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アークライト・ミッション[敵工廠破壊]

#クロムキャバリア #アークライト・ミッション #アンサズ地方 #アークライト自治領 #エルディスタン連邦共和国

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●年初会見
「エルディスタン連邦共和国大統領として、皆さんにお伝えしたいことがあります」

 年初のアークライト自治領首都アルタイルシティで、エルディスタン連邦共和国の大統領の記者会見が行われた。
 昨年暮れにエルディスタン連邦共和国の大統領が秘密裏に亡命に成功してはいたが、その後公の場に姿を表すのは初めてのことだ。アークライト自治領の市民たちは寝耳に水とばかりに、隣国の国家元首の姿をメディア越しに凝視する。

「この国に来訪した件については理由があります。昨年より我が国の無人キャバリアが行っている軍事行動は、私の統制下で行われたものではありません。私は今、国家元首の座を実質的に失っている状態です」

 居並ぶ報道陣はどよめく。

「エルディスタンは今、戦火を望む者たち──軍閥の手に落ちました。昨年、密かにクーデターによって国の統制を奪った軍閥は私の偽物を立てて表面上は現体制が維持されているものとしています。私は辛うじて側近や一部政府高官と共に逃れ、ここアークライト自治領に亡命を果たした次第です。現在、エルディスタンは正常な国家運営が行われていません。これは断じて容認できない。私は現エルディスタンの政権の正当性を認めないことをここに宣言するとともに──」

 続く一言が、反撃の狼煙だった。

「──ここに、エルディスタン亡命政府の樹立を宣言します。エルディスタン統治の正当性は、我々エルディスタン亡命政府にあります!」

●反抗作戦開始
 「……というわけで、我々猟兵はアークライト自治領及びエルディスタン亡命政府側について、今後のアークライト・エルディスタン情勢の安定化を図ることになります」

 グリモアベースで、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵・f29697)は現在の状況下で取るべき行動をそう結論づけた。現状、エルディスタン側は亡命政府の樹立について一切の声明を発していない。周辺諸国はエルディスタン亡命政府寄りの姿勢を示している。というのも、アークライト自治領以外の周辺諸国も散発的ながらここ数ヶ月、エルディスタンからと思われる不審機の領土侵犯や小規模なテロを受けている状態だったためである。これらの被害の元凶を断つという意味で周辺諸国は同調し、アークライト政府も国内での亡命政府樹立を承認。亡命政府側もアークライトに対する過度の内政干渉はしないという制約を立てている。

「軍閥がオブリビオンマシンに何らかの形で関与していることは疑いようがありません。現に、オブリビオンマシンがエルディスタンでここまで公然と運用されていますからね。ですから、我々としてもエルディスタン軍閥政府──亡命政府との区別のためこう呼称しますが──彼らを食い止めねばなりません。引き続き、皆さんのご助力をお願い致します」

 一礼すると、ジェイミィはプロジェクタースクリーンで今回の作戦の舞台となるエルディスタン領の南端、ズヴェズダ山脈の地図を映し出す。

「さて、それでは前置きが長くなりましたが、今回のミッションを説明しましょう。作戦目標はズヴェズダ山脈山間部のエルディスタン国営ズヴェズダキャバリア工廠です。地下鉄網襲撃事件前後より、この工廠の動きが活発化しているという情報が入りました」

 山々が連なる中、山間の盆地状になっているところに工廠が位置している。この工廠はエルディスタンのキャバリア調達を支える重要拠点のひとつだったが、大統領が推し進めていた軍縮に伴い閉鎖が決まっていたのだという。

「アークライトを含めた複数の国の諜報機関によって、この工廠がエルディスタンにおけるオブリビオンマシンの生産拠点であることが判明しています。また、私もグリモアの予知を使って確認したところ、どうやら要塞型のオブリビオンマシンによって施設中枢部が抑えられており、元々通常の工廠だったものがオブリビオンマシンの影響を受けたものと考えられています」

 要塞型のオブリビオンマシン「Fortress」の画像がスクリーン上に映し出される。クロムキャバリアの他の地域でも目撃証言があるオブリビオンマシンで、猟兵との交戦記録も残っていた。

「そこで、我々猟兵とアークライトの精鋭で構成されたタスクフォースによる工廠の破壊作戦が立案されています。具体的には、部隊を2つに分け、工廠に向かう物資の輸送路の破壊を行うと同時に、工廠に直接強襲を仕掛けます。輸送路への攻撃はアークライト側の戦力が担当し、我々猟兵は工廠の強襲を受け持ちます」

 ジェイミィが端末を操作すると、スクリーン上の地図に青い矢印で推奨進行ルートが示される。アークライト側からエルディスタン領内に侵入、ズヴェズダ山脈の渓谷部を縫うようにして工廠へと向かうという道のりだ。

「現在、工廠は一種の要塞と化しており、多数の砲台で守られています。工廠周辺のみならず、工廠に至る渓谷全てに自動砲台が設置されているため、分厚い弾幕の中を進む必要があります。加えて、山脈は軒並み標高が高く、ルートを外れて山岳部から侵入する場合は"殲禍炎剣"の砲撃に晒されるリスクがあるため推奨できません」

 一部の山は標高500mを超える。海抜500m以上の地点は殲禍炎剣の感知範囲内である上、どうしても目立ってしまう。山頂部分からの強襲はリスクが大きすぎるのだ。

「よって、必然的に渓谷部の中を行軍することになります。高度を上げすぎると殲禍炎剣に感知されますので、できる限り地面スレスレを移動してください。もちろん、自動砲台の砲撃が待っていますが、こちらは砲台を潰す、弾幕の死角を縫って移動するなどの対処法がある分まだ容易と言えるでしょう」

 対処方法はお任せします、と告げ、ジェイミィはスクリーン表示を切り替える。騎士甲冑のようなフォルムが特徴的な黒色のキャバリアが映し出された。

「続いて現地の戦力です。工廠そのものとも言えるFortress以外にも、オブリビオンマシン群が確認されています。工廠の直衛戦力と見られ、砲撃をくぐり抜けた先で交戦が予想されます。Fortressとのスムーズな戦闘のため、できる限り排除を推奨します」

 Fortressとの戦闘ですが、とジェイミィはさらにページを切り替える。

「Fortressは工廠から離れた送電施設から直接送電を受けて稼働しているため、正面からの攻撃は推奨できません。補給路を叩く部隊が送電施設を破壊するため、それまでは敵の攻撃に可能な限り対処をお願いします。送電施設の破壊と連動して、Fortressへの本格的な攻撃を行い、撃破するという流れになるでしょう。Fortress撃破後、工廠の施設は可能な限り破壊してください。放置すれば軍閥側が復旧して再利用する恐れがあります」

 以上が今回の作戦内容です、とジェイミィはブリーフィングを締めた。

「いよいよエルディスタン本土への攻撃となります。現地では細心の注意を払って行動をお願いします。では……出撃!」

 ジェイミィはグリモアを起動し、出撃準備を整えた猟兵たちはポータルを通って現地に向かった。


バートレット
 皆さんどうも、バートレットです。
 いよいよアークライト・ミッションも後半戦、エルディスタン領内での本格的な戦闘となります。長期のシリーズミッションですが、無論ここから参加していただいても大丈夫です。

 今回は敵の砲台からの猛攻をくぐり抜け、工廠施設を破壊するミッションです。第1章では砲台からの攻撃を対処しながら谷間を移動し、工廠へと向かいます。砲台の攻撃を避ける際にルートを外れて山を登ってしまったり、飛行したりして高度を上げてしまうと殲禍炎剣の感知範囲に引っかかります。特に山の中ということで、海抜が通常よりも高いことに注意してください。

 第2章では敵の防衛戦力との戦い、第3章では工廠をオブリビオンマシン製造工場にした元凶の要塞級オブリビオンマシンとの戦いになります。どちらも無人兵器であるため、容赦なく破壊して問題ありません。第3章では、送電施設の破壊まで敵の攻撃をひたすら耐え抜くことになるため、それを加味したプレイングをお願いします。

 全ての章で断章の公開と共にプレイングの受付を開始します。それ以前に送られた投稿については不採用となりますのでご注意ください。その他諸注意についてはMSページをご確認ください。

 それでは、皆様のアツいプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『無限弾幕』

POW   :    守りを固めながら前進する

SPD   :    射撃が途切れた隙を狙い、一気に進む

WIZ   :    ジャミングやハッキングで射撃機構を無力化する

👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●死の峡谷へと挑む
「間もなくエルディスタン領内です」

 猟兵と彼らのキャバリアを乗せたアークライトの軍用飛行船がエルディスタンの領内に侵入する。これより先は敵地だ。

『ペーパーバックより猟兵諸君。こちらも間もなく予定の地点へ降下する』

 飛行船内部に響き渡るワートホグ隊の隊長、ペーパーバックの声が響き渡る。輸送路の攻撃はタスクフォースを構成するキャバリア乗りの精鋭部隊、ワートホグ隊が担当することになっている。ワートホグ隊は地下鉄網防衛任務以来の全員出撃で今回のミッションに当たっていた。加えて、破壊工作に長けた工兵部隊の「ジャンガリアン隊」も送電施設を抑えるためにワートホグ隊と行動を共にしている。

『降下後は山を挟む以上、そちらが工廠に到達するまで無線が届かなくなる。お互い目的地に到達したら、信号弾を上げて合図しよう。……心配はしていないが、敢えて言っておく。死ぬなよ』

 ペーパーバックはそれだけ言うと、通信を終えた。

「目的地上空に差し掛かりました。降下を開始します。……幸運を」

 飛行船から猟兵たちとキャバリアが降下していく。目の前には砲台が配置された山間の道路が曲がりくねりながら伸びている。まずは一刻も早く工廠にたどり着く必要があるだろう。猟兵たちは意を決して進軍を開始した。
エメラ・アーヴェスピア
さて、ついに反撃開始ね
ここまで関わったのだから、しっかりと最後まで関わるつもりよ
さぁ、猟兵の仕事を始めましょう

今回もオペレーターとして参加するつもり…とはいえ最初は猟兵側だけかしら…
とりあえず最初の脅威だけれど、情報がいるわね
『ここに始まるは我が戦場』、飛ぶ物とはいえ速度が遅ければ問題ない事は確認しているわ
砲台からは小さいしステルスで見つかり辛い、これで地形や砲台の位置の情報を集め、今回の参加者達に伝達
何も情報が無く突撃するよりは遥かにいい筈よ
それにもしかしたら、後に直接砲撃を放つ事になるかもしれないし、ね
直接戦わないとしても私の戦場には変わりないわ、きっちり行きましょう

※アドリブ・絡み歓迎


リーゼロッテ・エアクラフト
遂に、か
まぁ遅かれ早かれって奴だし作戦が開始される前に攻めようって奴もいただろう。

さて…どうするかと考えた結果『キャバリアに乗らず、かつキャバリアを使い、なおかつ一人で複数のキャバリアを同時に使う』というキャバリア乗りからしたら矛盾するような一手を思いついたのでそれで突っ切る。

そのためには事前に用意してもらったキャバリアが題材の本を使ってUCを発動させる。
UCで疑似的ながらキャバリアを複数召喚したうえで突撃させましょう。
いくらなんでも相手からしたらいきなり86体も現れようもんなら当然そっちに目が行くはず

その間にほかの部隊が忍び込めれば勝ちだろう?



