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羅針盤戦争〜四の王笏島の決戦

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #四の王笏島 #座標@S19E24

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●グリモアベースにて
「コンキスタドールに支配されていた海域の突破、お疲れさまでした。皆様方の苦労の甲斐もあり、新たな発見も出来ましたが……良い知らせと悪い知らせがあります。どちらをお聞きになりますか?」
 集った猟兵達にシグルド・ヴォルフガング(人狼の聖騎士・f06428)は含みを持った選択を提示する。まずは良い知らせからと返すと、彼は一つ間をおいてから説明を始める。

「それでは良い知らせから。今まで分身体として襲撃を繰り返していました、七大海嘯の一人『王笏』カルロス・グリードの本拠地『四の王笏島』の所在が判明しました。また、鉄甲船アルゴノートが停泊している海域と近いことより、これよりオブリビオンフォーミュラー、カルロス・グリードとの決戦に挑みます」
 そして、とシグルドは付け足す。良い知らせは本拠地であったが、果たして悪い知らせとは?
 シグルドは猟兵達の顔を見渡し、重い口を開いた。

「悪い知らせ、それはかつて死闘を繰り広げた銀河皇帝の幹部である白騎士ディアブロの力を内包した鎧『白騎士の鎧』を纏っているのです。即ち、カルロス・グリードが白騎士ディアブロと同様に、未来予知のユーベルコードを操ってくるのです」
 何故倒したはずの白騎士ディアブロにまつわる物が、このグリードオーシャンにあるのか。それはシグルドにも見当が付かないものであるが、事実は事実であると飲み込むしか無い。

「カルロス・グリードが白騎士の鎧の超AIを制御することで、予知とも呼べる精度で『未来の可能性』を認識し、未来を操作すると言っても過言ではありません。それを武器としたカルロス・グリードへ無策に挑めば、その身体に指一本も触れられないどころか、手痛い反撃を見るのは必定となるでしょう。ですが、我々は既に白騎士ディアブロを倒している。その事実も変わりません。それをお忘れなく」
 詰まるところ、白騎士ディアブロと同様に未来を読むのであれば、それと同じく読まれた未来を変えるなり外れさせるなりすれば良いという事だ。
 その点では我々に利があると告げると、シグルドはゲートを展開する準備にかかった。

「では、これより皆様を停泊中のアルゴノートへ転送します。ああ、それと一つ言い忘れていました。カルロス・グリードを撃破が知られれば、彼が支配する島の何れかで勇気ある住民達が自由を手にしようと蜂起する可能性があります。未だ発見されていない島で搾取を受けている彼らの為にも、この戦いを何としてもお勝ちください」


ノーマッド
 ドーモ、ノーマッドです。
 思った以上に進展が早く、まさか初めての戦争と同じボスの能力が復活するとは思いもよりませんでした。
 難しい相手かもしれませんが、既に倒した相手と同じ能力です。果敢に挑み、撃破しましょう。

●シナリオ概要
 今回のシナリオ難易度は「やや難」となります。
 そして、プレイングボーナスは、敵の先制攻撃ユーベルコードに対処するです。
 また、先制攻撃ユーベルコードへの対策をプレイング内に記載していないと、必ず🔵🔴🔴苦戦か🔴🔴🔴失敗の何れかに判定されます。
 通常のプレイングボーナスとは異なりますので、ご注意下さい。

●戦場の情報
 『四の王笏島』で、カルロス・グリードの一形態と決戦します。
 四の王笏は、着用したスペーススーツ「白騎士の鎧」を駆使して鎧が持つ超AIを制御することで、予知とも呼べる精度で『未来の可能性』を認識し、「未来を操作するユーベルコード」を使用します。
 歴戦の猟兵達にとっては悪夢かもしれないこの能力に、立ち向かわなければなりません。


 それでは、皆様の熱いプレイングをお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『四の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    収束する運命の斬光
【対象の未来位置へ放たれる貫通レーザー】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ディアブロ・オーバーブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【纏う白騎士の鎧による未来予測】から【判明した敵の攻撃を回避し接近、光剣の斬撃】を放つ。
WIZ   :    デストロイマシン零式
戦闘力のない【66機の動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【正確無比な未来予測シミュレーション】によって武器や防具がパワーアップする。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

トリテレイア・ゼロナイン
かの戦争を戦い抜いた者として
戦機の騎士として
その鎧の力、見過ごす訳には参りません

この世界の無辜の人々に向けられる前に…
四の王杓、折らせて頂きます、王よ

●防具改造で対光線兵器処理施した大盾でレーザー●盾受け
脚部スラスターの●推力移動で接近
センサーで温度の●情報収集で限界●見切り、着弾点に儀礼剣を用意し●武器受けの二段構えで防御

その力を使う以上、この技術を使うに躊躇いは無し!

肩部、腕部の格納銃器を展開し●乱れ撃ちスナイパー射撃でUCを発射
未来予測で躱されようと周囲の超高熱で予測演算機能にダメージを与え鎧の戦闘能力を一時的にも剥奪

ワイヤーアンカー射出し●ロープワークで引き寄せ
●怪力で折れた剣突き立て


ナイ・デス
ドクターオロチも、別世界に現れていましたし、こういうこともある、ですか

ふむ……昔と比べて、猟兵も強くなっています
単純に強くなっただけでなく、多彩に
だから……

それでは、倒せないですよ

【目潰し】級の光を体内から放ちながら【忍び足ダッシュ】
未来予測が視るタイプなら、未来も光で染めることで潰せるかもと
【鎧無視して切断】する黒剣の刃で【暗殺】を
闇雲か、未来予測されて切断されても
【念動力】で肉体動かして
【覚悟激痛耐性継戦能力】怯まず、止まらず迫る
更に切断されても

