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悪魔の群れを撃滅せよ

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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 いつからか定かではないが、クロムキャバリア世界のある地方では『デモン』と恐れられている集団が存在する。
 軍人崩れや難民、傭兵に犯罪者などを吸収して瞬く間に巨大化し、周囲の小国家を襲撃しては略奪を繰り返している、強力な武装組織だ。一か所に留まらず、常に移動しているため各国は対処が追いついていない。
 そして、その恐るべき武装組織『デモン』に小国家『アーリア』は今、襲撃されていた。

「第三防衛ライン壊滅! 奴ら真っすぐ向かってきています!」
「くそ、速すぎる! 総員配置に着け! 奴らが来るぞ!」

 常に警戒はしていた。準備も万全だった。しかし、『デモン』は濡れた紙を裂くように防衛ラインを次々と突破、殲滅し、最終防衛ラインにまで迫ってきていた。
 小国家側はキャバリアのみならず戦車や自走砲、戦闘ヘリなどの通常兵器に、砲台や地雷等の防衛設備を用意。倉庫で埃を被っていたものすら引っ張りだしているが、『デモン』の勢いと戦力を考えるにそれでも足りないだろう。

「報告! 『デモン』を目視!」
「来たか……! 迎撃開始、総員ここを死守せよッ!!」

 決死の戦いの火蓋が切られた。

●緊急任務
 猟兵が集まったことを確認すると、ワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)は様々な資料を投影して説明を始める。

「よく集まってくれた。今回はちょいと急ぎの仕事になる。小国家『アーリア』が『デモン』っていう武装組織に侵略されている。皆には小国家の救援に行ってもらいたい」

 ワンが空間に手を滑らせると、いくつかの資料が拡大されて前面に出された。

「凡庸な傭兵が闇市で購入したキャバリアがオブリビオンマシンで、乗った瞬間に洗脳された。そんで流れ者やはぐれ者を洗脳して集め、周辺の小国家を襲撃、略奪を繰り返し組織を強大化していった……それが『デモン』だ。そいつらは今、小国家の最終防衛ラインまで侵攻している。よし、こいつを見てくれ」

 表示されたのは二機の兵器と、一機のキャバリアだ。
 そのうちの一機に視線が向けられる。車輪のついた二足歩行のキャバリアもどきである。

「『デモン』の機体は頭を除き、数が頼りのキャバリアもどき。だが高度に統率され、戦術的に動くから厄介だ。まずはこいつ、前衛のロードランナー。キャバリアのアンダーフレームを武装化した機体で、機動力はあるが他の性能は低い。最終防衛ラインに取りついたこいつらを一掃して、小国家側が再編成する時間を稼いでくれ。ただし、敵の支援砲撃に注意してくれよ」

 次の資料に視線が移る。一つ目のような巨大レンズと、ずんぐりとした下半身の機体だ。

「ロードランナーを一掃したら、そのまま敵陣へ進んで逆撃してやれ。次は砲撃部隊のファイアー・ワーカー。レーザー砲とミサイルが脅威だが、接近すれば置物になる。再編した防衛ライン部隊が支援砲撃できるはずだから、必要なら要請するといいぞ」

 最後の資料を見せる。黒い大型ボディに、背部の二本の腕が目立つ多腕型キャバリア。

「こいつが頭のオブリビオンマシンだ。デモンエクスマキナ、背中のアームと腹部のエネルギー砲が武器。パワー、タフネス、スピードに優れる。パイロットの意識は無く説得は難しいから、殺さず戦闘不能にしてくれ。こいつを倒せば他も止まる……つまり解決するってわけだ」

 資料を消すと、手にグリモアのキューブを出現させ、猟兵たちを見る。

「転移すりゃ戦場のど真ん中に出るだろう。連中は猟兵を優先的に狙うから、防衛ラインは後回しにされる。とにかく敵は数が多い、気をつけて行ってくれ」

 グットラック、良き闘争を。


松六
 松六です。クロムキャバリア世界の依頼となります。
 小国家がオブリビオンマシン率いる組織に侵略されているので、救援に向かってください。戦場は障害物のない平野です。

 第一章は集団戦です。
 性能は低いですが数が多く、連携して襲ってきます。さらに敵のレーザー砲撃もくるので、どうにか対処しつつ一掃してください。その間に防衛ラインが再編成されます。

 第二章も集団戦です。
 こちらも性能は低いですが数が多く、バカスカ撃ってきます。弾幕を潜り抜けて接近し、一掃しましょう。なお、要請すれば支援砲撃がきます。やり返してやりましょう。

 第三章はボス戦です。
 シンプルに強い敵ですが、取り巻きなどはいません。猟兵側も支援は無いです。思いっきり倒してやりましょう。

 全章共通して、できる限り殺しはダメです。
 それでは、皆さまの冒険の一助となりますように。
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第1章 集団戦 『ロードランナー』

POW   :    コンバージョン・ウェポン
【各機体ごとに異なる多様な対キャバリア兵器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    モードチェンジ
自身の【汎用性に優れた形態のスタンディングモード】を【膝を下ろして機動力重視のヴィークルモード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
WIZ   :    ハルダウン
レベルm半径内の、自分に気づいていない敵を【身を隠しながら対キャバリア兵器や対人兵器】で攻撃する際、ほぼ必ず狙った部位に命中する。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●群れはイナゴのように
 小国家『アーリア』の最終防衛ラインは、すでに混沌とした状況に陥っていた。『デモン』のロードランナーの大軍が煙幕と粉塵に紛れて食らいつき、敵の支援砲撃が光の雨となって降り注ぐ。

「グリーンチーム通信途絶!」
「我が軍の損害は甚大!」

 耳に入るのは悪い知らせと、爆発と、銃火器の発射音。撃っても撃っても回避され、まるで一個の生き物のようにロードランナーの群れが連携して撃ち返してくる。
 状況は絶望的。反撃の手は無く……ゆえに、命運は猟兵に託された。
秋月・那原
アドリブ、誰とも連携OK

ふ~ん… これが俺の猟兵としての初仕事になるわけだが、俺らの世界はこんな風にオブリビオンに侵攻されてたんだな~っと、傭兵とは違う猟兵視点で戦場を俯瞰して感慨に耽りつつも、傭兵だったころと同じように戦闘開始

アイテムのジャミングユニットで敵センサーを撹乱しつつ、その隙に急速接近して零距離戦車砲ぶっぱを繰り返す。
「あー、楽しっ! この瞬間(零距離戦車砲ぶっぱ)の為に生きてんな俺!」
味方が苦戦してたら程々に支援砲撃すっぞ
逆にやられそうになったら「助けてくれ~!」って遠慮なく広域通信で叫ぶがな!

はてさて、この戦場に、喰いでのあるヤツはいんのかねぇ?


吉岡・紅葉
武装組織『デモン』!いいですねー、ワルそうな匂いが
プンプンしますよ。でも私が来たからにはもう大丈夫!
この桜學府の精鋭、吉岡紅葉にお任せください!!

さあ、いっちょ頑張りますか!愛機くれはカスタムを駆って出撃します。
敵の数が多いですから、一人で何でもやろうとせず、
役割を認識して動きますよ。まずは後列から「春日」による《援護射撃》。
高火力の味方機がトドメの一撃を入れられるように、
うまくタイミングを調整しますよ。
敵の前衛を削れたら、【ハイカラオーバードライブ】を
発動して、前に出ます。ビーム耐久力を向上させて
《推力移動》《切り込み》で接近戦!敵の操縦席を外すように
心がけて、キャバリア刀で攻撃しますよ。



「ふ~ん…これが俺の猟兵としての初仕事になるわけだが、俺らの世界はこんな風にオブリビオンに侵攻されてたんだな~っと」

 秋月・那原(Big Cannon Freak・f30132)は猟兵としての視点で戦場を俯瞰して感慨に耽りつつも、その手は淀みなくキャバリアを操縦していた。愛機find myselfを駆り、傭兵だったころと同じように戦場へと飛び込んだ。

「はてさて、この戦場に、喰いでのあるヤツはいんのかねぇ?」

 スラスターを吹かして突如乱入してきたキャバリアに最初に反応したのはロードランナーである。猟兵の存在を感じとると、踵を返して向かっていく。
 続いてロードランナーが目標を変更したことでわずかに余裕ができた『アーリア』軍が那原に気づく。

「なんだ? 『デモン』どもめ、矛先を変えた?」
「おい、あの機体は? 援軍か? いったいどうなって……」

 混乱する『アーリア』軍に対し、ロードランナーは機械のように乱れることなく行動する。複数の部隊が脚部を折り畳んで屈むと、車輪を展開してスタンディングモードからヴィークルモードへ変形、突撃を開始。
 粉塵を巻き上げ高速で突っ込んでくる敵に、那原も推力を上げてジグザグ機動で接近、コンソールを操作し、スイッチを押す。find myselfに搭載されたジャミングユニットがその機能を解放し敵センサーを攪乱して動きを崩した。
 数合わせゆえの低性能ではジャミングに対抗などできようはずもなく、その隙を逃すような那原ではない。ロードランナーの一機に急速接近しぴたりと側面につき、トリガーオン。ガィン、105mm戦車砲改が零距離で発射されロードランナーの下半身を粉砕した。

「あー、楽しっ! この瞬間(零距離戦車砲ぶっぱ)の為に生きてんな俺!」

 空薬莢を吐き出し次弾が薬室に装填されるのを確認しながら、那原は昂揚に任せて笑う。
 だがモニターが警告音を発し、咄嗟に機体を後方へステップ。先ほどまでいた場所をレーザーが貫き、さらにジャミング影響外にいる敵部隊が武装を構えていた。

「あー……助けてくれ~!」

 これはヤバいな、と判断し遠慮も躊躇もなく広域通信で叫ぶ那原。
 はたして応えたのは、高重力の弾丸。ロードランナーが次々撃ち抜かれていく。

「武装組織『デモン』! いいですねー、ワルそうな匂いがプンプンしますよ。でも私が来たからにはもう大丈夫!」

 幻朧ブラスター「春日」から高重力弾を連射しながら大正風味のキャバリア、くれはカスタムを駆る吉岡・紅葉(ハイカラさんが通り過ぎた後・f22838)が参戦する。

「さあ、いっちょ頑張りますか!」

 紅葉の援護によって数を減らしたロードランナーは一度距離を取るべく後退する。

「助かったよ。悪いね」
「どういたしまして! この桜學府の精鋭、吉岡紅葉にお任せください!!」

 二機のキャバリアが並び立ち、通信を繋いで言葉を交わす。だが敵は悠長に待ちはしない。
 距離をとったロードランナーはスタンディングモードに変形し各々の武装を構えた。ミサイル、ロケット、キャノン、マシンガン……各種武装が火を噴き弾幕を形成して二機へと覆い被さろうとする。
 那原と紅葉は素早くスラスターを起動して左右に分かれて回避。互いに火器を発射しながら敵へと迫る。
 高重力弾が敵を追い立てれば、零距離から砲弾が抉る。
 榴弾が姿勢を崩せば、脚部を的確にライフルで撃ち抜く。
 数が減り、連携が乱れ、ロードランナーは混乱こそせずとも対応が間に合わずにいた。そこへ紅葉は切り込む。

「明るい未来を切り開くため! 私は戦います! ハイカラオーバードライブ!」

 キャバリア刀「天香具山」を抜刀し、超常の力でもみじカスタムを強化し前へ。
 接近を阻もうとレーザー砲による支援砲撃が次々とくるが、紙一重で回避し、時には向上した耐久力で無理矢理受けて進む。
 水平に振られる刀がロードランナーの脚部をするりと切断し、コックピットを避けて武装や動力を斬り落とす。流れるようにキャバリアが動き、さながら舞のように近場の敵を斬り、無力化した。
 ヒュン、と残心をとり、納刀する紅葉。残弾を確認し、装填する那原。
 一息ついた二人は、手早く準備を整え、次の敵へ向かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シーミャ・ルザリーニ
任務内容
『デモン』悪魔の名を関する武装組織。
前衛のロードランナーの撃破。
ダー……殲滅します。

