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羅針盤戦争〜あの蛸娘をぶちのめしてきて…

作者：旅野文師

「あの蛸娘をぶちのめしてきて…」
　泉・火華流（人間のガジェッティア・f11305）は集まった猟兵達の前で開口一番、単刀直入に…彼女の後ろにある大型モニターに写ったすきゅりんを親指でさしつつそう述べるのだった。
　何か二回言われたような気もするが…、
「まぁ…個人的に大事な事だからね…」
　ぼそり…火華流は私情丸出しで呟くのだった。

「んじゃ…具体的な依頼の説明をするね…」
　火華流は大型モニターに繋がっているグリモアを操作すると、大型モニターの画面が『グリードオーシャンの天気図』に変わり…かなり拡大された。
「ここに注目」
　火華流が指をさしたところに小型の台風のようなものが発生している様子が伺えた。
「もうある程度話を知っている人もいると思うけど、ここですきゅりんが竜巻を発生させて航路を塞いでいるのよね」
　すきゅりんの持つ『電光の羽衣』の効果で電撃を伴った竜巻が発生していて、しかも鋼鉄の人喰い鮫が巻き込まれていて宙を飛んでいるような状況だとか…。
「…で、みんなにはこの竜巻を突破して中心にいるすきゅりんをぶちのめして欲しいのよ…」
　グリモア猟兵がグリモアを扱うのと一緒なのか？電撃を伴う竜巻の発生と維持にほとんどの力を費やしているらしく、中心まで辿り着ければすきゅりんはまともな抵抗も出来ずに倒すことが出来るらしい。

　火華流は説明を終えてグリードオーシャンへのゲートを開くと…、
「それじゃあみんな…あのでか乳蛸娘をぶちのめしてきてね…」
　巨乳コンプレックスなグリモア猟兵は、すごく良い笑顔で猟兵達を送り出すのだった。

第1章 冒険 『電撃の竜巻で封鎖された海域を突破する』

POW   :    竜巻に巻き込まれた凶暴な「鋼鉄人食い鮫」の襲撃から身を守りつつ、すきゅりんのいる中心に向かいます SPD   :    絶え間なく発生する稲光をかわして、すきゅりんのいる中心に向かいます WIZ   :    竜巻の風に逆らわず、強風の流れを見切って、すきゅりんのいる中心に向かいます 👑7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「分かった分かった、すぐぶちのめしてきてあげるからねー」
　…と、火華流の剣幕に鈴木・志乃（ブラック・f12101）はそう言って戦場へ出向いてみると…
「…ってなんだこの戦場。鬼か！」
　火華流から説明はあったものの、百聞は一見に如かず…実際に目にしてみれば強風吹き荒れる中にちらほらと鋼鉄の人喰い鮫の姿…そして時折電撃や電光が激しくほとばしっているのだった。
「すごい個人的理由で討伐を依頼された気もするが……まぁ、どのみちやらなきゃいけなんだしな」
　この戦場を前にして、月凪・ハルマ（天津甕星・f05346）はどこかあきらめた感じの表情で言うのだった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　この大嵐の中を直接突っ切っていくのは流石にキツい…雷光の海中の電導率って悪いから、少し潜ったところのが安全…と、海中から接近する為に二人は海中を進める乗り物を用意すると、すきゅりんへと向かって海中を進みだすのだった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　しかし二人の行動は対照的
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　水陸空兼用のヒーローカーに乗る志乃は高速詠唱によるオーラ防御をヒーローカー全体に展開して守り、第六感で海流や襲ってくる鋼鉄の人喰い鮫を見切って進むのだった。
「あーくそ、出来れば空飛んでいきたいのにグリシャンだとろくに飛行もできない。ましてやこの天気じゃねえ…」
　この困難な状況に志乃はすきゅりんに激しい怒りを覚え、絶対にぶっ飛ばすと決めていた。

　ガジェットショータイムで潜水艇を召喚したハルマは、潜水艇を召喚した際に海中用に迷彩を施し、可能な限り海中深くへともぐり目立たないようにしつつ、周囲の状況・情報を確認しつつ鋼鉄の人喰い鮫を回避しつつ、すきゅりんのいる方向だけは見失わないように静かに進むのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「グリモア猟兵さんの私を見る目が怖かった様な？」
　…あ…うん…それはあんまり気にしないほうがいいと思うよ…（謎の声）
「ま、まあ、何とか頑張ってみますぅ」
　夢ヶ枝・るこる（豊饒の使徒・夢・f10980）は、火華流の向けた視線を思い出してぷるぷると身を震わせながら言うのだった。

