羅針盤戦争〜オペレーション・スクルド
●悪夢再び
「この力は歴戦の猟兵にとって悪夢と聞いている。過去より生まれしオブリビオンが未来を見て、未来を操る……なんと矛盾に満ちたことであるか」
白騎士の鎧を身に纏ったカルロス・グリード。それはかつて、蘇りし銀河帝国との戦いで猟兵たちを苦しめた白騎士ディアブロが蘇ったも同義であった。
「さぁ、未来を阻んでみせろ。幾度となく我ら七大海嘯の未来を阻んできた貴様らの未来が閉ざされる。我が逆襲の一手はここに極まる──!」
●オペレーション・スクルド
「こんなことは初めてです。グリモアの予知がノイズまみれでした」
グリモアを接続した端末がスクリーンに表示させる「UNKNOWN」「ERROR」の文字の数々。ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵・f29697)はそれらエラーと格闘しながらブリーフィングを始める。
「現時点で辛うじて読み取れた情報をお話します。第4の『王笏』、スペースシップワールドの力を手にしたカルロス・グリードが我々猟兵に対抗すべく選んだ戦術は、白騎士ディアブロの力を借りることでした。そう、未来の可能性を予期して未来を操るあの白騎士です」
おそらくグリモアの予知がノイズまみれなのもその影響でしょう、とジェイミィは告げる。白騎士の力によって未来が不確定要素の塊となり、限られた情報しか得られなかったのだ。
「白騎士はかつて我々猟兵が戦い、打倒したオブリビオンです。もっとももかなり苦戦をしましたが、それでも倒したのです。此度のターゲットは、この戦争の終結のためにはまさしく超えなければいけない壁でしょう。ですが、倒せない敵ではありません」
そして、とジェイミィは続ける。
「条件はあの時と同じです。白騎士の力を打破しない限り、確実に我々は負けます。有効な対処法を編み出すこと。これが作戦の必須条件です」
過去の戦争記録をいま一度確認するのも手でしょう、とジェイミィは一言アドバイスする。
「作戦コードは『オペレーション・スクルド』と命名されました。スクルド──未来を司る女神の名です。我々は第六猟兵です。蘇った過去を殺し、時を前へ、未来へと進める。それこそが我々の存在意義であり、使命なのです。オブリビオンに未来を好きにさせてはなりません。この戦いは、文字通り『未来』を賭けた戦いです。だからこそ、今回の作戦目標は至ってシンプルです。ノイズまみれの予知でも、これだけははっきりと理解できました。それは──勝利すること、です」
演説を終え、ジェイミィは作戦に参加する猟兵の顔を見回す。
「必ずや、勝利を。そして、全員無事に帰還しましょう。それ以外は許可できません。──総員、出撃」
ポータルが開く瞬間、スクリーン上の「UNKNOWN」「ERROR」の文字が消える。代わりに一言、メッセージが現れた。
「The future is whatever you make it. Good luck, Sixth Jaegers!」
──羅針盤戦争、特別作戦コード「オペレーション・スクルド」、開始。
バートレット
どうも、バートレットです。
なんか最終回クラスの勢いですが今回の戦いはそれだけの激戦になるでしょう。皆さんの健闘を祈ります。
今回のプレイングボーナスは以下のとおりです。
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プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。また、しない限り必ず🔵🔴🔴苦戦か🔴🔴🔴失敗になる。
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ご覧の通り失敗や苦戦判定がありうる厳しい戦いになります。追加プレイングボーナスも今回はありません。知恵と勇気を振り絞り、戦いに臨みましょう。
それでは、皆さんのアツいプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『七大海嘯『四の王笏』カルロス・グリード』
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POW : 収束する運命の斬光
【対象の未来位置へ放たれる貫通レーザー】が命中した対象を切断する。
SPD : ディアブロ・オーバーブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【纏う白騎士の鎧による未来予測】から【判明した敵の攻撃を回避し接近、光剣の斬撃】を放つ。
WIZ : デストロイマシン零式
戦闘力のない【66機の動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【正確無比な未来予測シミュレーション】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:hoi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アイン・セラフィナイト
白騎士の力を操るなんてね。……その鎧、一体何処から持ってきたの?
無数のドローンに撮影されているボクの情報は、常に収集されている。それなら、そのドローンの撮影を妨害するよ。
『暁ノ鴉羽』を周囲に拡散、ドローンを鴉羽の嵐に巻き込んで、レンズやら何やら全てを覆い隠して、撮影を妨害してみるよ。(天候操作・範囲攻撃)
相手の攻撃も鴉羽の嵐で妨害、防御だ(オーラ防御)
UC発動、全てを呑み込め、ノーム!
周囲の無機物、それはドローンもそうじゃないかな?地面とドローンを変換、鴉羽の嵐を砂礫の嵐に変えていく。
敵の動きも砂塵の超重量で押し潰す、砂礫を無数の槍に変換してカルロスを攻撃だ!(全力魔法・属性攻撃)
エインセル・ティアシュピス
【アドリブ連携歓迎】
にゃーん……みらいのことがわかるのってどうしたらいいかわかんないよう。
でもでもりょーやもりょーがもいのちがけでたたかってるんだもん、ぼくもいのちがけでたたかわなきゃ!
でもこうげきするひまがないよう!?
【オーラ防御】でなんとかぼうぎょできたけど……どうしよう、どうしたらいいの……えっと、えっ、と……
(【幸運】にも一回防いだ後に倒れてUCが発動、未来の自分が召喚される)
俺が相手だ。
俺はこの子が経験したことを全て知っている。
予知?できるならしてみなよ。"未来からきた時間軸の違う同一人物の行動"を予知できるならね!
攻撃の先を呼んで【結界術】、同時に【多重詠唱】で【レーザー射撃】!
