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銀河帝国攻略戦⑤~転換強襲

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「ヘロドトスの戦い、お疲れ様でした!
 これによって、銀河皇帝によって封印されていた遺失技術・ワープドライブが復活したわね」
 集まった猟兵たちに、ポノ・エトランゼ(エルフのアーチャー・f00385)が言う。
 スペースシップワールドに点在する人々が、再び手と手を取り合うことができるようになった。
 戦力の面からみても、これからの人々の交流の面からみても、喜ばしいことである。
「皆さんとミディアさんの呼び掛けを受けて、宇宙船の人々は、銀河帝国への抵抗の意志を早期に固めて、解放軍に合流するべく戦いの準備を始めたみたいね」
 だが、銀河帝国が、この状況を黙ってみているわけではない。
「銀河帝国は、解放軍の戦力となる前にスペースシップの撃破を行うべく、各所に戦艦をワープアウトさせているわ。
 これら宇宙戦艦の一つを、皆さんに対処していただきたいの」
 掲示された作戦はこうだ。
 グリモアベースから直接、敵の戦艦に転移した猟兵たちが、戦艦内の敵を撃破していくもの。
「敵を撃破し、戦艦の破壊。とてもシンプルだけれど、敵数は多いから気を付けて」

 強襲する猟兵たちを迎えるのは、クローンライダーだ。
 スペースシップの撃破のため戦闘準備は万端であり、士気は高い。
 宇宙空間や広い場で宇宙バイクを駆る敵だが、今回は艦内ということで、肉弾戦特化となっている。
「宇宙バイクを変形させて、纏うように騎乗しているの。
 機動力は活きていると考えて頂戴。
 ――それじゃあ、準備はいいかしら?」
 そう声をかけるポノは、猟兵たちの頷きに応じ、転移を行う。

●銀河帝国・宇宙戦艦内
 スペースシップを襲撃しようと、艦内は多くのクローン兵が行き交っている。
 小型戦闘機発着所の隅に降り立った猟兵たちは、素早くその身を隠す。
 幸い、戦闘機は数少ないが全機ハンガー内にあるようだ。
 猟兵たちの近くに奥へと続く通路があり、内部から挟撃で強襲を行うことも可能そうだ。


ねこあじ
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。


 ねこあじです。
 宇宙バイクを変形させて、近接格闘モードとなったクローン兵との戦いとなっています。
 どうぞよろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『クローンライダー』

POW   :    スペーススタンピード
単純で重い【宇宙バイクによる超加速突撃】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    インペリアルライド
自身が装備する【帝国製宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ   :    サイキックバリアモード
対象の攻撃を軽減する【サイキックバリアモード】に変身しつつ、【宇宙バイク搭載の機銃】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ビスマス・テルマール
貴方達何かに……この世界の人々が紡いだ文化や文明、そして世界その物の有り様を

潰させませんっ!
通りすがりのなめろう猟兵として、貴方達を一人残らず破壊しますっ!

●POW
トリニティ・チルドナメロウで
防御力重視で発動


冷やし孫茶バリアを『盾受け』しつつ展開し突撃、基本はアームドフォードで『誘導弾』をばら蒔き、なめろうフォースセイバーの『投擲』のコンボを『早業』併用で行い

敵のPOW攻撃には冷やし孫茶バリアとディメイション・チョップスティックで『盾受け』と『武器受け』併用で受け止め
『零距離射撃』と『早業』と『2回攻撃』の併用でカウンター

追い討ちに冷凍クロマグロソードで『投擲』

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


満月・双葉
賑やかですね…命の乱舞ですか。

他の猟兵との連携を重視
地形を把握し死角を利用、援護射撃で撹乱して敵を掃討しやすい環境を作ります

忍び足や目立たぬ動きで騙し討ち、早業による残像、多彩な攻撃で翻弄していきます
桜姫から衝撃波で薙ぎ払い、大鎌への変形で吸血し、生命力を吸収する2回攻撃を放ちます
パパ直筆の御札からは恐怖を与える呪詛、同士討ちを誘発する催眠術
薔薇の涙を投擲し傷口を抉り
大根で串刺し
スナイパーを用いお兄ちゃんの銃で遠くからまたはゼロ距離で射撃

敵の攻撃は第六感や野生の勘で見切り、見切れないものは盾受けや武器受け、オーラ防御で防ぎましょう。
敵を盾にして別の敵の攻撃を受け、防御も数減らしに役立てましょう


フォートナム・メイソン
レー君(f04534)と参加

わーい、いっぱい暴れるよー!
たくさん壊したらいっぱい褒めてね!

