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出るらしいよ。バレンタインチョコの亡霊が

#UDCアース #呪詛型UDC

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 毎年二月になるとバレンタインデーという行事で世の中が沸き立つことを知らない人はあまりいないだろう。女性から男性にチョコレートを贈って好意を伝えるという行事。もちろん、同性に送ってもいいし、日頃の感謝のしるしにチョコを送る者もいる、日常にほのかな非日常をもたらすささやかなお祭りだ。その楽しいお祭りの中、受け取ってもらえなかったチョコがそれなりにあることを想像したことがない人はそこそこいるのではないだろうか。
「わたしをたべて」
「わたしをうけとって」
「わたし、とてもおいしいの」
 青白い光がひょう、ひょうと飛び交う夜中のショッピングモールに響き渡る声は、なぜか自分を食べて欲しがる声ばかりだった。そして、昼間買い物を楽しむ客はその夜の怨嗟の声のことは知る由もないのだった。

●「ショッピングモールで日常を楽しむ人々がUDCの怪異に巻き込まれるという予知が出たヨ」
 集まった猟兵達を見回したロバート・ウォン(東方妖怪の猟奇探偵・f30564)は語りだした。
 事が起きるのは大きく綺麗で何よりも品ぞろえが良いと評判のショッピングモール。そこに現れる怪異に合うのは、誰よりもその日常を楽しんでいる者であるらしい。
「そこで、他の民間人よりもショッピングモールを満喫し、UDCに連なる怪しい誘いを皆サン猟兵に引き寄せ、その奥に潜むUDCを倒して欲しいわけネ。今の季節、世の中はバレンタイン商戦真っただ中ヨ。義理チョコを嫌々揃えてるとかじゃなければ、民間人も相当浮足立ってるだろうカラ、かなり楽しくお買い物してもらう必要がありそうアル」
 そう言うと、ロバートは転移の準備を始める。
「心から楽しまないとおそらく囮にはならないヨ。その後の戦いのことを考えると気は抜けないケド、お買い物を楽しんできチャイナ」


星野ユキヒロ
 星野ユキヒロです。
 バレンタインのお買い物は済みましたか? UDCアースです。
 今回のシナリオは三章構成です。

●一章
 日常です。バレンタインシナリオのつもりですが、別の好きなものを買ってもらっても構いません。大体の物はそろうくらい大きなショッピングモールのようです。

●二章
 冒険です。急に怖いことが起こるのでそれに対処してください。

●三章
 集団戦です。事件の奥底に潜んでいた「呪詛を唱えるUDCの群れ」を撃破してください。

 それでは、プレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『巨大ショッピングモールでお買い物。』

POW   :    見た目も機能も気にしない。自分が気に入った物を買う。

SPD   :    見た目より機能重視。使いやすい物を買う。

WIZ   :    機能より見た目重視。おしゃれな物を買う。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『ご来店誠にありがとうございます。ただいま――モールでは、バレンタインフェアを開催しております』
 楽しげな音楽と共にバレンタインフェアをお知らせする店内アナウンス。それがなくても、店内はピンクや赤のハートで溢れ、どこからか甘い匂いがしていた。ハートの形の着ぐるみがうろうろと歩き、誰も皆楽しそうに見える。
 言われなければここに怪異が出るなんて誰も思いもしないだろう。
餅々・おもち
「街に来ればちょこ、と言うものが手に入るらしい。人間が好きなちょことやらを調査する必要がある」
おもちはチョコが何かもわからないまま街へやって来てなりゆきで猟兵として参加します。

「機能より見た目重視。おしゃれな物を買う。(WIZ)」に挑戦します。
 ユーベルコード「シャーク・トルネード」を使い、とりあえず障害を排除します。
目的は、目の前にあるものが邪魔だったからです。
おもちは世間知らずのケットシーなので、世の中のことが何も分からずなりゆきで行動します。
冷静沈着なまま幼い行動を取る二足歩行の子猫のキャラです(まだ絵がなくてごめんなさい)。細部はおまかせです。


