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ああ懐かしきかな、遥かな地上

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●予知/???
 ああ懐かしきかな、遥かな地上。草木が生い茂り、風がそよぐ美しき自然。
 我らは世界を取り戻す。地の底深くに我らを追いやった人間から大地を奪い返すのだ。

●ブリーフィング/グリモアベース
「【アルダワ魔法学園】の迷宮がオブリビオン災魔に占拠され、危険なオブリビオン迷宮と化したアルヨ!」
 グリモア猟兵のミャオ・ニャンニャン(謎のヒーローマスク・f13204)が、大きく、高く、そして特徴的な声で任務を語る。
「という訳で色々忙しい所申し訳ないアルケド、その前に災魔を見つけてきてサクっとやっつけてくるアルヨ!」
 ミャオが見た予知は、オブリビオンの復活、そして彼らの人間に対する恨み節のみだ。よって直ちに逆侵攻やそれに伴う殺戮が繰り広げられるという訳ではないらしいが、きっとそれも時間の問題アルとミャオは語る。故にその前にこちらから迷宮に攻め入り、敵オブリビオンを迷宮ごと攻略してしまおうというのが今回の作戦となる。

「今回の迷宮は通称『地雷迷宮』アル。迷宮とかいう割に広い広い一本道がひたすら続いているだけアル。でも名前通り、その足元には無数の時限式地雷が仕掛けられているアル。うっかり踏んで作動させると、数秒後に大爆発するから要注意アルヨ」
 一本道ということで、猟兵達はこの迷宮内で迷う心配は決してあり得ないだろう。しかしそれは、迷宮を踏破しオブリビオンに接敵するにはこの地雷原を決して避けることが出来ないということでもある。
 一つ一つ地雷を解除しながら慎重に進むか、作動までに時間がある事を逆用し強行突破を図るか、そもそも地雷に悩む心配のない手段を取るか、突破方法は各々に一任される。

「地雷フロアを突破した先に、恐らくオブリビオン災魔が存在すると思われるアル。予知で見た限りだと、狗頭獣人の災魔【コボルト】級がたくさん、そしてフロアボスの一つ目巨人型災魔【サイクロプス】級が一体アルネ。勿論相手はオブリビオン故、確実に全部倒してくるアルヨ」
 いずれの敵も災魔でありながら知能は決して低くはなく、むしろ野生の獰猛さを併せ持つ故にさらに脅威になるかも知れないとミャオは付け加える。どちらにせよ、オブリビオンとの戦いにおいて油断は禁物だ。

「こんな所アルネ? それじゃあ迷宮入り口まで飛ばすアルヨ。頑張ってくるアルネ!」
 ブリーフィングの終了と共に、ミャオは転送の準備を始めと、猟兵達も『地雷迷宮』を踏破せんがため、各々準備を始めていく。


前後
 皆さん、初めましての方は初めまして。以前プレイングを送って下さった方は今回も御贔屓にありがとうございます。スペースシップワールドでは大変なことになっているようですが、前後は平常運転です。
 今回は【アルダワ魔法学園】です。今回もアルダワ魔法学園です。

 シナリオ内容については概ねブリーフィング通りとなります。
 フラグメント内容は、
 第1章が「地雷原を突破する冒険」
 第2章が「【コボルト】の群れを撃破する集団戦」
 第3章が「【サイクロプス】一体を撃破するボス戦」
 となります。

 通しで参加して頂ける方にはいつも感謝させて頂いております。勿論、第2章以降からの参加や、特定章のみのスポット参加、同じ章の連続参加等も大歓迎です。
 皆さんがプレイングを通して寄せて頂ける期待にリプレイで応えられるよう尽力しますので、どうぞよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『地雷原』

POW   :    爆発物を処理しながら進む

SPD   :    爆発する前に移動し終える

WIZ   :    飛んで回避する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

トール・テスカコアトル
【POW】

「爆発……地雷は、怖いよね」

トール、回復手段とか、無いし
なるべく慎重に、安全に行きたいな

「……そうだ!」

目の前の地面に、バトルアックスを投げつけて、すぐ伏せる!

私自身よりも重たいぶきだもん!振動で地雷は発動するよね!
爆風は怖いけど、直撃よりは全然マシのはず!

【グラウンドクラッシャー】の応用!

「えへへ、トールってば、てんさ……」

ドッカーン!

「キャーーーー!?」

バッコーン!

「ひあわーーー!?」

ズギャャーーーーンゥ!!

「ハギャーーー!?」


爆発大きいよ!
伏せても衝撃こわいよ!

誰が天才よ!バカじゃないの!?

……でも!
【勇気】を出して、這ってでも進むよ!

「……この学園を!護るんだ!」



●マインスイーパー
「爆発……地雷は、怖いよね」
 トール・テスカコアトル(ビビりテスカ・f13707)は、眼前に延々と続く先の見えない通路を一瞥し、色白の体を震わせる。
 それは一見すると何の辺哲もない道。だがこの通路のそこかしこに、踏むと大爆発を起こす地雷が仕掛けられていると思うと、トールは気が気でなくなる。
 とにかく爆発の直撃だけは避けたい。故に、慎重に、安全に――

「――そうだ!」
 トールの頭の中でアイデアが閃く。【グラウンドクラッシャー】を応用し、自身よりも重い超重量の【バトルアックス】を投擲し、遠くから起爆させるというものだ。信管が繊細であれば衝撃でも起爆するだろうし、あるいは地形ごと地雷や信管そのものを木っ端微塵にすれば、いくら多量の火薬が詰められてもそれが起爆する可能性は大幅に減少するに違いない。
 当然それは起爆し、爆風と爆轟をトールは見ることになるだろうが、それが自分を包み込む光景に比べれば余程マシには違いない。トールは体全体を使って勢いを付けて斧を振るい、そしてそれが振り下ろされる直前であえて腕から柄をすっぽ抜かせる。斧は風を切る回転音と共に宙を舞い、そして一見何もない通路に突き刺さり、着弾地点周辺を粉砕する。仕上げに爆轟や鉄片を回避するために彼女は地面に伏せ、目と耳を閉じ口を開ける。
 
「えへへ、トールってば、やっぱりてんさ――」
 彼女が心の中で自画自賛する最中、目の前に雷鳴が落ちたような凄まじい爆音が迷宮に響く。目を閉じ視線を逸らしてなお眩むほどの光、耳を塞いでなお鼓膜を破らんが如く轟音、目玉が飛び出そうな程の気流と衝撃そして熱風がトールを襲う。
「キャーーーー!?」
 想像以上の凄まじい光景に思わず鳥肌が立ち、悲鳴をあげるトール。だが広域破壊であることが災いし、爆発は一度では収まらぬ。さらに次の爆発が発生する。
「ひあわーーーー!?」
 しかも地雷が埋もれている地面毎破砕したのが災いとなり、爆発が次の爆発を呼び、地雷を巻き込んで連鎖的に爆発していく。
「ハギャーーーー!?」
 次々に起こる爆発がようやく収まった頃に、トールはようやくそっと目を開ける。目の前には爆発の名残である黒いキノコ雲が立ち上っていた。

「爆発大きいよ! 伏せても衝撃怖いよ! 誰が天才よ、バッッッカじゃないの!?」
 大爆発とは聞いていたが、まさかここまでとは想像していなかった。先程まで何の変哲もなかった地面があちこちで抉れ、壁や天井を煤塗れにし焦げ臭い匂いを漂わせる。目の前には無数のクレーター、そして爆発に巻き込まれほんのり黒く染まったバトルアックスが残るのみであった。
 臆病でビビりなトールにとって、その光景は途轍もなく恐ろしいものであった。恐らくクレーターが生じた場所は安全になっただろうが、万が一残った地雷を踏んで、あの爆風に巻き込まれたのなら――肝を冷やすような不安がトールを襲う。だが。

「トールが……この学園を! 護るんだ!」
 恐るべき地雷原、そしてこの先に潜むオブリビオン災魔は魔法学園の学生には手が余るもの。だからこそ、自分が守らねばならない。彼女は例え這ってでも先に進むと【勇気】を振り絞り、地雷原を進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔴​

四軒屋・綴
《アドリブ改変絡み歓迎》

……ふーむ、なかなかの威力だなッ!(マスク状態で黒焦げになって転がる)

詰まるところ……爆発させてしまえば良いんだろうッ!

ユーベルコードを発動ッ!防御力重視の蒸気機関車系ヒーローに変身ッ!

そして蒸気機関車型装備を両腕に装備ッ!&変形ッ!適当に一個地雷を掘り出して【メカニック】で分析ッ!爆発範囲を割り出してケムルシューターとアッツィーコウルを水撒き気分で地面に【一斉発射】することで起爆ッ!爆発に巻き込まれない位置から【吹き飛ばし】て安全に進むぞッ!足元でカチッと言ったら【オーラ防御】を信じるッ!

「……先に、行っててくれ……」
「なんでアフロになるんだろうな……」



●地雷を踏んだらサヨウナラ?
「……ふーむ、なかなかの威力だなッ!」
 蒸気機関車を模したヒーローマスク、四軒屋・綴(大騒動蒸煙活劇・f08164)は勇ましげにそう語る。その声の本人が、爆発によって生じたクレーターの中、マスクのみの姿でほんのり黒く焦げた状態で転がっていなれば、言葉聞くもの全てに勇気を与えていただろう。
 マスクだけであれば重量も軽いのですんなり突破出来るに違いないという彼の目論見は、一発の爆轟と共に無惨にも消し飛んだ。思いの外地雷の信管は敏感であった。この調子で二度三度も巻き込まれていては、彼の体(頭?)は到底持ちそうにない。

「恐るべき地雷ッ! 凄まじき地雷ッ! ちょっと危ない地雷ッ! ……だが所詮は地雷ッ! 覆水が盆に返らぬよう、一度爆発した地雷は二度爆発出来ぬッ! 詰まるところ、予め爆発させてしまえば良いんだろうッ!」
 このまま生首、あるいはゲームオーバーのような見た目では、いくらカッコイイことを言っても何とも締まらない。その事に気付いたマスクのみの綴は、クレーターの中でむくりと浮き上がり、ユーベルコードを発動させる。
「来たれマイボディッ! 【蒸騎(ジョォォォク)――構築(アーップ)】ッ!!」
 綴の掛け声と共に白い人型のシルエットが現れ、それを電脳魔術プログラムで構築された合体用ボディが鎧の如く覆うことで体を構築していく。そして蒸気とともに現れた姿は、蒸気機関車を擬人化したような正義のヒーロー。その名も――
「勇蒸連結ッ! ジョウキングッ!!」

