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反対いても全員黙らせれば可決だよね!

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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「反対ゼロ、賛成1、よって【光熱費徴収率666%増加】法可決ですよ」
 怪しげに嗤う少女の足元には、多くの黒焦げになった悪魔たちが倒れていた。
 ここは魔界議会。この小国の法を決める議会であるが、デビルキング法があるため、どんなぶっ飛んだ意見だろうと力づくで反対者をねじ伏せれば、それは通ってしまう。
 このイかれているとしか言えない法も、そうやって可決されてしまった。
「これで大量のDが私の手に……カタストロフ級の儀式魔術をこの手に!!」
 抑えられるその喜びを発露するように、見事な三段笑いを披露して、少女はその場を去っていったのであった。
 なお、その少女の姿を見て、まだ意識のあった議員はこう呟いたという。
「わ、ワルでかっこいいです……」

 そんな予知を見てしまったクトゥルティア・ドラグノフは、遠い目で虚空を見つめていたが、放置するわけにはいかない。
「またまた、とんでもない世界を見つけちゃったねぇ……でも、ほっておくわけにはいかないよ! カタストロフを発動させるわけにはいかないしね!」
 改めて概要をクトゥルティアは話し始めた。
 まずは魔界議会に殴り込み、このどう考えても悪法を改正する。そうすればDを回収できなくなったことに怒りを覚えたオブリビオンが姿を現すので、それをぶっ飛ばしてしまおうというものである。
「とは言ったけど、当然議会に向かう道中には番人がいて、それを突破しないと議事堂にはたどり着けないんだよね。しかも悪魔たちは根は良い子だけど悪事大好きだから、この悪法を肯定的に受け取っていて、改正に全面反対してくるから、どうにかして納得させる必要があるんだよね……手っ取り早いのはオブリビオンと同じ方法しかないのがねぇ」
 同じ根が良すぎるクトゥルティアは、この世界に思うところが多いのか複雑な様子である。が、世界を守るためには仕方ないし、なんなら悪魔たちはむしろ喜ぶので、良心の呵責に囚われる必要はない。
「なんにしても、まずはこの法を変えないとね。それじゃあ皆、頑張ってきて!」
 そういって、クトゥルティアはテレポートを開くのであった。


しじる
 初めましての方は初めまして。そうでない方はお世話になっております。お久しぶりです、しじるともうします。
 新しい世界、非常にぶっ飛んでおり楽しいですね!今後もこの世界を描いていきたいと思わせてもらえました!
 シナリオ事態に特に注意点はナシ、悪魔たちが喜ぶ皆さまのワルをお待ちしております!
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第1章 冒険 『やっつけろ!』

POW   :    パワフル全開!力自慢のアークデーモンと勝負!

SPD   :    スピード自慢!速さが命のウイングデビルと競走!

WIZ   :    マジカル支配!勢力を広げるサキュバスと領地争奪バトル!

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鍋島・小百合子
POW重視

年貢を数百倍に跳ね上げるなぞ民が反発するじゃろうて…
力でねじ伏せたのであればわらわ達で一揆じゃ一揆!

UC「即興足軽兵招集」発動
一揆の最初の一手として周辺の悪魔達を味方につけるべく説得
「悪法が施工されれば例え恰好が良くても自分達の首を絞め続ける末路が待ち構えている」事を先の心情も交えて弁を奮い、味方になった暁には自分に続けと扇動
聞き分けがなければ「自分の財産すら守れぬ恥知らずの悪魔共め!嘆かわしい!」と挑発
一定数の悪魔を味方につければ手槍や弓矢を授け、戦闘知識活用での式と数の暴力による集団戦術をもって議会の番人を制圧し乗りこんでいく

力押しであろうがその民の信念に基づいた一揆である!



 税金が数百倍に上がる、それに反対しない者などいない。このような世界でもなければ。
 【鍋島・小百合子】は呆れ、そして行動に移す。
「力でねじ伏せたのであればわらわ達で一揆じゃ一揆!」
 議会に向かう前に小百合子は城下へ向かい、ユーベルコード【即興足軽兵招集(ソッキョウアシガルヘイショウシュウ)】を発動させつつ、住民らに問いかけた。
「それでよいのか! かっこよかろうと、この悪法が通り続けるならば自分達の首を絞め続ける末路が待ち構えているぞ!」
 先を見据えた発言、Dの価値があまり無いとはいえ、金であることには変わりない。搾り取られることが良いはずがない。普通ならば同意し奮い立つ、それだけの気品と迫力が小百合子にはあった。しかしここは普通でないデビルキングワールド、悪いことは賛辞され、どいつもこいつも素直と来た。
「でも……Dがなくとも別にそんなに困らないし」
「こういういかにも悪ってかっこいいし……」
「自分の財産すら守れぬ恥知らずの悪魔共め! 嘆かわしい!」
 呆れるほどに素直過ぎる。滅びかけたと言われた理由が分かった気がした小百合子、ならば言い方を変えればよい。息女のカリスマは伊達ではない。
「その持論ならば、一揆もかっこいいことじゃろう! 法に歯向かい議会に殴り込むは立派な悪じゃぞ!」
「確かに!!」
 良くも悪くも素直過ぎる悪魔たち。内容は一切変わってないのに、言い方を変えるだけであっさり納得した。
「我は誓う、全ての者を守ると…皆よ、我に続くが良い!」
 ユーベルコードは条件を満たし、弓矢と槍で装備した悪魔たちの軍勢が生み出される。
 税金下げではなく殴り込むという悪逆行為が目的となってる点で、本来の一揆とは違っているが、この数の悪魔たちの軍勢、一人そこらの門番では止められない。
 押し寄せる濁流、土砂流れ、津波といえるほどの勢いで、膨大な数の悪魔たちが議会へ殺到する。
「ちょ、ま!? なんじゃこりゃああ!!!」
「突撃! 一揆じゃぁああああ!!」
 小百合子を先頭とした一揆集団が、門番を倒す……というより数で踏みつぶしながら、議会の門をぶち破り、突入するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トゥルリラ・トゥラリラ
アドリブ大歓迎!

