2
羅針盤戦争〜七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリード

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#グリードオーシャン
🔒
#羅針盤戦争
🔒
#七大海嘯
🔒
#カルロス・グリード
🔒
#オブリビオン・フォーミュラ


0




●グリーンオーシャン
 その島は、すべてが異形と化していた。
 木は捻じれてトグロを巻いており、辺りには腐臭すら漂っていた。
 その島を支配しているのは、七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリードであった。
 カルロス・グリードの背後には、磔にされた人間……いや、賞金首を模した人形達が並んでおり、捻じれた木が絡みついていた。
 だが、完全に似せてはおらず、悪意のある形で、どれも醜く歪められていた。
 そこには悪意しかなく、賞金首に対する怒りと憎しみと悪意が感じられた。
「時は来たり。今こそ我らの力を示す時ッ!」
 そんな中、カルロス・グリードが手下達を見下ろし、声高らかに宣言をした。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!」
 手下達は巨大な魔方陣の上に立っており、カルロス・グリードの呼びかけに応えて、力の限り叫び声を響かせた。
「ならば贄となって、我にすべてを捧げよ!」
 次の瞬間、魔方陣が禍々しい光を放ち、一瞬にしてカルロスの手下達を漆黒の闇に飲み込むと、そこからUDCアースの邪神が姿を現した。
「フシュルルルルルル~……」
 召喚された邪神は無数の触手を蠢かせ、カルロス・グリードに纏わりつくと、鞭の如く触手を振るい、賞金首を模した人形達の首を次々と刎ねた。
「我に歯向かう賞金首達も、いずれこうなる。我には向かう事がどれほど愚かで、浅ましい事なのか、その身を以て理解する事だろう。何故なら、この邪神の前では、賞金首といえど、赤子同然ッ! 惨めに泣き叫びながら、逃げ惑う事しか出来ないのだから……」
 そう言ってカルロス・グリードが、不気味な笑みを浮かべるのであった。

●ガジルからの依頼
「皆に頼みたい事があるんだよ!」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が不機嫌な様子で、今回の依頼を説明し始めた。
 今回の目的は、七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリードの撃破ッ!
 カルロス・グリードがいる島は、UDCアースの邪神が降臨した事によって、さらに禍々しく姿を変えており、賞金首を模した人形などが磔にされているようである。
 それ以外にも猟兵達を模した人形が磔にされているらしく、ガジルに至っては胸が抉れた姿で磔にされているようだ。
 そのため、ガジルが酷く怒っているらしく、『塵ひとつ残したらダメなんだよ』と騒ぎ、酷く御立腹な様子であった。


ゆうきつかさ
 どうも、ゆうきつかさです。
 今回の目的は、カルロス・グリードの撃破です。
 基本的に、キャラクターらしく行動しておけば、成功する仕様になっているので難しい事を考える必要はありません。
 そのため、ノリと勢いで何とかなるので、ガンガン攻めていきましょう。
194




第1章 ボス戦 『七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    邪神「暴食せしもの」
【無数の大口を持つ邪神による噛みつき】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    邪神「虚空を睨むもの」
【巨大眼球型邪神の視線による感染呪詛】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    邪神「謎を喰らうもの」
【疑問】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【触手塊型邪神】から、高命中力の【謎を喰らう触手】を飛ばす。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
決戦?なにそれ美味しそう!
アクセントをつけようね☆

事前に「肉体改造」を施して弾力と増殖スピードを上げて噛み切れないように強化!
触手の噛み付きを防ぎつつUC【飢餓つくと肉肉しい惨劇】にて増殖し続ける肉塊に変身!
触手の食欲を匂いで(匂いは化学物質だから鼻が無くても出来るはず)増幅させて、増殖した肉塊を齧らせる!
体内に入った肉塊はなおも増殖して……どかーん!