紅葉・智華
※アドリブ・連携歓迎
【妹(f12932)が追っかけてきた】

口調:素

UDCアースでの異変、とあっちゃあ放っておけないよね。
「それにしても、バレンタインフェア、かあ」
多分、妹から「ちょうだい!」って言われるだろうし、ついでにそれを探そう。何かを買いたい、探したいっていうのは本当だし。
「――って華織!?」
最近、妹が何か足を踏み外してないか(ストーカー的な意味で)が不安な今日この頃ではあるけれど、姉妹二人でお菓子を探すっていうのも、やっぱり良いものだよね……。

「華織は甘いの好きだっけ? ――そっか、じゃあそういうの探そうか」


紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎
【お姉ちゃん(f07893)を追いかけた】

何やらお姉ちゃんがバレンタインのチョコを買う気配!(選択UC)
見逃すわけにはいかない、と慌てて追いかけて――
「お、ねえ、ちゃあああああああん!!!」
――お姉ちゃんにダイブするしかないよね。

何はともあれ、やっぱりバレンタインのチョコを探してる様子。え、甘いのが好きか? うーんと……
「やっぱり、うん。好きかも」
会えなかった時期の間に、大きくなったつもりだけど、やっぱりそこは変わってない。それに、お姉ちゃんはそれを覚えてる。
二人で買い物に行ける。それだけで、やっぱり華織は幸せ、カナ。



「UDCアースでの異変、とあっちゃあ放っておけないよね。それにしても、バレンタインフェア、かあ。多分、華織から『ちょうだい!』って言われるだろうし、ついでにそれを探そう。何かを買いたい、探したいっていうのは本当だし」
 そう言ってショッピングモールにやってきたのは紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)。そこかしこにあふれるハートの飾りは一目散にホームセンターの工具から見始めるような彼女にもバレンタインチョコのことを考えさせるには充分だった。
「何やらお姉ちゃんがバレンタインのチョコを買う気配! 見逃すわけにはいかない!」
 妹である紅葉・華織(奇跡の武術少女/シスコン師範代・f12932)の天性の超直感はそれをすかさず察知、追いかけてショッピングモールに来ると、赤いハートの飾りの中を歩く姉の姿を認めるや否や――。
「お、ねえ、ちゃあああああああん!!!」
 人目を意に介さずのダイブ!
「――って華織!?」
「おねえちゃん! どうしたの? チョコ? チョコ買いに来たの?」
「ちょっと! 見てる! 一般のお客様が見てる! んもー、そんなテンションあがるほど華織は甘いの好きだっけ?」
「え、甘いのが好きか? うーんと……」
 仲睦まじい姉妹の戯れにクスクスと笑いながら通り過ぎる一般客を気にして妹を引きはがす姉の言葉にしばし考え込む妹。
「やっぱり、うん。好きかも」
「――そっか、じゃあそういうの探そうか」
 お互い会えなかった時期があった姉妹は、今が任務の中に降って湧いた姉妹のかけがえのない時間であることを感じていた。
「お姉ちゃん、手、つないでいい?」
「えー? 華織はいくつだっけ? 甘えん坊だなー」
「いいの! 華織はお姉ちゃんにだけ甘えん坊なんだもん!」

