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羅針盤戦争〜これは侵略者じゃなイカ?

#グリードオーシャン #羅針盤戦争

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#羅針盤戦争


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●触手万歳
 皆、触手は好きか?
 この島で妙な御神体に祈りを捧げる巫女達は触手が大好きだった。
 故に、祈りを捧げる際は、心の中で「触手! 触手! 触手!」と叫んでいるのだ。
 口には出さない。しかし巫女達は、触手が大好きだった。
 つまりそういうわけで、この島のジャングルに潜む怪物達は、タコやらイカやらクラゲやらなのだった。

●グヘヘ案件にご注意を
「こんなところがあっていいのでしょうか……! いいえダメです! 許しません!」
 ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)は力説していた。またグリードオーシャンで森羅の巫女が祈りを捧げる島が見つかったのだ。
「はい! というわけですので、森羅の巫女が島の中心で祈りを捧げていますから、皆さんには島に向かってもらって、巫女達の企みを阻止してほしいんです!」
 森羅の巫女の真の狙いははっきりしていない。だが一つ言えるのは、森羅の巫女が祈りを捧げることで島に怪物化した海獣達が生み出され、支配されているということだ。
 島は猟兵達にとって貴重な足掛かり。取り戻して、次の海域へ繋げていくことこそが使命。
「島にはジャングルが広がっていますので、巫女達が居る中心地へ辿り着くためには、ジャングルを抜けていかなければなりません! また、島には怪物化した海獣がうようよしていますので、注意してください。今回島にいるのは、タコ、イカ、クラゲ……なんかうねうねした生き物ばかりですね! 怪物化しているため、2メートルくらいに巨大化しているはずです! 普通に出くわすと皆さんの身長より大きい可能性もありますので、注意してください!」
 無理に駆逐していく必要がない、というところは救いだろう。
「皆さんの最終目的は、巫女達が祈りを捧げる御神体を破壊することになります! 御神体を破壊することができれば巫女達も怪物達も消えて島を取り戻すことができますので、そこを念頭にジャングルでの行動を考えてみてください!」
 巫女達に猟兵と渡り合えるような戦闘力はない。普通に無視して構わない相手だろう。
「森羅の巫女達も結構多く発見されているかと思います。相手は強くありませんが、この物量では私達の身が持たないかもしれませんね……なのでこの際、森林浴ならぬジャングル浴で気分をリフレッシュ! なんて感じでもいいかもしれません! でもタコとかイカとかいますね! 大丈夫でしょうか!?」
 大丈夫かどうか、と聞かれても。話を聞いていた猟兵達は困惑していたが。
 まあ、作戦自体はこれまで何度も行われている。ロザリアは安心して猟兵達を送り出すのだった。


沙雪海都
 沙雪海都(さゆきかいと)です。
 すきゅりんは出ません(迫真)

●フラグメント詳細
 第1章:冒険『怪物化した海獣たちの無人島』
 ジャングルは普通の陸上ですが木々が邪魔とか思わぬ自然の罠とかあるかもしれません。
 植物とか地形に足を取られてすってんころりん、など無きよう。また道に迷うと大変なので、その辺などもお気をつけて。
 怪物はオープニングにある通り、タコやイカやクラゲがいます。巨大化して足的なやつの本数も増えてます。今回人間の形はしてません。外見はおおよそそのままです。

 御神体は適当に殴るだけでも破壊できると思います。

●MSのキャパシティ
 戦争ということもありますので、全てのプレイングを採用することが難しい場合も出てくるかもしれません。
 その際はご容赦頂きたく、また戦争期間中はシナリオ運営を継続して参りますので、採用に繋がらなかった方については次の機会をお待ちいただければ幸いです。

 合わせプレイングはお受けできません。申し訳ないです。
 でも複数採用リプレイとかは気まぐれで書いたりするのでソロ希望の方は明記しておいてください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『怪物化した海獣たちの無人島』

POW   :    怪物化した海獣の脅威を打ち払って前進する

SPD   :    不気味なジャングルを探索して、目的地である島の中心を目指す

WIZ   :    ジャングルの生態や、海獣の行動・習性などから、島の中心地を割り出す

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レテイシャ・マグナカルタ
アドリブ歓迎
●密林
天然の落とし穴や沼があるかもしれないし
草に隠れて見えない足元を長い棒で探りながら進むぜ
定期的に樹に傷をつけて進んできた道をわかるようにもな