 ジョウキングこと綴の両腕には、ボディ構築と同時に展開された追加武装【装蒸甲化ジョークアームズ】が装着されている。それらが変形し、【黒煙連射ケムルシューター】【赤炭投射アッツィーコウル】の発射準備が整う。先程までの爆発、そしてそれらに【メカニック】としての知識を組み合わせることで、爆発範囲を算出。そして綴は安全な距離から両者を【一斉射撃】し、虱潰しに起爆を試みていく。
 アッツィーコウルの高熱石炭弾が床を削り取り、地雷の一片が露出すると、それをケムルシューターの煙弾で撃ち抜き、地雷を起爆していく。先程自身を巻き込んだ爆発が一本道の迷宮通路に何度も何度も鳴り響く。爆発の回数と場所、そして距離を算出し、銃器の有効範囲をクリアリングしたこと確認すると、綴は一歩踏み出す。

 カチッ。何の音? 無論、地雷を踏んづけた音だ。

 ピッ。ピッ、ピッピッピピピピピーーーー。何の音? 勿論、爆発までのカウントダウンの音だ。

 まさか目の前の足元が留守だったとは。綴は己の迂闊さを悔いた。だがやってしまったものはどうしようもない。
「俺はこの蒸騎(からだ)をッ、【オーラ防御】をッ、信じるぞぉッ!!」
 今から爆発の範囲から恐らく逃げても間に合わぬ。綴は体に白煙を纏い、蒸気(オーラ)と気合で爆風を耐えようとする。

 カブゥゥゥゥムッ!! オブリビオンの攻撃にも匹敵する恐るべき爆発が、綴の体を飲み込み、迷宮を揺らす。仲間の猟兵達が心配そうに爆心地を見つめる。

 綴は爆発の後に残ったクレーターの中でくの字に折れ曲がった姿で横たわっていたものの、辛うじて無事であった。
「俺は大丈夫だ……皆は先に、行っててくれ……」
 彼自身は二度にも渡る爆発によって小さくないダメージを受けていたものの、続く猟兵達に貴重な進路を提供することに成功する。その功績は大きなものだ。
「しかし……中の人もいないのに、何でアフロになるんだろうな……」
 綴の破れた頭頂部からは、由来不明の黒い縮れ毛がはみ出していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

フェリクス・フォルクエイン
「最初は無敵城塞中の僕を誰かに押して貰うとかも考えたんですけどね」
頼める相手が居なくて断念。
「安全に起爆させるなら遠くから遠距離攻撃で、とかになりますよね」
「僕が使える攻撃手段だと大技しか無いんですけど……」
他の方が爆発させたことで生じた瓦礫などがあればそれを無ければ持ち込んだ手頃な大きさの石などを使ってユーベルコードを放ち、最後の飛ぶ斬撃に地雷を巻き込むことで誘爆を狙います。
「詠唱は爆発音がかき消してくれることを祈りましょうか」
オブリビオン相手ならともかく、床相手にこの大技は端から見ると痛い奴にしかみえませんもんね、うん。
効果が薄ければ瓦礫や石を力一杯投げつけることで起爆を狙います。



●デトネイター・フェリクス
「【無敵城塞】中の僕を誰に押して貰うとかも考えたんですが、あの爆発じゃ僕が無事でも押す人が無事じゃないですよね」
 すらりとした痩身に白磁のような肌、そして少女のような顔立ちを持つ聖騎士フェリクス・フォルクエイン(人間のパラディン・f00171)は、先の起爆が予想以上に大きいことからプランAを断念する。それにユーベルコードで守りを万全にしたとしても、ちょっとあの爆風には巻き込まれたくないと彼は個人的に感じた。
「安全に起爆させるなら遠くから遠距離攻撃で、とかになりますよね」
 先行する味方猟兵達もその方法を採用しており、そしてそれは一定の成果を挙げている。だが彼がそれを採用するに当たり、一つ問題があった。

「僕が使える攻撃手段だと、それに当たるのが大技しかないんですよね……」
 フェリクスは首を傾げ、曲げた指を滑らかな顎に当てながらどうしたものかと思案する。手持ちの装備や自身の持つユーベルコードを勘定しても、やはり使えるのは『これ』しかないかと結論付ける。その名は【インフェルノ・エッジ】。敵を吹き飛ばし、追撃で炎の斬撃を放つ魔技だ。
 あとはその弾丸となる標的だが、過剰とも言える爆発力がここではいい方向に働き、天井の欠片がそこかしこに地面に落ちている。フェリクスは起爆しなかった地雷を踏まぬよう、出来るだけクレーターの真ん中を歩くようにそれを回収。戦闘のクレーターから一個分離れた場所にそれを突き刺し、愛剣二刀を構える。
 準備は整った。あとはこの技を放つにあたりもう一つ、彼にとっては非常に大きな問題をどう解決するかだ。幸い、問題となる『仲間の猟兵』は近くには存在しない。フェリクスは意を決して剣を強く握る。

「はあっ!!」
 両手に持った剣で、演武を舞うように刃を叩きつけ、天井の欠片に次々に切創が刻まれていくと同時に、刀身が紅に赤熱していく。数で押すようなオブリビオンであればこの時点で致命傷を与えられるほどの連続攻撃。フェリクスは両手を掲げ、剣を天へと振りかざす。刃に炎が走る。
「――燃え尽きろ、この忌むべき炎に焼かれて!」
 左手の剣を振り下ろし体を回転させる。巨人さえも【吹き飛ばし】得る斥力が天井片に付与され、未だ踏破されていない迷宮の奥へと飛来する。
「喰らえっ、インフェルノ・エッジ!」
 体を回転させて勢いを付けたフェリクスは、返す刃で右の剣を叩きつけるよう真っ直ぐ振りかぶる。刃が纏う炎が空気を裂き、斬撃が天井片目掛けて火の鳥の如く飛ぶ。細く高い炎の柱は、天井片に当たる前に掠めた地雷をも起爆させ、そしてそれが天井片に直撃すると、地雷の大爆発にも負けぬ爆風がそれを粉々に砕く。無論、巻き込まれた地雷も次々に誘爆していき、炎と煙が消えるとそこには迷宮の奥へと進むための道が出来ていた。

「詠唱は爆発音がかき消してくれたことを祈りましょうか。オブリビオン相手ならともかく、床相手にこの大技――端から見ると痛い奴にしか見えませんもんね、うん」
 仲間の猟兵達は次々に自分に変なゾクセイを盛ろうとしている。男の娘だとか、シスコンだとか、むっつりだとか。そこに加え中二病だなんてゾクセイが加わった日には目も当てられない。改めて仲間達が詠唱を聞いていないことを確認すると、フェリクスも迷宮の奥へと進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔴​

アベル・スカイウインド
【SPD】

おいおいとんでもない爆発だな…フッ、スリル満点といったところか?面白いじゃないか。

だが、地面に足をつけなければ爆発の心配もあるまい。
【スカイステッパー】で空を蹴りながら素早く移動する。地雷原がどれほどの長さか見当はつかんがかなりの距離を移動できるはずだ。
ま、最悪地雷を踏んでしまってもスピードには自信があるからな。
爆発する前に【ダッシュ】で逃げて、また飛んでいけばいいさ。



●それはまるで赤き翼の如く
「おいおいおい、とんでもない爆発だな……」
 通常の人間の三から四分の一程の小柄な種族であるケットシーでありながら、気高さと高貴さを兼ね備えた竜騎士、アベル・スカイウインド(天翔ける稲妻・f12583)。言葉の文面で言えば驚いているように見えるが、彼の心はむしろ高く躍っていた。
「フッ、スリル満点と言った所か? 面白いじゃないか」
 アベルはすかした笑みを浮かべ、どこまで続くか知れない長い長い地雷原を両の猫目で見つめる。

「さて、相手は地雷。しかも起動条件は普通にやれば感圧のみ。つまり地面に足を付けなければ、爆発する心配もあるまい」
 アベルは正面を見据えたまま後ろへと歩みを進め、助走のための距離を取る。そしてデコボコの地面を踏みしめ、いくつかのクレーターを超えながら走り出す。そしてクレーターの終着点、死地の始まる地点から竜の爪で掴むように大地を踏みしめ、アベルは家名である空の風となり、高く高く【ジャンプ】する。
 しかし地雷原はただひたすらに長く、例えアベルをもってしても跳躍だけで飛び越えるなど無謀か。いや、そうではない。
 着地の直前、【スカイステッパー】の力を発動させ、地面の直上の空気をまるで競技場の土であるかのように踏みしめ、再び空へと飛ぶ。一回、二回、三回。アベルは地雷を作動させることなく突き進む。

「16、17、18……そろそろか」
 アベルは空中跳躍回数を数えながら空中を走り続ける。スカイステッパーの跳躍回数は無限ではない。回数を重ねる度に、踏みしめる空気が脆く、柔らかいものとなる。そして19回目を飛び、20回目に空気を踏み抜くような嫌な感覚とともに地面に足を付ける。同時に何か金属が押されたような嫌な感触が肉球にまで響く。未だ終着点は見えない。
「まだまだ先は遠いか……どれほどの長さか見当もつかんな」
 踏み抜いた地雷が爆発する前に、アベルは続いて大地を【ダッシュ】で駆け抜ける。何歩かごとに地雷を踏み、後方から高熱の爆風が迫る。しかしアベルは余裕の表情を崩さない。
「生憎、スピードには自信があるからな」
 その自負通り、アベルが踏んだ地雷が爆発する頃には、アベル自身は既にさらに先へと進んでいる。ドラゴンですら束縛出来ない自由なるアベルを、たかだか地雷如きで止めることなど出来はしないとばかりに。

「そろそろいけるか」
 地雷原を駆け抜けるアベルの足に、再び空気を踏みしめるための感触が戻る。恐らくは単に大地を駆け抜けるものを仕留めんがために巧妙に配置された地雷の爆発が、徐々にアベルを詰めていくが、それがアベルを飲み込むには若干遅かったようだ。
 再びアベルは高く跳躍し、そして空中でスカイステッパーを発動させ空を蹴っていく。若干息が切れ始めたが、どうしてもダメそうならUターンして安全化した爆心地に戻ればいい。だが恐らくはその前に突破出来ると踏み、アベルは空を踏み続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

夜神・静流
「あまり時間もかけられませんし、一気に駆け抜けましょう」

気合い・勇気・覚悟・ダッシュ・ジャンプ・スライディング技能を使って一気に走り抜けます。
被害が避けられなければオーラ防御・激痛耐性を使用して少しでもダメージ軽減を。

多少の被害は生まれながらの光で回復しつつ根性で進む。
また、負傷した仲間がいれば回復します。

それと、爆発で破損する可能性があるので一応、着替えを用意しておきます。



●3D100で1/4/2
「あまり時間もかけられませんし、ここは一気に駆け抜けましょう」
 清楚にして柔和、されど凛とした一面も兼ね備えた女武者、夜神・静流(退魔剣士の末裔・f05903)は、迷宮内に響く爆音や遠くで漏れる光に決意を改める。
 猟兵の戦いはアルダワ魔法学園に留まらない。現状の優先順位で言えば現在のアルダワはむしろ低い部類に入る。だが、だからと言ってアルダワの災魔達が空気を読んでくれる筈もない。異世界のオブリビオンの侵略に呼応して――までは流石に穿ち過ぎではあろうが、倒すべき敵、守るべき民に何ら変わる事はない。
 確かに地雷の爆発力は凄まじい。静流自身もこの目で見た。どうしてこれ程までの、過剰とも言える威力かは静流も含め誰も知らぬ。だが、誰かが進まねばならない。そしてそれこそが自分である、と。
 故に静流は急ぎ、駆け、退魔の刃として敵を斬るのだ。そして彼女は、地雷原を突破する前に来るべき状況を想定する――