ーーーーーーー

 そんな二人の後ろを、たしたしと歩く小さな白い子猫がいた。
(街に来ればちょこ、と言うものが手に入るらしい。人間が好きなちょことやらを調査する必要がある)
 餅々・おもち(ケットシーの鮫魔術士・f32236)はチョコが何かもわからないまま街へやって来てなりゆきでこのショッピングモールにやってきたのだった。
 そして目の前にそびえ立つなにやらピンク色の箱を積み上げたタワーが邪魔だと思った。おもちは鮫を召喚して回転ノコギリを生やし、タワーを崩した。単に邪魔だったからである。
 ガラガラガラ! 背後で大きな音を立ててチョコのタワーが崩れたので、驚いて振り返った人間の姉妹と目が合う。
「えっ何? 鮫?」
「わぁあっ! 可愛いネコ!」
「む! 何をする!!」
 智華がおもちを抱き上げ、華織が鮫に飛びついて締め上げる。
「ちょっと君たち、その猫君たちの猫?」
「こんな鮫の風船あったっけ。輸入雑貨屋から飛んできたのかなあ」
 店員さんが駆け付けてきたが、なんとかごまかして事なきを得た。
「失礼な。俺はケットシーの鮫魔術士だぞ。そこらの猫とは違うのだ」
「そうかもしれないけど、お店のチョコを崩したらダメだよ」
「可愛い~にゃ~ん」
「なでくるな。む、今俺が崩したのがちょこだったのか?」
「あれだけじゃなくて、ここはチョコ売り場だからここに売ってるのは大体チョコだよ。ね、おねえちゃん」
「そうだね、猫さん、チョコが欲しかったの? お金を払って、ください、って言えば売ってもらえるよ。猫にチョコが大丈夫かはちょっと心配だけど……」
「そうだったのか。知れてよかった」
 ハプニングはあったが、二人と一匹はチョコを一緒に選んだりした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『怪奇現象を止めさせて』

POW   :    ●『腕力的に除霊する』:――破ぁ!!

SPD   :    ●『物理的に除霊する』:周囲をよく観察し、原因となる物や配置を突き止める。

WIZ   :    ●『儀式的に除霊する』:呪文や聖なる句を唱えたり、生贄やアーティファクトを使ったりして除霊する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 突然、ショッピングモールの照明の色がなんとなく暗くなったような気がした。たくさんいた買い物客はどこにいってしまったのか、その姿は見えない。迷い込んだ猟兵たちは、静まり返り違和感の漂う店内を歩き回ることになる。
餅々・おもち
おもちは手に入れたちょこを大事に抱えながら歩いていたが、何かに脅かされてちょこを奪われてしまう。
「●『物理的に除霊する』:周囲をよく観察し、原因となる物や配置を突き止める。(SPD)」に挑戦します。
「大切なちょこを…絶対に取り戻すぞ」
おもちはユーベルコード「ライオンライド」のライオンの背に乗って怖いものに立ち向かって頑張ろうとした(ライオンは犬程度の大きさ)。
「ちょこの匂いを辿るんだ」



「なんだかおかしいな。お店の人やみんなはどこにいってしまったのだ?」
 無事手に入れることができたチョコを大事に抱えて、おもちはたしたしと肉球の音を響かせ店内を歩き回っていた。
「むむっ! なんだ! ひっぱられるぞ」
 突然、抱えていたチョコをひっぱられる感覚がして、離すまいとがんばるおもちだが、ひょい、と見えない何かにチョコを奪われてしまった!
「俺のちょこが! おのれ! にがさないぞっ」
 驚くおもちだが、すぐに奪われたチョコを取り戻そうと犬程度の大きさの黄金のライオンを呼び出すとよじよじとよじ登り追いかける。
「ちょこの匂いを辿るんだ! 大切なちょこを……絶対に取り戻すぞ」
 おもちとライオンはふんふんとあたりの匂いを嗅ぎながら追跡をはじめる。
「ここは、さっきのちょこ売り場だな。ちょこ売り場からちょこの匂いがするのは当たり前だぞ。もっとありえなそうなところを探すのだ……、むう、飾りもみんなちょこっぽくて探しにくいぞ」
 もっとがんばるぞ! とさらにふんふん匂いをたどると、歯磨き粉のコーナーにさっき奪われたチョコがひとつ、不自然に置いてあるのに気が付く。
「はみがきとちょこ、全然関係ないものなのにここに置いてあるのはおかしい!」
 子猫のジャンプではちょっと届かないところにあるため、おもちはライオンに手伝ってもらいながらそれを取ろうとがんばるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

