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テュポーン・コーウェンと言う男

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●グリモアベース
「……さて、初めましてかな。 私はジファー・グリムローズと言う、猟兵になる前は売れない絵本作家をしていた。 どうぞよろしく」
 ジファー・グリムローズ(人狼の咎人殺し・f13501)と名乗った若い人狼は軽く会釈をすると、傍らのグリモアを手放して宙に浮かせる。
「私のことはさておき……これから向かう世界はキマイラフューチャーという所なんだけれど。 テュポーン・コーウェンという名に聞き覚えのある人はいるかな?」
 今回、グリモアがキマイラフューチャーのとある街の一角にオブリビオンが潜んでいるとの情報をキャッチした。
 その地に潜伏しているオブリビオンの名前が、テュポーン・コーウェンという存在だったのだとジファーは説明する。
「……正直に言うと、この予知でテュポーンって人、でいいのかな? どういったオブリビオンかはよく分からなかったんだ。 だから知ってる人はいるかな……とね。 ともあれ、このテュポーンが身を潜めているアジトは特定できたんだ。 皆にはこれよりテュポーンのアジトに乗り込んでもらい、アジト内のオブリビオンを殲滅してもらうよ」
 テュポーンのアジトに乗り込むと、まず最初に対峙することとなるのは、売れ残ったクリスマスのケーキ怪人と呼ばれる、ケーキ頭の怪人達だ。
 去年のクリスマスに売れ残ってしまったケーキ怪人たちがまだ活動していたのか……とか思うが、猟兵たちの姿を見るなりとにかく食べてほしい、甘くておいしくて半額だよと、猟兵たちへ向かってくるという。
 クリスマスってもう二ヶ月くらい前の話だ、賞味期限なんてものはかなり前に過ぎているのではないだろうか。
「スポンジや生クリームはもう結構痛んじゃってるんじゃないかなぁ……よくまだ残ってたよね。 そろそろバレンタインもあるし、お役御免になる前に食べてくれーって。 もう相当前にお役終わってるし……バレンタインケーキに転向しない? とか言ったら怒るんだろうなぁ」
 ともあれこのケーキ怪人たちを倒したあとに、テュポーンが現れるとのことだ。
「このテュポーン・コーウェンと言う人は……うん。 その人となりはよく分からなかったけど、戦うとなればいろんな意味で強敵だよ」
 テュポーンはほぼ裸に近い状態で現れ、両の手に持ったサーベルで襲いかかってくるという。
 二刀流の剣舞は華麗で激しく、まともに受けたなら無事では済むまい。
 ただ一度剣舞を始めたら、回避されても中止出来ないという弱点があるという。
 いやしかし、それよりも……とジファーは更に困ったように表情を曇らせる。
 傍らに浮かぶグリモアに、これ大丈夫かな? と呟く声がもしかしたら聞こえたかもしれないが。
 ……やがて、意を決したようにジファーは重い口を開いた。
「テュポーンは角を生やした獅子のキマイラという姿をしているんだけど……尻尾が蛇になっていてね。 その蛇の部位から滴っている体液を原料にして……媚薬を作れるらしいんだ。 戦闘時はこの媚薬を放って、強制的にテュポーンへの性的魅力を感じさせて、動けなくしてしまう……なんとも表現しがたい攻撃を仕掛けてくるよ」
 随分と特殊な体質を持ったキマイラだよね、とジファーは呟くが、正確にはキマイラ型のオブリビオンと言うことになる。
 骸の海から帰ってくるに当たって、なんやかんやと性質変化が起きたのか、それとも元々そうなのか……不明点が多すぎるが理由はどうあれとんでもない能力だ。
 そして極めつけが。
「……あと、ディープキス。 これわかる人いるかな? ……うん、キスって聞いて、王子さまがお姫さまにする優しいキスを想像したら、相当に酷い悲劇を見るよ。 そんな激しい口付けをした相手にルールを宣告してくる」
 強力な媚薬をかけられ、貪るような口付けの後に何を命じられるか……それ以上は想像したくないなぁ、とジファーはため息をつく。
「……うん、ルール自体はね、聞かないなら聞かないでダメージ受けるだけだけどさ。 それよりも精神的ダメージの方が大きいんじゃないかなぁ。 そんなキスをされたい人は少数だと思うからあえて言うけど……“POW攻撃は推奨できない”よ。 更に言うと“WIZ攻撃からPOW攻撃に繋げるのはもっとダメ”だ」
 そんな攻撃をまともに受けて、再起不能になる猟兵が出てしまったら、それこそ私はグリモアベース出禁になってしまうよと、ジファーはほとほと困り果てた様子で、それでも転移の準備を開始する。
「わからないことが多い上に、厄介なユーベルコードを持つ難敵だから、決して油断はしないで。 めでたしめでたし、で終われるように祈っているよ」
 アジトの近くに公園もあるって言うし、戦い終わったらそこで軽く休憩してはどうか、と言いながらジファーは猟兵たちを転移させていく。
「……あれ、確かあの世界って猟兵はヒーローで、子供が見かけたらその場で握手会始まっちゃうんだっけ」
 猟兵がそんなところで休憩していたらどうなるんだろう……それは帰ってきた人に聞けばいいかと、ジファーはグリモアを懐に仕舞った。


四季臣
 十四度目まして、四季臣です。
 ここまでOPを閲覧していただき、ありがとうございます。

 新たなグリモア猟兵、ジファーのお披露目と同時に。
 固有名詞の怪しい雰囲気な宿敵さんが現れました。
 あと、第六猟兵は全年齢制です。

 第1章は、集団戦です。
 売れ残ったケーキ怪人が、ここぞとばかりに食べてくれーとやってきます。
 賞味期限的にも、食べるのはかなり勇気がいるかもしれません、倒してしまいましょう。
 第2章は、ボス戦です。
 テュポーン・コーウェンというオブリビオンが現れました。
 彼へPOW攻撃を行う際はそれなりの覚悟を、そして事前にテュポーンのWIZ攻撃「禁断の果実」で🔴を受けた上でPOW攻撃を仕掛けると、悲劇を見るとグリモア猟兵が説明しました。
 きちんと説明しましたからね、はい。
 第3章は、日常パートです。
 アジトの近くに公園があるようなので、休憩してはどうかと提案されました。
 しかしそこはキマイラフューチャー、子供たちに見つかったらきっと大にぎわいになるかと思われます。

 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『売れ残ったクリスマスのケーキ怪人』

POW   :    恨みのローソク
【ケーキの飾りのロウソク 】が命中した対象を燃やす。放たれた【赤い】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ふかふかボディ
自身の肉体を【スポンジケーキ 】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    生クリームブラスト
【両掌 】から【生クリーム】を放ち、【ベトベト感】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

秦田・麻弓
そういう怪人かぁ…私はちょっと、食べられるのも良いかなーとか…あ、じゃなくて、普通イヤですもんね、危ないし早めにやっつけちゃわないとですねっ

ケーキ怪人さんは…おいしそうなのに売れ残っちゃうなんて、かわいそうですよね…え?う、うーん、食べるのはちょっと…ごめんね?

というわけで、距離を詰めないように気をつけて、相手の射程外からの遠距離スナイパーで各個撃破を狙います。

あんまりほら、身体についたりもイヤですし…

余裕があればローソクも可能な限り撃ち落とし、炎による攻撃を抑えられないか試してみます。



「お、おじゃましまーす……」
 グリモア猟兵によってまず転移されてきたのは、秦田・麻弓(びびりびりびり・f00217)であった。
 テュポーンのアジトとされている建物は配下のケーキ怪人に因んでいるのか、子供受けしそうな可愛らしいケーキショップ風の建物であり。
 開店準備でもしているのか、少し暗めの店内で売れ残ったクリスマスのケーキ怪人たちがせっせとケーキの準備をしていた。
「ううぅぅ……バレンタインが来てしまう……まさかこんな時期まで売れ残るなんてぇ……」
「早く、早く誰かに食べてもらわないと、賞味期限がぁ」
 しくしくと哀愁漂うケーキ怪人の皆さん、まだ麻弓の存在には気付いていない。
「(そういう怪人かぁ……私はちょっと、食べられるのも言いかなーとか……あ、じゃなくて、普通イヤですもんね)」
 怪人という意味でも、賞味期限的な意味でも危ないし、早めにやっつけちゃわないとと麻弓はブラスターをちゃきっと構える。
「おいしそうなのに売れ残っちゃうなんて、かわいそうですよね……」
 ほんのり同情しちゃう、哀愁のケーキ怪人が収まってる箱に書かれた日付はしっかり二ヶ月前。
「う、うーん、食べるのはちょっと……ごめんね?」
 集中は十分、射程範囲に収めたケーキ怪人は二体、麻弓はそっとブラスターの引き金を引く。
「お願いこっち向かないで……っ」
 薄暗い店内に走る光線は、的確にケーキ怪人たちを一体、二体と貫いて倒していく。
「な、なに?! なにごと?!!」
「わあぁぁ、なんか崩れてるぅぅ?!」
 いきなり仲間が貫かれて、周囲のケーキ怪人はパニックを起こし始めた。
 ファーストアタックとしては上々だ、麻弓は他の猟兵の到着を待ちながら、ステルスショットを継続させる。

成功 🔵​🔵​🔴​

シトリー・コーウェン
【コーウェン家】
と、とーちゃんオブリビオンだったんだぜ……?
いや、でもでも、単に同姓同名の別獅子の可能性もあるんだぜ!
『第六感』がすげぇ嫌な予感を告げてるけど、確かめないと……

だから、お前ら邪魔なんだぜ!
さっさと退いて、おいらの道を開けてもらうんだぜ!
まとめて羽根の嵐で吹き飛びな、万里鷲翼-グリュプス・ニンブス-!

あとへ続く皆への『援護射撃』も万全にしちゃうぜ!


ノア・コーウェン
【コーウェン家】
え…?お父さん…なんですか…?
いやでも…もしかしたら別人…の…可能性も…?
何はともあれ確認しないことには始まりませんね…。
できれば…お父さんじゃなければ良いんですが…。
…僕もなんだか嫌な予感がします…【野生の勘】…ですかね…?

