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新興シザーズキングダムをぶっ潰せ!

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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 デビルキングワールド。
 そこは、良い子過ぎる悪魔達が住む世界。それ故に絶滅の危機に陥り、「デビルキング法」が制定された。
 悪事こそクールでカッコいい。そんな考え方がこの世界に住む悪魔達の共通認識になった後、この世界にもオブリビオンが現れる。
 オブリビオンの存在によって、悪魔達はこれ以上ない盛り上がりを見せる。悪魔達はオブリビオンをデビルキングにせんと全面協力し、悪事に励んでいるのだ。
 オブリビオンは各自の方法でデビルキングワールドを破滅へと導いている。
 猟兵がオブリビオンを倒そうにも、悪魔達は立ち振る舞い次第で協力者にも邪魔者にもなってしまう。
 この為、悪魔達を如何にして扱うかを考えつつ、オブリビオン討伐を行う必要があるのがこのデビルキングワールドである。

 この世界へと次々にやってくる強力なオブリビオンは自分のやり方で世界を破滅に導いているが、その中に、自らの国を築く者も出始めている。
 例えば、シザーズキングダムなる新興国。
「『D』には、魔力が籠められているという……」
 禍々しいオーラを発するそのオブリビオンは、この『D』を大量に集めよと部下達に指示している。
 なんでも、その魔力を使えば、世界を破滅出来るほどの力を得られるという。
「奪え。隣国を襲い、『D』を根こそぎ奪うのだ」
「「おおおおおおおお!!」」
「すっごーい、魔王様、マジ最高!!」
 悪魔の死霊術士達はそのオブリビオンの言葉に身震いし、目を輝かせる。
 骸骨の杖を携えるその悪魔の死霊術士達は早速準備を整え、アルラウネ達の住む小国へと攻め込む。

 一方のアルラウネ達の国。
 名もなき小国に住むアルラウネ達はどうやって悪さをしようかと考えている。
「今日は何します?」
「ふふ、花粉を撒き散らして兄弟を増やしたいですね」
 彼らはまだ気づいていない。隣の新興国が自分達の国を襲って来ようとしていることを。
 しかしながら、このままでは隣国シザーズキングダムの死霊術士達の侵攻を見た彼らもまた、目の色を輝かせてまた別の隣国を襲おうとするだろう。
 侵攻がここまで及ぶ前に、何とかしてアルラウネを仲間に取り込んでおきたいところだが……。


 グリモアベース。
 デビルキングワールドの発見以降、猟兵達はその世界で暗躍するオブリビオンを討伐すべく、予知を繰り返している。
「良ければ、私の依頼を聞いていただけるかしら?」
 金髪エルフのグリモア猟兵、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)は道行く猟兵達へとそう願い、足を止めた者へと笑顔を見せる。
 セレインが今回見た予知もまた、デビルキングワールドで起こるもの。この世界で暗躍するオブリビオンが引き起こす事件である。
「とあるオブリビオンが興したシザーズキングダムなる国が周囲の小国を襲おうとしているようよ」
 その狙いは、『D』なるおカネ。
 大量に集めることで、「カタストロフ級の儀式魔術」を使用することができるという。新興国の魔王たるオブリビオンもそれを目論んでいるのだろう。
 猟兵としては、狙いがなんであれ、オブリビオンの企みは阻止せねばならない。その存在は世界すらも狂わせてしまうのだ。
「小国への侵攻にはそのオブリビオンも加わるはずだけど、そのカリスマ性に惹かれた悪魔達が問題ね」
 まず、シザーズキングダムの悪魔である死霊術士達。
 かなりの大軍で襲ってくる為、対抗手段が必要だが、そこで、襲われる名もなき小国の民である悪魔、アルラウネ達の扱いが鍵となる。
「このままでは、アルラウネ達もオブリビオンのカリスマ性に惹かれてしまうわ」
 まずは、襲われるアルラウネ達を自軍へと引き付けたいところ。
 ワルさを見せつければ、一時的にでも共に戦ってくれるはず。最悪力ずくで従わせることも可能だ。
「ただ、善良な行動を取ることで、アルラウネ達の気持ちが離れてしまうこともあるから注意してね」
 特に、オブリビオン戦は注意したい。下手をすればアルラウネ達が寝返ってしまい、オブリビオンを討伐できなくなる恐れもある。
 ともあれ、この世界では『悪い奴はカッコいい、欲望は素晴らしい』という価値観を持っておきたい。
「改めて、オブリビオン討伐に力を貸してほしいの」
 どうかよろしくと、セレインは改めて話を聞いた猟兵達へと依頼の参加を願うのである。


 依頼を受け、デビルキングワールドのアルラウネ達の小国へと降り立った猟兵達。
「あちらこちらを花畑にしてしまうのはどうだろう?」
「いやいや、思いっきり人数増やして思いっきり皆に迷惑かけてみよう!」
 何をしようかと話し合う彼らへと、接触する一行。
 下手に、隣国の侵攻を伝えれば、そのワルさに圧倒されてしまうに違いない。
 直に攻め来るシザーズキングダムの軍勢に対抗すべく、メンバー達はアルラウネ達を味方に引き入れようと動き出すのだった。


なちゅい
 猟兵の皆様、こんにちは。なちゅいです。
 当シナリオを目にしていただき、ありがとうございます。
 新世界、デビルキングワールドのシナリオOPをお送りいたします!

 とあるオブリビオンが悪のパワーで悪魔を引き付け、シザーズキングダムを建国しました。
 勢力を拡大するこの新興国は周囲の小国へと攻め入り、力を強めようとしております。王となるオブリビオンの野望を阻止すべく、この国を滅ぼしていただきますよう願います。

 第1章:集団戦シナリオ、オブリビオンの国に攻め込まれようとしている名もないアルラウネの小国に向かい、その国の悪魔……アルラウネ達に声をかけて仲間にしてください。
 手段としてはワルさを見せつける他、力ずくで従える手段もあります。他にも、これは有効と判断した方法はプラスに判定させていただきます。

 第2章:集団戦シナリオ、戦場にて、オブリビオン配下の悪魔軍……悪魔の死霊術士の大軍との交戦を願います。ここでは、第1章で仲間にした悪魔達が一緒に戦ってくれるはずです。

 第3章:ボス戦シナリオです。
 悪のカリスマに対抗すべく、こちらも周囲の悪魔を惹きつけつつ戦ってください。「悪っぽくない善良な行動(悪魔的に恰好く悪い行動)」を取ってしまうと、敵側に寝返る可能性もありますので、くれぐれもご注意くださいませ。

 今回のシナリオの第1章は13日の執筆予定です。12日までは執筆の予定はありません。10日8時半以前に受付したプレイングは流れてしまいますので、予めご了承くださいませ。
 章間はプレイングの幅を広げる為の情報を加筆します。
 その最後に、次の執筆予定、プレイング受付期間に関しまして記述させていただきますので、ご確認の上でプレイングを頂けますと幸いです。
 なお、第1章に断章執筆の予定はありません。

 シナリオの運営状況はマイページ、またはツイッターでお知らせいたします。
 それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 集団戦 『アルラウネ大家族』

POW   :    同化花粉散布
対象の【脳】に【花】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[脳]を自在に操作できる。
SPD   :    花畑化増殖
【花の種】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【から大量の花が咲き】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    一家大集合
レベル×1体の【アルラウネ・シスターズ】を召喚する。[アルラウネ・シスターズ]は【花】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

お花畑?人数を増やして迷惑をかける?浅はかな謀じゃな。 わしが悪事の何たるかを教えてやろう。
まずは狼の群れを呼び出して放し飼いにするのじゃ。 放し飼いにされた狼達は隣国へ続く街道に穴を掘ったり粗相をしたりするのじゃが、わしは片づけぬ!
この後に隣国から来る団体様は穴に足を躓かせて転んだり狼のう〇こを踏んだりするのじゃよ。
しかもこれで終わりではないぞ?耕された土とばら撒かれて醗酵した肥えはここら一帯を良い土壌に変えるじゃろう。 それはアルラウネ達にとっても良い土地になるのじゃろう。
お主らはそのまま隣国まで大いに蔓延り、やがて世界を花粉症で席捲し世界征服するのじゃ!


