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パンケーキのちチョコミント

#UDCアース #呪詛型UDC

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●名もなき詩人の詩、2篇
 そは大地の如き輝かしき顔。
(美味しそうな焼色の表面)
 芳しく馥郁たる香り、老若男女を惑わす。
(いいにおいみんな大好き)
 纏うは白、黄金、鮮やかな宝石。
(生クリームやはちみつ、シロップにフルーツ)
 時には緑に紅もよく似合う。
(野菜とベーコンもいいよね)
 銀を差し込めば柔らかな感触と、蒲公英のような黄を見せる。
(フォークやナイフで切ってみれば、金色の切り口)
 おお、至高なるかな、パンケーキよ。
(パンケーキ最高)

 濃厚な茶の中に清涼たる緑が映える。
(甘いチョコの中にミントがスッキリ)
 甘美なる味わいをするりと駆け抜ける爽やかな風。
(甘みとチョコの風味をミントがさっぱり)
 これぞ究極のマリアージュ、エウレカ!
(取り合わせサイコー、見つけた人いいね!)

●パンケーキのちチョコミント
「あのー……パンケーキ、お好きでしょか……」
 寧宮・澪がグリモアベースの猟兵達へ声をかける。UDCアースに現れる、呪詛型UDCについての予知をしたらしい。
 これはとある場所で日常を満喫する人々が、UDCの起こす怪異に巻き込まれる、というものだ。
 今回のとある場所とは、UDCアースのとある都市の住宅街にあるパンケーキ店。リコッタチーズの柔らかなハワイアンパンケーキやふかふかで数センチあるようなスフレパンケーキ、いつでも美味しいホットケーキなどを楽しめる店だ。甘さ控えめの生地にしょっぱいベーコンやサラダ、ツナマヨなんかも組み合わせられる。ドリンクもそれなりに充実している店だ。
 ここでパンケーキを堪能すると、店を出たあとに怪異が起きる。なのでまずはパンケーキをしっかり楽しんで、一般人に怪異が引き寄せられないようにしてほしい。
「で、当日は良い天気なんですが……パンケーキ楽しんだ人がお店を出ると、チョコミントが、降ってくるんですよね……」
 一口サイズのチョコだったり、板チョコだったり、器に入ったチョコミントドリンクだったりと多種多様なチョコミントが雨やあられのように降ってくるのだ。空を見ても投げて降らしている存在があるわけではない。
 降ってくるチョコミントを気合や力で跳ね除けたり、速さや技術でかいくぐったり、魔法や道具やらで防いで、チョコミントの降り調査して、勢いのある方へ向かってほしい。そちらに今回の怪異の中心がいるはずだから。
 怪異を見つけたらあとは倒すだけ。複数いるようだが、めちゃくちゃ強いわけではないようなので、油断しなければ大丈夫だろう。
「降ってくるチョコミントは、放っておいても害はないです、食べちゃっても平気ー……一般人への対応とか、残ったものは、現地のUDC組織が何とかしてくれますので、お気になさらず」
 どうぞ、美味しく食べてきてくださいなー……と一礼して、澪は猟兵を送り出すのだった。


霧野

 ふかふかじゅわー、のち甘くてすっきり。
 よろしくお願いします、霧野です。

●シナリオについて
 パンケーキ楽しんでチョコミントの雨あられをくぐり抜けて怪異を倒す、というお話です。

 1章:パンケーキを楽しんでください。能力値は気にしなくて大丈夫です。パッションの赴くままにどうぞ。
 2章:楽しんで店を出ると様々なチョコミントが降ってきます。降ってくるそれらに対処しつつ振り具合を調査して、勢いのある方を目指してください。
 食べ尽くす勢いで進んでもいいです。放置しておいても現地のUDC組織が何とかしてくれます。
 3章:怪異の原因を倒してください。

●複数人で参加される方へ
 どなたかとご一緒に参加される場合や、グループ参加を希望の場合は【グループ名】もしくは【お名前(ID)】を最初に参加した章にご記入いただけると、助かります。

●アドリブ・絡みの有無について
 以下の記号を文頭に入れていただければ、他の猟兵と絡んだり、アドリブ入れたりさせていただきます。
 良ければ文字数節約に使ってください。
 ◎:アドリブ歓迎。
 ○:絡み歓迎。
 詩:OP冒頭のような暗喩やら直喩やら大仰な言い回しやらを含んだリプレイでもいいよという方向けです。あれば心持ち増量、無ければ多分控えめです。
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第1章 日常 『パンケーキ食べたい』

POW   :    クリームたっぷりハワイアンパンケーキ

SPD   :    ふわふわスフレパンケーキ

WIZ   :    もちもち王道ホットケーキ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 店内に入ればほのかに香る小麦を焼いた甘い香り。
 メニューを見れば種々とりどりの美味しそうなパンケーキ達。
 怪異を集めるため、目一杯楽しまなくちゃいけない。
 さあ何を頼もうか、シェアもいいかもしれない。
 心躍るままに注文すべく、貴方はメニューへと向き合うのだった。
−−−−
※プレイング受付は1/13の朝8:31以降とさせてくだだい。
それ以前に頂いたプレイングは採用せず、お返しします。
申し訳ありません。
乱獅子・梓
【不死蝶】◎
パンケーキ店、男二人で入るのはどうも緊張するな…

そんな気持ちも、メニューを開けば
すぐにパンケーキへの興味に変わる
食べたいというのも勿論だが
自分でも作ってみたくなる

小麦粉と水分を混ぜたものを
フライパンで焼けばパンケーキと呼ぶらしいからな
つまりクレープは極薄パンケーキというわけだ

俺はどれを選んだものか…
バターとシロップだけのシンプルなもの
生クリームが山盛りのもの
ベーコンや目玉焼きが乗った食事系
悩んだ末、どうせ欲しがるであろう焔と零に問う
こいつらが指差したのは
色とりどりのフルーツが盛られた華やかなパンケーキ
じゃあこれで(即決

幸せそうにパンケーキを頬張る綾を見ていると
自然と此方まで顔が綻ぶ


灰神楽・綾
【不死蝶】◎
普段あれだけ女子力高い料理を作っているのに
今更何を恥ずかしがっているんだか~

パンケーキって、真ん中に四角いバターが乗って
シロップがかかったものがすぐ浮かぶけど
色んな種類があることに驚かされる
中には「え、これパンケーキなの?」ってものまで
特にコレとか、クレープみたい
へぇ、梓ってばかしこーい

でも俺は絵本に出てくるような分厚いパンケーキっ
何だかワクワクしてくるこのビジュアル
届いたパンケーキを写真に収めたあとは
お楽しみのケーキ入刀
見た目はどっしりとしていそうなのに
ナイフを入れた時、そして口に入れた時の感触は
驚くほどにふわっふわ
女の子が大きなパンケーキを
ぺろりと平らげちゃうのも分かるかも




 パステルカラーが多くあしらわれた店内に、目立つサングラスの青年二人。
「パンケーキ店、男二人で入るのはどうも緊張するな……」
「普段あれだけ女子力高い料理を作っているのに、今更何を恥ずかしがっているんだか~」
 何となく面映い乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)の呟きに、日々彼の作る見た目も味も素晴らしい料理の品々を思い出して、灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)は突っ込んだ。
 実際数は少ないにしろ、男性だけの客は珍しくなく、店内にいないこともない。
 けれど梓自身の持つイメージはなんとも大きくて、腰の座りが悪かった。
 そんな気持ちも用意されたメニューを開けば、すぐにパンケーキへの興味に変わる。
「パンケーキって、真ん中に四角いバターが乗って、シロップがかかったものがすぐ浮かぶけど」
 そういう綾の目もメニューへ釘付けだ。
 彼のイメージする、バターとシロップだけのパンケーキももちろんあるが、より薄い色で生クリームやフルーツのたっぷり乗ったもの、より分厚く丸いもの、薄めに焼かれ、サラダやベーコン、または目玉焼きが添えられた食事のようなもの。
 想像以上にいろいろなパンケーキが写っていて、思わず驚きの声がもれた。
「こんなにあるんだ……」
 作りたくなる欲求を抱えつつ、梓がその声に応える。
「小麦粉と水分を混ぜたものを、フライパンで焼けばパンケーキと呼ぶらしいからな」
 ホットケーキもパンケーキもそういう意味では一緒である。
「つまりクレープは極薄パンケーキというわけだ」
 名前はそば粉で作ったガレットが変化して、小麦と砂糖で作り、ちりめんのような焼色がついたことから、絹のような、ないしは縮れ髪を意味する語が由来になったとか。
「へぇ、梓ってばかしこーい」
「茶化すな」
 ほんのり耳を赤に染めながら梓は早く選べ、と綾に勧める。
「俺は絵本に出てくるような分厚いパンケーキっ」
 指差したのは黄金色のパンケーキ。絵本で作られるようなふかふかの生地にバター、シロップが添えられたシンプルなもの。見ているだけでも心が踊るようだ。
「俺はどれを選んだものか……」
 しばし悩み、店員に見つからぬようにこっそり服の中に隠していた焔と零の顔を出させ、メニューを見せる。どうせ彼らも欲しがるだろうから、いっそ選ばせようという考えだ。
 ぱらりぱらりめくられるメニューを見比べて、仔竜達が選んだのは、たっぷりと果物が盛られたパンケーキ。今の時期はいちごがメインになっており、添えられた生クリームとの対比も鮮やかだ。
「じゃあこれで」
「相変わらず甘いな」
 親ばかはここでも健在だった。

 注文してからしばらく待てば、甘い香りと一緒にパンケーキが運ばれてくる。
 綾は早速温かな湯気を上げるパンケーキをスマホで写真に納めてから、ナイフとフォークを握る。
 ふっくら盛り上がる程に分厚いパンケーキは金色の表面にバターがじゅわりと溶けかけて、甘い生地とバターの香りが一緒に漂ってきた。
 わくわくしながらナイフで切ってみれば、香りがより強くなる。
 切った感触はどっしり生地が詰まってそうな見た目に反して意外に軽く、ふっわふわ。一口、口に含んでも軽くてふわっふわ。
「うわー……女の子が大きなパンケーキをぺろりと平らげちゃうのも分かるかも」
 これならいくらでも食べれてしまいそうだ。添えられたシロップをかければより甘く、濃厚な風味と溶けるような生地が楽しめる。
 梓の目の前にはいちごがこれでもか、と盛られたパンケーキ。バラのように飾り付けられたり、まるごとそのままであったり、生地が見えないほどに盛られていた。その奥にあるのは甘めの生地で、いちごと一緒に食べれば甘酸っぱい酸味と風味のバランスがちょうどいい。
 小さくした一口を焔と零に、こっそり分けてやりながら、幸せそうな綾を見て、梓も顔を綻ばせたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

三上・チモシー
◎○詩

パンケーキ!
パンケーキいっぱい食べられるの?
やったー! パンケーキ大好き!

パンケーキ♪ パンケーキ♪
自分ね、ハワイアンパンケーキ食べてみたいなぁ
クリームいっぱいでおいしそう!
やっぱりメープルシロップかな? フルーツもおいしそうだなぁ。チョコレートも捨てがたい……キャラメルソースも……選べない! 全部ください!
わーい、いただきまーす!

ペットのもち麦ちゃん(ウーパールーパー)にも小さく切っておすそわけ
おいしい? よかったねー♪




「パンケーキ! パンケーキいっぱい食べられるの? やったー! パンケーキ大好き!」
 この依頼を聞いたときの第一声はかくも喜びに満ち溢れるものであった。
 ふわりと香るは幸福の香り。柔らかくも甘く、その身を包み込む美味なる芳香。
 たっぷりと幸せの香り漂う店内で、三上・チモシー(カラフル鉄瓶・f07057)はうきうきわくわくとメニューを開く。
「パンケーキ♪ パンケーキ♪」
 ハワイアンパンケーキ、スフレパンケーキ、ちょっと薄めで塩気のあるパンケーキ、ホットケーキ。絢爛豪華に質実剛健にと取り合わせも種々多様、目移りして仕方ない。
「自分ね、ハワイアンパンケーキ食べてみたいなぁ。クリームいっぱいでおいしそう!」
 チモシーの目を引いたのは、たっぷりと純白の衣を纏ったハワイアンパンケーキ。しっとりとリコッタチーズが混ぜられ柔らかく仕上げられた生地に、様々な付け合わせを楽しめる。
「やっぱりメープルシロップかな? フルーツもおいしそうだなぁ。チョコレートも捨てがたい……キャラメルソースも……選べない! 全部ください!」
 少々勢い良く、全部のシロップやソースを頼みしばし待てば、ふわりと漂う魅惑の香りが近づいてきた。
 並べられたのは写真以上の純白。たっぷりと白い生クリームが盛られたハワイアンパンケーキ。鮮やかな宝石のようなフルーツ、甘やかなチョコレートがそっとそばに侍る。付き従うは琥珀のメープルシロップに、濃厚なキャラメルソース。
「わーい、いただきまーす!」
 チモシーが手にした銀を白に入れれば、ふわりと受け止められる。そのまま切り開けば甘やかな小麦の香りが包みこむ。
 まずは一口、白い衣のみで金の生地を口にする。甘く濃厚なクリームのあとにほろりと柔らかな砂糖と小麦。続いて琥珀をまとわせれば、楓の香りが染み込んでじゅわりととろけた。
 目に楽しい宝石も、濃厚な甘みも、とろりとした甘味もすべて引き立て合う。
「もち麦ちゃん、あーん♪」
 のんびりした顔の、パンケーキの生地とおそろいな色のウーパールーパーに一口差し出せば、ぱくり。ほんわか幸せそうな気持ちが漂った。
「おいしい? よかったねー♪」

成功 🔵​🔵​🔴​

ルルチェリア・グレイブキーパー
◎〇

パンケーキを堪能すると起きる怪異なんて、不思議な怪異も有ったものね。
でも、そのお陰で依頼中にパンケーキが食べられるんだから悪い気はしないわ。
怪異を起こす為にもしっかりパンケーキを頂くのよ。

ん~♪ このアイスが乗ったパンケーキ、あったかつめたくて美味しいのよ!
何このパンケーキ!フワフワ!どうやったらこんなにフワフワに作れるのかしら!?
苺たっぷりのパンケーキも美味しい!クリームにも苺が練り込まれてるのね!

……気が付いたらカロリーを気にせず沢山食べてしまったわ!
仕方ないのよ。これは怪異を起こす為、事件を解決する為なんだから……
だから今度は、ティラミス風パンケーキを頼もうかしら!


ミューリー・リーゼン
◎〇:【SPD】ふわふわスフレパンケーキ
わーい、パンケーキだー!ミューリー、パンケーキ大好き!
すいませーん、フルーツトッピングのスフレパンケーキとマンゴージュースお願いしまーす!フェアリーサイズで!

んー♪めっちゃおいしい!ふわっふわでいくらでも食べれそーだけど、この後はチョコミントのお菓子も待ってるんだっけ?ちょっとセーブしないとねー。
(ヒョイパクヒョイパク)
…す、すいませーん!同じパンケーキもうひとつお願いしまーす!