●舞台は整った
「さて、ついに反撃開始ね」
「まぁ遅かれ早かれって奴だし、作戦が開始される前に攻めようって奴もいただろうがな」

 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)、そしてリーゼロッテ・エアクラフト(混ざりものの『アリス』・f30314)。地下鉄網防衛、偵察部隊撤退支援、欺瞞邀撃作戦の全てに参加していた猟兵だ。これまではひたすら「守る」ことに徹していたアークライト自治領がついに反攻に転じるということもあり、感慨もひとしおだ。

「ここまで関わったのだから、しっかりと最後まで関わるつもりよ。さぁ、猟兵の仕事を始めましょう」

 エメラはすでにアークライトとエルディスタンの行方を見届ける覚悟を固めていた。だからこそ、普段どおりの役目──オペレーターに徹する。

「律儀なことだねぇ……よし、こっちも始めるか」

 そんなエメラの様子を見てふっ、と笑うリーゼロッテの手には、アークライト出立時に貰い受けた一冊の本がある。アークライトで出版されているアークライト防衛軍のキャバリア銘鑑、その最新版だ。今は引退した旧型機から運用が開始されたばかりの最新鋭機まで、全てが掲載されている。

「……キャバリア銘鑑で何をするつもりなの?」
「ま、見てな。キャバリアに乗らず、かつキャバリアを使い、なおかつ一人で複数のキャバリアを同時に使う……キャバリア乗りからしたら矛盾するような一手を思いついたんだ」

 リーゼロッテは本を開き、念じる。

「伝承、神話、御伽噺。紡ぎ広がる無限の世界。……かの地にて生まれ本に封じられしその世界を今ここに紐解かん。さぁ……パレードを始めるぞ!」

 リーゼロッテが詠唱を始めると、何ということだろうか。オブシディアンMk4、Coyote、ウォッグ、ナイトゴースト、セラフィム・リッパー、ブレイジング・バジリスク……その他数々のアークライトで運用されているキャバリアたちが新旧問わず本から続々と飛び出してきたのだ。

 これが、リーゼロッテのユーベルコード「禁忌の世界詩篇」。1冊の本に封じられた生命たちを呼び出す大技だ。キャバリアは無生物だが、「パイロットという生命を宿して動く」という解釈を行うことで召喚を成功させてしまった。総数、86機。

「こいつらを先行して突入させる。砲台の位置を把握させるのと、敵に対する陽動だ。いきなりこれだけの数が現れたらまずはそっちを対処しなきゃならんしな。その間にほかの部隊が忍び込めれば勝ちだろう?」
「なるほど……それなら私も」

 エメラは現れた86機のキャバリアを見て、少し考え込むと偵察用魔導蒸気ドローンを大量に呼び出し、進路上に配置していく。ステルス性を持ったドローンは砲台に察知されず、飛行しているとはいえその速度も遅いため殲禍炎剣から砲撃を受けることがない。ドローンを配置した後、86機のキャバリアをデータリンクさせる。

「先行して突入したリーゼロッテのキャバリア部隊と、私のドローンで砲台の正確な位置を全て割り出すわ。これだけ目が多ければ地形把握も容易でしょうし」
「そうだな、万全だろ。よし……行くぞ!」

 エメラとリーゼロッテはそれぞれの駒を操り、情報収集を始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ダビング・レコーズ
作戦領域に到達
メインシステム、戦闘モード起動します
アークレイズ、状況開始

先んじて強引に進攻する事で自動砲台を起動させる
所在を明らかにした上で破壊しルート上の安全を確保する

砲火への対抗手段として攻撃軌道予測を実行
砲台の射線を把握し最小限の挙動で回避又は迎撃処置を行う
誘導弾はベルリオーズで弾幕を展開し撃ち落とし
エネルギー系兵器はルナライトで斬り払い
対人機関砲などの低威力兵器であればEMフィールドで無効化
大型の砲台を破壊する場合は台座部分だけを残して遮蔽物として使用可能にする
ここで損耗し過ぎては要塞級キャバリアを撃破するだけの戦力が足りなくなる
余力を残した上で迅速に突破しなければならない


リジューム・レコーズ
飛べれば一瞬なんですが、地上を地形に沿って匍匐飛行するとなると途端に遠く感じますね
行くよ、ディナ

イグゼクターとマンティコアのプラズマキャノンを主軸に砲台を破壊しながら前進します
EMフィールドで強引に突破しても良いのですが、破壊した方が後続の友軍も進攻し易くなりますからね
どれほどの弾幕でも大元を潰してしまえば恐るに足りませんよ
わたしの機体は高速機なのでどんどん先行しましょう
最も迎撃が厳しくなるであろう直線ルートに出た瞬間予めチャージを続けていたマスターラインを発射
有効射程内の障害を全て消滅させます
わたしの邪魔をする奴は皆消し去ってやる!


宇佐見・晴礼
※作戦中は連携などで必要がある場合を除き一切の言葉を発さず、乗機は舞台上で演技をする、観客を翻弄する道化師のような挙動をとります
そのものずばり、道化師のように扱っていただけたら幸いです

乗機のジャグラーで時にふらふらと、時に切れ味鋭く、次に何をするのかが読みにくいだろう動きで前進を試みます
また、降下と同時にシガーボックスを展開
常に随伴させ、回避の叶わない弾は適宜防御させます

動きによる翻弄や盾での防御だけでは前進できない程に弾幕が濃い場所ではUCを使用し、速力と反応速度に物を言わせて弾幕を掻い潜り、突破を狙います
この際も動きでの翻弄は忘れず、悠々と、おちょくってでもいるかのように進むでしょう


響・夜姫
「こういうの。UDCアースのゲームで、やったことある」
……クリアできなかったけど。
制限無しの実機だし。本番に強いタイプ。
「響・夜姫。ダイペンギン、出る」

嵐の砲火で浮遊砲盾サバーニャ(4セット22基)を複製召喚。
複数基を連結し全方位へ展開、【武器受け/オーラ防御】で盾にしながら進む。
ついでに【誘導弾/貫通攻撃/乱れ撃ち】といった射撃技能を活かし、迎撃用の弾幕を張ったり砲台破壊を試みたり。
「途切れぬなら。黙らせてやろー、砲塔とぎ……す?」
思いつかなかった。まぁいいけど。

サバーニャ本体22基+ライフル二挺+サバーニャ複製90セットのパワープレイで強引に抜ける感じ。
おかわり(2回目使用)もあるかも。



●駆け抜ける者たち
「あ、こういうのUDCアースのゲームでやったことある」

 峡谷を抜ける高度制限付きのミッション。響・夜姫(真夏の星の夢・f11389)はそのシチュエーションに、UDCアースで人気のゲームを思い出した。

「そうだったんですか? では先導をおまかせしても?」

 リジューム・レコーズ(RS02・f23631)がキョトンとした表情で夜姫を見るが、夜姫は「あてになんないよ」と首を振る。

「だって難しくてクリアできなかったんだもん」
「あー……地上を地形に沿って匍匐飛行するとなると途端に遠く感じますものね。飛べれば一瞬なんですけれど」
「大丈夫、制限無しの実機だし。本番に強いタイプだから」
「……無茶はしないでくださいね。私が人のことを言えた義理では無いんですけども」

 リジュームと夜姫が会話をしていると、ダビング・レコーズ(RS01・f12341)が通信に割り込んできた。

「エメラ様、リーゼロッテ様が砲台の位置を割り出したようです。彼女たちの機体、及びドローンとデータリンクを」
「おぉ、早い」
「了解です」

 リジュームは愛機「アークレイズ・ディナ」のコクピット内でデータリンクを行う。ただちに情報が更新され、レーダーマップ上に砲台の位置や数、地形の状況などが表示された。

「先行している機体は?」
「なんかいっぱいいる……86機?」
「リーゼロッテ様がユーベルコードで呼び出したキャバリア群です。これについていけば問題はないかと」

 ダビングの言葉に、ふむ、とリジュームは考え込む。

「我々の機体は砲台の迎撃能力が十分と判断できますし、できる限り砲台を無力化しながら進みましょう」
「賛成。晴礼もそれでいいよね」

 夜姫が声をかけると、それまで沈黙を守っていた宇佐見・晴礼(She's (to be) clown・f31788)は、愛機ジャグラーに頷かせることで肯定の意を示した。

「話はまとまりましたね。では──行くよ、ディナ!」
「メインシステム、戦闘モード起動します。アークレイズ、状況開始」
「響・夜姫。ダイペンギン、出る」
「……ふふっ」

 アークレイズ、アークレイズ・ディナ、ダイペンギン、ジャグラーの4機は渓谷の中へと飛び込んだ。地面を這うように低空飛行しながら進むと、自動砲台が続々と起動して4機を狙い始める。

 ダビングは攻撃軌道予測を行う。予め得られた情報や、砲口の動き、弾速から攻撃パターンを読むことで最小限の動きで回避する。ミサイルなどの誘導弾にはリニアアサルトライフル「ベルリオーズ」で迎撃、ビームキャノンなどのエネルギー系の攻撃にはプラズマブレード「ルナライト」による切り払い、対人機関砲などにはEMフィールドで無効化など、それぞれの砲台に応じて適切な行動を取りながら奥へ奥へと進んでいった。

 一方、リジュームと夜姫は砲台の破壊を手分けして行っている。ダイペンギンの浮遊砲盾サバーニャをユーベルコードで複製して数を増やし、砲台からの攻撃をしっかりと防御しながら反撃して次々と砲台を沈黙させていった。アークレイズ・ディナも負けじとデュアルアサルトライフル「イグゼクター」とテイルユニット「マンティコア」に搭載されたプラズマキャノンが砲台を片っ端から沈黙させていく。

 自動砲台群は4機を正確に捉えることができていなかった。回避や防御が的確に行われていたのも理由のひとつだが、加えて晴礼のジャグラーがトリッキーな動きで砲台を翻弄していたのだ。緩慢な動きをしていたかと思いきや、時に鋭く左右へのマニューバを行う。念堂遠隔操作式の実体盾群「EP-F シガーボックス」を展開することで防御面においても隙がなく、砲台群はジャグラーに一発の被弾も許さない。

 やがて、長い直線に差し掛かる。ここは特に砲撃の密度が厚い。まともに進撃すればたちまち蜂の巣になってしまうだろう。

「──わたしの邪魔をする奴は皆消し去ってやる!」
「途切れぬなら。黙らせてやろー、砲塔とぎ……す?」

 アークレイズ・ディナの対物掘削衝角剣槍「ブレイクドライバー」から、極大荷電粒子砲が射出され、直線上の砲台を全て沈黙させる。さらに、撃ち漏らしを夜姫のサバーニャが撃滅。

