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羅針盤戦争〜邪剣、決戦、頑張りません

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #ピサロ将軍 #邪剣島

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「ええい、何ということだ。全く何ということだ!」
 七大海嘯の1人『邪剣』ピサロ将軍は、嘆いていた。
「『界渡り』の準備が整う前に邪剣島が猟兵たちに見つかるなどと! こんなことなら『ええ、もちろんご一緒に戦わせていただきますよ。我らが王』なんて言わずに最初から逃げておけばよかった!」
 ピサロは、ここにいない王に向かって頭を下げる動作までしながら、数日前の自分の失態を再現してみせる。
「まあ、落ち着こう。見つかったからといってすぐに死ぬわけではない。猟兵に勝てばいいのだ。いや違う、それではだめだ。『見敵必殺。先に攻撃すりゃ勝てますよ我らの王』とか言って飛び出した奴がどうなってるか思い出すんだ」
 『舵輪』ネルソン提督の真似らしいが、こちらの演技はかなりいい加減だ。
「よし、時間を稼ごう。『ピサロ将軍はすごく強いぞ。迂闊に攻め込むな』って言ってもらおう。そうしている間にカルロスが倒されればこっちは見逃してもらえるはずだ」
 自慢の高速移動で、猟兵の台詞を言うためだけに数メートル先に跳んで振り返りつつ、すぐに元の位置に戻ってくる。
「おい、聞いていたか『黄金太陽神』よ! すぐにこの島を戦いにくい感じにしろ! もちろん普通に戦ってもすごく強い私が負けるはずなどないがな!」

 偉そうに叫ぶ将軍の後ろで、不気味な太陽が熱を帯びてゆく――。


「戦争お疲れさん。新たな敵の本拠地にご案内だ」
 グリモア猟兵ダスク・ドーン(f13904)が、海図の一点にピンを指す。

 グリードオーシャン。蒼海羅針域。七大海嘯。そして、羅針盤戦争。
 敵の幹部の1人。七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍の本拠地『邪剣島』への道が拓けた。
 敵は世界を渡って逃げようとしていたが失敗し、猟兵迎撃のために剣を取った。

「敵の名はピサロ将軍。今回は警戒するべきものが多い。聞き逃すなよ?」
 1つ、敵の先制攻撃。強敵お馴染みの奴だ。
 1つ、高速移動八艘飛び。敵はかなりの速度で戦場を跳び回る。
 1つ、太陽光による目くらまし。背中の黄金太陽神から放つ光で視界を奪う。
 1つ、足元に生えた剣。普通に歩けばすぐ足が真っ二つになる。
「順に対処するとかどれか1つに対処するんじゃないぞ。全部同時だ。それが出来なければあいつに一矢報いるどころじゃない」

 続けて、ダスクは島の説明に移る。
 今回向かってもらうのは『邪剣島』。地面のいたるところから、様々な世界のありとあらゆる種類の剣が生えている。文字通り足の踏み場なんてないこの場所で、ピサロ自身は影響を受けずに高速で跳び回る。
「一方的に不利な地形ってヤツだな。でも悪い事ばかりじゃない。例えば、相手が慎重に剣がない場所を踏むつもりでも――」
 ダスクは手持ちの小さな筒のスイッチを押す。すると何もなかった空間に、フォースの刃が出現する。スペースシップワールドでお馴染み、フォースセイバーだ。
「地面に生えている剣の特性を活かせれば、敵の不意を打つことも可能、ってわけだ。何しろ、あらゆる剣が用意されている。こちらに有利に働く剣だって必ずある」

 一通り説明し終えたところで、ダスクは軽く息を吐く。
「状況は読み込めたか? 状況は面倒だが、わざわざ逃げ出そうとしたってことは『倒せる』ってことだ。信じてるぜ」
 いいこと言った風で特に何も考えていない男が、猟兵たちを見送った。


背腹かえる
 プレイングボーナス……敵の先制攻撃+八艘飛び+めくらましの光+地面から生える剣に対処する。
(敵は必ず先制攻撃してくるので、いかに防御して反撃するかの作戦が重要になります。その上で、敵の高速移動と光と地面の剣にも対処が必要です)

●このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「羅針盤戦争」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●ご挨拶
 背腹かえるです。よろしくお願いします。

 戦争シナリオ、ボス戦フラグメント1つで完結。
 相手は『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』との決戦シナリオとなります。
 リプレイが完結したら、このシナリオの舞台(本拠地)ではない、七大海嘯支配下の別な島をひとつ解放できます。そして皆さんに、敵の七大海嘯から賞金がかけられます。

 敵には先制攻撃があります。
 猟兵の使用するユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)にて攻撃を行います。
 プレイングに対策を盛り込んでください。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『邪剣』ピサロ将軍』

POW   :    太陽の征服者
全身を【黄金色のまばゆい光】で覆い、自身の【『八艘飛び』による加速度】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    八艘九連飛び
自身の【背後の黄金太陽神】が輝く間、【「八艘飛び」による超高速斬撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    三千邪剣世界
自身からレベルm半径内の無機物を【ピサロの意のままに宙を舞い、敵を襲う邪剣】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。

イラスト:もりのえるこ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「うむ。こんなところだな」
 『邪剣』ピサロ将軍は、戦場の仕上がりを見て1人納得の表情を浮かべる。

