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獣狩りは首塚の一族を狙う

#サムライエンパイア #猟書家の侵攻 #猟書家 #獣狩りのアルヴィナ #化身忍者 #風魔小太郎 #魔軍転生

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●アルヴィナの襲撃
「ふーん、『首塚の一族』ねえ……魔空安土城が落とされたって事は、クルセイダーの魔空安土城も同じように落とされかねないってことだよね」
 エンパイア・ウォーにて、首塚の一族は幕府と猟兵達の勝利に大きな貢献をした。そのことは、オブリビオンにとっては脅威に他ならない。
「なら、この私がそいつらを皆殺しにしてあげるよ!」
 だからこそ、猟書家の標的として首塚の一族が狙われることとなった。
「幕府が保護してる一族なら、きっと防衛戦力もいっぱいいるよね? 折角アリスラビリンスからこっちまで出てきたんだから、新鮮な闘争を楽しみたいね」
 襲撃の指揮を執る少女は『獣狩りのアルヴィナ』、好戦的なバトルジャンキーの幹部猟書家だ。
「超・魔軍転生! 魔軍将『風魔小太郎』、その力を貸して貰うよ!」
 秘術を用いて魔軍将を配下に憑装し、アルヴィナは首塚の一族の隠れ家へと進軍を開始した。

●首塚の一族を護れ!
「さて、またサムライエンパイアに新たな猟書家が現れるようだ。我の予知によれば、そやつの狙いは『首塚の一族』だ」
 グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は、集まった猟兵へと予知の内容を告げる。その猟書家は『獣狩りのアルヴィナ』、アリスラビリンスより派遣された彼女は、配下と共に首塚の一族を狙って襲撃をかけてくると言う。
「この度狙われたのは、村はずれの屋敷に10人ほどで隠れ住んでいる首塚の一族だ」
 首塚の一族は様々な隠れ家に護られている。そのうちの一つへ、オブリビオンの集団が迫っている。

「先ずはアルヴィナの配下であるオブリビオン忍者軍団の撃退することとなる。しかし、敵の手口が問題だ」
 この忍者軍団は『たたり椿』というオブリビオンに、魔軍将『風魔小太郎』が憑装されたものだ。そのため、変装はお手の物であり、陽動に奇襲、騙し討ちと、汚い手も厭わず様々な手段で暗殺を試みてくる。
「しかし、この襲撃に対抗するために、幕府からも『化身忍者』が送り込まれている。彼らは忍者の手法に通じている。その知識や見解を借りれば、敵の襲撃を看破することも可能であろう」
 化身忍者の助力を得て、オブリビオン忍者軍団に対処するのが賢いだろう。ちなみにたたり椿は、戦闘の際は斬撃や呪いで攻撃してくるらしい。

「ある程度配下を撃破すれば、アルヴィナが姿を現わすだろう。配下と違ってこちらは搦め手は使わない。正面切っての戦闘となるぞ」
 猟書家の力が制限されるために憑装こそしていないが、バトルジャンキーである彼女の戦闘力は非常に高い。だが、首塚の一族を護るためには、この猟書家を倒す他に道はない。

「首塚の一族の力は、まだこのサムライエンパイアに必要だ。どうか彼らを護って欲しい」
 百々の懇願を受け、猟兵達は首塚の一族の隠れ住む屋敷へと転移していくのであった。


夢幻
●マスターの夢幻です。

●幹部シナリオのため、二章構成となります。
●このシナリオのプレイングボーナスは、『化身忍者と協力して戦う(猟兵ほど強くはありませんが、忍者の手口に詳しいです)』です。
●化身忍者と一緒に戦う場合は、敵の襲撃手段を看破出来ます。襲撃手段とその対策をプレイングに記載頂けるとスムーズです。忍者っぽい襲撃手段ならだいたい採用出来ると思います。

 1章:集団戦『たたり椿』(風魔小太郎憑装)
 2章:ボス戦『獣狩りのアルヴィナ』
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第1章 集団戦 『たたり椿』

POW   :    花さくように
【椿色の斬撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    根腐れて絶え
自身に【怨念】をまとい、高速移動と【触れたものを腐らせる呪いの花弁】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ぽたりと首落とし
【自在に伸びる髪】が命中した対象を切断する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【誤字訂正】
クルセイダーの「魔空安土城」→クルセイダーの「魔空島原城」
天海・虎徹
変装か
なんともまぁ、姑息な手段を
虎がどうして強いか知ってるかい?生まれたときから強いからだよ
どんな戦法でこられようと、それをねじ伏せてこそ王
それ位できなきゃ、あの人には絶対追い付けない
さぁ、俺の糧になってもらおうか

