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羅針盤戦争~『終の王笏』カルロス・グリード最終決戦~

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #終の王笏島

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●グリードオーシャン・終の王笏島
「ついにここまで達したか、猟兵」
 『終の王笏』カルロス・グリードはまるでグリードオーシャンの富をすべて集めたような、豪華絢爛な王宮の最奥で一人心地に喋る。コンキスタドール達を倒し、七大海嘯を退け、他の『王笏』達を撃破しながら、ついにこの終の王笏島を発見した猟兵に素直な惨事を送る。
「侵略形態(オーシャンボール)と化すまで、まだ時を要するか」
 カルロスは今だ時が満ちていないことに不満げな顔を浮かべる。この戦いはサムライエンパイアに通じる渦潮を破壊し、猟兵にこの世界にこれなくすること。そして世界を侵略形態へと戻し、多世界侵略船団コンキスタドールとしての意義を示す時なのだ。
 現状、渦潮の破壊が不可能と判断し、コンキスタドール達も『邪剣』に追随しようとしているが、今だ敗北が濃厚というわけではない。
「我が分身体はいくつか撃破されたが、状況としては悪くはない」
 『王笏』としての分身体はいくつか本拠地を制圧されたという報告を受けている。だが妻である『桜花』メロディア・グリードを始め、他の七大海嘯の本拠地陥落は今だ成し得ていない。
 この状況を維持し、世界を侵略形態へと戻すことが出来れば、カルロスの勝利なのだ。ならばまだ勝利の天秤はこちらにあると判断する。

「ここで汝ら猟兵に示そうぞ。我が力、コンキスタドールの王の力を」
 手に持った最強クラスのメガリスだけではない。この王宮に蓄えられたメガリスの数々こそ、カルロスの力である。略奪者であり、呪われた財宝の主である、この世界のオブリビオン・フォーミュラは座して猟兵達を待つのであった。

●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「ついにカルロスの本体の本拠地を捉えることができたよー!」
 そう言って豪華絢爛な王宮の内部に君臨する姿を映し出した電脳ウインドウを提示しながら、グリモア猟兵エィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)は説明を始める。
 『終の王笏』カルロス・グリード。今までの『王笏』の分身体とは違い、他世界の特殊能力を持つわけではないが、グリードオーシャンのコンキスタドールの王らしく、圧倒的な力を保有している。
「しかもカルロスは『終の王笏』を倒し切っても、他の『王笏』を倒し切らないと滅びないんだー」
 『終の王笏』を倒し切れば戦争は終結、というわけではない。オブリビオン・フォーミュラを滅ぼすにはすべての『王笏』を倒し切る必要性はある。他の七大海嘯に比べても、脅威の力・生命力ともいえるだろう。
 さらに『終の王笏』はその力で必ず先制攻撃を仕掛けてくる。そして自身の秘蔵のメガリス3つを駆使して猟兵を追い詰めようとしてくるはずだ。
「細かいことは気にせず、皆の全力でカルロスを打倒してね!」
 激励と鼓舞をしてエィミーは転移術式を展開する。戦争も終盤、これから起こりうるコンキスタドールの王の、メガリスの王との戦い。激戦となりうるが、猟兵達は必勝の想いを胸に戦いに赴くのだった。


ライラ.hack
 メガリスで出来たような豪華絢爛な本拠地ですね。
 どうも皆様こんにちは。ライラ.hackです。

 このたびは七大海嘯の一人であり、オブリビオン・フォーミュラ『王笏』カルロス・グリードの本体との決戦です。
 難易度は普通より高めなのでご注意ください。
 『終の王笏島』の豪華絢爛な王宮で、カルロス・グリードの正体と決戦します! カルロスは、恐るべき3つのメガリスの力で襲いかかってくるので、叩き潰しましょう!
 またこの決戦勝利後は、『終の王笏』が支配する島を解放することができます。

