7
激水岩砕

#アックス&ウィザーズ #猟書家の侵攻 #猟書家 #激流のリヴェンタ #ドワーフ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アックス&ウィザーズ
🔒
#猟書家の侵攻
🔒
#猟書家
🔒
#激流のリヴェンタ
🔒
#ドワーフ


0





「なんだこの水は!? どこから流れてきてやがる!」
 ドワーフの地下都市、広場で右往左往する若い者たちを見て長老らしきかくしゃくとした老ドワーフが叫んだ。その怒声に気付いたこれまた風格のあるドワーフが走り寄る。
「親方! どうも一番デカイ通風口から水が流れ込んでるらしくて、今排水口も全部開けてるんですがそれ以上に流れ込んで来てるようで」
「この辺りにそんな量の水がある川なんざねえ。……手の空いてる奴は槌か斧を持ってこい。こいつはカチコミだ」
「へえ! ……早速来たようで」
「水棲馬か。面白え、誰だか知らねえが俺達が簡単にやられるタマじゃねえって事見せてやろうぜ! 昔話みたいに毛皮と角を剥ぎ取ってやる」


「とか言うイカしたドワーフの奴らのアジトが水攻めで滅びそうだ!」
 ディグ・ドリラー(ドリル仁義・f31701)はそう口を開いた。
「リョーショカ? とか言うオブリビオンがこのドワーフの洞窟王国を全滅させてから、ここにある石碑を調べたいんだとよ。迷惑な話だな!」
 そして水攻めと同時にドワーフ達の動きを牽制するために配下オブリビオンも派遣している。
「しかもこういう水場で戦える奴を用意してる。普通に戦うとドワーフ達だけだと倒しきれねえ! 完全に水で埋められちまうから、雑魚を全部ぶっ飛ばしてから親玉を殴って止めてくれ!」
 しかしドワーフが多くいる広場での戦いも敵が多く連携して攻撃してくる、おまけに我が身を省みない攻撃ばかりしてくるのでそのまま戦うのは不利だ。
「ここで戦ってるドワーフとならもっと上手く戦える方法があるかもしれねえ! シマの事が知りてえならその場で聞いてくれ!」
 協力無しで戦えば水に飲まれる事必至だ。現地の地形を知らなければ勝てるものも勝てない。
「よし! オレから言えるのはこれくらいだ! なんかよく分からねえがぶっ飛ばせば勝ちだ!」


西灰三
いつもお世話になっています。
西灰三です。
今回は猟書家のシナリオをお送りします。このシナリオは二章構成となっています。
詳しい内容はオープニングの通り。
集団戦『激浪せし水棲馬』の血染めの魔角の『属性』は水となります。

以上です。
それでは皆様のプレイングをお待ちしています。
244




第1章 集団戦 『激浪せし水棲馬』

POW   :    血染めの魔角
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
SPD   :    貪り喰らうもの
戦闘中に食べた【人肉】の量と質に応じて【魔力を増幅させ】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    欲深き者共へ
【欲深き人間達に対する怨嗟の呪い】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ニクロム・チタノ
うーん、相手はちょっと厄介だね。
まず、ドワーフ達に聞きたいけどできるだけ広くて天井が高い場所ってどこか分かります?
後高台があると都合が良いかな。
そこに水を引いてくれます?
あと、ドワーフの戦士をできるだけ集めてくれます?
敵はきっと水に乗ってやって来るからそこを狙う。
無重力の中でわ水は上に向かうんだよ。
突然そうなったら驚くだろうね!
身体も浮いて自慢の動きも上手いかないだろう?
後はそこを斬り込んでみんなで一気に攻め立てる。
さあ、これより反抗開始する。
どうか反抗の竜チタノの加護と導きを