「──」
「突破を行います」

 アークレイズとジャグラーは高速機動で突破を図りながら、残りの砲台を片付けていく。2機の動きは対照的だ。アークレイズは冷徹かつ正確なマニューバを披露し、時折大型の砲台の残骸を上手く利用して被弾を避ける。ジャグラーはどこか相手をおちょくるかのようなトリッキーな動きで、不規則に軌道を変えて砲台の狙いを迷わせる。

 4機のキャバリアは、それぞれのやり方で道を切り開いていったのだった。目指す場所はまだ先である。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ヴィリー・フランツ
目的:防衛ラインの突破

心情:コイツは工廠と言うよりは山岳要塞だな、任せろ!被弾前提なら俺の機体の出番だぜ

手段:「カイゼルよりワートホグ隊とジャンガリアン隊へ。無事に帰ったら今回の報酬で一杯奢ってやるよ、グッドラック」
RS電磁機関短銃と予備弾倉は増加のスリットやスパイクシールドの裏面に吊るしておく。
侵入経路が限定されてる以上完全な死角は存在しねぇ、なら先陣は俺がやる、他の連中は俺のヘヴィタイフーンの重装甲と俺の【熟練操縦士】を舐めんじゃねぇ!
シールドを構え攻撃を防ぎつつ無反動砲・ミサイル・レールガンで反撃、退路の為にも一つ一つ丁寧に潰さねぇと。

まだ前哨戦だ、他の猟兵と連中し、被害無しで抜けんとな


アシュリン・シュナッハ
≪了解。グッドラック。ワートホグ≫

今回は正規軍との共同作戦だ、アタシのユーベルコードも有効に活用できるだろうな。
さあ、カマしてやろうぜ。

アタシのシャムロックには小口径の機銃は大した脅威にならない。レールガンでも置いておくんだったな。
弾幕から軽装甲の友軍機の盾になりつつ、脅威度の高い対機兵砲台をグレネードマシンガンとミサイルランチャーで可能な限り無力化しながら谷を進むぞ。

特に隙を狙って抜けようとする仲間は狙われやすいはずだ。そうした友軍機を狙う敵は優先して狙おう。

谷の高所に陣取った砲撃拠点は足場を崩して落としてしまうのも手か?
道を塞がない程度に留められるなら狙ってみるとするか。

さあ出撃だ


リルヤ・イルマリネン
●補足
キャバリアには搭乗していません。
随伴歩兵か戦闘工兵の様なイメージです。

●心情
キャバリア搭乗兵の進軍を援護する。
私はまだキャバリア乗りではないが、やりようはある。

●行動
【迷彩】【地形の利用】で砲台の死角から徒歩で接近。【破壊工作】の技能を活用し、敵砲台をユーベルコードとプラスチック爆薬で爆破する。

【援護射撃】【貫通攻撃】【部位破壊】【スナイパー】を用いた対物ライフルでの狙撃も併用。砲台の覗き窓や砲身内を狙えば時間稼ぎにはなるか?

砲台の無力化で生じた防御網の穴から進軍してくれ。
私も直ぐに向かう。



●城塞の如く
 時間は降下前に遡る。

「カイゼルよりワートホグ隊とジャンガリアン隊へ。無事に帰ったら今回の報酬で一杯奢ってやるよ、グッドラック」
『ペーパーバックよりカイゼル、ウィルコ。それならいい店を知っている、紹介しよう』
「楽しみにしてるよペーパーバック」

 コールサイン、カイゼルことヴィリー・フランツ(スペースノイドの傭兵・f27848)。これまでアークライト自治領での依頼に参加し、アークライト自治領においても腕利きの傭兵として名が知られている。ワートホグ隊ともすっかり顔なじみだ。

「こちらダブルシャムロック。ワートホグ、ジャンガリアン、よろしく頼むよ」
『ダブルシャムロック……噂では聞いているよ。北国の方では腕利きで鳴らしているそうじゃないか』
「情報分断されてるってのに随分とアタシも有名人になったもんだ」
『シュナッハ&シュクリス造兵廠のエンブレムをつけたキャバリアの活躍はキャバリア乗りの間では頻出の話題だよ。一緒にやれて光栄だ』
「こちらこそ、正規軍との共同作戦は臨むところだ、グッドラック」

 極北の国の軍事企業で傭兵として活動していたアシュリン・シュナッハ(Double Shamrock・f30218)。自分の活躍がアークライトでも噂になっていると聞いて面映ゆさを感じたが、だからこそ無様な戦いは見せられない。愛機のコクピットの中で、ひとり静かに覚悟を決める。

『こちらジャンガリアン1、そっちにも随伴歩兵がいるそうだな』
「あぁ、私だな。コールサインはフライングフィンだ」
『よろしく頼むフライングフィン。お互い生きて顔を合わせたいものだ』
「あぁ、幸運を」

 リルヤ・イルマリネン(フライングフィン・f02537)。UDCアースのフィンランド出身の彼女は、今回随伴歩兵としてこの作戦に参加している。それまでの兵士としての経験を活かした戦いをしようと心に決め、パラシュートを背負った。

 2機と1人は降下すると、自動砲台の群れが待ち構える渓谷へと進軍する。

「コイツは工廠と言うよりは山岳要塞だな」

 無数の砲台が待ち構える様を見て、ヴィリーが呟く。

「本番の攻略に向けて消耗は抑える必要があるだろうな……弾の無駄遣いはできないぜ」
「とは言え、退路確保のためにも砲台は落としておきたいところだな」

 アシュリンとリルヤは揃って考え込む。やがて3人は結論を出した。

「よし、ここは装甲が分厚い俺達が前に立つか。良いよな、アシュリン」
「ま、そうせざるを得ないだろうさ。リルヤは上手いことアタシたちを使いな」
「すまんな、そうさせてもらおう。地形的にも完全な死角がないからな」

 腹は決まった。
 ヴィリーのヘヴィタイフーン、アシュリンのシャムロックが前に出る。

「火器管制システムオンライン、センサー・駆動関係異常無し、全システムオールグリーン! 蹴散らすぞ!」
「ウィルコ、オープンファイア!」

 猛然と襲いかかる自動砲台からの攻撃。しかし、ヘヴィタイフーンとシャムロックの分厚い装甲は削れない。砲撃が止まないうちはリルヤは2機の陰に身を隠し、息を潜める。ヘヴィタイフーンからは無反動砲やミサイル、レールガンの反撃が飛び、シャムロックもグレネードマシンガンから凄まじい速度で榴弾を吐き出す。2機のキャバリアと自動砲台の間の空間は隙間がないほどに両者の火線やミサイル、そして爆炎で埋め尽くされるキルゾーンと化す。

「……そこか」

 リルヤもただ隠れているだけではない。その手に抱える対物スナイパーライフルを時折構えては致命の一発を放つ。砲台の給弾機構やカメラアイ、排気口などのバイタルパートを狙った一撃は自動砲台を沈黙させるには十分だ。

 砲撃が幾分大人しくなると、リルヤは時折陰から飛び出しては素早い動きで自動砲台の懐に入っては戻ってくる。ヴィリーとアシュリンは自分たちの攻撃にリルヤを巻き込まないよう気を配りつつ、奥へ奥へと進軍する。その様はまさしく動く城塞だ。再び2機のキャバリアの陰に戻ると、寄生型UDCを活性化させる。この寄生型UDCは、プラスチック爆弾の信管と宿主を神経接続させる役割を果たすのだ。そう、リルヤは砲台の懐に潜り込んだ時、プラスチック爆弾を次々と仕掛けていたのだった。

「……起爆」

 右手で握り拳を作り、親指を軽く動かすと、それがトリガーとなってプラスチック爆弾が起爆した。渓谷のあちこちで爆炎が上がる。

「よし、進むぞ」
「了解だ。丁寧に潰していかねぇとな」
「高所の砲台は地面を狙ってまとめて落とすぞ。……地すべりが起きないよう注意が必要だが」

 2機と1人の緊密な連携を、阻むものはいない。ヴィリー、アシュリン、リルヤの3名は砲台からの猛攻をものともせずに要塞への道のりを進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

メンカル・プルモーサ
(改造装甲車エンバールに乗って着地)
…さて、中々好き放題に撃ってくれるね…とは言えこの程度ならまあ…大丈夫かな…
…さて…【投じられしは空裂く巨岩】を発動……
…装備品…即ちエンバールに触れた砲弾をそのまま砲座に打ち返すとしよう…
…こうまですればあちらもこの車を注目するはず…
…モニタやセンサで確認されたり分析するなら浸透破壊術式【ベルゼブブ】からウィルスを流し込んでハッキング…電子制御部分を沈黙させてしまうか…
…砲弾の跡もあるし普通の車なら走るのに難儀しそうだけど…
……生憎この車は普通じゃないからね…制御を取り替えされる前に進んでしまうとしようか…


ユーリー・ザルティア
ボクはレスヴァント。
ARICAはパールバーティのいつもの構成で出撃するわね。
殲禍炎剣…こー言うときは本当に厄介な存在よねー。

飛べないパールバーティは地上を『悪路走行』で『ダッシュ』して進ませるわ。
後方からの『援護射撃』いつものよろしくね。

しっかし、地表スレスレを『空中戦』は燃えるわね。
ボクの『操縦』テクが火を噴くぜ…ってキャバリアが火を噴いたらぶつかってるわけだからそんなことないように「天使のように細心に、悪魔のように大胆に」なんてね。
反撃の『制圧射撃』で砲台を破壊して後続への圧を減らしながら進む。
『肉体改造』した体にもきついけど、もう少し頑張る!!





