羅針盤戦争〜これから毎日島を焼こうぜ?(提案)
●
「焼き討ち以外に名案ある?ない?ないわね!良し、猟兵全員で焼き討ちに行くわよ!敵はイスラ・エノにあり!レッツゴー・イェーガー!グッハン・イェーガー!」
――待て待て待て待て!待てぇーい!説明が雑!
――ワッザ!?焼き討ち!?焼き討ちナンデ!?
――締めのセリフまで雑ぅ!
イザベラ・ラブレス(デカい銃を持つ女・f30419)の唐突な焼き討ちの提案に怒涛のツッコミを入れる猟兵達。どうしてこうなった。
経緯はこうだ。先日よりグリードオーシャンに現れたコンキスタドール率いるオブリビオン軍団。そのうちの一つ「森羅の巫女」の集団が無人島イスラ・エノを占拠した事をイザベラは予知した。
この集団はコンキスタドールであるということ、「怪物化した海獣達」を生み出すこと以外の何もかもが不明の薄気味の悪い連中である。
無人島とは言えオブリビオンが占拠している以上放置できない状況だと判断したイザベラは猟兵達に事態の解決を依頼するのだが……。
――オブリビオン相手とは言えだ。もっとこう、島の環境とか、自然への手心をだな……。
「甘いわ!ミルクたっぷりのカフェ・オ・レくらい甘々だわ!パニック映画なんかでもよくあるでしょ?正体不明の生物を貴重だから〜って捕獲しようとして全滅するなんて展開のやつ。相手はオブリビオンだからこそ徹底的にやらなきゃいけないわ!大丈夫、灰になる位焼けば灰が土に混ざっていい感じの土壌になる筈よ!知らんけど!じゃあ改めてグッハン・イェーガー!」
いや知らんのかい!そして雑ゥ!と総猟兵による総ツッコミが入るが、イザベラはそれを全く気にせず転送を開始するのであった……。
マーシャル後藤
どうも、マーシャル後藤です。初の戦争シナリオで緊張してますが、普段通り頑張らせていただきますのでお付き合いいただけますと幸いです。
本シナリオは全一章構成となります。
●第一章 冒険『怪物化した海獣たちの無人島』
本シナリオの舞台となる「イスラ・エノ」はこれと言った特徴の無い至って平凡な無人島でした。
しかし、コンキスタドール「森羅の巫女」の集団が現れてから様子は一変、島中を怪物化した海獣が闊歩しておりかなり危険な環境となってしまいました。
イザベラは焼こうぜ?と提案してきましたが、別に焼き尽くす必要はなく、「森羅の巫女」達が祈りを捧げている物体「巨大な子宮のような塊」を破壊すれば巫女も海獣もどろどろに溶けて死にます。この物体は島の中心にあり、猟兵は怪物化した海獣を相手取り、密林を踏破して島の中心にたどり着く必要があります。
●プレイングボーナスについて
本シナリオでは下記条件を満たしたプレイングにてボーナスが発生します。
プレイングボーナス……ジャングルと怪物海獣に対処する。
●その他
プレイング募集はOP承認後から受け付けております。
頂いたプレイングは全て採用する方針ではありますが、依頼達成に必要な成功数達成時点で締め切らせて頂きますのでご了承ください。
それでは皆さんの焼き討……熱いプレイングをお待ちしております!
第1章 冒険
『怪物化した海獣たちの無人島』
|
POW : 怪物化した海獣の脅威を打ち払って前進する
SPD : 不気味なジャングルを探索して、目的地である島の中心を目指す
WIZ : ジャングルの生態や、海獣の行動・習性などから、島の中心地を割り出す
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エインセル・ティアシュピス
【アドリブ連携歓迎】
にゃーん、かいじゅうさんしかいなくなっちゃったのかなあ?もとからすんでたどうぶつさんみんなおいだされちゃったのかなあ?いないかさがしてみたいなあ。
そしたらいろいろおはなしきけるでしょ?
にゃーん、かいじゅうさんは……そうだ!【式神使い】でにゃんげいざーにおねがいしてひきつけてもらおうっと!
【指定UC】でおっきなねこさんにのって【ダッシュ】でジャングルをすすむよ!
もしどうぶつさんをみつけたら【動物と話す】でちかみちとかしってたらおしえてもらうにゃーん♪
くさがぼーぼーだったりつたがつるつるしてたら【属性攻撃(風)】でちょっときらせてもらったりしてすすむよう。
●副条件:島の原生生物に出会う(任意)
猟兵達による本格的な島の攻略が開始される少し前、先行して一人の猟兵がジャングルの中を進んでいた。彼の名はエインセル・ティアシュピス(生命育む白羽の猫・f29333)、彼はユーベルコードで呼び出した大猫―バステトの背に乗り何かを探すかのように視線を動かしていた。
「にゃーん、かいじゅうさんしかいなくなっちゃったのかなあ?もとからすんでたどうぶつさんみんなおいだされちゃったのかなあ?いないかさがしてみたいなあ。そしたらいろいろおはなしきけるでしょ?」
そう、彼が行おうとしていたのは情報収集。この世の万物に宿る「精気」の集合体たる精霊に言語の壁は無く、ゆえに彼にとっては人ならざる者たちであっても話し相手に成り得るのだ。
「……にゃ?もしかしてあれがかいじゅうさんにゃーん?」
探索をはじめから暫くたった頃、木々の向こう側をのそのそと動くものを彼は見つけた。それは熊よりも大きく、体表から分泌される粘液でてらてらとし、しかも遠く離れていようと鼻を衝く独特な臭いを放っていた。これこそが件の怪物海獣である。
「にゃーん、こっちにはきづいていないみたいだし……そうだ!こういうときはにゃんげいざーのでばんだね!」
すると彼は懐から球形状の装置を取り出し、海獣の進行方向に向けて「えーい!」という掛け声とともに投げる。すると何という事だろうか。ボールが地面に触れると同時に一体の巨神――ではなく、巨大ロボが姿を現した!
