●泥龍王
「ガハハハッ!弱い弱い!!」
大笑いで見下すドラゴン……流動泥龍『マッドドラゴン』……。
その目の前には人型のドロドロの泥塊が佇んでいた。
それらはマッドドラゴンによって敗北してしまった地元の海賊の成れの果てだ。
「オレさまに逆らおうなど愚か極まりないぜ!」
たった一人になった海賊の親分であろう青年が恐れおののいている。
「そこのテメェ!これからは美女美少女を贄に捧げろよな」
「ヒィィィーー!」
親分はスタコラサッサと走って逃げかえっていった……。
●戦争の始まり
「皆さん、グリードオーシャンにて戦争が始まりました」
ミネラル・トーリア(蝋成分100%のブラックタール・f25607)がぺこりとお辞儀をする。
「コンキスタドールの首領格である『七大海嘯』が本格的に乗り出したようです」
さらには猟兵に賞金を懸けるとまである。
しかし、グリードオーシャンでは予知が阻害されるため、七大海嘯を探し出すには『蒼海羅針域』が必要不可欠だ。
「今回、『セラフィーム島』に突如出現したコンキスタドールが襲撃に来ます」
この島はアックス&ウィザーズから落ちてきた島で、その文明が残りつつも島民が住んでいる。
だが、唐突にこれまでとは段違いの強さを誇る『七大海嘯』麾下の精鋭ボスが襲撃、島を占拠してしまう。
「しかし、この島を統治している『ミミー海賊団』との協力を得られれば有利に戦えるでしょう」
地元の海賊である『ミミー海賊団』はつい最近できたばかりらしく、アックス&ウィザーズの若い冒険者で構成されており、強奪は同じ海賊からといったいわば『義賊』と言われる集団だ。
島民とは共生関係にあり、漁や猟の手伝いをしたり、海賊から強奪したものを分け与えたりしている。
まともに戦うと苦戦は避けられないため、彼らの協力を得られれば、土地勘やアックス&ウィザーズの技術を使って有利に戦えるだろう。
「しかし……その海賊団は襲い掛かってきたコンキスタドールによって壊滅状態になっています」
討伐に出かけた者は親分である青年一人残して全滅、戦力はまだ残っているがやはり心もとない。
「このままでは『セラフィーム島』がコンキスタドールの支配下になってしまうため、強敵ではありますが討って島を取り戻しましょう!」
そして、討伐対象のコンキスタドールについて説明を始める。
「今回戦ってもらうコンキスタドールは『マッドドラゴン』です」
泥で構成された巨大なドラゴンでプライドが高く傲慢で人間を見下している。
森の中の泉を占拠し居座っているようで、その泉は泥沼と化しており、さらには討伐に行った『ミミー海賊団』を返り討ちにし、調子に乗って贄まで要求しているようだ。
「もし断れば島民も犠牲になってしまうようです……」
そうなる前にこのドラゴンを討伐しなければならない。
一番厄介なのは泥沼と化した泉に粘液状の泥の身体といった特殊な泥だ。
全てあのドラゴンの身体の一部と言っても過言ではなく、付着するぐらいなら特に影響はない。
しかし身体中が付着すると段々動きも阻害されてしまい、全身包まれてしまえば動けなくなってしまい、生きたまま泥人形と化すだろう。
「討伐できれば犠牲となった人々も解放されることでしょう」
島の為にも島民達の為にも、これからの戦争の勝利の為にも勝たなければならない。
こうしてトーリアはその島へと転送する準備にかかる。
「それではお気を付けて……無事帰ってきてくださいね!」
もちもち大福
おはこんばんちは!今日ももちもち!もちもち大福です。
グリードオーシャンでの戦争、始まりましたね!
戦争シナリオのため、特殊ルールが存在します。
プレイングボーナス……海賊達と協力する。
現地の海賊『ミミー海賊団』は若き少年少女の冒険者で構成された海賊団です。
主にアックス&ウィザーズの技術(剣と魔法)を扱っています。
うまく協力し合って暴君さながらの強力なコンキスタドール……マッドドラゴンを討伐してください。
いつもの通りやられ前提のプレイングも問題なく採用します!