 パステルカラーの店内にはふんわりと甘い香りがただよっていた。メニューの中にはきらきらと輝くパンケーキの写真達。
 ミューリー・リーゼン(スウィートアーティスト・f21643)とルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)は、素敵な予感に胸を弾ませている。
「わーい、パンケーキだー! ミューリー、パンケーキ大好き!」
「パンケーキを堪能すると起きる怪異なんて、不思議な怪異も有ったものね」
 メニューにはふっかふかのスフレチーズケーキ、しっとりハワイアンパンケーキ、いつもの味のホットケーキと選り取りみどり。トッピングもフルーツにシンプルなシロップとバター、サラダやベーコンなど選ぶものも色々ある。
「でも、そのお陰で依頼中にパンケーキが食べられるんだから悪い気はしないわ。怪異を起こす為にもしっかりパンケーキを頂くのよ」
「うん、たっぷりと楽しもー!」
 たまたま同席になった二人だが、パンケーキを堪能しにきたもの同士。どれがいいか、なんておしゃべりしながら早速決めていく。
「すいませーん、フルーツトッピングのスフレパンケーキとマンゴージュースお願いしまーす!」
「こっちはアイスを乗せたスフレパンケーキと、苺のパンケーキを」
 呼び出しボタンを押せば店員がやってきて、二人の注文を受け付けてくれる。しばらく他愛ない話をしながら待てば、ふうわり甘い香りがやってきた。
 ミューリーの前には、ふかふか分厚いスフレパンケーキ。いちごやオレンジ、ベリーやバナナがたっぷりと、シロップとホイップクリームが別に添えられて。見ているだけでも楽しくなる。
 ルルチェリアの前にはアイスが少し溶けたスフレパンケーキ。柔らかな生地にバニラアイスが染み込んでいる。もう一つはピンクのクリームが塗られた上に、いちごが花のように飾られたパンケーキ。鮮やかな断面がきれいで、甘酸っぱい香りもしてきた。
 二人は早速フォークとナイフを持って一口、口に入れる。
「んー♪めっちゃおいしい!ふわっふわでいくらでも食べれそー」
 ふわふわスフレはミューリーの口の中でじゅわりと溶け、柔らかな甘みを残して消えていく。とても軽くて、いくらでも食べれてしまいそう。フルーツやシロップ、クリームをつけて食べれば、違う食感と味の取り合わせが美味しい。
 ミューリーは目の前にあるパンケーキを夢中で口に運んでいく。この後、チョコミントの怪異も待っているからセーブしなくては、と思っていたこともうっかり消えるほどに、パンケーキに夢中になって食べていた。
「ん~♪ このアイスが乗ったパンケーキ、あったかつめたくて美味しいのよ! 何このパンケーキ!フワフワ!どうやったらこんなにフワフワに作れるのかしら!?」
 じゅわりバニラアイスが染みたスフレパンケーキは、ルルチェリアの舌に冷たさと温かさ、両方を残してほどけていく。ふわふわの生地はどうやったら作れるのだろう、というほど軽くて舌触りがいい。
「苺たっぷりのパンケーキも美味しい! クリームにも苺が練り込まれてるのね!」
 いちごクリームと生のいちご、しっとり焼き上げられたパンケーキの取り合わせもそれぞれ違う甘さや酸味を伝えてきてとてもおいしい。ルルチェリアも夢中になって食べていた。
 二人は空になったお皿を見て、ほう、とため息をついた。
「……気が付いたらカロリーを気にせず沢山食べてしまったわ!」
 年頃のルルチェリア、少し摂取したカロリーが気になるところ。けれどこれは事件を解決するために必要なのだ、と自分に言い聞かせる。
「仕方ないのよ。これは怪異を起こす為、事件を解決する為なんだから……だから今度は、ティラミス風パンケーキを頼もうかしら!」
「私も!……す、すいませーん!同じパンケーキもうひとつお願いしまーす!」
 ミューリーも、チョコミントのために控えねば、なんて考えは投げ捨てて。もう一度同じ幸せに形を注文するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月守・ユア

葎さん(f01013)と

おや、気にしなくていいんだよ
可愛い子のお誘いなら大歓迎だ♪
ウィンク1つと笑顔を向けて

へぇ!パンケーキってこんなに種類があるのか
こんなにデコレーションがいっぱいのパンケーキは初めて見たよ

じゃあ…ボクは、このチョコレートのパンケーキにしようかな
ブラウニーやクッキー…チョコづくし
飲み物は…レモンティーでお願いしようか

「ああ、そっちのも気になっていたんだ。――それじゃ、ほら…。まずはボクのをお食べ?」
なんて一口掬って自分のを差し出して

記念撮影…?
……もちろん
誰かと写真撮るのは初めてで
やや反応遅れながらも頷いた
嗚呼、ちゃんと笑えるだろうか
少し緊張しながら彼女と記念撮影


硲・葎

ユアさん(f19326)と!
いきなりお誘いしちゃったのに、応じてくれて
ありがとう!とまずはお礼を。
わ、色々パンケーキあるね!
どれにするかほんと迷っちゃう!
うーん……やっぱりふわふわのスフレパンケーキのベリーが沢山乗ったやつがいいかな?あと、ブレンドコーヒー!
出てきたら、スマホで写真撮っちゃお!映えるかな!
「んんー!美味しそう!あ、ユアさん、良かったら私のパンケーキシェアしない?」
彼女のほうからもシェアして貰えるなら
受け入れよう!
「わ、ありがとう!いただきまーす!」
もし、ユアさんがよかったら2人で食べたあと
記念撮影とかしたいな!
せっかく仲良くなれたんだしね!




 硲・葎(流星の旋律・f01013)は釣り目をゆったり緩ませて、対面へ礼を言う。
「ユアさん、いきなりお誘いしちゃったのに、応じてくれてありがとう!」
 月守・ユア(月影ノ彼岸花・f19326)はその言葉に綺麗なウィンクと笑顔を返した。
「おや、気にしなくていいんだよ、可愛い子のお誘いなら大歓迎だ♪」
 二人は葎の誘いで、パンケーキを楽しむためにこの店へとやってきたのだ。早速メニューを開いてみれば、多種多様なパンケーキ達の写真がずらりと並ぶ。
「へぇ! パンケーキってこんなに種類があるのか」
「わ、色々パンケーキあるね! どれにするかほんと迷っちゃう!」
「こんなにデコレーションがいっぱいのパンケーキは初めて見たよ」
 シンプルなもの、デコレーションされたもの、食事代わりになりそうなもの。どれもが美味しそうでユアや葎の目を楽しませる。二人でメニューを何度もめくり、戻ってまためくって、としばし楽しく悩ましい時間を過ごす。
 悩む葎はようやく一つ、狙いを定めた。
「うーん……やっぱりふわふわのスフレパンケーキのベリーが沢山乗ったやつがいいかな? あと、ブレンドコーヒー!」
「じゃあ……ボクは、このチョコレートのパンケーキにしようかな。ブラウニーやクッキー……チョコづくし。飲み物は……レモンティーでお願いしようか」
 呼び出しボタンに応じてやってきた店員へ注文しておしゃべりしながら待てば、甘い香りと一緒にパンケーキのプレートと飲み物が運ばれてきた。
「わあ!」
 葎の前にはふかふかの分厚いスフレパンケーキ。うっすらとベリーの混じったクリームが塗られた上にもたっぷりのベリー達。クランベリー、ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリーが所狭しと乗せられている。そっとシロップとバターも添えられていた。そっと甘酸っぱいベリーの風味が葎を包み込む。
「これはすごい」
 ユアの前にはチョコレートづくしのパンケーキ。チョコ生地にチョコチップを混ぜ混んだパンケーキに、しっとりブラウニーにさっくりチョコクッキーが添えられて、チョコシロップがつけられて。ユアの周囲に濃厚なチョコの香りがただよった。
「映えるかな!」
 葎はカラフルなパンケーキを早速パシャリ、一枚スマホで写真を撮る。それから二人揃ってナイフとフォークを手に取った。
「んんー! 美味しそう! あ、ユアさん、良かったら私のパンケーキシェアしない?」
「ああ、そっちのも気になっていたんだ。──それじゃ、ほら……。まずはボクのをお食べ?」
 ユアはそう言いながら一口、自分の前のパンケーキを切りとってフォークで刺し、葎へと差し出した。
「わ、ありがとう! いただきまーす!」
 差し出されたフォークを受け取って、チョコパンケーキを自分のお皿に乗せたら、葎は早速口に運ぶ。
 甘さはひかえめでしっとりしたチョコ生地に、チョコチップが混じる。香りは口に入れる前よりも濃厚にいっぱいに広がった。
「おいしい! お返しに、はい!」
 葎も一口、ベリーパンケーキを切りとってユアのお皿へ。ユアも口に運べば、ベリーの甘酸っぱさが広がる。柔らかなスフレパンケーキは口の中でしゅわっと溶け、優しい生地の甘みを残していった。
「これも美味しいね」
「うん!」
 二人でにっこり、甘いパンケーキに舌鼓をうつ。結構な大きさがあったような気がしたが、楽しいおしゃべりと一緒にすぐ終わってしまった。
 空になったお皿を前に、葎がスマホを手に取った。
「ねえ、ユアさん」
「うん?」
「よかったら記念撮影とかしたいな!」
「記念撮影……?」
 せっかく仲良くなれたんだし、今日の記念に残したい、と葎はそっとスマホを見せる。一緒に写真に写ってくれないか、と。
 ユアは少し、戸惑った。生まれながらに疎まれ、戦いに身を置いて生きてきた彼女が誰かと写真を撮る、なんて経験はこれまでなかったから。けれど、今はその誘いに乗ってもいいと思えたのだ。
「…………もちろん」
 少し反応が遅くなってしまったけれど、ユアは快諾する。
 ぱっと顔を明るくした葎に促されるままに、テーブルの中央に顔を寄せ合い、葎が合図にあわせてスマホの画面をタップした。
 パシャリ、撮影された写真には、満面の笑みの葎と、ぎこちないけれどとてもうれしそうな笑顔のユアが写ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ティエル・ティエリエル
◎○詩

【ミフェット(f09867)】と一緒にパンケーキ!
わー、美味しそう♪いっぱいあって目移りしちゃうね♪

見て見てミフェット!このスフレパンケーキって言うのすごいふわふわしてそうだよ♪
ボクこれにしようっと!
クリームフルーツマシマシでチョコレートもトッピングだ☆

フェアリーのボクから見たらすっごく大きいけど大好物だもん♪
ペロリと食べちゃうよ!
ミフェットと半分こして両方堪能しちゃうね♪

大丈夫、お腹いっぱいになってもこの後のお仕事も頑張っちゃうよ☆


ミフェット・マザーグース
◎詩○
ティエル(f01244)と一緒にパンケーキ!
グリル野菜にベーコンに、チョコとミントの、これは新境地かも!

おうちや喫茶店で、いつもお料理のお手伝いをしてるミフェットの
得意なスイーツはパンケーキ
ともだちのティエルの好物だから、ついついたくさん作っちゃう

今日の目的は、ミフェットが、まだ作ったことないパンケーキ!
あっ、もちろん怪異もちゃんとやっつけるよ?

WIZ判定
食べたことないパンケーキ、いっぱいあるから悩ましい
こんな時はティエルといっしょにしぇあするよ
ミフェットはチョコミントに挑戦
はんぶんこづつで分けて食べれば、二倍の種類が頼めるね♪

んー、美味しい! この味はしっかりおぼえて持ち帰らなきゃ!




「わー、美味しそう♪ いっぱいあって目移りしちゃうね♪」
「食べたことないパンケーキ、いっぱいあるから悩ましい」
 小さな妖精の姫がメニューを覗く。そこに映るは絢爛たる果物を飾られたパンケーキ、黄金色がふうわりと膨らんだスフレのパンケーキ、薄めに焼き上げられ、肉と野菜を添えられた、塩気と仄かな甘みのパンケーキ。種々取り取りの品々に、思わず感嘆の声が上がる。
 ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)はその中でも気になった一品を、対面に座るミフェット・マザーグース(沼の歌声・f09867)へと指差した。
「見て見てミフェット! このスフレパンケーキって言うのすごいふわふわしてそうだよ♪」
「わ、厚いのにふっかふか!」
 二人が覗くのはしゅわりととろけそうなほどに柔らかなスフレパンケーキ。シロップやバターも似合うだろう、フルーツを添えるのもいいだろう。どんな取り合わせにしようかティエルはメニューをじっくりと眺めていく。
 そんな大切な友人を見て、黒曜の少女は黄金をとかした瞳を瞬かせ、柔らかな頬に笑みを浮かべた。
 常日頃、家や喫茶店で調理に手を貸すミフェットの得意はパンケーキ。特にティエルの好物とあっては、作る回数も増えるというもの。今回の依頼を聞いたときに、未だ作ったことのない味に出会えるなら、とやってきたのだ。
 無論、怪異の解決も目標とはしているのだが。
 しばし春空の青の瞳で文字を追ったティエルは注文を定める。
「ボクこれにしようっと! クリームフルーツマシマシでチョコレートもトッピングだ☆」
 ミフェットも一つの組み合わせを見出した。
「グリル野菜にベーコンに、チョコとミントの、これは新境地かも!」
 早速店員に注文を伝え、しばし話して待てば焼き上がった小麦、甘いクリーム、香ばしい野菜と肉の油の香りが二人のもとへやってくる。
 ティエルの前には純白のクリームと、いちごやオレンジ、バナナやベリーを所狭しと纏ったスフレパンケーキ。その高さはテーブルに座るティエルと同じほど。
 ミフェットの前には、濃い茶色と薄い青緑のマーブル模様。添えられた野菜とベーコンは香ばしく、たっぷりと美味のエキスを讃えている。
 二人で早速フォークとナイフを手にして、食べ始める。
 器用に食器を使い、自身が食べやすい大きさに切り分けたティエル。一口、クリームとフルーツを共にした生地を口に入れれば、濃厚な甘み、さっぱりした酸味、しゅわりと溶けるスフレが口の中に混じり合い、甘美なハーモニーを奏で出す。
 ミフェットは野菜とベーコンを乗せたチョコミント生地を口に含む。甘さと爽やかな風味の生地が塩気のあるベーコン、野菜の香ばしさを柔らかく受け止め、いくらでも食べてしまえそうな味へと移り変わっていく。
「おいしいー!」
「んー、美味しい! この味はしっかりおぼえて持ち帰らなきゃ! ね、ティエル、しぇあしよ」
「シェア?」
「うん。はんぶんこづつで分けて食べれば、二倍のおいしさが楽しめるね♪」
「うん! 両方堪能しよう!」
 仲良し二人ではんぶんこを分け合えば、おいしさも楽しさも二倍にも三倍にもなってくる。
 たっぷりとパンケーキを食べてお腹いっぱいになっても、このあとのお仕事を頑張るのだ。むしろお腹いっぱい楽しまなくちゃいけないのだ。
 だから二人は分け合った友情と幸福のパンケーキをしっかり堪能するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

月見里・美羽

●桜宮・蓮夢ちゃん(f30554)とご一緒に

蓮夢ちゃんは仲良しのお友達
甘いものは二人とも大好き

で。パンケーキだよ、蓮夢ちゃん!
ハワイアンもスフレも定番ホットケーキも捨てがたい
でもボクはフルーツたっぷりハワイアンを選択
蓮夢ちゃんは何にする?

パンケーキがテーブルに運ばれてきたら
蓮夢ちゃんと半分こするよ
美味しいものはやっぱり半分こして色々食べたい!
んー、ボクのも蓮夢ちゃんのも美味しいね

この蕩けるような生地といい、甘いクリームといい
酸味のあるフルーツといい、どれも捨てがたい美味しさ
パンケーキって魔法の食べ物だなあ

お腹いっぱいになるのもいいよね
蓮夢ちゃんと食べにこられてよかった


桜宮・蓮夢

美羽ちゃん(f24139)と!

美羽ちゃんは初めて出来たお友達!
綺麗で可愛くてお姉さんみたいなんだぁ

パンケーキのお店到着なのだっ
どれも美味しそうだね!
んーと、んーと
スフレにするっ
サクラミラージュではあまり見ないから、
興味が湧いちゃった えへへ

僕のも半分こ!
ふわふわスフレにナイフを刻んで
あまりの軽さに声が漏れちゃうかも
甘さにぽわぽわ笑顔は尽きない
美味しくて、ほっぺた落ちちゃいそうだよぅ

厚みのある生地に
口の中でしゅわりと溶ける生クリーム
ほんの少しのベリー系フルーツ
んん~ 本当に堪らないのだ!
まさに魔法の食べ物だねっ

もう食べられないよ~
美羽ちゃんは美味しいものをいっぱい知っててすごいのだ!




