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羅針盤戦争〜グリモア置いてけ妖怪、バルバロス兄弟!

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #バルバロス兄弟 #三つ目島

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●グリモアなぞ使ってんじゃねぇ!!
「ハイレディン! ところでグリモアってのはどいつが持ってるんだ!? 猟兵ってヤツはうじゃうじゃいるが、それらしいものを持ってるヤツなんていねぇじゃねぇか!」
「すまねぇオルチ兄、そいつは俺にもわからねぇ……だがよ、誰が持ってるかわかんねぇなら、全員から全てを奪うまでさ、そうだろオルチ兄!」
「そうだったな! 考えるまでもねぇ! ぶっ殺した猟兵が持ってりゃ、そいつがお宝だ! 楽しいトレジャーハントになりそうじゃねぇか! なぁハイレディン!」
 隻眼と赤髭は大いに笑う。全てを奪って我が物に。それがバルバロス兄弟。

●ギャップ萌えはどのタイプでも至高
「見た目は怖い人ほど実は優しい理論は通用しないみたいです!」
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)が提唱するのは、顔にナイフの古傷があったり背中に刺青を彫っていたりしても、実は自宅で兎を飼っているだとか、野良猫に餌を与えて世話をしているだとか、そういうギャップを持つ人は一定数いるという理論であり……まあほとんどがロザリアの願望であるが。
 しかし、三つ目島を拠点とするバルバロス兄弟はそれぞれ兄思い、弟思いなところは垣間見られるものの、それ以外の存在に対しては至って残虐非道で、他の七大海嘯さえも敵視する節があるほど。一筋縄ではいかない相手のようだ。
「ですのでバルバロス兄弟を倒していただきたいです! いえ決して見た目も中身も怖い人だからという理由ではないですけど!」
 バルバロス兄弟は七大海嘯であるからこそ、倒さなければならない。
「バルバロス兄弟と戦う際の注意点ですが、弟のハイレディン……赤髭のほうですけど、その眼窩の『オルキヌスの瞳』から放たれる生物退化ビームはどうやら島の中央にある石碑からも放つことができるらしく、それを受けた島の生物は恐るべき『原始の魔物』に変化するようです! そういったものの乱入も考えられますので、対処方法を考えておいた方がいいかもしれません!」
 バルバロス兄弟は魔物の乱入も意に介さず暴れ回ることだろう。立ち回り方には十分注意したいところだ。
「そしてバルバロス兄弟ですが、やはり強敵なのでおそらく先手を取られることになるかと思います! 相手の攻撃をしっかり見切って対処することも大事ですね! 一撃でやられてしまうとお話になりませんので!」
 敵は身長5mの超巨人。一挙手一投足が壊滅的な威力を持つ。ユーベルコードには十分注意して臨みたい。
「ここから1週間の戦い方が大事になってきますね! 皆さんの最後の頑張りどころとなるかと思います! 終わったらお花見でもなんでも、楽しいことが待っていますよ! 頑張りましょう!」


沙雪海都
 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 こちら三つ目の【決戦シナリオ】。
 数が少ないって言われちゃあやるしかねぇなぁ?
 それにしてもバルバロス兄弟って案外お茶目さん?

●フラグメント詳細
 第1章:ボス戦『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』
 ありのままの迷いなき心を見せるのよりは対処簡単なんじゃないですかね。
 ポイントは【原始の魔物】と【制攻撃ユーベルコード】に対処することです。

 原始の魔物ってなんでしょうねぇ。恐竜、翼竜、あと蛇のやべーでかいのとかかな?
 その他プレイングでそういった仮想敵の存在があれば出てくるような気がします。

●MSのキャパシティ
 戦争ということもありますので、全てのプレイングを採用することが難しい場合も出てくるかもしれません。
 その際はご容赦頂きたく、また戦争期間中はシナリオ運営を継続して参りますので、採用に繋がらなかった方については次の機会をお待ちいただければ幸いです。

 合わせプレイングはお受けできません。申し訳ないです。
 でも複数採用リプレイとかは気まぐれで書いたりするのでソロ希望の方は明記しておいてください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『三つ目』バルバロス兄弟』

