名を、チョコレートの魔王アマイモン。チョコレートと、チョコレートの悪魔を司る彼女は、自分の顔がパッケージに印刷された大きな板チョコを、屋台に山のように積んで売りさばいていた。
「今回俺が予知したオブリビオン……チョコレートの魔王アマイモンってんだけど、『夜食にチョコレートを食べよう!』って言って、自分のプロデュースしたチョコレートを悪魔に売りまくっているんだ」
「悪魔の使う通貨、デビルっていうんだけどさ、その硬貨や紙幣には魔力が籠められていて、大量に集めるとカタストロフ級の儀式魔術を使えるらしいんだ。アマイモンはその為に、大量にデビルを集めているんだってよ」
剛士の説明を受けて、ヴァリウードが頷く。つまりは、強盗をしてこいと言うことだ。これは悪だ。成功したらきっと、悪魔たちも猟兵に尊敬の目を向けてくるに違いない。
「アマイモンの屋敷は、グレモリア族っていう淫魔の種族が警備についてる。直接戦闘するには数が多すぎて分が悪いし、淫魔だからあの手この手で籠絡してくるから、力で押し通ろう、ってのはオススメできないぜ」
「なんとか、監視の目を掻い潜って潜入する手段が必要となります。変装する、潜入する、眠らせる……手段は色々とあることでございましょう。やり方はお任せいたします」
彼の説明の後を継いで、ヴァリウードも話す。敵の数は数多いるが、直接戦闘して乗り込むことは得策ではない、ということだ。なんとかして事を荒立てず、屋敷の中に侵入する必要があるだろう。
アマイモンはチョコレートの悪魔を使役する魔王だ。多数のチョコレートの悪魔を召喚するほか、鋭く尖ったチョコレートの槍を雨のように降らしてくる。また、チョコレートで出来た城を召喚し、押し潰す攻撃も行うらしい。
アマイモンを倒せば、彼女が貯め込んだデビルは猟兵のものだ。強盗という悪いことをした猟兵たちを、屋敷のグレモリア族は喜んで外に通してくれるだろう。脱出のことは考えなくてもいい。
「アマイモンの屋敷の傍には、歓楽街があることが分かりました。カジノ、ゲームセンター、パチンコ屋……数々の遊戯施設がある模様。そちらで奪ったデビルを、ぱーっと使ってしまうことをお勧めいたします」
屋守保英
こんにちは、屋守保英です。
夜食は罪深いですが、特に甘いものを夜に食べるのは罪度合いが深いと思います。
そんなイケナイことを諭す魔王様が相手です。
●目標
・チョコレートの魔王アマイモンからデビルを奪う。
●場面・戦場
(第1章)
デビルキングワールドのとある町です。
アマイモンの屋敷は、多数のグレモリア族が警備についています。女だけでなく男もいます。
正面から突入するのは、相手の数が多いため推奨されません。
(第2章)
アマイモンの屋敷の内部、アマイモンの自室です。
大量のデビルが部屋の中に山積みにされています。
アマイモンを撃破すれば、猟兵たちは堂々と屋敷の外に出る事ができます。なんなら警備のグレモリア族が外まで案内してくれます。
(第3章)
とある町、アマイモンの屋敷の傍にある歓楽街です。
カジノ、ゲームセンター、パチンコ屋など、様々な遊戯施設がありますが、どこもイカサマが横行しています。
負けすぎず、気持ちよくデビルを使うため、悪魔のイカサマに対抗しましょう。
それでは、皆さんの力の籠もったプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『グレモリア族』
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POW |
●好きなんですよね、こういうの♪
【相手を骨抜きにする天性の技巧】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【嗜好と弱点】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
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SPD |
●素直になっちゃった方が、いいですよ♪
【甘く蕩ける声】を籠めた【脳に響くような言葉責め】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【理性と道徳心】のみを攻撃する。
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WIZ |
●こっちの方がいいですか?
【グレモリア族(男性)】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
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👑7 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴 |
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アサル・レイハーネフ
貯蓄のし過ぎは頂けないなぁ。経済は回さなきゃ!よし、散財を手伝って進ぜよう。あひゃひゃひゃひゃ!
屋敷を注意深く観察して、侵入経路を見つけたら【闇に紛れ】ながら【忍び足】で、潜入するよ。目的の部屋は厳重に警備されてるだろうけど、警備の動きを観察すれば、他と違うだろうから見つけやすいんじゃない?道中の敵は、避けられないなら【毒使い】の技術で【暗殺】しよう。見つかっても「主人に仕えて真面目に警備していいの?サボった方が悪じゃない?」とか言ったら、多少混乱するかな?