 外観は柔らかな木材と白いレンガのパンケーキ店。そこに青い髪と白い髪の二人が訪れた。
「パンケーキのお店到着なのだっ」
「パンケーキだよ、蓮夢ちゃん!」
 仲良しの二人、月見里・美羽(星奏・f24139)と桜宮・蓮夢(春茜・f30554)はワクワクした笑顔を浮かべ、早速店内に入っていく。
 席に案内されてメニューを開けば、そこには美味しそうな写真がずらり。
「どれも美味しそうだね!」
「ハワイアンもスフレも定番ホットケーキも捨てがたい」
 ふわふわスフレパンケーキ、しっとりハワイアンパンケーキ、定番の焼色が香ばしいホットケーキ。トッピングも生クリーム、メープルシロップ、蜂蜜にバター、フルーツにチョコやキャラメル、いろんな味のソース、ベーコンに目玉焼きなど、様々に。
 美羽も蓮夢も、テーブルで向かい合わせにメニューを眺めては、楽しげに悩んでいる。甘いものが大好きな二人にはどれだって美味しそうでたまらない。
 それでも美羽は一つを決める。
「ボクはフルーツたっぷりハワイアンにしよう。蓮夢ちゃんは何にする?」
 促されれば蓮夢も決めた。
「んーと、んーと。スフレにするっ。サクラミラージュではあまり見ないから、興味が湧いちゃった」
 えへへ、と笑う蓮夢に美羽も笑い返しながら、店員を呼んで注文を伝えて。しばらく待てば、おいしそうな小麦の焼けた香りがやってきた。
 美羽の前に置かれたプレートには、たっぷりフルーツの盛られたパンケーキ。苺にベリー、オレンジが生クリームを塗られたパンケーキを隠すほどにおおっている。
 蓮夢の前のプレートには高さのあるスフレパンケーキ。しっとりした生地のそばには生クリームとベリーの赤いソースが添えられていた。
「ね、蓮夢ちゃん、半分こしよう」
「うん、僕のも半分こ!」
 仲良しの友達同士で美味しいものを食べるなら、やっぱり半分こして色々食べたいのだから。
 しっとりしたパンケーキとふわふわのスフレ生地にナイフを入れれば、柔らかな感触で切れていく。
 お互いのお皿に自分の分の半分を移し合ってから、二人はそれぞれの注文した品を口に運んだ。
「わ、生地がとろける。クリームの甘さとフルーツの酸味もいい感じ。どれも捨てがたい美味しさ」
 リコッタチーズをふんだんに含んだハワイアンパンケーキはしっとり滑らかな食感で。塗られたクリームと乗せられたフルーツと一緒に口に入れれば、食感と風味の違いがより互いを引き立てる。それぞれで食べても、組み合わせて食べてもおいしいのだ。
「わ、ふわっふわ! 軽いね」
 ふわふわスフレ生地は力を入れずともナイフですっと切れていく。添えられたクリームとベリーソースをちょっとつければ、口の中でしゅわりと溶けるほど。様々な甘さに蓮夢の顔はぽわぽわとした笑顔が溢れた。
「美味しくて、ほっぺた落ちちゃいそうだよぅ」
「んー、ボクのも蓮夢ちゃんのも美味しいね。パンケーキって魔法の食べ物だなあ」
「んん~、本当に堪らないのだ! まさに魔法の食べ物だねっ」
 互いのパンケーキを食べ、自分のを食べ、おしゃべりに花を咲かせ。楽しい時間を堪能するのだった。

「もう食べられないよ~」
「お腹いっぱいになるのもいいよね」
 それなりの大きさのパンケーキにたっぷりのクリームやフルーツを食べれば、やっぱりお腹いっぱいになるわけで。
 食べきって空になった皿を前に、二人で満足した笑みをかわした。
「美羽ちゃんは美味しいものをいっぱい知っててすごいのだ!」
「蓮夢ちゃんと食べにこられてよかった」
 おいしいものを仲良しな友人と一緒に食べる幸せを堪能して、笑顔を交わしあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
目の前のパンケーキの店をみる。…なぜこうなった?
確か私は住処で朝の食事の準備をしていたはずだ。
急に露がやってきて私を住処から連れ出し店の前へ。
住処は教えてなかったはず…などの疑問はある。
まあ。いつものことだしいいか。…いいことにした。

「…で、ここが問題の店だな。入るんだろう?」
密かにため息をついてから言うと嬉しそうにくっつく。
やれやれ。そんなに私と一緒に居たいのか…この子は。
入店し席に着いてからメニューを一瞥。ふむ…。
私は『ホットケーキ』と『ベーコンサラダ』を頼む。
「飲み物は、紅茶か珈琲を頼む。…温かいのでな」
「ん? 私のを食べさせろ? …全く。ほら」
「…旨いか?」


神坂・露
レーちゃん(f14377)と!
ふふん!既にレーちゃんのお家は判明済みよ。覚悟ぉ~。
ばん…って玄関の扉開けて唖然としてるところを確保よ♪
「おはよー。いこいこ♪ いいところがあるの~」
強引に引っ張って行ってパンケーキのお店の前へ。

レーちゃんに促されてお店にはいるわ。えへへ♪
ぎゅってくっつきながら席に座ってメニューを。
あ。レーちゃんは王道のを選ぶのね。うーん…。
「あたしは『スフレパンケーキ』と『紅茶』を♪」
紅茶はレーちゃんと同じのを選ぶわ。
「え? サラダ? 勿論レーちゃんのを半分こで♪」
料理が来るまでレーちゃんの顔をじーってみてるわ。
うっとおしそうな表情だけどずっと見てるわ♪
食事はいつものように。




 銀の髪の少女は呆然としながらパンケーキの店を見ていた。
「……なぜこうなった?」
 シビラ・レーヴェンス(ちんちくりんダンピール・f14377)は隣の体温を感じつつ思い返す。
(確か私は住処で朝の食事の準備をしていたはずだ)

 今朝のことだ、シビラの家の前に小さな影が現れたのは。
(ふふん! 既にレーちゃんのお家は判明済みよ。覚悟ぉ~)
 銀の髪を翻し、神坂・露(親友まっしぐら仔犬娘・f19223)は、ばん、と勢い良く玄関を開け、住人へ声をかける。
「おはよーレーちゃん♪ いこいこ♪ いいところがあるの~」
 その音に反応して出てきたシビラが露を見て唖然としているところを確保し、そのまま腕を引いて道行く中で依頼の話をして、パンケーキの店へと送ってもらったのだった。

 住処を教えていなかったはずの露がいきなり朝からシビラの元にやってこれたかのか、という疑問はあった。
(まあ。いつものことだしいいか)
 それはもういいことにして、ため息を密かについたシビラは、隣で腕を握ったままの露に声をかける。
「……で、ここが問題の店だな。入るんだろう?」
「うん♪」
 そう促されれば、露は握った腕を引き、ぴったりくっついてくる。そんな様子にシビラは振り払う気持ちが失せていく。
(やれやれ。そんなに私と一緒に居たいのか……この子は)
 えへへ、と笑う露に引かれるまま、店内へと入る。ドアを開けた瞬間からただよう甘い香りに、空腹感がいや増す気がした。
 案内された席へ、シビラの隣に露がぴったりくっつくように並んで座りメニューを見る。
 写真に写ったしっとりハワイアンパンケーキ、ふわふわスフレパンケーキ、定番王道のホットケーキ。生地が選べる上に、トッピングも色々選べるようだった。
 メニューを一瞥したシビラはふむ、と呟いて早速決めた。
「私はホットケーキとベーコンサラダを」
「あ。レーちゃんは王道のを選ぶのね」
「露は?」
「うーん……」
 少し露は悩んで、メニューをしげしげと眺めて決める。
「あたしはスフレパンケーキを♪ 飲み物は?」
「飲み物は、紅茶を。……温かいのでな」
「あたしも一緒のにしよっと」
 そういえばシビラは仕方なさそうにため息を一つ。けれど何も言わずに、店員を席に備えられたボタンで呼び出すのだった。
 注文してすぐ来るというわけではないので、しばらく待ち時間ができる。
 その間、露は間近に座るシビラの顔をじーっと見つめている。視線を感じるまでもなく、じっくりと見つめられるのは少々どころでないうっとうしさを感じるのか、シビラの表情にそれが現れていようとお構い無く、パンケーキが運ばれて来るまでの間、ずっと見つめ続けた。
 そんな二人の前に、パンケーキが到着する。
 シビラの前にはきつね色の表面をしたホットケーキ。かりかりかつジューシーに焼かれたベーコンののったサラダが添えられ、別の器にシロップとバターが入れられている。
 露の前にはふわふわのふっくら盛り上がったスフレパンケーキ。こちらもシロップとバターが添えられており、好きなだけかけられるようになっていた。
 シビラは早速ホッットケーキを切る。ふかふかの生地びシロップを少しつけ、その上に塩気のあるベーコンとほうれん草、レタスを乗せてから口に入れれば、違う食感と味の飽きない食事になる。
 露もスフレ生地へと手を伸ばす。添えられたシロップをかけ、バターを乗せれば、温かなパンケーキにとろけるように染みていく。フォークで切り取り口へと運べば、しゅわりと溶けて甘みが残った。
「露はサラダとか、付け合せはいいのか?」
「勿論レーちゃんのを半分こで♪」
「ん? 私のを食べさせろ? ……全く。ほら」
 ねだられるままにシビラはベーコンとサラダを分けてやる。
「……旨いか?」
「おいしー♪」
 ふにゃんとした笑顔の露に、シビラも少しだけ頬が緩むのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シルヴィア・セーリング
◎○詩

初めてのUDCアースは心躍る香りがするわ!私、パンケーキは大好きよ!
美味しかったら団のみんなにも教えなきゃ!あ、でも、ヤドリガミになりたてなのに1人で来たって言ったら心配されるかしら?
…うん、その時はその時ね!
精霊のラニを抱えて入店♪

メニューを見てわくわくっ
どれも美味しそうで全部食べたいくらい…はっ、落ち着くのよシルヴィア…!(メニューとにらめっこ)
ようし!「まずは」フルーツとクリームたっぷりのハワイアンパンケーキで!

わー…!
届いたパンケーキにキラキラ
きっと味もキラキラしてるわ!
いっただきまーす!
一口ぱくり…んー♪
ラニにも!あーんっ
ふふ!パンケーキって素敵ね!いくらでも食べれちゃいそう!




 パンケーキの店の前に立てば、ふうわりと包み込む馥郁たる香り。なんと心躍る香りであろうか、それは海の香りにも劣らずお転婆お嬢さんを揺さぶるのだ。
「初めてのUDCアースは心躍る香りがするわ! 私、パンケーキは大好きよ!」
 シルヴィア・セーリング(Sailing!・f30095)は精霊のラニを腕に抱え、感極まったように朗々と言う。
「美味しかったら団のみんなにも教えなきゃ! あ、でも、ヤドリガミになりたてなのに1人で来たって言ったら心配されるかしら?」
 脳裏に浮かんだ彼女を気遣ってくれる団員達の顔は、好奇心と美味しいものの前には薄れていく。
「……うん、その時はその時ね!」
 そう、今は前に進むのみ。ぬいぐるみのようにおとなしくしているラニと共に、シルヴィアはパンケーキ店へと漕ぎだした。
 席についてメニューを開けば財宝が広がった。しっとりハワイアン、ふわふわスフレ、定番のホットケーキ。その身を彩る宝石も衣も多種多様、純白の生クリーム、琥珀のメープルシロップ、鮮やかな宝石めいたフルーツ、塩気のあるベーコンや野菜達。どれもシルヴィアの心を揺さぶってくる。
(どれも美味しそうで全部食べたいくらい……はっ、落ち着くのよシルヴィア……!)
 海賊らしく全て奪うというのも捨てがたいが、まずは冷静に獲物を見定めなくては。シルヴィアはメニューとにらめっこし、決める。
「ようし! 「まずは」フルーツとクリームたっぷりのハワイアンパンケーキで!」
 注文して待つことしばし。シルヴィアの前に宝が現れる。
「わー……!」
 たっぷりと白い衣を纏ったしっとりした黄金の上に、鮮やかな色とりどりの宝石のフルーツ。きらきらしたお宝にシルヴィアの青い宝石も輝き出す。この宝、きっと味もキラキラに違いない。
 早速堪能すべく、フォークとナイフを構えた。
「いっただきまーす!」
 一口含めば、濃厚なクリームにフルーツの酸味、しっとりとろける生地の食感が混じり合い、豪華な絵柄を舌に描く。噛み締めればじゅわり溢れる果汁で口の中がさっぱりしたところに、生地の優しい甘みとクリームの濃い甘みと入り乱れた。
「……んー♪」
 幸福の味がシルヴィアを満たしていく。こっそりラニにもあーん、と分ければ、幸せそうな顔をした。
「ふふ! パンケーキって素敵ね! いくらでも食べれちゃいそう!」
 次に目指すのはどの宝にしようか、ちょっぴり考えながら、シルヴィアはまずは一つ目を堪能していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

備傘・剱
【薔薇園の古城】◎

パンケーキ、か
いや、食べるのはいいのだが、俺、浮いてね?
間違いなく野郎って少数派、だよね?

てなわけで、真転身、発動
これで、違和感ないわよね♥

ってことで、しっかりと溶け込んで楽しむわ
頼むのは、パンケーキにホイップクリームにフルーツ、蜂蜜を合わせた物に、飲み物は紅茶
一度、こういうの食べてみたかったのよね~

ほら、男の姿でこういうの食べてると、なんか、恥ずかしくない?
…それにほら、自分のお店でもこういうの、出したいって思いがあってね
中々、自分で行く勇気がなかったのよ

いつも思うんだけど、呪詛型UDCって、厄介なのが多いのよね
依頼じゃなければ、楽しめるんだけど…

アドリブ、絡み、好きにして


リオン・ゲーベンアイン
【薔薇園の古城】
備傘さんとは団員同士。
うわぁ、UDCアースには色んな美味しい物が一杯あるんだね。
わたしはそうだなぁ……厚切りベーコンを載せたオカズ系のパンケーキを食べようっと。
目玉焼きとカリカリに焼いたベーコンの肉汁から作られたソースをかけて……美味しい!
パンは向こう……アックス&ウィザーズでお父さんとお母さんと一緒に焼いたことがあって、それで目玉焼きとベーコンをのせて食べたことがあるけど、これはそれとは別方向で勝るとも劣らない味だね。




【薔薇園の古城】◎

 木と白レンガの店の前に立てば甘い香り。店の外に立てられた看板や、ディスプレイに踊るパンケーキの文字。
「パンケーキ、か」
「うわぁ、UDCアースには色んな美味しい物が一杯あるんだね」
 そこに備傘・剱(絶路・f01759)とリオン・ゲーベンアイン(純白と透明の二つの無垢を司る弓使い・f23867)はやってきた。同じ団員同士、依頼をしっかりこなそうとやる気も十分だ。
 パンケーキの店は外観は落ち着いた佇まい。店内に入れば雰囲気そのまま、けれどところどころにパステルカラーが取り入れられており、若い女性が好みそうな小物も飾られている。
 実は剱はこの依頼に来るときふと思ったのだ。
(いや、食べるのはいいのだが、俺、浮いてね? 間違いなく野郎って少数派、だよね?)
 実際に入ってみれば、男性がいないことはない。ないがやはり少数派だった。剱の予測は当たっていたのだ。
 故に彼はその姿を変えてきていた。ぱっと見た感じ感じ、髪の長い女性のような姿へと。
(これで、違和感ないわよね♥)
 言葉遣いもそれらしく整え、場に溶け込んだ剱とリオンは対面に座り、メニューを開く。
 そこにはハワイアンパンケーキやスフレパンケーキ、定番のホットケーキ、様々なトッピングが並んでいた。
「リオン、どれにする?」
「わたしはそうだなぁ……厚切りベーコンを載せたオカズ系のパンケーキを食べようっと」
「こっちはパンケーキにホイップクリームにフルーツ、蜂蜜を合わせた物に、飲み物は紅茶にしようかしら」
 それぞれ決めたものを頼んでしばらく待てば、甘い香りと共に運ばれて来るプレート達。
 リオンの前には、厚切りにしてかりかりに焼いたベーコンと目玉焼きを添えた、甘さ控えめの薄めのパンケーキ。お好みで付けられるバターとシロップが別の器に添えられている。
 剱の前にはたっぷりのホイップクリームといちごやオレンジなどのフルーツ、蜂蜜を添えた甘いパンケーキ。いい香りの紅茶も置かれ、期待が高まってきた。
 リオンがナイフで目玉焼きを割れば、中からとろりと流れた半熟の黄身がベーコンの肉汁と混じり合う。そのソースにパンケーキをつけて口に含めばとってもおいしい。
「……美味しい! パンは向こう……アックス&ウィザーズでお父さんとお母さんと一緒に焼いたことがあって、それで目玉焼きとベーコンをのせて食べたことがあるけど、これはそれとは別方向で勝るとも劣らない味だね」」
 剱もしっとりしたパンケーキに生クリーム、いちごを添え、一口食べれば酸味と甘みがちょうどいい感じに混じり合う。
「おいしい。一度、こういうの食べてみたかったのよね~」
「そうなんですか?」
 首をかしげるリオンに剱は苦笑してみせる。
「ほら、男の姿でこういうの食べてると、なんか、恥ずかしくない?……それにほら、自分のお店でもこういうの、出したいって思いがあってね。でも中々、自分で行く勇気がなかったのよ」
 彼の営む酒場でもこういうメニューを出してみたい、その参考にという思いはあれど。恥ずかしさはいかんともしがたいわけで。
「だから誘ってもらって感謝してるの」
 これが依頼でなければ純粋に楽しめるのに、と剱の冷静な部分が言う。
「いつも思うんだけど、呪詛型UDCって、厄介なのが多いのよね」
 けれどそれをおびき寄せるためにも、今はパンケーキを楽しまなくてはならないのだ。塩気と濃厚な黄身、淡白な白身、あっさりしたパンケーキを堪能するリオンにならい、剱も目の前の甘味へとまた手を伸ばすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

朱赫七・カムイ
💎⛩


レイジ、どんなパンケーキを食べようか?
私はパンケーキが好きでね
楽しみにしていたんだ
メニューに目を落とし真剣に悩む
此処にあるのはリコッタチーズにスフレパンケーキ
甘くないものもあるよう
私はふわふわしたものか
食べたことがないものに挑戦するか…
悩ましいが私はスフレパンケーキにする

レイジはどうする?
思い入れあるパンケーキはあるかい?
其れは美味しそうだ
手作りなら店にはない…そなただけの特別かな

ナイフをいれればふわりと切れて
口に入れればしゅわりと消える
なんという美味
笑みがこぼれ咲く

レイジも食べてみる?
半分こ、素晴らしいね
一度で二度美味しい

噫なんと幸福なのだろう
そしてレイジの髪が光るのがとても気になる


兎乃・零時
💎⛩


パンケーキ、楽しみだな~どんなのが良いかな…
カムイはパンケーキすっごい好きなんだなぁ
結構色んな種類在るな、迷う…!
ふわふわしたものが…俺様もふわふわ系は結構好きだぜ!
食べた事無い奴…決めた!俺様リコッタチーズの奴にする!柔らかハワイアン!
カムイはスフレか
それも美味しそうだったよな!

思い入れ…
それなら友達に作って貰った奴かな!
パンケーキの上にたっぷりの生クリームとチョコクリームとか色々盛ってたの!
そうだな、あれはあの時しか味わえない奴だし…特別かもだ!