ワープしたら戦闘機や荷物などの影【地形を利用】【追跡】し、敵が多く戦闘しやすい場所を探す
場所を見つけたら、【怪力】【鎧砕き】【力溜め】[グラウンドクラッシャー]で敵を倒しつつ、
更に地形を自身の戦いやすいように【破壊工作】
可能なら明かりも壊し、【地形を利用】しつつ【暗視】持ちである自身の有利を築く

大体殲滅したら戦闘機や砲台も【怪力】【鎧砕き】【力溜め】【破壊工作】【捨て身の一撃】[グラウンドクラッシャー]
で破壊

たーのしー!えへへ、部品とかも集めて後で何か作ろうかな?

※【野生の勘】が働いたら本能に従い行動する


レガルタ・シャトーモーグ
フォム(f06179)と同行

作戦は了解した
クローン兵及び戦艦の破壊、作戦を開始する

レー君呼びには不満そうな視線で無言の抗議

戦闘機を盾に隠れながら奥へ突入
敵の数が1体なら、フォムと視線で合図して鈴蘭の嵐で挟撃を仕掛ける
もしくは背後から【暗殺】
反撃された場合は戦闘機に隠れ、敵の攻撃で施設の破壊を誘発を狙う

手近な所にクローン兵が居ないなら、【破壊工作】で一番高そうな装備の戦闘機を思いっきり破壊
その破壊に釣られて増援が来れば丁度いい
ただし、一度に3体以上の敵が出てくる場合、此方に同数以上の猟兵が居ないなら、一旦戦線を下げる
戦線を下げる際は、足止めを兼ねて【破壊工作】

さて、思いっきりやってやるか


皐月・灯
タイミングを見計らい、他の猟兵と合わせて攻撃を仕掛けるぞ。

あの機動性は確かに面倒だが……近接格闘モードってヤツなら話は別だ。
なんたって、オレの間合いに自分から入ってくれるんだからな。

敵の攻撃の予備動作をしっかり【見切る】ぜ、射線上には立たねー。
そしてこっちの攻め手だが……
こいつらの戦闘力は宇宙バイクに依存してる部分がデカいよな。
オレは《轟ク雷眼》で【属性攻撃】するぞ。
迸る轟雷で宇宙バイクの回路をショートさせて、システムを狂わせるんだ。
出力が足りなきゃ、【全力魔法】も乗せてやる!

「そんな玩具で、オレの拳とアザレア・プロトコルに勝てるかよ」


ゾシエ・バシュカ
大きな戦いの、第一歩。油断せずに勝っていきましょう。
……行かないんですか?
(単純に突撃するつもりですが、挟撃を狙うなどで足並みをそろえるならあわせます)

敵に機動力があっても、狭い場所でそれを生かすならヒット&アウェイしかないので。
つまり、同時に相手にしなければいけない相手は常に少数です。(地形の利用)
黒剣(蛇の剣)を右手に構えて敵陣に斬りこんで囮になります。
多少の手傷は激痛耐性と生命力吸収で気にしません。
敵の意表をついて影の中から漆黒の『魂削ぎの剣』を引き抜いて斬りつける。
アーマー無視で精神を刻んで動きを止め、自分か仲間にトドメをさしてもらいます。

アドリブ・連携歓迎です。


ミニョン・エルシェ
SPD
バイクとはいえ、相手も騎兵。柄にもなく熱くなってしまいそうです。
自分のとる行動は味方にも共有しておき、連携を取って各個撃破したいところです。

敵の動きを観察しつつ、仲間と呼応して応戦し、
隙があれば天井に鉤縄を掛け、
【ロープワーク】【踏みつけ】【空中戦】で敵集団の背後に抜けます。
背後に抜ける事に成功したら【万里走破・如煌星】で騎乗戦に移ります。
「行きますよ、如煌星。頼りにしています。」

背後から突撃を仕掛け、鎧無視攻撃で一気に貫いてやり、
攻撃したらヒット&アウェーで挟撃の体勢を保ちます。
敵の格闘戦や銃弾は軍配での武器受けで防ぎ、
相手が攻撃で体勢を崩したところで槍のカウンターを繰り出します。


