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羅針盤戦争〜カルロスの不思議な迷路

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #二の王笏島

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●不思議の迷路
 カルロス・グリード、《二の王笏》。
 アルダワ魔法学園の力を具現化させ、ダンジョンメーカーを準備した者。
 彼は島を丸ごと1つ、巨大な迷路に仕立て上げた。

 その迷路は、まさに『不思議』と呼べるものだった。

 足を踏み入れれば出口はなくなり、次のフロアへの転移ゲートを見つけたかと思ったら戻るためのゲートも無く。
 かと思えば魔物のようなコンキスタドールの蔓延るフロアがあったり、何故かコンキスタドールによる売り物があったり。
 でも何故か有利になる道具が落ちていたりもすれば、呪われた道具が落ちていたり。
 ついでに長居しすぎると急に寒気がやってくるという。

「カルロスの不思議な迷路~コンキスタドールの迷宮~。……うむ、悪くないな!」

 何か一人で納得している様子のカルロス。
 その手にはたんまりと、落ちていた道具が収められている。

「しかしなんだ。罠が少ないな、この迷宮。……使える罠は、と……」

 バネトラップ、回転床、地雷、ワープピット、毒ガス噴出、シビレ罠、落とし穴。
 カルロスが準備した罠はダンジョンメーカーに放り込まれ、島のあちこちへと飛び散った。

「よしよし。これで迷宮らしくなっただろう! それでは次は……」

 ―――なお、彼が自分で作った迷路に入り込んで、自分も堪能しているのにはツッコミは入れてはならない……。

●一歩動くと相手のターンも進むアレ
「シリーズものが発生する前に、《二の王笏》ぶん殴ってきて」
 集まった猟兵達に懇願するのは木々水・サライ(《白黒人形》[モノクローム・ドール]・f28416)。見えた予知でなんか不思議な迷路を楽しんでるカルロス・グリードが見えたそうだ。

 アルダワ魔法学園の力を具現化させた《二の王笏》は、魔法装置ダンジョンメーカーを使って島をまるごとダンジョンにしてしまったのだという。
 しかしその内容が凄まじく、帰り道が見当たらない、見えない罠が大量、なぜか知らないけどコンキスタドールが店番している(?)等といった、普通ではない迷路が作り出されている模様。
 不思議のなんちゃらみたいなもんだよ、とサライは告げる。

「罠が多くて迷路の踏破もしなきゃならないが、作った本人もその迷路で遊んでいるんで、出会い頭にぶん殴ってきて」

 遊んでいるという言葉に衝撃を受ける者や、首をかしげる者が多かったが、サライは深刻そうな顔で『残念ながら本当の事なんだ』と告げた。非常に残念ながら本当の事だ。
 罠については外すことも可能だし、無効化することも可能だろうと彼は言う。おちゃめに作られた迷路だから、そこまで本気では無いのだろう、と。

「カルロス殴れば勝ちなんで、ゴールのことは気にするな!」

 とても爽やかそうに答える彼は、猟兵達を送り出す。
 『カルロスの不思議な迷路~コンキスタドールの迷宮~』へ……。


御影イズミ
 閲覧ありがとうございます、御影イズミです。
 元ネタはアレです、不思議なダンジョン。黄色い鳥2が好きでした。

 今シナリオも採用数を絞り、回転数をあげます。
 そのため必ずしも採用が出来るとは限りません。ご理解の程をよろしくお願いします。

●受付日:即時
 採用は「シナリオの成功数に到達する🔵の確保が確定した時点」で締め切ります。
 全員採用ではない点にはご注意ください。
 採用が難しいと判断したプレイングはお返し致しますのでご了承ください。

●プレイングボーナス:敵の先制攻撃ユーベルコードに対処し、「蒸気迷宮」にも対処する。
 今作難易度は「やや難」となっております。
 迷路の中は複雑で、罠も大量に発生しております。罠の種類についてはオープニングに書いてあるもの以外も発生可能です。(プレイング記載で反映します)
 なおカルロス本人もこの迷路で遊んでいるため、ゴールを目指す必要はなく、ばったり鉢合わせという形を取ることになります。
 ただし、どちらかの対処を怠るとボーナスが入りません。そこだけはご注意ください。