「うーん、相手はちょっと厄介だね……とと」
 既に膝くらいにまで溜まって歩きにくい地下都市を行くのはニクロム・チタノ(反抗者・f32208)。見える範囲ではドワーフ達と水棲馬達が交戦中であり、まずは彼らの援護に向かう、組み伏せられていたドワーフを助け出してから機械の足で水棲馬を蹴り飛ばす。
「大丈夫?」
「ああ、助かった。冒険者か」
「まあそんな所。……ところで聞きたいんだけどできるだけ広くて天井が高い場所ってどこか分かります? あと高台があるといいかな」
「それならここへの出入り口が幾つかある商業区だ、催しものやる時の広場もそこだ高台とかはねえな。あそこには他の奴らも集まってる、援護するなら早く行ってくれ」
「分かった、気をつけて」
 ニクロムは得た情報を元に広場へと向かう、そこでは既に大きな戦いとなっており、ドワーフ達が押されている。相手が捨て身の連携をしている事で被害が大きくなっているのだろう。
「早く助けに……!」
 瞬間、周りに満ちていた水が激しく震えて彼女を含めた全ての体を跳ね飛ばす。それが水を揺らしたユーベルコードであると察した彼女は、生じた波に飲み込まれまいと必至で踏ん張る。
「どうか反抗の竜チタノの加護と導きを!」
 ニクロムは自分の周りに水晶の雨を浮かべる。それは地面に落ちずに彼女に追随する。そのまま彼女は体当たりの要領で水棲馬に近づいていく。
「私が決めなきゃ」
 水晶の粒が敵に触れた途端、その体から重力のくびきが外れる、そうなると次に与える影響が大きくなるのは慣性の法則だ。無重力下では外から力を加えられない限り止まったものは止まったまま、動くものはそのまま動き続ける。……ならば力を加えられたものはそちらの方に動かされる。
「!!」
 水棲馬のいななきが響き、波の力を受けたその体が水に弾かれるようにくるくると回転しながら空中へと飛んでいく。相手はそのまま壁にぶつかると動かなくなる。
「ちょっと想定と違ったけどいい感じだね、続けていくよ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる




「今日は地面の下かあ」
 周りをきょろきょろと珍しいものを探すように見回しているのは、アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)。そこだけ切り取って見るのなら好奇心旺盛な少女の小さな冒険のようだ。……その手で水棲馬を縊り殺してさえいなければ。
「でもこれだけ水に埋まってると何も分からないなあ……」
 彼女の赤く光る目が動く度に水棲馬とそれと交戦しているドワーフ達に緊張が走る、アレは触れてはいけない怪物であると敵味方構わず直感的に理解していた。例え人の言葉を話していたとしても本質は悪魔や化け物の類だ。それこそ水棲馬よりも強力な。
(「手を出すなよ」)
(「分かってる」)
 斧や槌を振るうドワーフ達はなるべく彼女と目を合わせぬように水棲馬に対応する。目の前で新たに現れた敵に対して爆発する粉を振りまくような存在と関われる気にはどうしてもなれなかった。
「あっはは! 楽しみましょう!」
 水満ちる地下都市に楽しげな少女の声がいやに高く響いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

月夜・玲(サポート)
『さてと、I.S.T起動。お仕事お仕事。』
口調 元気(私、~君、だね、だよ、だよね、なのかな? )


お仕事ついでに研究も出来るんだから、この仕事良いよねぇ
さあ、私の研究成果の実験台になってもらうよ

模造神器という独自の兵器開発を生き甲斐とする研究者
誰にでも気さくに砕けた口調で話しかける
戦いは全て研究の為、楽しみながら戦闘を行う
全ては研究の為、研究と戦闘を楽しめる猟兵生活は結構気に入っている
戦闘スタイルは4本の模造神器から2本を選び、二刀流で敵と戦う形です
UCで遠距離戦闘にも対応したSF剣士

日常ではのんびりと景色を楽しんだり風情を楽しんだり
冒険では考察しながらじっくり進む

あとはお任せ!




「これはまた古典的だけど全滅させるためなら有効だね?」
 月夜・玲(頂の探究者・f01605)は水棲馬達の群れとそれに応戦するドワーフ達に走り寄りながら剣を抜く。
「お手伝いはいるかな?」
「報酬の話は後でな!」
 目の前で敵を斬り伏せた玲の問いにドワーフは短く答えると戦線を前に動かすべく、水をかき分けながら前へと進む。
「これも経験かな。データに残しておこう」
 無論ドワーフたちも経験のない状態で戦っており、地の利は向こうにある。
「少しもったいないけど私も本気出しちゃうか」
 剣、模造神器と呼ばれるそれを一旦背中に背負う装置にしまい込む。それは彼女の模造神器の中核となる装置でもあった。
「決戦兵装・建御雷神起動!」
 装置が唸りを上げると水面から小さな氷が浮かび、そして雲となる。雲は激しく振動し雷雲となり、水棲馬達を包み込み強烈な電荷の放流で打ち貫く。
「うん、いい感じだね」
 彼女は土壇場でのぶっつけ本番に気を良くして更にデータを得るべく雷雲を動かすのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エレクトゥス・レヴィン(サポート)
『そら来た、蹴散らしてやる!』
『この手に限る、吹っ飛びな!』
『全部まとめて、履行完了!』