敵機、アンダーフレーム改造機。脅威度低。
ディアボロの出撃は不要と判断。
シーだけで、やります。

第一目標、敵機機動力の低下。
脚部構造より、関節部への攻撃が有効と判断。
遮蔽物へ隠れながらの、定点射撃。
他の猟兵がいる場合は、盾としての利用を推奨。
味方後方より【援護射撃】

レーザー砲撃の兆候を感知時、他敵機を射線上に誘導。
他、敵機残骸の装甲を一時的に盾代わりに使用。


リジューム・レコーズ
アーリア軍へ、支援を開始します
行くよ、ディナ

速力とフットワークの軽さを活かし敵群側面へ迂回
横から戦力を削ぎ落としてやる!
イグゼクターとマンティコアのプラズマキャノンを無作為に撃ち込み陣形を撹乱
迎撃体勢を取らせないまま接近してアンカークローとマンティコアを突き刺しパワーオブザ・シールを起動
敵機を捕らえた状態でフルブースト
戦場を駆け抜け引き摺り回したり遠心力を掛け振り回して他の敵機と衝突させます
ズタズタになった頃にはエネルギーを吸収しきっているでしょう
また動き続けて長距離砲撃や高威力の攻撃に曝されないようにします
低威力の攻撃はEMフィールドで遮断
命中精度の高い攻撃はブレイクドライバーで弾きます



 敵の目が逸れているうちに急ぎ再編成を進める『アーリア』軍だが、猟兵の活躍には戦慄せざるを得ない。
 そして、一人のキャバリアパイロットがふとこぼす。

「噂に聞いたことがある」
「知っているのか、ブルーリーダー!」
「猟兵という一騎当千の凄腕の傭兵がいると……ただの噂だと思っていたんだがな」

 だが、味方と判断していいかはわからない、と。そう締めくくられ、どうするべきか判断に詰まる。
 そこへ、通信が入った。

「アーリア軍へ、支援を開始します」
「……どうやら、味方をしてくれるらしい。よし、急ぎ再編するんだ!」

 希望を目にして『アーリア』軍は士気が上がる。
 望遠カメラで確認していたリジューム・レコーズ(RS02・f23631)は、意識を『デモン』へと戻す。

「行くよ、ディナ」

 自らを包むオブリビオンマシン、アークレイズ・ディナの名を呼び、出力を増す。EP-Bストームルーラーの爆発的推進力を活かし、敵軍の側面へと回り込むべく飛ぶ。
 そして、その眼下。粉塵、爆風に煽られながら冷徹に見据える少女が一人。

「任務内容『デモン』悪魔の名を関する武装組織。前衛のロードランナーの撃破」

 携える自動小銃に初弾が装填されていることを確認、任務内容を復唱、構える。

「ダー……殲滅します」

 シーミャ・ルザリーニ(首輪付き・f31904)は、感情の見えない瞳で戦場を分析する。数多の兵器と破壊が渦巻く戦場に生身でいるという異常。キャバリアより劣るロードランナーといえど、生身の兵士で相手取るものでは本来ない。

「敵機、アンダーフレーム改造機。脅威度低。ディアボロの出撃は不要と判断。シーだけで、やります」

 しかし、彼女はやれると判断を下し。一度、顔を上げて後方を見た。
 流星のように低空を飛翔する、アークレイズ・ディナがいた。

「横から戦力を削ぎ落としてやる!」

 搭乗者に憎悪を齎す機体の影響なのか、感情を剥き出しにしてデュアルアサルトライフルを連射し、テールアンカーのプラズマキャノンを乱射して爆撃する。まるで破壊を振りまく竜のように光弾が炸裂し敵の陣形をかき乱す。撃ち落すべく放たれる攻撃を加速することで振り切った。

「第一目標、敵機機動力の低下」

 そうして敵の意識が空へ逸れたのを好機に、シーニャが走る。爆発で生まれたクレーターに潜り込み、CP-626 [Жнец]を構える。

「脚部構造より、関節部への攻撃が有効と判断」

 脚の関節を狙って、精密な定点射撃。戦術的有利を満たすことで超常が発揮され、自動小銃の威力と命中率が飛躍的に強化。ロードランナーの膝を破壊するという結果を生む。
 シーニャは転倒して停止したロードランナーに駆け寄り、新たな遮蔽物として利用する。これによりレーザー砲撃も阻みつつ、次の敵を仕留めていく。
 だが、何機も破壊すれば目に付くというもの。獲物を狙う己が、別の獲物に狙われていることもある。シーニャの後方、残骸に紛れたロードランナーが彼女に狙いを定め、放とうといた刹那。

「邪魔を」

 ブースターユニットを切り離したリジュームが、勢いのまま飛びかかる。さながら大鷲か飛竜のように肩部のアンカークローとテールアンカーがロードランナーに食い込み、力を起動する。

「するからッ!」

 食らいつく爪がスパイクに変形し、抜けなくなる。さらにエネルギーを吸収し始めた。

「出力最大!」

 リジュームはブーストを最大にして捕らえたロードランナーを引き摺り回し、振り回し、別の敵に衝突させる。
 エネルギーを吸い尽くしたり、ズタズタになれば放り出し、別の敵に襲い掛かる。
 ロードランナーも各種武装を撃ちまくり、支援砲撃も撃墜しようと放たれるが、高速で動きまわって避け、マシンガン等はEMフィールドで防ぎ、直撃弾はRXブレイクドライバーで弾く。
 必死に抵抗するロードランナーは狼に襲われる羊のようにリジュームに食われていき、散ろうすればシーニャが狙い撃ち、猟犬のように狩場へと叩き戻す。
 もはやどちらが悪魔なのか。追い込まれたロードランナーは次々に駆逐されていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アダム・レイン
【POW】
「なぜか恐怖より怒りが勝っているよ。アーリアの状況が滅びた僕の故郷に似てるからかな…だったら何としても止めないと…!」

最初は敵の密集した場所目掛けてQuake strike。周辺の地形を破壊しつつ攻撃。次に敵達が崩れた地面に足を取られたり、空いた穴にはまったりしたらその隙に【レーザー射撃】やTyrannusによる【投擲】の攻撃で積極的に攻める。なお、敵の遠距離攻撃は回避したり、【オーラ防御】でガード

「こいつはオブリビオンマシンですが、僕は猟兵です。安心してください。」

ゲドン・ザウラーが周りの人達から敵と間違われたり、不安を与えたりしないようフォローも入れる

※アドリブ&連携OK


ゼクス・クローム
デモン、ね。なら、奴らに本当の『悪魔』というものを見せてやろうか。行けるだろ、相棒。
『ケヒヒヒ!! 俺とお前なら楽勝だ! 本命をいただく前の前菜がわりにしてやらぁ!!』
頼りになるよ。

とはいえ、無策に飛び込むのは無謀。情報収集で常に敵の位置を把握しつつ、シャドウチェインで捕縛して鎧砕きで足をもぐよ。

「ヹリアル、右斜めに敵機三人。更に奥から来てるから足を崩して盾にしよう」
『OK!! おぉらよ!!』

障害物に隠れてる敵は指定UCで障害物ごと影で喰らって、シャドウチェインで捕縛しつつ、装甲と意識を捕食させるよ。

「わかってると思うけど、食うのはキャバリアだけだ」
『わぁってるよ! より取り見取りだぜぇえ!』


ルヴトー・シフトマン
天狼で出ます
……嫌な気分ですね
同じ荒くれ者の集団なのに、機狼衆とは全然違う
誇りも矜持も無ければ、守るべきものすら無い
そんな連中には、敗けられない

──よし、未来にズレた
隠れるのが多少得意なようだけど、俺相手には意味が無い
何せ2秒先の未来を視て、行動を【見切り】、潰せるから
だからこうして俺がプレッシャーを放つだけで…『下手に動けば潰される』と思わせられる
それが俺の、『重圧』だ

<烈震砕牙>を長柄にして戦う
【ダッシュ】で接近して振り回し、重い一撃で【鎧砕き】
武装と脚、ブースターを重点的に破壊して無力化
出来るだけ殺しません
これは守るための戦い…死は少ない方が良い
…いや、俺が甘いだけなのかもしれないけど


ルイン・トゥーガン
なんだい、また負け戦かい!
ったく、たまには勝ち馬に乗りたいもんだねっ!
こうなったら、またアタシらで頑張って勝って報酬強請るしかないね!

アンダーフレームだけのキャバリアもどきがっ!
クソッ、出来るだけ殺すなって余計な注文を……雑魚だけあって下手に撃つと死んじまうじゃないかい
ふんっ、だが武装組織『デモン』とか言っても本当の不正規戦は知らないようだね
【ゲリラ戦】の恐ろしさを教育してあげるよ!
対キャバリアバズーカや地雷等を装備したゲリラ部隊を呼んで遅延戦闘をさせるさね、まぁゲリラ部隊で倒せるならそのまま倒していいがね
ゲリラ部隊が足止めしてる間にビームアサルトライフルで脚や武装を撃ち抜いていくよ!


星野・空
久遠寺先輩と一緒に
アドリブ〇、苦戦描写〇

*キャバリア搭乗で戦います。

これが私の初デビュー...。
いきなり実戦で上手く戦えるかしら...?
でも、どんなことも最初の経験が大事っていうから、全力で頑張らなくちゃ...!

キャバリアに乗りながら…。
上手く魔力で機体を制御しながら、戦います。初めての操縦兼実戦だから、きっと危なっかしい操縦になっちゃうと思うけど、上手く【空中浮遊】や【なぎはらい】で対処。
回避が無理な場合は、先輩に守って貰っちゃうね...。

【高速詠唱】【全力魔法】を使いながら、UC使用。相手へ魔法の弾丸を繰り出しながら攻撃して一網打尽にします。

なんとなく実戦がわかったかも
上手く戦えたなぁ?


久遠寺・遥翔
ソラ(星野・空)と参加
アドリブ歓迎

敵は大したことない相手だが数は脅威だ。
と言っても既に友軍の活躍で半壊状態。
訓練にはちょうどいい相手だ。やれるな?

そう言いながらも一切の油断なく、敵集団を見据える
衛星に捕捉されない程度の低空を浮遊し、戦場を俯瞰
【第六感】【視力】による心眼で敵の攻撃を【見切り】最低限の動きで避け
ソラの方に向いた攻撃で彼女の手に余るものを焔による【オーラ防御】で【かばう】
ソラにある程度キャバリア戦闘を教えつつ基本は彼女に任せ援護する形でUCによる【範囲攻撃】を繰り出す
彼女が戦うことを選んだのなら俺はそれを支えるだけだ
ところで敵は有人機かな?
なら殺さないように倒す術を教え、実践しよう


カグヤ・アルトニウス
アドリブ、連携歓迎

「武装組織」ですか…
また、クロムキャバリアでは珍しい軍事形態ですが…戦う気なら止めるまでですね

(行動:POW)
UC:主に戦術予報で防御力重視

超低空をダイダロスで敵群側面に滑る様に回り込み、ダイダロス搭載の多連装ロケットによる【範囲攻撃】+【態勢を崩す】で足止めを狙います
そして、その隙に捕捉出来た敵機背後至近にトゥインクル・スターのゲートを開き、そこからのビームカノンの【部位破壊】で兵装・脚部を狙って戦闘力を奪います

攻撃に対しては【ジャミング】で誘導兵器を無力化しつつ、【念動力】+【オーラ防御】で強化したアブソリュート・ウォールの障壁と飛行機動による速度差で何とかします


渚波・レンカ
「なんで僕がオブリビオンと戦わなきゃいけないんだ……他に猟兵やキャバリアに乗れる人がいるなら、僕が乗らなくたって……」

司令部『レンカ……来るわよ。集中して!』

装備は現地で調達します(支給品等)
EPレンジエクステンダーを取り付けたRSロングレンジライフルを装備。予備としてBXSビームダガーやBSキャバリアライフルも所持。
EPミラージュユニットで身を隠しながらEPレーダーユニットで索敵し、瞬間思考力で有利な位置がどこか考えて狙撃します。

