「あっははは……動かなくなっちゃった。」
小屋の中で、一人の妖狐が笑っている。
足元に転がるのは、鉄球で叩き伏せられた妖狐の夫婦……。
「ねぇ……お父さん、お母さん? もう寝ちゃった……の……。」
途中ではたと止まる、妖狐の言葉。
今……自分は、何と言った?
「お……お父、さん?」
手にした鉄球に叩き潰され、無残な姿の……。
「お母、さ……ん。」
2人とは、さっきまで一緒に笑って話を……。
「うそ……わた、私が……?」
手を見れば、返り血で真っ赤に染まっている。
「あ……あははは……うそ、だ、こんなの。」
その時には、妖狐はただ嗤っていた。
「ぜんぶ……ぜーんぶ、嘘なんだ! あっはははははははははは!」
全てを忘れたい……そう感じさせる笑いだった。
ところ変わってグリモアベース。
「……そういうわけです。
皆さんには、この妖剣士を止めてもらいたいと思います。」
壁に映る妖狐を指し示し、八咫は困ったような笑みを浮かべながら、集まった猟兵たちに事情を話していた。
「『逢海・稀桜』さんは、何かに操られるままに両親を殺してしまいました。
今、この方は夢の中……嘘の世界の中にいると、思わされています。
このままでは、操られるままにこの村の人を……そして、近隣の村へと向かってしまいます。
何とかして、止めなくてはなりません。」
八咫がゲートを開くと、先ほどの妖狐が居た小屋の前へと繋がった。
「まずは何とかして、あの方を正気に戻してください。
おそらく、手にした鎖鉄球に憑いていると思うのですが……取り落とさせることができれば、正気を取り戻すでしょう。
同時に、憑いていたモノも現れるはずです。
それも倒してください、よろしくお願いしますね。」
ヨグ
ヨグです、猟書家との戦いをお送りします。
刀狩りの意思を継いだモノは、まだいるようです。
第1章 ボス戦
『逢海・稀桜』
|
POW : 星球導海
【手にした武器】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD : 桜花含怨
【毒焔を纏った桜吹雪】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 薊棘貫珠
対象への質問と共に、【対象の記憶】から【大切な存在の写し】を召喚する。満足な答えを得るまで、大切な存在の写しは対象を【自身の知る最も有効な攻撃方法】で攻撃する。
イラスト:条夢
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「逢海・夾」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ティファーナ・テイル
SPDで判定を
*アドリブ歓迎
敵の攻撃を『スカイステッパー』で縦横無尽に動き回って『ガディスプリンセス・レディース』で従属神群を召喚して『ガディス・ブースト・マキシマム』で♥ビーム/♥弾を撃って敵の攻撃を牽制&迎撃します。
敵の攻撃を『神代世界の天空神』で空間飛翔して避けつつ敵のUCを『天空神ノ威光・黄昏』で封印/弱体化をします。
『ジェットストリーム・ラヴハート』でSPDを強化し『ガディスプリンセス・グラップルストライカー』で拳/翼羽根/蛇尾脚で攻撃を仕掛けます!
