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羅針盤戦争〜終えよ王笏

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #終の王笏島

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●終の王笏
 豪華絢爛なる王宮、その絢爛な輝きの中、玉座に腰掛けた王なる者。
 グリード・オーシャン、そのオブリビオン・フォーミュラ。
『よもやここまでたどり着くとは』
 心底感心したように、その男、敵首魁カルロス・グリードは玉座に腰掛けたまま、呟いた。
 まさか、王たる我にここまで食らいつくとは、と声が漏れる。
 そして、その男は玉座から腰を上げた。
『その不遜、その不敬、王たる我は許そう。跪け、頭を垂れよ。我にひれ伏すがいい。さすればこれまでの事も許そう』
 傲岸不遜にカルロス・グリードは言い放つ。
 事、ここに至って己こそが最強であり頂点であると言う慢心は揺らがない。
 ここに決戦は今始まる。

●カロルス・グリード
「イエス、イェーガー、決戦です」
 アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は火を灯す。
 ゴウン、と言う重々しい音と共に周囲の観測機、電脳機体に電源が入り、数多の観測結果を算出し、導き出し、投影を開始する。
 ホログラム・ディスプレイに映し出されるは敵首魁、オブリビオン・フォーミュラたるカロルス・グリードが潜む島『終の王笏島』である。
 その島の最深、豪華絢爛にして壮麗なる輝きの宮、王たるが君臨する玉座。
 傲岸不遜に、その男が立っている様が観測されていた。
「最早言うまでもなく当然の如く強敵です」
 さらに観測されたデータが電脳ウィンドウとして浮かび上がり、つい、と指先の動きでそれが移動、猟兵たちに開示される。
 オブリビオン・フォーミュラ『カロルス・グリード』、三つのメガリスで武装した恐るべき存在。
 七大海嘯、その長たる者。
 言うまでになく、今まで戦ってきた強敵たちと同じようにその力は強大で、強力に過ぎる。
 だが、そうだ、だがしかし。
「特質する点は今までの強敵と変わりません。それはつまる所いつも通りにいつもの事を為せばよい、それだけの事です」
 まるで、穏やかな平原にピクニックか散歩にいくかのような調子でアリシエルは言い放つ。
 その紫色のカメラ・アイはいつものように感情の色はなく、無機質に猟兵たちを写し取っていた。
 それは冷静なわけでも、冷徹なわけでも、冷酷なわけでもなく。
「イェーガーたちならば、いつもの如く、いつもの通りにミッションを完了させると信じています」
 詰まる所、信頼に他ならない。
 グリモアが展開され、座標軸が算出・固定される。
 空間を歪め、転送ゲートが構築されていく。
「ご武運をお祈りします」
 かくて、転送ゲートは開かれ、そのゲートの向こう側に。
 絢爛にして豪華、壮麗にして優美なる王の宮がそびえ立っていた。


虎河豚天
 虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
 戦争第5段、決戦ですよ決戦。
 カルロス・グリィィドォオオオオオオッ!!
 オブリビオン・フォーミュラです。
 いつも通りユーベルコードより先にユーベルコードを使う先制行動です。
 いつも通りにやれば問題ないと思います。多分。きっと。めいびぃ。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『終の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    メガリス『鉄鎖ドローミ』
命中した【対象1体のユーベルコードを封じる鉄鎖】の【全長】が【対象を束縛するのに充分な長さ】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD   :    メガリス『オーシャンオーブ』
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【王宮にある大量のメガリス】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ   :    メガリス『さまよえる舵輪』
【様々なメガリス】で武装した【コンキスタドール】の幽霊をレベル×5体乗せた【空飛ぶ幽霊船】を召喚する。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

死之宮・謡
アドリブ歓迎

さぁフォーミュラを沈めよう…
だが、その上から目線はいただけないな…貴様が上だと思っているのか?
その戯言をぶち壊そう…貴様の頸を落として、転がしてやろう…
さぁさぁ、始めようか…戦の時間だ

先ずは中空に機雷のように炸裂する・呪詛の球体をばら撒いて、クレイアスターで幽霊船を沈めに行く
そのまま呪焔と共に【焔の堕ちる日】を発動
メガリスも、ドールも、カルロスも
何もかも焼き尽くして終わらせる



