羅針盤戦争~侵略!巨人海軍!!
●※漁船ではありません
海上を大艦隊が進む。
船にはそれぞれ『常勝不敗』『万年Aクラス』『首位独走』『グランドスラム』『コオルドゲエム』などと書かれた威圧的フレーズの海賊旗が掲げられている。
「そら進め進め! 一番乗りで渦潮を破壊するぞ!」
「マスコットのロジャー・兎くんも応援してくれてるぞ! 全力侵略だ!」
「おうよ、俺達がこの世界でも伝説になってやるぜ! OBの先輩方、見ててくれよ!」
無駄に威勢のいい、大きな声が海の上に響き渡る。
連中は常勝不敗を掲げる、巨人海軍――その名の通り、巨人の海賊である。
奴らの狙い、それは……!
●海戦の開戦(ギャグではない)
「み、皆さん……ついに羅針盤戦争が始まっちゃいました! 七大海嘯の狙いは蒼海羅針域の中心部にある『サムライエンパイアに通じる渦潮』の破壊、みたいです!」
自身の生まれ育った世界の危機もあってか、アーニャ・クレサンジュ(ソング・フロム・アンダーウォーター・f26357)が今まで以上に真剣な表情で説明を始める。
渦潮を失えば、唯一存在する猟兵を繋ぐ世界の扉は閉ざされ、オブリビオン・フォーミュラ――カルロス・グリードによってグリードオーシャンは侵略形態に戻ってしまう。
そうなってしまえば、この世界が滅んでしまうどころか他の世界への侵略を許す事にもなりかねないのだ。
「えっと、既にコンキスタドールは大艦隊を編成し、渦潮へ向けて移動を始めているようです……なので、皆さんは直ちに大艦隊の進行を阻止して下さい」
幸い大艦隊の侵略ルートはアーニャが予知で把握しているため、鉄甲船で向かえばすぐに遭遇出来るそうだ。
……ただしこの世界は『海上では飛行や転移が阻害される』ため、海上戦・船上戦を工夫する必要がある。
その事を留意しなければ、猟兵とて苦戦は避けられまい。
「皆さんが戦うコンキスタドールは巨人海軍、なんでも『ベエスボウル』と言う異世界の集団戦術を用いる巨人の海賊団……だそうです。なんだか強そう、ですね……?」
異世界の事はよく分からないと言った顔で、アーニャが今回の敵について説明する。
集団戦法を得意とする巨人ともなれば、決して侮れない相手なのは間違いない。
「猟兵の皆さんは、今までにいくつもの世界を救ってきたと聞きます。だから今回も、この世界を……私達のグリードオーシャンの事を、よろしくお願いしますっ!」
アーニャが一礼した後、彼女の手からイルカ型のグリモアが跳ね、ゲートが開かれる。
さあ、羅針盤戦争の始まりだ!
NS
はいどうも、NS(えぬえす)でございます。
ついに羅針盤戦争が始まりましたね。今回も頑張っていきましょう。
早速一本目を出したいと思います、どうぞよろしくお願いします。
●目的
渦潮へ向かう巨人海軍の艦隊を阻止する。
今回は戦争シナリオにつき、一章(集団戦)のみの構成となっております。
この戦場でのシナリオ成功ひとつにつき、戦争サバイバルの🏅5000を加算します。
なおプレイングボーナスは『海上戦、船上戦を工夫する』です。
開始地点は鉄甲船の上からとなり、すぐに巨人海軍との戦闘が始まります。
●ご注意
戦争シナリオは戦況に影響するため、なる早で完結を目標としております。
リプレイは出来るだけ早めにお返し出来ればと思います。
また、クリアに必要な人数が集まり次第プレイング受付を締め切る方針です。
もし参加人数が多い場合、不採用も出る事を予めご了承の上でご参加下さい。
それでは早速の大海戦を制して下さい。ご武運を。
第1章 集団戦
『巨人海軍』
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POW : 鉄の掟『常勝不敗』
【常勝不敗という掟を掲げた巨人海軍団員】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[常勝不敗という掟を掲げた巨人海軍団員]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD : 愉快で楽しいマスコットのロジャー・兎くん
戦闘力のない、レベル×1体の【橙色のロジャー・兎くん(結構でかい)】を召喚する。応援や助言、技能「【パフォーマンス・鼓舞・ダンス・ジャンプ】」を使った支援をしてくれる。
WIZ : 永久不滅の巨人海軍
【野球道具(巨人用のオーダーメイド)】で武装した【伝説の巨人海軍OB達】の幽霊をレベル×5体乗せた【水陸両用選手バス】を召喚する。
イラスト:もりさわともひろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●プレイボール!(なお野球要素はありません)
一行が鉄甲船に乗り込み、海上に出てすぐ前方に大艦隊が見えてきた。
向こうもこちらの存在に気付いたのか、大砲を発射し威嚇してくる。
おそらくは『道を開けろ。邪魔をするなら沈めるぞ』とでも言いたいのだろうか。
だが、大人しく道を開ける訳にはいかない。
こちらの目的は、ここで奴らを沈める事なのだ。
各々が戦闘体勢に入ると、向こうもやる気になったのか細長い棍棒や、砲弾・爆弾を手にした巨人と睨み合いになる。
まさに一触即発と言う状況の中で戦いの火蓋を切るのは猟兵か、巨人か?
海を進む互いの船が交錯するまで、あと僅か。
戦闘開始も秒読み段階に入っていた……
栗花落・澪
先手必勝ってね
【高速詠唱】から打ち出す水魔法の【属性攻撃、範囲攻撃】で
まとめてずぶ濡れにしてあげる
同時に氷魔法の詠唱を同時進行させる【多重詠唱】コンボで
濡れた敵をまとめて凍結狙い
せめてバットを船に固定出来たら御の字かな
物理攻撃【ダンス】の要領で動き回り
船の揺れや障害物も利用し
身軽な回避でちょこまかしちゃう
図体が大きいと捕まえにくいでしょ
マスコットは可愛い!