フォルク・リア
アルラウネ達の前に姿を現すと
「まずは数を増やすのがいいだろう。
何にしても手数が有れば出来る事も増える。
俺も自分の手足となって動ける者はもう少し居た方が良いからね。」
とあくまで尊大にアルラウネ達が
既に自分の配下である様に振舞う。

アルラウネ達が逆らうなら
(予想通りではあるが)
「跳ね返りを躾けるのも上に立つ者の務め。
なら、じっくりとどちらが上であるか
教えてやるとしよう。」
と不浄なる不死王の軍勢を発動。
自らは戦わず召喚した死霊や魔物を操り
アルラウネ達と戦わせるが。
実際にダメージを与える事を目的とせず
味方にできる様に悪者らしく立ち回る。

味方につけたら他国に攻め込むという名目で
戦いに備えさせ守りを固める。


シノギ・リンダリンダリンダ
国で一番偉い悪魔を探します
多分城とか立派な場所にいるでしょう
邪魔とかしてくる奴らいても無視して進む
偉い人を見つけたら恫喝の時間です

この国に侵攻してこようとしてくる敵がいます
あぁ大丈夫です安心してください一緒に戦ってあげようって話です
私の力を訝しんでいる?安心してください見ての通りです
(【飽和埋葬】で死霊騎士で辺りを埋め尽くす)
あ、勿論報酬いただきますよ。Dでしたっけ?ありったけ
敵に根こそぎ奪われるのと、私に差し出すの、どちらが賢明ですかね?

相手に思考の隙を与えずに畳みかけ、物量の威圧を与え、大海賊の悪のカリスマと威厳と覇気で恐怖を与える

返事は当然OKですよね?はい3、2、1
良い子達ですね?


ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
なるほど、ワルさを見せつければいいのね。

用意するのはサイキックキャバリア【ゲファレナー・エンゲル】とサーフブレイド【へクスベーゼン】
サーフブレイドに[騎乗]し[空中浮遊][滑空]でアルラウネたちの上をうざく飛び回るわ。

「あら、そんなところにいるのが悪いのよ?」

ついでに近くの木の上端部分を回復できるぐらいに手加減しつつ滑空してチョッキンしちゃう。

「全部の木が同じ高さになったったわねー(しらじらしい)
とワルさを見せつけつつアルラウネたちを味方に引きずり込むわ。

物理で味方に引き込むことになるのなら花粉の届かない高さからユーベルコード【クォンタム・ハンド】で高い高いしてあげるわ。




 デビルキングワールドへとやってきた猟兵達。
 これまでの世界とは勝手が違う部分も多いが、金髪ヤドリガミ女性、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)はなるほどと頷いて。
「ワルさを見せつければいいのね」
 この世界に住む悪魔達にとっては、ワルさこそカッコいい振る舞いであり、悪事を働くその姿こそクールなのだ。
「あちらこちらを花畑にしてしまうのはどうだろう?」
「いやいや、思いっきり人数増やして思いっきり皆に迷惑かけてみよう!」
 そこは名もない小国。
 今日はどんな悪いことをしようかと語り合うアルラウネ大家族達。
 その姿を、褐色肌の猫耳巫女姫、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は「浅はか謀じゃな」とバッサリ切り捨てて。
「わしが悪事の何たるかを教えてやろう」
 エウトティアは身をもってワルさについてアルラウネに示すべく、接触していく。
 まず、彼女は狼の群れを読み出し、放し飼いにする。
 普段は訓練された狼達なのだが、エウトティアは何も指示を与えず、放し飼いにしてみせた。
 すると、狼達は隣国に続く街道へと穴を掘ったり、そこに粗相までしてみせたりするが、主であるはずのエウトティアはそれを見ない振りしてみせる。
 アルラウネ達はきょとんとしながら、エウトティアの行いを注視する。そんな彼らへと彼女はこう言い放つ。
「この後に隣国から来る団体様は穴に足を躓かせて転んだり、狼のう〇こを踏んだりするのじゃよ」
「「おおっ!!」」
 そこで、エウトティアの意図に気付いたアルラウネ達が目を輝かせ始める。
「しかも、これで終わりではないぞ?」
「一体、何があるのだろう……」
 アルラウネ達は次のエウトティアの発言に注目する。
 彼女は少し溜め、アルラウネ達の視線を感じながらこう語る。
 掘り起こされて耕された土、ばら撒かれて醗酵した肥はこの一帯を程よい土壌へと変えていく。それはアルラウネにとっても良い土地になる。
 こう聞けば、良いことをしているようにも聞こえるが、エウトティアの狙いはそうではない。
「お主らはそのまま隣国まで大いに蔓延り、やがて世界を花粉症で席捲し世界征服するのじゃ!」
「な、なんだってー!」
「世界征服なんて、ワルすぎる!」
 ピュアな悪魔達の純粋な眼差しを受け、エウトティアはうんうんと頷いていたのだった。

 その小国で、アルラウネがいる場所はここだけではない。
 別所にもちらほらとアルラウネが集まっている場所があり、そちらへとヴィオレッタが向かっていた。
 ヴィオレッタがワルさを見せる為に用意していたのは、黒地に青紫の呪術文様が刻まれたサイキックキャバリア『ゲファレナー・エンゲル』と茶色のサーフブレイド『へクスベーゼン』。
 ヴィオレッタは【騎乗】したサイキックキャバリアを【空中浮遊】させ、【滑空】してアルラウネの集まる真上を飛び回る。
「おわああっ」
「な、なんだあれ!?」
 デビルキングワールドで人型兵器などまずお目にかかれぬ代物。
 それが空中で行き来する度、アルラウネらは強風に煽られてしまう。
「あら、そんなところにいるのが悪いのよ?」
 そんなアルラウネ達をカメラで見ていたヴィオレッタがくすりと笑いつつ、近場の木の上端部分を滑空して。
 チョキ、チョキ、チョッキン。
 後で回復できる程度には手加減をしていたが、ヴィオレッタは人型兵器の力を見せつけて。
「全部の木が同じ高さになったったわねー」
 白々しいセリフで言い放つヴィオレッタはこれでもかとワルさを見せつける。
「あの巨人すげえ!!」
「マジかっけえ、国を取れるっすよあれ!!」
 サイキックキャバリアの行いに、アルラウネ達は一瞬で虜になってしまう。
 最悪、物理で味方に引き込むことも考えていたヴィオレッタだったが、その必要はなさそうだった。


 他にも、全身を白いローブで包んだフォルク・リア(黄泉への導・f05375)も別のアルラウネの集団の前に姿を現していて。
「まずは数を増やすのがいいだろう」
 フォルクはあくまで尊大な態度をとり、すでにアルラウネ達が自分達の配下であるように振舞う。
「何にしても手数が有れば出来る事も増える。俺も自分の手足となって動ける者はもう少し居た方が良いからね」
 ただ、アルラウネ達もいきなり現れたフォルクにやや冷めた反応をして。
「なに、お兄さん」
「ボク達急がしいんだけど」
 ツンとした態度のアルラウネも居たが、フォルクにとっては想定内。
「跳ね返りを躾けるのも上に立つ者の務め。なら、じっくりとどちらが上であるか教えてやるとしよう」
 そこで、フォルクは詠唱を始めて。
「偉大なる王の降臨である。抗う事なかれ、仇なす事なかれ。生あるものに等しく齎される死と滅びを粛々と享受せよ」
 オオォォ……オオオオォォォォ……。
 フォルクが呼び出したのは、無数の死霊に魔物達。それに、骸骨姿の不死王だ。
「おお……」
「これって、何をするの?」
 その群れに、アルラウネ達は関心こそ持つが、静観の態度を崩さない。
 ただ、不死王が杖を振り下ろすと同時に、死霊や魔物達が一気にアルラウネへと襲い掛かる。
「「うわああああっ」」
「な、なんだ、やるのか!」
 アルラウネ達も迫りくる群れに花粉を撒き散らして応戦するが、フォルクにアルラウネを傷つける意図はないらしい。
 フォルクは従えた死霊らの力を本格的には見せつけるには至らず、すぐに自分の背後へと引かせて。
「このまま他国に攻め込む。戦いの準備だ。俺についてこい」
「う、うん」
 顔を見合わせるアルラウネ達。
 まだ、どれほどのワルさかが実感できぬようだったが、不死王や死霊らを従えるフォルクが気になるのか、彼らもついていくことに決めたようだった。