河原崎・修羅雪姫
「クローンライダー、動く前にやっつけちゃいましょぉ?」

物陰から奇襲。
ライダーたちがバイクに騎乗する前に、
地上撃破を狙う。

私も愛用の巨銃【20mm口径リボルバー・フリークスハンター】で攻撃に参加。
【特殊弾】爆烈弾で燃料タンクを狙って一気に複数機を破壊しちゃうわぁ。

ライダーが騎乗して
●インペリアルライド変身したら、
脚部を狙って【特殊弾】(徹甲弾)の【2回攻撃】&【鎧砕き】で攻撃。
近接型のキモは機動性。
それを徹底的に奪うことにより、仲間の格闘攻撃を援護する。

敵の攻撃は、【拠点防衛】【激痛耐性】で耐え、
フォトン・バリアー&UCでかわす。


一駒・丈一
さて。
微力ながら、戦線の末席に加えさせて頂こう。

集団戦ならば、
俺が最も得意とするところだ。
敵が機動力重視であれば、俺もSPD重視で立ち回ろう。

『早業』を駆使し、素早く手持ちの装備である妖刀『介錯刀』を抜き放ち
UCの『罪業罰下』を繰り出し、視界内の敵を切り伏せる。

また、敵の攻撃は、可能な限り『見切り』ながら敵陣中に踏み込もう。
敵の機動力が勝るか、俺の刀裁きが勝るか、いざ勝負と行こうじゃないか。

可能な限り、味方とも連携して動く。
(アドリブや掛け合いは歓迎)

艦内とはいえ、
こういう宇宙空間での生活は苦手でね。
早めにケリをつけようじゃないか。


ジャハル・アルムリフ
宙の上で騒がしい話だな
ゆっくり星見もしていられんか


その場に居る他猟兵との連携も意識
戦い易くなるならば
庇うも、死角の敵を討つも厭わず

……面妖な乗り物だな

要は鋼鉄の馬――のようなものだろう
暴れるならば引き倒してくれよう

脚力活かして駆け【怨鎖】にて攻撃
繋いだ鎖を引き、他の個体へとぶつけ
他猟兵への攻撃を阻害する
また、超加速攻撃への妨害としても行えるよう
鎖を繋いだ個体が斃れれば次の個体へ
結界の様に巡らせ使う

庇う際は防御を活かし、激痛耐性で耐える
だが、手土産もなしに帰らせる心算はない
カウンターで一撃でも返してやろう


アメリア・イアハッター
帝国製宇宙バイク!
結構量産されてるのかしら
ふふふ、同じ宇宙バイク乗りとして、挑戦しないわけにはいかないね!

・方針
戦闘機自体を破壊しようとする人や、通路を通って挟撃しようとする人がきっといるはず
自分は真正面からあたり、陽動として味方が行動しやすいように

・行動
味方が戦闘機を攻撃、先制攻撃、奥の通路へ移動のどれかの行動をとった後、UC【Air Heart】使用
敵と同じく高速近接格闘モードに変形し、正面から突撃、陽動を行う
基本は殴ったら引き、蹴ったら引きのヒットアンドアウェイ方式で敵を引きつけることに専念
攻撃よりは回避を重視
宇宙バイクの速度を活かしてどんどん動こう!

さぁ、仲間のかっこいい攻撃がくるぞ!


ファルネーゼ・アトラス
凄いですね、エチカ
大きな鉄の船が空を飛ぶなんて…
星も直ぐ近くに見えると聞きますから、とても楽しみですね
…はっ、申し訳ありません
戦の前に燥いでいる暇はありませんでした
御安心下さい
誰も倒れる事のなきよう、全身全霊を以ってサポートさせて頂きます

猟兵の皆様への支援は惜しまず
後方にて、クローンライダーと戦い、傷付く猟兵達を【シンフォニック・キュア】で回復
少しでも多くの方々の耳に届くよう、皆様への鼓舞に繋がるよう高らかに歌い上げます
――エチカ、貴方もファルに力を貸して下さい

敵の攻撃は第六感を用いる事で回避を試みます
回避が叶わずともオーラの守りもあります
痛みだって、多少は我慢出来ます
ファルは強い子ですから!