「やはりいつかは踏みますか」
 草鞋の上からでもまざまざと感じる、起爆装置の嫌な感触。真下から響く警告音。このまま立ち止まれば死あるのみ。静流は入る。進む度に地雷を踏みつける。だが決して止まらない。駆け抜ける。爆音と熱風が背中から迫る。だが決して振り返らない。走り抜ける一歩一歩が悉く地雷を踏み込む。爆風が迫って来る。
 単純に走り抜けようとする侵入者を巧妙に配置すべく、連鎖的に誘爆するよう設置されている地雷の爆轟が、ついに静流へと追いつく。
「――っ!!」
 彼女の体を【生まれながらの光】、そして破魔の【オーラ防御】が包み込む。直後、恐るべき熱量が静流の体を飲み込む。【激痛耐性】で歯を食いしばりながら耐える。痛い、熱い。衝撃と熱量で傷つき燃えていく肉体を、壊れる先から治療していく。万策は尽くした。あとは根性で耐えるのみ――!!
 静流の体は見事爆風を耐え抜いた。だが、服はそううまくは行かないもので――
「ひゃっ!?」
 彼女の着流しと羽織は無惨にも吹き飛び、そしてさらしまでも燃え尽き、ある意味肉体的ダメージよりも多大な恥辱を受ける事になる――

「……って、何考えてるんですか私!?」
 余計なことまでシミュレーションしてしまい、顔を真っ赤にしながら首をブンブンと振る静流。その挙動不審に仲間猟兵達も怪訝な目で見つめる。しばらくして落ち着いた彼女はだが、そういう時のために着替えを用意していても、爆風に巻き込まれたらそれ毎おじゃんだという残酷な現実にも思い当たる。
 ここに至り、彼女は一つの決心を固める。絶対に爆発に巻き込まれてはならない、と。

 静流は思い切り深呼吸し、己の心の内に【気合い】を込め、【勇気】と【覚悟】をもって地雷原に一歩足を踏み入れる。
 一歩目はよし。二歩、三歩、歩く度に勢いを増していき、静流は羽織を翻し、迷宮を【ダッシュ】で駆け抜ける。あとは真に万が一の事態に備え【生まれながらの光】を放ち、途中で負傷した仲間猟兵も癒しながら迷宮を突破するのみ。
「……え?」
 迷宮を風の如く駆け抜ける中、静流は違和感を覚える。ここに来るまで、彼女は一度たりとも地雷を踏んでいないのだ。無論、仲間の猟兵が除去してくれた場所を選択しては進んでいるのだが、それが途切れた先においても、彼女は不気味なまでに地雷を踏まない。まるで地雷の方が祝福された聖者を避けるが如く。

 結局彼女はそれからただの一度たりとも地雷を踏むことなく、地雷原を踏破することに成功した。それは一重に、彼女の恐るべき幸運が成せた奇跡に他ならない。
「何はともあれ、着替えが必要にならなくて良かったです」
 この先、遠くない場所に複数の獣の気配を感じる。静流は来るべき戦いに備え、息を殺しながら仲間猟兵の到着を待つ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナズヴィ・ピャー
ふむ、地雷原を通り抜けろと
…実に危険ですね
先程からとんでもない爆音と熱風が

●現在の搭載機能では解除不可能と判断
非常に繊細+時限式ですか…
軽く調査してから駆け抜けましょう

●違和感探し
僅かに盛り上がっていたり、ちょっと顔出してたりとか…
何かしらのパターン探し

●見分け方
地雷埋設地点が判明したらそれを避けつつ強化機動補助で駆け抜け

無い?
それなら気合いで走り抜けるだけです
何か踏んだ様な気もするし、気のせいかもしれません
爆発するまで気にする必要は無し
シュレディンガーの地雷とか言うアレです
当機が爆発に巻き込まれるまでは地雷なんて存在しないのです



爆発しても故障しなければ地雷の存在は重要ではないのです(黒焦げ



●人それを勝てば官軍と言う
「ふむ、地雷原を通り抜けろと……実に危険ですね」
 浅黒い肌に白い髪、そして体を走る青い文様が特徴的な試作ミレナリィドール、ナズヴィ・ピャー(不忠犬ナズ公・f03881)は、一面がクレーターだらけになったフロアを目にして独り言ちる。
 先程からとんでもない爆音と熱風が、遠くにいるはずのナズヴィの鼓膜を、そして肌を揺らす。その度に彼女の中を血潮をように駆け巡る蒸気が流量を増し、プシューと余剰分が体外へと漏れ出す。
「目標の地雷は非常に繊細、作動すると時限式で爆発。現在の搭載機能では解除は不可能。無力化は起爆以外に皆無と判断。さて、どうしたものでしょう」
 地雷が埋設されているであろう地面は、一見すると均されたグラウンドの如く広がり、どこに地雷が仕掛けられているかはナズヴィにも皆目検討も付かない。だがもし何らかの法則を見いだせたとすれば、虱潰しの地面を攻撃したり、爆発の恐怖に怯えながら走り抜けるよりも突破は容易になるだろう。その価値はあるとダメ元で調査を開始する。

「僅かに盛り上がっていたり、ちょっと顔を出してたりとか、何かパターンがあったりとか……」
 今までの味方猟兵達のフロア踏破情報から算出するに、真っ直ぐ進むと地雷同士の誘爆で追いつかれるよう、奥に狭い感覚で数個が配置されていることが多いようだ。 また踏んだ時には確かにスイッチを踏んだ感触を感じるらしいことから、地雷本体はかなり浅い場所に配置されていることは間違いない。
 恐らくは一定の法則で配置した後に、ランダムで追加するように配置することで地雷原を生成しているのだろう。
 ならば『踏んだらその時点で左右に大きく移動し、爆発の連鎖が収まるまでそのラインには近づかない』という方法を取れば恐らく地雷の被害を最小限に抑えることが出来るだろう。つまり。

「当機は天命を尽くしました。あとは気合いで走り抜けるだけです」
 大まかな法則こそ見いだせたがが、肝心のランダム配置の場所がまるで見当も付かない。ならばこのまま時間を掛けるよりも、今ある手札で突っ走る方が得策。そう判断したナズヴィは、【強化機動補助】を発動。機動補助管に過熱された蒸気が装填され、ナズヴィの体が熱を帯びる。二本、三本、四本、五本と補助管の加圧、そして同期が完了する。
「バルブ解放――いきます」
 過熱蒸気を開放し、推力の補助を受けて地雷原を走るナズヴィ。地雷原を一歩踏みしめる度、白いハイヒールが何かを踏んだような気になるが、きっと気のせいだろう。例えそれが実際に踏んだものだとしても、爆発するまでは気にする必要はない。
「ええ、シュレディンガーの地雷とか言うアレです。当機が爆発に巻き込まれるまでは、地雷なんて存在しないのです。例え爆発したとしても、故障さえしなければ地雷の存在は重要ではないのです」
 そう己に言い聞かせるナズヴィは、一見滅茶苦茶な事を言っているようで真理を突いていた。現在の目的は地雷原の突破。地雷を踏もうが踏むまいが、極端な話何度爆発に巻き込まれようとも、十分な余力を残して敵性オブリビオンの元に到着さえすれば目的は達成なのだ。

 適度に左右にルートを振り、ストライドを大きく広げたナズヴィは飛ぶように地雷原を駆ける。実際いくらか地雷を踏んだものの、爆発した時には既に彼女は彼方。
 巻き込まれるどころか、危うい場面すらなく難なく地雷原を突破したナズヴィは、走りながら語った思考実験を己の躯体と足で見事証明してみせたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

清川・シャル
地雷。なるほどです。
ぐーちゃんで目の前爆破して進みますか~

1回の充填で12弾いけます
繰り返せば進めるのでは
範囲攻撃、吹き飛ばしで広範囲に1弾撃って、進んで、撃って、進みます

…絵面、地味ですね
まぁいいでしょう
シャルは目的地へ真っ直ぐ進むのみです
ええ、真っ直ぐに
何処まで進んだか分かるように、弾にはピンクのペイント仕込んでおきましょう
わぁ、一面ピンクで綺麗

吹き飛ばせなかった地雷あると困るので
第六感と野生の勘を信じます
いい感じになんとかなります
大丈夫です、ええ



●世界はピンクで出来ている
「地雷。なるほどです」
 金髪青眼、小柄にして秘めたる力は大鬼。鬼紋に桜が舞う羽織を着た羅刹の少女、清川・シャル(バイオレットフィズ・f01440)は何かを合点したように一人納得する。今までの先行する猟兵達の地雷撤去の実績を思い出す。それは強い爆発を与えれば地雷を誘爆させ、十分な距離を取ればの条件付きだが安全に除去出来ることが判明している。なら。
「【ぐーちゃん】で目の前爆破しながら進みますか~」
 愛らしい名前と共に、重厚な金属音を放ちながら呼び出されたそれは、ピンク色のかわいらしい――グレネードランチャーだ。
 大型のマガジンに榴弾を12発装填するそれは、オブリビオンに対しても十分な殺傷力を発揮する恐るべき重火器である。相応の重量を持ち、並みの人間ならば地面に置いて使うであろうそれを、シャルはまるでシャワーヘッドを操るかの如く片手で操り、地雷原へと向ける。

 シャルがぐーちゃんの引き金を弾く。跳ね上がった砲身から放たれた榴弾が宙を舞い、地面に触れると爆風による【範囲攻撃】が炸裂する。そしてその爆風を受けた、地雷が誘爆し、榴弾の数倍もの轟音と閃光、そして大爆発を引き起こす。地雷の爆発と共に、榴弾に仕込まれたピンクの塗料が辺り一面に撒き散らされ、迷宮の床や壁、そして天井がピンク色に染まる。
「グレネードだけじゃ絵面が地味だと心配しましたが――わぁ、一面ピンクで綺麗」
 戦いの時とは打って変わって、微妙に適当で気だるげなテンションのシャル。そのほっぺにピンクの塗料の一欠片がぺちょっと貼り付く。
 進んでは一発撃ち、爆発と誘爆を引き起こしてはまた一発撃ち、マガジンを撃ち尽くしたら装填し、また進んでは一発撃ち――繰り返す内に、シャルが通った後の地雷原はパステルピンクで染まっていく。