彗崎・水翠
「人がいっぱい集まって、チョコを投げ渡すイベントだね。知ってる知ってる!」
グリモア猟兵の話を聞いてワクワク、テンション高めで参加しまーす

「誰もいない……飛び交うチョコはどこ?」
【●『物理的に除霊する』(SPD)】に挑戦するね
『人を探してみたり』『隠れられそうな周囲の物を退かそうとしてみたり』するよ

何か見つけたら、まず観察してみる。それから【選択UC】で捕まえる。無理なら、ひたすら追いかけてみたい!

(この子は依頼のついでに、バレンタインの趣旨を間違え、チョコレートのキャッチボールを行う人々の観察にやって来ました。気がついたら人がいないので、怪奇現象に興味が移っています)



「人がいっぱい集まって、チョコを投げ渡すイベントだね。知ってる知ってる!」
彗崎・水翠(生き物大好きメカニック・f32237)はバレンタインイベントの内容を完全に勘違いしている。トマト投げ祭りとかそういう感じのものだと思っているのだ。実際、小学生の男の子たちが買ったチョコを投げて遊んで親に怒られているのなどを偶然見てしまい、勘違いに拍車がかかった。この緑の髪の少女の中では、完全にチョコ投げ祭りなのである。
 チョコを投げている人が思ったよりいないので、もっといないかな? とばかりにあちこちうろうろしていた所、彼女もまた違和感の中に迷い込んでしまっていた。
「誰もいない……飛び交うチョコはどこ?」
 あれほどにぎやかだった店内に今は人っ子一人いない。普段はお行儀悪いので覗かないレジの裏や、カーテンの裏などを覗いてみたが店員もいなかった。
 その時。
「あっ、空飛ぶチョコ!」
 やっぱりいない、とカーテンの裏から出てきた彼女の目に飛び込んできたのは空中をひとりでに飛翔するチョコの群れだった。水翠はその群れを追いかけて誰もいないショッピングモールを走る。
「うー、やっ!!」
 あらかじめ脳にプログラムしていた超高速連続攻撃を発動させると、飛翔するチョコを捕まえることができた。
「捕まえた! けど、なんでもない、普通のチョコだね……」
 もう動かないチョコを手に、ハテナを飛ばす水翠だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

紅葉・智華
アドリブ・連携歓迎
【妹(f12932)と】

口調:素
方針:SPD(物理)

何やら変な気を起こそうとしてる華織にでこぴんを当てつつ、「ちょっと真面目にやろっか」と注意。

一般人が見当たらないとなれば、【選択UC】を大量展開しても大丈夫という事。儀式とかそういうのはできないけれども、怪しいものを取っ払う事位はできる。
【選択UC】で【情報収集】しつつ、その情報を逐次華織に伝える。華織に危険な真似はさせたくないけど、この場では二人で急いだほうが結果的には安全な気がする(第六感)。


紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎
【お姉ちゃん(f07893)と】

方針:WIZ(聖なる鞘)

「お姉ちゃんと二人きり……ごくり」
『違うと思うぞ』(月華・刀)
「――あいたっ」
お姉ちゃんにも注意されたし、少し真面目にやらなきゃ。なにやら刀からも何か聞こえたかもだけどきっと気のせい。

お姉ちゃんが『かばりんぐあーむず』なる小さい四足蜘蛛のようなものを使って【情報収集】するみたいだから、その情報を下に【ダッシュ】でモノを取っ払ったりする。
いちおー、耐呪詛の手袋とか、邪気を払う聖手裏剣【驟雨】もあるし、そっち方面は私ががんばろっと。



