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銀河帝国攻略戦④~電撃の洗礼

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「皆さま、お集まりくださりありがとうございます。時間はあまりないので早速説明にうつらせていただきます。」
 スペースノイドのシャーマンであるデナーリスが、作戦の概要を説明する。取り乱した感じはなく、いつものように淡々としている。
「ミディアさんの呼びかけに応え、銀河帝国に対抗しようとたくさんのスペースシップが合流し、解放軍となって戦うべく準備を進めています」
 デナーリスは持っている端末の画面を空中に表示する。いくつものスペースシップが映し出され、同じ方向に進行しようとしているのがわかる。
「ですが、銀河帝国側も座して見ているわけではありません。早速手をうってきました」
 画面はスペースシップの一隻にズームアップする。
「この船は真っ先に賛同を唱えた一隻です。この船の動力源、コアマシンを破壊するべく、単機で奇襲をかけてくる兵器があります。さながら電撃戦を仕掛けるといったところでしょうか」
 さらに画面は大きな一体の兵器へと変わる。
「帝国も扱いに手を焼く禁断の兵器。これを投入し、出鼻を挫くつもりなのでしょう」
 コアマシンが破壊されればそのスペースシップは戦力として無力化するのみならず、船として機能しなくなってしまう。
「ですが、私達グリモア猟兵には予知があります。奇襲をあらかじめ待ち伏せできます。船のデッキに突入させ、退路を確保できない状況にしてから待ち構えて迎撃しましょう」
 コアマシンを守りきれば、この船は反乱軍として銀河帝国と戦ってくれる。多少の損害は気にしなくてもいい。確実に仕留めるのが重要だ。
 デナーリスは手にした端末を閉じ、そして深々と頭を下げる。
「来るべき未来を守り、世界に生きる人々に取り戻せるかは皆さま次第です。どうかよろしくお願いいたします。」
 そう言って送り出すのだった。


神田愛里
=============================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================

 こんにちは、神田愛里と申します。デナーリスも戦闘スタイルに変更して臨むのは銀河帝国との戦争だからです。
 予知能力を使って相手の奇襲を逆手に取る作戦です。予知から実際の行動まで時間がなかったので船自体の迎撃システムは間に合わず、猟兵の戦力が頼みです。
 この敵は本能で思考しながら機械的な予測、行動をとり学習を続ける性質を持ちます。単調な攻撃にならないよう気を付けてください。
 それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『デスモ・ブラキオス』

POW   :    CODE:Dino
【恐竜の本能 】に覚醒して【広域殲滅モード】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    CODE:Raptor
【体から生み出した無数の小型恐竜メカ 】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    CODE:Venom
【未知のバイオウイルス 】が命中した対象を爆破し、更に互いを【ダメージを共有する状態】で繋ぐ。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナハト・ダァトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

イデアール・モラクス
クク…さながら逆奇襲という訳か、面白い!乗らぬ手はないな!

・行動
「フン、デカブツが…私を見下ろすなど不遜が過ぎるぞ」
UC【鏖殺魔剣陣】を『全力魔法』で威力を増し、『範囲攻撃』で空を埋め尽くすほどの回避困難な数に増やした上で『高速詠唱』を用いて連射。
魔剣は命中したら敵を『串刺し』にして『属性攻撃』で刀身を発火させ『傷口を抉る』
「熱いかぁ?なら冷やしてやるよ!」
魔剣の射出を続けながら杖を掲げて術式を練り上げる。
『高速詠唱』『全力魔法』『範囲攻撃』『属性攻撃』『串刺し』を用いて【怪獣の足元から超巨大な氷柱を出現させ串刺しにする攻撃魔法】を放つ。
「これで終わりだ、魔招・氷結刃!」

※アドリブ歓迎


朱・瑞洪
「帝国の忌まわしき鉄屑よ、お前にこれ以上の前進は俺が赦さない!」

最前線にてUC【黄龍星鉱】を発動し、タンクの役割に従事する。
また同時にUC【黄龍星崩】も発動する。
これは動けない身でも最低限の攻撃によるヘイト稼ぎ、或いは『黄龍星鉱』のみでは防ぎきれない攻撃に対する追加の盾としての役割がある。

これらの行動は確かな【勇気】と【視力】による広い視野でもって行おう。

さあ、俺が守ってるうちに存分に滅ぼし尽くしてくれ!
(アドリブ等歓迎します)