根腐れて絶えで高速移動と遠距離攻撃が可能になったら、覚悟、武器受け、オーラ防御で相手の攻撃を最小限の動きで受け、大体の方向をつかんだら、フェイントで動く方向を勘違いさせ、第六感で移動先を読み、先制攻撃で首を握り砕く
「確かに早い。けど、早いだけじゃ、俺の首には届かない。一撃で倒せないなら、死を覚悟するべきだよ」


黒鵺・瑞樹
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

俺も似たような手口だが本職じゃないからなぁ、やっぱり本職に聞いた方がいいだろうな。
搦手ってなら変装潜入からかな?
幸い対象は護衛もしやすい。隠れ家か周辺が見える場所で化身忍者と共に潜みたたり椿がやってくるのを待つ。
奇襲は奇襲が成功すると思った瞬間が一番の隙だからな。

存在感を消し目立たない様に潜む。
椿がやってきたらUC炎陽で焼き尽くしてやろう。花なら髪なら容易に焼き尽くす錬鉄の炎だ。
焼ききれなくとも二刀で斬り落とす。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。



「俺も似たような手口だが本職じゃないからなぁ、やっぱり本職に聞いた方がいいだろうな」

 シーフとしての技術には精通している黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)だが、それは忍術と重なる部分は多いとは言え、それだけで全てを見抜くのは困難だ。そこで、彼は幕府から派遣されてきた護衛の化身忍者に協力を仰いだ。

「変装しての潜入とかが厄介だ。見極めを頼めるか?」
「おお、猟兵の御仁でござるな。解り申した」
「変装か……なんともまぁ、姑息な手段を」

 そしてもう一人、天海・虎徹(睡虎・f19245)も瑞樹と共に首塚の一族の護衛につく。虎徹が威圧するように姿を見せ、瑞樹と化身忍者が影に潜んでという立ち位置で、二人は防備を固める。そんな中、屋敷に来客が現れた。

「いやいや、ちょうどいい商品が入りましてな……」

 屋敷を訪れたのは商人であった。敵の変装かと武器に手を掛けた二人だが、化身忍者によれば不審な点は無いようだ。

「あの方はただの商人でござるな」
「そうですか……」
「敵かと思ったんだけどな」

 無辜の民を間違って襲ってしまっては大変だ。二人は化身忍者に感謝しつつ、引き続き警戒を続ける。そうしていると、また屋敷に来客があった。

「よろしければ一晩の宿をお願いしたく……」

 続いての来客は二人の小僧を連れた旅の僧侶であった。その姿を見て、化身忍者が顔色を変える。

「ややっ! あれはまさしく人外の変装! 猟兵殿、お願い致す!」
「了解だ。奇襲は奇襲が成功すると思った瞬間が一番の隙だからな……緋き炎よ!」

 そのまま対応に出た首塚の一族に襲い掛かろうとしていたオブリビオンを、瑞樹は『炎陽』で焼き尽くす。いきなり仲間を倒され、正体がバレたことに気づいた二人の小僧は『たたり椿』の正体を現した。

「チッ……幕府の犬めが余計なことを……!」

 たたり椿はそれぞれユーベルコードを発動し、邪魔をする猟兵へと襲いかかって来る。虎徹を標的と定めた一体は、『根腐れて絶え』にて怨念を纏い、呪いの花弁を放ってきた。

「どんな戦法でこられようと、それをねじ伏せてこそ王。それ位できなきゃ、あの人には絶対追い付けない。さぁ、俺の糧になってもらおうか」

 虎徹は花弁を『源氏の篭手』を用いて最小限の動きで受け止めると、敵の移動方向へと一歩踏み出す。しかし、それはフェイント、敵の動きを誘導した虎徹は、左手で敵頭部の椿の花を鷲掴みにした。

「虎がどうして強いか知ってるかい? 生まれたときから強いからだよ」

 虎徹はたたり椿の応えを待たずに、そのまま花の頭を『猛虎破牙』にて握り砕いた!