 地面の至る所に生えた剣を戦闘用に再配置した。素人にはただ散らかっているだけにしか見えないだろうが、私程の達人になれば自在に駆け回ることが可能。
 黄金太陽神も輝き続けてくれ敵の視界を奪ってくれることだろう。

「ここに私の剣技と八艘飛びも加わる。ふ、完璧だな。これだけの要素をまとめて対処など出来るはずがない。事前にこの光景を予知でもしていない限りはな!」

 決戦の開始は間もなく――。
アリス・セカンドカラー
よし、今回の犠牲者枠はこの娘に決まり♡
まばゆい光の目眩まし?知覚は視力だけじゃないのよ?とリボンで目隠しして感応能力(結界術/第六感/読心術)とエコーロケーション(聞き耳)で対処。
八艘飛びは結界術と天候操作によるダウンバースト(重量攻撃)で叩き落として、地面の剣は化術武器改造で手品用ゴム剣にしましょうか。
ふふ、こんな時の為にUCと区別できないほどに鍛えた結界術は中々のものでしょ☆
さ、ピサロと“なかよし”になりましょ♪妄想結界術に捕らえて化術肉体改造神罰で私好みのロリに変えつつ経験と能力と魂を略奪し、情熱の炎でじっくりと料理しておいしく捕食するわ♪
えっちなのうみそおいしいです♡



「よし、今回の犠牲者枠はこの娘に決まり♡」
 アリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト魔少女・f05202)が、そのコンキスタドールに狙いを定める。
 可愛らしいリボンで目隠しするアリスの表情はわからない。だが犠牲者枠という言葉から、どことなく不穏な空気を感じる。

「犠牲者だと! その奇妙な目隠しでどこまでやれるものか。確かめてくれよう!」
 ピサロが剣を抜いた次の瞬間には。アリスの結界を踏み越え、その鼻先を剣で掠めていた。そして紙一重で躱したアリスが反撃の構えを取る頃には、既に小舟数艘分ほど先に離脱されていた。
 流石に早い。しかし一度退いたなら、この隙に結界を強固にすべし。
 アリスは結界に【不可思議な祈祷師の固有結界】の力を乗せる。相手がどれだけ早くとも関係ない。アリスの中に飛び込んできたモノは、全てアリスのモノだ。
 その危険な領域に何も知らずに飛び込むピサロ。気付いた時には、手品用のゴム剣が似合うほどの幼い少女の姿にまで存在を書き換えられていた。
「何が起こった!?」
 驚愕の声を上げるピサロ。

「さ、ピサロちゃん、わたしと“なかよし”になりましょ♪」
 結界に捕らわれ、武器と身体能力を奪われ。そして、この問いかけ。答えを間違えれば、『死』。
 落ち着け。奴の今までの言動から最適な『答え』を見つけてこの結界から逃れるのだ。奴は私のことを『犠牲者』と言った。そして今度は『なかよし』と。一見矛盾するこの2つの言葉から導き出される答えは――。
「わかった! 『答え』はこれだ!」
 ピサロはアリスの結界から逃れるため、背中の黄金太陽神を差し出す。かつて、自らが侵略した人々にそうさせたように。服従の証として金銀財宝を差し出させたように。
「あら……?」
 黄金太陽神を突きつけられたアリスの反応は、鈍い。
 ……しくじったか? この天才ピサロ。ここで終わるのか……!
「……なるほど。黄金太陽神ちゃんも加えた3Pね♪」
 手放した黄金太陽神が、アリスの力で元の姿に――。
「いや違うなんだこの可愛いロリは!?」
「私好みのロリよ♪」
 2人に増えた今回の犠牲者が、情熱の炎でじっくり捕食されてゆく――。

 えっちなのうみそおいしいです♡

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
WIZで判定

ぴかぴか光る目くらましはかっこいいサングラスを対策だよ!ふふーん、どやっ!

背中の翅で宙を舞って、襲い掛かってくる邪剣を「見切り」で回避だー!
さらにはちっちゃな身体を活用して、「地形の利用」で地面に生えてる剣と剣の間を飛び回って盾にしちゃうよ♪
そのまま剣の群れに隠れながら近づいて【妖精姫のいたずら】で服の中にもぐりこんじゃえー☆
服の中に潜り込んじゃえばどんなに飛び跳ねても逃げられないぞ☆
降参するまでこちょこちょ地獄だー♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「ぴかぴか光る目くらましはかっこいいサングラスを対策だよ!」
 かっこいいサングラスを手に登場したのは、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)。
「ふふーん、どやっ!」
 ティエルがドヤっとアピールする。太陽光で輝くサングラスが眩しい。

 ――と、ご機嫌のティエルに対して。
「あの程度の小細工で無効化されるとは。やはりこの黄金太陽神は界渡り程度にしか使うんか。ここはきちんと私の剣技でお相手しよう!」
「望むところだー!」
 ティエルとピサロが、互いの剣を構える。大きさに違う2人が剣の挨拶を交わした次の瞬間、ピサロが動いた。
 圧倒的な速度で迫るピサロ。ティエルはすんでのところで、周囲に生えた剣の合間に逃げ込むことに成功する。速度で劣るティエルでも、大雑把な動きが多い八艘跳び相手ならこれで十分に渡り合える。
「ふ、私は強い。当然こういった場面に備えての動きもある」
 剣の合間を縫って進む小さな妖精相手に、八艘跳びは適切ではない。剣の広場を神速で跳び回っていたピサロは足を止め、1本の剣の上に着地する。大袈裟な構えを取った後、闘志を込めた剣の一撃で、剣の大地を吹き飛ばす。