距離や機会を見て『セクシィアップ・ガディスプリンセス』で♥ビーム攻撃をします。
「猟兵の皆と一緒なら敗けないんだkらね!」と元気を出します
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
刀狩の手を離れたからなのかな?刃物でないものに憑りつくとは。
夢なら良かったんだと思う。でもそのままではまた被害が出る。
けれど夢から覚めた時、正気に戻った時。彼女はどうするのだろう。
存在感を消し目立たない様に立ち回る。そして可能な限りマヒ攻撃を乗せた暗殺のUC剣刃一閃で攻撃。
腕への部位狙いで早めに武器を落とせればいいけど、何度かやっててわかってるが本人が動けなくならない限りそれは難しいだろうし…。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。
「あっははは……君たち、私を倒しに来たの?」
「違うよ、キミを助けに来たんだよ!」
ゆらりと笑いながら問いかけてくる少女に、ビシッと指を向けて言いきる、ティファーナ・テイル(ケトゥアルコワトゥル神のスカイダンサー・f24123)。
少女の手にした鉄球へと視線を移し、
「キミは、その鉄球に操られてるんだ!」
「……刀狩の手を離れたからなのかな? 刃物でないものに憑りつくとは。」
その隣で顎に手を当てて呟くのは、黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)。
確かに、今までの妖剣士たちは妖刀を持ち、それに操られていたが、
「鎖鉄球とはね。それも、こんな少女に。」
「あはは……何を言ってるの?」
重そうな鉄球と鎖で繋がる柄、それを握る少女の手が妖物のモノへと変わり、軽々と振り上げていた。
「これは、私のだよ……誰よりも、私が上手く扱えるんだよ?」
「……そうだな。」
「でも、キミが持ってるわけにはいかないんだよ!」
黒鵺が大振りなナイフと刀を抜いた時、そのラミアのような蛇の下半身で跳び上がったティファーナが、ドロップキックの要領で蹴りかかっていた。
「あっはは、跳び上がるなんて……無防備でしょ。」
じゃらりと引っ張り上げられた鉄球が、真っ直ぐにティファーナへと投げつけられる。
「ふふん、それはどうかな?」
「え? ……あぐっ!?」
宙を蹴るティファーナの横を、鉄球が通り過ぎる。
そのまま少女の胸へと蛇の尾が突き刺さり、倒れ込んでいた。
「痛ったい……。」
「どう? 夢なら痛くないはずでしょ?」
「……違う。これは、夢なんだ。」
「うわっちょっと!?」
覗き込むティファーナを少女が手を振り払うと、鉄球から毒の焔を纏った桜吹雪が巻き上がる。
「夢なら良かったんだと思う。」
「くっ!」
跳び退るティファーナを桜吹雪が巻き込んでいったと同時に、気配も感じさせずに背後に忍び寄っていた黒鵺の刀が斬りつけていた。
「でも、今の君のままでは、また被害が出る。」
「ちがう……私は、悪い奴を倒すんだ!」
右肩を斬りつけられても、少女はまだ鉄球を取り落とさない。
夢を見ているかのように霞んだ視線を向け、さらに質量の増した鉄球が黒鵺へと襲い掛かる。
「ちっ……やはり、まだ落とさないか。」
左手に持った、自身と同じ銘であり本体であるナイフで鉄球を受け流し……黒鵺のすぐ横に流れる鉄球の鎖へと、刀を叩きつける。
「断ち斬ればどうだ!」
気合一閃……しかし、鎖にはキズがついたのみ。
そのまま少女が無理やり振り回す鉄球から跳び退ると、痛むであろう右腕を押さえた少女が笑っているのが見えた。
「……はは。私の鉄球が、斬れるわけないじゃない。」
「そう、だな。」
「でも、もう少しだよ!」
「あっはははは。」
自分の身が傷ついていっても、少女はまだ笑っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
あいつが現れたって聞いてきたが、どうやら遅かったらしいな
まずはこの子を助けないと
SPDで判定
まずは【視力】【暗視】【聞き耳】で【情報収集】し、予備動作を見て確認する
その間、攻撃は銀腕を【武器改造】で盾にして【盾受け】【受け流し】で防いでいく
確認が終わったら攻撃開始、相手の攻撃は【見切り】や【地形の利用】し遮蔽物に隠れるして回避
攻撃直後の隙をついて、再び銀腕を【武器改造】で刃の無い剣状にして【気絶攻撃】
気を失ったら鉄球を蹴り飛ばし、相手を遠くへ引き離す【優しさ】【救助活動】
サブナ・ダディ