POW   :    フォーアームズ・ストーム
【四腕で振るった武器】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    「オルキヌスの瞳」
【弟ハイレディン(左頭部)の凝視】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【肉体、精神の両面に及ぶ「退化」】で攻撃する。
WIZ   :    バルバロス・パワー
敵より【身体が大きい】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。

イラスト:ちーせん

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

緋神・美麗
アドリブ歓迎

これはまた豪快なのが相手ねぇ。ある意味他の七大海嘯よりもやりやすいかも。ただまぁ、ただでさえ相手は強敵なのに他の横槍も気にしないといけないのが面倒は面倒かしら。

先制攻撃はシールドビット4枚でそれぞれの武器を防御し、がら空きの胴体に指定UCを撃ちこむ
「胴体ががら空きよ。もらったわ」
原始の魔物はシルヴィアの上空からの警戒と第六感・野生の勘に頼み、乱入してきたらバルバロス兄弟との間に挟むように誘導・位置取りして、まとめて撃ち払う



●剛が制する戦場
(これはまた豪快なのが相手ねぇ……でも、ある意味他の七大海嘯よりもやりやすいかも)
 緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)はバルバロス兄弟の足元目掛けて樹林を駆ける。まばらな枝葉の先を見上げれば目標物があるのは有難いが、それは同時に相手も自分を視認し得るということ。事実、三つ目は美麗を妖しく見下ろしていた。
「早速獲物の登場たぁツイてるぜハイレディン!」
「だな! 早速やっちまおうぜオルチ兄!」
 剣か、矛か――何が来る、いやどれもが来る。継ぎ接ぎだらけの剛腕が美麗の頭上に凶刃の雨を降らせた。
「シールドビット!」
 周囲の木々を根こそぎなぎ倒して降ってくる刃を受け止めるのは4枚の飛翔盾。それはあたかも屋根を作るようで、バルバロス兄弟の腕力を宙で押さえる。
「なんだァこいつはよォ!」
 押し込もうとするが、盾は動かない。支えもないのにまるで星と同化しているように強固な守りだった。
「胴体ががら空き――っ!?」
 標的捕捉、としたところで闖入者。それは美麗が警戒のために送り出していたシルヴィアが高く鳴いてすぐ後のこと。
 木陰から飛び出してきた二足歩行の巨大トカゲ。この島にあるという石碑の影響を受けた原始の魔物。
「私を狙ってくるなんていい度胸ね……巻き込まれたいなら望み通りにしてあげるわよっ!」
 真横からの突進を後ろに跳んで回避すると、地面から半分顔を出した岩を足場にして水平に伸びた枝の上へ。それを追うように巨大トカゲが跳んでくると、美麗は足場を明け渡してひゅんと地上に降りていく。
 枝に噛みついた巨大トカゲがぶら下がった。その先にはバルバロス兄弟が。
「チャージ、セット!」
 狙いをつけるように掲げた右手の先に現れる巨大な立方体の鉄塊。美麗の腕に電撃が走る。
「いっせーのっ!!」
 掛け声と共に押し出された鉄塊は電磁加速して、質量を無視しているかのように空中を一直線。全く減衰することなく、まずは巨大トカゲへ――。
「ギャア!?」
 鉄塊を正面からまともに受けた巨大トカゲはそのまま鉄塊と一体化し、バルバロス兄弟の胴体、肉壁へと着弾。ずにゅとめり込むと、周辺の筋肉をぶちぶちと擦り千切り破壊する。
「おぐぉぉ!? ハイレディン! なんだこいつはァ!?」
「オルチ兄! 狼狽えちゃなんねェ! 少し腹をやられただけだ!」
 少し――しかし積み重なれば決して無視のできない最初の一撃が叩き込まれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

原始の魔物ってなんだろ?
人が火を手に入れてからは暗闇になるんだろうか?でも概念みたいなもんだしなぁ。

魔物には伽羅と陸奥で対応して貰う。
水流と雷撃、旋風があれば対応できるだろう。こちらに来ないようにしてもらえればいいので無理に倒そうとしてもらわなくてもいい。
先制にはまず飛刀を部位破壊狙いの投擲、一腕は攻撃をさせなくさせる。
二腕目は第六感と見切りで全力回避。残る三腕四腕は両手の武器それぞれでの武器受けで受け流し。
そのままカウンターでUC剣刃一閃での攻撃に移る。
相手の攻撃は基本避けるが、それでも喰らうのは激痛耐性で耐える。