●戦闘
「拳でぶち抜く自身はあるが、この手のぶよぶよした奴らは斬る方がいいだろ!」
無意識に常時全身を強化している魔力を意識的に操作して右手に集中させる
手刀の延長として鱗と同じ蒼い輝きの魔力の刃を形成
「ぜええぃっ!」
振り下ろされる太い触手を頭上で真っ二つに断ち切る
そのまま襲い来る触手を断ち切りながら本体に近づいて頭上から唐竹割り

騒ぎに気付いてもう何体か触手を揺らしながら迫ってきたな
海獣を引き付けておけば他の奴の助けにもなるだろ
かかってこいや!



●ジャングルの最強となれ
「ここはどうだ? ……ん、問題なしか」
 レテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)は膝下辺りまで届いてくる細長い植物の茂みを、長い棒で探りながら進んでいた。
 地殻変動か何かの影響で土の中に空洞ができていれば、それは自然の落とし穴となる。水辺の植生に気付かず進んでしまえば、沼に足を取られてしまうかもしれない。
 怪物化した海獣の脅威に目が行きがちだが、ジャングルという自然に適応、対処していくのもまた、重要なことだ。
「おっ……おっ?」
 ずむ、ずむと突き刺さっていた棒が、不意に宙を突いたように軽くなる。のめった体をどうにか二歩目で踏み止まり、改めて足の先を念入り探っていくと。
 ぼこん、と茂みが勢いよく陥没し、焦げ茶色の土塊が傾斜に沿ってばらばらと転がり落ちていく。
 そうして出現したのは、すり鉢状の大穴だった。
「危なかったぜ……だけど、こいつは目印になるな」
 落ちぬ先の棒によって事なきを得たレテイシャは、これ幸いと近くの木に矢印の傷をつけた。こうして進んできた道を明らかにしておけば、たとえバットを額に当ててぐるぐる回った後であろうと、正しい方向を選択できる。
 大穴を迂回して、レテイシャはさらにジャングルを進み続ける。中心を目指すことが猟兵達の目的だが、レテイシャの目下の目的はまた別にあった。
 さわさわと擦れる草の音の中に、湿り気のある重たい音が混ざってきた。レテイシャは手にした棒をざくっと地面に垂直に刺して身構える。
「……右か?」
 ひゅっと視線を投げかけた先――にゅうっと伸びてきたのは赤茶けたタコの足だった。レテイシャの体を捕らえようとするところ、拳で叩き落としながら後方に跳んで距離を作る。
 現れたのは泥に塗れた大ダコだ。近くの沼にでも潜んでいたところ、レテイシャの接近を振動か何かで気づいて姿を現したのだろう。
 近づけば見上げるほどにもなる大ダコ。足は地上で絡み合うようにうねり、どれほどの長さなのかは掴めない。
「旨くは……なさそうだな。拳でぶち抜く自信はあるが……」
 足元の草を鳴らしながら、レテイシャは軽いフットワークを見せる。隙を見て一気に詰めていく――その際に振るうのは。
「この手のぶよぶよした奴らは斬る方がいいだろ!」
 弾力のある足がぐっと持ち上がった瞬間にレテイシャは飛び出していた。怪物化したことで増えた足は身を守る盾にもなる。それを攻めに使わせれば必然、守りは薄くなり、足を固めて防がれることもない。
 無意識に全身を覆い強化している魔力を、この時は意識的に右手に回した。もっと言えばその指先、一本一本に魔力を注ぎ、蒼き鱗の如き輝きを放つ魔力の刃を顕現させる。
「ぜええぃっ!」
 振り下ろされてきた足先へレテイシャは跳ぶと、反らした体の反動を使い垂直に一閃、竹のように斬り裂いた。二つに裂かれた足は宙でもんどりうちながら落ちていく。
 着地後は地を踏む溜めを極力作らず、体を押し出すように突っ込んでいく。途中、左右に見えたタコ足を鞭のようなしなやかな手刀さばきで斬り落とし、射程に捉える辺りで薙ぐように振り回されてきた足は跳躍するための足掛かりに。
 ぶにゅん、と足裏に走る感触は決していいものとは言えなかったが、レテイシャはここで初めて大ダコを眼下に捉える。
「だりゃあぁっ!!」
 大きく膨れた胴部へ振り下ろす唐竹割り。弾力で弾かれることなく入った魔力の手刀はレテイシャの落下に合わせて頭、足まで両断し、着地するレテイシャの視界を開かせた。
 ぷつんと切り離され綺麗に分かれた大ダコの左右の体は揺れながら倒れていく。体内から噴き出した水分がべちゃりと地面に放射状に広がった。
「まずは1体……っと、もう次の客か?」
 大ダコが暴れ、レテイシャが大立ち回りを見せたことは他の海獣達にも伝わっていることだろう。草木をべきべきと薙ぎ折る音が聞こえてくる。
「来る者拒まず、大歓迎だ。オレが引き付けておけば他の奴が必ず辿り着く……さぁ、かかってこいや!」
 右手の刃はレテイシャの気迫を受けてさらに長く。ジャングルを制する戦いは、まだほんの序章に過ぎない――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メル・メドレイサ
POWで行きます

