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銀河帝国攻略戦④~夢見た大地を踏みしめるため~

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 慌ただしく行き来する猟兵達に青景・黒影(くるりくらり・f00707)は声を張り上げる。
「みんなも知っていると思うけど、スペースシップワールドで大事件だ。暇でも暇じゃなくてもちょっと話を聞いてね」
 ヘロドトスの戦いを経て猟兵らが得た情報は既に多くの仲間に共有されているだろう。
 銀河皇帝は【オブリビオン・フォーミュラ】と呼ばれる存在だった。各世界に一人、必ず存在するオブリビオンを統べ、オブリビオンを産み出す存在。
 それは骸の海から生まれでる存在。再び骸の海よりオブリビオン・フォーミュラが誕生する可能性はあるが、それが存在し続ける限りこの世界に平穏は訪れない。
「ボクが予知したのはスペースシップワールドの人たちの要とも呼ばれる宇宙船のコアマシーンを破壊しようと動く銀河帝国兵の影だ。解放軍に合流しようとしていた宇宙船への救援をお願いしたい」
 一見地味に見えるかもしれない、この仕事。しかし世界を救うためには重要な仕事に変わりない。
 数多の宇宙船を救うことは戦力を高めることにも、そこで暮らす人々の士気を高めることにもつながる。
 そしてそれらは星を捨てざるを得なかった彼らの悲願、『土壌に根を張り、地に足をつけて暮らす』第一歩となるのだ。
「幸い、ボクがキミたちを送る船はまだ本格的に兵士が動いていないようだ。待ち伏せをすることも可能だろうね」
 この兵士、かつて凄腕と吟われたガンマンの複製品らしい。複製であってもその腕は本物に勝るとも劣らない腕前のようだ。
「これに負けるとカタストロフが起きる。それにも負けてしまったらスペースシップワールドは完全にオブリビオンに乗っ取られた世界になってしまう。当然『あの子』も死ぬだろーね」
 青く煌めく流星のような髪を持つあの少女。自らの命を賭して使命をを成そうとしたその姿は記憶に新しいだろう。
 そして、それになにかを思ったから猟兵らは今この場にいる。
「さぁ、時間が惜しい。これは文字通りの戦争だよ。君たちの勝利をボクは願っている」
 そう送り出された猟兵たちが向かった一隻の宇宙船。
 その名は【宇宙船チキュウ号】ーー、


樹志岐
 まさに宇宙大戦争!
 ごきげんよう、マスターの樹志岐でございます。
 初の戦争『銀河帝国攻略戦』! 一週間毎日戦争を戦い抜いたこともあるだろう皆さんなら勝利で終われることを信じております。

※通常シナリオよりやや優先ぎみでリプレイ返却予定です。
※本シナリオで登場する敵は一体です。

※補足
 ミディアは猟兵では無い為、グリモアベースからの転移は行えませんが、ワープドライブによってワープして現場に向かいます。
 このシナリオでは、グリモアベースから、ミディアが乗る宇宙船に転移した後、ミディアと共に宇宙船でワープして現場に駆け付ける事になります。

 敵ボスである工作員は『コアマシンの破壊』を目指しているので、撃破してください。
 戦闘の状況は自由です。コアマシンを破壊しに来るところを待ち受けても、コアマシンを目指す前の陽動としてテロを起こそうとしているところに駆け付けて戦ってもOKです。舞台となる宇宙船に応じて変えて下さい。

 余裕があるようならば『ワープ可能になったスペースシップが、反乱軍として銀河帝国と戦うのだ!』という感じの描写を最後に入れてもOKです。

※補足2
 舞台となる宇宙船は、当初から猟兵達に合流しようと意志を固めています。
 スペースシップワールドでシナリオを出したことがあれば、過去のシナリオで猟兵達に助けてもらった宇宙船、という設定にしても良いでしょう。

 それでは、皆様のご参加お待ちしております!
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第1章 ボス戦 『ファントム・ガンマン』