(仮に泥人形にされてしまっても終了時にはなんやかんやで戻ります)
それでは、みなさまのプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『流動泥龍『マッドドラゴン』』
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POW : マッドボア
【丸呑み捕食】が命中した対象に対し、高威力高命中の【体内の高粘度の泥】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : マッドダイビング
全身を【深い泥に潜行すること】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ : マッドブレス
【口】から【高粘度の泥】を放ち、【泥まみれ】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:笹本ユーリ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠テフラ・カルデラ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
マヒロ・ゾスティック
○△
【切断、グロ以外ならドMなリアクションOK】
わぁ❤中々悪くない趣向だね
ならたっぷり楽しませてもらおうかな
暫くは真面目に戦闘しとこ
自由自在ベルトで◆捕縛
機関銃の◆制圧射撃
でも泥の体じゃ効きが悪いなぁ!
戦闘しながら固められた海賊達を視認していく
泥に潜られての攻撃で一気に泥を受けて首から下を固められちゃう
あぁん、全然動けなぁい……でもこの束縛感も癖になっちゃいそう♥
じゃあ目がまだ出てる内にやり返させて貰うよ♪
UCで海賊達のコピーを泥でできた泥の悪魔として泥人形を悪魔化した姿で召喚
ボクを中心に泥悪魔を合体させて泥巨人に変身
更に泥で固められる感覚、最高♥
海賊達の魔法で敵を凍結させて巨人で連続攻撃
泥沼と化した泉に偉そうに居座るマッドドラゴン、そこに『ミミー海賊団』達がやってきた。
さらにドラゴンの目の前に、一人の女の子のような見た目の男の子……悪魔が立っていた。
「なんだァ……テメェは?」
「わぁ♥中々悪くない趣向だね」
彼の名はマヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)、かわいい顔をして被虐が主の快楽主義である。
今回、人が泥まみれのまま固めていくと言われているマッドドラゴンの件で『たっぷり楽しませてもらおうかな』と呟く。
「良く分かんねーが、テメェも泥人形になりてぇようだな?」
ニヤリとマッドドラゴンが笑みを浮かべる、こうして強力な暴君泥龍との戦闘が開始された!
まずマヒロはまじめに自身を拘束している【自由自在ベルト】によってドラゴンの身体中を【捕縛】していく。
さらに【軽機関銃】で【制圧射撃】を撃ちこんでいき、海賊達も遠くから魔法などで支援している。
「ガハハハハ!なんだなんだ?そんなもんでオレさまが倒せると思ったのか?」
やはり泥の身体に効果があるはずもなく、【自由自在ベルト】の拘束が巨体によって解かれる。
マヒロは戦いながらもちらりとマッドドラゴンの足元を見る、そこには泥を浴びて固められた海賊達を視認していく。
全身ドロドロの泥まみれのまま固まっており、悲惨な姿を晒している。
ある者は大量の泥を浴びたのか、助けを求めるように手を伸ばしたまま、その腕からも泥が垂れたまま固まっている。
またある者は丸呑みされてしまったのか、きをつけのポーズのまま、ドロドロまみれの棒のように泥沼に突き刺さっていた。
他にもまだ何人か犠牲者がおり、自分もこれからああなると思うと興奮が収まらなくなる。
「チッ……すばしっこいな……ならこれでどうだ?」
マッドドラゴンはその巨体を大きな泥沼の中へと沈みこんでいった。
そして、その泥沼の中から飛沫を上げて浮き上がり、大きな泥の津波がマヒロを襲っていく。
「わぁぁー♥」
体液の一部のようなものである泥は、彼の身体を包み込んでいき拘束されていく。
必死に動かそうとしても指一本動かせない……。
「あぁん、全然動けなぁい……でもこの束縛感も癖になっちゃいそう♥」
そんな状況でも彼はその拘束感を楽しんでいた。
幸い首から上は浴びせられることはないため、完全に動けなくなったわけではなかった。
「じゃあ目がまだ出てる内にやり返させて貰うよ♪」
ユーベルコード【淫魔忍法・口寄せ存在転写悪魔】、宝石魔眼『ルクスリア』によって海賊達のコピーを泥の悪魔として泥人形を悪魔化した姿で召喚していく。
さらに、マヒロを中心に泥悪魔が融合合体していき……マッドドラゴンと同等の大きさの泥巨人に変身していった。
「更に泥で固められる感覚、最高♥」
「俺の泥を合体するとはな……なかなかおもしれぇことしやがるじゃねぇか!」
合体によって全身泥まみれになって拘束される感覚に更に興奮している。
その間に海賊達は冷気魔法によってマッドドラゴンの身体を凍結させていく。
「そんなモノで倒せると思ったのか雑魚が!」
軽く拘束する程度ではあり、海賊程度であれば泥のブレスで一網打尽にできるだろう。
その前に泥巨人の拳がマッドドラゴンの顔にぶち当たる!