アドリブ歓迎//「物憑きか…助けてみせる」//【POW】//【阿形、吽形像】を召喚し、まず攻撃の回避を専念しながら【阿形、吽形像】で相手の出方を伺う//ある程度相手の出方を観察したらUC【神器変換】で【阿形、吽形像】を【天衣】に変換させ、【射程】を半分に【移動力】を5倍にして、相手の『鎖鉄球』に狙いを定め、武器を手放させるように注力する//「妖狐とは言え、童に対してこのような事をさせるとは…反吐が出る」//憑き物が現れた場合、妖狐を一度避難させ、改めて憑き物に向かう
「あっはは、あなたたちも……私を倒しに来た、のかな?」
「物憑きか。」
笑う少女を見降ろし、静かに呟くサブナ・ダディ(サイボーグの破戒僧・f21228)。
「妖狐とは言え、童に対してこのような事をさせるとは……反吐が出る。」
「同感だ、まずはこの子を助けないと。しかし……、」
その隣で、フードの下から鎖鉄球を冷静に見つめる、ルイス・グリッド(生者の盾・f26203)。
見た目は特におかしなところのない鉄球だが……漏れ出す妖気は、ルイスの知るモノで。
「どうやら遅かったらしいな。」
「……なにが?」
首を傾げる少女に一度目を伏せ、右手の手袋を外すルイス。
その下から現れたのは、メガリスでもある銀の義手。
「分からなければ、それでいい。」
「うむ。夢の中と思うならそれで構わん……来るがいい。」
身構え、念じるサブナの左右に現れて浮かび上がる、阿形と吽形の像。
「あっははは……悪い人は、倒しちゃうよ。」
そのサブナの手招きに応じ、少女は鉄球を引きずって駆け出した。
妖物の手で操られる鉄球は、正確にサブナとルイスに襲い掛かってくる。
「ほら……ほら!」
「まだ当たるわけにはいかん。」
集中しながら紙一重で避けるサブナ。
「……中々のパワーだ。」
そして、ルイスは鉄球を義手である右手で受け流していく。
それが何度も続き、だんだんと少女が苛立ってくるのが見て取れた。
「……次は、当てるよ。」
言葉と共に妖物の手が一回り大きくなり、それと呼応するように鉄球が少女の背丈ほどに変わっていた。
「あっはははは……これで、どうだ!」
ブンと振り回した時、サブナの横に浮いていた阿形、吽形像が天衣へと変わる。
それをサブナが纏った瞬間、人の限界を超えた速度で懐に飛び込んでいた。
「悪いが、それは手放してもらおう。」
「うあっ!?」
そのまま鉄球の持ち手へと、サブナの掌底が叩き込まれる。
しかし、その勢いで吹き飛ばされながらも……まだ少女は手を放さない。
「こ、の!」
「ぬ……足りないか。」
鉄球が破裂したかのように、毒焔が巻き上がる。
周囲に焔を纏う桜吹雪が舞う時には、サブナは範囲外へと跳び退っていたが……吹雪を断ち切る、ルイスの右腕が変じた銀の刃が目に留まる。
「これは、君を救うためだ。」
「……え?」
斬り裂いたところを飛び込んだルイスを、少女は呆けた様に見上げていた。
毒焔を放ち、自身の近くには敵はいないと油断している。
「許せ。」
「ぎゃん!?」
少女の背中へと叩きつけられる銀の刃。
しかし、その身体からは血が出ることはない……剣の形はしているが、刃はないものだった。
「後はこれを、手放させれば……。」
床に転がった少女がまだ手放さない鉄球を、ルイスが蹴とばそうと足を上げた時……少女の右手が動き、その鎖を引いた。
「ちっ、まだか。」
「……そのようだな。」
「あっはは……今のは、痛かった、よ。」
起き上がる少女はまだ笑っているが、苦しそうに息をついている。
その足は震えているが……鎖鉄球を持つ妖物の手だけはそのままだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎
「正気を失うなんてだらしないケド――悪いのは失わせたヤツだもんネ」
『いや、正気を保ってる使い手がおかしいだけだぞ(月華)』
なんか声が聞こえる気がするけど気にしない(聞こえてない)。見た所、一撃一撃が大きいように見えるから、よく見た上で直感(選択UC,第六感,見切り)に頼って回避する。避け切れないものは、鞘『月煌』で受け流す(盾受け)。
その上で、自分の得物『月華(鎧無視攻撃)』で武器を切り落とす事に注力する。大きな攻撃の後には、必ず隙があるもんネ。
「おっきろー! あさだぞー!」
『(我が使い手、やはりおかしいのでは?(月華))』
「う、うぅ……。」
呻く少女の足元はおぼつかず、立っているのがやっとのように見える。
しかし、その妖物の手は今だに、鎖鉄球をしっかりと握りしめていた。
「あ、あはは……あなた、も、私を……?」
「……正気を失うなんてだらしないケド、」