POW   :    ボムファイア
【ブラスター銃の最大出力放射】が命中した対象を燃やす。放たれた【ブラスター銃の熱線の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    クイックドロウ
レベル分の1秒で【熱線銃(ブラスター)】を発射できる。
WIZ   :    ブラストキャンセラー
対象のユーベルコードに対し【ブラスター銃の一斉射撃】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は麻生・大地です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

トゥリース・リグル
アドリブ・連携歓迎

相手が必ず通るであろう一本道で待ち構えます

「申し訳ありませんが、ここから先は通行止めとなっていますので、お引き取り願います」

【錬成カミヤドリ】で複製したダガーで【先制攻撃】、その後は複製ダガーを操作して【2回攻撃】を行う
僕自身は【シーブス・ギャンビット】で攻撃を行い【ダッシュ】や【ジャンプ】で離脱のヒット&アウェイを心がける
速さが足りなければ上着を脱いで速度を増やす
相手の攻撃は【見切り+フェイント+第六感】で回避を優先、状況に応じて【ジャンプ】や【スライディング】、【ダッシュ】のいずれかを用いて効率的に回避を試みる
連携時は味方の死角をフォローするように複製ダガーを操作します


モルツクルス・ゼーレヴェックス
「そこまでっす!チキュウは落とさせないっすよ!」

【情報収集】でチキュウ号のことを良く【学習】して

【拠点防衛】と【戦闘知識】から敵が潜む、または狙ってくるところを割り出して急襲っす!

「……早業が自慢と見たっす。初見で嵌めてみせるっすよ」

味方と戦ってる敵を良く見る
鷹と呼ばれた目ん球に賭けて、必ず隙を見出だしてやるっす!

多少の流れ弾は【オーラ防御】で耐えて、絶好の機械を狙うっす!

「魔なる力よ、安らぎよ、深く暗き眠りを与えよ」

【高速詠唱】で【睡眠雲】
瞬時出現する【範囲攻撃】

回避は許さないっす!

「第一印象から気に食わないんすよ。……軽薄でいかにもモテそうだから!バレンタイン前に滅ぶっす!」

叫ぶっす!


ルビィ・リオネッタ
相棒にして恋人の六道紫音(f01807)と共闘するわ

相棒の肩で囁く
「相手も手練れのようね。敵の間合いで戦うのは得策じゃないわ。アタシが隙を作るから、接近戦に持ち込みましょう」

・戦法
【目立たない】ようにエアダクトに隠れて、相棒に注意が惹きつけられた瞬間に【ダッシュ・空中戦】で飛び出すわ
敵が狙撃に集中している時ほど仕掛けやすい筈
【暗殺】者のやり方で【先制攻撃】ね

『辻風斬り』で加速し【早業】で敵を混乱させるわ
敵の動きを【視力】でよく見て【見切り・逃げ足・残像】で避ける
ダガーとレイピアには【毒使い】の毒を塗り、【マヒ攻撃】で新駅を狙うか【目潰し】

時間を稼げば相棒や味方が距離を詰める
「一気に行くわよ!」


六道・紫音
相棒にして恋人のルビィと共闘

「了解だルビィ、銀河帝国に俺達の絆と力を刻んでやろう」

・策
俺が惹きつけて隠れていたルビィが後方から急襲して一瞬の隙を作り、その刹那に距離を詰めて敵を斬り捨てる。

・攻
ルビィの為に敵を惹きつける、『残像』で翻弄しながら斬撃から衝撃波を飛ばし攻撃。
そしてルビィが作った刹那の隙を『第六感』と『見切り』で見逃さず『ダッシュ』で一足飛びに駆ける《縮地》にて、刀の間合いまで素早く距離を詰める。
「ここは俺の距離だ!」
間合いに捉えたら『鎧無視効果』で弱点を狙い『怪力』を発揮して膂力を増し『捨て身の一撃』により全神経を攻撃に集中した【参之太刀《雲耀》】を『二回攻撃』で連続発動して斬る。