「ぐあぁぁーー!?テメェ……!」
「それー!もう一度だよ!」
だが、身体は魔法によって凍らされ上手く動けなくなっていた。
さらにもう一撃、凍った身体が砕けてそのまま吹っ飛びながら泥沼の中へ沈んでいった。
大成功
🔵🔵🔵
九重・白亜
海賊団ですか。では、オレが指揮しましょう。メイドになーれ⭐︎
指定UCを海賊団らに発動させ、練度の低い者らを優先的に操作。泥龍にチクチクとダメージを与えます。
地面に潜った?全員散開……うぁ!?
地面から泥龍に丸呑みにされ、体内で濃密な泥と一緒に混ぜられる。練りこまれて意識もドロドロになる寸前に、メイド服を操作して海賊団を逃す。
一度口から吐かれ解放されるが、僅かに残った意識で逃げようともがく。しかし無意識に泥龍の口元へと戻ろうとし、心も体も泥の中へ。
う、ぁ……とけ、る……
【アドリブ・絡み歓迎】
「海賊団ですか。では、オレが指揮しましょう。メイドになーれ⭐︎」
メイド服姿の少年、九重・白亜(オルタウィザード・f27782)がユーベルコード【創造魔術:従属】を発動。
海賊メンバー達の服がメイド服に変化する、少女達はとにかく……少年達も同様にメイド姿になる。
……幸い皆かわいらしい顔であるためお見苦しいシーンにはならなかった。
「オラ行けぇ!どんどんチクチクダメージ与えてやれ!」
「「「お……おぉー!!」」」
ちょっと困惑しつつも海賊達が戦いを始める。
錬度の低い者を優先的に操作し、マッドドラゴンを集中的に攻撃していく。
「クソッ……鬱陶しいぞ!」
凍結で身体が砕けたが泥沼から再生したマッドドラゴンに苛々が募る。
さっきと同様に泥沼へと身体を沈め同化していく。
「地面に潜った?全員散開……うぁ!?」
海賊達が散開すると同時に、泥沼の岸からマッドドラゴンの頭部が現れる。
その首の長さから、確実に白亜が届く距離だった。
彼が行動する暇もなく、その身体を口の中へと引きずり込まれてしまった。
本体も現れ、余裕の表情で口内でねっとりと咀嚼音が聞こえてきた。
(んっ……んぶっ……)
必死に息を止め、口の中に泥が入らないように必死だった。
マッドドラゴンの頭部は上を向き……ごくん……と白亜を喉の奥へと呑み込んでいった。
「ぐへへ……オレさまの中でじっくり漬け込んでやる……」
海賊達は吞み込まれた猟兵を見守るしかなかった……が不意にメイド服がドラゴンから離れるように引っ張られていく。
困惑しつつも彼が海賊達を逃がすように操っていると確信した。
「くっ……呑み込まれちまった……」
狭い空間……恐らく胃であろう、足や腕が泥の壁や地面に少し沈んでいる。
どうすればいいのか考える暇もなく、どろりと外の泥とは異なった濃密な泥が彼の身体を降り注ぐ。
「んんんぅぅぅーーー!?」
まともに泥が口に入った、その間隔入れずに全身が泥と一緒に混ぜられていく。
まるで食べた獲物をじっくりと消化するように……。
(そうだ……海賊達を……)
全身練り込まれて意識もドロドロになる寸前に、あの場にいた海賊達をメイド服で操作して逃がすように指示を出す。
もはや上も下も、右も左もわからないまま泥の中を溺れ続けている。
不意に何か持ち上がるような感覚がした。
再び外……マッドドラゴンが呑み込んだ白亜を吐き出して解放される。
「ぅ……ぁ……」
泥の塊から彼の姿が現れる、最早メイド服の原型がないほど悲惨な姿となっている。
僅かに残った意識で逃げようともがくが、無意識にマッドドラゴンの方へ向かってしまう。
「ハハハハ!オレさまの体内がそんなにいいのか?」
そう言いながらも白亜を再び口の中へ……今度は咀嚼もせず、そのまま呑み込んでいった。
再度胃の中……もう一度全身が泥で満たされ、全身がかき回されていく。
(う、ぁ……とけ、る……)
