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羅針盤戦争〜悪の海賊に鉄槌を

#グリードオーシャン #羅針盤戦争

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●迫る危機
 海上を、何隻もの海賊船が進む。
 それらに乗っているのは、下っ端にしか見えない海賊団員たち。
 だが、彼らは下っ端ではない。
 なぜなら、これらの船に船長はいないのだから。
 言わば、一人一人が船長とも言える海賊団――。
 ……だと考えるか、それとも、『いや、統率のとれない烏合の衆だよね?』と思って戦いに臨むかは、彼らに相対する猟兵次第である。

●グリモアベースにて
「猟兵たちがこれまで探索してきた、グリードオーシャンの海域。すなわち、蒼海羅針域(コンキスタ・ブルー)……そこに、七大海嘯の居場所の手がかりがあるらしいな。けど、当然向こうも黙って待っててくれるわけじゃない。蒼海羅針域を破壊するために、オブリビオン船団が動き出してるぜ」
 宙夢・拓未(未知の運び手・f03032)は、状況の説明を始めた。
「ま、こっちだって黙って待ってる道理はない。海上で迎撃しよう。盛大に、『歓迎』してやろうぜ!」
 つまり、敵の数を少しでも減らすことが今回の作戦の目的だ、と拓未は語る。
 蒼海羅針域の中心にある『サムライエンパイアに通じる渦潮』に迫ろうとする敵の動きを、食い止めることが必要なのだ。
「敵であるコンキスタドールは、いかにも悪役らしい雰囲気の海賊団員だぜ。リーダーはいないみたいだが、有象無象だと油断するのは勧められないな。一人一人が肉弾戦の手練れで、ナイフの扱いにも慣れてる」
 さらに、拓未はこう付け加えた。
「それと、海上では飛行や転移が阻害される。迎撃にあたって、皆には鉄甲船に乗って向かってもらうが、海上戦や船上戦を工夫して行うことが必要になると思う。頭に入れておいてくれ」
 言った拓未は、鉄甲船が用意してある場所まで猟兵たちを転移させるべく、手のひらの上にキューブ型のグリモアを浮かばせる。
「頼んだぜ。海賊団員たちをコテンパンにしてやってくれ!」
 グリモアが、光を放った。


地斬理々亜
 地斬です。
 よろしくお願いします。

 このシナリオは、グリードオーシャンの戦争『羅針盤戦争』のシナリオです。
 第1章のみで完結します。

●プレイングボーナス
『海上戦、船上戦を工夫する(海上では飛行や転移が阻害されています)』
 これに基づく行動をすると有利になります。

●プレイング受付
 オープニング公開と同時に受付開始します。断章投下はありません。
 締め切りは、特に決めません。送信できる間はいつでもお送りください。
 ただ、全員採用のお約束は致しかねます。

●リプレイでのアドリブについて
 アドリブ多め希望の方は、お手数ですが、プレイング冒頭に『◎』の記号をお入れください。
 何もなければ、可能な限り、プレイングに忠実なリプレイに仕上げます。

 それでは、良き戦いを。
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第1章 集団戦 『海賊団員』

POW   :    身ぐるみを剥ぎなぁ!
【ナイフ】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD   :    おとなしくしろぉ!
【敵の背後】から【アームロック】を放ち、【痛みと締め付け】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    働け奴隷共!
戦闘力のない、レベル×1体の【奴隷】を召喚する。応援や助言、技能「【かばう】」を使った支援をしてくれる。

イラスト:正成

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

二條・心春

船頭多くして船山に上る、という言葉がありますが……ちゃんと船が進んでいるということはチームワークができているのでしょうね。こちらも気を引き締めて戦いましょう。

揺れる船の上で海賊を相手するなんて物語みたいですが、実際にやるとなるとかなり厳しいですよね……。まずは【超第六感】を使って回避に専念しましょう。背後の敵の気配も、船の揺れも、全て感じ取れば対応することもできるはずです。
アームロックを避けられて意表を突かれた相手に、槍で反撃して一人ずつ倒していきます。囲まれて回避ができないときはスタングレネードを使って態勢を立て直しましょう。ここは必ず守り切ってみせます!



