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銀河帝国攻略戦⑥~民衆の心を掴め

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●宇宙船内メインホール
「ええーーー、皆さん!これから解放軍に加わろうとしている、そう皆さんのことです!お聞きください!」
 宇宙船のメインホールの特設ステージにて、マイクを前に演説を始めた政治家、名をワルダ・クミスルーといった。彼は宇宙船の搭乗員を前に演説を始めた。
「ええーーー、騙されてはいけません!我々は騙されている!このまま宇宙船を合流地点に向け移動すれば!たちまち待ち伏せに合い、墜とされてしまうでしょう!我々の行動はすでに銀河帝国に筒抜けとなっているのです!」
 民衆がざわつき始める。
 そんな民衆をよそに、ワルダはこぶしを握り、演説にも熱が入る。
「ええーーー、これは確かな情報です!我々の位置がもうばれているのです!」
 嘆く女性の声、不安そうな男性の表情。それらが意味すること、それは絶望そのものだった。
「ええーーー、考えてもみてください!銀河帝国の戦力と我々の戦力、どちらが優勢かを!我々のいる宇宙船が着いたところで何の役に立てるというのです!ここは引き返して、一度冷静に、引き返すのがいいのではないでしょうか!」
(ざわざわ……ざわざわ……)
 ワルダの前に集まる多くの民衆たちがお互いにああだこうだと話し始めた。敵は強大であることも分かっている、それゆえ不安も大きいのだ。中には怒鳴っている大人もいる。
「ええーーー、もう一度言います!引き返すのです!それが最善なのです!」

●グリモアベース
「ええーーー、皆さん、裏切り者を止めてくだサイ!」
 ワルダの話し方が移ってしまったのは、グリモア猟兵のモッチ・モチ。彼女は大きな声で皆に呼びかけた。
「裏切り者の名はワルダ・クミスルー。どうやら、銀河帝国の息のかかった人物のようデス。宇宙船が解放軍と合流するのを妨害しようとしていマス。すぐにワルダを止めてきてください」
 モッチはさらに補足する。
「政治家が相手デス。口のうまさは、、、分かりませんが皆さん心してくだサイ。民衆を説得して解放軍との合流を果たしてくだサイ!皆さんの検討を祈りマス!」
 モッチはそういうと、猟兵たちを転移し、皆の安全と作戦の成功を祈るのだった。


オノマトP
 対応戦場は⑥です。
 戦争です。みなさんよろしくお願いします。
 政治家を相手に、敵の言い分を崩してください。みなさんの検討を祈ります。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 冒険 『⑥裏切者を暴け!』

POW   :    多くの市民の集まるイベントに乗り込み、情熱的な演説等で『解放軍』参加への機運を盛り上げます。

SPD   :    銀河帝国派の政治家の事務所などを捜索し、汚職や銀河帝国との内通に関する証拠を見つけ出し、公開します。

WIZ   :    反戦集会や公開討論等に乗り込み、銀河帝国の息を受けた反戦派政治家の意見を論破します。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

京奈院・伏籠
すでに退けない状況なんだ。ワルダと真っ向勝負で市民を味方に付ける。

例え、今ここで引き返したとしても銀河帝国が我々を見逃すことなんてあり得るのか? 皆も帝国の冷酷さは聞き及んでいるだろう? 
それこそ、ワルダが言うように、我々の位置がすでにバレているのであれば! ここで引き返したとしても破滅から逃れられる可能性などないのではないか!?
解放軍が反攻作戦を進めているのも確かな情報! 未来を拓ける可能性があるなら、彼らに協力するのが最善だろう!

