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鬼さんこちら、手の鳴る呆へ

#UDCアース #呪詛型UDC

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●永遠を求めて
 一。二。三。四――誰かが目を瞑って、無我夢中に数を発している。周囲にはたくさんの人々がいて、彼等はわいわいと一斉に逃げ出した。十(とお)に達した誰かさんが貌を上げれば遊戯開始(ゲームスタート)。さあさあ楽しい鬼ごっこの始まりだ。真逆、本物の怪物なんて居る筈がないじゃないか――混沌の色彩が映り込んでいる。
 次はアナタが鬼だと誰かが微笑んだ。ならば仕方がないと君は俯く。一。二。三。四……あと何時間で陽が沈む? 彼方で嗤っているのは神だったものに違いない。

 ――極上の味わいにはひどく遠い。

●グリモアベース
「公園で遊びましょうか!!!」
 グリモアをくるくる弄びながら隣・人(🌈・f13161)は楽し気に提案した。からからと笑いながら子供っぽく燥ぐサマはとても二十歳越えた人間とは思えない。
「あ。そうですね。依頼内容としては呪詛型UDCを誘き出すやつです。奴等を惹き寄せるには『愉しい事』をするのが必須。だから公園で遊ぼうってわけですね。昔懐かしのあの遊具とかこの草原――隣人ちゃんのオススメは鎖で繋がれたタイヤのあれ。そう! 座った人をぐるぐる回すやつ!!! あ。話がズレましたね戻しましょうか……そんでUDCを誘うには『公園で遊んだ後、夕暮れ時』鬼ごっこも重要なんですよね。ほら、本物が紛れ込んでたりするじゃないですか。雑ですが説明は以上ですよ!!! まあ皆さんなら大丈夫だと思いますが」

 決して人間だと認識しないでくださいね。

 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 回転するジャングルジムの一番上が好きだった。

 宜しくお願い致します。
204




第1章 日常 『つかの間の休息を』

POW   :    全力で遊具で遊ぶ!

SPD   :    公園内をジョギング

WIZ   :    ゆっくりと原っぱに寝そべって休む

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 日常風景――と記してしまっても構わない、そんな穏やかが漂っていた。小さくも大きくもない公園には『ちょっと懐かしい』遊具が立ち並び、君達の遊び心を擽ってくる。原っぱの囁きは眠気を誘う布団だろうか。兎も角――楽しく過ごすのが優先的。呪詛型とは『そういう』場所に集まるものだ。
 グリモア猟兵が言っていた遊具もあるようで、何処か浮いているように見える。嗚呼、掻き混ぜたかのような静けさ……?
紗我楽・万鬼
全力で喚ばれましたあっしが鬼です!!
えっ真逆この遊具施設に単身乗り込みなんです?隣人ちゃんは??
齢23(推定)の野郎がソロプレイなんです???
最高ですね!!!
愉しい事ならド派手にやりましょうよ御犬様には見捨てられました!!

でもやっぱり独りは寂しいんですー!ずるしますー!
なんかこう棒人間でいいですよ大量に喚びますよ怪異さん此方!!
手前等様遊びますよ一斉突撃!
ジャングルジムはあっしのじーんちー!手前等様は入場料頂きますね!
ブランコは立ち漕ぎなんて悪い事しちゃいけませんよあっしのように吹っ飛ばされても知りませんからね!
タイヤは…良いですよあっしが手本をって怪異達回しすgえれれ

所で此れ労災おります!?



 棒人間――設定も輪郭も曖昧な連中(ナキモノ)が、貴様の周囲でくるくる戯れていた。地獄(ほのお)を掲げて狂い始めた妖精(バケモノ)どもが、ガラス張りの耳朶奥を擽り始めて居る――如何して混沌(ケイオス)を表現(あらわした)のかと訊ねられても「最高ですね」と返す他に有り得ない『歳23(推定)』のソロプレイらしさ。真逆(そうとも)単身奈落の巡りだ。這いまわる隣人(だれかさん)の影は見当たらない――全力で喚ばれた貴様は全霊を以って疾走(はし)るが好い。いかれた公園に『御犬様』はついてこなかった。嗚、見捨てられました。感嘆を付着させている場合ではない、嗚々、彼方(あっち)には少しだけ剥げたブランコのきぃきぃ……。
 独りは寂しいと『わいている』棒人間(それ)、掻き混ぜるかの如く『手前等様』々、遊びますよ一斉突撃! どたばたどたばた夜行(魍魎)通り、この天辺は貴様の陣地(テリトリー)に違いない。国盗り合戦ならば魔界でやってくれ。

 立ち漕ぎなんて危なっかしい。
 ほら、反面教師(おまえ)も何か言ってしまえ。
 あっしのように吹っ飛ばされてもしりませんからね!