戦闘になるなら、クリーピングコインの【範囲攻撃】とUCの【狂乱の雀蜂】で召喚した雀蜂を使い数の差を埋めて、増援を呼ばれる前に一掃したいな。
●経済運動を止めることは悪です
デビルキングワールドのとある町、歓楽街のそば、賑やかな声が昼夜絶えず響くエリアにほど近い場所に、その屋敷は建っている。
その屋敷の全景を見ることの出来る位置に立ちながら、アサル・レイハーネフ(強化人間のバロックメイカー、冒険商人・f31750)はにぃと口角を吊り上げた。
「貯蓄のし過ぎは頂けないなぁ。経済は回さなきゃ! よし、散財を手伝って進ぜよう。あひゃひゃひゃひゃ!」
大声で笑っても、この場所なら警備の悪魔に気付かれる心配もない。思う存分笑ってから、彼女は屋敷に向かって歩き出した。
屋敷の外周にも、当然悪魔は立っている。しかしその人数はさほど多くなく、巡回も頻繁ではない様子。人目の少ない場所はいくらかある様子だ。
その一つに向かって、改めてアサルは屋敷を見上げる。
「さて……ふーん、大きいお屋敷だねぇ。それなら……」
警備の目につかないように、今いる辺りの場所を念入りに探す。
そうして彼女は、金属製の大きな通気口が壁を這い、口を開けて屋敷内の空気を吐き出しているのを見つけた。
「やっぱりねぇ……あると思ったんだ」
通気口からの侵入は常套手段だが、それ故に確実性が高い。こうした大きな屋敷では大口径のパイプを通しているのも有り難いことだ。
「よっと」
アサルは一気に通気口に飛び込んだ。中のファンを壊してくぐり抜け、両手両足を突っ張ってパイプの中をよじ登る。横に張られたパイプの中を這っていったその先、光が見えてくる。
フィルターを外せば、そこは厨房。幸い人の姿はないようだ。
「へへっ、侵入成功ー。魔王様のお部屋はどこかなぁ?」
厨房の扉をわずかに開き、廊下の様子を伺う、と。ちょうど廊下の向こうから、警備の悪魔が近づいてきた。
「ん?」
「っと……」
すぐさま扉を閉める。警備の悪魔の足音が近づいてくるが、足早に近づいてくる、という感じではない。扉が開いたこと、アサルが覗いていたことを、見咎めたわけでもないようだ。
「こっちで何かが光ったように見えたが……見間違いか?」
不思議そうな言葉を漏らしながら、悪魔は巡回を再開する。その背中を、再び扉を開いて見送りながら、アサルは小さく零した。
「見た感じ……このフロアよりも上の階のほうが、警備が厳重って感じかなぁ……」
一階よりも二階、そちらに魔王の部屋がある可能性は高そうだ。となれば、目指すものは一つ。上に登る階段だ。
成功
🔵🔵🔴
物部・十王
くっくっく…夜にチョコ食うのが罪だと。
なら、わしも似たようなもんじゃな。夜に酒飲んでるからじゃ。
今回の依頼、相手の金を分捕るとか、分かりやすい悪じゃな。
まぁ、わし、妖怪だし、そんなもんは関係ねぇか…源頼光に聞かれたくないセリフじゃがな。
悪魔も似たようなもんじゃな。
とまぁ、潜入か。人化した所で、見つかったらしょうもねぇし、そのままで潜入するのじゃ。
カメレオンの術(目立たない)で風景と同化して進むのじゃ。
まぁ、感の鋭いやつには酒気を浴びせたり(呪詛)、眠らせたり(催眠術)、後ろから首狙いで気絶させたり(暗殺)させてもらうのじゃ。
もしもの時は七星七縛符じゃ。
アドリブ歓迎じゃ。
●酔って仕事をするのは悪です
他方。物部・十王(東方妖怪のスピリットヒーロー・f29685)は屋敷の正面入口の見える位置に隠れながら、くつくつと喉を鳴らしていた。
「くっくっく……夜にチョコ食うのが罪じゃと。なら、わしも似たようなもんじゃな」
十王は夜に酒を飲む、チョコやら甘味やらを食べるのと、さして違いはないだろう。そう思いながら、彼は屋敷を見上げて零す。
「相手の金を分捕るとか、分かりやすい悪じゃが……わし、妖怪だし。そんなもんは関係ねぇか」
分かりやすいが、人間の貨幣を妖怪がどうこうした所で、なにも関係ないと思う十王。こんな言葉を憎き神秘殺しの耳に入れられたらどうしたものか。
そう零しながら、彼は改めて屋敷を見つめる。ちょうどここは茂みの内側、胴体が虎縞である彼は隠れやすい。
「さて……人化した所で、見つかったらしょうもねぇしな」
ここは化けるより、このままの姿で進んだほうがいいだろう。そう決めた十王は歩き出した。静かに、息を殺して、音を立てないように。
「……」
「ねえ、今なにか通ったかしら?」
「いや、私は何も見なかったが……」
屋敷の警備の悪魔たちも、十王の存在を捉えきれていないか、感じても確証を保てないでいる様子。
そのまま十王は静かに静かに茂みから抜け、入り口の前に立つ悪魔たちに近づいた。気配を感じたか、片方の悪魔が声を上げる。
「む? ねえ――」
「ふーっ」
「ふあ……」
と、すぐさま十王が酒気混じりの息を吹きかける。濃い酒の香に酔わされた悪魔が、即座に昏倒した。もう一人がようやく異変に気づいて顔をこちらに向けると。
「えっ、なに!? どう――」
「ふーっ」
「はふぁ……」
その時には既に十王の顔が目の前にあり。もう一度、酒気を浴びせかけて昏倒させた。
「よし。これで問題ないな」
入り口の警備を無力化した十王は、するりと入り口の扉の隙間から屋敷の中に滑り込んだ。
成功
🔵🔵🔴
磯砂山・ガンテツ
おうおう、随分男が疼かせてくれる『良い子ちゃん』ばかりじゃねえか。きっちり巡回、報告……ホウレンソウは基本ですってか。
……へえ、男はそういう格好か。肉感たっぷりでそそりやがる。
よお、兄ちゃん。何通りすがりの怪しい男さ。いやなに、俺とワルい事しようぜってな。警備サボって、巡回時間一杯二人だけで欲満たして、後で嘘の報告して、そんで俺を中に入れてくれりゃあいい。
分かるだろ?強盗さ。片棒担げば、お前も立派にワル者。どうだ?
