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羅針盤戦争~『三の王笏』カルロス・グリード邪神決戦~

#グリードオーシャン #羅針盤戦争 #七大海嘯 #カルロス・グリード #オブリビオン・フォーミュラ #三の王笏島

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●グリードオーシャン・三の王笏島
「まさか早々にこの島を見つけられるとは。彼奴らの侵攻速度は予想以上だ」
 そう呟くのはオブリビオン・フォーミュラであり、七大海嘯『王笏』でもあるコンキスタドール達の王カルロス・グリードだ。しかしこのカルロスは分身体であり、本体はまた別にいるのだが、それでも絶大な力を誇っている。
 その力はこの三の王笏島だからこそ、真に発揮できる。
「だが今こそ『三の王笏』の力を見せつけよう」
 その手に握られた不気味なメガリスからは大いなる邪神の波動を感じさせる。さらにもう一つの力こそ、この地に眠る邪神たちを使役することだ。

「この島の邪神山脈の力がお前達を葬る。来るがいい、猟兵」
 グリードオーシャンでありながら、UDCアースの邪神達の力を色濃く残すこの島にて、カルロス・グリードは万全の準備を整える。猟兵達をこの島にて返り討ちする為に。

●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「UDCアースの邪神山脈すらも自分の力にしようとするなんて、無茶苦茶だよね!?」
 そう言いながら借り物の電脳ウインドウでカルロス・グリードの本拠地である「三の王笏島」の様子を映し出すエィミー・ロストリンク(再臨せし絆の乙女・f26184)。あまりに強力な力を感じ取っている故に、驚きも一入なのだろう。
「今回は七大海嘯『王笏』であるカルロス・グリードの分身体が相手なんだけど、三の王笏島にいるカルロスは今まで島に出てきた奴は桁が違うよー」
 そう言って注意を促すエィミー。UDCアースの力を使うのは以前のデータ通りではあるが、今回はこの三の王笏島全体が巨大な「邪神山脈」と化しており、カルロスは島全体に蔓延る邪神達を操り、地形全体で攻撃してくるという。その力は絶大で、相手は常に先手を取って攻撃してくるので事前の対応策が必要であろう。
 だが邪神の大いなる力はカルロスと言えども完全に制御できるものではないので、そこが付け入る隙になるかもしれないとエィミーは言う。
「邪神であっても皆なら絶対に勝てるよ! だからお願い、『三の王笏』を倒してね!」
 その願いと共にエィミーは転移術式を発動する。UDCアースの邪神の力を感じさせる三の王笏島にて今、かつてないほどの大規模な戦いが始まろうとしていた。


ライラ.hack
 邪神山脈の力を手に入れた王笏、いざ決戦!
 どうも皆様こんにちは。ライラ.hackです。

 このたびは七大海嘯の一人であり、オブリビオン・フォーミュラ『王笏』カルロス・グリードの一形態との決戦です。
 難易度は普通より高めなのでご注意ください。
 三の王笏は「UDCアース」の力を具現化しており、不気味なメガリスから邪神を召喚して攻撃してきます。その上、この島全体が巨大な「邪神山脈」と化しており、カルロスは島全体に蔓延る邪神達を操り、地形全体で攻撃してきます。とはいえ、邪神の大いなる力はカルロスといえども完全制御できません。そこに、付け入る隙があるかもしれません。
 またこの決戦勝利後は、『三の王笏』が支配する島を解放することができます。

 以下、特殊ルールとなります。
 プレイングボーナス…… 敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。

 以上となります。邪神の力すらも制御しようとする七大海嘯『王笏』を是非とも倒しましょう!
 それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリード』

POW   :    邪神「大地を喰らうもの」
【本拠地の島の面積】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【大地を牙の生えた触手】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    邪神「吼えたけるもの」
【目にした者の正気を奪う、漆黒の巨人型邪神】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    邪神「輝き惑わすもの」
【光り輝く宝石のような美しき邪神】の霊を召喚する。これは【命中した対象を宝石に変える光線】や【敵の欲望をかきたて混乱させる輝き】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:hoi

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ
【アドリブ・連係歓迎】POW
決戦?なにそれ美味しそう!
アクセントをつけようね☆

事前に「肉体改造」を施して弾力と増殖スピードを上げて噛み切れないように強化!
触手の噛み付きを防ぎつつUC【飢餓つくと肉肉しい惨劇】にて増殖し続ける肉塊に変身!
触手の食欲を匂いで(匂いは化学物質だから鼻が無くても出来るはず)増幅させて、増殖した肉塊を齧らせる!
体内に入った肉塊はなおも増殖して……どかーん!

勝利の暁には触手「料理」で「宴会」だー!
あ、代償になった島の面積は切り離した肉塊を改造して島の土壌にするよ♪


リリ・アヌーン
POW
先制攻撃対策

迫りくる牙の生えた沢山の触手攻撃を
咄嗟に魔法の箒「ノクターン」に乗って地面スレスレを低空飛行で逃げ回って
かわすわ
ああっ、お気に入りの一張羅のドレスがかすった攻撃でボロボロに~っ!?

邪神山脈を操るなんて
とんでもない敵ね……!
でも神である邪神を従えて完全に最後までコントロールするなんて貴方にできるのかしら?

な、何とか初撃を凌いだわ……!

今度はこっちの番よ!
邪神に有効そうな聖歌を
大声で歌ってUC発動

ウフフ、山は歌が木霊して遠くまで届くから
効果的ね♪(地形の利用)

