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羅針盤戦争〜迷いなく、まっすぐに

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #フライング・ダッチマン #鬼火島

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「ぬははははっ、いや、集まって貰ってすまんのう」
 君達の前に現れたソレは礼の言葉を言いつつピンクのドレス姿でカーテシーをすると、もう知ってると思うがのうと前置きし、グリードオーシャンの世界で起きている羅針盤戦争について触れた。
「お前さん達に頼みたいのも、その戦争に関係した事、七大海嘯の一人『鬼火』フライング・ダッチマンについてなんじゃが」
 先日、鬼火の本拠地である鬼火島が発見されたことで、猟兵達は鬼火と決着をつけることが可能となった。
「そこでお前さん達には幽霊船をかわして『鬼火島』に上陸し、フライング・ダッチマンに挑んでもらいたいんじゃ。ただ――」
 カミーユ・ヒューズマン(セイレーンのプリンセス・f26887)曰く、フライング・ダッチマンは、こちらのユーベルコードの発動が間に合わない程の速さで必ず先手を問って攻撃してくる上、「何度殺されても瞬時に蘇生する」という恐るべきユーベルコードを所持しているらしい。
「もっとも、完全無欠にに無敵という訳でもない。あてどなくさまようが故に『迷いなき心』を見せられたフライング・ダッチマンは、蘇生ユーベルコードを使えず普通に負傷するようじゃからな」
 打破するための方法は存在している、故に打ち勝つことが出来るかは君達次第であり。
「先制攻撃をいかに凌いで迷いなき心を見せるかが勝利のカギじゃろうな」
 そう締めくくって説明を終えたカミーユは君達に向き直ると、強敵相手ではあるが協力よろしく頼むぞいと言って頭を下げたのだった。


聖山 葵
 艦隊と戦ったので次は親玉だ。

 そんなわけで今回は、七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマンと対決していただくお話となっております。

 また、このシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。

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 プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処した上で、「迷いなき心」を見せる。
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 ではご参加お待ちしておりますね。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマン』

POW   :    鎖付き骸球
【『燃え盛る邪悪な魂』の集合体である骸球】が命中した対象を燃やす。放たれた【骸球の『口』から溢れ出す】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ブルーフレイムカトラス
自身に【怨念の青き炎】をまとい、高速移動と【カトラスからの青炎】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    冥鳥の羽ばたき
【飛び回る愛鳥ゼンタが青炎の羽】を降らせる事で、戦場全体が【生者を蝕む青き炎の海】と同じ環境に変化する。[生者を蝕む青き炎の海]に適応した者の行動成功率が上昇する。

イラスト:爪尾

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リード・ユースレス
僕は『お嬢様の命令を果たす』だけです。そのためなら屍山血河だって築きましょう。
コンキスタドールの悪名は僕の耳まで届いています。人の明日の糧を奪うアナタは、命令遂行の邪魔です。故にアナタを沈めます。
よろしいですね?

先制攻撃を【見切り、武器で受け】避けられないなら【激痛耐性】で耐える。その間、敵の動きをよく見て【学習】します。ある程度動きが読めたら反撃開始です。

【UC発動】呼ぶのはヌルヌルが強化された昆布の群れ。ヌルヌルの地面を高速移動してすっ転びなさい。立ち止まるなら昆布に【捕縛】させます。
敵の動きが止まったら昆布まみれの【悪路を駆け抜け】【怪力】とNight Worksで【吹き飛ばし】ます。