「シャルは目的に真っ直ぐ進むのみです。ええ、真っ直ぐに」
 順調に進む彼女であったが、ふと何かを感じ足を止める。そこはクリアリングが済んだはずのピンクの地面であったが、彼女の中の【第六感】【野生の勘】が違和感を告げる。
 シャルはクレーター一個分下がり、その地点目掛けてぐーちゃんを一発。ぐーちゃんの爆発から一瞬間を置き、明らかに異質な大爆発の風がシャルの肌をそよぐ。何となくで誘爆しなかった地雷を感じ取り、何となくでそれを無事に突破するシャルは、ある意味絶好調の極みとも言える状態だ。
「いい感じに何とかなります。何とかなりそうです。ええ、大丈夫です」
 一歩間違えれば命も危うい地雷原を、シャルは鼻歌を歌いながらリラックスし切った状態で進んでいく。だがその仕事に抜かりはなく、彼女の通った道筋はピンク色で染められ、そしてその上を通る限りは地雷を踏むことはないだろう。

 こうして大量の地雷が敷き詰められた地雷原に、一本の安全な道が完成する。猟兵達の活躍で地雷原は無事攻略された。残るは迷宮奥深くに潜むオブリビオンのみだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『コボルト』

POW   :    爪牙強襲
【鋭い爪牙】による素早い一撃を放つ。また、【四足歩行】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD   :    爪牙蹂躙
【駆け回ること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【鋭い爪牙】で攻撃する。
WIZ   :    猛牙咬撃
【噛みつき】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ウルフパック
 ああ懐かしきかな、遥かな地上。香しき鉄血の匂い。脂溢れる肉の味。
 未だ忘れられぬあの美味。最高のご馳走がわざわざ向こうからやってきた。

 地雷原を突破し、迷宮をさらに進む猟兵達。濡れた雑巾のような獣の臭いが鼻を突く。激しい呼吸音が耳を騒がせる。そして隠し切れぬ、隠そうともせぬ無数の殺意が猟兵に向けられる。
 その正体は狗頭獣人の災魔【コボルト】。あらゆる災魔がアルダワへと封印される以前、この獣はこの世界の地上に生息し、人々を脅かしてきたという。そしてこのまま放置すれば、過去のものとなったはずの災厄が再び地上に蘇ることは想像に難くない。
 その総数は20体程か。恐るべき牙爪を持った獣達が、おぞましい遠吠えをあげ、猟兵達に一斉に襲い掛かる!
夜神・静流
運良く無傷で一番乗り出来た事ですし、先陣を切って露払いをいたしましょう。
「過去の災魔ですか……そのまま忘れ去られていれば、死ぬ事も無かったでしょうに」

視力・見切り・早業・衝撃波・カウンターを使用。
駆け回っている相手の動きを見切り、爪牙蹂躙に対してカウンターで一ノ太刀・隼による攻撃を行ないます。
1/23秒の抜刀術によるカウンター、避けられる物なら避けてみなさい。
相手の素早い動きに惑わされないように、あくまで冷静に対応しましょう。

「いくら速くとも、所詮は獣。落ち着いていきましょう」



●魔犬亡ぶべし
「運良く無傷で一番乗り出来た事ですし、先陣を切って露払いを致しましょう」
 コボルトの群れに一番乗りに遭遇した静流は、愛刀【十六夜】を構え、敵の姿を捉える。敵は涎を垂らし、歯茎を剥き出しにしながらジリジリと距離を詰めていく。見えている数でも十数体、そして気配はそれよりも明らかに多く感じる。
 こちらから攻め入れば物量や奇襲によって不覚を取るかも知れないが、幸いにも敵は自ずから姿を現し、襲い掛かる様子だ。
「過去の災魔ですか……そのまま忘れ去られていれば、再び死ぬ事もなかったでしょうに」
 つまり、こちらは対応と迎撃に専念出来る。いくら数が集まろうと、野性も抑えきれない烏合の衆などどうとでもなる。夜神の一族、そしてその剣は、そのような輩を滅ぼすために今の時代に至るまで存在しているのだから。

 コボルトは静流との距離をある程度詰めると、示し合わすことすらなく我先にと静流へ駆け寄る。十分な助走を付ければ、生半可な間合いであれば瞬時に詰めるであろう恐るべき身体能力。ユーベルコードの域に達した魔技【爪牙蹂躙】が静流へと襲い掛かる。
 まずはその内の一体が顔面から飛び掛かり、喉元を噛み千切ろうとする。だが静流は涼しげな様子で攻撃を【見切り】、そして鞘に納めた刀をカツンを鳴らす。
「ギャヒッ!?」
 コボルトは飛び掛かりを躱した静流が何かを行い、そして自分の体の何かが切れたことのみを感じた。だがコボルトが何かを感じるのはそこまでであり、自分の体が両断されたことを知ることもなく事切れる。
 一見すると鞘を鳴らしただけの動作。だがそれこそが【一ノ太刀・隼】。その尋常の人間では目視出来ぬ【早業】の抜刀【カウンター】を叩き込み、抜き斬るのと同じ速度で鞘に納める。全ての動作が、時間にして十分の一秒以下の速さで行われたのだ。
 まずは一体、だが敵も数ばかりは多い。続けて迫るは同じ方向から連続して二体。やることは同じだ。抜刀から返す刃で二体連続で斬り伏せるのみ。まず一体を同様に両断。続けて二体目を斬るべく振るう――が、手応えがない。
「姿が消えた……いえ!」
 静流は一瞬戸惑うも、すぐにそれが一体目の飛び掛かりと同時に高く跳躍し、頭上から襲い掛かる算段だと把握する。振り下ろされた爪が静流を掠める。ダメージはダメージに違いないが、その傷は浅い。落ち着いて対応すれば問題ない。
「いくら速くとも、策を弄そうとも――所詮は獣!」
 外した二の太刀を即座に軌道修正し、再度に翻した三の太刀で残る一体の首を刎ねる。静流が刀を納めると、その周りには血に沈んだ三体の獣が横たわるのみだ。
 とは言え、コボルトもまだ十分な数を残している。その闘志は萎びる所か、我こそが一番首と言わんがばかりに、フロアに巣食うコボルト達が次から次へと静流目掛けて四足歩行で迫る。しかし静流は至って冷静に戦況を見据える。

「その程度の魔性と浅知恵――夜神の太刀に二度目が通じるとは思わぬことです」

成功 🔵​🔵​🔴​

アベル・スカイウインド
【SPD】

酷い臭いだなお前たち…水浴びくらいしたらどうなんだ。
番犬のつもりかしらんが、さっさと排除させてもらう。

やつらの攻撃は【イルーシブステップ】で【見切り】ながら戦う。
最小限の動きで躱しながら、ここぞというタイミングで【ジャンプ】からの【串刺し】攻撃で確実に急所を貫く。
フッ、オブリビオンとはいえ所詮は獣だ。ケットシーとの格の違いを見せつけてやろうじゃないか。



●猛犬は注意
「既に戦いは始まっていたか。助太刀するぞ」
 続いて飛ぶような勢いで迷宮のフロアに辿り着き、出会い頭にコボルトの一体を【串刺し】にしたのはアベルだ。己の名を冠した【ランスオブアベル】の【先制攻撃】が心臓を正確に一突きすると、コボルトは目を見開き、口を大きく開け、痙攣しながら立ち尽くす。アベルがその身の丈を超える大槍をそのまま引き抜くと、【串刺し】にされたコボルトは糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちる。
「それにしても酷い匂いだな……お前達、水浴びくらいしたらどうなんだ?」
 コボルトの死体、そしてフロア全体に漂う黴臭に顔を顰め、思わずフレーメン反応を引き起こすアベル。果たして、このフロアに水場はあるのか。よしんばあったとして、コボルト達に水浴びの習慣はあったのだろうか。その真実は骸の海だけが知っている。

「いずれにせよ、ここで犬の災魔か。番犬のつもりか知らぬが、さっさと排除させてもらうぞ」
 アベルはランスを振るい、コボルトの血糊を払う。後続のコボルト達が四つん這いになって遠吠えをあげると、地面を蹴るように走り出しアベルへと迫る。
 アベルは姿勢を低くすると同時に槍を突き出すように構え、【竜慧】(イルーシブステップ)を働かせる。迷宮を漂う空気の流れがその眼で、耳で、肌であるがままに感じられる。そしてそれは走り抜けるコボルトの筋肉の一筋さえも己の肉体のように見える。コボルトの後ろ足の筋肉が収縮する。距離は遠いが、恐らくはわざと遠くから飛び込んで奇襲を狙う算段だろう。
「小賢しい策を弄せども、所詮は獣だ。ケットシーとの格の違いを見せつけてやる」
 直後、コボルトはアベル目掛けて爪を振るいながら飛び掛かる。コボルトとしては不意を狙ったつもりの鋭い一撃は、しかし僅かに彼の衣服を破くのみ。本来であれば完全に空振らせることも出来たが、アベルはあえて最小限の動きに留めた。無論、即座に反撃を繰り出すためだ。
 アベルはすかさず足をバネと化し、コボルトの真上へと【ジャンプ】する。そして油断なく空中から槍を突き出し、脳天から股下を一直線に貫く。一瞬で早贄と化したコボルトは勿論即死だ。

 アベルが再び槍を引き抜き、倒したコボルトの死骸の上で残る群れ集団を見据える。獲物だと思っていた猟兵相手に、ロクにダメージも与えられぬまま味方が倒されていく。その状況に未だ数だけは多い群れが、一瞬たじろいだようにも見えた。
「どうした? 犬のオブリビオンが、猫相手に怖気付いたのか?」
 アベルの竜慧は確実にフロア内の、そして戦場の空気が変わったことを感じ取った。槍を構えながらジリジリと距離を詰めていくアベルに、彼の何倍もの体躯を持つコボルトが爪を構えながら同じ距離だけ後ずさりを始める。
「……ならば今度は、こちらから攻めさせて貰うぞ!」
 槍を空中で一回転させ、斜め後ろに腕を伸ばし、今度はアベルがコボルトの群れを追い立て始める。反撃開始だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

四軒屋・綴
《アドリブ絡み改変歓迎》

ふむ……コボルト、未だ蒼玉にその名を残す獣人達、か。

生憎と上に通すわけにはいかないなッ!貴様達大人しく授業受けないタイプだろうッ!

戦法は特段変わらないッ!両腕に装着した蒸気機関車型装備で【一斉発射】による弾幕を張りつつ味方がいれば【援護射撃】ッ!更にピンチなら【ダッシュ】で駆け込み【オーラ防御】で【かばう】ッ!

最も今回は壁を背に固定砲台メインだッ!仕込みがあるんでなッ!

間合いに踏み込まれそうになったらユーベルコードを発動ッ!24だから丁度三人づつのチームを組ませて一匹づつ拘束ッ!近い奴から殴るッ!あまりが出たら一緒に殴って貰うッ!