 皆様の素敵なプレイング、お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『『二の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    黄金なる王者
【背部に装着された魔導砲】が命中した対象に対し、高威力高命中の【連鎖するダンジョントラップ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ゴールデンレオ
いま戦っている対象に有効な【武装を生やした、機械仕掛けの黄金獅子】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    スチームエンチャント
自身の装備武器に【罠と連動して威力を増す蒸気魔導装置】を搭載し、破壊力を増加する。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

栗花落・澪
罠の対処って意外と楽しいもんね
わからなくもないけど

罠は【聞き耳】で稼働音確認
★靴に風魔法を宿し跳躍力強化と空中歩行を可能に
地面設置型の罠は跳び越えたり
【ダンス】の要領で回避して遊…対処
念のため【オーラ防御】で身を護り
コンキスタドールは…敵意が無いなら買い物くらいしてもいいけど
【破魔】の★花園で足止めし光魔法の【範囲攻撃】

常に耳を澄ましていれば
カルロスさんの足音や罠の作動音も聞こえるだろうから事前に警戒
強化した跳躍やオーラ防御等全て駆使して回避優先
多少の怪我は気にせず
敢えて武器を捨てるように★杖をカルロスに投げます

一瞬動きを止めればいい
迷宮の中じゃ、逃げ場無いよね

【指定UC】発動
破魔の鳥で攻撃を



●意外と楽しい罠の対処
「うーん、わからなくもないけど」
 カルロスの不思議な迷路~コンキスタドールの迷宮~に最初にたどり着いたのは栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。罠というのは結構種類も豊富で、対処の仕方もそれぞれ違う。それを彼は『楽しむ』ようだ。

 迷路の中は外部からの音を遮断されているのか、耳が籠もるような気分になる。だがその中でも澪は聞き耳を立てて迷路の内部の作動音をくまなく聞き分け、己の靴に風魔法を宿して踏破型トラップは全て浮遊で回避した。
 浮遊で回避できないような罠―――ワープピットや檻トラップに関してはダンスを踊るように回避し、なんとか対処を取った。それでも踏んでしまった場合は、身を護ってから対処を取りつつ。
「……ん??」
 ふと、彼の視線の先に何やら道具が落ちている。ああ、誰かの忘れ物かな、と思って小部屋に入った途端、扉が湿られ声をかけられた。
「いらっしゃいませ。欲しい物の上にお立ちのうえ、お声がけください」
「えっ」
 一瞬何が起こったかわからなかったが、どうやらここは店主がコンキスタドールのお店らしい。コンキスタドールは店主役のため、攻撃さえしなければ敵意はない。そこまで忠実に再現されているとは。
「……えーと、じゃあ……この葉っぱ……」
「1200Gになります」
「高っ?!」
 値段が高く、効能がわからない葉っぱを持っていくのはちょっと危ないと思ったため、澪はそのまま買い物せずに小部屋を出た。コンキスタドールは「ありがとうございました」の一言だけ残し、そのまま店主役を続けるようだ……。

 再び耳を澄ませて迷路を歩き、罠を少しずつ避けていく。
 そんな中、カルロス・グリードの声が通路の奥から聞こえてくる。どうやら彼は未だに罠を設置しているようだが、澪の存在に気づくや先制攻撃を仕掛けてきた。
 罠と連動して威力を増す蒸気魔導装置は、澪の周囲の罠を作動させてカルロス自身の攻撃の威力を増やす。が、澪は己の跳躍力と防御を上手く扱ってそれを回避。少しだけ足を引っ掛けてしまったが、多少の傷は気にしない。
「あっと、落としちゃった」
 カルロスの頭上を飛び越した瞬間、"わざと"Staff of Mariaを落とした澪。ガゴッ、という何かに当たる音と同時に、その聖なる力はカルロスの頭に響き渡る。
「う、ぐ……!? い、今の……」
 振り向いたその瞬間、カルロスの目の前が炎で染まる。澪のユーベルコード『浄化と祝福』による破魔の炎鳥がカルロスへと襲いかかったために、通路が全部埋め尽くされてしまったのだ。
 迷路中にカルロスの断末魔が響き渡ると同時、罠が一部壊れてしまったようだ。

 ―――罠は、解除しておこうね!