『私はここにいて、ここにはいない』
本体無事だから、死なない

言いましたよね
『それでは私を、倒せない』

AIにエラーを
過去に、骸の海へ還す【浄化】の光を


リゼ・フランメ
未来を手にとはロマンだけれど、貴方は夢を追う者ではないのよね
あくまで強欲、輝かしい明日へと指先をかけて玩ぶだけのもの

ええ――私の焔の赤で、その定められた白を染め返しましょう


先制の一打が未来位置へと必中するというのなら、こちらは防御を固めて、返す刃に意識を凝らすのみ
戦蝶の風雅に破魔とオーラ防御を乗せ身に纏うヴェールとし
何かが触れた瞬間に焼却の焔を渦巻かせ、レーザーをも焼く焔と化すわ

そして、渦巻く炎を伴って一気にダッシュ
例え未来が予測出来でも、乱れる炎の波で視界が塞がれ、焼かれた状態では全てを視るのは無理でしょう

早業で繰り出すは、踊るかのように身を翻しながらの
定められた白き未来を灼く、深緋の剣閃よ



 四の王笏島。その島は、かつて繁栄していた世界の文明が衰退している島々が大半のグリードオーシャンの中で、一際異様さを醸し出していた。まるで今しがた世界から切り離され、落ちてきたばかりと身間違わんばかりの機械島。ここだけが明らかに特異なのは、七大海嘯たる拠点故か。それとも、また別の理由があるのであろうか。

「ドクターオロチも、別世界に現れていましたし、こういうこともある、ですか」
 特に抵抗らしい抵抗もなく、寧ろ猟兵達の到来を歓迎するように鉄甲船は何事もなく港へ接岸して上陸した。四の王笏島の主『王笏』カルロス・グリードが待ち構えている中心部を目指す一団の中で、ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)はかつてアックス&ウィザーズの帝竜『ヴァルギリオス』が支配していた群竜大陸での脳髄牧場にて、『再孵化』にてドラゴンとして復活を果たしたドクター・オロチであったモノ、帝竜『ドクター・オロチ』との激戦を思い出す。
 カルロス・グリードの手中にある『白騎士ディアブロの鎧』と同様、ドクター・オロチも元はスペースシップワールドの支配を目論む銀河帝国のオブリビオン・フォーミュラーであった。いや、彼だけではない。骸の海へ還したと思っていた他のオブリビオン・フォーミュラーも、別の世界に姿は違えど何らかの概念で復活を遂げている。

『……よもや、多世界侵略船団コンキスタドールが、逆に他者の侵略を許すとは』
 島の中心部の開けた場所に出ると、白き鎧のスペーススーツ姿であるカルロス・グリードが悠然と猟兵達を待ち受けてた。まるでここに来るのを知っていたかのように。

『そして配下のコンキスタドール、しいては我の分身体も尽く葬り続けてきたとは。つくづく、猟兵共は侮れないものだ。我もカルロス・グリード、その分身体の一人であるが、この未来を予知する白騎士の鎧の前に貴様らの快進撃もここまでである』
 やはりこのカルロス・グリードも分身体の一人であったか。元銀河帝国式典・要人警護機体のトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は、かつて同じウォーマシンとして戦いを挑み、勝利した白騎士ディアブロとの激戦が刻まれたメモリーの残影へカルロス・グリードの姿を重ねる。

「かの戦争を戦い抜いた者として、戦機の騎士として…その鎧の力、見過ごす訳には参りません。この世界の無辜の人々に向けられる前に…四の王笏、折らせて頂きます、王よ」 彼は知ってる、白騎士ディアブロの力を。辛くも勝利を収めたからこそ分かる、その力をこの男の思うがままにしてはならないと。予知とも呼べる精度で『未来の可能性』を視るのであれば、グリモアの予知同様に使えばコンキスタドールの暴虐へ反旗を翻そうとする人々の反乱の芽を潰すことも容易いだろう。

「未来を手にとはロマンだけれど、貴方は夢を追う者ではないのよね。あくまで強欲、輝かしい明日へと指先をかけて玩ぶだけのもの。ええ――私の焔の赤で、その定められた白を染め返しましょう」
 リゼ・フランメ(断罪の焔蝶・f27058)もトリテレイアに続き、その鎧が予知する未来は仮初の未来であると異を唱える。未来を視るのと追うのでは意味合いは全く異なる。彼、カルロス・グリードが求める未来、それは『侵略』だ。このグリード・オーシャンのみに留まらず、数多くの世界に触手を伸ばさんとばかりの強欲に過ぎないと。

『なるほど、この鎧が視せたのと同じ事を言ったか。ならば、今視えたこの未来。貴様ら猟兵は変えれる事ができるか?』
 カルロス・グリード自身もこの鎧の力に半信半疑なのか、それともその力を今試しているのか。右手に持つ地球儀を模した宝珠を掲げると、白騎士の鎧の背後に折り畳められていたアームドフォートが展開され、三人を照準に捉えて捕捉した。それと同時に猟兵達は動き出す。その姿にカルロス・グリードは無駄なあがきをと呟くと、眩い閃光が三人を襲った。

「超AIの演算で観測した仮初の未来であるならば」
 トリテレイアは脚部スラスターを噴射しながら、対光線兵器処理が施された大盾を構えて吶喊する。だが、貫通レーザーの威力はコーティングされた大盾を貫通するが、トリテレイアはダメージを受けている様子はない。それもそのはずで、着弾する寸前でセンサーが温度や地場の変化を観測したことで命中箇所を割り出し、大盾で隠しながら抜いた儀礼剣が第二の盾となったのだ。

「ええ――私の焔の赤で、その定められた白を染め返しましょう」
 先制の一打が未来位置へと必中するというのなら、こちらは防御を固めて返す刃に意識を凝らすのみ。戦蝶の風雅に破魔を宿した焔がリゼの身に纏うヴェールとし、何かが触れた瞬間に焼却の焔となり渦巻かせる。その熱はレーザーの光をも焼き尽くし、乱れる炎の波で視界を塞ぎ、カルロス・グリードが彼女の姿を視ることを妨げる。