「死神さま、
その大鎌で触手と敵を
バッサリお願いします」

疑念なんて感じないわ
私は私と頼もしい猟兵たちの勝利を確信してるから♪


才堂・紅葉
「ったく。節操が無いと言うかなんて言うか!」
「蒸気王」で上陸し悪態を吐く

・先制対策

超質量攻撃は【気合、操縦】で直撃を避ける。避け切れない触手は【ジャストガード、受け流し】で捌きたい
牙に蒸気王の装甲が削られるが【オーラ防御】で耐える

その間も冷徹に【情報収集、戦闘知識】で戦況分析
大技を扱う程に、邪神共や触手の動きの精度が落ちていると【見切り】
向うさんも意外と必死のようだ
ならば畳み込む

「迦楼羅王!」
影から黒の機体を召喚
「機甲顕現……天蛇王!」
神器蛇矛から深緑の武将めいた機体を召喚

「淑女に何を言わせんのよあの馬鹿共……」
UC発動の口上(強制)を述べ、三機合体

「奴を島ごと殴り潰しなさい……蒸気帝!!」



 コンキスタドール達の王カルロス・グリード。その力はオブリビオン・フォーミュラらしく強大であり、他の七大海嘯とは違っていくつもの分身体を生み出して、それぞれが力を保有している。
 その中の一人、『三の王笏』はUDCアースの力を所持しているが、本拠地である三の王笏島でのカルロスはさらに凄まじい力を行使する。島自体が邪神山脈となっており、その邪神を使役することも可能なのだ。
「来たか猟兵。この島に踏み入れるとはよい度胸だ」
 そんなカルロスの領域に等しい三の王笏島にたどり着いた猟兵達を歓迎するカルロス。各地で自身の分身が破壊されているだけあって油断も慢心もない。
「決戦? なにそれ美味しそう! アクセントをつけようね☆」
 だがはらぺこラスボス系魔王のラヴィラヴァ・ラヴォラヴェ(ハラペコかわいいコックさん(可食・高栄養・美味)・f31483)は相変わらずの空腹を満たすことに夢中だ。その興味は邪神を使役する三の王笏にも向けられている。
 そんな軽い口調をしながらもラヴィラヴァは警戒を怠っていない。この時点で密かに身体の肉体改造を施しており、弾力と増殖スピードを上げて用意に噛み切らせないほどに強化しているのはラスボスらしい強かさだ。
「邪神山脈を操るなんて、とんでもない敵ね……!」
 猟兵専門の庶民派スナックを経営してるアラサーエルフのお姉さんであるリリ・アヌーン(ナイトメア・リリー・f27568)は恐怖を微塵も感じさせない表情で微笑む。むしろ花も咲く笑顔すら浮かべそうな態度だ。
 UDCアースの邪神を操る以上、恐怖心は格好の餌食だ。だからこそ、気持ちを強く持ってリリはカルロスに対して勇猛果敢な態度を作り続ける。
「でも神である邪神を従えて完全に最後までコントロールするなんて貴方にできるのかしら?」
「試してみるか?」
 リリの易い挑発ではあるが、カルロスは早々に乗ることにした。これ以上、猟兵の戯言に付き合う気はないと言わんばかりに、邪神「大地を喰らうもの」を起動する。
 本拠地の島の大地を差し出すという行為ではあるが、大地を牙の生えた触手が生えラヴィラヴァとリリに襲い掛からんと迫る。そのまま猟兵を喰らい、取り込まんとする勢いだ。
「待ってました!」
 そう言わんばかりにラヴィラヴァは強化した身体を前面に、大地を喰らうものに対しても正面から挑む。触手の噛み付きを防ぎつつ、自身の増殖した肉を囮にして、ラヴィラヴァの本体部分に対しては食われるのを阻止する。
 そして能力「飢餓つくと肉肉しい惨劇(ラ・ファミーヌ・デ・ラ・ヴィアンド)」を発動する。匂いは化学物質故に鼻がなくても感知できる匂いを発し、さらに邪神の食欲を増進させる。
「たっぷりたらふく満足するまでオイラを召し上がれ♪」
 大地を喰らうものの触手は一斉にラヴィラヴァに襲い掛かる。増殖を続けるラヴィラヴァの肉塊を齧り喰らい続ける。そして喰らっても喰らってもその食欲が減衰することはない。
 それはすでにカルロスすらコントロール不能になった邪神の本能であった。そして多く食べたことを確認したラヴィラヴァは取り込んだ肉塊に指示を出す。
「勝利の暁には触手料理で宴会だー! どかーん!」
 体内に取り込んだ肉塊が消化スピードを上回って一気に増殖し、腹を食い破ってくる。ラヴィラヴァの肉塊は今まさに、邪神の腹の中の許容量すら超えることを示したのだった。
 ちなみに増えすぎた肉塊は切り離した肉塊を改造して島の土壌にする予定など、今後の治世も考える辺りは魔王らしいのかもしれない。何にしても代償になった島の面積は気にしなくてもよくなった。

「ああっ、お気に入りの一張羅のドレスがボロボロに~っ!?」
 ラヴィラヴァが地上で晩餐会を繰り広げる中で、リリは早々に魔法の箒「ノクターン」に乗って地面スレスレを低空飛行で逃げ回っていた。飛行が制限されるグリードオーシャンであるが、島内部ならば高い高度でなければ可能のようだ。
 それでも邪神の猛烈な食い破りの攻撃はドレスを傷つけるには十分であった。だが身体を喰われることはギリギリで避けて、ほっと一息つくリリ。
「な、何とか初撃を凌いだわ……! 今度はこっちの番よ!」
 そしてノクターンに乗ったまま、リリは能力「ナイトメア・リリー」を発動させる為に聖歌を歌う。シンフォニア特有の響く大音量、そしてエルフの魔力すらも乗せた聖なる浄化の力を宿した歌は、邪神には大いに影響を及ぼす。
 邪神山脈もある故に声が木霊することもあって、遠くまで届く故に効果も浸透する。そしてその歌に呼ばれるように慈悲深く巨大な死神がリリの元に現れる。
「死神さま、その大鎌で触手と敵をバッサリお願いします」
 歌を響かせるリリに応えるように邪神の触手を大きく薙ぎ払っていく死神。そしてラヴィラヴァの飽食によって制御に苦慮しているカルロスに対してその鎌が振るわれる。
 直前でメガリスで受けて回避したが、受け止めれずにその頬には傷を負っている。その死神の強さに少々驚きを覚えるが、リリにとっては当然のことだった。
「疑念なんて感じないわ。私は私と頼もしい猟兵たちの勝利を確信してるから♪」
 死神の強さはリリの信念に準ずる。猟兵の勝利を確信しているからこそ、死神は今もなお触手を薙ぎ払い続けている。
「ったく。節操が無いと言うかなんて言うか!」
 そしてその戦場にキャバリア「蒸気王」にて上陸した才堂・紅葉(お嬢・f08859)はあまりの惨状に悪態をつく。ラヴィラヴァやリリの死神が対応しても、まだまだ蠢き続ける邪神の触手。
 すぐさま紅葉の蒸気王にも対応して触手が襲い掛かってくる。直撃すれば危険な超重量攻撃に対しては回避に専念し、受けるのが容易い触手は持前の体術をトレースしたキャバリア式ジャストガードで捌いていく。
「本当にキリがないわね……」
 だが捌いて直撃は避けるものの、牙による損傷は確実に蒸気王に刻まれていく。ハイペリアの紋章のオーラで機体を覆っているものの損傷を避けることはできない。直撃すれば本当に半壊の危険性すらある。
 それでも紅葉は戦場の状況を冷静に分析し、邪神の穴を解析する。大技を扱う程に、邪神の触手の動きの精度が落ちていると見抜く。
「どうやら向こうさんも必死のようね。迦楼羅王!」
 ならば畳みかけるまでと、影から黒の機体を召喚する。そしてそれだけでは終わらない。紅葉はさらなる機体召喚を行う。
「機甲顕現……天蛇王! 合体支援ガジェット展開……追加ジョイント接続確認……電子系シンクロ承認……蒸気合体! 出なさい、蒸気帝!!」
 神器蛇矛から深緑の武将めいた機体を召喚し、能力「蒸気帝(スチームカイザー)」を発動させる。「蒸気王」「迦楼羅王」「天蛇王」、三つの機体が合わさって完成するは、巨大なるジャイアントキャバリア「蒸気帝」である。
 その威容は決してこの地で蠢く邪神に劣るものでもない。だが心なしか紅葉は羞恥に顔を歪めている。
「淑女に何を言わせんのよあの馬鹿共……」
 この合体機能を追加したアルダワ学園の馬鹿三人の顔を思い浮かべながら、強烈なる打撃を繰り出す蒸気帝。まるで紅葉の怒りを体現したかのようだ。
 さすがのカルロスもこの展開は予想もしていなかったことだ。そして蒸気帝の拳が邪神の触手を突き破って迫り来る。
「奴を島ごと殴り潰しなさい……蒸気帝!!」」
 そして蒸気帝の拳がカルロスの身体を捉えて吹き飛ばす。邪神の触手すらも吹き飛ばした攻撃ではあるが、それでも平然としているのはさすが七大海嘯『王笏』の分身体である由縁か。