完全に餌となったメイドは意識も完全に薄れ……。
泥人形と化した犠牲者の中に、目立つくらいの原形が微妙になるほどの泥塊がそこにあった。
頭もほとんどドロドロで隠れており、表情が見えなかった。
塊から腕であろう泥の出っ張りがあり、意識がない中でも助けを求めるように腕を伸ばしたのであろう。
美しいメイドの姿は、もうそこにはなかった……。
大成功
🔵🔵🔵
天王寺・七海
泥…ふーん、泥ね。
コイツ、多分、海に落ちたら終わるやつなのね。
でも、ここは、どうにかしないとね。
固まっている海賊には、海水を念動力で持ってきて上からかぶせることで解放。
「こいつ、泥の塊みたいだから、水でぶっかけるか、もしくは乾かして土にするかしたほうがいいわよ。あと、泥付いたら、水で洗ってね」
シャチホコファンネルでドラゴンを相手しながら、固まっている海賊を海水で助け出す。
「おっと、避けるに決まってるぜ!そんな攻撃はよ」あたっても、海に突っ込めばいいし。
なら、今度はこっちの番だぜ!
エアロストームで、あんたを乾かしてやるわよ!!
乾いたら、シャチホコファンネルで一斉射撃。
アドリブ歓迎
アトラム・ヴァントルス
まだ息のあるものを放ってはおけません。
UC【応急処置】を使用しミミー海賊団の人を治療しましょう。
これで少しは生き延びる確率も上がります。
同じ海賊団の方が倒れていく姿は辛いでしょう…ですが、どうか、生きてください。
そして、もしも仲間の仇を取りたいというのならその手助けになれるなら。
海賊団の方に処置を行った後はマッドドラゴンの攻撃を避けたり銃で応戦しながら、他の方のフォローに回ります。
同じようにUC【応急処置】による治療と、マッドドラゴンの退治の為に一時的な身体強化効果を届けるために。
この戦い、生き延びましょう。
「泥……ふーん、泥ね」
宙に浮かぶ雌のシャチ、天王寺・七海(大海の覇者・f26687)は
「コイツ多分。海に落ちたら終わるやつなのね」
しかし残念ながら海から離れている森の中であるため、海に落とすのはかなり困難のようだ。
ここはこの場でどうにかしなければならず、まずは泥塊と化した海賊達を救出する事となる。
「まだ息のあるものを放ってはおけません」
そしてアトラム・ヴァントルス(贖罪の咎人・f26377)も泥人形と化した海賊達を助け出そうとした。
まず彼がユーベルコード【応急処置】によって医療用メスが泥人形と化した海賊達に命中し、そのドロドロの身体は元に戻っていく。
「同じ海賊団の方が倒れていく姿は辛いでしょう……ですが、どうか、生きてください」
「は……はい……!」
投げては飛んでいく医療用メスは次々と泥人形達に命中し、元の人へと戻していく。
「そして、もしも仲間の仇を取りたいというのならその手助けになれるなら」
対して七海は海水を念動力で持ってきて、泥人形達の上から被せていく。
海水を浴びた海賊達は次々と泥が溶けて元に戻っていく。
「こいつ、泥の塊みたいだから、水でぶっかけるか、もしくは乾かして土にするかしたほうがいいわよ。あと、泥付いたら、水で洗ってね」
「はい……ありがとうございます……」
双方それぞれの治療によって戻った海賊達は助かったと気づき、すぐさまマッドドラゴンから、泥沼から離脱していく。
「あァん?オレさまの戦利品になにしやがる!」
半分ほど治療が完了した頃に気づいたマッドドラゴンは治療を終えた猟兵達に向けて泥を吐き出した。
「おっと、避けるに決まってるぜ!そんな攻撃はよ」
軽く回避をしていく七海は回避しながら攻撃を加えていく。
七海は【シャチホコファンネルシステムR】・【シャチホコファンネルシステムL】で応戦していく。
そんな中でも海水で犠牲者を元に戻しつつもマッドドラゴンに追撃を加える。