法月・フェリス
「今回ばかりはぼくも積極的に動こうかな。なんと言っても、世界がかかっているもんね」

夫の志蓮(f02407)と敵を待ち伏せ。
世界知識、情報収集で待ち伏せに最適な場所を割り出し、そこに身を潜める。電脳ゴーグルを装備すれば、電脳世界を通して見えないものも、見えるようになる。
あらかじめレギオンたちを召喚しておき、迷彩を施して奇襲位置に待機させるよ。
敵が志蓮の射線まで来たら、レギオンを起動させ、敵の手足にまとわりつかせよう。
そしたら志蓮が、倒してくれる。

「1人で乗り込むなんて、馬鹿だね。ぼくたちの連携に1人で勝てるはずがないのに」


法月・志蓮
「ああ。でもまあ、気負いすぎるんじゃないぞ。普段どおりに堅実にやろう……さて」

妻にして相棒のフェリス(f02380)と共に待ち伏せ。
フェリスが見出した奇襲地点に技能《破壊工作》《迷彩》によって隠された罠を仕掛け、離れた場所で潜みながら狙撃銃を構える。
タイミングを見計らってフェリスのレギオンと同時に罠を発動させ、その対処に気を取られた一瞬を、技能《スナイパー》とUC【致命への道筋】を用いて、狙撃で仕留める。

相手は複製品とはいえ凄腕のガンマン。銃撃には慣れているだろうが――当たる状況を作り上げてから意識の外からの狙撃なら、どうだ?


クリューラ・センティファ
任務了解。遂行する。

宇宙バイクに搭乗した状態でコアマシンの前で待ち構え、敵を迎撃する。陽動等の可能性に備え、マシンからは離れない様心掛ける。
敵が出現したら【フルバースト・マキシマム】で攻撃。弾幕を張り、マシンには寄せ付けない。マシンへの攻撃はバイクで【庇う】。
マシンが損壊したらコクピットから飛び出し、黒豹の姿を模して戦闘を続行する。

決戦の時は近い。この船が戦力に加わってくれれば勝利はより確実なものとなる。我が身を盾にしてでも守り抜こう。



「かぁーっ! 右も左もカップルだらけなんてやってられねぇっすわ!」
 モルツクルス・ゼーレヴェックス(鷹の如き・f10673)の嘆く声にTHEカップルのルビィ・リオネッタ(小さな暗殺蝶・f01944)と六道・紫音(剣聖・f01807)は顔を見合わせて苦笑いを返す。
 ちなみにもう一組、法月・志蓮(スナイプ・シューター・f02407)と法月・フェリス(ムーンドロップ・スポッチャー・f02380)の夫婦は気にも止めず作戦の打ち合わせや銃の最終確認を行っている。
「まぁ、この作戦が終わったら劇的な変化、あるかもよ? 彼女とか」
 私は年齢にちょっと。さりげなく候補から外れたのはトゥリース・リグル(刃を為すモノ・f00464)で、彼女、と指差された方には触手の生えた豹。ブラックタールのクリューラ・センティファ(ブラックタールの鎧装騎兵・f12129)がいた。
「いやいやいや、さすがにちょっと」
「いや?そうか、私ではダメか」
 分かりやすく落ち込んでみるクリューラに慌てて弁明をすべくモルツクルスが口を開こうとしたとき。
「しぃー! ほら、そろそろ来るみたいよ。」
 フェリスの耳に届いた微かな足音。ほんわかとした空気が一瞬にして研ぎ澄まされる。
 さぁ、小さな船の大きな戦争を始めよう。

 特別大きいと言うわけではないが、特段小さいと言うわけでもない。そんなどこにでもある船がファントム・ガンマンの狙う宇宙戦、チキュウ号だった。
 慢心していたわけではない。だが注意力散漫であったことは認めざるを得ないだろう。
 なぜならこのあと、ファントム・ガンマンは骸の海に還ることとなるのだから。