●格の差
「オブリビオン・フォーミュラ……カルロス・グリード」
 死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)が黒い闇と共にやってきた。
 纏うは瘴気の呪詛、闇の魔王は君臨する。
「沈めにきてやったぞ」
『頭もたれぬ不遜者め……誰の前だと思っている』
「それこそ言葉を返そう……貴様、自分が格上だと思っているのか?」
『不敬な――――ひれ伏すがいい』
「戯言を……砕け散れ」
 傲岸不遜、二人揃えばこうもなろう。
 無数の幽霊船が出現し、空から降り注ぐ。
 それを迎え撃つのは謡、その身はそのまま、降り注ぐ幽霊船、その質量に潰されて――――。
 重々しい音をあげ、幽霊船たちが謡を圧殺しようと降り注ぎ、もくもくと土煙をあげた。
『ふん、あっけない』
「――――手緩い」
 刹那、幽霊船たちが弾け飛び、闇に飲まれてへしゃげて圧潰されていく。
 土煙を吹き散らし、謡が現れる。
 纏っていた瘴気が浮かび上がり、漆黒の球体と化して周囲に侍る。
「ぬるい、ぬるいぞ。己が手で骸を縊り殺したわけでなしに勝利を確信? 足元がお留守に過ぎるぞ……戦は始まったばかりだろう?」
 カルロスが再度、幽霊船を生み出しけしかける。
 しかし、周囲の呪詛球が、それと接触すれば空間諸共歪ませて消失させる。
 黒き一矢が次々とその船を撃ち抜いて砕いていく。
「ぬるい……ッ!! 手緩い、オブリビオン・フォーミュラならば島一つ消し飛ばすぐらいの大規模破壊ぐらいしてみせるがいい……ッ!! 私のようにッ!!」
 謡の身体が燃え盛る炎の現身と化した。
 瞬時に周囲が燃え尽きて蒸発していく。
 その熱量に飲まれ、幽霊船は全て燃え尽き、恐るべき熱波がカルロスの表皮を焼く。
「野望と共に燃えつきろフォーミュラ……」
『不遜に過ぎるぞ第六の猟兵ッ!!』
 無限に生じる幽霊船より放たれる鉄の砲弾は、その纏う熱量に耐えきれず瞬時に融解する。
 そして、炎を纏った呪詛の一矢がカルロスの肉体を穿ち、瞬時にその血肉を炭化させた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クネウス・ウィギンシティ
※アドリブ&絡み歓迎
(不思議そうな顔をする)

【SPD】

●UC対策
敵陣の長がこの人で大丈夫でしょうか。

「こんな感じですかね」
前傾姿勢(クラウチングスタート)を取り『行動を成功』して貰います。命の奪い合いをしている相手に頭を垂れさせるとは流石。

●UC
「始めますか、CODE:FORTUNA」
【スナイパー】として正確にカルロスを狙いLMGの【弾幕】を浴びせます。

「回避に『成功』するとは流石」
「対象の『成功』パターンを誘導」
このUCの良いところは終わるまで嫌でも中止出来ない点。

「ダメージを負う代わりに致命傷から逃れることに『成功』」
永遠と困難に『成功』し続けて貰う狙いです。
「予備弾は腰に900発……」



●アンサー:ひれ伏したけど?
『ちィ……不敬に過ぎる……ッ!!』
 焼け焦げた部位に数多のメガリスから治療をもたらすそれを抜き放ち、癒やす。
 その間にクネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は武装していた。
 されど、それを逃す程にカルロス・グリードは愚かではない。
『おのれ……王を前にして無礼である、"ひれ伏すがいい"ッ!!』
「こんな感じですかね」
 ひれ伏せ、と言われたのならばひれ伏させてもらいましょう、とばかりにクネウスは前傾姿勢をとった。
 なるほど、『確かに』頭を垂れて、ひれ伏している。
 つまり、カルロス・グリードのユーベルコードはそこで成功してしまったのだ。
 同時、マガジンをセットに、両手と武装したパワードユニットに搭載したライトマシンガン計4つ。
 そこから鋼の弾丸をばらまき始める。
『な、ちィッ!?』
 それを防ぐ為にカルロス・グリードは理外の力、ユーベルコードを行使する。
 その行動は確実に成功する、つまり――――回避は成功する。
 弾幕の嵐がカルロス・グリードの傍を穿つ。
「回避パターン、演算、算出――――」
 理外の力、オーシャン・オーブ。
 それは成功を導き出す力、されど。そう、されど。
「避け続ける事を成功させてもらいましょう」
 ガシャコ、と言う音と共に、パワードユニットよりマウントアームが展開され、さらに二丁の重機関砲が展開され、激しい鉄の雨を降らせる。
 空間を完全に制圧する弾幕に"避ける事"を強いられ続けるカルロス。
「さて、そろそろ逃げ場もなくなってくるのでは?」
『小癪なぁッ!?』
 弾幕の前で避けるスペースを失えば、肩部ミサイルポッドよりマイクロミサイルを垂れ流すように連射する。
 避けるスペースもなく、この状態から逃れ得る術、それはただ一つ。
 ダメージを負う代わりに致命傷から逃れる、と言う"成功"。
 かくて、鉄の雨から逃れる代わりに、無数に殺到したミサイルがカルロスと共に爆発し、炎上させた。
「予備弾残り900。まだまだ成功に付き合ってもらいましょう」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ソニア・シルヴァーヌ
その強欲の形作る虚飾。全て、砕き滅ぼしてみせましょう。