大成功 🔵​🔵​🔵​

メイスン・ドットハック
【WIZ】【絆】
しかしダンジョンメーカーとは懐かしいのー
僕も迷宮の主の一人なわけじゃし、ここはエィミーに迷宮攻略の手本を見せてやるとしようかのー

先制対策
空間に電脳魔術ハッキングの電波を飛ばして、トラップの所在の情報収集を行い、機械的な地雷やバネトラップ、回転床などはそのままハッキングで無効化していく
物理的発動はエィミーのアカハガネに情報送信することで潰して罠連携を防いでいく

先制後はUC「23の雷雲の無限竜を制し者の権能」を発動して、帝竜ワーム培養体2体による迷宮蹂躙で、罠を軒並み大量破壊
一体がカルロスを拘束している間に、一体が雷ブレスで攻撃

それじゃエィミー、後は任せたのー

合図に合わせて下がる


エィミー・ロストリンク
【WIZ】【絆】
これがアルダワダンジョンかー。わたしは経験ないからなー
メイスンお義姉ちゃんのお手本、見せて貰うねー!

先制対策
キャバリア・アカハガネに搭乗して参戦
情報送信されてきたトラップ位置に、両腕のガトリングキャノンで射撃して罠破壊、もしくは遠隔起動させて、連携を潰していく
メイスンを狙おうとするカルロスを射撃や拳撃で応戦して近づけさせないようにする

先制後は、メイスンの攻撃後に合図を送って、UC「財宝の呪いの海を舞い踊る姫君」を発動して、カルロスの周囲をメガリス呪詛とセイレーンの海に変化

こうなったら、もう蒸気迷宮だろうと関係ないよー!

海で感電力の増した雷と共に強烈なガトリング射撃をお見舞いする



●お初のダンジョン!
「おー、ダンジョンメーカーとは懐かしいのー」
「これがアルダワダンジョンかー……」
 ぐちゃぐちゃに作られた迷路を眺めては懐かしさに浸るメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)。隣で初のアルダワダンジョンにワクワクしているエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)のために、手本を見せることにしたようだ。
「メイスンお義姉ちゃんのお手本、見せてもらうねー!」
 キャバリア・アカハガネに搭乗しているエィミーは、ぶんぶんと手を降って義姉メイスンを応援。軽く手を振り返したメイスンも、また気を引き締めた。
「うむ、迷宮の主としてしっかりとお手本を見せてやるとしようかのー。まずは……それっ!」
 空間に電脳魔術のハッキング電波を飛ばし、迷路のありとあらゆる罠を調べ上げ、所在位置を確認。ハッキングで無効化出来そうな罠―――地雷やバネトラップ、回転床などを一時的に動作停止させ、残る罠の情報は全てエィミーへと送信する。
「あっ、そこにも罠があるんだね! どっかーん!」
 天真爛漫なエィミーの声に合わせ、アカハガネの両腕に搭載されたガトリングキャノンが作動。近場の罠を全て破壊し、遠距離のトラップまで誘爆させつつ罠を潰していった。