POW?を選択

なるほどなのね。
つまり議事堂にカチコミするって事なのね!
キヒヒ… とても楽しそうなの!

行動
悪魔達を味方に付ける為にも、悪っぽい事をしつつ進む必要があるのね…
それなら、《鏖殺処刑隊》で存在が悪の殺人鬼達を呼び出して共に強行突破してやるのね!
うーん、これだけじゃ足りない… 武器を舐めるとか、そこら辺にある物を散らかすとかもした方が良さそうなのね?

もし戦闘になったなら、手加減した〈暴力〉で解決なのね!



 カチコミとは、本来相手の代紋の入った窓ガラスを割りに行く行為のことを指し、それが転じて殴り込みという意味になったという。
「なるほどなのね。つまり議事堂にカチコミするって事なのね!」
 トゥルリラ・トゥラリラは嬉々とした表情で、自慢の殺戮大鉈を回して弄ぶ。
 殺人や殺戮は遊びとして認識している彼女にとって、いくらでも暴れてもよい許可は、とても喜ばしい物だろう。しかも相手はよほどのことで壊れたりはしないのだから。
「キヒヒ… とても楽しそうなの!」
 ユーベルコード【鏖殺処刑隊(エクスキューショナーズ)】を発動させ、殺人鬼で構成された処刑隊員を召喚させるトゥルリラ。存在自体が悪ともいえる、いかにも危険な容姿の処刑隊であるが、容姿だけならば悪魔たちも負けていない。
「うーん、これだけじゃ足りない……なら」
 処刑隊に命じ、武器を嬲らせたり、周辺の家具やゴミ箱を蹴散らしながら更新する。躊躇もなく蹴り飛ばされるゴミ箱は、きれいな弧を描いて宙を舞い、ごみを撒き散らしながら落下、プラスチック製のそれは墜落と共に砕け散り、中身が悲惨なほど飛び散る。
 なんなら一部は気ままに放火(ボヤ程度)までしているため、酷いというレベルではない。だが、これでいいのだ。この世界はこれがいいのだ。
「な、なんでこんな悪いことを躊躇なくできるんだ!」
「か、かっこいいタル~!!」
 憧れの視線を向け、トゥルリラについていく悪魔たち。その数は次第に増えていき、議会入口にたどり着くころには結構なものになっていた。
「キミ、どいてほしいのね!」
「だが断る!」
 一瞬数にたじろぐ門番であったが、素直に守れという命令を守る。これはどうしようもないのでやることは一つである。
「じゃあ……潰れろなの!」
 手加減しているとはいえ猟兵、その痛恨の蹴り上げという暴力が、門番の股間を襲った。最早どうなったか語るまでもない。
「さあ、速く中に入るのね!」
 喜びを隠すことなく議会に向かうトゥルリラの背後に、股間を抑えてうずくまる門番。これを見て男の悪魔たちは股間を抑えながらこう言った。
「かっこいい、ワルだぜ‥‥‥ッ!!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒田・牙印
・あ? 税金がクソ高くなろうがなるまいが、俺には関係ねぇな。
が、気に入らねぇ。お前ら、ワルなんだろう? ワルが法律にただヘーコラしてていいのかよ。分からねぇなら俺が一匹狼(ワニだけど)なりのワルを見せてやるよ。

・何が議会で決まりましたー! だ。俺はそんな法律に従った覚えはねぇ。
オラ、そこどけや。良い子ちゃんは家に帰ってお人形遊びでもしてな。そうでないなら、「自分はワルだ」と思うのなら……全部ぶっ壊してやれ。こんな風になぁ!(UCで建物でも邪魔する門番でも何でもブン殴って破壊活動開始)

・どうした、行かねぇのか? なら、俺は一人でもワルの矜持を貫いてくるぜ。そうでねぇなら……勝手についてきな。



 世界が違う存在にとっては、その世界の税金がいくら上がろうがどうでも良いことである。対岸の火事には、人は何処までも冷静冷酷でいられる。
 それはバイオモンスターである【黒田・牙印】も例外ではない。いや、元ヴィランであることも加味すれば、同じ世界だったとしてもこの反応かもしれない。
「が、気に入らねぇ‥‥‥気に入らねぇよ」
 元ヴィランだからこそ、元本物のワルだったからこそ、ワルを名乗っているくせして法を守る、そんな奴らが気に入らない。
 一匹狼ならぬ一匹鰐なりのワルを見せてやると、肩で風切りながら議会に向かう。
「オラ、そこどけや」
 我が物顔で道を行き、他の悪魔を押しのけ進む。当然なんだなんだと悪魔たちが注目するが、知るかと黙々目指す。
「良い子ちゃんは家に帰ってお人形遊びでもしてな。何が議会で決まりましたー! だ。俺はそんな法律に従った覚えはねぇ」
 一言で言うと粗暴、だがワルを目指す悪魔たちは、この男に見とれていた。理由はわからない。だが、ワルを目指す本能が、彼に魅了されていた。
 そうして、気が付けば悪魔たちが列になってる自分の背後に煩わしさを覚えつつも、議会の門にたどり着く牙印。門番は道を譲る気はない。
 だが、本物だった彼からすれば見れば分かる。門番もまた、ワルを目指すことくらい。
 だのに、法を守る側に居て、反逆もせずに素直に門を守っている。ワルとは到底かけ離れている。苛立ちを覚えずにいられない。
「【自分はワルだ】と思うのなら……全部ぶっ壊してやれ。こんな風になぁ!」
 ユーベルコード【一撃必殺】。そのまっすぐな拳は、門番隣の壁を粉砕、粉へと変えて崩壊させた。
 壁という箇所で認識されたためか破壊領域は広く、門を通らなくとも館内に入れる穴となった。
 躊躇なく国営の建物に大穴を開けた。それだけでも惹かれるが、それ以上に悪魔たちは自分たちが牙印に惹かれる理由を、彼の言葉で理解した。
「どうした、行かねぇのか? なら、俺は一人でもワルの矜持を貫いてくるぜ。そうでねぇなら……勝手についてきな」
 背を向けて、なんら変わりない素振りで館内に入っていく牙印。その背は、ワルとして見ると、とても大きく強く高かった。
 自分たち形のみのワルと全く違う、正真正銘本物のワル。惹かれないわけなどなかったのだ。
 悪魔たちは理解し、改めて彼についていく。今度は興味半分ではなく、模範にすべき最高のワルの矜持を学ぶため‥‥‥。