涙を浮かべた虚ろな瞳を見つめ返しながら、手にした刀を右手で引き抜く紅葉・華織(奇跡の武術少女/シスコン師範代・f12932)。
抜き放たれた刃が水色に煌めいた時、紅葉の頭に思念が流れ込んできた。
『いや、正気を保ってる使い手がおかしいだけだぞ。』
「悪いのは失わせたヤツだもんネ。」
『まぁ、それはその通りだが、』
妖刀『月華』に憑き、紅葉を見守る意識だが……残念ながら、今回は気のせいだと思われていた。
「あっはは……何言ってる、の?」
刀を構える紅葉に対し、少女は笑いながら鉄球を床に叩きつけた。
途端に鉄球から桜の花吹雪が巻き起こり、花びらが毒焔へと変わっていく。
「私は正気だよ、だってここは夢の中だもん……おかしいのは、この世界! 嘘の世界なんだよ!」
「残念だけど、違うんだよネ!」
吹き付けられた毒焔を、紅葉の左に握られた鞘が斬り裂いていた。
「……え?」
その勢いのまま踏み込んできた紅葉は、すでに少女の眼の前に。
突然のことに反応できない少女の手にする鎖を、掬いあげるように妖刀が捉えた。
「おっきろー! あさだぞー!」
「……あ。」
体力的に限界だった少女の意識を、元気な紅葉の声がすっかり吹き飛ばし……力の抜けた少女の手から、鎖鉄球が抜けていった。
「これで、君の目も覚めるでショ。やったね!」
ふふん、と得意げに言う紅葉の前で、少女は自分の顔を妖物の手で覆ってしまっていた。
「あ……あぁ……。」
『そうなるであろうよ……この者は自らの手で、親を手に掛けさせられたのだから。』
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『祟り神』
|
POW : これが俺たちの恨み
自身が戦闘で瀕死になると【糧としたヤドリガミのなり損ない】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD : 破損していても使えるんだ
自身が装備する【自分の本体(器物)】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 俺たちで恨みを晴らそう
対象のユーベルコードを防御すると、それを【糧としたなり損ないの器物を召喚し】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
イラスト:影都カズヤ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ルイス・グリッド」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「あ、うぅ……。」
少女の眼に飛び込んでくるのは、もう動かない両親の姿。
そして、これは現実だという事。
「なんで……なんでぇ……!」
「わりぃな、嬢ちゃん。」
「……え?」
横から聞こえた男の声に顔を上げれば、転がる鎖鉄球から浪人のような男が浮かび上がってきた。
その男はニヤニヤ笑いを浮かべながら、嘲るように言葉を紡ぐ。
「その腕、使わせてもらったぜぇ。なかなかの使い手だが、嬢ちゃんは心が弱すぎる。」
「え、う……あ、あなた、が?」
少女の頭に響いていた声……夢だと言っていた声。
今言われた言葉が意味する事、それは。
「私を、操って……。、」
「傑作だったぜ。夢だって言やぁ、その通りに信じちまうんだからよ。」
「あ、あぁ……あああああ!」
少女は一気に駆け出し、妖物と化した手で男を引き裂こうと飛び掛かる。
「ぎゃん!?」
しかし、いつの間にか男の周囲に浮かび上がる鎖鉄球に弾かれてしまう。
「おっと……はっ、そいつぁ嬢ちゃんの執念か。悪くねぇな。」
男の周囲に浮いていた鉄球の一つが、怒りに震える少女の手の中にあった。
そんな少女から、男の意識は猟兵たちへと向いていた。
「さて、次はお前らだぜぇ? 俺たちを止められると思うなよ?」
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流
やっぱり刀狩や刀狩が残したものは始末が悪い。
それ以上にアレに妙にイライラする。どうしてなのか明確にはわからない。
近くてそしてとても遠い存在だからかもしれない。
深呼吸一つ。落ち着いて、そう自分に言い聞かせる。
そしていつも通り存在感を消し目立たない様に立ち回る。隙をついてマヒ攻撃を乗せた暗殺のUC菊花で攻撃。代償は寿命。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。
疑念が湧いてくる。
恨み?