『ほう、やるではないか。だが…』
 カルロス・グリードが身体から眩い光を放つ事で目眩ましにしようとしたナイに目を向けると、徐々に喪われる光と共に胸部…心臓のある位置をレーザーで撃ち抜かれた彼の姿が顕になる。

『まず一人、やったか。悲観するな。貴様らもお前の元へ送って…』
「それでは、倒せないですよ?」
 信じがたいことに、心臓を撃ち抜かれたはずのナイが言葉を口にした。

「私はここにいて、ここにはいない。本体無事だから、死なない。言いましたよね? それでは私を、倒せない」
『なっ…馬鹿な! 鎧のAIがエラーを吐き出しているだと!?』
 確かに観測した未来通りに心臓を焼き貫き殺したはず。だが、現にしてナイは生きている。AIが確かに与奪した命が存命している事に演算を繰り返し、一時的にだがエラーを起こして機能停止した。思いがけない事態に戸惑うカルロス・グリードを前に、トリテレイアは役目を終えた大盾を投げ捨て溶け折れた剣を握り締めたまま、肩部、腕部の格納銃器を展開した。

「その力を使う以上、この技術を使うに躊躇いは無し!」
 放たれた超高温化学燃焼弾頭群がカルロス・グリードの周囲で炸裂し、有機物を瞬時に炭化、装甲内部をも融解させる熱量を放つ炎に包まれる。だが、彼は鎧が機能不全に陥る直前に視た通りに逃れようと飛翔する。

「逃さないわ。刃が踊れば、炎は奏でる――夢が紡ぎし蝶の舞踏。定められた白き未来を灼く、深緋の剣閃よ。灼きなさい!」
 踊るかのように身を翻しながらリゼが放った剣閃がトリテレイアが作り出した焔を斬り裂くと、昇る火の粉のように触れたものを焼き尽くす火焔の蝶たちが生まれてくる。火焔の蝶はカルロス・グリードに纏わり付くように追うと、その触媒となった焔と同じく発する高熱で行く手を阻んだ。

「未来を読んだ筈でしょうが、それに頼りすぎましたね」
 動きを阻害されたカルロス・グリードにトリテレイアはワイヤーアンカーを射出し、巻き取った彼を反重力機構の揚力を上回る怪力で引き寄せる。

『くっ、小癪な!』
 再びアームドフォートの砲門がトリテレイアを捉えてレーザーを再び放とうとする。だが、その直前にトリテレイアはすれ違いざまに折れた剣を力任せに突き立て破壊し、そのままの勢いでカルロス・グリードを機械仕掛けの構造物に叩きつけるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アスカ・ユークレース
アドリブ絡み可

対策
●爆撃の●弾幕を張って●範囲攻撃
起きた煙幕で撮影妨害
相手のUCが録った映像に基づいてるなら録らせなきゃいいのよ

●迷彩で煙幕に紛れ●暗視で目をこらし●スナイパーでドローンを狙撃しつつ苦戦の●パフォーマンスで●騙し討ち
多分●継戦能力と●限界突破で耐えるのが精一杯だからパフォーマンスの必要無さそうだけど

チャンスが来たらUC
●爆撃により出来た●地形を利用、UCの軌道を●操縦、これまでの戦闘で得た情報と●学習力にて予知できても逃げられない状況に持っていく

白騎士は強かったわ……けど強くなったのは私達も一緒よ!
というか……過去の遺物が未来を語るなんて、随分面白い冗談ね?


メフィス・フェイスレス
チッ、過去が過去の遺物を漁って得意になって

撮影が必要って事は予測には此方の行動を観測している必要もあるのよね
ならドローンに撮影されないようにすべきか
「飢渇」を霧状に展開して「闇に紛れ」ながら
「微塵」の「集団戦術」「対空戦闘」「爆撃」「投擲」による爆煙でドローンの撮影映像を乱して妨害、この時点でできるだけ破壊しておきたいので「破壊工作」も乗せる

敵の視線を切ったと判断したらUCを発動、霧でカルロスの五感を封殺し、
樹海に潜む大量の「飢渇」をカルロスと生き残ったドローンに嗾け「先制攻撃」

未来を予測できてもそれ自体はアンタの力じゃなくてその鎧の力
使い手が五感で情報を観測できなければ意味はないわよね


シノギ・リンダリンダリンダ
第四の王笏。なるほど他人の力を借り、蹂躙する
よい手段です。ですが、ここで知っておきましょう
猟兵という存在の、埒外さを

右腕をMidās Lichに換装し、【宝冠の竜血弾】を発動
では、ドローンを無効化しましょうか

黄金竜の呪詛の猛毒の弾丸を、ドローンへスナイピング
壊す必要はない。硬くても問題はない
徐々に黄金になっていくドローンがあれば

ドローンを無効化しつつ、白騎士の鎧へも呪詛弾を撃ち込む
超AIで制御。つまりそれを乱せば予知もクソもないですね?
微細でも、鎧の外部を内部を黄金化できればもはやただの重い鎧

ここまで黄金化したんです
王笏。お前もそのまま黄金像になりますか?
脳天に一発ブチ込んでおきましょう



『流石に、視える範囲が狭まりすぎていたか』
 態勢を立て直したカルロス・グリードは、動画撮影ドローン群『デストロイマシン零式』を展開させた。戦場に放たれたドローンのカメラアイやセンサーが観測した情報をスペーススーツに絶えず転送させて超AIがそれらの情報を精査させている。

「チッ、過去が過去の遺物を漁って得意になって」
 その様子に舌打ちしながら、メフィス・フェイスレス(継ぎ合わされた者達・f27547)が得意げとなっているカルロス・グリードへの不満を零す。