 しかし紅葉は確かに手応えを感じている。そして邪神の制御も完璧ではないということもわかった。これは三人の戦いの収穫であろう。
 この積み重ねこそが強大なるオブリビオン・フォーミュラを打倒する一手となる。まだまだ戦いが始まったばかりだと猟兵は不敵に笑うのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

黒影・兵庫
邪神を味方にってどうやって...
(「それは後回し。今は敵を倒すことを最優先に考えましょう」と頭の中の教導虫が諭す)
はい、せんせー!
敵は邪神を完全に掌握できてない、つまり細かい指示や操作はできないところを突きます!
(「見たら狂う巨人はどうする?」)
無論、見ません!
代わりに島中の虫さん達から『動物と話す』スキルを以て『情報収集』を行うことで巨人の位置を把握し『衝撃波』を使った『ダッシュ』で巨人を振り切ります!
そしてそのまま敵ボスに接敵し、敵ボスの影を運転兵さんに操作してもらって、影で敵ボスを『捕縛』!
最後に俺が{誘導灯型合金破砕警棒}で一撃を叩きこみます!
(「よぉーし!作戦開始よ!」)
おーっ!


死之宮・謡
アドリブ歓迎

ほうほう、ついに最初の本拠か…UDCの邪神を持ってくるとは…中々に興味深い輩だ…だが、そうか…分体では制御し切れぬか…相変わらずあそこの連中は得体が知れんな…
まぁ良い、此れは前哨戦、開戦の号砲…貴様の死で以て戦場を加速させよう…

減衰・吸収の「呪詛」を籠めた黒霧で戦場を覆って光線や輝きを掻き消し。
…まぁ何だったら光線は兎も角、欲望に至っては殺意と破壊が二大欲求だから問題無いっちゃないんだがな…?
そのまま黒霧に紛れるようにしてファルトレキアで斬り穿つ
その際に【御霊の呪印】も刻んで置く
死ぬまで殴れば死ぬだろう?


リオン・ゲーベンアイン
光と闇、雷と火の属性を応用して「吼えたけるもの」を直接視認することなく電磁波やサーモグラフィーの応用で周囲を把握、即座に退避して身を隠すよ。

しかし、オブリビオン・フォーミュラでもUDCアースの完全なる邪神を操ることはできないのかぁ、ビックリだね『透明』
それだけUDCアースのフォーミュラは規格外と言える。それよりもこの世界のフォーミュラだ『純白』
そう私達が告げると同時にUCを起動。

フォーミュラにはフォーミュラをぶつける。
A&Wのフォーミュラヴァルギリオスを召喚。
『制御』と『再現』、どちらも不完全だけど能力を使いこなせている私達の方が有利だと思わない?
そう言いながら遠距離から狙撃していく。


ガーネット・グレイローズ
島全体を支配下に置くとは、
畏れ入ったな。
カルロス・グリード、UDCアースの
邪神の力まで操るのか。だが完全に
制御できてない今なら、太刀打ちできそうだな!

・先制対策

ヴァンパイアバットを緊急召喚。
上からブラッドエーテルを重ね合わせ、
《属性攻撃》と《オーラ防御》の併用で
光を遮断する「暗黒空間」を展開して
攻撃に備えよう。

コウモリの群れが宝石に変えられたなら、逆に【終末異界兵器「XⅣ:節制」】をカウンター発動。
宝石化した蝙蝠をさらに槍に変換し、
《念動力》で操って射出する!
狙いは勿論カルロス本体だ。
邪神が本体を庇おうとするなら、
クロスグレイブによる《レーザー射撃》
で撃墜していこう。