 以下、特殊ルールとなります。
 プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。

 以上です。今までの『王笏』分身体と違い、小細工なしのガチンコ勝負となります。
 それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『終の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    メガリス『鉄鎖ドローミ』
命中した【対象1体のユーベルコードを封じる鉄鎖】の【全長】が【対象を束縛するのに充分な長さ】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD   :    メガリス『オーシャンオーブ』
あらゆる行動に成功する。ただし、自身の【王宮にある大量のメガリス】を困難さに応じた量だけ代償にできなければ失敗する。
WIZ   :    メガリス『さまよえる舵輪』
【様々なメガリス】で武装した【コンキスタドール】の幽霊をレベル×5体乗せた【空飛ぶ幽霊船】を召喚する。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リオン・ソレイユ
これで決着、といかんところがもどかしいが、
ここは少しずつ確実にいくとするかのう

で、あれば、こちらも一切出し惜しみは無しじゃ
不動城壁を展開し守りを固め、
ソニアに【禁術】死棘槍とジェノサイドレイブンを展開してもらい、
迫りくる奴の鎖に対し弾幕を張り蹂躙する
防御を突破してくるならオーラ防御を展開し弾く
それすらも突破してくるなら
野生の勘と戦闘知識で見切り、
衝撃波を伴った咄嗟の一撃による武器受けと盾受けで凌ぐ

奴の初撃を凌ぎ切ったら黄昏の守護者を発動し、火力優先で強化
未来を見通し、己の終焉を破壊しながら攻勢に転じ、
ダッシュで一気に距離を詰め、呪詛を乗せた魔剣の斬撃を放つ
併せてソニアの全力魔法による追撃を行う


才堂・紅葉
流石の粘りだけど、ようやくあんたに王手がかけられるわね
長い航海の終りの島だ
ここで仕留めに行く

・先制対策
六尺棒でのいなしと機構靴での跳躍で鎖を捌く
尋常な方法で全てを躱せる物ではないが、一秒でも一瞬でも命中打を削りたい
ヒットしてUCを封じられたら勝負所
奴が一瞬でも気を抜いた時が勝機