アトラムもドラゴンが彼女に夢中になっているうちにフリントロック式の銃【リュミエール】で応戦。
途中、七海が泥を浴びてしまうも、アトラムのユーベルコード【応急処置】によって治療していく。
「クソッ!しつこいぞ!とっとと泥人形になりやがれ!」
「それはお断りします……!」
彼の治療と同時に七海の身体強化を施していき、反撃の準備が完了する。
「今度はこっちの番だぜ!」
シャチの呼吸器から大量の空気を放ち、風を操り乱気流をマッドドラゴンの周りを巻き起こす。
彼女のユーベルコード【エアロストーム】によって泥の身体が段々乾いていく。
「ぐぐっ……身体が……動かねぇ……!」
全身泥の塊が乱気流によって乾きヒビ割れていく。
必死に身体を動かそうとするが、乾いているため身動きが取れなくなっていく。
「グッ……ガガッ……」
マッドドラゴンの全身は瞬く間に乾いて土塊と化した。
そのトドメと言わんばかりに七海がシャチホコファンネルによる一斉射撃を加える。
貫かれた土塊はボロボロと剥がれ、その直後に大きな土埃を上げて崩れていった。
その間にもアトラムはできるだけ泥人形達を元の海賊団員達へと治療していった。
それでも全員治療することはできなかったが、可能な限り助け出すことができた。
「よっしゃ!撤収!!」
七海の指示によって猟兵達と海賊達はマッドドラゴンの攻撃範囲から撤退していく。
元に戻った海賊達とはいえ本調子ではないため、彼らの一時保護をするためだ。
そして誰もいなくなった泥沼の中から怨嗟とも聞こえる唸り声が聞こえてきた……。
「グガァ……ここまでオレさまをコケにするとは……この島全てを泥沼にしなきゃ気が済まねぇ……!」
暴君の泥龍は怒りに満ちていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
マスクド・サンドリヨン
〇▽
素手で戦う私とは相性の悪い相手ね……
「ここは海賊団と連携して当たりましょう」
海賊団の子達にお願いして、炎の魔法で援護してもらうわ。水分を奪って固まった所を蹴り砕く!
この作戦で何回かは行けそうだけど、最終的には読まれて、ばくんと丸呑みにされちゃう。
胃袋の中で、じわじわと泥を浴びせられる。必死に脱出を図るけど、打撃は泥に吸収されて通用しない。
徐々に動きが鈍ると、恐怖がこみ上げる。助けを求めても、誰にも聞こえない。
ピジョンだけは勇気づけてくれるけど、固まるとその声も聞こえなくなって、半狂乱で泣き叫んで――。
最後はぺっ、と吐き出され、頭から沼に刺さって下半身を突き出した、無様な泥塊になっちゃうの。
「素手で戦う私とは相性の悪い相手ね……」
灰崎・姫華がヒーローマスク『ピジョン』と心通わせて生まれた正義のプリンセス、マスクド・サンドリヨン(仮面武闘会のシンデレラ・f19368)はミミー海賊団との連携し、マッドドラゴンに挑むことになった。
「皆さん!お願いね!」
「任せてください!」「あんなドロドロに負けてたまるですかものですか!」
彼女の指示と共に海賊団の炎の魔法を泥の身体のそれぞれの一点に集中させて攻撃、するとその部分は固まっていき土塊に変わっていく。
その固まった箇所にユーベルコード【スカイステッパー】によって蹴り砕いていく。
一方的に攻撃されて怒り心頭なマッドドラゴン、さっきまでの攻撃も含めて怒り散らす。
「チィィ……まだ邪魔をするかァァ……!」
「どんどん行くわ!」
ただ炎で固めるだけならば身体中の泥で包んで回復するだけだ、しかしさらに砕かれてしまえばダメージが入る。
蝶のように舞い、蜂のように刺すかごとく、固化した土塊を蹴り砕いていく。
しかしその攻勢は長くも続かなかった……。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ!小娘ェ!」
