羅針盤戦争〜燃え上がる桜の島
●燃え上がる桜
美しい幻朧桜を一年中楽しめる平和な島。
サクラミラージュから落下してきたその島は今、炎に包まれていた。
島民たちが逃げ惑う中、炎の中から姿を現した一人の男。
「いずれ猟兵共はこの島にも姿を現すであろう。いつでも迎え撃つ準備はできている」
七大海嘯『王笏』カルロス・グリード。その分身体であった。
その直後、彼の背後に巨大な眼球の化け物が現れる。
化け物が森に向かって目を光らせると、呪詛の光が放たれて幻朧桜が燃え上がった。
●グリモアベース
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
クロノ・ライム(お菓子に目がないクレリック・f15759)が集まった猟兵たちに説明を始める。
「これまで配下が動きを見せていた『七大海嘯』たちがついに動き出しました」
彼らの目標は「蒼海羅針域」である。
猟兵たちが探索してきたその海域の中心にあるサムライエンパイアに通じる渦潮を破壊するのが狙いだ。
渦潮が破壊された場合、猟兵たちはグリードオーシャンへ行くことができなくなってしまうだろう。
「僕が予知したのは『王笏』カルロス・グリードの分身体がいる島です」
その島はサクラミラージュから落ちてきたため、一年中幻朧桜が咲き誇る美しい島だったという。
島民の多くが桜を宝のように思っており、大切にしていたそうだ。
しかし今やカルロスの襲撃により桜の森からは炎が上がり、島民たちは悲しみの中逃げ惑っている。
「彼はUDCアースの力を具現化しており、邪神を召喚できるようです」
カルロスは主に眼球型の邪神の呪詛で森を焼いているが、その他にも大口を持つ邪神や触手の塊の邪神なども呼び出せるという。
ただでさえ強力な邪神を何種類も呼び出せるとは手強い相手に違いない。
「島についたら彼は必ず先んじて攻撃を仕掛けてくるでしょう。どうか気をつけてください」
クロノは説明を終えるとグリモアで島へと向かう鉄甲船へ通じる扉を開いた。
扉の向こうに見える島からは黒い煙が上がり、すでに戦いが始まっていることを感じさせられた。
青猫格子
こんにちは、青猫格子です。
今回は「羅針盤戦争」のシナリオです。
幻朧桜の燃える島で七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリードとの戦いになります。
島民と桜を救うため、カルロスを倒してください。
プレイングボーナスは『敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する』です。
プレイングはOP公開時より受付開始します。
それではよろしくお願いいたします。
第1章 ボス戦
『七大海嘯『三の王笏』カルロス・グリード』
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POW : 邪神「暴食せしもの」
【無数の大口を持つ邪神による噛みつき】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 邪神「虚空を睨むもの」
【巨大眼球型邪神の視線による感染呪詛】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ : 邪神「謎を喰らうもの」
【疑問】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【触手塊型邪神】から、高命中力の【謎を喰らう触手】を飛ばす。
イラスト:hoi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
片桐・公明
疑問が入る余地なんてないね。
"あたし"は猟兵。あんたはオブリビオン
ならばやることはただ一つ。殺し合いだ。
【WIZ】
相手の声に耳を貸す必要はない
敵と味方で分かれた以上その間に交わす言葉は無し
敵に一気に肉薄する
飛んできた触手は妖刀で斬りおとし敵本体に対しても妖刀で斬りおとす
二挺の拳銃と妖刀を駆使して接近戦を行い、敵に隙ができたら0距離でUCを放つ
「悪いな。邪神なんて見飽きているし、狂気なんて日常茶飯事なんだ。」
(絡み、アドリブ歓迎です)
島のいたる所で桜の木が燃え、黒い煙が上がっている。
島民たちが逃げた村で一人、カルロスは燃える様子を眺めていた。
その時、彼の後ろから誰かが歩いてくる足音がする。
「来たか。猟兵よ」
カルロスは振り返らずに、後ろにいるはずの誰かに声をかける。
