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羅針盤戦争~死を恐れぬ天使を殺す方法

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #ネルソン提督 #舵輪島

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●その身に宿す天使の軍団
「そろそろ戦争も折り返しか。
 まだまだ予断を許さない状況であるには変わらないが……」
 着実に埋まりつつあるグリードオーシャンの海図を眺めて、黒柳・朔良(「影の一族」の末裔・f27206)は猟兵達へと向き直る。
「招集に応じてくれて感謝する。
 まずは『三の王笏』カルロス・グリードの撃破ご苦労だった」
 毎日のように目まぐるしく戦況が変わる中、早々としてオブリビオンフォーミュラの分身体のひとつ『三の王笏』を撃破することが出来たのは、猟兵達の力の賜物だろう。
 しかし、それ以上に多くの七大海嘯の本拠地もまた発見されている。
「今回はそんな七大海嘯の一人、ネルソン提督の本拠地である『舵輪島』での戦いだ」
 天使の軍団を率いるネルソン提督だが、今までの戦術を捨てて「最大戦力による最大火力」で猟兵達を撃破しようとしているようだ。
「奴は天使の軍団を全て自身の肉体に融合させた『決戦形態(トラファルガー・モード)』となり、自身が最強のオブリビオンとなって仕掛けてくる」
 この状態のネルソン提督は最強を謳うだけあって強いのはもちろんのことだが、それ以上に『死ぬまで痛みを感じず、あらゆる状態異常を無影響化』する。
「相手はフォーミュラではないとはいえ、決して油断できる相手ではない。
 対策を怠れば逆にこちらがやられることになる」
 各自気をつけてくれ、と朔良が告げると、彼女の手の中のグリモアが輝き猟兵達を戦場へと送り込むのだった。

●最大戦力の個
「猟兵共が我が島を発見したか」
 睨むように海の彼方を見つめるのは七大海嘯がひとり、『舵輪』の名を持つネルソン提督だ。
「我等が王のひとつ『三の王笏』が猟兵共により制圧され、次は『四の王笏』が制圧されようとしている」
 ネルソン提督の周囲には天使達が集まっていた。
 その天使達に語りかけるように、ネルソンは続ける。
「これ以上、我等が王の行く手を阻むことはこの俺が許さぬ。
 天使共よ、今こそ俺とひとつとなり猟兵共を撃滅するのだ」
 ネルソンの言葉に導かれるように天使達がネルソンへと融合されていく。
 最大戦力にして最強の姿、『決戦形態(トラファルガー・モード)』へと至ったネルソンは、その身に宿す天使の軍団と共にはるか海の向こうを見据えていた。
「さあ、猟兵共よ!
 俺が死するか、俺が貴様らが撃滅し尽くすか、どちらかにひとつだ!」
 これ以上先へは進ませぬ、と。
 天使の軍団をその身に宿した男は、猟兵達が島へと辿り着くのを今か今かと待ちわびるのだった。


綺朔
 戦争も折り返しに差し掛かりましたが、皆様調子はいかがでしょうか。
 どうも、綺朔(キサク)です。
 前回のやらかしがだいぶ堪えておりますが、懲りずにシナリオは出していきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 さて、今回はネルソン提督との決戦をお送りします。
 後程挙げるプレイングボーナスの対策をしていない場合は問答無用で苦戦あるいは失敗の判定を出させていただきますのでご容赦願います。
 なお、このシナリオの難易度はやや高めのため、普段より厳しめの判定となります。

● ボス戦『七大海嘯『舵輪』ネルソン提督』
 七大海嘯がひとり、ネルソン提督との決戦になります。
 朔良の言葉にあります通り、今までの戦術を捨てたネルソン提督は、『決戦形態(トラファルガー・モード)』となり、自ら猟兵達を滅殺するために動き始めました。
 『決戦形態(トラファルガー・モード)』となったネルソン提督は、死ぬまで痛みを感じず、状態異常もその効果を無力化されてしまいます。(一応状態異常は効くようですが、影響を受けることはありません。)
 この状態のネルソン提督にどう立ち向かうかが重要なポイントとなってくるかと思います。

