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羅針盤戦争〜屈する事の無い島~

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 遠い海より来る怪物は、進行先の島を破壊すべく動いていた。
 のそり、のそりと、海上を牛歩で行く姿はもしかしたら、待つしかない人々の恐怖を掻き立てる演出かもしれない。
 クエーサービースト・アルバドラーダ。
 そう名付けられた怪物の巨体は島とほぼ同じで、上陸されてしまえば数分と耐えられないだろう。
 なんとか海上で足止め、いや、撃破しなければ未来は無い。
「ありったけの船を用意しな! 近付かなきゃ戦うことも出来やしないよ!」
 当然、島民だって座して死を待つ等と殊勝な事はしない。
 どうせ死ぬというなら当たって砕ける方が幾分かマシだと思う気風がある。
「行くぞ野郎共! 出航――!」
 風が吹く。
 山から降りた風が帆を叩き、海に無数の船を送り出していく。
 そうしてぶつかり、そうして、滅んでしまうのだろう。


 グリモアベースに居る肆陸・ミサキ(SolitusVamp・f00415)は、手招きで猟兵を集めている。
 適度に召集が完了したのを確認して、頷きを入れてから言葉を作った。
「迫る巨大生物の討伐を皆にお願いするよ」
 それは島を破壊するという目的で動く怪物だ。カルロス・グリードが制御したそれは、ゆっくりとだが確実に侵攻の足を延ばしている。
 阻止するには、到達するより速くソイツを倒さなければならない。
「襲われる島の人々は随分と血気盛んな様で、沢山の船で海に乗り出し接近しているんだ。まあ相手にされずに踏み潰されてしまうだろうけど……皆なら、足場や攻撃の基点として有効に使えるかもしれないね?」
 ただ何より重要なのは、戦い方だ。
 島の様な巨体は、生半可な攻撃では通用しない。
 ダメージを与え、致命傷に届かせるには、それ相応のやり方が必要だろう。
「まあそんなわけだから、みんな、気を付けて行ってきてね」
 ポン、と手を打ったミサキはそう言葉を締めて、猟兵を送り出すのだった。


ぴょんぴょん跳び鯉丸
 戦争の依頼です。
 大きな島に迫る大きな敵をなんとかかんとか倒しましょうという事です。
 オープニングにある現場で、凄くデカイ敵にどう攻撃するのかに重視すると良いと思います。
 今回も書けそうなものを書いて、クリアに達した時点で受付終わりますのでよろしくお願いします。
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第1章 ボス戦 『クエーサービースト・アルバドラーダ』

POW   :    フエゴドラーダ
【夜明けの如き金色の光】が命中した対象を燃やす。放たれた【高熱の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ラピドテンペスター
【カルロス・グリードの超能力を受ける】事で【金色に輝く超高速形態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ソルドミナチオ
【美しい黄金の光】を披露した指定の全対象に【抵抗してはいけないという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

イラスト:芋園缶

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


2月7日9時30分 プレイング受付中
2月7日11時13分 プレイング受付終了
ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
大きさ比べだね!?
どっちが食材か勝負だ☆

先制攻撃は「肉体改造」を施して不燃性を確保するよ!
UC【膨張せし肉肉しい宇宙】にて超巨大な宇宙牛に変身・巨大化!
ひたすら敵より大きくなって圧し潰す!
もし不燃性で防げなくて炎で焼けた所も自分が美味しくなるだけで無問題!
さらに巨大化すれば傷も塞がっちゃう!

勝利の暁には牛肉パーティだよ☆


ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
島の住人には敬語で話し、船を攻撃の基点にする

あの巨体だと俺なんかの攻撃じゃあ通らないなら、遠距離から撃ち込み続けてやる
これでも喰らって元の海へ帰れ

SPDで判定
俺はキャバリアの魔銃を使い指定UCで弾丸に義眼のメガリスの力を付与して遠距離から攻撃する
あの巨体だから大丈夫だろうが【視力】【暗視】で敵を捕捉
まずは藍の災い:圧壊【重量攻撃】を付与、【全力魔法】【範囲攻撃】を何度も放ち攻撃
敵がUCを使ったら橙の災い:爆破【爆撃】に切り替えて、同じく【全力魔法】【範囲攻撃】で放つ
避けられたとしても空中で爆破すれば少しでもダメージを与えられるはず


イスラ・ピノス
クエーサービーストってお空の上で戦うって話じゃなかったっけ?
こっちに出張してくるなんて…お陰で僕でも戦えそうではあるんだけど
海でのそーちゃんに限界なし!
ここでなら負けやしないよ!