 ピンクの髪のシノギ・リンダリンダリンダ(強欲の溟海・f03214)はこの小国で一番偉い悪魔を探して回っていた。
「多分、城とか立派な場所にいるでしょう」
 アルラウネの視線を集めるシノギは時にアルラウネ達から種を飛ばされてもなお、ずんずんと突き進む。
 シノギはやがて大きな屋敷へと突入し、アルラウネ大家族の親と思しき相手を発見して。
「この国に侵攻してこようとしてくる敵がいます。……あぁ、大丈夫です安心してください。一緒に戦ってあげようって話です」
「侵攻?」
 友好的に接するように見えて、シノギの狙いは……恫喝である。
「私の力を訝しんでいる? 安心してください見ての通りです」
 シノギはそこでユーベルコードを使い、自らの周囲を死霊騎士で埋め尽くす。
「な、やるんですか!?」
 アルラウネ達はピュアではあるが、ユーベルコードを行使するだけの力はある。ただ威圧するだけでは屈してくれない。
「あ、勿論報酬いただきますよ。『D』でしたっけ? ありったけ敵に根こそぎ奪われるのと、私に差し出すの、どちらが賢明ですかね?」
 だが、シノギも相手に思考の隙を与えず、物量の威圧により、大海賊の悪のカリスマ、威厳、そして覇気でアルラウネを圧倒せんとする。
「返事は当然OKですよね? はい3、2、1」
「ちょっと待ってください! 私はまだ……」
「はい、良い子達ですね?」
「話を聞いてください!!」
 にっこりと微笑むシノギに押し切られ、アルラウネ達はなし崩し的に彼女に従うことになったようだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動

■心情
悪い事をしているところを見せつけてあげれば良いんだね。
どんな風な悪さが良いか不安な所もあるけど、頑張ってみるよ。

■行動
妖狐三変化・焔式(UC)を使うね。
暗黒の巫女に変身して、驚かせ力を増強するよ。
「さぁ、アルラウネさん達―!焔たち姉妹と一緒に遊んで行かない?」
と、【覇気】を纏って驚かせに行くね。
「ふふふー、どうかな?焔の気迫は、焔たちに付いてくれば
アルラウネさん達も自分の好きなだけ花を育てられる国作りに協力してあげるよ」
という風に【悪のカリスマ】を見せつけてあげるね。

「燦お姉ちゃん、アルラウネさん達を石化させるのも、程ほどにねー!」


四王天・燦
《狐姉妹》

盗賊業は秘密だし、可愛いアルラウネを害するにも罪悪感がある

こうなりゃダッシュ&早業でスカートならぬアルラウネの花弁捲りだ
イマイチだ…焔の方が凄味があってショック

ぁ…消沈で妖魔解放が暴発
相性抜群な宿敵・メデューサの蛇姫が勝手に霊着
口調も憂いを帯び性格も魔に傾向

悪事とか分からないけど
焔に慄くアルラウネが可愛いから石にして永遠に愛でるの

蛇が這う如き高速移動で群れに入り、黒曜石の杖のガスで花畑ごと範囲攻撃で黒曜石化させるわ
大理石の剣・視線からの石属性衝撃波も用いて石像を作りまくる

挙句に焔を狙うも黒巫女の殺気に驚き、蛇姫の魂が引っ込んで燦に戻るぜ

尊敬されても悪の自覚はない
取り合えず破魔で戻すよ




 デビルキングワールド、名もなきアルラウネの小国に、チーム《狐姉妹》を組んだ妖狐の姉妹がやってくる。
「悪い事をしているところを見せつけてあげれば良いんだね」
 四王天姉妹の末妹、薄紫色の毛並みの太い尻尾を持つ四王天・焔(妖の薔薇・f04438)はどんな風な悪さがいいのかと不安を感じながらも、頑張ろうと強く意気込む。
(「盗賊業は秘密だし、可愛いアルラウネを害するにも罪悪感がある」)
 その姉である次女、こちらは灰の毛並みの尻尾の四王天・燦(月夜の翼・f04448)も今回の事態をいい方向へと導くよう考えるが、この世界の考え方と自分の価値観が上手くかち合う方法を模索して。
(「こうなりゃダッシュ&早業で、スカートならぬアルラウネの花弁捲りだ」)
 そう考え、燦も焔について、アルラウネと対するのである。

 アルラウネが集まる花畑を発見した焔は、早速ユーベルコードを使い、
「ほむらほむほむ――暗黒の巫女になぁーれ☆」
 焔は言葉通りにすさまじい殺気を放つ巫女と化して。
「さぁ、アルラウネさん達―! 焔たち姉妹と一緒に遊んで行かない?」
「「ひ、ひえええっ!!」」
 【覇気】を纏った焔は堂々と気迫を放ち、アルラウネ達を驚かせる。
「ふふふー、どうかな? 焔の気迫は、焔たちに付いてくれば、アルラウネさん達も自分の好きなだけ花を育てられる国作りに協力してあげるよ」
 見せつけるは【悪のカリスマ】。焔はアルラウネ達を圧倒することで、自らに従えさせようとする。
 それを見ていた姉、燦はというと。
(「イマイチだ……焔の方が凄味があってショック」)
 妹の驚きの効果はどうやら姉にもさようしたらしい。
 あまりのショックで意気消沈した燦は無意識にユーベルコード【妖魔解放】が暴発してしまう。
 かつて食らった精気を喰らった魔物娘の魂とオーラを纏うことができる燦だが、相性の良い宿敵・メデューサの蛇姫が勝ってきその身に霊着してしまう。
「くすっ、さあ、どうしてあげようかな」
 憂いを帯びた表情で、燦は焔に慄くアルラウネ達をねめつける。
 悪事なんてわからない。ただ、アルラウネ達があまりに可愛くて……。
「永遠に愛でてあげる」
 一言告げた燦は蛇が這う如き高速移動で群れへと入り、『黒曜石の杖』を突き付けてガスを噴射する。
 そうして、花畑ごと【広範囲】を黒曜石化してしまう。
「まだ足りないな」
 燦はさらに、『大理石の剣』や自身の視線から【石属性】の【衝撃波】を放ち、アルラウネの石像を作りまくる。
 その流れで、焔も狙う燦だが……。
「燦お姉ちゃん、アルラウネさん達を石化させるのも、程ほどにねー!」
 黒巫女の殺気に驚いた蛇姫の魂が即座に引っ込み、燦へと戻ってしまう。
 そこで、まだ石になっていなかったアルラウネ達が燦をじっと見つめて。
「ワル、すごくワルだわ!」
「ああん、私も石にしてええっ!!」
 くねくねと身を震わせるアルラウネ達だが、燦本人に悪の自覚はなく。
「ああ、ごめんね。すぐ戻すよ」
 とりあえず、彼女はこの後の戦力も考え、【破魔】の力でアルラウネ達の解いていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『悪魔の死霊術士』