「第四の王笏。なるほど他人の力を借り、蹂躙する…よい手段です。ですが、ここで知っておきましょう。猟兵という存在の、埒外さを」
 同じく借り物の力でもってその力を振るう姿を、“強欲”のシノギの二つ名を持つミレナリィドールの海賊、シノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)が唾棄する。彼女自身も奪う側の海賊として、全世界の全てのお宝は最終的には自分の物だと思っている。しかし、彼女には自らの力で略奪するという確たる信条を持っている。同じ海賊とて、彼と彼女との違いはそこであろう。

『はは、それは先程嫌と言うまでに味合わせて貰った。故に、我は万全を喫するのみ』
 このままでは彼の言う通り、データを収集し続けて各猟兵の癖やパターンを超AIが学習して、カルロス・グリードが視た情報を頼らずとも未来予知の演算をしかねない。

「それなら、相手が録った映像に基づいてるなら録らせなきゃいいのよ」
 この状況に対して行動に移したのは、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)であった。彼女が取った行動は単純明快にして原始的な手段、煙幕だ。だが、ドローンには通常のカメラの他に赤外線や音響センサーなども搭載されている。この程度の煙幕ではドローンの目を封じたことにならず、静かに上空から観測を続けていた。

「撮影が必要って事は予測には此方の行動を観測している必要もあるのよね。ならドローンに撮影されないようにすべきか」
 アスカの行動に応じて、メフィスも同じくドローンの目を封じる行動に出る。彼女場合は、抑圧させている植え付けられた飢餓衝動により、身体から際限なく滲んでくる眷属を触媒とする自らのUCで敵の五感を一時的に遮断する『飢渇』の濃霧を作り出す。

「じゃ、ブッ黄金(コロ)しましょうか」
 二人が作り出した煙幕の中で、何かがごとりと落下する音が鳴った。それはドローンの一機で、煙幕を隠れ蓑として密かに右腕をMidās Lichに換装したシノギによるものだ。彼女が放った黄金竜の呪詛の猛毒の弾丸たる『宝冠の竜血弾』。装甲が施されたドローンを破壊するには少々威力が不足していたが、この場合は壊す必要もなく硬くてもさして問題などない。呪詛に塗れた竜の血で造られた銃弾が当たってしまえば、そこから黄金化の呪いが広がり蝕んでいく。先程落ちたドローンも飛行系を司る装置が黄金化した事により墜落し、今は既に黄金の塊となっている。

『データの精度は未熟だが、このままやられ続けるわけにも行かんな』
 カルロス・グリードはこのままだと形成が不利であると判断したか、再びレーザーで攻撃を開始する。だが時既に遅しで、猟兵達も残存するドローンを破壊せんと攻勢に出た。
「未来を予測できてもそれ自体はアンタの力じゃなくてその鎧の力。使い手が五感で情報を観測できなければ意味はないわよね」
 メフィスの言う五感。その言葉はカルロス自身とドローンに向けられていた。各種センサーが搭載されているドローンも、そのセンサーを封じるか感度を低下させれば人間と同じこと。

「白騎士は強かったわ……けど強くなったのは私達も一緒よ! というか……過去の遺物が未来を語るなんて、随分面白い冗談ね?」
 この煙幕でも搭載された各種機能を備えたスナイパーゴーグル越しに、アスカはスナイパーライフルでドローンの脆弱な装甲部を狙撃させ落としていく。かつて戦った銀河の白騎士は強かった。だが、それは過去の話だ。彼女達はその後も数々の世界で死線をくぐり抜けてきた。そう考えれば、かつて苦戦を強いられた白騎士との戦いも何処か懐かしも感じるものだ。

「そろそろ荒ぶる狩りを始めましょう」
 『飢渇』の濃霧の中で何かが蠢く。メフィスは煙幕の中に居る無数の『飢渇』に命じさせ、骨身の破片や血潮を撒き散らしながら爆ぜた事に生じた爆風がドローンを襲う。これにより煙幕は晴れ上がり、そこに転がっているのは無残に全機が破壊もしくは無力化されたドローンであった。

「ここまで黄金化させたんです、王笏。お前も黄金像になりますか?」
 転がる黄金化したドローンに片足を乗せながら、シノギは黄金化の呪詛弾をカルロス・グリードへと撃ち放つ。呪詛弾はかすった物の、そこから徐々に黄金化が始まる。

『瞬く間に全機全滅だと…ッ!』
 たった三人に計66機のドローンが全滅させられた事へ歯噛みしながらも、黄金化を避けるべくカルロス・グリードは鎧の一部を投げ捨てる。黄金と化した白き鎧の一部は金独自の重い比重を感じさせる音を鳴らすと、その衝撃で砕かれて破片となったがすぐさまに塵となって虚へと消え去って行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

才堂・紅葉
「さぁて、どうしたものかしらね」
真の姿の【封印を解く】と、赤髪姿に六尺棒を担いで笑む

・先制対策
奴の攻撃に合せ【カウンター】で六尺棒を超重力【属性攻撃で投擲】
攻撃と防御は一度に出来ない筈!
等と甘い考えが通用する相手ではないです
ギリギリでの投擲は、回避させる事で光剣での反撃の剣筋を狭める為の布石
「ちぇすとっ!!」
本命は光剣に対する、超重力による【オーラ防御】を纏った右腕での【ジャストガード、受け流し】です。光は重力で曲がるのです

反撃は光剣を持った腕を【捕縛】し、そのまま【グラップル、早業、部位破壊】の関節技で腕の破壊を狙います
奴が近接戦を嫌って離れたら宣言する

「私からも未来予知を一つ。頭上注意よ」


リーヴァルディ・カーライル
…白騎士ね。星の海で起きた戦争の事は知っている

…当時はまだ異世界の戦争には関わらなかったけど、
私の業が通用するか否か確かめさせて貰いましょうか

今までの戦闘知識から"自身が回避出来ない攻撃"を逆算して見切り、
予測通りに切り込み大鎌を連続でなぎ払い敵UCを誘う

…っ、しま…っ!?