相手サイズまで巨大化強化、正面から殴りに行こう。
金色の光やぶつかり合いのダメージは受けた部分を切り離し&海水を吸収し回復。
超高速形態もそーちゃんが実質ライフ無限なのを頼りに、がっちり防御&回復で凌ぐよ。
僕狙いもそーちゃんの中に隠れて高速泳法で逃げるか、海の中へ一時退避で逃げ切り狙い。
あくまで本体に注意して、光は直接見ないように常に注意!
がっちり組み合ってれば少し目を閉じても構わず叩けるしね

空の彼方に叩き返してあげるよ!


シズホ・トヒソズマ
巨大な敵に立ち向かう姿勢は素晴らしいですが
そういう為に私達がいますからここはお任せを!

巨大翼竜ハーちゃんに着用した状態で戦闘開始
飛行し◆空中戦しながらUCを使用
次々に大魔王の形態に変身していくまでが1セットですから
これで元々身長のでかいハーちゃんを更に巨大化していきます!

1回目で2倍
蒸気魔導砲の◆範囲攻撃で攻撃

2回目で4倍
あらゆるエネルギーを喰らう口で放たれた光も炎も吸収

3回目で8倍
◆呪詛を放ち敵を浸食

4回目で16倍
敵の再攻撃を魔女の力で未来予知

5回目で32倍
『貴方の燃やす願望で強化する私が燃える訳がない』の言霊現実化で更なる炎を無効化

ラストで64倍!
燃やす願望で強化した私自身で◆焼却体当たり




 青い空に鳥が飛んでいる。
 高くて、遠くて、そして大きい。
 地上から見上げてもハッキリとしたフォルムが見えるのは、それだけの体躯を持っていると言うことだろう。
「もっとお空の上で戦うって話じゃなかったっけ?」
 視線を前に戻したイスラは、水平線から来る巨大な怪物を見る。
 クエーサービーストだ。
 そこに至る道は、点在する船で確保されている。
「こっちに出張してくるなんて……」
 ふぅ、と一息吐き出して、彼女は島から船へと跳ぶ。
「お陰で僕でも戦えそうだね」
 揺れる甲板を駆け、舳先を蹴ってイスラは進んでいった。


 空から鋭角に降下していく。
 鳥――ではなく、翼竜であるそれは、紫色のアイマスクを装着して真っ直ぐに敵へ接近。
 眼下に並ぶ船には、数人の勇敢な者達が見えて、しかし蛮勇でもあるとソレは知っている。
「立ち向かう姿勢は素晴らしいですが、そういう為に私たちが居ますからね」
 作戦がある。
 翼竜のマスク、本体であるシズホは、事前に考えておいた段取りを思う。
 島と同じ大きさであるクエーサービースト、そのあまりにデカ過ぎる物体を破壊する策。
 それは、とてもシンプルなものだった。
「大きさ比べだね!」
 と、敵の直上付近に到達した翼竜の背から、勢い良くラヴィラヴァが飛び降りて行く。
 大の字で抵抗を受け、巨体の頭上を目指して落下。
「さぁどうぞ召し上がれー!」
 巨牛に変じた身体をぐぐっと丸めての体当たりをぶちこんだ。
「うわぁ熱い!」
 だが、巨大のスケールが違う。びくともしないクエーサービーストは、身に纏う金色の光が勝手にラヴィラヴァを焼くに任せて侵攻を続けた。
「ではこれでどうでしょうね!」
 と、正面からシズホが攻撃を開始する。
 翼竜に、かつて世界を襲った大魔王を纏わせ、蒸気魔導砲で乱射した。
 狙いを絞らず、前面を満遍なく削る事でダメージを与えるつもりだ。
 しかし有効かと問われれば、あまり効果的ではない。
 ただ、注意は引けた。
 漂わせるだけだった引火性の光を、シズホに集中して放って来たのだ。
「ならばハーちゃん、オールイーター!」
 対応する翼竜には、さらなる全身の肥大化と共に魔獣の頭部を顕現させる。あらゆるエネルギーを補食する大魔王の力だ。
「っ!!」
 吸い込み、光を喰らう。
 だがそれは正面からのものだけだ。
 取り囲む様に襲い来る光には対応出来ず、シズホに炎が燃え移る。
「くぅ、この熱さと痛み……悪くないですが今ではない!」
 シズホは被虐趣味だった。とはいえ時と場合の区別と分別はあるのでその悦びは忍んでおく。
「行くよそーちゃん、鎮火作業!」
 燃焼を続ける翼竜を水が包む。後ろから、優しい抱擁は、敵の炎を消滅させた。
「僕も正面から行く!」
 それはイスラの作り出したソーダ水の巨人だ。
 吸い込んだ水分に比例して巨大化する性質は、海という無限の供給源を得て、敵と同等の体積を獲得するに至っている。
「ぶっ叩け、そーちゃん!」
 密度を、水圧を拳の部分だけ高め、光の上から叩き込む。
 アルバドラーダはたまらず後退し、身体をぐらつかせて跳ねる。
「再、変身――!」
 振動で跳ねたのは敵だけではない。身体に落ちていたラヴィラヴァも、余波を受けて上空へ飛ばされていた。
 牛に変化していた彼女は再変身を経て、元々大きかった体躯を更に倍へと変えて最高度へ到達。
 落下の最中にもう一変身を入れ、加えて倍の大きさになった重みで。
「ドーン!」
 踏み潰す。
 アルバドラーダは苦悶に身体をくねらせ、直後、可燃性の光ではない金色に全身を染めた。
「!!」
 その瞬間、巨大な怪物は三人の前から消滅する。
「え」
 そして、後ろからの衝撃に吹き飛ばされた。