●アドリブや他猟兵との連携はOK



●突破
「んん?」

 ユーリー・ザルティア(自称“撃墜女王”(エース)・f29915)が愛機レスヴァントに搭乗し、AI「ARICA」にパールバーティを操らせて飛行船から降下した時、すぐ隣に着地したものに目を奪われた。

「あれって装甲車? 誰が乗ってるんだろ」
「ん……私」

 装甲車「エンバール」に乗っているのはメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)だった。ガジェット研究者の生まれであり、これまでに数々の戦いを経験してきた歴戦の猟兵だ。そんな彼女が今回持ち出したエンバールは、独自のカスタムを施した優れものである。

「飛べない上に砲撃の嵐、そうなれば装甲車ってことで……」
「なるほどねぇ。しっかし殲禍炎剣……こー言うときは本当に厄介な存在よねー」

 飛行機能を持たないパールバーティはともかくとしても、レスヴァントは高機動が売りのキャバリアである。今回の状況は持ち味が半分殺されていると言っても良い。

「さて、じゃあ始めますか……いやぁそれにしても中々好き放題に撃ってくれるね……。とは言えこの程度ならまあ、大丈夫かな……」

 メンカルは言うが早いがエンバールのアクセルを踏み込み一気に駆け抜けていく。スペースシップワールドの未踏宙域で猛威を奮うクエーサービースト「マインドミナVBA」の表皮を利用した装甲は、並みの砲撃では傷一つつかない。

「そうねー、一気に突破しちゃいましょうか」

 ユーリーもレスヴァントのスラスターを吹かし、パールバーティに追従させて渓谷へと進入する。レスヴァントは地面スレスレを飛行して砲火の只中に飛び込んだ。一方走破性に優れたパールバーティは、自慢のキャタピラで砲撃で凸凹になった地形をものともせずにレスヴァントの後を追う。

 2人の突破方法は対照的だった。メンカルはエンバールの装甲に術式「投じられしは空裂く巨岩」を使用。自動砲台からの砲撃を全てそっくりそのまま跳ね返し、自滅を誘発する。さらに浸透破壊術式【ベルゼブブ】によって自動砲台のAIネットワークにウイルスを送り込み、エンバールを捕捉できないようにしてしまった。悠然と通り抜けていくメンカルは余裕たっぷりだ。

「……生憎この車は普通じゃないからね……制御を取り返される前に進んでしまうとしようか……」

 眉一つ動かさずにエンバールのステアリングを握るメンカルだが、その評定はどこか得意げですらあった。曲がりくねった道も巧みなドライビングテクニックでほとんどスピードを落とさずに駆け抜けていく。

 一方レスヴァントを操るユーリーは操縦に全神経を傾けていた。コントロールスティックの微妙な操作を繰り返しながら、地面や斜面にぶつからず、なおかつ砲撃に当たらないように細心の注意を払う。パールバーティとレスヴァントの2機分の火力で砲台を沈黙させていくことも忘れない。幸い、他の猟兵たちからのデータリンクによって地形は把握できている。必要に応じて計器飛行を行うことも忘れない。

「天使のように細心に、悪魔のように大胆に……ってね」

 額に汗を浮かべながらも、ユーリーはむしろこの状況を楽しんでいた。高速飛行によるGが身体にかける負荷はレプリカントの身体をもってしてもきついものであったが、慣れてしまえばむしろ心地よくすら感じるのだ。

 やがて、目標地点が見えてきた。先行していた他の猟兵たちもたどり着いている。

「ユーリー、信号弾お願い」
「了解、あっちにもお知らせしてあげないとね」

 メンカルに促され、ユーリーはパールバーティに信号弾を射出させる。信号弾は上空で弾け、緑色に着色された煙が炸裂した。

 こうして、猟兵たちは砲撃の嵐を掻い潜り、誰一人欠けることなくズヴェズダ工廠へとたどり着いた。だが、ここからが本番である。防衛部隊の排除と、工廠を狂わせたオブリビオンマシンの撃破、そして工廠本体の破壊という仕事が残っているのだから。猟兵たちは安堵感に浸る間もなく、次の脅威に備えて気を引き締め直した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『MCK04N-パラティヌス』

POW   :    RXキャバリアソード/EPキャバリアシールド
自身の【補助CPUを停止、搭乗者への制御負担】を代償に、【力量に応じ近接戦闘力を向上した状態の機体】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【砲火を潜り抜ける運動性と近接武装】で戦う。
SPD   :    RBXSランスライフル
レベル分の1秒で【近接突撃/射撃モードに切り替え】【ビーム】を発射できる。
WIZ   :    EPオプションバックユニットスラスター
【作戦に応じた追加兵装(通常はミサイル)】を向けた対象に、【射撃攻撃を行った後、追撃の突撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●城を守る漆黒の騎士たち
 猟兵たちは、山の向こうから同様に信号弾が上がったのを確認した。続いて通信が飛んでくる。

『こちらワートホグ1、ペーパーバック。猟兵、聞こえるか。先程そちらの信号弾を確認した。無事に全員山間の道を突破できたようだな。こちらも敵の補給線を抑えた。人的損耗はゼロだ。ジャンガリアン隊が通信施設を抑えたので、無線封止は現時刻をもって解除する』

 通信の主は別働隊を率いるペーパーバックだ。

『そちらに我々が遭遇した敵性機体の情報を共有する。エルディスタンで拠点防衛に使用される機体だ。例によってAI制御なので、動きは読みやすいだろう。ただ、防御性能は高いので注意して欲しい』

 グリモアベースで確認した、騎士甲冑をかたどった姿の漆黒のキャバリアの情報が送信される。機体名は「MCK04N-パラティヌス」。

『これより我々は送電施設に向かう。そちらは本丸なので、激しい抵抗が予想される。補給線を断ったため増援は無いが、決して油断するな。OVER』

 ペーパーバックが通信を切って数刻後、情報通りにパラティヌスの一個大隊が姿を現した。作戦の第二段階は防衛戦力の排除だ。全機撃破して、本丸の工廠にたどり着かなければならない。猟兵たちはパラティヌスを全滅させるべく、それぞれ動き出した。
リーゼロッテ・エアクラフト
まずは第一関門突破だな。
…さて、キャバリア部隊を突撃させたのとほかの猟兵が砲台ぶっ壊していって道はできたから今のうちに俺も現地に向かうとして

目の前の問題はほかの猟兵たちに現地に着くまで凌いでいただくとしよう
引き続きUCは同じものを継続、当初突撃させた86機のうちまだ現存しているモノ達を敵にぶつける方向にシフト。

倒すのは無理でも時間稼ぎと楯にはなるだろ。

…後は現地についてから事を起こす。
アリスキャバリア出るぞ


エメラ・アーヴェスピア
とりあえず、面倒な場所は突破したようね
後は撃滅するだけ…あまり私の出番はなさそうだけれど、油断はしない様に気を引き締めましょう

オペレーターとしては緊急事態が発生しない限りは普通のサポートで大丈夫よね…
ドローンからの【情報収集】だけは欠かさない様にしておくわ
それと余裕もあるし戦力の一つでも送ろうと思うのだけれど
…後の事も考えると、攻撃力が高い兵器を送り込むべきよね、なら『焼き尽くすは我が灼熱の巨人』よ
ドローンを基点に転送してもいいし、それが無理そうなら走らせても…まぁ、間に合うでしょう
炎による広範囲攻撃と巨体による近接攻撃でパラティヌス相手にも有利に戦わせる事が出来る筈よ

※アドリブ・絡み歓迎



●作戦続行
「まずは第一関門突破だな」

 渓谷入口でキャバリア集団を操るリーゼロッテは一息ついた。ここから先は本格的な戦闘だ。残存兵力を確認すると、セラフィム・リッパーやブレイジング・バジリスクといったハイエンド機、装甲の厚いオブシディアンMk4やウォッグなどが健在だった。86機のうち半数近くは撃破されたが、まだ数は残っている。

「ひとまず残りはパラティヌスにぶつけるか……倒すのは無理でも時間稼ぎくらいにはなるだろ」
「それならこちらも追加戦力を送るわ」

 ドローンを駆使して引き続きオペレーションを担当するエメラは、魔導蒸気巨人兵をドローンを使って転送させる。交戦ポイントに転送された炎熱兵器を搭載していた。早速、リーゼロッテのキャバリアたちと連動して戦闘行動が始まる。

 キャバリア集団が前面に立ってパラティヌスを引きつけると、エメラの魔導蒸気巨人兵は集まってきたパラティヌスに炎熱兵器による火炎放射を浴びせる。直接火力でパラティヌスの装甲が融解するだけでなく、ラジエーターの冷却キャパシティを超える温度上昇を浴びせることで、機能を停止させていった。

「オペレーターとしては緊急事態が発生しない限りは普通のサポートで大丈夫よね」
「増援はワートホグ隊が阻止したらしい、警戒に越したことはないが」

 さて、とリーゼロッテは自らの愛機、アリスキャバリアに乗り込んだ。

「とりあえず……パラティヌスに関しては他の猟兵に任せるとしてだ。そろそろ俺も出るとしよう」
「行くのね?」
「あぁ、状況はこっちでも逐一キャッチしておくよ」

 操縦桿を握り、黒煙が漂う渓谷を睨みつけるリーゼロッテ。すでに砲台は沈黙しており、最大戦速で向かえば工廠の攻撃には間に合うだろう。

「後は現地で事を起こすだけだ」
「残存砲台なし。進路クリア。……気をつけてね」
「了解。──リーゼロッテ・エアクラフト、アリスキャバリア。出るぞ!」

 アリスキャバリアがスラスターを全開にして、渓谷へと飛び込む。自らも戦いに赴くために。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユーリー・ザルティア
しかし、ここまで順調だと少し相手方の動きが少し不気味かも…。
うん、サムライエンパイアの言葉だったかしら「勝って兜の緒を締めよ」って。
少し気を引き締め直そう。
引き続き、レスヴァントとパールの二機で行くわ。
アストライアの『制圧射撃』とパールの『援護射撃』でミサイルを迎撃しつつ、敵の追撃を『操縦』テクニックで回避行動。
『瞬間思考力』で一瞬出て危機の動きを予想し、機体を動かすわ。
ここで手こずるわけにはいかないし、プラズマ・スフィアを『範囲攻撃』で使用しようか。
EMP干渉開始…よし今がチャンス。
アストライアの『砲撃』とイニティウムの『切断』攻撃で殲滅する!!


●アドリブや他猟兵との連携はOK


アシュリン・シュナッハ
グットジョブ、ワートホグ。
こっちもメインディッシュだな。相手はAI兵器か、思考が単純な分容赦がないぞ。油断せずにいこう。

敵機のコードネームはパラティヌスか、そこそこ良い装甲をしてるようだな
アタシのグレネードマシンガンの徹甲榴弾がどこまで通るかな
グレネードだけでバイタルを抜くのが難しいようなら、爆風で足を止めている間にミサイルランチャーで鎧無視攻撃でも狙ってみるか。流石に主力戦車を撃破できるHEミサイルなら有効打になるだろう。
距離を詰められたらショックチャージャーでAI回路でも焼き切ってやるか

此処を抜ければターゲットまで目前だ。
ガラクタ共をスクラップにしてやるぞ


リジューム・レコーズ
相手が無人機なら搭乗者の保護を考慮する必要は無いですね
これなら全力で戦える…一機も逃さない!破壊し尽くす!

多少性能が増強されたところで、ディナに及ぶと思うなッ!
イグゼクターとマンティコアのプラズマキャノンを連射しフルブーストで強襲
瞬間火力で圧倒し回避行動を取らせません
格闘戦のレンジに持ち込みアンカークローとマンティコアをブレードモードに切り替え連続攻撃
反撃する隙なんて与えない
そして必中の状況からブレイクドライバーを刺突
これを盾受けした瞬間に判決は下った!これより孔壊処刑を執行する!
どんな盾でもその守りを穿ち機体ごと貫く!
お前達を破壊する為にあるんですよ!この槍も!ディナも!わたしも!