 プレイングボーナス(最低限必須):敵の先制ユーベルコードと『決戦形態(トラファルガー・モード)』への対抗策。
(最低限必須事項が含まれていなければ苦戦あるいは失敗判定となります。)

●プレイング募集について
 OP公開後から随時募集いたします。
 なお、今回の断章追加はございません。

 その他については綺朔のマスターページをご参照ください。
 以上、皆さんの素敵なプレイングお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『舵輪』ネルソン提督』

POW   :    天使の銃
自身の【肉体に吸収融合した天使の軍勢】を【敵に応じた『天使武装』】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    聖守護天使
【手から現れる天使達】で攻撃する。[手から現れる天使達]に施された【瞳を覆う聖なる帯】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
WIZ   :    天使槍兵団
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【舵輪の脚から現れた天使達が放つ光の槍】で包囲攻撃する。

イラスト:シャル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジェムス・ゴールドシップ
…なるほど天使を吸収して得た力か。
やってることのある程度の差異はともかく本質的には同じことをやっているのかもしれん。油断はしないが

さて対抗策を考えてみれば敵の先制攻撃に対してどうするかと考えてみれば
差異はあれど本質的にやってくることがほぼ同じであるなら
目には目を歯には歯を、が一番の対策になるのではないか?

相手が敵に応じた天使武装に天使たちを変形させてくるならこちらはそれを見て【カウンター】【肉体改造】をもってしてやり返す。

多少のダメージはラスボス変身で回復するとして相手が疲弊するまでとことんやってやる。

…しかし同じようなことをやっているとなると参考にできるなこいつ



 ネルソンの『決戦形態(トラファルガー・モード)』は、天使を吸収、融合して得て力だ。
 そしてそれの程度の差異はともかくとして、本質的には同じことをジェムス・ゴールドシップ(経済界のラスボス(多分)・f32116)もまた行おうとしているのかもしれない。
「我が身に宿りし天使共よ、猟兵共を滅殺する力を俺に与えろ」
 ネルソンのその呼びかけに応えるように、現れた複数の天使がその身を武器へと変える。
「貴様らでは俺を倒すことはできん」
 ネルソンの右腕に歪に融合されているマシンガンのような天使武装の砲撃がジェムスを襲う。
「うおっ!?
 そっちがその気ならこっちはこれで!」
 ユーベルコード【ラスボス変身】により、ジェムスの身体がドロリと融解して再生される。
 しかし、その姿は先程のジェムスとは違い腕が増えていた。
「目には目を、歯には歯を、肉体改造には肉体改造を、ってね」
 千切れたゲル状の身体から数多くの疑似生命体を作り出し、ジェムスはネルソンへと放つ。
「なかなか面白い技を使うな。
 だが、それでは俺と天使共を止めることはできんな」
 ダメージを追うごとに新たな肉体へと変化を遂げるジェムスに対して、ネルソンは無数の天使達を武器へと変えながら対応していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神海・こころ
手の届かない所から手の届く所に来てくれてありがとうございます!!
ネルソン提督!!

天使の銃に対して死中に活路あり!!を使用
どんなに強化しようが当たらなければ怖く無い!!
今回は小回りが効くように
リュックから黄金バットを取り出して装備
どんな攻撃も避けきって懐に飛び込み黄金バットの打撃をカウンターで叩き込みます!!!