「確かに早い。けど、早いだけじゃ、俺の首には届かない。一撃で倒せないなら、死を覚悟するべきだよ」

 虎徹の戦いと同時に、もう一体のたたり椿と瑞樹の戦闘も行われていた。『ぽたりと首落とし』の伸びる髪を、瑞樹は二刀で切り払い距離を詰める。

「忍術は厄介でも、戦闘になれば楽勝だ」
「ぐっ、無念……」

 懐に跳び込んだ瑞樹は、『黒鵺』で髪を受け流し、『胡』によるカウンターの一撃をお見舞いする。それで敵が怯んだところに、金谷子神の錬鉄の炎で追撃すればそれでお終いだ。

 こうして最初の襲撃は、化身忍者の助力を得た二人の猟兵によって防がれたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

花盛・乙女
羅刹女、花盛乙女。いざ尋常に。

常なれば矮小十把斬り進むだけだが一筋縄ではいかないか。
首塚一族の皆に協力を仰ごう。
…くノ一がいれば話し易いのだが…いや、ここは頑張りどころだ。

私は考える事は苦手だ。故に、詐術偽装を看破するのは難しい。
故に首塚一族の皆には、敵の詐術の看破を願い出たい。
特に変装、陽動だな。私の頭脳になり、刀振るうべき時を伝えてくれ。
暗殺対策は不要だ。背から影から一太刀もらうほど軟な鍛え方はしていない。
羅刹女として、剣士として。「戦闘知識」と「第六感」で凌ぐさ。

さて、椿の御仁。いやさ、風魔小太郎。
そのひょうげた頭、【黒椿】と【乙女】、そして鬼の拳にて。
ぼとりと言わず、粉砕してくれる。



「常なれば矮小十把斬り進むだけだが……風魔小太郎の憑装となると、一筋縄ではいかないか。ここは協力を仰ぐとしよう」

 首塚の一族の住む屋敷へと到着した花盛・乙女(羅刹女・f00399)は、さっそく幕府の化身忍者へと声を掛ける。とはいえ、異性を苦手とする彼女にとって、男性の化身忍者と協力してというのは少々気が重い。だが、幸運なことに紅一点のくノ一も一人派遣されていた。

「済まない。私は考える事は苦手だ。故に、詐術偽装を看破するのは難しい。どうかその任をお願い出来ないだろうか? 特に変装、陽動だな。私の頭脳になり、刀振るうべき時を伝えてくれ」
「承知しました。私もオブリビオン相手の戦いは厳しいので、戦いはお任せします」
「もちろんだ。……ああ、暗殺対策は不要だ。背から影から一太刀もらうほど軟な鍛え方はしていない。羅刹女として、剣士として、それを防ぐ心得は持っている」

 卑劣な暗殺にも対応出来るという乙女の言葉に、くノ一も安心した様子を見せる。そして、お互いの得意分野を生かして、二人は役割分担して首狩りの一族の護衛に当たる。

 そうしてしばらくしたところで、幕府からの増援として一人の化身忍者が屋敷に到着した。乙女には他の化身忍者との違いは分からなかったものの、どうやらくノ一は彼に違和感を感じたようだ。

「お待ち下さい。幕府の者であれば、合言葉をお答え頂けますか?」
「斯様な面倒なことは良いだろう。早く護衛対象の元に案内してくれ」
「……曲者! 乙女様、お願い致します!」

 合言葉を答えられず、誤魔化すような態度を取った忍者達を、くノ一はオブリビオンの変装と看破する。

「さて、椿の御仁。いやさ、風魔小太郎。正体を現してはどうか?」
「ふん。まあ良い。貴様らを討ち、その後に使命を果すまで……!」

 乙女が戦いの構えを取ったことで、観念した『たたり椿』は異形の姿を露わにする。そして、乙女に向けて襲いかかって来る。

「そのひょうげた頭、ぼとりと言わず、粉砕してくれる!」

 たたり椿の放つ紅色の衝撃破を『黒椿』と『乙女』で受け止め、乙女は敵に接近する。そして切れ味鋭い小太刀の一閃が、たたり椿を捉えた。

「一撃を避けぬ者には二撃が待つ、冥土の土産に覚えておくが良い!」

 乙女の攻撃はそれで終わらず、凄まじい怪力による鬼の拳が、椿の頭を粉砕した。完全に頭を潰されて、襲撃者のオブリビオンは撃破されたのであった。 

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ・連携歓迎
WIZ

こっちにも忍者の方々がいてくれるのは心強い
是非とも協力願おう

・敵の襲撃手段:髪の先端に神経を麻痺させる毒を塗付、対象を切り裂いた際に傷口に毒も付与する

・対策:忍刀で髪そのものを切り裂く

自在に伸びて来る髪は非常に厄介だ
うかつに近付けない以上、こっちも遠距離戦を挑む
周囲の小石を媒体に【高速詠唱】【多重詠唱】で固有結界・黄昏の間を発動、風と火の疑似精霊を同時召喚