緋神・美麗
帝国も扱いに手を焼く禁断の兵器って、ただの制御不能な欠陥品って事じゃない。そんなものは本当のスクラップにして帝国に送り返してやらないとね。まぁ、本能で動きながら機械的に学習して強くなってくとか長期戦になると不利っぽいけど、それなら短期決戦で学習する前にぶっ壊すまでね。
「速攻で破壊させてもらわよ」
遠距離なら出力可変式極光砲で命中重視で攻撃、近距離はライトニングセイバーで斬り結んでオールラウンドに立ち回る
遠距離戦は命中重視で確実に削り、近距離戦は二回攻撃と鎧無視攻撃でダメージ優先で確実に倒しにかかる



 電撃戦というのは、最小の時間と戦力で最大の戦果を引き出す戦術である。もちろん、それを成すにはいくつかの厳しい条件が必要となる。
 デスモ・ブラキオスの巨体が見かけからは想像できぬスピードで接近し、スペースシップのデッキに降りたつ。速やかに突破口を開き、コアマシンを破壊する工作部隊を送りこむためだ。

 船の迎撃態勢は整っていない。計画ではそのはずだったが。デスモ・ブラキオスの前でゆっくりと開く格納庫の扉。
「帝国の忌まわしき鉄屑よ、お前にこれ以上の前進は俺が赦さない!」
 開いた扉の前に立つのは朱・瑞洪。勇気を湛えた赤い瞳がまっすぐと敵をにらみつける。
 わずかな計画の狂いを阻害要因と受け止めず、デスモ・ブラキオスは突進する。相撲の立ち合いのように、一体と一人の勢いが激突する。
 ドラゴニアン特有の龍鱗が黄金の光を放つと、デスモ・ブラキオスの勢いが弱まってくる。
 デスモ・ブラキオスの計算では0.1秒で粉々となるはずだった。だがまた狂いが生じた。
「さあ、我が星を砕いてみせよ!やれるものならな!」

 少しずつ押されて瑞洪は格納庫に押しやられる。しかし、これは巨体が即座に脱出されないよう格納庫に誘い入れるため。
 扉の内側では、イデアール・モラクスと緋神・美麗が準備万端で待機していた。
 扉に寄り掛かるイデアールの不敵な視線が敵を捉える。予知を使った逆奇襲。このカウンター作戦に面白さを感じていた。
 イデアールが向き直るより早く、美麗がライトニングセイバーで斬りかかる。
 本能で動きながら機械的に学習して強くなるなら、短期決戦で学習する前にぶっ壊す。直情型の思考を持つ彼女は最適解に対しても一直線であった。
「速攻で破壊させてもらわよ」
 デスモ・ブラキオスの背を斬ると、続いての突き。硬い装甲が切断され、火花を上げる。

 ダメージを受けたデスモ・ブラキオスの目が光ると、無数のレーザーが放たれる。広域殲滅モードによる反撃だ。
 標的は仕掛けてきた美麗に定められている。いくつもの線が彼女を襲うが、身体に届きはしなかった。
「さあ、俺が守ってるうちに存分に滅ぼし尽くしてくれ!」
 瑞洪の龍鱗鉱塊が盾となり、射線上のレーザーを受け止めていた。

「言われなくてもそうさせてもらおうか」
 巨体の周りに無数の魔方陣が沸き起こる。イデアールが蔑んだ視線を向けると、魔法陣から一斉に魔力の剣が飛び出し、デスモ・ブラキオスに突き刺さる。
 鏖殺魔剣陣。彼女の最大威力の攻撃を初手に使うのは美麗の速攻と合致していた。
 もっとも、イデアールに戦術論はなく、ただ気の向くままに破壊を欲していただけだが。
 魔力の剣が熱を放出すると、刺さった場所が溶解する。イデアールは杖を掲げると、魔力がデスモ・ブラキオスの足元に集中していく。
「熱いかぁ?なら冷やしてやるよ!」
 ズン、と鈍い音がする。超巨大な氷柱が真下から巨体を貫き、突き刺さっていた。

 動きは止まった。距離を取った美麗が手にした電球を構える。
 ただの電球ではない。出力可変式極光砲。大量のサイキックエナジーが込められたハイメガキャノン。
 指輪がわずかに光ると、金の髪がかすかに浮く。
 直後、一筋の光条がデスモ・ブラキオスをまっすぐ貫く。その光は食い込んでいる氷柱すら十字架のように貫通した。

