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お届けします、君のお手紙!

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●恋する乙女がお手紙書いた
 アルダワ魔法学園の地下迷宮も、この時期はなんとなく華やいだ空気に満ちている。それは思春期の男女がパーティーを組んで、地下深くの暗く狭い場所を探索し、そして肩を並べて迷宮の奥から現れる災魔を倒す訓練を続けていれば、メンバー同士でそんな雰囲気になるパーティーというのも無くはないだろう。
 今、訓練を終えて迷宮から学園へ戻る道を進んでいる三毛柄のケットシーの少女もまた、そんな学生の一人だった。彼女はそっと、制服の内ポケットに入れた手紙を取り出す。宛先は同じパーティーの精霊術士の人間だ。ケットシーである彼女に、彼はとてもよくしてくれた。背の届かない高い場所の本を取ってくれたり、迷宮の床に出来ていた彼女では飛び越せないほどの大きな割れ目を一緒に飛び越えてくれたり、たとえ種族は違っても彼の心根の優しいことはよく知っている。だから彼女は、手紙を送ろうと思ったのだ。
 彼の好意がそういうものでないとしても、彼へ向ける自分の気持ちは嘘ではないから。いつも助けてくれるお礼と共に伝えようと、朝も昼も夜もなく、分厚い辞書を抱えて一文字一文字考えて、ようやく今日の朝に手紙を書き終えたばかりだった。
 いつ渡そうかと考えたら緊張してしまって、いつものように話そうとしてもぎこちなくて、この様子では探索も難しいから今日はもう解散、と別れたのがついさっき。

「もう、わたしのいくじなし!」

 これでもマジックナイトなのに。腰に下げたケットシーサイズのルーンソードを見て、またため息が飛び出した。こんな調子じゃ、渡せるのはいったいいつになることだろう。

「めー、めー」
「そうよ、わたしなんてだめだめのめーよ……めー?」

 白い山羊が彼女を見ていた。正しくは、彼女の持っているお手紙だ。
 きらーん、やぎさんの目が光る。めーめー!

「あ、だ、だめー! この手紙はめっ、めーー!」
「めー!」

 奮闘むなしく、颯爽とお手紙を奪い去ったやぎさんは素早い動きで迷宮の奥へと逃げていく。ケットシーの彼女はがっくりと膝をついてやぎさんの後ろ姿をただ呆然と見つめていたが、ふと感じた匂いに鼻をひくひくと動かした。その匂いは、やぎさんの走っていった方から漂ってくる。

「なにかしら、この甘いにおいは……チョコレート?」

●甘いお手紙奪還作戦
 同じケットシーが被害者というのもあるのだろう、今日の甚五郎・クヌギ(左ノ功刀・f03975)はいつもよりもちょっとだけ、予知の内容を伝える声に力が入っていた。

「真心こめて書いた手紙を奪ってゆくなど、許せぬな!」

 実はこのやぎさん、同じ迷宮の周辺で他にも事件を起こしていた。ケットシーの彼女のように、手紙を持っていた生徒がしろいやぎさんに出くわしているのだという。しろいやぎさんの目当ては手紙だけらしく、手紙を奪ったらすぐに迷宮へ戻っていく。だがもちろん、迷宮にまで持ち込むのだから、その手紙は持ち主にとっては何よりも大切なものだ。取り戻そうと、しろいやぎさんを追いかけたはいいものの、トラップだらけの迷宮に生徒たちは撤退を余儀なくされている。

「だからこそ、我輩たちがこの事件を解決せねばならぬのである」

 しろいやぎさんが逃げた先は、甘いチョコの香りに満ちたチョコレート・ダンジョン。床はチョコでぬかるみ、チョコの噴水湧き出る壁あり、天井からは氷柱のごとく降ってくるチョコの塊ありと、どれだけチョコ好きのフロアボスが作ったのかと言いたいほどにチョコレート尽くしの迷宮だ。今言ったほかにどんな罠が待ち受けているのかは、突入してみなければ分からない。
 だが、これ以上放っておいては、どれだけの生徒が被害にあうことだろう。バレンタインも近いのだ、しろいやぎさんを倒して手紙強奪事件をここで打ち止めにしてほしい。
 誰だって、好きな人に書いた手紙が届かないのは辛いだろう。その気持ちを胸に、どうか頑張ってしろやぎさんとフロアボスを倒してきてほしい。

「そうだ、しろいやぎさんであるがな。きゃつは手紙に弱い。内容はなんでもよいので手紙を懐に持っていれば、きっとあちらから寄ってきてくれるだろうな。もし誘き寄せるつもりなら、覚えておくとよいぞ」

 迷宮へ向かう猟兵たちへとかけられた助言の言葉。そしてクヌギは勢いも強く、頑張ってくるのだぞ!と拳を握って、猟兵たちを送り出した。


本居凪
 二月です。チョコレートです。チョコレートトラップダンジョンです。
 バレンタインを前にどこまで進めるか、分かりませんが頑張っていこうと思います。
 宇宙での戦争シナリオがほぼ一ヶ月の間出るようなので、こちらは戦いの息抜きにでもどうでしょう。気持ち軽めでコミカル寄りの雰囲気になると思います。

●~解説~
 一章:ダンジョン探索。チョコトラップを抜けて、迷宮の奥へごーごー。
 二章:中ボス戦。恋する乙女の手紙を奪っていったにっくきしろやぎさんを倒して、皆の手紙を取り返そう。めーめーめー、しろやぎさんは仲間を呼んだ!
 三章:フロアボス戦。しろやぎさんの逃走を手助けしていた、チョコ迷宮の主を倒そう。ボスの正体は、会ってからのお楽しみということで。

 初めてのワールドのシナリオで迷宮の描写などに不慣れな部分もあるかもしれませんが、皆さまのプレイングを心よりお待ちしています。
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第1章 冒険 『チョコは食っても食われるな』

POW   :    チョコがひたすら美味しい。チョコトラップを味わいながら進む

SPD   :    チョコなんかもうこりごりだ。チョコトラップを無視して進む

WIZ   :    チョコで遊ぶんじゃありません。チョコトラップを避けて進む。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

久留米・圓太郎
※対しろいやぎさん用の手紙は、既に持っています

俺はどういうわけか、チョコが苦手でな。
どうやら、猫の体質(チョコで中毒を起こす)まで合体しちまったらしい。
(チョコの香りで、軽くくらっとしながら)

ま、それを言っても仕方ない。
何にしても、食い物で遊ぶのはよいことじゃない!