差し当たっては【空中浮遊】で空を行き、足場を確保していきましょう
周囲の蔓などは剣で切り払っていきます

本命である触手生物の皆さんは、【指定UC】を発動、攻撃力をアップして各種魔力で対応していきましょう
水分の多いクラゲは雷の魔力で通電
タコは目と目の間が急所だと言いますので、そこに氷の刃を叩き込みましょう
イカは炎で炙り焼きがいいでしょうか

触手に取り巻かれてしまったらセクシータイム…と行きたいところですがギャラリーもいないのでさっさと風の刃で切断して脱出してしまいましょう

切断した触手は闇の魔力でネクロマンシーして巫女さんたちにプレゼント❤
全身でたっぷり味わってくださいませ



●作り出した海獣こそ最高の褒美
 海の者達が陸に上がれば、陸の者は空を征く。
 メル・メドレイサ(蕩けるウサメイド・f25476)は宙に浮きあがることで空を足場とし、ジャングルという障害を抜けていく。
 ジャングルが織り成す自然の脅威――しかしそれも、まさか宙に網を張るなどということはあるまい。仮に植物の蔓が偶然そのような形になっていたとしても、切り払っていけばよいだけのこと。
 片刃の剣を頼りにし、メルは軽やかに進んでいた。人為の脅威たる海獣、触手生物達も、今はまだ姿を見ない。先行してジャングルに入っていった仲間は引き付ける役を負うつもりだと聞いた。おそらくはそのおかげだろう。
 しかしながら、触手生物と遭遇することもまた本命とするメルにとっては少々不運とも言えたか。如何に遭遇を望んでいても、猟兵としてこの島に立った以上、道を違えてまで追いかけるわけにはいかない。願わくば自然な遭遇を――。
「……あら、いらっしゃいませ❤」
 メルの進路を横切ろうと、巨大なクラゲが姿を見せた。無数の触手をぞわぞわと地面で動かして、器用に陸を進んでいる。
 それはどこか別の場所を目指しているようであったが、メルという標的に捕まった。
「偉大なる帝竜の力と、彼の者すら扱い能わざる力を我に……!」
 メルは宙に留まると、頭上に広げた両手の間に極大の雷を作り上げる。
「まあ、属性ゴテ盛りしただけですけど❤」
 そして小悪魔のようにはにかむと、雷を投げ槍のように投擲した。木々の間を抜ける雷の槍はクラゲの傘目掛けて一直線に飛んでいく。
 陸を進むクラゲだが、やはりと言うべきか、速度は出ない。故にメルが放つ雷を回避する術はなく、傘に突き刺さった雷がクラゲの全身を焼き、体のほとんどを構成する水分を一気に蒸発させた。
 これで進路はまた開いたか――だが派手な光はまた別の海獣を呼んでいた。背後からにゅるりと伸びてきた何者かの腕がメルの腹部を取り巻いたのだ。
「あぁん、もう……お待ちください」
 メルの体を引き寄せる腕は巨大イカのものだった。振り向けば特徴的な三角のヒレが揺れている。
 このまま腕を取られ、足を取られ、あられもない姿を――という桃色の時間も、観客がいないのでは意味がない。冗談も程々に、今度は風の刃を周囲に展開して巨大イカの腕をぶつぶつと切断、脱出する。
「イカは炙り焼きで如何でしょう? ……そういえば、あなたは炙られる側でした」
 メルが放った炎柱は巨大イカの光沢ある体を焼き焦がす。きゅっと一回り縮んだ体は黒煙を上げながら倒れていった。
 切断された巨大イカの腕は闇の魔力で連結されて、少々歪な触手となった。この島の巫女達に良いお土産、とメルは操り進んでいくと。
 祈りを捧げる巫女達がいた。メルに対しては背を向けて、何者をも寄せ付けぬ雰囲気を放つが。
「見つけました。どうぞ、全身でたっぷり味わってくださいませ」
 触手が宙を泳ぎ、先のメルのように巫女達をくるり、くるりと包み込んでいく。
 嗚呼、触手に巻き取られた彼女達の表情は恍惚に満ちる。メルもまた、熱を持った頬に手を当てながら笑みを浮かべるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナイ・デス
海獣。アシカさんやイルカさんなどと思っていた、ですが
あの巫女さん達が信仰してるオルキヌスさん、海の生物色々支配下においていますし……色々、いるのですね