機械化された両足と右腕を酷使して戦うサイボーグ。
大雑把な性格で口が悪いが、人並みの正義感は持ち合わせている。
生身の左腕を包む「超硬連結放熱板」は強力な武器にして防具。
主に集団戦に於ける猟兵側の増援として参戦。

戦闘でよく使う装備は、上記の「超硬連結放熱板」、脚部の内蔵火器「炸裂者」それに装填された「G型特殊弾薬」の属性弾。
加えて、集団戦では義肢から放つユーベルコードと併用した範囲攻撃などを行う。
基本的には豊富な火力での力押し一択。
絡み、アドリブ大歓迎。

24歳、男。
口調:男性的、一人称:オレ、二人称:呼び捨て。




「そら来た、蹴散らしてやる!」
 エレクトゥス・レヴィン(誓兵・f11060)の周りには浮かんだ敵の死体と白く染まる水煙が立ち込めていた。放熱板と水の接触部から絶え間なく溢れてくる水蒸気が彼の戦いが激しい事を示していた。
「頼もしいがバテるなよ若造!」
「あいにくそう簡単にはくたばれねえからな! あいつらはオレに任しておきな!」
「分かった、そっちは任せる!」
 ドワーフと『誓約』を結んだ彼はそれを『履行』すべく、自らの鋼の四肢のリミッターを解除する。
「略式履行、完了……! 限定昇華形態、解放!!」
 審判者の刻印が蠢き、力が機体に送られる。その様は黒金のようであり決して砕けないと思わせるほどの力強さがある。
「全部纏めて吹っ飛びな!」
 足の火器の射出口を水面から出して特殊弾薬による射撃を行うと、着弾したそばから稲妻が走り水棲馬達を丸焼きにする。力尽きた敵はそのまま浮力を失い水の中に沈んでいく。
「履行完了! 次だ!」
 エレクトゥスは次の敵に対応すべく動き索敵を開始する。

成功 🔵​🔵​🔴​

一郷・亞衿
件の水は恐らくUCないしそれに類する何かにより生じたモノのはず。
それなら古竜骨で被害軽減出来るかな……『人生狂騒曲』!
流水を消せれば御の字、最悪軽減出来ずとも骨龍の巨体である程度塞き止められれば良し。
水が流れ込むとやばい場所を優先して護りたいから、ドワーフさんたちに地下構造を訊いておきたい所。

配下は呪いを放つらしいけど、こっちはそれ系の専門家なんでね。
呪詛をいなしつつ、蛇腹剣めいたマチェットを振るって斬り払っていこう。

それにしても、水を生み出す異能力ねえ。
もし綺麗な水が出せるんなら色々便利そうだけど、質より量、的な感じっぽい?激流って程度には量多いし。
……ま、今は呑気に考えてる場合じゃないか。