大成功 🔵​🔵​🔵​

罹災・祥雲
不採用含め全て歓迎でござる。
SPD対応
これも正義の為、民の為、不本意でござるがニンニンさせて貰うでござろう!(わくわく)

まずはそこな門番!某、声が出せんので書状で果たし状を手渡すでござる。あ、菓子折りとかは不要でござる故にお気遣いなく。
ウイングデビル殿が勝負を引き受けてくれれば、それとなく壊れた運動靴も渡して飛ばないよう妨害するでござる。
ふ、某足には自信が…速いなウイングデビル殿!
ならば仕方なし、UC使用、戦闘機に変身してソニックブームで門番殿をふっ飛ばしつつゴールを目指すでござる!
念の為に爆弾マキビシ、所謂爆撃もしておくでござろう。

勝利すれば書き置きでござる。
走るより、飛ぶがいいぞ、戦闘機。



 多くの猟兵が議会に殺到した、そこへダメ押しとばかりに姿を現すのは、屍の身でありながら正義を執行する忍【罹災・祥雲】である。
 彼はとある事情により、舌のみが再生してないデッドマンズ故会話はできない。しかし文字書きでの対話は可能である。
 彼が果たし状という形で門番と対話するのは、不思議なことではなかった。
「いいだろう、その決闘受けよう! 勝利した暁には、議会への道は譲ってやる!」
 賄賂がなかったことに、ワルを目指すものとしては少しがっかりな門番であったがそれはそれ。スピード勝負を請け負った。
 ルールは単純明快、先にゴールした方が勝利であり、指定した運動靴を履いているならなんでもOKである。
 素直に祥雲から渡された運動靴を履き、彼もまたスタートラインに立つ。
「では位置について‥‥‥‥ド……ッ!?」
 足には自信があった祥雲、しかし忘れてはいけない。この世界は悪が美徳である。それにルールにもあったのだ、指定運動靴履いているならなんでもOKと。フライングもOKである。
 フライングと足の速さが合わさり、とんでもない速度でゴールに向かうウィングデビル。だが祥雲も負けてはいない。何度も伝えるがなんでもありなこの勝負、ユーベルコードももちろんあり。
 ユーベルコード【機甲変化・自在ノ型(キコウヘンゲ・ジザイノカタ)】により戦闘機となった彼は、ソニックムーブを発生させつつ、ゴールテープを引きちぎって議会へすっ飛んでいくのであった。
 ついでに妨害目的で爆撃しつつ書置きをしたのだが、中身はこうであった。

 走るより、飛ぶがいいぞ、戦闘機。

「かっ、かっこいいワルだぜ‥‥‥」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『願望器の悪魔』

POW   :    汝が為したいように為すがよい
【飛び出す絵本】から、対象の【欲望を満たしたい】という願いを叶える【願望器】を創造する。[願望器]をうまく使わないと願いは叶わない。
SPD   :    あなたを受け入れましょう
【飛び出す絵本】から、対象の【承認欲求を満たしたい】という願いを叶える【願望器】を創造する。[願望器]をうまく使わないと願いは叶わない。
WIZ   :    いいのですよ、好きなことだけしていても
【飛び出す絵本】から、対象の【癒やされたい】という願いを叶える【願望器】を創造する。[願望器]をうまく使わないと願いは叶わない。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 議会に殴り込み、突っ走り、討論場にたどり着いた猟兵たち。彼らに驚く悪魔たちであったが、猟兵たちが悪法改正をしに来たことを伝えれば猛反対の嵐が飛び交う。
 素直で、ワルにあこがれてる彼女たちが反対するのはわかっていたことではあるが、普通税率666%にされたら改定賛成すると思うのだが。
「そもそも、議会に殴り込みしてくるようなワルなら、力付くで納得させてみてくださいよぉ!!」
 それをそっちが言うのはおかしい気がしなくもないが、本人たちが力づくでといっているのだ、申し訳ないが少々痛い目にあってもらおう。
トゥルリラ・トゥラリラ
アドリブ大歓迎です!

力づく?つまりは〈暴力〉で納得させろって事なの?
キヒヒ… なら望み通りにしてやるのね!