もしも、ワルダが「引き返せば見逃してもらえる」といった反論をするのであれば、その根拠を問い詰めよう。お前こそ、銀河帝国に通じている張本人なのではないか、ってね。


リュセフィーヌ・オールセン
心情
「よくもベラベラと、嘘八百言えるものですね…」

POWで行かせて頂きます。
解放軍に参加しようとしている市民のいるイベントに行って、こう元気付けます。
「何か皆さんを不安にさせるような事を言っている人がいるようですが、大丈夫です」
「皆さんの『平和を守りたい』という気持ちが、この戦いを有利に導くんですから…」

演説が終わった後、市民が元気になった所を見てこう思います。
(ああ、良かった。これで市民達が不安にならずに済みます…)


竹城・落葉
 ええー……、ええー……。この政治家、話し方が下手か!?だが、下手であるならば、市民の意見を変えさせるのは容易そうだな。
 我はそうした市民の前へ立ち、情熱的な演説をするぞ。
 諸君、心配する必要は無い!貴方方(戦闘用人格だが敬語になっている)には、我々猟兵がついている。銀河帝国の戦力と我々の戦力のどちらが強いか、それを考える必要は無い。何故なら、我ら宇宙の平和を守る猟兵がいる限り、相手の戦力など無に等しいからだ。
 ついでだ。そう断言した後で、政治家に言葉でトドメを刺し、市民を扇動しよう。
 諸君に問う!一言しゃべる度に言葉が詰まる政治家と、正義を掴み取らんとする我ら猟兵、どちらを信用するか!?


デイヴィー・ファイアダンプ
それはどうかな。

この男の話を聞いておかしいと思わないか?
本当に筒抜けになっているなら戦争にはならない。
その筒抜けになっている情報を使って先に“脅威”の芽を摘んでしまえばいいからだ。
それでも戦争になるなら、それは我々が銀河帝国にとって予想だにしない存在だからだ。

そこの男は数々の主張を掲げている。
しかしその主張がなぜ行われているか考えてほしい。
なぜそこの男は戦いを避けようとているのかを。

答えは簡単、銀河帝国が我々を怖れているからだ。
怖れているから裏切り者を遣わせ、戦いを避けようとしている。

だからこそ僕はこう言おう、今こそ我々は集うべきだと。
その我々こそが銀河帝国の“脅威”なのだからだと、ね。



●メインホール
『ええーーー、皆さん!私は皆さんを愛している!ゆえに、このまま戦場へと向かうようなこと、見過ごせないのです!』
 演説台で熱弁を振るう人物、ワルダ・クミスルーは民衆を扇動し宇宙船を引き返そうと目論んでいた。
 宇宙船のメインホールを利用し、設けられたステージは、船内だというのに昼間のように明るい。それもこれも長い航行生活で乗組員や利用者が辟易しないためだろう。
 ワルダの熱弁が振るわれ、それを聞いた民衆達はと言えば、確かにその通りだと賑わい立つ人々が見受けられる。家族がいる者、大事な人がいる者、そういった人達からすれば、ここで引き返すという選択はとても魅力的だろう。
 民衆の指示を受け、ワルダがさらに饒舌になる。

「果たして、それで本当にいいのか」
 民衆の中からワルダに反旗を翻す声があがった。眼鏡をキラリと光らせ、柔和な表情を見せながら、京奈院・伏籠(K9.2960・f03707)はワルダの主張に異を唱えた。
「ワルダの主張、それはどうかな。おかしいとは思わないか?」
 儚く揺れる灯火のような存在感を放つ声の主、デイヴィー・ファイアダンプ(灯火の惑い・f04833)も演説台にいるワルダに向かってきっぱりとそう告げた。
 二人の主張を聞いた民衆がざわつき、そのざわつきは、バッと広がりを見せる。思わぬ反論にワルダの額に汗が流れた。
『えええーーー、実際に敵は強大!人命を優先し、敵を見極めるのもまた兵法!』
 ワルダがこぶしを振り上げる。
「何か皆さんを不安にさせるような事を言ってますが大丈夫です」
「諸君、心配する必要は無い!貴方方には、我々猟兵がついている」
 リュセフィーヌ・オールセン(オラトリオのビーストマスター・f10236)と竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)がワルダに負けず劣らずの声量で反論する。
『ええーーー、どうやら、反論のある方がいるご様子、それは好都合、ここで論破し、皆さんに私の主張が正しいという事を分かっていただきましょう!』

(ロジックバトル開始!以下、ワルダ=ワ、伏龍=伏、ディヴィー=デ、リュセフィーヌ=リ、落葉=落)