ああ、残念、もう断れねえな。
話す最中にUC黒渦ナギカセを展開して拘束。答えは聞く訳ねえだろ。こちとらワル者。
楽しもうぜ、共犯者くんよ?
アドリブ歓迎
●仕事をサボることは悪です
別所では、磯砂山・ガンテツ(海の男・f31739)が屋敷を取り囲む茂みの中から、巡回する警備の悪魔たちを見ていた。
そう、屋敷ではない。悪魔の方を、だ。
「おうおう、随分男が疼かせてくれる『良い子ちゃん』ばかりじゃねえか。きっちり巡回、報告……ホウレンソウは基本ですってか」
そう吐き捨てるように言いながら、彼は小さく口の端を吊り上げる。見れば、女の悪魔だけではない、男の悪魔も警備にあたっているようだ。その格好は短い丈のベストにショートパンツ、ブーツ。これまた随分と扇情的な立ち姿をしている。
「……へえ、男はそういう格好か。肉感たっぷりでそそりやがる」
その肉付きのいい身体に、ガンテツがぺろりと舌なめずりをする。ちょうど視界に映って他の悪魔から距離をとっている男など、好みの顔をしていた。
「じゃ、行かせてもらうとするかね」
そう独り言ちながら、ガンテツは茂みからゆるりと抜け出す。彼の姿に気づいた悪魔がすぐさまに声を発した。
「むっ、おい、そこの貴様! ここはさる高貴なお方のお屋敷だ、部外者の立ち入りは――」
「何、通りすがりの怪しい男さ」
彼の警告の言葉を遮るように、ガンテツが男へと歩み寄る。警告を無視して近づくガンテツに、悪魔の男が警笛を鳴らそうとした、その瞬間。笛を掴んだ手をガンテツが握る。
「よお、兄ちゃん……いやなに、俺とワルい事しようぜってな」
「な……っ」
彼の発した言葉に、悪魔は言葉に詰まった。目を見開く悪魔の顎を、ガンテツの指が優しく撫でる。
「警備サボって、巡回時間一杯二人だけで欲満たして、後で嘘の報告して、そんで俺を中に入れてくれりゃあいい」
「そ、それはっ……」
誘いの言葉に、悪魔の目が小さく震えた。
分かりやすい、悪への誘い文句だ。仕事を抜け出し、闖入者とよろしくやって、屋敷の中に入れてやる。これ以上無いくらいワルだと言える。
悪いことが尊ばれるこの世界において、この誘い文句は甘美とも言えた。トドメにガンテツが、もうひと押し言葉をかけてやる。
「分かるだろ? 強盗さ。片棒担げば、お前も立派にワル者。どうだ?」
ガンテツの耳元で囁く声に、悪魔がぎりと奥歯を噛む。彼をきっと睨みつけて、使命感から断ろうと口を開いた。
「そんな話、聞くまでも――」
「ああ、残念、もう断れねえな」
「なっ……!?」
が、その時には既に、ガンテツの繰り出した氷の鎖で縛られた後。もう身動きも取れないし、首元まで鎖が及んでいた。
ガンテツが鎖を引けば、赤い皮膚に冷たい鎖が食い込む。
「答えは聞く訳ねえだろ。こちとらワル者だ……楽しもうぜ、共犯者くんよ?」
「うっ、うぐ……!」
そのままガンテツは縛り上げた悪魔を連れて、屋敷から離れる方向へと向かっていく。そしてあれやこれや、濃密な時間を過ごした彼は、屋敷の正面玄関から堂々と、中に侵入するのだった。
成功
🔵🔵🔴
摩訶鉢特摩・蓮華
へー、こんな世界が見つかってたんだ。真面目に悪を目指すって、どんだけ~!これ、オブリンに関係なく遅かれ早かれ滅びるね。
それにしてもチョコの魔王って…ずいぶん庶民的だね。なんか親しみが湧いてくるよ!まぁ、倒すけど。
警備の人数が多いのは厄介だけど、相手が淫魔ならこの手でいけるかな?
