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妖花、殖え拡がりて

#デビルキングワールド

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#デビルキングワールド


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●そして、妖花は散華する
 デビルキングワールド。そこは所謂『魔界』というイメージの通用する場所だ。
 ただひとつ、その世界の住民に問題が有るとするなら――
 ……彼らは善良すぎて『悪』を法で奨励された存在だ、ということだ。

 その世界の辺境に、一つ、魔界に有るまじき艶やかな花々の咲く場所がある。
 便宜上、『彼女達』と称していくが。彼女達はアルラウネと呼ばれる花の悪魔だ。
 彼女達は、繁茂という『悪』を広げることで、この花溢れる小国を築き上げた。

 今日も、花畑には芳しい香りと少しづつ広がりつつ有る国境があった。
 ……だが、それも今日までであった。
 花畑は新たな『悪』に踏み潰され。全て散り果てて、滅びゆく。
 恍惚とした散り様はそれはそれで彼女達には良かったのかも知れない。
 が。……それは『破滅』を齎さんとする『悪』だったのだ。

●財貨には欲望が染み付くとは言いますが
「……いきなりだけど、『悪のカリスマ』みたいなのが上手い奴いねぇか?」
 クロノ・ヴァンガスター(凍焔の潜影者・f25864)は集まった猟兵達を見て唐突にそう告げた。
「いやまぁ、どうしてって、新世界が悪事を『奨励』されてる世界だってのが問題なんだけどよ……」

 頭部をボリボリ掻きながら、彼が告げるには。今デビルキングワールドの辺境の1つに『オブリビオン』が1つの新たな国を創り上げた、というのだ。
「表向きには勝手にしてくれ、って言いたかったんだがな、どーも、その国が周辺諸国を侵略して強大な魔王になるつもりらしくてな。……その果てに集めようとしてんのが『これ』だ」
 クロノが参考に、と1枚取り出したのは魔界の通貨『D(デビル)』。
 今回は『これを収拾していること自体』に問題があるのだという。
「……本当に信じたくねぇが、この通貨。大量に集めると『カタストロフ』すら引き起こせる儀式魔術の触媒だっつーんだ。無論、集めさせる訳にはいかねぇ――だもんで、『国盗り』の時間だ」

 クロノはまず手順として、攻め込まれる『前』の周辺諸国の1つで仲間を集めていくことを推奨した。今回彼が転送してくれるのは花の悪魔『アルラウネ』達の築き上げた小国だ。
「転送先は花粉や花の匂いが満ち溢れてるんでそこら辺の対策は任せるが……ま、此方が向こうより『ワル』だってのを見せつければ連中も簡単になびいてくれるだろうぜ。戦力が集まってからが反攻作戦の開始って訳だ」
 『オブリビオン』の支配する国へ逆に乗り込みながら『悪』っぷりを見せ続ければ然程苦労することは無いだろう。
 ……逆に善良なものはその辺りに苦慮するかもしれない。

「ま、悪はより理想的な悪に惹かれちまうモンだ。色々苦労するかもしれねぇが、そこら辺上手く頼むぜ?」


逢坂灰斗
 クリスマスの修羅場を終えたら新世界が来ていたッス……。
 逢坂灰斗ッス。
(※新世界用口調なので煩わしかったらやめておくッス)

 今回はアルラウネ達を引き連れて、
 オブリビオンの築いた国を『国盗り』してきて貰うッス。

【MSから注意事項ッス】
・この世界の👾集団敵は、「魔界の一般住民」ッス。
 外見は普通のオブリビオンと一緒ッスが、惨殺とかは避けて欲しいッス。
 普通に殴り倒すとかは構わないんで、それはじゃんじゃんやってほしいッス。

【このシナリオの流れッス】
・第一章(👑7と少なめッス)
 『アルラウネ』に『ワル』っぷりを見せつけて貰うッス。
 普通にぶっ飛ばして言うこと聞かせても大丈夫ッスが、普通の戦闘判定になるッス。
・第二章
 『デビルスケルトン』がオブリビオンの指揮する悪魔軍として衝突してくるッス。
 仲間にした『アルラウネ』は味方として一緒に戦ってくれるッスよ。
・第三章
 『デストロイキング』との対決ッス。
 向こうに負けない『悪のカリスマ』っぷりを見せつけて戦って欲しいッスよ!
 でも、『悪っぽくない善良な行動』は寝返りを誘発するかもしれないッス。
 (※『失敗』判定になるかもしれないんで気をつけて欲しいッスよ)
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第1章 集団戦 『アルラウネ大家族』