「バイト代は後だッ!」


ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカル増量】
ふむ、犬の人ですか…
何というか、不潔感漂う異臭です
しかもケモ毛モサモサ…
当機は精密機器っぽいものなので、近寄って欲しくないですね

●直接触りたくない+触れられたくない
…ジャガーノートを使いましょう
博士、さっさとジャガーノートを現在位置に転送して下さい

説明しよう!ジャガー略は(中略)なのだ!
そんな感じで野犬…野犬人?駆除と行きましょう

3m近い機体なので、警戒されるやもしれませんね
寄ってこないようであれば…他の猟兵さんの方に追いやる形で行きましょう
牧羊犬ならぬ犬狩当機です

警戒しないならしないで適当にバラしてしまいましょう
最期に最先端技術に触れられるとは幸運ですねグシャー



●からくりタッグマッチ
「ふむ、犬の人ですか。何というか、不潔感漂う異臭に、モサモサの獣(ケモ)毛……」
 続けて到着したナズヴィは、コボルトの鼻を突く異臭、遠目からでも分かる手入れなどされていないであろう毛皮に、吐き気の如くこみ上げる嫌悪感を覚える。
「こう見えても当機は精密機器っぽいものなので。あんなもの触りたくないですし、触られたくないですし、そもそも近寄って欲しくないですね。はてさて、どうしたものでしょうか……む?」
 思案に耽るナズヴィは、続いてフロアに到着した綴の姿を見て、左掌の上に握った拳をポンと叩く。
「……ジャガーノートを使いましょう」

「ふぅ、ふぅ……何度死ぬかと思ったことか。もう地雷はないんだよな?」
 当の綴はというと、合体用ボディのあちこちから白い蒸気を漏らし、満身創痍かつ疲労困憊の模様だ。どうやらさらに何度か爆発に巻き込まれたらしく、もう地雷はこりごりだと一人言葉を漏らす。彼もまた、ゴーグルの双眸にコボルトの姿を捉える。
「ふむ……情報通り、次の敵はコボルト。未だ蒼玉にその名を残す獣人か」
 敵の姿や様子から綴は戦況を分析する。遠距離攻撃の類は持たないが、それを補い余りある機動力。されどこちらの戦力を警戒しているのか、猟兵達と一定の距離を保ち牽制の構えを取っている。
「ならば戦法は特段変わらない……ッ!」
 敵が近づかぬならそれでよし。こちらは遠距離から蜂の巣にするのみ。綴は壁を背にしつつ両腕の武装を構え、敵の姿を見据える。

「現在位置を送信中……博士。なるはや、いえさっさとジャガーノートを転送して下さい」
「博士って誰だッ!?」
「博士は博士です。書いてある番号を入力すると★がいくらでも出てくる魔法のカードを持ってるスゴイ人です」
 突如現れる新たな登場人物に綴が突っ込むものの、当のナズヴィは至って平常運転だ。ナズヴィの要望に応えるように、彼女の足元から魔導と蒸気がハイブリッドされた暴力的なスチームアーマー【魔導蒸気式ジャガーノート】が召喚され、彼女がその上に乗り込む。
 確かにこれならナズヴィ自体は直接あの不潔の塊に触れることなく戦闘出来るだろう。四肢を魔導エネルギーが循環し、余剰蒸気が体のあちこちから放出されるその威容に、綴は目を輝かせる。
「説明すると長くなるので省略しますが、とにかくスゴイ奴です。これで野犬……人? 駆除やらと洒落込みましょう」
 それは一歩歩む度にフロア全体が揺れるような振動を起こしながら、その巨躯からは想像も付かぬ機動性でコボルトの集団へと切り込む。

 上に乗り込むナズヴィも含めると全長3メートルにも達する大型の機人。その姿にかくのコボルトも戦慄し、一瞬恐慌をきたす。その中で、腹を括ったコボルトの数体が一斉にジャガーノートに襲い掛かる。
「最先端技術に触れられる皆さんは幸運ですね。その力も思う存分味わうといいですよ」
 ナズヴィはだが怯むことなく【操縦】し、懐に潜り込んだ一体を足でグシャリと踏み潰し、飛び掛かった一体をジャガーノートの平手ではたき落とし、地面にめり込ませる。そして背後からナズヴィ目掛けて襲い掛かる一体を、もう片方の腕でまるで背中を掻くように巧みに掴み取り、残る腕で無造作に左右に引き裂き、解体する。
 体躯だけならばジャガーノートを超えるような獲物も容易く仕留めてきたコボルト達。しかし常勝の戦術であったはずの一斉攻撃を仕掛けた仲間達があっけなく撃退される様の目にし、コボルト達は完全に及び腰だ。
「寄らねば追うまでです。牧羊犬ならぬ犬追い当機って奴です」
 ナズヴィが一歩進めば、コボルト達は二歩下がる。そしてナズヴィが走って追えば、コボルト達は射程に入るまいと背を向け逃げ出す。そして彼女はある意図を頭の中で描き、コボルトの群れを一定の方向へと誘導し出す。

「科学の力ってスゲー! ……じゃなくて、敵が来なくて俺はちょっと寂しいぞ……ムムッ!」
 折角武装を構え【援護射撃】する気満々だった綴は、その必要もなさそうで手持無沙汰だったが、ナズヴィに追い回されるコボルトの一団がこちらへと向かってくる。無論彼女の意図は聞かずとも理解する。追い込むから倒せ、と。
「生憎と上に通す訳にはいかないなッ!」
 綴とナズヴィに挟み撃ちにされた格好のコボルト。無論、コボルト全員が体躯では小さい綴目掛けて一斉に襲い掛かる。
「上は学校だぞッ! 大人しく授業を受けない子は落第だッ!」
 ケムルシューターとアッツィーコウルの【一斉射撃】が、射程に捉えたコボルト達を一匹、また一匹と撃ち抜く。高熱の弾丸がその肉体を焼き焦がし、さらなる異臭がフロア中に撒き散らされる。だがコボルト達もさるもの、すぐに集中砲火に対応し、サイドステップを織り交ぜた突進で回避しながら綴との距離を詰める。
「間合いに踏み込めば勝てると踏んだかッ! 甘いッ、【在(アル)倍(バイッ)……列車(トレイン)】ッ!」
「ジョキ!」
 綴の掛け声とともに、総計24体の自身の分身が召喚される。彼らはスリーマンセルを八組作り、各々がコボルトを取り押さえようと掴みかかる。同時に綴自身も【ダッシュ】で接近、捕まえられたコボルトを【怪力】を込めたラリアットで殴り飛ばしていく。

 機動性や個々の能力では分身綴に比べ優位なコボルトだが、物量の差は如何ともし難く、一体を倒せば残りの二体に捕まり、一組を掻い潜ろうとも次の組が立ちはだかるといった風に、徐々にその数を減らしていく。
 そしてダメ押しとばかりに追いついたナズヴィが一体ずつ丁寧にコボルト達を踏み潰していき、彼女に追い立てられたコボルトの群れは哀れ全滅の憂き目に遭うこととなった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

清川・シャル
へぇ。コボルト。
シャルは鬼ですがどちらが強いでしょうね?
真の姿は鬼神也

amanecerでスピーカーを呼び出し
世界知識でコボルトにだけ聴こえる音域を探し、戦意喪失の催眠術の全力魔法と共に恐怖を与え

ぐーちゃん大活躍
弾は閃光弾
範囲攻撃

UCを金棒のチェーンソーモードで
2回攻撃、範囲攻撃、武器落とし、鎧無視攻撃、鎧砕き、なぎ払い

敵からの攻撃には
見切り、カウンター、盾受け、オーラ防御

まだいけそうなら村雨を抜刀
残像、捨て身の一撃、なぎ払い、2回攻撃、恐怖を与える、串刺し、、生命力吸収、毒使い、マヒ攻撃

何かあれば野生の勘と第六感が働くでしょう
メリケンで目殴りますね

一匹残らず駆逐
私から逃げられると思わない事です



●頂点捕食者
 猟兵達に追い回され、方々に散り散りとなったコボルト達。彼らは徐々に数を減らすが、猟兵の増援は絶えることはない。
「へぇ。コボルト。犬。シャルは鬼ですが、犬と鬼、果たしてどちらが強いんでしょうね?」
 シャルはぶっきらぼうにそう言い終えると、口の端を浮かべ、真の姿を解放する。ちょこんと映えた黒い角は鋭利に伸び、青い瞳は色を変える。それはいずれも真紅に染まり、ぐーちゃんに加え愛用の鬼金棒【ThornSociety】を構える。
「……まあ、犬に負ける鬼だなんて名折れもいい所ですがね」
 シャルは同時にシンフォニックデバイス【amanecer】を使い、戦場に犬笛の如く高周波を響かせる。シャルとしては戦意喪失を狙ったものであったが、ダメ押しとばかりに【恐怖を与える】音色で彼らはついにパニックを引き起こし、残るコボルト達は一斉にシャル目掛けて突撃し出す。

「おや、逆効果になってしまいましたか……でも追い回す手間が省けました」
 続いてシャルは接近するコボルト目掛けて、ぐーちゃんから閃光弾を放つ。空中、コボルトの群れの真っ只中で炸裂したそれは、さらなる音と光、そして衝撃で襲い掛かる。コボルトの中には外傷を負っていないにも関わらず、それらのストレスで気絶するものまで現れ始めた。
「一匹残らず駆逐します」
 走りながらぐーちゃんを腰にかけ、代わりに妖刀【村雨】を抜刀。刀を握る拳にはさらに拳鍔【桜花乱舞】が握られ、戦闘準備は万全だ。左手の鬼金棒の棘が回転し、戦場にさらなる音を響かせる。
 目を晦ませ、さらに種々の雑音が響く中でコボルトにそれに対応しろというのが酷であろう。まぐれ当たりを狙い、破れかぶれに爪を振るう一体目掛けて、シャルはその一歩手前から大地を踏みしめる。そして遠心力を付けた鬼棍棒の一撃が情けなく開いたコボルトの口に叩き込まれ、回転する棘が顎を裂き、すぐさまその頭部をミンチへと変える。
 
 視界を取り戻した残りのコボルト達は、半狂乱のまま四足歩行で地を駆け、そしてシャルへと飛び掛かる。【爪牙強襲】の鋭い一撃が襲い掛かるも、クロスカウンターの如く右手の桜花乱舞が腹部を殴り、戦場に桜を散らせる。シャルの体は爪を受けるも、所詮は腰砕けの一撃。彼女の勢いを止めることなど出来はずもなかった。
 続けて同じ手に握った村雨の追撃が完全に入り、よろめくコボルトの胴体を斬と引き裂く。そして最後にダメ押しとばかりに、倒れゆくコボルト目掛けて鬼金棒の【鬼神斬】が叩き込まれる。それは仲間を助けようと追撃に入った別の個体をも巻き添えにして、シャルの目の前にコボルトの肉片と地面の瓦礫による混合物が浮かぶ赤い血溜まりを作り出す。

「私から逃れられるなどと思わぬ事です」
 カツン、カツンと下駄を鳴らし、血に塗れた金棒と刀を振るいながら残るコボルトに迫るシャルの姿は、まさに悪鬼羅刹。コボルト達がアルダワから滅びオブリビオンにまで落ちぶれたのは、単に弱肉強食の摂理に敗れたからと言わんばかりであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

トール・テスカコアトル
「ぴあぁああ!?怖い!あのワンコ怖いよ!?」

見て!あの牙!唸ってる!
わ!骨巻いてる!なんで!?おやつなの!?
目付きも怖い!トール美味しくないのに!!