　るこるは『豊乳女神の加護・銀翼袍』を使用し、水着の特殊効果により竜巻の真下まで高速で泳いでいって浮上…風の影響の弱まる場所を確認すると、飛行に切り替えるのだった。
　そしてるこるは『FMS』を起動させると、オーラ防御と結界術を組み合わせたバリアを生み出し防御を固めると同時に、『FMS』のパルスレーザーを使用して『レーザー誘雷』で電撃を対処して進み、鋼鉄の人喰い鮫の集団の飛来に対しては『豊乳女神の加護・銀翼袍』の『崩壊の波動』による『微弱な認識阻害』での鋼鉄の人喰い鮫が気付くまでの時間の遅延を利用しつつ回避して進むのだった。
　

大成功 🔵​🔵​🔵​

「すげー天気だなおい！メタルなサメがビリビリしながらグルグルしてるじゃねえか！」
「わたくし、これ知ってますよ。似たようなものをアースの映画で見たことがあります。というかわたくしも使えますしすしね！鮫魔術師ですし！」
　鋼鉄の人喰い鮫が強烈な竜巻の中を泳ぎ回っている様子を見て、そんな事を言うのはアルフレッド・モトロ（蒼炎のスティング・レイ・f03702）と、親近感を覚えるエミリィ・ジゼル（かじできないさん・f01678）だった。

　アルフレッドは『俺もトルネードなUCが使える～』…と、複数の巨大な渦潮を海から何本も立ち上げると、そのうちの一本に反重力サーファー『ヘルカイト』に乗り、水中軌道を駆使してサーフィンをしながら渦潮を操り竜巻の中を進んでいった。
　その結果は…大きさは相手の方が上回るものの、海から渦潮を立ち上げる事による水の壁…あるいは柱だろうか？
　渦潮は竜巻の脅威に負ける事はなく、また自身のいる渦潮を中心に他の渦潮を周囲に配置しながら進む事により、守りに一層厚みを持たせて竜巻の中を進んでいくのだった。
　時折発生する電撃も渦潮に阻まれてアルフレッドにまでは届かず、襲ってくる鋼鉄の人喰い鮫も周囲の渦潮をうまく操って捕縛して海へと叩き落すのだった。

「やはりメイドはサメに乗ってこそ、みたいなところありますよね…」
　一方のエミリィも意味の分からない理屈を言いつつ『メイド流サメ騎乗術（ライドンシャーク・オブ・メイド）』を発動、エミリィの身長二倍の鮫を召喚してまたがり竜巻の中へと向かう。
「たしかにこれほどの規模の竜巻は、身動きを取るのも難しいでしょう。しかしサメなら問題ありません。だってサメですもん」
　…いや、やっぱりその理屈はよく分からないが…事実、彼女の操る鮫は竜巻の脅威に負けることなく悠然と進んでいき、途中で襲い掛かってきた鋼鉄の人喰い鮫はチェンソーで一刀両断…時に三枚におろしたりし、電撃は…必死に耐性で耐え忍びながら進んでいくのだった。

　

　

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

「グリモア猟兵殿のあの痛切な面持ち…さぞや深い因縁が此度の敵にあるのだろう」
　因縁はあるのだろうが…そこまで深くはないんじゃないかな？
「戦地に赴けぬその無念、しかとこの刃に背負い受ける。羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に」
　火華流のお兄ちゃん辺りが聞いたら、申し訳なさそうな雰囲気で花盛・乙女（羅刹女・f00399）は電撃と鋼鉄の人喰い鮫が文字通り渦巻いている竜巻へと挑むのだった。

「雷は落ちるその前に帯電した物を天へと引き上げようとすると聞いたことがある。
なれば!!」
　他の猟兵達が装備や召喚したモノで竜巻の中を移動するのだったが、乙女はなんと竜巻の中を漂う瓦礫を足場にするという、勇気と覚悟が必要な方法で竜巻の中をすすんでいった。
　そして移動の最中でも全身の気配を意識し、僅かでも違和感があれば『我流実戦術【火喰鳥】（ヒクイドリ）』を応用、進行先へと高速移動する事により電撃を回避、人喰い鮫も足場にすると同時に電撃への回避手段として違和感を感じた方に蹴り飛ばし、盾…身代わりにする事で対処するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