けど同じ兎キャラとしては負けられないですね
だから僕も仕掛けるよ
全力の【誘惑】笑顔と共に
【催眠術】を乗せた美しい【歌唱】を響かせ
【ダンスパフォーマンス】で気を引いて
鼓舞が敵に届かないように
楽しかったけど残念、時間だね
最後は【破魔】の【指定UC】
●初手水浸し&氷漬け
「あれが巨人海軍かぁ。やっぱり船も大きいんだね」
鉄甲船の上で栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は、改めて相手のスケールの大きさを確認する。
身長5mの巨人ともあれば、船もやはり大きくなると言う物なのか。
「ともかく先手必勝ってね」
澪は早々に高速詠唱で水魔法を海賊船……主に甲板上の巨人達に向けて広範囲で放つと、ちょっとした水流があっという間に巨人達をびしょ濡れにしてしまう。
「うわっぷ!? な、なんだいきなり!?」
「俺達を水浸しにするとはいい度胸だ!」
「みんな、あのガキを叩き潰すぞ!」
びしょ濡れになった巨人達が怒り狂うと、鉄甲船上の澪に狙いを定める。
船ごと破壊してしまえば一網打尽に出来る。
奴らはそう考えているようだが……
「これで終わりだと思った? 残念、まだあるんだよね」
ここで澪は更に多重詠唱コンボで氷魔法の詠唱を同時進行させる。
濡れた状態で氷魔法が重なればどうなるかは言うまでもない。
澪が相手を水浸しにした狙いはここにあったのだ。
「こ、今度は何だ!? 急激に寒くなって……えっくしッ!」
「こいつは凍結か……しまった、棍棒が甲板上に張り付いて!?」
「く、くそぉ……あのガキ、最初からこれが狙いだったのか!!」
向こうの意図にようやく気付いた巨人達が悔しがる。
その直後、背中の羽でふわりと海賊船の上に澪が乗り込んでくる。
相手の攻撃をこちらに引き付けるつもりのようだ。
「このガキ、よくもやりやがったな! くたばれーッ!」
寒さに震えつつも巨人が拳を振り上げる。
「よっ、ほっ……ほらほら、こっちこっち!」
「ぐぬぬ、ちょこまかと!」
だが、澪は相手の攻撃をダンスの要領で華麗に避けつつ、船の揺れや障害物をも上手く利用して逃げ回っていく。
巨人は凍結で動きが鈍っている事もあり、動きにキレがないのも大きかった。
「ミンナ、ファイトダ! ロジャー君モ応援スルヨ!!」
そんな巨人の情けなさを見かねてか、奴らの肩に乗っていた愉快で楽しいマスコットのロジャー・兎くん(結構デカい)が巨人達を鼓舞する。
この応援を受ける事で巨人達は力を取り戻すかに思えた……のだが。
「わわ、兎さんのマスコット! けど同じ兎キャラとしては負けられないですね」
ロジャーくんに謎の対抗心を燃やした澪が負けられないとばかりに、全力パフォーマンスを見せる。
歌とダンス、そして誘惑の笑顔も乗せた事で巨人達の目を引いていく。
「ガンバレガンバレ……ア、アレ!? ロジャー君ノ応援ガ届カナイ!?」
澪の割り込みで、渾身の鼓舞が不発に終わり慌てるロジャーくん。
「ふぅ、楽しかったけど残念、時間だね」
もうそろそろ頃合いかと踏んだ澪の全身から眩い光――『Fiat lux(フィーアト・ルクス)』が放たれる。
光と共に、巨人とロジャーくんの悲鳴が飲み込まれ、海賊船は船体中央から盛大に折れて沈没していった。
大成功
🔵🔵🔵
純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ
船諸共海の藻屑にしてあげる〜♪
登場と同時に即UC発動
技能値×10×6(60倍)された技能:神罰を用いた落雷の暴風雨嵐
先んじて撃て(先制攻撃)
しこたま撃て(飽和攻撃)
すかさず撃て(連続攻撃)
背中から撃て(背面攻撃)
そして絶えず休まず許さず撃て(最終攻撃)
邪神式料理術の基本中の基本。ピュアニカ流1分半クッキング
邪神の邪神による邪神の為の殲却万雷神罰領域
邪神の怒りを知るが良い……どうなっても知らんけど
さあ、我が手の平の上で踊り足掻き踠き苦しみ死ぬがよい
UC効果終了後はお気に入りの淫魔(装備。自身の美少女百合ハーレムの子)におんぶしてもらって帰る
その姿は無防備でどうみてもただの幼女
すやぁ〜♪すぴぃ〜♡
●それはまさに嵐のごとく
「船諸共海の藻屑にしてあげる〜♪」
実に楽しそうな様子で純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ(永遠に無垢なる幼く淫らな魔貌の邪神姫【邪神潜水艦】・f30297)が即座に『純神真罰(ピュア・パニッシュメント)』を発動させる。
その途端、晴天だった海域が突然暴風雨の嵐に見舞われたではないか。
これも純神真罰の効果なのだろうが、唐突の嵐に海は大荒れだ。
「お、おい……急に天候が荒れ出しやがったぞ!?」
「何かおかしい……いや、ヤバいぞこれは!」
「大丈夫だ、俺達にはOBの先輩方も付いている! ……先輩方、お願いします!」
巨人達は動揺しつつも、永久不滅の巨人海軍で伝説の巨人海軍OB達の幽霊を乗せた水陸両用選手バスを召喚する。
伝説の巨人海軍OBともあれば、その戦力は現在の巨人海軍をも上回るほどだ。
それが力を合わせたともなれば……
「先んじて撃て」
だが邪神モードとなったピュアニカにはどうでもいい事だ。
まず先制攻撃とも言える神罰の落雷が水陸両用選手バスを貫く。
一発でバスが水上で爆発し、海の藻屑と消えていく。
「しこたま撃て」
続いて飽和攻撃の落雷が海面に次々と落ちていく。
運悪く落雷が直撃した船上の巨人が塵と消える。
「すかさず撃て」
更に連続で落雷が落ちていけば、バスが次々と爆発し戦力を削っていく。
相手側からすれば、悪夢同然の光景だ。
「背中から撃て」
このまま船上にいては危険だと判断し、船室へ逃げようとする巨人へ向けて、背中へ無慈悲な落雷が落とされる。
悲鳴を上げる間もなく、巨人は塵と消えたのはまだ幸運だったと言えるだろうか。
「OBの先輩方のバスが次々とやられていってるぞ!? どうなってんだ!」
「……あ、あの船に乗ってるガキか!? あいつがやってるのか!?」
次々とやられていく仲間やOBを見て錯乱状態に陥る巨人達。
おそらく奴らの考えは、OBと共に鉄甲船を攻め落とすつもりだったのだろう。
……だが、戦いが始まってみればどうだ?