行動
彼女達のUCは厄介なのね…
だけど、私の望みはただ一つ… 魔王様に認められる様な〈悪のカリスマ〉になる事なのね。
〈暴力〉は悪い事だから…もし願いを叶えてくれるなら、キミ達をボコボコにしたいのね。

そこら辺にある大事そうな書類を踏みつけつつ、近付いて手加減した〈暴力〉で殴りまくり蹴りまくりの大暴れなの!
反撃は強化された〈第六感/見切り/瞬間思考力〉で回避するのね。

どうして嫌がるのね?
命は奪わないし、顔も傷つけない様にやるから安心するのね!



 力づく、すなわち暴力での解決を相手は望んでいる。なればそれを断る必要はない。【トゥルリラ・トゥラリラ】にとって暴力は、殺人は、殺戮は遊戯。望んだものである。
「キヒヒ… なら望み通りにしてやるのね!」
「そう簡単にいきますかね」
 堕天使の四天王、猟兵にも選定された強靭な肉体で、突撃の際あたりに飛び散った重要そうな資料を踏み散らし、まっすぐ願望器の悪魔目掛けて峰に持ち替えた殺戮大鉈を片手に突っ込む。
 対して願望器の悪魔は、背に隠したバックから絵本を取り出し開いた。すると独りでにページが捲られ出し、願望器が創造される。
 トゥルリラの願望は【魔王様に認められる様な悪のカリスマになる事】。その望みを叶える手段は【悪事】。暴力もまた悪事、残念なことにその望みを叶える手段も、それを取り扱う方法も、トゥルリラは熟知している。
 願望器から具現化されたのはメリケンサック、正しい使い方がわからなければ重いかつ指を痛める物。当然これの使い方をトゥルリラは知っている。
 打ち出されたメリケンサックを瞬時に装備、速度を殺すことなく装備した方とは逆の手を突き出し、拳を突き出す構えを取りながら突き進む。
「んな!? 光速で回転して飛んでくる鉄の武器を装備するなんて‥‥‥ええい!」
 願望器の効果を発揮される、望みがかなえられてしまう。戦力を削ぐはずが増加させてしまった。そのことに気づき、焦り、高そうな椅子や机を、ひ弱な見た目に反した怪力でぶん投げる。
 それらはトゥルリラのユーベルコード【狂気の回避術(クレイジー・アボイド)】にて強化された第六感と見切り技術の前には意味がない。
 机は飛び越え、椅子はスライディングで躱して、速度をむしろ乗せて走り、たどり着く。
「どうして嫌がるのね? 命は奪わないし、顔も傷つけない様にやるから安心するのね!」
 突き出した手で願望器の悪魔の胸ぐらをつかんで一気に引き、それに合わせてメリケンサックを装備した拳を、加点させながら抉るように鳩尾に叩き込む。
 明らか人体から鳴ってはいけない鈍い音があたりに重く響く、しかしそれでもただの気絶。可愛らしい悲鳴を小さく上げて、願望器の悪魔は意識を手放した。
「キヒッ、さあ次はだれなのね!」
 気絶した願望器の悪魔を、わざと乱雑に、それでいて傷つかないように投げ捨てる。その悪逆非道に見える様子は、被害を受けてない願望器の悪魔の心に響くのであった。
「か、かっこいいですぅ‥‥‥」

大成功 🔵​🔵​🔵​

鍋島・小百合子
WIZ重視

話し合いを放棄したと見てよいのじゃな?
では果し合いで話をつけるといたそう

「我が舞に見惚れるや矢の雨を降らさん。じっくり見ていけ!」
長弓と矢筒を上空に投げ飛ばせばUC「弓神霊泉舞」発動
薙刀と祭祀扇を両手に携えつつ舞を披露している間飛ばした長弓を遠隔操作して敵悪魔共を射抜いていく(ダンス、パフォーマンス、スナイパー、範囲攻撃、鎧無視攻撃併用)
舞を止めぬように敵からの攻撃は全て見切り回避もしくは薙刀と祭祀扇の武器受け防御にて捌いていく
他の猟兵との連携を図る場合は弓の遠隔操作による援護射撃を主とす
尚、成敗した悪魔共は殺さず戦闘能力だけを奪いて縛り上げ、前章で仲間にした悪魔達に引き渡す



 話し合いを放棄し、武力で向かって来いと言い切った願望器の悪魔に対し、【鍋島・小百合子】が返す言葉は当然これに尽きる。
「では果し合いで話をつけるといたそう」
 一揆に賛同した悪魔たちが興奮して突撃しようとするのを一旦制しつつ、長弓と矢筒を上空に投げ飛ばした。そのまま薙刀と祭祀扇を両手に携え、見る者を魅了するほどの美しく力強い舞いを魅せてくれる。
 その行動に一瞬困惑した願望器の悪魔だが、すぐに納得できる形になって帰ってくる。
 ユーベルコード【弓神霊泉舞(オドリテニカワリテユミヲヒクハカリノカミ)】が発動する条件を満たしているのだ。遠隔操作された長弓が独りでに矢を継ぎ、正確無比の矢玉を放つ。
 無数に放たれたそれは雨のように降り注ぐ。とっさに机を持ち上げて傘のようにするも、矢は願望器の悪魔の肩を射抜き、怯ませるに十分な打撃を与える。
「ひゃぅ! ええい、やられっぱなしじゃないですよ!!」
 怯み机を落としかけ、あわや下地にになりかけながらも、願望器の悪魔は己のユーベルコードを放とうとする。
 絵本が開かれ、ページが捲られるたびに具現化されたアイテムが高速で発射される。クッション、テレビ、ぬいぐるみ、観葉植物、お湯たっぷりの浴槽、てんやわんやごちゃ混ぜに飛んでくるが、小百合子は慌てず対処する。
 薙刀が月を描くように弧を作れば両断し、祭祀扇が振るわれれば衝撃なぞなかったように受け流される。
 小百合子の舞完成度の高さもあり、回避も受け流しも、舞踏の一種のように見えて仕方がない。その舞からは霊力が溢れており、味方の力を増幅させる。一揆に賛同した悪魔たちも例外ではない。
 強化された状態でさらに強化。弓矢と槍で装備した彼らはついに動き出し濁流の如き猛進で突っ込む。
「まっ、冗談じゃな‥‥‥アバァー!?」
「おお、殺すんじゃないぞ。縛り上げておくだけでよいぞ」
 こんな状態でもしっかりと聞こえていたようで、突撃後に荒縄で雁字搦めにされた願望器の悪魔が回収されるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

罹災・祥雲
不採用含め全て歓迎でござる。
おなごに手を上げるのは好きでござらん、武器を投げつけるでござるよ。

久留間武士五郎歯で天井に張り付き、頭上から白須で弾幕、投げまくりでござる。
羽もあるし、こちらに飛んでくるようなら同じく白須で斬りつけつつ着地、某の逃げ足の早さも見せるでござろう。
逃げるのは立派な兵法にて候う、卑怯じゃないでござる!
あいや違った、某、ワルだから卑怯でござる!

地上では味方への誤射を避けて接近戦でよかろう。白須で次々と斬り伏せて、血を払う仕草を行いワルっぽく…こやつら頑丈で血が出ないでござるな?

最後に書状を投げつけるでござる。
おなごには、淑やかにして、育ちたく。
…意味あってるでござるかな?



 女子に手を上げるのは抵抗がある。故に武器を投げる。【罹災・祥雲】はそう判断した。
 華麗に宙へと飛び、天井へ久留間武士五郎歯を使い張り付く。それに合わせて白煙を巻き、視界を潰す。
 こうすることで願望器による欲望を満たす器具を召喚させないようにしたのだ。
 合わせて惨月光刃・白須を投擲し、白煙の中無数の刃を降り注がせるという、中々にえげつのない攻勢を見せた。
「はわわわあ!! 痛いですよ、もう!」
 見えないが、落ちてくる向きから大方の位置を割りだした願望器の悪魔は、ユーベルコードでの攻撃はできないと判断して飛翔。祥雲を撃墜せんと、高そうな椅子を片手に殴りかかろうとする。
 だがそれが当たることはない。煙が晴れて祥雲の姿が確認できた瞬間、彼のユーベルコード【化身忍法空隠れ(ケシンニンポウソラガクレ)】が発動し、投げられた白須が椅子を両断して見せた。
 その一瞬の出来事に、願望器の悪魔が気取られた隙に地上へ着地。対空と言わんばかりに白須を再度投げまくる。
 それらを避けきれず、願望器の悪魔は被弾しながら墜落。完全に倒した確信を祥雲は得るのであった。
(‥‥‥こやつら頑丈で血が出ないでござるな?)
 実のところ、血をぬぐう動作でワルっぽくするはずだったのだが、頑丈故か全く血が出ないで気絶している願望器の悪魔。仕方ないのでそれは諦め、起きた時に気づけるよう傍に書状を投げつけるのであった。

おなごには、淑やかにして、育ちたく

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒田・牙印
・よし、いいんだな? 思いっきりブン殴っていいんだな? 可愛い嬢ちゃん達の死体なぞ見たくないからミンチよりひどいことにするけどいいんだな?(指ボキボキ鳴らす)

・つか、粋がってたのに戦うのは「願望器」とやら頼みかよ。俺の今の欲望はとにかく気にいらねぇお前らをブン殴ることだ。その「願望器」とやらはそれを叶えてくれるんだろう? つまり、俺の目の前に立つのは他のナニモンでもねぇ、お前らにして欲しいってのが俺の欲望だ。おら、ファイティングポーズくらい取ったらどうだ。

・(UCでポイポイ投げてオシオキ)てめえの身一つでワルぶれねぇ奴らなんぞ殺す価値も殴る価値もねぇ。分かったらとっととここから出ていきやがれ!



 話し合いの放棄、力尽くの許容、それすなわち暴力の容認。全力で殴ってもいいよという合図。
「よし、いいんだな? 思いっきりブン殴っていいんだな? 可愛い嬢ちゃん達の死体なぞ見たくないからミンチよりひどいことにするけどいいんだな?」
 再三確認の言葉を発する【黒田・牙印】は既に戦闘態勢。拳を鳴らし、いつでも突撃できるとばかりに黒く笑っていた。
「ひぇっ! が、願望器!!」
 まだまだワルには程遠い願望器の悪魔、その最後の一体は本物のワルを見て完全に逃げ腰であるが、それでも議員の面子があるのか逃げずにユーベルコードを行う。しかしそれが牙印怒りの琴線に触れた。
「‥‥‥粋がってたのに戦うのは【願望器】とやら頼みかよ」
 他人の欲望任せ。それは己の欲望を押し付けることに近しい悪とは真逆。その有様は、真の悪だった男には腹立たしくて仕方がない。
「俺の今の欲望はとにかく気にいらねぇお前らをブン殴ることだ。その【願望器】とやらはそれを叶えてくれるんだろう?」
「‥‥‥ッハ!?」
 そう、望みがハナから願望器の悪魔を倒すことである牙印に願望器は悪手。その望みを叶えるべく、凶悪な釘バットが召喚され、牙印に向けて発射されるが‥‥‥彼はそれを殴りへし折った。そんな無粋なもの不要であると断言するように。
「‥‥‥おら、ファイティングポーズくらい取ったらどうだ」
 構える牙印、それを見てかっこよさを覚えつつも恐怖し、膝が震えてしめやかに失禁する願望器の悪魔。
 デビルキングワールドでは決して見ることも味わうこともなかったであろう、本物のワルの敵意。なんちゃってとは桁が違うそれに恐れを隠せない。
 戦う前から心が完全に折れていた。それにさらにイラつく牙印、仮にもワルを名乗っておいてこれなのだから、彼が憤怒するのは仕方なしのこと。お仕置きの一つぐらい、文句を言われる筋合いはない。
「てめえの身一つでワルぶれねぇ奴らなんぞ殺す価値も殴る価値もねぇ」
 動けぬ願望器の悪魔にゆっくりと近づき、その右足を無造作につかんだ。そのままユーベルコード【びったんびったん】を一切の躊躇なく発動させる。
「分かったら……とっととここから出ていきやがれ!」
 力強くぶん投げる。ただそれだけであるが、それ故に願望器の悪魔がボールのように投げられる。
 剛速球ストレート、見てるものの気持ちが良くなる速度で壁を何枚も貫通し、あっという間に願望器の悪魔は空の彼方へ飛んでいくのであった。
「ご、ごめんなさぁいいい!! でなおしまああああすぅ!!」
 飛んでいく彼女の涙交じりの声は議会に響き渡り、牙印のワルさを知らしめ、やはり彼こそが自分たち悪魔が模範すべきワルであると再認識させるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『爆弾の悪魔』

