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闇路へ

#サクラミラージュ #逢魔が辻

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#サクラミラージュ
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#逢魔が辻


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 日が落ちる時。窓帷が降りる時。瞼を閉じる時。いつでも地獄を思い出す。

 真っ暗闇に浮かび上がるのは、整然と居並ぶ瓦斯灯。灯火を浴びて光るのは、鮮血の染みゆく石畳。
 影から跳び出す狼の群れが仲間の足を食い千切り、異形と化した帝都軍人は触れただけで俺の腕を焼き溶かした。
 叫喚。圧倒。瓦解。その惨状を押し包むのは、風に乗って降り注ぐ桜の花弁。
「お前は退却し、本部に敵戦力を報告しろ。我々の手には負えんとな」
「しかし隊長……」
「これは命令だ。残りの者は隊列を組みなおせ! 住民避難が完了するまで現在地を死守する!」
 その日、大量発生した影朧と交戦した学徒兵は、俺を除いて誰も還らなかった。

「……だから、この先の路地には何があっても入っちゃならねえ」
 昔語りを終えた俺が睨みを利かせると、悪童たちは震えあがった。度胸試しと称して『逢魔が辻』に入り込もうとしていた彼らは、すごすごと退散していく。
 あの日以来、俺は1日も欠かさず逢魔が辻の前に立ち、見張りを続けている。誰かがあの地獄へ踏み込まないように。奴等が闇から溢れ出さないように。
「隊長。皆。俺ばかり生き残って……」
 超弩級の戦力が辻の暗闇を払い、俺たちの戦いを終わらせてくれるその時まで。


「場所はサクラミラージュ世界。『逢魔が辻』と化した路地に巣食う影朧を撃破して下さい」
 眞清水・湧(分界簸却式超人類祖型・f02949)は参集した猟兵たちに語る。

「『逢魔が辻』というのは、影朧の大量発生により帝都桜學府でも対処不能になり、放棄されている領域です。
 そこだけずっと夜だったり、特異な地形に変貌したり、夜にだけ現れたり、といった不思議な性質を持つものもあります。

 今回、皆さんに向かってもらう『逢魔が辻』は、常に暗闇に覆われた路地です。
 特殊な性質の暗闇で、路地に立ち並ぶガス灯の明かり以外には、どんな照明でもこの闇を払うことが出来ません。
 弱い光は闇に吸収され、レーザーなどの光の攻撃は闇を貫いて敵に届きますが、周囲を照らす効果はない、という状態です。
 また、影朧たちはこの闇の中でも視界を遮られないようです。

 現れる敵は3種類。影を操る狼の群れと、怪奇人間の軍人部隊。そして相手の分身を生み出す桜の木です。
 彼らは既に心を失っており、説得は効果がありません」

 湧は続いて、敵の使用ユーベルコードなどの情報を伝えた後、ぺこりと頭を下げる。
「では、どうかよろしくお願いします」
 そうして転移によって猟兵たちを送り出した。


魚通河
 このシナリオは基本的にサポートプレイングで進行する予定です。

 シンプルな3連戦シナリオです。
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第1章 集団戦 『影狼』

POW   :    シャドーウルフ
【影から影に移動して、奇襲攻撃する事】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    復讐の狼影
自身の身体部位ひとつを【代償に、対象の影が自身の影】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    ラビッドファング
【噛み付き攻撃(病)】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 暗闇に、ぼんやりとした輪郭を描く灯りは、暖かく、懐かしく……そして頼りない。
 足下はほぼ影に浸されている。そしてその影の中から、光届かぬ暗闇の中から、恨みを込めた唸り声がいくつも重なり合って響いてくるのだ。
満月・双葉(サポート)
敵の攻撃を別の敵に当たるようにするなど、攪乱して敵の自滅を誘い効率的に数を減らすなど知略を得意とする
攻撃は【野生の堪】で察知して避け、避け切れなかったものは痛覚を遮断し(【激痛耐性】)で痛みを無視して動く
戦闘における立ち位置は主戦力になりそうな人を見極め、その人が動きやすいようサポート
【読心術】で敵味方共に心理を読み、敵の隙は付け込み(深追いはしない)、味方の動揺は素早く鎮める
戦闘が円滑に進み、仕事を完遂させるためなら手段は問わない冷酷さを持つ




 研ぎ澄まされた野生の勘は、時に闇をも見透かす。

「……来る」
 首を目掛けて跳ぶ闇からの牙。それを紙一重で躱し、満月・双葉(時に紡がれた人喰星・f01681)は次の攻撃に意識を向ける。
 影狼たちの息遣い、踏み込みの音。それらを無意識下に総合して軌道を予測している。
 一度でも受ければユーベルコードを封じられる牙を、ぎりぎりの所で回避し続ける。

 狼の攻撃は双葉に届かないが、しかし彼らの攻め手に焦りは見られない。
「……避けるのに精一杯だろうって、言いたそうだね」
 影狼たちの余裕を察知して、双葉は呟く。
 確かに、このまま永久に避け続けることは出来ない。攻めに転じなければ。
「狼同士でぶつかり合うように、仕向けられないかと思ったんだけど……けっこう賢いな」
 双葉は表情を変えずに手を掲げた。
「仕方ない。戻れ」
 手元に、薔薇の炎が戻って来る。その数は百に届かんとする程。
 美華呪(ノロワレタハナ)。今まで、味方の猟兵たちを守る為の壁として闇の中に配置していたのだ。
 しかし置いてある炎に向かってくる影狼もおらず、敵を減らす役には立っていなかった。
「これで数を減らすよ」
 気配が一変するのを感じる。狼たちから余裕が消え、緊張が走る。
 彼らは十分に賢い。だからこそ闇の中のどの辺りにいるか、おおよそ予想はつく。
「さあ、行け」
 双葉は炎を闇に放つ。敵の群れを押し包む軌道で。

 磨き抜かれた野生の勘は、時に闇の中の景色を描き出す。
 光届かぬ世界で、薔薇色の炎が敵の命を吸って輝きを増していく。彼らの悲鳴と共に。その光景を、双葉は視た。

成功 🔵​🔵​🔴​

グロリア・グルッグ(サポート)
おおっと戦闘案件ですか。いいですよ、受けて立ちます。
死と隣り合わせな星の海で鍛えられた騎兵の強さを教育して差し上げましょう。
覚悟しろよおまえら~?

電脳魔術仕様の量産型キャバリア改で戦闘です。
騎兵が機体の操縦に長けているのは確定的に明らか。
ガン積みした戦車ミサイルランチャーから一斉発射で大量のミサイルをぶっぱします。
ミサイルには電脳魔術でハッキングを仕掛け、超高精度かつ常識外れの誘導弾にして敵にぶつけましょう。
弾切れになっても問題ありません。
天使の抱擁でミサイルを補充しつつ、さらに火力を高めたミサイルを敵にぶっぱなしましょう。
戦場における絶対正義……それは超火力……。
火力こそパワーなんですよ。




 闇に潜む狼たち。爛々と輝くその瞳が見上げるのは……二階建ての路地の建物に並ぶ高さのキャバリア、ニトロパルス。
「騎兵の強さを教育して差し上げましょう。覚悟しろよおまえら~?」
 その内部で、騎乗者グロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)は不敵に微笑んだ。

 辻の暗闇は可視光線を通さないが、光を全て吸収するわけではなかった。
 キャバリアの熱源探知、及び電脳魔術で視覚を同調させたグロリアには、暗闇の中でも敵の補足に支障はない。
 電脳魔術で誘導されたミサイルの、容赦ない一斉発射が影狼の群れを一掃した。
「戦場における絶対正義……それは超火力……。火力こそパワー。まだまだ続きますよ」
 天使の抱擁(エンジェル・フレア)によって弾数を補充されたミサイルは、尽きることがない。

 影狼たちは果敢に、ニトロパルスの足下を攻撃した。脚部装甲をズタズタに引き裂くが、それでキャバリアを止めるには至らない。
 賢い個体はミサイルの爆発に合わせ、影に潜って転移する。その中のさらに一握りが、偶然にもキャバリア操縦空間内、グロリアの影の中に転移できた。

「転移からの奇襲といっても、来ると知っていればどうとでもなります」
 出現した影狼に反応して、サイバーホークが飛びかかる。そして怯んだ相手に向けて、サンダーロッドからの一撃。
 自分がどこに出たのかすら把握できないうちに、影狼はこうして消滅していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

鯉澄・ふじ江(サポート)
怪奇ゾンビメイド、16歳女子
誰かのために働くのが生きがいの働き者な少女
コイバナ好き

自身が怪物寄りの存在なので
例えどんな相手でも対話を重んじ問答無用で退治はしない主義

のんびりした喋り方をするが
これはワンテンポ間をおいて冷静な判断をする為で
そうやって自身の怪物としての凶暴な衝動を抑えている
機嫌が悪くなると短文でボソボソ喋るようになる

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し
自身の怪我は厭わず他者に積極的に協力します
また、例え依頼の成功のためでも
自身の矜持に反する行動はしません
 
何でもやります、サポート採用よろしくおねがいします!

(流血、損壊系のグロ描写やお色気系描写もOKです)




 明かりの外は真っ暗で、何も見えない。ただ唸り声が敵意の存在を伝える。

「まあ~、どうしましょう~」
 鯉澄・ふじ江(縁の下の力任せ・f22461)は思案に暮れて、ふと上を見る。
 特別な暗闇を照らす、特別なガス灯。ただ、長いこと手入れされずに放っておかれているのか、ガラスは曇って光は弱い。中には火が灯ってさえいないものもある。

「あら~、綺麗にしなくちゃ~」
 ふじ江がそう考えた途端、影の中からお手伝い幽霊が現れ、踏み台となった。ふじ江はガス灯の手入れにちょうどいい高さまで持ち上げられる。
「これでおしごとしやすいですぅ! おしごと、おしごと~!」
 メイドの矜持は止められない。お手伝い幽霊たちは踏み台となり、バリケードとなって、影狼の突進をぼよんぼよんと跳ね返す。
「頑固な汚れも~、きゅっきゅっきゅ~♪」
 その間、ふじ江は曇ったガラスをピカピカに磨き上げ、ガス灯内を掃除し、火を入れ、照明を見事に復活させた。
 周囲の明るさは20%増。他の猟兵たちも戦いやすくなるだろう。

「これでよし~ですぅ。あら~……?」
 掃除を終えたふじ江が我に返った頃には、突撃に疲れ果てた影狼たちが光の下に転がっているのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

クリミネル・ルプス(サポート)
関西弁の元気な肉体武闘派人狼。
人狼の身体能力と鍛えた格闘技で戦う。
痛み等の耐性用いての潰し合い上等。
体内に蓄積させた糖原物質を使用した搦め手も使う。
周囲(空間、物質)の匂いからの状況把握推察も可能。

基本は『生き残る事』だが、オブリビオンは許さない姿勢。
特に命や尊厳を踏み躙る系統には本性(真の姿など)が出る。
【ネタ、絡み、合わせなど歓迎です】
【肌の露出やエッチな事には羞恥心はあまり無い。彼氏持ちで一線は超えさせない】

・真の姿時
身体能力の向上と体の変化。
戦闘思考が先立ち、やや、残忍(確実にトドメ刺す)




 見えずとも匂いで解る。人間への怒り、恨み、恐れ……攻撃の匂い。
「そっちにもそうなった事情があるんやろう。退く気はなさそうやな。……よし、かかって来い。正面から受けて立つ!」
 クリミネル・ルプス(人狼のバーバリアン・f02572)は拳を構え、狼たちを迎え撃つ。

「はあっ!」
 糖華掌こそは鍛錬の成果。或いは硬化して爪牙を防ぎ、或いは張りついて敵を捕らえる。
 暗闇からの攻撃も、匂いによって事前に察知すれば避けられないことはなかった。
 数で勝る狼たちの攻撃を全ては防ぎきれず、いくらかの流血はあるものの、致命的なダメージはない。
 何体かの狼を叩きのめし、趨勢はクリミネル優位であった。

(「けどまだ……奥の手は隠しとるな。使い所を探っとる」)
 匂いで伝わる、狼たちの意図。
(「誘ってやるか」)
 それならばと、あえて僅かな隙を作って見せる。クリミネルがやや体勢を崩したその瞬間、敵はユーベルコードを発動して攻勢に出る。
 復讐の狼影。狼たちは自分の部位を代償に、クリミネルの影を操り攻撃する。
 狼の頭部と化した影が、クリミネルの両足に噛みついた。しかし。

「それで勝ったつもりか? 甘い。砂糖菓子みたいに甘いでー」
 不敵に笑うクリミネル。糖狼拳によって、彼女の下半身は糖源物質に変わっていた。
 砂糖細工のように噛まれた部分を修復し、何事もなかったかのように渾身の蹴りを放って影の狼頭を砕く。
「そろそろ終わりにしよか!」
 足や目鼻を代償に捧げてしまった影狼たちは、噛んだのが砂糖の塊では身体を修復できず、戦力は低下している。
 クリミネルの糖華掌が、次は鋭利な刃と化し、存分に振るわれた。

成功 🔵​🔵​🔴​

藤・美雨(サポート)
私は藤・美雨
デッドマンの猟兵さ
キョンシーじゃない、キョンシー擬きだよ

戦う時は近接攻撃を中心に
強化した肉体で怪力で暴れまわったり
装備した刃物でザクザク切り込むのが好きかな

死んでいるから怪我にはあんまり執着しない
危なくなればヴォルテックエンジンで自分を叩き起こすからね
負傷は気にせず気力で突っ走るのが好きだよ
その方が楽しい!

でも死んでるからといって人生を楽しんでいない訳じゃない
飲食とかは出来るし好きだよ
綺麗なものや楽しいものに触れるのだって大好きさ

他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動もしない
気持ちよく勝って帰りたいし!

あとはおまかせ
よろしくお願いするね!




 何も見えない。ただ踊る。

 藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)の瞳は【九の舞(ノナプル)】の発動によって輝いていたが、その光も辻の暗闇を見透かす役には立たない。
「構いやしないさ、突っ走る……!」
 黒く塗りつぶされた世界で、美雨は踊り狂うが如く暗器を振るい続ける。

 肉と骨を断つ手応え。暖かい飛沫。鋭い牙が食い込む衝撃。吠え猛る声。
「ははっ。見えなくても教えてくれる……!」
 それらを手がかりに、絶え間なくユーベルコードを使い続ける。九の舞。九の舞。九の舞。

 はたと、敵の攻勢が止まった。
「どうしたの? まだいるんだろう?」
 自分の身体も恐らくボロボロだろうが、動くなら問題ない。切れ味の落ちた刃物を捨てて、袖から新しい刃を取り出す。
 狼たちが一斉に吠えた。気迫で解る。ユーベルコードの発動だ。
 全ての影が混ざり合った世界で、巨大な影の顎が美雨を噛み砕こうと迫る。

 躊躇するか、後退するかしていたら、狼影の牙は美雨を両断していただろう。
 だが捨て身の覚悟か、或いは殺戮の才によってか。美雨は立ち止まらず、顎の奥に向かって踏み込んでいた。
 軽やかな舞のステップで、くるりと袖を翻し。両手の暗器が喉を斬り破り、そのまま踊り抜ける。

「ははは! 今の手応え、気持ちいい!」
 光ない世界で、美雨は踊り続ける。次なる狼影が迫り、止まれば死んでしまうのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

杼糸・絡新婦(サポート)
関西弁口調。
とある忍者が使っていた武器・鋼糸【絡新婦】のヤドリガミ。
白い女物の着物を着用しているが、
名前沿った姿なだけで、オネエとかではなく中身はれっきとした男。

子供や親子中心に一般人には愛想よく接するが、
敵とみなしたら容赦なく叩く。
日常でも戦場でも自分のペースを崩さず、
フェイントや挑発、相手の動きを拘束するように阻害したり、
あえて誘い出してこちらに攻撃を仕向け、
自他へのすきを作り出したりする、戦闘スタイル。
また使えるものはなんでも使う。
元の持ち主の影響で、忍者らしい動きも見せる。

所持する黒い狩衣を着た狐獣人の姿をしたからくり人形は、
かつての主人が作ったものを模したもの、名前はサイギョウ。




 暗い場所から届く唸り声は、獣たちの怨念に満ちている。空気までも凶暴な怒りに震えるその場所で、彼はのんびりと言い放った。
「何も見えへん。ちゅうことは、そやな。目隠し鬼、やろうか?」

 狼たちからは、何の反応もある筈がない。そんなことには一向かまわず、手拭いを巻いて目隠しにし、微笑みながら、杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)は続ける。
「自分は鬼で、目隠しする。皆は囃し立てたり、わざと近寄ったりして鬼をからかってな。そうそう、そんな風に」
 異様な雰囲気を察した狼の吠え声が激しくなり、何頭かは絡新婦に飛びかかる。
 しかし空気が粘性を持つかのように、その動きは遅い。遅すぎる。既に発動した【お遊戯の時間(レッツプレイ)】によって狼たちの行動速度は下げられているのだ。
 踏み切り音を聞いた後で悠々と、絡新婦の鋼糸が向かってくる狼を捕らえ、切り裂いた。
「こうして鬼に捕まったら、おしまいな。さ、続けよか」

 更に何頭かの遠吠え。大気をびりびりと震わせ、足下の影が顎となって音もなく襲い来る。
 聴覚では避けられない攻撃。だが絡新婦の微笑みは崩れない。
「ただでさえ遅いのに、そないな殺気させとったらなあ」
 闇を纏わせ、闇を斬る。斬譜儺(キリフダ)の一撃が狼影を両断してかき消した。
「どうかな、この遊び、気に入った? ……自分は好きなんやけどなあ」
 楽しみの心など忘れてしまった狼たちと、絡新婦の戯れはまだ続く。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『旧帝都軍突撃隊・旭日組隊員』

POW   :    怪奇「豹人間」の力
【怪奇「豹人間」の力】に覚醒して【豹の如き外見と俊敏性を持った姿】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    怪奇「猛毒人間」三重奏
【怪奇「ヘドロ人間」の力】【怪奇「疫病人間」の力】【怪奇「硫酸人間」の力】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ   :    怪奇「砂塵人間」の力
対象の攻撃を軽減する【砂状の肉体】に変身しつつ、【猛烈な砂嵐を伴う衝撃波】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 狼の声は絶え果てた。
 代わりに闇の奥から聞こえてきたのは、人の声。獣よりも獣らしい、心を失った者たちの声。
「ひひひ! 久しぶりの獲物じゃないか!」
「どう料理してやろうか? 溶かす? 侵す? 腐らせる?」
「くっくっく。ズタズタの肉片にしてやるよぉ……」
 爪を研ぐ音。腐敗臭。抑える気もない悪意。それらを乗せて、砂混じりの風が吹く。
青原・理仁(サポート)
人間
年齢 17歳 男
黒い瞳 金髪
口調 男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)

性格面:
やさぐれ、ぶっきらぼう
積極的な人助けはしないが、見捨てきれずに手を貸してしまう

戦闘:
武器は使わず、殴る・蹴る・投げるなど、技能「グラップル」「怪力」を生かしつつ徒手空拳で戦う
構え方は古武術風

雷属性への適性があり、魔力やら気やらを雷撃に変換し、放出したり徒手空拳の際に纏わせたりします




「やれやれ。何でこんな場所でこんな奴等と戦う破目になるんだか」
 それは勿論、仲間を見捨てておけない彼の性分の為なのだが。
 青原・理仁(青天の雷霆・f03611)は気怠げに腕を回し、それから構える。古武術の経験に裏打ちされた、堂に入った構えだ。
 だが暗闇からの声は、それをケタケタと笑い飛ばした。

「徒手で我等に挑もうとは。無駄無駄無駄ぁ!」
 人のものだった声は途中から、猫科動物の唸りに変わる。暗闇の中に光るいくつもの瞳。
「怪奇・豹人間。人の反射速度で追えるものか!」
「そうかよ。御託はいいから来な」
 刹那。左右からの風切り音を聞いた時には、既に鋭い爪の斬撃が理仁の腕を引き裂いていた。

(「速過ぎる……」)
 次々に繰り出される攻撃を咄嗟のガードで凌ぐが、じわじわと体力を削られていく。数の差、視界の差、身体能力の差は埋めがたかった。
「仕方ねぇか」
「何?」
「拳じゃ相手できねぇと認めるようで癪だが……厳つ霊の一端、見せてやるよ」
 手に掲げるは黄雷の石。その身に宿すは雷の輝き。雷電幻身・雷電鳥(サンダーバード)。
 眩い閃光が辺りを覆い、それが収まった時、理仁の姿は八翼の幻鳥に変わっていた。

「たかが鳥如き引き裂いて……」
 豹人間が言い終わるより速く。彼の反射速度を更に上回る雷霆の煌めきが一閃した。
 雷電鳥の嘴が敵を貫き、纏う電光が敵を灼く。
 その輝きでも辻の闇を照らすことは出来なかったが、気配を頼りに飛翔し、次々に影朧を屠っていく。

「……終わりか」
 周囲の敵を倒し終えた理仁が人の姿に戻った時、まだ最初に貫いた豹人間は灰となって消えていく最中だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア(サポート)
◆性格
明るく元気で、好奇心旺盛で何にでも興味を持つけど、少し飽きっぽいところも。
年齢より子供っぽく(見た目に近い)、味覚も完全にお子様。
よく女の子に間違えられるが、言うほど気にしていない。
口調は「ボク~だよ」「わー、~だね」

◆戦闘
聖なる箒を振り回して、遠距離からの魔法系UCを使用。
グアルディアン・サトゥルノで相手のUCを相殺したり、ラビリント・ネプトゥノで
行動を制限したりすることもある。
フィニッシュはカラミダド・メテオーロが多い。
TPOに応じて愛用の宇宙バイクで戦うことも。意外と乗りこなす。
負傷者がいれば楽器演奏と歌で癒すことも多い。

◆非戦闘
情報収集を中心にしつつも直感を信じて行動することも




 はじめは、夜に輝く星ひとつ。それはじわじわと存在を増していき、薄闇を真っ赤に染め上げる巨塊となって飛来する。
「カラミダド・メテオーロ!」
 巨大隕石の衝突が石畳の道に大穴を穿った。だがその下敷きになる筈だった敵たちは、寸前で姿を変えて逃れている。
「怪奇・砂塵人間……ひひ、どんな大魔術であろうと砂の身体には通じない!」
 砂嵐に変じた旭日組は、ざらついた笑いと共にフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)に襲いかかる。

「うーん、そうかな?」
 フォルセティは余裕の微笑みを崩さない。
「例えばこれはどう? 闇を纏いし河漢の煌星よ……」
 呪文を唱え、聖箒に武装を搭載する。
「何だ、その武器は!」
 影朧の知識には存在しないであろうその形状。大いなる吸引力のお掃除道具……サイクロン掃除機だ。
「さあ、塵ひとつ残さないよ!」
 掃除機が唸りを上げて空気を吸い上げる……周囲に舞う砂塵ごと。
「なああっ!?」
 砂塵人間たちは吸引力に抗うことも出来ず、驚愕しながら吸い込まれていった。

 しばし後。
「ふう、お掃除完了っと!」
 砂塵を全て吸い尽くしたサイクロン掃除機から、巨大なパック詰めになった砂塵人間たちが排出された。
「じゃあ改めていくよ。
 悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎……」
 フォルセティが再び放ったカラミダド・メテオーロは、逃げ場なく固められた敵を焼き滅ぼしたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミク・シィナ(サポート)
POW重視の選択。
使用する技能として、捨て身の一撃76、残像76、吸血76、2回攻撃76、怪力76、カウンター41、なぎ払い40、第六感39、鎧砕き34、念動力34、見切り34、衝撃波34の内、いずれか場面に使えそうなものを便宜使用し参加致します。

集団戦闘となりますので、ユーベルコード「血刃の舞踏会(ブラッディー・ダンスパレード)」を使用し、華麗で優雅に華やかに、敵をぶった切って、嬉々として殲滅していきますの。
しかしあくまで御淑やかに。
「Shall we Dance♪」

例外として、WIZ判定でも十分判定成功する場合のみ、ユーベルコード「滅びの光(コードジェネシス)」を使用してみますの。




 ガス灯の仄かな光の下に、彼女は立っていた。
 闇よりも暗いドレスに身を包み、気品に溢れる物腰は、その手にする大斧でさえ優雅に見せる。

「今宵のダンスのお相手は、あなた方かしら? どうぞお手柔らかに」
「その通りさ……我々のダンスはこれだがなぁ!」
 礼儀正しく一礼するミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)に対し、砂塵と化した旭日組は問答無用と吹き荒れる。
「あら……随分と激しいダンスですのね」
「はは! ご自慢の武器でもくるくる振るったらどうだ!」
「いいえ。どんな振りつけも、受け止めて下さらないのでは虚しいばかり……私は皆様のダンスを眩く照らさせて頂くことにしましょう」
 慌てるどころか避ける素振りも見せないミクを、砂嵐が飲み込んだ。烈風の中でミクは呟く。
「終焉を、今、あなたに捧げましょう。滅びゆく者たちへ……」

 次の瞬間。いくつもの漆黒の光条が砂塵を切り裂いた。砂嵐は晴れ、輝きは淡い照明の内側を闇色に染めて外の暗闇の中へ伸びていく。
「ぎゃあああ!」
 暗黒のビームに灼かれる砂塵人間たちは逃れようと散り散りに乱れ舞うが、次々に虚空から放たれ続けるビームは空間を埋め尽くして、砂の身体を溶かし去っていく。
「まあ……素敵なダンスですこと。もっと踊って見せて下さる?」
 敵の叫喚が響く中でも、飽くまで淑やかに、ミクは微笑んだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

リアム・ペンタス(サポート)
時計ウサギのバロックメーカー×アリスナイト
見た目は長身の貴婦人風ですが男性です

普段から(あたし、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、かしら?)というような優しげな女性口調と立ち振る舞いをします
他者に対しては好意的で協力的
特にアリス適合者やそれに近い種族、子供に対しては保護者であろうとします

オブリビオンに対しては容赦がありません
戦場では他の猟兵が動きやすいよう、UCでの撹乱、敵のUC封じ、UCで敵の注意を引き付けての盾役などが得意です
ソロではUCで敵を翻弄し、槍でのなぎ払いや串刺しメインで戦います

基本的に真面目に頑張りますが、えっちなことには興味がないので、えっちな依頼でのご利用だけはご勘弁ください


リトルリドル・ブラックモア(サポート)
★アドリブ連携歓迎だぞ!

ワーハッハッハッ!
まおーリトルリドルサマ参上!
どうやらオレサマの助けがいるみてーだな!
クックックッ…ヤダね!
オレサマがかんがえてるコトはひとつ…
イタズラすることだー!(※大したことはできません)

アッなんだその目!
オレサマすげーワルなんだぞ!
オブリビオンよりやべーワルだから
ヤバそうなヤツが相手でも…

ちょーコエーじゃん!!

よわそうなヤツにはかてるぜ!
でもカワイイヤツには手加減するし
こまってるヤツはたすけるぜ
まおーサマはウツワがひろいのだ!
カワイソーだからじゃねーし!
イイヤツじゃねー!

なんかイロイロあるとおもうケド
UCや技能やアイテムでなんとかすっぞ!
あそぶのもまかせろー!




 堅い守りは亀だけのものじゃない。
「兎が豹に勝てるものか!」
 暗闇に光るいくつもの瞳。風を切る爪の音。豹人間が襲いかかる。
「あら、そうとも限らないわよ?」
 爪の切っ先が届く寸前。リアム・ペンタス(星屑の道標・f19621)はアリスナイト・イマジネイションで無敵の鎧に包まれた。
「ほらね」
 鎧に弾かれた無数の斬撃が火花を散らす中、リアムは涼しい声で言う。
「今度はあたしから行くわよ!」
 アリスランスを繰り出し、反撃するが、豹人間は俊敏に跳躍し身を躱す。
 それから互いに攻撃の応酬を繰り広げたが、爪は弾かれ、ランスは避けられてダメージを与えられない。
「少しじっとしていて下さらない?」
「貴様こそ鎧に頼りおって!」
 膠着状態に陥ったその時。
「ワーハッハッハッ!」
 辺りに哄笑が響き渡った!

 暗い闇から、黒い魔王が姿を現す。
「どうやらまおーであるオレサマの助けがいるみてーだな!」
 笑い声の主、リトルリドル・ブラックモア(お願いマイヴィラン・f10993)はおおいばりで問う。
 見るからにちっちゃいし子供であろうその姿に、問われたリアムの口調は柔らかい。
「あら、助けてくれるなら有難いわ、まおー様。でも大丈夫?」
「アッ、なんだその心配するよーな目は! オレサマすげーワルなんだぞ!
 オブリビオンよりやべーワルだからヤバそうなヤツが相手でも……」
「ほう、では我々の相手をしてくれ」
 背後からの声。リトルリドルが振り向けば、そこには汚泥、病毒、硫酸の集積体に変じた怪奇人間たちの姿。
「…………ちょーコエーじゃん!!」
 反射的に、リトルリドルはバウンドボディで弾みをつけて逃げ出した。ついでにヤケクソでファイナルまおーボンバーを投げまくる。

 このレトロな爆弾、ファイナルまおーボンバーが、実は不定形怪奇人間たちにけっこう有効な手段だった。
「なっ、しまった!」
 爆風が周囲を薙ぐと、強固な身体構造を持たない汚泥、病毒、硫酸人間たちは容易にバラバラになって飛び散る。
「ぎゃぁぁぁ!?」
 その大量の飛沫は回避しようがない。飛沫を浴びた豹人間たちは仲間に灼かれて苦しみ藻掻く。
 当然、飛沫はリアムとリトルリドルにも襲いかかるのだが。
「危ない、こっちよ!」
 リアムは無敵の鎧によって守られ、リトルリドルはリアムに庇われることで無傷であった。
「ほっ。助かった……いや、オレサマのファイナルまおーボンバーでおまえを助けちまったみてーだな!」
「ふふ、そうね。助かったわ」
「フハハ! まおーのちからにひれふせー!」
 不定形人間たちは何度も元の姿に戻ろうとするのだが、その度に爆風で吹き飛ばされて行動不能。リアムたちは無敵の鎧でダメージを負わない。
 とどめはそのうち別の猟兵が刺してくれるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミアステラ・ティレスタム(サポート)
水宝玉が本体のヤドリガミです。
普段の口調は(わたし、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)
時々(わたし、~さん、ね、よ、なの、かしら?)