●未来を定めた「希望」
「白騎士の力を操るなんてね。……その鎧、一体何処から持ってきたの?」
アイン・セラフィナイト(全智の蒐集者・f15171)。魔導書を蒐集する書架の主たる精霊術士は書物で白騎士のことを識っていた。直接の交戦経験は無いものの、多くの猟兵が苦しめられたことも把握している。
「貴様に教える義理があると思うか? それに、仮に我がそれを答えたとして、だから何だと言うのだ」
「いいさ、元よりまともな答えは期待していないからね。すでに対処法も考えてある。どうせ把握済みなのは知っているから予め言っておくよ」
半分諦めにも似た境地で、余裕を見せるカルロスにアインは告げる。
「にゃーん……みらいのことがわかるのってどうしたらいいかわかんないよう」
一方、エインセル・ティアシュピス(生命育む白羽の猫・f29333)は対処法を見つけ出せずにいた。未来を識り、操る術をどう防ぐかなど、エインセルには想像もつかない。
「……大丈夫、僕が守り切る」
「……うん。それに、りょーやもりょーがもいのちがけでたたかってるんだもん、ぼくもいのちがけでたたかわなきゃ!」
エインセルの脳裏に浮かぶのは、自らの身を賭してまで強敵と戦い抜いた飼い主の兄弟の姿だ。迷宮災厄戦の頃、自分にまだ力はなかった。だが、今は自分の足で立って戦う力がある。だからこそ、前を向いて戦わねばならない。なけなしの勇気を振り絞り、エインセルは眼前の強敵を見据えた。
「そうだね……頑張ろう」
アインはそんなエインセルを見て、にっこりと頷く。
「最期の会話は終わったか……ならば、行くぞ」
カルロスが動いた。白騎士の超AIが未来を導き出し、最初のターゲットを定める。まずは弱敵たるエインセルを潰す。然る後にアインを斃す。彼が導き出した演算結果は各個撃破される2人の姿だ。
「っ、まずい、エインセルっ」
アインが防御術式をエインセルにかけようとするが、それよりも速くカルロスから放たれた一筋の光条がエインセルへと飛ぶ。しかし、エインセルはとっさに展開した光のオーラでこれを防いだ。しかし、次の瞬間オーラが弾け飛ぶ。キャパシティを超えてしまったのだ。
「……なんとかぼうぎょできたけど……どうしよう、どうしたらいいの……えっと、えっ、と……」
自身の許容範囲を超える攻撃を無理矢理防御した反動で、精神力が一気に枯渇したのか、エインセルはふらりと意識を失ってしまう。
「っ!? エインセルっ!!」
「まずは一人」
カルロスは二本立てた指の一本を折った。残りはアインだけだ、と言外に示すように。
(僕一人だけならなんとかなるけど、動けないエインセルを守りながら戦うとなると……かなり無茶をしなきゃいけない、か……)
アインは不利な状況に立たされたことを悟り、ぎりっと奥歯を噛む。
その時。
「……指を折るのは早いんじゃあないのか?」
飄々とした青年の声が、どこからともなく聞こえてくる。
「……誰だ?」
「ほう?」
突然の乱入者に、アインは眉をひそめ、カルロスはほう、と軽く目を見開く。
「ここから先は俺が相手だ」
現れたのは、長身で銀髪の青年だった。その面影を見たアインは、はっと息を呑む。
「……まさか」
「ま、ご想像どおりってやつさ。……『久しぶり』、って言えばどういう意味かだいたい分かるよな」
青年は意識を失ったエインセルの頭を軽く撫でると、エインセルを守るように立ちはだかる。
「なるほどね、あの時こういう状況だったのか」
ふーん、と面白そうに辺りを見回す。その姿にアインは確信めいたものが頭に浮かんだ。
「そうか……ふふっ、あははははっ! そういうことか……!」
思わず笑い出すアインに、今度はカルロスが眉をひそめる番だった。
「……何がおかしい?」
「たった今全部わかったよ、この戦いの結末がね。君は一生僕らに勝てないってことさ」
そう、でなければこの青年がそもそもこの場に来るはずがないのだ。この青年──「未来のエインセル」がこの場にいる、その事実は即ち、エインセルは無事にこの戦いを乗り切ったことを意味する。加えて、カルロスは未来のエインセルに対する予知が事実上不可能であることを知る。
「……っ、この青年の未来演算の要求データ容量が10の92乗バイト!? 一体、どういうことだ!?」
10の92乗バイト。観測可能な宇宙の情報総量の約100倍の情報量だ。それだけのデータは、さしもの超AIでも処理が追いつかない。
「へぇ……それだけの情報量が必要なのか。予測の先にいる未来の存在の解析っていうのは」
青年エインセルは興味深そうに呟く。
「ちっ……ならばその少年を消すまでだ……!」
「させない!」
未来予測を行うべく周囲に展開した映像ドローンに対して、アインが術式を編み上げた。『暁ノ鴉羽』を周囲に拡散、ドローンを鴉羽の嵐に巻き込むことで、彼の未来予測を妨害したのだ。
「……見抜いていたか」
「今の発言でなんとなく理解できたからね。超AIの未来予測演算には情報源が必要だ。その情報源は周囲に展開されてるドローンの撮影。これさえ封じてしまえば未来予測はできない」
アインと青年エインセルは、少年エインセルをカルロスから守るように立ちはだかる。
「行くよ……エインセル」
「あぁ……行こう、アイン!」
ついにカルロスを撃滅すべく、2人が動いた。アインはドローンを含む周囲の無機物を砂塵に変え、強大な砂嵐とする。
青年エインセルは結界術でアインと自身を守りながら、光魔法の最大呪文であるレーザー射撃の術式を組み上げた。
「全てを飲み込め、ノーム!!」
「其は無と無限より生まれし無窮の光──!」
アインの砂塵がカルロスの動きを封じ、青年エインセルから放たれた光がカルロスの姿を飲み込む。
カルロスの最大の誤算は2つあった。
猟兵は白騎士への対処法について研究が進んでいたこと。
そして、未来予測演算を時に超える者が存在するということだった──!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
フロッシュ・フェローチェス
白騎士……あの時の、アイツか……うん。強敵だった、でも今のアタシは前よりも、ずっと速く、なっているはず。
痛烈な一撃を、今度こそ、叩き込んでやる。
飛翔だけなら、対応はできるけど、予測は別……一か八かで、やってみよう。
まずダッシュで、狙いを絞らせないよう動き回り、チャンスをうかがう。
挙動を見切り、撃銃を【砲撃モード】へ移行させて、砲撃を当てるつもりで放つよ。
そうしないと……短刀を使ったジャストガードが、読まれるからね!