「わわ、わー!?」
 ティエルの隠れている剣が次々に吹き飛ばされる。更に舞い飛ぶ剣がピサロの意志を乗せ、ティエルに迫る。
 このまま逃げ回る場所がなくなり邪剣の群れに囲まれようものなら。絶体絶命のピンチ。だが――。
「チャーンス!」
 ティエルは迫りくる邪剣の群れに紛れ、前に進む。足を止めて攻撃に専念していたピサロが、再び構えを変えるよりも早く。ティエルがその懐に飛び込む。
「何!?」
「へへーん。服の中に潜り込んじゃえばどんなに飛び跳ねても逃げられないぞ☆」
 さほど広くない服の中で、小さなフェアリーが暴れる。
「舐めるな! 私ほどになればどんな状況にも対応する技がある! 妖精が懐に入っても服が弾け飛んで太陽光で――。わっ、やめろ!?」
「させないぞー。降参するまでこちょこちょ地獄だー♪」

 何か言いかけたピサロの服の中で、【妖精姫のいたずら】が始まる!

成功 🔵​🔵​🔴​

クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

逃げようとしているからと言って弱い相手ではなく……寧ろ、そういう相手の方が厄介ですよね

地面から生えた剣を自分の鎖で纏めて巻き上げ、『怪力』を活かした『ロープワーク』で空中で固定
自身の周辺の空の大部分を剣で覆い隠せば太陽光も遮る事ができる

自分の足場を確保すると共に、動けば剣に身体を斬り裂かれる状態だから、ピサロも下手には動き回れない
破壊された剣は周囲から随時補充して密度を保ちつつ、随時自分の手元にも剣を補充、ピサロ相手に『投擲』で攻撃
更に大量の剣で『目立たない』がUCによる鎖が『不意打ち』の形でピサロを襲う

敵の攻撃は『オーラ防御』で防ぎつつ鎖攻撃の瞬間に『生命力吸収』で体力回復



「逃げようとしているからと言って弱い相手ではなく……寧ろ、そういう相手の方が厄介ですよね」
 クロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)が、逃げ支度を中断して猟兵を迎え撃つ敵を睨む。
 猟兵を警戒する敵ほど恐ろしく、確実に倒しておかなければならない。
 それは誰の言葉であったか。ここでピサロを逃がせば、新たな世界の危機となるのは確実。それも、今以上に厄介になって。

「そうだ! 厄介だぞ! 今すぐこちらへの攻撃を取りやめてとっととカルロスの方に――」
「逃がしませんよ」
「ふ、当然か。ならば!」
 高速で接近するピサロを、クロスの鎖が迎え撃つ。剣と鎖がぶつかる金属音が響いた次の瞬間、【蹂躙する棘の鎖】の力を解き放つ。
「棘よ、俺の血を啜れ。さあ、――罪茨よ、暴れ穿て」
 クロスの手にした鎖が無数に分裂し、全方位に広がる。
「遅い!」
 ピサロは神速の一歩で、鎖の間合いから離脱してみせる。
「やはり逃げる方を優先しますか」
 クロスは逃げるピサロは追わず、その鎖で周囲に散らばる剣を力尽くでかき集める。クロスの鎖と無数の剣が太陽光を阻み、フィールドを支配する。
 鎖と剣で組み上げた足場に立ち、クロスの反撃が始まる。鎖の外周で隙を伺うピサロに、次々と剣を投擲する。
「なかなか愉快な技を使う! だがやはり、遅い!」
 飛んでくる剣に、足元の剣。自慢の八艘跳びで、ピサロは再度クロスの元に飛び込んでくる。
 クロスが剣を投げる毎に、剣を拾い集めていた鎖が自由になる。そんな中に飛び込んできたなら――。

 しまった、これを狙っていたか……!
 八艘跳びで逃げる? いや、急な方向転換は出来ない。
 活路は、前のみ!

 哀れな獲物を、全方向からの鎖が襲う。ピサロは進路を変えず、そのままクロスを狙うために剣を伸ばす。神速の一閃がクロスの首筋に届いたその瞬間に――、止まった。
「くッ!」
 クロスの首に僅かな傷をつけたところで、ピサロは鎖によって完全に絡み取られていた。その僅かな傷から、一滴の血が滴り落ち――。
「棘よ、俺の血を啜れ。さあ、――罪茨よ、暴れ穿て」
 クロスの血を得た鎖が、目覚める。柔らかな肌の上を棘の鎖が這い回り、引き裂く。

 ピサロの血が飛び散り、昏闇の中へ沈んでゆく――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヨナルデ・パズトーリ
アレンジ連携歓迎
貴様はコルテスが如く疾く滅びよ下郎!


