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銀河帝国攻略戦⑤～散る前に散らせその標的を～

作者：龍真　神

●散らせるモノ達
　伝説の猟兵『解放軍』に合流しようとした宇宙船の前に、帝国戦艦が出現するとクローンライダー達は宇宙バイクを走らせて宇宙船に接近した。
「オブリビオンが接近してきます！　攻撃による衝撃に備えて下さい！」
　船員が画面に映し出されたクローンライダー達を見て、船内放送で言った瞬間に宇宙バイク搭載の機銃が宇宙船に当たり警告音が鳴り響いた。
「損傷箇所は！」
「まだ軽少ですが、全てのオブリビオンが攻撃をしたら……耐えれません……」
　船長が焦った様子で問うと、船員は弱々しく声を震わせながら答える。
「希望を持て！　宇宙船に負荷が掛からない範囲で回避を！　猟兵が、猟兵達ならばなんとかしてくれるハズだ！　最後まで生き抜け！」
　船長が力強く言うと、船員達は落ち着きを取り戻すと猟兵を信じて宇宙船を動かした。

●散らせない、その希望を
「皆様、『ヘロドトスの戦い』お疲れ様です。ですがーー休んでもいられない状況です」
　緊迫した様子でロイド・テスタメント（全てを無に帰す暗殺者・f01586）が猟兵達に言った。
「現在、『解放軍』と合流しようとしている宇宙船が狙われており、帝国戦艦が出現して襲っています。どうにか宇宙船は攻撃を回避しておりますが、やっとの状況です」
　ロイドが戦況を画面に視線を向けると、そこには帝国戦艦の攻撃から宇宙船が回避しているシーンが映された。
「皆様を帝国戦艦内部に転移させますので、そこにいるオブリビオン達を殲滅してください。皆様だけが、宇宙船に乗ってる者達の希望です！　どうか、その希望の火を消さないために……倒して下さい。お願いします」
　ロイドは猟兵達に向かって力強く言うと、帝国戦艦内部へ転移させた。

第1章 集団戦 『クローンライダー』

POW   :    スペーススタンピード 単純で重い【宇宙バイクによる超加速突撃】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。 SPD   :    インペリアルライド 自身が装備する【帝国製宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。 WIZ   :    サイキックバリアモード 対象の攻撃を軽減する【サイキックバリアモード】に変身しつつ、【宇宙バイク搭載の機銃】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

「ほんとなかなか休めないわね！　ま、いいわ！　私達にどーーーんと任せるといいわよ！　不埒なやつらは消し炭よ！」
　金の髪をかきあげるとフィーナ・ステラガーデン（月をも焦がす・f03500）は、ウィザードロッドを帝国艦隊に向けながら声を上げた。
　そして、戦艦内部へ転送されるとフィーナは辺りを見回した。
「それにしてもこの世界は鉄に乗ってるやつが多いわねえ。これが流行というやつなのかしら？」
　無機質な鉄で造られた船の事を考えていると、急に周囲が明るくなり警報音と共に宇宙バイクに騎乗したクローンライダー達が現れた。
「探す手間が省けたわね！　それに、こんなに明るくして、盛大な音楽と共にお出迎えご苦労様よ！」
　と、嬉々とした表情でフィーナが言うと、ウィザードロッドの先から炎球を放った。
「猟兵の侵入確認、排除する！」
　通信機でクローンライダーは仲間に伝えると、『スペーススタンピード』発動させて宇宙バイクを超加速して急接近した。
「見え見えね。ぶつかる寸前に、回避すれば良いのよ！」
　フィーナも駆け出すと、宇宙バイクと衝突する前にジャンプして華麗にーー顔面から落ちた。
「消し飛べえええええええええ！！」
　醜態を見せてしまい、立ち上がるとウィザードロッドをクローンライダーに向け、恥ずかしさの余りに叫んで誤魔化しながら『圧縮セシ焔ノ解放（バクレツマホウテキナヤツ）』を発動させた。
　単純で重い火力の大爆発がクローンライダー達を襲うと、フィーナも爆風に巻き込まれて飛んでいってしまった。