「えい!この!この!」

ぶんぶん、バトルアックス振り回すよ!……けど


「なぁーーー!?当たらないーーー!!」

トールが怖がってるから……だけじゃないよね
単純に、ワンコの方がトールよりも速いんだ

「……うぅ」

なんで思い浮かぶのは痛くて怖い方法なのかな……ええい!トール!【勇気】を出して!

ワンコは味をしめて近寄ってくる
そこで怖がらずに【捨て身】で【ドラゴニアン・チェイン】

「……捕まえたよ!こっちの番だ!」

力でなら負けないよ!
振り回して、叩いてやる!



●ブレイブ・トール、クーリッジ・ハート
「アォン! アォォォン!!」」
「ぴあぁああ!? 怖い! あのワンコ怖いよ!?」
 吠えながら迫るコボルトに斧頭を向け、砕けた腰で【バトルアックス】を両手で構えながら真っ青な顔で泣き顔なのはトールだ。
「見て! あの牙! 唸ってる! 首に骨も巻いてる! なんで!? おやつなの!? 目つきも怖い! トール美味しくないのに!!」
 畳みかけるような言葉で目の前の狗頭獣人の様子を形容し続ける彼女は、コボルトが襟巻のように巻いている白骨から、その出元についてあらぬ妄想を抱き恐慌する。
 当のコボルトは、まず猟兵の一人に追い詰められたことに恐怖し、震えながら機関銃の如く叫ぶトールの姿に困惑した後、目の前の獲物ににたりと笑みを浮かべ、爪を振り上げて襲い掛かる。

「きゃっ!?」
 慌てて横に転がって回避するも、コボルトの鋭い爪がトールの体の一部を傷つける。転倒したトールはだがすぐに立ち上がり、攻撃が空を切ったコボルト目掛けてバトルアックスをぶんぶんと振り回す。
「えい!」
 何もない所に振るわれた斧は空を切る。
「このっ!」
 コボルトは素早くバックステップして回避する。
「このーっ!」
 四足歩行に移行したコボルトは彼女の周囲を回り出す。
「なぁーーーー!? 当たらないーーーー!?」
 破れかぶれに振るわれるトールの斧。まぐれ当たりを回避するためか、コボルトは飛び掛からない。しかし隙あらばいつでも喉元に食らい付かんと、彼女を動きで翻弄しながら虎視眈々と機会を伺いだす。

「はぁ、はぁっ……うぅ」
 これ以上振るっても当たりはしないと判断し、トールは斧を構えながら息を整える。何故当たらないのか。自分が怖がっているだけではない。少なくとも二撃目は間違いなくいい線を行っていた。敵の素早さがそれを上回っていたのだ。どうすれば素早さでなく、得意の力比べで同じ土俵に立てるか、いや、引きずり込めるか。時間はあまりない。頭をフル回転させて思案する。
「……なんで思い浮かぶのは、いつも痛くて怖い方法なのかな……」
 その方法は臆病なはずの自分には似合わぬ程に、無謀すれすれの危ない手段。いつだって潜在意識はそういう方法を提案してくるのだと、彼女は自嘲する。
「ええ! トール! 【勇気】を出して!」
 じきにコボルトは味を占めて襲い掛かる。狙うべきはそこだ。トールは腹を括る。

「ガルルルルゥッ!!」
 脇を通り抜けるようにラリアットめいた引っ掻きを繰り出す。トールはあえて攻撃を受ける。そして一撃離脱を図り背を向けた瞬間、彼女は動く。
「ギャウン!?」
 コボルトの背中で何かが炸裂し、同時に鎖のようなもので自身の体が引っ張られ始める。
「……捕まえたよ! 今度は、こっちの番だ!」
 左手から放った【ドラゴニアン・チェイン】がコボルトに直撃し、機動力で翻弄することを封じる。トールはすかさず力尽くで引っ張り、そして地面に引き倒す。体制を崩したコボルトは反撃は愚か防御も回避も出来ないまま無防備を晒す。
「力でなら、負けないよ!」
 すかさず右手に握ったバトルアックスを振り下ろし、コボルトの心臓を正確に叩き潰す。トールの勝ちだ。

「はぁ、はぁ……やった、やったよ!」
 それはコボルトの集団の最後の一匹。彼女の一撃もまた、絶滅した過去の災魔を、本来あるべき場所へ再び送り返したのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『サイクロプス』

POW   :    叩きつける
単純で重い【剛腕から繰り出される拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    暴れまわる
【目に付くものに拳を振り下ろしながら咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    憤怒の咆哮
【嚇怒の表情で口】から【心が委縮する咆哮】を放ち、【衝撃と恐怖】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ナインボール
 ああ懐かしきかな、遥かな地上。悠久の時間を、星無き闇夜で過ごしてきた。
 今も卑しき小人達が月明かりを独占している。そう思うだけで、心は腹立たしい。

 コボルトの群れを倒した猟兵達は、迷宮最深部へと到達する。そこに待ち構えるは、猟兵達の何倍もの体躯を持つ巨人。全身を体毛のない滑らかな緑の皮膚で覆い、そして何よりその顔には巨大な一つ目が浮かぶ。間違いない、あれこそが地雷迷宮をオブリビオンの巣窟へと変えた元凶。大災魔【サイクロプス】級だ。
 猟兵達をその巨大な目で捉えると、大口を開いて咆哮する。その顔には強い闘争心と憎悪が滲み出る。そしてサイクロプスはフロアの柱の一本を強引に掴み取り折り取ると、それを握り武器として、猟兵目掛けて襲い掛かる!
フェリクス・フォルクエイン
「いよいよフロアボスですね」
「大技は隙ができなければ当たらないでしょうし」
フェイント交え雷属性を帯びさせ斬りかかります。マヒなり気絶なりしてくれたら儲けものですけど
「さあ、僕の相手をしてもらいましょうか!」
敵の攻撃は武器で受けカウンターも狙いますが捌けないようでしたら諦めて無敵城塞でしのぎつつ敵を挑発します
「それで全力ですか?」
「動けないなら、せめて注意をこっちに引き付けるぐらいはしないと」
また、攻撃が捌けそうでも味方が危険な時は庇いつつ無敵城塞で盾になります
「大丈夫ですか?」
「このまま僕を盾に」
連携する場合は基本的に盾役でサポートの立ち回りを
火力不足か、盾役の必要がなければ攻撃にも参加します


トール・テスカコアトル
「大きい……強い……怖いよ」

サイクロプスって、本当に怪物みたいだね
……絵本の中だけだと思ってたよ、あんなの

トール、知ってるよ
猟兵のみんなも、負けないくらい強いって……だから
『他人任せで隠れてても、なんとかなる』って、弱虫トールが囁くよ

その通りだよ
それが利口だよ……でも!

「……変っ身!!」

そんな風に逃げて隠れるだけの弱虫なるのが嫌で猟兵になったんだ!
「勇気の戦士」は逃げないよ!

「来い!サイクロプス!トールが相手だーーー!!」

ずっと閉じ込められてたんだもん、怒るの、無理ないと思うから……真っ向勝負!

「うおぉおーーー!輝け!ブレイブ・パンチ!!」

叩きつけてくる拳に、太陽みたいな拳で対抗だ!

絶対勝つ!



●聖騎士と勇者
「いよいよフロアボスですね」
 単純な体躯で言えばフェリクスの何倍もの大きさを持つサイクロプス。即席の武器である柱ですら、彼の背丈と重さを優に超えるであろう。だがフェリクスは決して怯むことはない。猟兵として、戦士として、何より聖騎士として。
「さあ、まずは僕の相手をして貰いましょうか!」
 敵愾心を見せ突進するサイクロプスが距離を詰めるのを待たず、フェリクスは走りながら腰に差した双剣を抜刀する。双方が間合いに入ると同時に、互いの得物を振り抜く。サイクロプスは一瞬攻撃を遅らせ、フェリクスが剣を振るうタイミングで巨大な柱を【叩きつける】。
 フェリクスがそのまま斬りかかれば押し潰されていたであろうが、だがそれは【フェイント】。振り抜きを途中で止め、同時にバックステップで柱の一撃を避ける。サイクロプスの攻撃によって、先の地雷の爆発にも等しい巨大なクレーターが、単なる運動エネルギーによって生じ、フェリクスの体を衝撃の余波が襲う。
「それでっ……全力ですか!?」
 フェリクスは顔に痛みを滲ませながらも、すかさずその懐へと潜り込み、足元に【カウンター】の連撃を叩き込む。フェリクスの回転連撃が入るも、サイクロプスはすかさず蹴りを放ち、彼を自身の殺し間である付かず離れずの位置へと追い返す。
 フェリクスは咄嗟に剣を十字に構え攻撃を防ぎ、また先の一撃で剣に込められた雷の【属性攻撃】と【マヒ攻撃】が攻撃の勢いを弱めたことで、受けたダメージは最小限に抑えられた。とはいえ。
「高い身体能力に裏打ちされた素早さを操り、しかも自分の弱点とその対策を把握している――その肉体を貫く大技も、恐らく隙が出来なければ当たらないでしょうね」
 そう、敵は単なる筋肉馬鹿ではない。語弊を躊躇わぬのであれば、相手は巨人界のフィジカルエリート。いかに戦うべきか、フェリクスは隙と間合いを図りながら突破口を探る。

「大きい……強い……怖いよ」
 フェリクスとサイクロプスが激闘を繰り広げる中、トールは緑の大巨人の姿に恐れ戦いていた。サイクロプス、絵本の中の怪物が現実に出てきたような――事実、オブリビオンというのはそのような存在ではあるが――恐るべき災魔。
「仲間のみんなは、あいつにも負けないくらい強いから……」
 他人任せで隠れてても、何とかなる――トールの中の弱さがそう囁きかける。だがそれは一側面で言えば紛れもない事実でもあった。半端な覚悟で戦いに挑めば、かえって仲間の足を引っ張り、結果として危機に陥れることになる。グリモア猟兵のように、あるいは地上の一般学生のように。例えオブリビオンとは面と合って戦えなくとも、猟兵を支援する方法はいくらでもある――
 急に視界が暗くなる。顔を上げ、そしてトールは背筋を凍らせる。当のサイクロプスが、フェリクスの牽制を掻い潜り目の前に迫っていたのだ。単眼の巨人はトールの迷いや躊躇いなどお構いなしとばかりに獲物と定め、大柱をトール目掛けて振り上げる。
「ひっ……!!」
 突然の襲撃に対応は愚か、防御すら出来ぬまま立ち尽くし、目を閉じる。サイクロプスの一撃は容赦なく振り下ろされ、彼女の肢体を叩き潰す――

 だがそうはならなかった。ゆっくりと目を開けたトールの前には、咄嗟に立ちはだかり、超防御モードの【無敵城塞】と化したフェリクスの姿があった。トールを【かばう】鉄壁の守りは、彼女やフェリクス自身を傷つけることを防いだばかりか、逆にサイクロプスの即席の得物を逆に破壊することが出来た。
「大丈夫ですか? このまま僕を盾に使って下さい!」
 生半可な攻撃では傷一つ付けられぬ圧倒的防御力の代償として、フェリクスは反撃に転じることは出来ない。トールは選択を迫られる。このまま一旦体制を立て直し『利口な選択』を取るのもいいだろう。精神的に不安定な状態で戦うのは危険だ。
 だが、トールは首を振る。そんな風に賢しく、逃げて隠れるばかりの弱虫のままあり続けるのが嫌だから、自分は猟兵になったのだ、と。何より目の前のフェリクスは、自分を同じ立場で戦う仲間と信じて疑わず、必ずや勝利の糸口を掴んでくれると信じこうして助けてくれている。だから!