そんなわけで邪魔するあなた達には、申し訳ありませんが道を開けていただきます!
ガチキマイラでガブガブッと行かせてもらいますよ!



 ――テュポーン・コーウェンという名に聞き覚えのある人はいるかな?
 その地に潜伏しているオブリビオンの名だ、と言うグリモア猟兵の言葉に驚きを隠せないキマイラの異母兄弟がいた。
「え……?」
「と、とーちゃん……オブリビオンだったんだぜ……?」
 兄、ノア・コーウェン(がんばるもふもふ尻尾・f02485)と弟、シトリー・コーウェン(縁を繋ぐ翼・f02448)。
 二人はまさに【コーウェン家】の者であり、その父親は方々に男女問わずの港を持っているという迫害種、とされている。
「いや、でもでも、単に同姓同名の別獅子の可能性もあるんだぜ!」
「僕も……別人……の、可能性も……。 何はともあれ確認しないことには始まりませんね……」
 ノアもシトリーも、今回確認されたオブリビオンが父親ではないことを願って、アジトへ侵攻する。
 ここにいるのは父ではない、別人だ、同姓同名の別の誰かだ。
 そう思いたいのに、二人は共通して嫌な予感をひしひしと感じていた。
 けど、ノアの言うように確認しなければ気が収まらない。
「だからお前ら」
「そんなわけであなた達」
 ――邪魔なんだぜ!
 ――邪魔なんです!
 二人のキマイラは、麻弓の不意打ちを受けてパニックを起こしているケーキ怪人たちへ特攻を仕掛ける。
「うわあぁぁ、またなんかでたー!」
「はっ、これはもしや、食べてもらえるチャンスなのでは?!」
「食べてー! 僕たちを食べてよー!!」
 やんちゃ盛りのお子様キマイラと見たケーキ怪人は、ここぞとばかりにふっかふかのスポンジケーキ形状に姿を変えて、ノアとシトリーの前に立ち塞がる。
 ケーキ好きだろ、さあ召し上がれと言ったところなのだろうが、二人はそれどころではない。
「さっさと退いて、おいら達の道を開けてもらうんだぜ!」
 シトリーはその背に生やした鷹の翼から、いくつもの羽根を放ってケーキ怪人たちへと飛ばしていく。
「まとめて羽根の嵐で吹き飛びな、万里鷲翼、グリュプス・ニンブス――!」
「うわーん、おいしいのにー!」
 羽根の嵐による無差別攻撃で、シトリーに殺到していたケーキ怪人たちはぴゅーんと壁に叩きつけられて、またぐしゃりと形が崩れてしまう。
 そこへノアが追撃のガチキマイラ、ライオンの頭部に転じた噛みつきでケーキ怪人をガブガブと食らい付く。
「あっ……食べてもらえてるぅぅぅ」
 ガブガブされてるケーキ怪人はそんな悦びに悶えながら、ぷしゅーと消えていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルーク・アルカード
ウェルシェ(f06945)と参加。

【心情】
ケーキ?ケーキってあの甘くて美味しいの?
前に何度か食べさせて貰ったけれど甘くてフワフワで美味しかったな。
食べられないのは残念だな……ほんとに食べられないのかな?

【戦闘】
自分の血を武器に与えて処刑執行形態に。
『ダッシュ』で背後に一気に回り込んで、『傷口をえぐる』ようスポンジを『2回攻撃』。

相手の全方位から大量に血晶の刃をばら撒いてカッティング。
……ちょっとくらい食べてもいいかも。

……依頼が終わったらケーキ食べたい、かも?
ウェルシェの尻尾を引っ張って、じっと見てアピールしてみようかな。

【補足】
喋る事が少ないけれど、ぼんやり色々考えてたりしてます。


ウェルシェ・セイボリー
ルーク(f06946)と一緒に参加。

【心情】
食べてもらいたいって気持ちは本当に食べ物なら解りますが…この怪人、それっぽい姿ってだけですよね。

食べて腹痛になっても嫌ですし、倒してしまいましょう。

あ、ルークに食べちゃダメですよと念入りに伝えておかねば。

【作戦】

咎力封じを使ってスポンジの体を動けなくしてしまいましょう。

食べてもらえないことに可哀そうなので一応、『祈り』を心の中で捧げつつ、遠慮なく『2回攻撃』でどんどん縛り上げます。

縛ってもしつこい様ならあまり『傷口をえぐる』ことはしたくないのですがはっきりと

「体に悪そうなので食べたくありません。」

とお伝えしますね。どうか安らかに倒されてください。



「ケーキ?」
 ケーキって、あの甘くて美味しいの?
 ルーク・アルカード(人狼の咎人殺し・f06946)は撃ち抜かれたり、吹っ飛んだりしているケーキ怪人達を見て、鼻をひくつかせる。
 前に何度か食べさせてもらったことがあるけれど、甘くてふわふわで美味しかった。
 ちら、と横に立つウェルシェ・セイボリー(人狼の聖者・f06945)を見れば、ウェルシェは首を傾げていた。
「食べてもらいたいって気持ちは、本当に食べ物なら解りますが……この怪人、それっぽい姿ってだけですよね。 腹痛になっても嫌ですし、倒してしまいましょう」
 そう言いながらウェルシェもルークのほうを見る。
 何かを訴えかけたいようなルークの目線に、ウェルシェは念入りに告げる。
「食べちゃダメですよ」
「え、でも……食べてる人もいるよ?」
 そして二人の人狼の目線は、ガチキマイラでケーキ怪人をガブガブしているノアに向けられる。
「ちょっとくらい食べてもいいかも」
「ダメですってば」
 食べたい、ダメですを数回繰り返していると、やがてルークの声に気付いたケーキ怪人がわーっと走ってくる。
「クリスマスケーキはいかがー!!」
 食べたいって言ってたの聞こえてたもんね、とケーキ怪人の生クリームブラストがルークを狙い撃つ。
 ケーキは食べたいけど、毛皮を生クリームまみれにされるのはやだな。
 ぼんやり、そんなことを思ったかもしれないルークの動作はとても速かった。
 自らの血を血晶刀・金盞華に与え、処刑執行形態に変える。
 生クリームブラストをダッシュで掻い潜って回避し、ケーキ怪人の背後に回り込むと、その刃で抉るような二連撃を振るった。
 更に血晶で出来た刃を舞わせ、ケーキ怪人の全方位からばらまいてズタズタに切り裂いていく。
「うわー、そんな細切れ西舎食べにくくなっちゃうよー」
「いや、体に悪そうなので食べたくありません」
 意地でも食べてほしいケーキ怪人だが、ウェルシェは絶対食べないと咎力封じを用いてケーキ怪人を縛り上げる。
「そ、そんなぁ、食べて、食べてよぉ~」
 ケーキ怪人は最期まで、食べて食べてと言いながら、けれど人狼二人の攻撃に耐えきれずぱたりと崩れる。
 流石に可哀想に思ったウェルシェが心の中で祈りを捧げていると、くいくいと尻尾を引かれる。
 じぃっとこちらを見つめてくるルークのアピールをなんとなく察したウェルシェは、ケーキは一先ず終わってから考えましょうと返した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

仇死原・アンナ
大量廃棄されたケーキ達…
可哀想だが焼却処分してやろう

他の同行者と共闘

「食ってやりたいのは山々なんだけど…お腹を痛めるのは嫌だからね」
[怪力][なぎ払い][2回攻撃][串刺し]で鉄塊剣と妖刀を振るって攻撃

敵からの攻撃は[武器受け][見切り][火炎耐性]で防御回避予定

「安心しろ、お前達の恨み辛みも地獄の炎で浄化してやる…!」
【ブレイズフレイム】を使用して、敵の炎もスポンジボディも生クリームも
原型がなくなるまで焼却するつもり

「うぅん…甘ったるい匂いと焼き焦げた臭いが充満して気分が悪い…さっさとテポンコーエンだったけ?そいつを倒して外に出ようよ…」

当分の間ケーキはもういいかな…

アドリブ・絡みOKです


ユリ・アップルヤード
「恵方巻きなんて販売前から処分されてるんだから、2ヶ月前のクリスマスケーキなんて焼却処分だよ」

というわけで、廃棄物は焼却だ。
Do it Myself.でリアン、コロマル、ルー、ヒューズ用に火炎放射器を出すとしよう。
なんでも試しに作っておくもんだね!
リアンは大型の火炎放射器で広範囲を纏めて薙ぎ払うように焼き払っていこう。出力全開。
足元に逃げ込むようなら、そのまま踏みつけちゃうよ。
コロマルとルーは逃げる奴らを追い立てて、もう一回リアンの範囲に押し込んでやろう。
ヒューズは私の方に飛んでくるものの焼却処分及び撃破。いつも通り、直掩についてもらおう。
そういえば、ここ密室?まぁ酸素もたぶんなんとかなるよ!