●四腕乱れる
 原始の魔物。出遭わないに越したことはないが、謎めいたものは拝みたくなるのもまた心情。
(人が火を手に入れてからは暗闇になるんだろうか? でも概念みたいなもんだしなぁ)
 概念が具現化するほどこの場は魔に満ちていない。黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)は考えてみたが、あとはギャアギャア騒がしく響く鳴き声を元に想像するしかなかった。
 魔物払いのために放った陸奥と伽羅がよくやってくれているようだ。原始の魔物が瑞樹へと近づいてくる様子はない。
「お前が持ってるもンも、全部奪ってやるぜェ!!」
 バルバロス兄弟が振り下ろしてくる二又のフレイル。棘付きの鉄球が瑞樹の左右を封じるように襲ってきた。瑞樹は柳葉飛刀を手にしていたが思いのほか攻撃の出が速く、迫る鉄球を前に回避を選択せざるを得なくなる。
 ずん、と地を割る衝撃、風圧。砕けた木片と土塊が嵐となって吹き荒れた。後方へと跳んでいた瑞樹は顔面を両腕で庇いながら滑るように着地する。
「俺がくれてやるのは……コイツだ!!」
 風が収まったのを起点に反撃の一投。飛刀がフレイルと共に地面まで伸びてきた腕の先、肩口に突き刺さった。それはバルバロス兄弟の巨体に比べれば小さいものだが、筋を断ち、的確に腕を破壊する。
「うぐぉぅ!? てンめぇェ!!」
 一つ腕を封じても別の腕が飛んでくる。分厚い刃の巨大手斧が丸太を割るように振り下ろされるのを今度は全力で回避に動く。手斧の全長は目測でしか判断できない。埒外の直感を駆使して手斧が地を抉る範囲から転がって逃れると、すぐさま立ち上がり残りの二本の腕に立ち向かう。
 矛と剣。突き出され、また振り下ろされた二刃を、瑞樹も二刀で受けに回った。一瞬にして瑞樹の体にのしかかってくる重圧は計り知れず、膝を折りそうになるも堪えて左右へ流す。
 腕の攻撃はこれで全て凌いだ。受けに使った刀を今度はその巨躯へぶつけにいく。バルバロス兄弟の攻撃の余波で悪くなった足場を物ともせず駆け抜け、漆黒一閃、重ねて二閃を右膝に叩き込んだ。
「あがぁァ!? 足元を……うざってェ!!」
 地を削る薙ぎの振り下ろしに、瑞樹は用無しとばかりに即座の離脱、地割れが刻まれる様を見ながら距離を取る。
 やはり巨大。易々と倒れてはくれないが、確実に傷は蓄積されていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

バルバロス兄弟……彼らを相手にする余裕も少なくなってきたところですが
無視して良い相手でないのも確かですよね

先制攻撃には『残像』を発生させて敵を撹乱、タイミングをずらし『オーラ防御』で防ぐ

UCを発動し、周辺を闇で包み込む事で敵の視界を奪う
魔物もバルバロス兄弟も厄介ですが、視界を奪ってしまえばある程度行動は制限できる

自身は『暗視』で視界を確保、かつ敵の気配を『追跡』
自分は『闇に紛れる』ことで『目立たない』ようにしつつ『忍び足』の『ダッシュ』で移動して『不意打ち』『暗殺』の攻撃
黒剣の近接攻撃と鎖による遠距離攻撃を織り交ぜ、敵に位置を掴ませずにかき回し、確実にダメージを与えていく