ワ『ええーーー、敵が待ち伏せています!ここは一旦引いて、再度審議が必要な場面なはず!』
伏「例え、今ここで引き返したとしても銀河帝国が我々を見逃すことなんてあり得るのか?皆も帝国の冷酷さは聞き及んでいるだろう?それこそ、ワルダが言うように、我々の位置がすでにバレているのであれば!ここで引き返したとしても破滅から逃れられる可能性などないのではないか!?」
ワ『ええーーー、しかし、たとえそうであっても情報が敵に知られている以上状況は不利!敵の思惑を知ってなお攻めることに意味はあるのか!』
デ「本当に筒抜けになっているなら戦争にはならない。その筒抜けになっている情報を使って先に“脅威”の芽を摘んでしまえばいいからだ。それでも戦争になるなら、それは我々が銀河帝国にとって予想だにしない存在だからだ」
ワ『ええーーー、それこそ、あなたの予想でしかない!民衆は不安なんだ!敵が強大で何をしてくるかこちらは分からないのだから!』
落「銀河帝国の戦力と我々の戦力のどちらが強いか、それを考える必要は無い。何故なら、我ら宇宙の平和を守る猟兵がいる限り、相手の戦力など無に等しいからだ」
ワ『ええーーー、民衆にも家族や大事な人がいる!猟兵といえど犠牲者を出さないことなどできようはずもない!』
リ「皆さんの『平和を守りたい』という気持ちが、この戦いを有利に導くんです」
ワ『ええーーー、いや、しかし……』
伏「解放軍が反攻作戦を進めているのも確かな情報!未来を拓ける可能性があるなら、彼らに協力するのが最善だろう!」
ワ『ええーーーっと……』
デ「なぜそこの男は戦いを避けようとているのか。答えは簡単、銀河帝国が我々を怖れているからだ。怖れているから裏切り者を遣わせ、戦いを避けようとしている」
ワ『ええーーー、え?な!なにをばかなっ!私が裏切り者だというのか!?』
落「諸君に問う!一言しゃべる度に言葉が詰まる政治家と、正義を掴み取らんとする我ら猟兵、どちらを信用するか!?」
ワ『ええーーー、ええーーー、ええーーー』
伏「お前こそ、銀河帝国に通じている張本人なのではないか!!」
ワ『ええーーー、しょ…………』

伏デリ落「「「「しょ?」」」」

ワ『証拠を出せええええええ!!!!』

(ロジックバトル終了!)

 ワルダの様子に民衆は疑いを持ち、猟兵達に心が傾きかけているようだ。
 証拠が揃えばたちまち形勢は一気に猟兵達に傾くだろう。
 民衆の心の傾きを感じ取ったリュセフィーヌは少しの安堵と共に、ワルダの往生際の悪さに、警戒を強めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

カイ・シュリック
こういう時に扇動が得意な邪魔者が出てくるのは辛いな……
俺は読み合いは苦手だ。だからシンプルに相手の信用を落としに行くぞ

判定:SPD
【忍び足】を使ってワルダの事務所か自宅に潜入を試みるぞ
もし誰かに見られても【礼儀作法・コミュ力】で怪しまれないように振る舞おう

中に入れたらとにかく探索、最終的に多大な人命に関わることだから鍵を壊したりも厭わない
【世界知識・拠点防御】の知識を活かして重要なものを隠していそうな場所を探ろう

決定的な証拠が見つかればワルダの演説会場まで行き証拠を突きつける
銀河帝国の息がかかった奴の言葉を信用するな
大丈夫、この船のことは銀河帝国に伝わっていない
安心して解放軍と合流して欲しい


法月・フェリス
さて、こういうのはぼくの得意分野……だけど、ちょっと試してみたいことがあるんだ。

ぼくがするのは、ワルダの演説の邪魔をすること。ぼくのユーベルコードで、ワルダに……ワルダだけに、声を届けるんだ。

人は言葉を聞きながら自分の考えを上手く喋ることができない。それが聞き捨てならないことならなおさらね。
「君は銀河帝国と繋がってるね。つまり裏切り者だ。裏切り者の末路を知っているかい?ここにある、君を貫く視線が全て敵意に変わるんだ」
とにかくワルダが何か言う隙を与えず一方的に喋り続けるよ。
ぼくに返事をしてもぼくの声は他の人には聞こえない。演説を続けようとするならより一層不安を煽ろう。

どうかな、サポートになった?