「さて、と」
 一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)はじゃぶじゃぶと水をかき分けながらドワーフの地下都市を進む。もうこのパンプスは使えないなと思いつつ、この水の出どころに思いを馳せる。
(「……件の水は恐らくUCないしそれに類する何かにより生じたモノのはず」)
 大水が近くにないという情報を元にするのならそれ以外に考えられない。そう考えていると水棲馬と交戦しているドワーフを発見する。
「あ、おじさん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
 軽快に水棲馬の頭にバットを振り下ろして黙らせてから、ドワーフに話しかける亞衿。その彼女にドワーフは軽く礼をすると問い返す。
「助太刀感謝じゃぞい。……で、なんじゃ。手短に」
「あのさ水が流れ込むとやばい場所を優先して護りたいから、そういう所教えて?」
 彼女に問われたドワーフは濡れた髭を撫でるとある方向を指す。
「あっちにここの一番下になる所がある。一番大きい排水口があって下の方に水路を掘ってある。だがここはこんなに沢山の水が流れ込むようにはできておらん。補強もあまりしてないから、網蓋が折れ曲がったりしたら穴が広がって儂らものとも流されるかもしれん」
「分かった。それじゃあそっち行ってくるね」
「儂らじゃ背丈が小さくて近づけん場所じゃ、背が高い嬢ちゃんも気をつけてくれ」
 亞衿はドワーフと手を振りながら別れると、件の場所へとたどり着く。水の終着点なのか色々なものが流れ着いているが、まずはここの水を少しでも減らさないといけない。
「これなら古竜骨で被害軽減出来るかな……『人生狂騒曲』!」
 その場に召喚されたのはボーンドラゴンとその上に乗る勇者達の幽霊達、彼らはユーベルコードに抗する力や武器を手にしており、現れた瞬間に水が消失していく。
「効果があるみたいだね、……あ、もう察知して来たんだ」
 異変を感じて現れた水棲馬の群れが無差別の呪いを放つ、亞衿は幽霊たちとともに山刀を振るって呪詛を切り裂く。
(「それにしても、水を生み出す異能力ねえ。もし綺麗な水が出せるんなら色々便利そうだけど、質より量、的な感じっぽい? 激流って程度には量多いし」)
 少なくともここに溜まっている水は来るまでに多くの汚れを得て濁っている。
「……ま、今は呑気に考えてる場合じゃないか」
 少なくともここでこの水と水棲馬達を相手している限りは水攻めが成功することはないだろう。彼女はそう結論づけて敵を斬り伏せた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『激流のリヴェンタ』

POW   :    ウォーターハザード
【何もかもを押し流す破壊的な激流】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    わたくしのアクムにようこそ
【幻術の霧】を降らせる事で、戦場全体が【激しく渦巻く水流の中】と同じ環境に変化する。[激しく渦巻く水流の中]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    フリージングレイン
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【身に纏っている水属性のオーラ】から【最大数レベル×10発】の【氷晶の弾丸】を放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠一郷・亞衿です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「……おかしいですわ。送り込んだ水棲馬達が全く返ってきていない」
 ドワーフの地下都市の給気口付近、つまり外部から水を送り込んでいた激流のリヴェンタが呟いていた。それどころか予想に反して水の貯まりが遅い、本来ならこの国は水没しているはずだ。
「何かトラブルがあった、と考えるべきですわね。ここまでかけた手間は惜しいですが、留まるのは危険。次の動きがある前に引き払ってしまいましょう」
 もしドワーフ達が水棲馬を退けていたり、未知の機構で水を逃していたりすれば原因を探しに来るだろう。しかし彼女にとって不幸だったのはその判断が一歩遅かった事だ。地下都市内の事は慣れているドワーフ達に任せて逃げようとしていた彼女の前に猟兵達が現れる。
「ヴァルギリオス碑文も見つけられない間に倒されるわけには参りませんわ。瀑布に飲まれて消えて下さいまし」
 リヴェンタを包む水の力が高まっていく、彼女を倒し後処理と宴の準備をしているドワーフ達に良い知らせを持っていくとしよう。
中小路・楓椛(サポート)
重大な局面であり逃走不可能だと判断した場合には手札を全て切って生存の為に全力を尽くして状況が片付き次第、やらかした事の責任を問われる前に全速力で逃走します。




「ふむ、逃げたくなる気持ちも分からなくもありませんね」
 水気を集めているリヴェンタの前に小柄な姿を現したのは中小路・楓椛(流しのダゴン焼き屋さん・f29038)。
「なら逃してくれませんこと?」
「そうですねえ、正直な所私はあんまり面倒事に巻き込まれたくないのですよ。ですけれどね」
 楓椛の周りにはまばゆいばかりの炎が溢れ出し、周りを焼き始める。
「猟兵と呼ばれる手前、貴女を逃さないくらいの仕事をしておいたほうが後でとやかく言われないのでそうしておきますね」
「怠惰ならそのままそこで寝ていてくれれば結構ですわ」
 そう返したリヴェンタからは無数の氷の弾丸が降り注ぎ楓椛を襲うが、彼方の炎が高く燃え盛りそれを阻み通さない。
「ええ、ですので貴女をここに封じ込めてから少し横になろうと思います」
 瞬間周りに炎の壁が立ち上りこの地点からの脱出を阻む。
「他の方々は私よりもうんと働き者でしょうから、そちらにお任せしますよ」