『どきどき!道端のHな本大作戦!』
そういう店で周りの視線に耐えつつHな本(男性向け女性向け両方)を買って、警備に見つからないくらいの距離から念力を使って、わざと見つかるようにHな本を置くよ。できれば屋敷から引き離すような感じでね。
それに気を取られてるうちに、念動力で浮遊して足音を消しながら屋敷に潜入するね。
アドリブ歓迎
●エッチな本の拾い読みは悪です
場所を変えて、入口付近。摩訶鉢特摩・蓮華(紅蓮眼・f09007)は近くの茂みから顔を出しながら、警備のために門の前に立つ悪魔二人を見ていた。
「へー、こんな世界が見つかってたんだ。真面目に悪を目指すって、どんだけ~!」
悪魔は真面目に職務を全うしているように見える。しかし主人である魔王は悪、悪に与する悪魔たちも悪。そんな理屈で至極真面目に、彼らは悪を目指している。そんな様子に、くすくす笑う蓮華だ。
「……これ、オブリンに関係なく遅かれ早かれ滅びるね」
そうぼそっと零した彼女の発言は、当たらずとも遠からず。実際一度滅びかけた世界だ。
「それにしてもチョコの魔王って……ずいぶん庶民的だね。なんか親しみが湧いてくるよ! まぁ、倒すけどね!」
チョコレートの魔王アマイモン、ほんのりと親しみを感じる彼女に会うために、蓮華はぐっと拳を握った。用意してきた『それ』を、鞄の中から取り出す。
「じゃあ早速行ってみよ~! 『どきどき! 道端のHな本大作戦!』」
彼女が鞄から取り出したのは、つまるところエロ本だった。男女だったり男性同士だったり女性同士だったりがイチャイチャキャッキャする内容の、あれである。ちなみに準備のいいことに、男性向けも女性向けも両方持ってきていた。
「えいっ」
これを、ふわりと放り投げる。本はゆったりと空中に浮かんで移動し、悪魔の目に付く位置に、しかし移動しないと手が届かない位置にぽすっと落ちた。
「ん?」
「おや?」
女性の悪魔と、男性の悪魔が、それぞれ別の方向に意識を向ける。地面に落ちている雑誌。その表紙が目に入った途端、二人の悪魔は刮目した。
ふらふらと吸い寄せられるように本の前に膝をつき、それをうやうやしく掲げる。
「こ……これはっ!? 四天王×魔王の主従逆転モノのイケメンBL本!?」
「あっっ!? ラスボス×堕天使の体格差人外カップルNLモノ!?」
女性の悪魔は女性向けの濃厚なBL本を、男性の悪魔はエロさの中に尊さも介在する人外NL本を、手にとって涙した。本当に涙した。真面目に仕事をしていたせいで飢えていたのかもしれない。
「あ、あぁぁぁ……滾る、なんてアツい展開……! 滾るわぁ……!!」
「うぅぅぅ、尊い……」
「よーし、今のうち……」
二人の門番が涙を流しながらエロ本を貪るように読み耽る中、蓮華は念動力で宙に浮かびながら、そーっと門をくぐっていく。そうしてそのまま屋敷の入口に到着だ。
「よしオッケー! やっぱり淫魔、エッチなものには弱いんだね!」
着地した蓮華が笑顔を見せる。そして屋敷の扉は再び開かれた。
成功
🔵🔵🔴
キング・ノーライフ
好きな時間に好きな物を食うのは悪なのかはよく分からん、夜勤の者もおるしな。ただ見た目よりは素直な連中が多いのならさっさと騙して通ってオブリビオンだけ倒すとしよう。
まず【狸塚の呼び鈴】で狸塚を呼び出し、我は【化術】で女のグレモリア族に化ける。そして狸塚を縛って侵入者を捕まえたという【演技】をし、どこの連中か吐かせるのは悪っぽいからやってくると中に入ろうとするか。
疑ってきたら【王の誘惑】でその場で抱き着きや囁き等で狸塚をメロメロにするような誘惑をする事でグレモリア族を信用させるとするか。
中に入ったら適当な部屋に入り、しばらく経ったら【忍び足】で探索していくか。狸塚を落ち着かせる時間も必要だしな。
●不審者を見逃すのは悪です
猟兵たちがそれぞれの手段で屋敷の中に入っていく中、キング・ノーライフ(不死なる物の神・f18503)は従者の狸塚・泰人と一緒に門が見える位置の茂みの中に潜んでいた。
「好きな時間に好きな物を食うのは悪なのかはよく分からん、夜勤の者もおるしな」
「そうですね……とはいえ寝る直前に甘いものや脂っこいものを食べるのは、やっぱり身体には良くないと思います」
キングが難しい顔をしながら独りごちると、泰人も困った笑みを浮かべながら言葉を投げかける。
確かに夜に仕事をする人間は、夜にあれやこれやと食べるだろう。イスラム教の断食月も、日中飲食しない代わりに夜に飲食する。何が悪いとは一概には言えない。
しかし、泰人の言う通り。寝る前に甘いもの、脂っこいものを食べたら、十中八九太る。身体には悪い。
「そうか。とはいえ見た目よりは素直な連中が多いのなら、さっさと騙して通ってオブリビオンだけ倒すとしよう」
「同感です。よろしくお願いします」
キングがうっすら笑みを浮かべて泰人を見れば、泰人も微小を浮かべてキングを見やる。
そして次の瞬間、キングは化術で女のグレモリア族へと化けていた。そのまま隣の泰人を押し倒しにかかる。
「ねえ貴方? そこで何をしているのかしら?」
「わっ、なんですか貴女は!? 離してください!」
泰人もこれみよがしに大声を上げて暴れた。大きな音が茂みの中から聞こえてくることに、門番の悪魔も当然反応する。
やがて彼女たちの前に、身体のあちこちに木の葉をつけて縛られた泰人と、その縛った縄を持っているグレもリア族――に化けたキングが姿を見せた。
「何かあったの?」
「そこの茂みの中に不審な人物が隠れていたのよ。きっと屋敷に侵入しようとした不審者に違いないわ」
縄をぐいと引けば、泰人の身体がぐらりと傾ぐ。頬は赤い。さっきの捕物の最中にちょっとあれこれされた、風を装っている。
と、門番の悪魔が眉間にしわを寄せながらキングを見た。
「ふうん……? でも、貴女いったい持ち場はどこなの? そこに隠れているんだとしたら、私が――」
「いいじゃない? そういう細かいことは」