「大量廃棄されたケーキ達……」
「ま、まだ廃棄されてないもーん!」
 仇死原・アンナ(炎獄の執行人・f09978)の呟きに、ケーキ怪人たちは必死に反論をしてくる。
「た、確かにちょっと痛んできちゃってるけど食べれるもん! だから食べてー!」
 ケーキの頭に刺さったローソクの火が少し激しくなった辺りで、いやいやいやとユリ・アップルヤード(パーツ屋「アップルガレージ」・f00153)は手を振る。
「恵方巻きなんて販売前から処分されてるんだから、二ヶ月前のクリスマスケーキなんて焼却処分だよ」
「恵方巻きの話はだめぇぇ!!」
 そんなこと言ったら売れ残った恵方巻き怪人が生まれちゃうよぅ、とケーキ怪人の皆さんはアンナとユリにずどどどーっと走ってくる。
 そんな怪人が本当に生まれたとして、結局のところ火炎放射器を用意したユリのやることは変わらない。
「なんでも試しに作っておくもんだね! リアン、コロマル、ルー、ヒューズ!」
 そうして起動するアップルガレージの機械たちは、それぞれに専用の火器を搭載される。
 機械巨人のリアンの火器は大型で、広範囲を薙ぎ払うように焼き払っていく。
 わーわー焦がされるー、と逃げていくケーキ怪人の前に立ち塞がったアンナもまた、鉄塊剣と妖刀を振るって追い立てる。
「食ってやりたいのは山々なんだけど……お腹を痛めるのは嫌だからね」
「あとでお薬飲めばいいんじゃないかな!」
「そうまでして食べる気には……可哀想だが焼却処分してやろう」
 アンナの身が切り裂かれ噴き出す地獄の炎が、逃げようとするケーキ怪人に焦げ色どころか墨にする火力を注いでいく。
「安心しろ、お前達の恨み辛みも地獄の炎で浄化してやる……!」
「じょ、浄化するくらいなら食べ……うひゃーっ!」
 地獄の炎と火器のダブル火力で、ケーキ怪人の大半は真っ黒のこんがりボディと化してぱたぱたと倒れていく。
 それでもまだ残った怪人たちは、偵察ロボットのコロマルと、万能型ドローンのルーの追い立てる火器に焼かれ、うっかりユリに近付いてしまった怪人は戦闘用機械兵のヒューズに迎撃される。
 ただ、流石にここまで火器を使いまくると、建物内の熱気や酸素が大変なことになった。
「うぅん……甘ったるい匂いと焼き焦げた臭いが充満して気分が悪い……あと酸素が足りてない……」
「あ、換気扇あるね。 ぽちっとな!」
 ちょっとくらっとするアンナの横で、ユリは窓を開けるなどして建物の換気を行った。
 とりあえずアンナは、テポンコーエンだっけ、それを倒して早く外に出たいと思っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ブリッツ・エレクトロダンス
テュポーン・コーウェン…か。
何かの記事かスレかでその名前を目にしたような気がするな…賞味期限切れのをぶっ飛ばしながら検索するか。

しかし、この怪人…なんで今頃クリスマスケーキなんだよ!
とっくに賞味期限切れだろ!まさかとは思うが賞味期限シール貼り替えとかやってねえだろうな!?

俺はこんなのに近づきたくねえから攻撃は任せるぜ!
デジ・スピーカー展開!楽曲ローディング!
さあ、DJ.Blitzのプレイタイムだ!テンション上げていこ…生クリームこっちに投げんじゃねえ!?


ロウガ・イスルギ
連携・アドリブ歓迎

只でさえ甘い物は苦手だというのに……よし、食うのはフードファイター
連中に任せよう。俺は倒すの専門だな、傭兵だし!

貴様等は本来なら当の昔にサヨナラだ!せめて派手に散るがいい!

基本はアシストにまわるか、自分が狙われてない時には
ローソクを盗み攻撃でかっさらったり援護射撃で足止めしよう
対峙したらUCを使われる前に先制攻撃又はカウンターで魔狼縛縄を
使用して封じ2回攻撃で仕留めていくスタイルで


それにしても生クリームは色んな意味で喰らいたくねえなあ……


アガト・シレスティアル
うにゃうにゃ、テュポーンさんの部下さんがケーキ怪人なのはなんでかにゃ?
ジファーさんが言ってたようにバレンタインケーキとして売る為に
ホワイトチョコレートでコーティングするとかかにゃ?
「……しゃしゃーん?しゃあーん!」
……シャーくんはまたナプキン装備で食欲十分にゃー

売れ残りでもシャーくんの鋼鉄の胃袋には問題ないにゃ
バイティングシャーくんで変化したシャーくんでガブガブ食べるにゃ!
でも味が悪かったらシャーくんの味覚をOFFにしておくにゃー

敵の攻撃は見切りか、属性攻撃で水属性になったシャーくんで武器受けしてて消化にゃ
少しぐらいのダメージなら生命力吸収で回復できるから食いまくるにゃ
「しゃっしゃしゃーん!」



 そんなわけで。
「なんだよこれ、火災現場かよここォ?!」
 ブリッツ・エレクトロダンス(DJ.Blitz・f01017)、本日最初のツッコミが早々に炸裂した。
 こんなトコにのこのこ入ってったら丸焼きになっちまう、とブリッツとロウガ・イスルギ(白朧牙虎・f00846)、アガト・シレスティアル(シャーくんと一緒!・f03547)、三人の猟兵は建物の外で待機していた。
「いやぁ……中で何があったんだろうなぁ。 ガス爆発でも起きたか?」
「うにゃー、廃棄ケーキは焼却にゃーって炎使ったとかかにゃ?」
「それにしたってやりすぎだろォ?!」
 ブリッツの絶叫を聞き流しつつ、中の状況を推察するロウガとアガト。
 消火器の用意でもしようかと思い始めた頃、建物から慌てて出てきたのは逃げ延びたケーキ怪人だった。
「はっ、はぁっ、危うく焼却処分されるところだった……ハッ?!」
 ケーキ怪人、三人の猟兵と目が合うと、もうどーにでもなって食べてーとだだだだっと走り込んでくる。
「メェリィィィクリスマァァァスゥゥゥ!!」
「つか、なんで今頃クリスマスケーキなんだよ! とっくに賞味期限切れだろ! まさかとは思うが賞味期限シール張り替えとかやってねぇだろうな?!」
「ぎくっ」
「やってんのかよぉ!!」
 俺はこんなのに近寄りたくねぇ、ブリッツはラジ・スピーカーを展開し、楽曲をロードしてブリッツタイムを発動させる。
「さぁ、DJ.Blitzのプレイタイムだ!テンション上げて」
「メリクリィィィ!!」
「うわっ、クリームこっちに投げんじゃねえ!?」
 早くどうにかしてくれ、とブリッツはロウガへ目配せをする。
 わかった、と頷いたロウガがブリッツを庇うように立ち位置を変え、ケーキ怪人の注目を稼いだ。
「俺は倒すの専門だからな、傭兵だし! さて、貴様は本来なら当の昔にサヨナラだ! せめて派手に散るがいい!」
 ロウガはフック付きワイヤー、グレイプニルをケーキ怪人へと投じて先制攻撃、その後急接近してケーキ怪人に続けて鎧無視攻撃とマヒ攻撃を叩き込んでいく。
 しっかり攻撃を当てられて、ユーベルコードを封じられたケーキ怪人は恨めしそうにロウガを見る。
「「グレイプニル」の名が伊達かどうか、その身で思い知ったか!」
「うえーん、そんなに叩いてもおいしくならないのにぃ」
「うーん、オレは甘い物は苦手でな……食うのはフードファイター連中に……あれ、フードファイターっていたっけか?」
 はて、とロウガがきょろりと周囲を見渡せば、アガトがぱたぱたと手を振ってきた。
「フードファイターはいないけど、シャーくんがスタンバイしてるにゃ」
『……しゃしゃーん? しゃあーん!』
「……シャーくんはまたナプキン装備で食欲十分にゃー」
 アガトが抱えている、意思を持つ鮫型黒剣シャーくん(ナプキン装備)は売れ残りでも平らげる鋼鉄の胃袋を持つと言う。
「シャーくん! ケーキをガブガブ食べるにゃ!」
『しゃっしゃーん!』
 シャーくんは形状変化し、バイティングシャーくんに変わると、ロウガが拘束しているケーキ怪人をガブガブと食べていく。
 そのあまりにも万能すぎるシャーくんにちょっと驚くロウガ、拘束してるケーキ怪人はなんか幸せそうな表情をしていた。
「あぁー、やっと食べてもらえたぁぁぁ」
『しゃっしゃしゃーん!』
 ごちそうさま、と言うようにシャーくんが反り返りつつ鳴いた頃、ケーキ怪人は天にでも召されるかのように姿を消していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『テュポーン・コーウェン』

POW   :    刹那の恋奴隷
【ディープキス】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD   :    荒獅子の舞
【両手にサーベルを構え華麗な剣舞】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    禁断の果実
【尾の蛇の体液】から【特製の超強力な媚薬】を放ち、【自身の性的魅力】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシトリー・コーウェンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「なんだァ火事か? ローソクの火攻めじゃ物足りないとは、確かに思ったけどなァ」
 消火器を用意した猟兵が、やり過ぎた炎の鎮火に当たっている頃に、その男はやって来た。
 サーベルの鞘を留めるための黒い紐以外、衣装と呼べるものを身に付けずにほぼ裸同然。
 焼き払われた建物の中で、黒獅子のキマイラ型オブリビオン、テュポーン・コーウェンは猟兵たちを値踏みするようにじぃっと見つめてくる。
 やがて、すらりと抜かれたサーベルを握り。
 蛇の尾から滴る媚薬の体液を、自らの黒い裸体に塗りたくり。
 分厚い舌でべろりと口回りを舐めて、その男は尋ねてくる。
「……さァて、今日はどの“オモチャ”がオレを悦ばせてくれるんだ?」
 テュポーン・コーウェン。
 その男の名は、キマイラフューチャーでは悪い意味でよく知られていた。
 男女問わずにその毒牙を向け、一夜限りの関係を築いてはすぐに捨ててしまう。
 帰る港は星の数ほど、買った恨みはその数倍……「帰る港」の意味が分からなかったグリモア猟兵はしきりに首を傾げていたが、それはさておき。
ガルムゼノン・フェンリル
俺も子持ちの親だが…こういう輩は同じケモノでも一度ぶん殴っておかないと気がすまねェな…!!
…おっと、危うく地が出るところだった、いけないいけない……。

私も男性がそういう意味で好きだから別にキスされたところで動揺はしないけど、蛇の動きは特に気をつけないとなぁ…。

基本的に戦闘技術、第六感、フェイント、衝撃波、2回攻撃で攻めていこうかな?攻撃が飛んできたら逃げ足で回避、場合によってはカウンター狙いで。

体力を削れたらUCレプリカクラフトで落とし穴を作って叩き落とす。
んでもって動けないところを力貯めしたあと、顔面を一発ぶん殴らせていただこう。
子どもを大事にできないクソ親は一度ぶん殴らないとね。


三千院・操
ふーん……(テュポーンの頭の上からつま先までをじっと見て)
……死んだらおれのものにしたいな……。(小声で呟く)
それはともかく! 面白そうな技使うんだね!
ま、なんかあってもガルムさん(f01970)いるしラジエルもいるし大丈夫でしょ!