成功 🔵​🔵​🔴​

「気品高き救い手の私が颯爽と助けてやろう。気品に感謝し崇め奉りたまえ」
　存在感MAXで須野元・参三（気品の聖者・f04540）が戦艦内部に現れると、未知の生命体と遭遇した一般人の様にクローンライダー達は唖然と見つめていた。
「おやおや、なんて質素で貧相な姿だ。もっと、こう金を散りばめて、エレガントにしないのかい？」
　いちいちオーバーリアクションで参三は言うと、クローンライダー達は我に返ると宇宙バイクのエンジンを吹かした。
「もやしみたいな猟兵だ、さっさと轢いてしまえ！」
　と、一人のクローンライダーが言うと、参三に向かって宇宙バイクを走らせた。
「裁きを受けるが良い、これが気品力の光というものだ！」
　『気品力の裁き（ノーブルジャッジメント）』を発動させ、気品高いポーズをしながら掌をクローンライダー達に向けた。
　すると、参三の掌から発した気品力の光が、クローンライダー達を包み込んで消滅させた。
「何だ！　あの金ぴかは！　さっさと倒せ！」
　『サイキックバリアモード』を発動し、宇宙バイク搭載の機銃の銃口から弾が次々と参三に向かって射出された。
「あぁっ！」
　甲高い声を上げながら参三は、ひらりと銃弾を完璧に回避する風に見せた。
　もう、正に水面下の白鳥。
　実は掠めているのだが、それを隠しなから回避するのに限界がある。
「味方の援護を早くしてくれ！」
　と、叫びながらも参三は時間稼ぎをするために、必死にクローンライダー達の攻撃を回避し続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

「時間はかけられないな。全力で行かせて貰うとしよう！」
　転送された五十嵐・達也（血濡れの咎狩人・f00485）は、重厚な音を立てながら戦艦内部に足を着けた。
「目覚めよ、咎狩りの時来たれり」
　『魔血覚醒（トガカリウドノゼツギ）』を発動させ、咎狩人の血に秘められた肉体強化の禁術により手に握られた『血塗れの鉈』で超高速連続攻撃を繰り出した。
　他の猟兵に気を取られていたクローンライダー達は、回避する暇もなく柔らかいバターの様に次々と血塗れの鉈の餌食となる。
「さあ、咎狩人が来たぞ。狩られたい者からかかってこい！」
　鋭い牙が生え揃っている仮面の隙間から煙の様に息が吐き出されると、達也は咎砕きの万力でクローンライダーの頭部を潰したり、咎抉りの鑷子で傷口を抉って倒す。
「己の咎を自覚し、果てよ」
　咎狩りの長銃の銃口をクローンライダーへ向けると、達也は静かに呟くとトリガーを引いた。
　発砲音が響き、クローンライダーの胸部を弾丸が貫通すると、冷たい床に機械的な体を横たわらせた。

成功 🔵​🔵​🔴​

「さぁて。あまり美味しそうなお客様ではないけれど、それなりにもてなして差し上げましょうか」
　濡烏の様な艶やかな黒髪を靡かせながら胡・翠蘭（鏡花水月・f00676）は、ガジェットを宇宙バイクのへと形を変えて騎乗する。
「ふふ、……甘くて深い泥濘の沼に堕ちてしまいましょう？」
　『淫蕩の沼に引き摺り込みし触手の群れ（バイオレンスオブプレシャス）』を発動させ、宇宙バイクを走らせる爽快感を快感として捧げると、快楽で侵す淫らな触手が翠蘭の背中からにゅるりと生える。
　第六感と野生の勘で攻撃を回避しながら、クローンライダー達へと触手を伸ばした。
「未知の快楽に溺れさせて差し上げる……遠慮なくお受けになって？」
　妖艶に指に舌を這わせるながら、翠蘭の触手はうねらせながらクローンライダー達の体を快楽で侵す。
「う……あぁ……っ！」
　みっともない声がマスクから漏れ、徐々に息は荒々しくなる。
「触手で傷口をえぐるのも、串刺しにするのもいいわね……なんて。ふふ……」
　楽しそうに翠蘭はその様子を見つめたまま言うと、触手はクローンライダーの腹部を貫き傷口をぐりぐりと広げる。