POW   :    いっけー! 親戚のおじさんに、近所のお爺さん!
戦闘用の、自身と同じ強さの【屈強なスケルトンデーモン】と【悍ましい姿の魔王ゾンビ】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    ココ(※三年前に死んだペットの魔獣)、出番だよ!
自身の身長の2倍の【ブギーモンスター(中身は魔獣の骨)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    ふっふっふ。ゴーストさんの怖さ、思い知った?
見えない【墓地で仲良くなったゴースト】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 デビルキングワールド、名もなき小国。
 あちらこちらに花畑が存在するこの地では、アルラウネ達が日々面白おかしく過ごしている。
 悪戯好きな悪魔達ではあるが、その悪事は子供の悪戯レベル。この世界で認知されるほどのワルとは程遠い。
 自分が考える範囲での悪さをして楽しく暮らしているそんなアルラウネ達へ、イレギュラーズが先に接触する。
 それというのは、とあるオブリビオン率いる隣の新興国シザーズキングダムがこの小国を取り込もうと狙っていたからだ。
「奪え。隣国を襲い、『D』を根こそぎ奪うのだ」
「「おおおおおおおお!!」」
「すっごーい、魔王様、マジ最高!!」
 姿を隠したオブリビオンに扇動され、アルラウネ達の小国へと攻め入ってくるのは、シザーズキングダムに多く住まう悪魔の死霊術士達だ。
「アルラウネに恨みはないけど……」
「スニップスナップ様の為、『D』を頂くよ!」
 鍔広の三角帽子を被り、暗色のマントを翻して髑髏の杖を振りかざす彼女達は、多数のスケルトンデーモンや魔王ゾンビ、魔獣やゴーストを呼んで襲い掛からせてくる。
 その数は数百、数千。とてもじゃないが、数人の猟兵達だけでは相手をするのは厳しい。
 そこで、先程従えたアルラウネと共闘してこの敵の大群を退けたい。
 アルラウネ達は仲間が仲間を呼び、その数を数百にまで膨れ上がらせている。
「何やらワルそうな連中だけど……」
「こっちも相当ワルい人がいるから大丈夫!!」
 アルラウネ達は今のところ、猟兵達のワルさに惹かれたままだが、魔王を名乗るオブリビオンが出てきたらどうなるか分からない。
 自分達のワルさを示しつつ、向かい来る隣の国の住民を蹴散らしてしまいたいところ。
 悪魔の死霊術士達はオブリビオンではなく、この世界の一般住民である悪魔だ。多少では死ぬことがない頑丈な身体を持っているので、気を失う適度に攻撃して敵陣深くにいると思われるオブリビオンの元へと向かいたい。
「いざ、覚悟!」
「負けないよー!!」
 草原や花畑の上でぶつかり合うアルラウネ達と死霊術士達。
 猟兵達もまたオブリビオンを倒すべく、向かい来る死霊術士の数を減らしにかかるのだった。

===============

(第2章は、17日からの一括執筆を考えております。プレイング受付期間は17日朝8:30までの予定です)
(第2章からの新規の参戦も歓迎です。よろしくお願いいたします)
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
ワルさを見せつけてあげるわよー(棒読み)

ユーベルコード【クォンタム・ハンド】で杖を奪って遠くへポイ。
帽子を一度を奪ってから目隠しするようにすっぽり。
ついでにくすぐったりしてワルさの限りを尽くすわよ。

親戚のおじさんと近所のおじいさんは近寄らせないようにしつつ、弓矢で本人をぷすりとして解除をさせるわね。


豊水・晶(サポート)
 竜神の神器遣い×陰陽師、24歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、相棒には「気さく(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。
アドリブや絡みなどは大歓迎です。
性格はいつもニコニコしていて他者、特に子供に優しいです。ただ、キレるとオハナシに強制連行します。
ユーベルコードは必要であれば躊躇いなく使用します。戦闘は前線でばっさばっさ斬っていることが多いですが後衛からの攻撃もできます。
好きなものは、子供とお酒とお宝です。


霧崎・蛇駆(サポート)
『あーあーヤダヤダ、めんどくさいったらありゃしねぇ』
『やるからにはやるさ、給料分はな』
『いいじゃんいいじゃん!楽しくなってきた』
口では面倒くさいと言いつつも仕事はこなす猟兵で、戦闘だとやる気を最初から見せる戦闘バカです。
捜索系ではハッキングを駆使して情報を集めたり、演技で騙したり脅したりします。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使います。正面きって無数のテンタクルによる物量戦も好きですが、触手による立体的な移動からの相手の死角から攻撃も別格です。弱い相手だといたぶる傾向があります。
メインの武器は『テンタクル』です。
基本的な口調は『オレ』です。
あとはおまかせします。よろしくお願いいたします。


キャンディ・スカイランド(サポート)
猟兵の「キャンディ・スカイランド」と能力で召喚した「井熊・アユム」の2人組です

キャンディはアリスナイトの能力でアユムを強化したりアリスランスで攻撃したりします
バトルゲーマーの能力は基本使いません

アユムはコントローラーで攻撃する腕や足を召喚したり
キャンディからの強化で戦います

基本キャンディはアユムに肩車してもらってます

キャンディは普段は喋りません
人見知りとかではなくテンションが上がると普通に喋りだします
アユムで面白いことをする作戦が思いついた時、アユムが活躍している時はテンションが高いです
それ以外でもなんか突然に喋ります

アユムは引きこもりゲーマー(?)です
嫌がっても最終的にはキャンディに従います




 デビルキングワールド、アルラウネ達の集まる名もない小国。
 所々に花畑の咲き、その上でアルラウネ達が談笑しているところへと、マントを羽織った集団が近づいてくる。
「奪え、『D』を根こそぎ奪うのだ」
「「おおおおおおおお!!」」
 悪魔の死霊術士達はワルな魔王……オブリビオンに率いられ、テンション高く攻め込んでくる。
「ワルさを見せつけてあげるわよー」
 それらを迎え撃つのは、棒読み口調の金髪ヤドリガミ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)だ。
 この場に駆けつけているのはヴィオレッタだけではない。
「自分の為に奪う……これはアルラウネちゃん達を護らないといけないわね」
 水晶のように硬く水のようにしなやかな衣装を纏う竜神女性、豊水・晶(流れ揺蕩う水晶・f31057)は柔和な表情を浮かべながらも、向かい来る大軍をじっと見つめる。
「あー、めんどくさいが……」
 緑のフードつきコートを纏う黒い影、霧崎・蛇駆(ヴィリジアンモンスター・f20261)は口癖のように面倒がるが、光る眼はしっかりと向かい来る獲物を求めていて。
「ちょっと楽しくなってきてんな」
 最初の言葉から一転、全身からやる気を漲らせていた。
 そして、もう1人……いや2人。
「………………」
 黒髪の少年に肩車されたピンク髪の少女、キャンディ・スカイランド(&井熊・アユム)(肩車 RUN RUN RUN・f21284)。
「あれが今回の相手てか。冗談だろ?」
「…………」
 キャンディは語らない。……が、その意志はほとんどが彼女を担ぐアユムが代わりとなって口にする。
「「おおおおおおおお!!」」
「「いっけーー!!」」
 死霊を従えて向かい来る術士達に、アユムは一つ溜息をついて。
「仕方ない、やってやるよ!」
 そんな彼の言葉に、キャンディは機嫌よく笑顔を見せるのだった。


 向かい来る悪魔の死霊術士の集団。
「親戚のおじさんに、近所のお爺さん、よろしく!」
「出番だよ、ココ!」
「ゴーストさん、お願いね!」
 彼らはそれぞれ、自分が頼りとする死霊を呼び寄せてくる。
 親戚に近所の爺さんと呼び掛けた術士が従えていたのは、どう見ても白骨にゾンビ。
 オオオオオォォオォオオォオ!!
 もはや喋ることもままならない屈強なスケルトンと、悍ましい姿のゾンビがアルラウネ達へと迫る。
「わわわっ」
「くるよ、皆!」
 同族の頭に花を咲かせ、アルラウネ達も応戦を始める。
 そんなアルラウネの後方にいたヴィオレッタは、ユーベルコードを使う。
「不可視にして不可触の手よ、来たれ」
 ヴィオレッタが放つ見えない量子結合の手は敵陣で術士1人の杖を奪い、ポイッと遠くへ投げ飛ばす。
「ああっ、杖……帽子も!」
「くすっ」
 ヴィオレッタは奪った帽子を被り、目を隠す。
「おじさん、お爺さん! ……ちょ、やっ、そこは!」
 またも迫ってきた量子結合の手が今度は術士の身体をくすぐり始め、死霊を操る手を止めてしまう。
 この戦いの中にありながらも相手をくすぐり、笑うヴィオレッタ。
「真剣勝負で相手をくすぐるなんて」
「あの人、なんてワルいんだ!」
 その姿は、戦うアルラウネ達を震えさせる。
 オオオオォォオォオオォ!!
 ただ、その間に死霊達へと迫られたヴィオレッタは、スケルトンの連打とゾンビの薙ぎ払いを受けてしまう。
(「……っと、前方に意識を集中しすぎたわね」)
 すぐさま死霊から距離を取ったヴィオレッタは、合成弓『射貫き打ち抜く鋒矢』を構え、術士本人を狙い撃つ。
 術士の腕に突き刺さる矢。次の瞬間、彼女の呼び出した死霊達は消えていく。