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。
よろしくおねがいします!

『世界』のために、わたしは祈りを捧げましょう




 冷たい暗黒が空の果てから石畳の上までを覆い、ただ居並ぶガス灯の薄明りだけが海に架けられた橋のように連なり、暖かい色を世界に投射する。
 その暗い空間の中を、ひらひらと漂い降りてくるものがある。
「綺麗な桜……路地の奥から降るのでしょうか」
 掌に花弁を受けて、ミアステラ・ティレスタム(Miaplacidus・f15616)は呟いた。
 その出所を辿ってみようと路地を進むが、まだ残っている敵が彼女の前に立ちはだかる。

「猟兵、せめてひとりは道連れにしてやる……」
 旭日組隊員の生き残りたちは、ぼそり呟いてその身を砂に変える。怪奇・砂塵人間は叫ぶ代わりにごうごうと唸ってミアステラに迫った。

 迎え撃つミアステラに焦りはない。指を組み、念じる。
「祈りを以て星奏の時を齎しましょう」
 千の輝く星々が、ミアステラの周囲を取り巻いた。
 放たれた星は砂の嵐の中を複雑な幾何学模様を描いて飛び、当たった砂を浄化していく。が、僅かな軌道の隙間を縫って、いくらかの砂塵は更にミアステラに近づいた。

「道連れだ!」
「水よ……」
 接近した敵が衝撃波を放つより、僅かに早く。加護の水がヴェールとなってミアステラを守る。
「何だこれは……もう少しの所で!」
 ヴェールに絡め取られた砂塵人間は水を吸わされ、重く固まった泥になって石畳に落ちていく。
「あなた達に恨みはありません。ただ祈りましょう……」
 静かに目を瞑り、再びの祈り。輝く星の軌跡が辺りを包み、泥濘を残らず浄化し尽くした。

 こうして全ての障害はなくなった。猟兵たちは明かりを頼りに路地の最奥へと進む。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『彼岸桜』

POW   :    【フレーム間干渉型UC】サクラメント・モリ
【各章に参加した猟兵達の分身を再現する。こ】【の分身は各章で猟兵達が使用した装備・技能】【・UC・戦法を使用し、複数人で連係する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    【フレーム間干渉型UC】サクラメント・モリ
【各章に参加した猟兵達の分身を再現する。こ】【の分身は各章で猟兵達が使用した装備・技能】【・UC・戦法を使用し、複数人で連係する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    【フレーム間干渉型UC】サクラメント・モリ
【各章に参加した猟兵達の分身を再現する。こ】【の分身は各章で猟兵達が使用した装備・技能】【・UC・戦法を使用し、複数人で連係する事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 光の道を辿って巡り来たのは、一面の彼岸花の花畑。
 燐光を放つ深紅の花に囲まれて最奥に立つのは、これも淡く輝く一本の桜だった。
 この桜こそが路地を異界に変えた影朧だと、猟兵たちは身構える。
 敵の接近を前に、彼岸桜は配下の影朧を破った猟兵の記憶を、影として再現する。

 虹色の薔薇の炎を操るオラトリオの影。
 黒く聳えるキャバリアの影。
 変幻自在の糖分の拳を極めた人狼の影。
 遊戯のルールを強制するヤドリガミの影。
 雷光の化身に変容する人間の影。
 巨大隕石と何でも吸い込む箒を操るウィザードの影。
 
 オリジナルより戦闘力は落ちるだろうが、油断できない相手だ。場合によっては無視して彼岸桜本体を攻撃する方が有効かもしれない。
 花々が淡い光を放つ分、暗い路地よりも視界は改善されている。
 その輝きの中に立ちはだかる影たちと、最後の戦いが始まった。
ナイツ・ディン(サポート)
「ディロ、行くぞ!」
『竜たる我が力を見るがいい!』

ナイツは「」、一人称俺、冷静でありつつ好奇心旺盛
ディロ(竜槍/紅竜)は『』、一人称我、不遜な暴れん坊
ローア(竜槍/蒼竜)も『』、一人称私、丁寧な保護者

小柄な妖精種を生かして飛びながら(空中戦)ヒットアンドアウェイ、回避(見切り、第六感、盾受け、武器受け)してから弱点(鎧無視攻撃)を竜槍で突いたり薙ぎ払ったりカウンターが基本。場合によっては弓の援護射撃も有り。

UCは適宜使っていくぞ。
「暴れ倒してやるぞ、ディロ!」

援護よりも押せ押せ、アタッカー気質。変身系UCを使った場合は激痛耐性、火炎耐性、、氷結耐性でゴリ押すことも多い。




 大きいことは正義である。いつか、小さな自分と小さな相棒が出した結論。
 ではこの目の前の相手は?
 全高5mの敵の巨体を見上げ、身長30cmに満たないナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)は自問する。
「それだけやりがいのある相手ってことだな」
 自分に向けて砲門が開かれ、ミサイルが射出される中、ナイツは不敵に微笑んだ。
「暴れ倒すぞ、ディロ!」
『我が力に呑まれるなよ小童!』
 容赦ないミサイルの炸裂。立ち込める煙の中から姿を現したのは、一頭の赤い巨竜であった。

 竜の咆哮が轟く。よく見れば無傷ではない。所々鱗が剥がれ血を流しているが、何の痛痒も感じていないとばかりに高く舞い上がり、キャバリアの影へ襲いかかる。
 今度はキャバリアが竜を見上げる番だった。ユーベルコードによって補充・強化されたミサイルを撃ちまくる。
 竜は宙を舞って回避を試みるも、高い誘導性能によって全弾命中。竜鱗を砕き割って肉片を飛び散らせるが、それでも竜は降下を止めない。
 キャバリアを上回る竜の巨体が衝突し、両の爪が敵の肩を彼岸花の中に引きずり倒す。
 それから竜は鋭い牙でキャバリアの頭部を噛み潰し、胸部のコクピットを前足で何度も踏みつけ、砕き割った。
 戦闘不能となったキャバリアの影が花畑に溶けて消滅すると、燐光に照らされる竜は一声、天高く嘶いた。
 我こそが正義である、と示すかのように。