カウンターとばかりに、早業でUCを発動。
これは攻撃じゃない……ただの、限界突破の、スピードアップだ。
今度は逃がさないよ、衝撃波付きキックの2回攻撃を、くらえ!
銃もオマケでつけてやる!
カーバンクル・スカルン
その鎧を着ていた奴、知ってるよ。弱いし自信なかったから戦いはしなかったけど。……でも、あれから私は色んな所に出張ってどんちゃん騒ぎしてきたんだ。その成果、あんたのドローンにしっかり残させてもらうわ。
私が行うのは【集団懲罰】を仕込むだけ。このユーベルコードが発動するのは、あらゆる攻撃に対してあなたが恐怖の感情を覚えた時のみ。
そして罵声の幻聴と大量の石礫を投じる大量の群衆を模した幻影はあなたがそれを感じた瞬間に周囲に現れる。最初から囲まれてどう避けてくれるか、見ものだねぇ?
あ、あたしに流れ弾を当てようとしても無駄だよ、人も石も声もあなただけにしか見えてないし聞こえてないから
トリテレイア・ゼロナイン
『白騎士』…銀河帝国最強ウォーマシンの力
あの戦争を戦い抜いた者として…かの世界の騎士の、戦機の一人として
その力をこの世界の無辜の人々に向けさせはしません
四の王杓、折らせて頂きます、王よ
●防具改造で装備した無線●ハッキングで白騎士アーマーへ●破壊工作
未来予測演算の精度を下げさせ脚部スラスターの●推力移動で接近
センサーでの●情報収集と瞬間思考力で発射口を●見切り直撃コースのレーザーを対光線兵器処理の儀礼剣で●武器受け
宇宙の騎士は機械知識も求められます故…王よりは些か知識はあると自負しております!
UC使用
人の手のひらサイズの妖精ロボ達のレーザーで網目形成
回避不能として追い込み、剣を一閃
エドゥアルト・ルーデル
懐かしいモン掘り出しやがる
拙者もちょっちマジでいきますぞ
【撮影ドローン】を視認後【支援ツール】に1ボタンで起動するよう仕込んでおいたコマンドを入力
現れたるは破壊の権化、【物理演算の神】!【お戯れのバグ】が来るぞォ!
空間を神の支配下に置いて空を飛ぶドローンの挙動を狂わせ弾け飛ばす!
活躍前にドローンから崩す作戦でござる
また敵の直接攻撃対策に予め体に【流体金属】を纏わせて硬化させ即席の鎧に、時に隠し腕として機能させますぞ
嘗ての白騎士は素の戦闘力も高かったからこれぐらいはネ…事前に仕込むさ
流体金属と息を合わせて格闘戦、不意に手榴弾投擲し同時に敵を蹴って離脱!物理が狂ってるんだ、予想以上にぶっ飛ぶぜ?
花盛・乙女
かの騎士は敵ではあったが紛れなく強者で、騎士だった。
…怒髪天を衝くとはこの事。
羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に。
未来位置がわかっても、姿勢は読めないのだろう、知っている。
【鳳仙花】により爆煙を起こし、鬼の「怪力」で巨大な床の鉄板を剥がし投擲。
充分な目眩しの後、【黒椿】の刃を立て眼前に構えて、「ダッシュ」だ。
当たれば切断する光線。されど、我が剣刃の一閃もまた然り。
容易に得た力とかつてその光線を切った私の技、勝負分かつは信念これ一つ。
カルロスの元へと辿り着けば構え直しての「2回攻撃」。
不快だ、素っ首叩き落とす!
掠奪は海賊の矜持か?笑わせる。
技とは心体あって成すもの。
故に心体足らぬ貴様は、ここで死ね。
ヘスティア・イクテュス
白騎士…ね…本人でないとはいえあの能力とまたやり合うはめになるなんて…
あの頃からどの位強くなれたか…試させてもらおうかしら!
スクルド…運命の女神ね…
わたしの名前もUDCでは女神の名前らしいわね?家庭生活の女神の名を持つ者が…皆が無事家に帰れることを祈って…
S.F.Oの装甲と更にタロスと発生するバリアでレーザーを防御【盾受け・オーラ防御】
未来予測で回避できないなら耐えるまで、対ビーム用の鏡面仕上げで『受け流す』わ!
アベルは敵の動きを『情報収集』&機体ダメージチェック!
S.F.Oが爆散する前に勝負を決めるわ!
S.F.O突撃!未来予測で回避しようとしつこく追い続ければ!