 と、ここで。突然、カルロスが2人の上空から降り注ぐ。
 どうやら彼はハッキング前のワープピットを踏み抜いていたようで、これはチャンスと言わんばかりにハッキングを行うメイスンに向けて武器を振り下ろした。
 間一髪、ワープピットの作動に気づいていたメイスンはアカハガネの影に隠れ、代わりにエィミーが空を降りるカルロスに向けてガトリングキャノンで連射からの、拳撃。
 これには思わず、移動罠に引っかかっただけのカルロスもおこである。チャンスって表情をしていたくせに。
「我が何をした!? ワープしに来ただけだろう!?」
「いやー、チャンスって顔をして武器振り回されてものー」
「今、絶対お義姉ちゃんを殺すって顔をしてたよ!」
 無論、メイスンとエィミーからは非難轟々。思いっきり殺そうと武器を振り回したくせに、何もしてないと言い張っている。これがこの島での『王笏』らしい。
 そうか、と何か納得したメイスン。カルロスが一歩下がったその瞬間にユーベルコード『23の雷雲の無限竜を制し者の権能』を使用して、雷雲の海とともに帝竜ワーム培養体を2体呼び寄せた。
 2体の帝竜ワームはそれはもう、子供のように、わーいたのしいー! と言わんばかりに迷路の中をぐちゃぐちゃに走り回り、作動するはずだった罠達を全て破壊して回った。メイスンが戻っておいでと呼び寄せるまで、それはもう、遊び盛りの子供のように走り回っていた。
「汝ら、やめぬか!? せっかく我が設置した罠ぞ!?」
「罠は全部外しておくに限るしのー」
 ほれもう一発、と呟いたメイスンは帝竜ワームを呼び戻し、1体でカルロスをぐるぐる巻に拘束し、もう1体の雷のブレスでカルロスに思いっきり折檻。背中から伸びるパイプから、若干の煙が出ているのは言うまでもなく。
「く、く……! 我の魔導砲が……!!」
「あ、それ一応砲台だったんだ……」
 エィミーはいくつかの準備をしながら、カルロスの嘆きにぽつりと呟く。確かにパイプオルガンのような衣装では、装置だとは気づきにくいのかもしれない。
 と、ここで。エィミーはこっそりとメイスンに合図を送る。それは事前に決めていた2人にしかわからない合図であり、それを確認したメイスンは帝竜ワームにまた暴れるように指示を出して、エィミーとカルロスから距離をとった。
「それじゃエィミー、後は任せたのー」
「任せて! こうなったら、もう蒸気迷宮だろうと関係ないよー!」
 メイスンが距離をとったことを確認したエィミーはユーベルコード『財宝の呪いの海を舞い踊る姫君』を発動、絆律鍵ロスト・リンクによって全メガリスの呪いを降らせ、カルロスを中心とした周辺を一気にメガリス呪詛に満ちたセイレーンの海へと変貌させる。
 彼女の言葉通り、迷宮は全く関係なくなった。これを好機と見たエィミーは再びガトリングキャノンを展開、海のおかげで雷の威力が増しているため、追加でアカハガネから雷の力を送り込み、雷撃のガトリング射撃を思いっきり、弾が尽きるまでカルロスに向けて発射し続けた。

 ……しばらく後、攻撃手段が一時的に失われた2人が戦場を離脱した後。
 海が消えたかと思えば、そこにはシビレ罠にかかったようなカルロスがいた、らしい……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

隠神・華蘭
あらぁそういえばこのようなげーむ、確か主が持っていて遊ばせてもらいましたねぇ。
あのときのとらうま再現といきますか!

たしか罠の真上で武器を振ると上の土が払われて見えるようになるんでしたねぇ。
部屋の出入りのときだけ警戒するように。
後は斜め移動でなるだけ踏まぬよう……多少踏むのはしょうがないのです。
袋小路の部屋を見つけましたら先にUCで狸を控えさせておきます。

カルロスさんを見つけましたら【挑発】しながら【逃げ足】で即刻退却、
先ほどの部屋まで誘導します。入り口で限界まで平べったく【化術】変化し
彼を部屋に入れた後続けて壁に変化して通路を塞ぎますね。
たぬきハウスだ!! ですぅ!
さぁ一斉攻撃しちゃいなさい!



●トラウマとは深く根付くもの。
「あらぁ……このようなげーむ、確か主が持っていて……ああ、遊ばせてもらいましたねぇ」
 迷路にたどり着いた隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)は懐かしむ。彼女に訪れたあの悲劇は、今でもよく思い出せるようで。そのトラウマを再現しようと彼女は一歩、踏み出した。

 この手の迷路では、罠は土に埋もれて隠れているものだ。華蘭は慎重に前へと進み、部屋の出入りのときには念入りに武器を振って土を払う。もし見つけた場合は、真っ直ぐ突き進まないようにゆっくりと斜め移動で移動し、罠を避ける。
 とは言っても、多少のミスや多重配置は仕方ない。上手く土を振り払って明るみに出た罠を避けれたとしても、その先に別の罠が仕掛けられていたらどうしようもないためだ。
「あ~~れぇ~~」
 罠に引っかかった華蘭はぐるぐる回る。どうやら回転床の罠が仕掛けられていたようで、これだけなら大した傷にはならない。運良く周囲には罠はなかったため、素早く罠を脱して迷路へと戻る。
 いくつか道を進んでいると、袋小路の部屋を見つけた。もともと何かに利用するつもりだったのだろうか、がらんとしたままだ。
 しかしむしろ、華蘭にとってはこれが好都合だった。ユーベルコード『それゆけ我らが軍隊狸』を発動させ、赤い帝国軍の軍服を着た化け狸達を召喚。歩兵銃や軍刀を携えた狸達を、この袋小路の部屋で待機させる。
「ふふふ、あとはカルロスさんを見つけるだけですねぇ」
 そういって彼女は再び迷路を歩き出す。罠にはめたカルロスを、今度は逆にはめるために。