人としての感情ならまだわかるけど道具としてだったら俺にはわからない。
サブナ・ダディ
アドリブ、絡み歓迎//
【POW】//
「童を操る外道がどのような者かと思えば、やはり外道らしい屑にも劣る野郎だったか…」//
【阿吽像】を召喚し、始めは戦い出し、多少の傷を負いながらも自身の体に相手の戦法を刻み込む//
相手UCが発動した際に、一度自分は下がり相手の攻撃力がどれほどのものか見定め、UC【六道輪廻】で回復、羅刹に変身し、致命傷を受けないように、先程での戦い方とは【阿吽像】の攻撃のタイミングをずらして相手に挑む//
「餓鬼にも劣るくそったれにゃぁ、かける情けなんぞ微塵も湧かねぇもんだな」
紬雁・紅葉
御託宣です
先制UC発動
羅刹紋を顕わに戦笑み
止める?温い戯言を…
この"剣神"布都主、怨恨などただ斬り祓うのみよ
天羽々斬を鞘祓い十握刃を顕現
残像忍び足で正面からゆるゆると接敵
射程に入り次第破魔雷属性神罰衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う
敵の攻撃は躱せるか見切り
躱せるなら残像ダンスなどで躱し
さもなくば破魔衝撃波オーラ防御武器受けUC等で防ぐ
何れもカウンター破魔雷属性神罰衝撃波UCを以て範囲ごと薙ぎ払う
窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃
祟り神…その程度か?
恨んで祟ってそれだけか?
ならば是非も無し
その姿なら容易かろう?
比良坂転げて
去り罷りませ!
※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※
「くっ……このっ!」
妖狐の少女が鎖鉄球を握りしめて起き上がった時、浪人のような男との間に入る2人の姿。
「邪魔、しないで!」
「もちろん、邪魔はしない。」
「ええ、私たちはあなたを助けに来ました。」
「え、あ……そう、だったの。」
向けられた少女の憎しみの視線に対し、サブナと紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)の表情は柔らかなものだった。
そして、男へと道を開くように2人が横に立ち、少女も安心したようだった。
「道具に憑く悪いモノへ……御託宣です。」
開けた紬雁の肩に羅刹紋が浮かび上がり、続く祝詞と共に剣神・布都主の力が流れ込んでくる。
「童を操る外道に、天罰を下してくれよう。」
眼を閉じた一瞬の集中ののち、サブナの後ろに浮かぶのは一対の阿吽の像。
戦いの神を奉る巫女と、自身の力を高め続けた破戒僧……どちらもこの世界に生きる少女にとっては身近で、頼りになる存在だった。
「ありがとう……ございます。」
「ふふ……その言の葉は、最後まで取っておきなさい。」
「奴を倒すのが先決だ。」
「は、はい!」
元気のいい返事と共に、3人は一斉に男へと駆け出していった。
一方、男と対峙していた黒鵺。
「やっぱり、刀狩やあれが残したものは始末が悪いな。」
「はん、そりゃそうさ。何せ俺たちは、この徳川の治める太平の世をぶっ壊そうとしてるんだからよ。……ん?」
男は黒鵺の左手に握られた大振りのナイフに眼を留め、何かを察したように嗤いだしていた。
「あっはっは! そうか、お前……俺たちの仲間、だな?」
「……気安く仲間と呼ぶな。」
「おー、おっかねぇなぁ。マジになるなよ兄ちゃん。」
ニヤニヤ笑う男の表情、そしてその言葉の一つ一つが、黒鵺の心をざわつかせる。
このままでは自分が吞み込まれる……そう感じ、目を閉じて一つ大きく息を吸う。
次に開いた目に男の嗤いが目につくが、
「もう、大丈夫だ。」