「吹けよ、突風!!」
impetus ventiで突風起こして、チョコ吹っ飛ばして道を作る。
さてどれだけの「罠」を吹き飛ばせられたか…。
(しくじったら、俺はチョコの成分が悪さして、腹痛をおこすだけの事。そうなると、この先が辛くなるから、ここに来る猟兵は俺のあとに続いてくれ!)


狐宮・リン
愛の気持ちは愛する人の元へ……!
お手紙、取り戻さねばなりませんねっ……!

一応恋人に書いた手紙も持参していくことにしましょう……!
【WIZ】
残像1、属性攻撃1、武器受け1、勇気1、おびき寄せ2、掃除1、第六感1、オーラ防御1

霊刀【白狐】は熱の属性を纏います。
ユーベルコード【守り狐】に熱の属性を持たせてトラップを避けながら進みます。

ちょっと……食べてみたいけどダンジョンですし拾い食いは乙女として……ぐっとがまん!

進行に邪魔なら沼等は熱を奪い固めて進みます。
視認できる、自らに当たりそうなチョコは熱を与えて硬度を下げます。

進行は守り狐に前後を守らせる形で奥に向かいます。


リュカ・ノットミー
恋する女の子のお手伝い?
ふーん、やぎさんが…
動物さんが悪いことしてるなら止めてあげたいな
恋する女の子のお手伝いって素敵だしね
ぼくでよければお手伝いさせてもらおう

っていってもダンジョン探索からかぁ…めんどくさいなぁ
ライオンライドでライオンさん呼び出して、後はお願いしちゃおうかなぁ…許される?

ふわぁあ、ライオンさんの背中はやはりよいもふもふだ…チョコレートの甘い匂いの中でもふもふ散歩、いいねぇ

ライオンさん、あとは任せたよ

(基本やる気無しの子ですが、巻き込まれ等大歓迎です)



●探しにいこう、しろいやぎさん

 心くすぐる甘い匂いの漂ってくるチョコレート・ダンジョンの入り口。そこには恋するケットシーの彼女を始めとした乙女の為に集まった猟兵たちの姿があった。
 集まった者同士で顔を見合わせて、それぞれの思いを胸にいざ、最初の一歩を踏みだす。たとえどんなトラップが待ち受けていようとも、彼らならきっとこのダンジョンを乗り越えてフロアボスも倒してくれるはず。迷宮の入口で彼らを見送る魔法学園の生徒たちには、その背中がとても広く見えていた。



「はっ………くしゅ!!」

 ダンジョンに突入して、十分ほど経っただろうか。
 まだ何もトラップと呼べるトラップには遭遇してはいなかったが、既にこのチョコレートのダンジョンに参りかけている者が一人。
 それは久留米・圓太郎(自称魔法使いの一番弟子・f00447)である。彼はチョコを苦手とする体質らしく、チョコの匂いですらも彼にとっては頭をくらくらさせる軽い毒のようなものに感じられて、歩く度にくしゃみをひとつ、何時間も正座させられた後のように、足取りもややおぼつかない。
 しかし彼もこのダンジョンへ突入した以上、このまま離脱なんてできっこない。用意してきたしろいやぎさんをおびき寄せる為の手紙だって用意しているのだ。チョコの匂いくらい、なんのその。
 しかし圓太郎の想像以上に、このダンジョンの内部は至るところがチョコだらけ。
 足元が溶けかけたチョコでぬかるんでいる場所はまだいいほうで、壁からチョコの湧水が吹き出していたり、曲がり角を曲がったらいきなり目の前にチョコで出来た葉っぱがわんさかついた木の枝が現れたり、通ろうとした一本道の壁面からチョコの矢が飛んできたりと、チョコ嫌いが入ったら失神やむなし、しかしチョコレート好きが入れば狂喜乱舞しそうなほど、見事なまでにチョコレートで埋まった空間だった。

 あまりにも色々なものがチョコで出来上がっているせいもあって、チョコで遊ぶんじゃない!と思った圓太郎であるが、その横をのっそりのっそり、【ライオンライド】で召喚したライオンに乗って進むリュカ・ノットミー(エルフの聖者・f06173)は実にのんきな様子だった。

(動物さんが悪いことしてるなら止めてあげたいな……恋する女の子のお手伝いって素敵だしね)

 そうは思うが、リュカにはあんまりやる気が無い。このダンジョンだって、正直攻略なんて面倒だったりする。だからとりあえず、進むのはライオンさんにお任せだ。手触りの良いもふもふの背中に跨って、ふわふわのたてがみを触りながらダンジョンを進んでいく。落ちないよう首に腕を回して、たてがみにぼふんと埋まるリュカ。
 ダンジョン中から香ってくるチョコの匂いとライオンさんのもふいたてがみに包まれていると、なんだか幸せな気分になってくる。

「ふわぁあ、ライオンさんの背中はやはりよいもふもふだ……ライオンさん、あとは任せたよ」

 そんな言葉を受けて、リュカを背中に載せているライオンは彼が落ちないようになるべく身体を揺らさないように歩き、右も左もチョコレートのダンジョンにその大きな足跡のスタンプをぺたぺた残して進んでいく。
 ごろごろ転がってくる大きな丸いチョコ玉も、ライオンの爪をぶんと一振り。ライオンが進むには小さな穴は、両手の爪を振り上げて、塞いでいたチョコの壁ごと壊して進む。罠を無視するように進むストロングなライオンスタイルは、ライオンの手足やしっぽをチョコに染めることにもなったが、そんなことは気にせずに、リュカを背にのせてライオンは進むのだった。

 リュカと同じように、動物の力を借りて進む狐宮・リン(妖狐の若女将・f03275)。彼女は自分の霊刀【白狐】にチョコを溶かせる熱の属性を持たせ、それを【守り狐】として自分の周囲に護衛として放っていた。
 ケンケン、こんこん。エネルギー体のほんのりあったかな白い狐たちがリンの周囲をぐるぐる回って、リンに飛んでくるチョコ矢を溶かしていく。

「愛の気持ちは愛する人の元へ……! お手紙、取り戻さねばなりませんねっ……!」

 熱を帯びた狐たちに負けないくらい、リンのやる気も熱を持っている。彼女の愛しい恋人へ宛てた手紙を入れた場所へ服の上からそっと触れて、やる気パワーが更にアップ。恋する乙女はチョコ特攻、その恋心は硬いチョコも溶かすのである。

「チョコレートもちょっと……食べてみたいけどダンジョンですし、拾い食いは乙女として……ぐっとがまん!」

 ぐっ。恋する乙女がチョコ特攻なら、チョコは甘いもの好き特攻。匂いたつ甘い香りの誘惑が彼女の鼻とお腹をくすぐるが、乙女としての意地がリンを思いとどまらせる。がんばる主に狐たちも、目の前を流れるチョコの川の温度を冷やして固めながら、ナイスご主人!とお互いの手をハイタッチさせてぽこぽこと可愛らしい拍手の音を響かせるのだった。