「なる程、まずはここを抜けろと言うことですね」
 待ち受けていたのは、幽霊船が何隻も浮かぶ海域だった。幽霊船からの砲撃が鉄甲船の近くへ幾本も水柱をあげ、時には船自体をぶち当ててでも上陸を阻もうとする船を躱そうとすれば、リード・ユースレス(案山子になれなかった人形・f16147)の乗る鉄甲船は揺れに揺れる。
「愛鳥ゼンタよ、ついに猟兵が来たようだぞ!」
 甲板から落ちぬようしっかりと捕まりやがて上陸を果たせば、万全の準備を整えた七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマンがリードを見据えていた。
「だが、招かれざる客。ここはお引き取り願おうか」
 怨念の青き炎を纏って地を蹴れば、フライング・ダッチマンの姿がかき消えた。
「っ」
 否、掻き消えたかと思うほどの高速で『鬼火』は斬り込んできていた。とっさにリードが反応出来たのは、動きを見切るべく視界から逃さんとしたからに他ならない。鈍く輝くリードの大鉈が辛うじて『鬼火』のカトラスを受け止め、突き抜ける衝撃を激痛耐性で耐えながら身体をそらせば、切り結んでいたカトラスから放出された青炎がリードの二の腕を掠める。
「ほう、躱したか。だが」
 後ろに飛んで切り結ぶのを止めた『鬼火』が再び地を蹴って高速移動を開始すれば、大鉈を手にしたままリードは視線でこれを追う。
「何度も見切れると思わぬことだ」
 その視線を引き剥がさんと速さにモノを言わせ回りこむようにして『鬼火』は青炎を放ち。
「ぐっ」
 躱し損ねた青炎に焼かれながらもリードは膝をつかない。
「僕は『お嬢様の命令を果たす』だけです。そのためなら屍山血河だって築きましょう」
「なにッ」
 炎に焼かれる熱さえどうということはないと言う様に、ただ、敵の動きを学ぶことに集中する様子に、『鬼火』は動揺を見せ。
「コンキスタドールの悪名は僕の耳まで届いています」
 逆には動じることなく口を開いた。
「な、何を」
 いいたいとでも続けるつもりであったのだろうか。
「人の明日の糧を奪うアナタは、命令遂行の邪魔です。故にアナタを沈めます。よろしいですね?」
 そんな『鬼火』の言には構わず、リードが問いを発した直後。『鬼火』の周囲に無数の昆布が生え。
「ぬおっ?!」
「吹っ飛びなさい!」
 ヌルヌルした昆布を踏んでひっくり返るフライング・ダッチマンへとリードは肉薄しながらガラクタが組み合わさって作られた大振りの槌を振りかぶる。
「がっ」
 内部に組み込まれたランプによる淡い光の軌跡を残すフルスウィングを受け、放物線を描いた『鬼火』は背中から地面へ叩きつけられたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

尾守・夜野
(迷いなき心ね)
普段の俺は炎が怖くて無理だから破壊大好きな俺様が出張るぜ

俺様は自分含めて壊せるならどうでもいい

目の前に壊し概のある的がいるなら気にせず壊すだけだぜ

初手は口にマジックドロップ突っ込む事で回避
まぁ俺様飴玉は噛み砕く派だからすぐUCで上書きするが
多分どっちの効果も適用されたままになるんじゃね?