「ふむ、この迷路……少し何かが足りぬな?」
 思案するカルロスは迷路の壁を軽く触る。昨今、壁にも色々なギミックが仕掛けられた迷路が多いため、彼も同じようにすべきかと悩んでいるようだ。
 そこへ、華蘭がばったり鉢合わせ。猟兵の存在に気づいたカルロスは、すぐさま背部に装着した魔導砲を華蘭に向けると、すぐに発射。得意の逃げ足で逃げようとした華蘭の足だけを掠めた。
「あらあら、せっかく面白い場所に連れて行こうと思っていたんですけどねぇ」
「なんだと? 汝、何を目論んでいる?」
「いえいえ、目論んでなんかいませんよぉ。不思議すぎて、逃げ帰ってきたくらいに」
 挑発のように言いくるめる華蘭は、ゆっくりと先程の袋小路へと誘導するために移動する。彼女を逃すまいとカルロスがにじり寄っているが、それも華蘭の策の1つ。
 カルロスが手を伸ばした瞬間、華蘭は素早く先程の袋小路まで逃げ込み、変化の術を使って壁に変化。カルロスが入り込んだのを確認すると、出入り口を己の変化で塞いだ。
「な、なんだ、ここは!?」
 驚くのも無理はない。カルロスの目の前には今、化け狸達がぎゅうぎゅうに詰まっているのだから。
「たぬきハウスだ!! ですぅ! さあ、一斉攻撃しちゃいなさい!」

 ―――気をつけよう ●●ハウス 事故の元……。

成功 🔵​🔵​🔴​

久遠寺・遥翔
アドリブ歓迎

ねぇ、カルロスってもしかしてゲーマー?
オブリビオンじゃなければ…真っ当な生者だったら友達になれたかもなぁ
けどそうはならなかったんだ

迷宮内ではUCも使って飛行し【空中戦】を展開
床系のトラップは全て無効して突き進むぜ
あと、とりあえず前方の罠を【焼却】しながら進んでいき
爆発系の罠は【第六感】で察知し【オーラ防御】で受け流す

あ、カルロスだ
ごめんな、こういう場じゃなければちゃんと罠も楽しむんだけどさ
などと言ってる間に先制攻撃を受けるがそれは読んでいる
お前が砲撃した相手は【残像】だ
初撃が当たらなきゃ大丈夫
【カウンター】UCで一気に距離を詰めて高めた戦闘力から
焔の剣の【2回攻撃】で一気に斬るぜ



●こんな場でなければ。
「……カルロスってもしかして、ゲーマー……??」
 話を聞いた時に真っ先に飛び出た感想がこれである。久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)は彼がオブリビオンでなければ、真っ当な生者であれば、友になれたのかもしれないのかもと考えるが、その考えを一度頭から捨て去った。
 今から行くのはコンキスタドール達の王、カルロス・グリードの作りし迷宮。僅かな隙が多大な負傷へと繋がるのだから。