暗黒縛鎖・改を展開、振り回して初手の鉄鎖に備えます。
放たれてきた鎖を私の鎖で打ち払い、絡め合わせ、諸共に封じてしまおうかと。
被弾してしまった場合は、その部位を【肉体改造】にて切除。

攻撃は、触手を振るって敵の挙動を制限しつつ【エネルギー充填】、隙を見せたところにそのエネルギーを投じた波動砲を撃ち込みます。
ユーベルコード発動可能となりましたら讃えられざるものの歌にて天使を召喚。虚無の魔力弾を以て更なる消耗へ追い込みましょう。

貴方は価値ある宝を多く手に入れたようですが、真に価値ある宝を捨てた。
それ故に、貴方は滅びるのです。



●強欲なる者は真の宝を捨てよ
『おのれ、第六の猟兵……この玉体に傷を負わせるとはッ!!』
「いいえ、貴方は誤ったのです」
 不定形の肉塊の下半身が蠢き、ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)は、両手を胸に当てながら語った。
 カルロス・グリード、価値ある宝を数多手に入れた強欲なる男。
 されど、真の宝を、真に価値あるモノを彼は手にしていない。
『不敬者が、王たる我に誤りを説くかッ!!』
 カルロスがメガリスより鉄鎖を放つ。
 だが、ソニアとてそれへの備えは十全にしていた。
 周辺の空間が歪み、暗黒の宙より鎖が放たれる。
 鉄鎖と闇の鎖が絡みつき、撃ち落とし合い、相殺する。
「ええ、貴方は間違えた。価値ある宝を多く得たように見え、その実、真に価値ある宝を葬り去りました」
『王たる我の審美に誤りなどないッ!!』
「その傲慢と強欲さこそが、貴方を形作ったのでしょうが、それもまた全て虚飾――――その数多全て、砕き滅ぼしましょう」
 ソニアの歌声と共に無数の赤子が空を降り立つ。
 その背には白き翼を持った無垢なる赤子、されど、それは最早巨躯とも言えるもの。
 虚無を纏った讃えられざるもの、その者たちへと捧げた賛歌。
 虚無が無垢なるものから放たれ、数多の財たるメガリスを撃ち貫き、そして崩壊させていく。
『馬鹿な、我のメガリスが……ッ!?』
「無垢とは即ち虚無、虚無とは即ち虚ろ、虚ろとは存在の定義が不確かで曖昧なもの――――」
 存在定義が虚ろであやふやで曖昧となれば、それは意味を保持できない。
 トポロジーが破綻し、定義は崩壊し、意味は霧散する。
 存在定義を失えば存在意味を損失し、存在意味を損失すれば自己を定義し、保持することも出来ない。
 無数のメガリス、無数の財宝は、その意味を定義出来ずにただ虚ろに崩れ落ちるのみ。
『おのれ、猟兵どもッ!!』
「――――それ故に、貴方はここで滅ぼされるのです」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニィエン・バハムート
【オーラ防御】を身に纏い、宮殿内のため高度は低いであろう幽霊船に【空中浮遊】から自分の身体に【衝撃波】を放ち上昇・加速し翼を使って【空中戦】。船底に【怪力】【部位破壊】【トンネル掘り】で突撃。船を貫通しながら船内の敵に首飾りとオーラで威力と射程が強化された電撃【属性・範囲・マヒ攻撃】を仕掛け制圧できる分の敵は制圧。

先制対処し敵軍への突撃で隙を作れたらUC発動。
大津波の霊の被害対象をカルロス・幽霊・幽霊船に指定。
建物内であれば津波はその場に留まり続け【継続ダメージ】を与え続けるはず。災害による【蹂躙】。

ご機嫌よう王様。この竜王は寛大ですので海にプカプカ浮かべばこれまでの悪行全部許してあげますわ!