 智華と華織の姉妹もまた、誰もいないショッピングモールに閉じ込められていた。「お姉ちゃんと二人きり……ごくり」
『違うと思うぞ』
「華織、ちょっと真面目にやろっか」
 姉のデコピンに額をさする妹。妖刀【月華】の声は聞こえなかったことにし、少しまじめにやらなきゃ、と姿勢を正す。
「一般人が見当たらないってことはカバリングアームズを大量展開しても大丈夫という事だよね。儀式とかそういうのはできないけれども、怪しいものを取っ払う事位はできるかな。それじゃ、数を補うでありますよ」
「お姉ちゃん、前から思ってたけどほんとそのキャラづくりさぁ……まあいいか。わかったこと、教えてよね」
 戦場覆う四足歩行兵器CA-X-001。智華の電脳空間内の倉庫から搬出された小型の戦闘用四足歩行兵器。個々は強くないが、情報収集にはもってこいの性能を見せる。
「私たち以外にも猟兵を数名確認。それはまあいいとして……宙を浮いて移動してるチョコの箱。……青白い光を放ってるチョコの箱がいくつかあって怪しいであります」
「怪しいでありますかあ。じゃ、ちょっとそいつらダッシュで行って捕まえて集めてみるよ!」
「気を付けてね!」
 カサカサと蜘蛛めいた動きの四足歩行兵器を追いかけて、華織が駆けだした。華織に危険な真似はさせたくないが、この場では二人で急いだほうが結果的には安全のようだと第六感で察知した智華は妹を見送った。
「うわー、誰もいないショッピングモール走るの、気持ちいいー。いちおー、耐呪詛の手袋とか、邪気を払う聖手裏剣【驟雨】もあるし、そっち方面は私ががんばろっと。む、なんかそっちにいる気がする!」
 華織は飛び交うチョコの箱を撃ち落としたり、素手で掴んだりしながらショッピングカートにばしばしと放り込み、集めていく。怪異に対応した武器や手袋のおかげか、特に問題なく集められていくチョコたち。ガラガラとカートでコーナリングをキメる華織をガニガニと応援する智華の四足歩行兵器たち。
「集めてきたよ!!」
「この子のこういうところは素直にすごいと思うね……」
「お姉ちゃん、今私のこと褒めた!? ねえ褒めた!!?」
「うんうん、華織は偉いねぇ。それで、これどうしようか」
 集められたチョコの山は青白い光を禍々しく放っている。カタカタと震え、今にも動き出さんとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『デゾレ・ショコラ』

POW   :    おねがい、たべて!
自身の【体を食べて貰うという目的】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    わたし、おいしい?
【体当たり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【溶かした自身の体の一部】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    このおもい、うけとって!
レベル×1個の【情念の強さに比例した威力の】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『たべて!』
『たべて!』
『食べて―――――っ!!!』
 震えだしたチョコの山が、ワーッと飛び出した。ただのチョコだったそれらは今や怪異『デゾレ・ショコラ』と化しているのだ!!
餅々・おもち
「そんな…ちょこ、とは食べ物ではなく実は生物だったのか…??」
 おもちはチョコを食べる気満々でいたので、それが突然元気いっぱいに動き出した上、急に喋り始めたのを目にしてショックを受けてしまいます。
「ちょこなのにまつ毛が生えているなんて…」
 
戦闘中、買ったチョコが食べられなくなったと思っているので(買ったものと同じチョコか違うチョコかはお任せします)、始終落ち込みながら、「わたし、おいしい?(SPD)」に対し、ユーベルコード「ライオンライド」で【騎乗突撃】をします。
もし相手の体当たりが命中してダメージを負ってもやむを得ないものとします。もし敵が初撃を外した場合【カウンター】を使います。