「……変っ身!!」
 トール、いや【勇気の戦士】は目覚める。己の命を、そして勇気を燃やし、爆発的な力を解放する。その姿と解放される闘気に一瞬サイクロプスは怯むも、だがすぐに人間への憎悪を取り戻し、【憤怒の咆哮】をあげる。
 例えそれが地上で暴虐を働いた末の逆恨みであったとしても、優しさを忘れぬトールはサイクロプスの怒りを正面から受け止め、受け入れる。そしてそれでもなお、譲れないものがあるから彼と戦い、そして絶対に勝たねばならないのだと己を奮い立たせる。
「来い! トールが相手だーーーー!! うおぉおーーーー!!」
 咆哮に咆哮で返したトールは、フェリクスを飛び越え拳を太陽の如く輝かせる。サイクロプスも咄嗟に拳を振りかざし迎撃を試みる。
「トールさん、援護します!」
 超防御を解除したフェリクスはすかさずサイクロプスの足元に潜り込み、先ほど足に付けた傷口目掛けて二刀を突き刺す。拳に破壊力を齎す強靭な踏み込みが、筋肉を貫かれてたことで滑り、バランスを崩す。さらに剣に込められたマヒ攻撃がトールに放たれる拳の勢いを僅かに弱める。
「うん――輝け! ブレイブ・パンチ!!」
 双方の拳がぶつかり合い――そしてサイクロプスの拳が裂け、その巨体が宙を舞う。トールの勝ちだ。

 吹き飛ばされたサイクロプスは再び立ち上がる。だがトールの拳とぶつかり合った拳骨は粉々にも砕かれ、もはやその手は何かを握ることは出来ないだろう。だがその痛みと屈辱に、サイクロプスの咆哮はますます勢いを強める。戦いはこれからだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

四軒屋・綴
《アドリブ絡み改変歓迎》

あの鎖……『何かされた』名残りか……?

今回は【ダッシュ】で潜り込んでの近接戦闘がメインッ!
敵の攻撃を【オーラ防御】で軽減しつつ【スライディング】で回避ッ!同時に『モックズブッパ』で牽制しながら接近ッ!狙い目はあの鎖だなッ!【グラップリング】で鎖を掴んでそのままジャンプッ!ターザン気分で背中に回り込み『モックズブッパ:ソードモード』で切りつけるッ!確かうなじを狙えば良いんだなッ!

敵の背中からジャンプし距離を取ったらユーベルコード発動ッ!【ダッシュ】で追いかけ命中率を高めて横一閃ッ!

「二代目だ、Vの字、とはいかなくなったがな。」

「切捨御免の超必殺ッ!」



●ジャイアントキリング
「あの鎖……『何かされた』名残か……?」
 綴がサイクロプスの外見の中で特に印象を抱いたのは、体の各部に刺さった楔、そしてそこから伸びる千切られた鎖だ。単純に過去の時代それだけ危険視されてきた存在であり、そしてその警戒すらも引き千切った恐るべき力の証というだけかも知れない。だが綴にはどうしてもそれだけとは思えないのだ。自身が持つ語られざる囚われの過去とサイクロプスを、己の脳裏で繋ぎ合わせる。
 いずれにせよサイクロプスは、自分を捕らえ迷宮の牢獄に封じた者達も、そしてその後も外でのうのうと暮らしてきた生きとし生ける全ての存在達も、決して許容はしないだろう。そしてそれがオブリビオンであり、その行動原理が復讐の連鎖を繰り返す事である以上、猟兵もまたそれを決して生かしておく訳にはいかないのだ。
「……ふっ、柄にもない事を考えてしまったなッ! 俺は勇者ッ、正義の味方ッ! 悪しきオブリビオンはここで断つべしッ!」
 綴は左腰に差したハンドライフル【蒸射煙斬モックズブッパ】を右手で抜き取り、フェンシングの構えのようにサイクロプス目掛けて突き出す。同時に体に蒸気の【オーラ防御】を纏い、その余剰分を【ダッシュ】の推進力に変え、ジグザグ軌道でサイクロプスへ接近する。

 電子精霊(エーアイ)を宿したモックズブッパの銃撃が、サイクロプスの肉体に次々に襲い掛かる。サイクロプスは最小限の動きで攻撃を躱し、あるいは駄目になった片腕を盾にしそれらを受け切る。
 だがサイクロプスも座して射撃を受け続けるばかりではない。貫かれた片足を庇いつつも、それを思わせぬ程のストライドで距離を詰め、残る片拳を地面に叩きつけ、地面ごと綴を破壊しようとする。しかし綴は【スライディング】で攻撃範囲を素早く横切り、勢いそのままに股下へと潜った。
「狙いはあの鎖だッ!」
 瞬時に背後に回り込んだ綴は背中から垂れ下がる金色の鎖を左手で掴み、そのまま跳躍する。綴の重厚な装甲躯体が、まるで振り子の如く軽々と宙に舞う。サイクロプスは攻撃を外したばかりか、背中から強烈な引っ張りを受け、バランスを崩して地面に屈みこむ。そして鎖から繋がる楔が周りの肉毎抜き取られると、強烈な痛みに苦悶の叫びをあげる。
 
「切捨御免の超必殺ッ――【捨礼(ストレイ)ッ・列車(トレイン)】ッ!!」
 無防備なサイクロプスの背中。狙うはそのうなじ。巨人の弱点はそうだと決まっているからだ。サイクロプスから離れつつある己の肉体を蒸気で無理やり制動し、モックズブッパを変形させソードモードへと変形させる。長大な光刃を展開しながら、まるで見えない壁を蹴るように放たれた斬撃。
 咄嗟にサイクロプスは首をずらして致命傷は回避するも、見事サイクロプスの背中を深々と引き裂く。大きく焦げた切創にサイクロプスは悶え苦しみ、その肉体は重篤な損傷を受ける事となった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夜神・静流
かなり大きく、強そうな敵ですね。全力で当たりましょう。

一撃に全てを賭けて、頭部への攻撃を行なおうと思います。
残像・ダッシュ・ジャンプ技能を使って跳躍し、相手の頭上を取った上で攻撃を仕掛けます。
十六夜を両手持ちし、早業・怪力・気合い・衝撃波・鎧砕きの技能を使用して五ノ太刀・穿で攻撃。
奇しくも相手と同じ種類の攻撃。ならば後は互いの力量が勝敗を分けるのみ。

また、真の姿を解放。
髪が伸びて白色に、目が金色になり、背中に翼が生える。



●悪鬼断つべし
「敵は巨大にして強大。夜神の敵として不足はありませんね。ならばこちらも全力で当たりましょう」
 サイクロプスに相対した静流は、手負いの身になりながらもむしろ闘志を高めるそれに警戒を強める。仲間の猟兵のように、静流もまた普段の自分とは違う、己の真の姿を解放する。地味なれど質実剛健な着流しの衣装を見た彼女が光に包まれ、畳んだ翼が羽ばたくようにそれが放出される。
 光の消えた後に立つのは、白き衣服と長い髪、金の装飾と瞳を灯し、背中に白翼を持つ神々しき天女。静流の中に秘めた生命の埒外の力が、今解放される。
「悪しき魔は討ち滅ぼすべし。それが、私の使命――!!」
 愛刀【十六夜】を青眼に構え、その翼を広げ、大地を滑るようにサイクロプスへと迫る。

 それを人間に当てはめれば、動けるのが不思議なくらいの重傷。だがその恐るべき身体能力、そして地上に住まうものへの強い恨みが、なおもサイクロプスを戦わせる。【残像】を残しながら迫る静流に対し、サイクロプスが取った手段は、すべての残像を範囲攻撃で叩き潰すという方法だ。破壊された腕、貫かれた足も含めた四肢が次々に迷宮の地面を殴りつけ、迷宮自体が崩落せん程の勢いで大地を揺らす。
「地形ごと打ち砕く剛の一撃ですか」
 怒涛のラッシュ攻撃を、直撃を受けることなく回避した静流。無傷とまでは行かないが、むしろ真の姿をさらに強化し得る程よいダメージだ。崩された床と瓦礫を蹴り、静流は羽ばたき天を駆ける。攻撃の隙間を縫うような大きな【ジャンプ】がサイクロプスの頭上を取る。
「ええ、我が剣もまた剛なり。受けなさい――【五ノ太刀・穿】!」
 疾走の勢いを殺すことなく飛び上がった静流は、飛翔の頂点から落下するように両手持ちの太刀を叩き込む。狙うは頭部。奇しくも静流が選んだユーベルコードは、先ほどサイクロプスが放ったものと同じ性質。ならばその勝敗を分けるのはお互いの力量のみ。人事は尽くした。後は己の鍛錬と天命を信じるのみ!
 
「オオオオーーーーッ!!」
 静流の全身全霊を込めた一撃を、サイクロプスは破壊された腕で庇った。だが静流の剣はその頑丈な皮膚、筋肉、骨を切り裂き、深々と鎖骨にまで突き刺さる。暴れるサイクロプスの反撃を回避するため、静流はすかさず剣を抜き後方に飛ぶと、夥しい数の血、そして切断された片腕がサイクロプスの咆哮とともに宙を舞う。
 静流の一撃で勝負の大勢は付いた。だがそれは即座な終わりを表すものではない。
「まだ戦うというのですか。なれば、最後までお付き合いしましょう」
 痛みも、傷も、そして死すらも、憎しみに囚われた一つ目の巨人の歩みを止めることはない。その姿に静流も呆れと敬意をない混ぜた微妙な表情を浮かべ、空中で油断せず残心する。
 窮鼠は時に猫を噛む。猟兵はトドメを刺し、戦いの決着を付けるべく動く。

成功 🔵​🔵​🔴​

アベル・スカイウインド
【SPD】

どうやらヤル気のようだな、あの一つ目。なるほどとんでもないデカさだが…フッ、だからこそ討伐のし甲斐もあるというものだ。

その巨体で果たして俺を捕まえることができるか?
【見切り】【ダッシュ】【ジャンプ】【スライディング】俺の身体能力の全てを使って奴の攻撃を回避し続ける。疲弊させ動きを鈍らせる作戦だ。
回避の合間に【挑発】してやるのもいいな。怒りは判断力を鈍らせる。まあアイツに言葉が通じるのかはわからんが…単細胞そうだからちょこまか動いてるだけで勝手に怒るかもしれんな。
やつの動きが鈍って隙ができたならば俺の十八番【ドラゴンダイブ】を叩き込むチャンスだ。フッ、その無駄にデカい眼を抉ってやろう。


清川・シャル
巨人は初めて見ましたが…
的が大きくていいですね
行きましょうか

まずはぐーちゃんで目潰しを狙います
1つ目に当たると痛そう
ねぇいたい?