●水死体になるがいい!
『おのれ……我が財を……ッ!?』
 カルロス・グリードの叫びと共にまた無数の幽霊船が浮かび上がる。
 コンキスタドールたちが雄叫びをあげる。
 放たれる弾幕の嵐、鉄火の雨。
 それは猟兵たちに降り注ぐ。
 一人の娘が、その弾幕の前に躍り出ると同時、衝撃を放つ。
 それは空間を揺らがせ、伝播し、無数の弾丸をその揺らぎによって叩き落とす。
『一人で飛び出るとは、夏の虫とやらか? 集中させよ』
 カルロスの指示が下り、面制圧であった砲撃が、ただ一人に向けられる。
 その背の翼が空を撃てば、蒼を切り裂き、ジグザグの軌跡を残す。
 当たる砲弾は闘気を纏った拳で打ち砕き、そのまま幽霊船に突っ込めば、纏ったオーラを全開にする。
 同時、弾けるようにその身体より電撃が彼女の全方位に放射され、幽霊船を貫き、焼き焦がし、粉砕する。
「御機嫌よう、王様ッ!!」
 ばらばら、と朽ち果ていく幽霊船の残骸、その最中。
 虚空を翼で撃ちながら、ニィエン・バハムート(竜王のドラゴニアン(自称)・f26511)は、彼の王を眼下に見下ろす。
『おのれ、王を見下ろすとな何たる不敬ッ!!』
「いいえ、バハムートは竜王、即ち王でしてよ」
 同時、その背から大海嘯が押し寄せる。
 それは、ニィエンが呼び起こした大津波、その亡霊である。
「この竜王たる私、寛大ですの」
 故に――――。
 その手を前に突き出せば、大海嘯は幽霊船団、王宮、そして、カルロス・グリード本人を巻き込む大破壊の瀑布となる。
「ですから、海にプカプカ浮かべばこれまでの悪行全部許してあげますわッ!!」
 人、それ即ち死ねと言う。
 たかだか数十cmの津波ですら、人を殺すには十二分。
 それが数m、否、十数m、数十mにも及べば、国一つを破壊せしめる。
 強欲なる王を名乗る海の覇者、その国を。
「これが全てを呑み込み、滅ぼす力でしてよッ!!」
 バハムート・アクア・パニッシャー。
 大ナマズの滅びを呼ぶ津波が、カルロスの王国を呑み込み、粉砕せしめた。
 そう、これがナマズ流鮫魔術、その極地であるッ!!
 ……ナマズなのにサメとはこれ如何に。
 それを知るのは多分ニィエンだけである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

御剣・刀也
さて、大将首との勝負
嫌がおうにも燃えてくるもんだ
さぁ、やろうか。俺かお前、どっちかが倒れるまで、存分に戦おうぜ

メガリス『鉄鎖ドローミ』は、刀と違い、鞭のようにしなり、直線的ではなく、思いもよらぬ動きで振るわれると思うので、第六感で鎖の溜めの一瞬を察知し、動きを感じとり、見切り、残像で避け、次の攻撃が来る前に勇気で恐れず、ダッシュで懐に飛び込んで捨て身の一撃で斬り捨てる。
「メガリスでもなんでもねぇが、こいつの切っ先に触れれば斬れるぞ?俺の一撃、受け止められるなら受け止めてみろ!」



●その一太刀、雲耀を貫く。
『チィッ……下賤な連中め、やることなすこと華がない……ッ!!』
「残念だったな、俺たちに礼儀なんか求めるのが悪ぃ」
 御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)は刀を抜き放ち、構える。
 そもそも、猟兵とは数多無数の経歴の持ち主。
 そんな連中に何某かを求めるのなぞ、土台無理な話である。
『おのれ、貴様も礼儀知らずかッ!! 王たる我の前に立つならば跪けッ!!』
「言ったろ、そんなもんを求めるなってなッ!!」
 放たれた鉄鎖、鞭のようにしなり、独特な軌跡を描くその武器。
 捕まれば力を封じられると言うその鎖。
 刀也は、その鎖がしなる為の溜め、その一瞬を見切り、一足で飛び退く。
 鎖は大地を強かに打ち付け、そこを砕くばかり。
 カルロスは、もう一度打ち据えようと鎖を引けばそここそがチャンスである。
 さらに刀也は一足踏み込み、間合いを殺していく。
 一瞬のしなりの溜め、それさえ見切ればあとはただの作業である。
「不遜な、離れよッ!!」
 放たれた鎖、刀也は、その鎖を鞘でかちあげた。
 じゃらり、と言う音が響き、鎖が鞘に絡まると同時、その力が伝わる前にそれを放り捨てる。
 間合いは――――殺した。
「メガリスだがなんでもいいが……」
 振り上げた刀、大上段。
 その鋭い切っ先に込めるのは裂帛の意思。
 乾坤一擲を賭す一刀。
「こいつの切っ先に触れれば斬れる、これはそういうもんだ……俺の一撃、受け止められるなら、受け止めてみせろッ!!」
 その太刀、雲耀に至る。
 雲耀とは、即ち雷霆の事であり、その太刀は雷霆の如く速度にて降り注ぐ。
 かつて、その域に至ろうとした剣客集団がいた。
 彼らの太刀は受けたとて絶命に至る速度と破壊力を有していたと言う。
 故に二の太刀不要ずと呼ばれた神速の斬撃。
 カルロスが、鎖を張り巡らせその一刀を受け止めようとする。
 されど、遅い――――雷霆とは即ち光であり、それに至った剣とは即ち認識した時点で終わったものである。
 かくて、刀也の刀はカルロス・グリードの身体を袈裟懸けに切り裂き、真紅の徒花を咲かせるに至った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…故郷の世界の吸血鬼達も似たような台詞を吐いていたわ

…ならばコンキスタドールの王よ、お前に問おう

…弱い事は悪なのか?力による暴虐は許されるのか?