●Avenge
白騎士、それはかつて銀河帝国攻略戦において猟兵たちを苦しめた強敵。かつてスペースシップワールドで戦争に参加した猟兵たちには様々な思いがあった。
「白騎士……あの時の、アイツか……うん。強敵だった、でも今のアタシは前よりも、ずっと速く、なっているはず」
「……本人でないとはいえあの能力とまたやり合うはめになるなんて……。でもいい機会よ。あの頃からどの位強くなれたか……試させてもらおうかしら!」
かつての自分を超える良い機会として捉える、フロッシュ・フェローチェス(疾咬スピードホリック・f04767)とヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)。
「あの戦争を戦い抜いた者として……かの世界の騎士の、戦機の一人としてその力をこの世界の無辜の人々に向けさせはしません。──四の王笏、折らせて頂きます、王よ」
自らの世界で振るわれた脅威を、他の世界で振るわせてはならぬと誓う、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)。
「その鎧を着ていた奴、知ってるよ。弱いし自信なかったから戦いはしなかったけど。……でも、あれから私は色んな所に出張ってどんちゃん騒ぎしてきたんだ。その成果、あんたのドローンにしっかり残させてもらうわ」
かつての弱さを振り払い、戦いに赴けなかった悔しさを力に変えて挑むカーバンクル・スカルン(クリスタリアンのスクラップビルダー?・f12355)。
「懐かしいモン掘り出しやがる……ったく、こりゃマジで行かねぇとな」
懐旧と脅威、その両方を同時に感じるエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)。
「かの騎士は敵ではあったが紛れなく強者で、騎士だった。……怒髪天を衝くとはこの事。羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に」
かつての高潔な強敵の力を奪うような所業への怒りから、眼前の男を絶対に斃すべき敵と認識する花盛・乙女(羅刹女・f00399)。
ここに集った6人は全て銀河の海で戦った戦友たちだ。ならばこそ、と先陣を切った2人に続く。
「クク、では行くぞ! 再び未来が閉ざされる恐怖に怯え、震え、そして死んでゆけ──!」
カルロス・グリードは6人の未来を次々と予知していく。先陣を切るフロッシュをまずは光剣で斃し、次いでヘスティア、乙女、トリテレイアをまとめてレーザー照射で焼き払う。残るカーバンクルとエドゥアルトはドローンで視認した上で各個撃破。
超AIの導き出した演算結果は冷徹なまでに6人の運命を弾き出す。後はその通りに動くだけだ。
フロッシュが飛び出した。その位置を未来予測し、撃銃による攻撃を察知したカルロスは先回りして光剣を振るった、が。
「……!?」
「ジャストガード……成功……!」
なんと短刀での防御を行ったフロッシュ。この未来が演算できていないのはどういうことだ、とカルロスは狼狽する、が。
「貴様か……機械騎士!」
「宇宙の騎士は機械知識も求められます故……王よりは些か知識はあると自負しております」
そう、トリテレイアがハッキングを仕掛けていた。未来予測の肝は白騎士の鎧に搭載されたAIにある。これを潰してしまえば如何にカルロスが手練と言えど未来予測は一切の力を失う。ハッキングでトリテレイアが選んだ方法はただ一つ、容量の大きなデータを送りつけて超AIに処理させること。いわゆるDoS攻撃だ。処理リソースを割かれた超AIは必然的にマルチタスクをこなさなければならず、未来予測の演算効率が低下する。
「次は空間を! エドゥアルト殿!」
「よぉし、任せとけ! さぁ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい、全てをぶっ壊す破壊神……『物理演算の神』の降臨だ! お戯れのバグが来るぞォ!」
エドゥアルトはPip-Boyにコマンドを打ち込むことで、空間上に『物理演算の神』を顕現させる。ある意味でUDCアースの邪神以上に厄介な神は、顕現した一定の範囲の空間における物理法則をめちゃめちゃにしてしまう。ドローンが弾け飛び、未来予測のために使用していたデータの提供が中断された。
「正直物理法則の神は俺ですらどうなるかわかったもんじゃねぇからな……どこにどう吹っ飛ぶかは文字通り神のみぞ知るってやつだ」
「ちっ……!」
飛んできたドローンを間一髪身を躱すことで衝突を避ける。なんとか空間上に固定できたドローンで引き続き未来予測を行いながら、せめてレーザー照射の一撃を浴びせようとするが、
「この作戦名はオペレーション・スクルド……運命の女神の名を付けられた……。わたしの名前もUDCでは女神の名前らしいわね? 家庭生活の女神の名を持つ者として……皆が無事家に帰れることを祈って……!」
一人乗りの宇宙船・S.F.O.に搭乗するヘスティアがその前に立ちふさがり、展開したバリアと鏡面のように仕上げられた対ビーム装甲を以てその場にいる猟兵達全員を守る。
「アベルは敵の動きを情報収集すると共に機体ダメージチェック!」
「お嬢様、ご安心ください。計算では2分の照射に耐えられます。ご覧ください、敵は諦めたようですぞ」
支援AIのアベルが報告する通り、貫通レーザーの威力は減じられていた。乙女が手甲を装備した拳で地面を殴りつけることで目くらましのために爆煙を起こした上、鬼の怪力で巨大な床の鉄板を剥がし投擲することでレーザーが鉄板を貫かざるを得ず、爆煙で光が弱まってしまったのだ。
加えて、無事だったドローンを使って猟兵たちを捕らえ続けていたのが間違いだった。全ての策を次々と突破されていくことでカルロスが心中に僅かな恐怖を覚えたその時、カルロスは自らが取り囲まれていることを知る。それは、スペースシップワールドの銀河帝国の兵士たちの姿だ。
──その力は白騎士ディアブロ様のものだ!
──本来の主に返せ!
──無能な簒奪者は今すぐその鎧を捨てろ!