 そんなこんな、進む彼らの前にまた、巨大なチョコレートトラップが姿を現す。彼らが辿り着いた少し広めの広間、滝のようにどうどうと流れて落ちるチョコレート。しかしここまでの道以外、この部屋に進める道は見当たらない。
 さて行き止まりかと首をかしげて悩む猟兵たちだが、圓太郎のチョコに弱い体質は、わずかなチョコの匂いの中にある、より一層濃いチョコの匂いを感じ取った。

 もしや。
 まさか。

「この滝の先に……道がある! 吹けよ、突風!!」

 しくじれば痛いのは自分のお腹。だがここで、突破口を開ければ。彼が迷ったのは束の間だ。流れ落ちる急流の滝の目の前に立って、魔法の杖を滝へと向ける。
 圓太郎の【impetus venti】は風を呼び、杖の先から滝の向こうへ向かって、滝を割るほどの突風が吹き付ける。左右に開かれた滝の奥には、さらに迷宮の深くと続く道が見えて。

「めっ?! めぇえーーー!」

 ぴょんぴょん、滝の向こう側から様子を見ていたのだろう。身体のあちこちに茶色のぶちをつけたしろいやぎさんが、突然割れた滝に驚き、更にその向こうにいたライオンに慌てた様子で、すばやくぴゅーんと猟兵たちの前から逃げたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アニエス・エーラ
手紙を書いて渡そうとするその勇気を台無しにするなんて、とても許せる行為ではありません!
それに、このチョコレートの量…栄養不足の方々にあげられればどれほど助かるでしょう
ですが、何が混ざっているか分からない物を配るわけには行きませんね
食べ物を粗末にする行為も許せません!
手紙は…食べられてしまうのですから、少しだけ、思いを…やっぱり、私には書けません…
手にとった本の内容を書き、オーラ防御と第六感で罠を避けて進みましょう
硬いチョコは剣で受け流し、深そうな場所はユーベルコードで吹き飛ばせるか、試してみます
先に行かれた方が怪我をなさっていたら、祈りで回復をしなければ、ですね


ダリア・エーデルシュタイン
恋文を盗むとは、いけないヤギさんだな。
だが私も怪盗を名乗るはしくれ。盗み返すのは得意さ。
必ず少女の恋心の象徴、盗り返してみせよう。

逃げるヤギさんに向けて『ハートの予告状』を送ろう。
「私がキミにあげる手紙は、コレさ」

動きを封じられたら、そのままチョコの滝を越えて白ヤギさんへと迫る。
チョコだらけになるのが考えものだけど仕方ないな。

「手紙に込められた想いに惹かれるのは分かるが、それを奪い取るのはいただけない。少女の恋心、この怪盗エース・オブ・ハートが、盗り返させてもらうよ」
白ヤギさんの身体検査をして、奪い取られた手紙を全て盗り返すよ。


リュカ・ノットミー
ん、なぁに?大きな音…
はっ!やぎさん!!って、えええ、逃げ足早い!

ライオンさんにお礼を言って、一回戻ってもらおう
幸せな時間をありがとう!

【小さき追跡者の召喚】でネズミさんを召喚
ネズミさんお願い!やぎさんを追いかけて!

場所がわかったら、みんなに教えて一緒に進んでいこう

うまくいくといいんだけど



●追いかけて、しろいやぎさん

 ライオンの背中でゆったりまったりもふもふお休みタイムの途中だったリュカだったが、聞こえてきたしろいやぎさんの声に目をぱちり、まだもふもふの余韻に心引きずられながらもその顔を上げる。

「……ん、なぁに?大きな音……はっ! やぎさん!!」

 ぱっちんと、しろいやぎさんとリュカの乗るライオンの視線が一点で結ばれて、一瞬やぎさんの時間が止まる。

 肉食と草食、食う者と食われる者の二人はチョコレートというすべての者に食べられるダンジョンの中で今、出会──う、前に逃げられた。

「ん、めーーっ!」
「って、えええ、逃げ足早い! ま、待ってってばー!」

 めぇー、めぇえー、めめっ!めーーっ!

 ダンジョンの中に反響している、しろいやぎさんの声。
 先ほどの滝を越え、猟兵たちはその声を追いかけて、更にダンジョンの奥へと向かって進む。相も変わらずダンジョンの中はチョコレートの上からチョコレートをかけたくらいに甘い匂いに満ちていて、先を進む彼らのお腹に直接攻撃を仕掛けてくるものの、彼らはチョコのトラップをなるべく避けて進むことになんとか成功していた。

 やぎさんの後を追いかける一人、アニエス・エーラ(オラトリオの聖者・f13932)にも、しろいやぎさんに言いたいことがいっぱいあった。今も目の前を塞ごうとするチョコの茨を剣で受け流しつつ、やぎさんを見失わないように追いかけている。

(手紙を書いて渡そうとするその勇気を台無しにするなんて、とても許せる行為ではありません!)

 恋する乙女の気持ちがわからないでもないアニエス。言いたいことが言えない子が、せめてもの思いで自分の心を伝える手段なのに、それを奪っていくなんて!

「それに、このチョコレートの量……栄養不足の方々にあげられればどれほど助かるでしょう」

 追いかけながら見た壁からはどろどろとしたチョコレートが流れ出し、水晶の原石のようなチョコレートの塊が道のあちこちに生えていた。
 とはいえ、ダンジョンにそのまま生えているチョコレートには、何が混ざっているか分からないし、そんな物をそのまま配るわけにも行かない。そうなるとこのダンジョンそのものが食べ物を粗末にしているように思えてきて、許せない。

 ふりふり、チョコがついて茶色くなっている尻尾を振って逃げるしろいやぎさんの背を追いながらアニエスは手紙のことも考えていた。……どうせ食べられてしまうのですから、少しだけ自分の思いを書いても、なんて思いながらも、結局。

「……やっぱり、私には書けませんでした……」

 がっくり、肩を落としてしまう。いつかアニエスも、手紙を書いた彼女たちのように勇気を出せる日は来るのだろうか?胸騒ぎに屈んだアニエスの頭の上を過ぎ去るチョコの鉄球。行っては戻って、揺れる振り子はまるで、彼女の心のようにも見えた。