「……ん?」
 コアマシンへと至る道の途中。廊下の突き当たりは左右に更に続く廊下のとなっている場所。
『不自然に置かれた宇宙バイク』
 持ち主不明。操縦者も居ない。
 普段なら素通りする筈のそれが、とても、気になった。
 目の前に巨大な宝石の原石を見つけた男のように、気づけば震える手を伸ばしていた。
「かかったな」
 感情を感じさせない女性の声。それを脳が理解するよりも早くクリューラが自身のユーベルコードで弾幕を張る。
 それを合図として動いたのはモルツクルスとトゥーリスだ。
「申し訳ありませんが、ここから先は通行止めとなっていますので、お引き取り願います」
 自身の本体の分身であるダガーを召喚し、あるときは投擲してまたあるときはそれを振るう。
 その姿はまるで華麗に舞い踊っているように見えるかもしれない。
「くっそ……! ちょろちょろ動きやがって……! 永遠に黙ってやがれ!」
「させないっすよ! 魔なる力よ、安らぎよ、深く暗き眠りを与えよ……」
 凄腕と吟われたガンマンのクイックドロウよりも早い高速詠唱。魔術を行使する言の葉を紡ぐと現れるのは一時的に行動不能にする催眠雲。
「第一印象から気に食わないんすよ。……軽薄でいかにもモテそうだから! バレンタイン前に滅ぶっす!」
「ただの八つ当たりじゃねぇか!」
 思わず突っ込むファントム・ガンマン。目の覚めるような理不尽な理由を聞いたからか、それとも彼のポテンシャルの高さか、モルツクルスのそれは数瞬、敵の足を止めるに留まってしまった。

「相手も手練れのようね。敵の間合いで戦うのは得策じゃないわ。アタシが隙を作るから、接近戦に持ち込みましょう」
「了解だルビィ、銀河帝国に俺達の絆と力を刻んでやろう」
 紫音の肩で囁くルビィ。それに頷けば小さな愛しい人は気配を消し身を潜めた。
「さて、次の相手は俺だ。貴様の銃の腕よりも俺の剣技の方が強いことを見せてやろう」
「ほぉ、いいねぇ。嫌いじゃないぜ、そういうの」
 ガンマンがニヤリと笑う。それにつられて紫音も意味深な笑みを返す。
 先に動いたのはガンマンの方だった。ブラスター銃の出力を最大まで上げ、紫音を燃やし尽くそうと銃口を向ける。
 しかし放たれた光線は紫音には届かず、届いたとしてもそれは残像にすぎないといった具合だ。
「くそ、お前もチョロチョロと……! 素直に受けやがれってンだ!」
「あぁ、そうさせてもらおう」
 ーー但し、
「そんなこと私が許さないけどね!」
 頭上から聞こえる小さな声。上を見上げるとルビィが今まさに、風の精霊の加護を受けた刃で敵を切り裂こうとしているところで。
「……隙をみせたな?」
 防ごうとも受けようともその先は同じだ。それは紫音の扱う宝刀《皇月》の煌めきか、それともそれが纏う剣気か。剣を扱わぬガンマンにはわからないことだったが。
「ここは俺の距離だ!」
 まさに一閃。その身体の血肉を削ぎ落としていった。