「な、……な!?」
カルロスは流石に動揺する。こんな未来は見えていない。
「私が行うのは『集団懲罰』を仕込むだけ。このユーベルコードが発動するのは、あらゆる攻撃に対してあなたが恐怖の感情を覚えた時のみ」
その攻撃を仕掛けたのはカーバンクルだった。ドローンに仕掛けたユーベルコードが発動し、カルロスは銀河帝国の兵士たちに取り囲まれて糾弾される光景を目にしたのだ。
「大量の群衆を模した幻影はあなたがそれを感じた瞬間に周囲に現れる。最初から囲まれてどう避けてくれるか、見ものだねぇ?」
「おのれ……おのれ猟兵……!」
最早全ての行動を封じられたも同然のカルロスに、トリテレイアの放つ精霊がレーザーで網目を形成し、光の檻を形成。すでに超AIは、全員の攻撃を避けることが不可能という結論のみを出力し続ける。
スピードの乗った衝撃波を伴う蹴撃が、群衆から放たれる石礫の幻覚が、騎士と剣士の剣の一閃が、流体金属の隠し腕から放たれる打撃と不意に投擲される手榴弾が、宇宙船による突進攻撃が、カルロスに次々と突き刺さっていく。
「認めん……認めんぞ猟兵……ッ!」
カルロスは次々と集中砲火を浴びてしまう。それは、銀河帝国との戦いの勝者たちを侮った彼への裁きの連撃であった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
リーヴァルディ・カーライル
…確かにその予測は正確無比だけど、使い手がお前では無意味よ
…だって、これ見よがしに他人の力を振るう輩に敗ける気がしないもの
…今からそれを証明してあげるわ、カルロス・グリード
等と挑発しつつ銃撃を乱れ撃ち敵UCのカウンターを誘い、
第六感が捉えた殺気や闘争心を元に敵の斬撃位置を見切り、
局所的に魔力を溜め限界突破したオーラで防御して受け流しUCを発動
…どれだけ未来を読もうと私の眼には写るもの
お前の殺気の残像が、はっきりとね
大鎌に時間属性攻撃の呪詛を纏わせ周囲の時間を停滞させ、
敵の予測速度を遅らせて懐に切り込み、
霊魂を降霊して切断力を強化した大鎌をなぎ払う
…そして、時間を手繰るのはお前だけの専売ではない
シャルロット・シフファート
成程、『動画撮影ドローン』ね……
それならやりようがあるわね。
そう言って転移直後に闇属性の魔術を用いて周囲を闇に閉ざす。
動画を撮影しても映像全てが真っ暗なら未来予測のしようがないでしょう!
そう言いながら闇属性で降ろした黒き帳を介して流し込まれる【ハッキング】や【呪詛】、【念動緑】を用いて未来予測を妨害して凌いでいくわ。
そしてUCを起動。
闇が張れると同時に、アリス・オリジンとして至った私が不思議の国を展開して現れる。
「フォーミュラにはフォーミュラの力を、てね?」
そう言って純粋な属性に応じた不思議の国を展開。
属性に応じた不思議の国で高まった属性攻撃で『四の王笏』を砕いていくわ。
メイスン・ドットハック
【WIZ】【絆】
もう白騎士と戦って随分と経つものじゃのー
あの頃とは一味も二味も違うけーのー!
キャバリアKIYOMORIに搭乗して参戦
AIドクトルとAIアメジストちゃんに攻防自動操縦を任せて、自身は電脳魔術によるハッキングで動画撮影ドローンの制御を奪って同じドローンにぶつけて破壊することにより未来予知をより正確性を攻撃
防御壁はエィミーの分を利用する
先制後はUC「昨日の強敵は今日の親友」を発動し、白騎士ディアブロの電脳シュミレート霊子体に未来位置にレーザー射撃
その位置にLPL砲の正確狙撃で狙い、撃ち抜くと同時にレーザー砲ユニットで総攻撃
同じ未来予知でも、これが物量差というやつじゃのー
エィミー・ロストリンク
【POW】【絆】
それが白騎士ディアブロの鎧なんだねー
わたしが手伝うから、メイスンお義姉ちゃんは集中してね!
キャバリア・アカハガネに搭乗して参戦
両腕のガトリングキャノンを広範囲に連射することで動画撮影ドローンを少しでも撃墜するように攻撃
さらにラクチェの要石で海水を鉄水に変えた防壁カーテンや、ロード・プラチナの宝冠による超硬装甲の壁を作り出し、メイスンの防御も担当
先制後はUC「受け継がれる魂の姫君」を発動させ、アカハガネや防壁の能力も向上
メイスンのディアブロのレーザー射撃位置に向かってガトリングキャノンの広範囲弾幕を展開し、逃げ場を塞ぐ
わたし達の絆の力を思い知れー!
気絶後はメイスンに任せる
雷陣・通
白騎士か……海賊らしいな
他人の宝で戦う気分はどうだい?
じゃあ、やろうか?
貫通レーザーってことはオーラや盾はぶち抜くってことだな
ならば
まずは相手の目を見る(視力)
そして、射線を目から判断して(見切り)
オーラ防御で受け流す様にしてそのままオーラでレーザーをスライディングのように滑らせて相手に迫るぜ(オーラ防御、スライディング)
相手が未来位置に放つレーザーで切断ってことは俺の移動ラインにレーザーを置く――偏差射撃だ
原理が分かれば貫通を防ぐために壁を作って、後は相手に一直線
ダメージ?
上等!
強敵相手に無傷は無い
片腕一本犠牲にしても今はこの一撃を叩き込む!
『正中線五段突き』
「未来は一つじゃないんだぜ」
ナイ・デス
過去に飲まれる未来
定まってはいないと、変えてきたのが猟兵、です!
それでは私を、倒せない、ですよ!
【目潰し】級の光を放ちながら【忍び足ダッシュ】
未来予測できても、わかるのは光で染まった視界ぐらいとできないか試みる
【覚悟激痛耐性継戦能力】もし切断されても、私は止まらない
五体満足で迫る私という未来は、介入で
切断されても【念動力】で動き迫る私、という現在に変わる
そう
『それでは私を、倒せない』です!
本体無事であるから、私は死なない
新しい肉体に変わる私、未来予測にでるエラー
予測できても避けられない【範囲攻撃】を
【鎧無視】して【生命力吸収】する「聖なる光」を、体内から解き放つ
過去は、骸の海へ還ってください!