リーファ・レイウォール
人前に立つのは【恥ずかしさ耐性】で平気
足りない分は【勇気】で補えばいいわ

【情報収集】で今までに得た真実もを交えつつ、嘘も方便よ?
【コミュ力】ね

「銀河帝国に寝返った人間が紛れているわ」
断言。だって事実だもの
「利益供与って相手を寝返らせるにはいいわよね」
論破するだけでなく、政治家連中には【恐怖を与える】ことで【言いくるめ】ていきましょうか
「だって目的を達成したら『処理』してしまえばいいんだもの♪」
「金品なら回収すればいいし、約束事だって、書面があろうと相手方が契約を履行できなくすればいいだけだものね」
「それが銀河帝国のやり方」
とてもいい笑顔で断言してあげる。


ジロー・フォルスター
相手の集会に乗り込み壇上にあがる
【言いくるめ】で嵌めよう

「あんたの言い分は分かった。つまり俺たちは『帝国軍が俺たちの移動先を知って待ち構えてる』情報を手に入れてるって事だろ?」

返答を待って続ける

「ならよ。取る行動は一つじゃねえか。『そう信じて待ち構えている帝国軍を嵌める位置から先制攻撃する』だろ。そう、こいつの言ってる事が本当なら…さあ、どっちが有利だ!」

【コミュ力】で伝わる話し方で、
群衆に『檄』で火をつけ、彼らの内から戦う力を引き出すぜ

「くく、お前は戦いを生業にしてないって事だ。で、その情報どこで手に入れたか気になるねえ」
逃げるなら銀の鎖の【ロープワーク】で絡めとる

(聖者と詐欺師は紙一重か)


バラバ・バルディ
【SPD】
良心から反戦を訴えておるわけでないならば、心を込めて説得する必要もないわけじゃな!こりゃ、やりやすくて良いわ!

さてさて、あやつの裏の顔を暴いちゃろうかのう!ほっほっほっ!
まずは市民にワルダ某について『情報収集』じゃ!その後、聞き出した情報を元に【地縛鎖】でワルダ某の秘密が隠されていそうな場所を探ろうぞ!
上手いこと辿り着ければ、『失せ物探し』を利用して内通の証拠となるものを見つけ、あやつが帝国と密通した経緯を『追跡』じゃな。
途中で敵に発見されそうになったときは、わしが『コミュ力』や『おびき寄せ』で証拠が見つかるまで『時間稼ぎ』をしておくぞ!その間に他の猟兵が証拠を見つけてくれるじゃろ!


華蔵院・邦
解放軍への参加呼びかけには

音楽ライブが一番じゃー!

サムライの格好して、音楽かけるぞー!そして演説会場で帝国軍くそったれーって歌うぞー!

歌の歌詞

我らは解放軍!我らは解放軍!
君の心と体と全てを解法する。

天の声を今聞けよ。後ろはピンチだ!
戦え戦え!全方位に敵だでも戦い続けろ 皇帝は世界を滅ぼす

悪を打ち破り、正義をもたらせ!万歳万歳解放軍

マスコット 邦の持っている武器の竜


アドリブ歓迎!


リグレース・ロディット
どうして、どうして自分の事しか考えられないの?
【SPD】えっとねぇ、子どもが前に出たところで……って思ったから事務所に行って証拠探してくるね。事務所に誰かいたら、んーっと、ちょっと事務所から離れた場所に壊れて良い物を置いて、中の人に「あっちで、勝手に物が……!」っていってそれをUCの『サイコキネシス』を使って壊すね。多分これで人がいなくなるはず……はず。無理だったら適当なこと言ってひきつけておくね。
誰もいなくなったら、『第六感』『鍵開け』『盗み』とか使って頑張るね。
ばれて、暴れている人がいたら、装備の『ドロップシャドウ』で拘束か威嚇攻撃。頭冷やそ?