美味しい!なんか癖になる味!(髪が輝く)

おぉいいのか?
じゃあカムイもこっち食べてみろよ!
こーゆうの楽しいしな!

…スフレも美味しい!(ぺかぁ




 ここにもメニューを開きながらどれを選ぼうか悩む二人がいた。
「パンケーキ、楽しみだな~どんなのが良いかな……」
「レイジ、どんなパンケーキを食べようか?」
 ふうわりと甘い香りが漂う店内で、朱赫七・カムイ(約彩ノ赫・f30062)は兎乃・零時(其は断崖を駆けあがるもの・f00283)へと笑みかける。
 カムイの笑みには楽しみというわくわくした感情が浮かんでいる。
「カムイはパンケーキすっごい好きなんだなぁ」
「うん、とても好きでね。楽しみにしていたんだ」
 メニューに目を落としたカムイの目は真剣で。ならってメニューを見る零時の顔にも迷いが浮かぶ。
 しっとりしたハワイアンパンケーキ、ふわふわのスフレパンケーキ、更にトッピングも豊富に様々。生クリームにメープルシロップ、バター、色々なフルーツ、チョコレートやクッキー、ベーコンや目玉焼き、サラダも選べる。
「結構色んな種類在るな、迷う……!」
「私はふわふわしたものか、食べたことがないものに挑戦するか……」
「ふわふわしたものが……俺様もふわふわ系は結構好きだぜ!」
 零時が示したのはふっくらとしたスフレ生地の写真。ふかふかの生地が盛り上がったそれも美味しそうだ。写真と言葉に後押しされて、カムイは注文してみようと決める。
「うん、悩ましいが私はスフレパンケーキにする」
「カムイはスフレか。それも美味しそうだったよな!」
「レイジはどうする?」
「食べた事無い奴……決めた! 俺様リコッタチーズの奴にする! 柔らかハワイアン!」
 とんと零時が指でさしたのは優しい色合いの柔らかなハワイアンパンケーキ。
 今回は二人ともバターとメープルシロップでシンプルに味わってみることにする。
 焼きあがるまでには少し時間がある。ふと、カムイは浮かんだ疑問を聞いてみることにした。
「零時は思い入れあるパンケーキはあるかい?」
 そう問われれば零時には一つ浮かぶものがあった。
「それなら友達に作って貰った奴かな! パンケーキの上にたっぷりの生クリームとチョコクリームとか色々盛ってたの!」
 以前作ってもらった豪勢なパンケーキ。とても素敵な巡り会いの記憶に零時はにっこりと嬉しげな笑顔になる。
「其れは美味しそうだ。手作りなら店にはない……そなただけの特別かな」
「そうだな、あれはあの時しか味わえない奴だし……特別かもだ!」
 特別で美味しくて、とっときの記憶なのだ。それを超えることは難しいだろうけれど、今から友達と一緒に味わうパンケーキだって楽しみだ。
 会話を楽しみながらしばらく待てば、二人の元に甘い香りがやってくる。
 カムイの前には分厚いスフレパンケーキ。ふかふかの黄金色の生地がたっぷり盛り上がって高さがある。
 零時の前には柔らかなハワイアンパンケーキ。しっとりした薄い色の生地が軽く焼きめをつけて並べられている。
 二人は別の器に盛られたバターとメープルシロップを各々の好みで添えて、早速ナイフとフォークを手に取った。
 カムイがナイフをスフレ生地に触れさせれば、柔らかな感触を残して生地が切れていく。ぱくりと口に運んでみれば、舌に乗った途端にしゅわりと淡雪のようにとろけていった。次に口にしたバターとシロップの染みた生地はじゅわりと味わい深い。
「なんという美味」
カムイの顔から笑みがこぼれるように咲き誇る。
 零時のパンケーキは柔らかで、ナイフで切り分ければふかふかしっとりとした感触が返ってくる。口に運べば小麦の味と、滑らかなリコッタチーズの風味がふわりと広がった。するりと滑らかな食感も楽しい。シロップやバターを添えてみれば、淡白な風味が濃厚な香りと味と調和する。
「美味しい! なんか癖になる味!」
 きらきらとした表情と同じように透き通った水藍色の髪が輝く。見慣れないその光景を興味深そうに見ながら、カムイは自分の皿を差し出す。
「レイジも食べてみる?」
「おぉいいのか? じゃあカムイもこっち食べてみろよ!」
 半分こ、と言いながら零時は自分のハワイアンパンケーキを半分差し出した。
「半分こ、素晴らしいね」
「こーゆうの楽しいしな!」
「一度で二度美味しい」
 カムイも自分のパンケーキを半分、零時の皿に乗せてやる。
 会話を重ね、おいしいものを食べる。この空気が更に味を美味しくする。美味しさが空気を更に幸せなものに変えていく。
「噫、なんと幸福なのだろう」
「……スフレも美味しい!」
 ふわしゅわのスフレパンケーキを食べて零時の髪がまた光る。
 そんな零時の髪への興味もカムイは尽きない。
 友人達は幸せな時間を過ごすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『今日の天気は晴れ時々・・・』

POW   :    気合・根性で何が降ってこようが調査をする

SPD   :    速さ・技術で降ってくる物を躱しながら調査をする

WIZ   :    魔術や機械で降ってくる物を防ぎながら調査する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 柔らかな幸福を楽しんで外に出てみれば、冬の薄い色の青空が広がっていた。風は冷たいが、よく晴れた空だ。
 そんな空から、ころりと何かが落ちてくる。雨や雪よりも大きいなにか。
 ころり、ぼとり、とさり、ころころ、ぼたん。
 一口くらいの大きさのもの、カップに入ったもの、板状のもの、etc、etc。
 拾ってみれば薄いアルミに包まれていたり、カップに入っていたり、箱に入っていたり。
 それらの封を切れば濃いチョコとすっきりミントの混じった香りが広がる。
 そう、様々な形のチョコミントが住宅街に降ってきたのだ。
 この怪異を解決するため、猟兵達はよりチョコミントが激しく降ってくる方を見極め、そちらに向かおうとと調査を開始した。
乱獅子・梓
【不死蝶】◎
紛れもない怪異なんだが…なんか気が抜けるな
おぉ、サンキュ(あーんと受け取り

よし、ここは人海戦術といくか
この場合は人じゃなくて、名付けて竜海戦術だな!
UC発動
ドラゴン(動き回りやすい小型の形状)を多数召喚
方角ごとにドラゴン達をグループ分け
手分けしてチョコを集めてきてもらう
集まったチョコの数を見比べれば
激しく降る方角の見当が付くだろう

我慢出来ずに食っても構わないが
入っていた袋や箱はちゃんと持ってくるようにな
道端にゴミを捨てるのは絶対にダメだぞ
子供に言うようにドラゴン達に言い聞かせる

つまりやること無いんだなお前…
そういえばチョコミント系スイーツは作ったこと無かったな
今度挑戦してみるか


灰神楽・綾
【不死蝶】◎
もし降ってくるのが毒物とかだったら
一般人がうっかり口にして厄介なことになりそうだけど
普通に食べられるもんねぇコレ
目の前に落ちているチョコを一つ拾ってぱくり
ミントの爽やかな香りが鼻を抜ける
バンケーキいっぱい食べて口の中が甘かったから
このすっきりとした味わいがいい感じ
梓もひとつどーぞ(あーん

調査は梓のドラゴン達が頑張ってくれるようだから…
俺は街がチョコで埋もれないように
ひたすらチョコを食べていくお仕事をしよう
それに早く食べないと傷んじゃうもんね
チョコミントのマフィン、クッキー、タピオカドリンク
などなど片っ端から食べ比べ

チョコミントって見た目も可愛いよね
梓もこういうお菓子作れないの?




 晴れた空からぱらぱらと、大粒小粒、大物小物入り乱れて甘く爽やかな香りが降ってくる。見た目パッケージも、透明な容器から透けて見える中身も、チョコの色か青緑のミント色。
 梓は手でひさしを作りながらチョコミントの雨を見る。
「紛れもない怪異なんだが……なんか気が抜けるな」
「もし降ってくるのが毒物とかだったら、一般人がうっかり口にして厄介なことになりそうだけど」
 綾はちょうど目の前に転がった一口サイズの四角いチョコミントを拾い、封を切って口に放り込む。
 甘さ控えめのチョコの味とすっと爽やかなミントの香りが鼻を抜けて口をさっぱりとさせていく。食べたからと言って不調になることも取り憑かれたように食べたくなることも起こらない。むしろ甘いパンケーキのあとの口直しにちょうどいい感じだ。
「普通に食べられるもんねぇコレ」
 綾はぺりぺりともう一つ、拾って封を開ける。
「梓もひとつどーぞ」
「おぉ、サンキュ」
 指先にちょいと摘まれたチョコミントを口を開けて受け取る梓。その肩で仔竜達も親にならい、揃って口を開けていたので、綾は彼らの口にも入れてやる。ミントのすーすーする感じにむにゅんとする焔とむぐむぐ美味しげに食べる零だった。氷を食べたときの感じに似ていたのかもしれない。
 もぐもぐチョコを飲み込んだ梓は手を胸元に上げる。
「よし、ここは人海戦術といくか」
 彼が呼び出すのは小さな竜。ずらりと97のミニドラゴン達を前に梓は胸を張る。
「この場合は人じゃなくて、名付けて竜海戦術だな!」
 東西南北を8つに分けて、1ダースで1グループのミニドラゴン達へまるで小さな子どもに言い聞かせるような調子で指示を出す。
「手分けしてチョコを集めてきてくれ。我慢できなかったら食っても構わないが、入っていた袋や箱はちゃんと持ってくるようにな。道端にゴミを捨てるのは絶対にダメだぞ」
 はーいと言うように手を上げて探索に向かうドラゴン達。一匹は焔と零と一緒にお留守番だ。
「集まったチョコの数を見比べれば、激しく降る方角の見当が付くだろう」
 一方の綾は梓の隣でミニドラゴン達を見送ったあと、自分の周囲のチョコを拾っていた。
「調査は梓のドラゴン達が頑張ってくれるようだから……俺は街がチョコで埋もれないようにひたすらチョコを食べていくお仕事をしよう。早く食べないと傷んじゃうもんね」
 この辺りはまだ少ない降りだが、それでも様々なチョコミントの品が拾えるようで。冬だけれど、お日様は出ているし溶けたり傷んでは大変だ、と綾はどんどん食べていく。
 ビニールに入ったマーブル模様もきれいなチョコミントのマフィンはふわふわで、甘さは柔らか、ミントは控えめ。チョコミントのチップの入ったクッキーはすっと爽やかなミントが強め。タピオカ入りチョコミントのドリンクはバランス良くチョコとミントの風味を味わったあと、もにゅっとした食感がやってくる。
「うん、どれもおいしー」
「つまりやること無いんだなお前……」
 どこに入るのかひたすら食べていく綾に梓はちょっと呆れ顔だ。夕飯ちゃんと入るんだろうか。
「チョコミントって見た目も可愛いよね」
 チョコミント製品は色は大体ミントカラーで、チョコの茶色とマーブルだったり組み合わさっていたり。余り大きくごつくなく、可愛らしい見た目のお菓子が多い気がする。
 チョコミントのカップケーキをかじりながら、綾は梓に尋ねる。
「梓もこういうお菓子作れないの?」
 ふむ、と綾は顎にてを当てて。
「そういえばチョコミント系スイーツは作ったこと無かったな」
 思い起こす女子力高めのお菓子達そのレパートリーにチョコミントはなかった。
「今度挑戦してみるか」
「楽しみにしてる」

 ミニドラゴン達が集めたチョコは東の方が圧倒的に多かった。梓はミニドラゴンを引き連れながら、綾は拾ってきてもらったチョコミントを食べながら、東に向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミューリー・リーゼン
◎〇

きたきたー!これが噂のチョコミントの雨だね!
嬉しいけど、さすがに空からこんな大きいのが落ちてきちゃったら痛いもんね。なんとかしないと!

よーし、それじゃあ思いっきり降ってるほうを探すぞー!
手伝ってくれるみんなを呼んで、数で追跡しよー!
みんなー、ミューリーを手伝ってー♪チョコミントがたくさん降ってる場所をいろんなところから探してミューリーに教えてね!
(空中にカラーマーカーで人型ジンジャークッキーを描くと、具現化してぴょこぴょこと動いてミューリーを手伝ってくれるよ)

ミューリーも…、ホットケーキたくさん食べちゃったけど、まだまだ入る入る!チョコミントのチョコレートかじりながら一緒に探すよ!


ルルチェリア・グレイブキーパー
◎〇

本当にチョコミントが降ってきたわ……!
チョコミントって人によって好みが分かれるけど、私は好きよ。
特にチョコミントアイス!
……流石にパンケーキを満喫した後に食べたいとは思わないけど。

【骸獣召喚】で骸の四足獣クルーガーを召喚し騎乗。
降ってくるチョコミントを躱しながら「チョコミントが激しく降ってくる方」へ。
沢山降ってチョコミントの大きな山が出来ている所へ向かうのよ!
きっとそこが怪異の中心よ!

行くわよクルーガー!……あ、ちょっと待って!
このチョコミントアイス、コンビニで気になってたアイスとパッケージが似てる!
……一つぐらい持って帰っても大丈夫よね……?


三上・チモシー
◎○詩

わあっ本当にチョコミントが降ってる!
すごーい、おもしろーい!

降ってくるチョコミントは、特に防いだりしないで進むよ
板チョコの角が当たったらさすがにちょっと痛いけど、気にしない
チョコミント好きだから!
チョコミントドリンク飲みつつ、キャッチしたチョコミントをぱくり
甘くて後味すっきり! おいしー♪

ナマズのライ麦ちゃん(外で待ってた)も呼び戻してお散歩
お店ではおとなしく待っててもらったからね。チョコミントいっぱい食べていいよー
たくさん降ってる方にレッツゴー!


シルヴィア・セーリング
◎○

ふふ!宝島のようなお店だったわね!
パンケーキを堪能出来て満足!してると…
きゃっ!?な、何かが頭に…チョコレート?
それなのにスーッとする香りがする…むむ、知らないお菓子だわ
どんな味かしら…でも、これって多分拾い食いになっちゃう…?
ううう〜…
好奇心には勝てない!!(もぐっ)
こ、これは…!不思議で新発見な味だわ!美味しい!
これが沢山降る所を探せばいいのね?任せて!
ディアデムを頭の上に掲げてキャッチしながら進むわ
風『属性』の風で香りが強い方向も探ってみましょう
時々つまみ食いしちゃおーっと♪

…って、きゃー!?これは降りすぎー!
か、風よ、お願い!少しだけ力を貸してー!!(風で浮かせてその隙にダッシュ)