第六感で敵の殺気を捉え予測通りの部位に来た攻撃を、
局所的に限界突破したオーラで防御して気合いで受け流し、
UCを発動し時間流に干渉する黒炎を纏い未来予測を乱し、
超高速の早業で魔力を溜めた大鎌を乱れ撃ちするカウンターを行う

…ええ、予測通りよ。そう来ると思っていたわ

…時を操るのはお前だけの特権では無い
さあ、私の未来を当ててみなさい


ヴィヴ・クロックロック
白騎士!そう来たか!どうせなら黒騎士にリベンジしたかったがな!かつては挑むことすら放棄した相手を倒せるならこしたことはない!

まずはダイナマイトで周辺を発破、リアクターも全力で光らせ少しで視界を潰しつつオロチを使って奴に牽制を仕掛ける。白騎士の能力を持っているという事はカウンターが飛んでくるはず。そして私はその攻撃を受ける!
懐に仕込んだおやつ精製装置で光を、体にも巻き付けておいたオロチで熱を防ぎつつ外套でそれを隠す。果たして切り捨てられて死んだ相手の未来は見るだろうか?いいや私なら見ない!ロックオープン!これが私の輝きだ!!光の刃に切り裂かれるのは貴様の方だ!!

(※連携アドリブ歓迎です)


ヘスティア・イクテュス
白騎士ディアブロ…懐かしい名前ね……
あの頃から力はついてるはずだけど…さて、どの位成長したかしら?


超AIによる予知…であるならばそれを乱せばいい
アベルによる『ハッキングにジャミング』これでAIを乱す
持ち主本人だった白騎士ならともかく…SSW出身でないカルロスに未来世界のAIの制御は可能かしら?

念の為タロスも使って防御の備え【盾受け・オーラ防御】

アベルで敵の行動を更に『情報収集』し動きの予測…
ティターニア、リミット解除!【空中戦】
この多数の火気の数々…回避しきれるかしら!【一斉発射・範囲攻撃】



『やるな、猟兵。だがしかし、ドローンを全機倒した所で事態は好転する訳でもない。我は貴様らのデータを不完全ながら収集させて貰ったが、残る情報はこのカルロス・グリードが直々に視るまでよ。さぁ、我に未来を見せるのだ。白き鎧に宿りし白騎士『ディアブロ』よ!』
 猟兵に全てのドローンを破壊されたカルロス・グリードだったが、まだ勝機はあるとばかりに不敵に笑う。

「白騎士ディアブロ…懐かしい名前ね……。あの頃から力はついてるはずだけど…さて、どの位成長したかしら?」
 カルロス・グリードが発した白騎士ディアブロの名に、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は当時の記憶を懐かしむ。彼女が戦った白騎士ディアブロは転送された時には既に彼は満身創痍でありながらも、帝国に仕える白き騎士として彼女や後続の猟兵に挑み、彼女自身も騎士としての矜持を持って応えた。

「白騎士! そう来たか! どうせなら黒騎士にリベンジしたかったがな! かつては挑むことすら放棄した相手を倒せるならこしたことはない!」
 当時の記憶を呼び起こしたのはヘスティアの他、ヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)も同様である。尤も、彼女の場合は相手の未来を視み取る白騎士ディアブロではなく、相手の過去を読み取る黒騎士アンヘルであたった。それでも苦戦を強いられた強敵であった故に、彼女は黒騎士との再戦を密かに願っていた。だが、形を変えて骸の海より蘇ったのは、黒き騎士ではなく白き騎士だ。それでも彼女は戦いを挑むべく鉄甲船へと乗り込み、この島に上陸した。かつて戦いを挑めなかったこそ、倒せるのであれば是非もなしと。

「…白騎士ね。星の海で起きた戦争の事は知っている。…当時はまだ異世界の戦争には関わらなかったけど、私の業が通用するか否か確かめさせて貰いましょうか」
 そんな当時の戦いを懐かしむ二人とは異なり、リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は最近までは故郷であるダークセイヴァーで起きるオブリビオンとの戦いに専念してきた為、スペースシップワールドでの銀河帝国との戦いは人伝てに聞いた程度に知っているだけだ。とは言え、知っているか知っていないかは関係ない。あるのは自身の技が通用するかしないか、それだけだ。

「さぁて、どうしたものかしらね」
 才堂・紅葉(お嬢・f08859)は白騎士に興味を示さない素振りのまま、両手に浮かび上がるハイペリアの紋章を蒼く輝かせて真の姿の封印を解くと、焦茶色の髪から燃えるような赤髪姿となりながらも六尺棒を担いで、カルロス・グリードという強敵を前にして不敵に口角を緩ませて笑む。

『随分と余裕だな、猟兵。それほどにまでこの鎧に眠りしディアブロが懐かしいか。それならば、望み通りに会わせてやろう。いくぞ、ディアブロ・オーバーブースト!!』
「…っ、しま…っ!?」
 速い。あまりにも疾い。今そこに居たはずなのに、目の前に居る。
 カルロス・グリードが最初に狙ったのは、リーヴァルディであった。まさかこれほどに速いものかと脳内が警鐘を鳴らしてながら、咄嗟に今までの戦闘経験と戦いが染み付いた身体から"自身が回避出来ない攻撃"を逆算した大鎌で反撃に転じる。だが、彼もそれを事前に『視てた』通りに躱し、光剣の眩い残光が軌跡を描きながら空を斬り裂く。敵の殺気を捉えてリーヴァルディは予測される場所に大鎌を振ろうとした時、別の殺気を感じ取った。