決戦形態はアタシにとってはただのサンドバッグ
絶対防御に近いかもしれないけど
超重量武器による地面を余裕で砕く
怪力を載せた気絶攻撃
何度も何度も何度も何度も何度も
心が折れるまで叩き込みます
事前に知っていれば遠慮はいらないし油断もしない
あぁ~~あ、ホント一撃で気絶出来れば幸せだったのにね



 手の届かないところから手の届くところへ。
 ネルソンが今までの戦術を捨てて姿を表したことで神海・こころ(心海に沈む・f31901)が喜びをあらわにする。
「ありがとうございますね、ネルソン提督!」
「感謝される筋合いはないぞ、猟兵」
 無数の天使達をその身に宿したネルソンが、自身の右腕の天使武装を今度は狙撃銃のような形態に変えてこころから距離を取る。
「ああっ!
 せっかく手が届く距離に来たと思ったのに、ずるい」
 しかしそれでも見える位置にいることに変わりはない。
 ならば、と「黄金バット」を手にしたこころがネルソンへと接近していく。
「どんなに強化しようが当たらなければ怖く無い!!」
「ほう、俺の狙撃を全てかわしきるか」
 ユーベルコード【死中に活路あり!!(ナンカジダイゲキデミタ)】でネルソンの狙撃を全て紙一重で掻い潜ったこころは、移動力を犠牲に武装の射程を伸ばしていたネルソンの懐へと飛び込んでいく。
「だが、俺の武装は変えられることを忘れてはいないか?」
「知ってるけど関係ないよね!」
 こころのフルスイングによる重い一撃が、天使武装を再び盾へと変化させたネルソンを吹き飛ばす。
 このネルソンの現在の形態「決戦形態(トラファルガー・モード)」は、あくまで痛みを「感じない」だけで、身体そのものへのダメージは蓄積される。
 そのことをこころは知ってか知らずか、自身の怪力をのせて「黄金バット」をネルソンに対して振り下ろし続ける。
 いっそのこと、あのはじめの一撃で気絶していればまだ楽に終われただろうに。
 痛みを感じ無いゆえに抗おうとするネルソンに対して憐れみすら感じながらも、こころが攻撃の手を緩めることはなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

大豪傑・麗刃
アドリブ歓迎

ナポレオン・ボナパルトより伝言を預かって来た。
骸の海にて再戦を所望すとのことなので早く行ってやるのいいのだ!

状態異常無効なら相手へのデバフではなく自分にバフをかける方針で。

先制攻撃は全力回避。我が身を纏うオーラに存在感を与え、戦場をダッシュしながらオーラを残像として軌道上に残す。さらに動きが単調にならないようダッシュの合間にフェイントをくわえる。疑似的な分身の術で敵の攻撃をわたし本体から外させる。

ユーベルコード解禁後も分身殺法。
スーパー変態人2でわたしが光り輝くと同時に、わたしが残す分身もまた光り輝く。わたしの超高速ともあいまってさらに的が捕らえづらいはず。で隙を突いて全力で斬る。