●霧に飲まれよ
 猟兵達はグリードオーシャンという大海に散っている。七大海嘯の本拠地を全て暴き、羅針盤戦争に終止符を打たんとするところだが、その手数は有限であり、長期戦の疲弊も見られる。
(バルバロス兄弟……彼らを相手にする余裕も少なくなってきたところですが、無視して良い相手でないのも確かですよね)
 クロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)が考えるように、バルバロス兄弟とは戦争の勝利に直結する敵ではないのでリソースを割く優先度が落ちても不思議ではない。だが、彼らを逃した先の勝利とは、果たして本当の勝利と言えるのか。
 悪の芽を摘めるのなら今の内に。その思いあって、クロスは三つ目島に乗り込んでいるのだ。
「俺達兄弟の力を思い知りやがれぇ!!」
 敵より身体が大きければ、バルバロス兄弟は更なる力を発揮する。振り回す得物の精度は格段に向上し、四方からクロスを狙ってくる。
 だが刃がクロスの体を通過すると、その姿は霞んで消滅する。クロスが残した偽りの像はバルバロス兄弟の三つ目を攪乱していた。
 巨木のような足の周囲をぐるりと取り囲むようにクロスの残像が次々と現れる。どれもが実体に違わぬ質感を放ち、バルバロス兄弟の目測を狂わせていた。
「うぉるぅぁっ!!」
 斧を薙ぎ、矛を突き入れて残像の中に潜む本体を捕えようとするが、消し去った傍からクロスが残像を生じさせるのでいたちごっこの状態だ。バルバロス兄弟は揃って苛立ちの表情を見せ始めていた。
『霧よ、世界を包め。――この『霧』は俺の領域。容易くは超えさせません』
 それはバルバロス兄弟の強化状態を打ち消す黒霧。バルバロス兄弟にクロス自身、そして周囲に潜むであろう原始の魔物まで巻き込んだ霧の中は闇と同じ空間だ。たとえ目が三つあろうと、光が無ければ全く意味を成さない。
「どこ行きやがった! うぉぉおっ!!」
 バルバロス兄弟は我武者羅に武器を振り回し始める。その様子は暗視能力により視界を確保したクロスには見えている。
 さすがに巨体なだけあって気配ははっきりと手に取れる。闇と同化したクロスはひたすらに自らの存在痕跡を消し、バルバロス兄弟の背後へと回り込んだ。
 闇の刃が広大な背を切り刻む。光無くば閃く物も無し。鎌鼬のように無から一瞬にして裂傷が生じていた。
「うごぁぅ!? 後ろかァ!!」
 傷を負ってクロスの存在を感じ取り、バルバロス兄弟は振り向き様フレイルを叩きつけてくる。だがそこは空虚。生え揃う木々のみが無残に叩き潰される。
 再びクロスの姿を失ったバルバロス兄弟へ、今度は側面から鎖が伸びた。足に巻き付き締め上げて、厚い筋肉を引きちぎっていく。
「がぁぁ!? どこだテメェ!!」
 斧を振り子のようにして足元を刈り取っていくが、クロスは遠くから仕掛けている。鎖も役目を終えて引き戻され、バルバロス兄弟の攻撃はただ禿げた大地を作るだけだ。
 一手一手、決して強振しない確実な攻撃。クロスが積み重ねるダメージはバルバロス兄弟を徐々に追い詰めていく――。

成功 🔵​🔵​🔴​

パルピ・ペルポル
まぁ元から強かったのは事実なのでしょうけど。
現状で本来の自分たちはどの程度残ってるのかしらね、この兄弟。

オルキヌスの瞳は古竜の骨のマン・ゴーシュで受け止めてというか影に隠れて防ぐわ。
そしたらエプロンのポケットから以前心折れそうになりながら折った5mの立体ドラゴンの折り紙を取り出して、有為なる写しで増やして三つ目と原始の魔物に攻撃させるわ。
ついでに万羽鶴も飛ばしておくわ。これらは生物ではないから邪魔かもね。
その間に周囲に雨紡ぎの風糸を展開、三つ目に視認されないように背後に回りこんで穢れを知らぬ薔薇の蕾で拘束して、雨紡ぎの風糸で腕の1本でも切り落としてあげるわ。