『サヴァンの叡智』で剣舞以外の二つのどっちかの攻撃をわざとうけるよ!
そんでとろっとろに魅了されたフリをして騙し討ち!
ねぇ!自分が魅了されるってどんな気持ち? どんな気持ち? きひひひ!!
オモチャにされるのはおれたちじゃない。おまえだよ! お・ま・え!

……もしも操が媚薬に敗北しそうになったら一時的に私達(ラジエル)が出ましょう。

※絡みアドリブ歓迎です



 この男を到底許すことなど出来ない。
 そう思う者は、世界を越えてこの地にやってきた。
「俺も子持ちの親だが……こういう輩は同じケモノでも一度ぶん殴っておかないと気がすまねェな……!!」
 ガルムゼノン・フェンリル(砕月の咆哮・f01970)は、本来の気性を露にしてテュポーンを睨み付ける。
 危うく地のままに向かうところだったと頭を振るうと、テュポーンはサーベルを一舐めしながらガルムゼノンへと向かってくる。
「ハッハァ、そういう激しいプレイもスキだぜ? お前もそういうクチだろ?」
 実のところ、ガルムゼノンは元々男色家であり、男にキスされたところで動揺はしない。
 ただ蛇の動きには気を付けねば、そう思案していると涎にまみれたサーベルが素早く振るわれた。
「おっと!」
「なんだ逃げるのかァ、焦らされるのもキライじゃねぇぜ?」
 テュポーンの剣舞を逃げ足で回避するガルムゼノン、カウンターを狙おうにも追い縋る刃を避けきるだけで一苦労だ。
「ふーん……」
 ガルムゼノンがそうして引き付けているテュポーンを、頭からつま先までじぃっと見ているのは三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)。
「……死んだらおれのものにしたいな……」
 ぼそ、と小声で呟いた言葉はそれこそ、幼児が新しい玩具を欲しがるようなもので。
「それはともかく! 面白そうな技使うんだね!」
 おれも混ぜてよ、と操もまたガルムゼノンと並んで戦線へと飛び込んだ。
「おっ、3Pか? いいねぇ~! けどちょいと元気過ぎるなァ?」
 ガルムゼノンを切り払って下がらせたテュポーンは、次いで操へその双刃を高速で振るってくる。
 それは受けてやらないと回避する操だが、しゅるりと伸ばされたテュポーンの蛇に絡み付かれた。
 蛇の表皮から滴る体液が操の身体を汚しし、媚薬の如き快楽によってその意識を支配していく。
「ひっ、あ"ッ……」
「操君?!」
 蛇に囚われた操を助けようとガルムゼノンが向かうが、テュポーンの刃がその接近を許さない。
 荒獅子の舞は操を捉えながらも止まらずに、ガルムゼノンを追い立てるのだ。
「くっ……」
「子持ち同士で仲良くシたいって気持ちは分かるが、順番にな? しっかし意外とこの子もいい声で鳴くじゃないか……なァ?」
 媚薬に染まる操のとろんとした顔に、テュポーンは舌を剥き出した大口を向けて迫る。
 そのおぞましい接吻が成される前に、操は――にかっと笑って見せた。
「――なんちゃって!」
「あ? ……がッ?」
 蛇の拘束を振り切った操は、テュポーンの媚薬をも振り払って返す。
 ユーベルコード、サヴァンの叡智を以てテュポーンの禁断の果実を受けることで演算、強力な媚薬をそのままテュポーンへと押し返したのだ。
 操に強いる筈の快楽を返されたテュポーンは膝を折る……その様を見て操は舌を突き出してしてやったりだ。
「ねぇ! 自分が魅了されるってどんな気持ち? ねぇねぇどんな気持ち? きひひひ!! オモチャにされるのはおれたちじゃない。 おまえだよ! お・ま・え!!」
「っくは、そういうプレイも」
 キライじゃない、そう言いかけたらしいテュポーンの立つ地が突然陥没した。
 ガルムゼノンがレプリカクラフトで仕掛けた落とし穴が作動し、とっさに縁を掴んで落下を免れたテュポーンの前に。
「全く、無茶をするなぁ操君は。 さて」
 ガルムゼノンがその手にぐっと力を込めて、テュポーンの緩んだ顔へ渾身の正拳突きを見舞う。
「子どもを大事に出来ないクソ親は一度ぶん殴らないとね」
 蒼狼の拳を受けては落下したテュポーンだが、しばらくしたらまた穴から這い上がってくるだろう。
 なんせ、戦いはまだ始まったばかりなのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

秦田・麻弓
これは、凄そう、うわぁ…後腐れないのも都合が良…あ、いえちゃんと戦いますよ、良いなぁとかは全然、思ってないです

「じゃあ、私、行きますよーっ」
誘惑とかおびき寄せとか、注意を引きながらユーベルコードを使用、正面からダメージを与えに行きます

相手のWIZ・POW攻撃ともに、他の人が標的になってる場合でも割って入って受けに行きます

WIZなしでPOW受けても目ハートだし、効いてなくてもそういう内容のルールなら構わず従います

ダメージ避けるためならしょうがないですよね。効いてない?そんなわけないない
味方に不利益を被るようなルールであれば、甘んじてダメージを受けます。そういうアレの痛みだと思えば全然大丈夫、です


ロウガ・イスルギ
連携・アドリブ歓迎

こいつはどうにも、賞味期限切れのケーキ以上に食えねえ
腐れ野郎のお出ましか。

こういうタイプは煽り気味に挑発してみよう、頭に血を昇らせてくれりゃ
隙も突き易いしエロい目で見られるぐらいなら敵意の方がマシだ。
股間眺めつつ
「尻尾の割りには随分と可愛いブツだな。あ、それで媚薬が要るのか」

魔狼縛縄でUC封じ狙うのは勿論だがワイヤー切断されるのを防ぐ意味で
【先制攻撃】サーベルに【盗み攻撃】仕掛けてみよう
他の面子のアシストにもなるしな

あ、尻尾もげるならもいじゃうかな、こう、キュッ!と


「貴様の性的嗜好・思考・志向、どれをとっても肯定できそうにない。
サヨナラだ!」



「これは、凄そう、うわぁ……後腐れないのも都合が良」
「えっ」
「あ、いえちゃんと戦いますよ」
 良いなぁとかは全然、思ってないですと言う麻弓と、その言動を少々危うく思うロウガはテュポーンが落ちた穴を覗き込んでいた。
 穴から出て、這い上がるところに隙が生じるだろう……そう踏んだロウガはワイヤーをぐっと握りしめる。
「しかしこいつはどうにも、賞味期限切れのケーキ以上に食えねぇ腐れ野郎のお出ましか」
 早々に動きを封じ込めたい、そう思った矢先のこと。
 テュポーンはその穴から勢いよく飛び出し、天高く舞い上がったのだ。
「なっ?!」
「イイねぇ、イイ刺激だァ! そしてその表情……タマんねェ……なァッ!」
 中空よりロウガに狙いを定めたテュポーンは、手にしたサーベル二本を叩き付けるように振り下ろす。
 薪でも割りかねない一撃をギリギリ回避して地に転げるロウガの前に、飛び出したのは麻弓だった。
「じゃあ、私、行きますよーっ」
「お、おい麻弓?!」
 そんな真っ向から、とロウガが制止すむ間もなく麻弓はテュポーンへ正面から突っ込んでいく。
 それにはテュポーンもカモが来た、と狙いをすぐさまロウガから麻弓に切り替えた。
「なんだァこのお嬢ちゃんは随分と積極的じゃァないか。 オレに惚れちまったかァ?」
「びりっとしますよー!」
 掌を放電させながら走り込む麻弓に対し、テュポーンは両の手に持った二本のサーベルを空高く放り投げた。
「え?」
 サーベルを思わず目で追いかけた麻弓の腕ががっしりと掴まれ、その体は媚薬に濡れた黒獅子の裸体に引き寄せられる。
「あっ」
「そっちからそんなに誘われちゃァなァ? イイゼェ、望み通りとびきりの快楽に溺れさせてやるよォ!」
 テュポーンの大きな手が麻弓の髪を引いて、その顔を上に向けさせる。
 そうして仰向けになった麻弓の口回りに、獣の大口がぶちゅりと覆い被さった。
「~~ッ」
「まっ、麻弓――?!」
 媚薬に濡れた獣に抱かれながら交わされる、長く濃厚な口付けに麻弓の身は瞬く間に快楽へと染まっていく。
 ロウガは一刻も早く麻弓を解放しようとグレイプニルを放ち、テュポーンの尻尾にそのフックを引っ掛けた。
「尻尾の割りには随分と可愛いブツだな。 あ、それで媚薬がいるのか?」
「くはっ、お前にもオレのを分けてほしいってかァ?」
「まさか。 貴様の性的趣好・思考・志向、どれをとっても肯定できそうにない。 ここでサヨナラだ!!」
 ロウガのワイヤーが、テュポーンの蛇尾を切断するべくギリリと絞まる。
 長い口付けから解放された麻弓の目は、直接媚薬をかけられたわけでもないのになぜかいきなりハートマークだ。
「なんだよ釣れないねェ……んじゃァ、麻弓チャンだっけ」
「……はぁい?」
「もう飽きた、あの虎とキスでもしてなァ!」
「えっ、ちょ……えぇっ?!」
 テュポーンは麻弓の胸ぐらを乱暴に掴みあげると、その勢いのままに麻弓をロウガに向けて投げつけてきた。
「ひっ、きゃーっ?!」
「なぬおおおっ?!」
 麻弓の身体まるごと、ロウガの首から上に激しくぶつかってその身を押し倒す。
 首がよくない方向へ曲がり掛けたロウガは悶絶し、麻弓もまた“あの虎とキスしろ”というルールを守れずに追加ダメージを受けた。
 テュポーンは落ちてきたサーベルを手にして、ロウガのワイヤーを切り落とした後で他の猟兵たちを見やると、べろりと舌舐めずりをした。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ブリッツ・エレクトロダンス
思い出した…!
…なら、俺がやる事はただ一つ。復讐だ。

「来いよテュポーン・コーウェン。ディープキス受けてやるぜ?」
挑発しながら、俺は刹那の恋奴隷を敢えて受ける。
宣告したルールもきっちり守ってやる。
恐らく辱めを受ける事になるだろう。だが、それも覚悟の上だ。
辱めを受けている間、俺の中の憎悪の炎を手放さない。

「散々誰かを抱きまくっあお前は覚えていないだろうが…あるピアニストにもそうやって辱めを与えたな。あいつはあの後自ら死を選んだ。覚悟はいいか、クソ野郎」
俺の友人(トラウマとなったその記憶に封をして、ずっと忘れていた)の最期の記憶を思い出し、《憎悪の鍛え直し》をして…奴を、殴り殺す。


仇死原・アンナ
あれがテポンコーエン?!
み、見るからに破廉恥なやつだ…!
あいつの玩具になってたまるものか!

