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銀河帝国攻略戦⑤~静寂に響く戦音

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●鋼船域
 巡回するウォーマシン。彼らは知っている。敵も転送技能を手に入れたことを。
 彼らは慌てない。彼らは焦らない。鋼の心で以て敵を滅ぼす。それが自らの役割である。
 その船の中は静寂で冷たく。機械の音だけが静かに聞こえるのみ。それは嵐の前の静けさ。

●機人舞踏
「お前ら、戦の時間だ。」
 真剣な面持ちで机の上に立つナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)。今、グリモアベースは騒がしい。
「知っての通りのヤツが多いだろうが、銀河帝国に対しての宣戦布告、および戦争が始まった。『解放軍』としての参加となる。今回の作戦はお前らを敵船に潜入させ、その船に居る敵を殲滅、その後船を落として転送で拠点の船に戻ること。」
 敵の数は膨大だが、ひとつずつ船を落としていくのは骨が折れるがやれることからやる、戦争はそんなもんなのだ。
「さて、俺が送ってやれる船に居る敵は機械兵だ。無人とは言えこの世界の機械兵はAI、所謂知能というやつか、それが高い。機転も利くし、戦闘に特化されている分判断力も高い。強敵だから気をつけることだ。」
 まあその分潜り込む隙があったわけだが。
「一度交戦が始めればわんさかくるぞ。幸いにも耐久はそこまで高くはないが、数がそれなりに多い。囲まれて棒で――いや、コイツラはミサイルだな、叩かれないよう立ち回ってくれ。それと、どうやら船の中は重力がかなり弱く設定されているみたいだ。地に足をつけて戦うのがちとキツイ。普段とは違って少し戦いにくいヤツもいるだろう。だが、お前らならすぐ適応出来るはずだ。」
 説明は以上、と言って彼は槍を携えグリモアを起動させる。さあ、勇猛な猟兵たちよ。導きの妖精が戦場へ案内しよう。


竜夢
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 以上テンプレ、竜夢でございます。
 戦争始まりましたね。皆様の力で敵をやっつけましょう!

 このシナリオのみの注意事項です。
 1.機械兵は戦闘モード時、心を持ちません。
 言葉責めなどの精神攻撃は効果が薄いです(AIに反応させることは可能かもしれません)
 2.戦場域は重力が弱いです。
 一部技能に補正が入ります。ふわふわ空間ですが、船の中は広くはないですので適当な壁を足場にして飛び回るような戦闘になることになるでしょう。

 それでは宜しくおねがいします。
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第1章 集団戦 『彷徨うウォーマシン』

POW   :    多弾頭型収納ミサイルポッド
レベル分の1秒で【腰元から複数の誘導ミサイル】を発射できる。
SPD   :    演算処理
【高性能ソナーによって】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    近接形態
自身に【強化外骨格】をまとい、高速移動と【スラスター】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●冷たき鋼の中で
 グリモア猟兵から転送された先は倉庫のような小部屋。鋼鉄のコンテナが整然と積まれていた。
 此処には敵兵の姿もない。しかし、扉は一つ。一人の猟兵が意を決し戸に手をかける。
 ―――フォーン、フォーン、フォーン!
 警告音。触れるだけで察知されるとは。鋼の足音がする。戦争が、始まる。
ルリ・アイカワ
POWにて対抗

久しぶりの本格的な戦場に立って気分が高揚していたと言えば生物っぽい
そういうのは物は無いがそう認識していた
居るべき場所では有るが、生き残る為に離れた場所でもある
「・・・性能差、どの程度か」
【戦闘知識2】で戦場の状況把握を行う
重力が弱い事が確認出来たら射撃精度を上げるべく地面にアンカーなどで固定をする
【誘導弾2】と【串刺し2】、【範囲攻撃2】に【援護射撃4】を【一斉射撃2】で面制圧をかける
機動力を捨てた戦法はここでは合わないのは百も承知
代わりに迎撃のしやすさを重点に置く
近接戦は考慮せず固定砲台化を目指す