「わー、頑張ってるね」
 召喚したレギオンが作り出した迷彩の中、観測手(スポッター)のフェリスの声はどこか緊張感を感じさせない、そんな話し方だった。
 ちなみに普段は全線に出てこない彼女がなぜ今回ここに来たかと言うと、「世界がかかってる訳だし」と言うことらしい。
「でもまあ、気負いすぎるんじゃないぞ。普段どおりに堅実にやろう」
 いくらか緊張をほぐして貰えたら。そう思い、気遣う言葉をかければ妻はにっこりと嬉しそうに笑ってくれた。
「(あぁ……今日も嫁がかわいい!)」
 にやける口許といくらか赤くなった頬を悟られないように顔を伏せる。大丈夫、バレてない。多分バレてない。
 少なくとも向こうでドンチャカお祭り騒ぎを繰り広げてるガンマンにはバレていないはずだ。
 狙撃手のそんな状態を気にすることもなく、観測手の視線は一点を見つめている。
 そこはフェリスや他の猟兵の情報収集などで導きだした狙撃のベストポジション。
 敵がもっともかかりやすい場所に置かれた罠。そしてパートナーである志蓮の銃口が敵をとらえる直線上。
 刻々とかわる状態を冷静に見、それを考慮して最適なタイミングを測る。観測手と言うものは狙撃手よりも技術が必要なものなのだ。
「あぁ、あともう少し左前方に動いてくれたらなぁ」
 レギオンで誘導するにも、あまり露骨にやるとばれてしまいそうだ。そうなれば今までの苦労が水の泡である。
 さて、どうしたものかと思考を巡らせていると、ガンマンの近くにはクリューラの宇宙バイクがーー先程の奇襲よりも、敵の位置は移動しているにも関わらずーーその傍らにあった。
「誰かの真似しかできない悲しいヒト。我はまだここにいるぞ」
 きっと他の猟兵らの対応で彼女の存在まで気が回らなかったのだろう。
 再び放たれたフルバーストマキシマムに圧倒され、ガンマンの位置がやや動いて……、
「今だ、志蓮!」
 そこから動かぬよう、レギオンで押さえつけてから夫であり相棒に合図を送る。
 機械的に引き金を引いて放たれた弾丸はガンマンの眉間を確実に射ぬいた。
 よろめきながらも足に力を込め、なんとか倒れぬようとあがく姿に、なぜそこまで。と誰かが呟いた。
「なんでそこまで、だって? そんなの決まっているだろう……、」
 ーー俺が忠誠をちかう、銀河皇帝様の御心の為に。だよ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​


 遠くて近い。ずいぶん昔の事のようで、つい最近の事のよう。
 彼はいつから彼だったのか覚えていない。何度も死んでは骸の海から現在の世界に干渉し続けてきた。
 最初は覚えていたかもしれない自分のオリジナルの名前も、そんなことを繰り返しているうちに記憶の彼方へと置いていってしまった。
 だから、彼は自らをファントム・ガンマン銃使いの亡霊)と名乗る。
 例えこの先、何度この身が果てようとも、自分を必要としてくれた銀河皇帝の為ならば……、
「何度でも、蘇ってやる」
龍統・光明
・先ずは少しでも戦力を削っていかないとね

・『迷彩』等を使い奇襲出来るならする。
攻撃は『迷彩』『見切り』『残像』等を駆使して回避

・攻撃は『2回攻撃』『生命力吸収』『一斉発射』等を駆使しタイミングを合わせて放つ

・どんな理由があろうと「邪魔するヤツは喰い散らかすよ」

・ご自由に動かして頂いて構いません


アメリア・イアハッター
チキュウ号かぁ
うまく言えないけど、何故か希望を感じる名前だね
この世界に生きる生命全ての希望になれるように
私達も一緒に、頑張らなくちゃね!

・方針
待ち伏せからの一斉攻撃

・行動
待ち伏せ可能ということで、他の仲間と共に待ち伏せ
誰かが突撃、または射撃を行うのと合わせてUC【マジック・ミサイル・ダンス】使用
いくら伝説のガンマンだからって、この人数、そしてこの量の攻撃は捌けないでしょう!

当たらずとも、爆発による爆煙爆音は相手の視界を遮るのに役立つはず
近接攻撃する人の支援になればいいな

一斉射撃後は、距離を放したまま物陰からUCをチクチクと
ふふふ、定期的に飛んでくると厄介でしょう!
対処されても隙ができればよし!