(絡み・アドリブ大歓迎)


ブリッツ・エレクトロダンス
さてさて、位置が何故バレてるのか?
そりゃ当たり前だろう、内通者がお前自身なんだからよ。

さあて、ネットワークに没入(ジャックイン)するとしようか。
目的は帝国関係者との通信ログの確保、あるいはこのワルダという野郎の不正な金の流れを暴く事だ。
まずは金の流れを確認するとしよう。帝国のフロント企業からの献金や、使途不明金の正体を確かめる所からだ。
まあ当然、オフィスのセキュリティプログラムも堅いだろうが…それをぶち抜いてこそのハッカーってもんだ。


彩波・いちご
【誰とでも絡みアドリブOK】
【POW】
例え地元温泉街ローカルでもアイドルのやることは一つ!
イベントに乗り込みますっ

「皆さんの力が必要なんです!私達に力を貸してくださーい!」
自分も戦いに行くことを明かし、例え敵が強大でも、私達の力が微々たるものだったとしても
「世の中を良くすることができるのは、私達ひとりひとりの力なんです!」

誘惑、催眠術、パフォーマンス、優しさ、コミュ力、礼儀作法、言いくるめ、手をつなぐ
なんだって使って、一人一人握手会してでも、市民を鼓舞しますよ

ついでにステージの上から勇気の出る癒しの歌も歌っちゃいます
「私達の未来は、私達で勝ち取るんです!」
「皆さんの力で勝ち取りましょう!」



●事務所前
 宇宙船のメインホールからしばらく通路を進んだ先に、重々しい扉がある。扉には、『ワルダ・クミスルー事務所』とだけ書かれていた。その部屋がある場所から少し離れた曲がり角、そこに数名の人影があった。
 影の主、それはカイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)、バラバ・バルディ(奇妙で愉快な曲者爺さん・f12139)、リグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)、ブリッツ・エレクトロダンス(DJ.Blitz・f01017)の4名。ワルダが握る証拠を掴もうと、潜入を試みていた。
「ここがやつの事務所か」
 カイの囁きにバラバが同意する。
「わしが民衆から聞き出した情報によると、ここがワルダ某の事務所に間違いなさそうじゃな」
 それを聞いてブリッツは、入口を確認する。
「普通の扉だ。電子ロックのような代物じゃない。万が一に備えて事務所に来てみたが杞憂だったな。だが、中に人がいた場合はどうする」
 ブリッツの横にいたリグレースは自信たっぷりに答えた。
「僕がなんとかしてみるよ。人がいた場合は外に連れ出して引きつけてみる」
 そういうとリグレースは、扉横のパネルの開閉ボタンを押した。
 プシューと音を立て、扉が左右に開くと、中には書類がたくさん収まった棚、中央にメインのデスク、そのデスクには箱のような形をしたコンピューターが置かれていた。
 中に入ろうとしたその時……。
「誰だ!そこに誰かいるのか!?」
 警備のものだろうか、こちらに向かって大きな声をあげた。運がいいことに、全員が部屋に入った後だったので、姿を見られてはいなかっただろう。
「警備のおじさん!」
 リグレースは部屋から警備員に向かう。リグレースの心拍数が速まった。
「あっちで大きな音がしたと思うんだけど、怖くって。一緒に様子を見に行ってくれないですか?」
 警備員は、相手が子供だったことに気を緩めたようだ。リグレースのあとについて、その音がしたという現場に向かった。
 事務所に無事潜入した3人はグッジョブ!と味方の功績を心の中でねぎらう。
「さて、証拠探しか」
 カイは、部屋を見回しながら、自身の知識を活かし、ワルダが大事なものを隠しそうな場所を探る。
「さあて、ネットワークに没入(ジャックイン)するとしようか」
 ブリッツは電脳ゴーグル(ジシ201X)でデスクのコンピューターにアクセスすると、複数のシステムを走らせる。管理権限の奪取などはお手の物だ。
「ただいま。警備の人はもう大丈夫だよ。尾行も心配いらない」
 リグレースも事務所に戻って証拠探しを手伝う。
 カイは知識で、バラバは探し物に長けたスキルで、リグレースは第六感で怪しいところに目星をつける。
「俺はここが怪しいと思う」
「わしはこの辺が怪しく感じるかのう」
「僕はこの辺が怪しいと思う」
 三人同時に声に出し、三人同時に指差した場所は、ずばり同じ場所、壁に掛けられたワルダの肖像画だった。
 裏蓋を開けると、そこにはしっかりとあった。銀河帝国と内通していることを示す書類の数々が。
 奇遇にも、いや必然だろうか、4人は全く同じことを考えていた。すごい分かりやすいところに隠すんだなーと。