「コード・ハイペリア!」
真の姿となり、気合と怪力でUCの【封印を解く】
アルダワ学園で学んだ魔導と結界術の戦闘知識が役に立つ筈だ
一応は優等生である

「メガリスに溺れたわね!!」
間髪入れぬUC発動で奴に肉薄し、超重力を添えた右の正拳を放つ

「絶ッ!!」

反動で軋む体を激痛耐性で凌ぎ、奴の体にハイペリア重殺術の真髄を刻みつけてやろう



 豪華絢爛なる宮殿こそ、七大海嘯『王笏』の力を示すものだろう。普通の島よりも大きな島たる終の王笏島にてその宮殿は光輝く。
 その主こそ『終の王笏』カルロス・グリード。他の世界の力を持つ分身体とは違い、正真正銘のグリードオーシャンのオブリビオン・フォーミュラ本体である。
 玉座にてその敵を待ち構えて、カルロスは敵を撃滅せんとする。それだけの力を保有しており、その手に持つメガリスは猟兵を狩り取るに十分なものであった。
「これで決着、といかんところがもどかしいが、ここは少しずつ確実にいくとするかのう」
「流石の粘りだけど、ようやくあんたに王手がかけられるわね」
 そんなコンキスタドールの王を前に敵として現れるは、顎髭を弄りながらカルロスを見定めるリオン・ソレイユ(放浪の老騎士・f01568)、そして鋭い敵意を隠しもしない才堂・紅葉(お嬢・f08859)である。
 老練なる騎士であるリオンは相手に悟らせないように準備を始める中で、烈火の感情を見せてくれる紅葉の存在はそのいい目くらましになっていた。彼女自身も歴戦と呼ぶにふさわしいが、己が魂の熱を隠すほど無粋ではない。何よりコンキスタドールの王に挑むのであれば、これくらいの気概は必要であろう。
「長い航海の終りの島だ。ここで仕留めに行く」
「それはこちらの台詞だ、猟兵共よ。ここが終着点よ」
 そう言ってカルロスはリオンと紅葉を拘束するようにメガリス「鉄鎖ドローミ」を放つ。その鎖に捉えられれば全身を包まれ、ユーベルコードすらも封じる完封の縛鎖である。
 紅葉が咄嗟に六尺棒で鎖をいなし、機構靴での跳躍でその場を離れ難を逃れるが、まだまだ追尾してくる。そしてリオンはその鉄鎖ドローミを相手にしても表情を変えることはない。
「で、あれば、こちらも一切出し惜しみは無しじゃ」
 準備していたオーラの城壁「不動城壁」を召喚し、リオンと紅葉に向かう鉄鎖ドローミの進路を塞ぐ。さらに魔剣に宿る魔女の魂「魔女ソニア」を実体化し、【禁術】死棘槍とジェノサイドレイブンを追加発動させる。
 数多の毒を宿す巨大な棘の槍と邪悪な鴉が出現し、鉄鎖ドローミを弾くように展開され視界を覆う。弾幕を張り蹂躙するつもりながらも、不動衝撃をも突破してくるのを警戒して盾による防御を張るなどリオンに隙はない。
「本当に、一瞬も気が抜けない、わね!」
 そして視界を遮る鴉を潜りながら、鉄鎖ドローミを捌き続ける紅葉。ユーベルコードを封じる鎖に捕らわれれば厄介、カルロスを見るに油断する気配もない。
 だがリオンの棘の槍と鴉達を利用することで紅葉の体捌きで何とか接近を続ける。そして視界が開けた時、カルロスの攻撃が届く範囲にまで近づくことができた。
「コード・ハイペリア!」
 その間合に足を踏み入れた瞬間に、紅葉は背中の紋章を解放し真の姿となる。能力「ハイペリアの姫(プリンセス・オブ・ハイペリア)」を発動し、超重力の力場が紅葉を覆い、迫る鉄鎖ドローミを圧し潰す。
 アルダワ学園で学んだ魔導と結界術の戦闘知識が役に立ったようで、拘束の瞬間に重力を発露することで封印を防ぐという高等技術をやってのける紅葉。一応は優等生の本領発揮である。
「メガリスに溺れたわね!!」
 そして命を反動から守る為の極めて精密な出力調整を施しながら、一気にカルロスへの距離を詰める紅葉。超重力を添えた右の正拳が放たれる。
 踏み込んだ瞬間、反動で軋む身体。なれどもオブリビオン・フォーミュラの身体を貫く為に、激痛に耐えうる限界まで力を振り絞り振り抜く。
「絶ッ!!」
 刻まれるは、紅葉のハイペリア重殺術の真髄。鉄鎖ドローミの操作に集中していたカルロスの身体に突き刺さった拳は、その身体を吹き飛ばし、骨と筋肉を破壊する。
 カルロスの顔は苦痛に歪み、口から血が滴り落ちる。そして鉄鎖ドローミの操作が落ちたのを確認したリオンが、その鎖を盾で弾き、能力「黄昏の守護者(トワイライトガーディアン)」を発動する。
「我等、最果てへと至りし者なり。我等、諸人の安寧を守護せんと誓いし者なり。故に我等、その生涯全てを以て何れ至る黎明への礎とならん!」
 未来を見通し終焉を破壊する力の力が溢れ、ユーベルコードをすら封印する魔剣の力に覚醒するリオン。カルロスの頑丈なる身体を引き裂く為に火力優先に強化を施し、突撃する。
 迫り来る鉄鎖ドローミに拘束される未来を見通し、己に降りかからんとする未来を破壊するように剣を振るう。そして間合いまで入ると、老騎士とは思えない強烈なる呪詛を乗せた魔剣の斬撃が刻まれる。
「ソニア、今じゃ!」
 その呪いによって鉄鎖ドローミの操作が止まる。そして次の瞬間、後方にいた魔女ソニアの全力魔法による追撃がカルロスに襲い掛かる。
 その魔力爆発によってカルロスは逃げることもなく、巻き込まれていく。ダメージを回避する為に、後方に下がる紅葉とリオン。

 恐らくは大きくダメージを与えたはずにも関わらず、二人の見解としてはまだ倒し切れていないと判断していた。それほどまでにカルロスのオブリビオン・フォーミュラとしての身体は頑強であった。
 実際攻撃してみて、さすがは七大海嘯『王笏』だと実感する。しかしながら、それでも倒せない相手ではない。砂塵から現れるカルロスがダメージを負っている姿を見て、二人は確信するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