ダビング・レコーズ
機体ステータス確認
全て問題無し
戦闘行動を継続します

目標との相対距離は中距離を維持
ブーストダッシュで敵機側面へと旋回し続けるサテライト機動を行う
ベルリオーズでシールドに遮断される事を前提とした牽制射撃を開始
撃破は目的とせず防御体制に移行させる事を目的とする
注意を正面に引き付けた上でリフレクションビットをリリース
敵機の死角となり当機との間に遮蔽物が存在しない斜め後方にポジションを設定
リリースしたリフレクションビットにルナライトのプラズマキャノンを発射
反射させシールド防御が意味を成さず感知及び回避が困難な背面より攻撃する
敵機の目標がビットに変化した場合は集中射撃で撃破
しない場合は反射攻撃を継続する


リルヤ・イルマリネン
●補足
引き続き随伴歩兵としての参戦。

アドリブ・絡み等大歓迎。

●心情
流石にキャバリア同士の取っ組み合いに生身で入って行く程命知らずではない。
だが、味方機の支援くらいは出来る筈だ。

●行動
敵基地を見渡せる位置を確保。
そのまま【迷彩】【地形の利用】で潜伏しつつ、影の追跡者を敵拠点内に潜入させる。

【偵察】【情報収集】で敵戦力の規模と布陣、コントロールタワーや格納庫、レーダー、燃料タンク、弾薬貯蔵庫等の施設の配置の詳細を味方機に伝達。

戦闘開始後も影の追跡者はそのまま観測員として現地に残す。

『弾着観測。修正037、025。効力射、撃て』
『その格納庫の影だ。奥に二機』
『東側のレーダーをやれ。そこは死角になる』



●乱戦
「グットジョブ、ワートホグ」

 労いの言葉をかけつつ、アシュリンは眼前の敵を睨みすえる。ここからが本番、本格的なキャバリア戦に突入する。
 ひとまずここまでは順調に事が進んでいる。それ自体は喜ばしいことだが、だからと言って気を抜いていい理由にはならない。

「しかし、ここまで順調だと少し相手方の動きが少し不気味かも……」
「確かに、敵地ですから不測の事態は警戒すべきですね」

 迫るパラティヌスを前に、ユーリーとリジュームはそれぞれの愛機の操縦桿を握りしめる手に力を込めた。

「サムライエンパイアの言葉だったかしら、『勝って兜の緒を締めよ』って」
「えぇ、油断は禁物ですね……さて、敵機はAIですか。搭乗者の保護を考慮する必要は無いですね?」
「肯定します。エルディスタンのAI兵器は交戦経験があります。その際の戦闘データを共有します」
「すまんダビング、助かる」

 ダビングは地下鉄網襲撃事件の際にエルディスタン側のAI兵器と交戦している。その時の戦闘データが他の猟兵たちに共有された。

「なるほど、単体の動きが単調だが同型機との連携を前提に作られているんだな」

 随伴歩兵のリルヤはデータを端末で確認すると、手近な高台を確保する。

「よし、私の方は周辺施設の把握を行う。キャバリア同士の戦闘の中に入っていくのは自殺行為だからな」
「じゃあパールを護衛につけるよ」

 ユーリーは無人機のパールバーティをリルヤの近くに控えさせた。援護射撃を高台で行えるという利点もある。

「すまん、助かる」

 作戦を確認すると、5人は戦闘行動を開始した。

「敵機、ミサイル射出! 各機警戒しろ!」

 早速リルヤの鋭い声が飛ぶ。パラティヌスの集団から無数のミサイルが放たれ、前面に展開するレスヴァント、アークレイズ・ディナ、アークレイズ、シャムロックを狙う。

「迎撃は任せて!」

 これに反応するのはユーリーだ。レスヴァントとパールバーティが搭載火器をミサイル目掛けて打ち込み、空中で次々と散華させていく。撃ち漏らしのミサイルがアークレイズに飛んでくるが、ダビングはこれを冷静に見切り、回避。

「多少性能が増強されたところで、ディナに及ぶと思うなッ!」

 一方のアークレイズ・ディナは敵集団目掛けて強襲を仕掛ける。イグゼクターとマンティコアのプラズマキャノンが火を吹き、パラティヌスが陣形を崩したところに飛び込んだ。瞬間火力の高さは折り紙付きで、たちまち数機のパラティヌスが撃破される。そのまま近接戦闘に移行し、アンカークローとブレードモードに切り替えたマンティコアを振りかざしてパラティヌスの装甲を次々と切り裂いていく。

「さて……こいつは通るか?」

 一方のシャムロックはグレネードマシンガンを目の前のパラティヌス集団に浴びせる。しかし、盾によって攻撃がなかなか通らない。しかし、爆風でパラティヌスたちの足は止まった。

「流石にバイタルを抜くのは厳しいか。ならこいつだ」

 次いで火を吹いたのはS&S RS-S.スマートミサイル【キタキツネ】。主力戦車を撃破できるHEミサイルならば装甲など無視して攻撃が可能だ。ミサイルの着弾に盾を構えたパラティヌスだったが、盾ごと貫通したミサイルによって虚しく鉄屑へとその姿を変えていく。

 アークレイズは円を描くような軌道で回り込みながらベルリオーズを斉射。あくまで敵に防御させる目的の攻撃だ。

「リルヤ様、弾着観測を願います」
「了解した」

 リルヤはダビングの要請に従い、アークレイズの次の一手に注視する。アークレイズはリフレクションビットを射出し、パラティヌスの死角に配置させる。先程のベルリオーズの攻撃で、パラティヌスの注意は正面に向いていた。そこへルナライトをリフレクションビット目掛けて射撃する。

「弾着観測。修正037、025」
「了解、反射角調整、照準誤差修正」

 リルヤは視界を補うため、ユーベルコードで呼び出した影の追跡者を敵の拠点内に侵入させていた。管制塔近くに陣取り、リルヤの反対側の視界を確保する。同時に敵の拠点の情報も集めることを忘れない。

「効力射、撃て」
「了解、反射攻撃を続行」

 リルヤの弾着観測とダビングの正確無比な反射攻撃の前に、パラティヌスは次々と死角からバイタルパートを撃ち抜かれて沈黙していった。

「ユーリーさん、動きを止められますか?」
「了解、ここで手こずるわけにはいかないし、EMPでまとめて動きを止める! リジュームは一旦離れて!」

 リジュームの要請に応えて、ユーリーはレスヴァントを接近させる。入れ替わるようにディナは一旦距離をとった。

「さて、まずは味方機に対EMPシールド付与……っと。……よし、EMP干渉攻撃開始ッ!!」

 プラズマ・スフィアが戦場を覆い尽くし、パラティヌスが次々と動きを止めていく。

「AIならこんなもんでしょ。今だよ、リジューム!」
「感謝します! ブレイクドライバーを喰らえ!」

 ディナのブレイクドライバーがパラティヌスに突き刺さる。

「判決は下った!これより孔壊処刑を執行する!」

 ブレイクドライバーによる高威力の掘削攻撃。パラティヌスは装甲の守り虚しく崩れ落ちるのであった──!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

宇佐見・晴礼
※作戦中は連携などで必要がある場合を除き一切の言葉を発さず、舞台上で演技をする、観客を翻弄する道化師のような挙動を乗機に取らせます

ジャグラーそのものには碌な戦闘能力はありませんので、パラティヌスたちからは付かず離れずの距離を心がけ、ボールとリングが死角から攻撃していく為の囮になるよう振舞います

ミサイルはボールによる射撃での撃ち落としを、突撃には動線上にリングを配してのカウンターや、シガーボックスを敵の足元で障害物のように扱って転倒を狙う等で対応を試みます

物量で押し込まれ攻撃を捌き切れないと判断した場合はUCを使用
それまでが小手調べだったかのように、徹底的な攻撃での無力化を試みます


ヴィリー・フランツ
(予備弾倉を使い各武装の再装填)
心情:(舌打ち)パラティヌス…砲火を掻い潜って仕掛けてくるインファイター型か。ちと相性が悪い、味方の後ろから援護した方が無難だな

手段:【電子対抗手段】を実行、まずはジャミングドローンを展開し撹乱だ、これでアクティブホーミングミサイルは意味を無さねぇだろ。後は敵の行き足を抑える様に肩のレールガンや右手の無反動砲、左手のRS電磁機関短銃で弾幕を張れば良い。
装甲を破れずとも被弾の反動で動きが鈍りゃ後は味方機が始末してくれる。
シールドは取り外し、スパイクを地面に突き刺して即席の遮蔽物として使う、近接武装は無くなるがいざとなりゃ重量を生かしたタックルでも食らわすさ。


響・夜姫
アドリブ・連携歓迎

「サバーニャ展開、ふるばーすと。ふぁいやー」
【範囲攻撃/乱れ撃ち/制圧射撃】で撃ちまくる。
たぶん、150度くらいは。弾幕張れると思う。
一部だけ弾幕の密度を甘くし【誘惑】。
そこに敵が来たら【カウンター/誘導弾/鎧無視攻撃/貫通攻撃】で狙ってズドン。
来なかったらそのまま動かなくなるまで範囲ズドン。相手は死ぬ。

敵の攻撃はサバーニャの【武器受け/オーラ防御】で自律防御。
あとは味方機の【援護射撃】に回ったり。
連携時は、誘いに乗ってきた敵機の迎撃を僚機に頼む。

一応ビームクローで近接戦闘も可。ぺんぎんさんが操縦を頑張る。
ゆーはぶこんとろーる。ぺんぎん【ぐらっぷる】ー。


メンカル・プルモーサ
(引き続きエンバールに登場)
……ふむ、なるほど……AI制御、ねぇ…
…無人機ならやりようは幾らでもあるね…有人機の方が面倒だった…
…ミサイルを回避しながら術式組紐【アリアドネ】で簡易スネアトラップを作成……突撃してくる敵を転倒させるよ…
…そして転倒した敵にハッキング…【浮かび出消える生命の残滓】で生命を与えた自作のコンピューターウイルスを流し込もう…
…ウイルスに与える命令は『AIを書き換え、味方にしろ』『増殖し、感染せよ』の二つ…
…感染したらこちらの味方になるウイルスを通信を介してどんどん広げよう…多少の防壁は知能を増強してるから自己判断で打ち破る…
…あとは適当に同士討ちさせれば数は減るだろう…



●苦境を超える一手
「くそっ、どうにも相性が悪い」

 ヴィリーは舌打ちしながらパラティヌスの接近を弾幕を張ることで防いでいた。シールドを即席の遮蔽物として地面に刺し、自らは後退しながら搭載火器をひたすら撃ちまくる。

「まだ本命が残ってんだ、ここで弾を無駄に使うわけにはいかねぇが……!」

 すでにアクティブホーミングミサイルの対処はECMドローンを展開することで完了している。しかし盾を構え、生半可な射撃を受け流すパラティヌスは搭載火器の火力と持ち前の装甲で対応するヘヴィタイフーンにとってどうにも相性が悪い。懐に入られてしまえば取れる選択肢も限られる。故に、近寄らせないという消極的な戦い方をするしかなかった。

「じゃ、弾幕増やそうか。サバーニャ展開、ふるばーすと。ふぁいやー」

 そこへ助け舟を出したのは夜姫だ。ダイペンギンがヘヴィタイフーンよりも若干前に出て、こちらも機動浮遊砲盾サバーニャを展開し弾幕を張る。一気に密度が濃くなった弾幕に、それまで押していたパラティヌスは動きを止めた。