「ちぇすとっ!!」
 リーヴァルディとカルロス・グリードに向かって何が割って飛来した。紅葉が投擲した六尺棒だ。超重力を帯びた六尺棒の直撃を避けるべく、カルロス・グリードは間に合わなかったかと舌打ちをしながらリーヴァルディから離れると、追撃してきた紅葉が気合を籠めた一声と共に右腕を振りかざす。先程の牽制により攻撃と防御は一度に出来ない筈であると一瞬思ってしまったが、甘い考えであると彼女自身も知っている。それに未来を視るのであれば躱させてしまえ。これは回避させる事で、光剣での反撃の剣筋を狭める為の布石である。

『よもや拳で挑んでくるとは。我もこの鎧も存分に舐められたものだ』
 ならば望み通り、その腕ごと切り捨てようぞ。カルロス・グリードは身を翻して紅葉の右腕を躱しながら、光剣を振りかざしてそのまま振り下ろす。だが、紅葉もただ無策で殴りにかかった訳ではない。

「舐められたのはそちらではなく、こちらも同じですわ!」
 その言葉の真意はすぐ判明した。投げつけた六尺棒ではなく、この一撃が本命であったのだ。同じく超重力を帯びた拳に光刃が当たる直前、視えない曲線のバックラーがあるかのように光剣が受け流される。光は重力で曲がるのだ。確かに視えた未来とは別の事象が発生したことでカルロス・グリードの思考が揺らいだ瞬間を紅葉は逃さない。反対の腕で光剣を持った腕を掴もうとするが、既の所でカルロス・グリードは紅葉を蹴り離して距離を取る。

「離れてしまいましたか…。では、私からも未来予知を一つ。頭上注意よ」
『なっ…!?』
 後もう一歩という所と言いたげそうながらもどこか満足気味な笑みを浮かびながら、紅葉は天高く上空を指差す。刺された先には先程の超重力投擲で天高く打ち上げた六尺棒と、ヴィヴが仕掛けたダイナマイトで破壊された構造物の瓦礫が爆発と共に落下してくる。
『これも視えていない……まさか!?』
「そのまさか、です」
 カルロス・グリードは観測もできない事象が立て続けに起きたことへ疑念を抱いて直様気づいた。それと同時に、それを仕掛けたヘスティアが静かに語りかける。

「超AIによる予知…であるならばそれを乱せばいい。アベルによる『ハッキングにジャミング』…これでAIを乱すのは造作なき事。持ち主本人だった白騎士ならともかく…SSW出身でないカルロスに未来世界のAIの制御は可能かしら?」
「そのおかげで、こうしてうまくハメれた訳だ。中折れ爆弾銃ギースバッハの発射も気づけない程度にね?」
 ヘスティアが指摘する通り、彼は扱う事はまだしもそれを制御しきれてはいない。カルロス・グリードはせめて一矢報いようと、得意げにサムズアップをするヴィヴに接近しようと試みる。

「させませんわ! ティターニア、リミット解除! この多数の火気の数々…回避しきれるかしら!」
 妖精の羽を象った上下2対の白いジェットパックのリミッターを解除させ、ヘスティアは降下しながら残煙で尾を引かせる無数の小型ミサイルを一斉発射させた。

『この程度の攻撃など…っ!? 動けん、何故動けないのだ!』
「…時を操るのはお前だけの特権では無い。さあ、私の未来を当ててみなさい……今こそ我が身を喰らい顕現せよ、黒炎覚醒」
 まるで凍りついたかのように上空で停止するカルロス・グリードを、左眼の聖痕を覚醒させて時間を焼却し停滞させる黒炎を纏った姿となったリーヴァルディが冷たく見やる。

「果たして切り捨てられて死んだ相手の未来は見るだろうか? いいや私なら見ない! ロックオープン! これが私の輝きだ!! 光の刃に切り裂かれるのは貴様の方だ!!」
 同時にヴィヴが超熱量の光子の輝きと物質化したエーテルを纏い、高熱を持った光刃を手にすると、二人のダンピールは高らかに翔んだ。そして、自身の周囲の時間を焼却させる黒炎の力で身動きが取れないカルロス・グリードをすれ違いざまに切り裂いて離脱すると、入れ違うようにヘスティアが放ったミサイル群が白騎士の力に驕りし者を爆炎に包ませたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セフィリカ・ランブレイ
切り札のキャバリア、スプレンディアで戦場に
軽量機では自壊必至の高出力。自壊を内外からの魔力壁で防ぐ無茶な構造
結果的に、その防御フィールドは強固である
高い攻撃性能を持つ稼働時間6分の決戦機の全てを防御に使う!

響く警報
ごめんね…!後で、絶対直すから!
飛び降り、改めて敵と対峙

『これで戦える舞台に立っただけ、気は抜かないで』
シェル姉…相棒の魔剣の声は堅い


【魔神姫】
私とシェル姉が今使える最大戦力
二人の魂が融合に近い状態となり、古の魔神と限りなく近い戦闘能力を有する
髪は蒼く染まり、力が漲る
拡張された知覚が相手の動きを予測してくれる
…それは相手も同じだろう。なら後は、私がどれだけ粘って見せられるかだ!