自分の周りに風の防御膜を形成、髪による攻撃の直撃の阻止試み
そのうえで火の疑似精霊によって火球を生み出し敵に向け【乱れ撃ち】
髪であり花であるならば、燃やせるはず!いけぇぇっ!
髪と共に敵本体も【破魔】の力を帯びた火球で攻撃


月舘・夜彦
魔軍転生を行う限り、エンパイアウォーで討ち取った者が憑装される
この先も増えていくのかもしれませんが今は首塚の一族を守らなければ

現地の化身忍者達と使用する術等の情報共有
投擲含め武器の類いは対処できますが忍術は詳しくありません
発動の際には敵の妨害といった援護をお願いします

接近戦を基本とし、2回攻撃となぎ払いにて周囲の敵を巻き込んで攻撃
見切りにて攻撃手段を判断、投擲は武器落とし、物理攻撃は武器受け
毒・麻痺系であれば残像、凌いだ後に反撃
斬撃波に警戒、発動前に後ろへと跳んで退避
無差別なので巻き込まれた敵が怯んだ所へ二刀流剣舞『襲嵐』
一撃目を確実に当て、此方も周囲の敵を巻き込んでしまいましょう



「こっちにも忍者の方々がいてくれるのは心強いですね」
「ええ、是非協力頂きましょう」

 続いて首塚の一族の護衛につくのは、鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)、そして月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)の二人だ。彼らも幕府の化身忍者と協力し事に当たることにしたようだ。

「敵はどんな忍術を使ってきそうですか?」
「投擲含め武器の類いは対処できますが、私も忍術は詳しくありません。ご教授頂ければ助かります」
「そうでござるな……毒を使うのは常道、伸ばした髪で攻撃するという話なので、髪の先に毒を塗っているのではござらぬか?」
「じゃあ、遠距離戦で戦うのが良さそうですね」
「毒とは……当たらぬように、十分に注意して戦いましょう」

 幕府の化身忍者の話では、敵は毒を使う可能性が高いとのことだ。知らずに戦えば、わずかな傷でも致命的になりかねない。だが、こうして事前に解れば、その対策は難しくない。

「後は……分身の術でござるが、こちらの対応は我らにお任せあれ」
「分身、そんな術まで使うのか……化身忍者の方が居てくれて良かったです」
「ではそちらの術の妨害の程、よろしくお願いします」

 更には分身の術とは、魔軍将による憑装でそこまでの忍術を可能とするとは恐るべしである。

 二人は化身忍者と情報を共有し、十分な準備を整えた上で護衛の任につく。そうしてしばらく待っていると、屋敷の裏手から10体もの『たたり椿』が侵入してきた!

「多く見えてもほとんどは分身にござる! コレで……見破ったでござる!」

 幕府の化身忍者が印を結んで何やら唱えると、8体の敵が消滅した。実際には2体の敵がそれぞれ4体ずつの分身を出していたようだ。分身の術を封じられたたたり椿達は、『ぽたりと首落とし』のユーベルコードで髪を伸ばして攻撃してきた。

「後は任せて下さい! 場よ変われ……風の疑似精霊よ!」
「当たらなければ、問題ありません」

 ひりょは『固有結界・黄昏の間』を発動して、周囲の小石を変換して二体の疑似精霊を召喚する。そしてその内の一体に風の防御膜を張らせることで、伸びる髪を遮断した。
 そして夜彦はといえば、髪の軌道を完全に見切り、素早い動きで髪を躱す。その動きにたたり椿は付いてこれず、髪が切り裂くのは彼の残像のみだ。攻撃を躱した夜彦は、二刀の刃で髪をなぎ払う。そうして地に落ちた髪を見れば、その先端は怪しく濡れていた。予想通りに、毒が塗られていたようだ。

「髪であり花であるならば、燃やせるはず! いけぇぇっ!」

 敵の攻撃を防いだひりょは反撃に移る。もう一体の炎の疑似精霊に指示を出し、炎弾の乱れ打ちをたたり椿を叩き込む。炎弾は髪を焼いて本体に直撃、一体のたたり椿を焼き尽くした。

「ならば、炎など吹き飛ばしてくれよう」

 残る最後のたたり椿は、『花さくように』による椿色の衝撃破に攻撃手段を切り替えた。これでは、炎弾を当てるのはなかなか難しい。しかし、この場の猟兵はひりょだけではない。