 棒人間(くろ)が愚茶々々と群がる中、愈々メイン・デッシュだと魂が錯乱(さけ)ぶ。吊られたのはタイヤなのか鬼なのか、なんだか駿河問いに似てませんかね――良いですよあっしが手本を取っ『t』怪異達の大笑いが響いてくる。
 所で此れ労災おりmわしすgろ……!?

 エチケットならば出るようだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

揺歌語・なびき
おれもうアラサーなんだけど大丈夫?
ひとりで公園まじはしゃぎしてんのやばいでしょ
あの子が知ったらどんな目で見て…まぁ仕事だしやるけど

鉄棒かぁ
そういえばおれ逆上がりできたことないな
…誰も居ないし
えい(できない)とうぁ!(できない)
まぁ鉄棒できないからって困らないし

こういうのは本気でやんないと駄目なんだよねぇ
夕暮れ時、すべり台のてっぺんでひゃっほーひと吠え
ご近所迷惑とかは…UDCだし大丈夫かな
おもいっきりすべるとうわこれ結構スピード出てこわひょえ

バネで動くパンダの乗り物に乗ってぐんぐん前後運動
わーいたーのしー!
絶対この光景地獄なんだけどねー!!

せめて桜吹雪でも撒いておけば
ちょっとはマシ
いや駄目だな



 公園に外宇宙が茫々(ひろがった)として、其処に完全証明(かみさま)が顕現するとは思えない。想像が孕んだ銀河の果てが果て、嗚呼、あのジャングルジムは星辰(ほし)の一欠片――おれもうアラサーなんだけど大丈夫??? 疑問符が無量大数(ケイオス)へと突入した数秒間、あの子から受ける雑さ加減が『増す』ようだ。しかし益す々す、仕事だからと鯨飲する他に無い。ひとり公園(コスモ)ではしゃぐオマエの顔面(ツラ)……自分で思っているよりも危なそうだ。
 やばいでしょ――ピンク色の球体が泳ぐ中、彼方側に佇んでいる鉄の棒状。そういえば。ぐるんと一回転した『逆』と出会った事が一度もない……周囲に誰も居ない事を確認してシッカリと握り締め……えい。とぅあ! とっとと……上下する両脚(あし)。
 まぁ。できないからって困らないし。背中を擽る見えない声、何者かが『あきらめ』を嘲っているかのようだ。古傷を抉られた感覚……気の所為。
 拭い、剥ぎ、勢いよく滑り台の上からひゃっほーと吼えろ。ご近所迷惑人型でなければ大丈夫だ。だらりと垂れ下がった緑の束をすいていく。しかし此の速度凄まじいもので、子供達は背に寒気を覚えないのか。ひょええと浮かぶ。

 ところであっちのパンダさんは可愛らしい。

 桜吹雪(ダメだった)が舞い踊る中、オマエはきゃっきゃと前後運動。パンダくんは人を愉しませる遊具(アトラクション)なのだ。わーいたーのしー……!!! バネがびよんと頭をひっくり返す。

 地獄(28歳)がブラックホールに描かれている。
 誰とお話しようと謂うのか。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒影・兵庫
滑り台にジャングルジムにブランコにシーソー
同じ遊具を何度も何度も遊べることができた昔の俺はちょっとすごい
(「あ、ブランコ。昔みたいに後ろから押してあげようか?」)
はい!せんせー!力いっぱい俺を押してください!
「よぉーし!子供のころは手加減してたけどもう黒影は大人だもんね!フルパワーで押してあげよう!」
わぁ!せんせー!スゴイです!頭上に地面が見えたと思ったら足元に地面がやってきました!
「まだまだいくよー!」
あはは!俺の周りを世界が回ってる!ミシミシ音を立てながら回ってる!
「あ、ブランコの鎖が切れそうだね」
そうなんですか?
「そうなんです!ほら受け止めたげるからおいで」
はーい!



 外宇宙の彼方から漸く戻って来たならば、邪悪も削ぎ落ちた純粋(オマエ)の笑みだろう。滑り台の逆走に森(ジャングルジム)の覇者、はしゃいで倒したブランコに尻が痛み始めたシーソーの遊戯(じょうげ)。同じ遊具を何度も何度も『繰り返し』昔の『俺』はちょっと凄かったのだ。ふいに視線を向ければ木の板ぶらさがり、昔みたいに後ろから押してあげようか? さらりと女(かみ)が顔を撫でる。ああ、教導虫(せんせー)の優しい香(こえ)だ。はい! せんせー! 力いっぱいおもいっきり、この世界がどうでもよくなるような、本能的な娯楽性(よろこび)。
 子供の頃は加減していた。じゃれ合いは『同じ力』で初めて成立するとも言え、わきわきと両腕構えたならばこの地球(ほし)だって投擲して魅せる――わあ! ぐるりんと體(きぶつ)が一回転(すくわれた)。頭上に地面があると思えば足下に地面がやってくる。まだまだこれからだと怪力(モンスター・マシン)。あはは。あはは。俺(きみ)を中心に天地がめぐる。

 ミシミシ悲鳴は誰の所為だ?