成功 🔵​🔵​🔴​

ニクロム・チタノ
うーん相性最悪の相手だね?
だからこそ反抗するよ!
このヒト此処で逃がしたらまた別の場所で悪いことするから!
幸い相手はこっちを侮ってただ押し流すぐらいしかしてない。
覚悟の時私がやらなきゃ
濁流を重力波で吹き飛ばす一瞬が勝負だ!
相手が本気を出す前に一太刀入れる、まあその後やられるけど。
他の猟兵が倒してくれることを信じて、一太刀入れるね!
チタノどうかボクに反抗の加護と導きを


星川・杏梨(サポート)
『この剣に、私の誓いを込めて』
 人間のスーパーヒーロー×剣豪、女の子です。
 普段の口調は「聖なる剣士(私、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
 時々「落ち着いた感じ(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格はクールで凛とした雰囲気です。
常に冷静さを念頭に置く様に努めており、
取り乱さない様に気を付けています。
戦闘は、剣・銃・魔法と一通りこなせます。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「うーん相性最悪の相手だね?」
「ならお引きとりしていただいて構いませんわよ?」
「ううん、だからこそ反抗するよ」
 ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)が手にした刀を構えてリヴェンタに見得を切る。もっともリヴェンタの言う通り、近接攻撃を主にする者には苦しい相手だ。それは静かに相手の出方を見ている星川・杏梨(聖炎の剣士・f17737)も同じだった。
(「敵は戦場そのものを自分に適したものに変える……、少し厳しいわね」)
 そして既に環境を書き換える霧は出始めていた、何にせよ迷っている暇はない。先に飛び出したのはニクロムだった。
「させないよ! あなたを此処で逃したらまた別の場所で悪いことするから!」
「そうそうと貴女方の思い通りにはさせませんことよ」
 激流が生じる。それは渦を巻きその場にいるものを飲み込まんとする。
「わたくしのアクムへようこそ。そしてさようなら」
 その水の流れにニクロムも杏梨も巻き込まれ、上下左右へと振り回される。
「こっちを押し流すだけだと思ってたけど……!」
(「負荷が大きい……!」)
 そもそも水の力というものは粘り気のあるものだ。それが大きな質量を伴って動いているのだから物理的衝撃が無いわけがない。
「私が……やらなきゃ!」
 しかしただ力に飲まれて流されるわけにもいかない。ニクロムが蒼い炎を纏い、水流を弾き飛ばしながら一気にリヴェンタまでの道を作る。
「チタノ! どうかボクに反抗の加護と導きを!」
「くうう! ですが!」
 直線的なニクロムの一太刀は確かにリヴェンタを捉えた、しかしそれはやや浅く決定打とはならずにニクロムは流される。
「これで……!」
「私の剣が貴女に届くわ」
 瞬間的にこの状況に対応した杏梨の剣が深々とリヴェンタの体に突き刺さり、痛みに寄って集中が途切れたのか辺りに渦巻いていた水が引いていく。その様子を見て杏梨は流されたニクロムを助けに行く。
「このままでは済ませません……!」
 リヴェンタは痛みに耐えながらも体勢を立て直すのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ワズラ・ウルスラグナ(サポート)
生粋の戦闘狂
全ては戦いに通ずと説き、全てを肯定している
殺し合いを含む戦闘を好み、最高の戦いの為に最善を尽くす
下準備や策を練るのも厭わず、長所を活かした派手な戦いだけでなく戦闘知識・経験による複雑な戦術も用いる
どんな敵であろうと討つのに躊躇いは無いが、敵を善悪や強弱で見下す事も無い。曰く「敵は全て愛しき友」
『決して誰かや何かを否定しない』

戦いならば得手不得手を問わず好む
一対一を最も好むが仲間と協力するのも好む
持てる全てを投じて挑む

拘るのは、挑発としてさえ敵を否定しない事、武器には自身と戦獄と愛剣以外使わない事の二点のみ
欲望のままに殴り掛かる狂戦士ではなく、常に最善と最上を追求する戦闘狂として戦う