 電撃の洗礼を浴びせるつもりが逆に浴びせられる結果となった帝国の兵器。だが、戦闘力はまだ失われず、巨体の中のコンソールに作戦中断の指示は届いていない。
 帝国にも制御不能な欠陥品をあわよくば相打ちにして片付けさせたい意図があるのだろう。真に大事なのは工作部隊のエリートなのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

嶋野・輝彦
削り役、捨て石そんな人間が必要なら俺の役目だよ

デスモ・ブラキオスこいつかなりデカいのか?
なら
【第六感】で動きを予測
【先制攻撃】【覚悟】【激痛耐性】でダメージ顧みず突撃
【怪力】でしがみ付いて逃げられない様に
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で攻撃

自爆特攻のつもりかって?素人がやる事だ、そのくらいで上等だろ?
その後も【怪力】でしがみ付いた状態を維持【第六感】でデスモ・ブラキオスの動きを察知しながら【怪力】で弾き飛ばされない様にしながら
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で
【覚悟】【激痛耐性】で耐えながら攻撃
ロデオをするにゃ相手が悪いがそうも言ってられんわな

死にかけたら置き土産に戦場の亡霊


ディスターブ・オフィディアン
連携アドリブ歓迎
敵AIの学習力を逆手に取るため、人格を随時切り替えながら戦闘

「こちらの動きを学習してくる敵か。面白い、やるぞ『オレ』」
 とオルタナティブ・ダブルで、第二人格を召喚
「いきましょうか、『私』」

 相手の対応を見て近接戦が可能な第三人格にスイッチ
「こちらの動きを覚えてきたか……。頃合いだな、行くぞ村雨丸」
「ええ、この船の人々の未来、守って見せましょう」
第一人格は魔法の矢による遠距離攻撃、
第二人格はワイヤートラップなどを中心に攻撃。
第三人格は太刀を使った古武術で攻撃
オルタナティブ・ダブルで呼び出した側と本体、それぞれで人格をスイッチさせながら戦法を切り替え、敵をかく乱し撃破を狙います



 その巨体には無数の穴。しかしデスモ・ブラキオスが出す答えは『損害を受けるも勝利にゆるぎなし。前進せよ』であった。
 デストロイマシンが導き出す、安直で有利な想定である。

 覆しにかかるのはディスターブ・オフィディアン。
「こちらの動きを学習してくる敵か。面白い、やるぞ『オレ』」
 そのあたりの歩道を行くような自然な歩き方でデスモ・ブラキオスに向かい、進むと。
「いきましょうか、『私』」
 先ほどまでディスターブが居た場所にもう一人のディスターブが立っていた。
 前に居るディスターブが構え、魔法の矢を射ると、もう一人はは側面に回る。矢を受けながら、デスモ・ブラキオスは分析する。
 巨体の足があがり、踏みつぶしにかかるのをディスターブは大きく跳んでかわす。もう一人にも同様に踏みつぶそうとするが、これもかわされる。

 分析の結果は、二人であるが一人だと。ワイヤーが絡む足を強引に引き戻すと、無数の小型恐竜メカをまき散らす。しかしこれは囮にすぎない。動きのパターンを解析し、予想できる一点に強力な打撃を送れば敵を粉砕できる算段であった。
 小型メカは二人のディスターブに難なく破壊されるが、データは取れている。予測点にレーザーを照射しようとした時、三人目が飛び込んでくる。
 嶋野・輝彦の登場はデスモ・ブラキオスの予定をまた狂わせた。照準が当たってると認識しているのにも関わらず突っ込んでくる。人間ならではの無謀さは機械の理解できるところでないからだ。
 歴戦、敏腕、有能。そんなのとはかけ離れていると自分を評価する輝彦は、まっすぐデスモ・ブラキオスの首に抱き着こうとしてきた。あまりに近すぎて逆に合わない照準からの射撃は当たらず、まんまと首元に取りついた。
 (コイツ、かなりデカいぞ……)
 またがりながら斧を打ち付ければ、巨体が飛び上がり、格納庫の天井に輝彦を叩きつけて落とそうとする。
「痛ってぇ…」
 輝彦は痛みに耐えながらも離れない。この間、ターゲットは輝彦に移り、ディスターブにはスイッチの機会が生まれる。