敵がUCを発動したら限界突破した闇属性攻撃の呪詛を放ち、
一時的に戦場を魔法の闇で覆って敵集団の視界を切断して閉ざす

…力持たぬ者の意志に何の意味も無いと言うのならば、
私はその運命に反逆するわ。この世界でもね

"精霊石の耳飾り"で得た第六感で周囲の存在感を暗視し、
敵の行動を見切り闇に紛れ攻撃を受け流しUC発動
停止した時の世界に切り込み大鎌を連続でなぎ払い、
離脱してからUCを解除して無数の斬撃で敵を乱れ撃ちする

…此処がお前の墓場よ、カルロス・グリード



●鮮血の墓標
「……故郷の世界の吸血鬼たちも似たような台詞を吐いていたわ」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)はぽつり、と語った。
 黒き闇、暗雲に覆われた世界。
 そこを支配する強き、力を持った闇の眷属。
 ――――吸血鬼。
「……ならば、コンキスタドールの王よ、お前に問おう」
『王たる我に……下賤な連中が直答、だと……? なんと不敬なッ!!』
 メガリスが発動し、無数の幽霊船団、そして、侵略者(コンキスタドール)たちが出現する。
 それらは島の空を覆うほどの数であった。
『不敬な下賤を薙ぎ払え』
 王より勅令がくだされ、幽霊船団は動き出す。
 同時、リーヴァルディは手にしていた大鎌に闇を這わせる。
 それは呪いの言葉、それは呪詛なる魔道。
 闇色に覆われた刃を横薙ぎに振るえば、戦場は闇に飲まれ、視界が閉ざされる。
「……弱い事は、悪なのか。力による暴虐は許されるのか」
 それはリーヴァルディの問いかけであった。
 闇より、それは響いてくる。
『何を言うか、王たる我に侍る事を許される、それこそ光栄で、名誉なことであろうッ!!』
 見えぬが故に、でたらめに、てきとうに。
 幽霊船団の砲弾が、コンキスタドールの銃弾が放たれる。
 しかし、それはリーヴァルディの身を掠める事すらしない。
「……力持たぬ者の意思に、何の意味もないと言うの?」
『ハッ、聞くに値せぬわ。力がなく抗えぬならば、大人しく王たる我に頭を垂れよ、ひれ伏すがいい、跪け。さすれば王の寛容なる器にて我が傍に侍る事を許そうではないか』
「そう……ならば私は――――」
 ――――その運命に叛逆する。
 それは暗雲に覆われた世界にて、支配種たる者と抗ってきた少女の決意。
 吸血鬼を殺す者として戦い続けてきた少女の覚悟。
 それは、世界を越えて、なおも続いていく矜持。
 リーヴァルディの紫紺の瞳、そこに刻まれた聖痕(スティグマ)が輝く。
 時間凍結。
 時が止まり、何もかもが静止した世界。
 異端なる大神、時空の支配者であった至高天。
 その高みより、深淵なる檻は賜われた。
「――――此処が、この島が、お前の墓場よ。カルロス・グリード」
 猟兵たちの猛攻、雷霆の如く一撃によって刻まれた袈裟懸けの傷。
 それとは逆袈裟がけに大鎌は振るわれ、その身体に斬撃痕を残す。
 されど、鮮血は溢れない。
 ――――この世界は今、静止しているのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フォルク・リア
幽霊船を眺め
「これだけの数で来られるとは、中々の歓迎ぶりだ。
なら俺も確り持て成さないとね。」
敵、幽霊の数と配置を確認し
ファントムレギオンの死霊を解放
【破魔】【除霊】の力を死霊に宿して
敵幽霊に差し向け浄化していく。
「霊魂相手の戦いは慣れてるんでね。
これ位はさせて貰うよ。」
と言って死霊を盾に身を守り時間を稼ぎつつ
反撃の隙を窺い。
機会を逃さずアンノウンブレスを発動。
カルロス・グリードを囲む様に棺群を展開。
棺の蓋を開き【マヒ攻撃】の効果を持つ
【呪詛】を放って行動を抑制。
更に霊の念動力を使い敵の体を引き裂く様な
力を加え攻撃。
その間に追撃の準備を行い
呪装銃「カオスエンペラー」より【呪殺弾】を放ち仕留める。