 ちょろちょろ逃げるやぎさんを追いかけて、ダンジョンの通路の端をちゅうちゅう追いかけていく小さなねずみたち。リュカが【小さき追跡者の召喚】で呼び出した彼らもまた、しろいやぎさんの追跡部隊だ。ここまで乗せてもらったライオンさんに幸せな時間のお礼を告げ、代わりに召喚した彼らとリュカは五感を共有して、ダンジョンの床に残るやぎさんの足跡を追い、ダンジョンの壁に開いた小さな穴を潜り抜け、一緒にやぎさん探してチョコレートの道を進んでいく。

「めーめーぇ! めーえぇっ!」

 ねずみたちの追跡に、流石のしろいやぎさんもややお疲れの様子。
 ちらっと後ろの様子を伺っては、しゅーんとした響きのめぇ~の声。

「よしよし、あと少しで追い詰められそうだね」

 その様子を見てダリア・エーデルシュタイン(反撃の怪盗エース・オブ・ハート・f12598)は密かに笑む。

「恋文を盗むとは、いけないヤギさんだな。だが私も怪盗を名乗るはしくれ。盗み返すのは得意さ」

 必ず少女の恋心の象徴を盗り返してみせようと、ダリアは隠し持っているカードへ手を伸ばして、やぎさんの後ろへ忍び足。しかし後ろに迫るダリアに気付いたやぎさんはぴょいんと跳びあがり、ジャンプで流れるチョコの川へダイブ!

「めっ、めぇーーーーぇえーー」

 ばちゃばちゃとチョコの水しぶきを跳ね上げ、まっしろな体を半分以上チョコ色に染めて川を泳いで進むやぎさん。くるくると川の流れにあわせて一回転しながら、めーめーと追いかけるダリアたちを挑発するように鳴いている。

「めっ、めぇ、めぇぇっ。めっぷ、めぇ、めー!」

 ……もしやあれ、ただチョコの川に流されてるだけでは?

 ともかくやぎさんを捕まえなければ、恋する少年少女に安息は無い。川に近づいたアニエスが剣を構えると、その剣先は鈴蘭の花びらへと姿を変える。ダンジョンに満ちるチョコの匂いを、わずかな間、すっきりとした鈴蘭の仄かな香りが上書きしていく。舞い散る鈴蘭の花びらの嵐が川に流れるチョコレートごと、地上へしろいやぎさんを吹き飛ばす。

「めっ!!」

 しかしふわもこの身体は伊達ではなかった。しろいやぎさんはチョコと鈴蘭の花びらにもまれながらも見事に着地、ぷるぷる体を震わせればチョコ色の鈴蘭の花びらがはがれ落ちていく。

「ねえ、やぎさん。手紙が欲しくないかい?」
「めえ?……めぇ!!」

 川から上がったばかりのやぎさんに声を掛けるダリア。彼女は指に挟んだ白い封筒を見せつける。それを見たしろいやぎさんは目の色を変えて、彼女から手紙を奪い取ろうと機敏な動きでダリアへと向かっていくが、

「私がキミにあげる手紙は、コレさ!」

 くるり、裏返した表には彼女の──怪盗エース・オブ・ハートのトレードマーク。しろいやぎさんはそれが手紙であればなんであっても食いつく定め。なぜならお手紙は美味しいのだ。例えそれが怪盗からの予告状でも、美味しいのだ!!

「手紙に込められた想いに惹かれるのは分かるが、それを奪い取るのはいただけない。少女の恋心、この怪盗エース・オブ・ハートが、盗り返させてもらうよ」

 ダリアの予告状をもしゃもしゃ、もぐもぐ食べるやぎさん。動きを止めたやぎさんへ近づいて、ダリアはその体からやぎさんが奪った手紙を取り返そうともふもふの白い体へと手を伸ばす。

「メぇっ、メェーーーーー!」

 悪漢に襲われた乙女の如き、やぎさんの鳴き声がダンジョンの天上へむなしく響いていたものの。奪われた手紙の大半はもう食べてしまったのだろうか、このやぎさんの体からは一枚も手紙は見つからない。首を傾げるダリアに、せめてこれだけはと手放さなかった予告状をもひもひ食べるしろいやぎさんはひと心地ついた後でよっこいしょと立ち上り、メッ!と握る拳、つまりはファイティングポーズをとる。

 沢山追いかけ回され、手紙を奪われそうになったしろいやぎさんの嗅覚は、猟兵たちが手紙を持っていることなどお見通し。

「めぇー!!!」

 お手紙おいてけ、とばかりに声高く鳴くやぎさん。そんなしろいやぎさんの声に応えるように、ダンジョンの奥からめぇめぇの大合唱が聞こえてくるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『グルメなしろやぎ』

POW   :    めぇめぇじゃんぷ
予め【めぇめぇ鳴きながらぴょんぴょん跳ぶ】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    おてがみはりけーん
【カバン】から【何通ものお手紙】を放ち、【視界を埋める事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    めぇめぇタイム
【めぇめぇと、歌う様な鳴き声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●めぇめぇ一匹に含まれるめぇめぇ分はめぇめぇ一匹分です

 めぇー。めぇーー。
 めぇぇーー。めぇーーー。
 めぇー、めぇー、めぇー、めぇー、めぇー。

 輪唱。メとエとェの音が重なりあって、ダンジョンの壁に反射する。
 合唱。歌声のように、しろいやぎさんたちの心もひとつ。

 お手紙、お腹いっぱい、食べたいめー。
 邪魔するなんて、許さめぇーーー。

 言葉は無くとも、めぇーだけでも。彼らのそんな声無き声が伝わってくる。
 猟兵たちを囲むように現れたやぎさんたちはぴょんと跳ねて。
 声をそろえて一斉に、めぇー!!と鳴いたのだった。
狐宮・リン
めぇめぇ多くないですか!?
こんなにいたらお手紙全部食べられて郵便屋さん困ってしまいます!?

食べるのやめないなら倒さなくては……

かわいい……ですが
【SPD】
霊刀【白狐】は炎の属性を纏わせます。
剣召喚は世界知識、戦闘知識を活用して召喚します。

基本戦闘は霊刀【白狐】を使用した斬撃攻撃で残像1、暗殺1、オーラ防御1、属性攻撃1、範囲攻撃1、武器受け1、暗視1をかつようします。

【狐の嫁入り】を召喚限界までで使用しやぎさん達へ一斉に放ちます。
また、突き刺さった刀剣を抜いて投げる投擲攻撃も行います。


ダリア・エーデルシュタイン
むむっ。思いのこもった手紙を食べてしまうとは……。
かわいい姿をしてなかなか悪いヤギさんだ。
しかもたくさん。
かわいいが、容赦はしていられない。
「おてがみはりけーん」が面倒そうだし、私の「カード・シャッフル」でたくさんのお手紙をかたっぱしから切り裂いていこう。
我々の視界は盗らせないよ。

「めぇめぇ泣いても、許さないよ。少女の想いを食べるなんて、それこそ『めっ』て叱るしかないぞ」
白やぎさんを叱って、飛ばしてくる手紙を切り裂いたり、落としたり、奪ったりするよ。
少しは手紙をとられる側の気持ちを味わうといい。



●しろいやぎさんは仲間を呼んだ!

