した。手の内にあった三呪剣の柄が、何か別の力を受けたように飛び出したのだ。
「ふ、はははは……メガリスとは心の強さにて扱う秘宝か。成程……成程、実に面白い」
 満身創痍のウラヌスがそこに佇んでいる。刀身のみとなった三呪剣だが、周囲に青白いサイキックエナジーが迸る。
 周囲に飛び散った三呪剣の破片が、一点に集まっていく。まるで何事もなかったかのように修復されていく三呪剣に、ほう、とメンカルが小さく呟いた。
「…黒騎士のサイキックエナジーで構築された剣…つまりそのエナジーが尽きない限り、いくらでも再生するってことかな…」
 銀河皇帝に次ぐサイキックエナジーの持ち主であった黒騎士、その剣となれば、内包するエナジーも相当量だ。
「埋葬にはまだ早い…この三呪剣は私が……私のメガリスとして駆動するのだ……ッ!!」
 ウラヌスの闘志は未だ健在。機械の体、その回路ほぼ全てがショートしているのにもかかわらず、悪鬼の如きオーラを纏いながら、ウラヌスは再び三呪剣を行使し始めた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジェイミィ・ブラッディバック
回収希望、アドリブ等歓迎

「AIの私が『憤り』の感情を覚えるとは
音声を外部出力に切り替えてもらえるか」
…やはり自我が芽生えていたとは
薄々感づいてましたが
「君と過ごしているうちに、な」

「ウラヌス、君にはその剣は相応しくない
速やかに我々に『返却』して頂きたいものだ」
…まぁ、元々我々の世界の物ですしね
で…返答はやはり「NO」と
「その返答、後悔するなよ
今この瞬間、君は白騎士とその主を敵に回したのだから」

スクルドシステム、WHITE KNIGHTと完全同調
未来予測で三呪剣の攻撃を全て見切り、回避します
LONGINUSをパイルバンカーモードに
敵の攻撃を掻い潜り、接近して装甲無視のランスチャージで打ち砕きます



 七大海嘯、新たなる王。強欲に溺れるコンキスタドールを前に、猟兵の1人が深く嘆息した。
 ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)が口を開こうとして、起動中のアプリケーション、その一つが警告をあげた。
「AIの私が『憤り』の感情を覚えるとは。音声を外部出力に切り替えてもらえるか」
「……WHITE KNIGHT。やはり自我が芽生えていたとは。薄々感づいていましたが」
 ふ、と。AIにはあり得ない笑みの残滓がジェイミィの耳に響く。
「君と過ごしているうちに、な」
 ジェイミィが、事象予測AI『WHITE KNIGHT』の音声を外部出力に切り替える。
「ウラヌス、君にはその剣は相応しくない。速やかに我々に『返却』して頂きたいものだ」
「…ふざけるな。他者に創造され、持ち主の傀儡に過ぎないAI風情が、この私に指図をするなッ!」
「……」
 ジェイミィは、ウラヌスの様子を確認する。数多の猟兵たちに刻まれた傷は、すでにウラヌスの回路に致命的ダメージを与えている。だというのに、その意志は決して揺らぐこと無く、骸の海への帰還を先延ばしにしていた。
「元々は我々の世界のものです」
「今ではこの世界のものだ。メガリスを求め対立する闘争の世界、今では私がこのメガリスの主」
「…で…返答はやはり『NO』と」
「愚問だな、猟兵。我が三呪剣の刃の前にひれ伏せ」
 ふぅ、とWHITE KNIGHTの音声から、呆れ声の混じったため息を聞こえた。
 そしてそれは、当時の銀河帝国攻略戦の、かのウォーマシンの再来かに思える声音へと変化する。
「その返答、後悔するなよ。今この瞬間、君は白騎士とその主を敵に回したのだから」
 ジェイミィが疾駆する。ウラヌスがそれに対し、三呪剣を行使してその行動を阻害、呪詛で蝕もうと対峙する。
 繰り出される法則性のない攻撃はしかし、白騎士AIの前では無力だった。予測し、未来を観測し、ジェイミィに結果を出力する。
 空間に刻まれた赤い線は、三呪剣が飛来するルートだ。【S.K.U.L.D.System】の完璧な未来予測による回避によって、三呪剣の攻撃は意味をなさない。
「ふはは……!ならばその攻撃を受け止め、その演算能力を奪うまでだ……!その白騎士とやらの力、我が掌中へ!」
「……実に残念だ、ウラヌス。銀河帝国二大巨頭たる我ら、お前のような雑兵に負ける“未来”などありはしない。そして、その剣の所有者たる権限も“過去”たるお前には存在しない」
 LONGINUSがパイルバンカーモードに変化する。攻撃を受け止めようとしたウラヌスが、電子音を閃かせて演算結果を出力しようとするが、その攻撃の破壊力は、どのような演算を成したとしても結果は一つに収束している。
 撃滅の音。機械がひしゃげる嫌な音と共に、ウラヌスは骸の海へと掻き消えるように消えていった。



「…良いのですか、私が預かっても」
「…もう黒騎士の三呪剣の解析は完了してる…新しく作り出すこともできる…」
「とはいえ、オリジナルと寸分違わずというわけにはいかないかもしれませんね。……骸の海への返却も想定していましたが、悪用を防ぐ一つの手段として、私は賛同します」
「武器そのものに罪はない、ってね。再起のチャンスはしっかりと掴むべきだよね!」
「おれむずかしーことよくわかんねーけど、べつの武器つかってもこわれそーだしなー」
「俺には相棒のシャクイスがいるし、増えると小言が増えそうだしな」
『何か言ったか小僧』
 猟兵たちの会話が響き渡る。ふむ、と顎に当てて、黒騎士の三呪剣を回収したのはジェイミィだった。
「感謝致します。後ほど、私のガレージにでも来て下さい。美味いお茶や……この三呪剣の調整の様子をお見せします」
 丁寧にお辞儀をしたジェイミィだったが、白騎士AIは無言だ。あれからずっと何も話さない。自我が芽生えた、とは言ったが、なにしろ白騎士とほぼ同じ性格、性能である。今回口を出したのは、自身と関係のあるメガリスが出てきたからかもしれない。
 猟兵たちは宇宙船を後にする。『黒騎士の三呪剣』が赤黒く鳴動し――しかしそれは、猟兵たちに牙を剥く兵器ではなく、オブリビオンを屠る正義の武器の一つとなるかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月22日


挿絵イラスト