後ろに立っていたのは片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)だ。
「顔を見なくても分かる。我に怒っているのだろう。なぜこのような残酷な行為をするのかと」
カルロスの前方の地面から幾本もの触手の塊が現れる。
触手はカルロスの言葉から疑問を生じた相手を喰らおうと、公明に狙いを定めていた。
しかし、公明はカルロスの言葉に耳を傾けようとはしなかった。
「疑問が入る余地なんてないね。
"あたし"は猟兵。あんたはオブリビオン
ならばやることはただ一つ。殺し合いだ」
彼女は刀を手にし、地面を蹴ると一気に相手まで間合いを詰めた。
触手がカルロスに近づくのを阻んでくるが、公明は接近してきた触手を次々に斬り落とし、その勢いのままカルロスに斬りつけた。
「なるほど、疑問を持つことすらない、か。ならばその信念を抱いたまま眠りにつくが良い」
彼は手にした王笏で公明の刀を弾き、触手で彼女の足を縛る。
公明はとっさに刀を捨て、そのままカルロスに向かって両掌を向けると高圧電流を放った。
「悪いな。邪神なんて見飽きているし、狂気なんて日常茶飯事なんだ」
触手が動きを止める。その隙に公明は触手から逃れて距離を取りながら、拳銃でカルロスに銃弾を浴びせた。
「……っ!!」
動きの遅れたカルロスは銃弾の直撃を受け、膝をついた。
成功
🔵🔵🔴
マリア・ルート
桜を燃やすなんて…!
あれがあそこの人たちにとってどれだけ大事かわかってるの!?
相手が噛みつきをしてきたところを狙って【指定UC】で武器(の形をした爆弾)を創造、邪神に飛ばすわ。私が噛みつかれても無敵でやり過ごせるし、何より、相手はなんだこれとでも言うように武器を食べるでしょう。でもそれ、爆弾なのよ。これを繰り返せば、外からは武器を飛ばしては食べられて苦戦してるように見えるけど…一発、起爆すれば一気に相手の体内から大ダメージってわけ。
搦め手もたまには使おうと思ってね。ふふ、自分がやられる感じは如何かしら?
島についたマリア・ルート(千年の王国から堕ちのびた姫・f15057)は、前方に黒い煙の上がる村を見て悲痛な顔をした。
「桜を燃やすなんて……!
あれがあそこの人たちにとってどれだけ大事かわかってるの!?」
島民たちが大切にしていたという桜が燃やされている。それがどれほど辛いことであるかと思うと堪えられない。
急いで村へと駆けていくマリア。
すると、丁度村から立ち去ろうとしていたカルロスがマリアの方向へ歩いてきたではないか。
「遅かったな。猟兵よ、もうこの村の大半に火が回っている」
「あんたの仕業でしょう! ひどいことをして、よくも平然としていられるわね!!」
マリアがカルロスに銃を向け、銃弾を浴びせようとする。
しかし、カルロスがひと足早く邪神を呼び出した。地面から無数の大口を持つ邪神が現れ、マリアに噛みつこうとする。
「危ない……っ!」
マリアは襲いかかってきた邪神に向かってとっさに銃を投げる。
邪神は大口に飛び込んできた銃をそのまま飲み込んでしまった。
マリアはその間に邪神から距離を取るが、すぐに間に追いつかれてしまう。その度に、彼女は武器を投げていく。
「なんだ、身代わりのつもりか。一時凌ぎでいたずらに武器を失っていくだけだ」
彼女が邪神から逃げながら武器を投げるさまを見て、カルロスは嘲笑った。
しかし、次の瞬間、邪神が内部から膨れ上がり、盛大に爆散した。
「なんだ……!?」
カルロスには何が起こったかわからない。
「搦め手もたまには使おうと思ってね。ふふ、自分がやられる感じは如何かしら?」
マリアが投げていたのは彼女の能力で「創造」した武器の形をした爆弾であった。
辺り一帯に巻き起こった爆風にカルロスは巻き込まれ、その姿を消した。
成功
🔵🔵🔴
鈴木・志乃
アド連歓迎
サクラを燃やすとはいい度胸してんじゃねえの、おたく。お前を火炙りにしてやりてえよこの野郎。
(※連戦で気が立っています)
出来れば事前に自分に催眠術をかける。
私は疑問を持てないようにね。
諸刃之剣だけど、私みたいな凡人はこれぐらいしか思い付かなかったからね。
さて第六感で行動を見切り、光の鎖で早業武器受け。念動力で鎖を操作しそのまま縛り上げようか。
UCの使い方だけど、カルロスは攻撃し続けるとして触手は状況によって変更。
疑問を食らって回復するなら疑問は与えないか、敵の行動の誘導に使う。攻撃として通るなら思い切り与えてパンクさせちゃえ。
倒れてくんないかなあ、ほんと……。
エインセル・ティアシュピス
【アドリブ連携歓迎】
にゃ―ん、しまのひとたちがかわいそうだよう!ひどいことしないでー!