「そんな……ちょこ、とは食べ物ではなく実は生物だったのか……??」
 大事に持って帰ってチョコを食べようと思っていたおもちは元気いっぱい飛び回り、しゃべりだしたチョコを目の当たりにしてショックを受けた顔をした。
「ちょこなのにまつ毛が生えているなんて……」
『わたし、おいしい? おいしいいいいいいいいいい??????』
 チョコの怪異、デゾレ・ショコラは鳴き声のような声を上げながらどろりと溶け出し、おもちにむかって溶けた体を噴射する。
「固まってる状態で食べたいのに……」
 おもちは黄金のライオンを呼び出し、液状のチョコを素早く避けながら突撃、カウンター攻撃を入れた。
『わたし、わたしいいいい』
 攻撃を受けたデゾレ・ショコラの周りから次々と他のチョコが変化し、襲ってくる。もはやどれがおもちが買ったチョコかわからない。
「むうう、俺のちょこ、絶対に持って帰るんだ!」
 おもちと黄金のライオンは、騎乗攻撃を繰り返して怪異チョコたちを倒していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

紅葉・智華
アドリブ・連携歓迎
【妹(f12932)と】

口調:素(キャラ作り不評の為)

さて、ここが正念場かな。恐らくだけど、一度受けてしまうと危ない気がする(第六感)から、【選択UC】で攻撃を【見切り】、確りと回避する。

「華織、そっちは大丈夫?」
「オッケー。んじゃ、このまま仕留めよっか」

避けつつ、アサルトウェポン『刹那』で連射(2回攻撃,クイックドロウ)しつつ、近いものは銃身についてる銃剣で斬ったり刺したり(串刺し)する。

「喋るチョコって時点で物騒だから、静かにしてもらおっかな」


紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎
【お姉ちゃん(f07893)と】

「チョコが喋る……シュール!」
『ほんとに聴こえてないのか? 聴こえてないフリだよね?』(月華)
何やら刀から聞こえた気がするけど、刀が喋る訳がなし。(思い込み)

当たるとロクな事にならないって【選択UC】が告げているから、動きを【見切り】、避けながら聖手裏剣【驟雨】,妖手裏剣【炎蛇】(属性攻撃)を放り投げる(投擲)。

『あれ、使わないのか?』(月華)
「数が多いからネ」
『やっぱ聴こえてるだろ!?』(月華)

――やっぱ刀から何かが聴こえる気がするけど、絶対に気のせい。



『ほんとに聴こえてないのか? 聴こえてないフリだよね?』
「チョコが喋る……シュール!」
 先ほどから月華が話しかけてくるのだが、華織は聞こえないふりをし続けている。刀が喋るわけないし。チョコは喋ってるけど、刀は喋るわけないじゃない。ねえ?
 二人がカート一杯に集めてきたチョコは、ふわりと浮き上がり泣きわめきながら居合わせた猟兵を攻撃しはじめていた。
「さて、ここが正念場かな。華織、そっちは大丈夫? 恐らくだけど、一度受けてしまうと危ない気がする」
 すでに戦いを繰り広げている猟兵の様子を見て、智華が声をかける。
「当たるとロクな事にならないって私の天性の超直感も告げてるよ。いつでもいける」
「オッケー。んじゃ、このまま仕留めよっか――!!」
 飛び交うチョコレートの群れの中に姉妹は飛び込む。
『わたしをたべてえええええ、わたし、おいしいいいいいいいい????』
「喋るチョコって時点で物騒だから、静かにしてもらおっかな――見えた!」
 智華はチョコの動きから未来を計算したかのように対象の攻撃を予想し、回避し連射する。二階攻撃、クイックドロウ。手にするのはアサルトウェポン『刹那』。銃身下部全体が近接武器という斬新なライフルだ。間合いの近いチョコは銃剣で斬り払い、刺す。ドロドロに溶けたチョコが銃剣に一刀両断され、びちゃびちゃと床に飛び散る。
「もったいないなあ、食べ物は大事にしないといけないのに。化けて出ちゃうよ。あ、今化けて出て来てるのか」
 華織は眉を顰めながらも見切りでチョコの攻撃を避けながら聖手裏剣【驟雨】と妖手裏剣【炎蛇】を投擲し、撃ち落とす。
『あれ、使わないのか?』
 投擲武器ばかり使う華織にまた月華が話しかけてきた。
「数が多いからネ」
『やっぱ聴こえてるだろ!?』
「気のせい。絶対に気のせい」
「さっきから何ブツブツ言ってるの?」
「なんでもないよ、お姉ちゃん」
 背中合わせにお互いを護りながら戦う姉妹の足元に、チョコの箱の山とチョコの水たまりがどんどん増えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

