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【猟】何々しないと出れない部屋

#アルダワ魔法学園 #猟書家の侵攻 #猟書家 #探求のオルガノン #ガジェッティア #災魔の卵

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●始まりはこの部屋で。
 アルダワ世界の商会同盟。そこではとある蒸気機械のお披露目会が行われていた。

 なんでも「何々しないと出れない部屋」というものが作られたそうで、人が数人入りそうな部屋が用意されている。
 こんな部屋を作り上げたガジェッティアの男・レッツェルは鼻高々に部屋の説明をし始める。

「この部屋、なんと! 扉のプレートの何々の部分に書き込みをすると、その部分が成功しない限りは開かない仕組みになっているんですよ! 素晴らしいでしょう!」

 レッツェルの声にざわめく街の人々。あまりにも胡散臭いその部屋に、いろんな疑問が上がっている。
 危険じゃないのか。脱出出来なかったらどうなるんだ。衣食住はどうなるんだ。
 多人数で入った場合どうなるんだ。プレート部分が書き換えられたらどうなるんだ。
 ……などなど。様々な疑問点がレッツェルに向けて投げつけられる。

「ご心配なく! こちらのプレートの内容は全て部屋の中で表示されますので更新されても安心安全! 多人数で入ったとしても、クリアさえすれば開きますから全く問題なし!」

 ほらこの通り! と、プレートの内容を書き換えては部屋の中の表示を見せたりと、レッツェルは売り込みに必死だ。

 だからこそ、彼は気づかなかった。
 背後で猟書家・探求のオルガノンがその部屋に災魔の卵を仕込んだことを……。

●何々しないと出れない部屋。
 時はレッツェルがたくさんの疑問に答え終えた後だった。
 そろそろ部屋のデモンストレーションでも開始しようかなとレッツェルが準備し始めた時、突如部屋が大きく動き出し、お披露目会の客達を飲み込み始めたのだ!

「うわっ、ど、どうしたってんだ!? 客を呑み込む機能なんて付けてないのに!!」

 部屋はむしゃむしゃと咀嚼するような動きをした後、部屋のプレートにうっすらと文字が浮かべる……。
 ―――《腹筋200回しないと出れない部屋》、と。

 部屋の中では悲鳴が上がり、助けてくれと扉を叩く音がする。
 どんなに扉を叩いても、ドアノブをひねっても、腹筋をしないと出られない部屋は当然ながら開くことはなく。
 ただただ、腹筋200回を続けろと促すばかりだ。

 それを部屋の天板から見下ろす探求のオルガノンは、大きく笑う。
 製作者であるレッツェル―――下等生物を嘲笑う瞳で見つめ、愚かであると嗤う。

「ふふ、あははは! ああ、とても美しくなりましたよ! 災魔の卵によって、多少は綺麗に生まれ変わったようですね!」
「お、お前! 僕の機械に何をした!」
「何を、と言われても。ただ少し、生まれ変わらせてあげただけですよ。無駄なエネルギーを消費させるより、世界を壊すためのエネルギーとして使ったほうが良いと判断したまでです!」
「く、くそぉ……!!」

 こんな状況になってしまっても、レッツェルにはどうしようも出来なかった。
 災魔となってしまった機械を止める。それを行うには、レッツェル1人では膨大な時間がかかるからだ。

 対処方法は部屋の中に入って対処を取って何度もクリアさせ、エネルギー補充による待機状態の間に室内の電源を切る方法しか残されていないからだ。

「……こうなったら……!」

 残された道は唯一つ。
 猟兵達に、手伝ってもらうしか無い!

●クリアしないと出れない部屋。
「猟書家・探求のオルガノンがご登場だ。……予知の内容は、ちょいとめんどいことになってるけどな」

 集まってくれた猟兵達に予知の内容を淡々と告げた火影・サイト(《無邪気な歌声》[イノセント・シンガー]・f29997)。
 あまりにも生々しく、あまりにも無残な現状に彼の声は少しずつ重くなってゆく。

 ガジェッティアの男・レッツェルが作り出した『何々しないと出られない部屋』。
 それが災魔の卵を植え付けられ、暴走状態に陥ってしまったというのが今回の予知の内容。
 生きた部屋が繰り返し街中の人々に襲いかかっており、中に入った者の無事が約束されない状態となっている。

「現在も街で暴れまわっているらしいから、速やかに機械部屋の機構を止めなければならない。その部屋を作り出した奴と協力して、部屋を止めた後に猟書家・探求のオルガノンを討伐してくれ!」

 頭を下げたサイトは、すぐさま猟兵達を戦場へと送り出す。
 ―――猟兵達の何々しないと出られない部屋、開幕!!


御影イズミ
 閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
 幹部シナリオです。フラグメントをぼーっと見つめてたら見つけました。
 だからといって過激なプレイングは採用できませんが。

 こちらのシナリオ、全章共通のプレイングボーナスがあります。
 ボーナスは「機械を建造したガジェッティアの助力を得る」ことです。

●レッツェルについて
 何々しないと出られない部屋を作った男。
 とても気弱ではありますが、猟兵がいると頑張れるそうです。
 第二章での戦闘時にはUC『ガジェットショータイム』のように、即興ガジェットを作り出して戦います。

●第一章:冒険シナリオ
 レッツェルが作り出した『何々しないと出られない部屋』に入ります。
 何々の部分についてはプレイングで書かれていればそちらを採用します。
 何も書かれていない場合はプレイング内容からMSがアドリブで作り出します。
 是非とも看板に書き込みをしましょう。

●第二章:ボス戦シナリオ
 猟書家『探求のオルガノン』との戦いです。
 災魔化した部屋の中で戦います。
 レッツェルと共に戦うと部屋の形が変わるので、ご活用ください。

 皆様の素敵なプレイング、お待ち致しております。
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第1章 冒険 『何々しないと脱出できない部屋』

POW   :    謎なんか知るか、扉を破壊して脱出だ

SPD   :    無理難題にも抜け道があるってものですよ

WIZ   :    無理難題など私の頭脳にかかれば無問題

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携OK

緊急避難経路などがない、安全性に問題があったみたいデスガ。
ともかく、オルガノン目指して突入デース!
まずは何々をクリアして、人々を脱出させながら探索してゆかねば。

>(MSにアドリブでお任せ、多人数が要る課題)<

なるほど。チームワークが不可欠でありますね。
巻き込まれたエブリワンには不得手な方もいるようデス。
ご安心を。ワタシたちがカバーしマース!
「カモン! バルタンズ!」「バルバルバル♪」
小さくてもこれだけ数がいれば何とかできるはずデース!

さあ、レッツェル殿!
アナタが率先してクリアすることでデモンストレーションに転用しマショー!
ということで一番目立つポジションは譲りマース!