すぐさま死なず回復なら後はこっちの物
即死以外…というか即死でも身代わりの宝珠でどうにかなるなら気にせず

皆(剣)と切り裂きにいく
ダメージ受けようと回復するからどうでもいい!
とにかく切らせろ!壊させろ!
迷いなく攻撃するバーサーカー

UC使うのも長く破壊の為の生粋
回復、血の補給もUC



「普段の俺は炎が怖くて無理だから――」
 破壊大好きな俺様が出張るぜ、と宣言するや鉄甲船の甲板から飛んだ尾守・夜野(墓守・f05352)が踏んだのは、鬼火島の土。迷いなき心ね、と声には出さず反芻する夜野の視界に入るのは、カトラスを杖がわりに起き上がる七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマン。
「新手か。ゆけ、愛鳥ゼンタよ!」
 夜野の姿を認めた『鬼火』は吹っ飛ばされた時に飛び立っていた愛鳥へ呼びかけ、自身も地を蹴った。
「羽、ね」
 ちらりと視線を上にやって、青炎の羽の降り注ぐ中、夜野は指でつまんだマジックドロップを自身の口に突っ込み。
「ぐあっ」
 『鬼火』の振るったカトラスが夜野の身体に深い傷を刻む。
「どうした猟兵よ? 避けもせぬとは」
「どうでもいい」
 訝しむ『鬼火』へ、夜野はただ口の端から血を流し、言った。
「……なんだと?」
「俺様は自分含めて壊せるならどうでもいい。目の前に壊し概のある的がいるなら――」
 ガリっと口の中のマジックドロップをかみ砕き、予期せぬ言葉へ足を止めた、止めてしまった『鬼火』を視界にとどめたまま、気にせず壊すだけだぜと夜野は続け。
「死を散じ血を以て餓えを満たさん……『死散血餓』どうか終わってくれるなよ!」
 深手を負ったまま、止まない生命力の溶けた血の雨を降らせる。
「しまっ」
 地に落ちて尚、燃え続けていた羽の青炎が降り注ぐ血を浴びて消え、領域を『鬼火』のモノから夜野のモノへと変えてゆく。
「これまでの態度も、すべては」
 このためだったのかと表情を歪めた『鬼火』が、今度は斬られた。
「ぐうっ、このっ」
 斬られながらもカトラスを閃かせれば、今度は夜野の身体に傷が増えるも、それすらどうでもいいと言いたげに夜野は怨剣村斬丸を振るう。
「とにかく切らせろ! 壊させろ!」
「ぐっ、があっ」
 迷いなく目の前の相手を攻撃する夜野の姿によって、『鬼火』は瞬時に蘇生するユーベルコードは力を発揮できず、それどころか夜野の味方をする血の雨がひと際鋭くさせた斬撃をカトラスで捌きそこね、脇腹を薙がれてたたらを踏む。
「何故だ、あの深手では反撃をする余力などなかった筈……この、血の雨かっ」
 倒れまいとカトラスを地に突き刺し、それを跳ね上げて今度こそ夜野の斬撃を防ぐ。だが、『鬼火』が手傷を負ったのは紛れもない事実であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルカ・スノードロップ
アドリブ/連携◎

【火炎耐性】【呪詛耐性】【環境耐性】【毒耐性】により、敵UCによる環境変化に適応
【無酸素詠唱】による聖属性魔法(【属性攻撃】)を障壁に転換して更に防護
決して、折れず挫けず、この世界を救いましょう
そのためにも、必要な力を借ります
邪悪な炎などに、この身を、この世界を、灼かせる事は、させません。絶対に!
『世界の平和と人々の安寧を願い戦ってきた歴戦の英霊たちよ。私に力を貸してください』
《選択UC》で英霊を召喚して【集団戦術】と【継戦能力】で、鬼火の対応に当たります
「見せましょう。人を、世界を護るという意思の力を!」
そしてフライングダッチマンの思惑もすべて、打ち砕いて見せましょう


緋神・美麗
アドリブ歓迎

とうとう鬼火本体の登場ね。長かったダッチマン潰しもようやくお終いに出来るわね。しっかりきっちり完璧に潰すわよ。

POW
シールドビットを念動力で操作して骸玉の口を塞ぐように配置しオーラ防御も全力展開して炎を遮り、そのままシールドビットを指定UCの砲弾として撃ちだし骸玉を貫いて鬼火を攻撃する
「燃やせるものなら好きなだけ燃やしてみなさいな。まぁ、そんな悠長な時間をあげたりはしないんだけどね」
「ダッチマンは必ず滅ぼすわよ。何度でも復活するっていうなら使う気力も起こらなくなる位何度でも滅ぼしてあげる。そっちの心がへし折れるまで何百何蝉何千何万回でも滅ぼしてみせるんだからね」