●閉ざされる未来、切り開かれる別の未来
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)、シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)、エィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)、雷陣・通(ライトニングボーイ・f03680)、そしてナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)。
これら6名の猟兵達が放った一手が、カルロスの未来演算の機能を完全に停止させるのにそう時間はかからなかった。
「まずは私に任せて。ドローンをどうにかすれば良いのよね」
シャルロットが周囲を闇に閉ざす。ドローンの撮影を妨害する格好だ。そこから放たれるのは闇から染み出す呪詛とハッキングの電脳魔術だ。超AIにも侵食していくが、どうにか防壁を敷いて対抗しようとする。
だが、ハッキングも物量が合わさればどうしようもない。KIYOMORIに搭乗したメイスンが機体操縦を自動AIに任せることで全力のハッキング。ドローンを操作して別のドローンにぶつけてしまった。カルロスはハッキングの主であるメイスンを攻撃しようとするが、これを遮るのはエィミーのアカハガネだ。ラクチェの要石で海水を鉄水に変えた防壁カーテンや、ロード・プラチナの宝冠による超硬装甲の壁を作り出し、レーザー攻撃から身を守りながらメイスンがハッキングしきれないドローンを次々と撃墜していった。
「メイスンお義姉ちゃんは集中してね!」
「了解じゃのー。いやぁ、ボクはいい義妹をもって幸せもんじゃのー」
たまらずカルロスは辛うじて生きている本体の予知能力を使用して、通とナイめがけて貫通レーザーを放つが、通はレーザーの銃口をしっかりと確認しつつスライディングでこれをやすやすと回避。一方のナイはレーザーをもろに食らうも、「五体満足で迫る」未来予測を超越して「損傷してでも迫る」現在へと運命を変転させた。
「馬鹿な、予測をこうも超えられるだと!?」
「片腕一本犠牲にする覚悟が俺にはある! 今はこの一撃を叩き込むだけだからな!」
「『それでは私を、倒せない』です!」
すでに未来を超越した猟兵達をこれ以上演算することは出来ない。ならばとカルロスは持ち前の剣技で圧倒しようとする。だが、そこに立ちはだかるのはリーヴァルディだ。彼女は殺気を捉えて剣技を回避。加えて、局所的に魔力を溜め限界突破したオーラで防御することで受け流す。
「どれだけ未来を読もうと私の眼には写るもの。お前の殺気の残像が、はっきりとね」
「なるほど、手練だ……!」
そして、沈黙する超AIと入れ替わるように戦場に顕現した存在がある。それは──。
「ほう? 私の力を振るうものがいると聞いてみたが、どうやらこれは手本を見せる必要がありそうだな?」
「……ッ!? 馬鹿な、何故……『何故白騎士ディアブロがここにいる』!?」
現れたのは今まで自分が振るっていたはずの力の持ち主たる白騎士ディアブロ。
「こいつはボクが作った精神シミュレート体じゃのー。あ、でもその超AIのデータを取り込めば多分本人により近づくんじゃないかのー?」
現れた白騎士は、この場に集う猟兵たちを鼓舞した。それは、かつて激闘を繰り広げた好敵手としての言葉。
「諸君らは私を、かつて超えてみせた。あの時戦場にいなかった者たちも、おそらく私の予知などひっくり返してみせるポテンシャルが備わっていることだろう。私は諸君の、未来を信じる! これから私が行う演算は……諸君の未来を切り開くための演算だ! 行け、猟兵!! 私に未来を見せてみろ! 演算すら超える未来を!!」
昨日の敵は今日の友。白騎士は自らの力を簒奪した敵を斃し、猟兵たちの未来を切り開くための演算を開始する。演算結果はメイスンを通してただちに猟兵たちに共有される。
「……あぁ! そこで見てろよ白騎士! 未来は一つじゃないんだってことを!」
白騎士からの激励と演算結果を受けて、通は相手の正中に拳を叩き込む。その数、5連打。白騎士の演算結果が正確な打撃を可能にした。
「ふっ、そこで見てなさい白騎士。これ見よがしに貴方の力を振るう輩に敗ける気がしないもの。今からそれを証明してあげるわ」
続けて攻撃を放つのはリーヴァルディ。白騎士の予測演算が最有効手として導き出すのは時間操作だった。大鎌に時間属性攻撃の呪詛を纏わせ周囲の時間を停滞させ、
敵の予測速度と回避のための反応速度を遅らせて懐に切り込む。そのまま霊魂を降霊して切断力を強化した大鎌を一気に薙ぎ払ってみせた。
大きく損傷するカルロスの鎧。彼の鎧は最早予測を返さない。目の前にその予測を超越する存在が6人もいる上に、彼らは白騎士の未来予測を受けている。だからこそ結果は一つだった──「全て無意味」という結果である。
「そうね、白騎士……貴方が導き出した演算結果をもとに考えれば……フォーミュラにはフォーミュラの力を、……ってね?」
そして、カルロスの目の前に顕現するのはアリス・オリジンとして至ったシャルロットの姿。周囲は不思議の国へと書き換えられていく。様々な属性の不思議の国が、カルロスの鎧を砕いていく。
「今ここにいる白騎士さんの言うとおり、です! 過去に飲まれる未来──それは定まってはいないと、変えてきたのが猟兵、です!」
新たな肉体へと蘇ったナイに対して、白騎士はすぐさま演算結果を修正してみせた。それはナイに対するこれ以上ない激励。私の予測を超えたのだから、これで勝て、と言外に示す。
ナイはこれに応え、生命力を吸収する「聖なる光」を、体内から解き放った。カルロスは急激に疲労感を覚える。
そして、トドメを刺すのはメイスンとエィミーの姉妹だ。メイスンと魂を繋げたエィミーはガトリングを斉射し、カルロスに次々と銃弾を馳走する。そしてメイスンは白騎士のサポートにより正確無比にカルロスの急所を狙う。
「誤差3度修正、右だ……あぁ、そこだマスター。今だ、撃て!」
「了解じゃのー!」
カルロスに向かって飛ぶLPL砲とレーザー射撃はその身体を貫く。それは、猟兵達が未来を掴むための道行きを照らす光にも似ていた。
大成功
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ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
白生地?(聞き間違え)
それは是非ともパイ料理の生地にしないと☆
事前に自身に「肉体改造」を施し、光の吸収率を下げて反射率を高める!