魔法は※高速詠唱※範囲攻撃前提

対策
目を閉じ※野生の勘と※第六感で敵を※見切り※空中戦徹底
又、敵の視界を塞ぎ地面と剣を凍結させ跳躍しにくくする為※天候操作で※マヒ攻撃と※目潰しの※呪詛と氷※属性攻撃※全力魔法を織り交ぜた30㎝先も見えない地吹雪顕現
更に其処に※式神使いと※結界術を応用し※オーラ防御を身に纏い※マヒ攻撃を用いる※存在感と※殺気を持たせた者と逆に※存在感をなくし※目立たなくした者の二種類をばら撒き八艘飛びの妨害をさせる

自身は※迷彩で※目立たなくしUC発動
※不意打ちで高速飛行の※空中戦で肉薄
※怪力の※鎧無視攻撃で剣の大地に※吹き飛ばす



「貴様はコルテスが如く疾く滅びよ下郎!」
 ヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)は、叫んだ。
 メキシコに縁のある神にとって、ピサロを名乗るコンキスタドールは許せない存在であろう。

「んん? お前からは黄金太陽神と似たような気配がするな?」
 適当にやり過ごして逃げ出すつもりであったが、黄金太陽神の力が増せば一気に界渡りまで狙えるかもしれない。あいつだけはここで討ち取るとしよう。
 うんうんと1人頷くピサロ。目の前の猟兵に感じた太陽の気配を捕獲するため、周囲の邪剣がヨナルデに殺到する。
 ヨナルデは目を閉じ、精神を集中する。あの侵略者が太陽を背負い続けている限り、ヨナルデが敵を見失うことなどない。
 向かってくる小さな気配を丁寧に躱す。ヨナルデの肌にいくつもの傷が出来るが、それに構っている暇はない。小さな気配に続いて、太陽の気配がヨナルデに迫る。
「ここじゃ!」
 急接近するピサロの攻撃を黒曜石の斧で弾き。返す刃で大地を抉り取る。舞い飛ぶ土と刃の欠片に己の呪詛を乗せ、大規模な地吹雪を巻き起こす。このまま戦えば、ピサロは視界を奪われ呪詛で動きを封じられることだろう。こんなときこの身勝手な侵略者は――。
「これで動きを封じようというのか! だがこの程度で!」
 そう、逃げるのだ。ピサロは自慢の八艘跳びで、距離を引き離しにかかる。

「逃がさん!」
 相手が直線的な動きになったところで、ヨナルデは【第一之太陽再臨】の力で姿を変える。ヨナルデの背に、血と骨の翼が広がる。いつになく、かつての民の魂がざわめいているのを感じる。これなら、奴がどれだけ速かろうとも、逃がしはしない。
 呪詛の地吹雪から一気に飛び出し、逃げるピサロの背中に斧を叩きつける。刃の大地に、ピサロの身体が転がる。
 そして、ヨナルデに変化が訪れた。奴の黄金太陽神に触れたことで、ヨナルデにも捕らわれた神の力と感情が流れ込んできたのだ。
「今度こそ終わりじゃ! 民と共に在った嘗ての妾の猛き力、目に焼き付けるが良い!」
 先ほど以上の怒りと力を込めて、小さな神が黒曜石の斧を振り下ろす!

 邪剣島に、厄災を齎す音が響き渡る――。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…警戒する事柄こそ多いけど、来ると分かっていれば打つ手はある

…これよりお前が行くべき場所は異世界では無い
骸の海の水底と心得なさい、ピサロ将軍

"影精霊装"の魔力で闇に紛れて陽光を緩和して暗視を行い、
空中戦を行う"血の翼"を広げ飛翔して地上の刀剣を避け、
さらに"写し身の呪詛"に時属性攻撃のカウンターを仕込み、
分身を破壊したら時間停滞の呪いを付与するように武器改造を施し、
無数の残像を乱れ撃ちして囮に敵UCを受け流し、
敵の動きが鈍ったら懐に切り込み吸血鬼化してUCによるカウンターを試みる

…速度に任せて分身を破壊して回っていたけど…それは悪手よ

…時間停滞の呪いは重なれば重なるほど強化されるもの



「……警戒する事柄こそ多いけど、来ると分かっていれば打つ手はある」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は、戦場と敵の様子を再確認する。
「……これよりお前が行くべき場所は異世界では無い。骸の海の水底と心得なさい、ピサロ将軍」
 界渡りで逃げようとするピサロにそう宣言する。

「骸の海か。かの地で今一度新しい主を見出すのも悪くはない」
 リーヴァルディの死刑宣告を、肯定的に受け止めるピサロ。
 余裕を見せているピサロより先に、リーヴァルディが動く。影精霊装から、陽光を遮断する闇の力を広げる。
「おっと、あまり考え事をしていると日が暮れてしまうな。行こう!」
 余裕の構えから、一気に加速する。リーヴァルディの闇の中に飛び込んだピサロが見たのは――、リーヴァルディ、リーヴァルディ、そしてリーヴァルディ。闇の中に浮かぶ、幾人ものダンピールの姿だった。
「数を揃えたところで無駄なことだ」
 ピサロは手にした剣を背中の黄金太陽神に突き刺す。太陽からおぞましい怨嗟の声が響き、ピサロの剣が輝きを増す。
 そこから先は、早かった。1人目のリーヴァルディが斬られたと気付いた時には、2人目のリーヴァルディも倒れていた。闇の中でなお輝く侵略者の剣が、血すら飛び散る間もなくリーヴァルディをその手にかけてゆく。