「とうとう鬼火本体の登場ね」
 未だ地にカトラスを突き刺したままの七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマンを見据え、緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)は口を開いた。
「長かったダッチマン潰しもようやくお終いに出来るわね。しっかりきっちり完璧に潰すわよ」
「はい、美麗」
 続く言葉は独言のように思えてその後半に頷いたのは、ベルカ・スノードロップ(少女を救済せし夜の王【中将】・f10622)。
「潰す、か。破竹の勢いで攻め上って来ただけのことはあるな、だが……そう簡単にいくとは思わぬことだ」
 美麗の言葉を反芻した『鬼火』が無造作に右腕を振ったのは直後のことだった。鎖を鳴らして引かれた骸球がうなりをあげて美麗めがけて飛び。
「来ます」
「わかってるわ」
 ベルカの声に応じた美麗のシールドビットが骸球と激突。
「っ、燃やせるものなら好きなだけ燃やしてみなさいな」
 骸球の勢いは殺しきれず、燃え始めたシールドビットごと押し込まれるも美麗は怯まず、展開したオーラでシールドビットが塞ぎきれなかった骸球の口から溢れる炎を防ぎながら、巨大な鉄塊を押し寄せてくるシールドビットへ触れさせ。
「まぁ、そんな悠長な時間をあげたりはしないんだけどね。チャージ、セット、いっせーのっ!!」
「何っ?! がはっ」
 電磁加速して射出された鉄塊は諸共にシールドビットを前に飛ばし、骸玉を弾き散らして『鬼火』の腹に突き刺さる。
「ダッチマンは必ず滅ぼすわよ。何度でも復活するっていうなら使う気力も起こらなくなる位何度でも滅ぼしてあげる。そっちの心がへし折れるまで何百何蝉何千何万回でも滅ぼしてみせるんだからね」
「っ、ぐ……おのれ」
 一歩も引かぬ戦意、忌々し気に美麗を睨みつつ『鬼火』はシールドビットを引き抜き、投げ打ち。
「愛鳥ゼンタよ」
 主に応えて一鳴きしたその鳥は『鬼火』の肩から飛び立つや再び青炎の羽を降らせれば。
「われらには果たすべき責務がある、故に」
「ベルカ」
 カトラスを振るって駆け出す『鬼火』を見て美麗のあげた声に、ベルカは大丈夫ですよと返し。羽が降りつつづけることで変わりゆく環境に耐えながら、聖なる障壁を前方に作り出し。
「ぐううっ、まだだあっ!」
「うっ」
 障壁にぶつかるも、構わず押し込んだ『鬼火』のカトラスは切っ先がベルカの腹部を浅く切り裂き。
「決して、折れず挫けず、この世界を救いましょう」
 だがそれでもベルカは怯まず。
「そのためにも、必要な力を借ります。邪悪な炎などに、この身を、この世界を、灼かせる事は、させません。絶対に! 『世界の平和と人々の安寧を願い戦ってきた歴戦の英霊たちよ。私に力を貸してください』」
「何だと?!」
 驚き見上げる『鬼火』が目撃したのは、様々な武器を持った五百人に届きそうな英霊を乗せた聖なる船。
「くっ、このっ、ぐがあっ」
 未だ青炎の羽は降り続け、戦場は『鬼火』に有利な領域ではあった、だが四百九十五を数える英霊達の集団戦術を無傷でしのぎ切ることもあた不可能であった。牽制に鎖付きの骸球を振るって数人の英霊の肉薄を防いでも、別の英霊達の手から離れた投槍の一つが『鬼火』の右肩に突き刺さり。英霊船の上では弓を構えた十数人の英霊が矢をつがえて弦を引き。
「見せましょう。人を、世界を護るという意思の力を!」
 降り注ぐがごとき矢が放ち終われば、矢を追う様に思い思いの武器を手にした英霊達が挑みかかってゆく。カトラスを一閃させて『鬼火』は戦斧とハルバードの穂先を弾き、鎖で三人分の斬撃を止めて。
「ぐはっ」
 腕に叩き込まれるメイスの殴打。
「ぎっ」
 その背を鞭が打ち。
「そして、このままフライングダッチマンの思惑もすべて、打ち砕いて見せましょう」
「ぐううっ、蘇生さえ、できれば……」
 満身創痍の『鬼火』はベルカの視界の中、呻きつつ片膝を地についたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クロス・シュバルツ
アドリブ、連携可