何十回目かの蹴り砕き……同様に固まった土塊に向けて蹴ろうとした直前、横からマッドドラゴンの頭部が口を開けて襲い掛かってきた。
無論、空中に浮かんでいる状況のため、マスクド・サンドリヨンは避けることすらできない。
ドラゴンの大きく開いた口が見えた刹那、一瞬にして暗闇に覆われた。
「きゃぁ……!?」
同時に全身が粘液のような何か……泥が身体中に付着する。
その間隔空けず奥へ、奥へと引きずり込まれていく。
まずい……このまま体内へと呑み込まれていくのだ。
そして、狭い空間へと泥が身体中に付着した形で押し込められてしまった。
「くっ……このままじゃ……」
マスクド・サンドリヨンが考える暇もなく、胃の周りから垂れ落ちる泥は身体に浴びせていく。
必死に脱出を図ろうとして泥の壁に何度も打撃するも、衝撃が吸収されていき、むしろ泥が付着してきて逆効果だった。
「クックック……オレさまの胃の中は脱出不可能だ……!」
外からはマッドドラゴンが嘲笑する声が聞こえてくる。
全身泥だらけの身体が段々動かなくなる、その度に恐怖がこみあげてくる。
外で見た泥塊となった海賊たちの姿……自身がああなると思うと……。
助けを求めてもここはあのドラゴンの体内……外に聞こえるはずもなく、誰にも聞こえない。
「大丈夫!まだ何とかなるはずです……!」
ピジョンも勇気づけてくれるが、そのマスクも泥にまみれ固まっていき……声も聞こえなくなる。
「うぅっ……やだっ……やだぁぁ……!!」
半狂乱に泣き叫ぶ彼女、同時にその口に泥が入り込み咳き込む。
しかし容赦なく泥は彼女の全身を包み込む、気付けば泥は首まで溜まっており、ほぼ絶望としか言いようがない状況だった。
(あっ……誰か……たす……け……)
虚ろな瞳で助けを求める、しかし一人胃の中に閉じ込められた彼女にそんな希望すら差し込むことがなく、泥は埋め尽くされていった。
「おっ……大人しくなったか……さぁて……」
マッドドラゴンはニヤニヤと笑みを浮かべ、胃の中から泥塊を泥沼に向けて吐き出していく。
思い切り泥飛沫が上がり、泥塊から現れたのは……頭から泥沼に刺さって下半身を突きだした彼女がそこにあった。
どろりと垂れ落ちる泥は次第に固まってしまい、可憐なプリンセスは泥沼に突き刺さる無様な泥塊へと変わり果てた。
大成功
🔵🔵🔵
シウム・ジョイグルミット
[SPD]
助けに来たよー、海賊くん達!
サポートするから、勇気を出してドラゴンに立ち向かおう!
泥に潜られると面倒だから、それは防いだ方が良さそうだね
『Crazy Blackjack』召喚!
可能な限り泉を覆うように全部飛ばして、がぶがぶ泥に噛みついちゃえ
噛んだ箇所を徐々に硬いクッキーにすれば、潜れなくなるんじゃないかな
潜れなくなったら、今度は敵の身体の一部に噛みつかせてクッキーにするよ
硬くなった箇所に魔法を撃ち込んじゃえ、海賊くん達!
泥の身体じゃなければ、きっと回復出来ないでしょ?
海賊くん達の身体にくっ付いた泥にも噛みつかせちゃおうかな
こっちはグミに変えて、ぺろんっと剥がしやすく出来たら有利だよね
「助けに来たよー、海賊くん達!」
猟兵側にも被害が増えつつも、新たに登場したシウム・ジョイグルミット(風の吹くまま気の向くまま・f20781)は戦える海賊達と共にマッドドラゴンに向かう。
「サポートするから、勇気を出してドラゴンに立ち向かおう!」
「「「おぉぉー!!!」」」
海賊達は段々優勢になってきていることを理解し、一斉に大きな声を上げる。
まずマッドドラゴンが泥沼の中に潜られると泥の津波が起きて巻き込まれる危険性があって面倒なため、それを防ぐためユーベルコード【Crazy Blackjack】を発動。