ウーゴ・ソルデビラ
チキュウの平和は我らが守る!なんてな。惑星じゃなくて宇宙船だけど、守らなきゃいけねえのは同じだぜ。悪いが邪魔させて貰うぜ、ガンマンさんよ。
戦争でもなきゃ早撃ちでケリをつけるのも悪くねえけど、そうは言ってられねえよな。そんな訳で、他の連中と頭数で押させて貰うぜ。好き放題撃たれても困るんで、【2回攻撃】と【フェイント】込みの【弟怒汚武腐離図運】で攻撃。封じられてる間は【死琉罵悪腐威朱】で攻撃。立ち直ったらまた封じる。敵からの攻撃は【見切り】と【野生の勘】で避ける。多少攻撃を受ける【覚悟】でコアに続く進路を塞いだり、【ダッシュ】で回り込む様に立ち回るぞ。コアを【かばう】為の行動って訳だな。


クローネ・ハルトマン
(アドリブ歓迎)

忠誠心から、そこまで傷つこうとも抗うのかい。素晴らしいね。
でも、君のその忠誠は何処から来るのだろうね?
もしも君の心が、誰かの手によりプログラムされたものだとしたら?

称賛しつつ相手を【挑発】する事で意識をこちらに向けさせて、無事狙われたらアイテムの傘で【盾受け】しつつ【選択したUC】にも傘を持たせて攻撃をさせる。

敵が人形達の相手をしている間に、【メカニック】の知識で相手の急所を探り、見つけたらそこに一撃ぐらい入れたいね。

自分で狙うなら、傘を広げたまま接近し、私のオリハルコン製の杖を【武器改造】で剣に変えての斬撃又は刺すかな。
無理なら死角から人形に狙わせるか、味方に頼もう。


死之宮・謡
アハハ、最高だ!強敵との短期決戦、後先考えない殺し合い。さぁ殺そう、直ぐにでも始めよう。
そういえばずっと他の戦場にいたしこの戦争に参加するのは初めてかねぇ。私はさぁ、正義とか大義とかどうだって良いんだよ、強者と戦えれば其れで良いんだよ。だが安心してほしい、依頼である以上きちんと任務は遂行するからさぁ。嗚呼もう良いだろう?もう良いよなぁ?行くよ
【三重血統装具】展開!ブッ殺ス!



