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デンジャラス帝国の侵攻

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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●宣戦布告
「なんだと!? デスマーケット国の道の整備不良で、我が帝国の子供が転んだだと!!」
 デンジャラス帝国の玉座の間にて、『グレートデンジャラスロード』は配下の報告を聞いて怒声を上げた。報告によれば、隣国の市場へ買い物に行った帰りに、地面の穴に躓いて子供が膝を擦りむいたということだった。
「……許せん! デスマーケット国に宣戦布告だ! 明日の正午、デンジャラス帝国はかの国へと侵攻を開始する!」
 たったそれだけのことで、このデンジャラスな魔王は開戦を宣言したのであった。

●魔界大帝を撃破せよ!
「というのが三日前のことだね。ああ、まだ侵攻は始まって無いから大丈夫だよ」
 グリモア猟兵のスピカ・ネビュラスター(銀河の魔女・f31393)の話によれば、配下である『悪魔の死霊術士』たちの戦闘の準備に時間が掛かっているようだ。
「彼女達はオブリビオンではなく真面目な悪魔だからね。死霊術の媒介の死体は遺族に許可を取って用意するし、ゴーストも友達になった相手にお願いして使役しているんだね」
 というわけで、進軍開始まではあと1日ほどの時間があるとのことだ。

「さて、キミ達の今回の任務は、この侵攻を食い止め、魔界大帝『グレートデンジャラスロード』を討伐することだよ」
 グレートデンジャラスロードは些細なことで戦争を吹っ掛けるデンジャラスさで人気を博した魔王であるが、オブリビオンとなった彼は敵対者を皆殺しにするつもりのようだ。
「ただの戦争ならデビルキングワールドではお祭りみたいなものなんだけど、半殺しまでならともかく皆殺しは頂けないね。それに、D(デビル)のこともある。むしろ、こっちの方が問題かな」
 大量のDが集まれば、オブリビオンは『カタストロフ級の儀式魔術』を使用出来る。グレートデンジャラスロードは敵国の住民を全滅させた上で、一石二鳥とDを根こそぎ奪い尽くす算段のようだ。

「というわけで、その前にオブリビオンを倒さないといけないんだけど、大量の悪魔達が配下に付いているから、猟兵だけでなんとかするのは困難だ。まずは攻め込まれようとしているデスマーケット国の悪魔達を仲間にすることからだね」
 デスマーケット国は大きな市場を持つことが特徴的な小国だ。その市場で肉を中心として様々なものを販売する『ブギーブッチャー』を仲間に引き入れるのだ。その方法としては、やはりワルさを見せつけるのが良いだろう。もちろん単純にぶちのめして言うことを聞かせるという手段も一応可能だが、オススメはしない。

「しっかりとワルさを見せつけないと、ブギーブッチャーは敵に寝返ることも有るから注意してね? なんてったって、デビルキング法の下では裏切りは美徳だからね」
 グレートデンジャラスロードは魔王に相応しい悪のカリスマだ。彼に負けないほどのワルさを発揮し、敵と戦うのだ。
「特にこのグレートデンジャラスロードのユーベルコードは厄介だからね。配下が増えれば増えるほどに配下を含めて強くなるし、彼にワルさで負ければ、手に負えないくらい能力が上昇するんだよ」
 ともかくワルさでグレートデンジャラスロードを上回ること、それが勝利の鍵となるだろう。

「よし、説明はこれで終わりだよ。それじゃあ、頑張ってね」
 スピカはグリモアを起動し、猟兵達をデスマーケット国へと送り届けるのであった。


夢幻
●マスターの夢幻です。
●グレートデンジャラスロードのユーベルコードを二つ開示します。1章及び2章の結果や猟兵の行動によってその効果が変動しますので、ご留意下さい。
・『君臨せし魔界大帝』(POW) 【自身が支配する国の住民】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[自身が支配する国の住民]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
・我こそは最凶のデビルキングなり!(WIZ) 敵より【デビルキング法に従った行動をしている】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
●集団戦の敵はオブリビオンではなくデビルキングワールドの住民です。頑丈なので多少斬ったり燃やしたりしても大丈夫ですが、殺害などはNGです。

●章構成
 1章:集団戦『ブギーブッチャー』(集団戦扱いですが、戦闘推奨ではないので実質冒険です)
 2章:集団戦『悪魔の死霊術士』
 3章:ボス戦『魔界大帝グレートデンジャラスロード』
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第1章 集団戦 『ブギーブッチャー』

POW   :    美味しそうだね、少し分けてよ!
【肉切り包丁】が命中した対象を切断する。
SPD   :    クレイジーブッチャー
【知恵の布(謎の皮革)】を脱ぎ、【屠殺鬼】に変身する。武器「【巨大化した肉切り包丁】」と戦闘力増加を得るが、解除するまで毎秒理性を喪失する。
WIZ   :    屍食会
【美味しい謎の肉と元気が出る赤い液体】を給仕している間、戦場にいる美味しい謎の肉と元気が出る赤い液体を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「隣の国が攻めてくるみたいだね」
「ええっ! そんな簡単に戦争をしかけてくるなんて、すっごくワルいね!」
「今のうちにそっちに裏切っちゃおうか?」
「戦争の準備中なら、色々買ってくれそうだよ」

 デンジャラス帝国の宣戦布告を聞いたデスマーケット国の『ブギーブッチャー』達は、グレートデンジャラスロードのワルさに感銘を受けて裏切りの相談をしている様子だ。このまま彼らがデンジャラス国に付けば、オブリビオンの戦闘力が強化されるだけでなく、侵攻を食い止めるための戦力も足りなくなってしまう。