「ひゃ、ふ、ぁ……」
が、キングはそんな疑問など意にも介さない様子で、泰人の体を抱きしめた。ついでに狸耳も優しく食んでやる。泰人は頭から湯気が出そうなほどに真っかっかだ。
そのやり取りを見て、門番の悪魔はもう何を言うこともない。これは、本物だ。そして気にしたら悪い気もする。
若干呆けた様子の悪魔に対し、キングはにやにやと笑みを浮かべながら歩き出した。当然、門の中、屋敷の玄関に向かって。
「どこの連中か吐かせるのは、何だか悪っぽいわね。屋敷の中で尋問してくるわ」
「え、ええ……気をつけて」
悪魔はそれを止めることもない。そのままキングと泰人が、玄関の扉をくぐるのを見送った。
侵入成功だ。安堵の息を吐いたキングが、手近な小部屋に身を滑り込ませる。
「ふう……さて、潜入はこんなところか」
「ご、ご主人さまぁ……」
化術を解いて泰人を見るが、先程の魅了が強烈だったらしい。まだ顔を真っ赤にして、蕩けた眼差しでキングを見てくる。
彼の頭をくしゃりと撫でながら、キングは嘆息した。
「少し落ち着かせてから、探索を始めるとするか」
そう決めて、キングは泰人を落ち着かせにかかる。彼が正気を取り戻して探索が始められるようになるまで、15分を要したとか、そうでもなかったとか。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『チョコレートの魔王アマイモン』
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POW |
●チョコレートの魔王軍
レベル✕1体の【チョコレートで出来た悪魔(オブリビオン)】を召喚する。[チョコレートで出来た悪魔(オブリビオン)]は【ロリッ娘萌えー!】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
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SPD |
●チョコレート・レイン
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【両手】から【チョコレートの槍の雨】を放つ。
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WIZ |
●チョコレート・キャッスル
単純で重い【空から降ってくるチョコレートで出来た城】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴 |
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠シスカ・ブラックウィドー」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●デビルを山のように集めるのは悪です
屋敷の二階に上がり、警備の悪魔たちをうまくやり過ごし、一つの部屋の前に集まった猟兵たち。
ここがチョコレートの魔王アマイモンの部屋であることは間違いない。何故なら「アマイモンのスイートルーム☆」なんてドアプレートがかかっているのだから。
いっせーの、で扉をバンと押し開けて中に押し入ると。ちょうどアマイモンがこちらに背を向け、山のように積まれたデビルの前で高笑いしているところだった。
「ふっはっはっは……これだけデビルが集まれば、わらわの悲願たるカタストロフ級儀式魔術の発動も――んなっ!?」
ご機嫌な状況から一転、突然の闖入者。アマイモンの表情が固まる。
「お、お、お主ら、いったいどこから入ってきおった!? 警備のグレモリア族たちは何をしておったのじゃ!?」
うろたえながらこちらを指差し、ぎゃーぎゃーとがなりたてるアマイモン。まさかこの部屋に踏み込まれるとは思っていなかったのだろう、随分な狼狽ぶりである。
と、ようやく落ち着きを取り戻したらしいアマイモンが、猟兵たちの視線が彼女、とその後ろのデビルの山に向いていることに気がついた。
「お主ら……さてはわらわの貯め込んだ、このデビルが目当てじゃな!? つまり強盗じゃ!! 悪じゃ、わらわ以上の悪じゃ!!」
こちらを悪だと断定し、アマイモンがその手にチョコレートを握った。
魔王に自分以上の悪だと言われるのも何となくアレだが、これはこれで猟兵たちにとっては都合がいい。
アマイモンを倒して、奥のデビルを根こそぎかっさらう。悪ではないか。
「このデビルはお主らなんぞにはビタ一文分けてやりはせん! 覚悟するのじゃ!!」
かくして、魔王と猟兵の本気のぶつかり合いが、今幕を開けた。
アサル・レイハーネフ
アドリブ、協力歓迎
「分けて貰おうだなんて思ってないよ。全部頂きに来たのさ。あひゃひゃ!」
「なんというか、余計なことを考えなければ、ただのおてんば娘って感じなのに、この魔王様。少なくとも、商才はありそうだね。一緒に商売してみたかったけど、まあ、生まれた世界を呪いなよ」
大量のクリーピングコインを飛ばして【範囲攻撃】【対空戦闘】でチョコの城を粉々にします。
「あんな城、ただの的だよ。今ならこのコイン、1枚100デビルで売るよ?なーんて。」
アマイモンをからかい、UCで召喚した蜂をけしかけます。チョコが降る中、蜂から逃げ惑う姿を見て、少しやりすぎたかなと思いつつ、デビルを回収し、ニヤリと笑い立ち去ります。
磯砂山・ガンテツ
どこからも何も、正面から優しい兄ちゃんが入れてくれたぜ?極上のサービス付きでな。
デートの時間まで待ち合わせ場所で待ってもらっててな、あんまり鎖の痕が付くのも可哀想だろ?
手早く、有り金渡して失せるんだなあ!
銛槍でつつきながら召喚されたチョコレートの悪魔にUC、杭に鎖を繋いで、怪力で振り回してアマイモンにぶつける。
そら、お前の大好きなチョコレートだ。たんまり食らえよ!