 めぇーと鳴いたらめぇーと聞こえてくるのはこだまでしょうか、いいえ、やぎさんの呼び声です。一体ダンジョンのどこに潜んでいたのだろう、やぎさんたちはチョコレートの壁の向こうからぞくぞくと小部屋の中へ現れて、猟兵たちを取り囲む。
 ぴょんぴょんと飛び跳ねる様はなんとも可愛らしい見た目だが、騙されてはいけない。そのぴょんぴょんと跳ぶ動きこそ、やぎさんたちの準備運動なのである。
 ぴょんぴょん跳ぶやぎさんがいれば、めぇめぇ歌うやぎさんもいる。手紙を取り戻そうとかかってくる猟兵たちに対して、やぎさんたちも迎え撃つ気は満々だ!

 やぎさんに囲まれたリンもこの様子にはびっくり顔。熱の次は炎の属性を宿した【白狐】を構えて、やぎさんたちの共鳴しあう鳴き声に耳をぴくりぴくり、動かしている。

「めぇめぇ……って、多くないですか!? こんなにいたらお手紙全部食べられて郵便屋さん困ってしまいます!?」

 やぎさんが手紙を食べるのをやめないなら、倒さなくてはならない。どんなにかわいいやぎさんが相手でも、彼らを倒さなければ皆のお手紙はこれからも奪われて、届くはずだった想いもすべて失われてしまうのだ。

「めぇーっ!」

 ぴょんと飛び跳ねて、リンの持っている恋人へのお手紙を奪おうとするやぎさん。リンが霊刀を抜いて近付いてくるやぎさんへ燃える炎の斬撃を繰り出せば、大きくジャンプしすぎたやぎさんは避けられずにそのまま当たってしまう。
 めぇえー、と気の抜けたような声で鳴きながら、ちょっと焦げたやぎさんはころころと部屋の隅へ転がっていった。

(むむっ。思いのこもった手紙を食べてしまうとは……。かわいい姿をしてなかなか悪いヤギさんだ。しかし、かわいいが容赦はしていられない)

 何匹かの白山羊を率いてダリアへ向かってくるのは、先ほどダリアに手紙を盗られそうになったやぎさんだ。ふくしゅーするはわれにあり!とばかりに肩にさげたカバンの紐を握ってやぎさんはめーめー突進してくる。
 そのカバンの口を開けば飛び出す、彼らが奪ってきたお手紙たち。ばさばさとハリケーンのようにカバンからあふれてくる何通ものお手紙は猟兵たちの視界を埋め尽くしてしまう。
 だがしかし、流石は怪盗といったところだろうか。視界を奪うお手紙を、ダリアはその手に持ったカードの【カード・シャッフル】で片っ端から切り裂いて、紙片の花吹雪へと変えてしまう。奪われた視界を盗り返す鮮やかなカードさばきにはしろやぎさんも拍手である。
 そして、紙吹雪の向こうがきらきら光っているのを見て、不思議そうに首を傾げるやぎさん。その顔のすぐ横をかすめるのは、煌めく白刃。

「晴天でも降り注ぐ刃の雨……受けてください!」

 ひらひら舞い散る紙片の花びらの向こうから、リンが召喚した刀剣をこれでもかとやぎさんへ向けて投射する。にわかに降りだす【狐の嫁入り】に、防ぐ為の傘なんて持っていないやぎさんたちはわらわら押しあいへしあい、吹き飛ばされてまたころころころ、めぇーーと悲鳴のような声をあげてダンジョンの奥へと転がっていった。

「めぇめぇ泣いても、許さないよ。少女の想いを食べるなんて、それこそ『めっ』て叱るしかないぞ」

 降りしきる刃とカードの中、果敢にも挑んでいくやぎさんたち。カバンからお手紙を放って応戦するも、リンやダリアによってそのお手紙は破られたり切られたり、逆に奪われてしまったり。悲しいかな、どんなにめぇめぇと鳴いたって二人の乙女の攻撃は止む気配は無い。そして部屋の中へ散らばる手紙だった紙片を見て、隅にいる何匹かのやぎさんは膝から崩れ落ちている。お手紙、食べたかっためぇ……。
 そう、やぎさんたちもようやくお手紙を奪われる辛さ、悲しさを、なんとなく理解したような気がしたのだった……たぶん。

 しかし、まだまだやる気のやぎさんは残っている。
 彼らはたとえ仲間が倒れていても猟兵たちの持っているだろうお手紙を奪おうと、めぇーめぇー、ぴょんぴょん、飛び跳ねて戦う意思を見せるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

水澤・瑠璃
オブリビオンだとは分かっているけど、
可愛いわね、やぎさん達。
可哀想だけど、誰かのお手紙を持ってくような悪い子は
お仕置きしてあげるわね。

拷問具「妨害薔薇の棘鎖」でフェイントかけつつ攻撃するわ。
近づいてきたら、一度離れてやぎさんの死角へ移動。
ダガーで切り裂いて、傷口をえぐってあげるわね。

ある程度攻撃したら【Frozen Freesia】で、
まとめて相手してあげるわね。

(アドリブ、絡みは歓迎よ)



●白いやぎさんは回り込まれてしまった!