POW   :    同化花粉散布
対象の【脳】に【花】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[脳]を自在に操作できる。
SPD   :    花畑化増殖
【花の種】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【から大量の花が咲き】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    一家大集合
レベル×1体の【アルラウネ・シスターズ】を召喚する。[アルラウネ・シスターズ]は【花】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●悪華、咲き誇りて
「遠路はるばるいらっしゃいませー。私達の花畑へようこそー!」
 『アルラウネ』達の築いた国は、芳しい香りと花々。そして一部にはきっついだろう花粉に満ち溢れていた。
 花々に満ち溢れたこの国は、花の悪魔達がたくさん住んでいるだけで問題が無いように思えたのだが……。

「早速ですが、『家族』になりませんか? ほらこの種を飲んで頂ければポンと。
 えっ、ダメ? ダメですかぁ……」
 ……こんな調子で彼女達は『殖え拡がる』ことで悪を為していたという。
 近い例で言えば近所の庭にミントを撒くような、そんな感覚の『悪』だ。

「でも、お花が踏み荒らされる程の『悪』だなんて……うっとりしちゃいますけど、
 貴方達には困るんですよね? じゃあ――」
 艶やかに咲き誇る花々は猟兵達の言葉を聞いた後、値踏みするような目に変わる。
「……貴方達の『悪』を、魅せて頂けませんか?」
終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
あ、これ心を無にしないとダメな奴だ(確信)
【指定UC】でレムレスに任せ『やだよ君がやってよ。じゃないと殺すよ』
ちっ。
(他人に命を人質に取られて引き受ける的やりとりで悪らしさをアピール)

花を踏み荒らす?いえ、こういうのは"枯らす"んですよ。

そう、自宅の庭の草取りでうっかり除草剤を間違えてお隣にも撒いてしまったような「あっやっべやっちゃった!」な感覚で!
しかし問われるまで知らぬ振りを貫き通し問われれば「あっまさか」と経緯を説明し謝罪、代わりになるものも用意し無故意アピールで示談成立!
真の悪というのは一見穏やかで無害に見える方がらしくなるんですよ!
と、【言いくるめ】を試みます。



●除草剤(全生命特攻)
 魔界の中に咲く見目麗しい花畑。ただしその花々は悪気のない悪というか、植物としては『繁殖力』が強すぎた。
 そんな花々に囲まれ、なんだか無対策で立ち続けたらそのまま花粉症デビューを飾ってしまいそうな気すらする場所にいた終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は悟らざるを得なかった。

 あ、これ心を無にしないとダメな奴だ――

 少しの後ろめたさと共に、自らの半身たるものにその役割を押し付けようとしたのなら。
 ……像を結んだ『蠱毒』の獣から返ってきたのは、自身の内にある嫌悪をより強めた感情。
『……やだよ、君がやってよ。じゃないと――』
 心臓を鷲掴みにされるような感覚は、そのまま自身の嫌悪する『蠱毒』の在り方であるというべきか。もうひとりの『彼』の嘯く言葉は最早彼だけに機能しない。
『――殺すよ』

 花々の打ち震えるような法悦は、気の所為ということにしたいが。彼らにとっては演技ではある。
 まるで懇願するかのような期待の眼差しが刺されば、日明は溜息混じりに一瞥する。
「花を踏み荒らす? いえ、こういうのは――『枯らす』んですよ」

 言葉と共に、足元の花が『死に絶える』。彼の場合は、制御しなければ『こう』なるだけの話なのだ。
 うっかり、他人の庭先に除草剤を撒いたという規模にしては、余りにも希釈が足らず。余りにも『全て』を殺しすぎる。
 踏み締めた大地が魔界の『あるべき足元』へ変ずる。
「でも、ここまでわざとらしくては勘繰られるでしょう? だから『無自覚』を貫き通すんです」
 心当たりなどいくらでもあるし、思い出したようにあっ、すいませんと謝罪をすれば表面上は悪意が無い。
 ただ、その心根に含まれるのは『悪』。どれだけ謝罪しようとも取り繕い続けるのならば同じこと。

「そう、ですねぇ……。そう、私達もつい繁殖の為に『やっちゃう』だけなんですよね……!!!!」
 ……奇妙な共感を彼女らから得てしまった日明の周囲には、沢山のアルラウネ達が集まり始める。

 ……内心、彼は吐血していたが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
悪、ねぇ……どこぞの魔神ならともかく、善良な旅芸人のアタシに悪い事なんてとてもとても。
ま、お仕事ならやるだけの事はやってみようか!