 この邪神山脈を宿す三の王笏島には多くの邪神を抱えている。先ほど牙の生えた触手で暴威を振るっていた「大地を食らうもの」もその一柱だ。
 『三の王笏』カルロス・グリードの力をもってしても完全な支配とコントロールはできるものではない。そしてさきほどの攻撃もまた、邪神を滅すまでにはいかないほどに強大な存在だ。
「猟兵、何か企んでいるな。邪神を暴走させる気か?」
 敢えて力を行使させて、カルロスの邪神コントロールを乱そうとする動きがあるように感じられた。だがそこまで器用なことができるか、と首を傾げる。
「邪神を味方にってどうやって……」
(「それは後回し。今は敵を倒すことを最優先に考えましょう」)
 そんな邪神へのコントロール方法を気にする黒影・兵庫(不惑の尖兵・f17150)に対して、頭の教導虫「せんせー」が諭す。現在は強大なる邪神がいつ襲い掛かってきてもおかしくない状況だ。
 なればこそ、カルロスが困惑しているからこそ今がチャンスともいえる。不安定な部分を突き隙を作る時である。
「はい、せんせー!」
 そう言って勢いよくカルロスに向かって突撃する兵庫。それに対してカルロスは邪神「吼えたけるもの」を大地よりよび覚ます。
 さきほどの「大地を喰らうもの」よりも派手さには欠けるが、代償は少ない。何より目にした者の正気を奪うという、異様の漆黒の巨人型邪神はいるだけで精神を削る。
(「見たら狂う巨人はどうする?」)
「無論、見ません!」
 教導虫の疑問に答えるように、兵庫はあれだけの巨大さを誇る漆黒の邪神を前に目を瞑る。踏みつぶさる恐怖に晒されながらも、それを実行するのは一重に教導虫を信じているのもあるだろう。
 代わりに兵庫は三の王笏島中の虫達に語り掛け、その情報を得ることによって巨人の位置をイメージによって把握する。そして踏みつぶそうとする漆黒の邪神の足を寸でで避ける兵庫。
「遅いんだよ!」
 正気を奪うということを封じれば、いかに巨大であっても遅く感じる兵庫。衝撃波も用いた加速ダッシュに追いつけるはずもなく、一気に振り切る。
 そして一瞬の隙を突いて能力「影蝕虫(エイショクチュウ)」を発動させ、巨人の影を物質化する触覚を生やし、兵庫の運転兵と化す。そしてそのまま一気に抱き着いて、漆黒の邪神を捕縛する。
(「よぉーし!作戦開始よ!」)
「おーっ!」
 動きを封じた邪神に対してフルスイングの誘導灯型合金破砕警棒の一撃が叩き込まれる。あまりの強烈な一撃な上に、捕縛されて不意を突かれた邪神はそのまま倒れ込む。
 その様子をリオン・ゲーベンアイン(純白と透明の二つの無垢を司る弓使い・f23867)は遠巻きから見ており、愉快そうに笑っている。邪神を警棒でノックアウトとか、さすがは猟兵と賛辞を贈るしかないだろう。
「まあ、私も似たようなものだもん」
 そしてリオンはすでに退避して姿を隠した状態でその状況を把握している。なぜならば光と闇、雷と火の属性魔法を応用を組み合わせて邪神「吼えたけるもの」を直接視認することなく電磁波やサーモグラフィーによって周囲を把握しているからだ。
 その状況把握能力はさきほどの兵庫の一幕を正確に把握できた時点で精度は高いと言える。そしてリオンの中の二つの人格が話し合いを始める。
「しかし、オブリビオン・フォーミュラでもUDCアースの完全なる邪神を操ることはできないのかぁ、ビックリだね『透明』」
「それだけUDCアースのフォーミュラは規格外と言える。それよりもこの世界のフォーミュラだ『純白』」
 そう告げると能力「八岐の帝竜王を統べし神弓の召喚者(ストライク・ザ・ヴァルギリオス)」を発動する神弓を引くリオン。その矢が邪神へと放たれて顕現するは、A&Wのオブリビオン・フォーミュラである帝竜ヴァルギリオス。
 実際には本体というわけではないが、それでも帝竜である。邪神を相手取っても不足はない。フォーミュラにはフォーミュラである。
「ここに帝竜だと?」
「『制御』と『再現』、どちらも不完全だけど能力を使いこなせている私達の方が有利だと思わない?」
 邪神の制御が不完全であるが故に、帝竜と存在が繋がってお互いが強化しているリオンとの邪神の戦いはヴァルギリオス優位に進む。漆黒の巨人を近づけまいと様々な属性ブレスで圧倒する。
 そしてリオンもまた電磁波やサーモグラフィーでカルロスの位置を把握し、まるで誘導弾のような弓矢を放つ。これにはさすがにカルロスも舌を巻くほどの精度で、一本の矢がその腕に突き刺さる。

「なるほど、邪神の完全制御はまだまだ難しいというわけだ」
 そう納得し、漆黒の巨人の制御を諦め、思う存分暴れさせることで兵庫とリオンの相手をさせようとする。だがそうやって一端離れようとするも死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)は決して獲物を逃がさない。
「ほうほう、ついに最初の本拠か…UDCの邪神を持ってくるとは…中々に興味深い輩だ…」
 愉快そうに謡はカルロスを観察し続けている。咄嗟の動きに即座に反応できるようにするのは、警戒の証でもある。
 次々と襲来する猟兵達に嘆息する『三の王笏』。それほどまでに猟兵の襲撃があるとなれば、完全に位置を把握されているだろうとグリモアの力にも煩わしさを感じるというものだ。
「ならば堪能していくといい。邪神よ、来たれ!」
 宣言するカルロスが召喚するのは邪神「輝き惑わすもの」。光り輝く宝石のような美しき邪神の霊は、見る者を魅了するが強力な牙を隠し持つ邪悪なる神である。
 宝石に変える光線を謡に対して放つが、減衰・吸収の「呪詛」を籠めた黒霧を目の前に放つことによって対応する。謡に届く前に光線は勢いを無くしていき、容易に避けることができる。
「だが、そうか…分体では制御し切れぬか…相変わらずあそこの連中は得体が知れんな…」
 それでも敵の欲望をかきたて混乱させる輝きを放ちながら、謡に害意を見せる邪神「輝き惑わすもの」。オブリビオン・フォーミュラですら御することの難しいその存在にはさすがに謡も驚嘆する他ない。
 光線や輝きを掻き消す黒霧もその邪神の無我夢中の攻勢に少しずつ相殺されていっている。だがその光も悪くはないと謡はふと思う。
「…まぁ何だったら光線は兎も角、欲望に至っては殺意と破壊が二大欲求だから問題無いっちゃないんだがな…?」
 己に渦巻くは黒き殺意と敵を灰にするまで破壊する衝動のみ。それに染まるのも問題はないと謡は断定して、前に出る。
「まぁ良い、此れは前哨戦、開戦の号砲…貴様の死で以て戦場を加速させよう…」
 黒霧が完全に消滅される前に「輝き惑わすもの」の光に紛れるように動き、黒霧でガードしながら一気にカルロスへと跳躍する謡。その手には「幽冥狂器ファルトレキア」が握られている。
 カルロスは謡の突撃に対しても悠然と構える。突破してくるのは想定済みと言わんばかりに、斬り穿ってくる謡と剣檄を繰り広げる。だが接近戦であれば、謡に分があるのかその腕に傷がつけられる。
「むっ……!」
「呪いの味はどうだ? 死ぬまで殴れば死ぬだろう?」
 そう、謡のつけた傷はただの傷ではない。能力「御霊の呪印(カースソウル)」の呪印を付与し、心身と魂を蝕み続ける呪いとなってカルロスを攻撃し続けるのだ。
 思った以上のダメージを受ける判断したカルロスは謡の黒霧の範囲外へと離脱し、邪神「輝き惑わすもの」の傍へと避難する。だが追撃の猟兵は謡だけではない。
「島全体を支配下に置くとは、畏れ入ったな。カルロス・グリード、UDCアースの邪神の力まで操るのか」
 そして現れたるはガーネット・グレイローズ(灰色の薔薇の血族・f01964)。麗しきダンピールにして夜の力を操りし者。邪神の放つ輝く光に対抗する為にヴァンパイアバットを緊急召喚して姿を遮らせている。
 カルロスが指示するまでもなくガーネットに光の輝きを放つのを見て、制御がうまくいっていないのを察するガーネット。
「だが完全に制御できてない今なら、太刀打ちできそうだな!」
 この半ば暴走ともいえる邪神「輝き惑わすもの」に勝機を見出すガーネット。ヴァンパイアバッドを混乱させて霧散させようとするのを見て、さらにダンピールの能力者の全身を駆け巡るサイキックエナジーのエーテル体「ブラッドエーテル」を重ね合わせる。
 属性を付与したオーラ防御の応用術で光を遮断する「暗黒空間」を展開して、光の輝きをシャットアウトする。これほどまでの暗黒を作り出せるのは、ガーネットのエーテルの賜物だろう。
「暗黒か。しかし光は差すものよ」
 それに対してカルロスは宝石化光線を差し向けるように指示。ブラッドエーテルを纏っているヴァンパイアバッドを宝石化によって落とし、暗黒空間を削ろうという魂胆だろう。
 だがその行為こそ、ガーネットの想定済みの出来事だ。能力「終末異界兵器「XIV:節制」(ワールドエンドウェポン・テンバランス)」を発動させ、宝石化した無機物であるヴァンパイアバッドを利用する。
「それを待っていたぞ、カルロス・グリード!」
 宝石化した蝙蝠をさらに槍に変換し、サイキックによって飛ばすように射出する。その宝石の槍が邪神やカルロスの身体が突き刺さるのは奇襲が成功した証ともいえるだろう。
 カウンターを許したことで邪神を盾にしようとするカルロスに対し、巨大な十字架を模した形状の携行型ビーム砲塔デバイス「クロスグレイブ」によるレーザー射撃を敢行する。
「逃がすか!」
 邪神を貫き、本体であるカルロスを狙おうとするガーネット。しかし光を扱う邪神が故にレーザーを吸収し、その攻撃は寸前のところで阻止される。