 猟兵達よ。彼らをワルさで魅了し、味方に付けるのだ!
寺内・美月
アドリブ・連携歓迎
・デスマーケット国全土に一斉放送にて演説を流す(プロパガンダ)。
「(前略)…総動員は(侵略者側から見て)悪いこと、
消耗戦も(侵略者から以下略)悪いこと、
防衛戦も(侵略者以下略)悪いこと、
焦土戦も、ゲリラ戦も、勇敢に立ち向かうのも全て(侵以下略)悪いことです。
勿論動けない敵や白旗を掲げる敵を撃つのも、
捕虜を虐待して敵国の村を焼き払うのも全て悪いことです(本当)。
当然、私に有るだけのDを払って武器を買うのも、この演説を聴くのもこれ以上無いくらい悪いことです(ガチ)。
なので…私と一緒に悪い事しませんか?」
・放送終了後、UCを用いて大量の武器・装具・弾薬・軍需品を流通する全Dと換金。



 『ブギーブッチャー』達が市場の一角に集まり裏切りの相談をしていると、その市場の連絡用の放送設備から、何者かの演説が始まった。

「デスマーケット国の皆様、私の話を聞いて下さい」

 それは、寺内・美月(霊軍統べし黒衣の帥・f02790)によるプロパガンダの演説であった。ちなみにこの放送設備は、悪いことをするために必要だと管理する悪魔に交渉したところ、使用を快諾してもらえたらしい。

「……侵略者側にとって、総動員は悪いこと、消耗戦も悪いこと、防衛戦も悪いこと、焦土戦も、ゲリラ戦も、勇敢に立ち向かうのも全て悪いことです」

 先ずは抗戦することが悪であることを彼らに説明する。それは悪事というよりも都合が悪いくらいのニュアンスな気もするが、ここは上手く現地の悪魔を丸め込めるか否かだ。

「勿論動けない敵や白旗を掲げる敵を撃つのも、捕虜を虐待して敵国の村を焼き払うのも全て悪いことです」

 これは間違いなく、というかやり過ぎなくらいの悪事である。実際にやるかはともかく、戦争するならばそれほどに凄い悪事へと繋がるということを説明する。

「当然、私に有るだけのDを払って武器を買うのも、この演説を聴くのもこれ以上無いくらい悪いことです」

 そして美月は仕上げに、自分ならば『現地協力者確保』のユーベルコードで彼らに武器を供給出来ると誘惑する。そのまま戦えば厳しくとも武器が手に入るならと、現実的な戦闘での勝利の可能性に、ブギーブッチャー達はかなりやる気になって来たようだ。

「なので……私と一緒に悪い事しませんか?」

 美月の呼びかけを受けて、放送終了後には結構な数のブギーブッチャー達が彼の元に武器を購入しに集まった。彼の演説は、大成功と言えるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウル・トールフォレスト
この世界にはこの世界の楽しみ方があるんだね
お祭りだって言うのだったら、全部壊すようなことはしたくは無い
そのためにも手伝ってあげなきゃね

わたしはブッチャーさん達を説得…ううん、この場合は提案って言ったほうがワルっぽいかな?

わたしは向こう側につくこと自体は止めないよ。でも想像してみて
味方だと思ってた人が実は敵だった、ってすごくワルじゃない?
つまり『裏切りの裏切り』をお願いしたいの。向こうの魔王さんがそんなにすごい人だって言うのなら尚更にワルだよ
わたしとあなた達が組めば、食べ物に面白い細工ができると思うの…いっしょに秘密のワルいことをしてみない?

…ふふ、こういうのも楽しいね!



「そっか! この世界にはこの世界の楽しみ方があるんだね!」

 グリモア猟兵の説明を聞いたアウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)は、無邪気にそう理解したようだ。

「お祭りだって言うのだったら、全部壊すようなことはしたくは無いね。だから、そのためにも手伝ってあげなきゃね」

 一方的に蹂躙して全てを破壊し尽くすというのは、楽しめる戦争ではない。そう考えたアウルは、戦力を拮抗させるための行動に出ることにする。何やらちょっとポイントがズレている気もするが、彼女の行動は任務に対して間違っていないのでよしとしておこう。

「よし! それじゃあわたしはブッチャーさん達を説得……ううん、この場合は提案って言ったほうがワルっぽいかな?」

 細かい部分も気にしつつ、アウルは市場の片隅で裏切りの相談をしていた『ブギーブッチャー』達へと『提案』を始めた。

「わたしは向こう側につくこと自体は止めないよ。……でも、想像してみて? 味方だと思ってた人が実は敵だった、ってすごくワルじゃない?」
「えっと……味方が、敵なの?」

 アウルの提案を想像しながらも、今ひとつ理解しきれていない様子のブギーブッチャーに、彼女は説明を続ける。

「つまり……『裏切りの裏切り』をお願いしたいの。向こうの魔王さんがそんなにすごい人だって言うのなら、尚更にワルだよ!」
「おお! それはワルいね! カッコいい! でも、裏切りの裏切りってどうするの?」

 裏切るのはワルくて素敵だ。しかし、裏切るにも色々方法があるはずだ。ブギーブッチャーはそれを気にして、最後の一歩が踏み出せずにいる。

「うん! わたしとあなた達が組めば、食べ物に面白い細工ができると思うの……『これ』を使ってね……どう? いっしょに秘密のワルいことをしてみない?」
「わああ! すごいすごい! こんなワルいこと、最高だね!」