ステラ・ハシュマール
※チーム【火と油の祭典】で行動します。

さぁて、戦争の始まりだ。気張っていこうかミーちゃん。
援護は任せてね。
バウンドボディで跳ね回り、自身の可燃性体液を塗りつけようとする三川を、血弾螺旋銃で援護するよ。
三川が無事ライダーたちに塗りたくったなら僕の出番。ブレイズフレイムで、それに着火。生きたまま焼かれてしまえ。

「即興ですけど、ワタシとミーちゃんの合作。気に入っていただけましたか?フフフフ……」

※アドリブ歓迎


三川・菖蒲彁
※チーム「火と油の祭典」で行動します。

皆が命がけで戦っているのに私だけ安全圏から出ないなんて‥流石の私もやるときゃやりますよー!

人形「あの三川がやる気になってる!これは違う意味でやばいんじゃないか?」

あのライダー達にバウンドボディーで体当たりしつつ私の聖す‥可燃性体液を塗ります!普段こんな事はしないけど今回だけ!
後はステラちゃんが火を着けてくれれば!

人形「行ってこい三川Good Luck」

「そもそもタールに可燃性は無いけれど私は炭鉱育ちのブラックタールですから!」


ルビナ・ベイビーブルー
みんなで集まって、帝国に立ち向かうんだもんね!
帝国の戦艦に邪魔はさせないよー! 私もお手伝いするね!

ひえー、クローンライダー、めっちゃいるし!
一人でたくさん倒すのは難しそうだから、私は近くの人たちの援護をしようかな。
敵に囲まれたり、行く道をふさがれている人を見つけて助けるよ。
仲間の道を切り開くことを最優先にするね。

『冷めない夢こそ乙女の特典』を使って、メカ羊さんたちを呼び出すね。
羊さんがクローンライダーに集団で襲い掛かっているうちに、敵に近づいて間合いを詰めるの。
薙刀が届くところまで近づけたら、なぎ払いをかけて蹴散らすよ。

大丈夫かな? この敵は私が引き受けたよ。さあ、最後まで頑張ろう!




 ハンガー内に並ぶ小型戦闘機を見て、ファルネーゼ・アトラス(星謡・f06256)が星の聖獣エチカへと語りかける。
「凄いですね、エチカ。大きな鉄の船が空を飛ぶなんて……。星も直ぐ近くに見えると聞きますから、とても楽しみですね」
 ハッと気付く。
「申し訳ありません」
 戦の前にはしゃいでいる場合ではなかった、とファルネーゼ。
「大きな戦いの、第一歩。油断せずに勝っていきましょう」
 頷き言ったゾシエ・バシュカ(蛇の魔女・f07825)は、猟兵たちの様子に気付く。
「……行かないんですか?」
 呟きながら皆の視線の先へと目を向けた。よく見れば、脱出艇が無いのに気付く――。
 今いるハンガーには、宇宙バイクは何体かあるようだが、戦艦の規模から考えて、あと一か所ほど発着所があるのだろうと予測された。
 仕切られた壁は高く、だが遥かに高い天井は全体的に吹き抜けとなっているようだ。恐らくは、繋がっている。
 ならば、と。
 やることはそれぞれ明確に決まっていたので、打ち合わせは一分と立たず。猟兵たちは動き出す。
「作戦は了解した。クローン兵及び戦艦の破壊、作戦を開始する」
「わーい、いっぱい暴れるよー! たくさん壊したらいっぱい褒めてね!」
 また後で! と言って、フォートナム・メイソン(ロケットわんこ・f06179)とレガルタ・シャトーモーグ(屍魂の亡影・f04534)が戦闘機を盾に隠れながら、奥へと向かう。
 二人の援護、陽動にあたるのはビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)とアメリア・イアハッター(想空流・f01896)だ。ファルネーゼはビスマスに続くように駆けた。
 ゾシエと皐月・灯(灯牙煌々・f00069)が奥へ続く通路へと入ったのを見送り、次のハンガーを五人が目指す。