 だが思わぬ手傷を負い、『三の王笏』カルロスは生命の危機を感じる羽目になった。それは屈辱でもあり、驚愕でもあった。
 邪神の力をもってしても猟兵はそれを潜り抜けてくる。その底力にはただ驚き、賛辞を贈るべきことかもしれない。お互いに負けれない戦い、一進一退の攻防は続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…成る程、これがお前の本気という訳ね、第三の王笏

…だけど、それだけお前が追い詰められている証拠でもある

…さあ、覚悟は良い。此処でお前を討ち果たし、
その不滅に亀裂を入れてやるわ

過去の戦闘知識から敵UCの発動タイミングを見切り、
"血の翼"を広げ空中戦機動の早業で攻撃を避け続け、
避けきれない攻撃は"写し身の呪詛"の残像を囮に受け流し、
両掌に魔力を溜めて両手を繋ぎUCを発動して黒炎剣を召喚

…お前にも見せてあげるわ
半人半魔、ダンピールが持つ力と使命を…

過去の存在のみを焼く黒炎の刃を限界を突破して伸ばし、
黒炎のオーラで防御を無視して敵をなぎ払う闇属性攻撃を放つ

…神を殺すのは、この世界でも私達の役目よ


ファラン・ウルフブラッド
●アドリブ・絡み歓迎!

島そのものが巨大な化け物発生装置かよ! コイツぁ、楽しくなってきやがったなァ!
そして、ここで手柄を上げればオレの名声にも多少は箔がつくってもんだよなァ?ハッハァー!!ワクワクが止まらねぇぜ!

●対先制攻撃
双剣を手に、岩や樹等の『地形の利用』をして触手を翻弄するように縦横無尽に疾走。
向かってくる触手で致命傷になりそうなものは『見切り』と『第六感』で切り落とし、多少のダメージは必要経費と割り切ります。
ある程度引き付けたらUCを発動し、一筋の閃光となって手あたり次第に触手を斬って回ります。
「一山幾らのチンアナゴになんざ用はねぇ!テメェの首と王笏を寄越せェ!カルロォォス!!」


シーザー・ゴールドマン
島全体が敵という訳か。なかなかスケールの大きい事だ。

敵POWUC先制対策
天空を舞い、(空中浮遊×念動力×空中戦)触手による攻撃を破壊(衝撃波×なぎ払い)あるいは躱す。(第六感×見切り×瞬間思考力)

牙の生えた触手か。あまり趣味が良いとは言えないね。

さて、島の大地がこれ以上減るのは忍びない。そろそろこちらから行かせて貰うよ。

魔力を練り上げ極大の魔弾を放ち、地形ごと三の王笏を破壊します。
(範囲攻撃×全力魔法×『アララトの流星』)