●一方その頃メインホールでは

『ええーーー、くそ、分が悪い。反論があろうが関係ない。ここは場を改めればいい。後でまた仕切り直しだ!』
「待ちな」
 演説台から降りようとするワルダの前に立ちふさがったのは、ジロー・フォルスター(現実主義者の聖者・f02140)。愛用のサングラスの位置を直しつつステージに躍り出た。
「そうよ、ここで降ろさせやしないわ!」
 同じく舞台に颯爽と上がったのは赤髪の少女、リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)。髪をなびかせ、人前に出る恥ずかしさを勇気で抑え、胸を張ってワルダの前に立ちふさがる。
「あんたの言い分は分かった。つまり俺たちは『帝国軍が俺たちの移動先を知って待ち構えてる』情報を手に入れてるって事だろ?」
『ええーーー、そうだ!戦争において情報とはかくも大事なものだ!おい、それより私はステージから降りたいんだg』
「ならよ。取る行動は一つじゃねえか。『そう信じて待ち構えている帝国軍を嵌める位置から先制攻撃する』だろ。そう、こいつの言ってる事が本当なら…さあ、どっちが有利だ!」
 力強いジローの声に民衆も声援で応える。辺りを見ても、その多くが猟兵達と同意見といった風だ。
「くく、ところで敵が待ち構えているってその情報、どこで手に入れたのか気になるねえ」
「そうよ」
 ジローの意見にリーファが援護射撃をする。
「銀河帝国に寝返った人間が紛れているわ」
『ええーーー、ええーーー、何を馬鹿な!』
 ワルダの狼狽えぶりはもはや隠し切れないほどになっていた。声は大きいが、震え、口のどもり具合も増している。
「銀河帝国のやり方はこう。お金でもなんでも与えて寝返らせて、戦争に勝利したあとは、裏切り者は『処理』してしまえばいいんだもの。金品とかならあとで回収すればいいし」
 リーファが事前に情報収集して得た情報と、想像で補完した内容でワルダを追い詰める。嘘も方便。しかし、これが効果覿面。
『ええーーー、『処理』だとっ!?そんなことありえん!いや、ない、はずだ』
 ワルダは汗を額から流し、顔色が悪くなる。目はキョロキョロと定まらず、銀河帝国の恐怖で冷静でいられないようだった。
 それでも、民衆へ向き直ると、カラ元気で張り付いたような笑顔を向け宣言する。
『ええーーー、先ほどから、根拠がない!民衆よ!聞け!私は誠実に皆の安全を第一に考え、敵の行動を慎重に見極めてはどうかと言っているにも関わらず、それに歯向かう不届き者たち!どちらが正しいか!』
 ワルダが演説を再開し、形勢を持ち直そうと企んだ。その時、ワルダの耳に囁きかける声が届いた。耳元で囁かれるような、しかし遠方から聞こえてくるかのようなそんな声が。
≪君は銀河帝国と繋がってるね。つまり裏切り者だ。裏切り者の末路を知っているかい?ここにある、君を貫く視線が全て敵意に変わるんだ≫
 離れた場所からすべてを見ていたのは、法月・フェリス(ムーンドロップ・スポッチャー・f02380)。ユーベルコード【遠方よりの打開の声(ウェーブ・オブ・コマンド)】を使い、ワルダに囁きかける。ワルダの心を折るために。
『ぐっ、誰だ、ええーーー、っとなんだっけ。あー耳障りな声のせいで、集中が。くそ、どこのどいつだ!』
「人は言葉を聞きながら自分の考えを上手く喋ることができない。それが聞き捨てならないことならなおさらね。うまくいったみたいだね」
 フェリスの助力は、実に結果として良い働きをした。それは、『時間を稼ぐ』という大事な働きを。