「これが最後だ!」
 最後のリーヴァルディが、吸血鬼化した腕でピサロの斬撃を受け止める。
「防いだ! やはりお前が本体か!」
 剣を受け止めたリーヴァルディに、ピサロが叫ぶ。自らの攻撃が、正面から受け止められるほどに遅くなっていることにも気づかずに――。
「……速度に任せて分身を破壊して回っていたけど……それは悪手よ」
「――、な、に――」
 リーヴァルディの言葉からだいぶ遅れて、間延びしたピサロの声が帰ってくる。
「……時間停滞の呪いは重なれば重なるほど強化されるもの」
 写し身の人形が与えた呪詛が重なり合い、愚かな侵略者の時を止めるほどにまでなっていた。
「――、――」
 もう、ピサロからの返事はなかった。リーヴァルディは余裕を持って【限定解放・血の閃刃】の力を発動する。速度が自慢だった止まった獲物を、吸血鬼の腕が引き裂く。

 止まった時間の中で。
 太陽が少し、傾いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

久遠寺・遥翔
アドリブ連携歓迎

イグニシオンに【騎乗】
美人だけど残念、残念だけど強い
ちょっと属性過多だなこの将軍

事前に【メカニック】で機体のメインカメラを切り
代わりにレーダーの情報をモニタに反映させるよう調整
【結界術】を展開し結界内の状況を把握し情報の精度を高める

島の上でなら【空中戦】も可能だ
生えている剣には触れないように戦える

さらに剣の丘という【地形の利用】
殺気を【第六感】で拾い敵の動きを【見切り】
ワイヤーを剣に引っ掛けてつかみばら撒く形の【範囲攻撃】で
八艘飛びで突っ込んでくる相手を【カウンター】で迎撃しつつ【残像】でかわし
避けきれないものを【オーラ防御】で耐える
初手を防いだらあとはUCで真っ向勝負だ



「美人だけど残念、残念だけど強い。ちょっと属性過多だなこの将軍」
 久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)が、愛機『イグニシオン』の中で囁く。
 本人に聞こえるように言ったらどんな反応をされるかわからない。だがキャバリア越しでの小声なら聞かれることはないだろう。
 いつもより暗い、メインカメラが切れたコクピット内で計器を確認する遥翔。

「どこかで美人の私を呼ぶ声がする。お前か? そこのでかいの!」
 何も聞こえていないはずなのに、自意識過剰な返事をするピサロ。噂に違わぬ属性過多っぷりだ。
「返事はなしか! 図体だけでなく態度もでかいようだな!」
 驚いて反応が遅れる遥翔をおいて、ピサロは勝手に戦闘を始める。
 正面から来た最初の一撃を、ぎりぎりのところでキャバリアの太刀が受け止める。人とキャバリアの体格差を感じさせない衝撃が、中にいる遥翔まで届く。
 攻撃を防がれたピサロの姿が、消える。レーダーの点滅が、背後からの攻撃を告げ。攻撃が来る方向にワイヤーを射出するも。敵は攻撃をやめ、また消える。
 敵が離れた隙に遥翔も動く。周囲に配置された剣をワイヤーで拾い上げ、広範囲にばら撒く。それから逃れるため、ピサロは更に距離を離す。

「敵が下がった! 行くぜ相棒!」
 遥翔とイグニシオンが、【太陽を灼く黄昏の剣】の力で飛ぶ。一度こうなれば、八艘跳びと同等以上の速度で渡り合える!
「速度で私とやり合うつもりか! 面白い!」
 離脱と逃走のために使うことが多かった八艘跳び。ピサロはここで、全力での攻撃に踏み切る。
 太陽を灼く連続斬りと、太陽の輝きを宿した高速斬撃がぶつかり合う。目で捉えられる速度を超えた応酬。衝撃波だけが戦場を揺るがし続ける。

 恐るべき攻防の中。最初に離脱の叫びを上げたのは、黄金太陽神。
「チッ。これからというときに!」
 ピサロの刃が、背中の黄金太陽神に向いた。その僅かな瞬間は、人の感覚やキャバリアのレーダーで捉えられるようなものでなかった。それでも、遥翔は僅かに開いた殺気の隙を逃さなかった。
「ここだ!」
 遥翔の全霊を込めて、最後の一太刀を繰り出す。

 この日、最も疾い斬撃が、黄金の太陽を灼く!

成功 🔵​🔵​🔴​

緋翠・華乃音
油断や慢心があっても間違いなく敵は相当な強者。
……どれだけ強かろうと、合理的な戦術で戦うだけだ。

――先じて、眼を瞑る。

眼だけで“視て”いると思ったら大間違いだ。
視覚が無くとも他の感覚と直観で代替すれば良い。
人体は欠けた感覚を補うために、他の感覚を研ぎ澄ますものだ。

周囲の音を、空気の匂いを、地の微振を、風の流れを。
眼を用いずに“視る”こと。

反響定位で剣の配置を確認しつつ、敵の先制攻撃を待つ。
広範囲攻撃ならお手上げだが、八艘飛びは飽くまで剣撃。

ならば最適解は回避だ。
殺意を読む。音を読む。風を読む。
知覚可能な情報を回避という行為に収斂させる。

躱したなら攻撃後の僅かな硬直にUCを用いて反撃しよう。



「油断や慢心があっても間違いなく敵は相当な強者」
 緋翠・華乃音(終奏の蝶・f03169)が、その強者を静かに見据える。
 界渡りによる逃走の失敗。度重なる猟兵からの攻撃。追い詰めているようで、まだピサロ攻略の終わりは見えない。
「……どれだけ強かろうと、合理的な戦術で戦うだけだ」