相手の攻撃は《第六感+戦闘知識》で《見切り》先読みして回避、【暁と共に歌う者】で不死鳥を召喚。
響かせる《歌唱》は《精神攻撃+催眠術+ハッキング+誘惑》の《多重詠唱》、相手の身体の自由を奪い同士討ちを誘発するよ
同時に《空中戦》から《属性攻撃+弾幕》、燃え盛る斬撃の雨を降り注がせ《地形破壊+範囲攻撃》で《焼却》していく
味方同士で傷つけ合わせ、植物の天敵になる炎で上空から一方的に縄張りごと《蹂躙》する……少しは悪役っぽく出来たかな?
やり過ぎには気を付けないとだけど!



●紅き滅びは空より来たりて
「悪、ねぇ……どこぞの魔神ならともかく、善良な旅芸人のアタシに悪い事なんてとてもとても」
 カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は空からアルラウネ達の国の様子を見ていた。
 この世界は――なんとも歪な世界である。善良であるが故に『善良なままで居たが為に』一度死に瀕したという。
 だからこそ、『必要であるからこそ』悪が尊ばれて。皆が善良であるが故に、『悪』を真面目に遂行していく。
「……ある意味真面目過ぎるのかもね、この世界の人達は。 ま、私もお仕事なら――やるだけの事はやってみようか!」

 カタリナが国の縁から強く踏み込んだ直後、妖しき花畑に、空より赤き神秘が舞い降り始めた。
 魔界の空を群れ舞うのは暁色の不死鳥。その美しさは後に彼女達は『悪魔的』と評しただろう。
 歌声が招くのは心すら焼き焦がす狂乱。互いが互いを『食い合う』という植物にとっての内乱。
 それを一方的に調停するかのように、プラズマの業火が上空より斬りつける。
「踏み荒らす――か。君達はその程度じゃ満足しないだろうから滅びの一片ぐらいなら魅せてあげるよ」
 その中を歩んでいくカタリナの姿は魔神のようにも見えて。注がれる眼差しは畏怖と共に尊敬の念が含まれていた。

「……素敵です、『私達』の心をも焼き尽くす程の灰燼の業火――魔界にあってこれほどの物は見たことがありません」
 うっとりした目で、焼畑農業かとばかりの花畑跡地から再び芽吹き始めた彼女達はゾクゾクしているかのような目を一様にしていた。
 この魔界植物達――被虐願望でもあったのだろうか、とばかりの状況に、
(ええ……燃やし過ぎないようにしていた筈なのに、ね……)
 ……やり過ぎに注意していた筈のカタリナは多少退いていたようにも見えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠
悪魔さん達が平和に悪事を働いている未来を好き勝手に潰されるわけにはいかないんだよね。
悪事の敵は別の悪事…綺麗な花畑を全部灰にさせて貰っちゃおうかな…。
貴方達の苦労した領土を私達が横取りしちゃうから…お覚悟よろしくって?

戦闘【WIZ】
私の狐火達がどれだけ対応できるか未知数だけど『フォックスファイア』を使用してお花畑を焼き打ち&攻撃を仕掛けたいね。
敵さんに隙を作れればラッキーだけど…気を抜かずに全力で削り切るつもりで行かないとね。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使いつつ【傷口をえぐる】【生命力吸収】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎



●艷火、悪華を咲かし
 この国の悪事はまだ『平和』な部類である。
 だが、政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)が遠方の視界端に収めたように、この国は破滅的な『悪』の驚異に晒されようとしていた。
「……悪魔さん達が平和に悪事を働いている未来を好き勝手に潰されるわけにはいかないんだよね」
 平和に悪事を働くという字面が最早パワーワードだが、実際この世界はそういう『平和な悪事』で成り立っていたが故に問題なのである。
 オブリビオンの『悪』と、彼らの『悪』は、表面上では大差がないのだから。