「密度が増すのはありがたいが……そっちも結局射撃機だろ? このままだとジリ貧にならないか?」
「いざとなれば近接戦もできるよ。ペンギンさんに頑張ってもらう」
「ならいいが……最後の手段だな。っと、そうだ、ちょっとあいつに手伝って貰うかね」

 夜姫と会話を交わしていたヴィリーは、モニターの端に映ったジャグラーに目を留める。

「ピエロの嬢ちゃん、聞こえるか?」

 ヴィリーが通信越しに声をかけると、ジャグラーが振り向いた。首を傾げてヴィリーの次の言葉を待つ。

「陽動を頼みたい。連中の注意を引いてくれ。とは言っても向きを変えてくれるだけでいい。そうすれば俺達の射撃が通りやすくなる」

 ヴィリーの指示に、ジャグラーを頷かせることで返答とする。そのままジャグラーは飛び出すと、念動操作型の浮遊レーザー砲台「ボール」と、同じく念動操作型の円形レーザー刃「リング」を駆使して注意を惹く。味方の弾幕を縫うように動きながら、くるくると踊るようにパラティヌスたちを挑発する様はまるでサーカスの軽業師だ。数機のパラティヌスが、死角からの攻撃に対処するために向きを変える。

「こっちも援護するよ」
「騎兵隊の到着か! 待ちかねたぜメンカルの嬢ちゃん!」
「すぐに向かいたかったけど敵がまとわりついてきてね……対処したけど……」

 戦場に装甲車が飛び込んでくる。メンカルのエンバールだ。ステアリングを操作しながら、メンカルはジャグラーを無視して盾を構えながらヘヴィタイフーンとダイペンギンに突っ込んでくるところへ術式組紐「アリアドネ」を発動。簡易的なスネアトラップを作り上げ、パラティヌスを転倒させる。

「今だ、向きを変えたやつに火力を集中しろ!」
「りょーかい」

 今が好機とばかりにヘヴィタイフーンとダイペンギンの集中砲火が浴びせられる。パラティヌスは次々と突き刺さる弾丸やビームの嵐の中で痙攣したように死のダンスを踊り、そのまま動かなくなった。陣形が崩れた敵は混乱の只中にある。

「さーて、秘策を用意してんだろ、メンカルの嬢ちゃん!」
「任せて……無人機ならやりようは幾らでもあるね……有人機の方が面倒だった……」

 ここでメンカルの電脳魔術、その真髄が発揮される。転倒したパラティヌスのAIにハッキングが仕掛けられ、内部コンピュータにウイルスが送り込まれる。ウイルスによってロジックパターンが書き換えられ、パラティヌスが次々と寝返り始めた。さらにウイルスは増殖し、データリンクしている周囲のパラティヌスへ感染を拡大させていく。

「ウイルス自体の知能を強化してるから多少の防壁は打ち破れるよ」

 メンカルの言葉通り、ウイルスに対してパラティヌスはなすすべがなかった。そこかしこで同士討ちが始まる。

「皆ありがとう、助かったぜ……しかし、AIに頼りすぎるエルディスタン軍閥政府の姿勢も考えものだな」

 ヴィリーは呟くと、地面に刺していたスパイクシールドを引き抜きながら周囲を見回す。戦闘が終わり、ウイルスによってロジックを書き換えられ味方となった数機のパラティヌスを残して敵勢力は壊滅していた。

 いよいよ工廠へとなだれ込む。決戦に備え、猟兵たちは今一度、自身の機体の状況を確認するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『Fortress』

POW   :    要塞からの火力支援
【背部に背負った多連装ミサイル】が命中した対象に対し、高威力高命中の【同じく背部に背負った主砲】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    要塞への接近阻止
【足の間】から【重機関銃の乱射】を放ち、【弾幕】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    要塞による掃討
【両腕のグレネードランチャー】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠フォルティナ・シエロです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●チェックメイトの瀬戸際で
『ジャンガリアン1より工廠強襲部隊へ、聞こえるか! 現在送電施設にたどり着いた! 敵の妨害が激しい、送電施設の確保に少し時間を貰いたい!』

 ジャンガリアン1からの通信が猟兵たちに届く。ジャンガリアン1の声には怒号と銃声の多重奏が混じり、激戦を感じさせる。

『そうだな……150秒だけ耐えてくれ! その間にここの守りは蹴散らしてやる! ……2-3、2-4、ミニガンを確保して援護を頼む! 2-1、2-2、3-1から3-6は管理室に向かえ! それ以外は俺と来い!』

 ばたばたとジャンガリアン隊の兵士たちが駆け出していく音が聞こえる。

『お互い死ぬなよ、ここが正念場だ! ワートホグ、そっちはどうなってる!?』
『ペーパーバックよりジャンガリアン1、変電施設に向かう敵は全てこちらで引き受けている。工廠への道を封鎖したら、変電施設の方に全力を向けてきたようだな』

 続いて無線から聞こえてきたのはペーパーバックの声だ。こちらもキャバリア同士の戦闘音やスラスターの音が断続的に聞こえてくる。

『こちらワートホグ10、2時方向にドッグ1個小隊!』
『まだ来るか! ワートホグ3、ワートホグ12、ワートホグ10を手伝ってやれ!』
『あいよ! 行くよお調子者、坊やは機体を乗り換えたばかりだからね!』
『了解っす姐さん! ルーキーにセラフィム・リッパー乗りの先輩としていいとこ見せてやるっすよ!』

 どうやらいずこも激戦のようだ。その最中、猟兵たちはついに本丸の要塞型キャバリアと対峙する。
 工廠を封鎖する巨大なキャバリア、Fortress。送電施設からの電力を受けている間は攻防に隙のない、まごうことなき強敵である。
 受電部を抑えようにも、電線の類は見当たらない。送電施設からのマイクロウェーブ送電を受けているのだ。マイクロウェーブ受信部の位置は厳重に秘匿されており、不明。故にFortressの動きを鈍らせる最も手っ取り早い方法こそ、送電施設の確保なのだ。

『この作戦の成否は、猟兵、君たちにかかっている! こっちはお膳立てを整えるのが精一杯だ……頼んだぞ!』
『お互い死ぬなよ! ここが正念場だ!』

 ワートホグ、ジャンガリアン両隊長の声を受けて、猟兵たちは巨大な敵と対峙する。作戦最終段階、150秒の雌伏の時を過ごした後に反撃。猟兵たちの双肩に、戦いの趨勢がかかっていた。

 
アシュリン・シュナッハ
ターゲット確認。敵エースのお出ましだな。
トンデモ兵器は母国でも見てきたが、こいつも相当だな。何トンクラスだ?

装甲も厚そうだがそれより重火器の火力が厄介だな。スラスターなんかを駆使して極力回避したほうがよさそうだ。
あの装甲ではグレネードでは火力不足だろう、プライマリウェポンをキャリアーカノンに換装していく。隙を見てぶちこんでやろう
頭部以外の装甲が厚そうだ、脅威度の高いミサイルポッドかグレネードランチャーを狙って敵の手を減らそう。
キャリアーカノンとミサイルなら可動部や装甲のジョイントを狙えば有効なダメージが入るだろう。装甲が破損したらそこに狙いを絞って確実にダメージを与えるほうが良さそうだな


ユーリー・ザルティア
※アドリブ、他猟兵との連携OKです。

作戦の最終段階。
よし、頑張ろう。

レスヴァントもパールバーティもまだまだ大丈夫。
行くよ!!

異世界には『大男総身に知恵が回りかね』って言葉があるらしいわね。
巨大なキャバリアってことは被弾面積が大きいってね!!

『瞬間思考力』で射線を瞬時に判断し、機体を『操縦』テクニックで攻撃を回避したり、アストライアの『威嚇射撃』で動きを封じる。
当たらなければどうということはない!!
なんて…。

アストライアの『制圧射撃』とパールの『援護射撃』で反撃。
そして…ゲンドゥルのレーザーサイトを照射開始。

―さて、味方機に警告。
ちょっと空からのお届け物が来るわ。
みんな少し離れて!!


リルヤ・イルマリネン
●心情
まさに歩く要塞……生身であんな金属の豪雨に晒されればひとたまりもない。
倒すのは難しくとも、照準装置さえ潰せば、時間稼ぎは出来るか……?

●行動
引き続き随伴歩兵として行動。
【迷彩】【地形の利用】で遮蔽物に身を潜める。

味方機にセンサ類に頼らない有視界戦闘が可能か確認した上、
タイミングを伝達してバイオロジカルチャフを散布。
敵に目晦ましを仕掛けつつ、対物ライフルでメインカメラやレーダー等の照準装置を【スナイパー】【貫通攻撃】【部位破壊】で狙撃する。

タイムリミットの65秒の内、50秒以内で狙撃を敢行。
残り15秒は保険として残しておきたい。

※味方機へのデメリットの方が大きい場合は不採用でお願いします。



●戦闘開始
「ターゲット確認。敵エースのお出ましだな」
「作戦の最終段階……レスヴァントもパールバーティもまだまだ大丈夫。よし、頑張ろう。行くよ!」

 ユーリーとアシュリンは要塞級キャバリアを前にしても臆することなく前へと出る。どのみちこの作戦はあの要塞級キャバリアを倒さなければならないのだ。しかし、まずは150秒間の雌伏の時。敵の猛攻を耐えなければならない。

「……皆、ほんの数十秒でいい。有視界戦闘だけで戦うことは可能か?」

 随伴歩兵として帯同するリルヤは工廠内の建造物の陰に身を潜めていた。彼女は無線でチャフを使うことを進言する。

「合図と同時にUDCで電磁波を遮断する。奴のセンサーを無効化すれば時間は稼げるだろう」
「それなら問題なし。どうせしばらくは回避や防御に徹するだけだしね」
「あぁ、こっちも構わない。存分にやってくれ」

 ユーリーとアシュリンは了承し、リルヤが仕掛ける一手を悟らせないために前に出た。まずはできる限り敵の気を引きつけなければならない。

「感謝する……よし、チャフ散布開始!」

 リルヤの身に纏う強化服「Musta Lilja」、これそのものが寄生型UDCである。このUDCの特性として、あらゆる種類の電磁波を遮断する胞子をばら撒くのだ。これによりレーダーやセンサー、誘導兵器、通信は一時的に麻痺する。制限時間は65秒。その間にリルヤは建物の陰から飛び出すと、対物ライフル「Sateenkaari Takana」を構えた。12.7mm徹甲弾を次々と撃ち込み、センサー類を片っ端から潰していく。装甲が厚くとも、センサー部分はどうしても外界からの情報を取り入れる都合上脆くなる。そこを対物ライフルで狙われればひとたまりもない。

「……効果時間終了、狙撃に要した時間は45秒と言ったところか」

 リルヤの一手は効果的であった。センサーやレーダー、照準装置に狂いが生じ、ミサイルやマシンガンはあらぬ方向に飛んでいく上に、発射頻度も低下した。

「今だ、仕掛けるぞユーリー!」
「了解!」

 それまで回避に徹していたシャムロック、レスヴァント、パールバーティの3機が攻勢に出る。レスヴァントとパールバーティは搭載火器を惜しみなく一斉射しながら、時折飛んでくるFortressの攻撃を的確に回避する。