 わちゃわちゃと転がりまわりながらも猟兵たちへのチャレンジを諦めない白山羊たちだったが、いくら可愛い見た目をしていても彼らもれっきとしたオブリビオン。
 めぇめぇと互いを応援しあった彼らの攻撃もしっかり強化されているのである。パンチをすれば、当たったダンジョンの壁はちゃんと丸い形に凹んでいるし、ジャンプキックをすればしっかり着地点にはクレーターもできる。けれどやっぱり、そのめぇめぇやっている様子は攻撃する姿も含めて、倒してしまうのを惜しく思ってしまうような、可愛らしいものであった。
 水澤・瑠璃(世界放浪者・f05431)もそんな風に思う一人。

(オブリビオンだとは分かっているけど、……可愛いわね、やぎさん達)

 彼らを攻撃するのは少し可哀想にも思えるが、このダンジョンの中でやぎさんたちが学生たちにしてきた行いを思い出せば、このまま見逃すことも間違いだ。瑠璃は小さな棘が付いた鎖をしゃらりと構えて、跳ねながら近寄ってくるやぎさん達へと黒い手袋に包まれた手で、示す。

「可哀相……だけど、誰かのお手紙を持ってくような悪い子はお仕置きしてあげるわね」
 きらきらと輝く、クリスタリアンの象徴である宝石のような銀糸と紫水晶の瞳。やぎさんの動きを妨害する薔薇の棘鎖をくぐり抜けても、茨の奥で待っているのは死角から襲い来る銀色のダガー。茨に傷ついた白山羊たちの傷跡を抉るように、その一撃は彼らの体力を削っていく。
 
 「さあ、花片に抱かれて眠りなさい!」
 
 まだまだこれからと、逆手に構えたダガーを引き、瑠璃が手を広げて放った棘鎖がやぎさんたちの頭上に舞う。伸びていく鎖は一瞬にして氷のフリージアの花びらへと姿を変えて、凍てついた刃の様に降り注いでいく。
 氷片の花びらがやぎさんやフロアの壁、床と当たって砕けていく光景はいっそ幻想的でもあって。透き通るフリージアの散る中で、ただふたつ、紫水晶の色がとびきりきらきらと、輝いていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

メルフローレ・カノン
こっそり後からやってきて恐縮ですが、
オブリビオン撃破のため推参します。
……って、このしろやぎさん達がオブリビオンなのですか?
愛玩動物に見えなくもないのですが……

ともあれ、集団戦ですね。
私の得物はメインがメイス、サブが剣で
状況で使い分けます。
敵が手紙攻撃をしてくるようなので
[属性攻撃]で武器に炎を纏わせて対抗しましょう。
[怪力][力溜め]の上、[2回攻撃][なぎ払い]で
多数の敵や手紙を攻撃していきましょう。
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃については、
[見切り][武器受け]でかわしたり
[オーラ防御]【無敵城塞】で耐えたりします。
「ここは堪えてみせます!」



●白いやぎさんはふっとんでいった!

 他の猟兵たちがやぎさん達を吹き飛ばしたり燃やしたり、鎖でびしばしやっている一方で、メルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)もぴょんぴょん飛び跳ねるしろいやぎさんを相手に奮闘していた。

「このしろやぎさん達もオブリビオンなのですね、こうして飛びかかってこないなら、愛玩動物に見えなくもないのですが……」

 彼女がメイスで打とうとすれば、しろいやぎさんはジャンプでそれを避ける。だがぴょんぴょん飛び跳ねていたやぎさんの動きは戦闘に慣れたメルフローレの目で見れば、着地のタイミングも分かってしまう程に見破りやすいものだった。彼女のメイスはやぎさんへと再び迫り、二撃目が空中で回避の出来なかったやぎさんを吹っ飛ばす!
 
「めぇーめっ!」
「攻撃はさせません、全力で行きますよ!」
 
 あのメイスさえ当たらなければと思ったやぎさんは鞄から手紙を放ち、メルフローレの視界を舞い飛ぶ手紙で覆い尽くしてしまおうとする。しかしメルフローレは事前に聞いた情報からその技を警戒し、お手紙によるハリケーンへの対策を既に準備していたのだった。
 メルフローレがメイス以外にも武器として使っている西洋剣。彼女はその剣に火の属性を宿し炎を全体に纏わせ、視界を塞ぐ大量の手紙に向かって大きく振るう。炎剣はその身に纏った火焔でやぎさんの放った手紙を燃やし、メルフローレの視界をクリアにする。

「私にお手紙攻撃は通用しません。覚悟しなさい、オブリビオン!」
「めえーーーっ!!」

 メルフローレのメイスによってぽこんぽこんと吹き飛ばされていくしろいやぎさん達。彼女はその怪力を振るいに振るって、ダンジョンの小部屋に残っていたやぎさん達を一匹残らずお掃除したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『邪を祓う巫女』ヴェルぺ』

POW   :    封印の儀
対象のユーベルコードの弱点を指摘し、実際に実証してみせると、【式符から生まれた式神】が出現してそれを180秒封じる。
SPD   :    呪返の儀
対象のユーベルコードに対し【鏡から全く同じユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    結界の儀
全身を【殺生石と呼ばれる大岩】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はクネウス・ウィギンシティです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 迷宮で少年少女の手紙を奪い、学生たちの始まりそうだった青春を(その気は無くとも)邪魔をしていたグルメなしろやぎさん。その脅威はついに猟兵たちの手によって撃破された。
 だが、一体誰が逃げる彼らをチョコの迷宮へと逃がしていたのか?しろいやぎさんとの一戦を終え、喜び合う猟兵たちの頭に浮かぶ疑問。その答えは意外と早く、チョコの香りと共に彼らの前へと現れた。

「ちょっとー! あのいっぱいいたやぎさんたち、どこいっちゃったのよ!」

 声に目を向けた先には、巫女服とドレスを合わせたような紅白の衣装を纏い、頭に白い狐耳型イヤーデバイスを着けたミレナリィドールの少女がチョコレートで出来た花が盛られた籠を手に立っていた。
 彼女は驚いたように金色の目を大きく見開いてしろいやぎさんたちの姿を探すのだが、すでに猟兵たちに倒されたやぎさんの姿はもちろん見つかる筈もなく。

「猟兵……楽しい楽しいやぎさんとの時間を邪魔したのはあなたたちね!」

 目の前にいる猟兵の姿に気付いた機械人形の少女が指を突き付けて言う。……どうやら、彼女がこの事件の黒幕のようだ。

「わたしはただ、おいしいチョコとやぎさんの柔らかいお腹に埋もれて、学園のコたちの手紙から見えてくる青春模様を想像したり見守ってただけなのにー!」

 何故やぎさんたちの手助けを、と尋ねた一人の猟兵の声にそう答えて、ひどーい!つまんなーい!と両腕をばたばた振りまわす少女。実際の稼働年数はそれなりにあるのだが、その幼い見た目に引っ張られているのか、彼女の言動はまるで駄々をこねる子どものようだ。そして不満そうに猟兵たちをキッと睨みつけながら、彼女はその長く広がった袖から一枚の丸い鏡を取り出す。
 鏡面に映る猟兵たち、一触即発の空気にそれぞれの武器をしっかりと構える彼らの目からは、少女に向けられた視線の矢が見えるようだった。

「邪を祓うのがこの『邪を祓う巫女』、ヴェルぺの機能なんだから!」
「わたしの邪魔するあなたたちも祓ってあげるわ!」
水澤・瑠璃
相手に伝える為に一生懸命考えた手紙は、その人の想いそのもの。
そんな大切な想いを奪って、勝手に中身を読む、というのは
いかがなものかしらね。