 何が素材でも千切れて終えばタダの屑だ。ああ、貴様はやりすぎで『ブランコが啼き声を止めている』――そうなんですか? そうなんです――遭難する前に飛び込めば問題ないだろう。受け止めたげるから――はーい!

 おいで。
 抜け殻に詰め込まれた砂場。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『夕闇鬼ごっこ』

POW   :    全力ダッシュで逃げる

SPD   :    カーブを曲がって逃げる

WIZ   :    ちょこまか逃げる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 鬼さんこちら、手の鳴るほうへ。
 公園に橙が落ちる頃、そのぬくもりは少しだけ冷めてきた。
 あっちかこっちか、何かの足音が聞こえてくる。
 ――逃げろ!
 捕まったら君達の『負け』だと神視点が囁くのだ。
 その平衡感覚を早く戻していけ……。

 貌(かたち)のない混沌の末端。
黒影・兵庫
鬼役が勝手に決まった鬼ごっこなんてやーめーろーよー!
(「ちゃんとジャンケンして決めたの?してないの?しないと!」)
そうだそうだ!わがままだぞ!
せーんせーに言ってやろー!
(「誰だか知らないけどちゃんと黒影に謝りなさい!ほら早く!」)
せんせーの言う通り!
謝れよ!
ほら早く!もっと早く!音より早く!
俺より早く!
俺より早く?
出来るもんならやってみろや!



 神様が決めた事ならば仕方がない。仏様が決めた事ならば仕方がない。誰かさんが決め憑けた事ならば仕方がない――やめろよ――鬼様が勝手に決まるだなんて、嗚呼、この公園には独り占め大好きな存在しかいないのか。ちゃんとジャンケンして『決めない』なんて。そうしないと。してないの? しないと如何なると謂うのか、この抜け殻どもめ……我儘な輪郭(ないもの)が何を吐いたって『癇癪』以外に思えない――ルールを守れないお子様に『怪異役』など出来やしない。そうだ。そうだ。
 せんせーに言ってやろ――誰だか知らない。誰とも言えない。そんな君(あなた)も咽喉が有るならば謝るべきだ。声(いみ)が解せるならば首を垂れるべきだ。せんせーの言う通り。せんせーの囁く通り。謝れよ! 早く。速く? 音よりも……?
 化け物の皮なのか虫の肉なのか、この蛋白質に本物は似合わない。胴が甲(こう)成れば手足生え、四枚を伸ばせば『乾ききっている』――蛹の中身を潰す前に、出来るもんならやってみろや……生命の神秘が絶叫し、空を往く。

 何方がオマエで彼方がお前だ。

 影に潜んでも橙に染められても、人間大の群れには届かない。
 ――求めても求めても巣には届かない。

成功 🔵​🔵​🔴​

紗我楽・万鬼
清掃は大事ですもんねエチケットありがとうございます!!
それでそろそろ此処も掃除するんです?

人が居ないからって鬼を追うんですか共食い反対!
えぇ?何、違うって云うんです??
ピーマンかパプリカの違いを問われりゃ何方も喰って終いですよ!
嗚呼だから追うんです?
仕方無いですね!

そんなにあの子が欲しいするなら幾らでもくれてやりますよ
鬼でも良いなら棒人間でも構いませんよね
遊具施設をひょいひょいパルクールで逃げ回るなんてあっし忍者になれますね!
蜥蜴の尻尾切りよろしく怪異を身代わりに差し上げやしょう
美味いでっしょ白雪姫も卒倒する林檎と一緒の味ですよ!

ほーらほらまだまだおかわり在りますよ?
あっしの口が達者な限りね!



 語れ・騙れ・カタカタと鳴り始めた夜前『こう』は異かない。清掃は大事だと※※に渡されて『エチケット』への感謝、しゃくしゃくと咀嚼した『それ』の名称を言ってくれ――ピーマン・パプリカの違いを説明してしまえ。問われたオマエも説いたオマエも『混ざり々ざって』喰い散らかされる。嗚呼――追い駆ける側の所以(つまり)は同音異義(おなじ)だ。人がいなくても鬼を啜れば好い。共食い反対! 過去が現在を蝕むのは当たり前ではないのか――鴉の目玉がこぼれおち、落ちた球体が拉げて久しい。
 鳴けよ・啼けよ・ないた場合は帰ってくれよ。あの子が欲しくてたまらない。あの娘じゃわからんがこの怪異(こ)は笑う。幾らでもくれてやりますよ――暮れ前の天に棒状(ひと)を捧げた。パルクール途中の栄養補給に達者なオマエの『口車』だ。蜥蜴は尻尾を切りつつ逃れ、蚯蚓文字(よめない)の末路は振り返らない。
 美味い。ああ、美味な『無い有る』わちゃわちゃだ。白雪姫(そのこ)も卒倒する林檎の味と一緒ですよ――真逆、南瓜の馬車と濁ったのか、蜜塗れ――まだまだお代わり在りますよ。お変わりありませんか、何方さんの頭は重そうだ。