「異世界には『大男総身に知恵が回りかね』って言葉があるらしいわね。そして……巨大なキャバリアってことは被弾面積が大きいってね!!」

 Fortressは巨大さ故に鈍重であるというユーリーの読みは当たっていた。装甲は厚いものの、2機分の火力を集中することで装甲を着実に削り始めている。

 一方のアシュリンは装甲の厚さからグレネードでは火力不足だろうと踏んで、プライマリウェポンをキャリアーカノンに換装。脅威度の高いミサイルポッドかグレネードランチャー、強度の弱い関節部分を狙って的確に攻撃を行う。敵の攻め手を減らし、この後の反撃を通しやすくするための攻撃だ。

 やがて、Fortressの動きが鈍り始めた。150秒が経過し、ジャンガリアン隊から送電施設の破壊に成功したという報告が上がる。

「よし、動きが鈍った! 大技を仕掛ける!」

 ユーリーは全員にFortressから離れるよう要請する。

「レーザーサイト照射……空からのお届け物、受け取れぇーッ!!」

 次の瞬間、なんと「殲禍炎剣」がFortress目掛けて砲撃した。レスヴァントがレーザーサイトを照射すると同時に、「殲禍炎剣」に目標を誤認させるというユーリーのユーベルコード、「ゲンドゥル」。クロムキャバリア世界の災厄の力を利用した切り札級の一撃に、Fortressが飲み込まれる。

「いいぞユーリー、装甲に大穴を空けてやったな! さぁ、これまで好き放題撃ってきやがった分をお返ししてやる……!」

 続けざまにシャムロックが装甲の損傷部分目掛けて手持ちの火器からありったけの弾を吐き出させる。Fortressの姿は、爆炎の中に飲み込まれていくのだった──。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リーゼロッテ・エアクラフト
…最大速度で現地に向かってはいるが果たして間に合ってくれればいいが…
いや、状況さえ把握できれば向かいながらでも行動は起こせる

それに…今現地にいる猟兵だけじゃない、アークライト領からの面々もいる状況で正念場、全員感情が昂ってんだろ。
ならそれを種火に現地に向かう前に最後のサポートを、ってな!

予めUCを発動前に各員に通信を入れて巻き添え食うなよと念を押したうえでUCを発動させます

流石に猟兵人数分+その他の面々の感情なら心火もどえらいことになるだろう
それが相応の数で揺らめくならばセンサー類も誤認もあり得るしミサイルの誘爆も起こりえるだろう

となれば突破口は開けるはず


エメラ・アーヴェスピア
さて、最後の詰めよ
ここはしっかりと完全勝利して、今後の弾みをつけたいものね
気合を入れていきましょうか

オペレーターとして猟兵だけではなく向こうの戦場のサポートもするわ
信用していない訳では無いわよ?
そうする事で少しでも早く送電施設の攻略を早められれば作戦の成功率も上がる
ならそのサポートも私の仕事よ

巨人兵の方も盾の様に噴き出す高熱の炎を構え、その銃弾を焼き尽くす事で防御
積極的に前に出てその巨体で同僚さん達の機体の盾となるわ

攻略が完了したと同時に同僚さん達に連絡、反撃を開始するわ
要塞型とはいえ結局の所キャバリア
私の巨人兵の大きさをも利用した炎の拳の攻撃は十分な攻撃力になる筈よ

※アドリブ・絡み歓迎


渚波・レンカ
●Fortress殲滅作戦
司令部『確認よ。今回の作戦……序号機は敵の攻撃が届かない射程外……超々長距離からの大威力陽電子砲による狙撃よ。それでは、作戦開始!』
「はい。クリューエリオン序号機……発進します!」
「僕がやらなきゃ……!」

遠く離れた別の山の上方に伏せて陣取り、UCで技能を含む武器の性能を3倍にし武器の全技能使用。
エネルギー充填したレーザー砲撃による狙撃で敵の装甲を貫通させる。
可能なら他の誰かにハッキング等で送電施設から電力をこちらへ送電してもらう。

『最終安全装置を解除。陽電子加速管、最終補正。発射まで……9……8……7……』



●主戦場の外で
 リーゼロッテは愛機・アリスキャバリアを駆り、黒煙漂う渓谷を一気に駆け抜ける。

「……最大速度で現地に向かってはいるが、果たして間に合ってくれればいいが……」

 予想到着時刻はジャンガリアン隊が攻勢に出てから240秒後。ジャンガリアン隊が電力供給を断つ予想時刻からさらに90秒が経過しての到着となる。流石にすぐに戦闘が終わることは無いだろうが、逆にリーゼロッテの到着が遅れて味方が誰かやられてしまうのも寝覚めが悪い。リーゼロッテはスラスターのペダルを踏む足に力を込めた。

 一方のエメラは、猟兵だけではなくジャンガリアン隊やワートホグ隊にもオペレーターとしてサポートを行う。

「ジャンガリアン2-3、ジャンガリアン2-4がミニガンを確保したわ。ミニガンの支援火力を受けて進んで頂戴」
『ジャンガリアン1了解! 各員一気に進め、この先が電源室だ!』
「ワートホグ4、ワートホグ11、3時方向からパラティヌス2機。対応をお願い」
『ワートホグ4了解! 行くぜワートホグ11、合図と同時に背後に回り込む!』
『ワートホグ11よりオペレーター、サポート感謝するよ。OK、ワートホグ4。挟み撃ちだね』
「オペレーターより猟兵側へ、間もなくチャフが散布されるわ。有視界戦闘の準備を! 巨人兵を前に出すから危なくなったら隠れて!」

 エメラは同時に、巨人兵を前面に立ててFortressからの銃弾をその体躯から放たれる炎で焼き払う。オペレーションと巨人兵の操作を同時にこなしながら、刻々と変化する状況を見ていた。やがて、ジャンガリアン1から通信が入る。

『こちらジャンガリアン1! 電源設備の破壊に成功! 猟兵、そこのデカブツをぶちのめせ!』

 と、その通信に続いてある猟兵……正確には、一人の猟兵の支援組織から通信が入る。

「クリューヱリヲン序号機は予定ポイントに到達したわ。現地の猟兵に射線上からの退避連絡をお願い」
「……了解、位置についたのね。頼むわよ」

 エメラは今回の作戦における切り札のひとつが火を吹くことを、猟兵たちに知らせるのだった。

 クリューヱリヲン序号機、それはクロムキャバリアにおけるとある国の特務機関が運用しているジャイアントキャバリアだ。パイロットは、UDCアースから流れ着いた渚波・レンカ(クリューヱリヲン序号機・Cruel Angel・f32002)が務めている。
 現在クリューヱリヲン序号機は山脈を構成する山のひとつに陣取り、Fortressを超遠距離から陽電子砲によって狙撃を行おうとしていた。

「最終安全装置を解除」
「陽電子加速管、最終補正」
「撃鉄起こせ!」
「エネルギー供給、各臨時仮設コンデンサから序号機に予定通り進行中」
「発射まで……9……8……7……」

 特務機関のオペレーターたちが状況を報告する声を耳にしながら、照準をFortressに合わせるレンカ。

「僕が……僕がやらなきゃ……!」
「発射!」

 特務機関司令部からの指示が飛び、レンカは引き金を引いた。
 陽電子砲の光条は一切減衰することなく、Fortressを貫き、背部の主砲に損傷を与える。

「……いいぞ、皆の感情が高ぶっている」

 その光条を目にした時、ちょうどリーゼロッテのアリスキャバリアが到着した。

「猟兵人数分+その他の面々の感情の昂りを種火に、心火を起こす」

 アリスキャバリアの回りに、感情を燃料に燃える炎──心火が燃え盛り始める。

「紡ぐ二律背反の矛盾。終焉と根源、破壊と創造、秩序と混沌。赫焉の双眸を持つて今、心火をここに示さん……行くぜ、デカブツ!! これが俺達、ここにいる全ての戦士達が心に宿す炎だ!!」

 その炎が周囲に燃え盛り、Fortressはその熱によってセンサーや各種武装が機能不全に陥り始める。陽電子砲による狙撃に加えて目の前に発生した莫大な熱量により、明らかに戦闘能力が低下し始めていた。

 当初は猟兵側が圧倒的に不利かと思われていた戦いの趨勢が、一気に盛り返した瞬間である。その中で、リーゼロッテは一言告げた。

「随分待たせちまったな。さ、反撃開始と行こうぜ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

宇佐見・晴礼
※作戦中は連携などで必要がある場合を除き一切の言葉を発さず、舞台上で演技をする、観客を翻弄する道化師のような挙動を乗機に取らせます

開幕からUCを使用
召喚した幻影には回避と陽動に徹しさせ、他の猟兵が効果的な攻撃を行うための足掛かりを作る事を試みます

自身も幻影に紛れながら同じように振舞いますが、ボールとリングを展開しての攻撃も同時に敢行
放置は得策ではないと思わせるような、敵機のセンサー類、判別できなければ頭部や、各部関節等、戦闘行動に不可欠な個所を狙い注意を引きつけることに専心します

幻影の中から本体を悟られないようシガーボックスには自機の防御はさせず、味方の支援のためのみに操作します


メンカル・プルモーサ
……150秒の間時間稼ぎ、ね…了解……やってみせよう……
【未だ至らぬ賢者の石】を発動…自分を含めた皆の周囲にFortressの攻撃からも身を隠せるように厚さ1.5m、高さ5m、幅4mの壁を数枚生成…これを防壁としよう……
…SSWの宇宙戦艦の装甲にも使われる金属を材質としてるから…簡単には破壊出来ない…
…これを盾にしながら…術式装填銃【アヌエヌエ】に装填したペイント弾でセンサ部分を狙って牽制射撃…光学センサぐらいは潰せないかと試みよう…

…送電施設が破壊されて動きが鈍ったら…ミサイルやグレランの発射の瞬間に爆破術式を刻んだ銃弾を撃ち込んで誘爆を試みようか…



●トリックスターズ
「……150秒の間時間稼ぎ、ね…了解……やってみせよう……」

 メンカルは晴礼と共にFortressを150秒の間に翻弄する算段を立てた。

「晴礼は例によって陽動よろしく……」

 メンカルの言葉に、ジャグラーが親指を立てて応じると、ジャグラーの姿が増え始める。増えたジャグラーは幻影だが、Fortressのセンサーを誤魔化すには十分だった。幻影と共にFortressの前に躍り出て、本体はボールとリングを駆使しながら、その曲芸じみた動きで相手を翻弄する。Fortressは突如現れたピエロの如き機体への対処にリソースを割くことを強いられる形となった。

 その一方で、メンカルは他の味方への支援を忘れない。

「万物の素よ、変われ、転じよ。汝は霊薬、汝は真理。魔女が望むは焦がれ届かぬ秘奥の技……よし、防壁構築っと……サイズはこんなもんでいいでしょ……」

 スペースシップワールドの宇宙戦艦の装甲材としても使用される金属を利用した防壁が構築される。厚さ1.5m、高さ5m、幅4mの防壁は数枚生成され、Fortressの攻撃から味方機をしっかりと防御する。ジャグラーも時折この防壁の陰に逃げ込みながら、引き続き陽動を続けていた。