 ネルソンが攻撃から抜け出すことが出来たのは、その身に宿した天使達のおかげともいる。
 損傷したネルソンの体を融合した天使達が修復していくところに現れたのは、仁王立ちした大豪傑・麗刃(変態武人・f01156)であった。
「ナポレオン・ボナパルトより伝言を預かって来た。
 骸の海にて再戦を所望するとのことなので早く行ってやるといいのだ!」
「貴様のような者があのナポレオンと知り合いであるとは到底思えんな。
 だが、やつも俺と同じ様にオブリビオンとして蘇っていたならば話は違うか」
 いずれにせよ、簡単には死んでやらんがな。と、不意打ちのごとく投げた天使武装のナイフを麗刃は避けきることが出来なかった。
「危ないではないか!
 というか、まだわたしとの話は終わってはいないのではないのか!?」
「残念ながら、話すことなどなにもない。
 俺は猟兵を滅殺するのみ」
 先程までとは異なり、今度は歪な剣のようなものを右腕から生やして、ネルソンは麗刃へと切りかかる。
「どこを狙っているのだ!」
 ネルソンが斬ったのは、ユーベルコード【スーパー変態人2(スーパーレイクンツー)】により、麗刃が青いスパークを放ちながら黄金に輝くオーラで覆われた麗刃が超高速で移動した跡にできた残像だった。
「やはり中々に素早いか」
 しかし先程からスピード勝負の猟兵達を相手にしていたネルソンにとっては残像を斬ったところでさほど驚くことはなく、即次の戦法へと変更する。
「ならば、これならどうだ」
 再び天使武装の形態が変化して、ネルソンの右腕が巨大なマシンガンへと変わる。
「点で駄目ならば面でいくというのだな?
 だが、それはちょっと安直すぎるのではないか?」
「戦術というものは単純明快なものが最も効果的なこともあるのだよ、猟兵」
 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、との言葉があるように、ネルソンは点での制圧が不可能ならば、と面で制圧することにしたらしい。
 しかし、その攻撃すら超高速で動く麗刃を捕らえられず、再度の接近を許してしまう。
「隙きあり、なのだ!」
「なに……っ!」
 まさか全ての弾を躱されて攻撃されるとは思っても見なかったらしいネルソンが初めて驚きの表情を見せる。
 そしてそのまま麗刃の二本の刀と剣により吹き飛ばされたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

月白・雪音
…軍とは多くの戦力が集まり意思統一、連携が可能であることが最大の強み。
されど同時にその意思統一の難易度こそが最大の弱点とも言えます。

その意思を自らの脳一つに集め義務を果たさんとする姿勢。
かのネルソン提督を名乗るに相応しいと言えましょう。

初撃は野生の勘、高速思考力にて敵の動きを予測
アイテム『氷柱芯』を天使の一体に巻き付けて振り回し、敵そのものを武器に天使を一掃する

初撃を凌げばUC発動
野生の勘、見切りにて攻撃を予測し残像で撹乱しつつ、怪力、部位破壊で
関節等の身体動作の要の部分を徐々に破壊
自らの消耗に気付かず体勢を崩せば、
頭部に怪力、及び残像の速度を生み出す脚力を上乗せした最大威力の蹴りを叩き込む



 軍とは多くの戦力が集まり意思を統一、連携が可能であることが最大の強みだ。
 しかし、同時にその意志の統一こそが最大の弱点とも言えるということを、月白・雪音(月輪氷華・f29413)は知っている。
 だからこそ、『決戦形態(トラファルガー・モード)』となり天使の軍団と融合したことで意思の統一を果たしたネルソンが、かの「ネルソン提督」を名乗るに相応しい存在であることを理解していた。
「さあ天使共よ、俺にその力を見せてみろ」
 右腕の天使武装を解除したネルソンが、天使達を雪音に向かって差し向ける。
 だが、雪音はその攻撃を待っていたかのように「氷柱芯」を天使の一体に巻きつけて振り回した。
「残念ながらその攻撃はもう見飽きました」
 幾度となくネルソンと戦い天使を差し向けられた雪音にとっては、その攻撃の対処法は熟知しているも過言ではない。
 天使達の瞳を覆う聖なる帯を取るよりも早く、先程拘束した天使を使い、天使達を一掃した。
「この場の天使共がこれだけだと思うなよ、猟兵!」
 次々と放たれる天使達の間を掻い潜る雪音は、ユーベルコード【拳武(ヒトナルイクサ)】により自身の能力を高めていた。
 天使達の攻撃を見切り、残像を使い撹乱し、時に直接手を下し、その数を削っていく。
「もらいました!」
 そうしてネルソンまで辿り着きその勢いのまま最大威力の蹴りを叩き込む。
「ぐっ!」
「痛みは感じないでしょうが効くでしょう?」
 思わぬ威力に体勢を崩したネルソンに、雪音は畳み掛けるように蹴りを繰り出していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
天使で止められると思うな
こちとら神ですらしばいてきたでござるよ