七星・龍厳(サポート)
『俺に挑むには10年早いな。』
 羅刹の剣豪×マジックナイト、46歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、仲間には「フレンドリー(俺、呼び捨て、言い捨て)」です。

行動の基準は戦闘が楽しめるか又は興味を持った事柄に積極的に関わります。
戦闘に関しては戦場で敵の技術を盗み自身が扱えるものに昇華させて戦場を探してる竜殺しです。
 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「さてせっかくここまで来たんだ、楽しませてくれよ?」
「そうだ。戦う力を持ちこれまでの攻め方をしたのだ。無論、我々とも充分に渡り合えるはずだ」
 七星・龍厳(紅蓮の竜殺し・f14830)とワズラ・ウルスラグナ(戦獄龍・f00245)はそれぞれに大剣を構えてその切っ先をリヴェンタへと向けている。
「冗談言わないで。貴方達のような無粋な者達と戦うなんてまっぴらごめんよ」
 リヴェンタは自らを取り巻く水の渦を激しく回転させると、そこから大量の水が溢れ出す二人の剣士を押し流そうとする。
「成程これが貴様が策をなす為に使った力か」
「こいつは強烈だな」
 ワズラと龍厳は剣を地面に刺して流されまいと踏ん張るが、このままではその地盤ごと流されてしまうだろう。だが二人共歴戦の剣士でありこの程度の危機では簡単にはたじろがない。
「こいつが水なら少しばかり干渉できるだろ。働け、水の魔力」
 龍厳が自らの手にするドラゴンブレードに指示を出すと彼を取り巻くように水属性の魔力が広がり、激流の持つ力が避けていく。龍厳は地面から剣を引き抜くと溢れる水の流れに逆らってリヴェンタへと近づいていく。他方ワズラはもっと直接的だ。
「障害の名を持つ悪龍共よ、守るべきを守り、万事万物を阻め」
 彼の召喚した黒竜の群れは水の流れなぞ物ともしない、ワズラは水の流れに耐える黒竜の背を渡りリヴェンタの元へと迫る。その速度は龍厳のそれを上回る。
「さあ、俺と殺し合え!」
「そんなかわし方が……!」
 ワズラの剣、暴風竜サルヴァから逃れるように自らも激流の中に身を任せて逃れようとするリヴェンタ、しかし高速で動くその体の前に水中から大きな剣が姿を覗かせて逃亡を阻む。
「俺から上手く逃げようなんて10年早いな」
 水中から現れた龍厳と、背後から追ってきたワズラの二つの剣にリヴェンタの水の体は大きく切り裂かれた。
「くっ!」
「簡単には終わらないか、良き戦いを続けられることを感謝しよう」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

火土金水・明
「あなたを逃がしたら、同じような事を繰り返すので、私達猟兵と決着をつけませんか?。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【対空戦闘】で【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【サンダーランス】を【範囲攻撃】にして、『激流のリヴェンタ』が何処に移動しても巻き込めるようにして【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。




「あなたを逃がしたら、同じような事を繰り返すので、私達猟兵と決着をつけませんか?」「断ります。私はあなた方にかかり合うつもりは毛頭ありません」
 降り注ぐ氷の弾丸の中を走りながら火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は地上から応戦している、地面にぶつかった氷の弾丸が弾けて砕け、その飛散物彼女の頬に傷を付ける。
「っ!」
「これで終わりですわ!」
 そしてそれだけ近いということはリヴェンタの方が速いということ。改めてその付近に氷の礫を大量に投げつけて明の体を氷塊の山へと閉ざす。
「これでやっと一体……!」
「我、求めるは、新たな雷撃の力」
 明の声と共に突如生じた雷の槍が空中で確かめていたリヴェンタの体を貫く。
「な……!」
「残念、それは残像です」
 空中でリヴェンタが振り返ればそこには七色の杖を掲げた明の姿があった。
「残念、それは残像です」
「おのれ……!」
 幾人との猟兵との戦いの中でいよいよリヴェンタは追い詰められてきた。

成功 🔵​🔵​🔴​

一郷・亞衿
【芋煮】
エミリィさんと一緒に。

ひとまず攻撃避けたり防御しつつ隙を伺おう。
高速移動する物体の動きを見切るのには割と慣れてるし(普段UFOとか撮ったりするので)、予めドワーフさん達に天井低い場所とかを訊いてそれとなく誘導すれば動きに制限も掛けられるはず。
一発までなら[ブードゥー人形]で耐えられるから、意表突くべく食らったふりしても良いかも。

シャッターチャンスが来たら『ナイトクローラー』!氷晶の弾幕と水のオーラを纏めて消す!
オーラを消せば敵の動きを急激に鈍らせられるだろうし、それで動揺したなら後はエミリィさん&サメの出番って寸法。

とどめ刺すのはあたし自身がせずとも良いけど、隙あらば斬り掛かろうかな。


エミリィ・ジゼル
【芋煮】
いちごー様(一郷・亞衿)と参加。

どうやら相手はいちごー様の宿敵のようですね。
無事に宿敵を撃破できるように、わたくしも頑張るぞい

わたくしはカウンターを担当。
第六感と見切りで攻撃を回避したり、カバディで相手を牽制したり、ほら貝を吹いて遊んだりしつつ隙を伺います。そしていちごー様が【ナイトクローラー】発動させ、相手が動揺した様子を見せたら即座にUCを発動。

すべてのサメの父ことサメダディに空飛ぶサメの群れを呼び出してもらっています。
無数の鮫がきっと敵を食らい尽くしてくれるでしょう。

「でかした! いちごー様!」
「ゴーゴーシャーク! 今日の晩御飯はあいつです。たんとお食べ!」




「私はこんな所で死ぬわけにはいかない!」
 ドワーフ地下都市上部、大きな給気口のある部屋の空中で追い詰められたリヴェンタは眼下の猟兵達を牽制するように無数の氷の弾丸を雨あられのように降り注がせている。
「はいはいこっちですよ」
 その危険な領域をほら貝を吹きながら挑発しているのはエミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)。明らかに道化の類と思われる相手に敵は弾丸の層を厚くしている。
「カバディカバディ」
「くっ、私を追い詰めたと思って……!」
 その様子を影から静かに観察しているのは一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)、エミリィが囮となっている間リヴェンタの動きのパターンを理解することに集中している。
(「速い、けどワンパターン。UFOの方が楽だね」)
 亞衿は立ち上がるとエミリィと目が合い小さくうなずく。エミリィの方もまたウィンクをすると自身の逃れる方向を亞衿の方へと向ける。
「ちょこまかと……そこにもいるのですね!」
 そしてリヴェンタも亞衿の存在に気付く、高速で飛び彼女の頭上から氷の弾丸を放つ。対する彼女は片手に古びたカメラを手にしていた。
「まとめて凍てつきなさい!」
「……本当は存在しない方が良いんだよ、こんなもの。ユーベルコードだとか、オブリビオンだとか──猟兵だとか、さ」
 氷の弾丸が彼女を貫く前に、カメラのフラッシュが強く焚かれた。すると氷の弾丸が消失し、リヴェンタの顔が驚愕の表情を浮かべる。
「な……」
「でかした! いちごー様!」
 彼女の驚きはそこでは終わらない、先程まで高速で意のままに飛んでいた筈の自分の体がそのまま地面に向かって落ちていく。その様子を見て彼女はエミリィに声をかける。
「あとは任せちゃっていい?」
「はい、あとはわたくしにお任せ下さい! サモン! シャーク!」
 そうするとエミリィがスカートの裾をつまみ上げると、その中からサメダディが現れる。
「ゴーゴーシャーク! 今日の晩御飯はあいつです。たんとお食べ!」
 彼女がそうサメダディに指示するとサメダディもまた無数のサメの群れを呼び出してリヴェンタの元へと近づいていく。
「や、やめなさ」
 リヴェンタの言葉は喉にサメの牙が食い込んで途切れた。次いでたのサメたちもリヴェンタに集りその存在を食いちぎっていく。決着がついた様子を見て亞衿とエミリィはハイタッチをしてから出口に向かって歩き出す。
「そう言えばドワーフの皆さんがパーティの準備してるみたいですよ、手伝って来ましょうか?」
「それはやめたほうが良いんじゃないかなー?」
 彼女達はそんな事を話しながら地下都市へと帰る。こうしてまた一体の猟書家が骸の海へ還るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月17日
宿敵 『激流のリヴェンタ』 を撃破!


挿絵イラスト