妖刀と拷問具を使用して[傷口をえぐる][残像][2回攻撃][マヒ攻撃]を駆使して
敵を攻撃

「動く猥褻物め…!とにかく貴様を捌く!もとい裁く!」
【咎力封じ】を使用して敵の行動を妨害する

攻撃を[武器受け][見切り][オーラ防御]で防御回避予定
[カウンター]も狙う

敵をじわじわと痛めて、あの厄介そうな尾の蛇を切り落としてやろう

「ううん…甘ったるい臭いとテポンコーエンの裸体でますます気分が悪い…外の空気が早く吸いたい…」

グロッキーになりつつもさっさと戦闘を終わらせる為に武器を振るう

アドリブ絡みOKです



「あれがテポンコーエン?! み、見るからに破廉恥なやつだ……!」
「いや、テュポーン・コーウェンだ……」
 あいつの玩具になってたまるかと鉄塊剣を構えるアンナは、唸るような声色で訂正を入れたブリッツの横顔を見た。
 クロヒョウの表情に、刻み込まれた並々ならぬ憎悪を感じ取ったアンナはブリッツに尋ねる。
「あなた、あの動く猥褻物のことを知っているの……?」
「ああ、思い出した。 ……俺がやることはただ一つ。 復讐だ」
「そう……」
 ブリッツが特に身構えもせずにテュポーンの元へ向かっていくのを、アンナは敢えて見送ることにする。
 その手に咎力封じの拷問道具を取り、有事の際にはいつでも割り込めるようにと準備は行った。

「来いよテュポーン・コーウェン。 ディープキス受けてやるぜ?」
「んん? どうしたもんかねェ今日は……えらく積極的なのが多いじゃねェか?」
 ブリッツが両腕を広げてテュポーンの前に立ちはだかり、ストレートに挑発を入れる。
 それを特に拒む理由もなく、快楽主義者なテュポーンはブリッツの誘いを受け入れて、ブリッツの腰に自らの逞しい腕と体液滴る蛇を絡ませていく。
「そんなに欲しがられちゃなァ……イイぜェ、今からとびきりキモチ良くしてやるからなァ」
 そうしてブリッツのマズルをすっぽり覆い尽くすような、長く深い口付けが始まった。
 テュポーンの舌がブリッツの閉ざした口をこじ開けて、その口内をまるで別の生き物のように蠢き這い回る。
 その辱しめを受けている間にも、ブリッツは己の憎悪の炎を滾らせていた。
「ええい、何を考えている! そのまま玩具にでもされるつもりか?!」
 全くの無防備に見えるブリッツを見かねて、アンナは咎人封じの道具一式を持ち出してテュポーンへと接近する。
 それに気づいたテュポーンは、先程までキスをしていたブリッツを盾にしてアンナを牽制した。
「くっ、卑怯な!」
「おいおい、自分から抱かれに来たヤツをどう扱おうとオレの勝手だろォ? んじゃ、どんな命令がイイか……ん?」
 テュポーンに盾代わりにされても、ブリッツはその大柄な裸体から手を放そうとはせず、むしろ固く握り締め上げる。
 憎悪の炎を燃え上がらせ、牙を剥き出しにしたブリッツは増大した身体能力を以て、逆にテュポーンを拘束してしまう。
「……散々誰かを抱きまくったお前は覚えていないだろうが……あるピアニストにもそうやって辱めを与えたな。 あいつはあの後自ら死を選んだ」
 ――覚悟はいいか、クソ野郎。
 脳裏に浮かぶ友人の最期の記憶、ずっと蓋をしていたトラウマの封が切られ、ブリッツの力を解放させていく。
「ピアニストォ? そうだなァ……さぞやそいつもキモチ良かったろ」
 爆音、同時に響き渡る打撃音。
 テュポーンの戯れ言めいた言葉を聞く前に、ブリッツの拳が黒獅子の顎を強くはね飛ばす。
「お前を、殴り殺す」
 憎悪のままに繰り出されるブリッツの拳が、テュポーンの黒い裸体に強く激しくめり込んでいく。
「ごふぉっ、お、おい、それは激しすぎ、ぐほぅ」
「黙って聞いていれば我慢ならん……この猥褻物め……! とにかく貴様を捌く! もとい裁く!」
 大きく仰け反ったテュポーンの背後から迫るアンナは、振りかぶった鉄塊剣で尻尾の蛇を潰すように切り付けた。
「いぎゃあああっ?!」
 尻尾の蛇頭を潰されたテュポーンの絶叫が轟く中、アンナはくらりと頭を抱える。
「ううん……甘ったるい臭いとテポンコーエンの裸体でますます気分が悪い……」
 外の空気が早く吸いたい、アンナは心の底からそう願いつつ、怒れるブリッツと共に武器を振るう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルーク・アルカード
ウェルシェ(f06945)と参加。

【心情】
……なんだか前にいた場所の大人に似てる雰囲気がする?
尻尾の蛇も僕の尻尾と違って、変わっててちょっと気になる。
なんでパンツしか穿いてないんだろう?寒くないのかな。


媚薬ってなんだろう?
お薬って高いからあんまり使って貰えなかったからよく分からないな。

剣技が凄いって聞いたから油断しないようにしないと。

【戦闘】
『ダッシュ』で接近し、攻撃する側と違う方向から『殺気』を叩きつけで不意打ち。
告死・飛刃血晶を使用しての全方位攻撃。

【補足】
色々な意味での大変な状況歓迎です。
あぶないハプニングとか。
白は色んな色に染まりやすいって聞いた。
WIZからPOW想定でいきます。


ウェルシェ・セイボリー
ルーク(f06946)と共闘。

【心情】
正直ルークはお留守番させとくべき依頼ですが、旅費を稼ぐ為には仕方なかったのです。
……ケーキも買う約束しましたしね。

色々と危ない敵が相手ですが気をつけて行きましょう。


【戦闘】
葬送斬首で攻撃。キスは怖いですがルークを守る為にPOWを使用。
『2回攻撃』を駆使しキスしてくる隙を作らない様に立ち回り。

※媚薬が当たった人を見たらルークに見せてはいけないと慌てたり、ルークが被害にあえばより慌てて隙ができるかも。

【補足】
※アドリブ大歓迎、ネタとして健全の範囲で被害に合わせてOK。(WIZからPOWと同等の物も可)

UCで生成するギロチンは刃の部分に持ち手もあり近接戦闘も可。



「……正直、ルークはお留守番させとくべき依頼でしたが」
 旅費を稼ぐためには仕方がなかった、と切実なことをウェルシェは考えていた。
 ケーキを買う約束もしましたし、となにかとほっとけないアルビノ人狼のルークをちらと見やれば、ルークはまたウェルシェの尾を引っ張る。
「……あの人、なんでパンツしか穿いてないんだろう? 寒くないのかな」
「……ここ、さっきまで火事現場でしたからねぇ。 暑くなったのかもしれませんね」
 自意識が希薄、言い方を変えればなにかと純心なルークの真っ直ぐな問いに、ウェルシェはそれっぽい答えを返しつつも武器を構える。
「あと、媚薬ってなんだろう? お薬って高いからあんまり使って貰えなくて、よく分からないな」
「そうですね」
 ルークの精神衛生上の為にも、早く終わらせねばとウェルシェは強く思うのだった。
「よっくもオレの尻尾を……覚悟は出来てるんだろうなァ?!」
 潰され掛けた蛇頭を庇いながら、テュポーンはアンナへ吠えかかる。
 だらりと大口を開けた蛇から鉄砲のように体液が飛ぶが、それがアンナへ届く前に血晶でできた刃が割り込んだ。
「……ヘンな匂い」
 赤いマフラーで鼻を覆うルークを見て、ウェルシェはぴくりと眉を動かす。
 ルークを媚薬に当てさせるわけにはいかないと、ウェルシェはとにかくこの戦いの決着を急いでいた。
「罪には相応の罰を……その首差し出せ!」
「首だァ? 舌の間違いじゃねェのかァ?」
 サーベルを持ち直したテュポーンはその刃を振るうものの、積極的にウェルシェとの距離を詰めてくることからして、ディープキス狙いなのだろう。
 それを是が非でも受けたくないウェルシェは、聖光で生成したギロチンを多く振るうことで接近を阻害し、距離を保っていく。
 しかし決着を急ぐあまり、ウェルシェの動きは次第に大振りになっていき、隙が生じるようになってきた。
「ナニそんな焦ってんだァ? そんなにオレのが欲しいってかァ?!」
 テュポーンが不意に振るうサーベルで、ウェルシェのギロチンが大きくはね飛ばされる。
 体制を崩されたウェルシェに急接近するテュポーン……その大口がぐわりと開き、ウェルシェの口に食らいつく――その前に。
 テュポーンの周囲を、赤い刃の群れが囲んでは一斉に黒の裸体へ突き刺さっていく。
 その最中に強烈な殺気を感じたテュポーンはその方を見るが、向かってくる刃以外にそちらには誰もいない。
「……避けきれる?」
 ルークがいるのは、テュポーンが見た真逆の方向。
 ウェルシェに気を取られていたテュポーンを殺気で翻弄し、さらに無数の血晶刃を以てテュポーンの裸体を抉っていく。
「……剣術、凄いって聞いたけど。 凄いね」
「……ですね」
 テュポーンの叫びを聞き流しつつ、弾かれたギロチンを拾ったルークは、それをウェルシェに返す。
 なんとかキスを免れ、結果としてルークに救われたウェルシェは、彼へ買うケーキを少し奮発することを考え始めていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユリ・アップルヤード
「んー、どうしたもんかな、あれ。機械にくっつかれるのも嫌だなぁ。掃除したくないなぁ」