まずは【天使】を迎え撃ちますぞ!飛び立つ天使に視線を向け【グラビティ】発射!近付くものは全て撃ち落とす!
銃撃とUCで天使を叩きつつ敵の目を引き付けるでござる

爆発に紛れさせて【流体金属】君を投入!地を這わせてネルソンの背後に接近させるでござる
痛覚がないなら視認するまで気づかないでござる!
勝負は一瞬ですぞ!一瞬あれば十分だが!穿てオウガメタル!狙うは腕!気づくまでの一瞬で腕を逸らさせる!
腕が逸れれば天使の出所も逸れる!出所が逸れれば…拙者とネルソンの間を遮るものは何もなし!
ありったけの火力を頭に叩き込むでござる!



 天使達を削られ、自身にも少なくないダメージを負ったネルソンだが、それをまるで気にすることなく、何事もないかのように立ち続けている。
 それは本来生物の肉体限界のストッパーの役割を果たす「痛覚」を遮断しているために、限界を感じていないだけのことだ。
「たとえそうだとしても、天使で我々を止められると思うな!
 こちとら神ですらしばいてきたでござるよ!」
 そんな様子をビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)は冷静に分析したが、対するエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)はあからさまな挑発をしていた。
「あまり俺を怒らせないほうがいいぞ、猟兵」
 その挑発に乗るようにネルソンが放つ天使達が猟兵達へと襲いかかる。
 今までのネルソンならばわかりやすい挑発に乗ることなどなく、一蹴するか問答無用で仕掛けてくるかのどちらかだった。
 それが怒りをあらわにして天使達を放ってきたということは、痛みを感じていないながらも限界が見えてきているのかもしれない。
「拙者はあの天使達を相手にするでござる!」
 いざ!と天使達に視線を向けたエドゥアルトがユーベルコード【サイコフォース】を使い、視認した天使達を巻き込むようにグラビティを爆発させる。
「はっはっはー!
 爆発は芸術でござる!!」
 高笑いしながら連続して爆発を発生させるエドゥアルトは、その爆発に紛れさせて「オウガメタル・Spitfire」を地に放ち、ネルソンの背後へと接近させるが、ネルソンの体を這い登る最中に気付かれてしまいネルソンに融合した天使により「オウガメタル・Spitfire」は追い出されてしまった。
「目の付け所は悪くはなかったが、あと一歩だったな。
 たしかに俺は痛みを感じはしないが、触覚は生きている」
「だとしても目的はもう達せられているでござるよ!」
「何!?」
 天使の包囲網をくぐり抜け、至近距離に迫ったエドゥアルトのありったけの火力による爆発がネルソンを襲う。
 天使達による防御も間に合わず、ネルソンはその爆発をまともに食らうこととなったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エミリィ・ジゼル
トラファルガーとかフランス人的に気に入らん響きですね
祖先の雪辱を晴らすとしましょう

まずは隠れん坊にでも興じます
幸いわたくしは呼吸不要なバーチャルキャラ
海底に身を潜め、天使の攻撃をやり過ごします

翼を持つ者が海底に追ってくるのは難しいはず
海上から光槍を放ったとしても、それは海水によって威力が減じるでしょう
それらを水中機動や高速泳法、見切りや第六感を使って回避します

攻撃を凌いだら反撃
サメ属性の流星群サメテオを起こします

と、ここまでがブラフ
降り注ぐ流星群に、相手の意識が一瞬でも頭上に向けばしめたもの

その隙に鯨の骨を投擲
たとえ痛みを感じずとも、内部炸裂した無数の欠片は今後の行動に支障をきたすことでしょう


ナイ・デス
全ての本拠地を、制圧する。私達はまだ、諦めていない!
最後まで、諦めません!