 限りないのは知っている。
 ――デタラメの焼き加減は生Nullく。
 遊具施設の縫い眼あと。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニコル・クロイツフェルト
鬼ごっこだと?
わざわざ其方から来てくれるなら好都合。
捕まったら負けだと謂うのなら、禁止すれば良い。

【UC】
ひたひたと迫る鬼、周囲に自傷による血の雨を降らす。
ルールは『俺を捕まえてはいけない』至極簡単だろう?

俺の血肉を喰らいたい?
触りたければ触るがいい。
障りがあるのはお前だけだ。



 何秒かの待ち時間がひどく長く想えたのは気の所為で、掻き出せば々き出すほどに輪郭(かたち)を失う怪物(おに)どもの誘い――遊戯(ごっこ)と言うならば好都合。その規則(ルール)を破らない思考回路の持ち主か。捕まったら負けだと言うならば。触れられたら負けと嗤うならば。愈々『根底』から換えて終えば好い――舞台上の化身は如何やって客席を害すると『説く』のか。この演出にアドリブは要らないと示せ――ぽたり。ぽたり。美しさに自傷(きず)つけて、刻むべきは誓約の書。
 ひたひたと戯れる鬼に向けて真っ赤、漿(えき)溜まりが出来たならば『そこ』は安全域だ。『俺を捕まえてはいけない』――至極簡単な『規則(ルール)』だろう。それが理解出来れば不浄ですらない。喰らいたい。啜りたい。いいや。いいや。君達人間の世界が憎い――肉を垂らした顔面が、ぬらりと絶対へ踏み込んだ。

 障りがあるのはお前だけだ。

 不定形(モンスター)は物語のお約束が嫌いらしい。冒涜(おか)した末路は地面のシミで、デロリ抉れ落ちた人だったもの――助けてくれ。いきなり決める奴がいるか――耳を貸すなと正気が告(うた)う。触りたければ触るがいい。
 好奇心を抱き、危機を『見て見ぬふり』とは人間紛いだ。

 患部を観察しろよ、手の施しようがない。

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
【UC】
π、永遠に割り切れない数が紡がれ、途切れ無い螺旋が鬼を隔てる。

あと少し、ほら、もう少し。
あと一寸、先が触れたら貴様の勝ち。

だが悲しいかな、永遠を停めねば螺旋は止まらぬ。
繰り返し、繰り返す。
永遠に埋まらぬ、あと一寸。

・残像、挑発
(口が使えないので手と目で嘲笑しながら)「さあさ鬼さん此方へ参れ、手と目は口ほどに物を云い、焦れたお前を死へと誘う。」



 螺旋状に人間を置いたならば、回転するだけの怪異に如何様な術が有ると謂うのか。球体に人間を入れたならば、鋭く謳うだけの走狗に如何様な術が有ると謂うのか。膿汁が滴りつつも息が上がってたまらなく、ただ只管に追う他在り得ない――π。永久が円錐形(いだい)にも発生し、限度の無い『埒外』を孕んでいく。割り切れない世界が展開され、鼠一匹も壁の中には這入り込めない。隔たれた先にはちゃあんと餌だ。あと少し。ほら、もう少し――伸ばせど延ばせど永遠(の)びる数、繰り返し。
 繰り返し――鬼の胃袋から一寸が逆流(のぼり)、しかし嚥下せねば終わりは来ない。悲しいかな袋小路は現れず、ずるずると引き摺られる人間模様(ヒトマガイ)。嗚呼、鼻つまみ者め……その目は嫌いだ。その身振り手振りを止めてくれ。

 時間だけが過ぎていく。
 過去が現在に『迫る』事は赦されない。

 さあさ鬼さん此方へ参れ、手と目は口ほどに物を云い、焦がれたお前を――串刺し(ジャングルジム)――死へと誘う。貌(かたち)ないのは気の所為だ。割り切る事の出来ない、人類だった脳漿(えき)體。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーテルス・フラット
鬼ごっこは得意なのです!
でも、捕まるとケット生終了するのは嫌なので、逃げて最後は狩るのです!(無邪気)