向こうの船の中から出てきたピンクの髪の幼女が何かをしたと思えば、突然天候を変えて凄まじい威力の落雷を次々と落とし、こちらの戦力を削っていくではないか。
「くそ、やられっ放しで終われるか!」
「ああ! 巨人海軍のプライドにかけて、あのガキを!」
勇気を振り絞り、巨人達が細長い棍棒や砲弾・爆弾を手にする。
……その時であった。
(邪神の怒りを知るが良い……どうなっても知らんけど)
海域に何かの声が響く。
(さあ、我が手の平の上で踊り足掻き踠き苦しみ死ぬがよい)
それが巨人達の聞いた最後の声であった。
「……そして絶えず休まず許さず撃て」
その直後、海賊船に巨大な落雷の柱が落ち、跡形も無く消し去った。
時間にして僅か87秒の事であった。
「……すやぁ〜♪ すぴぃ〜♡」
そして純神真罰の効果が切れた後、ピュアニカはお気に入りの淫魔におんぶしてもらいながら眠っていた。
その姿は無防備でどうみてもただの幼女……先の邪神モードとはまるで別人であった。
大成功
🔵🔵🔵
ビードット・ワイワイ
ベースボール…球場…なるほど乱闘
なるほど、つまりは選手が全員再起不能になれば不戦勝で我らの勝ちか
であれば船を沈めよう
我が姿は強大にして勇猛
バットなど不要。ボールも不要
バットは我が身、ボールは汝ら加えてその船
我が放り投げ我が討つ。何も間違っておらんな
我が巨体が暴れれば味方にも被害が出よう
少し離れた場所から行動開始
深く潜り急速浮上しそのまま飛び上がる
敵船に倒れ込めばそのまま船を沈められよう
雷撃にて船底破壊すれば更に容易か
討ち漏らした者が居っても巨人ならばよく沈むであろう
浮いておったなら良いボールよ。口で放り噛み砕かん
●巨人対(海)龍
「ベースボール……球場……なるほど乱闘」
ビードット・ワイワイ(絶対唯一メカモササウルス・f02622)が鉄甲船の上で一人腕組みしながら何か納得したような表情をしている。
奴らが使うのはベエスボウルと言う集団戦術であり、我々の知るベースボールとは違いがあるのやもしれないが。
「なるほど、つまりは選手が全員再起不能になれば不戦勝で我らの勝ちか」
いきなり物騒な事を口にするビードット。
だが、言っている事は正しい……少なくともこの場においては。
「であれば船を沈めよう」
もうベースボールはどこ行ったのかと言う感はあるが、それは置いておくとして。
奴らの船を沈めるのは進攻を阻止すると言う意味でも重要だ。
「我が姿は強大にして勇猛。バットなど不要。ボールも不要。バットは我が身、ボールは汝ら加えてその船。我が放り投げ我が討つ。何も間違っておらんな」
つまりそれは『野球しようぜ、お前ボールな!』と言うアレなのだろうか。
何か少し混乱してきたが、これから巨人海軍の連中に悪夢が降り注ぐのは確かだ。
「では始めるか。我が巨体が暴れれば味方にも被害が出よう」
そう言いビードットは鉄甲船上から海へ飛び込む。
深く、より深く海の下へと潜り……彼の姿が全長300mのメカモササウルスに変形する。
ユーベルコード『実行仮想破滅・七海征する最新にして古代の龍(アクセス・イマジナリールーイン・メカモササウルス)』による物だ。
海の中を巨大な機械の海龍が進み、海面へと浮上していく。
その狙いは……
「みんな気を付けろ、敵はどこから来るか分からんぞ!」
「まさかあの船に乗っていたのが猟兵だったとはな……手強いぞ、こいつは」
船上で警戒態勢の巨人達が武器を手に、ピリピリした空気を放っている。
「お、おい……海の底から何かデカい影が……」
ふと、海面を見ていた巨人の一人が何かに気付く。
……次の瞬間!
ザバァッと巨体が海の中から飛び上がってきたではないか!!