黒城・魅夜
忌まわしき白騎士の亡霊よ
かつて後れを取った私と同じだと思わないことです

「早業」「範囲攻撃」により108本の鎖を同時にすべて撃ち放ち飽和攻撃
未来が見えても回避しきれないほどの面制圧を行います
それでも僅かな間隙を縫って迫ってくるのでしょうが
光の剣の斬撃を「第六感」で「見切り」
光を飲み込む闇の「オーラ」で受け止めます

そちらか勝手に間合いを詰めてくれるのは好都合
たとえ超高速で飛翔しようと
一瞬でもわが影にあなたの影が触れた時が終焉と知るがいいでしょう
そう、先ほどの鎖による飽和攻撃は
同時にわが影の範囲を広げるためでもあったのです
絶対の虚無の中へ引きずり込みあなたを葬ります
白き鎧よ、漆黒の闇の中で滅びなさい


シン・コーエン
(強敵と戦う事を歓喜する修羅の笑みを浮かべ)白騎士の力持つ相手とやり会えるとは重畳。
あの時は見える事はできなかったが、今の自分がどこまでやれるか試してみよう。

如何に高スピードで移動しようと攻撃手段は限られている。
結界術で自分の周囲に鏡面結界を展開。
レーザーも光剣も鏡には反射される。
そして自分は灼星剣を右手に持って迎撃の体勢を。

相手が接近してきた時に灼星剣を振るうが、避けられるのは仕方ない。
そして相手が振るう光剣が自分の身体に触れる前に、自身への念動力で大きく後退させて躱す。
同時にUC発動させて左手をブラックホールに変換。
光剣、レーザー、カルロス本体を吸い込み対象とし、ブラックホールに吸い込む。


カシム・ディーン
機神搭乗

白騎士って実は戦ったことないんですよね
だが未来が分るからと言って無敵じゃありません
それだったら僕らはもっと楽してますし
「大丈夫だよご主人サマ!メルシーがついてるぞ♪」
やかましい
だが未来予測を超える速さを見せてやる

対SPD
【属性攻撃・スナイパー・戦闘知識】
カドゥケウスから光弾を弾幕の如く打ち出す
但し、あえて突破に適したルートを作り未来予測からくる回避と接近のルートを限定させ
【瞬間思考・視力・情報収集・武器受け・念動力】
冷徹に読み切り回避を狙い叶わぬなら念動障壁とハルペーで受け止め

UC発動
今お前はどんな未来が見えますか?

【二回攻撃・切断・盗み・盗み攻撃】
超高速連続斬撃から地球儀強奪!!!



『お、のれ……おのれ、おのれ、おのれぇ!!』
 爆炎が晴れると瞬時に重力障壁を展開したものの猟兵の斬撃により発動が遅れたらしく、所々鎧が損傷したカルロス・グリードが再び姿を見せた。その顔は鬼気迫るもので、かつての余裕など微塵も残っていない。あるのは重度の損傷を受けて超AIの暴走で彼に視せた自身が敗れた姿の未来。それならば、その未来通り骸の海に還るまでに一人でも猟兵を道連れにするまでだ。

「白騎士の力持つ相手とやり会えるとは重畳」
 白騎士の鎧が未だ健在だったのを確認したシン・コーエン(灼閃・f13886)は、強敵と戦う事を歓喜する修羅の笑みを浮かべる。あの時は見える事はできなかったが、今の自分がどこまでやれるか試せる絶好の機会。尊敬できる強敵との戦いを特に喜ぶ彼に取ってまたとない物である。

「忌まわしき白騎士の亡霊よ。かつて後れを取った私と同じだと思わないことです」
 黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)もかつて白騎士ディアブロとの苦闘を呈した身である。かつてはその予知能力と威圧に満ちた強靭さが記憶に鮮明に残る。その亡霊を振り払うかのように、彼女もまた己の過去と向き合う闘いを挑むのだ。

『よろしい…それほど死に急ぎたいならば、応えよう! まずは…このウォーマシンからだ!』
 カルロス・グリードがまず最初に狙ったのは、セフィリカ・ランブレイ(蒼剣姫・f00633)が搭乗するキャバリア『スプレンディア』だ。彼からすれば、ウォーマシンに見えてもおかしくはない軽量機。同時に自壊必至の高出力というアンバランスさを、内外からの魔力壁で自壊を防ぐという無茶にも程がある構造だ。結果的にその防護フィールドは強固ではあり、高い攻撃性を持つ稼働時間6分の決戦機の力全てを防御系統に回していた。しかし、それでも綻びは生じている。カルロス・グリードは暴走した超AIが視せる多岐にわたる未来観測からその弱点を斬り裂く箇所の未来を瞬時に視ると、白騎士の鎧の自壊を躊躇わぬ剣閃でスプレンディアのボディを斬り抜いた。

『まずは、ひとつ!』
「ごめんね…! 後で、絶対直すから!」
 響く警報音の中で謝罪の言葉を残し、セフィリカは魔剣を携えながら緊急脱出をする。コクピットから飛び降りると、スプレンディアは機能を停止して自壊した。

『これで戦える舞台に立っただけ、気は抜かないで』
「シェル姉……そうだけどさ」
 意思ある魔剣シェルファが堅く脳内に語りかける中、彼女は実の姉同様に慕う魔剣を強く握り締めた。

『今度はこのウォーマシンだ!』
 まずは驚異となる物からと獲物を選び、次なる標的はセフォリカと同じくサイキックキャバリアに搭乗するカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)である。

「白騎士って実は戦ったことないんですよね。だが、未来が分るからと言って無敵じゃありません。それだったら僕らはもっと楽してますし…」
「大丈夫だよご主人サマ! メルシーがついてるぞ♪」
「だから、やかましい!」
 彼はいつもと変わらずにメルクリウスがコクピット内に映し出すメルシーとの漫才めいたやり取りをしつつも、カドゥケウスから光弾を弾幕の如く打ち出して牽制させる。射線により行動を制限させ、冷徹に読みながらもハルペーで光剣を受け止める。先程とは違い決定打を与えられなかったことに、カルロス・グリードが苦々しく舌打ちしながらも深追いをせずに離脱する。

「なら、こっちも未来予測を超える速さを見せてやる。加速装置起動…メルクリウス…お前の力を見せてみろ…!」
 メリクリウスのカメラアイが光り、カルロス・グリードに迫る速度で追撃を開始した。だが、彼は視ていた。これが追撃することを。軌道を変えるや否や、先程とは違う疾さでハルペーを持つ腕をすれ違い様に斬り落としてみせた。