【ゲイザアァアアアアッッ!】
『■■■■■ーーッッッ!?!??』
内蔵されたスピーカーから大音量を轟かせるロボットに驚く海獣。
このロボットは!嘗て存在した古代魔法帝国の技術の叡智の到達点が一つ、スーパーロボット「鋼鉄猫帝ニャンゲイザー」である!
(にゃんげいざー!かいじゅうさんをひきつけておいてほしいにゃーん!)
【ゲイザアァアアアアッッ!】
エインセルの念話をうけて、「任せろ」と言わんばかりの気合いを放つニャンゲイザー。鋼鉄の腕で海獣を掴むと剛力に任せてブン投げた!
『■■■■■ーーッッッ!!』
【ゲイザアァアアアアッッ!】
奇襲をうけて怒りを顕にした海獣は、ニャンゲイザーを倒さんと怒声を上げ、巨大ロボ対怪物海獣の大乱闘が始まった。
「それじゃあねこさん、しゅっぱつしん「そこなお方、どうかお待ち下せえ」にゃー?」
海獣の注意がロボに向いたことを確認し、探索を再開しようとしたエインセルを呼び止める声。それは彼の足元から聞こえてきた。
「お急ぎの所をお止めして申し訳ございやせん、あっしはこの島に居を構えていやす、モグラのジロッチョと申しやす。」
「だいいちむらびとはっけんだにゃーん!ぼくはエインセルだよ!」
「エインセルさんでございやすね?この度はあのおっかねぇのを追っ払ってもらってありがとうごぜぇやす。」
時代がかった口調のモグラ、ジロッチョはエインセルに感謝の言葉を述べる。聞けば海獣は彼らの巣穴の周りをうろついており、地下トンネルを使って生活をしているとはいえ、連日眠れぬ夜を過ごしていたのだという。
「あっしらみてぇな小せぇモンは鳥みてぇに空も飛べなきゃイノシシみてぇに海を渡る術も持っておりやせん。あっしらにゃあこの島が家であり墓なんでやす」
「まかせてジロッチョさん!ぼくたちはそのおっかないかいじゅうさんたちをやっつけるためにやってきたんだにゃん!そのためにこのしまのまんなかにいかなきゃいけないんだけど、どっちにいけばいいのかなぁ?」
「左様でございやしたか!いやぁ、おみそれしやした!では不肖ジロッチョ、微力ながらエインセルさんにお力をお貸ししやす!」
「にゃーん!ありがとにゃーん!」
こうしてジロッチョの案内もあり、エインセルは島の中心へと向かっ……と、その前に。
「あー!?そうだ、ジロッチョさん!」
「へい、なんでやしょうエインセルさん」
「えっとね!ほかのりょーへいさんたちがやきうちっていうのをするみたいだからきをつけて!じゃんぐるのなかにいたらあぶないよ!」
「やきうち?……焼き討ち!?!!?えっ、ま、はぁっ!?こ、こうしちゃいれねぇ!みんなに伝えねぇと!エインセルさん、何から何までありがとうごぜぇやしたッ!どうか、ご武運を!」
そう、焼き討ちである。ブリーフィングではツッコミを入れたり難色をしめしていた猟兵達であったが、少なくない数の猟兵が妙に焼き討ちにノリ気なのだ。
エインセルの忠告に驚いたジロッチョはすぐさま地面に空いたトンネルへと入り込み、ジャングル中の動物たちに海岸へ避難する様にと伝えに行った。
「おもいだしてよかったにゃーん……」
普段こうしたヒヤヒヤした思いをする事は少ない方のエインセルであったが、今回は流石にあぶなかったなぁと、彼の飼い主の見よう見まねで額に浮かんだ汗を腕で拭いながら、島の中心を目指して再び進み始めるのであった……。
大成功
🔵🔵🔵
片桐・公明
【WIZ】
「えぇ!!島を丸ごと焼いていいの?!」
「それじゃ、張り切っていくヨ」
グリモア猟兵の言ったことを真に受けてUCで周辺を怪物怪獣もろとも焼き払う
一応事前に島の地図を頭に入れて、島中心部に向けて道を作るつもりで初撃UCを放つ
以降で来た道を進みつつ、怪獣が出るたびにUCを撃って対応する
「汚物は消毒よ~。……なんてね。」
「意外ね。野生生物って火を恐れるもののはずなのに。怪獣化の影響かしら。」
「妙な塊もついでに焼けていると楽なんだけどね。」
(絡み、アドリブ歓迎です。)
鈴木・志乃
いやっはあああああああああああ!!!!
ナイスグリモア猟兵さん!!私も焼き討ちしたいと思ってたんですよ!!よくぞよくぞ言ってくださった!!さあこれから戦争終わりまで毎日島を焼こうぜ!!!
(※本当に焼きたいと思ってたようです)
年動力で油やガソリンぶちまけて~、UCでこの世界の人類の悪意を総動員! 今は戦争期間中だから特にヘイトたまってるっしょ?
さーさーいけいけもやしつくせー!!
私は高速詠唱のオーラ防御で身を守ってるから問題なしだよ。森林火災どんとこい。
焼き討ちはメジャーな戦い方だと思うけど、どう? サムエンでも過去に焼き討ちした武将が……いたとかいなかったとか?