成程成程、終の王笏か…フォーミュラの本体であり、分体と同じでもあるか…
面倒な輩だ…普通は本体を潰せば分体も消えるモノだろうに…
だがまぁ良い、其れはあとで考えれば良い…今は、目の前のカルロスを殺ろうか…

全力の・呪詛を籠めた黒雷を幽霊船に叩き込み、隠蔽の呪いで身を隠し、クレイアスターで射撃しながら飛び上がり、幽霊船上に侵攻してファルトレキアで一掃
そのまま船の呪いも呑み込んで崩壊の呪いを纏いながらファルトレキアで切り刻み穿ち、【御霊の呪印】を刻み
そのまま奴が死ぬまで滅多切り


シズホ・トヒソズマ
やっばいメガリスあるじゃないですかもうどうしろと……
でも人々を守る為にはこれくらいしないとですか!

回避は無理
なら防御で凌ぐ他無い!
クロスリベルで強化した反応でデザイアキメラの◆オーラ防御◆盾受けや
マジェスの◆生命力吸収盾受けで防御
とにかく時間を稼ぎます

稼ぎつつも
「あ、奥さんの話聞きましたよ?上手く手籠めにしましたね?いい様に利用できたじゃないですか」
と挑発

UCでグランギニョールの力を使用
不快感を与えられたならばサンシャイン60を王宮を突き破るように召喚
敷地面積54687 平方m
これで幾らか王宮内のメガリスを巻き込んで破壊できたでしょう!
亡霊殺人鬼の攻撃に紛れ
マジェスの◆光熱属性剣で斬撃


烏丸・都留
WIZアドリブ共闘OK

隠密状態CICユニットの何れかから即時配置転換で自身は位置を変えながら、時騙しの懐中時計で即応。
聖魔喰理扇により戦場の邪な理を吹き飛ばし散らした上でそれらの力を捕食。

POW:20万機の縮小召喚偵察部隊の内、クラスタードデコイやガードユニットで自身や味方への攻撃を態と受ける事で封じられる事を妨害。
SPD:20万機の縮小召喚隠密部隊による王宮潜入が可能ならメガリスを奪う(物を隠す)か、DF(デミフレア)結界弾:1億度以上の熱や、対消滅弾などで破壊し、直接的にメガリスの量を減らす
WIZ:上記隠密部隊で隠密型アンチ・アストラルマインを空中散布し空飛ぶ幽霊船を対象に阻害/撃沈する。