●混沌帝の魔弾
『が、ぁッ!?』
 静止した時間が解かれ、その身体より激しく血が吹き上がる。
 最早、その身を突き動かすものは矜持か、意地か、あるいはそれ以外のものか。
 カルロス・グリードはいまだなお、そこに立っていた。
『おのれ……おのれ、下賤どもめ……ッ!!』
 幽霊船団は未だ健在、コンキスタドールたちが武装を構える。
 その錚々たる軍勢を見て、フォルク・リア(黄泉への導・f05375)は口笛を一つ吹いた。
「これだけの数とは、中々の歓迎ぶりだ。壮観ですらある。なら俺も確りと饗さないとね」
 フォルクが手を掲げれば顕現するは無数の亡霊たち。
 亡霊の軍勢、かくて、亡霊軍たちが相まみえる事となった。
『疾く、片づけよッ!!』
「生憎だったね。霊魂相手の戦いとなればこちらはプロフェッショナルだ」
 破魔と除霊、その力を宿された死霊軍。
 幽霊船団とコンキスタドールたち。
 その相性の差は最早言うまでにない。
 何せ、死霊と言うものそれ、そのものに対する特効薬のようなものだ。
 死霊軍がぶつかれば、幽霊船もコンキスタドールもこの世にとて言われない。
 次々と浄化され、昇華されていく。
『おのれ、死霊使いごときがッ!!』
「君に言われたくはないな。ほら、隙だらけだよ」
 死霊軍に紛れさせて展開させていた棺群、それが大地を貫きカルロス・グリードを包囲した。
 傲岸不遜にして傲慢、強欲にして慢心していた男、カロルス・グリード。
「まさに足元がお留守と言うものだ」
 棺の蓋が開かれ、内部の深淵の闇、その奥深く、獄の檻に繋がった闇より、無数の呪詛と怨念が放たれる。
 それは、カルロスを包み込み、その身を縛り上げていく。
 引き裂くような痛み、四肢を捻じ曲げていく軋むようなそれ。
『ぐ、お、ぉおおッ……王の玉体に、なんと言う事を……ッ!?』
「なんならもう一つ釣りもつけてやるさ」
 構えた銃、呪詛を装填し、弾丸の破壊力ではなく、内包した呪いと怨念で呪殺する混沌なる帝、カオスエンペラー。
 それより放たれた弾丸が、カルロス・グリードの胸部を穿ち、そして、そこより呪詛が溢れ出して、その身を灼いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クリスティアーネ・アステローペ
全く、どの技も厄介極まるわね。それでもええ、"いつもの通りに"どうにかしてみましょう
《多重詠唱》で重ねた《結界術》による障壁の砕け方から鉄鎖の勢いを削ぎつつ軌道を《見切り》フランツィスカで《武器受け》、
絡んだ鉄鎖がこちらに伸びてくる前にフランツィスカをカルロスを《串刺し》にする勢いで《投擲》することで目晦ましに
それと合わせて血杭をはやして、正面と足元からの同時攻撃を仕掛けながら接近戦に
距離が近くなれば鉄鎖を振るう勢いも落ちて《オーラ防御》で多少は防げるようにもなるでしょうし……封じられてもこうして戦えるし、ね
後は串刺しに追い込んで
速やかに首を刎ね(《切断》し)ましょう
その魂に、永き救いと安寧を



●エヴェリーナ、その慈悲深く、エヴェリーナ、その罪裁く
『おの、れ……おのれッ!!』
 全身を焼け焦がす呪詛に焼かれ、自らの玉体に数多の傷をつけられ、カルロス・グリードは吼える。
 傲岸不遜なる男はそれでもなお、慢心と言うそれを捨てられない。
 そう、かつての戦争で神をひれ伏せさせながらも慢心故に討ち取られた彼のコンキスタドールのように。
「どの技も厄介極まるけれど、ええ、ええ。いつもの通りにこなしましょう」
 クリスティアーナが魔鉾槍フランツィスカを払う。
 カルロスがメガリスより鉄鎖を放つ。
 それは鞭のようにしなり、超高速で襲いかかる。
 先端速度は音速を超えると言うその武器。
 されど――――。
「しなるから逆にわかりやすいのよね」
 それをフランツィスカに絡ませて、動きを封じる。
 鉄鎖より侵食する理外の力、されどそれが自身に届く前に。
「お返しするわ、コンキスタドールの王」
 無造作に投擲した。
 その鉾槍の穂先がカルロスの足を貫き、地面に縫い止める。
『がぁッ?! 貴様ッ!!』
「残念だけれど、それで終わりじゃないわ」
 とん、とつま先が地面を叩く。
 カルロスの影より、無数の呪詛と祈りによって編まれた血杭がそそり立ち、その足をさらに縫い止め貫く。
 さらに、フランツィスカよりもその血杭は湧いて出て、カルロスの肉体を内側から貫く。
 溢れ出るその血すらも、媒介にしながら、血杭は雨後の筍の如く、次々と湧いて出てはその身を貫いていくのだ。
「さあ、エヴェリーナ――――慈悲賜る刻限よ」
 すらり、と抜いたは白き切っ先なき剣。
 無垢なる慈悲、無垢なる慈愛、それは罪深きを雪ぐ為の刃。
 罪を裁き、罪を断つ慈悲の剣。
「永き救いと安寧を」
 エヴェリーナ、その刃が振るわれ、カルロスの首を凪いだ。
 されど、恐るべき反射速度か、あるいは王の意地か。
 それは首を落とせず、されど、その喉笛を引き裂き、血の噴水をしぶかせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヴィクトル・サリヴァン
まだまだ頑張ってるねー。
身体が一つしかないと追いかけるのも大変だ。
けど逃す訳にはいかないし、二度と来たくなくなる位に叩きのめしてあげよう。