金属製のトランプ達が宙を舞い泥沼に噛みつき、ドロドロの泥は噛んだ場所から硬いクッキーに変化していく。
「なんだァ!?泥が……!?」
トランプ達はがぶがぶと泥を噛みつきまくり、泥沼は瞬く間にクッキーの大地に変わった。
尚、犠牲者達は噛みつかずにそのまま泥人形のままである。
「クソッ……身動き取れねぇ……!」
泥沼はクッキーの大地へと変わっていき、動くこともできなければ潜ることすらもできない。
さらに追撃にマッドドラゴンの身体の一部に噛みつくと、瞬く間にクッキーに変わっていく。
「痛ってェェェ!!離しやがれ!この板っぺらがァ!」
「硬くなった箇所に魔法を撃ち込んじゃえ、海賊くん達!」
シウムの指示と同時にクッキーと化した箇所に攻撃魔法を集中的に撃ちこんでいき、近接武器で突き斬り叩いていく。
「うおぉぉ!!よくも泥まみれにしてくれたな!」「これじゃあただの的ね!狙い撃ちよ!」
「グアァッ!!テメェら!調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」
しかし関節部分を集中的にクッキーに変わっており、上手く狙いが定まらず泥を吐き出すことができなかった。
さらに泥沼はクッキーに変化しているため、潜ることもできず回復もできない。
その間にもシウムは被害に遭った海賊達の身体に付着した泥にも噛みつき、グミに変えて剥がしやすくして助けていく。
どんどん戦力が増えてゆき、マッドドラゴンへ攻撃を加えていく。
「チクショウ!オレさまをここまで追い込むとは……」
咄嗟にマッドドラゴンが真上に向けて泥を吐き出す。
「みんな!遠くへ!」
泥を浴びないように遠くへ撤退していく、空中を舞う泥はマッドドラゴン本体へと大量に浴びせられていく。
軽くその巨体を包み込んでいき……ドロドロがクッキーの大地を埋め尽くしていく……。
「あぁ!クッキーが!?」
泥塊からマッドドラゴンが復活する、今までクッキーに変わっていた箇所も泥沼も元に戻っていた。
……しかし、最初の頃とは違い、息は上がり切っていた。
明らかにダメージを十分に与えている証拠だ。
「クソ……まだこの島を支配しきれてねェのに……こんな奴ら如きにオレさまが……!!」
追い込まれていく暴君の泥龍の最期は刻一刻と近づいていた。
大成功
🔵🔵🔵
鈴木・志乃
UC発動。えー可能な限り海賊団の泥(状態異常)を高速治療。ふっざけんな猟兵ならともかく生身の人間なら死んでんぞ。お前生き埋めになったこと無ぇな? あれくそ重たいんだからな?(ガチギレ)
オーラ防御展開。UCで泥を治療しながら戦闘。
…………燃やす!!!!
親分さん爆弾ある? 火薬でもいい、ありったけ持って来て!
第六感で攻撃を見切り回避しつつ、念動力で油ぁ!ガソリン! 頭上からぶちまけるぞ! あんだけデカい的なら当たるだろ!!
どういう原理か知らねえけど、泥なら燃やすか凍らすに限る。腹立ったから燃やす!決定!
高速詠唱、多重詠唱、全力魔法で親分さんの持って来た火力と一緒にFIRE!
サフィリア・ラズワルド
POWを選択
【白銀竜の解放】で四つ足の飛竜になります。
海賊団の皆さんの中に炎系の魔法を使える方はいますか?……では作戦を説明します、私をあの竜に紹介してください、番いを探している雌だと。
『勝手に縄張りに侵入したことを詫びよう同族よ』
『お前は本当に番いに相応しき強き竜なのか?証拠を見せてくれ』
竜が私の方に集中している間に炎で泥沼を焼いて固めてください、ええ、わかってます、無駄なことだって、狙いは私が至近距離にいる状態であなた達に意識が向くことです、竜が背中を見せたら飛んで青い炎で泥沼共々燃やします、固まったらちょっと衝撃を与えて完了です!