 オブリビオン・フォーミュラとしての身体はどんなコンキスタドールよりも頑健である。それを『終の王笏』カルロス・グリードは理解している。
 それでもさきほどの猟兵の攻撃で身体は軋み、血は溢れ、痛みは刻まれている。それを与えることのできる猟兵は、さすがはコンキスタドール達の海を越えてきただけの力量はあるということだ。
「そうか。ならば我も出し惜しみはすまい」
 そして手に持ったメガリス「オーシャンオーブ」を発動させるカルロス。そのメガリスを支配すると呼ばれる最強のメガリスはあらゆる行動の成功を約束させる。
「やっばいメガリスあるじゃないですかもうどうしろと……」
 そんな輝く光に身を包んだ神々しいカルロスを見てシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)はため息をつく。あの状態のカルロスからは攻撃を避けられる気がしないのは気のせいではないだろう。
 数多のコンキスタドールを征服してきた身としても桁違いの実力。それでもそれを打倒するのが猟兵の役割とばかりに、シズホは歩を進める。
「でも人々を守る為にはこれくらいしないとですか!」
 そしてオーシャンオーブの力に守られたカルロスが突撃してくる。その攻撃を回避する術はないだろうとシズホは判断する。それほどまでに圧倒的な運命干渉を果たしたカルロスの力は絶大だと感じたからだ。
 ならば受ける他ない。シズホは巨腕型強襲人形『クロスリベル』によって『逆賊の十字架』を再現し、移動速度と反応速度を上昇させる。そしてデザイア・キメラ(三欲の獣)の攻撃特性に合わせた防御バリアを発生させると同時に、五英雄再現戦闘人形『マジェス』の生命力吸収盾も展開する。
「逆賊の十字架か。懐かしきメガリスだが、無駄だ」
 だが宮殿のメガリスを犠牲に、あらゆる可能性を成功させるカルロス。デザイア・キメラのバリアを粉砕し、マジェスの生命吸収盾を上回る攻撃力で突破する。弾き飛ばされ破壊そうになる人形たちを退避させ、シズホはその攻撃を受ける。
 ぎりぎりのところで上昇した反応速度により致命傷を避けるが、それでも相当の負傷を負わされる。だが痛みを快楽に変えるドM性質のシズホにとってはご褒美でもあった。
「あ、奥さんの話聞きましたよ? 上手く手籠めにしましたね? いい様に利用できたじゃないですか」
 そんな挑発すらも吐くことができる余裕があるシズホ。その言葉に眉一つ動かさずにカルロスはその破壊の拳の連撃を繰り出す。避けることもできずに吹っ飛ばされるシズホ。
 朦朧とする意識の中、十分な時間は稼げたと実感する。そして最初よりも激情に支配されたことを察知したシズホは能力「幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)」を発動する。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す!」
 その言葉と共に三体の人形から影がシズホに放出され、戦略級殺人鬼『グラン・ギニョール』を宿すシズホ。そして発動する力は「グラン・ギニョール劇場」である。
 先程の挑発は不愉快さ、嫌悪感といった負の感情を与える為。そしてこの豪華絢爛な王宮に、「サンシャイン60」が出現する。
「何だ、これは……」
 突如王宮を突き破るように現れた近代的なビル。その敷地面積は54687㎡。広大な敷地には亡霊殺人鬼の軍団も闊歩しており、出現と同時に破壊活動にも移行する。
「これで幾らか王宮内のメガリスを巻き込んで破壊できたでしょう!」
 それはカルロスを覆うオーラとオーシャンオーブの輝きが減衰したことからもわかる。大きな空間が現れたことでメガリスを圧して破壊する作戦は成功したとシズホは負傷した身体を動かす。
 カルロスは迎撃をしようとするが、亡霊殺人鬼の攻撃によって邪魔をされてシズホに届かない。そしてシズホの突撃すらも囮で、後ろに回り込んでいたマジェスの光熱属性剣による斬撃がその身を刻む。

「チッ、この建物は邪魔だ!」
 そしてメガリス「さまよえる舵輪」を発動させて、空飛ぶ幽霊船を呼び出すカルロス。そこに搭乗するのは様々なメガリスで武装したコンキスタドール達。その数はシズホが呼び出した亡霊殺人鬼よりも上。
 自身に到達する前に亡霊殺人鬼達をコンキスタドールのメガリスによる遠距離攻撃で破壊していく。だがそんな中でアサルトユニット混成部隊を展開する烏丸・都留(ヤドリガミの傭兵メディック・f12904)。
「後方支援は任せない。下がって」
 隠密状態CICユニットの中で身を隠しながら、シズホに後退を指示する都留。アサルトユニット混成部隊にクラスタードデコイやガードユニットを発射させることでコンキスタドール達のメガリス攻撃に対応する。
 そんなカルロスは隠匿する都留の位置を把握して攻撃しようとするが、時騙しの懐中時計の能力で加速力を上げることでメガリス攻撃から離脱。逆に聖魔喰理扇を振るうことで、幽霊体となったコンキスタドールの戦場の邪な理を吹き飛ばし散らした上でそれらの力を捕食していく。
「原初の天空神よ、我らに仇なす全てのものを裁き、その根元をも浄化し給え!」
 そして増幅した力のままに都留は「天空神の裁き(ジャッジメント・オブ・ジ・アイテール)」を発動。隠密型アンチ・アストラルマインを空中散布し、そこから致命的攻撃を放出していく。
 視覚外から襲われた攻撃によって、幽霊船の船体が大きく揺らぐ。そして撃沈されそうになりつつある船上に死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)が出現する。
「成程成程、終の王笏か…フォーミュラの本体であり、分体と同じでもあるか…」
 謡に襲い掛かってくるコンキスタドールの幽霊達を穢煌葎弓クレイアスターの射撃で吹き飛ばす。都留の砲撃の雨で足場が安定しないコンキスタドールに対して、謡はステップを踏むように軽やかだ。
 全力の・呪詛を籠めた黒雷を幽霊船に叩き込み、船体を折るような衝撃を与える。そしてそのまま飛び上がり、哀想旋刃イレンアトラのグレイブの刃で跳ねあがったコンキスタドール達の幽霊の首を狩る。
「面倒な輩だ…普通は本体を潰せば分体も消えるモノだろうに…」
 その視線は沈みゆく幽霊船ではなく、カルロスを捉えていた。そのまま船の呪詛をも飲み込み、謡は力を増しながら落下する。
 能力「御霊の呪印(カースソウル)」を発動させ、そのままイレンアトラの刃を振るう。オーシャンオーブの力を発動させようとするが、さまよえる舵輪を発動させていた為に間に合わない。
「だがまぁ良い、其れはあとで考えれば良い…今は、目の前のカルロスを殺ろうか…」
 そして殺意の赴くままに謡は滅多切りを敢行する。その傷はただの傷ではなく、魂魄の呪印が刻まれる攻撃。ただ血肉を斬り裂くだけではなく、心身と魂を蝕み続ける呪いが蝕む。
 いくら頑丈ではあるオブリビオン・フォーミュラであっても、そのまま喰らい続ければカルロスとて倒れる。そう判断したカルロスはもう一度、謡の足元にさまよえる舵輪の幽霊船を召喚する。