ThornSocietyで脚狙い行きましょうか
見切り、フェイント、早業、残像
チェーンソーモードでフルスイング
ヒットしたらすかさず桜花乱舞で足を氷漬けにして動きを封じたい
グラップル、力溜め、傷口をえぐる、怪力、全力魔法、属性攻撃

暴れまわられても咆哮も困るので、決まったら1度回避
オーラ防御、カウンターで対応

氷の足場を作って顔目がけてもいいですね
殴ってきた柱を走ってもいいですけど

抜刀して一気に畳み掛けたい
UC発動
恐怖を与える、串刺し、生命力吸収、毒使い、マヒ攻撃

おやすみ。


ナズヴィ・ピャー
【アドリブコミカルおかわり】
ふむ、これは筋肉ですね
キモ太郎と名付けましょう

笑う時は歯をむき出しにしない方が良いですね
ボディピアスがセンス0
破壊行為は関心できませんね
気になるキモ太郎の評価は…-337点です
おめでとうございます可及的速やかに抹殺される権利を得ました

というわけで
ジャガーノートからのバキーでグシャー

ここは一つ最先端技術と力比べでもしようではありませんか
オスモォレスリングというやつですね

力比べ勝利時
頭から投げ落として無慈悲な最先端技術ストンピング

力比べ劣勢時
魔導紋:熱線で目玉を目玉焼きにしてやりましょう
当機は邪智も最先端なのです
というわけで
何が何でも最先端技術ストンピングをお届け



●アイ・トゥ・アイ
「あの一つ目、どうやらまだヤル気のようだな」
 既にサイクロプスが受けた傷は致命傷に達している。だがアベルがそう評したように、それでも巨人は止まらない。己の憎しみ、そして生き様を猟兵達に刻み付け、そしてなおも一矢報いようと、アベルの艶やかな毛並みを揺らす咆哮を響かせる。
「なるほど、とんでもないデカさだ。だがその図体で、果たして俺を捕まえることは出来るか? そして何より――」
 アベルは決着への道筋を見出さんと、槍を携え、あえてその間合いへと身を委ねる。
「――それ程の図体だからこそ、討伐のし甲斐もあるというものだ」

 サイクロプスは痛みと怒りで半狂乱になりながら【暴れまわる】。暴走する肢体の乱打は、近づくもの全てを無差別に破壊する一撃だ。だがアベルはその小さな肢体をダイナミックに動かし、巧みに攻撃を回避する。サイクロプスの攻撃対象から外れぬよう、隙を見ては足の傷を抉るように突き、直撃でない攻撃にはあえて当たってやる徹底ぶりだ。
「どうした、どうした! ご立派な巨人様が、猫一匹も倒せないのか!?」
 隙を見てはアベルは挑発を織り交ぜ、ちょこまか動いては攻撃を繰り出す小さき存在に、サイクロプスは完全に掛かり切りだ。
「せめて俺だけは殺すというか。いいだろう、やれるものならな!」
 アベルは己の全神経を集中させ、サイクロプスの攻撃、そして決定的な隙を生じさせる疲弊を誘う。

 その時、サイクロプスの巨大な眼目掛けて飛翔体が放たれる。すかさずサイクロプスは目を閉じる。直後、飛翔体は爆発し、爆轟と榴弾片がサイクロプスの分厚い瞼に突き刺さる。飛翔体はシャルの放った【ぐーちゃん】の一撃。榴弾銃を構えたシャルが「ねぇ痛い?」と言わんばかりの表情でその巨体を見上げる。
「これ程の巨人は初めて見ましたが……的が大きくていいことです」
 榴弾片の一部はサイクロプスの石のような眼に突き刺さり、顔や瞼から血を流し、その視界を赤く染めていく。やはりというべきか、サイクロプスもその巨大な瞳が度々狙われることをよおく存じている。そう簡単には潰せないようだ。
「これで終わりじゃありませんよ。そろそろ終わりと行きましょうか」
 シャルは【ThornSociety】のチェーンソーモードを発動させ、その棘を高速回転させながら距離を詰める。滲む視界の中、サイクロプスは不愉快な機械音に反応に残った隻腕で地面を殴りつける。正面から攻めると見せかけた【フェイント】を掛けたシャルは【残像】を残しつつ横にステップ、懐へと迫る。無論狙うは先ほどからダメージを受け続けている片足だ。サイクロプスが足を振り上げ、彼女を踏みつけようとするよりも早くシャルは傷口目掛けて鬼金棒の棘を差し込み、高速回転で肉を抉り始める。
 激痛に呻きを漏らすサイクロプス。恐らく次に来るのは衝撃波を込めた【憤怒の咆哮】。その前にシャルはすかさず【桜花乱舞】でその足を殴りつけ、氷の花びらをその肉に深々と食い込ませると、咆哮を回避するために【オーラ防御】を展開しながらバックステップ。重い質量を伴うような音の一撃がシャルを打ち付け体を傷つけるも、十分な準備の上で備えたことでダメージは許容範囲に収まっている。

「ペロ……これは筋肉! 筋肉キモ太郎と呼びましょう」
 片腕を切断され、さらに片足も完全に機能停止した筋肉キモ太郎もといサイクロプスに、ジャガーノートに搭乗するナズヴィが迫る。
「突然ですがここでニョホ通クロスレビューです。戦闘開始時に笑ってた時、歯と歯茎を剥き出しにしていてキモかった。3点」
 既にサイクロプスに笑いの表情はないが、痛みと激情に噛み締める口周りは確かにキモい。
「ボディピアスがセンス0。3点」
 度重なるダメージや、それを庇いなお猟兵に対抗するための無茶な挙動で、巨人は体中の楔から血を噴き出している。
「破壊行為が感心できない。3点」
 そして巨人の周りには、まるで己の墓標の如く破壊の爪痕が残されていた。皮肉にも、己の墓を自分で誂えたかの如く。
「最後に名前がキモい。3点――よって気になるキモ太郎の評価は、合計-337点。おめでとうございます、ガラクタ殿堂入りです。可及的速やかに抹殺される権利を得ました」
 一方的かつ容赦ないレビューによって、事実上の最低点を下すナズヴィ。ジャガーノートは蒸気の煙を放ち、戦いを終わらせんと動き出す。

 ジャガーノートの拳が、足を壊され屈むサイクロプスに容赦なく叩き込まれる。屈んでもなおジャガーノートの巨体を見下ろすサイクロプスの残った片腕がそれを掴む。
「ほう、最先端技術と力比べをしようと言うのですかね。ならばバキーでグシャーにしてやりましょう」
 ナズヴィがそう言うと、ジャガーノートは残る片手でサイクロプスの腕を掴み、出力を増幅させていく。サイクロプスは片手かつもはや地面を踏み込めぬ状態。対してジャガーノートは力こそサイクロプスに劣るものの、状態はほぼ万全。まんまと腕を封じられ、押し合いに持ち込まれたことでサイクロプスは攻撃を封じられる。
「さらに言えば、オスモォレスリングには猫騙しという技がありましてですね――当機は邪智も最先端なのです」
 ジャガーノートを操縦するナズヴィの眼前に、蒼い【魔導紋:熱線】が展開されると、その円の中心から高熱の熱線がサイクロプスの顔面目掛けて突き刺さる。サイクロプスは咄嗟に棘の刺さった瞼を閉じるも、容赦ない熱線照射がサイクロプスの瞳を瞼毎焼き焦がし、目玉を目玉焼きへと変え、失明させていく。

「これで十分ですね。トドメと行きましょうか」
 目を潰されながらなおもジャガーノートと押し合うサイクロプスの腕を、突如引っ張りその巨体をうつ伏せに大地へと引き倒す。そしてサイクロプスの手を放ち、その巨体からは想像も出来ぬジャンプ力で放たれるのは、無慈悲な最先端技術ストンピング。背中に負った傷目掛けて、背骨をへし折らんとする両足の踏みつけが叩き込まれる。

 ナズヴィの情け容赦ない一撃に倒れ伏したサイクロプスであったが、なおもその体をジタバタと動かし、咆哮をあげて抵抗し続ける。ゴロゴロと転がりながらもなおもフロアを破壊し続けるその姿は生まれついての破壊者とでも言うべき様相だ。
 態勢を立て直したシャルは続いて妖刀【村雨】を抜き取り、危険極まりない肉の暴風に比較的安全な足側から接近する。
「血の桜よ、咲き誇れ」
 サイクロプスの抵抗を捌きながらその刀身から繰り出される連撃は【百花繚乱・桜舞】。足先から登るように放たれる連続斬撃がサイクロプスの肉体に刻まれていき、刀身に込められた【生命力吸収】【マヒ攻撃】がサイクロプスの抵抗と暴走を徐々に弱めていく。やがてその巨大な咆哮はか弱いものとなり、肉体の乱舞は痙攣へと変わりつつある。

「終わりだ。最期はその無駄にデカい瞳を抉ってやろう」
 シャルがサイクロプスの肉体を切り刻んでいる中、アベルはトドメを刺さんとランスを振り回しながら足腰に力を集中させる。十分な溜めが完了すると、アベルの小さな肉体は、決して低くないフロアの天井を突き破らんとする勢いで高く飛び上がる。そしてその頂点でアベルは槍を構え、彼の十八番である必殺技【竜撃(ドラゴンダイブ)】が放たれる。流星の如く飛来するアベルとその槍は、正確にサイクロプスの熱を浴びて白濁した瞳、その中心を脳髄ごと貫き、電気を浴びたようにその巨体を一瞬ビクンと跳ね上げさせる。
「おやすみ」
 同時に体を切り刻みながら首元まで辿り着いたシャルの一刀が、サイクロプスの太い首を断ち切る。恐るべき生命力としぶとさを誇ったサイクロプスも、頭を貫かれ、首を刎ねられてはもはやピクリとも動かない。恐るべき単眼の巨人は、猟兵の活躍によって見事討ち滅ぼされたのだ。

 こうして地雷迷宮は攻略され、アルダワ魔法学園を襲うであっただろう災魔や予知は未然に防がれた。だがオブリビオンの出現は留まることを知らない。いつかオブリビオンが完全に根絶される日が来るまで。その日を信じ、猟兵達は戦い続けるのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月10日


挿絵イラスト