高速詠唱で土の魔法を使用、王宮の建材を槍のようにしてカルロスを攻撃。
当然避けて反撃してくるだろうけど全力魔法でもっと魔力込めて床からも土槍を生やし嵐のようにで迎撃。
物理的に回避できる空間潰して制圧…と見せかけ本命は床の下。
床の下に空洞できる位に土槍作ったらカルロスをその真上におびき寄せ床を魔法で破壊。
焦れば当然確実な成功を求めるよね?
向こうがUC効果で切り抜けたの確認したらこっちも空シャチ召喚。
さあ空シャチの群の蹂躙しっかり味わってね。

※アドリブ絡み等お任せ



●海のギャングは海の王者
 王の身体が傾ぐ、しかし、それを踏みとどまる。
 それは憤怒か、あるいは王のプライドか。
『我をこれほどにまで追い詰めるとは……ッ!!』
「まだまだ頑張ってるねー」
 憤怒の形相を浮かべるカルロス・グリードに対して、ゆるりと穏やかなヴィクトル・サリヴァン(星見の術士・f06661)。
 海のギャングのおでましだッ!!
 シャチが高速で言葉を紡げば、王宮が一気に崩れ去る。
 豪華絢爛だった彼の宮殿は瓦礫と化して、その形を変えてカルロスに放たれる。
『ええい、我が居城をこのように扱うとは……不敬に過ぎるぞ水棲生物ごときがッ!!』
「まぁそうだろうねぇ」
 周囲を包囲し、降り注ぐ王宮なる槍。
 大地からもそそり立つそれは、カルロスの逃げ場を喪失させていく。
『ええい、クソ……ッ!!』
 回避、回避、回避を重ねて飛び退いた場所。
 しかし、そここそがヴィクトルが追い込みたかった場所。
 ぱちん、と弾く音が響いた。
 ヴィクトルが指を弾いた音である。
「チェックメイト、なんてね」
 崩落が発生する。
 崩れ落ちる床、降り注ぐ瓦礫、そそり立ち、そして、襲いかかる槍。
『おのれぇえええッ!!』
 カルロス・グリードがユーベルコードを発動させ、その場から逃れる。
 それはテレポートと言う形となり、空中に転移する。
 されど、そこはすでに彼の領域であった。
「さあ、蹂躙の時間だよ」
 空を埋め尽くす無数のシャチ。
 それらはまるで空を海かの如く遊泳し、そして、カルロスに殺到する。
 質量一つでも凶器となるそれが、無数に現れ、次々とその身体を殴打する。
 へし折れる音、えぐれる音が響き、カルロスはそのまま大地に叩きつけられた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
御機嫌よう終の王笏?
私は赦さない
過去の亡霊、罪無き命を虐げる略奪の首魁
その姿も見納めよ

絶対先制+確定成功、面倒ではあるけれど。勝ち筋は明白ね

《空中戦》の機動力、《見切り+カウンター》、数多の《属性攻撃+弾幕》、《早業+怪力》のダガーと体術、視線を介した意識《ハッキング》、ペンダントから光線を放つ《騙し討ち》
敵UCに対し即座に次の手を打ち立て直す事で先制対策
《オーラ防御+気合い》で《継戦能力》維持
被弾も《封印を解く+ドーピング》の強化トリガーに利用

色々小細工は弄したけれど
反撃は【狼牙天裂】
最後だもの、とっておきを見せてあげる
どんな力、どんな障害が立ちはだかろうと
その全てを超えて“私たち”は勝つ!