リアン、コロマル、ルーは前線に出て派手に暴れさせるよ。
リアンは鉄柱を、コロマルとルーはガトリングをばら撒いて、思いっきり粉塵を巻き上げてもらうのさ。それこそ、視界が霞むぐらいね。
視界を遮ったら、Hunting Ground発動。
召喚した機械狼ルシエドに私とヒューズを乗せて、匂いで場所を捕まえて、思いっきり噛みつかせて、動きを止めてやろう。
リアンとコロマルはルーのレーダーを元に戦闘続行。敵が止まったところに、加減なしのフルパワーを叩き込もう。
私への攻撃はルシエドのスピードとヒューズの狙撃と銃剣で振り払っていこう。


アガト・シレスティアル
「……しゃあん」
ふみー……これは外見も内面もヤバい奴にゃ。シャーくんもキレてる感じがするにゃ
……ファーストキスを奪われるのは怖いけど、勇気を出してぶっ倒すにゃ

バイティングシャーくんでガブガブモードにしたシャーくんでガブガブするにゃ
キスは武器受けでシャーくんにしてもらうにゃ。舌ガブガブにゃ

互いの事を知らないのにディープなのをするなんて……えっちな変態さんにゃ
「……しゃっはーん」
そんなに舌入れたいならシャーくんの中に舌を入れるにゃ。永遠に

ルールは守って問題ないもの、たとえば全裸になるとかなら猫的には問題ないけど
不健全なものは破って、食らったダメージはガブガブして生命力吸収で回復にゃ
アドリブ歓迎にゃ



「んー、どうしたもんかな、あれ。 機械にくっつかれるのも嫌だなぁ。 掃除したくないなぁ」
 ぼとぼとと媚薬の体液を撒き散らすテュポーンの蛇に、ユリもどう攻めるか決めかねていた……主に機械を汚したくないという意味で。
「……しゃあん」
「ふみー……これは外見も内面もヤバい奴にゃ。 シャーくんもキレてる感じがするにゃ」
「……ふーん」
「にゃ?」
 これまた攻めあぐねるアガトがちら、と横を見ると、アガトをじーっと見ているユリと目線がぶつかる。
「……どうかしたかにゃ?」
「いやぁ、ちょっとメンテしたいなぁって思っちゃって、ねぇ?」
「にゃ? メンテ?」
 アガトの左右非対称な目なぱちくりと瞬く中、シャーくんへの好奇心を置いといたユリは、火炎放射器を取り外した機械たちへ指示を送る。
「さあ、リアン、コロマル、ルー! 思いっきり派手に暴れておいで!」
 鉄柱を担いだ機械巨人のリアンは、テュポーンへ向けてその巨大な質量を叩き落とす。
 次いでコロマルとルーはガトリングをばら撒いて、室内に砂塵を巻き上げた。
 視界を遮るのが目的だとしても、その間にも激しい攻撃ラッシュを受けているテュポーンからすればたまったものではない。
「今度は目隠しかァ? 今はそういう気分じゃねェんだが……」
「じゃあどういう気分かにゃ?」
 砂塵の中に紛れ込んだアガトが、テュポーンの死角から迫ってシャーくんを思いきり振り上げる。
 虚を突かれたテュポーンは身構えつつも、小さなケットシーを一呑みするのではないかと言うほど、大きく口を開けた。
「どうってそりゃ……キスしたい気分だなァ?!」
「……しゃっはーん」
 がぽっ。
「……んが?」
「互いの事を知らないのにディープなのするなんて……えっちな変態さんにゃ」
 テュポーンの口に、機械黒剣ことシャーくんを突っ込んだアガトは、先程のケーキ怪人へそうしたように、シャーくんをバイティングシャーくんへと変化させる。
「そんなに舌入れたいならシャーくんの中に入れるにゃ。 ……永遠に」
「しゃっはーん」
 がりっ。
「……ッ?!?!?!」
 テュポーンの口に突っ込まれたバイティングシャーくんは、獅子の口腔にある柔らかな肉……舌に噛み付き、引き裂き、喰らい付く。
 ディープキス以上のことをやらかし始めた鮫剣を引き剥がそうとテュポーンはもがくも、シャーくんはテュポーンの顔そのものに食いついては離れない。
 そして、舌を失ってはルールを宣告することすら叶わない。
「うっわ、スゴいことするねぇ……対抗ってわけじゃないけど、おいで、ルシエド!」
 ユリは新たに機械狼ルシエドを召喚し、その背中に戦闘用機械兵のヒューズとともに騎乗。
 シャーくんに取り付かれたまま、サーベルをがむしゃらに振り回すテュポーンから十分に距離をおいて、ヒューズはテュポーンの腕を狙撃。
 サーベルを落としたところへルシエドが突撃し、テュポーンの裸体を思いっきり噛みついた。
 声にすらならぬ叫びを上げてテュポーンが暴れまわるも、機械たちの猛攻は止まらない。
 ユリの機械たちの一斉攻撃をフルパワーで受け、テュポーンの身は大きく吹き飛ばされた。
 その反動で飛んできたシャーくんはアガトがキャッチして回収、一仕事終えた鮫剣はぐいっと自信ありげに反り返った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シトリー・コーウェン
【コーウェン家】
その姿にその声は…間違いなく、と、とーちゃん……!
嘘なんだぜ!
あんなに優しかったとーちゃんがオブリビオンな訳ないんだぜ!
冗談だよな、いつもの悪ふざけだよな、とーちゃん……?

(戦う周りの猟兵と兄の一喝を受けて)

……戦うしか、ないんだな、とーちゃんと(涙を拭いつつ

だったらせめて、最期だけはおいらの翼に宿った
この『縁を結ぶ』権能で思い出のとーちゃんを取り戻すんだぜ!

まだ完全には制御できた事がないこのユーベルコードだけど
今、この時だけは上手くいってくれよ!
愛及屋鷲ーグリュプス・エールー!

さよなら、とーちゃん……
(※トドメは他の方に譲ります)


ノア・コーウェン
【コーウェン家】
嫌な予感はしていましたが…やっぱり…お父さん…だったんですね…
…悲しいことですが…貴方がそちら側にいるのなら…僕は…倒さねばなりません…!

シトリー!落ち込んでいる暇はありませんよ!お父さんを…倒すんだ…!

自分は基本は【目立たない】ようにしつつ適宜攻撃を入れていきます!
シトリーに合わせて、気を引いてくれている間に【フェイント】や、【だまし討ち】等で【2回攻撃】を入れていきます!
こちらに来る攻撃は【野生の勘】で察知できるものをよけていきます!

止めはシトリーの攻撃でお父さんの動きが止まった時に【覚悟】を決めて降魔化身法をまとった【暗殺】をします

ごめんなさい…お父さん…。さようなら…。



 猟兵たちの戦いが続く最中、テュポーンの姿を見て、声を聞いては立ち尽くしていた者がいる。
 それは【コーウェン家】……テュポーンの息子であり、父がオブリビオンであることをとても信じられなかったシトリーである。
「う、嘘なんだぜ! あんなに優しかったとーちゃんがオブリビオンな訳ないんだぜ! 冗談だよな、いつもの悪ふざけだよな、とーちゃん……?」
 シトリーの切なる問いに、答える声はない。
 何せ、テュポーンの舌は既に鮫剣に食い千切られたのだ、声を出そうにもきちんとした発声にはならない。
 その口から血を吐きながら、父はよろよろと息子の方へと歩み寄ってくる。
 シトリー自身も父へ向かっていこうとした時、その肩に手が落とされた。
「嫌な予感はしていましたが……やっぱり……お父さん……だったんですね……」
 兄のノアは苦無をぐっと握りしめ、自分に言い聞かせるように、そして弟を叱咤するように声を上げる。
「悲しいことですが……貴方がそちら側にいるのなら……僕は……倒さねばなりません……!」
「にーちゃん……」
「シトリー! 落ち込んでいる暇はありませんよ! お父さんを……倒すんだ……!」
 兄の意を決した一喝を受けて、シトリーもやがてその背にある翼を広げる。
 その目から溢れる涙を拭いながら、シトリーもまたテュポーンと対峙する。
「……戦うしか、ないんだな、とーちゃんと」
 だったらせめて最期だけはと、自らの翼に宿る縁結びの機能を発動させる。
 子供たちの前では本当に優しかった、あの思い出の中のとーちゃんを取り戻すために。
「まだ完全には制御できた事がないこのユーベルコードだけど、今、この時だけは上手くいってくれよ!
 愛及屋鷲ーグリュプス・エールー!」
 シトリーの鷹獅子の翼から放たれるダーツ状の羽根は、テュポーンへと突き刺さっては深い魅了の魔力を注ぎ込む。
 どむ、と膝をついたテュポーンへ、ノアは覚悟を決めて降魔化身法を纏い、手にした苦無を振るって暗殺の一撃を放った。
「……あ」
 だらり、と力の抜けた黒獅子の身体がうつ伏せに倒れ込む。
 舌を喰い尽くされ、もう言葉をろくに発せられないハズのテュポーンは、しかしシトリーの“思い出のとーちゃんを取り戻す”という願いに似た魔力を経て。
「……ノア、シトリー。 大きく、なった、な……」
 一瞬、ほんの一瞬だけ。
 子供たちに優しい父の姿をしたテュポーンはそう呟いて、目を閉じる。
「さよなら、とーちゃん……」
「ごめんなさい……お父さん……」
 やがて、骸の海へと還るために消えていく父の最期の姿を、兄弟は身を寄せあって見続けていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『キマイラキッズに囲まれた!』