無限に蘇る幽霊ときましたか……。しかし幽霊は幽霊、いつまでもこの世にとどまるべきではなし
この世界を好きにさせるつもりもありませんし……迷いはなく、早々にあるべき所に戻って頂きましょう

放たれた骸球は魔力を込めた黒剣の『範囲攻撃』で纏めて切り払い、熱は『オーラ防御』と『環境耐性』『呪詛耐性』で防御。『ダッシュ』で接近
先制攻撃を凌いだらUCを発動して黒剣を強化。黒剣に骸球を喰わせる事で更に攻撃力を強化、充分に強化した黒剣で『鎧無視攻撃』『鎧砕き』『部位破壊』で削り、鎖を絡めて『怪力』で引っ張る事で『体勢を崩す』。隙を作って『捨て身の一撃』で全力の一撃

……あなたはもう、眠るべきだ


ギャレリー・フィッツジェラルド
アドリブ・連携歓迎
POWで判定

俺は兵器開発者として、そしてワイルドハントの「発明担当」として、より強い兵器を作るためのデータを収集するために戦っている。
つまり……俺にとってテメェはただの的に過ぎねぇってワケだ。
的を撃つことに対して「迷い」なんて感じると思うか?
分かったら……精々俺の糧になれよ、亡霊風情が。

事前に装備している手榴弾「スポット・リムーヴァル」のピンを抜いておき、先制攻撃に合わせて投げつけ爆発させることで相殺するぜ。
その後UCを発動し、蜘蛛型機械に小型ミサイルの【一斉発射】による【爆撃】を行わせ、俺自身も装備している銃器で【援護射撃】するぜ。



「無限に蘇る幽霊ときましたか……」
 うわ言のようなぼやきが聞こえたのか、口を開いたクロス・シュバルツ(血と昏闇・f04034)の瞳に映るは、あちこちから青い炎を零す七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマン。
「しかし幽霊は幽霊、いつまでもこの世にとどまるべきではなし」
 加えて敵対者であれば見過ごすことも出来ず。
「そうもいかん。そちらに都合があるように、われらにも都合と果たすべき責務がある」
「知ったことかよ」
 よろめきつつ起き上がる『鬼火』の反論に吐き捨てたのは、内部に鋭利な金属片を仕込んだ破片手榴弾を手にしたギャレリー・フィッツジェラルド(半人半機のギーク・f03262)。
「なら、ばっ」
 『鬼火』の側で鎖が鳴ったのは直後のことだった。いくつもの口をもつ骸球が鎖を操られたことで跳ね上がり、黒剣を振るおうとしたクロスと手にしていたモノを投じようとしたギャレリーへ向けて飛ぶ。
「っ」
「ちっ」
 切り払うこと能わぬことをクロスは理解し、ギャレリーは辛うじて手榴弾を投げ捨てた。猟兵達へ必ず先んじるが故に同時攻撃になるような相殺は成立しない。
「がはっ」
「ぐっ」
 投げ捨てるのが間に合ったことで自分と味方を爆発に巻き込むのを避けることは成功しつつも、骸球の直撃を受けたギャレリーは青く燃えながら地に転がり、身を包むオーラで幾分か威力をそぎつつも抜けた衝撃にクロスは顔をしかめつつ走り出す。
「斬るよりは受けるか、受け流すべきでしたね。ですが――」
 ダメージこそ負ったものの、クロスへ反撃に出る力は残されている。
「封印解除、その悉くを喰らいつくせ」
 刀身へ己の血を塗り付け、封印を解かれた黒剣はまずギャレリーを焼く青炎を喰らい。
「厄介なっ」
 鎖を手繰って骸球を引き戻した『鬼火』はクロスの接近を防ぐべく骸球を再び放つも。
「そうは、行きません」
「な」
 黒剣は骸球へ喰らいついた。咀嚼しつつ剣が骸球を呑んでしまえば、残るはただの鎖のみ。
「この世界を好きにさせるつもりもありませんし……早々にあるべき所に戻って頂きましょう」
「ぐああああっ」
 クロスは立ち尽くす『鬼火』へとさらに距離を縮め、ふるう一撃で『鬼火』のコートを切り裂き、カトラスの鍔を斬り飛ばすと、『鬼火』が持つそれのもう一方の端を掴むと強く引く。
「ぬおっ」
 鎖を引かれたことで体勢を崩した『鬼火』を見るクロスの瞳に迷いはなく。
「……あなたはもう、眠るべきだ」
「がっ」
 己の身すら顧みず、ただただ相手を倒すことのみの為に振るわれた一撃で『鬼火』の膝がくずれるも、それで終わりではない。
「さっきの借りを返すなんて言うつもりはない」
 唐突に宣言したのは、身を起こす、ギャレリー。
「俺は兵器開発者として、そしてワイルドハントの『発明担当』として、より強い兵器を作るためのデータを収集するために戦っている」
「ぐっ、う」
 淡々と語り始めたギャレリーの視界で膝だけでなく片手まで地についた『鬼火』は喘ぐが、それも気にせず。
「つまり……俺にとってテメェはただの的に過ぎねぇってワケだ」
 ギャレリーにとっての事実を告げる。
「的を撃つことに対して『迷い』なんて感じると思うか?」
 借り云々を否定したのもおそらくは同じ理由からであり。
「フッ飛ばしてやれ、お前らァ!」
 ギャレリーの呼びかけで七十を超す蜘蛛型戦闘機械が出現し、ギャレリー自身も立ち上がりながら『鬼火』へ銃を向ける。
「分かったら……精々俺の糧になれよ、亡霊風情が」
 銃声を合図とするように蜘蛛型戦闘機械が小型ミサイルを一斉に発射し、『鬼火』の悲鳴は爆発にかき消された。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