 迷宮に足を踏み入れてすぐにユーベルコード『天焔解放』を使用し、全身を漆黒と黄金の焔で覆う。焔の勢いは遥翔を飛翔させ、罠の発動を無効化した。
「……と、アレは……」
 遥翔のように空中で動き回る者に対しての罠が仕掛けられているのか、うっすらとワイヤーが見えた。なるべく引っかかるのを避けるため、焼却してそのまま進んだ。焼いたおかげか、罠は上手く作動しなかったようだ。
 他にも爆発系の罠が仕掛けられていたが、瞬間的に第六感が働いたため、素早く防御で受け流した。
「む。誰か罠にかかったか?」
 罠の発動を察知したカルロス・グリードが、何やら嬉しそうに顔を出す。設置した罠が今までことごとく破壊されたり避けられたりとしたために、今回初めて作動したことが嬉しかったようだ。素直か。
「あ、カルロスだ。でもごめん、こういう場じゃなければちゃんと罠も楽しむんだけど」
「じゃあ罠に引っかかった記念に、これもくれてやろうではないか」
「なんで?」
 くれてやろうとカルロスが放ったのは、背部に装着された魔導砲。それは遥翔に直撃……と思いきや、ゆらりと揺らめいて消える。それは遥翔が残した残像であり、間一髪遥翔自身は横の道にそれることが出来ていたのだ。
「あっぶない……!! 溜めモーションの次が攻撃で良かった……!!」
 何を言っているのかよくわからないが、これがこのダンジョンにおいてのルール。溜めたら1ターン待たなくては行動できない。それが直感的にわかっていたため、遥翔は溜めの前に残像を残しておくことが出来たのだ。
 初撃さえ当たらなければ、もうカルロスの攻撃は当たらない。それを察した遥翔は素早くカルロスへ近づき、一気に距離を詰めたところでユーベルコードによる戦闘力増強を解放。焔黒剣に宿した炎を一気に燃え上がらせ、連続攻撃を叩き込んだ。
「ば、馬鹿な……!! 速度増強の魔術を使う暇などなかったはず……!」
「残念だったな。出来るゲーマーっていうのは、事前にバフをかけておくものだぜ?」
 焔の刃に焼かれたカルロスは、そのまま一度倒れ伏す。
 こんなはずではなかったと嘆きながら、一回きりのワープピットの罠を発動させてこの場を脱したのだった。

 ―――念入りな準備は、不思議な迷路でのお約束!

大成功 🔵​🔵​🔵​

リーヴァルディ・カーライル
…ついに復活し過ぎてバグった?
それとも意外と凝り性だったのかしら?

第六感を頼りに罠の存在感を暗視して捉え、
大鎌をなぎ払い罠が無いか確認しながら進み、
敵の微かな殺気や闘争心を捉えたら過去の戦闘知識をもとに行動を見切り、
大鎌で敵の攻撃や罠を受け流しオーラで防御しててUC発動

…蒸気機械は冷やしたら満足に動作しないそうね?

水の属性魔法は不得手だけど、この業ならば…

百本の魔刃に武器改造を施し氷属性攻撃の魔力を溜め、
空中戦機動の早業で敵を乱れ撃ち、
蒸気機械を凍て付かせた隙に死角から切り込み、
大鎌で怪力任せに敵を切断する

…我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与え、
我に背く諸霊を悉く凍てつかせよ…!



●バグ疑惑のある王笏
「……復活しすぎて、バグった?」
 リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)はカルロス・グリードによる事件だと聞いて駆けつけたのは良いのだが、さすがに迷路の名前を聞いた時には首を傾げるしかなかった。
 どう考えても他の島のカルロスと違いすぎてて、余計にバグ疑惑が発生していて頭から離れなくなってしまった。
 しかし頭がバグっているとは言え、『王笏』であるカルロス・グリードが相手。気を引き締める必要があるのだ。

「凝り性……と、いうべきだったかしら」
 迷路の中は複雑で、それでいて緻密に張り巡らされた罠はリーヴァルディの第六感を頼りにしても、見抜けないものが多かった。そのため回転床トラップに引っかかってしまい、ぐるぐると周り続ける床で軽く目を回してしまったことから慎重に大鎌で罠探しをすることに。
 大鎌で探しつつも、周囲の気配を探ることは忘れない。なるべく自分が大鎌を振りながら歩いていることを気づかせず、なおかつ殺気を受け取ったら素早く見切れるように集中し続けた。
「今誰か、回転床に引っかかったか?」
 嬉しそうな声のカルロスがひょっこり顔を出し、リーヴァルディと目を合わせた。
 一瞬時が止まったように2人とも動かなくなったが、目の前にいるのが猟兵だと気づいたカルロスはいきなり手に持った武器を振り下ろす。
 瞬時の判断力にギリギリで勝てたリーヴァルディは、振り下ろしていた大鎌を素早く盾に使い攻撃を受け流す。金属物同士のぶつかり合いによる振動は全てオーラによって吸収されたため、リーヴァルディは無傷だ。
 しかし再びカルロスは武器を振り下ろしてくる。そこで、リーヴァルディは彼が使う武器そのものではなく、装着している蒸気魔導装置に目を向けた。
「……蒸気機械は、冷やしたら満足に動作しないそうね?」
 ユーベルコード『吸血鬼狩りの業・魔刃の型』を発動。呼び出した魔力結晶刃に魔法増幅能力を追加、更に氷属性の魔力を込めるとそれらを一気に空中機動させてカルロスへ向けて射出する。
 射出された氷の刃により迷宮の温度は一気に下がり、蒸気魔導装置の動きが徐々におかしくなってきた。周囲に設置されていた罠も温度低下による結露からの動作不良が起こり、役立たずへと成り下がってしまった。
「……我に仕え、我を助け、我が呪文に力を与え、我に背く諸霊を悉く凍てつかせよ……!」
 氷の刃の乱射に気を取られたカルロスは、リーヴァルディが死角へと消えていることに気づかなかった。そのおかげで、大鎌をしっかりと、力強く握りしめることが叶ったため、怪力任せに大鎌を振り下ろした。
「ば、かな……!!」
 息も絶え絶えなカルロスはそのまま倒れ、なんとか近くにあったワープピットを作動させてその場を離脱。再びリーヴァルディはカルロスを探すため、迷宮を歩く。