POW   :    無限握手会や撮影会に、気力と根気で付き合い続ける

SPD   :    素早く逃げたり、どこかに隠れてやり過ごす

WIZ   :    口八丁でキッズの包囲から逃れる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――アジトの近くに公園があるって言うし、戦い終わったらそこで軽く休憩してはどうかな。
 グリモア猟兵のそんな言葉を思い浮かべながら、公園へ足を運んだ猟兵たち。
 適当にベンチに腰かけたり、体液に汚れた身を水道で清めたりする者がいる最中、公園の外からわーっと声が響く。
「えーっ、あのケーキ屋さん燃えちゃって無くなっちゃったのー?!」
「ぼく、おいしいケーキ楽しみにしてたのにー!」
 わいわいとやってくるキマイラの子供たちは、テュポーンが潜伏していたアジト……開店予定だったらしいケーキ屋のオープン待ちをしていたようだった。
 しかしあんな家事の後で、しかも恐らくオーナー辺りであったろうテュポーンはもういないとなれば、開店できるはずもなく。
 がっかりー、とばかりになんとなく公園へやってきたらしい。

「あっ」
 そうして、子供たちの目は猟兵たちの姿を捉える。
 そう、この世界では猟兵たちは子供たちのヒーローであり、見つかろうものならば……。
「わああっ、りょーへいだーっ!」
「握手して、あくしゅーっ!!」
「サインちょうだーいっ!!」
ブリッツ・エレクトロダンス
「やっと…終わった…」
ずっと記憶の奥底で引っかかっていた友人の記憶を思い出し、それに纏わる因縁を終わらせた俺はベンチで暫く休憩を取る。
「ずっと俺はあいつの事を忘れてたんだな…酷い奴だな、俺って」
落ち込みながら、空中に投影したメールボックスを操作して…そこで子供たちに見つかっちまった。
「ま、待て。俺はちょっと疲れてるし休ませうわあああああああああああ」
はい。ダメでした。子供たちにもみくちゃにされた拍子に一件の古い未開封メールの音楽形式添付ファイルを開いてしまう。
流れ出すのはピアノの演奏。
聞いた事のない曲だが、直感的にあいつの新曲だと理解する。
タイトルは―――



「やっと……終わった……」
 適当なベンチにどっかり深々と座り込んだブリッツは、キマイラフューチャーのなんら変わりない空を見上げてため息を吐く。
 ずっと、ブリッツの記憶の奥底に引っ掛かっていた友人の事を思い浮かべては、憎悪の炎を纏って焦げかけた自分の腕を見る。
 ぐっと握り拳を作ってみれば、確かに因縁の相手を殴り倒した感触が残っていた。
 その拳をすぐにほどいて、ブリッツは空中に投影させたメールボックスを操作する……友人の名前を探している。
「ずっと俺はあいつの事を忘れていたんだな……酷い奴だな、俺って」
「あっ」
「ん?」
 メール操作に集中しはじめていたブリッツは、ここで現地のキマイラキッズたちの視線に気が付く。
 時既に遅し、キッズたちはブリッツへ目線をロックオンさせると、全員がわーっとブリッツへ殺到してきた。
「りょうへーさーん!!」
「握手して、あくしゅー!!」
「サイン~!!」
「ま、待て。 俺はちょっと疲れてるし休ませうわああああああああああ」
 なすすべもなく、キッズの群れにもみくちゃにされてくブリッツの指が、メールボックスの未開封メールにうっかり触れる。
 そのメールに添付されていた音声データから、流れ出したのはピアノの演奏だ。
「んー? なんの音?」
「ピアノー?」
「この曲、りょーへーさんが作ったのー?!」
「……いや、俺じゃない」
 ブリッツにも聞き覚えのない曲だったが、どうしてかその曲が友人の作った曲であると理解できた。
 メールから曲のタイトルを探すも、それらしい表記はどこにもなく、ただ。
 メール本文に一言だけ、ブリッツ宛にこう書かれていた。

『親愛なる君へ』

大成功 🔵​🔵​🔵​

ノア・コーウェン
【コーウェン家】
お父さん…。ごめんなさい…。

握手会はシトリーに連れられて離脱させていただきます…
申し訳ありません…

(隠れてやり過ごしつつ)
え?手帳…?何だろう…?
あ、シトリーのことも書いてあるみたいだね。
どれどれ…?

シトリー(15)
純粋無垢の為、なんでも信じる節アリ
甘やかしておけば基本的に問題なし。
構って欲しがりな為、適度に会いに行くべし。
たまにプレゼントをあげることも効果的。

…それにしてもこの括弧の中の数字は何なんだろう…?
でも…それでもお父さんは…お父さんだったんですね…
お父さんを倒しちゃうような『良い子』じゃなくて…ごめんなさい…お父さん…。



 キッズたちがわあわあと猟兵たちへ向かってくる前に、ノアは弟を連れて既に公園を離れていた。
 父親であるテュポーンを自らの手で終らせた後に、その手でキッズたちと触れ合う気分にはなれなかったからだ。
「お父さん……ごめんなさい……」
 涙ぐむ弟を連れて離れた頃、弟は手帳を取り出してノアへと見せた。
「え? 手帳? 何だろう……?」
 兄弟二人で手帳のページをめくっていくと、やがて弟の名前が記載されたページへと辿り着く。
「あ、シトリーのことも書いてあるみたいだね。 どれどれ……?」
 弟の名前の横には「15」の数字。
 兄であるノアはすぐにその数字が年齢を意味するものではないと分かったが、ならばなんの数字なのか……そこまでは分からなかった。
 しかしその後に書かれていた弟の性格的特徴をメモした内容を読んでは、やはりあのテュポーン・コーウェンと言う男は「お父さん」だったのだと改めて認識する。
 ページを更に進めるとノアの名前も出てきたが、やはり弟と同じように、正体不明の数字の後にはノアの性格について書かれていた。
「お父さんを倒しちゃうような『良い子』じゃなくて、ごめんなさい.お父さん……」
 大泣きしてしまった弟の身に寄り添いながら、ノアも手帳をぐっと抱いて目を固く閉じた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

仇死原・アンナ
やっと外の空気が吸えた…
それにしても子供はいつだって元気だね…
気力を振り絞って子供たちの相手をするかな…
どっこいしょとベンチから腰をあげる

とりあえず…鉄塊剣や拷問具を見せようかな
あと怪我をさせないように注意して触らせてみたり
「この拷問具はこういう風にはめるんだ…そしてここを締めるとじわじわと装着した人を苦しめるんだよ…フフ…」
子供に対して余計な[戦闘知識]を吹き込んだりしたり…

「心身ともに疲れたね…ちょっと休憩するよ…」
握手会や撮影会が終わったら[目立たない]ように
しばらくベンチで横になろうかな…

アドリブ絡みOKです


秦田・麻弓
はー、さすがにあれだけじゃ不完全燃焼感が…かといって同じように誰かれ構わず手を出すわけにも…

子ども達に見つかったら笑顔で手を振り返して握手もサインも撮影も、求められればにこやかに。
「はーい、りょーへいさんですよー、応援ありがとねー」
可愛い子には求められてなくてもハグしたり頭撫でたりくっついたりします。

い、いやいや下心はないですよ、いくらなんでもこんなちっちゃい子にさすがにそんなそんな…
でもこの子達も大きくなって見違えるようにカッコよくなったりするかも…うーん。

子どもたちの未来に思いを馳せながら、子どもたちの憧れに応えられる存在であるべく無限握手会楽しみながら頑張りますっ



 はー、と二人分のため息が公園の片隅に流れる。
 やっと外の空気が吸えた、とくらくらしていた頭を休めているアンナと、なんだかもやっといった面持ちで空を見ている麻弓がいた。
「すべて終わったと思ったら、疲れがどっと出てきたね……」
「さすがにあれだけじゃ不完全燃焼感かわ……かといって同じように誰かれ構わず手を出すわけにも」
「えっ」
「い、いやいや」
 ぞわっとした気配を感じたアンナへ、麻弓は手を振り首を横に振り。
 そんな彼女たちもキッズたちの視野に入ってしまったようで、既に逃げ場のないアンナと麻弓は走ってくるキッズたちの相手をすることに決めた。
「りょーへーさーん! 握手してー!」
「はーい、りょーへーさんですよー、応援ありがとねー」
 麻弓は正面から向かってくるキッズたちと握手をしたり頭を撫でたり、なんなら抱きしめてあげたりとあれこれ要望に応えていく。
 キマイラと言う種族は本当に多種多様だ、愛らしい顔をしたライオンやオオカミのキマイラキッズなどは大人になったら見違えるほどの姿に成長したり……なんてことはよくある話。
 キッズたちの未来に思いを馳せながら、キッズたちが「りょーへーさん」と慕うその憧れに応えられる存在であるべくとして、麻弓は無限握手会をこなしていく。
 そしてその横では。
「うわー、でっかい剣ー」
「これ、なにに使うのー?」
 鉄塊剣や拷問具を広げ始めたアンナへ、キッズたちの好奇心と質問がわあわあと飛んでくる。
「この拷問具はこういう風にはめるんだ……そしてここを締めるとじわじわと装着した人を苦しめるんだよ……フフ……」
「ゴーモンってなーにー?」
「あぁ、拷問って言うのは……」
 と、キッズたちへはまだ早いというか、過剰な戦闘知識を吹き込もうとしていくアンナへは、流石に近くにいる麻弓がストップをかける。
「アンナさん、その話はソフトめにしといた方がいいと思います……」
「……仕方がないな、この話はここまで。 心身ともに疲れたね……ちょっと休憩するよ……」
「りょうへーさーん、ありがとー!」
「ばいばーい!」
 満足しきったらしいキッズたちへゆるゆると手を振るアンナは、目立たないように再びベンチに腰掛けて、横になった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルーク・アルカード
ウェルシェ(f06945)と参加。

【心情】
あのパンツしか穿いてないヒト皆にボコボコにされちゃったね?
なんであんなにボコボコにされちゃったんだろうな。オブリビオンだからかな?