シノギ・リンダリンダリンダ
シンプルに大暴れするのはありがたいですよ三つ目
特になにも考える事なく殺せますので
いえまぁ悲しい過去があった所で殺しますけど

退化ビームをくらった所で意味はない
ミレナリィドールである自分の退化。すなわちロールアップ直後
それは思考能力も設定されていない、割り当てられた仕事をこなすだけの存在
海賊らしく、財宝を奪い、目の前の敵を殺すだけの存在

ドールのガワを排出。【憤怒の海賊】を解放
漆黒の呪詛の霧、霧の中の黄金の星々、そして無感情に目の前を殺すだけの人型のモノ
霧を広げ、原始の魔物を弱らせ、腐らせ、黄金にする
その霧は三つ目にも広げ、さらに濃縮して拳に纏い、殴りまくる

排除。排除。排除
眼前の敵対勢力の排除を遂行


田抜・ユウナ
●準備
ガスマスク
手榴弾各種を持ち込める限り

●挑発
選択UCで装備欄の【真の姿】千里眼を疑似再現
グリモアと同化した両目を示して「あんたら、コレが目当てなんですって?」と
退化させたら失くなるわよ …なんて、まあ通用しないか

●戦
初手は催涙弾をばら撒き、爆音と刺激性の煙で聴覚・嗅覚・視覚を遮る
ダメージよりも妨害重視。オルキヌスの瞳、魔獣の群れ、両者から身を隠す
完璧に隠れられるなんて自惚れてはいないけど、狙いが甘くなれば致命傷を避けるくらいできるでしょ