包囲攻撃に対して、光を噴いて【推力移動ダッシュ】
ただネルソンさん向かって、前へ前へ
前からくる光の槍だけを【第六感】も駆使して【見切り】黒剣鎧の刃で【切断】しながら進む
【覚悟、激痛耐性】槍を受けても、痛くても、止まらない
【念動力】で無理やりでも肉体動かして
後ろからの槍は、受けたらその勢いも使って前へ!

最期まで戦う、決戦形態
私も『いつか壊れるその日まで』戦うもの、です!

【継戦能力】再生して、戦闘力増強、加速して加速して、ネルソンさんへ
【生命力吸収】する光を束ねた【レーザー射撃なぎ払い】剣のように

骸の海へ、還る時、です!



 トラファルガーというのは、中世ヨーロッパで起きたナポレオン戦争における最大の海戦の舞台だ。
「トラファルガーとかフランス人的に気に入らん響きですね」
 むう、と唸ってみせるエミリィ・ジゼル(かじできないさん・f01678)が、本当にフランス人かどうかはともかくとして、彼女がかつてのフランス人達の雪辱を果たさんとしていることだけは確かなわけで。
「トラファルガー?っていうのは、よくわかりませんが、敵の本拠地を、制圧するのは賛成、です」
 様々な世界を巡ってきたナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)であっても、エミリィの言葉は理解できなかったが、彼女が舵輪島を制圧するつもりであることは感じ取ったらしい。
「私は海底に身を潜め、隠れん坊にでも興じます」
「わかりました、です。
 ネルソンさんの相手は、まかせてください、です」
 軽く打ち合わせて海へと潜っていくエミリィを見送り、ナイはネルソンを見据える。
「……まさか舵輪の守りにつけている天使共も使うこととなろうとは」
 島の中央、巨大な舵輪の足から現れた天使達が大挙して押し寄せ、ネルソンの傷を塞ぐがごとくその身に吸収されていく。
「もうひとりの猟兵はどこへ行った?」
「さあ?
 私には、わからない、です」
「まあいい、この力を持って炙り出せばいいだけのこと」
 ネルソンへと融合していく天使達の置き土産とばかりの光の槍が、複雑な幾何学模様を描きながら、ナイへと向かって飛んでいった。
「その状態では俺には近づけまい」
「私達は、最後まで、諦めません!」
 光の槍の包囲攻撃に対して、自身の聖なる光を噴いてネルソンへと向かってくるナイは、前からくる光の槍のみを処理しながら突進する。
 ナイはネルソンとは違い痛みを感じている。
 それなのに止まらずに、ときに後ろから受けた槍の勢いすらも利用して前へと進もうとする様子には執念すら感じられる。
「私は、死なない……死ねない!」
 ユーベルコード【いつか壊れるその日まで(リジェネレイター)】、自身の受けた「痛み」を力に変えるというナイの力だ。
「なにっ……!?」
 そしてナイが加速したとほぼ同時に、いきなり空からサメが降ってきた。
「これぞ鮫魔術の真髄!とくとご覧あれ!!」
 今まで海底に隠れていて天使達の攻撃をやり過ごしていたエミリィがユーベルコード【鮫魔術を操るメイドの術(サメンタル・ファンタジア)】でサメ属性の流星群サメテオを引き起こしたのだ。
「貴様、鮫魔術の使い手だったか……!」
「本命はこれじゃないんですよ!」
 降り注ぐサメに一瞬気を取られたネルソンを、ナイの剣のように束ねられた聖なる光が一刀両断する。
「骸の海へ、還る時、です!」
「ぐっ、がはっ」
 生命力を吸収するナイの聖なる光の剣が、ネルソンの融合した天使もろともその生命を吸い取る。
「猟兵共、この島を制圧したところで何も変わらないぞ」
「そんなことは、ないです!
 この戦争を終わらせて、この世界を守る、ですよ!」
 だから、死んでください!と、光の剣を振るうナイの最後のひと押しにより、ネルソンは完全に沈黙し、今回の戦いも猟兵達の勝利で終わるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月20日


挿絵イラスト