~~~~内通者が誰か、その証拠は集まったぜ~~~~

 どこからか、スピーカーから発せられるような声がした。事務所からハッキング、そしてスピーカーから音声を届けている者。そんなことができるのはもちろん、ブリッツその人だ。
 汚職の証拠がでかでかとメインホールにある巨大スクリーンに映し出され、それを見た民衆はハッと驚きの表情を浮かべた。裏切りの確たる証拠を見た民衆達のボルテージが一気に上がる。
「ワルダを許すなー!」「ワルダは裏切り者だー!」「ワルダは頭の黒いネズミも同等だー!」
『ええーーーっと……皆さんおちおちおち、落ち着いて……ひぃっ!?』
 民衆の敵意が一斉にワルダへと向き、情けない怯えた声を出すしかないワルダは、おずおずと逃げようとする。
「あんたはおとなしくしておくことだ」
 ジローが逃げようとするワルダを銀の鎖で縛りあげる。このまま警備に引き渡せばもうワルダはどうすることもできないだろう。


●演説後のメインホール

(バッ)(バッ)(バッ)(バッ)(バッ)(バッ)
 天井に点っていたライトが消えていく。ホールは暗く闇に包まれた。
(パン!)
 間を置かずして、ステージ中央にピンライトが煌々と点る。そこに立つは二人の人影。
「解放軍への参加呼びかけには音楽ライブが一番じゃー!」
 サムライ姿の華蔵院・邦(龍騎士・f05093)が民衆に向かい叫ぶ。
「そうです、皆さんの力が必要なんです!私達に力を貸してくださーい!」
 地元温泉街ローカルアイドルの彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)もマイクを構える。
 味方に裏切り者がいたというショックを引き摺っていた民衆が、何事かと顔をあげる。目に写ったふたりの姿に呆然とする者の姿もあった。
(~♪~♪~♪) 
 ミュージックがかかると、ライブステージのごとくカラフルなライトが華やかに彩った。
「世の中を良くすることができるのは、私達ひとりひとりの力なんです!」
 いちごの声援が民衆ひとりひとりの心を響かせる。二人のパフォーマンスに「ワー!!」っと会場が一体感を持って揺れた。
 ステージが進むにつれ暗い表情だった民衆の顔が晴れやかになっていく。うつむいていた顔が上を向く。歌が、踊りが、音楽が、人々に力と勇気と希望を与えていた。
「私達の未来は、私達で勝ち取るんです!皆さんの力で勝ち取りましょう!」

 作詞作曲は邦によるものだろうか。独特の、しかし力強い歌詞とメロディーは多くの民衆に届いていること間違いなかった。それを証拠に邦の歌に合わせ、民衆から合いの手が入る。
(~♪~♪~♪)
「悪を打ち破り、正義をもたらせ!万歳万歳解放軍!」
 こぶしを振り上げ、かっこよくポーズを決めてフィニッシュ。邦は見事に歌い切った。
「いいぞーふたりともー!!」「ありがとうー!!」「いちごちゃん好きだー!!」
 力いっぱい歌い切った邦、そしてアイドルらしく勇気づけるような歌声を民衆に届けたいちご。
 その二人に、いつまでも鳴りやまぬ拍手が送られるのだった。

 

 民衆は戦場に向かう。過酷なものとなるかもしれない。敵は強大だ。しかし、それでも、絶対に負けられない戦いがそこにはある。
 一同、心をひとつにし、民衆と猟兵を乗せた宇宙船は、一路戦場へ進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月04日


挿絵イラスト