 死霊術士の数はまだ残っている。
 物量で名もなき小国を飲み込もうとしてくる術士達だ。
「グアアアオオオォオオォ!!」
 襲い掛かってくるのは、骨となった猛獣ども。鋭い牙は白骨化してなお鋭く、アルラウネ達の身体へと食らいつこうとしてくる。
 対するアルラウネ達も、シスターズを呼び寄せて数で応戦。
 花粉を撒き散らし、向かい来る白骨獣へと数で応戦し、その身体に花を咲かせて動きを止めてしまう。
 一方のアルラウネ達は足元に咲く花々の上で力を高め、白骨獣や術士らへと花の種を叩きつけていく。
 両者引かぬ状況の中、晶が一気に仕掛けて。
「おいたが過ぎますね」
 機嫌良く、晶は水纏う水晶の如き刀身の『瑞玻璃剣』で術士らを切り裂く。
「なんの、まだまだっ」
 怪我をしたとしても相手も悪魔。思った以上に頑丈な彼女達も白骨獣をけしかける。
 それならと、晶は呼吸を整えて。
「竜が降るは禁足地。何人も寄り付かぬ不毛の大地」
 その一振りは単純なる一撃。されど、その威力は白骨獣を叩き潰して破壊し、周囲の敵ごと一気に叩き伏せてしまう。
 それでもなお、近づいてくる白骨獣が晶に食らいつく。それすらも、彼女は一気に切り裂いていった。
 キャンディ……を肩車するアユムも強化してもらいながら、『ゲームコントローラー』を操作して現した巨大な腕で迫り来る敵を殴り倒す。
 至近にまで迫る白骨獣が2人の身体へと食らいついていく中、どうやらキャンディが何かを思いついたらしく、手にした『アリスランス』を巨大化させて。
「それじゃあ、行くよー☆」
 それまで一言も喋らなかったキャンディが可愛い声で叫ぶと、白骨獣を薙ぎ倒し、術士へと迫る。
「ゴーストさん、思う存分やっちゃってください!!」
「「きゃあああああああっ!!」」
 浮遊する幽霊達はアルラウネ達の身体をも持ち上げ、他のアルラウネ達を叩きつける。
 その戦場に、蛇駆のテンションが高まって。
「正面切っての物量戦、最高じゃないか!」
 多少、白骨獣に食らいつかれようとも、高揚する蛇駆はユーベルコードで浮遊する球体状の触手の集合体をいくつも出現させる。
 絡みつく無数の触手が幽霊どもを強く締め付け、そして、握り潰して霧散させてしまう。
「さあ、無数のテンタクルのオンステージだ!」
 多少傷付く程度は蛇駆も承知。思う存分、ゴーストも術士も巻き込んで触手を暴れさせていた。

 まだまだ、敵の数は多い。
 猟兵達はなおもそれらを蹴散らし、敵陣奥にいる魔王……オブリビオンの元を目指す。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

四王天・燦
《狐姉妹》

死霊術士に可愛い娘が多くて悩む
こんな傷つけあう戦争おかしいよ!

焔、止めよう!
言いつつ男術士に容赦なく石を投擲
ナチュラルボーンな男女不平等を体現してるぜ

アルラウネが女術士に武力行使していたらキレる

女術士にダッシュ
早業・盗み攻撃で術衣をすぽーんと脱がせる
やっぱ綺麗だ

綺麗な女の子に暴力奮うなと稲荷巫女のお説教を発動

花を咲かせて愛でるなら良いけど痛いのは愛がない
術士もゴーストで花弁を捲ってキャーとかあるだろ
やってみて…ドキドキするぜと言いくるめ

戦争より百合の楽園が見たい!
この調子で煽り回るぜ
子孫が残らないとかどうでも良い自己中―邪悪っぷりだ

焔…愛は悪を越えるよ
ふと誤魔化すようにほざくのでした


四王天・焔
《狐姉妹》
SPD判定の行動

■心情
アルラウネさんも石化から解放されて良かったね。
と思ったのも束の間かぁ、死霊術士達の登場だね。
ワルさだったら、焔たちも負けていないよー。

■行動
白狐召還符(UC)を使用して戦うね。
焔は、白狐様に乗って、敵のココ召喚に対抗するね。
「相手もブギーモンスターに乗っているけど、焔の白狐様の方が
何倍も性能は上なんだよー。
その分、焔の方がワルだって事を見せつけてあげるね」
とアルラウネさん達を【言いくるめ】て、敵に寝返るのを防ぐよ。

敵に対しては【気絶攻撃】で殺さない様に注意しつつ
燦お姉ちゃんと手分けして倒していくね。
「愛は悪を超える、そうだね。焔も燦お姉ちゃんを愛しているよ」


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

ふっふっふ、哀れな犠牲者共がやってきたようじゃな。
さあ、放し飼いされた狼達よ、穴に足を取られて転んだ者どもの靴や杖を勝手に咥えて持っていくのじゃ!
他人様に迷惑をかけても何もしない無責任な飼い主ムーブ…これぞ神をも恐れぬ所業よ。
さらに『悪魔の死霊術士』が放った【墓地で仲良くなったゴースト】を【浄化の風】で祓って、友人との仲を裂くという外道にも手を染めてしまうかのう。
さあ【アルラウネ・シスターズ】よ今じゃ。【花】属性を十分に活かして悪魔の死霊術士を花粉まみれにしてやれ!
魔界のすごい花粉症で乙女が見せてはいけない顔にしてやるのじゃ!くしゃみ・目のかゆみ・鼻づまりに悶え苦しむがよい。




 デビルキングワールドの小国で起こる衝突。
 向かい来る悪魔の死霊術士に対し、アルラウネ達も士気高く向かっていて。
「従うだけの連中にワルさは感じないね!」
「こっちにはもっとワルい人達がいるんだよ」
 共闘するアルラウネ達はさらにシスターズを呼び寄せ、その勢力を拡大しようとする。
「アルラウネさんも石化から解放されて良かったね」
 そんな彼らの姿を、和服メイドの妖狐少女、四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は微笑ましげに見ていたが、敵襲もあってすぐに表情を引き締める。
「こんな傷つけあう戦争おかしいよ!」
 その焔の姉である腹だしルックな盗賊娘、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は金色の双眸で見回した悪魔の死霊術士の群れに可愛い娘が多いことに悩み、どうすべきかと思案して。
「……焔、止めよう!」
 妹へと呼び掛ける燦は男術士の姿を見れば、容赦なく石を投げつける。
 まさに、ナチュラルボーンな男女不平等を体現する燦である。
「ワルさだったら、焔たちも負けていないよー」
 焔はアルラウネ達へと見せつけるように、死霊術士達へと仕掛けていく。