「「「な、なんだありゃあッ!?」」」
声が揃う巨人達。
あんな巨大な海龍は見た事が……
「いや待て、あいつ、こっちに……」
海龍がこちらに向けて落ちてくる。
そうなればこの海賊船がどうなるかは言うまでもなく。
巨体が叩き付けられた海賊船は真っ二つに折れ、盛大に沈没していった。
「ウワァーッ!? あんなのがいるなんて聞いてねえぞ!?」
「な、仲間の船に逃げ込むんだ!」
海へ投げ出された巨人達が近くの仲間の海賊船へ逃げ込もうとする。
だが、ビードットはそれを見逃さない。
「逃がしはしない。全員再起不能になってもらう」
角から放つ雷撃砲が別の海賊船の船底を破壊し沈め、巨人達の逃げ場を無くす。
「ふ、船が!?」
「くそぉ、あの海龍見境無しかよ!」
ならばと慌てて泳いで逃げようとするが……
「浮いておったなら良いボールよ」
ビードットは巨人を口に放り込み、そのまま無慈悲に鋭い鋼鉄の歯で噛み砕いた。
なんたる悪夢的光景!
「……や、やめ、来るな! こっちに来るなァーッ!?」
そして巨人の悲鳴が海上に響き、消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
パトリシア・パープル
巨人海軍?
悪いけど、私は虎派なのよね~♪
相手がバスを召喚するのに合わせてUC発動
召喚したスカンク達の持つ『波動としての性質』で、敵の召喚したバスにスカンク達そのものを『伝播』させるわ
空は飛べなくても、普通に泳いで向かわせればOKよね
「あ、スカンクの本体は異層次元に置いてあるから、量子的な攻撃以外は、この子達に通用しないわよ♪
『伝播』させればなんだろうと関係無しに情報を上書きして、同時存在として取り込んじゃうからね
これでバスのコントロール奪って、そのまま相手の船に突撃ぃ!
船が沈むまで何度も体当たりよ!
余裕があるなら相手の船にも量子スカンクを『伝播』させて、『伝播』していない船を大砲で攻撃させるわ
●脅威のスカンク戦術
「巨人海軍? 悪いけど、私は虎派なのよね~♪」
船上から巨人海軍の大艦隊を見つつ、パトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)が一人呟く。
……おそらくここで言う虎とは別の世界の事なのやもしれないが、それはさておき。
船団の周辺には水陸両用選手バスが次々と姿を現している。
奴らのユーベルコードで召喚した物なのだろうか、その数はかなりの物だ。
「おっと、来た来た。それじゃ、わたしの方も始めるとしますか!」
パトリシアが向こうの出方に合わせるように、『MOF波動次元侵食(モフ・ウェーブ・ディメンション・エロージョン)』で異次元より二足歩行のスカンクを大勢召喚する。
呼び出された彼らは、そのまま鉄甲船から海へ飛び込み、泳いで巨人海軍のバスへと向かっていく。
一体何をするつもりなのであろうか?
「さーて、魔術と量子力学を合わせた究極奥義を前にどこまで耐えられるかな?」
にししと少しだけ悪い笑みを浮かべつつ、パトリシアはスカンク達の様子を見守る。
やがてスカンク達がバスの集団に取りつくと、内部から悲鳴が次々と上がり出した。
……言うまでもない事だが、スカンクは悪臭を放つ動物として知られている。
バスの中は立ちどころに阿鼻叫喚の地獄と化した。
「うぐ、く……臭い! なんだこいつらは!?」
「一体どこから入り込んできたんだ!? くそ、こんな奴ら……!」
巨人海軍OB幽霊が慌てて武器を取り出し、スカンクを叩き潰そうとする。
奴らからすれば、小動物の始末など朝飯前……そのはずであった。
しかし、連中の攻撃は虚しく空を切るばかりだ。
一体何故なのか?
「あ、スカンクの本体は異層次元に置いてあるから、量子的な攻撃以外は、この子達に通用しないわよ♪」
なんたる事か、このスカンク達は『異層次元に本体を置いている』ため、物理攻撃は実質無意味だったのだ!
「……さて、そろそろかな?」
パトリシアがじっとスカンク達の様子を見守っていると、バスが何かの変化を起こしている事に気付いた。
鉄甲船に向かっているはずのバスが180度ターンし、何故か海賊船へと戻っていくではないか。
どうやらスカンク達が『伝播』を完了させたようだ。
彼らが伝播を済ませれば、対象がなんであれ情報を上書きして、同時存在として取り込んでしまう。
そうなればコントロールは乗っ取られたも同然であり……
「さあ、量子スカンク……全軍突撃ーっ!」
やたらノリノリな様子でパトリシアが命ずれば、コントロールを奪ったバスが次々と海賊船に特攻していく。
思わぬ同士討ちに、巨人海軍達は大混乱であった。
「な、なんでバスが……OBの先輩方が俺達の船に突っ込んでるんだ!?」
「お、俺が知るか! ……いや待て、仲間の船の砲台がこっちに……」
更に同士討ちは続き、バスの体当たりから船に伝播したスカンクが海賊船の大砲を乗っ取ると、伝播していない船に砲撃を叩き込み沈めていく。
「ふっふっふ、これが量子魔術の力よ!」
続々と沈んでいく海賊船を見やりつつ、得意気に胸を張るパトリシア。
このキマイラ、なんとも恐ろしい……!
大成功
🔵🔵🔵
マユラ・エリアル
しかしまあ、予知はダメ飛行もダメとダメダメ尽くしで我儘な世界だな…
そして敵は巨人海軍か…
何か金持ってそうな海賊だな
闘魂とかも込めてそうだな…
こっちも鯉とか虎とかの旗を掲げた方が良いか?