 あの八艘跳び。速度は速い。だが、動きにはかなりの癖が出ている。
 攻めるときは攪乱のためにかなりの大回りしてくる。来る方向さえ読めれば、迎撃はさほど難しくはない。次に、離脱の時の癖。こちらは本当に、真っ直ぐ離脱する。この攻めと守りの癖の違いは、あのピサロの性格故だろう。そして重要なのは、この2つの癖を切り替えるのに僅かながら隙があるということ。
 ならば最適解は回避だ。
 比較的容易に見切れる攻撃をやり過ごし。敵が離脱に入る前に仕留める。

 強すぎる光の中で、華乃音は目を閉じる。人の感覚は目だけではない。
 周囲の音を、空気の匂いを、地の微振を、風の流れを。
 眼を用いずに“視る”こと。
 精神を研ぎ澄ます。敵の接近は、周囲の剣が教えてくれる。
 海の風に耳を傾ければ、剣の合間にある入り組んだ道の存在を教えてくれる。

「随分静かな奴だな。このまま見逃してもらえると助かるんだがな!」
 大声で叫ぶピサロ。その声の反響で、華乃音はより詳しく周囲の状況を把握する。
「やはり素直に逃がしてくれる空気ではないな。仕方ない! 排除しよう!」
 ピサロが動く。
 ピサロ自身は影響は受けないとはいえ、剣ばかりのこの場所で踏める場所は限られている。華乃音は冷静に、敵の踏み込みを見極める。
 最初の1歩はやや後ろに。そこから左に大きく回り込んで4歩。直線でこちら向かいつつ通り過ぎるように2歩。そして最後の1歩、反転して右後方から攻撃。

 目を閉じていた華乃音。敵の分析に使っていた感覚も、閉じる。
 ユーベルコード【逢魔ヶ刻】。残された感覚を、全て攻撃に向ける。
 敵が狙い。後方から華乃音の右肩への突き。剣先が服に触れたその時。華乃音の肌に攻撃が届く前に、動く。
「――な!?」
 当たるはずだった攻撃を直前で躱され、ピサロの体勢が崩れる。攻撃の勢いのまま前進する身体に、華乃音は拳を置く。こちらからは最小限の動き、敵の勢いの飲み込み、最大の威力で叩き込む。

 剣の広場に満ちていた殺気が、霧散した――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

家綿・衣更着
「衣更着参上!…黄金太陽神に頼りすぎじゃないっす?」

どろんと妖怪煙を大量に、薄く広げて【化術】で足元に生えた剣を【迷彩】、同時に幻影の剣を見せて八艘飛びした相手が足元の剣で足を切って動きにくくする【地形の利用】した【罠使い】
煙に含まれる妖力を【第六感】で感じ取る事で足元に生えた剣の位置を【索敵】
忍者ゴーグルを光ではなく熱を見る熱視野モードで目くらまし対策

「存分に化かされ逝くといいっす!」
髪の毛を抜いて【化術】で【残像】作成…分身の術を行い、自在に動かして撹乱
動きを【見切り】、『綿ストール・本気モード』で摩擦の減ったストール踏ませ【カウンター】の【串刺し】!

「界渡りは厄介だから逃がさないっす!」



「衣更着参上! ……黄金太陽神に頼りすぎじゃないっす?」
 どろんという独特の効果音と煙と共に現れたのは、家綿・衣更着(綿狸忍者・f28451)。
 忍者ゴーグルにトレードマークの綿ストールを翻し、忍者らしさをよりアピールする。

「頼り過ぎではない! こんなものいなくとも、私は油断なく強い!」
 油断なく強い構えで油断なく強いことをアピールするピサロ。残念ながら太陽光が眩しすぎて何をやっているのかはよく見えないが。
 相手が不思議なアピールをしている間に、衣更着は戦場を妖怪煙で覆い隠す。これでなら、敵が衣更着の間合いに踏み込めばこちらのペースに持ち込める。
「存分に化かされ逝くといいっす!」

「そのような小細工で私が止められると思うか!」
 ピサロは怪しい煙の中に、堂々と飛び込む。
「さっきまでの感じだとわりと効いてたっす!」
「さっきはさっき! 今は今だ! 本気の私にかかればこの程度の煙あってないようなもの!」
 攪乱に来た衣更着の分身を一蹴し、本体に迫る。そして――。
「む、こんなところに古ぼけた怪しい板が! これを踏むと周囲の剣が飛んでくるという仕掛けだろうが、私ほどの強さになればわざと踏んで守りの薄い正面から貴様を攻める!」
 ピサロは大胆にも、衣更着の罠をわざと踏む。するとピサロの警戒していた剣が、――飛んでこない。
「……、ただの船の残骸ではないか!」
 勝手に勘違いして勝手に叫んで勝手に警戒を解く。そして煙の中を突き進むピサロに、今度こそ衣更着の罠が発動する!

 煙に紛れてピサロの足元に忍ばせた綿ストール。【綿ストール・本気モード】の力で限りなく摩擦を0にして、思いっきり引っ張る!
「くっ!?」
 ピサロが、大きくバランスを崩す。
 不味い。このままでは剣だらけの地面に落ちてひどい目に遭う。もちろん身体を捻って背中から落ちれば黄金太陽神が傷付くだけで私は無事なわけだがそれを今やると負けなような気がする!
「うおおおー!」
 ピサロは跳んだ。例えバランスを崩していようと。これをやると敵の攻撃が来た時に躱せなくなるとしても!
「界渡りは厄介だから逃がさないっす!」

 綿ストールの槍が、油断なく強かった敵を貫く!