塊壊せば、死ぬ命。遠慮は、いらないですね
……でも、ジャングルの、植物さん達は無事にすませたいですね

ふーむ……背を高くして、ちょっと手を伸ばすだけで塊に届くように、しましょう
『文明守護竜』連続発動
海水や大気を一時的に竜に、協力してもらい
大きく、強く、数百m、数kmと必要なだけ大きくなって、上からみて中心確認
【念動力オーラ防御】で海獣の攻撃防ぎ
もし防げなくても【激痛耐性継戦能力】聖者の力で再生して耐えながら
中心へ【重量攻撃】巨竜の拳、振り下ろします



●守るべきは正しき命
 海獣。海獣。ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は口元で反芻する。
 海獣とは海の獣――アシカ、イルカといった獣に近しい姿の生物にはいくつも心当たりがあるが。
 海は広い。故に、巫女が信仰するものもまた広き海に精通し配下とするのだろう。
「塊壊せば、死ぬ命。遠慮は、いらないですね」
 巫女達はきっと普通に生み落とされた者ではない。世界に在らざる命なら、奪うことにも躊躇いはない。
 しかしジャングルはどうか。それは巫女達がこの地に足を踏み入れる前から存在し、巫女達が消えた後にも生きる者達。
 であれば、巫女達を排除する上で巻き込むべきではない。ナイは考える。
 ナイが手を掛けるべきは御神体のみ。そこにちょっと手が届けば、ぐしゃりと潰してお終いだ。そのためにはジャングルを越えて越えて、思い切り越えきってしまえばいい。
『今を守る力を、みんなに。世界を、守りましょう。私達は、文明を守護する竜、ダイウルゴスです……!』
 ナイを中枢とするそれは――新生ダイウルゴス。島の外側に広がる海水、島を包み込む大気を一時的に竜へと変えて、大きく、強く体を伸ばす。
 ジャングルを構成する木々の間に怪物化した海獣達が見えた。それらはジャングルで戦う者へ引き付けられている。邪魔が入ろうと耐える算段はつけていたが、その点に心配は無用のようだ。
 やがてナイの視界には、島の全貌が現れる。その中心点にぽっかり空いた褐色の空洞は、まさに巫女達が祈りを捧げていた場所だった。
 ただし、巫女達はまた別の者の策より、今にも天に昇る思いで祈るどころではなかったが。ナイの視点からは巫女らしき何かが辺りに横たわるのが見えるだけで、彼女達が何を思い、何を感じていたかは知る由もない。
 ともあれ目標物は確認できた。巨竜の拳はゆっくりと、クレーンゲームのアームのように御神体の真上まで運ばれる。
 それから一瞬だけ、力を込めてその場所を突いた。雲にも届くほどの巨体となったナイにとっては、ちょっと手を伸ばした程度の些細な動き。
 しかし拳圧はその場の空気を瞬間圧縮し砲弾として周囲に飛び散らせていた。巻き込まれた巫女達は地面や木の幹に全身を打ち付けてなお笑みを浮かべ、触手と共に溶けて消えていく。
 巨大化した拳には御神体の感触があまりにも小さくて。
 消えていく巫女達、海獣達を確認して、ナイはようやく御神体を破壊できたことを悟るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月09日


挿絵イラスト