悪魔もアマイモンが好きらしい。相思相愛結ばせてやるなんざ、イイコトするのは気持ちが良いよなあ。
さて、暴れてデビルをいただいたら迎えにいって豪遊…はは、まるで俺が籠絡されて、思い通りに働かされてるみてえだな。
アドリブ歓迎
ウォーヘッド・ラムダ(サポート)
一人称、二人称、性格等はプロフィールを参照。
■戦闘行動
敵への接近、または敵からの攻撃回避は装備『フライトブースター』『ダッシュブースター』を使用しての回避行動。
防御に関しては装備『アサルトヴェール』>『重厚シールド』>『超重装甲』の優先順位での防御行動。
攻撃に関しては『ASMー7』『LLS-3』をメインにしつつ、他装備も使用。
強襲用ってことで自分への多少の被害が承知済み。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動は無し。
また、"本目的に関係ない"NPC民間人への攻撃行動は無し。(やむを得ない牽制・威嚇射撃は有り)
あとはおまかせです。
アドリブ歓迎
●無用に相手をからかうのは悪です
魔王アマイモンと向かい合うアサル、そしてガンテツ、ウォーヘッド・ラムダ(強襲用試作実験機・f18372)。と、アサルがへらりと笑いながら肩をすくめる。
「なーに余っちょいろいこと言ってんのかなぁ、魔王様ともあろう人がさ」
ため息交じりにそう言うと、アサルの金の瞳が大きく見開かれた。口を大きく大きく開き、けたけた笑いながら言い放つ。
「分けて貰おうだなんて思ってないよ。全部頂きに来たのさ。あひゃひゃ!」
「んなっ!?」
アサルの容赦のない言葉に、アマイモンの顎がストンと落ちた。ガンテツも口角を持ち上げ、下卑た笑いを浮かべながら言葉を放る。
「どこからやってきたって? どこからも何も、正面から優しい兄ちゃんが入れてくれたぜ。極上のサービス付きでな」
その言葉に、目をカッと見開くアマイモンだ。言葉を失っている様子の彼女が、信頼する自分の部下が籠絡されたのだと気付くやいなや、瞳がキュッと小さくなる。
「デートの時間まで待ち合わせ場所で待ってもらっててな、あんまり鎖の痕が付くのも可哀想だろ? ……手早く、有り金渡して失せるんだなあ!」
「き、貴様ら……!」
ガンテツの挑発的な言葉に、アマイモンは怒髪天を衝く様子だ。そこに、二人の言葉を黙って聞いていたウォーヘッドが言葉を発する。
「本機は、善だの悪だのという、曖昧な判断基準は持ち合わせていない」
機械らしい冷たい声で、抑揚もなく言い放つウォーヘッド。その言葉に、戦場がしんと静まり返った。だが、そこに。
急速に高まりゆくモーターの駆動音、光が弾けるバイザー部分。ウォーヘッドは臨戦態勢だ。
「オブリビオンである貴様を排除すること、それが本機の目的である。それ以外に関わる理由は本機にはない」
彼の言葉を聞いて、アサルもガンテツもおのれの武器をしっかと構える。目の前のアマイモンはオブリビオンだ。この世界に生きる悪魔とは違う、明確に倒すべき敵だ。
散々からかわれ、挑発されたアマイモンが、ぷるぷると拳を震わせ始めた。手に握ったチョコレートを高々と掲げる。
「く、く、この……! 魔王たるわらわを、そう簡単に倒せるとは思わないことじゃ! 出でよ、わらわの魔王軍!」
「アマイモン様ー!」
叫ぶと、彼女の周囲に大量の、チョコレートで出来た悪魔たちが現れた。口々にアマイモンの名を叫び、彼女を守るべく周囲に配置する全身真っ茶色の悪魔を見て、アサルが小さくため息を付きながらコインを弾く。
「なーんというか、余計なことを考えなければ、ただのおてんば娘って感じなのに、この魔王様」
「王としての素質は、確かにMs.アマイモンにはあるのだろう。本機はそう判断する」
「ま、あれだけの数の悪魔を従えて真面目に仕事させてるんだ、人望はあるんだろ……っとよぉ!」
ウォーヘッドもASM-7を乱射して悪魔を吹き飛ばし、ガンテツも銃弾の合間を縫って突撃しては槍で悪魔を貫いていく。その槍から手を離せば、彼の手のひらから伸びるのは氷の鎖。放つと一人の悪魔を絡め取った。
「ひゃっ、冷た――」
「そら、そんなに魔王様が好きだってんならお近づきにさせてやらぁーっ!!」
氷の鎖に絡め取られた悪魔を、ガンテツは振り回して思いっきりアマイモンに叩きつけた。これで口と口が触れ合うならなんともロマンチックだが、アマイモンの顔に激突したのは悪魔の腹。そして激突の衝撃で、悪魔の身体が真っ二つに折れる。
「ぐわーっ!?」
「あぁぁぁアマイモン様ロリっ娘萌えぇぇぇぇ」
アマイモンへの萌えを叫びながら消滅していく悪魔に押し倒されて、アマイモンが床へと倒れ込んだ。とっさに悪魔がアマイモンの方を振り返る辺り、信頼関係は結ばれているのだろう。
そんな状況に、ガンテツが満足気に顎を撫でた。
「へへっ、相思相愛結ばせてやるなんざ、イイコトするのは気持ちが良いよなあ」
「互いに想い合う男女が第三者の介入によって急接近、結ばれる……なるほど、つまりこれこそHappy end」
「いいコト言うねぇキミ。あたしも好きだよそういうの!」
と、ウォーヘッドがバイザー部分を明滅させながらガンテツに同意を示した。人間の文化を理解しようと頑張る彼も、恋愛の何たるかは心得ているらしい。アサルがにかっと笑ってみせた。