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
機神搭乗
とんでもない相手ですね
逃げたい…
「ご主人サマ?降参しちゃう?」
まぁ…その前に手は打ちましょう

対spd剣
【情報収集・視力・戦闘知識】
周囲の剣の位置とピサロの動きを高まった視力で捕捉
【空中戦】
可能な限り飛び回り剣の影響は避
【武器受け・スナイパー・念動力・属性攻撃】
闇属性を己と周囲に展開
黄金太陽神の輝きを少しでも弱めるよう努め
念動光弾で迎撃を試み
突破後は念動障壁で威力を減衰させた上でハルペーで受け止め致命だけは避ける!
お礼参りの時間です!
UC発動
【二回攻撃・切断・盗み・盗み攻撃】
中々お宝ぞろい!
貰います!

超高速で襲い掛かり
念動光弾乱射で動きを止め
その上で連続斬撃!
武器から身包み剥ぐ!!



「とんでもない相手ですね。逃げたい……」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が、界導神機『メルクリウス』の中で嘆く。
「ご主人サマ? 降参しちゃう?」
 鶏の立体映像が、弱気なカシムを後押しする提案をしてくれる。
「まぁ……その前に手は打ちましょう」
 大変な状況だが、ここまで来て逃げ出すわけにもいかない。ルーンシーフの技を巧みに使えば解決策の1つや2つあるはずだ。

「む、何だか素直に逃がしてくれるような気配を感じる! そうなのだろう!」
「逃がしませんよ!」
「やはりか! ならば仕方あるまい!」
 答えの決まりきった問いかけをやめ、ピサロが動く。
 カシムは視力を高め、太陽の中の敵を睨む。強すぎる光の中で、僅かに出来た影の位置から地面に生えた剣の位置を割り出す。敵の姿は直視出来ないが、目まぐるしく変わる太陽光の角度で敵が接近してくることがわかる。敵の接近に合わせ、メルクリウスから闇の魔力を放出する。
「む、これは!」
 太陽の光が弱まり、動きの鈍くなったピサロ。そこに、カシムは念動光弾を叩き込む。
「この程度で、私を止められるものか!」
 ピサロは力づくで光弾と障壁を乗り越えて来る。一度失った速度を取り戻し、闇の中心にいるキャバリアに肉薄する。
 振り下ろされるピサロの刃を、キャバリア用の鎌剣『ハルペー』で受け止める。闇の中で火花が舞い、ここでようやくピサロの動きが止まる。

「お礼参りの時間です!」
 敵の動きを止めたところで、カシムは【神速戦闘機構『速足で駆ける者』】を発動する。通常の3倍の動きを見せるキャバリアが、ピサロの守りをすり抜け――。
「中々お宝ぞろい! 貰います!」
 まずピサロが手にした守りの剣を叩き落し。派手な首飾りと肩の装飾を吹き飛ばす。そこから、一番価値のありそうなものに狙いを定める。
「最後はその太陽を!」
 黄金太陽神とピサロの間に、ハルペーを叩き込む。すると、鈍い衝撃と共に、メリクリウスとカシムに不思議な力が流れ込んでくる。カシムに見えたのは、黄金太陽神を縛り付けるピサロの呪い――。
 カシムは、我に返る。その瞬間、ピサロの反撃でメリクリウスが大きく揺らぐ。黄金太陽神は、まだ敵の背に残っている――。

「あれを盗むのは、まだ早かったようです」
 次の攻勢のために、カシムはメリクリウスを立て直す――。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・セカンドカラー
腐食の風に変身(化術/結界術/天候操作)。足元の邪剣を武器改造で腐食し風化させることで無効化。風に目眩ましなど無意味、あ、感応能力(第六感/読心術/聞き耳)で周囲は知覚できているわ。
そして、八艘飛び。風になった私の中でいくら高速跳びしようが逃さないってかむしろ好都合。足が地面から離れたところを風から早業の先制攻撃で触手に変身(化術/肉体改造)し直して捕縛するわ♡
そして、指定UCで合体するわ♪情熱の炎に破壊の衝動を焚べて私への恋心に変換。魂を略奪して魅了しUDC-Pならぬコンキスタドール-Pにしてお持ち帰りよ♡
ふふ、素直になるまでじっくりと料理してあげるから覚悟してね♪
さ、“なかよし”になろ♡



「追撃は振り切ったか……?」
 全力の八艘跳びで戦場から逃げ出したピサロが一息つく。
 猟兵がここまでのものとは思わなかった。カルロスの敗北は確実だろう。他の七大海嘯もどこまで逃げ切れるかどうか。
 頼りない奴らのことを嘆いても仕方ない。私は逃げる。逃げに徹した八艘跳びを終えるものなどいるはずもない。
「何しろ八艘跳びは本来逃げるために使うものだからな! 本気で逃げる私は風でさえ捕まることは不可能だ!」

「わかってるわ。だから風になって捕まえに来たわよピサロちゃん」
「ふ、わかっているではないか。それでこ――、追いつかれた!?」
 風に姿を変えたアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗のケイオト魔少女・f05202)が、油断しきったピサロに纏わりつく。
「ええいッ!」
「あら、風になった私の中でいくら高速跳びしようが逃さないってかむしろ好都合」
 ピサロは再び全力で逃げ出す。しかし、風の中でどれだけ早く動こうとも、風は一緒に動く。纏わりつく風を振り切れないと判断したピサロが、攻撃のために踏み込もうとしたところで――。