廻屋・たろ
【アドリブ連携歓迎】
うん、(焼き討ち)大好きSA!
言わざるを得ない気がした。なんでだろうね?
【POW】
ジャングルは初めて来たけど視界が悪いな、バディペットに[索敵]してもらって道を探しながら、本題の焼き討ちの準備もしないとね
わざと音を立てながら歩き、ペットにもワンワン鳴いてもらって[おびき寄せ]、集まるだけ集めておこう
向こうが殺気剥き出しで襲いかかってきたらこっちのもんだ
UC【赤日】で[カウンター]、巻き付いた包帯を発火させて[焼却]
「はいだらー!(火事)」
どうだ、もっと燃えるがいいや!
おっとジャングルの木に燃え移って視界が良くなったね
傘で炎を[盾受け]しながらドゥンドゥン先にいこうじゃないか
バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ・連携など、歓迎デース!
「ザッツオーライ! 焼き討ちマース!」
イザベラ殿の命を受けて、現地に向かうであります!
到着直後からさっそく、UC《火炎放射器》を起動しマース!
「六式武装展開、炎の番!」
ジャングルの端からファイアーワーク(※花火のことではありません)をして行きマース!
ワタシの火焔は粘着性があり、付着すると容易には消せマセーン!
いえまあ専用の消火剤があるのでワタシはいつでも消せるのデスガ。
それはそれとして、じっくりメラメラ直火焼きデスネー!
「HAHAHA! このオブリビオンはよく燃えマスネー!」
一応、回りの方々に被害が出ぬよう気を配りながら、島の中心を目指しマース!
エドゥアルト・ルーデル
盛大にやろうぜ!
早速だが密林だの海獣だのそういった汚物は消毒せねばならんでござるね!
島到着と同時に【コンソールコマンド】を入力!【火炎放射機】のあらゆる性能を3倍に!輝く火炎放射機が実に馴染む!!
島を丸裸にしてやる!きっと他の猟兵もやってるからいずれ燃え尽きる定めだったという事で問題ないでござろう!!
ヒャッハー!目につくものは全て燃やせ!炎に撒かれて逃げ惑う害獣は特に念入りに!!
環境破壊は気持ちいいZOY!
えっ森羅の巫女…?なんでござるかそれは?
そいうえばそんなのも有ったでござるね!!まっ密林を全部焼いちまえばOKでござろうよ!!
見通しも良くなった事だし残ってたら直接焼きに行けばよろしい
●宴~今日はHEAT IT、焼き討ちティータイム~前編
「お前ら焼き討ちしたいかああああっ!?」
「「「「YEAHHHHHHHH!」」」」
「私もだああああ!全猟兵入場!」
誰が音頭を取っているのか皆目わからないが、何か地上最強を決め始めそうな勢いの9名の猟兵達がいた。彼らの手には火炎放射器、ガソリン、ダイナマイト等々……、「一焼きしようぜ!」ってキャッチフレーズが似合いそうな面子である。環境テロリストも真っ青になるレベルの環境破壊者(デモリッションマン)っぷりである。ヤダ怖い……。
だからこそ念を押すが、これはあくまでオブリビオンとの戦いだ。彼らも好きで焼きたいわけでは……ないと思いたい。無いはずだ、うん。つまり彼らも「己を滅して、島を焼く」ので、これはつまるところのコラテラル・ダメージである。
「そんじゃマ、一番槍はアタシもらうアルヨ~!」
そういって飛び出したのは片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)、彼女の手に握られるは自動拳銃「Mathem842」。彼女はその銃口をジャングルの一点に向けると詠唱を始めた。
「――母の歴史。父の知識。それを興すは私の能力。すべて焼き尽くす!!」
彼女の両親は猟兵ではなかったものの彼女と同じく世に仇なさんとする輩と戦う能力を持つ人々であった。その力は彼女に受け継がれ、そして猟兵となった彼女はユーベルコードとしてその血に宿した力を発動する。
「燃え盛れ!紅蓮『赤壁乃業火』!!」
公明が詠唱を終了すると同時にMathem842のトリガーを引くと、その銃口から弾丸の代わりに一条の光、エネルギーの奔流がジャングルへと突き刺さり、次の瞬間爆炎を伴わせながら爆ぜた。それは正に「灼熱」の名に相応しき熱線であり、一番槍の役に相応しい大手柄、つまりジャングル侵攻の起点を築いてみせたのである!
ちなみに転送前、彼女とグリモア猟兵の間で次の会話がなされていたそうだ。
――えぇ!!島を丸ごと焼いていいの?!
――えぇ…遠慮せず今までの分しっかり焼いてきてね!(サムズアップで送り出す。)
……今までの分ってなんだよ!あ、他のグリモア猟兵が予知した他の依頼の分か!…ってグリモア猟兵が猟兵焚き付けるのかよコノヤローッ!
そして公明の一撃に驚いたのか、未だ延焼していない場所からは海獣が鈍重な体を揺らしながら現れ、それを合図に周囲の猟兵達も次々と戦闘に参加する。
「ヒューッ!みろよあの威力!派手にやるじゃねぇか!」
「ハハハ、もっと燃えるがいいや!」
「おっ、もしかして焼き討ち好きでござるか?」
「うん、(焼き討ち)大好きSA!」
「ヒャッハー!それじゃドゥンドゥンやるでござるよー!」
目の前で起きた爆発に歓声を上げ、その場で意気投合する猟兵はエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)に廻屋・たろ(黄昏の跡・f29873)。
「ザッツオーライ! 焼き討ちマース!」
更に焼き討ちと聞いて我慢できずに駆け付けたのはバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)。エドゥアルトは戦闘支援端末「Pip-boy」で三倍に強化したゴッドモード(つまりチート)火炎放射器、たろは敵たる海獣の殺気に反応して燃え始めた包帯、そしてバルタンは内蔵火炎放射器、おや?火炎放射器と火炎放射器でダブってしまった……まぁええか。各々が得物を海獣とその背後のジャングルに向けて盛大に燃やし始める!