 その先では、民族衣装を纏った褐色肌の少女エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)が含み笑いしていて。
「ふっふっふ、哀れな犠牲者共がやってきたようじゃな」
 彼女の前方の地面は先程、狼達に掘り返させて放置したまま。
 そこに死霊術士達が駆け込んでくれば、足を取られて転ぶ者も出始める。
「えっ、きゃあっ!!」
「うわああああっ!!」
 これらの穴はアルラウネ達にワルさを見せつけるだけでなく、トラップとしても機能させる為のものでもあったのだ。
 その様子にほくそ笑むエウトティアはさらに、狼達へと指示を与える。
「さあ、放し飼いされた狼達よ、穴に足を取られて転んだ者どもの靴や杖を勝手に咥えて持っていくのじゃ!」
「「アオオオォォォ……ン!!」」
 鳴き声で応えた狼達は主人の要望通り、術士らの持ち物を咥えて持ち去ってしまう。
「ああっ、私のつえええっ」
「あたしのブーツ返してええ!!」
 そんな狼達を操るエウトティアに、アルラウネらは目を輝かせる。
「すげえええっ」
「ワルだ、めっちゃワルだよ、この人!」
「他人様に迷惑をかけても何もしない無責任な飼い主ムーブ……これぞ神をも恐れぬ所業よ」
 アルラウネ達の喝采に、エウトティアはドヤ顔してみせた。
「ゴーストさん!」
「お願い、あいつらを止めて!」
 だが、落とし穴や狼達から逃れた術士らがゴーストを呼び寄せ、こちらへと向かわせてくる。
 それらに呪いなど受けたり、憑りつかれたりすれば面倒だ。
「遍く精霊よ、風に宿り力を示せ!」
 それもエウトティアは対策済み。【浄化の風】を巻き起こし、ゴーストを祓ってこの場から消し去っていく。
「ああっ、ゴーストさああああん!!」
「マジカッケー!」
「姉さん、ついていきます!」
 友人との仲を裂く外道にまで手を染めるエウトティアに、アルラウネ達は体を奮わせっぱなしだ。
「さあ、アルラウネ・シスターズよ、今じゃ」
 彼女は自分に付き添うアルラウネ達へと呼び掛ける。
「花属性を十分に活かして、悪魔の死霊術士を花粉まみれにしてやれ!」
「「了解です!!」」
 エウトティアのワルさもあり、従順になったアルラウネ達が花粉を飛ばす。
「な、なにこれ、はくしょん!」
「くしゃみが止ま……くしゅんくしゅん!」
 魔界の花々の花粉の影響で術士達が一様に顔を伏せてくしゃみをしてしまう。乙女も多い死霊術士達だ。さすがにその表情を言い表すのは差し控えたい。
「くしゃみ、目のかゆみ、鼻づまりに悶え苦しむがよい」
 まるで子供のように無邪気な笑みを浮かべるエウトティアに、アルラウネ達も夢中になっていたようだ。

 四王天・燦、焔姉妹も死霊術士達と対していたのだが……。
「「やああああああああっ」」
 近場にいたアルラウネ達が術士を狙って押し寄せ、花びらを舞わせて惑わせようとしていたのに、燦が冷ややかな視線を向けていた。どうやら、敵とは言え、女術士が攻撃されている状況が許せなかったらしい。
 だが、燦は女術士にも思うことがあるらしく、ダッシュしていく。
「ゴーストさん、お願いっ!」
 そして、女術士に迫った彼女は【早業】、【盗み攻撃】の技で、術士の術衣をすぽーんと脱がせてみせた。
「「きゃあああああああああああっ!!」」
 マントで体を覆う女術士達は蹲ってしまう。
 そんな彼女達へと、燦はぼそりと一言。
「やっぱ綺麗だ」
 そして、戦場に座り込んだ彼女達に対し、燦が歩み寄ってこう語り出す。
 ……綺麗な女の子に暴力奮うな、と。
「花を咲かせて愛でるなら良いけど、痛いのは愛がない。術士もゴーストで花弁を捲ってキャーとかあるだろ」
「あ……、はい」
「うん……」
 ただの説教ではない。燦のユーベルコード【稲荷巫女のお説教】は敵であれ、ちゃんと話を聞こうという感情を与えていたのだ。
 そして、燦は何を思ったか、近場にいたアルラウネの腰部分の花びらを捲ってみせて。
「きゃあっ!」
「……ドキドキするぜ」
「「……ごくり」」
 言いくるめられる女術士達。近場の男術士もなぜか真っ赤な顔をしてしまっていた。
 焔はというと、まだ動き続ける術士達が白骨獣を出現させているのを見る。
「出番だよ、ココ!」
「グアアアアオオオオォォオォオ!!」
 白骨獣を呼んだ術士らはそれに跨る。
 戦闘力を強化した彼らは花畑の上を駆け抜け、アルラウネへと襲い掛かろうとする。
 それでも、焔は不敵に笑って。
「符よ、妖の郷への扉を開け。おいでませ白の御狐様」
 彼女は全長3mほどの白狐様を呼び寄せ、それに跨ってみせた。
「焔の白狐様の方が何倍も性能は上なんだよー」
 両者が使ったユーベルコードは似て非なる。
 術士達は騎乗した白骨獣と生命力を共有し、互いに力を高める。ただ、白狐は蒼い狐火を吐くことができる。
「その分、焔の方がワルだって見せつけてあげるね」
 そうアルラウネらを【言いくるめる】焔は彼らの寝返りを防ぎつつ、その力を持って暴れて術士らをねじ伏せていく。
 とはいえ、死霊術士もオブリビオンにたぶらかされているだけの悪魔……一般住民である。
 倒す際は相手を【気絶】させるなど、焔は敵に対する気遣いを忘れない。
「戦争より百合の楽園が見たい!」
 一方、姉の燦は自分の主張を続け、術士達を煽り続ける。子孫が残らないとかどうでもよい自己中、邪悪っぷりだと彼女も自認していて。
「焔……愛は悪を越えるよ」
 ごまかすように口にした燦の呼びかけに、焔は姉へと笑顔で応える。
「愛は悪を超える、そうだね。焔も燦お姉ちゃんを愛しているよ」
 微笑み合う2人はアルラウネや仲間達と手分けして、残る死霊術士達を倒していくのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『人喰い鋏スニップスナップ』

POW   :    独断マップタツ
自身の【配下の悪魔を盾にすることで攻撃を防いで】から、戦場の仲間が受けた【身代わり分のダメージ】に比例した威力と攻撃範囲の【大バサミによる一刀両断】を放つ。
SPD   :    遮断メッタギリ
攻撃が命中した対象に【こびりつく血の目潰し】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【対象の視覚を封じたまま背後からの不意討ち】による追加攻撃を与え続ける。
WIZ   :    禁断スンキザミ
【サディスティックな悪意】を籠めた【邪気を纏うハサミの刃】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【感じる痛みを瞬間的に増幅することで、精神】のみを攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠クララマリー・アイゼンバウムです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 アルラウネ達の住まう名もない小国。
 あちらこちらにアルラウネ達が咲かせた花畑が見られるこの場所へと攻め込んできていたのは、隣の新興国シザーズキングダムだ。
 その大軍を編成していたのは、ほとんどが住民である悪魔の死霊術士達。彼らを率いるのは、国王であり、魔王。
「チッ、死霊術士どもも大したことないな……」
 その姿は人型をしてはいない。とても大きな、大バサミだった。
 そいつはかつて魔王だった存在が所有していた宝物。
 元々邪悪なるオーラを漂わせていたそれは、道具として利用されていた時も、魔王の手によって多数の人々の命を奪ったという。
 やがてオブリビオンとなって意思を持って動きだし、自ら喋り出すようになったそいつの名は……。
「我は人喰い鋏スニップスナップ……!」
 全身から湧き出す禍々しい邪気。全身に纏わりつく血の臭い。
 そして、物とは思えぬ知略を持って脅し裏切り騙し討ちを行い、この上なく血と悲鳴と拷問を好む残虐性。
 このデビルキングワールドにあって、スニップスナップの存在はとてつもないワルさを悪魔達へと感じさせ、圧倒的なカリスマ性を持つ。
「悪魔達よ、間抜けなアルラウネどもから『D』を根こそぎ奪いつくせ……!」
「「は、はい!!」」
 悪魔の死霊術士達はその数を相当減らしている。そちらはこのままアルラウネ達に相手してもらえばどうにかなるだろう。
 ……アルラウネ達がこのまま猟兵の味方であり続ければ、だが。
「我も出る。片っ端から雑草を間引く。猟兵という邪魔な障害物ごとな」 
 怪しく煌めく2つの刃。それには複数の瞳が蠢く。
 嗜虐的な思考を持つその人食い鋏に、死霊術士達は完全に惹かれてしまっている。
 そして、アルラウネ達も魔王となりしその人喰い鋏から目を離せずにいる。
「なんだよ、あれ……」
「すげー、すげーよ、さすが一国の王だね!」
 それでも、自分達のおカネを奪われるのは嫌だし、何より……。
「でも、この人達が負けるわけないよ!」
「お願い。やっちゃって!!」
 残る死霊術士と戦うアルラウネ達の声援を受け、猟兵達は彼らの期待を裏切らぬよう振舞う。
 ただ、そこでスニップスナップは残っていた死霊術士を盾にしつつ襲い来る。
「我の糧となれ。俗物ども」
 人喰い鋏は敵対する猟兵やアルラウネだけでなく、死霊術士までも小馬鹿にするような態度を取り続ける。
 体の隅から隅まで腐りきったオブリビオン……スニップスナップを骸の海へと還すべく、猟兵達は攻撃を開始するのだった。

===============

(第2章は、22日からの一括執筆を考えております。プレイング受付期間は22日朝8:30までの予定です)
(第2章からの新規の参戦も歓迎です。よろしくお願いいたします)
一郷・亞衿(サポート)
廃墟探索中に呪われ、その結果として力を得た猟兵です。独自開発した混沌魔術や呪詛を纏わせたカッターナイフ、金属バット、伸縮式の山刀(蛇腹剣)等を用いて戦います。
各種オカルト話を好みますが、オブリビオンに対しては基本的に容赦しません。
外見特徴として、マスクで常時顔を隠しています。

一人称は「あたし」。
年下~同年代にはくだけた感じの口調で話し、年上や偉い人には敬語(さん付け、ですます口調)を使います。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使いますが、寿命が減る系の物はタイミングを見計らい極力短時間の使用で済ませるようにしています。
軽口を叩いたりもしますが、戦闘時は真面目に役割を果たそうとするタイプです。


ミュー・ティフィア(サポート)
困ってそうですね。少しお手伝いしましょうか?

口調 (私、あなた、呼び捨て、です、ます、でしょう、でしょうか?)

基本的に誰に対しても友好的です。

時々うん、と相槌をしたり、敬語はやや崩れちゃったりします。

好きなものは紅茶です。
余裕があったら飲みたいです。

なるべくなら助けられる人は助けます。
復興のお手伝いとかは積極的に頑張っちゃいます!
現地の人達との交流やケアもしていきたいです。

もちろんオブリビオンや悪人には容赦なしです!
相手次第では手加減するかもしれないですけど。

ユーベルコードやアイテムは何でも使います。

いかなる場合でも公序良俗に反する事には関わりません。

不明点や細かい部分はお任せします。




 アルラウネの小国に攻め込んでくる隣国シザーズキングダムの王。
「我は人喰い鋏スニップスナップ……!」
 禍々しいオーラを纏うオブリビオンは、悪魔の死霊術士を従え、アルラウネを全て刈り取った上でこの世界の通貨である『D(デビル)』を奪い取ろうとしている。
 猟兵達はアルラウネと共闘しつつその侵攻を食い止め、隣国を制圧するオブリビオンの討伐を目指す。
「直接、相手を狙える状況となっているのは大きいね」
 アルラウネと死霊術士が交戦を続ける戦場にて、マスクを着用したUDC組織所属の黒髪女性、一郷・亞衿(奇譚綴り・f00351)は巨大なハサミの姿をした敵を捉えて駆けていく。
「私利私欲の為に悪魔を利用するオブリビオン……許すわけにはいきません」
 精霊と共に世界をまたにかけるピンク髪のエルフ少女、ミュー・ティフィア(絆の歌姫・f07712)は『奏弓・コンチェルト』を構えてオブリビオンを狙う。
「ハサミ……なら、これでどうかな?」
 一直線に攻め入る亞衿はユーベルコード【呪怨(ザ・グラッジ)】を使い、ハサミ女の都市伝説の姿を取る。
 亞衿は手にするハサミで素早く切りかかるが、寿命を使い続けるのが難点だ。一時攻撃すれば、すぐに元の姿へと戻って更なる攻撃チャンスを探る。
「クク、そのハサミはなまくらか……?」
 邪気を纏うスニップスナップは距離を取ろうとする亞衿に素早く迫り、刃を振るう。
 確かに亞衿はその人喰い鋏に切られたが、その身体には傷一つついてはいない。しかし……。
「ううっ……!」
 激しい痛みに、亞衿は顔を引きつらせてしまう。スニップスナップはユーベルコード【禁断スンキザミ】によって、精神のみに痛みを与えていたのだ。
「たっぷり痛みを教えて……っ!?」
「……Lalalaー……」
 そこで、歌を口ずさむミューが飛ばした矢でスニップスナップの身体を射抜く。
 ユーベルコード【因果を超える【歌姫】(ワンフレーズ・ミュー・ティフィア)】によって、確実に相手へと矢を命中させることに成功させたミューだが、その分体感時間が変化してしまう。
 その為、ミューはスニップスナップの接近を感知できず、正面から飛んでくる血を浴びてしまう。
「ああっ、目が……!」
「クク、喰らえ!」
 視界を奪われたミューの背後から迫るスニップスナップはその背後から強襲する。
 凶刃がミューを襲う隙を突き、亞衿が再びハサミ女の姿を取ってその体へと傷を入れていく。
「ク……ぬかったわ……」
 危険を察したスニップスナップはすぐに配下である悪魔達を立てにして身を引く。
 死霊を呼び寄せる術士達からの攻撃を警戒し、亞衿とミューは敵から距離を取らざるを得なくなってしまったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
ふーん、王様ねえ。
でもしょせんハサミでしょ?金属の。

ということで離れているうちにユーベルコード【ジャッジメント・クルセイド】
高命中率の雷でしびれ王様にしてあげるわ。

「あら、もしかして黒く焦げちゃったり、骨が見えちゃったりするのかしら?王様相手にごめんなさいねー」
(白々しさ満々で)

敵の攻撃は[逃げ足]で逃げたり、サイキックキャバリアに乗って[空中浮遊][滑空]とかでお空に飛んでしまったりでまともに相手しないわよ。

だってワルなんだし?


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

はっはっは、もっと褒めてもよいのじゃよ?まあ、見ているがよい、ハサミごときわしが軽く伸してやるわい。
とは言ったもののなかなか痛そうなデザインじゃな。ここはお味方の猟兵に前衛をお願いして後方から攻撃するかの。
まずは無機物の大地に干渉して、地面を生い茂る蔦に変換し操って死霊術士たちを戦場の外へ放り出すか。
射線が通ったらチマチマと行動を阻害するように弓矢で【援護射撃】。
味方との戦闘で注意がそれたらチャンスじゃ、ハサミが閉じたタイミングを見計らって刃の部分を蔦でぐるぐる巻きにしてやるのじゃ。
外から縛られては簡単に開くまい、動きが鈍ればお味方の攻撃も捌けぬであろう?


四王天・燦
《狐姉妹》

お前の悪は気分が悪いだけだし、魔王になるには顔面偏差値が低すぎる
剪定に使うにも花が可哀想だぜ

神鳴&アークウィンド二刀流
挟刃を二刀で武器受けたり、焔と背をわせて受け止めたり
反撃はカシメに一突き

目潰しから背中を斬られ大ピンチ
激痛耐性で耐えながら袖に仕込んだデストラップを落とし真威解放
焔の火園の紫でカモフラージュしながら周囲のオブジェクトに引っ掛けて、鋼糸の結界を構築し鋏野郎を捕らえてやる
鋏を括って開かなくして岩に磔だ

電撃属性攻撃を宿した神鳴で滅多殴り
愛妹を痛めつけたり、侍の背中を卑劣に傷つけた罪は重い
公開処刑だ!

始末つけたら焔を魔王に推薦
アタシは大臣で構わんぞい
百合の楽園法を作るんだ♪


四王天・焔
《狐姉妹》
WIZ判定の行動
アドリブ歓迎

■心情
ハサミが意志を持って国を支配するなんて、全然似つかわしくないよね。
ハサミはハサミらしく、お花の剪定に使われていれば良いんだよー。

■行動
死霊術士達の相手は、アルラウネの皆に任せるね。

焔は、火園の紫(UC)を使用。
【属性攻撃】で火属性を強化して狐火を放つ。
狐火が外れたら、【地形の利用】で紫炎の上に立って戦闘力強化。
その後は、ドラゴンランスで【2回攻撃】で戦う。
燦お姉ちゃんと背合わせで戦うね。

禁断スンキザミに対しては、【激痛耐性】により
増幅する痛みに耐える。

戦いが終わったら、焔が魔王に立候補しようかな。
折角燦お姉ちゃんが推薦してくれてるし。




 サポーター達が戦いを繰り広げたことで別の戦線が開け、最初からこの場で戦っていたメンバーが人喰い鋏スニップスナップの姿を認めて。
「ふーん、王様ねえ。でも、しょせんハサミでしょ? 金属の」
 金髪ヤドリガミ、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)が事も無げに言い放つ。
 猟兵達の周囲には多数のアルラウネ達の姿もある。
 同じく、金髪の猫耳巫女姫、エウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は先程の悪魔の死霊術士との戦いもあり、アルラウネ達にその戦いぶりを絶賛されていて。
「すげえええっ」
「「マジカッケー!」」
「はっはっは、もっと褒めてもよいのじゃよ?」
 得意げになっていたエウトティアは敵将を見据えて。
「まあ、見ているがよい。ハサミごとき、わしが軽く伸してやるわい」
「「はい!」」
 声を揃えて返事するアルラウネを背に、エウトティアはどう戦うべきかを考えていた。
 そして、《狐姉妹》としてペアで参戦の四王天姉妹。
「ハサミが意志を持って国を支配するなんて、全然似つかわしくないよね」
 紫色の尻尾を揺らす四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は無邪気に人喰い鋏をこう評する。
「ハサミはハサミらしく、お花の剪定に使われていれば良いんだよー」
「聞き捨てならないな。小娘どもが」
 どうやら焔の言葉が聞こえたらしく、人喰い鋏は機嫌悪そうにこちらを敵視して言い放つ。
「お前の悪は気分が悪いだけだし、魔王になるには顔面偏差値が低すぎる」
 しかし、四王天姉妹の姉、灰色の髪と尻尾を持つ四王天・燦(月夜の翼・f04448)は鼻で笑って。
「剪定に使うにも花が可哀想だぜ」
「いいだろう。その身体を切り刻み、ヒイヒイ言わせて命乞いさせてやるぜ」
 さらに禍々しいオーラを放ち、飛来してくるスニップスナップはその刃を鈍く煌めかすのである。


 迫り来る敵将、人喰い鋏スニップスナップ。
「その精神、断ち切ってやるぜ!」
 十分な距離があるうちに、ヴィオレッタは敵を狙って指先を向け、天からの光を叩き落としてオブリビオンの身体を痺れさせていく。
「あら、もしかして黒く焦げちゃったり、骨が見えちゃったりするのかしら? 王様相手にごめんなさいねー」
 白々しさ満開で敵へと言い放つヴィオレッタ。
「この程度で……必ず後悔させてやるぞ……!」
 ヴィオレッタの雷によって身体に痺れを残すそいつに対し、四王天姉妹が仕掛けていく。
 周囲ではまだ残っている死霊術士がおり、それらの相手をアルラウネに託し、姉妹は人喰い鋏を射程に捉えて。
「紫色の炎で燃やしちゃうよー!」
 焔は【火園の紫】……【火属性】を強化した紫色の狐火を投下し、大きく燃え上がる炎でスニップスナップの身体を燃やそうとする。
 外れた時のことも想定していた焔。一部は敵のみを焼く紫炎として地面に残り、焔自身を強化させていた。
 さらに、燦が【神鳴】と【アークウィンド】の二刀流で、切りかかっていく。
「これしきで我を倒すつもりか!」
 自らが挟刃となる人喰い鋏。その刃を燦は【2つの刃で受け止め】、しっかりと反撃の一突きを撃ち込んでいく。
 その様子を窺いながら、スニップスナップの身体を見つめていたエウトティア。
「なかなか痛そうなデザインじゃな」
 切られでもすれば、致命傷では済まないと判断した彼女は、この場の猟兵達に前衛を任せ、自身は後衛から攻撃を仕掛けることに。
「森羅万象、あるがままを受け入れるのじゃ」
 無機物の大地へと干渉するエウトティアは、地面を生い茂る蔦へと変換する。
 それで、盾とされそうな死霊術士をスニップスナップの近くから払いのけ、確実に射線が通る状態とする。
 エウトティアは『手製の短弓』を握って矢を撃ちだすことで仲間の【援護射撃】を行う。
「猪口才な……!」
 思ったように攻撃もできぬ人喰い鋏。
 さらなる雷を叩き落とすヴィオレッタはいつの間にか呼び寄せていたサイキックキャバリア『ゲファレナー・エンゲル』に搭乗して【空中浮遊】。【滑空】して【逃げ足】で敵を翻弄し、まともにスニップスナップを相手にしない。
「だって、ワルなんだし?」
「ぐぬぬ……」
 ヴィオレッタの駆るサイキックキャバリアを見上げて唸る敵へと、四王天姉妹が背を合わせた状態で攻め入る。
 燦は変わらず二刀流で、焔が『ドラゴンランス』を握って【連撃】を撃ち込み、スニップスナップの身体に傷を増やす。
 しかしながら、敵も狡猾だ。事態が好転する一手を探っていた人喰い鋏は血を飛ばして燦の目をくらます。
「ああ……っ」
「クク、迂闊だったな」
 敵は刃を回転させ、視界が戻らぬ燦へと不意打ちを食らわせる。
 さらに、焔にも邪気を纏わせた一撃で焔の身体をそのままに、その精神を傷つけていく。
「ううっ……!」
 全身に駆け巡る【激痛に耐える】2人へと、調子づくスニップスナップはさらに追撃を仕掛ける。
「その肌をズタズタに切り裂いてやるぞ!」
「「…………」」
 四王天姉妹に訪れる絶体絶命のピンチ。
 しかし、彼女達へと攻撃を仕掛けるスニップスナップの隙をエウトティアが逃さない。
「今じゃ」
 スニップスナップが刃を閉じたタイミングを見計らい、地面の蔦を伸ばして刃の部分をぐるぐる巻きにしてしまう。
「な、何……!?」
「外から縛られては簡単に開くまい」
 蔦に絡まれて思うように動けぬ敵にエウトティアは勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「やっぱ、この人達ワルいです!」
「いけいけ!」
 アルラウネ達も声援を送る中、態勢を整え直した燦は袖に仕込んだ『デストラップ』を落とし、【真威解放】を行う。
 焔が地面に仕掛けていた【火園の紫】でカモフラージュしつつ、燦はエウトティアの展開した蔦に絡めつつ、『デストラップ』……鋼糸の結界を構築して人喰い鋏の全身を縛り付けていく。
 数本が絡みついて太い柱となった蔦へとスニップスナップを張り付けた燦は、手にする『神鳴』に【電撃属性】を纏わせて滅多殴りする。
「愛妹を痛めつけたり、侍の背中を卑劣に傷つけたりした罪は重い……。公開処刑だ!」
「ぐああああああっ」
 瞳は潰れ、刃がボロボロになるスニップスナップ。
 全身を覆う邪気が薄れ、抵抗する力すらなくなっていく。
「おのれ、こんな小娘どもに……口惜し……や……」
 恨み節を残しながら、人喰い鋏はその場から消え失せてしまった。
「ス、スニップスナップ様が……!」
「あわわ、どうしよう……」
 標を与えてくれる魔王の消滅に、悪魔の死霊使い達は戦意を喪失してしまう。
「やった!」
「さすがのワルさっす、痺れるっす!」
 アルラウネ達は盛り上がる一方。
 その小国には名もなく、王たる存在もいないことから、燦が妹の手を上げて。
「この国の魔王として焔を推薦しようかな。アタシは大臣で構わんぞい」
 燦は百合の楽園法を作るとその野望も語る。
「折角、燦お姉ちゃんが推薦してくれてるし、魔王に立候補しようかな」
 一方で、焔もまんざらでないらしく、アルラウネ達を従える。
「新たな魔王の誕生だ!」
「魔王焔様、万歳!!」
 アルラウネも死霊術士も女の子は多い様子。
 男の子の扱いが気になる所だが、それはそれ。ともあれ、新たなる国の誕生に、悪魔達は大いに沸き立つのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月23日


挿絵イラスト