　嗚呼！

　何て

　無様で

　素敵な姿なのかしら！

　自分自身を抱き締めると、翠蘭は恍惚とした瞳でその光景を眺めていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

「なんともはや、泣きっ面に大八車……にはスタイリッシュだなッ！　ともあれ走りは骸の海で楽しんでもらおうッ！」
　颯爽と現れた四軒屋・綴（大騒動蒸煙活劇・f08164）が声高らかに言うと、高い場所に飛び移るとポーズを取った。
「来たれマイボディッ！」
　『蒸騎構築（ジョークアップ）』が発動し、光輝き始めたかと思えば特撮番組ばりの変身シーンが展開され始めた。
　具現化プログラムで構築した合体用ボディに変わると、蒸気機関車を思わせる武装が『ガッシャーン！』とSEを鳴らしながら武装され、最後に尽きぬ勇気と心意気の光が体を覆った。
「阻害するぞッ！」
　両腕に装着された蒸気機関車型装備『赤炭投射アッツィーコウル』を一斉発射すると、銃口から多数バラ撒かれる石炭型高熱弾が放たれた。
「突進する！」
　クローンライダー達は綴に向かって宇宙バイクによる超加速突撃するがーースラディングして、バイクの下に潜り込んだ。
「粉砕ッ！　アッパーッ！！」
　怪力でカウンターを叩き込みながら、立ち上がると宇宙バイク諸ともクローンライダーは爆発四散！

成功 🔵​🔵​🔴​

「ヘロドトス宙域から戻って早速ですか。人の自由を踏み躙らんとする銀河帝国の不埒な行い、改めさせねばなりません」
　聖護院・カプラ（旧式のウォーマシン・f00436）が戦艦内部へ転移されると、『存在感』を敵機センサーに向け解き放つと、参三を追いかけていたクローンライダー達はカプラの方に一斉に向いた。
「改めなさい」
　ユーベルコード『円相光（エンソウコウ）』を発動させると、カプラから後光が放たれ更に自身の存在感をクローンライダー達に感じさせた。
「な、なん……だと！？」
　圧倒的！　圧倒的な存在感にクローンライダー達は、思わず宇宙バイクを綺麗に駐車すると五体窮地で拝み始めた。
「そう、改めるためには崇めよ」
　カプラの後光が更に輝き、クローンライダー達は拝まずにいられない状態だ。
「攻撃すらままならないであろう今、猟兵の皆さん」
　カプラが転移されてきた猟兵達を見て、ゆっくりと静かに告げた。
「ここに反撃の狼煙を立てようではありませんか」

大成功 🔵​🔵​🔵​

●お掃除！
「行こう、エアハート！　彼らの希望になるためにも！」
　赤髪をふわりと揺らし、アイドルの様な華やかな衣装の裾を靡かせながらアメリア・イアハッター（想空流・f01896）は、足取り軽やかに踊って最後に手を叩いた。
「キミも一緒に踊ろうよ！」
　『マジック・ミサイル・ダンス』を発動させると、発艦装置に向かって魔法のミサイルを放つと爆発して吹き飛んでしまった。
「三賢人の力を行使する！」
　亞東・霧亥（冒険野郎若作りなおっさん・f05789）が声高らかに言うと、『インフィニティ・チェイン』が発動させて躊躇わずに攻撃力重視にした。
「行くぞ！　メタルウィンド！」
　霧亥が名前を呼ぶと、甲高い鳴き声を上げてメタルウィンドは槍形態になると、ソレを手にした。
　戦闘知識を活かし、弾丸の様に真っ直ぐへクローンライダー達に突っ込むと、装甲を無視して素早く串刺しにする。
「兵は拙速を聞くと言います。天の機を逃してはなりません、この船も救って一気に皇帝の喉元に迫りますよ！」
　白いコートの裾を翻しながらルドルフ・エルランゲン（黄昏に抗う白梟・f03898）は戦艦内部を見据えたけど
「心配は要りません。既に勝つための道筋は見えています」
　ルドルフが人差し指で眼鏡を上げると『九変の計（フレキシブルタクティクス）』発動させ、勝利に至る戦術をアメリア、霧亥、ルルティア・サーゲイト（はかなき凶殲姫・f03155）に伝えた。
「バイクか。そう言えば妾も二つ前の世界ではバイク乗ってたのう。空を飛んだりはしなかったが。まあ、バイクはバイクであるーーこの状況、負ける気がしないのう」
　ルルティアが身の丈以上の大きさを持つ巨大鎌『凶鳥の翼』を手に、美しい着物の裾を靡かせながら駆け出した。
「無力化させているから、案外早く終わりそうじゃの」
　凶鳥の翼で軽々となぎ払うと、カプラによって無力化されたクローンライダー達は紙を引きちぎる様にあっさりと倒せた。
「紙バリアなど、使ってんじゃ、ねぇ！！」
　メタルウィンドを床に刺すと、霧亥は壁を走って勢いをつけるとクローンライダーの頭部に強烈な蹴りを食らわせた。
「宇宙バイクの破壊は任せて！」
　アメリアが『マジック・ミサイル・ダンス』を発動させ、魔法のミサイルで宇宙バイクを次から次へと爆破させた。
「死の閃きにて永きを断つ、即ち死閃永断衝！」
　『死閃永断衝（シセンエイダンショウ）』を発動すると、ルルティアは　遠心力で旋回させた大鎌でクローンライダー達を切り刻む。
「いやはや、一番の功労者と言うべきでしょうか……ここまで無力化してくれたカプラさんという猟兵は、戦わずして出来るのはもはや才能でしょうね」
　ルドルフは、後光を放ち続けるカプラに視線を向けながら言った。
「本当じゃな。こっちは気を張って来たのに、転移した瞬間は妾でさえビックリしたのう」
　ルルティアがまだ倒し終えてないクローンライダーが居ないか見回る。
「しかし、戦艦も破壊しないといけませんから、そこはアメリアさんにお任せしても大丈夫でしょう。霧亥さんは戦い足りなさそうですが」
　と、今後の事を考えながらルドルフは、最後のクローンライダーを倒し終えた霧亥に視線を向けた。
「誰に喧嘩を売ったか思い知らせてやるぜ！」
　金属が凹み、潰れる音が響くとクローンライダーの残骸へ吐き捨てるように言うと、霧亥の肩に竜化したメタルウィンドがちょこんと乗った。
「そういえば、戦艦なのですから自爆装置とかその様な類いがあってもおかしくありませんね」
「それもそうじゃな。自爆装置を起動させて、さっさと宇宙船と合流しょうではないか」
　ルドルフの言葉にルルティアは同意するように頷いた。
「じゃーん、残しておいた宇宙バイクがここにあるんだけど、これで脱出しようよ」
　アメリアが転移された猟兵分の宇宙バイクを指す。
「自爆装置を起動させました！　皆さん、脱出しましょう！」
　と、ルドルフが言うと、猟兵達は宇宙バイクに乗って宇宙船へと向かうと後ろから爆破音がした。
　振り向くと、帝国戦艦は光を放ちながら、ゆっくりと宇宙の海蘊と化していった。

　さぁ、宇宙船へ向かおう。
　彼らに希望を与え、一緒に伝説の猟兵『解放軍』に会いに行こう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年02月05日