【UC】
遊具というのは大体地面より高い場所にあるので、遊具から遊具へ飛び回りながら逃げるのです。

鬼を相手に翻弄し、辿り着くはジムの天辺。
尻尾振り振り上機嫌。
狩りの仕上げは見下しながら。

・スナイパー、足場習熟、多重詠唱、属性攻撃、全力魔法
鬼が這い上がるのを見てから、垂直に空高く舞う。
魔道具に全力の魔力を重ねて通し、愛銃をレールガン化しジムを撃つ。
轟音、着弾、蒸発、激震。

反動でより高く舞うも優雅に着地。
「これが12.7x99mm NATTO弾(※)の威力なのです!」

※間違った知識w



 黒々自由に憧れて、生まれたばかりの発光性。

 箱の中に襞(にく)を詰め込んで、溶解液(どろどろ)垂らしたら蓋を閉ざせ。太陽を観て廻る存在(ねこ)は在るのか否か。鬼ごっこは得意なのです――きらきらと金色を輝かせながら外(がい)を知り、蓋(がい)骨の貌(サマ)を想像する。捕まればきっと人(ケット)生終了、そのお報せだけは聞きたくないと神様に祈るのか? いいや。否だ。邪気無く脳内は逃走と闘争、この狩りだけは失敗を赦されない。感嘆符(びっくり)と共にハネ返り、鼠(そ)を駆ける儘に回転遊具(にゃんこ)。
 飛び回れ――オマエの踊り場(ステージ)は其処に在り、鬼さん此方と肉球(て)を鳴らす。するりと液体が如くに逃げ込めば橙色、取り取りの不定形(バケモノ)が化け猫(らちがい)を虚空(つかめず)――尻尾を振り振り上機嫌だ。

 後頭(うしろ)の正面(まえ)に真っ白い稲妻。
 かこめ、かこめと曖昧(だれ)が言う。

 這い上がって来た物(おに)を視て――成程、彼等は人間だった――垂直に飛翔(と)べよ、月(そら)への夢行(向こう)。重ね重ねに魔を開き、彼(銃)の口腔(くち)は脳器(がい)へと真っ逆さま――限度無く至れよ、超越性(レールガン)――轟、業、劫……音が蒸発した瞬間、瞼と共に焼き焦がれる。
 高く、高く、反動(さらに)高く。

 激震――静立――これが12.7x99mm NATTO弾(※)の威力なのです!

 間違いも聞かれなければ真実だ。
 宝石箱の内側に。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 集団戦 『さ迷う人々』

POW   :    【自動発動】嫌だ!死にたくない!死にたくない!
【あらゆる手段で人目に触れ己の不死性】を披露した指定の全対象に【不死の秘密を探りたい。眷属になりたい】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
SPD   :    助けてくれ!いきなり襲ってきたんだ!
レベル×1体の【一般人の警察官、自衛隊、警備員等々】を召喚する。[一般人の警察官、自衛隊、警備員等々]は【秩序・正義・法】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
WIZ   :    あぁ共に神の…
【助けに来た人、不死を求める人】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[助けに来た人、不死を求める人]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 混沌神(ケイオス)――或いは回帰神(カオス)。
 祈りを捧げた人類(おに)の群れが、何故に『襲ってきたのだ』と悪帯(せいたい)を鳴らす。クラップ・クラップ・クラップと騒がしくて『いけない』。
 ざわつきと共に召喚(よ)ばれた一般人、この神化は愈々蜜と成り、悉くを『同じ物』に変えるだろう。嗚呼。【人の目は最初から在ったのだ】

 ――公園で遊んでいた君達、如何やら観察されていた。

 はい・タッチ。君達が鬼だと人(オブリビオン)は云う。
 此処が本当の法(ひかり)なのだ。
 ――最早、死ぬ事は二度とない。
ニコル・クロイツフェルト
人の成りをした鬼、傀、傀儡。
奴等は最早オブリビオン。
食べても構わんだろう。

不死性?興味がない。
俺の身体は面以外は脳に至るまで、お前と同じ細胞で出来ている。
この成りで生きているが、同時に死んでいるとも言える。
不死では無いが、今更どうでも良い。

【UC】
探求心の欠片も無い。
欠伸を噛み殺し、耳を傾けるのは飽きた。
目障りな解釈、耳障りな講釈、欠伸と共に全て神殺し、幕引きとしよう。

俺は寝る、好きなだけ喰らえ。
目覚めた時には元の寂しい公園が在るだけだ。



 傀儡(ひとがた)ごっこも體外(たいがい)にしろと、連中の悲惨(こえ)が聞こえて来た。死にたくないと錯乱しつつも、ヤケに冷静な内側は『不死性を信じて』在る。鮮血(ルビー)さながらの魔性が蔓延る公園の内、最早オブリビオンだと貴様は説いた――食べても構わんだろう。呪詛が疑問視したのは日常で、でろりと現れたのは仮面の腸(なか)か。自傷しろよ、その首元には自称だけが宿っている。
 事象――と記して仕舞えば神は居ない。興味がないと突き付けたのは本心で、欠片も性質は変わらないのだ。【面以外は脳に至るまで、お前と同じ細胞で出来ている】――厭だ嫌だと舞踏会(マスカレード)、生きているのか死んでいるのか。