 UDCアースの邪神という圧倒的存在を使役しながらも苦戦を強いられている『三の王笏』カルロス・グリード。まだまだ制御が甘いとはいえ、そこをここまで突かれる形となるとはと想定外なことが続く。
 力が強大が故にオブリビオン・フォーミュラである自身でも制御が難しい邪神。これを恐らく支配下に置いているUDCアースのオブリビオン・フォーミュラにはある意味、畏敬すらも覚える。
「詮無きことか。そもそもが無理な力の行使よ」
 他の世界のオブリビオンの力を使うとなれば、いかにグリードオーシャンの特性を生かしたカルロスといえども完璧ではない。それでも規格外の力だと言わざるを得ないのは猟兵達の意見だ。
「…成る程、これがお前の本気という訳ね、第三の王笏…だけど、それだけお前が追い詰められている証拠でもある」
 そんなカルロスの前にリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)が死神の鎌と共に現れる。邪神を使わざるを得ない状況は、それだけ猟兵の牙が喉元に届いている証拠でもある。
 すでに多くの『王笏』との戦闘経験からリーヴァルディはその挙動を見抜いている。すぐにでも邪神を呼び出して攻撃してくると察した彼女は即座に動く。
「…さあ、覚悟は良い。此処でお前を討ち果たし、その不滅に亀裂を入れてやるわ」
 邪神「大地を喰らうもの」を呼び出して、大地を牙の生えた触手が出てきた頃にはリーヴァルディは疾駆していた。発動タイミングを見切り、血で出来た翼で空中機動を変則的に繰り広げながら触手を避け続ける。
 それでも数が多い触手でリーヴァルディの身体を貫くが、それは"写し身の呪詛"によって作られた受け流す。それを囮にしてさらにカルロスへの距離を詰める。
「…お前にも見せてあげるわ。半人半魔、ダンピールが持つ力と使命を…」
 両掌に魔力を込めて両手を繋ぎ、能力「限定解放・血の魔剣(リミテッド・ブラッドクリーヴァー)」を発動する。一瞬の吸血鬼化を果たし、黒炎剣を召喚する。
 過去の存在のみを焼く黒炎の刃を限界を突破して伸ばし、斬り付ける。ガードを突破する黒炎のオーラは、そのままカルロスの身体にその傷と共に黒い炎が纏わりつく。
「これは……!」
 ただの傷ではカルロスの苦痛にはなりえない。だが過去の存在たるオブリビオンの過去を焼く攻撃はその魂の在り方に言葉にならない痛みを与える。
「…神を殺すのは、この世界でも私達の役目よ」
「その通りだね。しかし島全体が敵という訳か。なかなかスケールの大きい事だ」
 そして島の生える牙の生えた触手をオドの魔力によって消し飛ばしながらカルロスに迫るシーザー・ゴールドマン(赤公爵・f00256)。島の上ということでその魔力によって天空を舞い、華麗に攻撃を躱しながら触手を破壊し続ける。
 リーヴァルディによってより無軌道になった牙の生えた触手はシーザーにとって格好の餌食となっていく。そしてそれは同じく攻め手になっているファラン・ウルフブラッド(鮫と掠奪は海の華・f03735)にとっても好都合であった。
「島そのものが巨大な化け物発生装置かよ! コイツぁ、楽しくなってきやがったなァ!」
 高周波ブレード『ヒリュウ』『ムラクモ』の双剣を手に、触手を斬り伏せながらも樹木や岩壁などの地形も巧みに利用しながら触手をなぎ倒していくファラン。その想いは正義感とは程遠い功名心であった。
 これほどの力を発揮できるコンキスタドールの王を倒せば、それ以上の存在としてこの海に名を知らしめることができる。それこそがファランを突き動かす。
「ここで手柄を上げればオレの名声にも多少は箔がつくってもんだよなァ? ハッハァー!! ワクワクが止まらねぇぜ!」
 多少の傷は勲章・必要経費と割り切って触手を斬り伏せながら、持前の直感で触手の少ないルートを突き進むファラン。そんな彼に触手の相手を任せて一足飛びでカルロスへ距離を詰めるシーザー。
 邪神の特性とはいえ、彼の美的感覚からしても牙の生えた触手はあまり趣味がいい物とは思えなかった。故に決着は早くにつけるに限る。
「さて、島の大地がこれ以上減るのは忍びない。そろそろこちらから行かせて貰うよ」
 この邪神は島を喰らって触手を活動させている。他の猟兵の補填もあるとはいえ、シーザーは能力「アララトの流星(デウス・ルークス)」を近づいたカルロスの天空より発動させる。
 降り注ぐは魔力を練り上げ極大の魔弾。光速に飛来する全力のオドを籠めたシーザーの一撃は、カルロスを巻き込んで地形ごと破壊するが如き魔力爆発を起こす。

 身体を引き裂くような爆発であったがカルロスは死んでいなかった。咄嗟に邪神の触手を盾にしたことで直撃は避けたが、それでもそれを貫通するほどの魔力攻撃であったと言える。
「一山幾らのチンアナゴになんざ用はねぇ! テメェの首と王笏を寄越せェ! カルロォォス!!」
 だがそんな一息をつくまでもなく、ファランが能力「神速の紅き閃光(シンソクノアカキセンコウ)」を発動させながら突っ込んでくる。やはり触手が迫ってくる中の無謀な攻撃とも思えたが、それは違う。
 真紅に煌く粒子を纏い、極限の閃光そのものとなったファランは高速で触手を斬り伏せていき、一気にカルロスの懐へと到達。通り抜ける際に、数多の斬撃を繰り出していたのだ。
「ぐっ……!」
 リーヴァルディの黒炎、シーザーの極大魔弾と立て続けに食らえば、さすがのカルロスも防御は難しい。ファランの斬撃の多くはカルロスの身体を斬り刻む。
 だがその影響で邪神「大地を喰らうもの」が暴走・活性化し、猟兵達はおろかカルロスすらも襲い掛かる。その誰も考慮しない邪神の制御不能状態にさすがに両者ともに引かざるを得ない状況になる。

 そしてそれはカルロスの邪神の制御能力の低下を示す結果となった。それほどにカルロスが消耗しているという証拠となり、猟兵達に勝機を告げる。
 だがそれでもオブリビオン・フォーミュラ、その分身体である『三の王笏』である。油断は禁物と心に戒め、邪神の暴走を掻い潜りつつ、決着へとその刻を着実に進めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

メンカル・プルモーサ
…三の王笏はUDCか…ふむ…なるほどね…グリードがそれぞれの世界重要要素を含んだ島を抑えてるという事か…?

…あれが邪神か…このぐらいの狂気では短時間では私の矜恃は崩せない…そして完全な制御化には無いなら…
…重祚強化術式【エコー】と起動:応用術式『増幅』で効果を増幅させた復元浄化術式【ハラエド】を起動…
…邪神に向けて放つことで邪神とそれを制御している術式を浄化…祓わんとするよ…
…さらに…完全に制御出来ないなら制御用の補助具がありそうだな…
…それらしき物を術式装填銃【アヌエヌエ】で狙い撃ちして破壊しよう…
…邪神を祓ったらグリードに効果が増幅された燃焼術式の銃弾を叩き込むね…


臥待・夏報
犬飼くん(f05795)と

夏報さんも、犬飼くんも、UDC入りの体で異世界出張してるでしょう?
ならきっと邪神もどこに出たっておかしくないよ
たぶん

ふ、そこまで言われちゃ先輩としてカッコ悪いとこ見せられないなあ
ホームと違って後始末や証拠隠滅の必要もないし、派手にいくよ!

漆黒の巨人対策は「見ない」の一択
犬飼くんのそばに控えて目を閉じて、攻撃への対応は彼女とそのUDCの子たちに任せよう

……頼りっきりって訳にもいかないからね
【仲間外れは誰なのか】
大量の血を用いて半径90メートル超のミステリーサークルを展開
その範囲の邪神ども、本体のスカしたイケメン野郎の気配を読み
対象をよく選んで一回。呪詛の炎で焼却するよ!