「そちらが衝撃破を使うならば、こちらにも手があります」

 後ろに飛んで衝撃破を回避した夜彦は、カウンター気味に斬撃を飛ばしてたたり椿へ一撃を入れる。それは、更なる攻撃への布石であった。

「振るう刃は、嵐の如く……『襲嵐』!」

 続けて放たれた無数の斬撃の嵐が、たたり椿を微塵に刻んだ。これでひとまず、敵忍者の襲撃は全て撃退出来た。

「魔軍転生を行う限り、エンパイアウォーで討ち取った者が憑装される……この先も増えていくのかもしれませんが、今は首塚の一族を守らなければ」

 クルセイダーを討つまでは、魔軍転生の脅威は続く。だが、今は目の前の襲撃に目を向けねばならない。オブリビオン忍者軍団を撃退したことで、襲撃を企てた猟書家が間もなく現れるはずだ。夜彦は気を引き締めて、アルヴィナの襲来を待つのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『獣狩りのアルヴィナ』

POW   :    零距離、取ったよぉ!
【瞬時に間合いを詰めて、パイルバンカー】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    躱せるものなら躱してみなよ!
【対猟兵用クレイモア地雷】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    キミも料理してあげようか?
戦闘中に食べた【調理済みの肉】の量と質に応じて【身体能力強化と自動回復能力を得て】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠白石・明日香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「風魔小太郎を憑装させた忍者軍団をやっつけるなんて、なかなかやるね」

 オブリビオン忍者軍団を猟兵達が撃退してしばらくの後、シスター服の少女が屋敷の正面に現れた。その可憐な容姿には似つかわしくない大きなパイルバンカーを装備した彼女こそが、この襲撃を企てた首魁、『獣狩りのアルヴィナ』だ。

「これなら新鮮な闘争が楽しめそうだね」

 好戦的な笑みを浮かべる彼女は、戦闘態勢をとる。本来の目的は首塚の一族のはずだが、彼女の興味は目先の戦いに向いているようだ。とはいえ、もしも猟兵が負ければ、首塚の一族は皆殺しにされることだろう。

 猟兵達よ! アルヴィナを倒し、首塚の一族を守り抜くのだ!

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●アルヴィナは憑装していません(猟書家の力が制限されるため)。従って忍術などを使ってくることはありません。
●二章でも化身忍者の協力を得ることは可能ですが、アルヴィナ相手では直接的な戦闘能力では相手になりません。何かを依頼するのであれば、それ以外の手段で助力を得るべきでしょう。
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鳳凰院・ひりょ
アドリブ・連携歓迎
POW

あの子がアルヴィナか…
可愛いんだが…惜しいかな、敵なんだよな…
首塚の一族の為にも倒さなきゃな…

化身忍者には今回の協力を仰ぐ
ただし、あの子相手ではまともに戦いにならないだろうから、俺の手前あたりの地面に相手の動きを制限するようなトリモチとか、そういうものの設置をお願いしようかな

バトルジャンキーな所があるみたいだから、勝負!とか声かければ乗って来そうかな?
接近戦勝負を挑んでみる
接近戦、しかも高速での戦いは踏み込みが重要、それが阻害されれば紙一重で回避も可能かもしれない
退魔刀を納刀状態で迎撃、リミッター解除し相手の一撃を見切って紙一重で回避
カウンターで灰燼一閃を叩き込む



「あの子がアルヴィナか……」

 現れた猟書家の姿に、ひりょは一瞬目を奪われる。なぜなら、その敵はとても可憐な少女であったからだ。……その手の巨大なパイルバンカーさえ除けば。

「可愛いんだが……、惜しいかな、敵なんだよな……。首塚の一族の為にも倒さなきゃな」

 オブリビオンの姿は千差万別、アルヴィナのように可愛らしい敵もいる。しかし、オブリビオンである以上、猟兵とは相容れることは無い。特にアルヴィナは猟書家、首塚の一族の殲滅を目論む凶悪な敵である。

「折角の勝負なら、もう少し広いところでやるのはどうかな?」
「ふーん……まあいいよ。苛烈な闘争には邪魔が無い方が良いからね」

 ひりょは相手のバトルジャンキーな面につけ込み、戦場を少しずらす。考えあってのことだが、彼が何を狙っているかは、それが発動してのお楽しみだ。

「よし、勝負だ!」
「いくよぉ!」

 ひりょが戦いの開始を告げると、アルヴィナは瞬時に距離を詰め、彼の懐まで潜り込んで来ようとしてくる。しかし、残り1m程まで近づいたところで、突如としてアルヴィナの足が鈍る。