 ―――バグでも 潰せば 勝ち。

成功 🔵​🔵​🔴​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ歓迎!

あ、あの野郎……、遊んでやがりマスネ!
ワタシも遊びマース!

ワーオ、面白いところデスネー!
お買い得な迷宮食材も売ってるとは、ラッキーデース!
ん、怪しげなスイッチが。えいっ、であります。
>突然の水流トラップ発動<

HAHAHA! バルタンズの作った船があって助かりマシター!
おや、あそこにいるのはカルロス! 退避デース!
船首や船縁に身を潜めて攻撃や連鎖トラップを回避しつつ、下船しマース!
(操船はミニ・バルタンに任せてマス)
そのまま船と共に水の流れに乗って接近し、死角から斬りかかりマース!
その首、あるいは手足、もしくは武装を狙って、
「一刀両断、であります!」

事後は散策に戻りマース!



●楽しんだほうが勝ち!
「あ、あの野郎……遊んでやがりマスネ!?」
 カルロス・グリードの話を聞いてすっ飛んできたバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。無論、こんな楽しそうな場所で遊んでいるのなら、やることはたった1つ。
「ワタシも遊びマース!!」
 ―――そう、『遊ぶ』だけ!

「面白いところデスネー!」
「「「バルバル~!」」」
 バルタンズと共に迷宮を歩くバルタンは、それはもうカルロスの迷路を楽しんでいた。
 あるときはバルタンズが回転床トラップに引っかかってぐるぐる周り、あるときはバルタンズの1人がワープピットに引っかかって別エリアに飛ばされて泣いていたり。
 そして極めつけは、何故か存在するコンキスタドールの食材店。お買い得な肉や魚が売っていたため、これは購入するしか無いだろうと即購入。店主もホクホク顔で料金を受け取っていた。
 購入した食材をバルタンズと共に運びながら、迷路を散策。そんな彼女の目にいかにも怪しげなトラップスイッチが入ってくる……。
「ん、怪しげなスイッチが。えいっ、であります」
 怪しいと言っておきながらもスイッチを押すバルタン。当然のことながら、それはトラップ作動スイッチ。大きく揺れる迷路の奥から、ざあざあと水が流れ始め……やがては、大きな水流へと変化してしまう。
 当然ながら水流はバルタンを呑み込む……わけではなく。スイッチを押した瞬間バルタンズが何かを察していたため、早急な建築作業が行われたため小型の船を生成。瞬時に乗り込んでいたため、水流トラップをも回避することが出来たのだ。
 そしてトラップが発動したことにより、嬉しそうに通路の奥から顔を出すカルロス。船があることから誰かが乗っていると推測したのだろう、早速魔導砲をぶちかましてくる。
「おっと、流石にワタシの目は誤魔化せマセン!」
 素早く船首に潜り込んで魔導砲を回避したバルタン。カルロスは首を傾げていたが、近づいてくる船が只者ではないと感じ取っているために、身構えていた。
「HAHAHA! バルタンズの作った船があって助かりマシター!」
 水流の流れに乗って接近した彼女は通り過ぎたカルロスの後ろを陣取るため、船首から船尾まで走り、背部に装着された魔導砲目がけてファルシオン風サムライソードを振り下ろした。
「がっ……!!?」
 予想外の場所からの予想外の攻撃に、カルロスは衝撃とともに水流に沈む。ぷかぷかと浮かんで水の流れに身を任せているカルロスは、追加の鉄砲水に押し出され迷路の奥へと消えていった。
「よし! それではもっともっと、楽しく散策シマショー!」
「「「バッルバル~~!!」」」