●突入、バルタンズ!
「ふーむ、緊急避難経路などがない、安全性に問題があったみたいデスネー」
 作られた部屋の前で大きく構えているバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)は、看板に書かれた課題に目を移す。
 看板には既に《大縄跳び200回飛べるまで出られない部屋》と書かれており、扉を開ければそこには大縄跳び用に準備されたロープが配置されている。どうやら看板に書いた条件が達成されるように、道具は準備してくれるようだ。
「なるほど、チームワークが不可欠でありますねー。巻き込まれたエブリワンには不得手な方もいるようデス」
 レッツェルと共に中に入り、周囲を見渡す。既にボロボロに疲れ果てている人々がいるようで、死屍累々の光景が広がっている。しかし部屋は、看板に書かれている条件を満たさない限りは開くことはないのだ。
「んんー、流石に疲れてる人達にお願いするのは気が引けマスネー。ならば、ここはワタシたちがカバーしマース! カモン、バルタンズ!」
「「「バルバルバルバル♪」」」
 ユーベルコード『秘密のバルタンズ』を使用してミニ・バルタンたちが10人ほど呼び出され、お駄賃500円ずつが渡される。協力費用として、必ず渡すのがこのユーベルコードの特徴だ。
 それを見たレッツェルは首を傾げており、こうすることでお手伝いしてくれるのだと説明すると、追加でレッツェルがお金を差し出した。その金額、なんと1000円。
「「「「バッ、バル……ッ!!?」」」
「お、おお……! ミニ・バルタンズが驚いてマスネ!」
「えっ……あ、ダメだったかい??」
「いえいえ! むしろお小遣いが増えて嬉しいんじゃないんデショウカ!」
 ね! とミニ・バルタンズに問いかければ、バルバル! と嬉しそうな声で反応される。いそいそとお小遣いを懐にしまい込んだミニ・バルタンズは何をすれば良いのかと、バルタンとレッツェルをじっと見つめていた。
 これから行うのは、200回の大縄跳び。ミニ・バルタンズに飛んでもらうことでクリアを目論んでいたのだが……バルタンはそれではレッツェル自身が目立たないだろう! ということで。
 壁にネジをくくりつけて大縄跳びを1人で回せるように改造。レッツェルをぐいぐいと大縄の中央に押しやり、無理矢理彼にも参加を促したのだ!
「さあ、レッツェル殿! アナタが率先して飛ぶことでデモンストレーションに転用しマショー!」
「えええぇぇ!? 僕も飛ぶのかい!?」
「そーデスヨ! やっぱり製作者だからこそのポジションっていうのも大事デスからネ!」
「いやいやいやいや、僕は製作とかは余裕だけど肉体系は苦手なんだよー!」
 このままでは埒が明かないと思ったのか、それともお小遣いのお礼なのか、ミニ・バルタン達がレッツェルにまとわりつき、ぴょんぴょんし始めた。
「うっ、僕にも飛んでほしそうな目だぁ……!」
「バルバル~!♪」

 こうして、レッツェルも巻き込んだ大縄跳び200回は開始される。
 ……インドア派のレッツェルが200回を飛べたかどうかと問われれば……ミニ・バルタンズだけで飛ぶほうが遥かに早く終わった、とだけは言えるだろう……。

成功 🔵​🔵​🔴​

乱獅子・梓
【不死蝶/2人】アドリブ歓迎
部屋に入り、プレートに表示されていた内容は
>>カラオケで95点以上取らないと出られない部屋<<

突然のカラオケ…!?
しかし、そんなの一体誰が採点するんだって…
うわぁなんて都合がいい

え、俺から!?
謎の理屈で言いくるめられてマイクを握らされる
ええい、こうなりゃヤケだ…!
適当に選んだ曲を勢いで歌い上げる
(勢い余ってハウリングしたり声がひっくり返ったり)
(端的に言って下手)
…おいやめろ、バレバレな気遣いは逆に傷付く

…え?綾、普通に上手くね…??
いつの間に歌の練習してたんだお前??
なにその天才みたいな発言!?

今度綾とカラオケに行くまでに
こっそりと一人オカラケで練習しようと誓った


灰神楽・綾
【不死蝶】アドリブ歓迎
カラオケかぁ
そういえば全然行ったこと無かったかも
あっ、梓、こんなところに採点機能付きの
カラオケマイクのガジェットがあるよ
ここをこうして選曲すればいいのかな

それじゃあ梓からどうぞ
ここは年長者から行くもんでしょー
都合良く一緒にあったタンバリンやマラカスを振りながら
はーやーく、と急かす
……ええと、なかなか味のあるアレンジだったね

二番、灰神楽・綾、歌いまーす
アップテンポな曲を伸び伸びと歌い上げる
得点は…惜しい、ちょっと足りなかった
もう一回チャレンジすればいけるかな
え、適当に歌ってみただけだけよ