「恐るべき呪いよ。だが我は倒れるわけにはいかぬ」
 コンキスタドールの王として、ここに倒れるわけにもいかぬ矜持を示すカルロスに幽霊船のコンキスタドール達も応える。それを倒すのは容易ではなく、謡と都留、さらにシズホが対応したとしても、カルロスが態勢を立て直すには十分であろう。
 だが呪いは刻まれ侵食は続く。受けた傷は回復しきるには時間がかかりすぎる。そしてその生命に届く攻撃をする猟兵は彼女達だけではない。今、絶対的な侵略者であるカルロスに生命の危機を届ける者達の猛攻が、始まらんとしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

バルタン・ノーヴェ
POW アレンジも絡みもオーライ!

あれだけの数のメガリスを巧みに扱うとは、オブリビオンのキングなだけはありマスネー!
本領発揮してきたところ恐縮デスガ、叩き潰させていただきマース!

チェインハンマーを換装して戦場へ!
こちらに飛んでくる鉄鎖に向けて、カウンターでぶつけマース!
鉄球のチェインにドローミが絡まったところで、思いっきり投げ捨ててパージ!
これで一時は凌げマスネ!

今度はこちらのアタックターンであります!
UC起動、《ヴァリアブル・ウェポン》!
ガトリングガンやグレネードランチャー、火炎放射器など内臓兵器各種を展開!
一斉発射を炸裂しマース!
オーバーキルも上等な気持ちで、攻撃力重視! ぶっ放しマース!


メフィス・フェイスレス
アンタが本物って訳
どっちだろうといい加減その澄ましヅラも見飽きたわ

【骨身】の「武器受け」「野生の勘」で鉄鎖を自身の片腕に突き刺させる
もう片腕の「骨身」で鉄鎖が刺さった方の腕をごと「切断」で切除し
斬り落とした腕を「捨て身の一撃」で敵に向かって弾き飛ばし
切除した腕に仕込んでいた【血潮】【微塵】の「爆撃」で「目潰し」する

封じるのはユーベルコードだけなんでしょ?
この身を唯の切り札頼りと思って貰っちゃ困るわね
いえ、そう思ってくれて喜ぶべきかしら?