成功 🔵​🔵​🔴​

雲母坂・絢瀬(サポート)
ややおっとりめ、マイペース系関西弁女子ね。
臨機応変な柔軟さがモットーなんよ。
スキルやUCは使い時にはしっかり使うていく方針。
【見切り】【残像】【敵を盾にする】【フェイント】で相手を撹乱しつつ、間合いを詰めてからの【なぎ払い】が基本戦術やろか。
後は相手を【体勢を崩す】【武器受け】からのUCとかやね。
ヒットアンドアウェイ大事やね。
たまには【挑発】してもええかも。
UCは基本的には多数相手に【剱神楽】、とどめには【天狼】、牽制や巨大な敵相手には【白灼の殲刃】、無力化狙う時は【三弁天】【鬼薊】ってとこやね。まあ柔軟に、やわ。
基本お任せのアドリブ大歓迎でよろしゅうお願いします。




「今日の遊びは目隠し鬼や。そっちが鬼でええやろか?」
「ええよ。というより、断ったら不利になるから、やるしかないんやろ」
 流暢に遊びをもちかけてくる影に対して、雲母坂・絢瀬(花散る刃・f23235)は声を荒げるでもなく承諾した。
 敵のユーベルコードは既に発動している。提供される遊びを楽しまなければ速さを5分の1にされてしまうのだ。
(「不自由やな。でも冷静さを失ったらいけん」)
 投げ渡された手拭いで目隠しをし、神経を研ぎ澄ませて敵の動きを見切ろうと努める。

「鬼さんこちら、手のなるほうへ……」
 影は居合の間合いギリギリを、つかず離れず挑発してくる。
(「焦りは禁物や。タイミングを見て……」)
 時折投げつけられる苦無を躱しながら、こちらも近寄ると見せかけて離れ、離れると見せかけて近寄っては、慎重に間合いを計る。そして。

「見切った。ひとおつ!」
 影が間合いに踏み込んだ一瞬。絢瀬は蘇芳一文字を抜き放ち、斬りつけた。
「危ないなあ。ほな今度はこっちの番や」
 影は紙一重の見切りで絢瀬の居合を躱し、後隙を狙って闇纏う一撃を放つ。
「ふたあつ!」
 だが絢瀬は神速の納刀から再びの居合で、その一撃を打ち払う。更に納刀。
「みっつ!」
 連続の参撃目が、剣を払われた影の胴を薙いだ。
 無塵流秘伝の陸、三弁天。峰打ちだが、その攻撃は相手の判断力を鈍らせる。そして。
「な、何や。何が起こった?」
 判断が出来ずおろおろする影に、目隠しを投げ捨てた絢瀬のとどめの技が放たれる。
「穿て――」
 無塵流秘伝の参、天狼。影は何をされたか理解する間もなく、頭と胴を貫かれて崩れ去った。

成功 🔵​🔵​🔴​

石森・ユリ(サポート)
「たとえ私がどうなったとしても、必ず勝利を掴みます」
味方のために動き、敵を倒すことを目的に動きます。
敵を倒すためならば、また味方を守るためならば、犠牲は厭いません。
そのため肉を切らせて骨を断つ戦法を好みます。

他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせで、よろしくおねがいします。




 ヒーローになるのはまだ早い。
 家にいた頃に聞かされた、両親の言葉。家出の形で押し切ってヒーローを始めた今でも、ふとした時に脳裏を過ぎる。
 特に敵に手も足も出ず、圧倒されている時には。

「はっはぁ!」
 人狼の姿の影は、息つく間もなく拳を繰り出してくる。
「くっ」
 石森・ユリ(強化人間のスーパーヒーロー・f27532)は防戦一方……にはならない。
「私はどうなってもいい……この路地の闇を払って、平和を取り戻す為なら!」
 防御を捨てたユリの身体を爪が引き裂くが、代わりにカウンターの一撃を叩き込む。
 しかし、ユリの拳が命中する直前、人狼は頭を砂糖細工に変化させた。
 砕かれた砂糖の頭部はすぐに修復され、対するユリの肩口には血が滲む。

「頭への攻撃も通じない……どうすれば」
 再開される爪の乱打を受けて、息があがる。優勢と見た人狼の影は素早くユリに組みつくと、押し倒してマウントポジションを取った。一面の彼岸花の中に抑えつけられ、これでとどめを刺すと言わんばかりに爪を突きつけられる。

 思い出される言葉。ヒーローになるのはまだ早い。
「それでも……」
 頭の中の声に、全力で抗う。
「私は絶対、ヒーローになります!」
 スーパージャスティス。ユリの意志の高まりに呼応し、ユーベルコードが最大の出力を発揮する。
「はああぁっ!」
 自分を抑えつける敵ごと、ユリは空高く飛翔した。

「!?」
 突然の出来事に虚を突かれた人狼の影の、足を掴んで振り回す。平衡感覚を崩し、空中で最大の勢いをつけた後。
「これでっ!」
 紅い花の海の中へ、ユリは敵の身体を叩きつけた。

 それによって人狼の影が受けるのは、全身への横断的衝撃。
 そのまま受ければ戦闘不能になるダメージを、影は身体の大部分を砂糖細工に変えて受け流すしかなかった。
 頭部以外を砂糖細工に変えた人狼の影は、叩きつけられた衝撃で頭を残して全身が砕け散ってしまった。
 そして再び身体を再生させる前に――降下の勢いを乗せたユリのキックが、防御の術もない人狼の頭部を完全に粉砕した。

「やりました。ヒーローとして……」
 ユリが刻んだ、平和への一歩であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

朝霞・蓮(サポート)
●キャラ
人間の竜騎士 × 探索者 18歳 男
口調:(僕、呼び捨て、だ、だね、だろう、だよね?)