「わわっ! なにこれっ!?」
「よし、掛かったな!」

 どうしたのかというと、アルヴィナの脚がトリモチを踏んづけていた。そう、それはひりょが幕府の化身忍者に依頼して設置した物であった。これを用意していたからこそ、彼は戦場を移す提案をしたのだ。
 そして、接近戦でこれだけの隙を晒すのは致命的だ。苦し紛れに振るわれたパイルバンカーを余裕を持って回避したひりょは、アルヴィナの至近距離まで踏み込んだ。

「全力全開! 一撃必殺っ、喰らえっ! 『灰燼一閃』!!」

 そして放たれたのは、超近距離からの居合い斬りだ。カウンター気味に刺さった退魔刀『迅雷』による斬撃は、アルヴィナにかなりのダメージを与えた様子だ。

 罠に嵌めるという少々卑怯な手ではあるが、先ほど襲撃を仕掛けてきたアルヴィナ配下のオブリビオン忍者軍団の使った手に比べればマシである。そもそも、オブリビオン相手に手段を選ぶ必要も無いだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

うまい具合にこっちに目が向いてるようだから、化身忍者の方には避難誘導頼んだ方がいいんだろうか?
なんか相手の攻撃手段は結構派手な気がするし。

他の猟兵と連携を取れれば存在感を消し目立たない様に立ち回り、マヒ攻撃を乗せたUC剣刃一閃で奇襲をかける。
連携を取れなければこちらに気を惹きつつ隙を見てUCで攻撃だな。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
高速・威力大とはいえパイルバンカーって武器は突き攻撃になるようだから、その力が集中する一点を躱せばある程度威力は殺せると思う。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流しカウンターを叩き込む。
それでも喰らうものは激痛耐性で耐える。


天海・虎徹
あぁ、戦いがしたいんだ
良いよ。やろう
どっちかが動かなくなるまで、どっちかが倒れるまで

躱せるものなら躱してみなよ!で対クレイモア地雷が発破されても覚悟で被弾に耐え、オーラ防御でダメージを抑えつつ、フェイントで移動方向を錯覚させつつ、近づいて手首、肩、相手の首か何処かを掴んで、全力で握り砕く
「戦いがしたかったんでしょ?なら、死ぬ覚悟できてないなんて言わせない。その覚悟もないなら、さっさと消えなよ」



「なんかうまい具合にこっちに目が向いてるみたいだな。今のうちに、首塚の一族の避難誘導を頼めるか?」
「承ったでござる。貴殿も御武運を!」

 ひりょがアルヴィナを誘導して戦場を首塚の一族の住む屋敷より遠ざけた。これはチャンスと、瑞樹は幕府の化身忍者達に避難誘導を頼む。戦闘力としては足りずとも、こういうことなら頼りになる。
 そうして瑞樹が首塚の一族の安全の確保をしている間に、虎徹はアルヴィナと対峙していた。

「キミが私の次の相手かな? どんな闘争になるか、楽しみだよ」
「あぁ、戦いがしたいんだ。良いよ。やろう。どっちかが動かなくなるまで、どっちかが倒れるまで」

 好戦的な態度のアルヴィナに、虎徹はとことんまで戦おうと持ちかける。その答えに満足したか、アルヴィナは笑顔を浮かべてユーベルコードを発動した。

「躱せるものなら、躱してみなよ!」

 アルヴィナは大量のクレイモア地雷を周囲にばらまいて爆発させる。しかもそれは、猟兵用に威力を強化されているものだ。だが、虎徹は覚悟を持って、自分からその爆風を突っ切って、アルヴィナを強襲する。

「ええっ!?」

 流石にその強引な手は予想していなかったようで、アルヴィナは慌てて迎撃態勢を整える。しかし虎徹はフェイントも交えた足捌きで、彼女の予想を外してその左腕を捕まえる。

「握り砕くよ。『猛虎破牙』!」
「うあっ!」

 そしてそのまま、虎徹はアルヴィナの左腕を握り潰した。

「戦いがしたかったんでしょ? なら、死ぬ覚悟できてないなんて言わせない。その覚悟もないなら、さっさと消えなよ」
「はははっ! この痛み、むしろこれこそが私の望んでいた闘争だよ!」

 アルヴィナは右手のパイルバンカーを振るい、虎徹を吹き飛ばす。並のオブリビオンならば激痛で戦意喪失することもあるだろうが、この相手は猟書家だ。狂笑を浮かべ、虎徹との更なる闘争を望んでいる程だ。……しかし、猟兵がそれに付き合う義務はない。