『ふたつ! 次ぃ!!』
「遂に俺に来やがったか!!」
 鬼気迫るカルロス・グリードが迫り来る中で、シンはようやく自分の番になったかと心が躍る。だか彼は刺し違えるつもりで来ているが、こちらはそんなつもりは毛頭ない。目の前の戦いを楽しもうという戦人であるが、誰かや世界を護る事の大切さを承知している。自分はここで死ぬべき人間ではないと、彼は重々承知している。その証拠に、カルロス・グリードがレーザー射撃をも行うことを見据えて展開しておいた鏡面結界が彼の命を救った。だがこれで終わったわけではない。彼はその身で鏡面を破り、端正な顔を鏡面結界の破片がズタズタに切り裂く中、光剣をシンへと振りかざす。彼は灼星剣を手に切り払おうとするが、未来視したカルロス・グリードにしてみれば見え透いた手である。敢えてフェイントを誘うように振るわせ、その隙間を狙い袈裟懸しようと光剣を振り落とす。

 ──間に合わないか。
 シンは自身の剣戟を躱されれば、念動力で大きく後退させて躱すつもりであった。だが緩やかに時間が意識で流れる中、予想以上に速く間に合わないと直感する。後少し。後少しでやられる……。これが白騎士の強さか。
 彼が覚悟を決めた直後、カルロス・グリードが何かを感じたかのようにシンへの斬撃を止めて流れるように背後へ光剣を送った。そこには、蒼く髪が染まったセフィリカが魔剣シェルファを抜き、カルロス・グリードの光剣へ剣を落としていた。

「ついてきてね、シェル姉!」
『ええ、貴方もね。セリカ!』
 魔神姫。セフィリカが魔剣シェルファとの完全同調を果たした姿で、二人の魂が融合に近い状態となり古の魔神と限りなく近い戦闘能力を有する。拡張された知覚が相手の動きを予測し、魔剣シェルファがセフィリカの無意識領域にそれを伝達している。

『貴様も、未来予知を使うのか!?』
「違う! 私は私自身とシェル姉と一緒に、視えない未来を切り拓いてるだけ! 貴方のように、まやかしの未来なんて頼らない!」
 力場と力場が衝突すると反発し、破裂音が周囲に響く。セフィリカの介入によりシンは一命を取り留めたが、彼はあることに気づく。

 ──もしかして、今視ている未来は奴の危機となる直前の物のしか視えないのでは?

 奇しくも、それは魅夜も同じ事を察知していた。その証左に、彼女から延びる影が伸びてカルロス・グリードに到達するまで彼は察知しなかった。

『なっ!?』
 カルロス・グリードがそれを視た時には時既に遅しである。影から出た無数の鎖が彼の身体に絡みつくと、一気に鎖の影が広がって彼の周囲を取り囲む。

「そちらが未来を別の者のを見続けてくれて好都合。例え飛翔して逃れようとも、一瞬でもわが影にあなたの影が触れた時が終焉と知るがいいでしょう。絶対の虚無の中へ引きずり込みあなたを葬ります。白き鎧よ、漆黒の闇の中で滅びなさい」
『ふ、ふはははは! 我が視た最後がまさかここだとは! だが、このまま我は、カルロス・グリードは消滅せぬ! 骸の海に還るまで、我は足掻き続けるのみ!』
 破損して損壊しているはずのアームドフォートを展開して、照準を魅夜へと向ける。だが、道連れなどはさせない。シンがUCで左手にブラックホールを作り出すと、それをフォースオーラに乗せて彼を飲み込もうとする影の沼に放った。

「そうはさせねぇぜ。俺が作り出したブラックホールでさっきの礼だ。両方に呑まれて消えな」
『ち、違う! 我が視た未来にはこんなものなど、なかった…は、ず…だ……ッ』
「さぁな。大方、俺がヤラれた世界線の夢でも視てたんだろうよ」
 平行世界。多岐に渡る時空の分岐点とも言える架空時空。超AIはあらゆる事象を観測し、カルロス・グリードにもたらした。だが、損壊して暴走状態となったAIがもし、平行世界での未来を視ていたとしたら?
 あの時、セフィリカが脱出に成功していなかったら。あの時、シンがカルロス・グリードに斬り捨てられていたら。この時、彼らが居なければ結果は違っていただろう。
 そして、ディアブロ。悪魔を意味する白騎士の力を受け継ぐ鎧とともに、このカルロス・グリードの分身体はグリードオーシャン上から消滅した。本体であるカルロス・グリードは未だ健在であろうが、四の王笏島の主であるカルロス・グリードが消滅した事実は変わらない。四の王笏島のカルロス・グリードがやられた噂話は、船と共に、潮風と共に、海鳥と共に、遠き島々へ伝播するだろう。そして、そこが彼の配下が治める島であれば、人々は七大海嘯がやられた事に奮い立ち、叛乱の炎が燃え盛るであろう。
 そして、猟兵達は再び鉄甲船に乗ると水平線の彼方を目指す。まだ他のカルロス・グリードは、グリードオーシャン内に健在なのだから。






『ところで、ご主人サマ! その玉っころは何なんですか?』
「こいつか? へへっ、こいつはなァ…あの時ヤラれた時にちょろまかした地球儀の宝珠って奴さ。ギリギリだったが、メルクリウスの腕を切り落とされる寸前にコイツを盗み出すことだけは成功したんだぜ? どうだ、見直したか?」
『はぁ~~~~~~。だから、やられちゃったんですよご主人サマ! ちゃんとして下さいよ!!』
 果たしてこの盗賊がもし盗みを成功していなかったら、未来はどうなっていたか?
 その未来は、神のみぞ知る。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月12日


挿絵イラスト