●戦場の風
 敵の足音がする。緊張の走る猟兵達。その中で彼女、ルリ・アイカワ(ウォーマシンのバーバリアン・f05097)は一人、冷たく燃える目で眼前を見ていた。
「――久しぶりだ。この感覚。この感情。……感情?」
 そんなもの、なかったと思ったのだが。しかしコレが原動力だとしたらやはりここは自分の居るべき場所なのだろう。
「……性能差、どの程度か。」
 まっすぐ扉に銃口を向け静かに待つ。そして向こう側から砲身を向けたウォーマシンが、
「Fire!!」
 速度はこちらが上、しかし反動で彼女が吹き飛んだせいか、胴を撃ち抜くも狙いからズレていた。反撃のミサイルポッドが飛び交う。
「くっ、思った以上にやりにくいな。」
 アンカーをすばやく撃ち出し自身の挙動を制御するも、ミサイルの爆風は容赦なく彼女を吹き飛ばす。そして、弾数が多すぎる。誘導弾で迎撃を狙うも全てを撃ち落とすのは無理がある。そして、撃ち落としても爆風が彼女を襲う。低重力空間では回避が困難であった。
「――いいじゃないか、いい性能じゃないか。」
 彼女は不敵に笑い、銃口を機兵達に向ける。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

明智・珠稀
く、ふふ…!
無重力空間…この心もとなさが実に、実に良いですね、ふふ…!

それに…心を持たない兵たち、ですか。
これは存分に暴れられましょう…!
さぁ、戦いあいましょう…!(うっとり)

■戦闘
優雅に舞うように、妖刀にて斬撃を
【2回攻撃】や【鎧砕き】を駆使し、敵が増えるまでは一体一体確実に。
敵が増えたらUC【行け!たまちゃん人形】でからくり人形を呼び出し
「数には数を、です…!さぁ、共に戦いましょう…!」
敵のミサイルにはオーラシールドを使い、また遠距離の敵には小型拳銃を使用。
華麗に、踊るような優雅な動きで敵を撃破していく
「あぁ、心地よいです、ふふ…!」
嬉々とするド変態

※アドリブ、絡み大歓迎です!



●星船人形舞踏会
 銃撃の中、ふわりふわりと自身の調子を確かめていた明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)。自然と笑みが溢れる。
「く、ふふ……!無重力空間……この心許なさが実に、実に良いですね、ふふ……!」
 敵の一体がスライサーを吹かせながら骨格からビームサーベルを作り出し切りかかってくる。笑う珠稀は不気味ながらも、そんな事はお構いなし。心なき機兵には躊躇いも遠慮も躊躇もない。
「来てくれるなんて嬉しいね。ふふ……思う存分、楽しみましょう?」
 うっとりとしながら宇をするりと舞い、そのまま切り伏せる。強化外殻は確かに硬いが妖刀【閃天紫花】にとっては紙も同然。特に細い部分であればそれも容易い。切り伏せた屍の裏にさらに大量の兵士が現れる。脆くとも、火力は高く数で補われるとかわしきれないだろう。
「おやおや、お友達かい?しかしこの体一つで相手をするには勿体無い。しかしこれならどうでしょう。」
 ふわりと指で宙を薙ぎ、現れるは彼に似たからくり人形、通称たまちゃん人形。ずらりと並ぶは100の兵士。
「さぁ、私と共に戦いましょう、もっともっともっと戯れましょう……!私の愛に包まれてください……!」
 人形たちと機兵がぶつかり合う。そして、彼本体も機兵を倒しながら踊り続ける。

 ――あぁ、心地よい。

成功 🔵​🔵​🔴​

セゲル・スヴェアボルグ
物言わぬ機械なら遠慮はいらんな。先に進むためにもし早々にご退場願おう。

重力が弱いのであれば寧ろ飛びやすい。空中戦ならば相応の心得はある。まぁ、飛ぶには少々狭いような気はするがな。
まずは手近な敵を槍で屠っていくとするか。他の武器だと船ごとぶっ壊しかねん。
勝手に寄って来るのであれば、好都合。おびき寄せて纏ったところを朱竜回禄でまとめてなぎ払う。骨組みも残らぬよう溶かしてやろう。
しかし、船内とはいえ、宇宙空間であるなら若干酸素は薄いかもしれんな。ここぞというときに鎮火してしまわないように、吐き出す前に力溜めで十分に酸素を練り込んでおかねばな。

無論、味方に危害が及ぶようであれば、かばうことも忘れずに。


鉤山・瑠璃
誘導ミサイルは開けた場所では有利でしょうが、ここは船内。
それに無重力ですので地上よりもトリッキーな動きを仕掛けられますわ。
有dぷには時間もかかりますしパターン化された動きでないければAIの対応にも時間がかかるでしょう。
無重力空間を利用して相手の周りを壁を蹴って三角飛びをし不規則かつ【残像】も混じえや動きで翻弄し隙を狙いましょう。
相手のミサイルに死角に上手く入れたら機関銃で弾幕を張って牽制しつつ壁を蹴って接近してそのまま大太刀で剣刃一閃、相手をミサイルポッドごと切り裂きますわ。


メテオラ・エルダーナ
猟兵兼解放軍!メテオラ・エルダーナ!
うふふ、カッコいい!
でもカッコよく名乗ってもあんまり聞いてくれなさそうですね。

とにかく先手必勝!
【ダッシュ】で敵集団に切り込んで、最大【範囲攻撃】の『虚空剣』!
当たるかどうかは気にしません

空間ごと得意の領域に塗り替えたら、あとは地力!
得意の【範囲攻撃】で出来るだけ多くの敵を巻き込んで斬っちゃいましょう

攻撃があんまり効かないなら、低重力空間を【ダッシュ】と自分への『サイコキネシス』で不規則に飛び回り、誘導ミサイルの囮になりましょう
「宇宙遊泳ってすごく楽しいですね!」

※アドリブや連携歓迎です




 戦場で名乗りを上げるのは礼儀である。身分、主張、正当性、士気向上、様々な思惑がある。そしてメテオラ・エルダーナ(まほうつかいキャット・f05337)はかっこよさを見出していた。
「猟兵兼解放軍!メテオラ・エルダーナ!いざケンz……」
 しかし心無い機兵はそんなマナーはいざしらず、ミサイルをぶっ放す。
「っと、礼儀がなってないな!ならばこちらも遠慮せぬぞ!」
 セゲル・スヴェアボルグ(ドラパラ・f00533)がその体躯に見合うだけの大盾【スィタデル】でメテオラをかばう。低重力とはいえ、ずっしりとしたその体は易易と吹き飛ばされず、踏ん張った。
 そしてその影から残像が一人。壁を蹴り機兵を一閃。ミサイルポッドの積まれた腰を斬り落とし、爆破させる。
「あら、聞いていたとおり脆いわね?次はどう壊して差し上げましょうか。」
 鉤山・瑠璃(羅刹の剣豪・f05937)が朗らかに笑う。その火力と表情に多大なギャップを生み出すも、機兵にそんなことは関係がない。次の機兵が飛び出し砲身を向ける。狙いを定め、高性能ソナーと高性能AIで確実に仕留めるつもりのようだが。
「蜂の巣もお洒落よね。模様を描くのでそこから動かないでくださいまし?」
 機関銃で妨害しつつ、直ぐに浮いていたコンテナを蹴って跳ねる。ミサイルがコンテナを破壊するも、彼女を落とすにはまだ検証が足りていない。そして機兵が次の狙いをつけて体の向きを変えたその後ろで。
「おっと、私を忘れたら困るんです!せっかく名乗ったのだから覚えて還ってくださいね!」
 高速で駆け敵の懐に潜り込んでいたメテオラが小さく輝く剣を生み出しそれを地面に突き刺す。
「ここからは!私の独壇場です!!虚空に沈みなさい!」
 広範囲に生み出された魔法場は機兵のAIに致命的なエラーを発生させ、狂わせ自壊させていく。離れていた遠距離援護AIの機兵がミサイルを撃ち出すも、虚無領域が軌道を狂わせ、さらにメテオラが自身にサイコキネシスを使いふわりふわりと避けていく。その軌道はあまりにも読みづらい。
「新発見!宇宙遊泳にサイコキネシスは超便利!」
「そうか、良かったな。では私もそろそろ準備が出来たようだ。――巻き込まれるなよ?」
 盾でミサイルを受け止めつつ力を溜めていたセゲルが大きく息を吸い、宇を飛んで下方へ、遠距離射撃をしていた機兵へ狙いを定めて打ち放つ。
「火を見たら火事と思え。まあ、骨組すら残らんと思うがな。――朱竜回禄(ブランド・カタストロフ)!」
 竜から放たれた真朱の火炎が鋼鉄を溶かしていく。ミサイルも誘爆し、周囲に盛大な花火が炸裂する。
「ふむ、やりすぎたか。……だが、まだ向かってくるか。」
 半ば呆れたように呟くセゲル。槍を構え、飛翔して突っ込んでいく。
「薙ぎ払われたいやつからかかってこい!私が相手をしてやろう!」
 機兵の足音はまだ響く。鉄くずの山と猟兵達の負傷。
 戦場に、硝煙と鉄の臭いが強く漂う。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ルセリア・ニベルーチェ
アドリブ歓迎ですの
他の猟兵さんとの協力も歓迎よ

耐久が高く無くて、数が多いと。
範囲を薙ぐ攻撃が有効でしょうか?
船を落す必要もありますし、どうせなら両方同時に!

ユーベルコード【破壊の暴君】を
何度も振り下ろし敵戦艦を敵ごと耕すとしましょう
敵の遠距離攻撃を情報収集・戦闘知識で分析し撃ち落とせる属性を
範囲攻撃・属性攻撃で【破壊の暴君】の上乗せして耕すわ!!

確か、耕す時はこんな台詞を言えばいいんでしたっけ?
農家をやってた猟兵さんから、ルセリアさん聞きましたの!

ハァドッコイショードッコイショ、ソーランソーラン!
もし、危険を感じたらUC【吸血鬼嬢は眠らない】で
壁・攻撃・能力を透過して離脱するとしましょう。


霧島・クロト
ったく、頭失ってまで化けて出てくンじゃねぇよ。見苦しいったらありゃしねェ。
……ま、ウォーマシンだから頭無くても動けるってオチなんだろーが。

【高速詠唱】から即座に【氷戒装法『貪狼の狩人』】を機動。
自己強化をかけた上で突貫。

攻めは【氷の波動】に【属性攻撃】【マヒ攻撃】【2回攻撃】を重ね、機動部分を凍らせながら機能不全を狙ってくぜェ。
可能なら【メカニック】の知識で構造を鑑みて弱所を【鎧砕き】していく感じでゴー。
護りは【オーラ防御】使って氷の盾でパリィしながら進んでく。

「頭がねェなら『無能』、ってなァ!!理解出来ねェ頭にも理解させてやらァ!!」


ルビィ・リオネッタ
相棒にして恋人の六道紫音(f01807)と協力するわ

ここは重力が弱いのね

「シオン、いいこと思いついたわ♪いつもと違う戦いができるかも!」

『操りの盾』で妖精の盾を22個複製して、シオンと敵の周りに展開
彼の動きをサポートするように『盾の足場』を作るわ

空中で一転し、天を蹴って斬り返す
アタシがいつもやってる【空中戦】。シオンにも楽しんで貰いたい
相棒と盾を【ダッシュ】で蹴って縦横無尽に敵を斬るわ

誘導ミサイルは【見切り、盾受け】で盾をわざと当てて防ぐわ
アタシは【早業・フェイント・2回攻撃】の手数で攻めるけど、探知され回避されるなら相棒の方へ追いやるよう計算して避けさせる

「シオン!そっちに行くわ。お願い!」


六道・紫音
相棒にして恋人のルビィ(f01944)と共闘

ここは…身体の重さが違うか?
ならばそれなりにやりようはある、盾を足場にするルビィの考えに乗るとしよう。
「了解だルビィ、足場は任せたぞ!」

・行動
「剣士の体捌き、いかなる状況でも遅れはとらん!」
ルビィの作る『盾の足場』を『ダッシュ』で蹴り、一足飛びに移動する《縮地》にて戦場を三次元縦横無尽に駆け巡りながら【陸之太刀《絶佳》】(怪力・鎧無視効果・捨て身の一撃・二回攻撃)でミサイルごと敵集団を斬獲する為に幾度と無く放つ。
「任せろ、ルビィ!」
迎撃し切れなかった攻撃は『第六感』と『見切り』で見極めて紙一重で回避し残心のまま即座に『カウンター』で再び攻勢に転じる。



●凍れる世界
 警報は未だ鳴り響く。鉄の軍靴が船に響く。キリが無い。もう飽きたって顔の猟兵が一人、霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)が苦々しく言う。
「ったく、ゾロゾロと。頭失ってまで化けて出てくンじゃねぇよ。見苦しいったらありゃしねェ。」
 機兵に頭はなく、それでもセンサーで的確に狙ってくる。
「鬱陶しいな!凍っちまいな!」
 回路に魔力を直接流し、詠唱を省略して『貪狼』の加護で氷を身にまとい、飛来したミサイルを凍らせて封じる。辺りが冷気に包まれる。その光景と空間を感じたルセリア・ニベルーチェ(吸血鬼嬢は眠らない・f00532)が冷気の中を舞いながら敵に突撃する。
「続きます!氷よ、固め砕く力を此処に!そして、そのまま全部ぶっ壊します!」
 冷気を纏った大剣をそのまま振り下ろす。――ズドン!衝撃波が一面に広がり、その波は全てを凍らせていく。
「ハァドッコイショードッコイショ、ソーランソーラン!ハァドッコイショーソーランソーラン!」
 何処でその知識を得たのかは謎であるが、畑仕事の如く剣を振り下ろし、鉄床を耕していく。
「……おい、なんか船が変な揺れ方してる気がするんだが。」
「ドッコイショー!!そりゃ当然、ルセリアさんは船ごと壊すつもりですから!」
 ルセリアがいい笑顔で言う。ドゴン、と爆発音。何処かに穴が空いて、風が吹く。今のところは倉庫の荷物が詰まって放り出されるということはなさそうだが、時間の問題だろう。だが、ウォーマシンは慌てない。その風すら利用して、スラスターで更に加速しながらビームサーベルを抜いて向かってくる。
「あらこれはマズイかしら?ルセリアさんはさっさと……あ、透過したらマズイじゃない!」
 今、すり抜け能力を発動したら間違いなく吸い込まれて宇宙に投げ出されるだろう。死にはしないが母艦に帰還するのが困難になってしまう。
「ルセリア、伏せろ!」
 言われたとおり、頭を手で隠しながらしゃがむルセリア。その上空を吹き抜ける吹雪。動きを封じたところにガジェットで急所を殴りつける。そして飛んできたミサイルを氷の盾で防ぎ、そのまま風に乗って後方に下がる。
「船ごとは悪くはねえが、もうちょっと後だったな。突貫で凍らせて塞いでおくから敵は頼んだぜ!」
「任せて!……ただ、また穴を開けちゃったらゴメンなさいね?」
 結局は穴凹と凍りだらけになった倉庫が出来上がっていた。

●ロウグラビティ・ダンス
 突風も収まり、低重力空間が再び場を制する。辺り一面が凍り、足場としてはやや心もとない環境のなか頭にピキーンと電球を閃かせたルビィ・リオネッタ(小さな暗殺蝶・f01944)が詠唱を始め、手持ちの盾を増やし始める。
「シオン、いいこと思いついたわ♪私の盾を足場にして!」
「了解だルビィ!剣士たるもの、体捌きでいかなる状況でも遅れはとらん!」
 ルビィの相棒(であり、恋人でもある)六道・紫音(剣聖・f01807)が小さな盾の足場を蹴り、空を飛ぶ。まるで翅の生えた妖精のように空を自在に動き、敵の猛攻を掻い潜りながら刃を振るう。その足元には常に盾が仕込まれていた。
「シオンにも私達のダンスのやり方、楽しんでもらいたいものね。さ、私もそろそろ踊りましょうか!」
 そのシオンの肩をぽんっと蹴って飛び立つルビィ。高性能のセンサーは彼女のこともしっかり捉え、ミサイルを放ってくるが盾を重ねて防いでいく。そして、近づいてレイピアを振るうが敵の動きもすばやく、スラスターで逃げられる。だがそれも彼女の計算の内。
「シオン、そっちに行ったわ!」
「おう、任せろ!逃しはしない…陸之太刀《絶佳》!」
 下がった機兵の後ろから斬撃を飛ばし、辺りの機兵も巻き込んで破壊していく。そしてもう一撃。今度はルビィを狙う不埒な輩をミサイルごと両断していく。
「なかなか、ふわふわしてるのも大変だな。目が回りそうだ。」
「そこが面白いのよ?さ、踊りましょう?」
 再び合流し、離散し、機兵を蹴散らしていく。

●終幕
 猟兵たちの活躍で機兵たちは殲滅された。しばらくすれば他の船から増援がやってくるかもしれないが、既にこの船は泥舟である。
「さ、準備が出来たら撤退しようぜ。」
 猟兵の誰かが言った。穴を塞いだ氷の前に爆薬を仕掛け、砕いてから脱出。そうすれば後腐れもなく終わるだろう。
「最後は盛大な花火ね!」
「見ることは多分出来ませんけどね。」

 転送されていく猟兵。星空に一つ、大火が舞った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月05日


挿絵イラスト