 戦闘機近くの敵を、背後から近寄ったレガルタが暗殺する。
 音を立てないよう、敵の体を少し支えた後に床へと落としたレガルタを追い抜いて、フォートナムが近くの戦闘機に向かって、ガジェット:ウォードッグ001を振り上げた。
「いっけぇー!」
 ロケット噴射でブーストされた強い一撃で戦闘機を叩くと同時に、ビスマスのディメイション・なめろうブレイカーから誘導弾が放たれる。
 周辺地形をも破壊する一撃と、誘導弾に加え、なめろうフォースセイバーの投擲を受けた戦闘機は大きな音を立てて破壊される。
 刹那、向こうからも上がる爆破音。
「なっ、なんだ!?」
 ハンガー内へと出てくる敵と同時に警報が鳴り響き始めた。
「空を駆けるわ! エアハート!」
 エアハートに騎乗したアメリアが突っ込んでいく。
 その速度に身を任せながらエアハートを高速近接格闘モードへと変形させたアメリアは、推進力に任せ蹴撃を放つ。
 薙ぎ払うように弧を描き方向転換をしたアメリアが、旋回し敵をひきつけていく。
「敵襲!」
 敵の高らかな声に、階段を駆け上がるビスマスから誘導弾が放たれる。
「貴方達何かに……この世界の人々が紡いだ文化や文明、そして世界その物の有り様を、潰させませんっ!」
「迎え撃て!」
「通りすがりのなめろう猟兵として、貴方達を一人残らず破壊しますっ!」
 その間にもレガルタの破壊工作は進み、次の戦闘機は爆破された。
「やったね、レー君!」
 喜ぶフォートナムの呼び掛けに、レガルタは不満そうな視線で無言の抗議を示したのちに駆けた。
 光線銃が後を追うように放たれたのだが、爆破に煽られ倒れた戦闘機へと誤射されていく。
 フォートナムがグラウンドクラッシャーで足場を次々と作っていけば、そこはスクラップの山となった。
 その時、本能的にハンマーを振り上げたフォートナムへ、ブーストされた一撃が叩きこまれた。
 駆動するエンジン音が耳を劈く。
「……チッ」
 下半身を鎧装のように宇宙バイクを纏うクローンライダーが舌打ち、空中で身を捻り蹴撃を放つ。
 柄でいなしながらも、蹴り飛ばされたフォートナムの目に鈴蘭の花びらが広く舞い攻撃されゆくのが映った。
 ビスマスが光線銃を冷やし孫茶バリアで防御し、誘導弾を放ちながら階段を駆け上る。
 ひとつの誘導弾が天井付近に着弾し、ビスマスは見上げた。
 宇宙バイクを変形させ、降下するクローンライダーの姿に挟撃に向かう二人へと警戒の声を放つ。
「ゾシエさん、灯さん、来ます!」
 高度を取るビスマスとファルネーゼの眼下。
 サイキックバリアモードへと変形させ誘導弾を回避するクローンライダーへ、地平を飛ぶように接敵するアメリアが殴り飛ばしていた。
 ファルネーゼが高らかに歌い上げ、シンフォニック・キュアで猟兵たちを癒していく。


 戦闘機の破壊される音を捉えたのち、警報が鳴る。通路を駆けるゾシエと灯が行き交う敵に発見された。
「侵入者だ!」
 しかし二人の速度は落ちず、長く雑多に物が置かれた一本の路を駆けていく――勝算があった。
 三体の敵兵。うち二体が既に宇宙バイクを変形させ掃射態勢へ移行するところだ。
 機銃がこちらを向く前にと駆ける速度を上げたゾシエが蛇の剣を右手に構え、敵陣へと斬りこんだ。
「……こいつ!」
 横一文字に斬り払ったゾシエに敵兵の肘打ちが放たれるが、上手く間合いがとれなかったのだろう。ダメージは少なく、ゾシエはそのまま前へと進む。
 その時、間近の敵懐へ入った灯が強く踏みこみ敵胴へと拳を打つ。
「アザレア・プロトコル3番――《轟ク雷眼》!!」
 拳で叩きこんだ術式が、迸る轟雷となり顕現する。
「ぐああっ!?」
 雷光が発生するなか、灯が更に魔力を叩きこめば宇宙バイクはショートし、クローン兵もまた弾けるようにして壁へ激突した。
「あの機動性は確かに面倒だが……近接格闘モードってヤツなら話は別だ。
 なんたって、オレの間合いに自分から入ってくれるんだからな」
 灯の言葉に頷くゾシエ。
「敵に機動力があっても、狭い場所でそれを生かすならヒット&アウェイしかないので。
 つまり、同時に相手にしなければいけない相手は常に少数です」
 ――刹那。
「ゾシエさん、灯さん、来ます!」
 降ってきた声に上を見上げれば、クローンライダーが降下の勢いに任せた単純で重い一撃をゾシエに叩きこんできた。
 床に叩きつけられたゾシエは咄嗟に転がり、敵の追撃を避ける。
「喰らえ、『魂削ぎ』」
 手を着く床の影から、ゾシエは魂削ぎの剣を引き抜き斬り上げれば、精神を傷付けられた敵が止まる。呻き声をあげることすら叶わない。
 瞬間、ぐらりと敵が揺れた。
 ビスマスの投擲を受けた敵兵が倒れる。
「大丈夫か?」
 向かってきた敵を一体倒したのだろう、雷気を今だ纏う灯が立つゾシエへと声を掛けた。
「大丈夫です。進みましょう」
 シンフォニックデバイスで拡声されるファルネーゼの歌声が二人へと降り注がれ、傷を癒していく。
 そう駆けないうちに、ハンガー上部へと進撃してきたアメリアたちとともに数多くない敵を倒していく。
 左翼ハンガーから爆破音。
 残る戦闘機を破壊工作してきたレガルタとフォートナムだ。良い爆弾が手に入ったのだろう。
 誘爆が起こり、左翼ハンガー及び、ハンガー中央通路は赤ライトが点滅するなか自動閉鎖されようとしていた。