 少なくとも我々は活きている。
 異化されているのは貴様の漿液(えき)だ。

 探求心の欠片もない。好奇心の残滓もない。噛み殺した無聊(あくび)が後を引き、惹いてくる『過去』を嘲笑した。虚空に耳を傾けよ? 耳を傾けたのは虚空側で、人類は想像以上に『ブレない』のだ――目障りな解釈に耳障りな講釈、彼の混沌とやらは嘘吐きだ。七色の法律(ちつじょ)が嘔気を求めている……悪食(あと)の祭り騒ぎ。「俺は寝る」――たらふく喰らえと本能(けもの)に云った。
 手遅れ患部に門(くち)をつけ、浸け混まれた回帰を啜っていく。奪(と)り込めば喰(と)り込むほどに強化され、今日この頃ワード・サラダは飽きたとうたう。

 神(咬み)殺せ――アポトーシスに献上せよ。

成功 🔵​🔵​🔴​

亞東・霧亥
あの世を嫌って、あの様に群がり、人から鬼へ生成りを果たす。
気持ちは解らんでもないが、潔く腹を括れと言いたくなる。

不死性を俺に説くか。
この世に再び生を受け幾星霜。
器物が無事ならばという条件はあるが、首を落とされても死に至らない俺こそが不死ぞ。
面倒臭いから首はやらんがな。

真の姿に覚醒して【UC】
貴様に見えるか、俺の全てが。
足下に侍らせた急造のソレと玉座など比べ物にならぬ。
苦痛と憎悪に満ちた死を迎えて、尚、俺に付き従う八百万の臣民達を。
負けてなど居られぬ、死んでなど居られぬ、未熟な皇帝でなど居られぬ!

「粋がるなよ格下が。我が貴様の眷属になどと片腹痛い。その思い上がりごと擂り潰してやろう。」



 潔く腹を括れ――躯流々々(くるくる)と輪廻(わ)から外れ堕(だ)した連中が、あの世を嫌う所以は『わからなくも』ない。人から鬼へと変貌(生成)り果たす。寿命その他に苛まれる事無く『回帰』する姿(さま)は素敵だろうか。嗚呼、故(だから)こその先の台詞だ――言いたくなるのも無理はない。死にたくないの他人事(ひとこと)も、全く『皮と肉』の粘着した器物(もの)には通じない。
 不死性を俺に説くか――とくとくと流動体(とき)が流れる貌(さま)を、長針短針が定めていた。海中(うみなか)をさまようが如くに達した場所、その深淵(都市群)は非ユークリッド幾何学に違いない。この世に生を受けて幾星霜、首が落ちても心臓がこぼれても変われない。代わりがなくても真の不死性、最も『魅せ付ける』事は面倒だ。首の皮(カーテン)は作らせず、幻詩(うた)うように心構えた。
 貴様に見えるか、俺の全てが――何度も何度も踏まれた民草(ざっそう)、ふれた苦痛や憎悪は決して拭えない。八百万の象徴(つら)が並んで『未熟』な誰かを殺して征(すす)む――負けてなど居られぬ。死んでいる暇はないと『理想』が謳(うた)った。「粋がるなよ格下が」……贋作曰く、片腹痛い。

 進撃だ――思い上がり諸共(ごと)擂り潰せ。

 解体(バラバラ)死体が動くなと視線(えいり)を向けろ。瞬(き)った後には副産物、忘却(オブリビオン)は忘却(記憶の外)へ。塵々(ちりぢり)に鏖(みなごろし)た『器物(ひと)』の破損(あしあと)。
 足元に侍らせた急造のソレと玉座。

 胴體(どうだい)、比べ物にならぬ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アーテルス・フラット
不死が良い?
私には全く理解出来ないのです。

私は普通の猫でした。
生まれて幾何も無いうちに暗闇に叩き付けられ、小さな爪が空を掻き、小さな肺が破れ空気が漏れても、恨みや絶望より先に生を渇望しました。
力なく瞳が閉じる瞬間まで。

再び目覚めた時はこの姿で、今は堕主人様とドタバタ忙しい毎日ですが、今でもあの時の死を恐いと思いません。
死があるからこそ、今生を精一杯生きられるのです!

【UC】
貴方達は間違っています!
そんな不死だらな生など焼き払うのです!
巨大鯖缶の大盤振る舞い、とっておきの出血大サービス!