??さっきからかいぞくさんむずかしいこといってる……にゃーんっ!!?
(何ということでしょう首を傾げたばかりに触手に捕まってしまった!)
にゃーん、【オーラ防御】でいたいのはへっちゃらだけどうごけない~~!
【式神使い】でぬのやりさん(装備『生命を守護せし霊布の聖槍』)におねがいしてたすけてもらわなきゃ……
にゃーん、きっつきつだったよう。
でものろいは【呪詛耐性】があったおかげでだいじょうぶだったし、まだまだたたかえるにゃーん!
【多重詠唱】で【指定UC】と【浄化】と【破魔】を【全力魔法】でおかえしだよっ!
栗花落・澪
相手のUCには【高速詠唱】からの氷魔法の【属性攻撃】で
触手を凍結させる事で対処を狙いつつ
そもそも疑問とかないから、僕に今あるのは怒りだから
自然を大切にしない人には天罰が下るよ!
【呪詛耐性】を組み合わせた【オーラ防御】で身を護りつつ
海上でさえなければ飛べるよね、で
翼の【空中戦】で空を舞い
流れ弾の一つでも桜に当たらないように
あんたみたいな相手には
なにより効果的な技を
【破魔】を宿した光魔法をぶつけ
【浄化】攻撃と同時に目晦まし
その間に地に破魔を宿した広い★花園を生成
カルロスを花で囲えば自然の聖壁になる
動けないでしょ
絶対に逃がさないよ
【歌唱】で操る【指定UC】で確実に当てる
花の痛み、花の怒り
思い知って
時刻は夕方に差し掛かっていた。
鈴木・志乃(ブラック・f12101)、エインセル・ティアシュピス(生命育む白羽の猫・f29333)、栗花落・澪(泡沫の花・f03165)の三人が島民たちの住む村に到着したとき、村には人の姿が見当たらなかった。
「花も村も燃えて、酷い……」
澪は辺りの光景に衝撃を受け、一瞬動けなくなる。
その次に湧き上がってきた感情はカルロスへの怒りだ。
「しまのひとたちはどこへ行ったんだにゃーん!?」
エインセルは周辺に誰もいないことに驚いて、周りをキョロキョロと見回していた。
「避難しているといいのだが、まずはカルロスを探したほうがいいだろう」
志乃の言葉に二人は頷き、手分けして島のどこかにいるはずのカルロスを探すことにした。
桜の森は先程よりも火の勢いは落ち着いていたが、まだ一部の木からは炎が上がっている。
澪はなるべくその光景を目にしないように、高速で島の上空を飛行してカルロスを探していた。
「どこへ行ったんだ……!?」
すると、どこからかカルロスの声が聞こえてくる。
「猟兵共よ、おそらく我を探しているのだろう……」
「カルロス!!」
同時刻、別の場所でカルロスを探していた志乃とエインセルにも声は聞こえていた。
「怒っているはずだ、そして我がどこへ隠れているのかと必死に探しているだろう。だがその感情こそが罠なのだ……」
「?? さっきからかいぞくさんむずかしいこといってる……にゃーんっ!!?」
エインセルがカルロスの言葉に首を傾げていると、地面の暗い部分から触手の塊が現れ、彼を拘束して空中高くに持ち上げる。
「にゃーん、うごけない〜〜!」
触手の締め上げる力には対抗できていたが、動くことができず反撃できない。
その時、木の陰に隠れていたカルロスがエインセルの前に姿を現した。
「かいぞくさん!?」
「他にいた猟兵共も今頃は同じように捕まっているはずだ。まずはお前から、謎ごと邪神に飲み込まれるが良い……」
地面からさらに触手が生え、エインセルを飲み込もうとする、その時。
どこからか光の鎖がカルロスへ向かって飛んできた。カルロスは咄嗟に避けるがその途端触手は動きを止める。
「ここにいたか。自分から出てくるとは、余裕じゃねえの」
近づいてきたのは志乃だ。
「ばかな、なぜ邪神に飲み込まれていない……!?」
「事前に自分に疑問が持てないようにしていたんだ」
彼女は催眠術で自分に疑問を持たないように暗示していた。しかしこれはリスクもあった。
ただ自分の怒りと第六感だけを信じて敵を探し、冷静に状況を判断できずにかえって遠回りしてしまう危険だ。
しかし最終的には自分を信じたことで、カルロスにたどり着くことができたのだ。
「たすけて、ぬのやりさん!」
触手が動きを止めた隙にエインセルは布槍に呼びかける。現れた不可視の布槍が触手を突き破り、エインセルを解放する。
「やった〜〜!? にゃ〜〜!!?」
しかし、空中に放り出されてしまった。
地面に真っ逆さまに落ちていくエインセルを受け止めたのは、丁度飛んできた澪であった。
「大丈夫!?」
「だいじょうぶ、にゃーん……」
立ち上がったエインセルは、どうやらこれといったダメージはなさそうだ。
「自然を大切にしない人には天罰が下るよ!」
エインセルの無事を確認した澪は、向き直ると真剣な顔で飛び上がってカルロスへ向かっていく。
彼は空中で歌い始める。
怒りの感情を持ちながらも、周りの桜を護ろうという気持ちで冷静に行動していた。
「これは……」
カルロスの周り一面に、美しい花畑が現れる。
花は彼の行く手を阻むように満ち溢れ、まるで桜の森を守っているようだ。
「ぼくもまだまだたたかえるにゃーん!」
澪を援護するように、エインセルはカルロスに向けて能力を発動する。
雲の合間から出てきた巨大な猫の手がカルロスを押しつぶそうと降り掛かってくる。
「く、なんて大きさだ、避けられぬ……!!」
ズドンッ、と地面が揺れる。
周りを花畑で阻まれたカルロスは上から落下してきた猫の手を避けることができず、押しつぶされてしまった。
「さあ、いい加減倒れてくんないかなあ……」
志乃はカルロスが完全に倒れたか確認するために近づいていく。これまでに何度も戦っていて、彼女は気が立っていた。
その時、背後で動きを止めていた残りの触手がゆらり、と立ち上がる。
「見逃さないよ!!」
志乃は即座に光の鎖を飛ばし、触手を逆に縛り上げる。同時に猫の手の下から出ようとしていたカルロスも拘束し、双方に生命体の意思によるダメージを伝播させた。
「うおお……!」
カルロスが完全に倒れるのと同時に、触手が注ぎ込まれたエネルギーにより爆発した。
「どうやら分身体は倒せたようだね……」
澪がカルロスが倒れたことを確認して、歌唱を止める。
花畑は消え、辺りには焦げた桜の森しか残っていない。
しかし、島を脅かす脅威は去った。時間はかかるかもしれないが、いつの日か桜も復活するだろう。
日は完全に落ちて夜になっていた。遠くから住民が戻ってくる足音が聞こえる。
三人は島を後にすることにした。
大成功
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