「おいしかったー!」
「不思議とたくさん食べれちゃうのよね……」
「飽きないしねー」
「ふふ! 宝島のようなお店だったわね!」
 各々めいっぱいパンケーキを堪能し、満足して猟兵達が店の外へと出てみれば、冬のよく晴れた空が広がっていた。薄い空色を見上げていれば、小さな何かが降ってくる。
 雨でも雪でも、あられでもない。それらよりはずっと大きくて、形も色々。大きさだって様々で。
 見る間に増えてきたそれは、猟兵達の頭上へも降ってくる。
 シルヴィアの頭にそのうちの一つがこつんと当たった。
「きゃっ!? な、何かが頭に……」
 頭に乗ったそれをつまんでみれば、薄い緑のパッケージ。ぺりぺり封を切ってみれば、ふわりとただよう甘くてすっとした香り。シルヴィアの知っているものに近いけれど、初めて見るそれは。
「チョコレート? それなのにスーッとする香りがする…むむ、知らないお菓子だわ」
「本当にチョコミントが降ってきたわ……!」
 摘まれたチョコミントにルルチェリアは目を丸くした。話には聞いていたが、目にしたらまた違う驚きがあったのだ。普通はチョコミントは降ってこない。
 ミューリーとチモシーは驚くよりもうれしげにはしゃいでいる。
「きたきたー! これが噂のチョコミントの雨だね!」
「わあっ本当にチョコミントが降ってる! すごーい、おもしろーい!」
 ころり、ころん、ぽとん、ぼとり。チョコレートにマフィンやケーキ、ドリンクだって。袋に入ったものや箱入り、ひと粒薄いアルミに包まれたものも降ってくる。だんだん辺りがミントグリーンとチョコレートの色に、空気が甘くてすっとした香りに染まっていく。降りしきるチョコミントにミューリーとチモシーはくるくる踊るような足取りではしゃいでいた。
 摘んだチョコミントをシルヴィアはしげしげと見つめる。
「これはチョコミント、というのね……」
「チョコミントって人によって好みが分かれるけど、私は好きよ。特にチョコミントアイス! ……流石にパンケーキを満喫した後に食べたいとは思わないけど」
 ちょっとツンとしながらもルルチェリアが相槌を打つ。ひんやりしたチョコミントアイスは甘さとすっきりするミントがあいまって最強だと思うのだ。チョコそのままを味わうより風味がよりわかるかもしれない。
「好みが分かれる……どんな味かしら……でも、これって多分拾い食いになっちゃう……?」
「……そうなるわね」
 それは少々お行儀が悪いのでは。直接受け止めれば、いやでも降ってくるものを食べるというのはどうなのか。複雑な顔になるシルヴィア。
 けれど好奇心は猫をも殺す。知りたいという欲求に勝てるはずもなく。
「ううう〜……好奇心には勝てない!!」
 シルヴィアはぱくり、少し溶けかけたチョコミントを口にする。途端に広がるチョコとミントの風味。とろりと溶けたそれは甘みと爽やかさを残していく。シルヴィアには初めての体験だった。
「こ、これは……! 不思議で新発見な味だわ! 美味しい!」
 ここにも目を輝かせ、チョコミントを好きになった者が誕生した。
「これが沢山降る所を探せばいいのね? 任せて!」
 シルヴィアは早速自分の頭上に巻き貝、ディアデムを掲げ、チョコミントを受け止めながら走り出す。目指すのはお宝のチョコミントがたくさん降る方向。風を自分の周囲に集めて、香りの強い方向を探すのだ。
 時折つまみ食いしながらより香る方へとシルヴィアが走っていく。するとどんどんチョコミントの雨の勢いは激しくなっていくわけで。
「……って、きゃー!? これは降りすぎー! か、風よ、お願い!少しだけ力を貸してー!!」
 慌てて自分の周囲に降るチョコミントを浮かせ、ぶつからないようにした隙にダッシュで駆け抜けていく。
 お気楽にはしゃいでいたミューリーも、ころころ降ってくるチョコミントとシルヴィアの叫びにちょっぴり危機感を抱く。
「嬉しいけど、さすがに空からこんな大きいのが落ちてきちゃったら痛いもんね。なんとかしないと!」
 丈夫な猟兵ならともかく、一般人に当たれば怪我しかねないのだ。ならばしっかり解決するために調査をやらねば。
「よーし、それじゃあ思いっきり降ってるほうを探すぞー! みんなー、ミューリーを手伝ってー♪」
 ミューリーはカラーマーカーを抱えて空中に絵を描いていく。きゅっきゅっと柔らかな曲線を描いていけば、それは少しだけ厚みをもってぴょこぴょこと動き出す。
 瞬く間に丸みを帯びた頭に手足、ミントとは別の爽やかな生姜の香りのジンジャーマンクッキー達が具現化して現れた。ちょこんとおしゃれにミントグリーンのマフラーをしたたくさんの彼らをミューリーは瞬く間に描き出す。
「みんな、チョコミントがたくさん降ってる場所をいろんなところから探してミューリーに教えてね!」
 数で広範囲を補い、周囲を探索していくのだ。たくさんのジンジャークッキー達はばらばらに散らばって、チョコミントの濃い場所を探し始める。
 無論、ミューリーだってじっとしているわけではない。
「ホットケーキたくさん食べちゃったけど、まだまだ入る入る!」
 ころんと降ってきた彼女の顔ほどのチョコミントにかじりつきながら、ミューリーもどちらがチョコミントが強いのか、甘味に幸せな気持ちになりながらも空へと羽ばたいた。
「闇より出でよ!私の忠実なる骸獣、《クルーガー》!」
 ルルチェリアは機動力を上げるべく、骸の獣を呼び出した。クルーガーへと騎乗した彼女の狙いは、その素早さを活かして降りしきるチョコミントを躱し、足を止めることなくチョコミントが激しく降る方を探すこと。そうすれば効率がいいはずだ。
「沢山降ってチョコミントの大きな山が出来ている所へ向かうのよ! きっとそこが怪異の中心よ!」
 より多く、より激しく、チョコミントの降る方へ。素早い獣の足で怪異の中心を探し、目指していくのだ。早速クルーガーの背にまたがったルルチェリアは一方を目指して張り切った声で指示を出す。
「行くわよクルーガー!……あ、ちょっと待って!」
 走り出そうとしたクルーガーがつんのめった。急ブレーキをかけたルルチェリアの視線の先には、今降ってきたカップのアイス。
「このチョコミントアイス、コンビニで気になってたアイスとパッケージが似てる! ……一つぐらい持って帰っても大丈夫よね……?」
 今すぐ食べるのはちょっと難しいけれど持って帰るのは大丈夫なはず。こんなにたくさん降ってるし、食べても問題ないと言っていたし大丈夫大丈夫。
 そっとチョコミントアイスを拾って、大事にしまって。今度こそクルーガーとルルチェリアは、チョコミントの雨の中を駆け出したのだった。
 くるくる踊っていたチモシーは、店の外で大人しく待っていたナマズのライ麦ちゃんも自分のそばへと呼び戻した。これから二人でチョコミントの雨の中をお散歩するのだ。
 チモシーは鉄瓶である。それも一等丈夫な鉄瓶だ。自身の丈夫さを最大限活かし、チョコミントを気にしないで進む。板チョコや箱の角が当たれば多少は痛いがそれだけだ。むしろ降ってくるのは歓迎だ。なぜなら、彼は。
「チョコミント好きだから!」
 ぽこんと降ってきた蓋付きカップのチョコミントドリンクを飲み、ころんと降ってきたチョコミントのチョコをぱくりと食べる。甘さ控えめミント強めのドリンクの後に、すっとした風味と濃厚な甘さのチョコがさらりと溶けて、最後に爽やかな味だけを残していく。
「甘くて後味すっきり! おいしー♪」
 待っていたライ麦ちゃんの口にもチョコミント摘み入れていく。大きな口でたっぷりと食べていくそのさまは満足げだ。チモシーとよく似て、チョコミントがお気にめしたよう。
「たくさん降ってる方にレッツゴー!」
 次にはチョコミントカップケーキ、更に板チョコのチョコミント、箱入りのチョコミントを摘んではチョコミントドリンクを飲んで。
 チモシーはぶつかってくるチョコミントを跳ね返し、時にはキャッチして、よりチョコミント色が強くなっていく方へと走っていくのだった。

 各々の思いついた方法で向かう先は東の方角。そちらに向かえば向かうほど、チョコミントの色も香りも強まって、怪異の中心へと確実に近づいていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

月見里・美羽

●桜宮・蓮夢ちゃん(f30554)とご一緒に

蓮夢ちゃん、大変大変!
チョコミントが降ってきてる!

ひとつ食べてみて、甘くてすぅっとして美味しい、なんて
言ってる場合じゃないんだけど
でもでも、蓮夢ちゃんも一口食べてみて、美味しいから

チョコミントが沢山降ってくる方向…
そっちに怪異があるんだね(もぐもぐ)

あっちのほうがチョコミント色が強いような気がする
蓮夢ちゃんはどう思う?
うん、じゃあ、蓮夢ちゃんの勘に従うよ

時々降ってくるチョコミント摘んでもぐもぐしながら
チョコミント色が強いほうへ、強いほうへ
あ、でも、これ、頭に当たると結構痛いね
【結界術】でボクと蓮夢ちゃんに結界だけかけておくよ


桜宮・蓮夢

美羽ちゃん(f24139)と!

いたい!
今、何か当たったのだっ
……ちょこみんと?
チョコミントって、食べ物じゃなかったっけ?

でも、食べたことないから気になる!
いただきまーす!(もぐもぐ)
……ふわぁ
甘いけど爽やかで美味しいっ

怪異があるなら何とかして止めないと!
美羽ちゃん、そっちに向かうよぅ

むむ(推理モード)
あっちの地べたをよく見て欲しいのだっ
今、僕たちがいるところより、たくさんのチョコミントが落ちてるよっ
そして、空!
もごもごとと蠢く雲(?)が一際大きいのだ!
……答えは決まったね?

チョコミントをマイバックに集め、時折摘まんでもぐり
チョコミント一色に染まる、その場所へ
美羽ちゃんと進むのだ!




 たっぷりとおしゃべりにパンケーキを楽しんで外に出た蓮夢の頭のてっぺんに、こつんと軽い衝撃が走る。尖った角が当たったようで、ちょっぴり痛かった。
「いたい! 今、何か当たったのだっ」
 じんじんとする場所に手を当てて声を上げた蓮夢に、美羽は驚いた顔のまま空を指した。
「蓮夢ちゃん、大変大変! チョコミントが降ってきてる!」
「……ちょこみんと?」
 ころん、ぽとん、ころり、ぽとり、ぼとん。
 四角いもの、まあるいもの、カップに入ったもの、大きな袋のもの、いっぱい入った箱のもの。チョコだったりマフィンやクッキー、ケーキだったり、ドリンクだったり。
 ほとんどにミントカラーとチョコレートの色が覗くそれらは、紛れもなきチョコミント。大小形、様々なそれらが晴れた空からころりぽとりと降ってくる不思議な光景に、美羽と蓮夢は目を丸くする。
「チョコミントって、食べ物じゃなかったっけ?」
 普通は空から降ってくるのは雨や雪。槍が降るなんてありえないことの言い回しもあるように、それ以外が降るのは早々ない、と蓮夢は首を傾げた。なるほどこれが怪異なのだ、と言われれば納得はするがなんとも不思議な事態である。
 彼女の横で美羽はちょうど目の前に降ってきたチョコミントの箱をキャッチして、中に入った小粒のチョコを摘んでいる。ちょうど一口で食べれるサイズで、パンケーキを食べたあとでも摘むにはいい大きさだ。口に入れれば滑らかにとろりと溶けていく。
「甘くてすぅっとして美味しい」
 ほどよく甘いチョコとすっきり吹き抜けるミントのバランスがちょうど良いチョコミントだった。そんな風に言ってる場合ではないことはわかっている、が。
 おいしいものはおいしいのだ。
「蓮夢ちゃんも一口食べてみて、美味しいから」
「怪異、怪異だけど……でも、食べたことないから気になる! いただきまーす!」
 美羽の差し出す箱から一つ、蓮夢も摘んで口に入れれば甘くてすっきりする初めての味が広がった。とろりと口の中でとろけて溶けて、すっとした清涼感を残して消えていく。
「……ふわぁ。甘いけど爽やかで美味しいっ」
「ね、美味しいね」
 もぐもぐ二人でチョコミントを食べながら、さてこの怪異をどうしようか、と頭を突き合わせて考える。チョコミントの雨の原因のいる方向は、確か事前の話にあったはずだ。
「確か、チョコミントが沢山降ってくる方向……そっちに怪異があるんだね」
「怪異があるなら何とかして止めないと! 美羽ちゃん、そっちに向かうよぅ」
 ならばまずは見極めるべくは怪異のいる方向。二人でまた一つチョコミントを摘んでから周囲を見渡し、降ってくるチョコミントの量を見比べることにした。
 じっと四方を見渡し、周囲に混じるチョコミントの色を見比べた美羽は、東の方を指差した。
「あっちのほうがチョコミント色が強いような気がする。蓮夢ちゃんはどう思う?」
「むむ」
 指差された方を見た蓮夢は推理モードのスイッチを入れる。
「うん、美羽ちゃんの言うとおり! あっちの地べたをよく見て欲しいのだっ。今、僕たちがいるところより、たくさんのチョコミントが落ちてるよっ」
 ぴしっと蓮夢が指す地面を見れば、二人が立つ場所よりもミントグリーンの色味が強い。その指はすっとそのまま上を指した。
「そして、空! もごもごとと降ってくる緑色が一際大きいのだ!」
 薄い青の冬の空に溶け込むような、けれど異質なミントグリーン色がより濃く、より大きく広がっていた。
「……答えは決まったね?」
「うん、じゃあ、蓮夢ちゃんの勘に従うよ」
 向かうは東の方角。歩くたびにころんぽとんと降りしきるチョコミントを時折拾ったり受け止めたりしてバッグに詰め込み、時折封を切っては摘んだりして二人は進む。
「あ、でも、これ、頭に当たると結構痛いね」
「最初痛かったのだ」
「結界だけかけておくね」
 二人は進む、チョコミント色の強い方へ、強い方へ。チョコミント色に染まる怪異の中心へと。
 口の中を色々なチョコミントの味わいでいっぱいにしながら。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シビラ・レーヴェンス
◎露(f19223)と。
店の軒先でチョコを避けつつ【小さい援軍】を召喚。
細かい情報収集や調査はこの子達にもさせようと思う。
降ってくるチョコを避けやすいだろうし目がよく利く。
「…ということで、頼む」
激しく降る場所の特定とその周囲の状況調査を頼む。

私達はゆっくりとチョコが激しく降る探ろうと思う。
上空に雲などの変化があれば目星がつくんだがな…。
チョコ回避に用意した傘を差して散策しよう。
「……なぜ嬉しそうなんだ? 君は」
傘は一本しか用意できなかった。やれやれだ。
さて。
何故ミントチョコ限定なのか。拘り?
パンケーキとの関係性があるならば…何だ?
…ないかもしれんな…。
ふむ。高いところから観察するか…。


神坂・露
◎レーちゃん(f14377)と。
うん。またレーちゃんと一緒にこよーっと。

そんなことよりもどーやって調査するのかしら?
「チョコが良く降るわよね~。どこから?」
って言ってるうちに…あ♪ ちまレーちゃんv
なるほど。ちまちゃんにもお願いして人海戦術ね。

レーちゃんは傘差して移動するみたい。
一本しかないからぎゅーって密着して傘の中に。
えへへ~♪ レーちゃんとあいあい傘v
「あたし達は、どーうやって調べるの?」
レーちゃんに聞いてみたけど難しい顔してるわ。
んー。歩き回って地道に調べるしかないみたい。

チョコが予想よりも大量に降た場合は。
親友に傘持ってもらってあたしが抱えて走るわ。
悪路走破と足場習熟でなんとかする!




「パンケーキおいしかったわ〜」
「まあ、悪くなかった」
「うん。またレーちゃんと一緒にこよーっと」
「……」
 その時はちゃんと事前に言ってほしいものだ、とシビラはかすかにため息をつく。
 そんな二人がパンケーキの店を出れば、冬の晴れた空からぽとりころりと粒やら袋やら、箱やらカップやらが降る。大小も形も様々で、パンケーキの香りに混じって甘いチョコとすっとするミントの香りが届き出した。
 これが話にあった怪異、チョコミントの雨だろう。
 パンケーキの店の軒先でチョコミントの雨をシビラと露は避けている。
「チョコが良く降るわよね~。どこから?」
 露が空を見上げても、雲もなく、チョコミント以外の何かがあるわけでもなく。虚空から唐突にチョコミントが現れて降ってくるという不思議な現象だ。
(そんなことよりもどーやって調査するのかしら?)
 露がうーんと考える横で、シビラは調査のためにある存在を呼び出していた。それに気づいた露の顔が明るくなる。
「……あ♪ ちまレーちゃんv」
 黒いヴェールを被り、手のひらサイズのお人形のようなそれは、小さな援軍達。90体を超えるちいさなシビラ達だ。戦う力はないけれど、調査や情報収集はお手の物。目も効くし、これだけ小さければ降ってくるチョコミントも避けやすいのではないだろうか。
 シビラは小さな援軍達へと指示を出す。目指すべくは、チョコミントの激しく降る場所。さらにはその周囲の状況も知っておきたい。
「なるほど。ちまちゃんにもお願いして人海戦術ね」
「……ということで、頼む」
 シビラのその言葉をきっかけとして、小さな援軍達は散開、各々調査に走り出した。
 無論、シビラ自身も待っているつもりはない。チョコミントの雨のために用意していた傘を差す。これで直撃は防げるだろう。
 一本しか用意できなかったが、露も何か準備しているだろう、とか考えていたらぺったりくっつかれていた。
「露」
「えへへ~♪ レーちゃんとあいあい傘v」
「……なぜ嬉しそうなんだ? 君は」
 これにまあ問題ないだろう、と判断したシビラは、露をくっつけたまま歩き出す。
 くっついた露はシビラにふと問いかけた。
「あたし達は、どーうやって調べるの?」
 シビラは難しい顔をしている。小さな援軍達で数の有利は取ったが、自分達が他にできることはすぐに出てはこなかったから。
「んー。歩き回って地道に調べるしかないみたいね」
「……ああ。上空に雲などの変化があれば目星がつくんだがな……」
「何にもないわね〜」
 仕方ない、ひたすらに散策して足で集めるしかないだろう。一つの傘におさまった二人は、てくてくとチョコミントの雨の中を歩き出した。

 広範囲に降りしきるチョコミントの雨だが、パンケーキの店の東の方がより勢いが強く、道や屋根にチョコミントがつもり始めていたこと。しばらく行った、一番降りの激しい地点で複数の人影があったこと。
 露は傘を持つ親友を抱え、小さな援軍の情報を元にしたシビラの指示に従ってチョコミントが激しく降る中を走る。積もり始めたチョコミントの山を避け、時には大きなチョコミントの箱を避け、一路目指すは怪異の中心だ。
 露が風のように走るままに運ばれるシビラは、この怪異について考える。
(さて。何故ミントチョコ限定なのか。拘り?)
 降ってくるのは割合様々なれどチョコミント限定。チョコだけ、ミントだけ、というものはない。
(パンケーキとの関係性があるならば……何だ?)
 メニューにはチョコミントの生地やアイスのトッピングはあったが、それだけだ。何か関連があるというのか。
(……ないかもしれんな……)
 過去に閲覧したり体験した事件を思い返す。呪詛型UDCの起こす事件とそのきっかけに関連はあったりなかったりしたのだ。今回もそういうものかもしれない。
「ふむ。高いところから観察するか……」
「高いところ? わかったわ」
 怪異の中心、人影の見えるところに近づいた露は、手近なビルの外壁を駆け上がり屋上からそこを見下ろす。
 チョコミントの雨が激しく降る中、老若男女様々なチョコミント色の服を着た人々が、踊るように祈っていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

備傘・剱
【薔薇の古城】◎
ああぁぁ、もったいない!
食べ物をこんな風に扱うなんて、天が許しても、俺が許さんわい!