まあいいさ
1つ暴れて日頃の運動不足の発散と行こう
●
何はともあれ海戦だ
最も、相手の土俵で戦ってやるつもりは無いがな
敵の艦隊が見えたら『氷塊召喚』を発動
氷の塊を召喚し、艦隊付近の海に向かって投げつける
海面を氷で覆い、敵艦隊の足止めと私の足場としよう
艦隊もバスも纏めて氷に覆われてしまえ
後は氷を伝って敵艦に殴り込みだ
右手の鉤爪で敵を切り裂きながら巨人を蹴散らすとしよう
こちらの得意な領域だ、氷の上では私は負けん
後私はパ派だ
●ベエスボウル破れたり
「しかしまあ、予知はダメ飛行もダメとダメダメ尽くしで我儘な世界だな……」
次第に近付きつつある海賊船団を前に、マユラ・エリアル(氷刃の行方・f01439)が一人愚痴をこぼす。
この制約があるが故に、猟兵の行動範囲がなかなか広がらないのがグリードオーシャンの難点だ。
「そして敵は巨人海軍か……何か金持ってそうな海賊だな」
マユラもまた、別世界の何かを思わせるような事を口にする。
海賊なら略奪を行うなどして、金には困ってなさそうな感はあるが。
「闘魂とかも込めてそうだな……こっちも鯉とか虎とかの旗を掲げた方が良いか?」
更に思考が別世界(主にUDCアース)の方面へ引っ張られつつあるようだが、そうこうしている間も敵は待ってくれない。
「まあいいさ、1つ暴れて日頃の運動不足の発散と行こう」
鉄甲船の船首部分に立つマユラ。
彼女の視界には巨人海軍OBの乗り込んだバスが何台も展開され、今にも攻め込もうとしていると言ったところか。
「あれがそうか……さあて、おっ始めるとしようか」
マユラが獲物を見つけるや否や『氷塊召喚(コール・アイスブロック)』で巨大な氷塊を召喚すると、それを両手で軽々と持ち上げ……巨人海軍のいる海域へ向け、思いっきり投げ飛ばした!
常人なら持ち上げる事は到底不可能な氷塊だがマユラの怪力を持ってすれば、こんな物は石ころを投げるような物だ。
そして投擲された氷塊が海面に落着すると同時に、落着した周辺の海面が凍結し海賊船やバスの動きを止めてしまう。
どうやら彼女の狙いはこれのようだ。
「なんだ!? 一体何が起きたんだ!?」
「見ろ、海面が凍結してるぞ! ……ああクソ、OBの先輩方も動けねえ!」
「くそ、こうなったらここで迎撃を……おい、誰か来るぞ!?」
突然の事態に慌てる巨人達だったが、その内の一人が何かの接近に気付く。
凍結した海面を伝って一人の猟兵――マユラがやってくる。
「あ、あいつだ! あいつがやったに違いねえ! 血祭りに上げてやれ!」
船上から凍結した海面へ、次々と巨人達が降りてくる。
例えどんな状況下でも、集団戦術ベエスボウルの前に敵はいない。
……少なくとも奴らはそう考えていたようだが。
「お前達と同じ土俵で戦ってやる義理も義務もない、消えろ」
マユラが飛ぶと右手の鉤爪が振り下ろされる。
その一撃は相手の巨体をあっさりと引き裂き、巨人の一体がその場に倒れ伏す。
「こ、こいつ!?」
「慌てるな、俺達のチームワークを見せてやれ!」
今度は巨人達が連携し、マユラに迫る。
だが慣れない氷上での戦闘、巨人達は思うように動けない。
大きな隙を見せる巨人をマユラは鉤爪で一体、また一体と葬り去る。
「ベエスボウルとやらはこんな物か? 常勝不敗が聞いて呆れる……」
「な、何故だ、何故俺達の戦法が通じんのだ!?」
「こちらの得意な領域だ、氷の上では私は負けん」
そう言い、氷上を滑るように駆け抜けるとマユラはすれ違いざまに巨人を一閃。
信じられないと言った顔をしたまま、相手は絶命した。
「後、私はパ派だ」
そして最後にまたも別世界に引っ張られているような事を口にするのであった。
大成功
🔵🔵🔵
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
何やら物騒な方々ですねぇ。
それでは、始めましょう。
『FBS』を四肢に嵌めて悪影響が出ない様僅かに浮遊、『揺れる足場の影響』や『海への転落』を防ぎますねぇ。
そして『FCS』により『FRS』『FSS』の弾頭を『魚雷』に変換し『魚雷による[爆撃]』を発射、同時に【崇卓】を発動し『大渦』と『水竜巻』の『現象』を指定して操作しましょうかぁ。
『大渦』でそのまま転覆させても良いですし、動きを止めて『魚雷』を直撃させて沈めても良いですぅ。
相手がこの難しい状況でも大砲を使ってきましたら、『水竜巻』による防御に『FMS』のバリアを重ねて防ぎましょう。
容赦は無用、確実に仕留めて参りますねぇ。
●海上は地獄と化した
「何やら物騒な方々ですねぇ」
さも他人事のように夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が呟きつつ、浮遊武装の準備を行っていた。
今回の相手は巨人であり、パワーやタフさはかなりの物だ。
故にまともに戦っても簡単に倒す事は出来ないだろう。
「装備最終確認よし、と……それでは、始めましょう」
手早く準備を終えたるこるはFBSを装着し、低空飛行状態で鉄甲船から飛び出す。
この世界の制約は高空を飛ぶ事は出来ない。
だが、このように低空飛行程度ならば問題なく出来ると言う点を生かしたようだ。
この状態であれば戦闘中に海へ落ちる事もないし、波による船の揺れとも無縁だ。
「目標捕捉……一つ、二つ、三つ……魚雷一斉射、行きますよぉ」
そこからるこるは浮遊武装から換装済みの魚雷を一斉に発射する。
船が相手ならば魚雷が有効、それはどの世界でも変わらない。
海賊船を狩るハンターが海中を真っ直ぐ進んでいく。