「気を取られすぎだな……背中ががら空きだ」
「なっ!?」

 一閃、アルヴィナの背後より奇襲を掛けた瑞樹の振るった『黒鵺』が、彼女の背中を斬り裂いた。彼は敵の意識が虎徹に集中している間に、存在感を消して攻撃の機会を伺っていたのだ。

「チッ、でもこの距離なら……!」
「万全ならともかく、麻痺の入った今なら受け流せるぜ」

 至近距離の瑞樹へと、アルヴィナはパイルバンカーによる強烈な刺突を放つ。しかし、その動きは些か鈍っていた。そう、先ほどの瑞樹の刃に秘められていた麻痺の力が、その動きを阻害したのだ。黒鵺でパイルバンカーを受け流した瑞樹は、カウンターで『胡』による一撃をアルヴィナへ見舞った。

 こうして順調にダメージを積み重ねた二人であるが、このあたりが潮時か。虎徹はクレイモア地雷を無理矢理突破したダメージが酷く、瑞樹も正面からの戦いでは少々分が悪い。二人はアルヴィナの麻痺が回復する前に、撤退を選択したのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

火土金水・明
「『首塚の一族』の方々のおかげで戦争に勝利できました。その恩を返す時です。」(アルヴイナが肉を食べる時に化身忍者の方が石つぶてを投げて邪魔をしてもらえると助かります。その化身忍者の方が狙われたらかばいます。)
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】で、『獣狩りのアルヴィナ』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。



「エンパイア・ウォーでは、『首塚の一族』の方々のおかげで戦争に勝利できました。今こそ、その恩を返す時です」

 遅ればせながらも、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)も首塚の一族を護るために参戦した。新たなる猟兵の出現に、アルヴィナは傷を癒やし、自己強化を行うことにしたようだ。腰に付けたバッグから、料理済みの肉を取り出して食べ始めた。

「ふふふっ……キミもこの後で料理してあげるよ。―――痛っ! 何するのっ!」
「化身忍者の方、ありがとうございます。アルヴィナ、あなたの相手はこの私ですよ!」

 黙って強化を許すわけにはいかない。明が事前に打ち合わせをしていた通りに、潜伏していた幕府の化身忍者が放った手裏剣が、アルヴィナの持つ肉を弾き飛ばした。
 食事を邪魔され、怒気を露わにしたアルヴィナは化身忍者へと襲い掛かろうとするが、その前に明が立ち塞がった。

「我、求めるは、冷たき力……『コキュートス・ブリザード』!!」
「きゃっ! ああっ!」

 食事が中断されたことで、アルヴィナの強化は不完全だ。これならば、ユーベルコードで押し切れる。明の放つ無数の氷の力を宿した魔法の矢が、アルヴィナを襲っていった。

「少しでもダメージを与えて次の方に」

 明はアルヴィナの回復を許さず、更なるダメージを積み重ねたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

花盛・乙女
ほう、戦馬鹿の類だな。
面白い!この花盛乙女も大層な戦馬鹿よ!いざ、尋常に!

「嶽掻」と「乙女」を構えて斬り合いだ。
存分に斬り合い、楽しもうじゃないか!

くノ一殿には感謝ついでにもう暫し付き合ってもらおう。
あの巨大な筒の一撃を受ける時、私と筒の狭間に数枚の手裏剣を投げ込んで欲しい。
この胸鎧と手裏剣の厚み、「激痛耐性」「気合」「覚悟」、そして鬼の「怪力」で筋肉を引き締めれば一撃も耐えらる。

あえて胸に向けて一撃を貰う隙を空けよう。
嘗めている訳ではない。戦馬鹿ならば、出せる手は全て出してもらうまで。
耐えた先、嶽掻の一閃からの拳骨をくれてやる。
ははっ!楽しいな、獣狩り!もっと、楽しい戦にしようじゃないか!