ってことで、落ちてくるお菓子を衛生的に集めるために頭上にオーラ防御を張って、お菓子を受け止めるぞ
そして、デビルダイスロール発動!
さぁ、一足りない達、お菓子を集めて、確保しておけ
古城のみんなにおしtごほん、お裾分けできるからよ
あ、一人一つくらいなら、食べてもいいからなぁ

てなわけで、確保しながら、こっそり自分も食べるぞ
…普通にチョコミントなんだが、なんでチョコミントなんだ?
勢いのある方へって事だから、貯まり具合を確認しつつ、移動するぞ

所で、ゲーベンアインはチョコミント、平気な人なのか?


リオン・ゲーベンアイン
【薔薇園の古城】
チョコミントかぁ。ミントはアックス&ウィザーズでも薬草として口にしたことはあるけど、チョコと合わせるとあんな甘くすっきりした味になるのは驚きだったなぁ。
と、備傘さんのチョコミント拾いを手伝うよ。
手伝ってって言ったならユーベルコードを発動。
極まった全技能を用いて【野生の勘】【咄嗟の一撃】【足場習熟】【第六感】などの技能を使ってチョコミントをキャッチしていくね。

あ、チョコミントが平気かって?平気な方かなぁ。すっきりしていて美味しいと思う。
そうチョコミントアイスを食べながら備傘さんに言うね




 ころん、ことん、ぽとり、ぼとん。雲一つない晴れた冬の空からチョコミントが降ってくる。大小も形も種類も様々なチョコミント。このまま振り続けば道端に積もって山になることもありうる。
 不思議とこぼれることはないけれど、辺りにはチョコミントの甘くてすっとした香りがただよっていた。
 そんな光景に剱は頭を抱え絶叫せざるおえなかった。
「ああぁぁ、もったいない!」
 食べれるからなんだと言うのか。こぼれないからなんだと言うのか。
「食べ物をこんな風に扱うなんて、天が許しても、俺が許さんわい!」
 降らせて積もらせるなど言語道断、決して許せるわけはない。
「いくぞ、ゲーベンアイン! 一つ残らず回収じゃあ! 手伝ってくれ!」
 剱はリオンに声をかけたあと、オーラを頭上に展開する。ぐるりと広げたそれで落ちてくるチョコミントを地上につく前に受け止めながら、更に援軍を呼び出した。
「出でよ、ダイスの妖怪よ! 我が声に従い、総員出撃!」
 ころころころり、4面、6面、8面、10面、12面、それ以上。何体ものサイコロの姿の妖怪一足りない達が転がりながら現れた。
「さぁ、一足りない達、お菓子を集めて、確保しておけ。古城のみんなにおしtごほん、お裾分けできるからよ」
 大量のチョコミントを抱えて旅団の皆へのお土産にして帰る算段をつけながら剱は一足りない達を送り出す。
「あ、一人一つくらいなら、食べてもいいからなぁ」
 一足りない達へのご褒美も忘れずに。
 そんな剱の横で降りしきるチョコミントを見ながら、リオンは無名の神弓を手にした。ころんころんと降ってくるチョコミントにリオンはふと昔口にしたミントそのものを思い浮かべる。
「チョコミントかぁ。ミントはアックス&ウィザーズでも薬草として口にしたことはあるけど、チョコと合わせるとあんな甘くすっきりした味になるのは驚きだったなぁ」
 以前食べたチョコミントの味わいはおいしかった。そんなことを考えながらリオンは剱の手伝ってくれを命令とし、ユーベルコードを発動する。
「神弓に宿りし叡智、我が汝に求めるは誰かの御心に応えるがために。そして、暴虐の波濤を砕きたいがために」
 詠唱に合わせ、彼女の持つ神弓から賢者の意志が現れて、リオンの力を幾倍に強化する。
 身軽くリオンは軽く前に出て落ちてくるチョコミントクッキーを受け止める。その勢いを殺さぬまま更に前へ跳ね、ちょうど届く位置に来たチョコミントの箱をキャッチ。更に大きくジャンプして近くの花壇を足場に飛び上がり、高い位置のチョコミントアイスを受け止めて、自由落下しながら手近のチョコミントを回収していく。集めては飛んで、その道筋で効率よく回収を行っていた。
 チョコミントを確保しつつ、より降りが強い方を目指す二人。道中、ちゃっかり剱は自分でも確保したチョコミントを齧る。口の中で滑らかに溶けたそれは、チョコの甘みと香り、ミントの風味を残していく。普通においしいチョコミントだ。
「……普通にチョコミントなんだが、なんでチョコミントなんだ?」
 チョコミントである理由がわからない。毒物でも呪いの品物でもないようで、こんな大々的に降らせて何が目的なのかわかりづらい。
 もう一つ摘んで剱は首を傾げながらも、リオンに顔を向けた。
「所で、ゲーベンアインはチョコミント、平気な人なのか?」
 結構苦手な人も多いチョコミント。好みの分かれるものだが、リオンはどうなのだろうか、と。
「平気な方かなぁ。すっきりしていて美味しいと思う」
 彼女はチョコミントアイスを食べながらにっこり笑っていた。バーのついたそれにしゃくりとかじりつけば、すっとした冷たさと香り、すっきりした甘さが溶けていく。ちょっと寒い冬でもアイスはおいしかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 集団戦 『過激派チョコミン党員』

POW   :    チョコミントおいしいです
戦闘中に食べた【チョコミント系のお菓子】の量と質に応じて【テンションが上がり】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    あなたもチョコミン党に入るのです
【チョコミント系のお菓子】を給仕している間、戦場にいるチョコミント系のお菓子を楽しんでいない対象全ての行動速度を5分の1にする。
WIZ   :    取り消せバカ舌ぁ!
自身が【チョコミントへの侮辱】を感じると、レベル×1体の【鬼っぽい形の怨念】が召喚される。鬼っぽい形の怨念はチョコミントへの侮辱を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 猟兵達が辿り着いた場所は、パンケーキの店の東にある、公園。
 チョコミントの雨が激しく降り、地面へとチョコミントが積もっていくそこには複数の人影が集まっていた。
 老若男女様々なその人達は皆一様にチョコミント色の服を身にまとい、円になって天を仰いで祈り、唱えている。
「おお、おお、幸いなるかな、チョコミント!」
「我が血、我が肉、我が魂はここに降り注ぎたもう!」
「祝えや、この良き日を、唱えや、聖句を」
「チョコミントサイコー!!」
 彼らは今回の騒動の原因となったUDC、過激派チョコミン党員である。
「チョコミントは至高、チョコミントは命、チョコミントこそ最高。だからこそ皆に味わってもらうのです」
 一人のチョコミン党員が朗々と彼らの思いを語りだす。
「あのパンケーキ店には人が集まります。そしてたっぷりパンケーキを食べればもちろんチョコミントが欲しくなります。そんな彼らに降り注ぐチョコミント。そう、つい手に取ってしまうに違いありません」
 降り積もるチョコミントを示すように手を広げる。
「口に運べば至高の味わいに囚われ、また一人我らの仲間になるはず。ならなかったら? その時は味わい足りないのでしょう、更に口に入れて上げましょう。そうして我らの仲間を増やすのです!」
「幸いなるかな、このような日が訪れるとは!」
「我らチョコミン党員、一丸となりチョコミントを布教しましょう!」
 そうして彼らはチョコミントを降らせる儀式に戻っていく。放っておけばチョコミントでこの辺り一帯が埋まるし、チョコミントの押し売り布教が始まるだろう。
 それは防がなくてはならない。
−−−−−
・現場では相変わらずチョコミントが降っており、辺りに小山のように積もっていますが、猟兵の皆さんにとっては特に障害になることはないので対策を気にしなくても大丈夫です。利用したり回収してももちろんOKです。
・チョコミントの雨は原因の過激派チョコミン党員を倒せば勝手に止まります。
ミューリー・リーゼン
◎○

見つけたー!
ほぇー、チョコミントを広めるために空から降らせてたんだ?
うん…うん?な、なるほど!
とりあえず空から降らせるのは危ないし、いろいろ噂になっちゃうからやめよっか!
ちょっと荒っぽいけど無理やり止めちゃうよ!

好きなお菓子を広めるのはいいことだけど、やることがエキセントリック過ぎ!っていうか普通に許可取って配った方が仲間が増えると思うな!
(空中にカラーマーカーでロリポップを描くと、具現化して棒からロケット噴射して相手に飛んでくよ。当たると爆発!)

倒したら、おみやげに残ってるチョコミントを持てるだけ持って帰っちゃおーっと♪




 ジンジャークッキー達が集めた情報を元に空から探していたミューリー。どさどさと降り注ぐチョコミントの雨の中、ぐるぐると輪になって天を仰ぎ、何かを唱えるチョコミントカラーの一団がいた。
「見つけたー!」
 ぴゅーんとそちらに向かって行けば、朗々と彼らがちょうどこんなことをしている理由が語られて。思わずミューリーは呟いてしまった。
「ほぇー、チョコミントを広めるために空から降らせてたんだ?」
「そうですとも! おいしいチョコミントを広く遍く尽く布教するためには、一番良い方法だと思いませんか?」
 一番近くにいた過激派チョコミン党員が反応する。曰く、配るよりも広い範囲をカバーできる。曰く、チョコでもドリンクでもケーキでもいろいろな種類を選べる。曰く、味も多種多様に届けられる。いいことづくめだと語ってきた。
 ミューリーはその勢いと跳躍した論理に首を傾げた。
「うん…うん? な、なるほど!」
「おお、同意していただけますか! ささ、よければチョコミントをお一つ」
 熱意は伝わるし、彼らなりの理論があるのはわかった。差し出されたチョコミントにも罪はない。
 むぐむぐと甘いすっきりした味を楽しんでから、ミューリーはカラーマーカーを構えた。
「とりあえず空から降らせるのは危ないし、いろいろ噂になっちゃうからやめよっか!」
 きゅきゅきゅっと空中に描き出すのはカラフルなロリポップ達。ここまで話を聞いて理解できたこともあったのだ。
 彼らは言葉では止まらない、と。
(ちょっと荒っぽいけど無理やり止めちゃうよ!)
 ころんころんと浮かび上がる可愛らしいロリポップの棒の端っこに火が灯る。瞬く間に煙とともに噴射して、近くのチョコミン党員へ目掛けて飛んでいく。
「好きなお菓子を広めるのはいいことだけど、やることがエキセントリック過ぎ! っていうか普通に許可取って配った方が仲間が増えると思うな!」
「ぎゃー!!」
 ぽこんと当たればどーんとカラフルなピンクやオレンジ、紫といったロリポップと同じ色の煙と共に爆発し、過激派チョコミン党員を吹きとばしていく。
(倒したら、おみやげに残ってるチョコミントを持てるだけ持って帰っちゃおーっと♪)
 後の楽しみを思い浮かべながら、きゅきゅ、きゅきゅっといくつもロリポップキャンディを描いてはチョコミン党員を吹きとばしていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルルチェリア・グレイブキーパー
◎〇

この人達が元凶ね。
自分の好きなものを広めたい気持ちは分かるけど、強引な押し売りは駄目よ。
そんな事をしたら逆に嫌われてしまうわ。

さっき拾ったチョコミントアイスを美味しそうに食べて相手を油断させるわ。
依頼後に食べたかったのだけど、そんな事も言ってられないわね。
まぁ!このチョコミントアイス、とっても美味しいわ!
ほろ苦い甘さのチョコと爽やかなミントがマッチしているのよ!

油断したらUC【お子様幽霊たちは成長期】で攻撃
こんなに美味しいものを一人で食べるなんて勿体ないわ。
行きなさい!チョコミント食べ放題よ!

『わーい! たべるー! チョコミントー!』
巨大化した幽霊の子達がチョコミントを求めて暴れ回るわ!




 骸の獣のの背に乗ってチョコミントをくぐり抜けたその先で、ルルチェリアは天に向かって熱意を唱える過激派チョコミン党員達の元へと辿り着いた。
「この人達が元凶ね」
 とんと地面に降り立って、自分の熱意を語り終え、再び天を仰ぐチョコミン党員へとふと思う。
(自分の好きなものを広めたい気持ちは分かるけど、強引な押し売りは駄目よ。そんな事をしたら逆に嫌われてしまうわ)
 こんなことを聞かれたらどう反応するかわからないから、そっと心に留めながら、先程拾ったチョコミントアイスを手に彼らの方へと歩み寄る。
「おやそれはチョコミント! あなたもお好きで?」
「ええ、好きよ」
「それは重畳。みな、新たな仲間だ!」
「なんと! 祝いましょう、歓迎します!」
 わあわあと喜びを溢れさせた一部のチョコミン党員達がルルチェリアのそばへと集ってくる。ひどく明るい顔で喜んでくれる彼らの前で、ルルチェリアはチョコミントアイスの封を切る。
(依頼後に食べたかったのだけど、そんな事も言ってられないわね)
 依頼後の楽しみが一つ失われた寂しさを隠したまま、バータイプのチョコミントアイスへと齧りついた。
 チョコの風味とミントの香りが広がったあと、冷たい甘みがすうっと溶けていく。
「まぁ!このチョコミントアイス、とっても美味しいわ! ほろ苦い甘さのチョコと爽やかなミントがマッチしているのよ!」
「そうでしょうそうでしょう!」
「チョコミントサイコー!!」
「チョコミントばんざーい!」
 美味しくチョコミントアイスを味わってみせるルルチェリアを自分達の仲間だと認めてはしゃぐ過激派チョコミン党員達。彼らが浮かれて油断しきったところでルルチェリアのそばの空間がふくれだす。
「こんなに美味しいものを一人で食べるなんて勿体ないわ。行きなさい!チョコミント食べ放題よ!」
『わーい! たべるー! チョコミントー!』
「ぎゃー!」
 ぼっかーんとふくらんだのは、子供の幽霊達。風船のようにぽんぽんと弾む巨体が過激派チョコミン党員達を押しつぶして暴れていく。降り注ぐチョコミントも喜んで集めては、口に放り込みながら。
『わーい、わーい! あまくてすっきりー!』
 その巨体はチョコミントアイスを、食べるルルチェリアにも迫り。
『おいしー! たのしー!』
「ぎゃー! だから私を押し潰すんじゃないわよー!! 」
 うっかりとルルチェリアを勢いのままに押しつぶしに巻き込みつつ、子供の幽霊達は暴れ回るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

三上・チモシー
◎○詩
すごい! 見て見てライ麦ちゃん、あっちにチョコミントいっぱいあるよ!
食べ放題だよ! やったー!

巨大化したライ麦ちゃんに乗って空中を移動
【高速泳法】でチョコミントにまっしぐら! 体当たりドーン!(鯰遁走曲)

あっ、ライ麦ちゃん、チョコミントっぽい色してるけど、その人はチョコミントじゃないよー
もう、ライ麦ちゃんってば、慌てん坊さん☆

もっと食べたいの?
いいよいいよー。どんどん食べちゃおう。今日は食べ放題!
まだまだいっぱい『いる』からねー♪

(ペット愛が強いせいで変にネジが外れるダメ飼い主の図)




 色鮮やかな着物を翻し駆け抜けたチモシーは降り注ぐ薄緑の山へと歓声をあげる。その袂にはチョコミントを詰め、後ろに従えたライ麦ちゃんはもぐもぐと降り注ぐチョコミントを堪能し。
「すごい! 見て見てライ麦ちゃん、あっちにチョコミントいっぱいあるよ! 食べ放題だよ! やったー!」
 いくら食べれども尽きることなく積もり積もったチョコミント。一つ二つと摘んだところで減るようには見えず、十も二十も抱えれども、やはり減るようには見えぬほど。
 顔を着物に負けぬほど鮮やかに輝かせたチモシーがライ麦ちゃんを一撫ですれば、桃の体がぽっこりと膨らんだ。巨大化した大きな鯰にひらりと跨ってチモシーは空を征く。
「いっけー、チョコミントの山に突撃ー! 体当たりドーン!!」
 目指すは一際高いチョコミントの山。あーんと大きな口を開いたライ麦ちゃんは、その道程にあるチョコミントも、天を仰ぐ過激派チョコミン党員もぱくりと飲み込み、チョコミントまっしぐら。
「ぎゃー!」
「あっ、ライ麦ちゃん、チョコミントっぽい色してるけど、その人はチョコミントじゃないよー」
 もごもごと過激派チョコミン党員を食べてしまったライ麦ちゃんの頭をよしよしと撫でる。つぶらな瞳でそうなの?と見上げるライ麦ちゃんに、チモシーは愛しさが募る。
「もう、ライ麦ちゃんってば、慌てん坊さん☆」
「そういう問題ではないと思います!」
 これはいけない、と、進路から外れて残った過激派チョコミン党員が力を増すべく手近なチョコミントに手を伸ばそう、と辺りを見るが。
「そんな、ない……!」
 いまだチョコミントの雨は降りやまねど周囲の山が消えている。哀れなほどにひしがれるチョコミン党員の目に映るのは、大いなる桃色が大きな口で彼らの魂を飲み込む姿。その中に彼らの仲間も含まれて行く姿。
「もっと食べたいの? いいよいいよー。どんどん食べちゃおう。今日は食べ放題!」
 その背中にはいと鮮やかな、過激派チョコミン党員にとっての悪魔が乗っていて。
「まだまだいっぱい『いる』からねー♪」
「ひええええ」
 にっこり無邪気に笑う笑顔に怖気がはしる。
 愛しのライ麦ちゃんの甘えにネジが外れたダメ飼い主の姿となったチモシーは、かわいいペットの願いを叶えるためすっとまた別のチョコミン党員を指差すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

乱獅子・梓
【不死蝶】◎
…さっきの怪異もヘンテコだったが
元凶は更にヘンテコだったな

もしかしたらアンチチョコミントへの対抗意識が
この過激派を生み出してしまったのかもしれないな…
とはいえ何事も押し付けは良くないぞ
嫌いなものを押し付けられてもむしろ嫌悪感が強くなる
世の中には押してダメなら引いてみろって言葉もあってな…
…まぁそんなこと語っても聞かないだろうから
殴って目を覚まさせる!