「高速機動か」
 船の帆柱、そのてっぺんにたったルイスは、左の眼帯を指で撫でる。
 敵との位置は遠く、広い視野で見ていた彼は、一連の流れを理解していた。
 大きさに大きさで対抗する三人と相対し、クエーサービースト・アルバドラーダは最初、相手にしていなかった筈だ。
 しかし、遂には無視できない脅威となり得た事で、排除に適した戦闘方法を取ることにしたのだろう。
 それが、金色の形態変化だ。
「ただでさえ、俺なんかの攻撃じゃあ通用しなさそうなのにな」
 一つ嘆息して、おもむろにキャバリアの魔銃を両手に持つ。
 敵は侵攻を念頭に、三人を攻撃する為の移動を繰り返している。
 そこを精確に、効果的な一撃を射つことは、恐らく自分には不可能だとルイスは思う。
「だが、お手上げではない」
 前へ伸ばした銃のサイトを高めに設定。込める魔力はメガリスから効果を付与され、弾丸に浸透するのを感覚で認識。
「やるぞ、上手く行けよ」
 引き金を引いて放たれた弾は、オレンジ色の線を残してアルバドラーダの停止位置へ飛来して、
「!?」
 爆炎を撒き散らして破裂した。


 巨体が揺れ、動きが止まった。
 シズホはそれを見て、三度目の変身を入れる。
「ここで畳み掛けます!」
 とある魔王の第三形態。それは体の一部を呪詛の塊に変える性質がある。
 彼女はその部位に幻影の片腕を選び、燃え盛る様な光の口へと根元近くまで突き入れた。
「イスラさん、斬って下さい!」
「任せて!」
 水の巨人が、それを肩から鋭く斬り落とすと、呪詛の塊はアルバドラーダの中へと落ちる。
 苦しくて、吐き出したい敵は当然暴れまわるが、デカさを増したラヴィラヴァが上から抑え込みに行った。
「熱い! 焼けてる! でも……直る!」
 彼女の牛としての体は炭化して崩れ去るが、それを補って余りある変身能力によって敵の攻撃を凌駕していたのだ。
 加えて、緩い放物線を描く藍色の軌道が、アルバドラーダの各所に落ちては炸裂をしていく。
「還るべき海があるだろ、怪物……!」
 ルイスの弾丸だ。
 色の切り替わりに応じて効果を変えたそれは重く、破壊に適したモノになっている。
「よん、ごー、飛ばして、行きますよハーちゃん」
「そーちゃん! 空の彼方まで叩き飛ばすよ!」
 二つの巨体が構えを取った。
 一つは、前傾姿勢からの体当たり。
 一つは、拳を腰に溜め込んだ打撃。
 巨牛がタイミング良く海へ退避したのを確認して、
「――!」
 大気を揺るがす衝撃が、海を割り、侵略者を骸の海へと送り還した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月07日


挿絵イラスト