「ほう、戦馬鹿の類だな。面白い! この花盛乙女も大層な戦馬鹿よ! いざ、尋常に!」
「あははは! あなたもそうなんだね! 新鮮な闘争を楽しもうよ!」

 出会った瞬間にお互いが同類だと解ったのか、乙女とアルヴィナはそれが自然というように戦闘を開始した。二人とも何とも楽しそうだが、やっていることは命を賭けた殺し合いだ。
 『嶽掻』と『乙女』の二刀で鋭い斬撃を放つ乙女、重量級のパイルバンカーを振り回すアルヴィナ。戦いは拮抗するかに見えた。しかし、幾度かの攻防の末、アルヴィナが乙女の懐へと潜り込んだ。

「零距離、取ったよぉ!」

 そして放たれるのは、ユーベルコードによる超火力の一撃だ。これを喰らえばひとたまりも無いかと思いきや、なんと乙女はその衝撃を受け止めきった!
 よくよく見れば、パイルバンカーの切っ先と乙女の胸の間に、数枚の手裏剣が挟まっていた。それは、先の戦いで助力を得たくノ一が、乙女の依頼で激突の瞬間に投げ込んでいたものだ。もちろんそれだけで耐えれるほど生易しいものでは無いが、覚悟を決めて鬼の怪力で筋肉を引き締めた乙女ならば、辛うじて耐えきることは出来る。もちろんかなりの激痛が走るが、そんな者は知らぬと乙女は反撃に打って出る。

「今度はこちらの番だ! 『雀蜂』の二撃、受けてみろ!!」

 攻撃を受け止めれば隙が出来る。乙女はそれを見越して、あえて攻撃を受け止めていた。そして、狙い澄ましたその隙へと、先ずは嶽掻の一閃、続けて、鬼の怪力による全力の拳骨を、アルヴィナの顔面に叩き込んだ!

「ははっ! 楽しいな、獣狩り! もっと、楽しい戦にしようじゃないか!」
「うん! 最高だよ! 素晴らしい闘争だね!」

 アルヴィナも乙女もその身に受けているダメージは軽くない。それでも二人は、笑みを浮かべて更なる戦いへと興じるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
憑装されたとて付け焼刃に過ぎず、私達とは練度が違うということ
貴女が新たに現れた猟書家ですね
……御覚悟を

化身忍者達には敵から離れるように指示
扱うのは腕の武器だけではなさそうです

見慣れぬ武器ですので戦いながら視力にて構造と確認して情報収集
威力が高く攻撃も重いものとなれば刀で受け止めるのは不可
見切りで動きを把握し残像にて回避

間合いを詰めてきた所を警戒
納刀して此方も仕掛けると思わせ、後ろへと跳んで距離と取り
攻撃を終えた所で接近して早業の抜刀術『瞬月』
鎧無視と鎧砕きにて武器ごと破壊する勢いで反撃

負傷は激痛耐性、刃を振るうに問題なく継戦能力にて手は止めず
間合いを詰めるのは此方も同じ
後は、如何に上手であるか



「憑装されたとて付け焼刃に過ぎず、私達とは練度が違うということ。襲撃の失敗は必然です」

 首塚の一族を狙うオブリビオン忍者軍団は、猟兵と幕府の化身忍者によって退けられた。そして残るは、それを指揮していたアルヴィナのみだ。

「そして、貴女が新たに現れた猟書家ですね……御覚悟を」
「覚悟? 死ぬのはキミだよ!」

 ここに至って、化身忍者の助力は必要ない。先ほどの戦いの中でアルヴィナが広範囲の攻撃を見せていたこともあり、夜彦は化身忍者達を後ろに下げて、一人でアルヴィナに対峙する。アルヴィナはこれまでの猟兵との戦いで満身創痍と言っていい状態であるが、その戦意は些かも衰えていないようだ。そして、この襲撃に決着を付けるべく、二人の戦いが始まった。

「くそっ、逃げ回らないでよ!」
「その重量、受けるのは悪手でしょうか……」

 いきなりは仕掛けず、回避を重視した夜彦は敵の武装を観察する。威力が高く攻撃も重いとなれば、如何に夜彦の持つ刀が名刀といえ、下手に受ければへし折られかねない。残像を残して回避を続けつつ、夜彦は決着の一手を組み立てる。

「この臆病者……! それなら一気に――――あれっ!?」

 焦れたアルヴィナが一気に距離を詰めて来たところで、夜彦は冷静に後ろへ飛んで距離を取った。そうしてアルヴィナが空振りした隙こそ、彼が待っていたものだ。

「……『瞬月』!! これで、終わりです」

 体勢を崩したアルヴィナに駆け寄った夜彦から、神速の抜刀術が放たれた。『夜禱』によるその一閃は、苦し紛れに防御したパイルバンカーを断ち切り、そのままアルヴィナの身体を両断した。真っ二つになった彼女は消滅し、骸の海へと還っていった。

 忍術を用いての暗殺と、純粋に強力な猟書家による襲撃。異なる種類の二つの襲撃を撃退し、猟兵達は首塚の一族を護りきったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月18日
宿敵 『獣狩りのアルヴィナ』 を撃破!


挿絵イラスト