「更に行きますよぉ。現象指定、内容……大渦、水竜巻ですぅ」
魚雷を放った直後、続けて『豊乳女神の加護・崇卓(チチガミサマノカゴ・カツゴウノクギダイ)』を発動させ、現象を形成し戦場全体を覆う。
晴天の海上に突然水の竜巻が発生し、海面には大渦が海賊船の進路を塞ぐ。
この異常気象にはさすがの巨人達も気付かざるを得なかった。
「……止まれ止まれ! 進路上に大渦! このままだと飲み込まれるぞーッ!」
「か、舵を切れ、今すぐだ!」
「みんな、何かに捕まれー!!」
慌てて進路を変え、大渦から逃れようとする海賊船の群れであったが……一部は間に合わず、そのまま渦へ飲み込まれ海賊船が無残に破壊・沈没していく。
「なんてこった……これじゃあもうあいつらは助からねえ……」
「仲間の意思は俺達が次ぐんだ! ……いいか、俺達はなんだ!?」
「じょ、常勝不敗!」
「そうだ、それが俺達の……」
巨人がセリフを言いかけた直後、爆音と共に船が傾き出す。
るこるが最初に放った魚雷が直撃したのだ。
「……大変だ、船底に穴が!」
「い、急いで塞げ!! ……くそ、やったのはあの船に乗ってる奴なのか!?」
海賊船が傾く中、巨人の一人が鉄甲船に目を向ける。
思えば仲間達が次々とやられていったのも、あの船の中から出てきた者達……つまりは猟兵が元凶だ。
「くそ、そう簡単に死んでたまるか……みんな、まだ生きてる大砲を使え!」
巨人の呼びかけと共に、沈みかけている海賊船が大砲を鉄甲船に向ける。
最後の悪あがきをしようとでも言うのか。
「船を沈めれば勝ちなのは海戦の常識。猟兵共め、巨人海軍の意地を見ろ!」
ダダンと大砲が鉄甲船へ向け、発射される。
……だが、それを見越していたかのように水竜巻が盾となり、砲弾をかき消した。
「……ダ、ダメだ! あの竜巻が邪魔を……うおぉッ!?」
攻撃が防がれ絶望していたところへ、更に魚雷の追撃が命中する。
「なかなかしぶといですねぇ。なら容赦は無用、確実に仕留めて参りますねぇ」
相手のタフさを認めつつも、るこるは更に追い打ちをかけトドメを刺していく。
炎上・転覆を起こす海賊船に巨人達の悲鳴があちこちから響く。
巨人海軍の戦力は次第に削られつつあった……
大成功
🔵🔵🔵
リーヴァルディ・カーライル
…ベースボール。ええ、幸いにも多少の知識はあるわ
確かUDCアースで行われている儀式よね?
…巨人達が何故、異世界の儀式に則っているのか知らないけど…
…今の私は狩人ではなく猟兵として此処にいる
お前達の流儀(ルール)に従う気は無いわ
UCを発動し大鎌の刃に時間属性攻撃の魔力を溜め、
自身の周囲を停滞のオーラで防御して構えを取り、
今までの戦闘知識から敵球(砲弾)の軌道を暗視して見切り、
残像が生じる早業で大鎌を連続でなぎ払い、
球(砲弾)を怪力任せに乱れ撃ち敵に打ち返すカウンターを行う
…時速160kmの豪速球ストレートも、
この空間の中では32kmのスローボールでしかない
…そんな球を打ち返すなんて造作もない事よ
●巨人海軍、炎上(物理的に)
「……ベースボール。ええ、幸いにも多少の知識はあるわ。確かUDCアースで行われている儀式よね?」
リーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)が淡々と呟く。
実際には儀式ではなくスポーツの一種ではあるのだが。
彼女からすれば些細な事でしかないのだろう。
「……巨人達が何故、異世界の儀式に則っているのか知らないけど……」
愛用の大鎌を手にし、船上の巨人達を見つめる。
向こうもこちらを認識しているのか、油断ならぬ目で細長い棍棒や砲弾、爆弾を手にしたまま警戒態勢に入っていた。
「……今の私は狩人ではなく猟兵として此処にいる。お前達の流儀(ルール)に従う気は無いわ」
ブゥンと大鎌を振るい、バットのように予告ホームランめいたポーズで巨人達に線背を布告するリーヴァルディ。
その挑発(?)が向こうの闘志に火を付けたようだ。
「あのポーズ、まさか……やるつもりなのか?」
「そうとしか思えんだろ! 俺達巨人海軍に戦いを挑むとは良い度胸だ!」
「常勝不敗のベエスボウル、嫌と言うまで体に叩き込んでやろうじゃねえか!」
それぞれがポジションに付き、戦闘体勢に移行する。
今ここに、リーヴァルディ対巨人海軍の死合が始まろうとしていた。
「……吸血鬼狩りの業を馳走してあげる」
鉄甲船の船首に立ったリーヴァルディが『吸血鬼狩りの業・時澄の型(カーライル)』を発動し、大鎌の刃に魔力を溜めつつ構える。
それはまるでホームランバッターのごとき構えであった。
「みんな、準備はいいか! 俺達のベエスボウルを見せてやるぞ! かかれーッ!」
巨人の一人が号令をすると同時に、巨人海軍はそれぞれ砲弾や火の付いた爆弾、大砲を鉄甲船の船首にいるリーヴァルディへ向けて一斉に放つ。
これほどの集中攻撃をまともに受けてしまえば、鉄甲船すら沈みかねないレベルだ。
「……来たようね。数で攻めれば勝てると思っているようだけど」
投擲や発射で放たれた砲弾などが高速でリーヴァルディに迫る。
だが、残り数メートルと言うところで飛来物が急激に速度を落とし、スローになった。
彼女の周囲に展開している、停滞のオーラの範囲内に入ったためだ。
(弾道計測……軌道予測……撃ち返しの打点……全て見えるわ)
猟兵として長らく戦い続けてきた戦闘経験があれば、この程度の攻撃を見切る事など造作もない。
リーヴァルディは大鎌を連続でなぎ払い、怪力任せで全て……打ち返した!