「試練の先におっぱいがある！ならば全霊を尽くすとしましょう！」
　なんか不純な動機で参加しているカシム・ディーン（小さな竜眼・f12217）だった…が、まぁ…不純言うなら公私混同しているようなグリモア猟兵もいるのでOKだろう。

　カシムは『帝竜眼「ヴァルギリオス」』を発動させると、電撃と鋼鉄の人喰い鮫が渦巻く竜巻の中へと身を躍らせた。
　カシムはＵＣの応用で砂煙を発生させて可能な限り進行しやすいルートを探知し進んでいった。
　近づいてくる人喰い鮫は…無類の強さを誇った竜の王のユーベルコード…時に凍らされ、時に炎に包まれて海へと落下していくのだった。
「試練の先に楽園がある！僕はそう信じてますよ！！」
　無駄にかっこいい事を言っているが、実際は助平心だけで突き進んでいき、カシムはついにすきゅりんの元へ辿り着いた。

　カシムはすきゅりんを堪能しようと〇〇〇ダイブを敢行するのだった…が、この時カシムは自分のユーベルコードを解除せず、自身の作り出したバリアにぶち当たる事となった。
「ぬあああああっ！！！」
　…カシム自身がここまで落としてきた人喰い鮫と同じく海へと落下していくのだった。


「うおおおお！すきゅりん覚悟ー！」
　…と、落ちていくカシムと入れ替わりに突撃してきたのは、鮫にまたがってチェンソーを片手に特攻してくるエミリィだった。
　運悪くカシムの事を目で追っていたすきゅりんだったので、そのエミリィの攻撃をギリギリ回避するすきゅりんだったが…
　再び海からの特攻…潜水艇のエンジン等の駆動系のリミッター解除を解除してエントリーダイブしてくるハルマの潜水艇…その体当たりを下半身の触手を使って受け止め…倒すほどのダメージには至っていなかった。
「見つけたぞこのやろうっ!!」
　…と、声を荒げて怒鳴りつけるのは志乃だった。
「お前のせいで、ここまでさんざん苦労したんだ!!てめえのせいだぞこのやろう」
　ありったけの魚雷を乗せ、すきゅりんをぶったおす為に志乃のヒーローカーもハルマの潜水艇と同じように突っ込んでいったが、すきゅりんは受け止めたハルマの潜水艇を志乃のヒーローカーにぶつけるという行動に出た。
「『ぬおおおおおっっっっ!!!!」』
　潜水艇とヒーローカーが海へと落下していった。

「な…何なのあんた達っ!!!!」
　ここまでの波状攻撃にやっと一言漏らすことが出来たすきゅりんだったが、猟兵達の攻撃はまだ終わりではない…

　ズキュンズキュンズキュンズキュンッッッッ!!!!

　…と、攻撃をしかけるのは、『るこるのパルスレーザー』だった。
　すきゅりんは必死にそれを回避する…が…

　ギュルルルルゥゥゥゥ!!!!

　突如飛来する鎖付きアンカー…るこるとは別方向からだったので、完全に意識の外からだったので回避することができず、アンカーの鎖に巻き付かれてすきゅりんは捕らわれてしまった。

「捕まえたぜ…」
　鎖付きアンカー…『ワンダレイアンカー』を投擲したアルフレッドがすきゅりんを逃がさないように、しっかりと鎖を握りしめて引っ張り縛り付けていた。
　そしてその鎖の上を走り抜ける影…『極悪刀【黒椿】』と『小太刀【乙女】』を抜き放ってすきゅりんへと向かっていく乙女だった。
「貴様に恨みはない。しかし、貴様に因縁を持つ同胞の無念、晴らさせてもらう！」
　乙女の斬撃に触手を伸ばして必死に防御を試みようとしたが、『小太刀【乙女】』の一太刀にすべて断ち切られ、続く『極悪刀【黒椿】』の一太刀を防ぐ事叶わず、すきゅりんは胸元を深く断ち切られて倒されるのだった。

　

大成功 🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2021年02月08日