アドリブ協力歓迎です。
「ハァ……ハァ……クソッタレ……」
マッドドラゴンはかなり息が上がっており、抵抗できるかどうかも難しい状況だった。
そんな中、目の前に四つ足の飛竜と『ミミー海賊団』の面々が現れる。
「まだ来やがるか……まとめて泥人形に……」
「い……いえ……この竜があなたの番いになりたいと……」
今までは襲撃だったが、唐突に番いを探している竜が現れるという何とも怪しい展開だ。
「勝手に縄張りに侵入したことを詫びよう同族よ……」
ユーベルコード【白銀竜の解放】によって飛竜に変身したサフィリア・ラズワルド(ドラゴン擬き・f08950)はマッドドラゴン討伐の為にある作戦を立てたのだ。
最初はこの一言だった。
「海賊団の皆さんの中に炎系の魔法を使える方はいますか?」
「は……はい……」「わ……わたしも!」
複数人が挙手をする、サフィリアはそれを見て頷く。
「では作戦を説明します」
自身をマッドドラゴンに紹介する……『番いを探している雌』だと。
「お前は本当に番いに相応しき強き竜なのか?証拠を見せてくれ」
「ほほぉ……このオレさまと番いに?面白い!もしテメェが負けたら泥人形コレクションにしてやる!」
ニヤリと笑みを浮かんだマッドドラゴン、その間に炎系の魔法使いの海賊達は泥沼を焼いて固めていく。
無論これだけでは新たな泥に包まれて再生してしまう、彼女にはわかっていたことだ。
そんな中、海賊団に混じって一緒に行動する女性、鈴木・志乃(ブラック・f12101)はユーベルコード【閃光】によって身体は聖なる光で覆い駆け抜けていく。
泥人形と化した犠牲者達をすれ違いざまにその光によって泥が剥がれ落ちていく。
(ふっざけんな猟兵ならともかく生身の人間なら死んでんぞ)
……一応この泥はマッドドラゴンの一部でもある特殊な泥であるため、塗り固められても死ぬわけではない。
(お前生き埋めになったこと無ぇな? あれくそ重たいんだからな?)
ガチギレ状態の志乃、泥沼の上に猟兵達含む犠牲者は全員治療完了し、泥まみれの身体はユーベルコードで治療していく。
「…………燃やす!!!!」
彼女の怒りは有頂天に達しており、確実に敵を葬るという決意を感じる。
「あーん?まだ別のやつがいたのか?あの竜の相手の前にテメェを泥人形にしてやる!」
彼女に気づいたマッドドラゴンは本番前のお遊びのようにニヤリと笑みを浮かべる。
「親分さん爆弾ある? 火薬でもいい、ありったけ持って来て!」
「は……はい!!」
火薬やら何やらを部下と一緒に急いで大量に持ってくる。
その間にもマッドドラゴンは志乃を泥まみれにするために、口から大量の泥を吐き出す。
それに対して彼女は【第六感】で見切り回避していき、【念動力】によって油やガソリンを頭上からぶちまけていく。
「グゥゥ……何を浴びせてるのかしらねぇが、無駄だ無駄だ!」
「どういう原理か知らねえけど、泥なら燃やすか凍らすに限る。腹立ったから燃やす!決定!」
サフィリアもその様子を見ており、マッドドラゴンは丁度背中を向けていた。
彼女もまた海賊団(実際は志乃に意識を向いているが)に意識を向くことが真意だった。
「背後にも気を使え!」
飛んだ飛竜は青い炎を泥沼共々吐き出していく。
「グガァ!テメェ……!!」
同時に攻撃によってどちらに攻撃すればいいのか迷っている間、油やガソリンを浴びた身体が引火、更に大炎上を起こす。
「これでも喰らえぇー!」
「テメェらァァァァァーーー!!!」
志乃は【高速詠唱】【多重詠唱】【全力魔法】、さらに海賊団が持ってきた火力も一緒にぶつけていく。
無論、ぶつけた火力はサフィリアの青い炎と炎上するマッドドラゴンの身体に引火……大きな轟音と衝撃、大爆発を起こした。
大きく起きた煙が晴れると、巨大な土塊と化した泥沼とマッドドラゴンがそこにあった。
「ガァ……ァ……クソッ……タレ……」
あれだけの熱量を浴びて固まっておきながらもまだ話せる根性はあったようだ。
しかし、暴君の泥龍による進撃はここまでだった。
「これで終わり……!」
サフィリアはマッドドラゴンに近づき、少し衝撃を与える。
すると、瞬く間に断末魔のような轟音と共に全身が崩れ落ちていった。
固まった泥沼も元の透明の水へと戻っていき、まるで何事もなかったかのように綺麗な泉が姿を現した。
「た……倒したぞ……」
「「「わああぁぁーーー!!!」」」
海賊達もあのドラゴンを倒したことを見るからに理解し、親分の青年の一言により部下たちも一斉に歓声が上がる。
「本当に……本当にありがとうございます!!」
親分の青年は何度も頭を下げ、お礼をし続けていた。
こうして暴君の泥龍は崩れ落ちる土塊のごとく、この島を支配するという野望は潰えた。
しかし戦争は始まったばかり、これからも多くの困難が立ちふさがるだろう。
それでも猟兵達は立ち止まらない……超えなければならない。
この島の人々……そしてこの世界の人々と平和を守るために……!
大成功
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