 なんのスイッチか。彼に眠る第三の人格へのスイッチ。死んだ親友の人格を模倣した人格への。
「この船の人々の未来、守って見せましょう」
 太刀が鞘から抜かれる。それは親友の形見。
 デスモ・ブラキオスは蒐集したデータに基づき、尻尾を叩きつける。が、むなしく空を叩く。未来予測が当たらず、あさっての場所に攻撃をしかけたのだ。コンソールには"unmatch"の文字。
 尻尾にカウンターで斬りつけるとディスターブは叫ぶ。
「ボクに続いてください!」
「おうよ!」
 輝彦は銃を取り出すとデスモ・ブラキオスの頭の上に直接銃口をつけてトリガーを引く。たちまち巨体の頭は火花を噴き出した。
 勝利の想定は単なる幻想に変わりつつあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

オリオ・イェラキ
テオ【f00426】と供に

あぁここが夜より高い場所
素敵…でも堪能はまた別の機会に

転送後すぐ周辺を確認
侵入者に対して死角を探し身を隠す
暗がりが最良ね、黒いわたくしは見付け難いから
先ずは奇襲の先制攻撃を一つ
舞う夫を狙う不届き者に斬り込みますわ
さぁテオ、存分に

後は夫と協力し、常に相手の死角を取って剣撃を
懐に飛び込み瞬く星
かと思えば、再びの至近距離で今度はメテオリオ
小型の獲物諸共星の花弁が切り裂き
汚らわしいウィルスも吹き飛ばして差し上げますわ
この夜空は予想もしない星を幾つも降らせますの

でもわたくしばかりに構っていたら、お気をつけて
紅き鷹が貴方を狙い落としますわ

わたくし達夫婦の連撃、最期迄見破れるかしら


テオ・イェラキ
オリオ(f00428)と参加

奇襲とは、予期せぬタイミングで襲い掛かってこそ……
予測された奇襲など、唯のカモだということを教えてやろう

敵がデッキに突入してきたタイミングで、『祖霊鎮魂す奉納の舞』を使用するぞ
効果を発揮するまでの舞の間は無防備になるが、そこは愛する妻を信用して任せよう
タップタァップタァァァァッップッ!

舞が終了したのであれば、『スカイステッパー』と組み合わせ、拘束敵の周りを飛び回る
仲間の猟兵も含め全体の攻撃が単調となれば、敵は対応出来てしまうという
攪乱するものが必要だろう

もちろん、敵の注意が他の者に向いたのであれば、攻撃をするぞ
祖霊の力を借り、突き出した蹴りから竜巻を放つのだ



「奇襲とは、予期せぬタイミングで襲い掛かってこそ……予測された奇襲など、唯のカモだということを教えてやろう」
 テオ・イェラキはデスモ・ブラキオスの目前で、祖先より伝わる伝統の舞、俗に言うタップダンスを披露していた。
 タップタァップタァァァァッップッ!
 格納庫の床にヒールがビートを刻み、ボウルが跳ねるような音を鳴らす。
 もちろん、なんの考え無しでやっているわけではない。仲間の猟兵も含め全体の攻撃が単調となれば、デスモ・ブラキオスの学習能力は猟兵の動きを予想して正確な攻撃を出せるようになるだろう。
 計算にイレギュラーな要素を入れてかく乱させる。そういう狙いがテオにはあった。

 タァップタァァプ!
 確かにその通りで、デスモ・ブラキオスは人間の目論見までを計算式にいれてしまい、計算のやり直しに時間を取られていた。
 とはいえ、目の前の相手は無防備に踊っているだけ。体当たりで致死ダメージを与えられるはずだ。巨体が加速する。が、後脚に剣が突き刺さり急に減速させられる。

「不届き者に夫は狙わせませんわ」
 オリオ・イェラキ。テオの妻である。死角からの一撃は、敵に回避行動を一切与えなかった。
 オリオは腕を広げ、宇宙を仰ぐ。黒い瞳に星の輝きが映り込む。
「あぁここが夜より高い場所…」
 真夜中とは違う、宇宙の闇。オリオはあらためて感じいっていた。
 デスモ・ブラキオスは巨体を一瞬で反転させると、オリオにバイオウイルスを噴出する。
「素敵…でも堪能はまた別の機会に」
 かざした剣が黒いバラと化すと、花弁が散り、星々の景色を写し取る。
 バイオウイルスはバラの花弁に埋没していった。

 祖霊鎮魂す奉納の舞は、黒薔薇がFineの記号となった。
 剣が裂いた後脚の装甲を、テオの蹴りがさらに砕く。
「愛する妻には近づかせぬ!」
 蹴りから放たれる竜巻が、デスモ・ブラキオスの巨体をぐらつかせる。
「わたくし達夫婦の連撃、最期迄見破れるかしら」
 オリオの剣撃は、星雲の彩り。肩口の装甲が流れ星のような線で刻まれると、大きく裂けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アンナ・フランツウェイ
相手は禁断兵器だけあって、厄介なユーべルコードばかり揃えてる。ならそのユーべルコードを封じ、流れをこちらに引き寄せる!