「なんだ、この感覚……(無自覚にUC発動)」
「敵の動きがわかる……?」「当たれっ!」

弾薬が切れた場合はEP弾薬カートリッジで補充します。


槐・白羅
武装組織か
恐ろしいな
だがこういう輩に殲滅手段を持たねば国を持つこと等夢だろう

それに相応にため込んでるだろうからな

さてモルスよ
乗り手はダメだがあの機体に死を与えよう
UC発動
高速で飛来
【空中戦・受け流し・殺気】
敵の砲弾は空中を飛び回りつつ剣で受け流すぞ
常に殺気を放ち可能な限り怯ませ
【属性攻撃・弾幕】
プラズマライフルで高熱の熱線を驟雨の如くばら撒くぞ
メインとして足を狙い破壊して行動不能に追い込む
後は接近して
【滑空・貫通攻撃・重量攻撃・呪詛】
飛びながら一気に接近して剣での斬撃をお見舞い
重量をかけ切り裂きつつ行動不能の為の呪詛を仕込

戦闘全般を通して常にコックピットは把握して不殺徹底

死神に悪魔は踊るってね



 猟兵の活躍によりロードランナーの軍団は数を減らしつつあるが、それでも広い戦場の全てをカバーはできない。また、防衛ラインの再編はまだ少しの時間が必要だ。
 敵の残存部隊が纏まり、再び攻勢をかけようとする。
 そこへ、阻もうと立ち塞がるキャバリアが一機。

「なぜか恐怖より怒りが勝っているよ。アーリアの状況が滅びた僕の故郷に似てるからかな…だったら何としても止めないと…!」

 アダム・レイン(ダイナソーライダー・f30865)と、乗機のオブリビオンマシン、ゲドン・ザウラー。
 普段は内気で臆病な彼は、オブリビオンマシンの軍勢によって滅びた故郷と『アーリア』の状況を重ね、怒りを胸に宿す。ゲドン・ザウラーが荒々しく尾を地面に叩きつけ、前傾姿勢になり敵の軍勢を睨む。
 ロードランナーは道阻む敵を排除しようと各種火器を展開、発射。レーザー砲撃による支援も加わり、砲弾光線が雨霰と降り注ぎ土を巻き上げ戦場を荒らす。
 
「叩き潰す…」

 周辺を包む弾幕砲火をオーラの盾で突き破り、アダムがゲドン・ザウラーを突撃させる。疾走する機体を狙い砲撃が放たれるが、それを跳躍して回避、敵の軍勢に飛び込み。

「Quake strike!」

 背中から急降下、殺さぬよう直撃は狙わず、大地に激突。爆発にも似た衝撃が周囲に波及し、地面がひび割れ砕け破壊される。地震のような振動に敵は動くことが出来ず、壊れた地形に足がはまる機体も出た。
 隊列が乱れ連携どころか動くこともままならない敵に、アダムは復帰を許さず仕掛ける。ゲドン・ザウラーが漆黒の斧Tyrannusを振り回し至近の敵の脚部を破壊、勢いのまま投擲して数機を行動不能にし、レーザー射撃で武装を貫き攻め続ける。
 果敢に攻めるアダムだが、それでも数に勝るロードランナーは少々の犠牲で復帰し反撃しようと火器を構えて。

「ヹリアル!」

 影が襲い掛かり、装甲と火器、意識を捕食した。
 アダムが振り向けば、影を引き戻すキャバリアが一機。

「無事かい?」
「助かりました。こいつはオブリビオンマシンですが、僕は猟兵です。安心してください」

 ゼクス・クローム(廃棄者・f30264)からの通信にアダムは応える。自らの機体の異常性に自覚があるために、念のためフォローをしておく。ゼクスは了解、とだけ返し、戦いに戻る。ロードランナーはまだそこら中にいるのだ。

「デモン、ね。なら、奴らに本当の『悪魔』というものを見せてやろうか。行けるだろ、相棒」
『ケヒヒヒ!! 俺とお前なら楽勝だ! 本命をいただく前の前菜がわりにしてやらぁ!!』

 相棒たる乗機ヹリアルに語りかければ、悪魔のように笑う甲高い声が返ってくる。頼りになるよ、と獰猛に笑い、一人と一機は襲い掛かる。
 影から作り出される鎖RXSシャドウチェインを掴んで振り回し、群がる敵を吹き飛ばす。大雑把に暴力的になぎ払いながら、意識は常に周りの敵の位置、動きを把握し対応する。

「ヹリアル、右斜めに敵機三人。更に奥から来てるから足を崩して盾にしよう」
『OK!! おぉらよ!!』

 攻撃を機体を逸らして回避し、地面を踏みつけると自機の影からシャドウチェインが発生、一瞬で伸びて三機を捕縛、脚部を砕く。ロードランナーが倒れ、後続が一時的に足を止める。

「喰らい尽くせ」
『シャァア!』

 ユーベルコード、ナイトメア・グラトニーによって影が蠢き暴食せんと顎を開く。盾にした三機、後続の部隊を纏めて捕食し、軋み、砕け、割れ、咀嚼する異様な音が響いた。

「わかってると思うけど、食うのはキャバリアだけだ」
『わぁってるよ! より取り見取りだぜぇえ!』
 
 恐怖と不快が沸きあがる悪魔のような笑い声をヹリアルが上げ、影はぺ、と食っていない部分を吐く。装甲と意識を捕食された敵は地面に転がり、ゼクスとヹリアルは無力化した相手に目を向けることなく、次の獲物を襲う。
 一方で正面から軍勢を裂かれることになったロードランナー軍団は、固まった状態は危険と判断したのか、川が小さな支流に分かれるように多数の小部隊を編成して拡散、侵略を開始する。
 猟兵の個による対応を飽和させるために薄く広く散っていく敵部隊。だが、そんな浅知恵に対応してみせるのが、猟兵だ。

「……嫌な気分ですね。同じ荒くれ者の集団なのに、機狼衆とは全然違う」

 ツギハギのような印象を受ける量産型キャバリアWF-003 VTSD<天狼>を駆るルヴトー・シフトマン(ズレた時の中で・f31792)は、迫る敵を見据えて断じた。
 誇りも矜持も無ければ、守るべきものすら無い。オブリビオンマシンに率いられ、ただ貪り滅ぼすだけの集団。

「そんな連中には、敗けられない」

 気高き狼の遠吠えのように、機体のエンジンが唸る。ヒートハチェットWF-887 RXS<烈震砕牙>を抜き、変形して長柄にすると、エネルギーを注がれ刀身が赤熱し陽炎が表れる。アクセルを踏み込み、天狼が疾走。徐々に距離を詰める。

「──よし、未来にズレた」

 レーザー砲撃を避け、続くミサイルを見切って避け、2秒先の未来を視て知った、隠れた敵からの狙撃を避ける。
 2秒先の未来を視るルヴトーに、不意打ちはまず当たらない。敵の行動を見切り、居場所を知り、先じて対応することができるのだ。

「だからこうして俺がプレッシャーを放つだけで…『下手に動けば潰される』と思わせられる。それが俺の、『重圧』だ」

 超常の力を加味したプレッシャーが、機械のように淀みなく動くロードランナーの動きを鈍らせる。機動力が長所の機体が、速さを殺され動きを止めればどうなるか。
 烈震砕牙が振るわれ赤熱した重い一撃が脚部を砕き、返しの刃で武装とブースターを溶断されることとなる。
 ルヴトーは天狼を疾走させながら武器を振り回し、近場の敵を無力化していく。

「これは守るための戦い…死は少ない方が良い…いや、俺が甘いだけなのかもしれないけど」

 だとしても、決めたならばやり遂げる。天狼は次の獲物へ駆け出した。
 そして、別の地点ではルイン・トゥーガン(B級戦犯指定逃亡者・f29918)がクロムキャバリアのアマランサス・マリーネを操り対応に当たっていた。

「なんだい、また負け戦かい! ったく、たまには勝ち馬に乗りたいもんだねっ!」

 何度目かもわからない不利な状況への参戦。猟兵とはそうゆうものであるとはいえ、時には勝ち戦が無いものか。不機嫌になりつつも操縦は正確で、扱いの難しい機体を手足のように動かす。

「こうなったら、またアタシらで頑張って勝って報酬強請るしかないね!」

 財布の中身を毟ってやる、と決意して、敵部隊を足止めすべく、先頭の鼻先を掠めるようにBSビームアサルトライフルを撃った。
 目論見通りに急減速したロードランナーは、ルインを認識すると標的と定め、武装を展開して突撃する。

「アンダーフレームだけのキャバリアもどきがっ!」

 マシンガンの弾幕を潜り抜け、フェイントを織り交ぜてレーザー砲撃を回避。地上を滑るようにスラスターを使い高速で飛ぶ。

「クソッ、出来るだけ殺すなって余計な注文を……雑魚だけあって下手に撃つと死んじまうじゃないかい」

 ロードランナーは数合わせの機体。アンダーフレームしかないために装甲は薄く、今の武装で闇雲に撃てば配慮しても丸ごと破壊しかねない。
 必ず、ではなく出来るだけ、というのはその辺りの事情もあってのことだが、困難なことに違いは無い。

「ふんっ、だが武装組織『デモン』とか言っても本当の不正規戦は知らないようだね。【ゲリラ戦】の恐ろしさを教育してあげるよ!」

 ニヤリ、とルインが笑みを浮かべる。彼女はただ避けていたのではない……誘導していたのだ。
 ロードランナーの一機の脚部が突如爆発する。片足を損傷し姿勢を崩した敵に、アマランサス・マリーネがビームアサルトライフルを向けて脚や武装を精確に撃ち抜く。
 一機、また一機と脚が地面ごと吹き飛び、あるいは飛来した弾頭で武装が損傷する。そうして動きが鈍った時に、ルインが無力化する。
 原因はルインが召喚した、対キャバリアバズーカや地雷等を装備したゲリラ部隊によるものだ。遅延戦闘による足止めがメインだが、場合によってはそのまま撃破、無力化も行った。

「はん、アタシは生き残る為にどんな手だって使うんだよ」

 敵部隊を無力化したルインは、一度周囲を索敵した後、他の部隊を片付けるために次へ向かった。
 現状、戦闘がもっとも激しいのは中央とその周辺であり、当然、多くの目はそちらに向けられる。だからこそ、意識の隙を突こうと一部のロードランナーが戦場の外縁から侵攻する。

「これが私の初デビュー...。いきなり実戦で上手く戦えるかしら...? でも、どんなことも最初の経験が大事っていうから、全力で頑張らなくちゃ...!」

 それを阻むために、二機のキャバリアが低空飛行から華麗に舞い降り……いや、一機はふらふらと危なっかしい飛び方である。星野・空(アイユーブの血の一滴・f28884)、サイキックキャバリアのズルフィカールに乗る初の実戦操縦、つまり新兵である。
 ふらつく彼女の前にかばうように空に浮くのは、クロムキャバリアのイグニシオンを操縦する久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)だ。

「敵は大したことない相手だが数は脅威だ。と言っても既に友軍の活躍で半壊状態。訓練にはちょうどいい相手だ。やれるな?」
「は、はい…!」

 今回は指導とカバーのための参戦である。一切の油断無く敵集団を見据え、周囲を俯瞰できる位置をとる。また、殲禍炎剣に狙われないよう気を配る。

「魔力で機体を制御しながら……」

 空は慎重に魔力を機体に流し、揺れながらも空中に浮いた状態を維持する。続けて詠唱を行おうとするが、おとなしく受けも待ちもするような敵ではない。
 ロードランナーは対キャバリア兵装を展開し、次々と発射。撃ち落しにかかる。
 慌てて空は回避に移る。必要以上に大きく動いてしまうが、地上からの対空射撃をどうにか避けきるも続いてレーザー砲撃が死角から伸び、彼女はそれに気づかない。

「戦場では止まらないこと。動き続けて、狙いを定めさせないようにするんだ」

 それを、遥翔の黒い炎が盾となり防ぐ。

「攻撃する時は、相手の動きを止めてから本命の一撃をいれるんだ。今回は有人機が相手だ、殺さないように倒す術を教えよう。行け、イグナイト・セイバーッ!」

 イグニシオンが手にする焔黒剣が超常により複製され94本が生み出される。それを見たロードランナーはヴィークルモードに変形し、高速移動で回避と反撃を狙う。土を巻き上げながら車輪を回し、ジグザグ機動を取るが、念力によって操作される焔黒剣数本が動きを制限するように周囲に突き刺さり、ロードランナーは急ブレーキをかける。
 そして、動きが止まったところを狙い、二本の剣が脚部を切断。続けて放たれた剣が武装を貫き、縫い留めた。

「こんなところか。さあ、やってみるんだ」
「やってみる……!」

 実践を見た空は、深呼吸して整えると精度よりも速さを重視して高速で詠唱を開始。全力の魔法を展開する。先ほどと同じように狙われるが、レーザー砲撃は遥翔が防ぎ、地上からの攻撃は飛び回って避ける。
 回避しきった瞬間に、完成した魔法ミゼリコルディア・スパーダを放つ。複雑な幾何学模様を描いて飛翔する多数の魔法剣が、敵を包囲して動きを制限し、脚や武装を撃ち抜いて見事に無力化した。

「なんとなく実戦がわかったかも。上手く戦えたなぁ?」
「ああ、上出来だ」

 ふぅ、と一息つく空を、遥翔が褒める。初めてにしては充分だろう、と。
 そうして大半の敵部隊が駆逐されていき、それでも突き進む最後の部隊を猟兵がついに捕捉する。

「「武装組織」ですか…また、クロムキャバリアでは珍しい軍事形態ですが…戦う気なら止めるまでですね」

 汎用フライトユニット”ダイダロス”で超低空を飛ぶサイキックキャバリア、ホワイト・レクイエムに搭乗するカグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)は、巧みな操縦で敵部隊の側面に滑るように回り込むと、ダイダロスに搭載した多連装ロケットのスイッチを押す。空気の抜けるような音が連続して流れ、放たれたロケット弾が次々とロードランナーの周りに着弾、爆発を起こし、突然の奇襲に態勢を崩していく。
 追撃に敵機背後の至近に”トゥインクル・スター”機動兵装システムでゲートを開き、ビームカノンで兵装と脚部を狙い撃ちして無力化する。

『レーザー砲撃、来ます』
「おっと、危ないですね」

 サルのぬいぐるみ型汎用ユニットGOKUによる戦術予報および警告で、敵の支援砲撃を回避。多数の光線を加速することで振り切る。
 その間に無事なロードランナーが復帰し、反撃の対空射撃を撃ちまくる。
 しかし、飛来するミサイルをジャミングで無力化し、マシンガンやキャノン砲は”アブソリュート・ウォール”近接防御デバイスによる障壁を念動力とオーラで強化して弾き、受け流す。
 頭上を取られた地上兵器は脆いもの。旋回して多連装ロケットを装填したカグヤは、再び爆撃を開始する。
 空中からの対地攻撃で追われるロードランナーを、遠方から狙うキャバリアと猟兵がいた。

「なんで僕がオブリビオンと戦わなきゃいけないんだ……他に猟兵やキャバリアに乗れる人がいるなら、僕が乗らなくたって……」

 ジャイアントキャバリア『汎用巨人型決戦機兵クリューエリオン序号機』に搭乗して、文句を零す渚波・レンカ(クリューエリオン序号機・Cruel Angel・f32002)。
 それをたしなめるように司令部から通信が入る。

『レンカ……来るわよ。集中して!』

 視線を上げれば、漏れた数機がこちらへと流れてきていた。緊張から無意識に操縦桿を握りしめ、レンカは機体を操る。
 支給品や借り物、現地で調達した装備を構える。EPミラージュユニットで身を隠し、EPレーダーユニットで索敵して敵の位置を把握、瞬間思考力で情報を処理し有利な位置を考え、狙撃態勢に入る。

「なんだ、この感覚……」

 EPレンジエクステンダーを取り付けたRSロングレンジライフルで狙いを定めるのだが、まさに手に取るようにロードランナーの軌道が把握できた。風向き、湿度、弾道……どう撃てば、当たるのかすら。

「敵の動きがわかる……?」

 レンカは戸惑うが、迷っている暇が無いことも事実。標的を照準の中央に収め、スイッチ。

「当たれっ!」

 大気の壁を裂いて弾丸が飛び、ロードランナーの脚部に食らいつくとそのまま貫く。バランスを崩して倒れる敵、狙いを修正して無力化するために武装や残りの脚を破壊する。
 レンカに気づいた残存機体が、真っすぐに向かってくるが、EP弾薬カートリッジで再装填を終えた彼女は、先ほどと同様に狙撃するのだった。
 爆撃と狙撃により二方向から追い詰められた残存部隊。そこへトドメを刺しにキャバリアが現れる。 

「武装組織か、恐ろしいな」

 槐・白羅(白雷・f30750)とオブリビオンマシンの冥導神機『モルス』だ。

「だがこういう輩に殲滅手段を持たねば国を持つこと等夢だろう。それに相応にため込んでるだろうからな」

 己の国を持つことを夢見る彼にとって、この戦場はチャンスの一つだ。相応にやる気も出る。

「さてモルスよ、乗り手はダメだがあの機体に死を与えよう」

 出力を増すことで応えるモルスは、乗り手の意思のままに空を蹴り飛ぶ。さらにユーベルコード四門開門。黄金のオーラを纏い、潜在能力を解放して超高速機動を開始。
 ロードランナーは必死に撃つが容易く振り切られ、運よく当たるコースになっても剣で受け流される。
 反撃のBSプラズマライフル『黄金の矢R』を驟雨の如くばら撒き、高熱の熱線が脚部を溶かし破壊して行動不能に追い込む。
 そうなればもはやどうしようもない。白羅は一気に接近、RXキャバリアソード『死の運命』を振るい、重量を乗せた一撃で脚部で武装を切断。さらに呪詛で動けなくする。
 あっという間に全機が無力化された。

「死神に悪魔は踊るってね」

 戦場には動けるロードランナーは一機も存在せず、すべてが無力化された。
 一部始終を見ていた『アーリア』軍は言葉も出ず、慄くばかりだ。

「凄まじいな」
「報告! 防衛ラインの再編、完了しました!」

 総隊長はよし、と頷くと、猟兵に通信を繋ぎ始めた。
 さあ、逆撃のターンだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『HT908T『ファイアー・ワーカー』』

POW   :    デンジャー・アイ
【一時的に出力を過剰供給すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【頭部搭載型追尾式レーザーキャノン砲】で攻撃する。
SPD   :    スクラム・ブラスト・プロトコル
【敵に飽和砲撃戦を仕掛ける同型機】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[敵に飽和砲撃戦を仕掛ける同型機]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    ダガーミサイル
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【飛翔剣型炸裂弾頭弾】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●光線矢の如く
 ロードランナーを殲滅したことで、『デモン』は勢いを削ぐどころか失うこととなった。だが、このままでは首魁のオブリビオンマシンは逃走し、新たな勢力を築くかもしれない。
 それをさせないために、殲滅した勢いに乗って今すぐ攻める必要がある。

「だが、我々『アーリア』には攻勢に出るだけの余裕も力もない。申し訳ないが、貴方たちにお願いする他ないのです」

 防衛ラインの総隊長は猟兵に通信を繋ぎ、そう告げる。

「どうにか、支援砲撃を行うことはできます。必要があれば要請を。それと、多少ですが補給もできます。どうか、『アーリア』を救ってください」

 総隊長の懇願を最後に、通信は終了する。
 要請すれば、指定した地点に支援砲撃が行われる。弾薬と燃料は融通してもらえる。準備を終えれば、後は突き進むだけだ。
 今度は、多数のファイアー・ワーカーからなる砲撃部隊を越えねばならない。
秋月・那原
アドリブ、誰とも連携OK

ひとまずアーリアは守れたか。なら後は猟兵による少数精鋭で将の首を獲る…と。
まぁおもしろくなってきたかな? 雑魚が多いがそこはアーリアの支援砲撃に任せるとするかね。

こちとら大砲を積んでても超近距離戦仕様。小回りを利かせて敵陣の中を引っ掻き回すしか能がねぇ。
レーザーキャノンとかミサイルなんてものは接敵されたら使えないもんだろ? たぶんだけど。
零距離戦車砲ぶっぱも一体ずつだとキリがない。俺が囮になるから俺のいるところに支援砲撃を撃ち込んでもらおう。
俺自身はアイテムのEPメガスラスターでなんとか回避するさ。
一度、「俺ごと撃て!」って言ってみたかったんだ。夢がカナイマシタワー♪


リジューム・レコーズ
平野のここじゃ射線が通り易すぎる…
強引に接近を掛ける選択肢もあるのですが、この後の戦闘があるので無駄な損耗はしたくないですね

直線距離なら10秒で喉元に喰い付ける…目眩しさえあれば…
アーリア軍へ支援要請
わたしの直進方向へ2km間隔で4回砲撃を行って下さい
弾は光学兵器減衰効果を持つ重金属雲弾を希望しますが無ければ煙幕弾、それも無ければ榴弾で結構です

後はこちらで対処します
クイック・スペリオルを起動
機動性を引き上げ砲撃に紛れて一気に肉迫します
敵は密集陣形を取っている
飛び込んでブレイクドライバーで叩き伏せて沈黙させます
パイロット保護の為完全破壊は出来ませんが衝撃で気絶させる程度なら問題ないでしょう


吉岡・紅葉
さあ、作戦第二段階に進みましょうかね!次の相手は何です?
キャバリアの補給を済ませたら、すぐに出撃しますよ。

アーリア政府軍の皆さん!私達と一緒に戦ってください!
通信回線を開き、後方にスタンバイしているキャバリア部隊に
《元気》と《情熱》で演説しますよ。
(♪勇ましい軍歌を再生)
【愛国進軍曲】が聞こえますか!?この国を守るために、
力を合わせましょう!
同意した全ての味方に、戦闘力をアップさせる光の軍旗が
与えられます。敵のレーザー射撃もなんのその!
味方の支援砲撃を受けて《推力移動》でフル加速、
「春日」を連射しながらサッと距離を詰め、
《早業》《暗殺》技術で敵機を撫で切りにしていきますよ!



 消費した弾薬と燃料を大急ぎで補給して、次なる相手はファイアー・ワーカーの砲撃軍団。

「ひとまずアーリアは守れたか。なら後は猟兵による少数精鋭で将の首を獲る…と。まぁおもしろくなってきたかな?」

 秋月・那原(Big Cannon Freak・f30132)は手早く機体の状態をチェックし、やり応えが出てきたなと笑う。find myselfは戦車砲を装備したキャバリアだが、戦術の問題で多数相手の遠距離戦は得意とは言えない。支援砲撃に期待することになるだろう。

「平野のここじゃ射線が通り易すぎる…」

 リジューム・レコーズ(RS02・f23631)は敵軍団までの距離を測っていた。障害物のない平野では身を隠すことができない。強引に接近することは可能であるが、損耗が激しくなるだろう。戦いはここで終わりではないのだ、無理はすべきではない。

「直線距離なら10秒で喉元に喰い付ける…目眩しさえあれば…」

 目的の達成のために、リジュームは必要な手段を模索する。

「さあ、作戦第二段階に進みましょうかね! 次の相手は何です?」

 一方、近くにいる吉岡・紅葉(ハイカラさんが通り過ぎた後・f22838)は補給を終えて、出撃準備とは別に、あることを用意していた。
 準備を終えた彼女は『アーリア』軍へ広域通信を開くと、元気よく声を発する。

「アーリア政府軍の皆さん! 私達と一緒に戦ってください!」

 キャバリア部隊のみならず、全ての将兵に、声が届く。
 勇ましい軍歌を再生し、元気を分け与えるように情熱的に演説する。

「【愛国進軍曲】が聞こえますか!? この国を守るために、力を合わせましょう!」

 声を張り上げる彼女の言葉と情熱に、多くの、いや全ての将兵が感化され同意し、歓声にもにた大声が響き渡る。声を上げた者たちに超常で作られた光の軍旗が与えられ、活力を生み力を引き出す。
 テンションが上がって振り切ってる『アーリア』軍へ、タイミングを見計らってリジュームが通信を繋ぐ。

「アーリア軍へ支援要請。わたしの直進方向へ2km間隔で4回砲撃を行って下さい。弾は光学兵器減衰効果を持つ重金属雲弾を希望しますが無ければ煙幕弾、それも無ければ榴弾で結構です」
「煙幕弾ならば用意できる。了解した、任せてくれ」

 力強い返答に、リジュームも感謝を告げると出撃準備を終えて敵の方を見据える。
 三機のキャバリアが足並みを揃え、推進装置へとエネルギーを注ぎ込む。ブレーキ不要、アクセル全開で突っ切るのみ。
 蓄えられる力は限界まで引き絞られた弓矢のよう。今か今かと待つ最中、『アーリア』軍の砲火が響き渡り、find myself、アークレイズ・ディナ、くれはカスタムが前方へと爆ぜるように飛び出す。最大加速、最短距離で、散布された煙幕に身を隠して突撃。
 猛スピードで距離を詰める猟兵をファイアー・ワーカーは阻むべく、多数のレーザー砲撃と無数の飛翔剣型炸裂弾頭弾で迎え撃つ。
 降り注ぎ視界の端をいくつも過ぎる光線、無数の着弾と爆発。それを装甲を、あるいは武器を盾に防ぎ、受け流し、回避し、長い一瞬を駆け抜けて懐へと潜り込む。

「クイック・スペリオルを起動」

 アークレイズ・ディナ、リジュームが一番槍となって肉薄した。
 対物掘削衝角剣槍RXブレイクドライバーを握りしめ、その長大重厚な質量武器を叩きつける。パイロット保護のため完全破壊はしないが、機体は倒れ、意識を失っているだろう。
 ファイアー・ワーカーは鈍足で、密集陣形をとっているものだから避けようがなく、逃げられないならば、ひたすら滅多打ちされるだけである。

「敵のレーザー射撃もなんのその!」

 一歩遅れる形で追いついた紅葉は、幻朧ブラスター「春日」を連射して牽制、距離を詰め、キャバリア刀「天香具山」を抜刀。目にも見えぬ太刀捌きで武装を切断解体して無力化する。離れれば恐ろしい砲撃も、近づけば木偶の坊。後は撫で斬りだ。

「やっぱりキリがない」

 零距離戦車砲発射でファイアー・ワーカーのレーザーキャノンを吹き飛ばした那原は、戦術と機体の仕様から一体ずつ排除していた。が、これでは時間がかかる。
 接敵してしまえば同士討ちを恐れて過剰な火力は使えないとはいえ、消耗は少なくしたい。そう考えて、通信を開く。

「俺が囮になるから、俺のいるところに支援砲撃を撃て」
「なに、大丈夫なのか!?」
「なんとか回避するさ、やってくれ」

 驚きつつも、先の演説効果もあるのだろう、了解、と返事があって『アーリア』軍との通信が終わる。その間にも敵の密集地へ砲撃しながら突き進んでいた。
 彼は着弾予定地点をモニターで確認し、機体に装備したEPメガスラスターとユーベルコード、オーバーブースト・マキシマイザーを発動。全速力で着弾予定地点から距離を取る。ギリギリで範囲外に出た直後、多数の砲弾が先ほどまでいた場所に突き刺さり、炸裂。派手な爆風がファイアー・ワーカーを吹き飛ばし、転がし、戦闘不能に陥らせる。

「一度、「俺ごと撃て!」って言ってみたかったんだ。夢がカナイマシタワー♪」

 上機嫌な那原は気分よく笑みを浮かべるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ゼクス・クローム
「二度とこんな舐めた真似が出来ないように、徹底的に潰そうか」
『あぁ!! 本当の悪魔ってのを見せつけてやんよぉ!!』
頼りになるよ全く。
相手は砲撃が主体。なら【ダッシュ】でかく乱しつつシャドウチェインで捕縛して、振り回して敵へとぶつけるよ。
「二時方角、捕まえてから武器にしよう」
『いいねぇいいねぇ!!』
飛んでくるミサイルも、全方位に影の鎖を伸ばして、指定UCで全部@【スナイパー】で【捕縛】し【捕食】
「ヹリアル、全部喰らっていいよ」
『ギャヒヒヒ!! 全部喰らってやらぁあああ!!』
足場さえ崩せばミサイルの砲撃も防げるかもしれないし、積極的に敵の足場から喰らうようにやってみようかな。


アダム・レイン
【WIZ】
「皆さん、戦いを恐れる事は悪い事ではありません。僕も怖いです。ですが、だからこそ皆さんの気持ちを理解して寄り添う事ができます。皆さん、僕の作戦を聞いていただけますか?」と総隊長達に激励と協力を要請。敵のダガーミサイルに合わせて敵陣へ直線的に砲撃するよう指示。自身もザウラーの【レーザー射撃】で威力を上乗せする

「幾何学模様ならば必ずカーブを描くような軌道になるはず…それなら真正面がガラ空きになる隙があるはずです。」

砲撃によって敵の隊列が怯んだら【瞬間思考力】とアドバンテージ・アンサーを利用して敵の攻撃の隙間を計算し、一気にザウラーで接近。スピア・テイルやTyrannusを使って近接攻撃



「二度とこんな舐めた真似が出来ないように、徹底的に潰そうか」
『あぁ!! 本当の悪魔ってのを見せつけてやんよぉ!!』

 頼りになるよ全く。ゼクス・クローム(廃棄者・f30264)は呆れたように呟くが、彼女の口が描くのは好戦的な笑み。乗機にして相棒のヹリアルも興奮気味に牙を剥く。
 その横で、アダム・レイン(ダイナソーライダー・f30865)が『アーリア』軍へ通信を繋いでいた。

「皆さん、戦いを恐れる事は悪い事ではありません。僕も怖いです。ですが、だからこそ皆さんの気持ちを理解して寄り添う事ができます。皆さん、僕の作戦を聞いていただけますか?」
「もちろんです。聞かせてください」

 総隊長達に作戦を伝えて通信を終えると、アダムも乗機ゲドン・ザウラーの中で呼吸を整える。
 二機のオブリビオンマシンが平野に立ち、遠くのファイアー・ワーカーを睨みつけ、今にも飛び出さんばかりに禍々しい敵意を放つ。搭乗する二人の猟兵もそれを止めることはなく、飢えた獣の鎖を手放すようにアクセルを踏み込んだ。
 ズドン、と砲弾のように二機が地を蹴り跳ぶように走り出す。数歩で高速まで加速し姿勢を低くして肉食獣の如く駆ける。
 距離を詰めてくる二機に対し、ファイアー・ワーカーは胴体各部に内蔵しているダガーミサイルを大量に発射。複雑な幾何学模様を描き飛翔する。

「幾何学模様ならば必ずカーブを描くような軌道になるはず…それなら真正面がガラ空きになる隙があるはずです」

 アダムの狙い通り、複雑な軌道はいずれも曲線を描く部分がある。機械のように統制された敵は、一糸乱れず同時に放った。だからこそ、隙が生じるのも同じタイミングになる。

「今です!」
「撃てッー!」

 彼の合図に従い、『アーリア』軍が支援砲撃を行う。敵陣目掛け直線的に放たれた砲弾に、アダムも合わせてゲドン・ザウラーからレーザーを照射。
 数発がミサイルと相殺されるが、大半は通り抜けて敵陣真っ只中に着弾。連続する爆発音が響き混乱に陥れる。
 その隙に二機は最大まで加速。突如速度が上がったためにミサイルは目標を見失い地面に激突していく。

「二時方角、捕まえてから武器にしよう」
『いいねぇいいねぇ!!』

 ナイトメア・グラトニーで生み出した影で直撃コースのミサイルを捕食していたゼクスは、通り過ぎる弾頭に注目しヹリアルに提案し、相棒は乗ってシャドウチェインを振るう。
 数発のダガーミサイルを捕縛すると鎖ごと振り回し、混乱するファイアー・ワーカーへ投げ返す。
 まさか投げ返されると思わない敵は混乱を深め、爆発に揺さぶられ態勢を整えることができず。その間に接近を果たしていた二機が絶好の好機と食らいつく。
 
「ヹリアル、全部喰らっていいよ」
『ギャヒヒヒ!! 全部喰らってやらぁあああ!!』
「ここだ、薙ぎ払え!」

 ゼクスの許可を得てヹリアルが足場ごと脚部を影が食らい、シャドウチェインを振り回して砲口を破壊し、あるいは捕縛して投げ飛ばす。
 一瞬で戦術的に有利な位置取りを見出したアダムがゲドン・ザウラーを飛び込ませ、漆黒の斧でファイアー・ワーカーの首を叩き割り、尻尾をしならせて鞭のように弾き、時に槍のように貫く。
 懐に入られた時点で敵に勝ち目は無く、後はただ蹂躙されるのみだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ルイン・トゥーガン
ふん、ロードランナーに続いてまたそういうのかい
所詮は武装組織だね。数だけの行き当たりばったりに略奪集団、ただの規模が大きな盗賊団だね
まぁ数は力と言っても練度が低けりゃ烏合の衆さね、獲物がよりどりみどりなだけだね

高機動強襲型のマリーネを甘く見るんじゃないよ!
その程度の砲撃を抜けられないと思うのかい!?
各部のスラスター吹かして地表スレスレを滑るようにジグザグに飛んで砲撃を躱しながら敵部隊に突っ込んでやるよ
ミサイルポッドから全48発のマイクロミサイルをぶっ放して、それに合わせて支援砲撃をしてもらったら、混乱した敵部隊に接敵するよ
あとはビームアサルトライフルとサブアームのサブマシンガンで蹂躙さね!


シーミャ・ルザリーニ
作戦は次段階へ移行
敵砲撃部隊の殲滅

アーリアで弾薬を補充した後、再出撃
接近戦を推奨。敵機の砲撃を回避する必要あり
アーリアへ支援砲撃を要請。味方猟兵を盾に進行。

でも……足りない。
多少の爆風や擦過傷は無視。
けど、直撃弾は……――ディアボロ、出番。
ディアボロの腕部を異空間から限定召喚して防御。
……分かってる。これは前菜。メインディッシュは、この後。

敵機至近距離に接近。
ディアボロ腕部による攻撃に自動小銃による【援護射撃】。
逃がさない。ここで仕留める。



 シーミャ・ルザリーニ(首輪付き・f31904)は自動小銃CP-626 [Жнец]の状態をチェックし、弾倉を外して確認後付け直し装填しながら、次の作戦を改めて確認する。

「作戦は次段階へ移行、敵砲撃部隊の殲滅」

 消費した分の弾薬を補充したことも確認すると、戦場へと歩き出す。

「アーリアで弾薬を補充した後、再出撃。接近戦を推奨。敵機の砲撃を回避する必要あり」

 歩兵で行くには遠い距離。接近までに撃たれ続けることは避けたい。支援砲撃だけでは不足だろう、と考え、シーミャは周囲から利用できるものを探す。
 そして、一機の赤いキャバリアに目を付けた。

「ふん、ロードランナーに続いてまたそういうのかい」

 赤いキャバリア、アマランサス・マリーネのパイロット、ルイン・トゥーガン(B級戦犯指定逃亡者・f29918)は敵のデータを確認していた。

「所詮は武装組織だね。数だけの行き当たりばったりに略奪集団、ただの規模が大きな盗賊団だね」

 数は力といえど、練度が低ければ烏合の衆。とはいえそれを纏め上げて統率し、複数の小国家を脅かすのだから、オブリビオンマシンとは恐ろしいものである。
 だが、彼女にとっては少し面倒な獲物に過ぎない。ルインは情報を頭に叩き込むと、操縦桿を握り乗機を出撃させる。

「高機動強襲型のマリーネを甘く見るんじゃないよ!」

 最大推力で飛ばしながら各部のスラスターを吹かして地表スレスレを滑るように突撃する。
 目立つ赤、高速で飛来するキャバリアにファイアー・ワーカーは反応し、レーザー砲撃で迎撃を開始。多数の光線が戦場を照らし、覆っていく。

「その程度の砲撃を抜けられないと思うのかい!?」

 死地の突撃、砲火を潜り、銃砲雷雨を超えて行く。高機動強襲型のアマランサス・マリーネとルインにとって、この程度は恐れるにも値しない。
 右に左にジグザグに飛んで砲撃を躱し、『アーリア』軍に支援砲撃の要請と同時に両肩のRS-Sマルチミサイルポッドを展開、全48発のマイクロミサイルを一斉発射後パージ。多数の白煙で線を引きながら飛ぶミサイル群は猟犬のように忠実にファイアー・ワーカーへ突き刺さり、さらに支援砲撃が着弾、いくつもの爆発が起こる。

「よりどりみどりだね!」

 混乱状態に陥った敵部隊に接敵し、BSビームアサルトライフルを両手で、背中のサブアームでサブマシンガン2丁を保持し、フルオートで四方八方撃ちまくり蹂躙していくのだった。
 そして、ルインの後方、まだ幾分か距離の離れた場所でシーミャが走っている。目立つ味方キャバリアを盾にここまで接近することに成功していた。

「でも……足りない」

 多少の爆風や擦過傷は無視してもいい。影響はないか、極めて小さい。
 走る彼女の視線は、端の方で態勢を立て直した一機のファイアー・ワーカーを捉える。それは、シーミャを見つけると、頭部の砲口に光を溜め、放つ。

「けど、直撃弾は……――ディアボロ、出番」

 彼女の超常が起動する。ディアボロと名付けられた禍々しいキャバリアの腕が、異空間から限定召喚され彼女を守る。
 光線は阻まれ、彼女に届かず。その間に、距離は縮まる。

「……分かってる。これは前菜。メインディッシュは、この後」

 そして、ついに至近距離に接近成功。敵の射程外、こちらの射程内。ディアボロの腕に接続された鞭状の武器が振るわれ、灼熱した表面がファイアー・ワーカーの首を溶断する。シーミャが自動小銃で間接部を的確に撃ち、援護する。

「逃がさない。ここで仕留める」

 確実に、余すことなく、狩り尽くすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カグヤ・アルトニウス
○デモン軍掃討戦

アドリブ・連携歓迎

「武装組織デモン」
その実態は素人テロリストだと分かりましたけど…
まあ、抹殺されても文句は言えない立場ですが、依頼主の意向ですから無傷での保護はします

(行動)
現場は平野なので敵は引き続き視野内でテレポートが活用できるので手早く片をつけます

まずは、ダイダロスの【推力移動】で助走をつけ、テレポートで中心部に飛び込みます

突入後すぐに【念動力】+【催眠術】+【範囲攻撃】でテレパシーによる催眠を敵にかけ自機の姿を認識不能にして攻撃を封じ、そのままUCを使用します
後は、分解されて鉄屑になった敵機と自機の足元に転がる無傷の敵兵が残るのみですので後で味方に敵兵の回収を依頼します


ルヴトー・シフトマン
了解しました、攻勢に出ます
禍根は元から断ち切ってしまうに限りますから
それが戦争…それがクロムキャバリア
敵対するなら、全て殲滅するまで…勿論出来るだけ殺しません

『集中』──未来にズレた今なら、あらゆる行動を先に【見切り】、カウンターアクションを起こせる
だから常にイニシアチブをとることが出来るんです
どれだけの飛翔剣が飛ぼうとも、最初から軌道が分かっているなら打ち落とすのも、避けるのも容易

射撃武装、黒鉄之雨を使います
飛翔剣の大部分を斉射で弾きつつ、敵機の装甲に撃ち込んで脆弱に
続けて絶風爪牙で脚部と腕部を断ち切り、動けなくします
「先を知っている」俺に攻撃を当てたいなら、更に先の未来を読むしかないですよ



 カグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)はホワイト・レクイエムのコックピット内で準備を整えつつ、『デモン』に関して呟く。

「その実態は素人テロリストだと分かりましたけど…まあ、抹殺されても文句は言えない立場ですが、依頼主の意向ですから無傷での保護はします」

 大きく仕事に差し支えないのであれば、指示通りに事は済ましておいた方がいいだろう。こちらは成すべきを成すだけなのだから。

「了解しました、攻勢に出ます」

 ルヴトー・シフトマン(ズレた時の中で・f31792)もWF-003 VTSD<天狼>の準備を終える。

「禍根は元から断ち切ってしまうに限りますから。敵対するなら、全て殲滅するまで…勿論出来るだけ殺しません」

 戦争とはそういうもので、クロムキャバリア世界では慣れ親しんだこと。繰り返される闘争の一つを終わらせるべく、二機のキャバリアが出撃し各々別部隊を相手に駆け出した。
 ホワイト・レクイエムを操るカグヤは、汎用フライトユニット”ダイダロス”の推力を最大にし地上を飛ぶ。
 ファイアー・ワーカーは見通しのよい平野を高速で行く流星を撃ち落すべく、ダガーミサイルを射出、多数の剣群が降りかかる。

「タイミングよし。飛びます」

 飢えたピラニアの群れのように食いつこうとした瞬間、カグヤはテレポートを発動。加速した勢いのままに、敵部隊の中心部に飛び込み、目標を失ったダガーミサイルが大地へ突き刺さる。
 第二射が行われる前に、カグヤはテレパシーを通して周囲一帯の敵へ催眠をかけることで自機の認識をさせない。視界に映っているのに、意識が姿を認識しない。混乱する敵へユーベルコードを発動した。

「我が齎す眠りに誘われし者達よ、今一度衝動を超えて戦いの初めに戻り給え」

 Requiem of origin dream。超常により催眠影響下にあるファイアー・ワーカーが白い波動の嵐によって次々と分解されていき、黒い光がパイロットをホワイト・レクイエムの足元に転移させる。
 光が収まった後には、分解されて鉄屑になったファイアー・ワーカーと、自機の足元に転がる意識を失った敵パイロットのみ。

「『アーリア』軍に連絡します。敵兵の回収を依頼したいのですが」
「了解しました。こちらにお任せください」

 通信を繋げば、すぐに返事が返ってくる。後始末は味方に任せて、敵首領のもとへ向かおう。
 一方でルヴトーも敵の射程内へと飛び込んでおり、ダガーミサイルが無機質な殺意を剥き出しに襲い掛かっていた。

「『集中』──未来にズレた今なら、あらゆる行動を先に【見切り】、カウンターアクションを起こせる。だから常にイニシアチブをとることが出来るんです」

 機関銃WF-514 RS<黒鉄之雨>を機体に構えさせ、斉射。ミサイルの軌道上に弾丸を置くように放ち、弾く。作り出した隙間に機体を滑りこませ、尽く避ける。

「どれだけの飛翔剣が飛ぼうとも、最初から軌道が分かっているなら打ち落とすのも、避けるのも容易」

 被弾することなく接近を成したルヴトーは、ビームダガーWF-777 BXS<絶風爪牙>を抜きファイアー・ワーカーの脚部と腕部を切断。頭部の砲口を撃ち壊し、無力化。
 攻勢を緩めることなく、次の敵へ射撃しつつ切り刻んでいく。

「「先を知っている」俺に攻撃を当てたいなら、更に先の未来を読むしかないですよ」

 ファイアー・ワーカーにはもはやどうすることもできず、すぐに全て無力化されることとなった。
 残るは敵首領、オブリビオンマシンのみ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『デモンエクスマキナ』

POW   :    デモンストライク
単純で重い【背部アーム】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    腹装高濃度圧縮エネルギー集束砲『アストロス』
【腹部の砲門から集束エネルギー砲】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    腹装高濃度圧縮エネルギー拡散砲『ドラギュロス』
【腹部の砲門から拡散エネルギー砲】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠カスミ・アナスタシアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●デモン
 後始末を『アーリア』軍に任せ、先に進む。そう遠くない場所に、オブリビオンマシンと化したキャバリア、デモンエクスマキナがいた。
 だが、何をするでもなく、静かに立ち続けている。だらりと腕を垂らし、俯き、直立不動。不気味にも静かな姿であったが、それ以上に異常な光景があった。
 デモンエクスマキナの周囲に大量に散乱するキャバリアの残骸。強力な力で引き千切られ、叩き潰され、捩じ切られ握り潰されたそれらは、おそらく『アーリア』の第一から第三までの防衛ラインの機体なのだろう。丹念に破壊されており、生存者は確認できない。
 不意に、デモンエクスマキナが顔を上げる。無機質なカメラが猟兵を認識する。途端に溢れ出す殺意、狂気、憎悪。宿敵を目前にしたオブリビオンマシンは、あらゆる害意を込めて、猟兵に襲い掛かった。
秋月・那原
アドリブ、誰とも連携OK

まあ知ってたけど狂ってるわな
元は俺と同じくただの傭兵だったろうに、闇市で安物に手を出したばかりに洗脳か
他人事じゃねえな。さっさと楽にしてやるか

基本は技能の騙し討ちとか不意打ちとかカウンターを利用したヒットアンドアウェイ
EPメガスラスターを駆使して戦場を縦横無尽に飛び回る
ヤツの攻撃は、ユーベルコードとEPフルメタルタイルで受け止めて、カウンターからの鎧無視攻撃付きの零距離から戦車砲を発射!
それの繰り返しだな

状況によっては技能の捨て身の一撃とか、味方を援護する為に部位破壊とかをするかもな

まあ楽しめたぜ、戦闘は…
…運が悪かったんだよ、見知らぬ傭兵さん。次は安物に手を出すなよ…



「まあ知ってたけど狂ってるわな」

 find myselfを駆る秋月・那原(Big Cannon Freak・f30132)は、向かってくるデモンエクスマキナを見て呟く。

「元は俺と同じくただの傭兵だったろうに、闇市で安物に手を出したばかりに洗脳か……他人事じゃねえな。さっさと楽にしてやるか」

 傭兵の誰もが活躍し、稼げるわけではない。名も力も金も無い時は、闇市に足を運ぶのは珍しいことではないだろう。よくある話、ただ運が悪かっただけ。
 と、感傷に浸るのは仕事の後だ。機体背部のメガスラスターを吹かし速度を上げてジグザグに機動する。敵の動きを見るためだ。

「ちっ速いな!」

 一跳びで一気に距離を縮めるデモンエクスマキナ。巨体に似合わぬ速さは、優れたパワーから生まれたものだ。ぐっと押しつぶすようなGに耐えて那原は急旋回、敵の軌道上から外れる。
 通り過ぎたデモンエクスマキナは、巨大な腕を地面に突き立て減速、反転、再び那原に向かって突撃。

「だが、そうも直線的じゃぁな!」 

 単純な軌道は読みやすい。タイミングを掴んだ那原はもう一度回避するとそのまま推力を最大にし、追う。
 減速しているデモンエクスマキナは追いかけてきた那原に気づくと、反転しながら背部の腕を振り上げ、巨人の持つ鉄槌のように振り下ろす。

「ぐ、強烈っだが!」

 叩き潰す重い一撃は周囲の地形を破壊し、衝撃波が粉塵と土砂を巻き上げた。しかし、find myselfは増加装甲の大半の破損とかなりのダメージを代価に受け止める。

「まあ楽しめたぜ、戦闘は……運が悪かったんだよ、見知らぬ傭兵さん。次は安物に手を出すなよ…」

 那原のタンクキャバリアにより装甲が強化され耐えた105mm戦車砲改。同様に威力が増強された一撃を、零距離にてデモンエクスマキナへ発射する。押し込むトリガーが撃針を動かし砲弾を撃ち放つ。
 発射直後、余韻を払うようにスラスターを吹かして軋む機体を後退させ、様子を見る。

「……頑丈だな」

 粉塵が晴れれば、そこにいるのは装甲にわずかに傷が入ったデモンエクスマキナ。身じろぎもしていないことから、ダメージは微々たるもの。ノーダメージではないだろうが、想定以上に頑強である。
 ならば繰り返し撃つのみ。次弾装填し、那原は戦闘を続行する。

成功 🔵​🔵​🔴​

シーミャ・ルザリーニ
デモンエクスマキナ。機械仕掛けの悪魔。
シーが、本物の悪魔を……見せてやる、です。

ディアボロ……いくよ。
異空間から[ディアボロ]を召喚。搭乗。
本物の悪魔はこの子だけでいい……偽物は、全部壊す。

距離を詰めての一撃。狙いは敵機背部アーム。
憎悪の涯の出力を全開……エネルギーはすべて推力へ。
多少の傷は無視。痛い。アイツを倒せば終わる。
致命的な攻撃は≪オブリビオン・ヴォイド≫で無効化。

接近。フュージングウィップでの背部ユニット溶断を敢行。
そのまま敵機パイロットの殺害を……ニェッ、不殺が依頼条件。
(首輪が絞まる)
苦しい、怖い、死にたくない……っ。

緊急。戦線を離脱。
十分に戦果は果たしたと判断。



 感情の見えない瞳で冷徹に敵を見据えて、シーミャ・ルザリーニ(首輪付き・f31904)は戦場を行く。

「デモンエクスマキナ。機械仕掛けの悪魔。シーが、本物の悪魔を……見せてやる、です」

 平坦な声色に、しかし強い意志を乗せて。

「ディアボロ……いくよ」

 走る彼女の呼びかけに悪魔が応える。異空間からДьявол(ディアボロ)が召喚され、虎口の如くコックピットが開き、シーミャが飛び込んで搭乗。さながら悪魔が捕食するように閉じられた。

「本物の悪魔はこの子だけでいい……偽物は、全部壊す」

 推進飛行ユニット憎悪の涯[ночной кошмар]が最大出力で駆動。溢れるエネルギーが翼のように大気を打ち、すべて推力へと変換されてデモンエクスマキナに突撃する。
 向かってくるシーミャに対し、デモンエクスマキナは背部アームで適当な残骸を掴み投擲。さらに大地に突き立てて機体を支えると、腹部にエネルギーを注力し、内蔵した砲を展開した。

「多少の傷は無視。痛い。アイツを倒せば終わる」

 投擲された残骸がばらけて散弾のようにディアボロを叩く。直撃こそ回避するが、機体と同化しているシーミャはダメージによる痛みを感じて、顔をしかめる。
 その間にエネルギーの圧縮が終わったデモンエクスマキナは、腹部砲門から解放しようと彼女に胴を向けて。詰め切るよりも早く、発射する直前。

「致命的な攻撃。≪オブリビオン・ヴォイド≫で無効化。制限66秒」

 ディアボロからあふれ出た骸の海が、放たれようとしたエネルギーをかき消した。オブリビオン・ヴォイドにより射撃武器を封じられたデモンエクスマキナがさらした隙に、シーミャは攻撃を加える。
 
「接近。フュージングウィップでの背部ユニット溶断を敢行」

 ディアボロの両腕に備えられた鞭状の兵装が振るわれる。空気が発火するほど灼熱化し、装甲を傷つける。たまらずデモンエクスマキナは背部両腕で防御し、その表面を多数の裂傷が刻まれていき、状況を覆すべく巨大な腕を大きく振るって吹き飛ばそうとした。
 だが、ディアボロは跳躍してこれを回避。再び晒された大きな隙を貫こうと。

「そのまま敵機パイロットの殺害を……ニェッ、不殺が依頼条件」

 腕を止めたシーミャ。細い首に嵌められた首輪が絞まり、苦悶の声が上がる。

「苦しい、怖い、死にたくない……っ。緊急。戦線を離脱。十分に戦果は果たしたと判断」

 敵を踏みつけて跳び越え、そのまま飛翔して離脱する。制限時間寸前のオブリビオン・ヴォイドを停止し、後を他の猟兵に任せるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リジューム・レコーズ
こいつが単機で殺ったの?
確かに情報通りの機体性能を有しているようですね

左右いずれかの背部アームにイグゼクターで集中射撃を加えつつ異なる射角からマンティコアのプラズマキャノンを撃ち込み中距離を維持して戦います
ダメージを蓄積させ最終的に使用不能に追い込みます
片方の背部アームの破壊に成功したら距離を詰め敵機の攻撃を誘います
この時には僅かにホバリングした状態になります
地形を破壊されても足元を掬われる事が無くなりますからね
単純な攻撃なんて見てからでも十分避けられる
ディナにはそれだけのスピードがある
そしてブレイクドライバーで背部アームを突き刺し孔壊処刑を執行
両腕を破壊した後は機能停止まで叩き伏せてやります


カグヤ・アルトニウス
○デモンエクスマキナ退治

アドリブ・連携歓迎

まあ…ここまでの事が「こいつのせい」なんですかね
ただ、件のパイロットも何が起きたか覚えていないでしょうから…救出だけはしましょう

(行動:POW)
戦術としてはテレポートによる一撃離脱で削っていく事になります
対艦剣による【切り込み】+【衝撃波】+【態勢を崩す】で突っ込み、【二回攻撃】による返す刃の【部位破壊】+【暗殺】+【切断】+【焼却】で背部アームを溶断、さらにUCで追撃といった感じで攻め
【第六感】で攻撃の予兆を察知し【瞬間思考力】+【戦闘知識】で移動先を出してテレポートで離脱し、トゥインクル・スターのゲートから射出する爆雷で追撃を断ち切る感じでいきます



 低空を飛翔する二機のキャバリアが、暴れまわるデモンエクスマキナを視認した。

「こいつが単機で殺ったの? 確かに情報通りの機体性能を有しているようですね」

 アークレイズ・ディナとリジューム・レコーズ(RS02・f23631)。

「まあ…ここまでの事が「こいつのせい」なんですかね。ただ、件のパイロットも何が起きたか覚えていないでしょうから…救出だけはしましょう」

 ホワイト・レクイエムとカグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)。
 二機のキャバリアと二人の猟兵の接近に気づいたデモンエクスマキナは、殺意に輝くカメラアイを向けると背部アームを地面に叩きつけて突進する。
 リジュームはアークレイズ・ディナの肩部アンカークローに保持したデュアルアサルトライフルRSイグゼクターを連射して迎撃。

「撃ちます! 集中射撃!」

 さらにテールアンカーRBXS-Bマンティコアからプラズマキャノンを発射。中距離からの瞬間火力の集中にデモンエクスマキナは巨大な腕を掲げて盾にして防ぐ。
 弾幕とプラズマの爆発に加え、腕により視界が閉じられた間にカグヤはテレポートして敵の背後に回り込む。7mの巨大剣、重対艦剣”マルミアドワーズ”を転送してホワイト・レクイエムが掴み、無防備な敵の背中に叩き込む。

「なるほど、硬いですね」

 弾かれはしないが、傷を負わせただけ。デモンエクスマキナは衝撃でたたらを踏み、カグヤは感心しつつも手を緩めず二撃目を振るっていた。

「むっ」

 だが、返しの刃は不発に終わる。ガチン、と迫る剣を背部アームが掴んだからだ。機械ゆえの可動、生物では不可能な関節の機構により至近での対応を行ったのである。
 ギチ、と力が均衡するのは一秒にもならない。単純なパワーならば敵が上。このままでは剣を奪われるか叩きつけられるか、しかし猟兵は一人ではない。
 カグヤに意識が向いている間に、射撃を続行しながらアークレイズ・ディナが突貫する。

「あなたの身体を……心と魂ごと抉り尽くしてやるッ!」

 対物掘削衝角剣槍RXブレイクドライバーを突撃槍の如く構え、勇猛果敢な一矢の重騎士のように。銃砲熱剣で重ねた背部アームの傷目掛け真っすぐに突き進む。
 リジュームの咆哮が届いたのかデモンエクスマキナは反応するが、すでに遅く、深々と巨大な腕をRXブレイクドライバーが貫く。強烈な衝撃に剣を手放しホワイト・レクイエムを解放、さらに。

「孔壊処刑を執行ッ!」

 耳障りな音と火花を撒き散らし、RXブレイクドライバーが回転しドリルのように掘削し始める。装甲を削り配線を巻き込みオイルを混ぜて突き進むさまは、獲物に食らいついたサメのように決して逃さない殺意。
 そして、チャンスを逃さずカグヤも追撃を行う。

「剣術の妙技…それは揺蕩う空であろうとも流れる事無く切り裂く事です」

 白銀河・無明絶冬。マルミアドワーズを振るう軌跡が白く輝き、斬りつければ傷口が凍結する超常の斬撃。
 左右からの連携攻撃に怯むデモンエクスマキナ。このまま削り断とうとするリジュームだが、咄嗟に武器を手放し後退する。その一瞬後、敵はまだ無事な背部アームで大穴が開いた腕を掴むと、無理矢理引き千切った。

「何!?」

 まるでこん棒のように千切れた腕を振り回すデモンエクスマキナ。第六感で先に退避していたカグヤと違い、リーチが伸びた分射程内から逃げきれていないレジューム。
 叩き潰そうとするデモンエクスマキナだが、カグヤが”トゥインクル・スター”機動兵装システムでゲートを開き、爆雷を投下。数舜の時間が生まれ、その間にレジュームは放られたRXブレイクドライバーを回収し射程外へ下がる。
 直後、今までとは比べ物にならない破壊と衝撃が生まれた。腕を千切って武器にしてなお戦闘を続行する狂気。だが、デモンエクスマキナに蓄積されたダメージはかなりのもので、装甲表面には傷が多数ある。決着は、近い。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

星野・空
久遠寺先輩と一緒に

アドリブ〇 苦戦描写〇
不気味な敵ね...先輩…。

決して油断できないけど・・・猟兵として…渡り禽の一員として全力で戦う…。

★戦い方
私は、実力はないけど…少しでも先輩のお役にたてるように動くね。
私は、キャバリアの速さを活かしながら相手と追いかけっこします。
上手く、キャバリアの残骸を利用して、盾にしながら…相手の眼を私に向けながら…注意を惹きます。

ごめんなさい。。。犠牲になった人たちを利用したくは無かったけど…。
相手の注意が完全に私に向いたところで先輩へ通信を・・・。
トドメは先輩に任せるねっ!

相手の攻撃に対しては、高速詠唱でUCを。薙ぎ払いもかねて対処します。


久遠寺・遥翔
ソラ(星野・空)と参加
アドリブ歓迎

ソラは相手の気を引く事を選んだ
本当はそんな危険な事はやめてほしいけれど
彼女が強くなりたいとそれを選ぶなら俺は支えるだけだ

腹部への熱量収束と敵機背部アームの動きへの警戒を厳に
【第六感】で【見切り】つつ衛星に捕捉されない程度の【空中戦】で回避する
ソラには【結界術】を施しておき、あとは彼女を信じる

今回の友軍であるアーリア軍の残骸…その痛みは受け取った
ソラが気を引いた隙に戦場に刻まれた痛みをUCで束ねて焔とし
デモンエクスマキナを一刀両断、敵機を【焼却】する
その際パイロットは殺さないようにコックピットへの直撃は避けるが
念のため敵コアブロックに結界術を施しておくぜ


ルヴトー・シフトマン
──アイツ、味方を手にかけたのか
あれがオブリビオンマシンを使う忌まわしさの、体現
存在を続けさせちゃいけない、絶対に

ヒット&アウェイで慎重に攻める
霹靂剛拳のスタンアタックで【マヒ攻撃】
制御系統にダメージを与えつつ後退して、煌爆雷華を射出
プラズマによるスタンダメージを蓄積させます

──2秒先が見えた!腹部の砲門がまずい!
【ダッシュ】ですぐさま距離を詰める
薙ぎ払うか、甚大な爆発範囲で周囲を破壊するか分からないけど…!
射出の直後、まだ被害を及ぼさないタイミングでそれを『掴む』
エネルギー体だって、俺なら掴める
そのまま至近距離で、掴んだそれを思い切り叩きつけてやる!
これが『怒涛』──究極の投げ返しだッ!