●戦い方
至近:アイテム『百膳』を使用して切り結んだり、竜言語で身体強化して格闘したり
近中:槍投げしたり銃で射撃。その時に機動力を求められるなら竜に騎乗
遠:攻撃手段がないので接近

●その他できること
錬金術でいろいろ

●長所
探索者として狂気に免疫があるので逆境に強く、恐怖と威圧に動じない

●短所
詰めが甘く、天然

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用
多少の怪我は厭わず積極的に行動
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「潰れちゃえ!」
 箒に跨って空を飛ぶ、ウィザードの影が魔法を発動すると、暗い空に赤々と輝くものが現れる。
 天に流れる尾を描き、地表へ迫り来るそれ――巨大隕石を、落下予測地点の中心に立つ朝霞・蓮(凌駕の先・f18369)は静かに見上げる。

「隕石落下の弱点は……着弾まで時間があること。それに軌道が読まれやすいこと、かな」
 考察を口にするのは、達人の智慧の前準備。
 更に【竜言語〈疾風迅雷〉(シップウジンライ)】により、背中に竜の翼を生み出し、風を纏って舞い上がる。
 着弾まで時間があると言っても数秒程度だったが、蓮は高速飛翔することで、隕石落下の範囲から逃れられる……筈だった。

「そうはさせないよ!」
 ウィザードの影はサイクロン式箒の強力な吸引力で、蓮を自分に引き寄せた。隕石落下の範囲から逃れさせないつもりだ。赤く燃える星はもう頭上を覆う大きさで迫っている。
「その技の弱点は……」
 風の魔力で吸引に抗いながら、蓮は右手で何かを投げ放った。
「どんな攻撃も吸い寄せてしまうこと」
 狙いをつける必要もない。勝手に吸い込んでくれるのだから。
 ――爆音が轟く。蓮が放った小さな竜星弾がサイクロン式箒に吸い込まれ、爆裂して吸引機構を破壊したのだ。

「な、何!?」
「今!」
 吸引は停止した。蓮は全魔力を翼に込めて急加速。隕石の直撃を間一髪で免れる。
 蓮の傍を掠めて地表に激突した隕石は巨大なクレーターを作り、一面の彼岸花は一層紅く燃え盛る。その上空で。

「もう、なんなのさ!」
 効果を発動した達人の智慧によって、ウィザードの影は守護明神に取り巻かれ、魔法を完全に封じられた。
「百膳……善行に繋がる一撃を!」
 竜の翼で疾風に乗り、雷の魔力を纏わせた呪いの刃で――蓮はウィザードの影を両断した。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリカ・グランドール(サポート)
 サイボーグのシャーマン×電脳魔術士のエリカ・グランドールです。
 戦闘はあまり得意ではありませんが、周囲の状況を観察して違和感のある箇所を発見したり、敵の弱点を推測して隙を作り出すといった行動で皆さんをサポートしたいです。

※セリフ例
「今、何か光りました。ここに何かあるのでは……」
「あの敵の動きには規則性があるわ。うまく狙う事が出来れば……」

 冷静沈着と言う程ではありませんが、ビックリする事はあまりありません。
 あと、笑いのツボが良くわかっておらず「今の、どこがおもしろかったのでしょうか?」と、真面目に聞き返す事もあるようです。

 ユーベルコードは、エレクトロレギオンを好んで使います。


コーデリア・リンネル(サポート)
 アリス適合者の国民的スタア×アームドヒーローの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

内気な性格のため、三点リーダーや読点多めの口調になります。
ですが人と話すのが嫌いでは無いため、
様々な登場人物とのアドリブ会話も歓迎です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「この攻撃なら……お願い!」
 ヘビーアームド・ウェポナイズ。重武装化したコーデリア・リンネル(月光の騎士・f22496)のフォトンサイクロンが、光の螺旋を迸らせる。
 放たれた圧倒的な光量は薔薇色の炎たちを巻き込んで更に輝きを増し、炎を展開した術者、オラトリオの影を包み込む。
 輝きが終息した後、灼き尽くされた影は跡形も残っていなかった。
「や、やりました。残る影はあと1体……」
 コーデリアはその最後の影と戦う仲間を見やる。戦況は捗々しくないようだった。

「ガイスト、十分引きつけてから攻撃を」
 エリカ・グランドール(サイボーグのシャーマン・f02103)が召喚した古代の戦士に指示を出す。
 彼女らに向けて飛来するのは、翼長5mを越える幻獣・サンダーバード。最後の影が化身したものだ。
 雷を纏う鋭い爪が、戦士の霊の目前へ迫った。霊は槍と炎で迎撃を試みるが、伝承の鳥は嵐を起こして攻撃を逸らすと、爪の一撃で彼を引き裂き、霧散させた。

 召喚物を倒したサンダーバードの次の標的は、エリカ自身だ。翼を広げ、彼女に向けて雷撃を放つ。
「回避困難。せめて防御姿勢を」
 電撃を浴びることを覚悟したエリカに、それが届く寸前。
「危ない……!」
 自分の戦闘を終わらせたコーデリアがユーベルコードを発動した。ガラスの迷路が戦場を覆い、エリカへの電撃もガラスの壁に阻まれる。

「ガラスは電気に強い……助かりました」
「あの、無事でよかったです。でも……」
 エリカと合流したコーデリアの視線の先には、ガラスの壁数枚を隔てて、やはり迷路に囚われたサンダーバードの姿。
 伝承の鳥は嵐を巻き起こし、迷路の壁を軋ませ、破壊して進む。多少時間はかかるが真っ直ぐこちらへ近づいている。
「逃げましょう」
「ええ……!?」
 エリカはコーデリアを促し、2人は敵に背を向ける。

 通路に沿って逃げる2人より、壁を破壊して進むサンダーバードは僅かに有利だった。
 やがて袋小路に行き当たった2人を、サンダーバードが追い詰める。
 だが、翼を開いて雷を放とうとしたその時、サンダーバードの動きが止まった。 
「どうやら間に合ったようです。コーデリアさんのお陰で、十分な時間を稼げました」
 表情を変えずに説明するエリカの前で、サンダーバードの身体は崩壊していく。
「私のエレクトロレギオンが人海戦術で迷路を抜け、彼岸桜本体に辿り着きました」

 ガラスのラビリンスに戦場が覆われた直後、エリカはエレクトロレギオンを召喚して命令を出していたのだ。
 手分けして分岐路を進み、彼岸桜に辿り着いた数体のレギオンは、それ自体ただの桜に過ぎない彼岸桜を容易に撃破した。
 彼岸桜が骸の海に還ると同時に、召喚物であるサンダーバードも崩壊し。
「やりましたね……!」
「任務完了です」
 空を覆う暗闇が晴れていく中、2人の少女は勝利を喜びあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年07月02日


挿絵イラスト