犬飼・満知子
夏報さん(f15753)と

邪神ってこんなところにも出るんですか……?
異世界への出張ともなると組織のサポートも期待できないですけど、夏報さんと一緒なら安心ですね。

わわっ!地面が触手に!?
こんなこともあろうかとメカニカルブーツに新機能が搭載されていました。滅茶苦茶になった足場を【空中浮遊】して安全地帯まで退避します。
夏報さ〜ん!掴まってください!

組織から支給された試作品の超大容量エネルギーパックを使います。ブラスターに装着して攻撃回数を増強、並み居る触手を撃ち抜いていきます。予備のパックもポーチに入れているので、【継戦能力】もバッチリです。残弾が無くなる頃には辺りが血の海になっていることでしょう。


ユーフィ・バウム
勝負です、カルロス・グリード!
たとえ島全体が邪神でも、【勇気】と【覚悟】をもって
挑ませていただきましょう!

「吼えたけるもの」の召喚は止められません、が
こちらは《ファスト・トランス》を 発動!

【気合い】の入った叫びをあげつつ、
【ダッシュ】しカルロス本体に【グラップル】の
肉弾戦を挑みます!
邪神を目にすれば正気を奪われるのであれば、
目に入らないほどの勢いでカルロスを倒すだけっ!

邪神からの攻撃は【オーラ防御】全開に、
【激痛耐性】【狂気耐性】で堪えます!
視認しての防御せずに、オーラとこの野生の培った体を信じ

【力溜め】た【怪力】での【鎧砕き】の一撃を
ねじ込んでいきますっ!
【限界突破】!倒れる前に、倒すっ!


シエナ・リーレイ
■アドリブ・絡み可
『お友達』を求め彷徨うシエナは山に潜む『お友達』候補と仲良くなる為に登山に挑戦です

こんにちわ!とシエナは邪神さんに挨拶をします。

途中大きな巨人と出会ってもシエナは特に動じることなく挨拶を交わそうとするでしょう
何故ならシエナは死骸やオブリビオンを『お友達』候補と呼び、お遊戯と称して身の毛もよだつ凶行をに及ぶある意味で狂い切った存在なのですから
巨人が攻撃をしてくればシエナは喜び、感情を侵す呪詛を纏いながら舞い踊るようにして怪力を振るい始めます

見つけたよ!とシエナは『お友達』候補を指差します。

無事に『お友達』候補を見つけたシエナは相手を『お友達』に迎える為に遊び始めるでしょう



 暴走しつつある邪神達の胎動をオブリビオン・フォーミュラの力で何とか抑えつける『三の王笏』カルロス・グリード。だが猟兵の連戦に加え、力の消耗、数々の負傷も相まってその統制は弱まりつつある。
 だが邪神の制御ができなければ、自身の身すらも保証しかねない状態。それほどまでに異世界の邪神というのは危険な存在なのだ。
 それを抑えつけて支配していること自体が『三の王笏』の力のすさまじさなのだが、猟兵は知っている。かの存在を完璧に支配することができないことを、UDCアースで戦いを続ける者であれば余計に知っている。
「邪神ってこんなところにも出るんですか……?」
「夏報さんも、犬飼くんも、UDC入りの体で異世界出張してるでしょう? ならきっと邪神もどこに出たっておかしくないよ、たぶん」
 臥待・夏報(終われない夏休み・f15753)の根拠のない主張にため息をつく犬飼・満知子(人間のUDCエージェント・f05795)。ごく普通の女子高生の満知子が邪神と戦ったり、オブリビオン・フォーミュラと戦ったりするなんて無茶な話と思うわけだ。
 あらゆる情報を写し撮る邪神の幼生『羊の皮』を身に宿すエージェントである夏報がいるならば安心できると満知子は思っている。さらにここはUDCアースではないのでUDC組織のサポートは期待できないので、より依存度は高くなる一方だろう。
「って、わわっ! 地面が触手に!?」
 だが猟兵に対して仲良しこよしを許すほど、今のカルロスに余裕はない。邪神「大地を喰らうもの」を呼び起こし、早々に決着を付けに行く。さすがに突然のことに満知子も慌てた表情になる。
 しかし満知子もただでは転ばない。こんなこともあろうかとメカニカルブーツに新機能が搭載しており、装着者の運動能力を飛躍的に向上させ、滅茶苦茶になっている足場を選んで跳躍することで華麗に触手を避けていく。
「夏報さ~ん! 掴まってください!」
「うーん、助かるよ」
 暢気に構える夏報に対して、満知子は忙しなく動く。安全地帯まで退避した後、組織から支給された試作品の超大容量エネルギーパックを装着した上で能力「ヴァリアブル・ウェポン」を発動させる。
 それによって通常時より攻撃回数の上昇させ、近づいてくる触手を次々と鴨撃ちしていく満知子。触手が強力なエネルギー弾に撃ち抜かれて、血の海を形成していく。
「くっ!」
「予備のパックもポーチに入れているので、弾切れ対策もバッチリです!」
 残弾がなくなるまで時間がかかる上に、邪神「大地の喰らうもの」の制御が難しくなってきたカルロスは支配権を放棄する。そして無軌道になったと同時に邪神「吼えたけるもの」を召喚する。
 目にした者の正気を奪う、漆黒の巨人型邪神が触手を踏み荒らして、満知子と夏報を踏み潰さんと迫ってくる。そしてそれをばっちり目にしてしまった満知子の精神もおかしくなっていく。
「わわわわっ、夏報さ~ん!」
「ふ、そこまで言われちゃ先輩としてカッコ悪いとこ見せられないなあ。ホームと違って後始末や証拠隠滅の必要もないし、派手にいくよ!」
 正気を失って乱射を続ける満知子に対して、夏報の対策は漆黒の巨人を「見ない」選択。満知子の傍に控えて目を閉じて、さらにサポートとして自身に宿るUDCを放って対処させる。
 だがこのままはじり貧なのも否めない。そして夏報は能力「仲間外れは誰なのか(ブラック・シープ・ジュブナイル)」の手札を切る。
「……頼りっきりって訳にもいかないからね」
 その瞬間、夏報が大量に吐血してその血が蠢き始める。その血は瞬く間に大地に半径90メートル超のミステリーサークル『内臓を抜かれた牛の真実』を展開する。
 その血、臓物こそ夏報の呪詛の根源でありトリガーでもある。そして気配を読んで、邪神とカルロスがサークル内に入り込んでいるのを確認する。
「邪神ども、スカしたイケメン野郎、纏めて食らえ!」
 そして次の瞬間、瞬く間にミステリーサークルから溢れた呪詛の炎が触手や漆黒の巨人、さらにカルロスを包み込む。同じミステリーサークル内でも夏報や満知子は巻き込んでいない。
 その攻撃によって牙の生えた触手は完全に消滅し、大地に引っ込む。だが漆黒の巨人は炎に苦しみながらも健在、カルロスも力を行使することで呪詛の炎が致命傷になる前に吹き飛ばす。