私はガスマスクで防御しつつ、千里眼による透視で視界確保

未来視でタイミングを計り、攻撃用の爆弾を巨人の足元に。攻撃力の低い催涙と思わせといてドカーンよ



●究極の圧殺劇
(まぁ元から強かったのは事実なのでしょうけど。現状で本来の自分たちはどの程度残ってるのかしらね、この兄弟)
 二頭の巨人、バルバロス兄弟。腕こそ頭の分だけ用意されているが、足は人並みの二本であるからどちらも完全、とは言い難い。
 パルピ・ペルポル(見た目詐欺が否定できない・f06499)は継ぎ接ぎに継ぎ接ぎを重ねた肉体を見上げていた。
(シンプルに大暴れするのはありがたいですよ三つ目。特になにも考える事なく殺せますので……いえまぁ悲しい過去があった所で殺しますけど)
 シノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)はバルバロス兄弟の三つ目を全く恐れることなく、むしろ視線を自分からぶつけていこうというほどに睨みを利かせていた。弟のハイレディンが持つ瞳は肉体及び精神の退化を齎すが、秘策あり――というよりは、退化してこそ発揮する真価を備えている。
「あんたら、コレが目当てなんですって?」
 同じように瞳を向けていたのは田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)。そこにあったのは彼女がグリモア猟兵たる証明の、暁色のグリモアだ。
「そいつが……グリモアかぁァァッ!!」
「退化させたら失くなるわよ……って聞いちゃいないね。『オルキヌスの瞳』が来るわ!」
 眼窩より迸る魔の輝き――オルキヌスの瞳。視線を浴びれば瞬く間に原始へと回帰するが。
「大丈夫!」
 パルピは短剣マン・ゴーシュを正面に構えて身を隠す。パルピよりも大きい短剣はハイレディンの視線を遮り、彼女を退化力の外へと逃がしていた。
 他方、シノギはその瞳を直視する。退化すれば通常は知的生命体としての劣化を引き起こすが、彼女はミレナリィドール。行きつく先はシノギの原初――思考せず、ただ割り当てられた仕事をこなすだけの存在。
 それは何か。シノギは海賊だ。ならば、それは海賊らしく、財宝を奪い、目の前の敵を殺すだけの存在へ。
 ドールを捨てよ。呪詛と強欲と黄金で満たされた死霊海賊の王となれ――!
 シノギから撒き散らされる霧がドーム状に膨らみ、一帯を腐敗させていく。途中、樹林の中から翼竜が飛び立ったが、霧の拡散速度からは逃れられず呑み込まれ、腐敗し黄金に成り果てた。
「うぐぅぉぉお! なんだこりゃあ!?」
 霧は生傷に染みる。ここまで猟兵達の攻撃をいくつも受けて消耗した状態ではシノギの霧がよく効くようだ。
 傷口はじゅくじゅくと紫色の泡を吹き、腐敗がじわじわと肉の内部へと進行する。
(『これ』の防御用に持ってきたわけだけど、そういうのも持ってるのね)
 ユウナはガスマスクを装着。それは広がってくる霧を防ぐのにも一役買ったか。おそらく味方となる者達には影響しないのだろうが、気分的なところではぐんと安心感が出る。
「一気にあの瞳を無力化するよ!」
 用意した催涙弾をありったけ上空にぶちまけた。ボン、ボボンと破裂すると霧に混じって白煙の催涙剤が広がり、バルバロス兄弟の顔まで到達する。
「オルチ兄! 前が! 前が!」
「てめぇらァ!! 生かしちゃおけねェ!!」
 視界を失ったバルバロス兄弟は腕という物量に任せて遮二無二武器を振り回す。狙いなどあったものではないが、それでも何かの偶然で当たってしまえば一撃で沈めてしまえるほどの威力だ。
 それはあたかも台風のように三人を襲い始める。
「こんな時は……」
 パルピはエプロンのポケットをごそごそと漁る。まるで四次元空間に繋がっているかのように、サイズを超越して収納できるポケットだ。その中で目的の物の端をぎゅっと掴むと、全身を使って引っ張り上げた。
「何度も諦めそうになったけどちゃんと作ったんだから、活躍してよね!」
 飛び出す絵本さながらの立体ドラゴンが三つ目島に上陸。その大きさはバルバロス兄弟に匹敵する。
「道具は使い方次第っ!」
 パルピはそれをさらに複製し、三つ目島をドラゴンで制圧した。複製されたドラゴンは95体ともなれば、いくらバルバロス兄弟と言えど対処しきれない。
「うおぉぉぁあ!? 動けねぇ!!」
 ドラゴン達はバルバロス兄弟を四方八方から羽交い絞めにしていく。何体かは剣や矛により散らされていたようだが、腕を全て取ってしまえばもうこちらのもの。
「排除。排除。排除――」
 シノギは蠢く巨体を駆け上がり、自らに与えられた「仕事」を全うする。自分が撒いた霧を拳に濃縮し、壁のような胸板を殴打、殴打、殴打の嵐。
 眼前の敵は巨大で、シノギにはそれしか映らない。内より蝕む腐敗が肉を脆くする。殴りつける度に肉片が散っていく。
「あまり必要なさそうだけど、ついでよ!」
 バルバロス兄弟の背後へ回り込むパルピの手から万羽鶴が飛んだ。小さけれど万集まれば空を埋め尽くす。追い討ちとなり三つ目は彼女達三人の姿を全く捉えられなくなっていた。
「……なるほど、三人の攻撃が丁度交わる瞬間があるわね」
 今のユウナの双眸はグリモア。故に未来を視ることが可能となっている。今はシノギがバルバロス兄弟を押し込んでいるだけだが、裏へと回ったパルピが展開する雨紡ぎの風糸が腕を刎ね飛ばす時が来る、と。
 攻撃用の爆弾もこれまたありったけ。撒き散らす場所には事欠かない巨人の大足だ。
 そしてパルピは背後から茨を伸ばしていよいよ完全にバルバロス兄弟の動きを封じる。地へ縛り付けるように全身に巻き付いた茨は、もはや指一本動かすことも許さない。
「さぁ、覚悟しなさい!」
「排除――」
「ここで――はい、ドカーンよ」
 バルバロス兄弟の腕を絡めとる風糸がひゅるんと肉を締め上げ、一気に輪切りで切断する――と同時にシノギの拳が胸を抉り続けた果てに巨人の鼓動を見て、しかし好機とも思わず愚直に拳を叩き込む――と同時にユウナは両足を一瞬で破裂させる特撮ばりの大爆発を引き起こした。
「おぉぅぅぉお!? お……がぁ……」
 もはやどちらの断末魔かもわからぬが、足という支えを失った巨人はシノギの拳圧に押されて天を仰ぐ。
 しかし霧と催涙に塗れては光を見ることもなく、巨人はついに打倒されるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月24日


挿絵イラスト