CODE:Venomは見切りでウイルスの軌道を見切って回避。回避出来そうにないなら、鮮血の鋼鉄処女・改を展開して武器受けで防ぐ。

攻撃に対処出来たら、こっちも断罪式・莢蒾花で血液で出来た杭を、アーマーの無い部位目がけて放つ。

ユーべルコードはこいつが他の人達に倒されるまで解除しない。解放軍に参加してくれる人達の為だ。自分の寿命は気にしている場合じゃない。


スピレイル・ナトゥア
【獣人同盟】で参加します

「私が目指す平和な世界のために、オブリビオン・フォーミュラである銀河皇帝さんを絶対に倒してみせます!」
精霊印の突撃銃でみんなを【援護射撃】しながら戦います
雷の精霊さんにも、猟兵のみんなの機械を強化してもらうとしましょう
「コアマシンは絶対に破壊させません!」
【オーラ防御】で自分の身体を盾にしてでも、デスモ・ブラキオスさんをコアマシンのもとには行かせません
……って、なんだか変なウィルスを貰ってしまったような気がします

『ダメージを共有する状態』?
好都合です
普段はあまり使う機会のない【捨て身の一撃】をのせて、稲妻の矢を放つとしましょう
「あとは、みなさんに任せました。いっけー!」


エウトティア・ナトゥア
【獣人同盟】で参加します。

スピレイルの言葉を受けて
「そうじゃな、その為にもまずはこの船を救うのじゃ」

スピレイルは援護をするようじゃのう。では、わしも便乗させてもらおうかの。
マニトゥに騎乗し、『デスモ・ブラキオス』の周りを駆け回りながら騎射で牽制するのじゃ。

(妹の捨て身攻撃に対して)
む、スピレイルめ、安易な捨て身攻撃は控えろと口を酸っぱくして言っておるのに相変わらず無茶をしおる。
矢が当たる直前にウィルス感染状態を治療するのじゃ。

(被弾した妹をマニトゥに乗せて後ろへ下がります)
もうよいじゃろう、負傷しておる、一度下がるのじゃ。


ライヴァルト・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

(スピの言葉に)
そうだな。俺たちの手で、この宇宙に平和を取り戻そう
(基本的に前線で牽制と防御がメイン。【フェイント】【2回攻撃】で変幻自在に、【第六感】で攻撃を回避する。ダメージは軽傷なら懐刀の【祈り】で回復)
お前さんが死ぬまでに、全てを学びきれるかな?
(スピの捨て身に珍しく声を荒げて)
スピ!?なんて事を!ティア!頼む!
(二人の抜けた穴を全力で支えつつ、機を見て左手の【封印を解く】)
やってくれたな。貴様は千片に刻んでも飽き足らないが、治療の邪魔だ。今すぐに地獄へ送ってやる
(渾身の一閃で周囲もろともブラキオスを吹き飛ばす)
藻屑と散るがいい。貴様には、似合いの最期だ

※アドリブ歓迎



 奇襲からの電撃作戦は最初の段階で失敗は明白。だがデスモ・ブラキオスに後退の指示は降りなかった。
 『彼奴らの勝ちは万にひとつも無い』
 綿密な計算によって出された答えはデスモ・ブラキオスに戦闘を促す。一種類しか解のない式によって。

 なおも前進しようとする兵器の前にアンナ・フランツウェイが姿を見せる。傍らにあるは女性を象ったアイアンメイデン。
 デスモ・ブラキオスは彼女を見つけるとバイオウイルスを放出する。まだ、自分の間合いではない。アンナは判断し、避ける。
 この兵器には学習能力がある。度重なる不測の事態によって精度は下がっているが、まだ動く。
 二射目は回避先を予想して撃ってくる。アンナはこれも避けるが、無表情の中にわずかな焦りを見せていた。