 アウルがブギーブッチャーに見せたのは、特殊な効果を持つ蜜である。これなら食べ物との相性は抜群だ。彼らは目を輝かせて、アウルへの協力を約束するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ケルシュ・カルハリアス
※ アドリブ・連携OK

…ワルさってなんだろう。
僕が出来る悪い事は…うーん。

そうだ。鮫だ。
まず【アート】で市場という市場全てを勝手に鮫アート塗れにリニューアルしてみよう。…無許可でやるのは悪い事だよね、うん。

何か聞かれたら【勇気】と【コミュ力】でこう返します。
老若男女を襲い、イケメンだろうが怪物だろうが喰いちぎり、海のみならず山にも街にも嵐の日にも現れ、挙げ句の果てには身体を変化させ更なる領域に進化する。鮫とは魔王よりも恐ろしい存在です…と。

仕上げに【集団戦術】を応用した【ウイングサメ】によるパレードだ!鮫を崇めよ!鮫は我らと共にあり!

…鮫好き、増えてほしいなぁ。



「……ワルさってなんだろう? 僕が出来る悪い事は……うーん」

 ケルシュ・カルハリアス(鮫絵師・f29842)は頭を悩ませる。グリモア猟兵の話では、悪魔を味方に付けるには悪事を見せつけることが重要だ。しかし、そのやり方はそれぞれの猟兵達に一任されている。そのため、彼は自分の力で出来ることを検討する。

「……そうだ。鮫だ!」

 鮫を愛し鮫に愛された(い)鮫絵師のケルシュであるからして、やはり鮫アートしかないと、彼はその芸術センスでもって市場をリニューアルしていく。ゴッドペインターとしての能力で、ケルシュは市場のそこかしこに鮫のイラストやデザインを描き込んだ。

「ええっ!? ボクのお店が鮫だらけだ!」
「わああ! こっちにも鮫がいっぱい」
「キミが書いたの? なんで鮫??」

 『無許可』で行われたその所業を見て、ブギーブッチャー達は騒然とする。そんな傍らにいた『鮫コスチューム』に『サメ筆』のケルシュが、その所業を為した犯人であることは明白だ。ブギーブッチャーは彼にその意図を問いかける。

「老若男女を襲い、イケメンだろうが怪物だろうが喰いちぎり、海のみならず山にも街にも嵐の日にも現れ、挙げ句の果てには身体を変化させ更なる領域に進化する。鮫とは魔王よりも恐ろしい存在です……!」

 その問いかけを待っていたとばかりに、ケルシュは鮫が如何に強く恐ろしいかをブギーブッチャー達にアピールする。

「鮫を崇めよ! 鮫は我らと共にあり!」

それだけに留まらず、彼はユーベルコードを用いて呼び出した『ウイングサメ』によるパレードまで行い始めた。

「鮫、すごいね!」
「鮫と一緒なら戦争も勝てるかも!」
「ボク、鮫大好き!」

 そのパレードが決定打となって、鮫のすごさは十分にブギーブッチャー達へと伝わった様子だ。彼らは戦争でも鮫と一緒ならなんとかなるんじゃ無いかとやる気を見せている。……ついでに、鮫好きが増えるといいなというケルシュの思惑も、成功したみたいだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィア・シュヴァルツ
「腹が減ったな」(第一声)

ふむ。どうやらこの国は市場が盛んなようだ。
よし、ここで腹ごしらえをしていくとしようか。

「店主よ。ここからここまで持ってきてくれ」(メニューの端から端までを指差し)

いやぁ、魔力を使うと腹が減っていかんな。
……だから、胸に栄養が行かないとか、そういう理由はあるのだろうか?(注:成長が止まっているためなので、栄養は関係ありません)

「ほう、何の肉かは詮索しない方が良さそうだが、これはなかなかの美味だな。
おかわりだ!」

ふう、食った食った。

「ん?
支払いだと?
……この世界では悪事こそ美徳だったよな?
ならば、ここは正々堂々食い逃げさせてもらおう!」

追ってくるなら魔法(UC)で迎撃だ!



「腹が減ったな」

 デビルキングワールドのデスマーケット国へと転移したフィア・シュヴァルツ(漆黒の魔女・f31665)の第一声がそれであった。この国の特徴である市場を見渡せば、様々な商店が並んでいる。もちろん、その中には美味しそうだったり、なんだかよく解らないものを出す飲食店も数多くある。

「ふむ。どうやらこの国は市場が盛んなようだ。よし、ここで腹ごしらえをしていくとしようか」

 食欲をそそられ、フィアは目に付いた店へと入店する。これから戦闘と言うこともあって、しっかりと食べておきたいところだ。

「店主よ。ここからここまで持ってきてくれ」
「わかった。ちょっと待っててね」

 注文を取りに来た店主のブギーブッチャーに、フィアはメニューの端から端までを指差し大量の注文をする。それは、一人で食べきれるか不安になる量だったが、そんな心配は無用だ。

「いやぁ、魔力を使うと腹が減っていかんな。……だから、胸に栄養が行かないとか、そういう理由はあるのだろうか?」

 彼女は魔法を使って魔力を消費すると、その分お腹が減るのだ。そして、あまりにもお腹が減って魔法が使えなくなってしまう。故に、戦闘の前の食事は彼女にとっては死活問題だ。……ちなみに、彼女の胸が平坦なのは悪魔と契約で成長が止まったためであり、栄養のことは一切関係が無い。