隙を見いだしたらUCを発動
斬り落とした腕の切断面を基点に『天使武装』を形成
天使の群れを自身や味方の身代わりとしながら光槍の「弾幕」「誘導弾」で「蹂躙」する


シーザー・ゴールドマン
状況が悪くない?
ハハハ、チェックされている状態でクィーンやルークが盤上にあるからといってそのセリフが出て来るとはなかなかユニークだね。

敵POWUC先制対策
カルロスの動きを見切り、UC発動の兆しを捉えて対処。
(第六感×瞬間思考力×戦闘知識×見切り)
鉄鎖を躱し、あるいは衝撃波で軌道を逸らして回避する。

さあ、チェックメイトだ。

『シドンの栄華』を発動。
『創造の魔力』と『破壊の魔力』で破滅の太陽(属性攻撃:超高温×範囲攻撃×全力魔法)を創り出してカルロスへ。



 メガリスの呪いなどすでに超越した、コンキスタドール達の王であり、七大海嘯『終の王笏』であるカルロス・グリード。他者に呪われることなど山ほどしてきた実績はある。
 それを蹂躙する侵略者であったし、略奪者であった。このグリードオーシャンではそれがすべて。力こそが物を言う世界で、彼は君臨し続けていた。
 この王宮に集められたメガリスはそれを物語っている。竜王たる女も妻にし、強大なコンキスタドール達も従える。カルロスは当然の如く、王であった。
「あれだけの数のメガリスを巧みに扱うとは、オブリビオンのキングなだけはありマスネー!」
「アンタが本物って訳。どっちだろうといい加減その澄ましヅラも見飽きたわ」
 そんな偉大なるコンキスタドールの王に引導を渡すべく、バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)とメフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)が眼下に現れる。
 バルタンは意気揚々としているのに対して、メフィスは数々の分身体を打ち破って来ただけあってもう顔も見飽きたとばかりに霹靂としている。それでもこの本体を叩いていけば、王笏の終焉にまた近づくのも事実である。
「本領発揮してきたところ恐縮デスガ、叩き潰させていただきマース!」
 そして相手が弱っているのを察知してか、バルタンはチェインハンマーを持ち上げて猛然と突進する。それに合わせるようにメフィスも反対の側面からカルロスを食い破らんと突撃する。
 だがカルロスはまだまだメガリスの力を行使できる力は残っている。メガリス「鉄鎖ドローミ」を発動させ、動きを拘束しユーベルコードすら封じるいくらでも伸びる鎖が二人を拘束せんと迫り来る。
「カウンターでぶつけマース!」
 そう元気に換装したチェインハンマーを鉄鎖ドローミに対してぶつけるバルタン。飛んでくる鉄鎖に合わせるのは容易ではなかったが、動きを読んで飛んでくるのならば、敢えて軌道を誘い込むように動けば難しくはない。
 そして一番の難関を成功されれば後は簡単だった。鉄鎖ドローミは鉄球のチェインに絡まったところを見ると、バルタンは思いっきり投げ捨てる。
「パージネー!」
 こうして一時的な時間を稼ぐバルタン。そして奇しくもメフィスも同じような戦略であった。躰を喰い破り現れる骨の武具「骨身」を防御に回し、鉄鎖を自身の片腕に突き刺させる。
 そして骨身を絡みつき、腕に刺さっていく片腕を、メフィスはもう片方の骨身の腕でその絡まった腕を斬り落とす。そしてその切除した腕を掴んで、自身の筋力のすべてを使ってカルロスに投擲するメフィス。
「そこまでするか……!」
 バルタンのパージはともかく、メフィスの自身の腕を犠牲にした防御法はカルロスにとっては予想外であったのだろう。デッドマンらしいメフィスの戦法は、斬り落とした腕を叩きつけるだけではない。
 毒性、腐食性等、性質を自在に変える「血潮」・その血潮をまき散らす爆弾「微塵」を仕込んでいた片腕を爆裂させて目潰し攻撃を敢行する。ただの肉片であれば問題はないが、血潮によって付与された腐食毒がカルロスの視界を一時的に塞ぐ。
「今度はこちらのアタックターンであります!」
 そしてカルロスが怯んでいるのを見たバルタンは能力「ヴァリアブル・ウェポン」を起動する。ガトリングガンやグレネードランチャー、火炎放射器など内臓兵器各種を展開し、構える。
 そして一斉放射、ガトリングの連射が突き刺さり、グレネード弾が炸裂し、火炎放射の炎がその身を焼く。オーバーキルも上等な気持ちで、攻撃力重視の攻撃は、バルタンの全力全開であった。
「ぶっ放しマース!」
 そんなトリガーハッピーな攻撃に付き合う気はないと、火炎放射の射程圏外に脱出しながら、カルロスはメフィスの腐食毒を振り払う。だが戻った視界にはそのメフィスが獰猛な笑みで回り込んでいた。
「封じるのはユーベルコードだけなんでしょ? この身を唯の切り札頼りと思って貰っちゃ困るわね」
 そう言って能力「舵輪を握る(ダリンヲニギル)」を発動させるメフィス。嘗て捕食した『舵輪』の力を模する肉体改造『天使武装』を、斬り落とした腕の切断面を基点に形成していく。
 それこそ天使の軍勢の召喚機能を保有した肉塊。槍を無数に放つ、天使と呼ばれる存在の集合体。まさしく『舵輪』の決戦形態(トラファルガー・モード)であることに驚きを隠せないカルロス。
「いえ、そう思ってくれて喜ぶべきかしら?」
 なおも鉄鎖ドローミを放とうとするカルロスに、天使を盾にして光槍のホーミングする弾幕を放ちその身体を蹂躙していくメフィス。数多の光に貫かれ、王宮の外へと叩き出されるカルロス。