笑いながらもアサルの手からは、絶えずコインが放たれている。そのコインの一枚一枚が、チョコレートの悪魔の頭部を砕き、手を砕いていた。黄金の雨にアマイモンが歯噛みする。
「ぐぬぬ、コインを弾丸のように飛ばすとは!?」
「いかれ商人のクリーピングコインさ。今ならこのコイン、1枚100デビルで売るよ? ……なーんて」
指に挟んだコインを一枚見せつけながら、アマイモンへと笑いかけるアサル。
この期に及んで、デビルを要求しようというアサルだ。アマイモンの怒りはもう留まるところを知らない。
「か、からかいおってーっ!」
「おぉ、怖いこわーい。一緒に商売してみたかったけど、まあ、生まれた世界を呪いなよ。きひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」
けたたましく笑いながらアサルがたくさんの雀蜂を召喚した。部屋を縦横無尽に飛び回りながらアマイモンに襲いかかる蜂たち。途端に逃げ腰になるアマイモンだ。
「ぎゃーっ!? 蜂、蜂ーっ!?」
「ブレード展開、迎撃する」
「ぐはっ……!」
その彼女がちょうど、レーザーブレードを展開したウォーヘッドが迎え撃つ。回避しようとするも時既に遅し。
光の刃が、アマイモンの身体を袈裟に切り裂いた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
吉柳・祥華(サポート)
『妾の存在意義とは何ぞや?何ゆえに此処に在るのかぇ?』
旧き時代に祀られていた龍の化身で在ったが
護るべき国は民は既に無いのに何故…自身が現世の『神』として顕現したのかを思案と模索する戦巫女
物腰は柔らかく絶えず微笑を湛える優美な女性であるが
過去の出来事から人(他人)に対しては意外に辛辣…
優美に微笑を浮かべるが実は目が笑っていない
ユーベルは指定した物をどれでも使用
その辺はMSの采配に任せます(意外な使い方とか参考になるから)
基本、他の猟兵に迷惑をかける行為はしないが
必要なら悪乗りはする流れ(他の猟兵と同意と言う設定で)
まぁ…流石に依頼の成功の為と言えど公序良俗に反する行動はNG
連携アドリブ等はお任せ
物部・十王
へぇ、そんなに大量に溜め込んでるとはな。
少しぐらいとってもバレにくそうじゃな…どのみち、オブリビオンたるお前からは、全没収させてもらうのじゃがな。
てなわけで、早速とばかりにそこにいるわしじゃ。
まぁ…大量のチョコレートばら撒くか貴様。
容赦はせんぞ、わしの酒が無くならん内に決着させてやる。
伝説の大妖怪の力、魔王に通用させてやるのじゃ。
ここでUC使用。
9回の首で噛みつき攻撃&尻尾の蛇で攻撃を2回攻撃で盛大に無双してくれるのじゃ!(計20回攻撃)
ほれ、終わらせてもらうのじゃ。
アドリブ歓迎
キング・ノーライフ
チョコレートでできた変態か。ただ見た目好きなら勝機はあるか。
まず【鼬川の指輪】で鼬川も召喚、二人には【衝撃波】で魔王軍を少しの間抑えてもらうとしよう。我も【制圧射撃】で敵を押し止めながら進むか。
魔王を見つけたら【弾幕】や【誘導弾】で一発でも弾を当てればいい、そこから【王への供物】を発動させ美少年に変えてやろう。さすれば主が男になった事で魔王軍に亀裂が入るはず。
ダメ押しで真の姿解放のフリをして【化術】と探索中に手に入れた物で【変装】して同じ年頃の少女に化け、【威厳】と【演技】で「誰に付くべきか分るよなぁ?悪魔ども」と微笑み【誘惑】、瓦解を狙おう。
我の従者は見た目でなく信頼で側に居る、その差よ。
●戦闘の最中に掠め取ることは悪です
血を流しつつ、しかしまだしっかりと立つアマイモン。その背後に積み上げられたデビルを見ながら、十王がくつくつと笑った。
「へぇ、そんなに大量に溜め込んでるとはな。今少しぐらいとってもバレにくそうじゃな……」
「くっくっく、確かにのぅ。あれだけ山のようにあるのじゃ、いくらか奪ったところで気付くまいて」
吉柳・祥華(吉祥龍彩華・f17147)も一緒になって、口元を隠しながら喉を鳴らして笑う。確かに戦闘中に手を出したとして、山の高さはそう変わらないだろう。出すことを許されるかは別問題だが。
キングが、気持を落ち着かせた泰人を傍に置きながら、拳銃を握りつつ薄っすらと笑う。
「だが、ここであの魔王を倒せば少しと言わず全て手に入れられる。その方が早いだろう?」
「おお」
「確かにそうじゃな」
キングの言葉に祥華と十王が揃って声を上げた。それはもうわざとらしく。話を聞いている泰人が隣で困った笑みを浮かべていた。
すっかりアマイモンを倒すつもりでいる様子の四人に、彼女は地団駄を踏みながら怒りを顕にする。
「むきーっ、わらわを倒せることが前提のような姿勢、許しがたいのじゃ!」
「倒せるか倒せないか、ではないのぅ。おぬしは倒すのじゃ」
「どのみち、オブリビオンたるお前からは、全没収させてもらうのじゃがな」
アマイモンの発言に、肩をすくめて祥華は返す。十王もそれに同調しながら力強く床の絨毯を踏みしめた。
オブリビオンは倒す。それが猟兵の役目だ。一部の例外を除いて、そういう風に世界は出来ている。