「こんにちわ!とシエナは邪神さんに挨拶をします」
 そんな漆黒の巨人たる邪神に対してシエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)は無邪気に挨拶をする。『お友達』を求め彷徨うシエナは、わざわざ山に潜む『お友達』候補と仲良くなる為に登山に挑戦してより高い位置でその姿に望む。
 見る者の正気を奪う邪神が相手であり、その相手を直視するという愚行。本来であればこの哀れな子羊はこれよりただ蹂躙されるだけの人物であるに違いない。
「見つけたよ!とシエナは『お友達』候補を指差します」
 だがシエナは普通の少女とは違う。大きな巨人と出会ってもシエナは特に動じることなく挨拶を交わし、正気を保ってはしゃぎ回ったりもしている。
 何故ならシエナは死骸やオブリビオンを『お友達』候補と呼び、お遊戯と称して身の毛もよだつ凶行をに及ぶある意味で狂い切った存在。巨人が攻撃してもまるで動じることもなく、正確に攻撃に対処する。
「凄く楽しくなってきたよ!とシエナは気分の高揚を訴えます」
 そう言って感情を侵す呪詛を纏いながら舞い踊るようにして怪力を振るい始めるシエナ。能力「お友達との楽しい遊びが引き起こす気分の異常な高揚(オンネンノカッセイカモヨルキョウコウノヒンパツカ)」が自動発動し、呪詛が強烈なる攻撃となって漆黒の巨人に対して振るわれる。
 カルロスには一切構わず、巨人と戯れるシエナは正気を失っているように見えるだろう。だが彼女は至って正気、『お友達』候補を見つけ『お友達』に迎える為に遊び始めただけなのだから。
「なんだ、あの少女は……?」
 さすがのカルロスもこの異常事態には困惑気味だ。邪神と戯れようと遊び続けるシエナ。そしてその間隙を突くように二人の猟兵が突撃してくる。
「…三の王笏はUDCか…ふむ…なるほどね…グリードがそれぞれの世界重要要素を含んだ島を抑えてるという事か…?」
「ええ、ですが今は好機! 勝負です、カルロス・グリード!」
 世界を股にかけた術式を行使するウィザード、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)と、密林に住む部族出身の銀髪少女ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)。二人の少女がカルロスの首を狙って直進してくる。
 特に例え島全体が邪神であっても、立ち向かう勇気と不退転の覚悟を持ってユーフィは挑むと決めている。その目は漆黒の巨人を映すことなく、ただカルロスのみに集中している。
「…あれが邪神か…このぐらいの狂気では短時間では私の矜恃は崩せない…」
 そして今もシエナと戯れているその漆黒の邪神に対して、メンカルは最後の一押しを施す。完全な制御にないならと、邪神に対して能力「起動:応用術式『増幅』(ラン・ブーステッド)」を発動させ、重祚強化術式【エコー】と効果を増幅させた復元浄化術式【ハラエド】を起動させる。
 その増幅されたメンカルの浄化術式で漆黒の巨人を祓おうとする、だけではなくその制御している術式を浄化しようとしていた。制御とはいわば強制、呪縛を解くようなものでカルロスの疲労によって繋がりがギリギリだった邪神はついに制御を打ち破る。
「ゴギャアアアアアアアアアアアアアア!」
 大きな咆哮と共に漆黒の邪神は辺りを破壊し始める。シエナがその制御を失った漆黒の巨人に向かってさらに血塗れのパーティを繰り広げる間に。メンカルとユーフィはカルロスの元へと到達する。
 邪神を制御しようとカルロスは手に持ったメガリスに魔力を送ろうとするが、それを感知したメンカルが術式装填銃【アヌエヌエ】を構える。それが制御補助のメガリスだと判断して、『増幅』によって威力強化された魔弾がメガリスを破壊する。
「…完全に制御出来ないなら制御用の補助具はあるよね……狙い撃ち…」
 そしてメンカルは無防備になっているカルロスに燃焼術式の銃弾を叩き込む。着弾した瞬間、燃え上がる増幅された火炎。打ち払おうとするもユーフィが凄まじいスピードで接近する。
 邪神を目にすれば正気を奪われるのであれば、目に入らないほどの勢いでカルロスを倒す。それだけを思って肉弾戦を仕掛けてきたユーフィ。
「勝利を掴んでみせますっ!」
 能力「ファスト・トランス(ファスト)」。突撃途中に気合の籠った声を上げて、輝くオーラを纏ったその姿はスピードと反応速度が爆発的に増大させる。カルロスが邪神の触手で迎撃を試みるも触れることすら許さない。
 狂気にも激痛にも耐えてみせる、そんな覚悟をもったユーフィの前にオブリビオン・フォーミュラの威圧も関係ない。オーラとこの野生の培った体を信じ、全力を籠めた乾坤一擲の一撃がカルロスの身体に突き刺さる。
「ぐほっ……き、貴様……!」
「倒れる前に、倒すっ! いっけええええええええ!」
 そしてそのままカルロスの身体に拳をねじ込んで突き抜ける。邪神を支配して制御するその脅威の肉体も積み重ねたダメージで着実に弱体化していた。
 撃ち抜かれた身体の穴にメンカルの燃焼術式の炎が入り込んで体内をもろとも焼いていく。邪気が浄化され、カルロス・グリードの身体が滅びを迎える。
「おのれ……邪神共め……あと、少し制御……できていれば」
 そう恨み言を残し、『三の王笏』カルロス・グリードは倒れる。その瞬間にシエナが漆黒の巨人の首を掻き切り、夏報と満知子が大地に残った牙の生えた触手を掃討した瞬間と同じタイミングであった。

 こうして三の王笏島の死闘は終わりを迎えた。もうじきこの島は解放されて、猟兵の支配圏となるだろう。
 だがまだ油断することはできない。『王笏』の分身体はまだまだ存在し、最後の一体を倒すまで勝利ではないのだから。
 だが強大な力を誇る邪神を払ったことは猟兵にとっても弾みになるに違いない。この大いなる海での戦いは、大きな勝利と共に一歩進むことができたのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月10日


挿絵イラスト