勝利の暁には触手「料理」で「宴会」だー!
あ、代償になった島の面積は切り離した肉塊を改造して島の土壌にするよ♪


レモン・セノサキ
なんだいコリャ、人形の生首?
ファットマン●ャークみたいな顔で、おーこわいこわい
……って待てコレ私か?!
ふっっざけんな、彫刻師出て来い!美術評価1だ!!

レモン像は気に入ったか、だぁ?
しゃーしい、ありゃカボス像だ私じゃねぇ!

フシュルルーの触手に対して「すっこんでろイソギンチャク!」
とばかりにフシャアア!と黒猫激怒モード

「銀塊」を投げつけアルミホイル状に変形させて邪神から視界を奪う
歯ぁ食いしばれ、カスロル・ドングリ!
「仕掛鋼糸」で一気に距離を詰め接近戦
足技で蹴り転がし、大砲で殴打殴打殴打!
〆は大砲、[エネルギー充填]してのゼロ距離[爆撃]
おっと、端整な王子顔がボッコボコだ
今の顔で人形作ってやろうか?


鳶沢・成美
先制攻撃は厄介ですが、あなたの事は正直どうでもいいです
目的や行動指針、その他なんもかんもどうでもいい
興味が無い相手に疑問は持たない、よってその攻撃は不発です

【火雷神道真】を”誘導弾”の様に操って敵を”追跡”させる
わざと外すなどの”フェイント”を織り交ぜながら攻撃
これが”破魔”の雷です
そしてこれがおかわりですよっと”2回攻撃”で徹底的に

アドリブ・絡み・可 ””内技能


尾崎・ナオ
ガジルちゃん結構おこでしたな。塵ひとつ残したらダメとは。
……、ウーーーェ、何この臭い、クッサ!!!

「はぁい、こんなトコに居て、鼻まがりませんか! 繊細なナオちゃんの嗅覚はとても耐えられないんだけどぉ。人間の身体の方、ちゃんと機能してますぅ?」
「ナオちゃん知ってる、触手ってやつでしょ! いや~~ん、ナオちゃんのような絶世の美女にアレやコレやしようってんでしょ! 同人誌みたいに! 同人誌みたいに!!!」

相手を下げて、自分を上げる。いつものやつ。
話しかけながらUC発動!

感染って何してくんだろ。呪詛系かな?
多少は喰らっても構わん、アンタ倒せば消えんでしょ!

パルクールで移動しつつ2丁拳銃で攻撃


陽環・柳火
「大将首をとっても、ひとつじゃ戦争が終わらねえのがオブリビオンのめんどくせえところだな」
とりあえず、ガジルの胸のカタキはとっておこう

相手が疑問を与えようとしてきたら、
「ごちゃごちゃうるせえっ! そんなのは終わった後考えればいいだろうが!」
と、突っぱねて攻撃を仕掛ける。
柳火は物事は割とシンプルに考えたいタイプ
「悪い奴だからてめえをぶっ倒す! 今はそれだけを分かってればいいんだよ!」
そう言って火属性攻撃の弾幕をぶち込んでユーベルコード『巫覡載霊の舞】を使う隙を作り、神霊体になって、なぎなたで叩っ斬る。

深くは考えない。ツッコミとかも割と反射的に行うタイプ


司・千尋
連携、アドリブ可

賞金首や猟兵を模した人形って…
そんな人形売ってないだろうし手作りなんだろうけど
どうせ作るんならもっとイケメンにしてくれたって良いのに

…悪意で醜く歪められてるんじゃなくて単純に技術不足なんじゃね?
折角だし人形遣いらしく操ってやろうか?等言いつつ
紐引っかけて複数の人形で攻撃


攻防は基本的に『子虚烏有』を使う
近接や投擲等の武器も使い
範囲攻撃や2回攻撃など手数で補う


『謎を喰らう触手』ってさ
飛ばすって事は当たると謎が食われるんだろうけど
それって俺にダメージあるの?
疑問なくなるだけじゃね?
謎がないと生きていけない人種じゃない限り意味ないんじゃないか?
やっぱり物理ダメージは安定の強さだな