キングが手にはめた指輪をキラリと輝かせると。彼の隣にもう一人、従者の鼬川・瞬太が姿を現した。二人に向かって、キングが静かに声をかける。
「そういうわけだ。狸塚、鼬川、準備はよいか」
「はい、ご主人様」
「おっと、お呼びときたか。いつでもいいぜ!」
キングの呼びかけに応える二人。祥華と十王も準備は万端だ。
敵が数を増やしたことに眉根を寄せるアマイモンだが、すぐに笑みを浮かべて手にしたチョコレートを再度掲げた。先の戦闘でチョコレートの悪魔はほとんど倒されたが、だからどうというわけでもない。
「ふん、貴様らが数を増やした所で、わらわの指揮する魔王軍には敵うまい! お前たち、いくのじゃ!」
「「アイ、マム!」」
また新たに呼び出された全身チョコレートの悪魔たちが、退去して五人に向かってくる。それを無表情に見つめたキングが、泰人と瞬太に指示を飛ばした。
「ふん、数を増やしてきたか。怯むな二人とも、押し止めろ」
「了解しました!」
「やってやるぜ!」
「うわ……っ!」
飛び出した二人の手から、特大の衝撃波が放たれる。爆風に押し止められる悪魔たちの間を、銀色に輝く物体が駆け抜けていった。
「ゴッド・クリエイション・アルティメット・メタリック・バースト。さぁて、妾の姿を捉えられるかのぅ?」
「な、何だこれは!?」
「動けない……!」
その物体は、祥華が姿を変えた武装生命体だ。液体金属の姿をした祥華が宙を駆け、極小の金属をばらまきながら駆け抜けていく。それは知らずしらずのうちに、悪魔たちの身体を穿って傷つけていた。
また十王も、自らの身体を大きくふくらませる。
「容赦はせんぞ、わしの酒が無くならん内に決着させてやる。ぬぉぉぉっ!!」
「うわーっ!?」
「化けも……ぐわっ!?」
ヤマタノオロチと――特大のオブリビオンと化した十王が、その八本の首と自らの口でチョコレートの悪魔たちを噛み砕いていった。それが二度、三度。
瞬く間に無力化されていく悪魔たち。アマイモンはそれを信じられないものを見る目で見ていた。
「な、なんじゃと……」
「おっと、そこにいたか」
開いた射線。そこ目掛けてキングが拳銃から弾丸を放った。それは一直線にアマイモンに飛び、身体に小さくない傷をつける。
「ぐわっ! ……なっ!?」
傷を押さえたアマイモンは驚きに目を見張った。自分の胸が無い。服も変わってしまっている。心なしか腕も足も筋肉質だ。男の姿になっているのだ。
「あ、アマイモン様!?」
「アマイモン様が男の姿に!?」
生き残っていた悪魔たちも狼狽した。自分たちの萌えの対象である悪魔が、いまいち萌えない姿になってしまっている。美少年ではあるのだが。
と、そこに。
「ふっふっふ……」
「あ……」
彼らの後方からかかる声。そこに立っているのはアマイモン、ではない。が、見目麗しい少女が生意気な目つきで悪魔たちを見ている。化術を使った上に変装も駆使し、威厳たっぷりに演技してみせているキングである。なんて念入りな。
「さぁ、誰に付くべきか分るよなぁ? 悪魔ども」
「「アイ、マム!」」
キングが親指を自分へと向けて言えば、もう悪魔たちにはたまらない。くるりと向き直り、美少年と化したアマイモンに一斉に襲いかかった。
「うわ、ちょっ、やめんか! わらわは、わらわが……!」
「ロリっ娘の為に、進めーっ!」
こうなったらもうアマイモンにはどうしようもない。配下にしてこそいたが、それは自分の外見合ってのもの、キングと泰人、瞬太がそうであるように、互いの信頼関係で成り立っている関係とは大違いなのだ。
にっちもさっちも行かなくなったアマイモンが、チョコレートの悪魔を槍で蹴散らしながら飛び上がる。
「ええいもう、これだからオタクというものは――」
「そこじゃっ!」
と、そこに飛びかかるのは十王だった。大口を開けて噛みつき、アマイモンの胴体に牙を突き立てる。口の端から血が飛び散った。
「ぐはっ……!」
床に転がったアマイモンは起き上がれない。そこに、鋭い刃へと変形した祥華が迫る。
「終わりじゃの、魔王アマイモン。おぬしの支配も、所詮は泡沫の夢というわけじゃ」
「待てっ、話せば――」
分かる、と言いたかったのだろうが、そんなはずがあるものか。
アマイモンの身体から頭が切り離され、そのまま塵となって世界に消えていった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
アマイモンが消滅し、部屋に残されていた大量のデビルを抱えて部屋を出ると、警備のグレモリア族が何人もこちらに駆けてくる。まずい、と思うよりも早く、グレモリア族が嬉しそうに話しかけてきた。
「して、こちらのデビルを元手に何を……賭け事に使う? でしたらこの館の傍に歓楽街がございます。カジノ、雀荘、パチンコ屋にスロット屋、いろいろ揃っておりますよ!」
悪魔たちの称賛の声に押されながら、猟兵たちは屋敷の近くにある歓楽街に向かう。様々な遊戯施設が軒を連ねる中、どうやってデビルを使い果たそうか。楽しい時間が、今始まろうとしていた。
・歓楽街の施設はイカサマのオンパレードです。どれだけ相手のイカサマを上回り、気持ちよくデビルを使えるかがポイントです。とはいえ、別に大負けしても構いません。