「はいだらー!はいだらー!」(注:火事だ!の意)
「じっくりメラメラ直火焼きデース!」
「ヒャッハー!汚物は消毒でござ――ちょっと待て、海獣ども屁でもねぇって様子じゃねぇか!?」
射程・火力ともに申し分なく、さらに凶悪なスリップダメージのデバフ盛りという凶悪仕様と化したクァンタムな輝きを放つ火炎放射器の炎に臆することなく、ノッシノシと迫ってくる海獣の存在に思わずエドゥアルトが吠えた。この異常なほどの火炎耐性、その秘密は海獣の体表から分泌される粘液にあった!ある種の水生生物、無脊椎生物は敵の攻撃から身を護るべく大量の粘膜を分泌することがあり、その特性を海獣たちは有していたのだ!
「つまり粘膜を蒸発させるくらいの火力が必要って事ぉ!?」
接近してくる海獣に包帯の先端の火焔をぶつけて迎撃するたろが叫んだ。この海獣……硬すぎる!
「だったらガソリンをぶっかけて気化爆発でひっぺ剥がしてやるでござる!誰かー!ガソリンを持ってる人はござらんかー!?」
「必要なのはガソリン、ガソリンデース!」
旅客機のアテンダントが「この中にお医者様はいらっしゃいますか?」というノリでエドゥアルトが周囲に呼びかける。バルタンも火炎放射を続けながら声を張る。
するとそこに一人の猟兵がドラム缶を転がしてやってきた。鈴木・志乃(ブラック・f12101)、見た通りの聖者だ。特に火炎放射トリオ(たろは包帯だが)にとっては今まさに聖者として見える事であろう。
「あるよ!ガソリン!」
「「「ガソリンでかした!」でかしたでござる!」でかしたデース!」
「そして今なら敵を爆ぜさせるオプション付きです!」
「「「マジででかした!」でござる!」デース!」
志乃は念動力でドラム缶を海獣の群れの頭上へと移動させ、更にドラム缶を破裂させ海獣たちにガソリンが降りかかる。
「それでは改めて……ご唱和ください、せーの!」
「「「「「ヒャッハー!オブリビオンは消毒だー!」」」」」
エドゥアルトの号令に合わせて、たろ、バルタン、志乃、さらには4人のお祭り騒ぎ状態に気が付いて駆けつけてきた公明までもが火炎放射する際の王道とも言えるセリフを叫び再び火炎を海獣に浴びせる。
すると今度は気化したガソリンに引火、4人は志乃のが事前に張ったオーラによって被害を免れたが、粘膜を吹き飛ばされた海獣たちは身を焼く炎にもだえ苦しみ四方八方へと逃げていく。その中にはジャングルへと逃げ戻る個体が少なからずいたが、ナパームやジェル燃料を周囲の草木に飛び散らせながら逃げていくため、更にジャングルに火が移る。
「爆ぜろ! 爆ぜろ!! 爆ぜろ!!! ドゥンドゥン爆ぜろォ!!!!」
そして追い打ちをかけるかのように志乃のユーベルコード「炎上する悪意」が海獣たちを爆ぜさせ、その燃える肉片がさらにジャングルの広範囲にまき散らされる。まさにオーバーキルの様相である。
ちなみにスズメバチの巣を駆除する際にガススプレーとライターで即製した火炎放射器を使うと、火だるまになった蜂が元気よく飛んで同様の事態に陥る場合があるので絶対避けて専門の業者を呼ぼう。
「どうだ、もっと燃えるがいいや!」
「環境破壊は気持ちいいZOY!」
「HAHAHA!ガソリン撒いたおかげでよく燃えマスネー!それじゃあ島の中心にレッツゴーデース!」
「いやっはあああああああああああ!!!!焼き討ち最高!焼き討ち最高!さぁ焼き討ち最高といいなさい!」
「「「「焼き討ちサイコーッ!」」」」
「ナイスグリモア猟兵さんッッ!!」
火だるまになって倒れ伏す海獣、そして燃え盛るジャングルの木々。UDCアースやヒーローズアースにおいてヴェトナム戦争を経験した猟兵がこの場にいたならば当時の記憶がフラッシュバックしてしまいそうな地獄絵図を背景に4人の猟兵は日々の鬱憤を晴らしたかのような大歓声を上げる。
実に見事に楽しん……ち、違うんじゃ。これはコラテラル・ダメージ、致し方のない犠牲なんじゃ……。決して楽しんでいるわけでは……。
~後編に続く~
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ギャレリー・フィッツジェラルド
POWで判定
アドリブ・連携歓迎
「ここまで大規模に自然を破壊するのは心が痛むが……オブリビオンを倒すためだ、仕方ないよな?」
と言いつつ、内心ノリノリで焼き討ちを行うぜ。
島の中心に到達したら、
「うわ、何だこの肉塊……とっとと焼却処分しちまおうぜ」
と悪態をつきながら目標の破壊を試みるぜ。
UCを発動し、蜘蛛型機械の小型ミサイルの「一斉発射」による「爆撃」に加え、
装備しているフルバーンでの火炎放射による「範囲攻撃」でジャングルを「焼却」しながら進んでいくぜ。
海獣が潜んでいても火災による「継続ダメージ」である程度有利に戦えるだろうな。
ヴィヴ・クロックロック
そうして我々は秘境たるジャングルへと足を踏み入れたのであった───。
こういう秘境にはいろんな脅威が潜んでいる。毒虫、倒木、おっとこの場合にはオブリビオンが居るわけだ。一時の油断が命を…………。
…………。こんな面倒なジャングルなんてまともに行軍しなくていいんじゃないか?
そうだ、こんなに簡単なことだったんだ。なんとイザベラくんが正解を言っているじゃないか。そう今ブームの森、焼き討ち!焼こう。
このダイナマイトをUCで進化!手投げナパームで森を焼き払って中央部分っぽい方向へまっすぐ行ってぶん殴る!これだ…!!
エルフが森に生息してれば私もきっと流行の中心になれる───。
(※アドリブ連携歓迎です)
マリア・ルート
ふふ、これ以上にいいものはないわね!焼き討ちなんて!あまり考えないで良いなんて!
<蹂躙>の限りを尽くせば良いのね!
怪物化した海獣がいたら【指定UC】で倒す!
ジャングルの自然が邪魔なら【焦滅のプルガトリウム】で焼き尽くす!
これほどまでやって良いなんて最高じゃない…久しぶりに「ワイルドハント・蹂躙担当」として頑張れる気がするわ…あ、やば、テンション上がりすぎてどこかおかしくなりそう…
イヴ・シュプリーム
心情:……そこまで言うなら……焼きましょうか……? 完膚なきまでに……
幸か不幸か……そういうのは『魔導士』の得意分野だから……。でも……どうなっても知らないわよ……?
戦術:<魔導レーザー>による【レーザー射撃】にて森林を啓開、進路を確保して進みます
出現する海獣達については〈魔法:精神感応〉による【読心術】で行動を未然に予知し、【誘導弾】である〈魔導弾〉での【先制攻撃】を仕掛けます。
また、海獣並びに周囲にいる他の通常動物達の思考・記憶を読む、つまり【動物と話す】ことにより目的地の【情報収集】も行います
目的地付近に到達したならば、選択UCを発動、【全力魔法】によって容赦なく【焼却】します。
●宴~今日はHEAT IT、焼き討ちティータイム~後編
……よし、一度仕切り直しだ。ジャングル奥地への突破口を開いた猟兵達は「森羅の巫女」と「巨大な子宮のような塊」が待ち構える島の中心へと進み始めた。
火が燃え広がったおかげか、木々の炭化が進み、少し力を加えれば道を切り開くことは容易だろう。
「まともにジャングル行軍なんてしていられるかぁ!?私はダイナマイトを投げるっ!」
おおっとここでヴィヴ・クロックロック(世界を救う音(自称)・f04080)、匙を投げたかと思いきやユーベルコードで焼夷弾仕様と化したダイナマイトを投げたああ!?彼女の放り投げたダイナマイトはジャングルの上空で爆発、引火したナパームの膜が布団シーツの如く木々に覆いかぶさり、更に大参事となる!わーきれいー(棒読み)。
「ジャングルは危険がいっぱい!避けられるリスクは避けるべき!時代はアウトレンジでアウトボクシング!そしてこれで私も焼き討ちデビュー!駆け上がれスターダム!焼き尽くせ、エルフの森ぃ!ヒャッハァーッ!」
かなり物騒で、特に後半はトンチキな発言のように聞こえるかもしれないが、じつはこれ、あながち間違いではないのだ。
つい最近までエルフの森に執拗に火を放っていた炎上系メイドの猟書家、(故)チーフメイド・アレキサンドライトはその執拗さから数多くのグリモア猟兵から予知され、その予知数を上回る数の猟兵に狩られまくった大人気(?)の猟書家であった。故に一部の猟兵達の間ではエルフの森を焼くことが一種のトレンドになっているのだ!
(注1:今回島内にエルフの森はありません。)
(注2:猟兵が焼いてどうすんねん。)
「あんた中々見どころあるわねっ!でも私も負けてないわよ!」
するとそこに新たな猟兵のエントリーだ!マリア・ルート(千年の王国から堕ちのびた姫・f15057)はヴィヴに負けじと偽神兵器『煉獄剣「プルガトリウム」・θ』を取り出し、ジャングルの上空に向けてその切っ先を振り下ろした!するとその斬撃は形を成し、無数の火の玉を降らせながら飛翔する。そして海岸の時のように堪らず飛び出してきた海獣たちが殺気を立てて彼女たちの目の前に立ちふさがった。
「今更出てきたところであんた達の命運に変わりはないわ!さぁ、大挙し征く百鬼夜行の空中行進、『ワイルドハント』の蹂躙担当、マリア・ルートの戦場作法をご覧じろ!」
待ってましたと言わんばかりの啖呵を切ったマリアはユーベルコード「血見猛猟・百器野行」で呼び出した400を超える武器群を展開する。その切っ先、鏃、銃口、砲門、全てがすべて、海獣の群れ目がけて襲い掛かった!
「おおーっ!?すごいじゃないか!じゃあ島の中心につくまでどっちが一番派手に焼けるか競争だ!」
「望むところよ!」
まるで青春群像劇のような意気投合っぷりをみせた二人の猟兵は、競い合う様にジャングルを猛進していくのであった。
「いかん、彼女たち酸欠の気があるぞ」
しかしその近くにいたギャレリー・フィッツジェラルド(半人半機のギーク・f03262)は彼女達の様子が火災現場の酸素濃度の薄さが由来の酸欠から来る躁状態、状況的に言うなれば「バーニング・ハイ」だと断言しツッコんだ。彼は身体の70パーセント近く、脳に至っては50パーセントを機械に置き換えた半人半機のサイボーグであり、それ故に酸欠に悩まされる事態には陥っていなかった。
「それにしても、仕事とはいえ自然に火を放つってのは心が痛むなぁ」
……おぉっ!そうだよ、これが猟兵達の偽りのない本心だよ!彼らだって焼き討ちがしたくてやっているわけじゃ――「だがオブリビオンを倒すためだ、仕方ないよな?」……ん?
「それじゃあ一丁おっ始めるぜ!」
ギャレリーはキューブを取り出すとそれを次々地面に放る。するとキューブの変形が始まり、その姿は蜘蛛の如き姿の戦闘兵器へと姿を変える。総数55体。その武装がミサイルである事から、もう何をするかなど皆までいう必要もないだろう。
「標的!海獣ども!標的!前方のジャングル!ミサイル、発射(サルヴォー)!発射(サルヴォー)だ!フッ飛ばしてやれ、お前らァ!」
彼の号令と共に蜘蛛型戦闘機械に搭載されたミサイルに火が入り、勢いよく上空へと撃ちあがる。そして目標上空に到達すると突如垂直落下機動に切り替わり、鉄槌の如く突き刺さり爆発!木っ端に海獣の肉片、様々なものを巻き上げて破壊の限りが尽くされる!
「……ん。海獣たちが集結してるポイントを見つけた。多分そこが島の中心だと思う。」
その様子を見ていたイヴ・シュプリーム(かつて滅んだ星の希望・f13592)はジャングルを進む猟兵達をレーザーや誘導弾で援護しながら迫りくる海獣たちの思考を読み取っていた。どうやら敵の最終防衛ラインを突破したらしく、島の中心に残存戦力たる海獣を集結させ、最後の戦いに挑む腹積もりらしい。そしてこのジャングルには今、猟兵と、オブリビオン以外に何もいないことを彼女は承知していた。つまり、彼女の全力を発揮するには申し分のない程に条件の整った場所であった。
「■■■!■■■■■■!!」
そして遂に焼き討ち戦法でジャングルを突破した猟兵達は島の中心部、「森羅の巫女」の集団が祈りを捧げている現場へと到達した。巫女たちは猟兵が迫っている中でも集中しているのか、一心不乱に目の前の物体――「巨大な子宮のような塊」に祈りをささげており、敵愾心をむき出しにしているのはその周囲を囲む海獣たちのみである。
「あの塊、胎動している……?」
彼女の言う通り、よく目を凝らして見ればその表面は一定のリズムで隆起し、そして温かみのある、まるで「生物か何かである様な」存在感を見る物に与えていた。
「……あれは放置すれば厄災となりかねない。今、この場で確実に葬る。」
彼女は意を決めると、両手を「塊」に向けてかざす。彼女の魔法、否『魔導』には詠唱も魔法陣も不要である。それは彼女が魔導科学の集大成、今は失われし叡智の結晶であるが故。故にその身を魔導使役の起点とすることは彼女にとって造作もない事であった。
「やり過ぎては島が消えてしまうから……このくらいで」
そうして彼女の手のひらから生成されたのはビー玉程の大きさの光球が一つ。それが音もなく「塊」へと向けて漂っていく。猟兵達の攻勢を警戒していた海獣たちはその光球の前に立ちふさがるが……。
「核融合を相手にそれは……悪手。」
次の瞬間、大量の光と熱が周囲を包み込んだ。イヴの完璧なまでの調整により猟兵達に被害はなかったが、それは余りにも見る者達に恐れを抱かせるに足るものであった。核兵器?大量破壊兵器?否、それは「兵器」の枠に収まるような代物ではない。正にそれは恒星のソレであった。海獣はおろか、巫女たちも消し飛び、草の根の一片も残らず、地面は融解しガラス状へと変化していた。それはもう、焼き討ちというには「焼き過ぎた」と言わざるを得なかった。
「最早誰がナンバーワンかは言わずともわかる。」その場にいた猟兵達は口を揃えてそういった。
こうして、「第一回猟兵焼き討ちコンテスト」の初代チャンピオンが決定した。
チャンピオンの名はイヴ・シュプリーム。その偉業を讃えるように焼き討ちに参加した猟兵達は彼女に称賛の拍手を送るのであった。
~今日はHEAT IT、焼き討ちティータイム~おしまい。
……オブリビオンが片付いたら植林しに行こう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
効率を考えればとても有効ですが、ついに焼却作戦を提案する方が…
致し方ありません
せめて最小限度の犠牲で島を解放しなければ
…島が焼け野原になる前に
ワイヤーアンカーでの●ロープワークで木に登り島の中心部への方角を●情報収集
その後、機械馬に●騎乗しスラスター●推力移動乗せジャングルへ突撃
馬上槍の機関砲に装填したUCの乱れ撃ちで進路上の海獣やジャングルを焼き払い
炭にして●怪力の槍や●踏みつけで踏破
一応、灼熱地獄でも活動は可能ではありますが(●環境耐性)
無用な延焼防止の為に鎮火弾を肩部格納銃器で運用
しかし…天然自然が…(SSW出身)
いえ、最早止まる訳には行きません
一刻も早く巫女と敵本体を討ち取らねば!
イコル・アダマンティウム
「焼き討ち……僕、火器持ってない」
格闘特化の愛機、キャバリアに搭乗して出撃
【対森】
キャバリアで森を走り抜ける、よ<ダッシュ>
「ん、邪魔」
邪魔な木とか倒木とか岩があれば
殴ったり蹴ったりして、壊してまっすぐ進む<暴力><悪路走破>
壊して進めば、通った道が分かりやすい
だから、迷子に、ならない……名案<地形の利用>
【対怪物】
途中で怪物に襲われたら木とか岩と同じ対処
つまり、殴る<暴力><カウンター>
「この子達は……あんまり美味しそうじゃない、ね」
【対へんな塊】
「……気持ち悪い」
祈る何かも、祈られる何かも、気持ち悪い
キャバリアでの跳び蹴りで一気に破壊したい、な
「たー……っ」<暴力><ジャンプ><踏み付け>
神海・こころ
「焼き討ち」ってイザベラさん雑!!
一応、焼いても生える島もあったし、ココはどうか知らないけど
中々一筋縄じゃいかないよ?
「巨大な子宮のような塊」を潰せばOKの達成条件は同じだけど
まぁ空から「強襲」かけるアタシが雑とか言えたものじゃないかぁ
『巡回飛行作戦』もう何カ所目か数えるのも、めんどうくさい
外洋と違い、飛行が可能なので最短最速で驚異を取り除きます
ヒーローは空からやって来る
鳥か? 飛行機か?
いえいえ、ただの黄金バットを振り回す脳筋です
「スーパー・ジャスティス」で「飛翔能力」を自身に付与
目についた海獣の数を減らしつつポコポコ湧く巫女を潰した後
儀式の詳細について何か分かることが無いか探索を行います
ジェイミィ・ブラッディバック
いやー、焼き討ちとは穏やかじゃないですねぇ
自然を活かしてリゾート開発なら経済も回りますよきっと
あ、パニック映画だとそれ死亡フラグですか? じゃあ仕方ない
えーと、グリモア猟兵さんの説明が雑だったので慌てて近所の本屋で買ってきた「よくわかる羅針盤戦争ガイドブック」によれば島の中央のサムシングを破壊すれば良いと
PROVIDENCEで情報収集して地形や生体反応を確認、最適なルートを割り出して進みます
邪魔な蔦や木などはその都度CRESCENT MOONLIGHTで切断
海獣にはUCで攻撃を見切り、火器で反撃します
中央に到着したら巫女は無視して件の物体をミサイルで破壊します
たまには森林浴も良いものですねぇ
●焼き討ちなんてとんでもない!
【お前ら焼き討ちしたいかああああっ!?】
【YEAHHHHHHHH!】
「天然自然が…生態系が……何としても一刻も早く解決せねば!」
島の反対側に居るであろう焼き討ちチームの血気盛んな大声を聞いて様々な反応をする猟兵達。
その中でもトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)はスペースシップワールドの出自という事もあり、貴重な自然資源が失われることに危機感を抱いていた。
「焼き討ちできないからここに来た、いつ出発する?僕も同行する。」
「もしかしたらジャングルの再生能力が焼き討ちを超えるかもしれないしね、アタシも同行する。」
「そうですね、それにこの自然環境は観光資源として破壊を見過ごすわけにはいきません、私も同行しましょう。」
そんな彼に同行すると名乗り出たのは花京……じゃなく猟兵3人。
名乗り順にイコル・アダマンティウム(ノーバレッツ・f30109)、神海・こころ(心海に沈む・f31901)、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵・f29697)であった。
「かきょ……じゃなかった!皆さん、ありがとうございます!」
余りにも堂の入った名乗りについ自然と反応してしまいそうになったが、トリテレイアは騎士として礼儀正しく感謝の言葉を述べた。
「私が転送前に買ってきたガイドブックによれば島の中心の物体を破壊すれば一件落着との事。最短ルートを進めば延焼が広がる前に事態を解決できるかもしれません」
そういってジェイミィは手に持った『よくわかる羅針盤戦争ガイドブック』と題された大判のムック本の付箋のついたページをめくって他の3人に共有した。
「こんな本が売ってたんだ……じゃあアタシは先に空中から行くよ!向かう方向の目星がつけば皆も進みやすいでしょ?」
「それは心強い、であれば私たちは後続の皆さんの為にも道を切り開きながら向かうとしましょう。」
「まっかせろー。」
行動方針が決まれば猟兵達の行動は素早い。まずはこころが全身に黄金のオーラを纏い、ロケットのように飛翔する。グリードオーシャンでは海上での飛行能力に制限がかかりやすい事で有名であるが、ここは陸地。彼女の十八番ともいえる強襲戦術『巡回飛行作戦』を行うにはもってこいの環境なのである。
「遠くに見えるのは……うっわ!?焼き討ちチーム、派手にやってるねぇ!?」
まず彼女の目に入ったのは遠く島の反対の海岸線。炎と黒煙が至る所から立ち上る風景であった。
「冗談抜きで時間との勝負ね。えーとそれで子宮みたいな物体はと……あれか!」
ジャングルの上空を旋回し続けてから程なくして、こころはガイドブックで見たものと同じ物体を地上に見つけた。その周囲には巫女らしい集団と、その護衛をするかのように海獣たちがいた。
「あ、そういえば合図決めてなかったなぁ……まぁ、大暴れしていれば気づいてくれるよね!」
そういって得物の黄金バットを握りしめると、そのまま地上に垂直急降下!目についた海獣目がけて黄金バットを振り下ろす!