ダガーと拷問具でフェイントかけて翻弄したり、
誘導弾代わりにダガーを投げつけて視線を逸らしてから、
拷問具での攻撃、してあげるわね。

ある程度まで攻撃したら、ユーベルコードを使うわ。
使うのは【Desperate attack】よ。

アドリブ、絡みは歓迎よ。


メルフローレ・カノン
なんか無邪気で憎めない少女が出てきましたが……
いろいろ理論が破綻していて、
かつ願望に任せた行動が惨禍を撒き散らしていたのですね。
少々心苦しいですが、割り切って彼女を止めます。

私の得物はメインがメイス、サブが剣で、
[力溜め][怪力]で力を込めて[2回攻撃][傷口をえぐる]で攻撃です。
また[マヒ攻撃][気絶攻撃]で敵の動きを止めて
他の人の支援もしましょう
「全力で行きますよ!」

敵の攻撃についてですが、
[見切り][武器受け]でかわし、
[オーラ防御]【無敵城塞】で防御します。
敵がユーベルコードを解析・模倣するようですが
これならほぼ無意味でしょう。
「ここは堪えてみせます!」


ダリア・エーデルシュタイン
溜息をついて巫女を見るよ。
はぁ……。随分と自分勝手なワガママで騒ぎを起こしたものだね。
心のこもった手紙を奪っては、その『青春模様』とやらも進まないだろうに。

とはいえ、厄介な能力を持っているようだし……ここはその脳録を封じさせてもらおうか。
「そんなに手紙を盗み見るのが好きならば、こちらを受け取るといいよ」
巫女に『ハートの予告状』を投げて、UC封じを試みるよ。
上手くいかなかったら、カードを大量に操って、みんなの攻撃の邪魔をさせないように牽制しようか。
人のUCや攻撃への視界を妨げるように、ね。



●乙女の言い分
 ついに現れた黒幕の少女はぷうぷうと頬を膨らませて憤る。だがヴェルペにはそもそも手紙を読んでいい権利などあるはずもない。彼女の見せるその憤りはどう考えても筋違いというものだ。
 学生たちの大切な思いが込められた手紙。それを奪っていったしろやぎさんたち。それを手助けしていた上に悪気から行ったのではなくとも人の手紙を盗み読んでいたヴェルペには、自分の行いを反省するという気持ちがまったくないようだった。

(はぁ……。随分と自分勝手なワガママで騒ぎを起こしたものだね。心のこもった手紙を奪っては、その『青春模様』とやらも進まないだろうに)
 カードを手に、溜め息一つ。
 ダリアはやれやれと、道理を知らない少女の言葉に苦笑を浮かべる。

(相手に伝える為に一生懸命考えた手紙は、その人の想いそのもの。……そんな大切な想いを奪って、勝手に中身を読む、というのはいかがなものかしらね)
 瑠璃もまた、少女の身勝手な言い分に眉をひそめた。その手に握ったダガーを投げる隙を伺いながら、少女の手にある鏡へと瑠璃の目は向けられる。見た目は普通の古そうな円鏡だが、あれもどうやらただの鏡ではなさそうだ。その証拠に彼女から攻撃してくる様子はまったく見られず、こちらの攻撃を待っているようにも見える。
 とはいえ、睨みあいを続けても埒があかないし、こちらから仕掛けなければヴェルペを倒すことさえできない。

(なんか無邪気で憎めない少女が出てきましたが……)
 聞けば聞くほどに破綻している少女の思惑。願望任せの行動が生み出してきた惨状に、メルフローレも心苦しさを憶えつつも、ここで彼女を止めてあげなくては、と改めて思う。握りしめたメイスに込めた力は、きっとこれまでの被害者たちの無念を晴らす為の力なのだ。

「さあ、わたしの鏡であなたたちの技なんて、みんな跳ね返しちゃうんだからね!」

 くるくると鏡を回転させて挑発するヴェルペに向けて、最初に動いたのはダリアだ。器用な手つきでカードを広げたかと思うと、手首を返した一瞬の内にカードは一枚の手紙へと変わった。白い封筒、彼女を表すハートマークの予告状に。

「そんなに手紙を盗み見るのが好きならば、こちらを受け取るといいよ」
「あら、なにかしら! わたし、自分への手紙なんて受け取ったのははじめてよ!」

 その不用意さは、自分の持つ技への自信から来るものか。ヴェルペはダリアから投げられた手紙をくすくすと笑って手を伸ばし、予告状の封を切ろうとする──直前。

「だけどね、折角だもの、あなたたちを倒した後にゆっくり読みたいじゃない。ああ、でもあなたたちは、すぐにお手紙のお返事がほしいものでしょ?」

 ──だからね。
 くるりとヴェルペの手の中で回転する鏡。鏡面に映る予告状と、その送り主。

「先にお返事だけはしてあげるわ!」

 はしゃいだような明るい声と共にダリアへと向けて返送される手紙。それが含んでいた封じの技も合わせてまとめて、ダリアの下へ戻っていく。

「そうはいきませんよ!」

 しかしその返信を拒んだのは、ダリアとヴェルペの射線上へと割って入った鋼鉄の無敵城塞、メルフローレだった。彼女は動けなくなるハンデを追いながらも、鏡に投影された予告状から仲間を守る。

「まあ、お手紙の横取りなんて、ひどいひとね!」

 自分の行ってきた事を棚に上げて、ヴェルペはさっきよりも更にむくれていたが、その顔が何かに気付いたかのように、ぐるんと後ろへ振り返る。大きく振り上げた手から放つ式符、飛び出した式神の何体かを犠牲に、それでも何本かのダガーがヴェルペの肌に傷をつけた。

「それはあなたのことでしょう? いい加減にしなさいな」

 ──呆れたと。口に出さずとも瑠璃の目はそう言っている。聞き分けの無い子へと与える拷問具の鎖の音が続けざまに鳴って、ダガーを回避し切れずに態勢を崩していたヴェルペに手痛い一撃を加えていった。
 それがユーベルコードによる技ではなかったからか、そもそも己の体を使った回避行動自体が苦手なのか。ヴェルペは襲い来るダガーによって致命的な一撃を受けないように己の袂から式符を投げるのが精一杯らしい、続けて投げつけられるダガーにばかり視線が向いていた。そこへダリアが操る大量のカードも加わって、ヴェルペの視界を妨げ牽制していく。
 瑠璃が投げつけるダガー、ダリアが操るカード。隙を作ろうとする二人の誘導攻撃に対応しきれていないヴェルペに、瑠璃の拷問具による追撃と無敵城塞の状態から前線へと復帰したメルフローレのメイスが更なるダメージを与えるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

源・ヨーコ
これはまた、お仕置きしがいのある悪い子の登場っすねー。
他人のプライベートを覗き見る、無自覚なマナー違反ちゃんを再教育してやるっすよ!