 その刻まれたダメージによって盛大に血を吐くが、その落下地点に佇む男が一人。それこそ、赤き死神シーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)であった。
「状況が悪くない? ハハハ、チェックされている状態でクィーンやルークが盤上にあるからといってそのセリフが出て来るとはなかなかユニークだね」
 状況を最悪と見ていない『王笏』に対する辛辣な言葉。そのシーザーの不遜なる態度に感情の昂りを感じるカルロスであったが、頭は冷静であった。
 確かに状況の把握は甘かったと言わざるを得ない。この己が集めたメガリスに守られた王宮にて、バルタンやメフィスによって叩き出され、数多の猟兵によって傷を負わされている状態なのだから。
「ならばこちらもチェックをかければよいことよ!」
 そして不安定な態勢のまま、鉄鎖ドローミを放つカルロス。誘導弾のように追尾してシーザーを捉えようとするメガリスの鎖。
 それに対してシーザーはその挙動を見切り、発動の兆しと共に行動に移っていた。鉄鎖の初動を躱し、それでもなお迫ろうとする鉄鎖を魔力による衝撃波を発動させて回避する。
「弱い。やはり重傷かね?」
 本来ならばシーザーの衝撃波すらも突破してくるのが鉄鎖ドローミであったが、度重なる傷によってその衝撃波すらも干渉させられるほど勢いが失われていた。
 だからこそ容赦なく間合いを詰めることができたし、シーザーも問題なく能力「シドンの栄華(デウス・アニマ)」を発動する。
「さあ、チェックメイトだ」
 至近距離にて、カルロスの身体に『創造の魔力』と『破壊の魔力』で破滅の太陽を創り出すシーザー。ありとあらゆる物を焼き尽くし滅ぼす太陽。
 その熱と炎は肉体も血すらも蒸発させて、カルロスの肉体を貫く。傷すらの再生も残さないほどの黒焦げた通過痕が、その致命傷っぷりを証明していた。
「……太陽が沈む、か。見事……だが……すべての我が……滅びるまでは……」
 終わりではない。その言葉を言いきる前にカルロスは地面に倒れ込み、その生命は終わりを告げる。『終の王笏』の身体は跡形もなく消滅していく。
 風はその塵を海へと運んでいく。そして数多のメガリスを王宮に残し、その王の肉体の残骸は何も残ることはなかった。

 『終の王笏』は堕ちる。太陽は沈まないことはないように、そのコンキスタドールの陽も失墜を決定づけるものになったであろう。
 だがカルロスの言葉は強がりではない。まだ他の七大海嘯も健在であり、分身体である他の『王笏』が残っている限りは完全に滅ぶことがないのが、オブリビオン・フォーミュラの怖いところだ。
 しかし強大なるメガリスの王を倒すことができた。この勢いを保ったまま、士気高く猟兵達は快進撃を続けるだろう。戦争終結を勝利に飾る為に。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月22日


挿絵イラスト