高階・茉莉
WIZ判定の行動
アドリブや他猟兵との共闘歓迎

■心情
七大海嘯ですか、厄介な相手であることは間違いないでしょうね。
ですが、私たち猟兵も力を身に付けていますので、そう簡単には負けませんよ。

■先制攻撃対策
謎を喰らう触手ですか、当たらない様に【見切り】で回避しましょう。
疑問を植え付けられても、【狂気耐性】で耐える様にしますね。
召喚された邪神も、私の持つ杖からの【全力魔法】と【破魔】で倒します。

■戦闘
カルロス・グリードには無限の文字列(UC)で攻撃します。
【スナイパー】で狙いを定め、【属性攻撃】で光属性を強化して攻撃します。

「邪神は苦手ですので、さっさと倒させて頂きますね」


烏丸・都留
POW
アドリブ共闘OK

UCで護衛型装備と自身を完全隠蔽型超高速モードに変身、マッハ7で飛翔し、戦場の敵全てに味方と完全欺瞞する対神霊/UDC対応型アンチ・アストラルマインを放ち続け、敵の行動や任意タイミングで、それらに侍らしたアストラルマインを爆破、凡ゆる行動を阻害することで、自身の装備群や味方の攻撃や回避防御支援を行う。

UC起動までは自身は戦場を隠密移動しながら、戦場に縮小召喚配置(アサルトユニットΓ主体の隠密型1000個部隊:18万機:情報収集/撹乱や暗殺など)した多数の装備部隊群と連携。
戦場の状況を監察し、的確に各種支援(可能なら攻撃:対消滅反応型弾頭、時空振動神咒弾頭など)を行う。


ベイメリア・ミハイロフ
まあっ、皆さまのお人形を…
なんと悪趣味な事ですこと
歪な形であれば、本物とは程遠いでしょう
ならば躊躇なく全て残らず燃やしてしまいましょう

泣き叫ぶ事も、逃げ惑ったりする事も致しません
わたくし達はあなたをお倒し申し上げに参ったのでございますゆえ

触手等相手の攻撃に対しては、激痛耐性を用いつつ
第六感にて見切り、回避又はオーラ防御・武器受けにて捌きたく
あなたをお倒し申し上げるのに、何の疑問も抱く事はございません

そこからカウンターを狙い
2回攻撃も狙いつつ全力魔法を高速詠唱にて放ちます
属性攻撃にて火炎属性を付与した範囲攻撃で
腐った木や人形も巻き込むようにしながら
あなたのコレクションは、これで消滅でございますね


アルテミシア・アガメムノン
まあ、禍々しいこと!(異形化した島を見て)
まるでカルロスさんの内面が表に現れているようですわね!
(黄金の光の翼を羽ばたかせて空中からカルロスと対峙)

敵WIZUC先制対策
「わたくしはここに貴方を滅ぼしに参りましたの」とUCの性質を見抜き、単純明快に思考をそれに集中することで『疑問』を抱くことを避けます。

そして、『滅びの創造』を発動。
生み出された魔法は悪しきモノ、邪なるモノを滅ぼす『聖なる光』
邪悪なるモノを滅ぼす清浄な光をカルロス及び邪神群に放ちます。

他世界を侵略するコンキスタドール。魔界に来たところで返り討ちですが、そもそも魔界の大地を踏むことを許しませんわよ。



●グリーンオーシャン
「まあ、禍々しいこと!」
 アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は黄金に輝く光の翼を羽ばたかせ、七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリードが拠点にしている島を見下ろした。
 どうやら、UDCアースの邪神が降臨した事によって、島自体が異形そのものと化しているらしく、すべてを飲み込む勢いで侵食させていた。
 次の瞬間、無数の触手が次々と島から伸びていき、今にも絡みつきそうな勢いで、アルテミシアを島まで追い込んでいった。
「それにしても、ガジルちゃん結構おこでしたな。塵ひとつ残したらダメとは……。……と言うか、何この臭い……クサッ! ウ――ェ!」
 一方、尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は仲間達と共に船で島に降り 辺りに漂うのは、汚物のニオイ。
 そのニオイがネットリと纏わりつき、吐き気を催すレベルであった。
「……ん? なんだいコリャ、人形の生首?」
 そんな中、レモン・セノサキ(金瞳の"偽"魔弾術士・f29870)が足元に落ちていた人形の頭を拾い上げ、不思議そうに首を傾げた。
 何となく何処かで見たような顔をしているが、あからさまに悪意を感じる作りであった。
「おそらく、これは皆さまの人形ですね。どれも歪で、本物とは程遠いものですが……。なんとまあ悪趣味な事ですこと……」
 ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)も同じように人形の頭を拾い上げ、何やら察した様子で口を開いた。
 似ていると言えば似ているが、色々と誇張し過ぎているため、出来損ないと言った感じであった。
「どうせ作るんなら、もっとイケメンにしてくれたって良いのに……」
 司・千尋(ヤドリガミの人形遣い・f01891)が、人形の顔をマジマジと見つめた。
 人形の顔は、見るからに邪悪で、悪意100%。
 イケメンのカケラもないため、残念仕様と言った感じであった。
「……って待て、コレ私か?! ふっっざけんな、彫刻師、出て来い! 美術評価1だ!!」
 レモンがハッとした表情を浮かべ、苛立ちを隠せない様子で叫び声を響かせた。
「どうやら、気に入ってくれたようだな」
 その気持ちに応えるようにして、カルロスがレモン達の前に姿を現した。
 カルロスは、苦悶の表情を浮かべた無数の顔が浮かぶ岩場の上に立ち、猟兵達を見下ろした。
「……ええ、まるでカルロスさんの内面が表に現れているようですわね!」
 アルテミシアがカルロスを見上げ、皮肉に満ちた言葉を述べた。
「……と言うか、ありゃカボス像だ、私じゃねぇ!」
 レモンが今にも殴りかかっていきそうな勢いで、カルロスに迫っていった。
「いっそ、すべて燃やしてしまいましょうか」
 そんな空気を察したベイメリアが、火炎属性を宿した攻撃で、人形もろとも全てを灰にしようとした。
「どうやら、何も分かっていないようだな。あの人形は、貴様らの未来……。今から醜く顔を歪ませ、命乞いをする未来の姿っ!」
 カルロスが不気味な笑みを浮かべ、キッパリと断言をした。
「……と言うか、これ……手作りだろ? こんな人形が売っている訳もないし……。悪意に歪められていると言うより、単なる技術不足なんじゃね?」
 千尋が人形の頭を持ったまま、残念なナマモノを見るような感じで、カルロスの顔をマジマジと見た。
 おそらく、カルロスは寝る間も惜しんで、一体ずつ人形を作り続けていたのだろう。
 その姿を想像すると、かなりシュールではあるものの、短時間で作り終えた事を考えると、クオリティが低いのも納得であった。
「うるさい、黙れ!」
 カルロスが顔を真っ赤にしながら、悔しい気持ちを飲み込んだ。
 この様子では、図星だったのだろう。
 意地でも涙を流すまいと必死なようだった。
「ところで、こんなトコに居て、鼻が曲がりませんか? 繊細なナオちゃんの嗅覚は、とても耐えられないんだけどぉ。人間の身体の方、ちゃんと機能してますかぁ?」
 ナオが皮肉混じりに呟きながら、カルロスの顔を窺った。
「ふ……、そんな事を言っていられるのも今のうちだ。何故なら、次の贄は貴様等自身……。あとで泣き言を言ったところで、手遅れだ。まあ、地獄の苦しみを味わいたいのであれば、我も止めはしない」
 カルロスが、こめかみを激しくピクつかせ、ぎこちない笑みを浮かべた。
「そんな事を言われて、命乞いでもすると思っているのですか?」
 高階・茉莉(秘密の司書さん・f01985)が呆れた様子で、カルロスに問いかけた。
「……愚かな。その言葉が後悔と絶望を生み出し、自らの身を蝕む事も分からず、よく吠える……」
 カルロスが勝利を確信した様子で、猟兵達を見下した。
「……と言うか、あなたの事は、正直どうでもいいです。まったく興味がありませんから……」
 鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)が、何の感情も抱く事なく軽く流した。
「……」
 その間、烏丸・都留(ヤドリガミの傭兵メディック・f12904)は隠密移動しながら、戦闘に備えてアサルトユニット部隊を配置していった。
「それでも、まあ……とりあえず、ガジルの胸のカタキはとっておくけどな。そもそも、一番肝心な自分の未来が分かっていないようだろ。それなのに、俺達の未来をどうとか言っている場合じゃないだろ」
 陽環・柳火(突撃爆砕火の玉キャット・f28629)が、カルロスにツッコミを入れた。
「……我の未来か。もちろん、分かっているさ。貴様らを倒し、高笑いをあげる自分の姿が、いまもハッキリと……!」
 カルロスがまったく気にしていない様子で、自らの歪んだ未来を口にした。
 それはあくまでカルロスの願望であったが、何故か現実のモノになると思い込んでいるようだった。
「それじゃ、試してみようか☆ 本当に、それが現実なのか?」
 ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ(いつもはらぺこ系ラスボス(可食・高栄養・美味)・f31483)がヤル気満々な様子で自分自身に肉体改造を施し、カルロスの事を挑発した。
「それは、つまり自ら死期を早めたいという事か。ならば、その願い……叶えてやろう!」
 次の瞬間、カルロスが地中から無数の大口を持つ邪神を呼び寄せ、傍にいたラヴィラヴァに齧りついた。
 すぐさま、ラヴィラヴァが【飢餓つくと肉肉しい惨劇(ラ・ファミーヌ・デ・ラ・ヴィアンド)】を発動させ、増殖し続ける肉塊(可食・高栄養)に変身し、強烈に飢え続ける匂いを放ち続けた。
 その影響で無数の大口を持つ邪神が、ラヴィラヴァから増殖した肉塊に執着し、何かに取り憑かれた様子で喰らっていった。
 それでも、無数の大口を持つ邪神の食欲が満たされる事はなく、逆に底なしの飢えが、心を支配していった。
「どうやら、死期が早まったのは、そっちの方ね」
 その事に気づいた都留が【梟哭(キョウコク)】で護衛型装備と自身を完全隠蔽型超高速モードに変身すると、対神霊/UDC対応型アンチ・アストラルマインを放ち続けた。
 そのため、無数の大口を持つ邪神は半ばパニックに陥った様子で暴走し、島から生えた触手を刈るように喰らっていった。
 それと同時に、都留が配置したアサルトユニット部隊の総攻撃を始め、無数の大口を持つ邪神を完全に沈黙させた。
「ば、馬鹿な! こんな事……有り得る訳が……」
 その現実を受け入れる事が出来ぬまま、カルロスが巨大眼球型邪神を召喚した。
 カルロスによって召喚された巨大眼球型邪神は猟兵達を見つめる事で、視線から感染呪詛を解き放った。
「あ、ナオちゃん、これ知ってる! その枯れ枝みたいな触手で、ナオちゃんのような絶世の美女にアレやコレやするんでしょ? ほら、例の同人誌みたいに! いや~ん!」
 その途端、ナオが自画自賛する事で【煽りは任せろ(イエーイ)】を発動させ、全力で相手を馬鹿にする軽口マシーンに変身した。
 それと同時に感染呪詛がナオの肉体を蝕んだものの、動悸・息切れ的な効果しかなかったため、何とか耐える事が出来た。
「……と言うか、すっこんでろ、このイソギンチャク!」
 その間に、レモンが黒猫激怒モードで『フシャアア!』と銀塊を投げつけ、それをアルミホイル状に変形させ、巨大眼球型邪神の目を潰した。
 それでも、巨大眼球型邪神が最後の悪あがきとばかりに、枯れ枝のような触手がウネウネと伸ばした。
「歯ぁ食いしばれ、カスロル・ドングリ!」
 その隙をつくようにして、レモンが爆裂する隕石の魔弾(メテオバレット)で燃え盛る隕石の魔弾を放ち、それが爆発したのと同時に、カルロスの顔をリボルバー式大砲(RAY-BLASTIN/06MA)で、殴って、殴って、殴りまくった。
「な、何故だ! 何故、こんな事をする!」
 カルロスがデコボコになった顔を隠しつつ、信じられない様子で疑問を投げかけた。
 それと同時に触手塊型邪神から、謎を喰らう触手を伸びてきた。
「当然の事です。何故なら、わたくしは貴方を滅ぼすため、ここに参りましたから……」
 それを迎え撃つようにして、アルテミシアが【滅びの創造(アンラ・マンユ)】を発動させ、邪悪なるモノを滅ぼす清浄な光を触手塊型邪神に放った。
 次の瞬間、触手塊型邪神の身体が清浄な光に飲み込まれていったが、それでも触手を伸ばす事を止めようとしなかった。
「そもそも、あなたをお倒し申し上げるのに、何の疑問も抱く事はございません」
 そこに追い打ちを掛けるようにして、ベイメリアが第六感で触手を避けつつ、【Judgment arrow(ジャッジメントアロー)】で炎・水・土・氷・雷・光・闇・毒の全属性のあらゆる装甲や、防御をも貫く光の矢を放ち、 触手塊型邪神を完全に消滅させた。
「どうやら、不発だったようですね。それじゃ、今度はこっちの番ですよっと」
 それに合わせて、成美が【火雷神道真(ライジーン)】を仕掛け、雷属性の礫を雷のように操って、カルロスを追跡させた。
「ふっ……、甘いよ」
 その事に気づいたカルロスが、礫を軽々と避けた。
「……とは言え、邪神は苦手ですので、さっさと倒させて頂きますね」
 続いて、茉莉が【無限の文字列(ムゲンノモジレツ)】を仕掛け、スナイパーのように狙いを定めるようにして、開いた本をカルロスに向け、本に記された文字から放たれる光で攻撃した。
 それと同時に、先程避けたはずの礫が、カルロスの背中を貫いた。
「ば、馬鹿なっ!」
 カルロスが口から泡の如く血を吐き、恨めしそうに猟兵達を睨みつけた。
「折角だし人形遣いらしく操ってやろうか?」
 その間に、千尋が複数の人形を操ってカルロスを攻撃しつつ、【子虚烏有(シキョウユウ)】で幾何学模様を描き複雑に飛翔する光剣を突き刺した。
「わ、我の身体が消失していく……。そ、そんな事……有り得る訳が……」
 カルロスが危機感を覚えつつ、無数の触手を操って、自らの身を守ろうとした。
「ごちゃごちゃ、うるせえっ! てめえは大人しくぶっ倒されればいいんだよっ!」
 次の瞬間、柳火が【巫覡載霊の舞】で神霊体に変身しつつ、なぎなたから衝撃波を放ち、触手もろともカルロスの身体を切断した。
「き、貴様らの顔……絶対に忘れん! 絶対に……ぐわあああああああああああ!」
 その一撃を喰らったカルロスが断末魔を響かせ、跡形もなく消滅した。
「……たくっ! ようやく大人しくなりやがったか。……とはいえ、こいつを倒しても、戦争が終わらねえのが、オブリビオンのめんどくせえところだな」
 そう言って柳火が主を失ってピチピチと跳ねる触手を見つめ、疲れた様子で溜息を漏らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月08日


挿絵イラスト