「お兄様、お姉様、あいつです!」
 スピレイル・ナトゥアはデスモ・ブラキオスを指さし、後ろを振り向いて叫ぶ。
 後ろに続いているのはライヴァルト・ナトゥアとエウトティア・ナトゥア。
「コアマシンは絶対に破壊させません!」
 スピレイルは精霊印の突撃銃を構え、撃ちながら前に出る。
「そうじゃな、その為にもまずはこの船を救うのじゃ」
 エウトティアは聖獣として扱われている狼、巨狼マニトゥの背にまたがり、デスモ・ブラキオスの側面に回り込む。
「そうだな。俺たちの手で、この宇宙に平和を取り戻そう」
 ライヴァルトは巨体の懐にとびこむと、祖霊ノ懐刀で斬りつける。

 デスモ・ブラキオスはさらに前進する。距離を短くすればバイオウイルスを避けれない。そう計算結果が出たからだ。
 四方八方に撒き散らされるバイオウイルス。
 アンナはあたかも拷問具のような鮮血の鋼鉄処女・改の後ろに回って防ぐ。ライヴァルトはとっさの勘が身を助け、バックステップから伏せてやり過ごした。エウトティアは射程外に逃れた。
「あ……」
 スピレイルは避けきれず、バイオウイルスの直撃を食らう。続く爆音。スピレイルはオーラ防御を行ったが、ダメージを全て吸収はできず、跳ねるように転がる。
「スピレイル!」
 エウトティアは弓矢の射撃でけん制する。だがデスモ・ブラキオスは止まらず、追撃の準備を始める。ライヴァルトは回避行動を大きくとったため、位置が遠い。
 だがデスモ・ブラキオスの追撃、踏みつぶしは大きく足を上げたところで一瞬止まる。スピレイルの小柄な肉体は巨体を持って踏みつぶせばひとたまりもない。
 しかし、スピレイルとはバイオウイルスの影響でダメージを共有する状態。他にも敵がいる状況では予測できるリスクが高すぎたのだ。

 距離を詰めてきた禁断兵器に最も近いのはアンナだ。わずかな隙に助けられるのは彼女しかいない。
 アンナがアイアンメイデンに自分から手を差し込む。拷問具の中は鉄針だらけである。痛み。鮮血。しかしその血が必殺の武器となる。
 断罪式・莢蒾花。アンナの血液でできた杭が、デスモ・ブラキオスの流れ星が通った跡のような装甲の亀裂に確かに打ち込まれる。
「アンタは動けない。逃げられない。」
 ガクン、と禁断兵器が杭に貫かれる。

 一方、助けられたスピレイルはダメージを共有する状況を善しとしていた。その風貌からはわからない勇敢さがリスクを肯定する。
「あとは、みなさんに任せました。いっけー!」
 雷の精霊は稲妻の矢となり、放たれる。矢は動けないデスモ・ブラキオスの中心部に食い込み、稲光を放つ。

「スピ!?なんて事を!ティア!頼む!」
 ライヴァルトは妹を助けるよう指示を出す。
「安易な捨て身攻撃は控えろと口を酸っぱくして言っておるのに相変わらず無茶をしおる」
 指示を受けたエウトティアが小さな身体を抱えると自らの狼の背に載せた。

「やってくれたな。貴様は千片に刻んでも飽き足らないが、治療の邪魔だ。今すぐに地獄へ送ってやる」
 ライヴァルトの左手に施された封印が解ける。万象全てを断裁する巨大な天狼の爪が禁断兵器に向かい、振り上げられる。
 デスモ・ブラキオスは残るパワーの全てを用いて爪から逃れようとした。しかし。
「アンタは逃げられない、と言った」
 いまだに深々と突き刺さる血の杭。巨体は微動しかできない。

「藻屑と散るがいい。貴様には、似合いの最期だ」
 蒼爪の一閃は格納庫の壁ごとデスモ・ブラキオスの巨体を半分にすると、火を噴きながら宇宙に放り出される。
 格納庫は所詮コンテナ。切り離してもまた作ればいい。アンナが杭を引き戻すと、残りの半身も格納庫ごと宇宙に流れていき、やがて爆発して塵となった。

「スピ、大丈夫か?」
 ライヴァルトが妹を気遣う。
「いえ、なんか、別に大した傷じゃ?!」
 スピレイルが大ダメージ覚悟で放った攻撃が当たったのだ。ダメージ共有により無事では済まないはずなのだが。
「断罪式・莢蒾花でデスモ・ブラキオスのユーべルコードは封じられてたからだよ」
 アンナが説明すると、納得した兄妹は笑い出す。

 こうしてスペースシップは守られた。船は外れた進路を元に戻し、まっすぐ合流地点へと向かっていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト