●至高の木の実と森のお茶会
『私達は森の民です。住んでいる森にある美味しい果物をならす巨木が何者かによって占拠されてしまいました。その為、森の果物を採る事が出来ず、とても困っています。助けて下さい』
「……という事で、冒険者の酒場で、とても困っている依頼を見つけたの」
そう話すのは、フィーナ・ルリス(陽だまり・f04597)。
「この森の人達は、この森で暮らす動物と一緒に生活を営んでいるんだ。そして、その中でも食料として大きな役目を担っているのが、何者かに占拠されちゃって果物を採る事が出来なくなってしまって、凄く困っているの。この巨木になる果物はとても大きくて美味しいんだって。それに量があるから、凄く助かってるみたい。時には、その果物で森の外との物資交換もしたりしているそうなの。だから、その果物が採れないって死活問題なんだよね……」
そこで、とフィーナは猟兵達を見る。
「みんなに、巨木を占拠したオブリビオン達を倒して、森に住んでいる人達を助けて欲しいの! まずは巨木に登る事になるんだけど……果物はいつも沢山生っているから、お土産に持って帰っても良いって。果実によって色々な味がするらしいよ? 林檎とか桃とか蜜柑とか他にも色々……。みんなの好きな大きな果実もあるかもしれないね。味も一級品なんだって! で、無事に巨木を占拠したオブリビオン達を倒してくれたら、森でお茶会を開いてくれるそうだよ。特別なお茶を飲めたり、果物を使ったお菓子を食べる事が出来たり、森の動物たちと触れ合う事が出来たり、ね? だから、みんな、森の人達の力になってあげて欲しいんだ! 宜しくお願いします!」
白鳥美鳥
白鳥美鳥です。A&W……実は久しぶりです。懐かしい、この感じ……。
今回の依頼は、とっても美味しい果物が採れる巨木を占拠したオブリビオン退治になります。
まずは、巨木に登ります。森の民の人達も果物は自由に採ってくれて構わないと言っておりますので、お土産に持って帰るというのも有です。
次は、巨木を占拠したオブリビオン退治。
最後は、森の民がお礼にお茶会を開いてくれるそうです。ここでしか食べられないものもあるかもしれませんし、巨木に登った時に採った果物で森の民や動物達に彼等の知らないお菓子や料理を作っても喜ばれるかもしれませんね。
構成の関係上、1章のみの参加も大歓迎です。果物が欲しいから、というご参加でも、お茶会に参加したいというご参加でも、悪い奴を倒したい! という方でも、どこでも好きな所にご参加頂ければと思います。
要は、楽しんでいただければそれで良いというシナリオになります。
リプレイに関しては、それなりに纏まってからの予定ですが、まちまちになる可能性も否めませんので、Twitterやマスターページのチェックもお願い致します。
楽しい一時を過ごして頂ければ幸いです。プレイング、お待ちしております。
第1章 冒険
『天高くそびえる味覚の木』
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POW : 天辺まで強引によじ登る
SPD : 落ちてくるものを足場に、もしくは避けながら壁登り
WIZ : 登らず落ちた果物を美味しく食べる
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
星野・空
■遥翔先輩と一緒に
黒騎士としての遥翔先輩。
いつもと少し...違うけど。
・・・怖くないよ。
先輩は先輩だから。
任務だって…先輩と一緒なら、負けるはずないから怖くないよ
…頑張りましょうね。先輩…!
先輩に抱っこして貰いながら...私は落ちてくる果物の回収と迎撃に専念するね。
桃とか、みかん、それからリンゴはしっかりと見極めて。
危険な果物とか、果物以外のものが落ちてきたら、【高速詠唱】【全力魔法】でUCを使用して未然に防ぐね!
もしも、美味しそうな果物が落ちてきたら、その時はキャッチして袋に詰めて持ち帰るつもり!
最後にお料理タイムもあるみたいだから、先輩や他の人にもなに作って振る舞いたいな!
久遠寺・遥翔
アドリブ歓迎
星野・空と参加
ソラと呼ぶ
UCにより焔の翼を備えた黒騎士に変身する
ソラには初めて見せる姿
怖くはないかい?
と彼女に訊ねる
ありがとう。それじゃあ行こう!
ソラを抱きかかえながらUCで飛行し、ソラの負担にならない速度に制限して大木の幹に沿って昇っていく
今回は猟兵としては新人のソラの訓練も兼ねているため落下物の迎撃や回収は極力ソラに任せるが
【第六感】を駆使して常に状況は把握
ソラが処理しきれないものがもしあれば【オーラ防御】【結界術】で彼女を【かばい】ながら
【空中戦】【範囲攻撃】で全てを迎撃する
優先すべきは彼女の安全、次に彼女の成長だ
そのためなら俺は全ての力を尽くそう
しっかり実の回収は頼むぜ!
「わー、大きな木だね……」
「……これは登るよりは飛んだ方が進みやすそうだ」
巨木を見上げて、星野・空(アイユーブの血の一滴・f28884)と久遠寺・遥翔(焔黒転身フレアライザー/『黒鋼』の騎士・f01190)は、圧倒的な存在感を放つ存在にため息をつく。
遥翔は、焔の翼を備えた黒騎士に変身し、飛翔能力を得る。この黒騎士の姿は、まだ空には見せた事がない。だから、反応が気になる。人の姿とは違う……黒騎士に恐怖を覚えないか、それが心配なのだ。
「ソラ、怖くはないかい?」
その言葉に空は、にっこり微笑んだ。
「……怖くないよ。先輩は先輩だから。任務だって……先輩と一緒なら、負けるはずないから怖くないよ」
初めて見る、黒騎士の姿の遥翔。いつもと雰囲気は違うけれど、自分の知っている遥翔だと分かるから……信頼し頼りになる存在である事には変わらないから。だから、怖い筈なんてないのだ。
そんな空に、遥翔は笑みを浮かべた。
「ありがとう。それじゃあ行こう!」
「……頑張りましょうね。先輩……!」
二人は頷きあうと、遥翔は空を抱きかかえ、焔の翼を羽ばたかせて上昇していく。
巨木には果物が生っているが、こう高いと果物以外の物も落ちて来るだろう。今回は、空に経験を積ませるために遥翔はサポートに徹するつもりだが、危なくなったら全身全霊で守る。一番大事な事は、空の安全なのだから。
空も懸命に落下物を見極める。
「あれは……桃かな」
桃らしき落下物をキャッチする。バスケットボール位の大きさがある。
「先輩、大きな桃だよ……ちゃんとしまっておくね。他の果物も大きいのかな……」
「どうだろうな。あんまり無理のない範囲で良いからな?」
大きさが大きさなので、美味しい果物でもちょっとした武器になりそうだ。
二人は上昇しながら、他にも蜜柑や林檎などの果物の回収と、危険な落下物に関しては遥翔の第六感と空の扱う魔法剣で防ぎつつ、巨木の頂上を目指すのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
メルフローレ・カノン
連携アドリブOK
オブリビオン討伐のため、まずは巨木を上りましょう
そのために[クライミング]はそれなりに経験ありますので
ひとまず足場を確認し、ツタなど手掛かりの活用して進みます。
ロープを沢山用意し、[ロープワーク]で張って
他の冒険者の助けにもしましょう。
[怪力]で手だけで体重を支える場面もばっちりかと。
休憩の際は、折角ですから
巨木で得られる過日をいただきましょう。
甘さとみずみずしさでリフレッシュして
さらに上に進めるはずです。
一応で、飛行用の【祝福の光】を準備しましたが
これは滑落者の救出など緊急用です。
多分飛んで上から行くと落とし穴が待ってそうなので
頑張って地道に登りましょう
クライミングの技術を駆使しながら、巨木を登るのはメルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)。
「ここを足場にして……ロープも使っておきましょうか」
ロープワークで、これから巨木を登って来るであろう人達の為の足掛かりも用意して……危ない人達がいないかどうかも確認しつつ、ゆっくりと登っていく。
「あそこで、一休みをしましょう」
丁度、良い感じの枝を見つけて腰をかける。見下ろすと、下には森の民が住んでいる森が見下ろせる。それだけ、この木が森の民にとって大切なのだと改めて感じた。
「折角ですから、何か果実を頂きましょうか」
何か手ごろな物を探しているメルフローレの上から、カサカサと葉擦れの音と共に、林檎の様な色合いの果物が膝の上に落ちてきた。林檎よりも大きさは大きい様に感じられる。それに熟れていて、美味しそうな香りがする。
「何だか、私の為に落ちて来てくれたみたいですね。どんな味でしょうか……?」
ここまで登ってきて、喉も乾いている。噛り付いてみると、優しい甘みとみずみずしい食感で、美味しく、あっという間に食べ終えてしまった。
「流石、森の民の方々が大切にされている巨木ですね。美味しい果実も沢山生っていて……。うん、リフレッシュ出来ました! 頑張りましょう!」
美味しい休憩の一時を過ごしてから、再びメルフローレは巨木を攻略していくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
小宮・あき
まずは果物を取りながら巨木を登るのですね。
木登りはあまりやった事がなく…。
心配なので、お手伝いをお願いしましょう。
「手伝って、アマネさん」
UC【かつての友】で、黒豹を召喚。
先行してほしい事、落ちそうになったら捕まえてほしい事、果物を探してほしい事。
色々とお願いをして、一緒に進んでいきます。
果物って、今すぐ食べられそうかな。果物大好きなんです!
1つ頂いたら、残りは持ち帰ろうかな。
村の人に大半をお渡しして、残り少しだけ、私の世界に持ち帰りたい。
UDCアースで商人をしているんです。これはきっと売れるわ!
ふふ、でも、この後に戦闘があるんでしたね。
採取はほどほどにして、帰りにしっかり持ち帰ろうっと♪
「手伝って、アマネさん」
小宮・あき(人間の聖者・f03848)の傍に、黒豹が現れる。
「あのね、アマネさん。いくつかお願いしたい事が……」
実は、あきは木登りをあまりやった事が無い。その為、黒豹のアマネの力を借りる事にしたのだ。先行して欲しい事、落ちそうになったら捕まえてほしい事、果物を探してほしい事等。
アマネは頷くと、あきについて来るようにと促し、トントンっと軽快に巨木を登っていく。あきがついてきている事を確認しつつ、次の足場を見つけて誘導していった。アマネが登りやすい足場をあきに伝え、それに沿いながら、一緒に巨木を登っていく。
暫く登っていく先々で、果物を見つける。大ぶりな物やら、余り見た事のない見た目の物から、よく見かける果物まで色々とあるようだ。
休憩出来そうな枝を見つけて、あきとアマネも一旦、休憩をとる。
果物が大好きなあきは、今まで収穫した果物の中から一つ取り出す。大ぶりな蜜柑だが、香りはとても良く、どこからどう見ても美味しそうだ。
「わ、美味しい!」
皮を剥いて現れた果肉は、甘く酸っぱく濃厚な味でみずみずしい。今まで登って来た疲れも一気に吹き飛ばしてくれる。
「これはきっと売れるわ!」
果物の大半は森の民に大半をお渡しするつもりだが、残り少しだけ自分の世界に持ち帰りたい。UDCアースで商人をしているあきのカンが告げているのだ。
でも、先にこの巨木に住み着いたというオブリビオンを退治しなければいけない。
(「採取はほどほどにして、帰りにしっかり持ち帰ろうっと♪」)
アマネの導きを受けつつ、あきは巨木の攻略を再開するのだった。
大成功
🔵🔵🔵
エルザカート・ファーレンハイト
セナ・レッドスピア(f03195)と同行
私1人なら飛んでいけるけど、セナを置いていくわけにはいかないし
飛びながらセナが木を登るのをサポートしていくわ
登る途中、セナが手を滑らせて!?
急いでキャッチして助けるけど…
私がセナをお姫様抱っこする形になって…!?
それから、木の大きさも結構なものだから
途中で休めそうな所があったら一息入れつつ、登っていくわ
休憩中は、木に生っている果物を、2人でいただくわ
一緒においしくいただきながらも
果物を指でつまんで、セナにちょっといたずらっぽく
「あーん」させて食べさせちゃおうかしら?
休憩が終わったら木登り再開
今度は私がお姫様抱っこしてもらうかしら?
とからかいながら…
セナ・レッドスピア
エルザカート・ファーレンハイト(f31377)と同行
おっきな木を登るのはなかなかに大変ですけど
エルザ様がサポートしてくれる事に!
頼もしくも緊張し、それ以上にドキドキも!?
でもそれの影響で、手が滑って!?
気が付いたら柔らかい中…
エルザ様にお姫様抱っこで助けられてました!?
それから、登る途中で一休み
見つけた果物を一緒にいただいて、英気を養います
あまおいしさにほわほわしてたら
エルザ様が果物を差し出してきて
私が「あーん」して食べる事に!?
とってもドキドキしながらいただいちゃいます…!
木登り再開の時は、またミスしないよう気合を入れて…
って、お姫様抱っこは木登り完了してからじゃないとさすがにでしょうか!?
「わー、おっきな木ですねー!」
巨木を見上げ感嘆の声を上げるのは、セナ・レッドスピア(blood to blood・f03195)。
(「私1人なら飛んでいけるけど、セナを置いていくわけにはいかないし……」)
エルザカート・ファーレンハイト(紅の賢者・f31377)は飛ぶ事が出来るのだが、セナはそうはいかない。これから彼女は、この巨木を登っていくのだ。そうなると、エルザカートが取る手段は一つだけだ。
「セナ、私がサポートするわ。木登り、頑張ってね」
「はい、頑張ります、エルザ様!」
主従関係でもある二人。セナは忠誠を誓うエルザカートの言葉に強く頷くと、巨木に手をかけた。
近くでエルザカートの存在を感じつつ、木に登るのは頼もしくもあり、同時に緊張もする。時々、エルザカートの蝙蝠が飛び交っているので、危ない物は排除してくれているのだろう。そう感じると、緊張と頼もしさの狭間にある胸のドキドキがどんどん強くなってきて――。
「わわっ!?」
「! セナ……!」
手を滑らせてバランスを崩したセナを助けようとエルザカートは手を伸ばし……気が付くと何故かお姫様抱っこ状態になってしまった。身長がセナの方が高いのでアンバランスだが、その辺りは飛翔力で何とかなっている感じだ。慌てているセナを見て、エルザカートは微笑む。
「一休み、かしらね?」
「あ、ありがとうございます……」
近くの大枝を見つけてセナを下すと、エルザカートはそのまま果物を見繕いに行き、気に入った物をいくつか見つけて帰って来た。
「はい」
「あ、ありがとうございます……!」
隣に腰かけたエルザカートから果物を渡されたセナは、真っ赤になりながら受け取る。
「うん、美味しいわ」
「はい、美味しいです……!」
エルザカートが見繕ってきてくれた果物はどれも美味しくて、セナは甘さと美味しさでほわほわした気持ちになり、幸せを感じる。
同様に優雅な仕草で美味しく果物を頂いていたエルザカートは、そんなセナに気が付き、手にしていた小さく分けていた果物を一つ摘まんでいたずらっぽく微笑む。
「あーん」
その行動の意味に気が付き、セナは真っ赤になる。優雅な笑みと仕草でそんな事をされたらドキドキの方が大きくなってしまうと決まっているのに。
「あ、あーん」
エルザカートに食べさせてもらった果物は甘くて美味しかったとは思うのだが、いかんせんドキドキの方が上回ってしまって、『美味しい?』と聞いてくる彼女に『美味しい』と返しつつ味の方は記憶から飛んでしまったのだった。
その後も二人で笑いあったり果物を頂いたりしつつゆっくり英気を養い、木登りを再開する事になった。
ミスを繰り返さないようにと気合を入れ直すセナに、エルザカートは微笑みかける。
「今度は私がお姫様抱っこしてもらうかしら?」
「!? お姫様抱っこは木登り完了してからじゃないとさすがにでしょうか!?」
そんなやり取りをしつつ、二人は頂上を目指して登っていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
城野・いばら
わぁ…なんて大きな木さんなのかしら!
本当にたくさんの果物が実ってるのね
お話を聞いて、もしかしたらって思ったけど…
お日様もサンサンしてて素敵ー!
一面に広がる緑の心地よい香り
植物のいばらにとって…これぞしこう、なのよ(うっとり
森に漂う空気を胸いっぱいにすって
すって、すったら…一先ず満足!
大きな木さんにお邪魔します、をして手を蔓に変えて登るわ
木の幹や枝を傷付けないようそっとね
時々、また日差しを頂きながら
森のアリス達を困らせるコを探すの
アリス達のクリスマスはねキラキラで
雪もふわふわしてて素敵だったけれど
やっぱりお日様があると落ち着くね
そうだ。ね、大きな木さん
いばらもねお土産に
少し果物を頂いて良いかなぁ
「わぁ……なんて大きな木さんなのかしら! 本当にたくさんの果物が実ってるのね」
巨木を見上げて歓喜の声を上げるのは、城野・いばら(茨姫・f20406)。
「お日様もサンサンしてて素敵ー! 一面に広がる緑の心地よい香り、植物のいばらにとって……これぞしこう、なのよ」
今回の話を聞いた時から思っていた。ここは森の民……いばらにとっての森のアリス達の住んでいる森。そして、そこにある巨大な木……それは想像していたもの以上で胸にぐっとくるものがある。
いばらは、今は無き不思議の国の庭園の薔薇から生まれた存在。彼女にとって、植物は同族ともいえる存在で、ここにある日の光と、澄んだ空気、そして力強い生命力を感じる巨木――そこは本当に至高と呼べる場所で……暫し、うっとりとする。
森の空気を胸に一杯吸って、吸って、吸って――。
「……一先ず満足!」
巨木に近寄って、そっと手を触れた。
「お邪魔します」
触れた手は蔓へと変わり伸びていく。木の幹、枝を傷つけないように、そっとそっと……伸ばすごとに気を付けて。
「うーん、ここの日差しはやっぱり良いなあ」
いばらにとっての休息は、やはり何よりもお日様の光だ。やっぱり、お日様があると落ち着く自分がいる。沢山の光を浴びて体中に元気を送って、蔓を伸ばしながらゆっくりと登っていく。時々、美味しそうな果実にも出会うので、お土産に少し頂いてもいいかなあ、そう巨木に尋ねれば、勿論だと答えられて笑顔になって……。
見つけたいのは、森のアリス達を困らせるコ。
「……あ、あのコ達……かなあ?」
いばらの視界に飛び込んできた者達……それは凄く可愛らしい姿をしていた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『木の精霊・まんどらめぇめ』
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POW : マンドラ・ミサイル
レベル×5本の【木】属性の【ふわもこな毛の塊】を放つ。
SPD : めぇめぶらすと
【ふわもこな体】から【ざっくりと編みこんだ毛】を放ち、【巻きつけること(痛くはない)】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 必殺!疑似餌封じ
【美味しそうな食べ物】【愛らしいお人形】【魅力的な書物】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メルフローレ・カノン
巨木を上り終えたので、
あとは占領したオブリビオンを駆逐するだけですね……
このめぇめが討伐すべきオブリビオンですか?
もう少し狂暴なものや狡猾そうなものが
占拠してるのかと思いました。
ともあれ……全力で行きますよ!
私の得物はメインがメイス、サブが剣です。
[2回攻撃][なぎ払い]で沢山の数を叩き落していきましょう。
私は木から離れられませんので、その分
武器からの[衝撃波]と、【神の見えざる手】で撃墜しましょう
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」
敵の攻撃については
飛来物は[武器受け][盾受け][オーラ防御]で叩き落しましょう。
毛に絡まれた場合は[怪力]で脱出します。
久遠寺・遥翔
ソラと参加
アドリブ歓迎
あー、あまり害はなさそうだし懲らしめるくらいでよくね?
…って言ってもオブリビオンなのか。妖怪とかと違ってひとまず倒さないとまずいかなぁ
まぁその辺りはテキトーに、とにかくここから追い出す任務を達成しないとな
そして終わったらソラの手料理を食べるんだ!
【先制攻撃】で敵の初動を潰しソラのUCの詠唱時間を確保
UCで連携して敵を叩く
俺やソラに飛んでくる食べ物、人形、書物、毛は【第六感】で【見切り】
片っ端から【範囲攻撃】で触れずに【焼却】
無数の焔剣による【カウンター】で敵をやっつける
【結界術】【オーラ防御】も駆使してソラを【かばう】事を最優先に
特にソラに絡みつくなんてとんでもない!
星野・空
遥翔先輩と一緒に...!
アド◎
■
頂上までありがとうー、遥翔先輩!
一杯、果物も手に入って最後の、お料理が楽しみだねっ。でもその前に...
本番が待ってるからビシッと解決しちゃいましょう!
手加減なしで最後まで、がんばるぞー
…
…
…
なんていったけど...。
ちょっと、もこもこふわふわしすぎでヤバいですっ!
んんー。
それでも、敵は敵だから、しっかりと戦わなくちゃ
■戦闘
*戦闘前に、果物が入った手荷物を戦闘の及ばない場所で保管します
【高速詠唱】でUC使用します...。
相手の必殺疑似餌封じよりも早く魔法を連発できるように...。
精度よりも数で攻めます。
遥翔先輩を援護しながら...トドメは先輩にお任せ。
エルザカート・ファーレンハイト
セナ・レッドスピア(f03195)と共に
あら、随分と可愛らしいわるものさんね
だったら折角だし、私の僕達と遊んでもらおうかしら?
と、従魔「幻魔蝙蝠群」で蝙蝠たちを呼び出し、敵にけしかけるわ
念のため、私やセナの身を守れるよう、いくらかは身の回りにつかせて
その最中、出してきた疑似餌書物がうっかり気になってしまうけど
それをセナが迎撃してくれて、それにお礼を…
って、今度はセナが私そっくりなお人形に気を取られかけてる…
私の形をしたお人形にも惹かれちゃうのはいいけど…
本人が目の前にいるんだから、どちらを選ぶか…
改めて、分からせてあげないといけないかしら?
と、セナを抱き寄せるようにして人形から引き離すわ
セナ・レッドスピア
エルザカート・ファーレンハイト(f31377)と共に
な、なかなかにほんわかな…
で、でも木を占拠してますし、ここは退去させちゃいます!
錬血武装『応変血晶弾』で、着弾したら爆発する弾丸を装填
これで敵もその攻撃も、まとめて吹っ飛ばしちゃいます!
他の攻撃も避けつつ、避けきれない攻撃も
エルザ様が召喚した蝙蝠たちが防いでくれるので
そちらへのお礼をしながら戦闘続行!
って、エルザ様が書物な疑似餌を気にしてます!?
ここはすかさず疑似餌を射撃で撃ち落としちゃいます!
…そいえばあの人形、エルザ様そっくり…気になります…
って、エルザ様…!?
と、エルザ様に抱き寄せられるように人形から離してもらい
一気にドキドキが…!
木の精霊・まんどらめぇめ……もこもこふわふわで凄く可愛らしい。更にぬいぐるみやお菓子なんかも背負っているものだから、余計に可愛らしい。
「このめぇめが討伐すべきオブリビオンですか?」
「あー、あまり害はなさそうだし懲らしめるくらいでよくね? ……って言ってもオブリビオンなのか」
「……ちょっと、もこもこふわふわしすぎでヤバいですっ!」
「あら、随分と可愛らしいわるものさんね」
「な、なかなかにほんわかな……」
対峙したメルフローレ・カノン、久遠寺・遥翔、星野・空、エルザカート・ファーレンハイト、セナ・レッドスピアも、その愛らしさにちょっと攻撃する事に躊躇ってしまうのだが、残念ながらどんなに可愛らしくてもオブリビオンなので倒さないといけない。
ふわふわもこもこのまんどらめぇめは、巨木の上をふわふわと浮いている。それぞれ、足場に気を付けつつ、ふわもこな相手を見据えた。
「我が身に纏え、落陽の剣! 行け、イグナイト・セイバーッ!」
「敵は敵だから、しっかりと戦わなくちゃ……。ミゼリコルディア・スパーダ!」
遥翔は大量に複製した焔黒剣を操り、まんどらめぇめ達に向かって先制攻撃をしかける。その攻撃の間に空も魔法剣を放った。
ふわふわでもこもこな毛が包み込むように襲い掛かり、美味しそうな食べ物やら愛らしい人形やら魅力的な書物が飛んでくるが、それは遥翔が一気に償却していく。遥翔としては、空を守る事が優先事項。空を庇いつつ、焔黒剣を操り、カウンターも合わせつつ撃破していった。
セナが放つのは着弾したら爆発する弾丸。その弾丸を放ちながらふわもこな毛もまんどらめぇめも纏めて爆破していく。エルザカートも蝙蝠達を召喚すると、一部を自らとセナの傍に残して守りの壁にしつつ、残りはまんどらめぇめに飛ばして攻撃させた。
(「……あら?」)
そんなエルザカートに興味深い物を見つけてしまう。そう、まんどらめぇめの放つ魅力的な書物だ。勿論、そんな書物が無いのは分かっているのだが、どうにも興味をそそられる。
「エルザ様! 惑わされてはいけません!」
セナが書物を撃ち落とし、エルザカートは我に返る。お礼を伝えようと、セナの方を向くと書物を撃ち落とした際に目にした人形がどうやらエルザカートに見えているらしく、今度はセナの方が惑わされている様だ。
(「お人形にも惹かれちゃうのはいいけど……本人が目の前にいるんだから……改めて、分からせてあげないといけないかしら?」)
そんな事を思いつつ、エルザカートはセナを抱き寄せる。
「……セナ?」
「はいぃ!? は! エルザ様!?」
真っ赤になったセナが慌てている。そんな彼女にエルザカートは微笑みつつ、再び攻撃に移る。
「さあ、一気に片づけてしまうわよ」
「はい、エルザ様!」
エルザカートの蝙蝠とセナの爆発する弾丸が再び飛び交った。
「全力でいきますよ!」
メルフローレは自らに向かってくるふわもこな毛の塊をメイスで叩き落しつつ、剣で斬り払っていく。見た目からは考えられない怪力でメイスを振るうメルフローレに、ふわもこの毛の塊の方が負けて消し飛ばされた。また、メイスと剣を交互に振るう事で衝撃波を生み出すとまんどらめぇめ達を纏めて吹き飛ばしていく。
遥翔の焔黒剣と、空の魔法剣、エルザカートの蝙蝠、爆発する弾丸、そしてメルフローレの放つ衝撃波でまんどらめぇめの数はどんどん減っていった。
「神よ、その奇跡の御手を、暫しお貸しください……」
メルフローレの祈りに応える様に、目に見えない神の拳が残ったまんどらめぇめ達に向かって殴打攻撃を繰り出して、彼等を次々と骸の海へと誘っていく。
……そして、その神の打撃がトドメとなり、巨木を支配していたまんどらめぇめ退治は無事完了したのだった。
「果物は無事ですね、良かった……」
戦闘前に隠しておいた果物の無事を確認して、空は安堵の息を漏らす。この果物を使って遥翔に手料理を振る舞う予定なのだ。どうやら遥翔も楽しみにしてくれているらしく、目が合うとこれからの楽しみを思い、互いに笑みが零れる。
「楽しみにしてるからな」
「……はい、遥翔先輩!」
セナも戦いの時に蝙蝠で守ってくれたエルザカートにお礼を伝える。
「攻撃を防いでくれてありがとうございました!」
「どういたしまして。それから、くれぐれも本物と偽物を間違えないように」
エルザカートはくすくすと笑いつつ、翼を使って宙に浮くと、セナの頬を指でつつく。
「は、はい……!!」
そんなエルザカートの行動に、セナは全身が心臓になってしまったかの様にドキドキしてしまうのだった。
何にせよ、無事に巨木に巣くっていたオブリビオン達は退治出来た。これで森の民達も安心して巨木の恵みを得られるだろう。
(「あのめぇめ達はどんな悪さをしていたのでしょうか……。数で占拠していた事は確かですが……やはり美味しい果物が目当てだったのでしょうか?」)
まんどらめぇめ達がいた場所を眺めつつ、美味しかった果物を思い出し、そんな事を思うメルフローレなのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 日常
『森のお茶会』
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POW : 紅茶や珈琲といった飲み物を楽しむ。
SPD : お茶菓子を楽しむ。
WIZ : 動物達と触れ合う。
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
メルフローレ・カノン
※連携アドリブOK
オブリビオン掃討の依頼は無事終了しましたし、
それでは、ごきげんよう……
え、お茶会ですか?
折角ですので、お邪魔してよろしいでしょうか。
お茶会ですから、色々なお茶を味わってみます。
普通の紅茶からハーブティー、アップルティーなど
おすすめのものも頂いてみたいです。
そういえば、巨木には様々な果実がなっていましたが……
並べられている果物はあの木からとれたものですか?
様々な種類がありますね。
季節を飛び越えて旬の果物がそろうのも面白いです。
イチゴとパイナップルとリンゴとか
普段見ない組み合わせでパイやパフェなどお菓子などできれば
楽しそうですね。
ともあれ、お茶会を心行くまで楽しみましょう。
「巨木に住み着いていたオブリビオンを退治して頂きありがとうございました。お礼にお茶会を開きますので、お時間がありましたら如何でしょうか?」
オブリビオン退治を済ませて帰ろうとしていたメルフローレ・カノン。そんな彼女に森の民がお礼のお茶会にどうかと声をかけてきた。
「え、お茶会ですか? 折角ですので、お邪魔してよろしいでしょうか」
「是非! こちらです!」
メルフローレを案内する森の民の女性はターニア。その先には色々なお茶が用意されていた。
「こちらは紅茶、アップルティー、ハーブティーです。他にも、この森にある茶葉を使ったお茶や、巨木に実るフレーバーティー等もご用意しております」
「まあ、沢山あるのですね。どれも頂きたい所ですがお勧めはありますでしょうか?」
「そうですね……お口に合うかは分からないのですが、この森の茶葉のお茶やフレーバーティーは他の物とは違うと思います」
「では、それから頂いて宜しいでしょうか?」
ターニアが給仕してくれる紅茶。甘い香りは他のフルーツのフレーバーともまた少し違っていて、とても美味しい。確かにここでしか味わえないものだろう。
「とても美味しいです」
「それは良かったです」
微笑むメルフローレにターニアも、口に会って良かったと安心した表情で微笑む。巨木の実りで生活しているからだろうか、余り対外的な交流は少ないのかもしれない。
メルフローレは他にも切りそろえられている果物に目を移した。旬というものはお構いなしという感じで、ありとあらゆる季節の果物やら、見た事のないものもある。
「どうされましたか?」
「いえ、例えば、イチゴとパイナップルとリンゴとか普段見ない組み合わせでパイやパフェなどお菓子などできれば楽しそうかなと思いまして」
「普段見ない組み合わせ、ですか?」
ターニアは首を傾げる。ここではこれが普通なのだろう。それなら、外での珍しい組み合わせのパフェでも作ってみようかと提案すると凄く喜んでくれた。
メルフローレの考えた組み合わせの果物で作ったパフェ作りも、パフェに合わせた紅茶も、そして出来たパフェも。ターニアと一緒に美味しく頂いて、笑って、森の事を教えて貰ったり他の事を教えたり……優しく楽しい一時を過ごしたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
星野・空
久遠寺先輩と一緒に!
お茶会、私の担当はお菓子作り。
戦闘で、たくさん私を守ってくれた先輩へ心を込めて...。
今回の依頼で手に入ったリンゴと桃、それからミカンを使ってフルーツパイを作ってみるね。
パイシートにホイップクリームと、それぞれの果物を敷きつめて、丁寧にオーブンで焼きあげるね!
そうだ。
先輩には、ホイップお願いしていい?
たくさん、作ったら、森人さん達にもおすそ分け。。
先輩と紅茶で乾杯しながら、美味しくフルーツパイを頂きます。
久遠寺・遥翔
ソラ(星野・空)と参加
アドリブ歓迎
変身は解除していつもの姿でお茶会だ
いつもは珈琲を淹れてやるんだが今日は紅茶を二人分淹れて準備万端だ
ソラがさっき回収してた果物を使っていったい何を作ってくれるのか、楽しみだな
おぉ、フルーツパイか。ホイップだな? 了解だ!
二人で協力して最高のパイを仕上げようぜ!
うーん、美味そうだ。せっかくだから食べさせあってみるかい?
はい、あーん
おっと、彼女の口元にクリームが少し残ってしまったな。指で拭ってパクリと頂こう
最後に問おう
今日はシンプルな依頼だった
これから先まだまだいろいろな戦いがあるだろうけれどやっていけそうかい?
(「戦闘で、たくさん私を守ってくれた先輩へ心を込めて美味しい物を作ろう……!」)
そう決意しつつ、星野・空が作るのはフルーツパイだ。巨木で手に入れた林檎と桃、それに蜜柑を合わせて使って作るのだ。
空が何を作るのかはまだ知らない久遠寺・遥翔も、楽しみでいつもは珈琲を淹れるのだけれど、今日は紅茶を二人分の準備をする。
「先輩、ホイップお願いしていい?」
「おぉ、フルーツパイか。ホイップだな? 了解だ! 二人で協力して最高のパイを仕上げようぜ!」
「ふふふ」
フルーツパイだと知った遥翔が嬉しそうに笑うのを見て、空も微笑む。
パイシートに遥翔にホイップしてもらったクリームと、林檎、桃、蜜柑を敷き詰めてオーブンで丁寧に焼き上げる。焦げないように気を付けつつ……美味しく出来ている事を祈りつつ。
綺麗に美味しそうに焼きあがったフルーツパイ。森の民の人達にもお裾分けをしたら、とても喜んで貰えた。
自分たちの分も分けてお皿に乗せて、遥翔が淹れた紅茶を用意して……空と遥翔のお茶会の完成だ。
「先輩、色々とありがとうございました!」
「こちらこそ、美味しそうなパイをありがとう」
紅茶で乾杯をしてフルーツパイを頂く。甘い果物とクリームの味が混ざってとても美味しい。
「せっかくだから食べさせあってみるかい?」
「え? えええええ!?」
突然の遥翔の提案に、空は慌てる。いや、慌てない方が無理だ。何と言っても、遥翔は空の初恋の相手なのだ。しかし、そんな事は気にせずに遥翔はパイを片手に迫って来る。
「はい、あーん」
「……あーん」
ここまで来ると食べざるを得ないので、真っ赤になりつつ空はパイを食べる……が、先程美味しいと感じた味はもう恥ずかしさの方が上に行ってしまっていて、よく分からない。
「おっと、口元にクリームが少し残ってしまったな」
真っ赤になっている空に気が付いているのかいないのか、遥翔は空の口元のクリームを指先で拭うと、そのままパクリと口に入れてしまった。
(「か……か、間接……キ……」)
そこまで考えて空の頭はオーバーヒートしてしまう。
「どうしたんだ、ソラ?」
「……どうかしているのは、先輩の方です!」
さっぱり分かっていないといった感じの遥翔に、空はぷいっと横を向いた。
「え? 本当にどうしたんだ? 俺、何かやったか?」
「……やりました」
「何か原因なのか分からないけど……怒らせたならごめん。ほんっとーにごめん!」
ひたすら謝って来る遥翔に、こちらからは、どう困らせてやろうかと思わず考えてしまう空だった。
そんなやり取りの後、無事に仲直りをして、美味しくフルーツパイと紅茶を楽しむ事になった二人。
フルーツパイを食べた後の紅茶を飲んでいる時に、遥翔が少し真面目な顔つきに変わる。
「最後に問おう。今日はシンプルな依頼だった。これから先まだまだいろいろな戦いがあるだろうけれどやっていけそうかい?」
そう、遥翔としては、空の初の猟兵としての活動をサポートしてきた。今回は敵もそこまで害が無い物だったし、派手な戦いも無い依頼だった。この先、空が向かう先にはどんな戦いが待っているのかは分からない。それでも、この先の戦いのいい経験になればと思うのだ。
そんな遥翔の気持ちを受け取って、空も真剣に答えを返す。
「……はい。まだまだ先輩に教わる事も多いと思います。まだまだ、分からない事も沢山あります。でも、先輩の気持ちを大事に頑張りたいです。そして、いつか先輩を守れる様になりたいです」
空の言葉に、遥翔は優しい笑みを浮かべた。
「まあ、あんまり気負いすぎない様にな。まだまだ、頼ってくれて良いし。……それに、守り守られあう存在になる関係ってのも……将来は悪くないかもしれないな?」
「ですよね?」
そう、二人は微笑みあったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エルザカート・ファーレンハイト
セナ(f03195)と共に
わるものさんもいなくなったし
お茶会の方、楽しませてもらうわ
巨木の果物を入れた紅茶を差し出されて
その香りに心地よく一息入れてから口にして…
その温かさと
果実と紅茶、それぞれの甘さと酸味が程よく混じった口当たりに
素敵なお味の紅茶、ありがとう
私も色々試したくなってくるわ
と淹れてくれたにお礼をするわ
その後、セナが私に果物を食べさせようとしてきたから
それに応えて、果物ごとその指を口に含み、味わいながら牙を突き立て、
少し血を吸ってから…
セナの指から零れる血の雫を、私の紅茶に落として
改めていただくわ
…ふふっ、素敵な紅茶に貴女の血が加わって、さらに素敵な味になったわ
セナも試してみる?
セナ・レッドスピア
エルザカート様(f31377)と共に
また一つ平和を取り戻せました!
お祝いのお茶会、楽しませてもらいますねっ!
果物入りの紅茶のあったかおいしさと
果物の瑞々しいあまおいしさを堪能して、とってもほわほわ…
同じように紅茶を楽しむエルザ様の顔を見てほわほわして…
ここは思い切って、果物を「あーん」して食べていただいちゃいます!
と、ドキドキしながら指で果物をつまんで差し出したら…
指ごといただかれて、牙が指に入って来て…!?
でも痛みは無く、その後の吸血もあってゾクゾクドキドキいっぱいに…!
私の血が入った紅茶に満足気なエルザさまにドキドキしていたら
わ、私も同じことを!?
とドキドキがオーバーフローしちゃう事に!?
果実がたっぷりと入った紅茶を頂くのはエルザカート・ファーレンハイトとセナ・レッドスピア。
果実入りの紅茶は温かくて紅茶の美味しさだけでなく果実のみずみずしい甘さと美味しさで、セナはほわほわと幸せな気持ちになる。
エルザカートも紅茶と果実の香りを心地よく楽しんでから、紅茶を頂く。その温かさ、果実と紅茶それぞれの甘さと酸味が奏でるハーモニーはとても美味しい。
(「私も色々試したくなってくるわ」)
こうやって紅茶に果実を入れて楽しむ。この果物ではなくても、違う果物や他のものだったらどうなのだろうと、そんな気持ちになった。
幸せそうに紅茶を頂いているエルザカートを見て、セナも嬉しくてほわほわとした気持ちになる。そして、一つの事を思い付いた。
果物を一切れ摘まむ。巨木に登った時に、エルザカートにされた事を思い出しつつ、果物を彼女に差し出す。
「あーん」
微笑みながら差し出すセナに、エルザカートも微笑むと、その果物と共に摘まんでいる指先も口に含み、果物を味わいながら、その指にそっと牙を立ててその血を味わう。口を離した先には真っ赤になった顔のセナとまだ血が流れる指先。その指先の血の雫を掬うと自らの紅茶に落とした。……吸血種の悪魔、エルザカートらしい行動だが、優雅に一連の行動を取るので高貴さの方が勝る。
実際、噛まれたセナも牙を立てられた事には驚いたが、痛みも無く、その吸血行為はゾクゾクする感覚と、心臓がドキドキと跳びはねて……どうしたら良いのか分からない気持ちで一杯だ。
「……ふふっ、素敵な紅茶に貴女の血が加わって、さらに素敵な味になったわ」
セナの血が混ざった紅茶を満足げな笑みを浮かべながら頂くエルザカートに、セナのドキドキの方は止まりそうにない。そんなセナの様子を、楽しそうに見つめるエルザカート。
「セナも試してみる?」
「わ、私も同じことを!?」
エルザカートの言葉に、セナのドキドキはもう限界点を迎える……いや、超えたかもしれない。ぷしゅーっと意識が飛んでしまった。
「ふふ、セナってば」
そんな可愛らしい従者を、エルザカートは優しい笑顔で見つめるのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
小宮・あき
んん、まんどらめぇめ可愛かったのに…!
せめてお茶会では、しっかりお手伝いしましょう!
1章で採取した果物を使ったタルトを作ります。
料理の腕は普通くらい? でも大丈夫、お菓子作りだけは得意なの。
手際よく作成していきます。
折角だから、私の世界のものを使ってみましょう。
UDCアースから持ち込んだ、ペットボトルの炭酸水!
甘い炭酸飲料はこの世界にあるかしら。
果物を潰して、炭酸水を注いで、なんちゃってサングリアです。
ペットボトルは持ち帰ります。
炭酸水自体は食用重曹と食用クエン酸で作成可能です。
粉状態のものをもってはきていますが…、この世界に置いて帰っていいものかしら?
最後に1つ、果物をいただきますね。
小宮・あきは、巨木で手に入れた果物を使ってタルトを作る。
「凄く手際が良いですね。お菓子作りが得意なのですか?」
森の民の一人があきに話しかけてくる。それに、あきは微笑んだ。
「料理の腕は普通くらい? ……なんですけれど、でも、お菓子作りは得意なんです!」
「お手伝いする事がありましたら、何でも言ってくださいね」
「はい、ありがとうございます!」
果物を切り分けて、カスタードクリームたっぷりのタルトに綺麗に飾り付けていく。
「完成です!」
見栄えも良く、中々の仕上がりだ。
次にあきが作るのは、UDCアースから持ってきた炭酸水を使っての飲み物作り。
果物を潰していき、炭酸水を注いで……なんちゃってサングリアの完成だ。勿論、お酒ではない。あくまでも『なんちゃってサングリア』。誰でも飲む事が出来る代物だ。
「面白い飲み物ですね。パチパチしています」
「良かったら如何ですか?」
興味深そうに覗き込む森の民にも勧める。この世界には甘い炭酸飲料はあるのだろうか? そんな事も脳裏によぎったが。
「……! 結構強いですけど……これって炭酸水を使っています?」
「はい。炭酸水って、ここにもあるんですか?」
炭酸水という言葉を使ってきたので、どうやらアックス&ウィザーズにも炭酸水自体はある様だ。
「ええ、もっと弱いですけれど、炭酸水が湧く泉もあるんです。こういう飲み方はした事が無かったので教えて頂けますか?」
「ああ、天然の炭酸水なんですね! 良いですよ。果物を使った飲み物なんです。果物の甘さで十分楽しめそうですけれど、甘い物を足しても良いと思いますよ」
なんちゃってサングリアに興味深々の森の民に、果物を潰したり、絞ったり、切った物を入れたりして、あきは作り方を教えていく。
すっかり打ち解けたあきと森の民達は、なんちゃってサングリアとタルトに舌鼓を打ちつつ楽しい話で盛り上がって、ゆったりした時間を楽しむ。
美味しい果物をお土産に、あきは楽しい一時を過ごしたのだった。
大成功
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