アダム・レイン
【POW】

「さすがに敵将となると少し恐怖を感じるよ…だけど野放しにするわけにはいかない、勝負だ…!」

まずは敵のデモンストライクを誘発させるために接近。しかし、それは【フェイント】で敵がアームを振り上げた瞬間に垂直に跳躍。敵の上を取りに行く

「武装は背部のアームと腹部の砲門だけと聞いた…なら頭上からの攻撃には対抗手段を持たないはずだ。」

アームを地面に叩きつけてしまい、頭部がガラ空きになった隙を狙って空中から降下しながらEx.roarを発射する

「僕の故郷を焼き払った破壊光線がゲドン・ザウラーと同じオブリビオンマシンを殺す事になるなんて皮肉な話だね。」と一言呟く

※アドリブ&連携OK


吉岡・紅葉
さあ、見つけましたよ。デモンの指揮官機!いかにも極悪な外観じゃないですか。
中のパイロットさん、無事だといいんですがね…!

今回は秘密兵器を使わせてもらいますよ!
取り出したるは「烏天狗」の妖怪メダル。そいつを操縦席に貼り付ければ、くれはカスタムは超音速でかっ飛ぶ空戦仕様に!
大火力の集束ビームを撃ちきったあとの隙を突きます!回避性能を上げたうえで《切り込み》《推力移動》で射程に入り、「春日」から重力弾を叩き込みます!《メカニック》知識で構造上脆いポイントを狙いつつ、操縦席はギリ当たらないよう気を付けます。
戦いながら、《元気》よく中の人に語りかけますよ。元気ですかーっ!目ぇ覚ましてくださーいっ!


ルイン・トゥーガン
ふん、こいつが元凶かい
まぁ大した性能だっていうのは認めてあげるさね
問題はパイロットだが、『デモン』を組織出来る程度には理性が残ってる……のかね?
この様子じゃ本当にパイロットの意識残ってるか微妙だね

流石にマリーネのが速いが運動性は向こうのが上だね、オマケに装甲が硬い
拡散砲避けるのにスラスター吹かして大きく動かざるえないから持久戦になるとこっちのガス欠が先だね、こりゃ
くっ!ビームアサルトライフルに掠めて誘爆前に投棄だよ
更に牽制に使ってたサブマシンガン2門が弾切れでサブアームからパージして、拡散砲を誘うよ
エネルギー充填を開始したところをハイパーバズーカで砲口を【スナイプ・ショット】で狙い撃ちさね!



 怒り、狂い、暴れまわるデモンエクスマキナ。しかし、この戦いに幕を降ろすべく、猟兵たちも猛攻を仕掛けるべく集う。

「不気味な敵ね...先輩…」
「ああ、強敵だ。気をつけるんだぞ」

 ズルフィカールに乗る星野・空(アイユーブの血の一滴・f28884)の呟きに、久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)はイグニシオンで先行しながら応え、激励する。
 
「決して油断できないけど・・・猟兵として…渡り禽の一員として全力で戦う…」

 不安と恐怖、緊張。心を蝕む重さを、空は誇りと遥翔への思いで奮い立たせる。

(ソラは相手の気を引く事を選んだ。本当はそんな危険な事はやめてほしいけれど、彼女が強くなりたいとそれを選ぶなら俺は支えるだけだ)

 止めたい。支えたい。相反する心を、遥翔は深呼吸することで鎮める。今は、成すべきを成すのだ。

「──アイツ、味方を手にかけたのか」

 ルヴトー・シフトマン(ズレた時の中で・f31792)の心に怒りが湧き上がる。

「あれがオブリビオンマシンを使う忌まわしさの、体現。存在を続けさせちゃいけない、絶対に」

 強い決意が、WF-003 VTSD<天狼>の操縦桿を握る手に力を込めた。

「さすがに敵将となると少し恐怖を感じるよ…だけど野放しにするわけにはいかない、勝負だ…!」

 アダム・レイン(ダイナソーライダー・f30865)の意思に、ゲドン・ザウラーが呼応して出力が増す。

「さあ、見つけましたよ。デモンの指揮官機! いかにも極悪な外観じゃないですか。中のパイロットさん、無事だといいんですがね…!」

 くれはカスタムを駆る吉岡・紅葉(ハイカラさんが通り過ぎた後・f22838)は、パイロットの身柄を心配する。搭乗者のことなど配慮しないオブリビオンマシンである、どんな状態かは想像もつかない。

「ふん、こいつが元凶かい。まぁ大した性能だっていうのは認めてあげるさね」

 アマランサス・マリーネを操るルイン・トゥーガン(B級戦犯指定逃亡者・f29918)もまた、パイロットのことを気にかける。

「問題はパイロットだが、『デモン』を組織出来る程度には理性が残ってる……のかね? この様子じゃ本当にパイロットの意識残ってるか微妙だね」

 六機のキャバリアと六人の猟兵が集い、各々の戦術でもってデモンエクスマキナを止めるべく駆ける。
 敵も宿敵たる猟兵を破壊すべく、狂気と死力をもって迎撃する。腹部の砲門が閃光を漏らし、集束エネルギー砲撃で薙ぎ払う。
 各機はそれを潜り、あるいは跳び越えて回避し、四方に散る。ターゲットがバラけたデモンエクスマキナは、エネルギーを溜めながら周囲を警戒する。

「元気ですかーっ! 目ぇ覚ましてくださーいっ!」

 初撃を当てるのは紅葉だ。幻朧ブラスター「春日」で高重力弾を連射しながらパイロットへ呼びかける。
 ダメージは微々たるものだが、鬱陶しいのか声かけを疎んじたのか、デモンエクスマキナは紅葉を標的に選び、跳ぶように走り出し、背部アームの一撃を繰り出す。
 紅葉はギリギリで飛び退くが衝撃波がくれはカスタムを揺らす。敵は生じた隙をパワーで潰すように、軋む音を響かせながらも腕を振り回す。
 さながら暴風。千切った腕を武器にしているため、リーチが伸びて接近が難しくなっていた。
 黒い嵐と化しているデモンエクスマキナに、多くの魔法剣が降り注ぐも悪魔の一撃が打ち砕く。

「私は、実力はないけど…少しでも先輩のお役にたてるように」

 空がすばやく詠唱する。ミゼリコルディア・スパーダが発動し幾何学模様を描き無数の魔法剣が敵に刃を向けるが、ほとんどは背部アームの薙ぎ払いで打ち落とされ、反撃にとエネルギー砲を放たれた。

「ごめんなさい。。。犠牲になった人たちを利用したくは無かったけど…っ」

 戦場に散らばる大小さまざまな残骸に身を隠しながら空は移動し、砲撃を避ける。砕けたキャバリアの残骸が、高熱で融解し屑鉄と化す。
 デモンエクスマキナの意識が逸れたところを狙いすまし、プラズマ爆発、破壊光線、ビームと実弾のシャワーが襲う。不意打ちに怯む敵を、同様の追撃が襲いかかるも跳躍して回避される。

「流石にマリーネのが速いが運動性は向こうのが上だね、オマケに装甲が硬い」
「だがダメージは積み重なっているはずだ」
「攻撃を続けましょう」

 ルイン、ルヴトー、アダムが各々の射撃兵装で追撃する。ビームアサルトライフルと2丁のサブマシンガン、プラズマグレネード、頭部からの破壊光線。他の猟兵も一斉に攻撃を行い、デモンエクスマキナの装甲を削っていく。
 ボロボロになっていく敵。だが、カメラアイからはまだ狂気は消えず。

「──2秒先が見えた! 腹部の砲門がまずい!」

 叫ぶルヴトーは止めるべく接近しようとするも、デモンエクスマキナは大地に背部アームを叩きつけることで衝撃波と礫を発生させ、接近を阻む。さらに叩きつけた勢いで直上へと高く跳躍した。
 そして、真下の戦場全体へ腹部の砲門から拡散エネルギー砲を発射する。
 数多の光線が雨のように降り注ぎ、直撃した全てを融かし破壊していく。拡散する砲火を猟兵たちは紙一重で回避し、掠めて破損した武器を投げ捨て、あるいは遥翔の展開する結界術でどうにか耐えきる。
 光が収まったあと、落下してきたデモンエクスマキナは、再びエネルギーをチャージしながら跳び上がろうとしている。同じ攻撃をしようというのだ。何度もされてはこちらが危険。

「ならば、秘密兵器を使わせてもらいますよ!」

 苦境にあっても元気を失わない紅葉が取り出したるは烏天狗の妖怪メダル。それをぺたっと操縦席に貼り付ければ、くれはカスタムは風を纏い空を翔ける力を得る。
 その間に跳ぶデモンエクスマキナ。高度は危険域より少し下。

「僕も行く!」

 声を上げるアダムに応え、超音速でかっ飛ぶくれはカスタムはゲドン・ザウラーを掴み急上昇。

「天狗の力を借りれば! 空だってこんなに速く飛べるんですよ!」

 舞い上がり頭上を取る二機のキャバリア。追い抜かれたデモンエクスマキナは驚くも、空中で身動きがとれはしない。

「僕の故郷を焼き払った破壊光線がゲドン・ザウラーと同じオブリビオンマシンを殺す事になるなんて皮肉な話だね」

 複雑な胸中をアダムは漏らし。破壊光線と高重力弾が背中を撃ち、デモンエクスマキナはバランスを崩して落下。墜落の衝撃で武器にしていた腕を手放す。
 それでも過剰ともいえるほど溜めたエネルギーは消えていない。立ち上がりと同時に放とうとするが。

「はん、この程度は軽いもんさね」

 ルインの方が一手速く。アマランサス・マリーネはRSハイパーバズーカを構え、砲門を一瞬で狙い撃った。
 装甲されていない砲門を撃たれ大きく怯み、苦しむように悶えるデモンエクスマキナ。このまま終わってたまるかと、怒りで持ち直しながら出力の低下した拡散エネルギー砲を発射し。

「これが『怒涛』──究極の投げ返しだッ!」

 至近距離まで詰めていたルヴトーの天狼が、エネルギーを掴み。

「吹っ飛べェ!!」

 叩きつける。
 放った全エネルギーを思いきり投げ返され、デモンエクスマキナはかろうじて残った背部アームで防御する。しかし、これまでのダメージでもはや耐えれる強度が無く、防いだ途端に砕け吹き飛ばされる。
 数度転がりながらもどうにか立ち上がるデモンエクスマキナ。その眼前に、遥翔とイグニシオンが立ち塞がる。

「今回の友軍であるアーリア軍の残骸…その痛みは受け取った」

 此度の戦いで奮闘し散っていった者たちの痛みを束ね、手にする機神太刀"迦具土"を纏う炎とする。
 その熱量に慄き、跳び下がろうとするデモンエクスマキナの脚を魔法剣が縫い留める。

「トドメは先輩に任せるねっ!」

 空の援護で逃げることもできなくなった敵は、足掻きとばかりに最低出力のエネルギー砲撃を敢行。

「痛みを超えて束ねたるは原初の真焔。焼き尽くせ、リベリオン・ブレイド!」

 しかし、遥翔の一太刀で砲撃ごと一刀両断。結界術で保護されたコックピットを除き、断ち切られた断面から燃え上がり、デモンエクスマキナは焼却されたのだった。
 かくして、悪魔と率いられし群れは滅びた。多大な損害を受けた『アーリア』軍も、いずれ立ち直ることだろう。
 これにて依頼達成である。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月06日


挿絵イラスト