「■■ッ!!??!」
短い悲鳴を上げて痙攣しながら倒れ伏す海獣。その様子を目撃し突如現れたこころに警戒心を顕にする海獣!しかしこころは臆することなく、寧ろそんな海獣たちを前にして啖呵を切ってみせた。
「さぁかかってきな!今宵の黄金バットは血に飢えているよ!」
「お、どうやらこころさんが戦闘を始めているみたいですね。方向も……今の進路で問題ないようです。」
「りょうかーい、ドンドンぶっ壊す」
「これはコラテラル・ダメージ、これはコラテラル・ダメージ……!」
一方地上を進む猟兵3名は道なき道を切り開いていた。
「コラテラル・ダメージ(副次的被害)」とつぶやくトリテレイアは機関砲から燃焼弾を射出する。その手際は大変良く、まるで執刀医がレーザーメスで腫瘍を焼き切るかのように、進路を妨げる物のみを的確に燃やし、さらには周囲の草木へと燃え移らないように焼き後に鎮火弾を撃ち込む徹底さ。これだけの手順を踏んでいようと全くペースに遅れは見られないのである。
「それにしてもたまには森林浴も良いものですねぇ、癒されるなぁ。」
グリモア猟兵でもあり、現在はガレージ経営者と猟兵業で二足の草鞋を履くジェイミィは日々の疲れを癒すように自然を楽しむ、「大人の余裕」のようなものを感じさせる足取りで進んでいた。海獣との遭遇戦も補助AIによる予測で見切り、カウンターを叩き込むだけの簡単なお仕事(イージーワーク)だ。
「岩、邪魔。木も邪魔。海獣もパーンチ」
イコルの作戦は極めてシンプルであった。進む方向を決めて、邪魔するものはただひたすらにぶん殴って、ぶっ壊す。彼女の一歩が道となり、その一歩が道となる。
「迷わず行けよ、いけばわかるさ」
まるで往年の名レスラーのような言葉を呟く彼女。その歩みは正にその言葉に偽りなしといったところであった。
こうして彼らは宣言通り、最短距離でしかも最速で島の中心に到達することが叶うに至った。
焼き討ちチームほどド派手なアクションはなかったが、それは彼らが焼き討ちチームが必要以上にジャングルを燃やさないように立ち回ってくれた、正に「スマートにこなしてくれた」からだという事をここに記しておきたい。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
レイチェル・ノースロップ
●SPD
YA・KI・U・CHI?
ジツを使えば出来るけど、お姉さんとしてはSMARTじゃないからデスネー
ニンジャはニンジャらしく、正面突破デース
うーん、この緑の匂い
修行時代を思い出すわね
バカンスで来たかったけど、ちゃんと仕事は果たすわよ
Well…ターゲットの「巨大な子宮のような塊」を壊すだけのMISSIONなら、無駄なイクサは避けるべきデース
ここはTreeからTreeを【ジャンプ】して移動ね
崖や谷が行く手を遮るなら『アゲハ・ジツ』で跳び越えて、MONSTERの海獣が襲ってきたならお姉さんの美脚カラテでダウンして貰うわね
どうにもならない障害が出たら…ザンテツブレードで真っ二つに【切断】デース
●これぞニンジャ式スピードラン
「YA・KI・U・CHI?ジツを使えば出来るけど、お姉さんとしてはSMARTじゃないからデスネー」
レイチェル・ノースロップ(ニンジャネーム「スワローテイル」・f16433)は今回の依頼を受けるにあたって焼き討ちに難色を示していた。それは彼女がニンジャであるからだ。
「ニンジャはニンジャらしく、正面突破デース!」
そう、ジツを使えば焼き討ちなど容易い。しかしニンジャであるならば、まずはカラテである。カラテを十全に活かすのであれば正面突破しかない!
「と、いう訳で早速お邪魔シマース!ドーモ、コンキスタドール=サン。スワローテイルです。」
険しい道を木から木へ渡り歩き、さらにアゲハ・ジツを用いて島の中心に到達した彼女はニンジャのしきたりに則り森羅の巫女にヒーローネームで挨拶をする。
「……。」
しかし挨拶は無し!
「■■■ーッ!」
代わりに海獣のアンブッシュだ!卑怯!
「オーゥ、そのつもりなら仕方ありまセーン。……じゃあ、一切合切鏖殺しなきゃね」
突如おちゃらけた雰囲気を消し、まるで別人になったかのようなレイチェル。その空気を海獣たちも感じ取るが時すでに遅し。
それは正に一瞬の出来事、レイチェルを囲んでいた海獣たちは例外なく、全てが首を斬り飛ばされていた。
「■ッ…?」
「その程度のカラテじゃあ、私のザンテツソードを出すまでもなかったわね」
いつの間にか海獣たちの包囲を抜けその背後へと移動していたレイチェルが言い捨てるように言葉を放つ。するとそれが合図だったかと言わんばかりに頭部を失った海獣たちの身体は一斉に地面へと倒れ伏した。
「……それじゃあこれでフィニッシュデース!イヤーッ!」
そういって彼女はハイテクニンジャソード「ザンテツブレード」を引き抜き、「巨大な子宮のような塊」を両断せんと斬りかかっていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
●エピローグ
猟兵たちの活躍により、遂に「巨大な子宮のような塊」は破壊された。それと同時に森羅の巫女、怪物怪獣は文字通り融解し、新たな個体が発生する事もなかった。
そして熾烈を極めた猟兵たちの焼き討ちはというと…、島を覆うジャングルの半分を焼くに至った。しかし原生生物への被害はなく、植生も一週間後には草木の新芽が地面から顔を覗かせていた。原状復帰と成るまでに費やさねばならぬ月日は短くはないが、それでも再び自然豊かな島の姿に戻る事だろう。