POW   :    ガンガンいこうぜ
レベル×5体の、小型の戦闘用【爆弾を括りつけた一般悪魔】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
SPD   :    みんながんばれ
レベル×1体の【時限式の爆弾を括りつけた一般悪魔】を召喚する。[時限式の爆弾を括りつけた一般悪魔]は【爆発】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
WIZ   :    いのちをだいじに
【黒い瞳】から【大量の透明な魔力機雷】を放ち、【「動くと死ぬぞ」という警告】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠シスカ・ブラックウィドーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 議会が制圧され、無事猟兵たちの法改正が成し遂げられた。悪質な税金徴収は終わり、国にDが戻されていく。
 だがそれをやられて面白くないのが黒幕、オブリビオンである。
「きぃ~!! あと少しでしたのに……あとほんの少しで、世界破壊爆弾を生み出してカタストロフでしたのに!」
 とある大通りに面した喫茶店の屋外テーブルで、爆弾の悪魔と呼ばれるオブリビオンが歯ぎしりしながら怒り、同時にデビルスイーツをやけ食いしていた。
爆弾らしいカタストロフを発生させようとしていたようだが、それも水泡に消えた。だが彼女をこのまま放置していても、再度別の方法でカタストロフを目指すだろう。ならば即座に殲滅するのが猟兵の仕事。
 爆弾の悪魔の背後にテレポートが開かれ、猟兵が現れる。それを感じ取った彼女は苛立ちを隠さず振り向き、殺気全開で猟兵を出迎える。
「貴方たちさえいなければ……殺して差し上げましょう……ええ、派手に殺して差し上げましょう! 利益を生む悪魔どもならいざ知らず、害を生み出す貴方たちを生かす価値皆無ですので!」
 今までのなんちゃって悪意とは比べ物にならない……と言っても、猟兵にとってはいつも通りで、あぁ日常が返ってきたんだなって逆に安心するそれが向けられる。
 無数の爆弾をその手に召喚する爆弾の悪魔、今最後の戦いが始まる。
鍋島・小百合子
POW重視
他の猟兵との連携可

貴様達の流儀に則って議会に物申しただけの事
怨まれる筋合いなぞないわ

「茶屋の者には悪いがこれも悪魔の流儀なのであろう?許せ」
UC「黄金勇霊装」発動
黄金の甲冑に身を包み勇気に比例した戦闘力を得れば飛翔能力を用いて敵より高い位置を保ちつつ長弓による狙撃
矢劇薬を塗り込んだ矢で悪魔に射放つ(視力、スナイパー(←以下壱)、マヒ攻撃、毒使い、継続ダメージ、空中戦併用)
配下が現れればその処理を優先、複数本の矢を番え体に括り付けた爆弾を狙い射る
あわよくば誘爆にて悪魔諸共巻き込んでくれる(壱、弾幕、範囲攻撃、乱れ撃ち、鎧無視攻撃併用)
他の猟兵と連携する場合は空からの援護射撃と遊撃に回る



 この世界の流儀に沿って、なすべきことをなしただけのこと。怨まれるどころか文句を言われる謂れなどない。
 オブリビオンの怒声を聞いて、なんだなんだと喫茶店から出てくる悪魔たちに向かって、【鍋島・小百合子】はこれからの戦いに巻き込まぬようにするため告げた。
「茶屋の者には悪いがこれも悪魔の流儀なのであろう? 許せ」
 悪魔たちにはその言葉で何が起こるか十分理解した。心躍るといった様子でその場を離れ、観客とでも言わんばかりに周りを固めた。
 確認したのならばユーベルコード【黄金勇霊装(ヤミヲテラスヒカリカガヤキシブシンノヨロイ)】。黄金の甲冑が小百合子を覆い、その戦闘力を勇気に比例するだけ強化する。
「金色だったら強いとでも? ガンガン行きなさい、悪魔ども!」
 対抗するようにオブリビオンも悪魔を召喚する。全員爆弾を括りつけられている……が、この程度では死なない故か、何処か楽しそうだ。
 逆を言えば、爆弾を爆発させても悪魔たちは死なないし、むしろワルと判断されて人気が出るわけで。
「そこじゃ!」
 小百合子が放った矢が、複数の爆弾を的確に射抜き、盛大に爆発を引き起こす。連鎖爆発も相まって一種の花火のような爆発騒ぎとなる。
 小百合子は空中に避難することで被害は避けたが、悪魔とオブリビオンは爆発に思いっきり巻き込まれるととなった。
「おぶぁ!? な、なんて非道な……血も涙もない人ですね!」
「貴様に言われとうないわ!」
 吹き飛びながらかっこいいと歓声を上げる、感性のズレた悪魔たちはさておき、爆発に巻き込まれたことによって生じた一瞬の油断。そこを逃がさず矢劇薬を塗った矢をオブリビオンに放つ。
 それはまたも的確に命中。回避し損ねたオブリビオンの左足に当たっていた。
「ど、毒!? どこまでも小癪な……ガフッ!」
 麻痺混じりの強烈なそれを受け、膝をつくオブリビオンを見て、小百合子はなすことをなしたと判断。鮮やかに退いていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒田・牙印
・あー、なんだろう。この実家に帰ったような安心感。さぁて、それではワル道の総仕上げといくか。