●それは不可能を超える不可解
『ぐ、ぅ……まだだ、王は決して屈さん……ッ!!』
 よろよろ、と起き上がり、無残な身体と化しつつあるそれに鞭を打つ。
 カルロス・グリードはいまだなお、生きていた。
「まだ生きてたみたいだけどご機嫌よう? 終の王笏」
 カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は悠然と虚空を翼で打ちながら見下ろしていた。
 否、見下(みくだ)していた。
「私は赦さない」
『王が下賤に赦しを得る必要はないッ!!』
「その傲慢、その欲望、その所業、数多全て虐げる略奪の王」
 カタリナの翼が空を打った。
 その身が加速する。
 ただただ、真正面からの突撃。
 愚直なまでの真っ向勝負。
『狂ったかッ!!』
 打ち出される拳。
 それは真正面からカタリナを捉えるはずだった。
 されど、その首にかけたペンダントから放たれた光、それは熱量と化してカルロスに放たれる。
『ッ!?』
 それを首をすくめれば、回避する。
 確定成功のユーベルコード。
 それを避けることで使ってしまった。否、使わされてしまった。
 眼前に見えるはカタリナの握りしめた拳。
 ただ一撃に全てをかけた渾身の一撃。
 それは運命や因果を超越し、無数に分岐する可能性分布の中から一つを選び取る一撃。
 かくて、その拳は一握りの可能性を手にした。
 繰り出したそれがカルロスの顔面を撃ち抜き、凄まじい音をあげ、その首を盛大にねじれさせる。
 そして、衝撃によって、その身体が吹き飛び、崩れ落ちた王宮に突き刺さった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

上野・修介
※アドリブ、連携歓迎
云うなれば、自分にとって戦いとは『如何にして間合いを詰めるか』に終始する。
誰が相手でも、何人が相手でも、どこであろうと変わらない。

故に

――為すべきを定め、心を水鏡に

調息、脱力、敵を観据える。
敵の体格・得物・構え・視線・殺気から間合いと呼吸を量る。

持てる最速にて正面から最短距離を突貫。

相手の挙動と殺気、視線等からUC発動に合わせてタクティカルペンを顔と胴体狙いで投擲。
敢えて防がせて呼吸を乱す。

その虚を衝いて、姿勢を低く、地面を打撃して再加速することで、相手の初撃を回避し懐に飛び込む。

――変わらず、いつも通りに

攻撃重視でUCを起動。
懐に飛び込む勢いそのままに、渾身を叩き込む。



●そして、それはまたいつもの通りに
 崩れ落ちた王宮、立ち込める粉塵。
 そこをがらり、と崩して、全身に打ち身の痣を、クロスの形につけられた刃傷からは鮮血を垂れ流す。
 首筋からも鮮血は溢れていた。
『おの、れ……おのれ……ッ……』
 そして、それを一瞥するのは上野・修介(吾が拳に名は要らず・f13887)。
 呼気を正して、力を抜いて、敵を観据えて。
 極論、上野・修介と言う男にとっての戦いとは、敵との間合いを如何にして殺すか、と言う事にのみに終始し、帰結する。
 たとえそれが巨大ロボットであろうと、巨大な宇宙戦艦であろうと、巨大な竜であろうと、巨大な魚であろうと。
 たとえそれが無限の騎士であろうと、無限の亡霊であろうと、無限の闇であろうと。
 相手が何であれ、相手が何人であれ、戦場がどこであろうとも。
 上野・修介と言う男に出来る事は、間合いを殺し、己の持ち得る力、そして技をもってして、その拳を叩きつけるのみ。
 為すべきを定めて、心を水鏡のように。
 明鏡止水の心得をここに。
 呼気は正した。
 適切に力を抜いた自然体。
 敵は観据えて、そして、すでに見えた。
「――――変わらず、いつも通りに」
 大地を踏み抜き、修介の身が加速する。
 持てる最速によって、真正面からの愚直な直進。
『王たる我に真正面から挑むか下賤ッ!!』
 放たれた鎖、されどすでに"観た"。
 放たれた戦闘用のペンが鎖の先端を的確に撃ち抜いた。
 それにより、鎖が撃ち落とされる。
 カルロス・グリードの顔が驚愕に染まる。
 ただ一本のペンにて、己のメガリスが相殺された。
 すぐ様に引き戻し、再度放とうとするも、その前に修介が大地を踏んだ。
 そこが砕け散り、さらに修介の身が加速する。
 引き戻した時には最早遅い。
「――――この距離は、俺の距離だ」
 力は溜めず、息は止めず。
 繰り出した拳、なめらかなシフトウェイト。
 全身運動によって、適切に繰り出された拳。
 それは、カルロスの胸部に叩きつけられる。
 拳の破壊力によって胸骨が砕かれ、胸が陥没する。
 拳の形にそこがへしゃげ、浸透した打撃の衝撃が心の臓に至る。
 そして、その衝撃はそこを破裂させ、破壊する。
『……ば、かな……』
 そうして命脈は断たれた。
 男の意地から練り上げられた拳は、傲岸不遜な王の命を破砕した。
 侵略の王は、今ここに終えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月28日


挿絵イラスト