「チキュウ号、かぁ。うまく言えないけど、何故か希望を感じる名前だね」
アメリア・イアハッター(想空流・f01896)がふわりと笑いながらそういうとウーゴ・ソルデビラ(吸血鬼マイラ・f09730)が応える。
「そうだな、チキュウの平和は我らが守る! ……いやまぁこれは惑星じゃなくて船だけど」
 ノリツッコミのように続ければ緊張感のある空気が少しだけ柔らかくなった気がする。
「そう、守らなくてはいけない。それにわりはないからね」
 身を引き締めていかなくては。龍統・光明(千変万化の超越者・f02421)が眼前の敵を改めて見据えると『緊張しているのか?』と問いかけてきたのは戦争ははじめてだと語る死之宮・謡(情緒不安定の狂戦士・f13193)だ。
「強敵との短期決戦、最高じゃないか! さぁやろう今すぐにでも殺ろう」
 殺意しか知らない謡にとって敵と対峙している時こそ安心し、強敵と争う時だけが生きていると実感できるひとときだった。
「まぁ落ち着きなよ。忠誠心から、そこまで傷つこうとも抗うなんて素晴らしいじゃないか」クローネ・ハルトマン(ペストマスクは傍観する・f11617)が宥めるように語りかけるとガンマンに向かって向き直る。
「でも、君のその忠誠は何処から来るのだろうね? もしも君の心が、誰かの手によりプログラムされたものだとしたら?」
 明らかな挑発だ。そんなものにノる謂れはない。だが、
「俺のこの行動が、皇帝に操られているからこそ引き起こされているとでも? そんなはずはない。それは俺と皇帝に対する侮辱だ」
 自身が貶められることはかまわない。しかし銀河皇帝までそのように言われることは許せない。
 静かな殺意を滲ませ、ガンマンは銃を構える。標的は、直接挑発をしたクローネ。
 放たれた弾丸はクローネを射抜くことなく、別の猟兵に当たった。
「血。血だ。真っ赤で綺麗な血。さぁはじめよう。『我ガ内ナル大イナル緋キ血潮ヲ見ヨ』」
 自らから流れでる赤い血を糧に、身体強化をした謡が剣を片手にガンマンへと特攻、斬り込みにかかる。
「……よーっし! 私もやるよ!『キミも一緒に踊ろうよ!』」
 あっけにとられていたアメリア。想定していた攻撃開始の合図とは些か違うような気がしたが、まぁ気にしてはいけないところだろう。
 爆発する魔法のミサイルの大群。一つ一つを受けていては体がいくつあっても足りないし、そもそも体がもたない。回避行動をとろうと身を屈めて飛び退こうとすると、足を何者かにからめとられた。
 下を見るとぬめる触手や謎のおぞましい形の腕などが生け贄を放すまいと掴んでいる。
 所謂UDCだが、生まれてこのかたそのような生命体を見たことのないガンマンにはよほどおぞましい別の何かに見えるのだろう。声はひきつり、必死に抜け出そうとそれに向かって銃を打ち続けるがまるで効いていない様子だ。
「うぅん、何度かその手のは見たことがあるけどやっぱり私は苦手だなぁ。治人もなにもいってこない辺り、気絶でもしてるかな?」
 のんびりとした口調でぬいぐるみ(怨霊込み)をいくつか召喚したクローネは一つ一つを我が子のように撫でながらそれをガンマンにけしかける。
「『さあ、好きに遊んでおいで。あまり遠くに行き過ぎないようにね?』」 大小、種類も形も様々な人形たちがわーっ!とガンマンへ向かっていく。
 UDCよりは幾分愛らしく見えるが、そんなことを言ってもいられないガンマンは無差別に発砲を繰り返す。
「くっそ……! なんなんだこれは!」
 身に降る火の粉を払うべく、よじ登ってきたものを引き剥がして遠くに放り、あるいはブラスター銃の延焼を利用して燃やし尽くそうとするが、流れ弾はクローネが率先して受け流す。
 あるいはぬいぐるみ(怨霊マシマシ)が身を呈して受け、消滅したり。しかも消滅したらしたでまた召喚するのでそれらは一向に減る様子がない。
「やぁ、大変そうだな。終わりにしてやろうか」
 無限のようにわいて出てくるぬいぐるみや爆発ミサイル、足を絡めとる謎の生物。
 それらに翻弄され、気づけなかった。忘れてしまっていた。いや、覚えていてもそこまで手が回らなかった。
『もう一人の猟兵』の姿を目前に捉えてからようやくガンマンは小さく声を漏らした。
「やってしまった、って顔をしているね。大丈夫、確実に食い散らかしてあげるから。『我が意に応え、斬り伏せろ』」
 やばい。今倒すべきはこの龍のような気迫を携えた男の方だ。銃口を光明の方へと向け、引き金を引くがブラスター銃は沈黙を続けている。
「こんなときにジャムってんじゃねぇよ!」
 酷使し続けたからか、はたまた別の要因か。今となってはわからないが、ガンマンの銃はそれから猟兵へと火を吹くことはなく。
 驚きに見開いた双眼が最後に写し出した剣を握りしめた男と、記憶の彼方にあった自分であって自分ではない一人のガンマンの記憶。その最期に見た光景が重なってーー、
 一太刀を受けた銃使いの亡霊は、霧のように霧散して消えていった。

 特別大きいと言うわけではないが、特段小さいと言うわけでもない。そんなどこにでもある宇宙戦、チキュウ号。
 骸の海を揺蕩う亡霊が狙っていたこの船の心臓とも言えるコアマシンは今このときも静かに稼働を続けている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月05日


挿絵イラスト