 猟兵たちが到着した場から見て、右。
 右翼ハンガーは広大であり、小型の脱出艇が幾つかと多くの宇宙バイク。
 五人がそれぞれに身を隠した瞬間に少し遠い破壊音が場に届く。
「クローンライダー、動く前にやっつけちゃいましょぉ?」
 河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)が巨銃・20mm口径リボルバー・フリークスハンターを構え、爆烈弾を撃ち放った。
 燃料タンクへと着弾するのだが、爆弾が撃ちこまれたようなものだ。
 船が揺れるほどの爆発。
 轟音と爆風、熱気が吹き荒れるなか警報が鳴り響く。
「敵襲か!?」
「すぐに迎撃態勢を!」
 声とともに、強い換気が為され熱気と黒煙が天井へと吸い上げられていった。
「行きます!」
 それを追うように、特製鉤縄をやや前方の天井へと放ったミニョン・エルシェ(城普請術師・f03471)が跳ぶ。
 突出してきたクローンライダーを踏み台に、更に前へと跳躍した。
「賑やかですね……命の乱舞ですか」
 鳴り止まぬ警報、敵陣の声に満月・双葉(星のカケラ・f01681)がミニョンを援護すべくお兄ちゃんの銃で撃ちながら呟く。
「な、なんだ!?」
 踏み台にされたクローンライダー三体が宇宙バイクを変形させた。
「さて。微力ながら、戦線の末席に加えさせて頂こう」
 そう言った一駒・丈一(金眼の・f01005)が介錯刀を一弾指に抜き放ち、一閃する。
「これにて終いだ。余罪は地獄にて禊がれよ」
 罪業罰下に敵兵たちが切り伏せられる。
 この時、黒煙が完全になくなり、ハンガーが見渡せるようになった。
 脱出艇がひとつ、付近の左右、ハンガー上部にあった宇宙バイクが破壊されていた。
「行きますよ、如煌星。頼りにしています」
 およそ対岸ともいえる位置。頑健な馬鎧を装備した神馬『煌星』に騎乗したミニョンがクローンライダーたちを挟撃する。
 突撃に鐵貫がクローン兵の鎧を砕き貫き、如煌星の重い蹄が胴を強く穿った。
「散開!」
 敵兵が声を上げ、悲しいかな歩兵となったクローン兵、まともに宇宙バイクを駆る兵が少数――そして、近接モードへと移行するクローンライダーが猟兵たちに突撃してくる。
「……面妖な乗り物だな」
 ジャハル・アルムリフ(凶星・f00995)が呟き、脚力を活かし駆けた。
「要は鋼鉄の馬――のようなものだろう」
 真っ向から突撃してくるクローンライダーを寸前に回避するとともに腕を振った。
「暴れるならば引き倒してくれよう」
「――がっ!?」
 言葉通り、黒く染まりゆく血で編まれた鎖に囚われたクローンライダーが強く仰け反り床に叩きつけられた。
 その間にも近くをすり抜けようとした敵兵二体へ血の雫を命中させたジャハルは、数多の手綱を手にしたようなものだ。
 強靭な体が引きずられることはなく、びくともしない。
 丈一もまた突撃してくる敵兵一体を狙い、衝突寸前に腰を落とし斬り上げる。
 そのまま己に課せらた因果を一時的に逆転させ、横薙ぎに払えば一刀のもと視認した敵兵たちに攻撃が下った。
「何事か!?」
「敵襲か!」
 向かい側から新たな敵兵。
 対岸のハンガー上部から飛び降りたクローン兵が、吊られた宇宙バイクへと騎乗しこちらへと向かって来ようとしている。
 着地に反重力が働いているのか、やや緩やかな落下だ。
「まだいるのねぇ」
 新たな特殊弾を巨大リボルバー銃に装填する修羅雪姫。
 先頭の一体がインペリアルライドする瞬間を狙い、脚部へと徹甲弾を続けて撃つ。
 衝撃に飛ばされたクローンライダーは、後続の敵兵たちに接触し、巻き込む大事故を起こした。
 敵たちの機銃が放たれ、猟兵たちを撃ち貫く。
 回避する者、庇う者――だがこの攻撃は敵の寿命も削る。掃射は直ぐに終わり、ブーストされる駆動音が響いた。
 ミニョンが旋回するように駆けるのを、真横からクローンライダーが体当たる。
「……ッ!」
 鞭うつ衝撃ののち、壁に叩きつけられるミニョンと如煌星。そして銃口を向けるクローンライダー。
 その時、忍び足で肉迫する双葉が桜姫で目標敵を起点に周囲を薙ぎ払い、赤黒い大鎌へと変形させ刃の戻りを加速させた。起点から終点へ。
 一周した一閃は敵の生命力を吸い取り、過去の命を刈り取る。
「あまり、じっとしていては危険なようです」
 そう言って双葉が振り向き様に、お兄ちゃんの銃を敵兵へと向けた。
 的確な狙いで撃つ。