●揺れる船上で
 『船頭多くして船山に上る』という言葉がある。
 指図する人が多くて方針の統一がとれず、物事が目的を外れた方向に進んでしまうことをたとえた諺だ。
(「あれらの船は、ちゃんと進んでいますね。つまり、チームワークができているということでしょう」)
 二條・心春(UDC召喚士・f11004)は、オブリビオン船団の様子を見てそう分析し、気を引き締める。
 やがて、海賊船の一隻が接近してきて、鉄甲船に接舷し、そこから海賊団員たちが乗り込んできた。
「やっちまえ!」
「殺せ殺せ!」
 下卑た笑いを浮かべて、海賊団員が心春に襲いかかる。素早く背後に回った海賊団員が、アームロックを仕掛けようと手を伸ばした。
 その手は空を切る。つかまれるはずだった心春の手首の、その位置が移動していた。まるで、後ろの敵の動きが見えていたかのように、心春は回避したのだ。
「何っ!?」
 驚きの表情を浮かべる海賊団員に、心春は向き直る。鋭く突き出した量産型の直槍が、目を見開いたままの海賊団員の心臓を瞬時に貫いた。
「……こいつ、背後が見えてるのか?」
 海賊団員たちがざわめく。
 実際のところ、心春には、見えているわけではない。彼女のユーベルコード『超第六感(ユーバーセンス)』は、見えないものを感じ取り、対象の攻撃を予想し、回避するものなのだ。
 背後の敵の気配も、船の揺れも、目に見えないがゆえに、心春には手に取るように分かるのである。
 心春は、襲ってくる海賊団員たちを、一人ずつ槍で返り討ちにしてゆく。
「……こうなったら!」
 海賊団員は人海戦術に移った。海賊船上にいた海賊団員全員が鉄甲船に移り、心春を取り囲む。
「ここは必ず守り切ってみせます!」
 心春が取り出したのは、対UDC用スタングレネードであった。
 爆発に伴う閃光と音が、海賊団員たちの視覚と聴覚を封じる。
 その隙に振るわれた心春の槍が、海賊団員たちへと、次々にとどめを刺していった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル


烏合の衆でござるな
数が多いだけの敵なんてまともに相手する価値無しでござるよ

サクッと片付けられる…やるなら艦隊戦でござるね
【架空兵器】を想像、創造
お出しするのは潜水艦、艦名は『オウムガイ』でござるよ!

敢えて艦を見せつけるため水上航行で接近、相手の射程距離に入り次第潜航ですぞ!対潜水艦戦闘なんて出来そうにないでござるがやっぱ潜水艦は潜ってこそでござるね!
手近な海賊船の喫水線下に艦首衝角にてラムアタック!大穴が空いちまえばもう助からないゾ
下っ端の烏合の衆ごときにダメコンの指揮なんぞできるものか!

沈むのを確認するまでもないので次々船を襲ってキルスコア稼ぎでござる!



●乱用の許されないユーベルコード
「烏合の衆でござるな」
 エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)はきっぱり言い切った。
「数が多いだけの敵なんて、まともに相手する価値なしでござるよ」
 この男、油断しまくりである。
 だが、それもそのはず。今回の敵である海賊団員が得意とするのは、船上での近距離戦だが、エドゥアルトには、船上で戦わずとも敵を倒せる策があったのだ。
「ここはサクッと、艦隊戦で片付けるのが吉と見たでござる。それには、アレとかあればな……ほらアレでござるよアレ」
 ほわんほわんほわんクロヒゲ~。
 エドゥアルトは、自らが想像した架空兵器を、電脳魔術で創造する。
 これによってこの世界に具現化したのは、潜水艦であった。
「艦名は『オウムガイ』でござるよ!」
 この艦名をラテン語にしたりしてはいけない。ダメったらダメ、著作権的にダメ。けれど、この潜水艦はあくまで『オウムガイ』なので、セーフである。
 早速、意気揚々と『オウムガイ』に乗り込んだエドゥアルトは、あえて艦を見せつけるために、水上航行で敵の船に向かって接近を開始した。
「おい、なんか来たぞ!」
「ヤバくないか!?」
 船上では海賊団員たちが慌て始めていたが、エドゥアルトはどこ吹く風で、『オウムガイ』を潜航させる。
「敵の船は対潜水艦戦闘なんて出来そうにないでござるが、やっぱ潜水艦は潜ってこそでござるね!」
 なぜなら、ロマンだからだ。
「さて。行くでござるよ、ラムアタック!」
 手近な海賊船に狙いをつけたエドゥアルトは、その喫水線下に向けて、艦首衝角を思い切り衝突させた。海賊船にはたちまち大穴が空き、浸水が始まる。
「もう助からないゾ」
 エドゥアルトはにやりと笑うと、次の海賊船に向けての航行を開始した。沈むのを確認するまでもないという判断だ。
「キルスコア稼ぎでござる! ヒャッハー!」
 エドゥアルトを乗せた無敵の架空兵器『オウムガイ』は、こうして次々に敵の船を沈めていったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

高砂・オリフィス

こういうど直球ワルっていっそ清々しいかも。ねーぼくと友達に……なれない? あっそっか。うんうん。それどころか身ぐるみ? んーちょっとノーサンキューだなぁ! ゴメンね!
間合いを取ったり、揺れる船体でバランスを取ったり、踊りながら戦うとそういう部分で便利なんだよねっ。囲まれてもどっからでも攻撃に移れるし! なにより、踊ってるぼくは! 楽しい! そんなテンションあげあげのぼくを、果たして止められるかな?
隙を見つけたら回し蹴りでまとめて一網打尽! ダンサーはお触り厳禁! そんなんじゃ嫌われちゃうからねっ、あははっ!