知らないヒトいっぱい……。
早く帰りたい……。
帰ってケーキ食べたい……。

【行動】
ウェルシェの外套の中に隠れて尻尾掴んでます。
隙間からちょっとだけ除いたりはするかも。
人見知りが激しいです。
騒がしいのと声が大きいヒト怖い。
※SPD判定です。

【補足】
アドリブ歓迎。


ウェルシェ・セイボリー
ルーク(f06946)と一緒に公園で休息。

【心情】
無事に依頼も終わりましたね。
ルークの身にも何事も無くてよかったです。
握手会は大変ですが、ルークの人見知りを少しは和らげるのにいいかもしれませんね。

【行動】
ルークを子供達に差し出す時は「少し照れ屋なので握手はゆっくり一人ずつしてあげてくださいね。」と伝えて握手会に参加させます。
ルークを見守りつつ自分も握手やサインへ応対します。

ルークが人と触れ合うのに限界が訪れそうになったら「用事があるので今日は失礼しますね。」とルークを抱えて素早く逃げます。

※なので判定はSPDでお願いできればと。

あ、逃げた後はケーキ屋でとびっきり奮発したケーキを買ってあげます。



「依頼も無事に終わりましたね」
 自販機でジュースを二つ買ってきたウェルシェは、ベンチでまったり過ごしていたルークに一つ差し出してその隣に座る。
 ルークは礼を言いつつジュースを受け取って、くいっと一口飲んでみる……甘酸っぱいりんごの味がした。
「あのパンツしか穿いてないヒト、皆にボコボコにされちゃったね?」
「そうですねぇ」
「なんであんなにボコボコにされちゃったんだろうな。 オブリビオンだからかな?」
「そうでしょうねぇ」
 ルークは恐らく、戦った相手であるテュポーンがどういった人物かをあまり把握出来ていないのかもしれない。
 出発時にテュポーンの人となりをかなりぼかして説明したグリモア猟兵に、ある種の同情のような感情を抱いてしまうかもしれないウェルシェだった。
 テュポーンの悪行を説明するには、ルークはあまりにも純心すぎる。
 猟兵の中にはルークよりも年若い者もいるとなれば、尚更だ。
 と、そこへ例外なく走ってきたのはキマイラキッズの大群だ。
「りょーへーさーん!」
「……えっ?」
 わーっと走ってくるキッズたちを目の当たりにして、ルークは目を真ん丸にした。
 そうしてすぐにウェルシェを頼るように身を寄せてきたルークを、ウェルシェは庇うようにしてキッズたちを迎える。
 ルークの人見知りを少し和らげるためのいい機会だとは思ったが、活発なキッズたちの大きな声や勢いにルークは既に押され気味だった。
「知らないヒトいっぱい……」
「ルークは少し照れ屋なので、握手はゆっくり一人ずつしてあげてくださいね」
「ウェルシェ……?」
「大丈夫ですよルーク、私がついてますから」
 ルークとウェルシェの元に集ったキッズたちは、ウェルシェの言うことをきちんと守り、ルークと一人ずつゆっくり握手をしていく。
 そんなルークの負担を少しでも減らそうとして、ウェルシェは率先してキッズたちとの握手会を進めていった。
「りょーへーさん、ありがとー!」
 やがて全員と握手し終えたらしく、キッズたちは満足げにルークたちへ手を降って帰っていく。
 頑張りましたね、とルークに声をかけるウェルシェは、じぃっと自分の手を見ているルークの頭を優しく撫でた。
「帰ってケーキ食べたい……」
「そうですね、約束しましたし……とびっきり奮発したケーキを買って帰りましょう」
 ウェルシェはルークの手を取って歩き出すと、ルークもケーキを楽しみにしながらその後に続く。
 片方はウェルシェの手を握るルークは、握手をたくさんしたもう片方の手を握ったり閉じたり……そんなことを繰り返していると。
「きちんと前を見て歩かないと、転びますよ」
 ウェルシェにやんわりと注意された。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アガト・シレスティアル
……シャーくん
「しゃあん?」
いつか、にゃーも……家族のような親友、頭領とあんな風に戦う時が来るのかにゃ
「……しゃー、ん」
覚悟はしてるにゃ。オブリビオンは世界を滅亡に導くから倒さなきゃいけないにゃ……でも、でも……この前のしろやぎさんの最後の声が
頭から離れないにゃ
「……」(ぺたっ、すりすりぎゅー)
……ありがとにゃ。シャーくん

よし、お子様さん達。にゃーの考え事は終わったから
シャーくんに触って、乗り物いっぱいのシャーくんランドで遊ぶと良いにゃー。出たいと思ったらいつでも出れるから寝落ちしない程度に遊んでくるにゃ。ランド内の時計をちゃんと見て、門限前には帰るにゃよ
「しゃあーーん!」(口を開ける鮫)



 アガトも公園の水道で、相棒シャーくんの身体をばしゃばしゃと洗っていた。
 なんせ賞味期限をとうの昔に過ぎたであろうケーキのクリームまみれで、加えてテュポーンのディープキスを真っ正面から受けたのだから、洗ってやらねばと思うことはなんら不思議なことでもない。
 シャーくんには食器などの洗浄機能もついているが、流石に自分自身を洗えたりはしない……そこまでしたらアガトがシャーくんにしてあげられることが減ってしまう。
「……シャーくん」
「しゃあん?」
 アガトはテュポーンの最期を思い返していた。
 テュポーンは二人の息子と対峙し、戦い、その果てにオブリビオンとしての命を散らしてこの世界から消えてしまった。
 いつかは自分も、家族のような親友、頭領とあんな風に戦う日が来るのかもしれない……そう思うと胸が痛む。
「……しゃー、ん」
「覚悟はしてるにゃ。 オブリビオンは世界を滅亡に導くから倒さなきゃいけないにゃ……でも、でも……この前の白八木さんの最後の声が頭から離れないにゃ」
「……」
 新しいナプキンでシャーくんの身体を拭いてやると、シャーくんはそっとアガトに身を寄せて、ヒレでぎゅっと抱きついてくる。
「……ありがとにゃ、シャーくん」

 くる、と振り返ると、何となくシリアスな空気を感じていたキマイラキッズたちが握手待ちをしていた。
 アガトはそれに対して笑顔で応え、そしてシャーくんは大きく口を開ける。
「よし、お子様さんたち。 にゃーの考え事は終わったから、シャーくんに触って、乗り物いっぱいのシャーくんランドで遊ぶと良いにゃ!」
「シャーくんランドー?」
「乗り物いっぱい?!」
 そう、シャーくんの中はユーベルコード製のテーマパーク、シャーくんランド……お子様を楽しませるためにはうってつけの施設が詰まっているのだ。
「ランド内の時計をちゃんと見て、門限前には帰るにゃよー!」
「しゃあーーん!」
 シャーくんランドでたくさんの乗り物と遊ぶキッズたちを眺めて、アガトはそれをじっと見守るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロウガ・イスルギ
アドリブ・連携歓迎、戦闘時以外は一人称がカタカナで「オレ」に

あの野郎、ケーキ怪人に子供襲わせる気だったのかねえ
ろくでもねえな
うーむ、こういうのは苦手だが……逃げるのも癪だな、相手して
やろうじゃないか

サイン代わりにレプリカクラフトでケーキの食品サンプルを
作って配るか。「食べられない」罠があるから精工に作れるはず
本物作ってる奴いたらごっちゃになったり迷惑にならんように、と
ネタ振りではない、多分!

それにしてもコーウェンに対して抱いた嫌悪感の正体がわからない
潔癖だけで済ませていいのだろうか?
記憶がない時期に己がされた、させた、した事が原因だとしたら……
「こいつはどうにも……益々記憶を取り戻さねえとな」



 ロウガはすっかり焼き焦げたアジトの中で見つけたチラシを、ぴらぴらと風に靡かせていた。
「あの野郎、ケーキ怪人に子供襲わせる気だったのかねぇ……ろくでもねぇな」
 結局、あのケーキ怪人とテュポーン・コーウェンの接点は分からずじまいだった。
 しかしその企みもテュポーン亡き今となっては、実現することもないだろう。
 そうしてロウガも例に漏れずキッズたちに見つかり、握手だサインだとおねだりされることとなる。
「こういうのは苦手だが……逃げるのも癪だな」
 ケーキを楽しみにしていたというキッズたちへ、サインの代わりにレプリカクラフトで作り上げたケーキの食品サンプルを配っていく。
 うっかりかじりつきたくなるほどの出来なのは、「食べられない」罠があるが故の精巧さだ。
「本物のケーキじゃないのー?」
「ははは……代わりにケーキの箱にオレのサイン書いてやるから、それで我慢してくれな」
 キッズたちがわいわい差し出すケーキ箱にサインを書きながら、ロウガは己なテュポーンに抱いていた嫌悪感について考えていた。
 確かにテュポーンの悪行や性質は、ごく一般的の人々には受け入れがたいものであったのだが……これをただの潔癖だけで済ましていいものかと、ロウガの頭に引っ掛かっていた。
 ロウガにはとある任務に就いた日から、数年間分の記憶がなく……彼はその記憶の欠片を求めて探索者という生業に就いている。
「こいつはどうにも……益々記憶を取り戻さねぇとな」
 サインを書き終えたロウガはキッズたちへ別れを告げて、ふらりと公園を立ち去る。

 テュポーン・コーウェンと言う男を躯の海へと還した猟兵たち。
 いくつかの因縁や縁をある者は想い、ある者は断ち切り……そうしてキマイラフューチャーでの任務を終えて、それぞれ帰還していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月15日
宿敵 『テュポーン・コーウェン』 を撃破!


挿絵イラスト