「やーん。ピサロちゃんの足とパラサイトテンタクルスが絡まっちゃうー♪」
 風から元の姿に戻ったアリスが、ピサロともつれ合って転ぶ。周囲にある剣のせいで2人の服が破けたりしてしまいましたがこれはあくまでピサロちゃんのせいであってアリスがやったことではありませんがとても好都合です。
「こんなに積極的にお誘いされたら仕方ないわね。さ、“なかよし”になろ♡」
 【不可思議な寄生触手の合体♡】の浸食が始まり、2人の合体が始まる。
「なかよしとはなんだなかよしとは!」
「魂を略奪して魅了してお持ち帰りよ もしかして侵略プレイの方がお好み?」
「こんな世界でなかよしも侵略もやっていられるか! 私は逃げる!」
「残念。それはなかよしされてしまう人の台詞です♡」
 ピサロの言動の全てが、アリスへの恋心に変換され――。

 ……、ひとまず。ピサロは大人しくなる。
 だが、抵抗は終わっていない。この者が『コンキスタドール-P』になるかどうかは、この戦闘の終わり。そして、この戦争が終わってみないことにはわからないだろう。
 アリスの望む結果になる確率は低い。それでも、決して可能性は『0』ではないはずだ――。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
アドリブ連携歓迎

なるほど、地の利を活かせと。了解デース!
特注のサングラスをかけて、レッツゴー!

滑走靴を履いて空を滑りながら、スタンバイ。
近づいて来てくれたピサロの攻撃をファルシオンで受け流しつつ、じわじわと地上へ高度を落として行きマース!
必要な作戦のために……。

……そろそろデスネ?
「カモン、バルタンズ!」「バルー♪」
呼び出したバルタンズ(サングラス装着)にお駄賃を払って戦闘開始!
この地上には、素晴らしい剣がいっぱいあるのデスネ、ジェネラル?
なので拝借しマース!
「バルッ!」と、各々地面の剣を手にしたミニ・バルタンたちが、ピサロに殺到デース!
空への逃げ道はワタシが封じるので、上下の挟み撃ちデスネ!



「なるほど、地の利を活かせと。了解デース!」
 特注のサングラスで決めた空飛ぶメイド、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。

 ピサロとの空中戦を開始して、数分。
 速度に負け、押され気味にも見える戦いの中で、バルタンは少しずつ自分のペースに持ち込んでいく。
「こんなものか! このまま地上に叩き落してくれよう!」
 調子に乗って高度を落とすピサロ。
「……そろそろデスネ? カモン、バルタンズ!」
「バルー♪」

 満を持して【秘密のバルタンズ】を発動!
 お駄賃とサングラスで武装した小さなメイドたち『バルタンズ』が、地上に散開する。バルタンズの狙いは、邪剣島に散らばる古今東西の様々な剣。
「この地上には、素晴らしい剣がいっぱいあるのデスネ、ジェネラル? なので拝借しマース!」
「バル―!」
 バルタンズは雑多な剣を引っ掻き回して自分好みの剣を探す。そうして得られた主な獲得物は――。
 サムライエンパイアの業物。ただの土産物の木刀。伝説の勇者にしか抜けない聖剣……、あっ抜けない!
 思い思いのお気に入りの剣を見つけて勢いがついたバルタンズが、地上からピサロに殺到する。
「バルーッ!」

 上と下、囲まれたか? いやまだだ。包囲が完全になる前に離脱して仕切り直す!
 相手にするのは……、空の本体より地上の小物!

「あんな連中相手にこの私が後れを取るはずがない!」
 ピサロは地上に飛び降りる。ここからこのチビ共を八艘跳びの速度で――。
「――痛ッ!」
 地面に落ちていた剣に足を引っかけて減速するピサロ。
 おかしい。地上の剣の場所は全て把握している。こんなことは――。
「――ハッ!」
 そういえばあのチビ共! 地上の剣を!

「バルバルバルバルー!」
 足の鈍ったピサロに、バルタンズが殺到する。機動力を奪われた状態で多勢に無勢。ピサロは剣で以って応戦するものの、じりじりと追い詰められてゆく。
「ええい! きちんと整理整頓しろと教わらなかったのか! 親の顔が見てみたい!」
「バルル!?」
 ピサロの一喝に、バルタンズが衝撃を受ける。その隙に――。
「今だ!」
 ピサロは黄金の光を纏い、空へ逃れようとする。もちろんその先には、バルタンズの主が待っている!
「空へは逃がさないデース!」
 バルタンが上から黄金太陽神を強打する。ピサロの身体がぐらりと揺らぎ、バルタンズの元へ叩き返される。
 最後の最後まで、逃げる先を探った侵略者が見たのは。自身の剣をお駄賃として持ち去る小さなメイドの後ろ姿だった――。

 猟兵とコンキスタドールの決着がついた直後。突如、黄金太陽神が強く輝きだす。
 ピサロの支配が解けたのだろうか?
 その場にいた全員の視界を奪う強烈な光が放たれ。
 再び目を開けた時には、僅かな温もりと数多の剣が残されていただけだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月27日


挿絵イラスト