・ふん、戦いは召喚した一般悪魔任せかよ。さっきの嬢ちゃん達の方がまだ自分の身を曝してた分マシってやつだな。ああ、気に入らねぇ。オブリビオンなら本当にミンチにしてもOKだよな?

・俺の怒りは爆発しちまったぜ。UCを発動して巨大化&能力強化。そのまま両腕を広げて敵に向かう。おら、どんどん爆弾悪魔をぶつけてこいや。爆破の衝撃も身を焼く熱さも痛みも俺の胆力を鍛えてくれるわ! その後は? 真っすぐ行ったんだから後はブン殴るだけだろう!

・ワルってのはなぁ、群れない媚びない引き下がらないんだ。悪魔ども、よーく見とけ!



 わかりやすくストレートに敵意と悪意をぶつけてくるオブリビオン。この世界のおかしさも相まって、逆に安心感を覚えてしまう猟兵もいるだろう。【黒田・牙印】もその一人である。
 実家に帰ったような安心感を覚えつつも、少々の落胆を抱く。それもそうである。かのオブリビオンもまた他人任せなのだから。
「さあガンガン行きなさい悪魔ども!」
 爆弾を括りつけた一般悪魔を召喚し、牙印を諸共爆殺せんと謀る。完全に自身で戦闘を行わない。
 手段はともかく、己の身一つで挑んできたあの願望器の悪魔のほうが、よっぽど勇敢であったといえよう。
「ああ、気に入らねぇ。オブリビオンなら本当にミンチにしてもOKだよな?」
「できるものならやってみろです!」
 悪魔を差し向けるオブリビオン。しかし彼女は甘く見ていた。牙印の怒りの力を。
 ユーベルコード【バイオミック・オーバーロード】。その怒りは、自身の怒りの感情に比例して、戦闘能力と体躯を大きくする。
 今、牙印は怒っていた。オブリビオンの怠惰さに、ワルを名乗りながら中途半端は悪魔たちに。全てに怒りを抱えていた。
「おら、どんどん爆弾悪魔をぶつけてこいや。爆破の衝撃も身を焼く熱さも痛みも俺の胆力を鍛えてくれるわ!」
 爆裂に何一つ動じることなく、もともとあった284センチ強あった体躯をさらに大きくしつつ突っ込む。まっすぐ退かず、怯むことなく。
「無茶苦茶です!?」
「無茶苦茶結構。ワルってのはなぁ、群れない媚びない引き下がらないんだ。悪魔ども、よーく見とけ!」
 愚直にまっすぐ、ただ己の決めたルールだけは曲げずに突っ走る。それが孤独だろうと、自他が傷つくものだろうと、退かず媚びず顧みず。それこそ正しきワルの道。
 総仕上げと放たれた渾身の拳は、毒により麻痺して動けぬオブリビオンの顔面をしかりととらえた。
 皮膚が螺旋に捻じれ、骨が砕け、血が噴き出る。そして遅れて殺せなかった衝撃で後方に派手に吹っ飛ぶ。
 単純な質量と筋肉による攻撃だからこそ、その威力はシャレにならない。
 後方にあった喫茶店を貫通し、地面に何度もバウンドして、喫茶店の向こう側にあった店の看板にめり込む形で止まるのであった。
 その容赦ない強烈な一撃を放った牙印の背は、悪魔たちにとってとても大きく見えた。孤高で気高く力強い、目指すべきワルであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トゥルリラ・トゥラリラ
アドリブ大歓迎!

私を殺す?
それってつまり、私と本気で遊びたいって事なのね?
キヒヒ… もう遊びを我慢しなくても良い!
さぁ!キミが壊れるまで思う存分遊びましょうなの!

行動
まずは爆弾付き一般悪魔達の間をすり抜ける為に、魔王様の力を借りて《魔王の祝福》を発動!
与えられた力の全てを身体能力の強化に使って全力疾走なの!

かなりの代償が必要なUCだけど…尊敬する魔王様の力が借りられるなら、こんな苦しみなんて些細な事なのね!

遊び相手(爆弾の悪魔)の元に辿り着いたら、殺戮大鉈でひたすら〈暴力〉なのね!