フローライト・ルチレイテッド
アドリブ連携歓迎です。

見るからに亡霊っぽい人…!
とりあえず水場をうまく【地形の利用】で使い、【早業】で身をかわしつつ、【浄化】の力を駆使して骸珠を迎撃。

うまく行ったらさあ、ステージです。
【情熱】を燃やして指定UCを発動、水中にダイブし、衣装チェンジしながら専用ステージを生成します。

例えここがどこであれ、何一つ変わりません!
僕は、あらゆる世界に音楽を届けるんです!

さあ、海をも越えて遍く世界に響き渡れ!

【楽器演奏、歌唱、浄化、鼓舞】を駆使して楽曲を演奏。
水底の水中ステージから周囲一帯に浄化の音楽を響かせます。
追加攻撃は海底の【地形の利用】と【オーラ防御】、そして水と言う大量の防壁で防御。


鍋島・小百合子
POW重視

人は生きている限り前に進むものぞ
その歩みを止めてはならぬ

まずは敵から放たれる骸魂の先制攻撃には薙刀での武器受けによるなぎ払い防御と火炎耐性と環境耐性で耐え凌ぐ
一歩ずつ歩みながら敵との距離を詰めていきつつ、接敵時に懐の小太刀の咄嗟の一撃を当てる
先制攻撃後は反撃開始
UC「精錬降魔刀」発動にて「水」と「土」の属性を込めた魔刀(薙刀型)を手元に精製
その力に確固たる信と前進して生きる意志を込めて魔刀による属性攻撃で敵を迎え撃つ(乱れ撃ち、鎧砕き、破魔、神罰併用)
引き続き火炎耐性と環境耐性で耐えつつ、自らの譲れぬ武者魂を死者たる敵に嫌というほど味会わす
「死者ごときがわらわの道を阻むでないわ!」