ジャストミート!!
放った砲弾はまとめて打ち返され、より高速で巨人海軍へと返される。
「バ、バカな!? 砲弾を全て打ち返し……げぶッ!?」
打ち返された砲弾が巨人の顔面を粉砕する!
「アッ、待ッテ! 爆弾ハヤバイ……アァーーーッ!?」
打ち返された爆弾が応援に出てきたロジャー・兎くんを木っ端微塵に吹き飛ばす!
「た、大砲の弾を撃ち返しただと!? なんて奴……グワーーーッ!!」
打ち返された大砲の弾が海賊船に直撃し、爆発炎上する!
まさかの打率10割で、巨人海軍は大炎上である。
「……時速160kmの豪速球ストレートも、この空間の中では32kmのスローボールでしかない。……そんな球を打ち返すなんて造作もない事よ」
そして降りかかる火の粉を振り払ったリーヴァルディが最後に決めるのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ソニア・シルヴァーヌ
猟兵としての初めてのお仕事…が、いきなりの戦争とは。
けれど、この世界をカタストロフより救うため。微力を尽くすと致しましょう。
…悪いことをしなくて良い、というのは、なんだか不思議な感覚ですね。
(そんなデビルキングワールド出身者の感想)
さて戦闘です。
【空中浮遊】の補助も併せて、敵船へと飛び移りましょう。
乗り移ってからは、【肉体改造】で船上に身体をしっかりと固定、手近な敵から順次攻撃していきます。
遠くの敵へは波動砲、近距離の敵には全年齢向触手で攻撃。
敵が増えてきましたら波動砲を【範囲攻撃】型へ切り替えます。
負傷が重なってきましたら、UCで回復と強化を行い、更に攻撃を。
ソフィア・エヴァラック
初陣が大規模な戦闘というのは緊張します、でも臆していられません
視野の広い場所で戦うわけにはいかないので柱などの遮蔽物に身を隠し【迷彩1】で攻撃を受けにくくしましょう
UCを発動させドローンを展開し【レーザー攻撃1】で【時間稼ぎ1】をしながらビームキャノンから【誘導弾1】に【属性攻撃】を上乗せしてピッチャーっぽい相手をロックし攻撃
ピッチャーっぽいのを攻撃した後は戦況を猟兵側に有利な状態へ持ち込めればと戦闘を継続します
ボールで装備した遠距離攻撃の出来る相手がいるかもしれません
水陸両用バスがいたら【属性攻撃】の【レーザー射撃】で吹き飛ばしてしまいましょう
●かくして巨人達は海上に散った
「猟兵としての初めてのお仕事……が、いきなりの戦争とは」
「初陣が大規模な戦闘というのは緊張します、でも臆していられません」
それぞれが緊張した面持ちで、鉄甲船よりも大きな海賊船を見やる。
ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)とソフィア・エヴァラック(航宙艦「クリセラカトス」の頭脳・f25772)の二人は、奇しくも今回の任務が初の出撃だ。
「けれど、この世界をカタストロフより救うため。微力を尽くすと致しましょう」
「はい、同じく戦っている仲間の皆さんに負けないよう、頑張りましょう」
「……悪いことをしなくて良い、というのは、なんだか不思議な感覚ですね」
落ち着いた物腰でソニアが一人呟く。
因みに彼女は上半身こそ人の姿であるが、下半身はこの世界に合わせてか海洋生物めいた見た目をしている。
一見すればキマイラか深海人にも思えるだろうが、こう見えてデビルキングワールド出身のラスボスである。
……本人が口にしない限り間違われるやもしれないが、それはそれとして。
「はい? 悪いこと、ですか?」
一方のソフィアはと言うと、ソニアの言葉の意図が分からず、つい尋ねてしまう。
彼女はアポカリプスヘルの遺跡から見つかった支援AIだ。
猟兵になって日は浅く、他の世界の事については色々と疎いのだろう。
「ああ、こちらの話ですのでお気になさらず……」
「そ、そうですか……いえ、それよりもどう戦うか、ですね」
話を本題に戻しつつ、ソフィアが重要な事を口にする。
まだ経験の浅い自分達にとって、巨人は初回から強敵だ。
迂闊に挑んでは、間違いなく返り討ちとなってしまう事だろう。
「こう見えて私、耐久力には自信がありますので。海賊船に直接、乗り込もうかと」
「えっ、相手は巨人ですよ!? ほ、本当に大丈夫なんです……?」
さすがにそれは少し無謀ではないかとソフィアが聞き返す。
「ええ、いざと言う時にはこちらもありますので」
ソニアが下半身の触手をシュルリと出して見せる。
一体それで何をするんだろうかと気になるソフィアであったが、何か聞いてはいけないような気がしたので敢えて聞かない事にした。
「うーん……それなら私は船の上から援護射撃を行いますね。敵の手が減れば、ソニアさんも少しは楽になるでしょうし」
「分かりました、ではそのようにお願いしますね」
優雅に一礼するソニア。
初戦で顔を合わせて間もない二人がどこまでやれるのかは未知数だ。
だが戦場に出た以上、やるしかない。
いよいよ二人の初陣が幕を開けようとしていた……
「それでは、お先に行って参ります」
鉄甲船からふわりとソニアが飛ぶ。
それを見た巨人達は慌てて迎撃態勢に移ると、砲弾を手掴みし高速投擲する。
さすがにアレが当たれば、ソニアとて痛いだろう。
「始まりましたね。戦闘モードへ移行、ソニア様の支援を最優先に……」
鉄甲船上のソフィアも直ちに戦闘体勢に入り、戦術支援AIらしく理知的な口調になる。
ユーベルコード『Squadron order(スコードロンオーダー)』を起動し、支援射撃ドローン『SFD-Night fountain』を展開すると、レーザー射撃でソニアに投擲された砲弾を空中で撃ち落とす。
これで海賊船の甲板に着地するまでの時間を稼ごうと言うつもりのようだ。
「あら? これはソフィア様の……? 痛くないのに越した事はありませんね」
飛んできた支援射撃に感謝しつつ、海賊船へ着地するソニア。
べちゃり、と何かが落ちてきたような音が甲板に響く。
「ごきげんよう、巨人海軍の皆様。そしてさようなら」
下半身の触手……吸盤部分を甲板に固定すると、早速手近な巨人達に向けて下半身の『全年齢向触手』を鞭のように叩き付ける。
どんな名前の触手だと思われるやもしれないが、本当にそう言う名前だから仕方ない。
「グワッ!? な、なんだこの女!?」
「気を付けろ、こいつは何かヤバいぞ!」
巨人達もソニアのラスボスオーラを感じ取ったか、より警戒せざるを得なくなる。
向こうはこちらの出方を伺っているのか、なかなか攻撃出来ずにあるようだ。
……だが、ソニアの死角から今まさに爆弾を投げ付けようとしている巨人にはさすがに気付かないようだ。
このまま爆弾の直撃を受けてしまうのかと思われた、その時である!