いかに貫通レーザーといえどもレーザー……つまり光!
切断・貫通する為には対象が光を吸収する必要があるので反射すれば大丈夫のはず!
「カウンター」「オーラ防御」も応用すれば完璧?
未来予知をされても回避・対応が出来ない範囲で攻撃をすれば問題なし!
レーザーを対処したらUC【膨張せし肉肉しい宇宙】でひたすら巨大化して回避・防御も無意味な程の質量の暴力を御馳走しよう!
ラスボスだし堂々と!
勝利の暁にはアップルパイで「宴会」だ♪
アルトリウス・セレスタイト
過去の残骸を持ち出すのは悪手だろう
それは敗北したということなのだから
戦況は『天光』で逐一把握
攻撃には煌皇にて
纏う十一の原理を無限に廻し阻み逸らし掻き消す
無限に読み続けようと、無限の先は知り得ぬが道理
全行程必要魔力は『超克』で“世界の外”から常時供給
此方の一手は打撃で
無限に巡る原理の、無限量の圧を乗せ一撃
因果を繰り、ドローン含む全オブリビオンに「命中させて」放ち回避の余地を与えず叩き込む
これを以て天印起動
拘束し、そのまま打撃を続行
行動と能力発露を封じ、原理を以て崩壊させ、打撃で仕留め切る
過去何度か言ったセリフだが、敢えて言おう
骸の海程度は飲み干してから出て来い
※アドリブ歓迎
レイン・レーニア
(アドリブ・連携歓迎)
過去の化身が未来を操る…なんだかあべこべだね?
や、過去あっての今と未来と言うし別に矛盾はしてないのかな?
『ルルスス・カロ・フィエリ』、これで触れた大地に含まれる水を凍らせ氷の棘を一帯に出現させる。
串刺しになって…はくれないか。予測の力もあるし、飛べるしね彼。
だから…来るなら空からかな!
未来がそれ単体では成立しないように、予測から攻撃一連の動きはそれぞれの動きを前提としている。
どれかを崩してやれば後の動きも崩れるってことだ!
接近を<第六感>で探知し『ヒュエトス・ヴロヒ』の重力操作で崩せば斬撃も不発になるはず。
出来た隙に拡声ガジェットの音波攻撃だ、鎧ごと響いて砕けてもらうよ!
●矛盾を正す者たち
「過去の化身が未来を操る……なんだかあべこべだね? や、過去あっての今と未来と言うし別に矛盾はしてないのかな?」
「だが、奴はこれ以上無い悪手を打った。過去の残骸……それも敗北したものを持ち出した訳だ」
そう、苦戦したとは言え最終的には敗北している。レイン・レーニア(雨は雲に、雲は雨に・f26412)は、そんなアルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)の指摘に頷く。
「まぁ、すでに猟兵の間でも対策は色々講じられてる。後はそれを実践に移すだけだね」
「その通りだ。行くぞ」
2人がカルロスの前へと赴こうとする時、遅れて合流する者がいる。ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ(ハラペコかわいいコックさん(可食・高栄養・美味)・f31483)だ。すでに各地の戦場で戦果を上げており、今回の第四の王笏にも回答を持ってきたという。
「おや、賞金首ランキング上位のご登場だね」
「ふたりともよろしくね! 勝ったらアップルパイでお祝いだ!」
「まぁ、宛てにさせてもらおう」
3人の猟兵を前に、カルロスはただ演算を開始する。予想される戦術は三者三様。食物に関わる力を持つラヴィラヴァ、「原理」なる異能力を操るアルトリウス、そしてメガリスと蒸気魔法を駆使して戦うレイン。
ラヴィラヴァは正面から来ることが予想されるため対処は容易、レーザーによって焼き切るのみだ。
次いでレイン、装備している義足は重力を操り、宝珠で熱をコントロールすることで空気中の水分を利用した攻撃を行うという予測結果が出た。このため未来予測を活かして位置を特定、敵のマニューバを先回りして光剣で一気に仕留める。
最も厄介なのはアルトリウス。「原理」の演算結果は文字通り、世界の原理──即ち概念に対して干渉する能力ということが判明。ドローンを使用した補助演算で機先を制し、こちらの土俵に持ち込んで競り勝つ。
有効戦術を組み立てたカルロスは行動に移る。
「まずはそこの醜い肉塊からだ」
「うわっ、酷いなぁ! そっちだってパイ生地みたいな名前じゃないか、白生地って!」
ラヴィラヴァは予め自身の肉体を変質させていた。光の吸収率を下げて反射率を高めることでレーザーを反射させ、なるべくレーザーを防ぐことに特化させたのだ。ち、とカルロスは舌打ちする。レーザーの収束率を限界まで絞っても切断に時間がかかるだろう。ラヴィラヴァの始末を諦め、レインへと迫る。
「っと、こっちに来たか!」
レインはカルロスの予測をなぞるように、空気中の水分を凍らせて氷の棘を作る。
「串刺しになって……はくれないか。予測の力もあるし、飛べるしね彼。だから……来るなら空からかな!」
「良い読みだ!」
カルロスは空からの攻撃を行う。位置はすでに予測済みだ。しかし、レインはこの時秘策を打っていた。
「未来がそれ単体では成立しないように、予測から攻撃一連の動きはそれぞれの動きを前提としている。時間というのはベクトルで理解すべきだからね」
「それがどうした?」
「つまり……一連の動きをどこかひとつでも崩せばいい。こんな風に!」
光剣を振るうその瞬間に重力を操作する。瞬間、カルロスは姿勢を大きく崩し、光剣は空を切る。
「っ……!」
空中では動きの制御が難しい。それを利用したレインの一手はカルロスに届いた。だが、とカルロスはドローンを見る。