技を跳ね返すとか言ってるっすけど、技を使う必要なんてないっすね。
おいたをした悪い子は鉄拳制裁。古来の流儀に従い、拳1つでボコボコにするっすよ。
ユーベルコードを使う振りをしてフェイントをかけ、全力で突っ込んで[2回攻撃]を使用。連続攻撃を仕掛けて手数で勝負! 物理防御は苦手っぽいから、一気に畳みかけるっすよ!



●悪戯心の代償は乙女心の鉄拳パンチ

 重なりあう波の様に続く、囮の武器と本命の技を織り交ぜた猟兵たちの連携攻撃。
 フロアボスであるミレナリィドールの少女も式符を飛ばし対抗するが、三方からの攻撃をすべて防げるわけもない。止まないダガーとカードの雨にじりじりと体も心も削り取られていた彼女は、両手を広げて胸の前で一拍、その場でくるりと一回り。
 するとヴェルペのいた場所に、一瞬にして大岩が現れる。

「もう、いい加減にしてよね! ちくちくちくちく、いたいんだからっ!」

 大岩に変化していても、会話は可能なようだ。きゃんきゃんとほえる小型犬のような少女の高い声がその大岩から発せられている。一通りの攻撃をやり過ごすと、ヴェルペは大岩から再び少女の姿へと戻っていく。

「ずうっと動けない殺生石のままなんてわたし、イヤなんだから! あなたたちだって動けなくなるのは嫌なの、知ってるはずでしょう!」

 ナイフやダガーを散々投げられたお返しに、式符から生まれた式神たちが彼女たちの攻撃を抑えようとわらわら飛んでいくのだが、そんなものは源・ヨーコ(鉄拳制裁・f13588)にとってはただ自分に向かってくる丁度いい的である。
 体の前に構えた右腕を伸ばし、拳闘家の様に寄ってくる式神たちを拳の射程に捉えて小気味良い音と共に打ち落とす。ピンクの瞳は抜け目なく式神たちの動きを追うが、口元はにっかと笑みの形に吊り上がり、白い八重歯が覗いて見えた。

「まだまだ反省の様子は無しと。これはまた、お仕置きしがいのある悪い子の登場っすねー」

 ヨーコは魔法を使えない。機械を操る頭も無い。だが彼女には、拳がある。鍛えに鍛え、研鑽続けて早三年。人呼んで『壊しのヨーコ』と呼ばれるまでに、彼女は打撃を鍛え続けた。そして今、己の身の内で燻り続けた退屈を心の炎で燃やし尽くすように、ヨーコは拳に力を込め、殴り倒すべき相手へと向けて解放する。

「他人のプライベートを覗き見る、無自覚なマナー違反ちゃんを再教育してやるっすよ!」

 悪戯を重ねて反省もしない悪い子には、古来から鉄拳制裁と決まっているのだ。二人の間を塞ぐ壁としてヴェルペが式神たちを盾のように集め寄せても、ヨーコはそれを拳で砕く。鎧さえ砕ける彼女の拳で、ふっとんでは消えていく式神たち。

「ほら、もういい加減観念するっす!」
「こっち来ないでよね。その上ゲンコツなんてぜーったい、イヤ!」
「そっちがその気なら、こっちにだって奥の手があるっすよ!」

 ぐっ、と力を込めて見せるヨーコ。大技を繰り出そうとするかのようなその行動にヴェルペは鏡を胸の前へと掲げて、ヨーコを映しだした。

「そ、それ以上近づいたってムダよ! わたしの鏡はあなたたちの技なんて跳ね返しちゃうんだから!」

 しかし、ヨーコの拳はヴェルペの掲げた鏡を弾き飛ばす。衝撃で裏返った鏡をそのまま、地面へはたき落とすように追加でもう一撃。パリィンと鏡の割れる音が響く。
 残念ながら、少女のカウンターが通じるのはそれがユーベルコードである場合に限られる。いかにもな動きをしていても、ヨーコはただの打撃を全力で行っただけなのだ。ヴェルペ自慢の鏡も、相手がユーベルコードを使っていなければ反射することもできはしない。まさに身一つ、拳による物理技一本で仕掛けてくるヨーコは、ヴェルペにとっては完全に相性が悪い相手であった。

 鏡を失ったヴェルペの目に映るのは、すぐ間近にいるヨーコの金色。
 からだが痛い。顔が痛い。頭が痛い。少女の拳が、人形の体にめり込んで、人形の機体を壊していく。

「うぅ、ぅぅぅっ!!」
「自分のやったこと、しっかり反省するっす!」
「……う、っく、なんでよ、なんで……う、うっ……うわぁぁあぁん!!」

 ぼろぼろ。悪戯を見つかった子供が親に叱られた時のように、ヴェルペの瞳から零れ落ちていく水滴。

「わたし、わるいことしてないもの、みんなが災魔に会わないようにって、まもってたのに、ずっとここで、みまもってたのに……お手紙を読むのは、悪いことだったのかな……」

 しゃくり上げながら、自分の行いを省みるヴェルペ。こんなに痛いことをされるほどのことを自分はしてきたのかと、痛みを知ってからようやく考え始める。けれどボロボロの体はもう、猶予の時を彼女へ残してはくれない。
 少女の体は崩れていく。小さな体は崩れた端から光の欠片となって零れ落ち、ダンジョンへと吸い込まれて消えていく。

「悪いこと……しちゃったのね……ああ、ごめん、なさ、い」

 小さく、呟くような少女の謝罪も。
 ダンジョンの壁に、床に、吸い込まれるように消えていった。


●あのこのお手紙、届いたかしら?

 ──こうして、アルダワ魔法学園の生徒たちに起きていた『連続手紙強奪事件』は無事に解決した。
 その後、解決に一役買った多くの『転校生』たちの元にも手紙を奪われては泣き寝入りしていた学園の生徒たちから、感謝の手紙が多数届いたらしい。
 そして、一人のケットシーの少女もまた、その小さな手に抱えた白い便箋をパートナーの少年へと渡す微笑ましい光景が、学園のどこかで見られたそうな。

 かくして今日も、魔法学園の平和は猟兵たちによって守られたのだった。
 めでたし、めでたし!

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月23日


挿絵イラスト