 閉鎖されゆく扉ひとつを潜り抜け、猟兵が走る。
「先に行くね!」
 アメリアがエアハートで駆け、右翼ハンガー上部から躍り出た。
 反重力装置が働いてエアハートを捉え、着地するや否や高速近接格闘モードへと変形させてアメリアが間近の敵を殴りつける。
 瞬発からの加速に身を乗せ、周囲の状況確認。
 破壊された一艇と宇宙バイク、やや孤立している猟兵と――こちらは心配ないだろう。
 灯が駆けつけていく。
「そんな玩具で、オレの拳とアザレア・プロトコルに勝てるかよ」
《轟ク雷眼》を全力魔法で叩きこんだ敵から、轟雷が広く迸り、密集しつつあった敵兵力を次々に落としていく。
「合流しました! 皆様、大丈夫ですか?」
 癒し手であるファルネーゼが到着し、シンフォニック・キュアで癒していく。
「――エチカ、貴方もファルに力を貸して下さい」
 星の聖獣エチカが、呼応するように鳴いた。
 聖痕の光が溢れ、ハンガー内に星の光の如く舞い広がっていく。
「撃てぇぇぇ!」
 その時、掛け声とともにファルネーゼに向かって機銃が掃射されるのだが、前に出たビスマスの冷やし孫茶バリアが展開された。
 そして狙い不要な誘導弾を放つビスマス。

 増援が辿り着いたのはこの時であった。

 左翼が破壊・閉鎖されたことにより、着地点が変化した。
 破壊工作の最適な場を経路図で割り出したレガルタとフォートナム、そして護衛の役をかって出たゾシエが右翼経由で向かおうとした時であった。
「ひえー、クローンライダー、めっちゃいるし!」
 右翼ハンガー上部に現れたルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)が言って、レガルタたちに気付いた。
 めを瞬かせたのち、状況を捉えたようだ。
「大丈夫、道を切り開いてみせるよ。任せて!」
 笑顔で告げたルビナは、ユーベルコード・冷めない夢こそ乙女の特典のメカ羊さんを召喚し、周囲のクローンライダーへと向かわせた。
「羊さんたちよろしくね~」
「なっなんだ!?」
 突如として現れたメカ羊さんを振り払おうとするクローンライダーたち。
「さ、今のうちに! ここの敵は私が引き受けるよ」
 ルビナの声に促され、三人が駆けだす。
 五十体ほどのメカ羊さんがクローンライダーたちに襲いかかるのだから、ある意味で凄惨な光景だ。
「「「メェメェ」」」
 どこか機械音のような声のメカ羊さんたちを、殴りつける敵兵たち。
 メカ羊さんは消えてしまうが、数は多い。
「「「メェメェ~」」」
「……ッ、しつっこい!」
 声を上げる敵兵。その間にルビナが近付き、ファンシー薙刀で敵たちをなぎ払う。
「敵戦力は、ここに集中しつつあるのかな?
 頑張らないとね!」