「……そこの『原理』使いの未来演算はすでに終えた!」
「ほう? ではやってみろ」
態勢を崩しながらもアルトリウスを狙いレーザーを放つ。しかし、「原理」はその上を行く。その身に纏う原理を無限に輪廻させることで、レーザーは永遠にアルトリウスに届かない。加えて、突如超AIが追加演算を要求。要求データ容量も加速度的に増えていく。
「……どういうことだ!? 何故追加演算が必要となる!?」
「無限に読み続けようと、無限の先は知り得ぬが道理……『原理』はそう簡単に読みきれるものではない」
そう、アルトリウスは相対した時点では能力を解放していない状態だった。一度「原理」を発動させればアルトリウスの周囲の世界の理は簡単に変動していく。故に超AIも状況の急激な変化に追加演算をしなければならなくなったのだ。
「馬鹿な……ッ」
全ての演算結果がまたしても破られた。そして、ここから猟兵たちは反撃する。
「さぁ、無限に増えるビーフ……その単純明快な力をご覧あれ!」
質量を無限に増大させていくラヴィラヴァ。アルトリウスに加えてラヴィラヴァの再演算も要求され、超AIは悲鳴を上げ始める。このままでは物理的にも、論理的にも押しつぶされてしまうだろう。
そして無限の質量の使い手はラヴィラヴァだけではない。アルトリウスも無限の質量でドローンを巻き込み打撃を行う。結果として塵も残さず消えていくドローン、超AIも機能不全に陥る。
さらに続くのはレインの音波攻撃だ。その空気の振動が鎧を次々と砕いていく。
「過去何度か言ったセリフだが、敢えて言おう──せめて骸の海程度は飲み干してから出て来い」
無限の質量と無限の情報量に空間が制圧されていく中、カルロスはアルトリウスの台詞を歯を食いしばりながら聞くしか無かった。
成功
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ダビング・レコーズ
銀河帝国軍は抹殺する
白騎士の力を利用する者も例外では無い
敵の攻撃は未来視により必中必殺
回避行動は意味を成さない
逆に言えば被弾する未来は確定しており回避機動を取る必要が無い
推力に回す全エネルギーをEMフィールドに集中し最大出力で全面防御を行う
ガンホリックを起動し同等か近い速力を確保
べルリオーズとヴェスタを正面扇状に広域掃射
徹底的な弾幕の面を形成する
更に弾丸軌道の隙間を掻い潜られる事態を想定
メテオリーテを並行して全弾発射
ルナライトのプラズマキャノンでそれを撃ち落とす
マイクロミサイルの連鎖誘爆と荷電粒子炸裂時の爆風で空間を埋め尽くす
未来視が出来ても回避による対処が意味を成さない状況を成立させる
●帝国の残滓の討ち手
戦いの趨勢はすでに決している。そこへ処刑人のごとく現れたのは、ダビング・レコーズ(RS01・f12341)が搭乗するキャバリア「アークレイズ」。
「銀河帝国軍は抹殺する。白騎士の力を利用する者も例外では無い」
「……解放軍の機械兵士か」
ダビングは己のメモリに刻まれた最優先命令事項を粛々と実行に移す。白騎士の攻略方法はすでに自分の中にある。それを実行するだけだ。
「EMフィールド全力展開」
回避は無意味と判断し、防御フィールドを展開。初撃の光剣はこれで防ぐ。
「ちっ、しかしまだ終わらぬ……全力離脱だ」
「ユーベルコードアクティブ、ガンホリック展開」
初撃をかわされると、カルロスは一旦距離を置いて飛び去る。今度はダビングが追う番だ。全力の加速で、高速で飛び去るカルロスに追いついてみせる。カルロスに追いつけとばかりにライフル「べルリオーズ」とガトリングガン「ヴェスタ」を自身の真正面に向け、扇状に広域掃射を行いながら接近。カルロスも被弾を許すわけには行かないと、さらに加速しながら細かく機動変更を行う。せめてダビングだけは刺し違えてでも斃す、そう考えたカルロスはついに鎧の操作をAIに委ねた。その瞬間、人体が耐えられるGの限界を超えた機動力でアークレイズを振り切ろうとする白騎士の鎧。カルロスはついに意識を失ってしまった。
白騎士の鎧は弾丸軌道を絶えず演算してこれを回避しようとする。ダビングも自身の電子頭脳でこれを読み、マイクロミサイル「メテオリーテ」を弾幕の中に混ぜていく。その間にも加速は止まらない。
四の王笏島の上空で繰り広げられる超音速のドッグファイト。後ろを取るために次々と複雑な軌道を描く白騎士の鎧とアークレイズ。常人の目では捉えることすら敵わない戦いだ。
しかし、終わりは不意に訪れる。マイクロミサイルを放った直後、プラズマブレード「ルナライト」をキャノンモードに変じた上でミサイルを自ら撃ち抜いたのだ。荷電粒子と爆風がショットガンのように広がり、白騎士の鎧は未来予測すら間に合わずに飲み込まれていく。
すでにカルロスは、あまりの高機動に耐えられず鎧の中でミンチになっていた。そのまま、白騎士の鎧は推力を失い、空中で爆散。断末魔すら許されない戦いを制したのはダビングであった。
「ミッション終了、通常モードに移行。作戦は成功です」
未来すら振り切るほどのスピードの中で、その戦いはピリオドが打たれたのである。
──羅針盤戦争、特別作戦コード「オペレーション・スクルド」、完遂。
第四の『王笏』カルロス・グリード、並びに『白騎士の鎧』、撃破──!
大成功
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