十字路・冬月(サポート)
 「どんなダンスが好き?あたしは何でもどんとこいさ!」
 隙あらば踊ろうとします。一人でも勝手に踊っていますが、できれば他の人とも踊りたい。

 心の声は保護者的存在(多分男性)の、いわゆるイマジナリーフレンドです。
 難しいことを考えることは苦手ですが、心の中で会話することで解決策を見出すことがあります。

 物欲はありませんが食欲はあります。料理はできません。
 子供も大好き。

 でも戦闘は苦手。負傷者の救出とか、皆との連絡役とかやりたい。
 それでも心のオカンに励まされつつ、誰かを守るために逃げはしません。
 
 他はお任せします。アドリブ歓迎!


鞍馬・景正(サポート)
※サポート不要の場合は却下でお願いします。

「戦働きこそ武士の本領――参る」

◆キャラ指針
サムライエンパイア出身。
実直で真面目な性格の青年武士。

どんな敵にも怯まず、侮らず。全力を尽くして対峙します。

本人の性格的に真っ向勝負を好みますが、必要なら他猟兵の支援に徹したり、一般人がいれば救助や保護を優先します。

◆戦闘
接近戦では剣術や組討、遠距離なら弓を使用。
羅刹の【怪力】と、武術稽古で培った【見切り】を活かした戦法が得手。

状況によって味方や一般人を【かばう】盾となったり、愛馬に跨って【騎乗突撃】もします。

UCは相手に応じて適切なものを。

◆備考
アドリブ、連携歓迎。
悪事や不正、他猟兵への迷惑行為等はNGで。



「どんなダンスが好き?あたしは何でもどんとこいさ!」
「踊りは門外漢です。戦働きこそ武士の本領――参る」
 飛び交うチョコの群れに立ち向かうのは十字路・冬月(人間のスカイダンサー・f24135)と鞍馬・景正(言ヲ成ス・f02972)だった。
『踊りの誘いは相手を見てするんだよ?』
「誰とだって踊れば仲良くなれるんだって!」
 心の声にたしなめられながらも、冬月は踊りだす。
『わたし、おいしいいいいいい??????』
 体当たりと溶けたチョコの攻撃を次々としながら殺到してくるデゾレ・ショコラを、冬月は空中を蹴る多段ジャンプでかわしながら華麗なダンスを見せた。
「ほう、詳しくはないが見事なのはわかります――」
 空中を舞い踊る冬月を見送り、景正も動いた。
「吹けども散らぬ花あれば――哀れを知らぬ塵風とならん」
 景正が己の纏った甲冑を、乗騎の鎧に変形して騎乗。地面を数度蹴り、すさまじい勢いと速さでデゾレ・ショコラたちの攻撃をいなす。鎧の上からつがえた弓、虎落笛を引き絞り矢を放つと次々と浮遊するデゾレ・ショコラが撃ち落とされる。
『ほらほら、踊ってばかりいないで、君も戦わなきゃ』
「ううん、どうにも戦闘は苦手だよ……でもそうも言ってられないね。可哀そうだけど、生き物じゃなくてよかったかも」
 冬月は多段ジャンプをしながら、体当たりをしてくるデゾレ・ショコラたちをレガリアスシューズであしらった。
『わたし、わたしいいいいい』
『おいしいでしょおおおおおお??』
 さすがバレンタインフェアといったところか、チョコの怪異たちは途切れることがない。
「どんなにおいしいものであっても無理やり食べさせるものではないですよ。物に戻って食べられるのを待ってください」
 景正は近距離のデゾレ・ショコラを裏拳ではたきおとし、向かってくる個体や溶けたチョコは濤景一文字で切り伏せる。それはまるで剣舞。
 冬月と景正の戦いのダンスは向かってくるデゾレ・ショコラがなくなるまで続いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