●船上のダンサー
(「こういうど直球ワルって、いっそ清々しいかも」)
 高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)は思いながら、鉄甲船が新たに接舷した海賊船へと、自ら飛び移った。
 身構える海賊団員たちに向けて、オリフィスはさっと右手を差し出す。
「ねーぼくと友達に……」
 何の打算もなく、オリフィスは握手を求めたのだ。
「攻撃か!?」
「構うか! やるぞ!」
 返答は、ナイフをオリフィスに向けることで行われる。
「……友達にはなれないってことかな?」
「そりゃな! 敵同士だしなぁ!」
「あっそっか。うんうん」
 納得した様子でオリフィスは頷く。
「さぁ、身ぐるみを剥いでやるからなぁ!」
「んー、それはちょっとノーサンキューだなぁ! ゴメンね!」
 オリフィスは、全身でリズムを取り始める。
 敵地の真ん中で踊り始めたオリフィスを見て、海賊団員たちは訝しんだが、ただちにシャツを脱ぎ、ナイフを手にしてオリフィスを取り囲んだ。
 踊りながら戦うのは、オリフィスのスタイルである。揺れる船上でバランスを取るのも、朝飯前だ。
 最初に襲いかかってきた海賊団員の腹部へ、オリフィスは押し出し蹴りを放って間合いを取る。カポエイラの技、ベンサォンだ。
 次々と絶え間なく四方八方から襲い来る海賊団員たちへ、オリフィスはリズミカルにベンサォンを見舞ってゆく。
「楽しいね!」
 踊るのは、楽しい。それはオリフィスにとっては真理であり、たとえ戦場であっても変わらない。
「こ、こいつ……」
 海賊団員たちが気づいた時には、既に海賊船上の全員がベンサォンを受けていた。
「隙ありっ!」
 追撃が、放たれた。二段の回し蹴りだ。
 ベンサォンが命中した対象への、回し蹴りのコンボ。ユーベルコード『かつて過ぎたる現在』である。
 一網打尽。この船の海賊たちは全員、首の骨を折られ絶命した。
「ダンサーはお触り厳禁! そんなんじゃ嫌われちゃうからねっ、あははっ!」
 心楽しく踊りながら、オリフィスは笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
指揮系統無き組織は柔軟性に優れ、頭が叩かれ活動が麻痺することが無いという利点がありますが…
このコンキスタドール達は其処まで考えているのか…

いえ、関係はありませんね
これからまともに戦わず一網打尽にするのですから

(水中用装備を装着し●水中戦に適応し海中へ、海賊船にランスの●推力移動も合わせた水中機動で近づき)

騎士として褒められた戦いではありませんが…
他世界への侵略を防ぐ為、疾く艦隊を撃沈します

海賊船の船底に取り付きUC発射
内部へ侵入させ退避しつつ遠隔●操縦で起爆
弾薬などの誘爆含め海賊船を吹き飛ばし

…徒に苦しみを長引かせるのも忍びない
生存者を探し止めを刺した後、次の攻撃に使う弾頭の補給に向かいます



●海の騎士
(「指揮系統無き組織は柔軟性に優れ、頭が叩かれ活動が麻痺することが無いという利点がありますが……このコンキスタドールたちは、そこまで考えているのか……」)
 トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)の兜の奥で、緑の光が輝く。
「いえ、関係はありませんね」
 敵がどこまで考えて、頭のいない海賊団を組織しているのかなど、関係のないことだと、トリテレイアは思考を打ち切った。
「これから、まともに戦わず一網打尽にするのですから」
 水中用の装備を装着し、トリテレイアは自身の重い機体を海へと沈める。
 海賊船の方向へ、彼は大型ランスに付いた推進機構を用いて移動し、接近してゆく。(「騎士として褒められた戦いではありませんが……他世界への侵略を防ぐ為、疾く艦隊を撃沈します」)
 海賊船の船底に取り付いたトリテレイアは、ユーベルコードを起動する。
 その名を、『小惑星爆砕用特殊削岩弾発射装置&起爆制御装置(アステロイドバスター・ウォーマシンカスタム)』という。
(「……騎士の武器どころか兵器ですらないのですが……」)
 トリテレイアは、先端がドリルになっている極太杭状爆弾を、船底に向けて発射した。
 内部に杭状爆弾を掘削移動で侵入させ、トリテレイア自身は推力移動で退避。それから、遠隔操作で爆弾を起爆する。
 トリテレイアの全身のマルチセンサーが、轟音と激しい振動を検知した。爆弾の炸裂により、半径およそ100メートルが消滅し、周辺の海賊船も巻き込まれ誘爆したのだ。
 水面に浮上したトリテレイアは、周辺をセンサーで探知する。体温の反応を見つけた彼は、そちらへ向かった。
 海賊団員が、木の板につかまり浮かんでいる。脇腹には、海賊船の破片が突き刺さっていた。
(「……徒に苦しみを長引かせるのも忍びない」)
 ランスを構え、トリテレイアは接近。
 ランスが振り下ろされる刹那、海賊団員と視線が合う。
「……畜生」
 その悔しげな呟きが、海賊団員の末期の言葉となった。

 その後、弾頭の補給のため鉄甲船に戻ったトリテレイアは、この海域近辺の海賊たちを倒し終えたということを知ることになる。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月04日


挿絵イラスト