UC発動し、今回も大量のドラゴン召喚
喜べお前ら!ここにあるチョコミント、食べ放題だ!
辺り一帯のチョコをドラゴン達に食べさせて
その勢いのまま敵に体当たりしたり頭突きしたり攻撃
俺もどさくさに紛れてチョコを回収
これで暫くはおやつには困らないな


灰神楽・綾
【不死蝶】◎
いやぁUDCも色んなのが居るんだねぇ

俺は普通にチョコミント好きだけど
スイーツの中でも結構好き嫌いが分かれるらしいからねぇ
苦手な人曰く、歯磨き粉のような味がするとか
チョコなのにスースーするのが嫌だとか…

あっ、さっきの言葉で怒らせちゃったっぽい
そんなつもりは無かったのに
仕方ないなぁ
こちらへ向かってくる鬼みたいな怨念を
Duoで斬り倒したり念動力でナイフを投げつけたりして処理
その間にUCの紅い蝶たちを本体へ向かわせて攻撃
UDCとはいえ純粋(?)にチョコミントを
愛しているだけっぽいからね
容赦なく斬り刻むのもちょっと可哀相かなって
それにさっきは美味しいチョコミントを
沢山食べさせてもらったしね




 チョコミントの雨をミニドラゴン達と一緒に辿っていったらチョコミント過激派のUDCに出会った。今回の怪異の原因のそれらは天を仰ぎチョコミントへの愛を、思いの丈を叫んで主張して、チョコミントを降らせているようで。
「いやぁUDCも色んなのが居るんだねぇ」
「……さっきの怪異もヘンテコだったが。元凶は更にヘンテコだったな」
 チョコミント色の服に身を包み愛を叫ぶ彼らはなんとも変わっている。チョコミントが降る怪異も変だったが、元凶は更にエキセントリックだった。
「俺は普通にチョコミント好きだけど、スイーツの中でも結構好き嫌いが分かれるらしいからねぇ」
「もしかしたらアンチチョコミントへの対抗意識が、この過激派を生み出してしまったのかもしれないな……」
 二人の言うように、アンチチョコミント派は結構存在するのだ。自身が好きなものを否定されたが故にこんなUDCが生まれたなら、彼らはある意味かわいそうな存在かもしれない。
「おお、貴方方もチョコミントをお好きで?」
「さあさあ、いっぱいありますよ、お食べなさい」
 ちょいちょいと新たな仲間候補を見つけた過激派チョコミン党員がチョコミントを手に勧めてくる。梓と綾は勧められるなら、と受け取って口にし、焔はむにゅんとしているが零は欲しそうだったので一つ口に放り込んでやる。
「うん、うまい」
「ね。すっきりする」
「そうでしょうそうでしょう! やはりチョコミントは素晴らしい!」
 両手をあげて嬉しがるチョコミン党員だが、そのままではいられない。だって彼らはある意味危険なUDC。倒すべき存在であるのだ。
 さっくりと綾は彼らの好きなものを否定してみせる。
「でもさ、苦手な人曰く、歯磨き粉のような味がするとか。チョコなのにスースーするのが嫌だとか……」
「そんなことはないんです! チョコミントのいいところを捻じ曲げてるんですよそれは!」
 チョコミントの苦手なところベスト10に入りそうな理由を聞いた途端激高しだすチョコミン党員。そこがいいのではないか、という党員がむきーっと怒れば、そっくりな顔の鬼がふわりと現れた。
「あっ、怒らせちゃったっぽい。そんなつもりは無かったのに」
「とはいえ何事も押し付けは良くないぞ。嫌いなものを押し付けられてもむしろ嫌悪感が強くなる。世の中には押してダメなら引いてみろって言葉もあってな……」
「いえいえ、チョコミントは至高、最高の食べ物。そんな方は新たな扉を開くきっかけがたりていないのです」
 一応梓は諭すように言ってみるがやっぱり聞く耳持つはずもなく。性懲りもなくチョコミントの雨をより降らそうと祈る始末。
「……まぁそんなこと語っても聞かないよな」
「だね。じゃあやっぱり」
「殴って目を覚まさせる!」
「そうこなくちゃ」
 綾は嬉しそうに笑う。美味しいものを食べるのだって好きだが、やっぱり戦いが楽しいし好きなのだ。
「仕方ないよね」
 がおーっと歯をむき出して憤怒の形相で襲い掛かってくる怨念達をDuoでいなし、梓を守るように、時折チョコミントを手に近づいてくるチョコミン党員をJackで牽制する。普段のように切り刻む行動はちょっと控えていた。
(UDCとはいえ純粋(?)にチョコミントを愛しているだけっぽいからね。容赦なく斬り刻むのもちょっと可哀相かなって)
 ぐんちょ大鎌で押しのけながら綾は笑う。
「それにさっきは美味しいチョコミントを沢山食べさせてもらったしね」
 梓とてただ立っていたわけではない。
「喜べお前ら!ここにあるチョコミント、食べ放題だ!」
「ぎゃー!」
 今回呼び出したのは大きな口をした中型のドラゴン達。人ほどの大きさの彼らは降り積もるチョコミントを囓りつつ、手近なチョコミン党員へ頭突きしたり体当りしていく。
 梓と綾の周囲からUDCやその怨念を払い除けたところで綾の手の中のDuoがその形を崩し、紅い蝶がチョコミントの間を飛んでいく。蝶がチョコミン党員にふれれば、ドラゴンにどつかれた彼らは痛みを感じる間もなく消えていく。
 順調にUDCを排除しながら、梓はちゃっかりチョコミントくぉ拾っていく。
「これで暫くはおやつには困らないな」
「えー、俺、梓のお菓子も食べたい」
 焔もそうだそうだと言うようにキューと鳴き、零はチョコミントでもいいと言うようにガウと鳴き。腹ぺこな家族達に梓は喜ぶべきか嘆くべきか、ちょっぴりため息をついたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ティエル・ティエリエル
◎○詩

【ミフェット(f09867)】と一緒にチョコミン党退治!
チョコミントも美味しかったけど、ミフェットの言うように食べすぎは飽きちゃうもんね!

はちみつにクリームにカスタード、アンコにジャムにフルーツいっぱい♪抹茶のパンケーキとかもいいかもね♪
いろんなトッピングやパンケーキを思い浮かべてテンションアップだ♪
ミフェットのお歌で敵のUCが打ち消されて無防備になったところを【お姫様ビーム】でどかーんと撃ちぬいちゃうぞ☆

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


ミフェット・マザーグース
◎詩○
ティエル(f01244)と一緒に戻ってきたよ!
チョコミントの雨が止まらないと街がチョコミントで埋まっちゃう!

パンケーキにチョコミント、美味しいものに、プラスあるふぁは良いものだけど、降らせて埋まって大洪水だとイメージダウンでがっかりだよ!

〈楽器演奏・歌唱〉で歌声に乗せて、UCを封じてティエルを援護!

UC【一人ぼっちの影あそびの歌】

♪すぎたるチョコミントは およばざるチョコミントよりわるし!
なぜならお菓子は もう一口ほしいぐらいの、ほんのり甘さが正義だから
甘いものだけ食べてると、甘いものも甘くなくなって甘さがゲシュタルト崩壊!

つまりチョコミントの大量追加はよくない!よ!




 一つ、濃いビターチョコの中にミントの薫り高いチョコを包んだチョコミントをつまみ。一つ、柔らかな膨らみのチョコミントカップケーキを齧り。
 溺れぬほどに甘みと爽やかさを堪能しながら、ざらりぽとり、ころころころん、と激しく降り注ぐチョコミントの雨を進みゆき。
 妖精の姫と黒曜の少女がチョコミントを味わいながらも辿りついたその先に、此度の事件の元凶がいた。彼ら過激派チョコミン党員はぐるり輪を作り、彼らの愛を唱えてはチョコミントをさらに降らそうと天を仰ぎ祈る。
 彼らを止めるのが、最後の関門であると二人は理解する。
「チョコミントの雨が止まらないと街がチョコミントで埋まっちゃう!」
「チョコミントも美味しかったけど、ミフェットの言うように食べすぎは飽きちゃうもんね!」
「パンケーキにチョコミント、美味しいものに、プラスあるふぁは良いものだけど、降らせて埋まって大洪水だとイメージダウンでがっかりだよ!」
 如何に美味なるものといえど、過ぎたるは及ばざるが如し。このまま街をチョコミントの海に沈めてはならぬと二人は奮起する。びしりと気合を入れて放った言葉は、愛に生きるチョコミン党員には届かない。
「やや、チョコミントはいくら食べても飽きないもの! そのような限界などないのです!」
 それどころか二人の言い分は過激派チョコミン党員には受け入れられず、己の愛を侮辱されたと感じた彼らは怒りを顕にする。その顔とそっくりな怨念が辺りに現れて、ティエルとミフェットへと押し寄せた。
 押し寄せる群れにも慌てず、ミフェットはすっと呼吸を整えた。柔らかながら細かな操作を得手とする髪が抱えるのはオーツ麦の紋章の刻まれたテナーリュート。弦の音にあわせて彼女は歌い出す。
「おぼれる程の海はいらない、ほのかに満たすほどのコップで充分 すぎたるチョコミントは およばざるチョコミントよりわるし!」
 遥かまで届く声が周囲を包み、そこに生まれるのは黒いクラゲのような存在。
「なぜならお菓子は もう一口ほしいぐらいの、ほんのり甘さが正義だから あふれるほどの甘さの暴力は、いっそ不幸を呼び寄せる」
 甘すぎも多すぎる量も決して良くはないのだ。ふわりふうわり漂う黒いクラゲは、襲いくる怨念達を迎え撃つ。
「溢れて溢れて壊れたら、どんなに好きでも戻らない 甘いものだけ食べてると、甘いものも甘くなくなって甘さがゲシュタルト崩壊!」
 ミフェットとティエルに押し寄せる怨念達はクラゲに包まれ消えていく。
「つまりチョコミントの大量追加はよくない! よ!」
 ぱちん、ぱちんと弾けて消えたクラゲ達。後には怨念の鬼は残らず消え失せた。
 怨念が消えるまでティエルはずっと思い描いていた。ふわりふうわり、しっとりとろり。柔らかく甘く、幾らでも食べれてしまいそうな大好物のことを。
「はちみつにクリームにカスタード、アンコにジャムにフルーツいっぱい♪ 抹茶のパンケーキとかもいいかもね♪」
 このチョコミントの雨を凌ぎ切り、帰還した暁に食べる大好きなパンケーキを。
 とろける蜂蜜、純白でとろりと溶けるクリーム、柔らかな卵のカスタード。コクのあるあんこ、艷やかなジャムに鮮やかなフルーツ達。生地の味を変えるのもいい、抹茶やココア、苺も美味しそう。ミフェットに頼んで作ってもらおうと、大好きな友達の大好きなお菓子を思い浮かべれば、ティエルの春空の目が輝き、自然と日だまりのような笑みが浮かぶ。
 ぐんぐんと思い浮かべるほどに登りゆくテンションは、ちょうどミフェットが怨念の鬼を払ったときに最高潮へと達し。
「うー、楽しみ!」
「ぎゃー!」
 その思いのままにお日様のような髪をなびかせて風鳴りのレイピアを震えば風が歌い、謎のビームがチョコミン党員を撃ち据える。
 春の風がときに激しく吹きすさぶが如く、ひゅんひゅんとレイピアをティエルが振るって風を震わせ、歌わせる度にその切っ先の向いた過激派チョコミン党員を吹きとばしていくのだ。嵐のように吹き飛ばしながらもあとに残るのは穏やかな晴れた日の春風。ミフェットとティエルを風が害することはなく、降り積もるチョコミントを優しく押しのけ、二人を守る。
「ミフェット、帰ったらおいしいパンケーキ、また食べようね!」
「うん、新しい味にも挑戦してみたい」
 迫る怨念はミフェットの歌で生まれるクラゲが弾き、無防備になったところをティエルのテンションビームが吹き飛ばす。
 仲良しな二人の息のあった連携で、過激派チョコミン党員達は蹴散らされていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

備傘・剱
【薔薇園の古城】
チョコミントを楽しめというのなら、大切にしろってんだ!
食は生き物の基本なんだぞ!

と言うわけで、堪能しつつ、攻撃して行く訳だが、動き回るのに流石に抵抗が…
って事で、猟犬狩、発動!

極力動かずに降ってくるチョコミントをオーラ防御で受け止めつつ、敵の動きを念動力で縛って結界術で封じ、攻撃していくぞ

そこの過激派チョコミン党ども
信仰対象なら、普通に配れってんだ
信仰対象を踏みつけかねない状況は信仰してるっていわないと思うぞ

アドリブ、絡み好きにしてくれ


リオン・ゲーベンアイン
【薔薇園の古城】
チョコミントを楽しまなければ行動力低下?
なら楽しめばいいという事だよね!

ユーベルコード起動。矢を放ち暴食の魔群を召喚して給仕されたチョコミントを喰らっていく。無論わたしも弓を番えながら弦を引くときにチョコミントを口に入れて食べていくよ。
喰らってコピーしたユーベルコードはオブリビオンには聞かないだろうけど、暴食の魔群が代わりに相手をしてあげるよ
ガリガリと貪ろうとするその魔群は暴食の罪の体現者だから気を付けてね。




 ぼたりぼたりとチョコミントの雨が激しく降る先に、今回の元凶達は確かに居た。彼らは勝手な愛を叫びながら天を仰ぎ、降り注ぐチョコミントに歓喜している。
 辺りの地面を覆うほどに積もったチョコミントの山に剱は拳を握り震えていた。無論、怒りや憤りで。
「お前ら! チョコミントを楽しめというのなら、大切にしろってんだ! 食は生き物の基本なんだぞ!」
 そう叫ぶ彼は動かない。大きくオーラを広げ、周囲に降るチョコミントを極力受け止める。食べ物は大事にしなくては。地面に積もらせるなど許せない。たとえ何故か溢れなくとも、汚れなくとも、ちゃんと受け止めてやらなくては。
「さあ召し上がれ、おいしいですよ!」
 過激派チョコミン党員はそんな剱の思いを露知らず。彼らの愛を分け与えようとより多くチョコミントを降らせて、剱とリオンを歓迎する。おそらくこれを楽しまない限りチョコミントの雨が行動を阻害するほどに降り注ぐのだろう。そう理解できるほどに降りが強まっていた。
(チョコミントを楽しまなければ行動力低下? なら楽しめばいいという事だよね!)
 リオンはにっこり笑って、降り注ぐチョコミントを一つ口にする。もぐもぐと甘くすっきりした風味を楽しみながら神弓を構えてユーベルコードの矢を放った。びょうと飛びゆく矢から暴食の魔群を呼び出して、降り注ぐチョコミントも、積もったチョコミントも喰らいつくさせる。合間に降ってきたチョコミントをもう一つ、口にしながら。
 剱も受けとめ、頭上にたまるチョコミントを摘んでは放り込む。しつこくないチョコミントが溶けていくさまは素直においしい。堪能できる味だ。
「美味しいでしょう、チョコミントサイコーでしょう」
 もぐもぐとおいしそうに食べる二人にチョコミン党員はにこにこと喜んでいる。仲間が増えたと、さあもっと食べようとより多くのチョコミントを差し出してくる。
 降り積もるチョコミントを受け止める剱は動かない、動けない。
(食べ物を踏みつけるかもしれないこの状況で動くのは、なぁ)
 自身が踏んでしまう可能性が動くことへの抵抗を生む。だから剱はOrthrusを抜き放つ。
「追いて、仕留めよ、異界の猟犬!この常世次元に、汝を縛る鎖、一切、有らざり!我が括れぬ、汝が野生、その身に満たせ!」
 輝く短刀から異界の猟犬が現れた。宙を駆ける鋭い爪と牙を持つ彼らは、剱から見える位置の過激派チョコミン党員を切り裂いていく。避けようとするチョコミン党員は念道術で縛り、結界で押さえつけて逃さない
「ぎゃー!」
「そこの過激派チョコミン党ども。信仰対象なら、普通に配れってんだ。信仰対象を踏みつけかねない状況は信仰してるっていわないと思うぞ」
 リオンも弓を引き、矢を放ってはチョコミントとチョコミン党員をガリガリと貪らせていく。
「コピーしたユーベルコードはオブリビオンには聞かないだろうけど」
 何せチョコミントを愛していると叫ぶUDCだ。チョコミントを提供すれば喜んで堪能するだろう。
 だからコピーしたユーベルコードではなく、暴食達で追い詰める。
「ガリガリと貪ろうとするその魔群は暴食の罪の体現者だから気を付けてね」
 周囲一体を食らいつくしながら暴食の魔群は荒れ狂う。彼らの後にはチョコミントは一つも、チョコミン党員も一人も残っていなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

朱赫七・カムイ
💎⛩


へぇ、あの子が
美味しそうな彩をしているね
好きなものがあるのは良い事だよ
人生に潤いが生まれる
しかし、他のものに強要するのは如何なものか
逆効果になりかねないのでは無いかな

チョコミントを食べるレイジの真似をして、口にする
これがチョコミント
噫…甘くてスーッとするね
初めて食べる味だけど、美味しいな
うん、悪くない
もうひとつ
もうひとつと食べたくなるね

噫、大丈夫だよレイジ
私も戦う
戦前の腹ごしらえだ

降り注ぐチョコミントを結界で防ぎ
――祝災ノ厄倖
レイジに幸を、そなたにはちょっとばかし不運に見舞われて貰おうか
ほら
チョコで滑って転んだりね

見切りかわしたならば早業でかけてなぎ払い切断する

幾つか土産に持って帰ろう


兎乃・零時
💎⛩


あれが元凶か……

チョコミントを否定するつもりは無いけどお前ら流石に押しが強すぎない??
自身もチョコミント食べつつ突撃だぁ!