「へっ、俺たちの言葉はもう聴かないってか。っと、」
「このぉ!」
跳び掛かる少女の放つ鎖鉄球が、男の周りに浮かび上がる別の鉄球に弾き飛ばされる。
「けっ、だから嬢ちゃんの攻撃は効かねぇと言っ」
「それはどうかな。」
「ちっ!?」
一気に距離を詰めたサブナの掌、そして阿吽の像が鉄球を受け止めていく。
その時にはすでに、黒鵺の姿は見当たらなくなっていた。
「野郎、どこに消えた?」
「外道らしい、屑にも劣る野郎のくせに、そんな余裕があるんだな。」
「すぐに口も開けぬようにしてくれよう。」
「ぐあ!?」
鞘祓う音と共に、紬雁の手にした刀が振られ……破魔の雷を纏う衝撃波が男へと襲い掛かり、その腹を斬り裂いていく。
「これで、トドメだぁ!」
気合と共に投げつけた少女の鉄球が頭に当たり、上半身が弾き飛ばされていく。
「や、やった?」
「……いや、まだだ。」
「えっ、あ。」
サブナが少女を庇うように立ちはだかり、それと同時に周囲を飛ぶ鉄球が降り注ぐ。
激しい音と共に叩きつけられるが、鉄球は少女へと当たることはなかった。
「だ、大丈夫!?」
「くっくっく……ああそうさ、俺たちのこの体は本体じゃねぇ。」
その声に少女が目を向ければ、鉄球の1つがニヤニヤとした笑いを浮かべた男へと変わっていた。
「そん、な……。」
「悪いなぁ、嬢ちゃん。倒すなら、俺たちごとやるんだな。」
「ああ……じゃあそうしてやろう。」
「なにっ!?」
男の背後に立っていたのは、二振りの刃を構えた黒鵺だった。
跳び退こうとした瞬間、その瞳が輝きを放ち……高速の斬撃が男と鉄球へと襲い掛かる。
「ぐっ、くそ!」
足の筋を斬られ、動きが鈍るのを感じながらも逃げようとする男を、大きな手が掴み取る。
「逃がすと思ったか?」
「うるせぇ! ズタボロの坊主に何ができる!」
「そう見えるか?」
サブナの言葉に目を向ければ、そこに立つのは複数の眼を持つ羅刹の姿。
変身と共に血は止まり、阿吽の像と共に鉄球を捕まえては紬雁の前の床に叩きつけていく。
「ぐあっ!?」
「祟り神……その程度か? 恨んで祟って、それだけか?」
「……けっ、恨むのに理由がいるかよ。」
「そうか……ならば、是非も無し。」
男の答えに対し、紬雁の笑みが深くなる。
容赦なく神罰の雷を纏う刀を振り下ろし、その首を斬り落とす。
「ぐあっ!?」
「その姿なら容易かろう? 比良坂転げて、去り罷りませ!」
「もう二度と、出てくるな!」
そう叫びながら叩きつけられた少女の鎖鉄球に、男の頭は砕け散っていた。
「……終わりましたか。」
「ああ、多分な。餓鬼にも劣るくそったれにゃぁ、かける情けなんぞ微塵も湧かねぇもんだな。」
砕けた鉄球を見下ろし、元の雰囲気に戻った紬雁の隣で豪快に言い放つサブナ。
「それにしても……恨み、か。」
刀を鞘に納め、黒鵺は自身でもある大振りのナイフを見つめて呟いていた。
「人としての感情ならまだわかるけど、道具としてだったら……俺にはわからないな。」
「はん、俺たちの恨みは俺たちにしかわからねぇだろうよ!」
「……まだ生きてたか。」
転がっていた砕けた鉄球が寄り集まり、また男が姿を現していた。
「なん、で……こいつ、倒せない、の?」
少女の顔には絶望が見えるが……猟兵たちには、男の姿が薄れてきているのが見て取れた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ティファーナ・テイル
SPDで判定
*アドリブ歓迎
「人を利用、キミは“悪”だ!」と拳を向ける。
『スカイステッパー』で縦横無尽に動き回り器物を回避しながら『セクシィアップ・ガディスプリンセス』の♥ビームで迎撃して『ゴッド・クリエイション』で無限胃袋アヴァドンを創造して破片などを吸引します!