 ―――気をつけよう。攻撃 急に やってくる。

成功 🔵​🔵​🔴​

中村・裕美
「……ローグライクゲーム……死に戻ると初めからなのが悔しいけど……ついやっちゃうのよね」
ゲームによっては地下に潜るのでなく、塔を登るタイプもあったわね

「……この手ので……割と便利なのが……マッピングよね」
電脳魔術でダンジョンを【ハッキング】してフロアの構造や罠の位置など【情報収集】


ボスには周囲のフロアをハッキングして、トラップを【罠使い】でカルロスにぶつけ、隙を作る。
ゴールデンレオも【早業】ハッキングでこちらに大ダメージが入る前に機能停止か掌握をしておきたいところ
「……この手のゲームで……最も代表的な罠といえば……これよね」
UC使うチャンスができたら、空間にハッキングしてカルロスの周囲を爆破



●死ぬと最初からなの辛い。
「……ローグライクゲーム……死ぬと初めからなのが悔しいけど、つい……やっちゃうのよね」
 こんな感じの内容があったなあ……としみじみと思い出し悔しみするのは中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)。
 そう、死んだら最初からだしアイテムは没収だしお金も失うという、この手のゲームにおいてよくある事象。ついでにいうとゲームによってはアイテムは蹴って判別するものだ。
 地下に潜るタイプもあれば、塔へと登るタイプもある。千差万別なのが、この不思議な迷路の特徴だ。
 そのため、裕美はこの手の特徴を生かした攻略を行いつつ、カルロスの討伐へと向かう。

「……割と便利なのが……マッピングよね」
 電脳魔術を駆使して迷路内をハッキングし、フロアの構造や罠の位置を調べる。範囲が広く、自身がいるところから大幅に離れている部分については後で対処を取ることにして、今は近場の罠を調べた。
 その時、マップ上に動く何かを見つける。他に動いているものがない以上、これがカルロスであると判断した裕美はすぐに近場のフロアを探し出し、フロア全体にハッキングして逆にフロア内のトラップを利用することにしたようだ。
「……当たると、いいんだけど……」
 マップを確認しながら罠を避けつつ、カルロスの元へ急ぐ裕美。ハッキングした罠を使って隙を作り、そこへ一撃を与えたかったため、なるべくカルロスがフロアに到着する前にたどり着いておきたかったのだ。

「……む?」
 なにか違和感を感じたのか、カルロス・グリードはその場に立ち止まった。そして、周囲をぐるりと見回し……。
「……そこか!!」
 違和感の正体に気づいたカルロスは、武装を生やした機械仕掛けの黄金獅子を召喚。ただの通路に向けて、黄金獅子を放つ。
「わ、わ……!!」
 隠れていたのはもちろん裕美。とっさに黄金獅子にハッキングを仕掛けようとしていたのだが、間に合わずに被弾。回避行動は急所を避けるように避けていたため、大ダメージは免れる。
「コソコソと何をしていた? 貴様、まさか我が迷路に変な手を加えたわけではないだろうな?」
 Yesと答えようと、Noと答えようと、獅子には裕美の首を取らせるつもりのカルロス。
 だが、裕美の視界が黄金獅子の口内で埋まったその瞬間、カルロスと黄金獅子に小さな爆発が起こった。
「何っ……!?」
 裕美は高速の座標指定を行うことで、ユーベルコード『ステルスボム』による見えない爆弾の攻撃を成功させた。多少のダメージはあったが、その爆発のおかげか次々と罠が誘爆してゆく。
「……この手のゲームで……代表的な罠と言えば……これよね」

 ―――見えない敵、見えない爆弾。それこそが、ローグライクの強敵也。


●おしまい!
 次々と壊されゆく、仕掛けられた罠。
 更に誘爆の影響で迷路の壁が崩れ始め、空間が歪む。
 ダンジョンメーカーの影響が薄れ始めているようで、島は少しずつ元のとおりに戻るだろう。

「く、覚えているが良い、猟兵共! 我の、我の迷路はまだこれからなんだからな!!」

 ……なんだか泣きそうな目で撤退していったカルロスが、いたとかいなかった、とか。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月18日


挿絵イラスト