「ソニア様の意識外からの攻撃を検知。攻撃優先順位を変更し、対象を排除します」
ソフィアはそれを見逃しはしなかった。
誘導弾に切り替えたビームキャノンから曲がるレーザーが発射されると、爆弾を投げ付けようとしていた巨人を貫く。
思わぬ方向から狙撃された巨人は海へ転落していった。
「おや……? なるほど、闇討ちを企んでいたと」
「バ、バレたのか!? くそ、こうなりゃ一斉にかかるぞ!」
不意打ちに気付かなかった事に感心するソニア。
寸前で阻止された事でヤケになった巨人達がまとめて攻撃を仕掛ける。
「そろそろ体が温まってきた頃です、少しばかり激しく行きましょうか」
それに対し、ソニアは触手や波動砲で応戦していく。
……いや、なんで波動砲があるんだよと思われるかもしれないが、本当に装備しているのだから仕方ない。
「くそ、こいつ……強いぞ! こうなりゃOBの先輩方の力を借りるしかないか!」
「……いや、さっきから呼んでいるぞ! なんで来ないんだ、なんで……!」
ここは援軍頼みと考えた巨人達だったが、一向にやってこないOB達に業を煮やす。
OBの手助けがあれば何とかなるのに、何故来ないのか?
「援軍戦力の逐次投入は愚策ですね。援軍が降りてくる前に沈んでしまえば無意味な事」
同じ頃、鉄甲船の上からソフィアが援護射撃をOBの乗ったバスへ向け、次々と叩き込んでいた事に巨人達は気付かなかった。
OBが海賊船に乗り込む前にバスは破壊され、海の藻屑となっていく。
この援護がなければ、ソニアも苦戦する事になっていたやもしれないだろう。
「ふふ、興が乗ってきました。では、久しぶりにこの姿を見せるとしましょう」
巨人の相手をしつつ、少し楽しくなってきたのかソニアが『悪意の戯れ(ゴッド・オブ・タワー)』で神々しさと禍々しさを両立する神化形態に変身する。
「ア、アイエエエエ!? 何だこいつ!?」
「ア、アワ、アワワ……こんな奴がいるなんて、聞いてないぞ……!」
ソニアの変身を見た巨人達が途端に本能的恐怖に震え上がる。
当然、変身すればより力を増すのがラスボスと言う物だ。
「ああ、この子も久しぶりに食事がしたいと言ってまして……よろしいですね?」
笑顔で言うソニアの下半身から禍々しき獣が『グルルル……』と鳴く。
直後、触手が伸ばされ辺りの巨人達が拘束される。
「ウ、ウワアァァァァーッ!?」
「ヤメロー! ヤメロー!!」
今まさに捕食されようとしている巨人達が情けない悲鳴を上げると、容赦なく丸呑みにされる。
ほんの一瞬の出来事であった。
「……あら、どうやらまだまだ足りないようですね。それでは……」
更に触手が伸び、巨人達を捕獲するとあまりにも残酷な光景が続く。
巨人達が全滅するのに、そう時間はかからなかった。
「巨大怪獣? ……いえ、識別反応は味方ですが、あれがソニア様だとでも……?」
そして、その様子をソフィアが何とも怪訝そうな顔で見ていたと言う。
「これで巨人海軍は全滅のようですね。ソフィア様、援護ありがとうございました」
「あ、はい。無事に済んだようで何よりですが……あの、ソニアさん?」
戦いを終え、鉄甲船に帰還したソニアをソフィアが労うと同時に一つ尋ねる。
「海賊船の上でソニアさんが怪獣のような姿になっていましたが……あれは一体?」
「ふふ、そうですね……女には秘密がある、と言う事で一つ」
しれっと受け流すように返すソニア。
それを受け、ソフィアは『これは深入りしない方が良さそうだ』と判断し、それ以上追及する事は無かったとか。
こうして渦潮の破壊を目論んでいた巨人海軍は海の藻屑と消えた。
だが、コンキスタドールの軍勢が侵略の手を止める事はまだないだろう。
七大海嘯の島を目指す猟兵の開拓と戦いはまだ始まったばかりだ……。
大成功
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