「馬鹿力め……仮にも女ですよ私は! 顔面を容赦なく殴り飛ばしてくれてぇ!!」
 砕けた鼻を再生させつつ看板から抜け出すオブリビオン。しかしダメージが相当あるようで、その足取りはかなり怪しい。それでも退かず戦闘を継続するのは、最早意地であろう。
「殺してやる、殺してやりますわ猟兵!」
「私を殺す?」
 ふと直ぐ横から聞こえる声。顔を向ければ【トゥルリラ・トゥラリラ】が愉快そうな表情でオブリビオンを見つめていた。
「ひぃ!?」
 反射的に距離を取ってユーベルコードを発動させるオブリビオン。しかし踊るように爆裂を避けていくトゥルリラ。その表情は実に楽しげであった。
「それってつまり、私と本気で遊びたいって事なのね? キヒヒ!」
 何処からともなく愛用の殺戮大鉈を取り出しつつ、ユーベルコード【魔王の祝福(マオウノシュクフク)】を発動させる。
 魔王の魔力、魔王の覇気、魔王の血、それらによって代償を背負うも強化されたトゥルリラにとって、突っ込んでくる悪魔たちの速度はより遅く見えるようになる。
 五感と身体の強化、それにより増した行動速度は、自身より遅すぎる世界をスローモーションに見せる。
「もう遊びを我慢しなくても良い! さぁ! キミが壊れるまで思う存分遊びましょうなの!」
 走る。軽やかに、影すら置いていくのではないかと錯覚するほど速く、滑らかに。その顔は満面の笑み。オブリビオンからすれば恐怖の笑み。しかしそれから逃れる術はない。
「鬼ごっこ、もうおしまいなのね」
「っ!?」
 両足首に一閃。足をやられてバランスを崩したオブリビオンが、背から倒れる。倒れたことに呻く前に、身を起こし距離を取る前に、トゥルリラがオブリビオンに馬乗りになる。
 笑顔だった。その手に持った殺戮大鉈を、一切の躊躇なく振り下ろす時も。振り上げたときに散る返り血を浴びた時も。子供がままごとで楽しみ喜ぶように、トゥルリラは殺戮を楽しんでいた。
 浮かべられた満面の笑みが、その異常性から恐怖を生み出す。
「いや、がっ! い”や”!! あ”あ”!! うわああああああ!!」
 何度も何度も、上半身の至る所に殺戮大鉈を振り下ろされ、そのたびに嬉しそうに笑い声を上げるトゥルリラに恐怖したオブリビオンは、悪魔をその場に召喚して自爆。爆風でトゥルリラを押しのけて、死に体でその場から逃走した。
「あ、逃げたのね……残念なのね」
 心底残念そうに、鉈と己に付いた返り血を拭うトゥルリラに、悪魔たちは恐怖し、憧れた。あれもまた、己らが目指すワルの形の一つであると。

大成功 🔵​🔵​🔵​

虚偽・うつろぎ
アドリブ連携等ご自由に

爆弾と聞いて
喚ばれた気がした
ならば体験させてあげよう
問答無用に無慈悲に理不尽に巻き込まれる爆破を
ジャスティスな自爆を

登場即自爆
自爆できれば台詞も活躍もいらぬ!
速攻で自爆することが最優先
1歩も動かず即自爆
それがジャスティス

ただ自爆するためだけに現れる存在
何かいきなり自爆する
そういう怪奇現象
もはや災害である

技能:捨て身の一撃を用いてのメッサツモードによる高威力な広範囲無差別自爆

射程範囲内に敵が1体でもいれば速攻で自爆
自爆することが最重要
なので敵がいなくても自爆するよ
大事なのは自爆までのスピードさ

捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
1回限りの大爆発
自爆後は四散して戦闘不能の即退場



 真の爆弾とは何か。それはすぐに炸裂し、あとを残さず、誰がやったかを把握されず、尚且つ絶対外れない。その点を極め、究極に至った男がいた。
 【虚偽・うつろぎ】、こと自爆において、この男を超えるものは多分いない。そして、超えていくものも多分いないかもしれない。
 自爆を愛し、自爆を選び、そして自爆でありとあらゆるものを消し飛ばしていく。
 ギャグも、シリアスも、暗い空気も、明るい空気も、皆等しく平等に消し飛ばし、そしてそれをやったのがうつろぎであると知れるのは猟兵のみである。
 語るに語った凄まじい男であるが、つまるところこの状況になぜ現れたか。察するまでもなく、語るまでもなく、故に起こる結末は一つ。うつろぎに、不発も非命中も至近弾もない。
「はぁ……はぁ……あのキチガイ堕天使……必ずこの借りは返しますよ。オブリビオンである私を泣かせた罪は重いですからね。とにかく今は傷を……へ?」
 オブリビオンがうつろぎを認識したとき、彼のユーベルコード【ウツロギ(メッサツモード)】がすでに起動していた。
 世界が閃光で、一瞬白に染まる。続いて訪れるのは爆音と爆発。遅れてソニックウェーブ。最後に巨大な茸雲。
 言葉で紡げばこれだけであるが、その威力は推して知るべし。半径93メートル、その全てが更地と化し、生まれたソニックウェーブで家屋がいくつも砕け散った。
 なにもしらぬ悪魔たちは、のちに爆破テロと称して犯人を探し出す。その無差別攻撃を行うワルを学ぶため。
 だが彼らがうつろぎを見つけることはないだろう。
 うつろぎも、オブリビオンも、全ては塵と化したのだから……なおうつろぎはその後元気な姿がグリモアベースで確認された。

 こうして、安心安定の爆発オチで終わった。Dは悪魔たちのもとにも帰った。オブリビオンの悪事も爆風で全て消し飛ばされた。
 だが、この世界の問題はこれで終わりというわけではない。またどこかでオブリビオンが問題を起こしている以上、猟兵に休みはないのだから。
 悪魔の住まう世界で、猟兵の勝利を告げる茸雲。次の戦いの開戦を告げる狼煙のように、それはどこまでも高く上がり続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年01月16日


挿絵イラスト