『神代世界の天空神』で空間飛翔をしつて敵のUCを『天空神ノ威光・黄昏』で封印/弱体化/相殺します。
機会を見て『ガディスプリンセス・レディース』で従属神群を召喚して『ガディス・ブースト・マキシマム』で♥ビーム/♥弾で迎撃し、敵を攻撃します!
怪我をしたら『エデンズ・アップル』で神界の“黄金の林檎”を創造して猟兵にも配り負傷/疲労を癒します
ルイス・グリッド
アドリブなど歓迎
見つけたぞ、祟り神
ヤドリガミの成り損ない、大変な事をしてくれたようだな
次の生がお前にあるなら、正しい存在になることを祈るよ
SPDで判定
【視力】【暗視】【聞き耳】で【情報収集】
【大声】で【挑発】することで攻撃を誘発させる【おびき寄せ】
敵の器物が飛んで来たら、義眼のメガリスの藍の災い:圧壊【重量攻撃】を【全力魔法】【範囲攻撃】で使い、地面に落として防ぐ
その後、【ダッシュ】【悪路走破】で近づき、【早業】で銀腕を【武器改造】で剣にし【怪力】【鎧無視攻撃】【貫通攻撃】を以て敵を【切断】する
紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎
――出たな黒幕(?)。操られる方も操られる方だけど、操った方が一番悪いのは間違いないもんネ。だから……。
「――迷わず、逝けばいいと思うナ……!」
一瞬の隙を狙う事に注力する。機を窺って、【選択UC】(ダッシュ)で一気に接敵しつつ『月華』(鎧無視攻撃)で一閃。相手も抵抗してくるだろうけど、それを振り切るような速さなら問題ない。多少傷ついても構わない。
「月華から話があるようだよ、黒幕サン?」
『(いや、そんな事言ってないんだが?)』(月華)
「ほら、月華もこれは良くないって言ってる!」
『(聞けぇ! 使い手ぇ!)』(月華)
「――だからさ、静かに逝ってヨ? ネ?」
「なん、で……。」
「へへ……悪ぃな、嬢ちゃん。俺たちの恨みは、この程度じゃ晴れねぇのさ。」
砕いてもまだ現れる、器物に憑く神……祟り神。
初めと何も変わらない嘲りの嗤いを見せる男に、少女の顔が恐怖に染まっていく。
「まぁそういう事だ。……仲良くやろうぜ。また俺たちを持って、なぁ?」
「い、いや……。」
涙の浮いた眼に映るのは、ゆっくりと近づいてくる男。
下卑た笑みが深くなり、その手が少女へと伸びた瞬間、
「させないよ!」
「……ちっ! まだいたか!」
上空から勢いよく蛇の尾で蹴りかかるティファーナ。
間一髪で男が跳び退ると、ティファーナはそのまま少女を守るように立ち、拳を向けて言い放つ。
「人を利用、キミは“悪”だ!」
「……見つけたぞ、祟り神。」
「ん?」
続けて横からかけられた声に男が振り向けば、メガリスでもある銀の腕を構えたルイスの姿。
「ヤドリガミの成り損ない、大変な事をしてくれたようだな。」
「はっ……あっはっは! 成り損ないか、違ぇねぇや。」
その深い怒りの篭もる言葉にも、男は嘲りの嗤いを見せる。
声を上げて嗤うごとに、周囲に鉄球がいくつも生成されて浮かび上がり、
「だが……人間から道具に成り損ねた、てめぇに言われたくねえなぁ!」
叫び声と共に、ルイスとティファーナへと鉄球が降り注いだ。
「……誰が成り損ないだ。」
ルイスが左眼の眼帯を外し、埋め込まれた義眼のメガリスが藍色に光り輝いた時、襲い来る鉄球の勢いが弱まっていく。
重力を操る秘宝の力を引き出し、全ての鉄球を圧しつけ、破壊していく中、
「させないよ!」