「女神様!オペレーションメテオなのです!」
『そのネタはダメよ、不謹慎だわ。やるけど。(降り注ぐ紅炎)』



 不死が良いとは思えない。不滅が好いとは思えない。
 ――掌を向けるべきは太陽で、混沌ではないのだ。
 私には全く理解出来ないのです。

 暗闇――破れた肺臓の味わいは、今現在(いつまで)も記憶している。もれた空気を掻き集めるが如く『爪』を伸ばし、襤褸雑巾じみた肉球(もの)を虚(なが)めてみせた。嗚呼、普通の猫だった頃のオマエ、投げ出された深い絶望の皿は如何だったのか。恨みと称される液体を、脳髄(すいとう)に注がれる気分――それらよりも先に『涌いた』のは生への渇望。閉じていく。閉じていく。力のない瞳(め)。
 目が覚めたのは幸運だった。鏡写しには人型(この姿)で、今現在(いま)では堕主人様とのケット生。毎々(ドタバタ)忙しい針(とき)の中、それでも過去(きおく)を恐いとは思えない――自然の証明。死がある故に生を楽しめるのだ。

 今生を精一杯に――あの猫缶(とっておき)は何グラムだ。

 貴方達は間違っています。こじ開けた獣の数字(666)の咆哮が、不死だらな執着を『焼き払う』と宣言した。巨大鯖缶大盤振る舞い、出血大サービスの味は『膿厚(のうこう)』か――万物は猫を害してはならない。
 女神様! ※※――そのネタは止めろと不謹慎(こえ)が聞こえた。それでも『紅炎』は投下される。仮面の中までバーベキューだ。

 降り注げよ秘蔵、捨て猫をすくうように。
 死にたくないのはお違(たが)いサマだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

揺歌語・なびき
夜まで鬼ごっこなんて勘弁してくれ
帰る家がないみなしごじゃあるまいし

悪者扱いは慣れてるけど
ちょっと人の波が邪魔だなぁ
目を醒まさせてあげるから
邪魔しないでくれる?

桜の眼差しで人々に笑みを零す
そう、そのまま
動かないで
いち、に、さんで発砲音を鳴らす
全員そこで眠ってろ
【誘惑、催眠術

まがいの法(ひかり)を触れ回る奴らには、棘鞭しならせ怯えさせる
怖いなら怖いって言ってもいいんだぜ
優しくはしてやらないけど
【恐怖を与える

あくまで不死を騙るなら
この子達との相性は抜群だろう
頭蓋にそっと唇を寄せる
【呪詛、鎧無視攻撃

大丈夫
次の春はすぐそこだ
お前達のいのちも明日の糧になる

ああでも
もうしばらくは、冬のままがいいなぁ



 邪魔しないでくれる――ひとなみに吐いた。

 奇跡に縋った者どもの末路、路傍(かたわら)にも咲けない人間風情が不死だらに地獄へと直進している。直に触れたならば神様へと到るだろうが、果たして神様は『彼等』を聞き取らないだろう。聾した片っ端から混沌へと回帰する――何が何でも悪者扱いだ。その罵倒は傾倒(かたむき)慣れている――夜まで鬼ごっこなんて勘弁してくれ。紅色の焦げが脳裡に映り、滅裂にされた輪廻が騒いでいる。みなしごに帰る家は無い? 莫迦な、お前らは『大人』だろう――桜色の眼差し。
 さまよい続ける盲目性は『比喩』に違いないのだ。そう、そのまま。動かないで。動けるものかと『怯える者』の叫び――いち、に、さん――拍子抜けたかの如く、その襞(ヴェール)は破裂した。全員そこで眠ってろ。

 マガイの法(ひかり)を語るのは赦されない。
 たとえ被害者(信仰者)の類でも、強制するならば糺されるべきだ。

 怖いならば怖いと言えば良い。恐いならば恐いと叫べば良い。優しくはしてやらないけど――しなる棘鞭が虚(くう)を打ち、嗚呼、その中身は蛆よりも醜いものだ――この子達がお前の分まで生きるってさ。接吻、騙るに堕ちたな、頭蓋に道を訊いて魅せろよ。助けに来たなら火の中の蝶々……大丈夫。
 春よ来い。春よ来い。お前達のいのちも明日の糧になる。

