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倩兮女(作者 妄想筆
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#サクラミラージュ 


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#サクラミラージュ


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●朱に染まる迎春
 市。
 新年を迎え、新しい年を祝う初市。
 神社へとむかう人々は列をなし、あぶれた人は横にある屋台へと財布の紐を緩ませている。
 門出を祝う人々の頭上から、年を越して雪がちらほらと降っていた。
 人々の熱気はそれでも止むことはない。
 情熱が色移りしたかのように、降雪にあわせて桜の花びらが行き交う人の肩に落ちる。
 ここ、サクラミラージュでは桜吹雪を見ない日は無い。
 たとえ冬の日、新年を迎えようとも、幻朧桜の花びらは静かに舞い散り、その淡い色を誰彼に魅せつけているだった。
 こん。
 民衆の一人が咳き込んだ。
 風邪か。
 熱気に溢れているとはいえ、冬の寒さでは仕方のないこと。
 こん。
 こん。こん。
 咳き込んだ人が口から何かを吐いた。
 桜か。
 否。
 雑踏に踏み固められた白い絨毯に、血泡が飛び散り朱く染め上げる。
 振り散る幻朧桜より更に朱く、朱く。
 こん。こん。
 こん。こん。こん。こん。
 咳き込む人は、一人では終わらなかった。
 口々に咳き込み、血を吐き出す人達。
 それを見て悲鳴をあげる観衆も、やがて等しく血反吐をはく。
 祝賀ムゥドに包まれるはずの初市は、血臭漂う陰惨な光景と化した。
 そして、その中を二人の女性がしずしずと歩いて行く。
 あはははは。
 はははははははははは。
 前を進む女性は嗤っていた。
 倒れいく人々を踏みしめ、履き物を朱く染め上げながら。
 後ろの女性は、屍を避けながらその後をついていく。
 哄笑する女性が後ろをふりむき、満面の笑みで連れに尋ねる。
「愉しいわねぇ、楓」
「……ええそうね、姉さん」
 そう返事をする女性。
 しかしその顔には、はっきりと憔悴の色が浮かんでいたのであった。

●グリモアベースにて
「これが、私の視た予知でございます」
 ここはグリモアベース。
 ライラ・カフラマーンは居並ぶ猟兵たちに深々と頭を下げていた。
 その背後に生じている霧には、さきほどの光景が幻となって現れている。
 頭を上げると幻は雲散霧消していき、周りの霧と溶け込んでいった。
「影朧に囚われてしまった人が、言われるままに罪を供にしようとしています」
 先ほどの光景のなかを歩いていた二人。
 彼女達は姉妹なのだという。
 もっとも、そこには生前という文字が入るのだが。
「楓さんの姉である梓は影朧となってこの世に蘇りました。なぜあの様な凶行をしでかすのか現時点ではわかりません。しかし、その片棒を楓さんが担いでしまう結果になるのは間違いないことでしょう」
 たとえ仲の良かった姉妹でも、共犯になることは無い。
 ましてやそれが影朧ならば尚更だ。
「皆さんにおきましてはサクラミラージュの初市に赴きまして、楓さんを影朧から決別するべく説得して欲しいのです」
 猟兵といえど、兄弟姉妹の絆は断ちがたい。
 しかしこのままでは人々が惨殺されてしまう予知が現実となってしまう危険があるのだ。
 ライラが杖の先で地面を軽く叩くと、霧が変化し姿を形どる。
 それは人々でごった返す初市の光景。
 この一年の幸せを家族で祝おうと行き交う人々の姿であった。
「最悪、強行な手段をも視野に入れる必要があります。心苦しいとは思いますが惨劇を回避するために、協力してくれるようお願いします」
 そう言ってライラは、猟兵達に深々と頭を下げたのであった。





第3章 ボス戦 『桜染め少女』

POW ●五臓六腑の生ける花
【強烈な呪詛】を籠めた【あらゆる障害を通過して対象に到達する閃光】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【内側に血染め桜を咲かせ、内側】のみを攻撃する。
SPD ●人肉造花
【無数に舞い散る桜の花】が命中した対象を爆破し、更に互いを【精神・肉体的に対象を侵食する桜の枝】で繋ぐ。
WIZ ●死してなお、恨めしく。
全身を【血染め桜の花】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃を吸収、その攻撃力】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 あははははは。
 あはははははははははは。
 けらけらと私は嗤う。
 人の不幸を愉しみに。
 哀しみや憎しみに人の顔が歪むのは、何と楽しきことだろう。
 あははははは。
 あはははははははははは。
 生まれた時からずっと、それが楽しみだった。
 もっともっと、楽しみたいと思っていた。
 我が身に起こった不幸。
 肺に溜まる水音。
 あれはいつの頃だったかよく思い出せはしない。
 だが身体にみなぎる活力。
 息をするたびに感じる匂い。遠く耳に聞こえる人々のさんざめき。
 肌に感じる外気の感触。
 自分はたしかに、ここに生きている。
 あははははは。
 あはははははははははは。
 己の心を体現するかのように、曲がりくねった枝木が身体に纏わり付く。
 だがその締め付けが、逆に心地よい。
 頭に楓の姿がよぎる。
 楓。私の大事な妹。
 怯えて、狼狽えて、恐れて、万華鏡のように愉しませてくれる大事な妹。
 私を見捨てたことを許してあげる。
 だって私はお姉ちゃんだから。
 あなたの傍で、ずっと語りかけてあげる。
 溺れて苦しかったこと。逃げ出したあなたの背中がどんどん小さくなっていったこと。
 でもでもそれは仕方がないわよね、貴女がしでかしたことなのだから。
 でも私を見捨てたことを許してあげる。
 ずうっとずうっと傍にいてあげる。
 あははははは。
 あはははははははははは。
 初市に賑わう人の波。それが血反吐をはいて苦しみもがく様をみたら、楓はどういう顔をするのかしら。
 それを見てみたい。
 もっと非道いことをして、もっと酷い顔をさせてあげたい。
 ああ、たまらない。待ちきれない。
 あははははは。
 あはははははははははは。
 さあ行きましょう楓、姉妹仲良く。
 だって世界にひとつの姉妹だものね。
 あははははは。
 あはははははははははは。

 血染めの枝木を身体中から吹き出しながら、影朧が哄笑とともにやってくる。
 その声にびくつく楓を庇いながら、猟兵達は前に出る。
 哄笑を防ぐ楯となろうと。
「あら、貴方達誰かしら? 私の妹に何かするつもり? なら許さないわ!」
 あははははは。
 あはははははははははは。
 耳障りな哄笑とともに、影朧がむかってくる。

 影朧『桜染め少女』が真っ赤な桜を散らせながら襲いかかってきた。

※参加者全員まとめての描写になります
※ボス撃破後、軽いエピローグを挿入します
※完全アドリブでよければ◎を 描写が必要なければ×を
※(×の方は依頼後すぐに帰還した扱いになります)
※○~~~~~と記載あれば適宜アドリブを入れて描写致します
※プレイングは1月22(金)8:30~より送信してくださるようお願いします