戦刃・ミュート(サポート)
 人間のサイキッカー×ウィザード、22歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?)」で寡黙め。独り言のときは饒舌です。
なぜなら人見知りだから

なるべくやばそうな威力の高い攻撃を防御せず覚悟で受けてカウンターで逆転魔術を使います
ワンセットで捨て身の一撃です
近くに危険に晒されてる仲間とか一般的その他がいればかばって攻撃を受けます

…私は誰かを傷つける奴が嫌い。誰かに傷つけられるのが嫌い。誰かを傷つけるのが嫌い。
私や私が好きな人を傷つけた奴だけを私は殺す。
「私の戦いは全て…最低から始まる逆転魔術(リヴァーサル)」



『おねがい! たべてえええええええ!!!』
 戦刃・ミュート(人間のサイキッカー・f00240)は口に向かって飛んでくるデゾレ・ショコラを見据える。
「サイコキネシスに似てるけど、これはそうじゃないんだろうね。食べられたいの? だったら人を傷つけてはだめね。そんなに勢いよくぶつかられたら痛いに決まってる。痛いのは嫌。誰だって嫌に決まってるの。でも、来なさい。その代わりここから先は、手加減できない」
 チョコがミュートの顔に当たる瞬間、ミュートの体が動いた。売り場に刺さっていたバレンタインフェアの旗で、箱を叩き落としたのだ。
「……私は誰かを傷つける奴が嫌い。誰かに傷つけられるのが嫌い。誰かを傷つけるのが嫌い。私や私が好きな人を傷つけた奴だけを私は倒す。私の戦いは全て……最低から始まる逆転魔術(リヴァーサル)。私に嫌いなことをさせたのだから、最後までつきあいなさいね?」
 次々と飛んでくるデゾレ・ショコラを、ミュートは旗で叩き落とし続けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

白匣・覚醒(サポート)
 怪奇人間の猟奇探偵×四天王、31歳の男です。
 普段の口調は「シロベヤ(私、君、呼び捨て、言い捨て)」、演技時は「KP(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。

存在が密室です。白い部屋です。
KP時の口調でお願い致します。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「君達は目覚めた。ここは真っ白な部屋だろう」
 男が一歩歩を進める。その言葉は絶対的なルールを持って響く。
「今までいたはずのショッピングモールは赤や桃色の心臓を模した記号に溢れ、はたまた愛で溢れていたはずだが――一瞬、そのまつ毛に彩られた瞳で瞬きした間に時間がこのモールの終わりまで吹き飛んだとでもいうのでしょうかねぇ?」
 白い部屋は男。白匣・覚醒(密室探偵・f22856)の足元から伸びて広がっている――。
『おねがい、たべて』
 デゾレ・ショコラたちは男に殺到するが――。
「それならば運がよかったのかもしれませんね。ここはユウデヱシイ蔓延ル白イ密室。迷い込んだものを啜りたくて、棲み着いたモノは手ぐすねを引いているのですから――」
 男が手を広げると部屋の中の空間は壁と同じ色に光り――。元に戻った頃には男だけが一人立っていた。
「ふう……甘い煙です。当分はこのフレェバァになってしまいそうですね」
 ふかしたキセルからは甘い甘いチョコレヱトの香りがした。

ーーーーーーー
 デゾレ・ショコラの消えたショッピングモールは一瞬にして元のにぎやかさを取り戻した。
 人々は、再び商品を買い、満足して帰る。願わくば今日買われたチョコレートがすべて正当な相手に食べてもらえますように。誰ともなしに、そう思った。
 

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月17日


挿絵イラスト