歌うのって思った以上に楽しいんだねぇ
今度仕事以外でも一緒にカラオケボックス行こうよ梓



●カラオケも歌い続ければ苦行
「……これはー……」
「凄まじい光景だねぇ……」
 部屋に入った乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)と灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)の目の前に広がるのは、死屍累々となった人々の姿。様々な事象が絡み合い、もはやこの部屋から出る気力さえも失っているようだ。
 パタン、と扉が閉まり……看板が書き換えられる。既に新たな挑戦者として迎え入れられたようで、その挑戦者たちに向けてのお題を部屋が作り出しているようだ。
「あっと、変わったか?」
「えーと、何々……」
 梓と綾へ向けられたお題。それは―――《カラオケで95点以上取らないと出られない部屋》。
 何の変哲もない部屋にはカラオケルームのような仕組みは見当たらず、梓は首をかしげる。
「えっ、いや、しかし、そんなの一体誰が採点するんだ……??」
 何処にも機構が見当たらないが? と反応していると、梓が部屋の奥に何かの機械がセットされていることに気がついた。どうやら採点は奥の部屋で行うようで、綾はくいくいと梓の袖をひっぱる。
「梓、あんなところに採点機能付きのカラオケマイクのガジェットがあるよ」
「うわぁ、なんて都合がいい……」
 そう、都合がいいように作られるのだ、この部屋は。
 しかもカラオケマイクのガジェットのみならず、参加者の喉をいたわるためののど飴、ドリンクバー、喉用スプレーと完備されている。
 更には雰囲気のためにちゃんと消毒済みマイクとタンバリンやマラカスもルーム内に装備されており、いつでも歌ってどうぞ! と言わんばかりの完璧なカラオケルームが出来上がっていた。
「んーと、ここをこうして選曲すれば良いのかな?」
 綾がぽちぽちとカラオケガジェットに入力をすると、2人の聞き慣れた激しめの曲が耳に入ってくる。流れてくる音楽に梓が驚く間もなく、綾はマイクを1つ手に取って梓に渡した。
「はい、それじゃあ梓からどうぞ」
「え、俺から!? いや、入力したのは綾だろう!?」
「んー? こういうのは年長者からいくもんでしょー。ほらほら、前奏終わっちゃうよ」
「くっ、覚えていろ……!」
 梓が歌う前に綾はタンバリンとマラカスでシャカシャカと音を鳴らし、彼を急かすように盛り上げる。おかげで曲の途中からの歌い出しとなってしまったため、採点の開始地点がズレこんでしまった。
「~~~!!♪」
 ヤケになった梓は歌を歌うのだが、ちょくちょくハウリングを起こしたり高くしゃくりあげる部分が異様に上がってしまったり、声が上ずったりする部分が多かった。そのため点数の方も、あまり良いとは言い切れず……。
「……ええと、うん。なかなか味のあるアレンジだったね?」
「……おいやめろ、バレバレな気遣いは逆に傷つく……」
 表示された点数を見ても、上手だよとは言いづらく。敢えて綾はアレンジが良かったよと褒めるのだが、流石に点数と噛み合わない褒め方だった故に梓は少しだけ心に傷を負ってしまった。
「でも、まだ扉は開かない、と……。じゃあ2番手、灰神楽・綾、歌いまーす」
 ぽちぽちとカラオケガジェットを操作し、先程梓が歌った曲とは違う歌を入力する綾。今度は先程よりはおだやかなアップテンポな曲なのだが、綾はスラスラと歌う。原曲に近くなるような歌い方をしており、これには梓も驚くほかない。
(え……? 綾、普通に上手くね……??)
 呆然としたままの梓。それもそのはずで、猟兵という仕事柄忙しいのもあってカラオケに行くことは任務と任務の合間、ほんの僅かな休息時間のみ。だというのにここまで歌い上げるのは、もはや才能という他なかった。
 歌が終わり、採点結果は……目標の95点には到達しなかったが、まあまあ近い点数。このまま続ければ、突破も簡単だろう。
「あー……惜しい、ちょっと足りなかった」
「っていうか、お前いつの間に歌の練習してたんだ……?」
「うん? ああ、適当に歌ってみただけだよ?」
「なにその天才みたいな発言!?」
 ゆるりと笑った綾は次の曲を探す。次こそは成功させてやると言った柔らかで強い意志が傍目からでも見てわかる。
 そんな綾に対し、梓は負けたくなかったのだろう。このカラオケが終わって次に綾とカラオケに行くまでに、絶対に一人カラオケで練習しようと誓った。
 梓の企み、もとい決意に気づいたのだろうか。綾は選曲の手を止め、ちらりと梓を見る。柔らかな微笑みを残したままの彼は、1つ、提案を出した。
「ねえねえ梓、今度仕事以外でも一緒にカラオケボックスに行こうよ」
「えっ? あー、まあ構わないけど……」
「ふふ、歌うのって思った以上に楽しいからさ。こうやって歌うのもいいけど、仕事のことを考えないカラオケもやりたいよねって」
「確かにな。……ここでは負けるだろうが、次のカラオケでは絶対にお前の点数を超えてやるからな!」
「あれれ、まさかの宣戦布告?」
 宣戦布告を出した梓と、それを受け取った綾。次の休みのカラオケのためにも、さっさと脱出出来るようにクリアする必要があるため、交互に喉を休めつつ連続して点数を叩き出す。

 ……なお、このカラオケ大会はかなり惜しいところまで進んだ。
 そのためクリアまでに2人で5時間は余裕で歌いきったそうだ……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

グロリア・グルッグ
WIZ行動

ほぅ、何々しないと出られない部屋ですか(エア眼鏡くいっ)
まぁ『凄腕』と呼ばれるほどの電脳ハッカーである私にとっては、このていどの無理難題なんてちょちょいのちょいで…。

看板『壁にぶつかり続けないと出られない部屋』

壁に…ぶつかり…? …はっ! まさか、これはっ!!
気をつけろレッルェルー! 我々はいまっ! 『デバッグルーム』に入っているっっ!!(ドドドド)

くっ、徹夜で2万回同じ壁にぶつかり続けたデバッグ経験がささやく…!
レッツェルさんは壁にぶつかってください!
私はその物理データを電脳魔術とハッキングで『超たくさんぶつかった』ことにし回数を誤魔化すので、諦めない根性でここから脱出しますよ…!



●デバッグルーム。
「ほぅ……何々しないと出られない部屋ですか……まぁ、凄腕と呼ばれるほどの私にとっては、この程度の無理難題なんてちょちょいのちょいですよ!」
 エア眼鏡をくいっと動かす動作をしているグロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)。部屋の機構については電脳ハッカーである自分がハッキングをすれば止められるだろうと、鼻高々に部屋の中へと入ろうとするのだが……チラリと、ちょっとだけ看板に目をやった。
 ―――《壁にぶつかり続けないと出られない部屋》。いつの間にか書き換えが起きており、グロリアとレッツェルが気づいたときには既に室内で扉を閉められた後だった。
「壁に……ぶつかり……??」
 はて、それはどういうことだ。一体何故そんな課題が課せられるのだろうと思っていたら、壁がゆっくりと狭まっていくのが見えた。
 これはまずいと思ったのか、グロリアはすぐに振り返ってレッツェルへと声をかける。
「気をつけろレッツェルー!! 我々はいまっ! 『デバッグルーム』に入っているっっ!!!」
「え、え……??」
 なんのことだと困惑するレッツェルが狼狽える中、グロリアの夜勤明けの脳に何かが囁く囁く。今現在訪れているこの感覚は、2万回同じ壁にぶつかり続けたデバッグとほぼ同等の感覚だと!
「やばい……このデバッグはガチめにしんどいやつ……! 私だけじゃなくてよかったぁー!!」
 やったぁー!! と腕を上げて喜ぶグロリアに、ビビりのレッツェル。何を言っているのかさえよくわかっていないレッツェルの腕を掴み、グロリアは彼を壁へと追いやる。
「レッツェルさんは壁にぶつかってください! 私はその物理データを電脳魔術とハッキングで『超たくさんぶつかった』ことにして回数をごまかすので!!」
「ええぇぇ!? ぼ、僕ぅ!?」
「今はあなたしか動けないので! 私がぶつかりながらハッキングするわけにもいかないので! はい!」
 お願いします! とぐいぐい壁にレッツェルを追いやってぶつかってもらい、壁に触れてハッキングを開始するグロリア。壁から読み取って変更できる部分を少しずつ解明させて、変更点を少しずつ加えてゆく。
 ぶつかり続けないと、と記されているために具体的な数値が設定されていない。プログラム上の構造ミスか、あるいは災魔となった影響で逃がすつもりはないのだろうか。調整がしやすい数値に切り替えた上で、グロリアはその数値から多少差っ引いた分の数値を設定する。
 だが、部屋の方もなにかされていると気づいたのか、設定した数値を変更する手段を取り始める。
「ぬおお……! 諦めない根性で、絶対に脱出してやるぅ……!」

 がつん、がつん、とレッツェルが壁にぶつかり続ける間、数値の設定変更バトルが幾度となく繰り広げられていた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

カツミ・イセ
僕の神様は言ったよ。『練習は大切』って。
言ってたよ…言ってたけどさぁ…。

『逆上がりしないとできない部屋(身長対応鉄棒つき)』って何!?
僕が逆上がりできないのを知っててやってるでしょ、この部屋!!
うわーん、なんでー!なんでこの部屋に取っ捕まったの僕ーっ!!

ぐす…っ。わかったよ、できるようになればいいんだろー!
神様はこうも言ってた。『たまにまぐれでできることもある。それのコツを掴んだら、いつでもできるようになる』って。
つまりは、意識しつつ何度もやれば…!まぐれでも、できたはできたなんだし!

服…うん、秘密基地にいれてた体操服に着替えて。
基礎はできてる僕だから、いつかは…!

※何度目かにできる。たぶん。



●いつかは出来る。きっと。
「僕の神様は言ったよ、うん。『練習は大切』って……言ってたよ……言ってた、けどさぁ……」
 語尾が少しずつ弱まっているカツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)は、何々しないと出られない部屋に入って、少し後悔したのかもしれない。入らなければこの地獄の特訓をする必要はなかったかもしれない、と。
 彼が入った後に再び部屋は看板の内容を変えた。―――《逆上りしないと出られない部屋》へと……。
 気づけば部屋の中にはご丁寧に鉄棒(カツミの身長に合わせたサイズ)と、逆上がりを補助するための補助板が準備されている。どうやらここできちんと逆上がりが出来るようになるまでは帰す気はない、ということらしい。
「僕が逆上りできないの知っててやってるでしょ、この部屋ー!! うわーん! なんでこの部屋にとっ捕まったのー!」
 彼女がべしべしと壁を叩き続けても、壁は何も反応を示さない。何故なら部屋を出るための物品は準備したからだ。あとは中にいる者が成功するのを見届けるのみ。
 壁をたたき続けていると、無言の圧力とも言える雰囲気がカツミの周りに漂い始めた。その雰囲気に気圧されたのか、少し涙目になりつつあるので、まぐれでもしっかりと成功させればいいんだろう! と意気込み始める。
「ぐすっ……、わかったよ、出来るようになればいいんだろー! 神様もこう言ってた。『たまにまぐれで出来ることもある。それのコツを掴んだら、いつでも出来るようになる』って!」
 意識しながらやれば、きっと出来る。彼女は神様の言葉を信じて、鉄棒の前に立つ。
 しかし今の服ではやや動きづらいため、しっかりと運動ができるようにユーベルコード『秘密基地』で作られる旅館に片付けておいた体操服に着替える。髪飾りも鉄棒に引っかからないようにゆるく纏めて、いざ逆上がり開始。
「よい……しょっ」
 長い間やっていなかったため、まずは基礎を思い出すように補助板を使っての逆上がり。ぐるりと世界が一回転する感覚と、身体の浮き上がりをしっかりと叩き込む。
 何度か板を使っての練習を行い、今度は補助板なしでの逆上がり。しかし……。
「む……ぐぐ……!」
 完全にコツを掴むには、やはりまだ時間がかかる。何度か挑戦してみるものの、足は上がっても身体は上がらず、といったところだ。
 カツミは諦めずに事前に教わったコツを思い出しながら再び補助板を使用した練習に戻す。時折自分の動きを確認しつつ、教わったコツと何か違う部分がないかを探して徹底的に逆上がりの練習を続けた。
「肘を曲げて……おなかは棒に抑えつつ……」

 ―――その日、偶然か、あるいは努力の結晶か。
 ―――カツミは完璧な逆上がりをやり遂げたのだという……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
看板には自由にかけるんですね。
さすがに腹筋200回のままでは軽く死ねますもんね……

とにかく看板の回転を早くする必要があって、箱の中でなんとかなるもの。
ついでに囚われた人たちの救出ができればさらによし、ですね。

まずは救出から。
開発者にはこの部屋の構造の弱いところを聞いてみます。
それからUC【胡蝶天翔】で部屋の壁を黒蝶に変換して、穴を開けてしまいます。

あとは電池切れ狙いですね。

ここは「2個のサイコロでゾロ目を出さないと出られない」にしましょう。
これなら、サイコロの確率で誰でも出られるし、簡単です。



●2つの6面サイコロで5以上が出る確率は約83%
「看板には自由に書けるんですね。……災魔となって勝手に変えられて、腹筋200回……確かに、軽く死ねますもんね……」
 部屋の中の大絶叫が聞こえる中で、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は少々顔を引きつらせる。今、中にいる人達はどんな地獄を迎えているのだろうかと。
 腹筋200回。数字にするだけでも大変だと言うのに、行動内容を考えると更に地獄。そんな状況下で捕らわれた人々の体力は、おそらく限界に近いだろう。
「……とにかく、救出しなくては……」
 外周を歩いてぐるりと部屋の外部を調べる摩那。何処かに抜けはないか、あるいは脆い部分はないかと目視で確認するが現状そのような部分はなさそうなので、次に開発者であるレッツェルに話を聞いてみる。
 彼曰く、扉周辺の壁は周囲の壁の材質と違うため、そこをなんとかすればもしかしたら助け出せるかもしれないとのこと。しかし中途半端な救出法では逆に悪化する可能性があるので、慎重に行きたいとレッツェルは告げる。
「ああ、それなら……」
 慎重に行くのなら、と摩那はユーベルコード『胡蝶天翔』を発動させて扉の縁から数センチ離れた壁をゆっくりとなぞる。なぞられた壁は小さな黒い蝶の群れに変換され、ゆっくりと飛び立つ様子が伺えた。
 円を作るようになぞり、人が通れるほどの大きさに広げると摩那はすぐに中にいた人達を救出。全員の無事を確認すると、外の看板をちらりと見る。
「……あとは、電池切れ狙いですね」
 とは言え先程の腹筋200回は勘弁して欲しい。ということで、摩那はこの部屋の看板を書き換えることが出来るという性質を利用し、サラサラと書き換える。
 ―――《2個のサイコロでゾロ目を出さないと出られない部屋》へ。
「あら?」
 看板の書き換えが終わると、部屋の中身がトレーニング器具まみれの部屋からサイコロまみれの部屋へと変わる。普通に見かける6面サイコロはもちろん、10面サイコロや8面サイコロなど、様々なサイコロが部屋に溢れかえった。
「これならば、サイコロの確率で誰でも出られるので簡単ですね。……では、早速」
 身近にあった6面サイコロを手に取り、コロコロと転がしてみる摩那。その出目は……運が悪いと言わんばかりに、バラバラだ。
 諦めることなく摩那はコロコロとサイコロを転がし続ける。気づけば穴を開けていた壁も修復がなされ、脱出方法は同じ出目が出るのを待つのみだ。
「あ、6と5……惜しい」
 あと少しだったのに、という出目がよく続くので余計にのめり込んでしまう。それでもなお、摩那はサイコロを転がし続けた。

 ……なお、彼女が出した最終的なゾロ目は1,1だったそうだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『探求のオルガノン』

POW   :    スチーム・リフレクション
対象のユーベルコードに対し【魔導書から蒸気魔法】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
SPD   :    ビースト・ショータイム
いま戦っている対象に有効な【蒸気獣もどき】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    エレメント・カース
攻撃が命中した対象に【魔術印】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【次々と発生する炎や氷、風の魔法】による追加攻撃を与え続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠鴛海・エチカです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「なるほど、多少の知恵は持ち合わせているということですか」

 部屋の奥に、探求のオルガノンはいた。
 入り込んだ者達が書き換えを行っても素早く書き換えられるように、待機していたようだ。
 魔導書から放たれる蒸気魔法が、部屋の影響を薄れさせている様子。

「ですが、この部屋はようやく美しい姿になったのです。それを、また醜い姿へ戻すというのですか?」

 彼は問う。部屋を戻したところで、残るのは醜い産物だと。
 彼は言う。部屋を戻したところで、戻ってくるのは人間達が作り出した残骸だと。
 どれもが無駄にエネルギーを喰らって動く、愚かな産物である、と。

「……愚かな産物だろうとなんだろうと、どうだっていい。でも僕は! 無駄を作り出したつもりなんか一切ない!!」

 色々と言い立てられたレッツェルが、オルガノンの言葉にキレた。
 製作者である彼にとっては大事な作品であり、大事な道具でもあったために、より一層琴線に触れてしまったようだ。

「災魔となった今、この部屋はもう戻ることはないんだろう? だったら、僕にも考えがある!!」

 そう言って、レッツェルはガジェットを作り出し、猟兵達の支援のために部屋の機構を作り変える簡易的な建築用ガジェットをいくつも準備する。
 足場の作成、視界遮断などに使えるように、すぐさま作れるガジェットを準備してくれた。

「……それなら、このお部屋と一緒に全て壊してあげましょうか。そうするのが、この部屋のためでもあるでしょう」

 レッツェルのガジェットの準備とともに、探求のオルガノンが動き出す……!


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 プレイング受付:3/3 8:31~
 プレイングボーナス:機械を建造したガジェッティア・レッツェルの助力を得る

 戦場は「何々しないと出られない部屋」で行われます。
 そこまで狭くはないですが、飛行・ジャンプといった行為を行うと頭をぶつけます。
 なおお部屋はだんまりモードなので、視界を阻害する品は置いてません。

 レッツェルは部屋の内部を切り替えるガジェットを用意してくれます。
 視界遮断、足場増加など有効活用してください。
 なおレッツェル本人はあまり戦闘力がないため、とどめを刺すなどは行いません。
 あくまでもPCがとどめを刺すという形になります。

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黒木・摩那
レッツェルさんは無駄を作り出したつもりはない、と言ってはいますが、無駄は大事です。歯車だって、隙間がないと回りませんし、一見無駄に見えても、それは余裕というのです。日々の暮らしに余裕は大事です。

そんな少しの無駄も許せないとは、何と心の狭いことでしょう。

広くない部屋の中ということなので、天井を有効活用します。
レッツェルさんには天井に吊り照明を作ってもらいます。
その照明をUC【墨花破蕾】で黒蟻にして、オルガノンの頭上から降らせて襲わせます。

慌てたところをヨーヨー『エクリプス』の質量可変による【重量攻撃】を食らわせます。

アリのエサになってください。



●無駄もたまには必要。
 奥の部屋に1人、佇む探求のオルガノン。彼は部屋の壁をなでたり床を軽く拭いたりと、災魔となった部屋に対しては多少の愛着を持っているようだ。
 しかしそれを邪魔しに来るのは猟兵、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)。レッツェルとオルガノンの間に入り、隙のない構えでオルガノンを見据える。
「レッツェルさん、あなたは無駄を作り出したつもりはないと言ってますが……無駄は大事ですよ?」
「で、でも……」
「あなたが作り出したこの部屋も、歯車だって隙間という無駄がなければ回りません。一見無駄に見えても、回るものは回るのです。それを、余裕というものなのですよ」
 少々怒り気味にレッツェルに向けて言葉を残した摩那だが、次にオルガノンに振り向いた時の彼女の目はそれよりも更に冷酷な視線を向けていた。―――そんな無駄をも許さないとは、と。
「……なんと、心の狭いことでしょう」
 小さく呟いた言葉はレッツェル、オルガノン両名に届くことはなく。
「下等生物が作り出したものなど、児戯にも等しい醜い産物です。だからこそ災魔の卵を埋め込んで、多少なりとも使える存在へと進化させたというのに」
 部屋の内部がまた変貌してゆく。今度はオルガノンが有利になるように、壁や床がアスレチック風味に変わり始め、彼は優雅に飛び回る。摩那の攻撃を飛び回って回避するつもりのようだ。
 無数に飛び交う蒸気魔術に触れた足場には魔術印が施され、追撃の属性魔法でボロボロに打ち壊されてはまた新たな足場を作り出す。オルガノンの攻撃に触れるだけでも厄介だが、足場を崩されるのも厄介なもので。
「……ふむ……」
 オルガノンには床と壁が使われている。だが天井が使われてない事に気づいた摩那はうまく有効活用するために戦闘プランを素早くまとめ、壁と床が変化して高台となった部分をしっかりと把握してレッツェルに向けて照明を作ってもらう。
「ああ、出来るだけ足場の真上に。巻き込まれると困るので、レッツェルさんは前に出ないように」
「は、はい!」
 レッツェルがガジェットを組み立て、天井に照明を設置したのを確認した摩那。オルガノンの攻撃で足場が崩されないように、彼が作り出した足場をダッシュジャンプを用いて踏み込んで照明まで近づき、ユーベルコード『墨花破蕾』を発動。
 無機物を蟻の群れに変換するその力は、全ての照明に適用される。大きな傘が徐々に黒い粒に変わると、それは重力に従って地に落ち、オルガノンを包み込む。
「うわ……っ!?」
 突如降り注いだ黒い雨は、オルガノンの服を、髪を、書を、果てにはその肉体を伝い流れる。気持ちが悪いと振り払っても、雨は何度も何度も降り注ぐ。
 そうやって慌てたところで、黒い雨と共に摩那のヨーヨー『エクリプス』が雷のように落ちてきた。大きな音を立ててオルガノンの頭を撃ち抜き、ざあざあと流れる蟻の群れと一緒に地上へと落ちる。
 途中で部屋が変形してオルガノンを回収していったが、細かな蟻は部屋の機構ではどうすることも出来ず。ただただ、蟻は彼と一緒に張り付いて部屋へと放り出された。
「おとなしく、アリのエサになってください。そのほうが世界のためですから」

成功 🔵​🔵​🔴​

グロリア・グルッグ
何々しないと出られない部屋での戦いは、長く苦しい戦いでした…。
たまにはああいうアトラクションで遊ぶのもいいものですね!
(人を酷使したとは思えない爽やかさ)

そんな楽しい部屋をガチの危険物にしたがる輩は扱いに困るので、早々に退散していただくとしましょう!
レッツェルさんには高めの足場を作ってもらい、私はその上に飛び乗ります。
そこから敵を見下ろし、手慣れた仕草で投球フォームに入りましょう。
UCを発動して鉄球型のグレネードを投擲しますが、それは敵のUCを引っ張り出して相殺させるための見せ球です。
本命はこっそり撃っていたマイクロミサイルの一斉発射。
電脳魔術で誘導し、UCを相殺して油断した敵を爆殺です!



●目に見えるものだけが真実ではなく。
「何々しないと出られない部屋での戦いは、長く苦しい戦いでした……が! たまにはああいうアトラクションで遊ぶのもいいものですね!」
「ええぇ……僕をあんなに酷使しておきながらですか……??」
 グロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)の爽やかな笑顔が、レッツェルに向けられる。
 先程まではしれっとレッツェルに無茶振りを振っておき、本人はハッキングを利用して壁にぶつかった回数を増やしていた。そんなのが許されるのか? という目つきがレッツェルから向けられている……。
「おやおや、先程まで連続して壁ぶつかり代行をしていた下等生物が変な目つきしてますねえ」
 探求のオルガノン、煽る。どうやら先程の光景はバッチリしっかりと見られていたらしく。レッツェルは顔を真赤にしながらガジェットの作成に入った。
「もーー!! 何処をどうすればいいですか、グロリアさん!!」
「ん、じゃあ高めの足場をよろしくお願いしまーす! ドンドン足場作っちゃってどうぞ!」
 グロリアの陽気な返答を合図に、レッツェルのガジェットが部屋の床を作り変え、高台を作り出す。数秒の間にいくつも生えた足場を軽快に飛び回り、グロリアはオルガノンを見下した。
「……下等生物の分際で見下すなどと……!!」
 怒りに震えるオルガノンに対し、グロリアは手慣れた様子で投球の構えを取り……ユーベルコード『騎兵投法 騎士殺し』を発動。棘付き鉄球の形に変わったプラズマグレネードをぶん投げてはオルガノンの様子を伺う。
 オルガノンは最初はグレネードを見て、避け続けた。その攻撃がどのような動きをするのか、どのように発動するのかをしっかりと目視した後、オルガノンの魔導書から蒸気が溢れ始める。
「ああ、そういう仕組みだったのなら……解除するのは簡単ですよ」
 もう一発と投げられたグレネードが、蒸気魔法に包まれる。仕組みを分解するように蒸気がグレネードの内部をぐちゃぐちゃにかき混ぜると……それは、一瞬にして消え失せる。
 ユーベルコードによるユーベルコードの相殺。それが、オルガノンの持つ力のようだ。
 ……だが、グロリアはハッカー故に、既に"計算済み"だ。相殺してくる僅かな可能性に賭けていたようだが、どうやらその賭けには成功したようで。
「ふっふっふ……残念、本命はそっちじゃなくて、こっち!」
 グロリアがそう笑った瞬間、オルガノンの背が爆発。何事かと振り返れば、彼の背後にはいくつも飛び交うマイクロミサイルの弾が電脳魔術で誘導されて動き回っていた。
「チッ……いつの間に!」
「ここに登るときにちょちょいと! まだまだ弾数残ってんだから、全部受けてもらわないと困りますよー!」
 軽快に答えたグロリアはいくつも作られた高台の足場をぴょんぴょんと飛び移り、ぽんぽんとグレネードを投げてはマイクロミサイルを操り続けた。
 部屋がオルガノンを救出するまでは、グレネードとミサイルを避け続けなければ出られない部屋に成り代わっていたそうな……。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携OK

イエス! よく言いマシタ、レッツェル殿!
ユーザーがクレームしようと、創造者であるアナタが生みだしたモノを否定する必要はありマセーン!
アナタの怒りを代行して、オルガノンに一撃かましマース!

真の姿を開放。軍装を纏って右側を外套で隠しつつ戦闘開始であります。
オルガノンの間合いの外で、レッツェル殿に動く床タイプのガジェットを用意するようお願いするであります。
防衛しつつタイミングを計って、「六式武装展開、煙の番!」

蒸気の充満する室内に追加で煙幕を噴出させることで視界を悪化させ、
彼我の距離はガジェットにて速やかに縮め、奴の目に映る前に外套に隠したパイルバンカーを叩き込むであります!



●クレームは受け付けません!
「よく言いマシタ、レッツェル殿!」
 レッツェルの宣言に対し、彼を褒めるはバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。ニコニコ笑顔の彼女はレッツェルの背を軽く叩きながら、彼の怒りを代行すると伝える。
「え、と……い、いいのかな?」
「イエス! ユーザーがクレームしようと、創造者であるアナタが生み出したモノを否定する必要はありマセン! ここはワタシが代行して、オルガノンに一撃かましマース!」
 カラカラと笑うバルタンだったが、探求のオルガノンと向き合うとその表情は変わる。いつもの楽しそうなメイドから一変、鋭い目つきの軍装を纏う1人の兵士になった。
 右腕を外套で隠した彼女の姿勢に僅かな畏怖の念を抱いたレッツェル。バルタンはそんな彼を動かそうと、指示を出して部屋の内部を調整する。
「レッツェル殿はこちらの間合いに入らぬよう、動く床タイプのガジェットを! 向きはランダムで!」
「りょ、了解!」
 バルタンの指示通りにガジェットを作り出し、流れる向きをランダムに動くようにセッティング。オルガノンの蒸気魔法がレッツェルに向けられる際にはバルタンが身を挺して彼を護り、全ガジェットの設置を待った。
 蒸気魔法は辺りを埋め尽くし、周囲の視界をも阻む。しかしそれがバルタンやレッツェルにとっても有利に働いたようで、オルガノンは彼女達の姿を見失い始めた。
「―――六式武装展開、煙の番!」
 ユーベルコード『粉塵纏・破城槌』を発動。蒸気に加えて煙を撒き散らして更に視界を悪化させ、バルタンとレッツェルの姿をくらませる。
 視界が不安定になり、ぐるぐると動く移動床。バルタンの位置を割り出せずにいるオルガノンは、もはや身動きが取れずに動く床に成すがままに流されていた。
「……どこから……」
 蒸気魔法を止めたオルガノンは少しずつ、床の進路方向に合わせて歩く。バルタンが攻撃してこないのを理由に、彼女をおびき出そうと少しでも煙の少ないところへと移動するために。
 しかしそれこそがバルタンの思惑。移動床は距離を詰めるために準備してもらったものだが、オルガノンが動き出すことも念頭に入れた上でランダム移動を頼んでいたのだ。
 そのため、オルガノンが気づいたときには既にバルタンが目の前にいた。彼女はサイボーグと言う己の特性を利用して、煙の中でもオルガノンを捉えていたのだ。
「なっ……!?」
「これが……これが、レッツェル殿の怒りの一撃であります!!」
 外套で隠しておいたパイルバンカーを超高速で振り抜き、射出。距離問題は移動床のおかげで30cm以内に収まっているため、杭は問題なくオルガノンに突き刺さった。
「がはっ……!!」
 パイルバンカーの射出の反動で大きく仰け反ったオルガノンは部屋の壁にぶつかり、更にその様子に気づいた部屋の機構が彼を回収。煙が晴れたときには既にオルガノンの姿はなく、回復作業へと移行したようだ。
 今一度、オルガノンの姿を探しに行かねばならない。バルタンはすぐさまガジェットを片付けるように指示を出し、レッツェルと共に再び部屋の中を探索するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

カツミ・イセ
でたな、猟書家!(マメだらけの手してる)
…なんか、見た目的に同族っぽいけど、加減しないから。

レッツェルさん。今から、相手を取り囲むように視界遮断をお願いしたいんだ。
この部屋は狭く、さらには視界不良。でも、僕は…『僕たち』はお構い無しだ!
水流燕刃刀持ちながらUC発動。さあ、皆、持った水流燕刃刀を展開して!
…相殺して、僕の水流燕刃刀だけにしたいんでしょ?

残念でした。僕だけは水流燕刃刀を展開してない。
何してるかって、実はあなたの後ろ、視界遮断してるものの影に隠れててね。
偽装皮膚解除、針のように細く細く伸ばして…。さあ、これで相手に一撃加えるよ!
見た目でわからない武器を持つのは、こういうことさ。



●縫い付ける。
「出たな……猟書家!!」
 ビシッ! と探求のオルガノンに向けて指差しするカツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)。先程の試練の結果は上々だったのだが、度重なる逆上がりの影響で手がとてもヒリヒリするし、なんならマメが出来てしまっている。すごく痛い。
 しかしそうも言ってられない。目の前には倒すべき猟書家がいるのだから、気を引き締めなければならないのだ。
「……なんか、見た目的に同族っぽいけど……加減はしないから」
「ええ、どうぞ? 下等生物に与する同胞は、同胞とは思いたくないですし」
 小さく嘲笑うオルガノンに対し、カツミは意志を固めた。必ずや倒してやる、と。
 そのためにレッツェルにオルガノンを取り囲むように視界遮断の壁を作るように頼み、迫り上がった壁で己の姿を隠しながら、清浄なる水の力を秘めた蛇腹刀・水流燕刃刀を片手にユーベルコード『水の権能、二『似姿』』を発動させる。
「―――僕の神様から賜りし水の権能、その一つ。僕と似た者たちをここに!」
 部屋の中に発生する、何処からか生まれた水はいくつもの人の姿を作り出す。
 それはやがて無機質な人の形からカツミにそっくりな球体関節人形へと変化し始め、コピー元のカツミと同じようにその手に水流燕刃刀を握っていた。
 水人形達はカツミの指示に従い、壁に取り囲まれたオルガノンに向けて水流燕刃刀を振るい、無数の蛇腹刀でオルガノンを撃ち抜こうと試みる。彼が身動きがとれない今、反撃のみで刀を弾く以外に方法がないからだ。
「ならば、その水人形を消してしまえば良いだけですよ!」
 オルガノンの持つ魔導書から蒸気が溢れ出る。白く視界を染め上げたかと思えば、滴り落ちる水の音。ゆるりと、しかし確実に水人形たちの身体が崩れていくのがわかった。
「この刀を持ち、なおかつ刃を展開させていない者が本体なのでしょう? だったら、全てを消してしまえば―――」
 消してしまえばいい。そう口にしようとしたその時、オルガノンの身体に違和感が生じる。背中から突き抜ける痛みが発生しているのだ。
 ただの痛みといえばそうではある。しかしその痛みは、本来ならあるはずのない、今までの流れからでは作られるはずのない痛み。
 本来想定する流れるはずの痛みは、"刃で貫かれた時の痛み"。だが今、彼に流れている痛みは数多の針を束ね上げた上で熱で溶かし、更に細くして強度を上げた針のような……鋭い痛みが流れていた。
 その痛みの正体は視界遮断の壁から出てきたカツミが作り上げた武器の1つ。彼女の関節を保護するために覆われた偽装皮膚を解除して作り上げた、しつけ針のように硬い針だ。
 オルガノンにとってはこの偽装皮膚での攻撃は予想外だったのか、針を抜けるように飛び退って再び距離をとる。次に受けるわけにはいかないと、再び視界遮断の壁を背にして。
「見た目でわからない武器を持つというのは、こういうことさ」
 その一言とともに、カツミは再び水人形と壁の中に姿をくらまし、銀の双眸を捉えるのように針をもう一撃与えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

灰神楽・綾
【不死蝶】
ああ良かった、黒幕さんまだ生きてたようだね

よーしレッツェル、じゃんじゃん作っちゃって
身を隠せるぐらいの太さの柱を部屋中に無数に生み出してもらう
これだけあると攻撃したくてもなかなか出来ないでしょ?
さぁさぁ、鬼さんこちらだよ
柱を盾にして敵の攻撃を躱しながら挑発

攻撃出来ないのは俺も同じ? はは、まさか
UC発動し、ナイフを次々と投げつける
柱をすり抜けて真っ直ぐ敵へと向かっていくだろう
このナイフにはレッツェルの作った柱だけを透過する性質を与えたのさ

でも最後くらいは正々堂々と真正面から叩き斬ってあげよう
レッツェルにガジェットを解除してもらい
Emperorを構え一気に接近
力溜めた一撃をお見舞いする


乱獅子・梓
【不死蝶】
ふーーようやく終わった…(喉ガラガラ
まぁ、大変だったがなかなか楽しめたぞ
面白いものを作るじゃないかレッツェル
この部屋はもう元に戻らないのなら
さっさとこいつを倒し、眠らせてやろう
壊れてしまったならより良いものを作ればいい
お前なら出来るさ

この部屋では身体の大きいドラゴン達は戦えないな
いつもの戦法は出来ないか…それなら、頼んだぞ、零
綾に敵の注意を引いてもらっている間に
UC発動、零の咆哮によって継続ダメージを与える
更に、眠らせるまでは無理でも集中力を削ぐことは出来るはず
いくら障害物があっても音まで遮れないだろう
しかも閉鎖された空間だからいつも以上によく響くぞ
零の歌声、しっかり堪能していきな



●終わりで始まりの歌を
「ふーー……ようやく、ようやく終わった……」
 完全完備カラオケルームを脱した乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)は喉がガラガラの状態で壁に手を付き、深呼吸。5時間耐久のフリータイムカラオケは、右往左往の紆余曲折ありながらもなんとか95点以上を叩き出すことに成功したようで。
 しかしお題は苦行だったとは言え楽しさは満点だったので、カラオケルームもとい何々しないと出られない部屋の製作者であるレッツェルに対し、軽く礼を述べた。
「ほら、梓。黒幕さんはまだ生きてるから、休むのはまだ先だよ」
 そんな喉ガラガラの彼をいたわる灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)。探求のオルガノンを前にしても、ゆるゆるとした笑顔を絶やさずにいた。
 しかし相手は猟書家。隙を見せないように立ち振る舞う綾は、戦闘が有利に働くようにレッツェルに作り出して欲しいものについて囁く。身を隠せるほどの柱を部屋中に作り出してほしい、と。
「へ、部屋中に……?」
「うん、部屋中に。じゃんじゃん作っちゃって~」
 遠慮なく作っていいという発言に、レッツェルは少し張り切った。綾と梓が隠れられるほどの大きな柱を不規則に打ち立て、部屋の中の視界範囲を狭める。
「へえ、面白いものを作るじゃないか、レッツェル」
「これだけあれば、攻撃したくてもなかなか出来ないでしょ?」
 挑発の言葉を用いて自分の居場所をわざと知らせ、柱の影を用いてオルガノンの蒸気魔術から逃れては、攻撃の隙を伺いつつも同じように挑発の言葉を繰り返す。
 コンビ故にオルガノンの攻撃の手があちらこちらへと誘導され、2人にまともな攻撃が与えられていない。故に反撃の一手はいくらでも加えられると思っていたのだが……。
「ああ、やっぱり鬱陶しい。下等生物は本当に……醜い」
 オルガノンが少しずつ動き出した。最初は縦横無尽に駆け回っていたが、そのうち彼の動く先が攻撃を命中させた柱の近くに留まる程度になり始める。
 それもそのはず。彼の攻撃が命中した柱は彼が近づけば近づくほどに炎、氷、風の魔法が発生する。蒸気魔術が柱に魔術印を付与していたようで、近づけばより強力な魔法が発生する仕組みとなっているようだ。
 当然、急ごしらえで作られた柱は脆く、魔法を連続して受けただけでも崩れ落ちるほど。レッツェルの手によってそれらはすぐに復元するものの、魔法の発生速度と柱の発生速度は釣り合っていなかった。
「ああ、それで攻撃できないようにしたつもりかなぁ? ―――何処にいても、君を捕まえるさ」
 綾は落ちてくる柱の破片を悠々と躱しながら、ユーベルコード『ディメンション・ブレイカー』を発動。服に忍ばせているナイフ・Jackをオルガノンに投げつける。投げても投げても、ナイフはコートの中から減ることはなく。
「馬鹿な……っ!?」
 ユーベルコードの力により、Jackは柱やその破片をすり抜けてオルガノンへと到達する。さらには鋭さを増しており、オルガノンの身体は次々に切り裂かれた。
 このままではまずいと、オルガノンが綾へ魔術印を付与しようと近づいたその時。大きく、部屋が揺るぐ。
 青く輝く子供ドラゴンの咆哮。―――いるはずのない生物の咆哮が、部屋を大きく揺るがしていた。
「歌え、氷晶の歌姫よ! そう、カラオケルームで歌ってた俺らのようにな!」
「ガーウー!♪」
 梓のユーベルコード『葬送龍歌』によって、彼の相棒とも呼べる氷竜【零】が歌を歌うように咆哮を上げる。その咆哮は梓の半径101m以内にいる対象に咆哮によるダメージ、あるいは治癒を与えることが出来るものだ。
 故に、梓は零にたっぷりと歌わせる。あの地獄のカラオケ5時間耐久を耐えた自分の怒りを、代弁してもらうように。
「く、ぅ……!!」
 零の咆哮による誘眠効果はオルガノンを完全に眠らせるとまではいかないが、彼の脳裏をぐるぐると揺れ動かし続ける。そのため、何度も発射され続けた蒸気魔術が少しずつ納まり始めていた。
「ほらほら、閉鎖された空間での咆哮はどうだ! いつも以上によく響くぞ!」
「わー、カラオケの恨みってすごいねぇ」
「5時間も歌わされた気持ちになってみろ!! げほっ」
 未だにガラガラ声の梓は先程のカラオケルームに配備されていたのど飴を1つ舐める。スッとして美味しい。
 零はそんな主の様子など気にすることなく、歌いたいだけ歌い続けた。歩を進めることさえも厳しくなり始めたオルガノンに対し、綾はレッツェルに向けてガジェットの解除をお願いする。
「えっ、いいのかい?」
「うん、もういいよ。零がいっぱい歌ってるから、あっちはもう動かないだろうしね」
 ひらひらと手を降った綾は梓にレッツェルの護衛を頼み、愛用のハルバード・Emperorを呼び出してその手に握る。
 一歩、また一歩と優雅に歩いていた綾だが、ほんの10数メートルになると一気に走り出し、力を込めてEmperorをオルガノンの頭から足まで叩き割るように振るい落とした。


●さらば、何々しないと出られない部屋。
 探求のオルガノンとの戦いにより負荷がより一層増した部屋は、オルガノンの討伐とともに木っ端微塵に砕かれる。
 災魔となってしまった以上こうする他なかったのだが、二度と復元は効かないだろう。

 しかし、レッツェルはむしろ今回の事件を生かして、別の何かを作ろうと閃いたそうだ。
 猟兵達の戦いを参考に、無限サンドバッグなるものを生み出そうとか考えているそうで……。

 ともあれ、今回の事件はひとまず一件落着。
 あの部屋が作られることは、たぶん、もう無いことだろう。

 ……たぶん。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年03月09日
宿敵 『探求のオルガノン』 を撃破!


挿絵イラスト