「おまたせ。これを食べると元気が出るし、とっても美味しいよ」

 フィアの前に並べられたのは、『謎の肉』や『赤い液体』を初めとしたなにやら素材のよく解らない料理の数々だ。しかし、フィアはそんな料理を躊躇もせずに口に運んでいく。

「ほう、何の肉かは詮索しない方が良さそうだが、これはなかなかの美味だな。おかわりだ!」

 フィアはパクパクと料理を口に運び、更にはおかわりまで頼んでいた。そして、そのスレンダーな身体のどこに入るのかと疑問になる量の食事を食べ尽くした彼女は、満足そうにお腹をさする。

「ふう、食った食った」
「お会計は12万Dになるよ」

 食べまくっただけあって、その金額もなかなかのものだ。だが、それを素直に払うフィアでは無かった

「ん? 支払いだと? そうだ……この世界では悪事こそ美徳だったよな? ならば、ここは正々堂々食い逃げさせてもらおう!」
「なんてワルいやつなんだ! Dを払ってくれないなら、こうだよ!」

 こっそりと食い逃げするのはよく見る光景であるが、ここまで堂々とやってのけるのはデビルキングワールドでも珍しい。その悪事に周囲の悪魔達は憧れの眼差しを向けるが、店主はそれでよしとせずに肉切り包丁で斬りかかってくる。

「お腹いっぱいの我が、負けるはずがないだろう」

 『ミゼリコルディア・スパーダ』が煌めき、店主を魔法剣が切り刻む。もっとも、それは手加減して殺さない程度だ。そうして食い逃げを成立させたフィアへ、周りの客達から勝算の拍手が巻き起こった。
 正々堂々の食い逃げという悪事で魅了したブギーブッチャーを引き連れ、フィアはデンジャラス帝国の迎撃へと向かうのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『悪魔の死霊術士』

POW   :    いっけー! 親戚のおじさんに、近所のお爺さん!
戦闘用の、自身と同じ強さの【屈強なスケルトンデーモン】と【悍ましい姿の魔王ゾンビ】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    ココ(※三年前に死んだペットの魔獣)、出番だよ!
自身の身長の2倍の【ブギーモンスター(中身は魔獣の骨)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    ふっふっふ。ゴーストさんの怖さ、思い知った?
見えない【墓地で仲良くなったゴースト】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 遂にデンジャラス帝国の侵攻が始まった。グレートデンジャラスロードの号令の元、十分に準備を整えた悪魔の死霊術士達がスケルトンやゾンビ、ゴーストを連れてデスマーケット国へと進軍する。
 対するデスマーケット国も、猟兵達の尽力によりかなりの数のブギーブッチャーが迎撃に集まっていた。彼らの中には猟兵から購入した武器を装備した者もおり戦力は十分……と言いたいところだが、少々の不利が否めない。なぜなら、死霊術士達はグレートデンジャラスロードのユーベルコードによって強化されているからだ。故に、やはり勝利の鍵を握るのは猟兵だ。
 悪魔の死霊術士はデビルキングワールドの住民であり、殺すわけにはいかない。とはいえ、多少ぶん殴ったり、斬撃を喰らわせる程度なら大丈夫だ。存分に戦って、やっつけてしまおう。ついでに悪事を見せつければ、死霊術士の少女達が逆にデスマーケット国に寝返ることもあるし、そうなればグレートデンジャラスロード共戦いやすくなるはずだ。
フィア・シュヴァルツ
「くくく、敵は死霊術士か。
ならば、我も死霊術士として死霊で相手をしてやるとするか」

こちらは【リザレクト・オブリビオン】で死霊騎士と死霊蛇竜を召喚しよう。

「我の下僕は、貴様のように墓地で仲良くなったようなアンデッドではない。
魔力によって無理やり従わせている、正真正銘の下僕だ」

どうだ、我の悪さ、恐れ入ったか。

「さあ、我の下僕どもよ、敵のゴーストなど蹴散らして……
って、あいたっ!?」

おのれ、念動力で我を直接攻撃するとは卑怯なっ!?
さらに、今ので我の召喚術も解けてしまったではないか!

「こうなったら仕方あるまい……」

にやり、と笑みを浮かべ……

「お前たちの出番だ!」

ブギーブッチャーたちを戦わせるとしよう!



「くくく、敵は死霊術士か……。ならば、我も死霊術士として死霊で相手をしてやるとするか!」

 どちらの死霊術が上か勝負だと、フィアは『リザレクト・オブリビオン』を使用し、『死霊騎士』、『死霊蛇竜』という二体の強力な死霊を呼び出した。

「我の下僕は、貴様のように墓地で仲良くなったようなアンデッドではない。我の魔力によって無理やり従わせている、正真正銘の下僕だ!」
「そんな……無理矢理なんて! なんてワルい死霊術士なの!?」

 フィアのアピールに、悪魔の少女達は戦慄している。相手のことを考えずに強制的に使役しているというのは、真面目な彼女達には考えられない悪事だった。

「どうだ? 我の悪さ、恐れ入ったか!」

 その様子を見て、フィアは胸を張って自慢げにふんぞり返る。(ただしその胸は真っ平らであった)だが、悪魔の少女達も魔界最凶の死霊魔術師を目指している以上、相手の方がワルそうだからといってそう簡単には降参しない。戦いの意志を残す彼女達に向けて、フィアは配下へと進軍の指示を出す。

「さあ、我の下僕どもよ、敵のゴーストなど蹴散らして……って、あいたっ!?」
「やった! ゴーストさんグッジョブ!!」

 そんなフィアを、こっそりと忍び寄ったゴーストがゴッツンと殴った。それによるフィアのダメージはさほどでは無いものの、攻撃を受けたことで二体の配下は消滅してしまった。

「おのれ、我を直接攻撃するとは卑怯なっ!? ……こうなったら仕方あるまい」

 配下を失ったというのに、フィアはニヤリと笑みを浮かべる。

「さあ、お前たちの出番だ!」
「いくよー!」「お肉にしてやるー!」
「ええっ!? ちょ、ちょっとまってー!!」

 ここで仲間にしたブギーブッチャー達の出番だ。フィアの号令の元、彼らは肉切り包丁を手に悪魔の少女達へと襲いかかっていく。少女達の使役するゴーストは確かに恐ろしいが、近接戦闘の壁としてはあまり役に立たない。少女達の注目がフィアに集まっていたこともあり、ブギーブッチャー達の突撃に対応出来なかった少女達は、彼らに蹂躙されることとなったのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ケルシュ・カルハリアス
※アドリブ・連携OK

ゴーストも怖いけど鮫の方がもっと怖いんだよ!

まず【サメジャックフィールド】を展開して本体の死霊術師を水に落とします!あ、鮫は追い回すだけで噛み付かないようにします。
僕は【水上歩行】してパワーアップ!ゴーストには光の【属性攻撃】、あと【ウイングサメ】でも追い回そう。

そうだ。僕の鮫コレクションにゴーストな鮫の出る映像がたくさんあるんだけど、こっちの仲間になるなら見せてあげるって【コミュ力】で勧誘してみようかな。鮫のゴーストが呼べるようになったら、皆恐ろしくて震えあがるかもしれませんよ?



「ゴーストさん達の怖さ、思い知らせてあげるよ!」

 そう言ってゴースト達をけしかけてくる死霊術士の少女達に、ケルシュは『サメ筆』を振るって対抗する。

「ゴーストも怖いけど鮫の方がもっと怖いんだよ!」

 絵の具で出来た鮫がバシャーンと悪魔の少女達の足下に着弾すると、広がった絵の具は地面を池へと変化させた。これが、『サメジャックフィールド』のユーベルコードだ。

「ふえっ!?」「きゃあああ!!!」

 いきなり変化した足下の池に、死霊術士達はなすすべも無くドボンと落水する。そして慌てて浮かんできた彼女達が見たものは、周囲を回遊する鮫の群れであった。

「いやーーー!!」「え? え? 何で水? しかも鮫!?」

 鮫に追い回され、死霊術士の少女達は大パニックだ。そして、そんな状況を作った元凶であるケルシュはといえば、光の属性攻撃でゴーストを蹴散らし、悠々と彼女達の元へと水上を歩いてきていた。彼の力を増強するこの水の上ならば、ゴーストを倒すくらいは訳は無いのだ。

「よーし、ストーップ! どうかな? 鮫の怖さが解ったかな?」
「うん、わかったよ!」「だから、この鮫はそのままで……」

 鮫に追われて怖さを刻みつけられた少女達は、一も二も無く彼の言葉に同意する。

「そうだ。僕の鮫コレクションにゴーストな鮫の出る映像がたくさんあるんだけど、こっちの仲間になるなら見せてあげるよ。鮫のゴーストが呼べるようになったら、皆恐ろしくて震えあがるかもしれませんよ?」
「えっ、ホントに?」「鮫のゴーストとか……とってもワルそう!」

 それまで怖がらせたおかげもあってか、死霊術士の少女達は鮫コレクションに興味津々のようだ。こうしてケルシュは新たな鮫好きを増やし、ついでにデンジャラス帝国の戦力を削ったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウル・トールフォレスト
始まったね戦争
それじゃあ、やることをやろっか

わたしは『裏切った』ブッチャー達といっしょに行動をするよ
約束どおりに彼らにはユーベルコードを使ってもらって、わたしの蜜を混ぜた食べ物を給餌してもらう
わたしも更に追加で【魅了・蠱惑坩堝】を放って、念入りに死霊術師達の動きを鈍らせるよ
見えないゴースト達は『聖痕』の破魔の力を軽く使って牽制、戦闘に参加させないようにする
そこまですれば、きっとブッチャー達だけでも有利に戦えるはずだよ

直接的な戦闘のほとんどはブッチャー達に任せようと思っている
わたしはわたしのやる事がまだ残ってるから。まだまだ力を残しとかないとね



「始まったね戦争。……それじゃあ、やることをやろっか」

 そう言ったアウルの姿は、デンジャラス帝国の陣営の中にあった。彼女は仲間にしたブギーブッチャー達と共に、敵側へと裏切ることに成功していた。これで作戦の第一段階は成功だ。

「このあまーい蜜を入れての『屍食会』、よろしくたのむよ」
「わかったよ」「たっぷり入れるね」

 そして戦闘を前にした食事の際に、アウルはブギーブッチャー達へと『魅了・蠱惑坩堝』にて作り出した蜜を提供する。彼らはそれを用いて、見た目はともかく美味しそうな食事を作り上げた。

「いっぱい食べてね」
「わっ、なにこれすっごい甘い!」「美味しー!」

 悪魔の死霊術士達も、女の子だけあって甘いものには目が無い様子だ。ブギーブッチャー達の給仕するそれらをどんどんと食べ尽くしていく。アウルもユーベルコードの発動を続け、魅了の力を増強させる。

「そろそろいいかな。みんな、『裏切り』の時間だよ」
「デスマーケット国を裏切ったなんて嘘さ!」「動けないうちにやっつけるよ!」
「ええー!? なんてワルい奴らなの!?」「頭がぼんやりして、戦えないよ~」

 十分に魅了が行き渡ったところで、アウルは合図を出す。そして、ブギーブッチャー達は死霊術士の少女達に襲い掛かった。魅了の蔓延した中ではまともな戦闘になりはしない。ゴーストも指示が無くて右往左往している所を、アウルが自身の持つ『聖痕』の破魔の力で追い払った。

「わたしはわたしのやる事がまだ残ってるから。まだまだ力を残しとかないとね」

 大勝利に湧くブギーブッチャー達の中で、力を温存したアウルはこの後の魔界大帝との戦いを見据えているのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

寺内・美月
アドリブ・連携歓迎
「さて…、ここからは戦争の時間だ(帽子を被り)」
・指定UCにより大量の砲兵部隊を展開。強化された敵を火力と物量で粉砕する。
○ロケット砲部隊により、召喚されたデーモン・ゾンビに対して突撃破砕射撃。接近する召喚敵を焼き払いつつ、味方の前進射撃を開始。
○重砲部隊は敵陣地に準備射撃。狙いを甘くして敵の士気を砕きつつ、また演説。
「正義の陣営にいる敵兵諸君、こちらは大金(武器収入で得たD)を諸君らに支払って悪である我々に寝返るという悪事を手伝う用意がある。どうだ?、寝返らないか」
・寝返り次第Dを支給し、敵に再度寝返ると寝返ったフリとなり、正義の側になってしまうので寝返らないよう忠告。



 敵軍を前に、美月は帽子を被り気持ちを切り替える。

「さて……、ここからは戦争の時間だ。砲兵部隊を展開する」

 『霊軍隷下《打撃戦力》亡霊将兵投入』のユーベルコードにより彼が召喚したのは、様々な砲を装備した砲兵部隊だ。

「おじさん、頑張って!」「お爺さん、頼んだよー!」

 前方から迫り来る悪魔の死霊術士の軍団は、スケルトンデーモンや魔王ゾンビなど、強力な死霊を前面に押し出して進軍してくる。彼らの戦闘力は、まともに正面からぶつかればブギーブッチャー達では敵わないだろう。故に、美月は死霊達を撃滅すべく攻撃指示を発令した。

「全打撃部隊に発令……『地獄雨』発動!」

 ロケット砲部隊による凄まじい連続射撃が、死霊達に降り注ぐ。その砲弾を前にしては、さしものスケルトンデーモンも粉砕され、魔王ゾンビもその身体の一部を失い戦力は大幅に低下した。

「前衛、攻撃開始だ。蹂躙せよ。そして……重砲部隊は敵陣地に準備射撃」
「うおおおおーーー!!」「やっつけてやるー!」

 敵部隊が弱体化したところに、美月から購入した武器を装備したブギーブッチャー達が突撃する。砲兵部隊は彼らを巻き込まぬように、敵の後衛へと砲撃だ。士気を砕くために狙いは甘くしているが、それでもいくらかの砲撃は命中し、攻撃に当たった死霊術士が召喚した死霊は消滅した。

「頃合いだな……義の陣営にいる敵兵諸君、こちらは大金を諸君らに支払って悪である我々に寝返るという悪事を手伝う用意がある。どうだ?、寝返らないか」
「このまま負けちゃうくらいなら……」「寝返るのは、ワルいことだもんね」

 ボロボロになった敵軍に、美月の演説は効果絶大だ。死霊術士の少女達は次々と投降して寝返りの意志を示す。彼はそんな彼女らに武器の販売で得たDを配って更なる寝返りを抑止する。
 こうして彼は、デンジャラス帝国の兵力を大きく削ることに成功したのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『魔界大帝グレートデンジャラスロード』

POW   :    君臨せし魔界大帝
【自身が支配する国の住民】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[自身が支配する国の住民]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD   :    虐殺斧槍『ジェノサイドキラー』
装備中のアイテム「【ジェノサイドキラー】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    我こそは最凶のデビルキングなり!
敵より【デビルキング法に従った行動をしている】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠夢幻・天魔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「我が帝国の民への数々の狼藉、許しはせぬ! この我が直々に八つ裂きにしてくれよう!」

 悪魔の死霊術士達が撃退され、戦争の趨勢がデスマーケット国に傾いたところで、遂に魔界大帝『グレートデンジャラスロード』が戦場に降臨した。恐ろしげな鎧に凶悪な武器、敵に対する過激な発言と配下へ対する思いやり、まさしく悪のカリスマというに相応しい強力な魔王のオブリビオンだ!

「さあ、最初に掛かってくるのはどいつだ!」

 虐殺斧槍『ジェノサイドキラー』を手に、グレートデンジャラスロードは戦場の中央に君臨する。これまでの戦争の中で死霊術士の裏切りがあり、『君臨せし魔界大帝』の効果は減少しているものの、それでも十分に強敵だ。
 そして悪の権化のようなグレートデンジャラスロードに対して、猟兵も負けないほどのワルさを見せつけなければ、これまで共に戦ったブギーブッチャー達が敵側に寝返るかもしれない。そうなってしまえば、勝利の目は薄いだろう。

 猟兵達よ! ワルさを見せつけながら、この魔王を討伐せよ!!
ケルシュ・カルハリアス
※連携・アドリブOK

後で死霊術師の皆さんに見せる選りすぐりのゴースト鮫の映像を用意しなきゃ。
でもその前に魔界大帝を超えるほどのワルさが鮫にあるか、それを証明しないとね。

まず【ペイントフィールド】であの厳つい鎧やら金属を絵の具にして奪ってしまおうかな。
急に鎧をはぎ取って大帝を名乗る存在に恥をかかせるのは、相当のワルだろうね。

そしたら鎧だった絵の具を顔面にぶつけて、隙を突いて【チェイスサメ】だ!

見えない、防具もない状態で鮫に襲われるのはどうです?少しでも鮫を恐れたのなら【イカリノサメビーム】!

魔界大帝を超える鮫になる!!!



「後で死霊術師の皆さんに見せる選りすぐりのゴースト鮫の映像を用意しなきゃ。……でもその前に魔界大帝を超えるほどのワルさが鮫にあるか、それを証明しないとね」

 ブギーブッチャーに続いて、死霊術士の少女達に鮫の怖さを布教することが出来た。しかし、まだ魔界大帝との決戦が残っている。ここでワルさを証明出来なければ、彼女達はまた魔界大帝の元に戻ってしまうかも知れない。

「貴様が我が民を虐げし猟兵か! 最凶のデビルキングたる我が滅殺してくれよう!」

 しかし、グレートデンジャラスロードの威厳に満ちた様子には、魔王に相応しいカリスマを感じる。これに打ち勝つために、ケルシュは先ずは敵の鎧に目を付けた。

「ここは僕のキャンパスだ! みんな絵の具に変えてあげるよ!」

 そしてケルシュは『ペイントフィールド』を使うことで、グレートデンジャラスロードの厳つい鎧を絵の具に変えて奪い取った!

「なんと! 我にこんな恥をかかせるとは、なんたる悪か!」

 グレートデンジャラスロードはその筋骨隆々とした肉体を絵の具で染められ、何とも恥ずかしい姿になってしまった。これでは威厳も何もあったものでは無い。

「貴様あああ!! 死ねえええい!!」
「怒りで攻撃が荒いね。えいっ! そして……『チェイスサメ』だよ!」

 憤怒で単調になったグレートデンジャラスロードのハルバードを躱し、ケルシュは『サメ筆』から絵の具を飛ばして敵の視界を封じる。そこまでした上に、更に絵の具の鮫が魔界大帝へと襲い掛かっていく。

「見えない、防具もない状態で鮫に襲われるのはどうです?」
「くそっ……こんなもの……ぬううううう!!!」

 度重なる絵の具と鮫の攻撃に、グレートデンジャラスロードの心にも一抹の鮫への恐怖が浮かぶ。それを察知したケルシュは、決め手の『イカリノサメビーム』をグレートデンジャラスロードへとぶちかました!

「僕は、魔界大帝を超える鮫になる!!!」

 こうして彼は見事に、魔界大帝以上のワルさを証明したのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

寺内・美月
アドリブ・連携歓迎
「さあ進め、欲望に駆られた侵略者(ブギーブッチャー)と祖国の裏切者(死霊術士)達よ。既に瓦解している解放軍(魔界大帝及びその支配する住民)を慈悲無く滅ぼす時は今である。そして解放軍の凱旋を待つ無辜の民に、貴様らの恐ろしさを見せつけてやれ」
・虐殺斧槍を回避するため、自らは〖乙二装備〗を用いて遠距離から攻撃。
・敵に寝返る可能性を考慮し、指定UCにより味方の後方に督戦隊を召喚。逃亡兵や寝返りそうになった兵を射撃するなど味方を牽制。
・魔界大帝のコピーを大量に突進させることによって、自分に打ち勝とうとする魔界大帝(英雄)のイメージを植え付ける。



「さあ進め、欲望に駆られた侵略者と祖国の裏切者達よ!」

 美月の号令の元、武器を構えたブギーブッチャーの集団が、そして、先ほど裏切った悪魔の死霊術士達がグレートデンジャラスロードへと進軍を開始した。

「既に瓦解している解放軍を慈悲無く滅ぼす時は今である。そして解放軍の凱旋を待つ無辜の民に、貴様らの恐ろしさを見せつけてやれ」

 そうして進軍していく部隊の後方には、『真鋭憲兵銃撃』で召喚した督戦隊の姿があった。仲間を信頼せず、強制的に戦わせるが如き所業は相当にワルいものだ。これならデビルキング法に照らし合わせても、美月のワルさがグレートデンジャラスロードに劣ることは無いだろう。

「我に歯向かうのであれば……容赦はせん!」

 しかし……進軍する悪魔達は別だ。彼らに対して命中率・回避率・ダメージが3倍となったグレートデンジャラスロードの前に、悪魔の集団はまるで相手になっていない。魔界大帝の振り回すハルバードに吹き飛ばされ、大ダメージを受けて次々と気絶してしまっている。

「期待外れだな。いや、私の作戦の不足か?」

 督戦隊が強制的に戦わせてはいるものの、これでは削ることも厳しそうだ。

「作戦変更だ。前に出ろ!」

 悪魔の集団には下がらせ、美月の操る督戦隊が前に出る。そして、督戦隊は懲罰隊として召喚したグレートデンジャラスロードのコピーを前衛に、その後ろから射撃を始めた。これで美月のユーベルコードと戦う形となったため、グレートデンジャラスロードの強化は失われた。これなら、督戦隊の射撃でもダメ―ジは通る。

「我の紛い物如き、全て蹴散らしてくれる!」

 勝手に自分の姿を使われた事に怒るグレートデンジャラスロードは、次々とコピー達を撃破していく。だが、その間にも督戦隊の射撃は続く。コピーが全滅させられる間に、彼らの射撃はグレートデンジャラスロードに少なくないダメージを与えていた。

「ここまでか……撤退する!」

 前衛担当が居なくなり、これ以上は危険だ。美月は督戦隊を突撃させることで時間を稼ぐと、その間に戦場より撤退したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フィア・シュヴァルツ
「くっ、なんということだ。
敵よりデビルキングダム法に従った行動をしている場合に強化される能力だと!?
それでは、善良な我では勝てぬではないか……!」

うむ、今回の我の行動を見ても、とっても善良だしな、うん。
それに、我、美少女だし、見た目的にも悪じゃないしな。(注:関係ありません

「こうなったら、不利を承知で我の魔術で戦うしかあるまい……!
我の得意魔術である氷の魔術を受けてみよ!」

【極寒地獄】の魔法を発動。
敵国の住民が巻き込まれるのもお構いなしに戦場全体を氷の迷宮に閉ざすとしよう。
この程度なら住民の悪魔は死なないだろうから大丈夫だろう。

……あ、無差別に味方の悪魔も巻き込んだが……
ま、いっか。


アウル・トールフォレスト
ようやくあなた。待ち遠しかったよ
ブッチャー達のお手伝いも楽しかったけれど、それもここまで
ここからはわたしだけのお楽しみ。オブリビオンを殺すわたしの役目
ふふ…!さぁ楽しませて!

【侵緑、熾烈なる混沌を呼べ】を発動
胞子を纏う『混沌状態』に変身して、感情の赴くままに襲いかかるよ
相手の攻撃も利用して胞子を拡散させながら、相手を追い詰めていく
その結果として他の人にも迷惑を掛けるかもしれないけれど、しょうがないよね。頑丈だって言っていたし、多分大丈夫だよ

だから、遠慮はなしに。だから、目いっぱいに!
最後にふさわしく、盛大に殺してあげる!



「くっ、なんということだ」

 グレートデンジャラスロードを前にして、フィアは愕然とした様子で崩れ落ちた。

「敵よりデビルキングダム法に従った行動をしている場合に強化される能力だと!? それでは、善良な我では勝てぬではないか……!」

 相手は正に魔王に相応しい凶悪な相手ではある。それに対して、フィアの自己評価としては「今回の我の任務中の行動を見ても、とっても善良だしな、うん。見た目的にもこんな美少女が悪じゃないしな」といった感じだ。そこに関しては異論があるし、自分のことを美少女と評するのはどうなのだろうか? そもそもワルさに美少女であることは全く関係ない。
 ともあれ、そうしてフィアが打ちひしがれていると、デスマーケット国の陣営より、異形の怪物がこの場へと突進して来た。

「ようやくあなた。待ち遠しかったよ! ブッチャー達のお手伝いも楽しかったけれど、それもここまで。ここからはわたしだけのお楽しみ。オブリビオンを殺すわたしの役目!」

 それは『侵緑、熾烈なる混沌を呼べ』を発動したアウルであった。待ち望んでいたグレートデンジャラスロードとの戦いを前に、彼女の赤い瞳には魔界大帝しか入っていない。

「ふふ……! さぁ楽しませて!」
「え? なんだ貴様は……うきゃあ!」

 そしてアウルは途中にいたフィアを吹き飛ばし、嬉々としてグレートデンジャラスロードへと挑みかかっていった。

「この最凶の我に臆することも無く戦いを望むか……良いだろう。全力で相手をしてくれよう!」
「あっはは! 楽しみましょう!」

 ジェノサイドキラーを振り回すグレートデンジャラスロードを相手に、アウルは感情の赴くままに襲い掛かる。その激しい動きの度に爆発する胞子が撒き散らされ、周囲のブギーブッチャー達も巻き込まれていた。しかし、そんなことは関係ないと、アウルは全力で戦いを楽しんでいる。

「あ痛たたたた……ええい、もうこうなったら、不利を承知で我の魔術で戦うしかあるまい……! 我の得意魔術である氷の魔術を受けてみよ!」

 仲間のはずの猟兵に吹き飛ばされ、自棄になったフィアは広範囲魔術を発動する。敵も味方も巻き込まれることをお構いなしに発動した『極寒地獄』は、戦場を氷の迷宮に閉ざして、その冷気によって無差別にダメージを与える。

「……あ、無差別に味方の悪魔も巻き込んだが……ま、いっか」

 その同士討ちの魔術によって、フィアのワルさもグレートデンジャラスロードへ並んだようだ。敵にユーベルコードの強化は発動せず、冷気がその身を蝕んでいく。

「くっ、何という冷気だ……!」
「うんうん、寒いね! どうしたの? 動きが鈍いよ!」

 冷気は等しくアウルにもダメージを与えていたが、戦いに夢中な彼女はそれを意に介せず、さらに苛烈に攻め立てる。

「最後にふさわしく、盛大に殺してあげる!」
「ぐはっ……無念なり……!」

 そしてこれまでの戦いのダメージも積み重なっていたグレートデンジャラスロードは、遂にアウルの手によって討たれたのだ!

「うむ! 我の魔術が決め手となったようだな!」

 激闘を終えたアウルの横で、フィアは薄い胸を張って勝ち誇っていた。ほとんどはアウルの手柄のような気もするが、まあオブリビオンは撃破出来たことだし、それはよしとするとしよう。

 こうして猟兵達の活躍によって、デンジャラス帝国は滅び去った。デスマーケット国は滅亡の危機を免れ、デビルキングワールドは平穏を取り戻したのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月11日


挿絵イラスト