…あ、これ美味しい

確かに戦前の腹ごしらえにゃ丁度いいな
UCで自分を光に変えて【空中浮遊×空中戦】!
チョコミント系のお菓子有っても全部取っちまえばあいつらの強化もなんのその!
光【属性攻撃×全力魔法】の〖輝光閃〗…魔術の光線で【なぎ払い】!
攻撃も【ダッシュ×地形の利用】で回避!体が光ならそう簡単に捉えらんねぇだろ!

カムイもさんきゅー!
仕組みは全然よく分からんけど…力湧いてきた……!

おっしゃー!これで終わりだ―!
光【魔力溜め×衝撃波】

輝光…踏脚…ッ!

俺様も土産に持って帰ろ




 パンケーキを楽しんでチョコミントの雨を掻い潜り辿り着いたその先で、UDCがチョコミントへの思いの丈を声高に語りながら天を仰いでいる。彼らのチョコミント好きと主張するその出で立ちと言動を、カムイと零時は見ていた。
「あれが元凶か…………」
「へぇ、あの子が。美味しそうな彩をしているね」
 カムイはおっとりと、零時は首を傾げつつ。そんな二人に気づいたチョコミン党員が近づいてくる。
「貴方方もチョコミントはいかがですか?」
 押しつけるような勢いでチョコミントを差し出してくる。さあ食べろ楽しめそして愛そう、と目が語っていた。
「お、おう」
「これがチョコミント」
 差し出されたチョコミントチョコを受け取って零時は口に入れ、その真似をしてカムイも口にした。
「……あ、これ美味しい」
「噫……甘くてスーッとするね。初めて食べる味だけど、美味しいな」
 二人の口にまずはミントとチョコの香りがふわりと広がった。一口噛めば一気に広がるミントの風味。すっと爽やかになったところへチョコの甘みが流れこみ、最後にもう一度、ミントの爽やかな味が広がっていく。
「うん、悪くない。もうひとつ、もうひとつと食べたくなるね」
「そうでしょうそうでしょう! さあこちらもどうぞ!」
「別のチョコミントもありますよ」
 とろりと甘さと爽やかさを同時にもたらし、かつ滑らかに溶けていくチョコレート、ふっかふかの生地にすっきり香るマフィン、甘さ控えめミント強めで幾らでも飲めるドリンク。選り取りみどりのチョコミントを楽しみながらも零時はつい突っ込んだ。
「チョコミントを否定するつもりは無いけどお前ら流石に押しが強すぎない??」
「いえいえ、これくらいでは大好きなチョコミントの良さを伝えきれないのです!」
 過激派チョコミン党員のチョコミントへの愛はとても重かった。
 チョコミントの一口アイスをかじったカムイは頷いてみせた。
「好きなものがあるのは良い事だよ。人生に潤いが生まれる」
「そうでしょう!」
「しかし、他のものに強要するのは如何なものか。逆効果になりかねないのでは無いかな」
「いいえ、誰でも口にすればするほどとろける幸せ、それがチョコミントなんですよ! それを否定するなんて!」
 カムイの諭す言葉を侮辱と感じたか、チョコミン党員の周囲に起こった顔の怨念の鬼が浮かび上がった。
 怨念が迫ってくる中、また一つ、降ってきたチョコミントを口にしているカムイへチョコミントクッキーを飲み込んだ零時が声をかける。
「いけるか、カムイ」
「噫、大丈夫だよレイジ。私も戦う。戦前の腹ごしらえだ」
「確かに戦前の腹ごしらえにゃ丁度いいな」
 甘いものはエネルギーにしやすい。戦いに臨む二人にはちょうどいい食べ物であった。
 未だ降るチョコミントの雨と迫る怨念は、手を振って張られたカムイの結界が防ぐ。その隣で零時の輪郭がぶわりと光り広がった。
「天に見えるは我が輝き、勝利照らす意志の灯り! 今、此処に我が輝光は限界を超え、望む果てまで加速する…ッ!―――輝ける勝利を刻めッ!」
 零時の髪が、体が水藍の光に変わる。まさに光の速さで宙を駆け巡り、周囲のチョコミントも、まさにチョコミン党員が口にしようとしたものもすべて回収して奪ってしまう。
「あああ、チョコミントがー!」
「全部取っちまえば強化もなんのその!」
 食べるものがなければ強化できるはずもなく、チョコミントを失ったチョコミン党員の嘆きが響く。
「―― 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき あさぼらけかな」
 その間にカムイが厄と幸を呼ぶ。しゃん、と鈴が鳴り、黒い厄災がやってくる。黒がチョコミン党員の足元に迫ればうっかり転び、零時の輝光閃に直撃するコースへと何故か動いてしまう。
「カムイさんきゅー! 仕組みは全然よく分からんけど……力湧いてきた……!」
「さあ、一気呵成にいこう」
 鳴る鈴はそのままに、カムイは喰桜を薙ぐ。その軌道上のチョコミン党員は切断され、避けたなら一箇所に集まっていく。
「おっしゃー! これで終わりだ―! 輝光……踏脚……ッ!」
 集まったところへ零時が宙を踏み込んだ。魔術も使って強化した飛び蹴りがチョコミン党員の群れを薙ぎ払い、光の中へと飲み込んでいく。
 眩しい光が収まれば、二人の周囲にはもはやチョコミン党員の姿はなく、積もったチョコミントが残るのみ。
 喰桜をおさめたカムイは光から戻った零時へと微笑んだ。
「お疲れ様」
「おう。カムイもな」
 無事に戦い終えれば小腹もすく心地になるというもので。いくつか拾って土産にしよう、と二人で様々なチョコミントを比べ合いながら集めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

シルヴィア・セーリング
◎○詩

本当にチョコミントが大好きなのね!
(お土産にとディアデムに入れてたチョコミント菓子をラニともぐもぐ)
私もね、初めて食べたチョコミントの魅力をもっと知りたいの
チョコミントのお菓子ってまだあるの?
どうしてパンケーキのあとに食べたくなるの?
ほろ苦いけど爽やかな、不思議で素敵なお菓子だもの!
でも、沢山降ったのは吃驚したし…ちょっと痛かったわ
それに、こういうのって確か…えいぎょーぼうがい?
折角素敵なお菓子なのに他のお菓子まで困らせちゃうのは駄目よ!
そっちが押し売りならこっちは押し流すわ!
【錬成カミヤドリ】で私の本体の船を複製!
チョコミントアイスやドリンクを乗せて突撃!
頭冷やして落ち着きなさーい!




 ディアデムにたっぷりお宝を詰めて、時折摘みながらラニと進んだその先に待ち構えていたのはチョコミントを体現したような装い。彼らは口々に言うのだ、チョコミントサイコー! と。その愛の重さは大きな鉛、激しさは荒れ狂う海、熱は煮えたぎる溶岩と同じ程。
「本当にチョコミントが大好きなのね!」
 シルヴィアはぱくりとまた一つディアデムから宝を取り出して摘む。ラニも同じようにまた一つ摘んでいる。もぐもぐと口に入れれば甘いチョコのあとにミントが追いかけて協奏曲を奏でていた。
 そんな風につまんでいれば、宝を見つけた喜びに溢れた笑顔で過激派チョコミン党員が声をかけてくる。
「あなたもチョコミントがお好きで?」
「ええ! ほろ苦いけど爽やかな、不思議で素敵なお菓子だもの! 私もね、初めて食べたチョコミントの魅力をもっと知りたいの」
 今日初めての経験がシルヴィアを魅了する。海を輝かせた彼女は、きらめく海面のような笑顔で問いかけた。
「チョコミントのお菓子ってまだあるの?」
「もちろん!」
 そう問えば差し出されるチョコミント。チョコミントクリームのケーキ、マフィンにクッキー、アイスにドリンク。もちろん山盛りのチョコミントのチョコレートもある。
 シルヴィアは進められるままに手にとって口に運ぶ。割合の違うチョコミントがそれぞれの菓子の食感と相まって互いに高め合うおいしいお宝だった。食べながらシルヴィアは更に問う。
「どうしてパンケーキのあとに食べたくなるの?」
「ああ、パンケーキだけとは限りません。何のあとでもチョコミントは食べたくなるのです」
 この場でより人を集めるのにあの人気のパンケーキ店を使ったにすぎない。
「おいしいチョコミントはうれしいけど……でも、沢山降ったのは吃驚したし……ちょっと痛かったわ」
 こくりと最後の一口を飲み干して、シルヴィアは少しだけ頬を膨らませた。
「それに、こういうのって確か……えいぎょーぼうがい? 折角素敵なお菓子なのに他のお菓子まで困らせちゃうのは駄目よ!」
 パンケーキ店だって迷惑だろう、店に来ると必ずチョコミントの雨に襲われるなんて話になれば客足にも影響する。そんなシルヴィアの主張はチョコミン党員には凪いだ海にすぎない。
「チョコミントは至高。それに比べれば他のお菓子はすべて取るに足りません」
 チョコミントが最高だから何してもいいという何とも歪んだ押し売りの愛であった。
「もう! そっちが押し売りならこっちは押し流すわ!」
 彼らに言葉は通じない。ならば実力で排除するのみだ。
 シルヴィアの言葉とともに現れたのは彼女の本体であるセーリングカヌーの複製。70ものそれが風を受けて宙を滑るように突撃してくる。
 そこに乗せられたのは、たっぷりのチョコミントアイスとチョコミントドリンク。冬のさなかにチョコミントの氷となったカヌー達は勢い良くチョコミン党員へと舳先を向けて。
「頭冷やして落ち着きなさーい!」
「ぎゃー!」
 シルヴィアが振り下ろすオールにあわせて突撃。辺り一帯のチョコミン党員を薙ぎ倒し、冷たいチョコミント漬けにするのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シビラ・レーヴェンス
露(f19223)と。
チョコミント? ふむ…ああ。あの独特な味のか…。
私は通常の…ビターチョコが好きなのだがな。
理由は珈琲もしくは紅茶に合う。砂糖も不要だしな。
それを言うと面倒なことになりそうだから言わないが。

なぜチョコミントに拘りがあるのか気になるところだ。
しかし平行線になって納得いく答えはでない…だろう。
仕方がない。【氷凍蔦】で凍り付かせて動きを封じる。
ただし完全に凍結はさせず身動きできない程度に威力を抑える。
「…やれやれ…。チョコの過激派とはな…」

目に留まったチョコミントを一つ口に放ってみる。
………。
…不味くはない。不味くなないが…飽きるな…。


神坂・露
レーちゃん(f14377)と。
チョコミントは好きだけど毎日は流石に飽きるわ。
パンケーキの後の口直しにも流石に難しいと思うの。
でもそれぞれの味覚があるから問題ない人もいるわよね。
うーん。説得というかお互いに理解できれば素敵なんだけど。
…ってレーちゃんに相談したら『難しいな。これは』の一言。
そーよね~。お話してないけどそんな気がするわ。難しいって。

だから。だからね。少し力で…ってゆーのも仕方がないと思うの。
あたしはレーちゃんのサポートで【三種の盗呪】を使うわ。
それから周囲を警戒もしておくわ。急襲されたら面倒だもの。
皆が皆チョコミントが大好きだったらいいのにな…。ねえ?




 チョコミントの雨を掻い潜って登ったビルの上。激しく降ってくるチョコミントを傘で弾きながら、広場で騒ぐチョコミント色の人影をシビラと露は見下ろす。
「チョコミント? ふむ……ああ。あの独特な味のか……」
 今も降り積もるチョコミントからも香る甘さと爽やかさが入り混じった風味は好き嫌いがわかれるだろう。すっとしたあとの苦味を感じるものだっている。シビラはそこまで好みではない。
「私は通常の……ビターチョコが好きなのだがな」
 珈琲にも紅茶にも合う味で、一緒に楽しめば砂糖も不要だから。シビラはそんな理由は飲み込んでおいた。聞こえたら厄介な相手だから。
「あたしはチョコミントは好きだけど毎日は流石に飽きるわ。パンケーキの後の口直しにも流石に難しいと思うの」
 チョコミントを好む露でも彼らのとんでもない主張には小首を傾げる。
「でも、それぞれの味覚があるからそれが問題ない人もいるわよね。うーん。説得というかお互いに理解できれば素敵なんだけど」
 露は頼りになる親友をそっと見る。なんとか相互理解もしくは共存できないだろうか、という顔だった。そんな彼女にシビラは小さく首を振る。
「難しいな。これは」
「そーよね~。お話してないけどそんな気がするわ。難しいって」
 シビラと露は彼らの様子をうかがう。どう見ても聞いてもチョコミント最高、他のお菓子もあってもいいけれどチョコミントが一番である、といった様子の彼らに露の共存の考えは伝わらないのが目に見えた。
 これは話は通じない。ある意味狂信的な愛なのだろう。
「だから。だからね。少し力で……ってゆーのも仕方がないと思うの」
 露はそう言うと、シビラをまた抱えた。とん、とビルの屋上の端から壁を走り降りて、チョコミントの積もる広場に勢いのまま向かっていく。急に上から現れて素早く駆け寄る彼女達に過激派チョコミン党員が、それでもチョコミントを差し出すより早く、露から三つの品が飛び出した。
 金の手枷、黒革の轡、身を縛る銀鎖。それぞれがいくつもいくつも付近のチョコミン党員へと飛んでいき、ぐるりと巻き付いて彼らの自由を奪っていく。
 そのまま油断なく周囲を警戒する露の腕から地面に降ろされたシビラは傘を傾げて嘯いた。
「なぜチョコミントに拘りがあるのか気になるところだが……きっと納得いく答えは出ないだろうな」
 彼ら過激派チョコミン党員の理論は飛躍して捻れて三次元機動している。決して相容れることなくシビラの求める答えは出ない。シビラは一つ、ため息をついた。
「仕方ない」
 彼女の足元から氷が伸びる。這い進む氷の蔦は身動きを封じられ、能力すら封じられた過激派チョコミン党員に絡みつき、彼らの動きを完全に封じてしまった。完全に凍りつかせはしないが、身動きは決してできないほどの威力でチョコミン党員達は抵抗できず凍りついていく。
 拘束具と氷の蔦で完全に身動きを封じられた景樹チョコミン党員達。彼らを警戒しつつ二人はつぶやいた。
「……やれやれ……。チョコの過激派とはな……」
「皆が皆チョコミントが大好きだったらいいのにな……。ねえ?」
 そうしたら過激派チョコミン党員の願う世界だったろうし、皆仲良く幸せになっただろうに。そんな露の言葉に対する明確な返事はせずに、シビラは何となく目に止まった一口サイズのチョコミントを口に入れる。
「………」
 甘い味、すっきりしたミントの風味、わずかに感じる刺激と苦味。不味いわけではない。これが好きというものもいるだろう。けれどシビラには。
「……不味くはない。不味くはないが……飽きるな……」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年02月03日


挿絵イラスト