ティファーナは降り注ぐ鉄球を空中を蹴って避け、ハートの形に手を合わせる。
そのたびにハートの形のビームが放たれ、鉄球を砕いて弾き飛ばしていた。
「ちぃ、やりやがるな。」
「……迷わず逝ってヨ!」
「な!?」
声に気が付いた時には、いつの間にか踏み込んでいた紅葉の妖刀が、男を斬り裂いていた。
胴から斬り放たれた男に向かって刀を突き付け、
「この月華から話があるようだよ、黒幕サン?」
『(いや、そんな事言ってないんだが?)』
意志を持つ刀、月華も予想していなかった使い手の言葉に驚いている。
「なん、だ?」
「ほら、月華もこれは良くないって言ってる!」
『(聞けぇ! 使い手ぇ!)』
「言ってねぇだろ!」
月華の声が聞こえたのかどうかは解らないが、すっかり同調して叫ぶ男。
「うるさいナ……だからさ、静かに逝ってヨ? ネ?」
「ちっ、てめぇの相手をしてる暇はねぇ!」
すぐに元通りの身体へと戻り、男はその場から跳び退る。
「逃がさないよ! やっちゃえ、レディース!」
ティファーナの声に合わせ、呼び出された従属神たちの手から放たれるハートのビームが降り注ぐ。
「なんなんだ、こいつらはよぉ!」
「……お前を倒すために来ただけだ。」
「てめぇ……!」
ビームを避けながら逃げ出そうとする男だが、正面からルイスが駆けてくる。
荒い息をつきながら男は周囲に新たな鉄球を生みだすが、
「迷わず、逝けばいいと思うナ……!」
「ぐあっ!?」
背後から男を袈裟懸けに斬りつけ、そのまま駆け抜ける紅葉。
男の足が止まり、浮かんでいた鉄球が落ちた時……剣へと変わったルイスの銀の腕が叩きつけられた。
「て、め……。」
「次の生がお前にあるなら……正しい存在になることを祈るよ。」
「……はっ……どうだか、な。」
最期まで嘲りの言葉を残し、男は黒い塵となって消えていく。
周囲に転がっていた鉄球も同時に錆びて砕けていった。
「みんな、お疲れ様! 疲れたでしょ、これ食べてよ。」
「ん、ああ。すまんな。」
ティファーナが食べたものに癒しを与える天界の果実を生みだして、ルイスが受け取った時、紅葉は少女へと言葉をかけていた。
「さっきも言ったケド……操られる方も操られる方だけど、一番悪いのは操ってた方だからネ?」
「う、うん……。」
「次は心をしっかりもっていれば大丈夫ダヨ。その手の妖物みたいに、自分の力にできるから、ネ?」
「そう……だね。」
元気づけようとする言葉に、少しずつ少女の顔に生気が戻ってくる。
その手に渡されたのは、黄金色の天界の果実。
「ね、これ食べてみて?」
「う、うん……あ、美味しい。」
「えへへ、よかった。」
ティファーナの笑顔につられて、少女にも笑顔が戻ってきていた。
そんな少女へと、ルイスは静かに告げる。
「まずは……君の両親を弔おうか。」
「あ……うん……。」
「……すまないな。君が手をかける前に駆け付けられれば良かったのだが。」
うつむいていた少女だが、その顔を上げた時にはしっかりと猟兵たちを見渡し、
「いいえ……父と母だけで止めてくれて、ありがとうございます。」
しっかりとした声で、感謝の言葉を告げていた。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2021年02月20日
宿敵
『祟り神』
を撃破!
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