「まだ、だ」
 晴れた爆発の中からよろめきながらも七大海嘯『鬼火』フライング・ダッチマンは立ち上がる。
「見るからに亡霊っぽい人……!」
 いつ力尽きてもおかしくない程に満身創痍であることも相まって、まさにフローライト・ルチレイテッド(重なり合う音の色・f02666)の言う様に『鬼火』の姿はこの世のモノならざる色を濃くしていた。
「亡霊かえ」
 それは、オブリビオンであることを差し引いても生者の鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)とは真逆の位置にいる者。青炎を揺らし刃にヒビの入ったカトラスを地へ突き刺し、鎖を鳴らす者。
「来るぞ!」
 小百合子が声を発した時には、失われたはずの骸球が鎖にひかれて小百合子とフローライトめがけて飛んでいた。
「そこなら――」
 視線を周囲に巡らせたフローライトの動きは早かった。これまでの戦いで生じたらしい地面のくぼみに飛び込んで伏せれば、フローライトの上を骸球は通りすぎ。
「ぐ、うっ」
 小百合子は薙刀で受けるも衝撃に顔を歪めたところで薙刀が青く燃え上がった。刀身から柄を伝い、石突までが炎に包まれれば、持ち主の手も炎に焼かれ。
「くああっ」
 常人ならすぐに放り出してしまいそうな熱さを堪え、薙刀を持ったまま、小百合子は一歩、また一歩と進む。
「人は……生きている、限り……前に、進むもの、ぞ」
 その歩みを止めてはならぬとい続け、石突が地を打つ。
「まだだ、まだ」
 無論それを黙って見ている『鬼火』ではなく鎖を手繰って骸球を引き戻そうとするも。
「な」
「今じゃっ」
 骸球は半分ほどが消えかけていた。そして気付けば小百合子の薙刀を包む青炎の勢いも弱まっており。距離を詰めた小百合子は驚き一瞬動きを止めた『鬼火』へ懐の小太刀で斬りつける。
「ぐがっ」
「うまく浄化できたみたいですね」
 斬られた胸を押さえ一歩後ろに退く『鬼火』を視界に入れたフローライトこそが浄化を試み骸球を半分消滅させた者。青炎が弱まったのは、浄化に巻き込んだからであり。
「さあ、ステージです」
 踵を返し走り出したフローライトはそのまま最後の一歩を踏み切って海へと飛び込み。
「どういう……」
 向かってくるどころか逃げ出したようにも見える行動に理解が追い付かず『鬼火』は呆然とするも。
「我は生む、世の摂理を体現せし降魔の刀……この手に!」
「しま」
 小百合子の声で弾かれた様に振り返った時には、小百合子は先ほどの薙刀とは別の薙刀の形をした何かを左右一本ずつ持っていた。水と土、属性は違えどそのどちらもが身に受けては拙いモノだろうということぐらいは『鬼火』にも容易に想像がついた。そして、今から回避行動をとっても間に合わないことも。
「がっ」
 避けること能わず前進しつつ繰り出された斬撃が『鬼火』に傷を増やし。
「まだじゃ!」
 生きる意志を込めて振るう次撃がさらに『鬼火』を捉える。小百合子は止まらない。自らの譲れぬ武者魂を死者たる敵に嫌というほど味わわせるために。
「例えここがどこであれ、何一つ変わりません! 僕は、あらゆる世界に音楽を届けるんです! さあ、海をも越えて遍く世界に響き渡れ!」
 一方で海に飛び込んだフローライトも、己の意志を通すべく深海での運用にすら耐えうる音響設備群を備えた水中用ステージを生み出すと、専用衣装に身を包んだ姿へと変身する。
「寄せ返す波 揺らめく光 青く、青く、美しく♪ 煌めく波 降り注ぐ光 青く、青く、輝いて♪」
「なん、これ……はっ」
 ただの歌声であれば、意にすら介さなかっただろう。だが、音響設備群に増幅された歌は浄化の力を帯びており、『鬼火』の身体を光へ還し始めており。
「ぐっ、ぐおおおおっ、こん」
「死者ごときがわらわの道を阻むでないわ!」
 輪郭を薄れさせつつも、なおもその場へとどまろうとした『鬼火』の言葉は、小百合子の振り下ろす魔刀へ身体ごと両断され。真っ二つになって倒れ込む『鬼火』はそのまま骸の海へと還り、戦いは幕を閉じたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月17日


挿絵イラスト