 内側へともぐり混んだ蟲々(ここ)のまん丸、ああでも――もうしばらくは、冬のままがいいなぁ……ぎぃぎぃとシーソーの真似事、おもい臓腑がこぼれた。これでは勿体ないだろう? 蠢動(うねり)と環形(かんじょう)悦んで。
 永いオマエは覚醒を知らない。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒影・兵庫
タッチされちゃいましたね
(「なら黒影、鬼になって捕まえないと」)
捕まえて、引っ張って
(「引き摺り倒して、沈めて」)
千切ったり、齧ったり
(「貪り尽して、舐り尽して」)
殺し尽す
(「あ、駄目よ?この人たち死にたくないんだから。ずっとずっと痛めつけられたほうがいいんだって」)
はい!せんせー!
でもどれくらいすればいいんでしょう?
(「うぞうぞしてる分だけでいいんじゃない?」)
うぞうぞ!
(「うぞうぞ!」)



 灰色の掌が触れたならば数秒間、鬼の交代は宣言(のたまい)遭った。なら黒影、鬼(らちがい)になって捕まえないと――教導虫(せんせー)の言葉を皮一枚、不死性に向けられたのは慈悲深い『自然』。衝撃と共に引っ張り引き摺り、倒して斃して――貪り尽くす。舐り尽くす。尽くして吐くして残り滓は『死んでいる』? 嗚呼、ダメだ。この人たちは死にたくないと絶叫している。この過去(ひと)たちは殺さないでくれと発狂している。ずっと。ずっと。痛くしてほしいと錯乱している――ならば蝗(こう)だと影が涌き、進化(生き死に)繰り返すものは顎(きば)を剥く。
 有象無象(うぞむぞ)している分だけだ。地に伏せた面(うぞうぞ)の数だけ『放出』すれば良い。生のままで齧った方が栄養満点、美味い々々いに違いないのだ。羽虫が耳朶から這入り込み、その生命を【可能な限り】活かして喰(い)く。

 うぞうぞ!
 うぞうぞ!

 ぞっとするほどに世界は広く、こんなにも死にたいと思ったのは初めてだ。しかし人間風情(きさまら)、声帯齧られて声も出ない――骸の海は目と鼻の先――故に『先』がひどく彼方側。助けてくれ。助けてくれ。その警棒……。

 うぞうぞしている。まだ永い。

成功 🔵​🔵​🔴​

紗我楽・万鬼
人って何ですかねぇ
目と足と手と鼻の穴が2つありゃそうですか
脳髄(なか)は問いませんか
そうですか

死が御嫌ですか
死にたく無いから化物に触れるんです?
未知の恐怖は御前さん等を救済したんですか
そうですか

今の御前さん等と、手前等様(なきもの)と何が違うんです?
亡き者に成り果てても尚在り続けると
人で或る誇りは御前さん等の糧に為りませんでしたか
そうですか

『おに』に成っちゃ、終いなんですよ

ええ構いませんよ
鬼事しましょ

千破夜
今此の場に居る『バケモノ』だけを残らず焼却処分で
残れたら認めて差し上げますよ
『ヒト』であると

鬼さんは此方ですよ
此の手で良けりゃどうぞ、お取り下さい
万物(なるほう)へ、還りやしょ



 眼球模(く)り抜いて嵌め込んだ。
 四肢を模(き)り取って継接(は)め込んだ。
 皮膚に穴あけて鼻腔の真似事、愈々彼等は人間で在った。

 何ですかねぇとオマエは虚(くう)に問い、脳髄(なか)の有無など同然と傾(か)いだ。そうですか。誰か彼かも構わず頷き、キリキリと舞い廻っている仮面を観(のぞ)く。死が嫌だ。死骸が嫌だ。死霊が嫌だ。だから化け物に触れた。だから秘宝に触れた。だから回帰に触れた。その混沌の渦が人を証明(あか)してくれる――未知の恐怖は御前さん等を救済したんですか。ああ。嗚呼、勿論だ。鬼には理解出来ないだろうがな――そうですか。助けに来たのは一般人、それも今では過去作(がんぶつ)だ。
 手前等様(なきもの)へお手を拝借、尺々と蟲が真似事とはいとおしい。亡きものに成り果てても尚在り続けると。そもそも人間(ある)事に誇りを感じた事はない? あの糧(たんぱく)は足掻いても取りこぼす他に道が『な』い――そうですか――『おに』さん此方、手の鳴る呆へ。あきれるほどに『お終い』だ。

 ええ。構いませんよ。
 鬼事しましょう――チャイムが聞こえる。

 残れたら認めて差し上げますよ。ぐるり毎(まい)降りた招き語り、橙落ちれば『御犬様』のお通りだ。千破夜(チハヤ)――バケモノ残さず焼却処分――ヒトの影も形もないなら、最早ふれる掌も見当たらない。此の手で良けりゃどうぞ、お取りください……万物(なるほう)へ、還りやしょ……行きはよいよい。
 還りはこわくもない――なにもない。

 ノー・ブレーキだと地の底へ。突き墜とされた真実二割。
 ――要らない部位まで憑いてきた。
 回帰神(ケイオス)の元へは戻れない。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年01月19日


挿絵イラスト