「よし、いい感じに注意がジャグラーに向いたね……」

 続いてメンカルは術式装填銃「アヌエヌエ」にペイント弾を装填。センサー部分を的確に狙い撃ち、主に光学センサーを狙い撃つ。ジャグラーに翻弄される中で光学センサーという目を潰されたFortressは猟兵たちを上手く捕捉できず、攻撃の手が鈍り始めた。

 やがて、電力供給が止まり、Fortressそのものの動きも徐々に鈍り始める。好機とばかりに、メンカルと晴礼はグレネードランチャーやミサイルの発射に合わせて、カウンター攻撃を仕掛ける。メンカルはアヌエヌエに爆破術式を刻んだ銃弾を装填し、ジャグラーはボールとリングを飛ばして、ミサイルやグレネードランチャーの発射と同時に攻撃を仕掛ける。発射されたばかりの榴弾やミサイルは、機体の直ぐ側で炸裂し、その主であるFortressに爆風が襲いかかった。グレネードランチャーやミサイルランチャーを損傷したFortressは攻め手も失う。

 トリックスター2人の仕掛けた策に、Fortressは見事に嵌まってしまう。致命傷を受けたFortressはもはや虫の息だった。作戦成功は目前である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リジューム・レコーズ
150秒待てばいいんですね?丁度良い…了解です
マスターライン、チャージ開始

要塞型だけあって流石に攻撃が苛烈ですね
回避運動は言うまでもありませんがEMフィールドの制流を正面に集中し榴弾着弾時に生じる衝撃に備えます
無闇に接近せず遮蔽物があればそれを盾にします
時折反撃して両腕部の破壊を狙いましょう
電力供給が途切れ機能に不調をきたした後に攻勢に出ます
要塞型とは言えキャバリアに違い無い…ならそこを潰せば終わる!
射線を切るようジグザグに動いて急速接近
弾速の遅いグレネードがそうそう当たるものですか!
キャバリア部分にブレイクドライバーを突き刺し掘削
この瞬間までチャージし続けていたマスターラインを解き放ちます


ダビング・レコーズ
了解しました
マイクロウェーブの送電停止を待ち要塞型キャバリアへの効力射撃を実行します
サンダーボルト砲身展開
エネルギー充填開始

送電停止確認まで回避運動と防御に専念
多連装ミサイルはベルリオーズで随時迎撃
その際に発生する破片や衝撃波はEMフィールドで相殺し体勢を崩されないようにします
障害物や地形環境で捕捉を阻止可能であれば積極的に利用します

これほどの巨体となると効果的な一撃でなければ致命傷とは行きませんか
背部ミサイルランチャーユニットをサンダーボルトのプラズマグレネードで攻撃し内部で誘爆を連鎖させます
誘爆防止の為の内部構造対策が取られているものと推定しますが、それらは着弾地点崩壊作用により破壊します


響・夜姫
アドリブ・連携歓迎

フルバースト・マキシマム。全武装の一斉射撃で、射程内の指定した全ての対象を攻撃する。
「つまり。迎撃は、任せろー。狙い撃つ、ぜー」
放たれた多連装ミサイルを攻撃対象とし、迎撃する。
【一斉発射/弾幕/スナイパー】とかの技能が仕事する筈。たぶん。
「ぺんぎんさん。150秒。回避任せた。ゆーはぶこんとろーる」
迎撃に専念し、機体制御はぺんぎんさんに。


150秒経過後も、【援護射撃】として敵の攻撃の迎撃・相殺をメインに動く。
「今のうちに、ごー。もってけ、主役機の座」
まぁ。隙あらば、こっちも攻撃もするけど。
「狙ってー……ポン」(大きめの一撃)

「疲れた。ぺんぎんさん。帰って美味しいもの、食べよ」


ヴィリー・フランツ
理由・心情:何度見てもデケぇな、こっちはパラティヌス戦で溜まった鬱憤を晴らしたくて仕方ねぇんだ、存分に叩かして貰うぜ!

手段:《頼むぜ、この後の戦勝祝いが通夜になるのだけは勘弁だからな》 150秒間は牽制攻撃に留める、最大出現数445機の【スーサイダードローン】を小出しに突撃させミサイルや機関砲の照準をドローンに向けさせて、時間を稼ぐぜ。
電源遮断後は味方猟兵と共に一斉射撃、残ったミサイル・砲弾・レールガン・SMGの弾丸を全て主砲弾薬庫・ミサイルコンテナ・機関砲銃座に向けてやる、弾薬に引火さえすりゃそれで終わりだ。

最後の仕上げに工廠群には残ったドローン突入させ自爆、火気厳禁なんぞクソ喰らえだ!



●巨人の最期
「150秒待てばいいんですね?丁度良い……了解です」
「了解しました、マイクロウェーブの送電停止を待ち要塞型キャバリアへの効力射撃を実行します」
「ぺんぎんさん。150秒。回避任せた。ゆーはぶこんとろーる」
「了解した。頼むぜ、この後の戦勝祝いが通夜になるのだけは勘弁だからな」

 リジューム、ダビング、夜姫、ヴィリーの4人は150秒間の雌伏を告げられても眉一つ動かさない。それどころか、余裕すら感じられた。
 何故ならば、それぞれが150秒を耐え切り、然る後に反撃する策を持っていたからである。

「マスターライン、チャージ開始。EMフィールドの制流を正面に集中」
「サンダーボルト砲身展開、エネルギー充填開始。ミサイルの迎撃は当機が担当します」
「ダビング、手伝うよー。迎撃は、任せろー。狙い撃つ、ぜー」
「スーサイダードローン展開……こっちで可能な限り奴の狙いを反らす。センサー類は僚機が潰すと聞いている、それまでこっちでなんとかするさ」

 2機のアークレイズがエネルギーをチャージしながら回避行動を取り、ダイペンギンとヘヴィタイフーンはそのサポートに回る。
 他の猟兵の活躍もあってセンサーに打撃を受けており、Fortressは満足に攻撃を当てることができずに150秒の時間を浪費してしまう。時折直撃コースのミサイルや榴弾も飛ぶが、それらはあえなく迎撃されてしまっていた。

 やがて電源が遮断されると、ついにリジュームとダビングはチャージしていた大技を解き放つ。

「要塞型とは言えキャバリアに違い無い……ならそこを潰せば終わる!」
「効果的な一撃でなければ致命傷とは行きませんか。では、こちらは背部ミサイルランチャーユニットを狙います」

 アークレイズ・ディナはジグザグに動いて、Fortressの攻撃を回避しながら急速接近を行う。一方のアークレイズは榴弾にチャージしていた荷電粒子を付与し、背部ミサイルランチャーに照準を合わせた。

「さーて……こっちはパラティヌス戦とさっきの150秒で溜まった鬱憤を晴らしたくて仕方ねぇんだ、存分に叩かして貰うぜ! こいつを全部持っていきやがれ!」

 ヴィリーはそれまでの鬱憤を晴らすがごとく、敵の主砲弾薬庫・ミサイルコンテナ・機関砲銃座といった誘爆を狙える箇所に、ヘヴィタイフーンに搭載された火器の弾薬を全て叩き込む。

「今のうちに、ごー。もってけ、主役機の座……あ、隙あり。狙ってー……ボン」

 3機の猛攻を援護するのはダイペンギン。しかし、隙あらば本体に致命弾を撃ち込むことを忘れない。

「今だッ、沈めえええええええ!!」
「プラズマリアクター、最大出力。目標を排除する」

 アークレイズ・ディナはブレイクドライバーをFortressのキャバリア部分に突き刺し、そこからずっとチャージし続けていた荷電粒子砲を接射。Fortressのキャバリア部分は痙攣しながら荷電粒子の中に飲み込まれていく。
 アークレイズは荷電粒子榴弾の一撃を解き放つ。十分にチャージされていた荷電粒子を付与された榴弾はミサイルランチャーの発射口に突き刺さり、周囲の構造体を崩壊させながら派手に爆発する。

 Fortressは数々の猛攻を受け、ついにその躯体のあちこちから炎を噴き上げながらバラバラに崩壊していく。その崩壊は工廠の構造体を巻き込み始めた。

「さーて、ダメ押し行くか」

 ヴィリーはコックピットの中でニヤリと笑ってみせた。Fortressの崩壊に巻き込まれないよう離脱したリジュームは、ヴィリーの言葉に驚く。

「ダメ押し? ……もう敵は撃破したと思いましたが」
「いいや、この工廠を跡形もなくふっ飛ばすのさ」
「ヘヴィタイフーンの弾薬はもう無いはずでは……あっ」
「その通り。弾ならまだあるんだな……俺の周囲にな! 突っ込め、スーサイダードローン!」

 残っていたヘヴィタイフーンのスーサイダードローンは300基以上存在する。それらが全て工廠の中へと飛び込み、可燃性物質の入ったタンクや弾薬庫、予備電源施設、工廠内で生産中だったキャバリアなどに続々と取り付く。

「工場内は火気厳禁だァ? クソ喰らえだ! ぶっ飛べ!」

 ヴィリーはコックピット内でタバコを咥え、ライターに火を付ける。それを合図にスーサイダードローンが一斉自爆し、工廠のあちこちから火の手が上がる。最早、原型を留めないまでに破壊された工廠は更地になったも同然であった。

「アークレイズより作戦行動中の各員に告げます。状況終了。繰り返します、状況終了。Fortressの撃破と工廠の破壊に成功しました」

 ダビングが猟兵たちを代表して、作戦の成功を伝える。

『ペーパーバック、了解! 流石だ猟兵、こっちでも火の手が上がったのが見えた! よし、長居は無用、全機LZまで撤退!』

 ワートホグ隊の面々から歓声が上がる。続いてジャンガリアン1が回線を開いた。

『こちらジャンガリアン1! こっちは全員無事だ! 負傷者もいない!』
『いいやいますよ隊長。さっきジャンガリアン2-3に足踏まれました。ジョーイ、そんなわけで今日の祝勝会、俺の分の飲み代はお前持ちな』
『わかったよダニー、悪かったって……お前調子に乗って飲み過ぎんなよ』
『よーし隊長の俺が公平に裁いてやろう。ジョーイはダニーの飲み代を奢ってやれ。ただしダニーが酔いつぶれたら奢りはチャラだ』

 無線の向こうからはジャンガリアン隊の爆笑が聞こえる。

 ワートホグ隊、ジャンガリアン隊、そして猟兵たちは全員ズヴェズダ山脈から撤収し、飛行船に回収されてアークライト自治領へ帰還する。その夜作戦に参加した面々の有志が集まって開かれた祝勝会では、皆の無事と作戦の成功の喜びを分かち合うのだった。
 エルディスタン軍閥政府はオブリビオンマシンの生産拠点を失い、しばらくは攻勢に出ることができない。アークライト自治領は、来たる本格的な攻勢に向けて力を蓄えることに注力するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年02月03日


挿絵イラスト