「さぁて、戦争の始まりだ。気張っていこうかミーちゃん。援護は任せてね。」
【火と油の祭典】チーム、ステラ・ハシュマール(炎血灼滅の死神・f00109)の言葉に、三川・菖蒲彁(人形に操られる人形遣い・f11037)がこくんと頷いた。
「皆が命がけで戦っているのに私だけ安全圏から出ないなんて……流石の私もやるときゃやりますよー!」
『あの三川がやる気になってる! これは違う意味でやばいんじゃないか?』
 菖蒲彁の人形が驚きの声を上げている。
 じゃあ、行こうか、とステラがバウンドボディで場を跳ね回りだす。
 伸縮と弾力を活かし、血弾螺旋銃でばら撒くように敵を撃った。
『行ってこい三川Good Luck』
 人形の声にのって、怯む敵へと菖蒲彁が体当たりをする。
「タールに可燃性は無いけれど私は炭鉱育ちのブラックタールですから!」
 自らの可燃性体液を付着したあと菖蒲彁が飛び退く。
 ステラが自身の体を切り裂き地獄の炎を噴出させた。
 紅蓮の炎を纏い、バウンドモードの体で敵へとぶつかっていけば、可燃性体液が発火し、敵を焼く。
「即興ですけど、ワタシとミーちゃんの合作。気に入っていただけましたか? フフフフ……」
「くっ、こいつ……!」
「おっと」
 撃ちこまれた弾を避けるステラが、弾みをつけ再び紅蓮の炎を叩きつけた。

 ブーストされた敵兵が回し蹴りを放つ――そこへ、ジャハルが怨鎖で繋ぐ敵をぶつけた。
「がはっ」
 繋がれた敵が絶命し、鎖を解いたジャハルが次の鎖を腕に巻きつけ、握る。
 黒く染まる血鎖に囚われたのは、クローンライダーか、数多を手にし厚く黒を纏うジャハルか――そんな光景であった。
 四方に広がる鎖の先――ソレ、を。
「艦内とはいえ、こういう宇宙空間での生活は苦手でね。早めにケリをつけようじゃないか」
 丈一が振るう介錯刀。
 その一刀。鎖による爆破で傷を負った敵に追撃をかければ、あっけなく倒れていった。
 因果の逆転に散る、徒花のように。
「如煌星、そこです」
 残った敵をミニョンが双刃の馬上鎗で貫き、如煌星が駆ければ引きずられた敵が次なる敵へと衝突した。
 みるみると減っていく敵数。
 一方その頃。
 ハンガー内で手に入れた爆発物を手に、破壊工作するレガルタ。
 フォートナムは、砲台を次々と壊していた。
 ――そう、二人とゾシエがいるのは、弾薬庫の役割をする場所の近くである。
「たーのしー!」
 フォートナムはグラウンドクラッシャーを叩きつけ、どんどん破壊していく。
「設置、完了した」
 レガルタの端的な言葉。
「フォム」
 呼ばれたフォートナムが駆けてくる。
「それでは、脱出しましょう」
 ゾシエが促し、来た道を戻る三人。通路に所々倒れている敵を避け、仲間の元へと駆けた。

 あらかた片付けられたクローンライダー。
 銀河帝国の敵戦艦から脱出する猟兵たち――。

 宇宙空間にひとつ、緩やかに弾けるような光。
 これから先も、猟兵たちとスペースシップワールドの住人たちの戦いは続く。
 スペースシップを二分する決戦の中ではあるが。
 一つの勝利を、今は味わおうではないか。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月03日


挿絵イラスト