 現在進行系の悪事に『悪』を魅せつけるのならば、その強大さを示してやるのが『丁度いい』。
「貴方達の苦労した領土を私達が横取りしちゃうから……お覚悟よろしくって?」

 古式ゆかしき侵略の一計。殖え拡がろうとしていた花畑は、突如押し返されるように焼け始めた。
 先述の状況の通り、この花畑はこの程度では滅ばないしむしろまた芽吹いてくる類なのだが、それだからこそ『全力』で向かわなければならない。
 鮮烈に咲き誇る紅蓮の狐火を輩に、艶やかなる姫忍は舞う。その光景は妖花達を惹き付けるに十分であったろう。

「まだ――満足し足りない、かしら?」
 再び灰の舞う国の中で、一人のアルラウネを捕らえた彼女は『彼女』の顎に手を添えて。陥落せよと言外に告げる。
「……素敵ですわ、貴方様の『焔』。私達はそこに美しさすら見い出しました――」
 悪魔の丈夫さ故か、この国は幾度となく攻められても『彼女達』が滅びることはなく。
 ……むしろ、焼かれることを喜んでいたように見えたのは気の所為だったろうか。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルネ・プロスト
さて、さて?
善も悪も人によって基準の移ろう、曖昧な主観的概念なわけだけど
……とりあえず、ルネの思う“酷い事”をしてあげれば良いのかな

それじゃ、UCで増幅させた呪詛を元にとっておきの呪いをかけてあげるね
具体的にはひっどい花粉症かかる呪い
花の悪魔の癖に花粉症で苦しむなんて哂っちゃうよね
自分の蒔いた種に苦しめられてるのなら尚更の事。文字通り、ね

無用な殺生は勿論、面倒も好まないからこれで折れてくれれば楽なのだけど
ダメならダメで駒盤遊戯達に追撃をお願いしようかな
素が猟兵並みでも花粉症患いながらじゃつらいでしょ?
油断せず慢心せず、一人一人丁寧に集団でボコボコにしてあげる



●木乃伊取りが木乃伊になる
 そもそも、だ。善悪というのは人によって基準が違う。そんな基準なんてあっさり移ろう物だ。
 そんな前提の下、ルネ・プロスト(人形王国・f21741)は小首を傾げつつも、下拵えの準備に入る。
「……とりあえず、ルネの思う“酷い事”をしてあげれば良いのかな?」
 彼女の思うのはこの花畑だからこそ蔓延しかねない悪。例えるなら『環境のために仕方なくやってたら副次的に生まれ始めた』程度のもの。
 もっと言うならそれの強化版でもあるのだが――彼女はそこに『手を加えた』。
 悪魔達に気取られぬよう、しかして自分が『術者』だと明確に認識させるように。花畑の中心で――1つの呪いは撒かれ始めた。


(※この先、一部聞き苦しい部分を聞きやすいように変換してお送りしています)


 ルネの撒いた呪いは――直ぐに萌芽した。何せ環境が環境だ、彼女の思う『悪』が芽生えるには十全過ぎる。
 近くにいた花の悪魔が、まるで一周回って紅潮し始めたような顔で鼻をずびずびさせながらこう言う。
「ああっ! この内から湧き上がる諸症状!! 油断すると身体から液という液が垂れてきそう!!!! コレってまさか……」
「そう。人間的には毎年春先にボコボコにされがちだけど――『花粉症』だよ」
「ああん!!!」
 無益な殺生も面倒も好まない彼女故に、一番手っ取り早く、解決しようと思えばとっととなんとかなる『悪』である。
 私達植物なのにぃ!!! という歓喜にも似た鼻詰まりボイスが花畑に響き渡る。……そりゃ花の悪魔が全員花粉症とか地獄だもんな。あ、此処魔界
だったわ。

「花の悪魔の癖に花粉症で苦しむなんて哂っちゃうよね。自分の蒔いた種に苦しめられてるのなら尚更の事――文字通り、ね」
「もう返す言葉もないですぅ!!!」
 天罰覿面――とはよく言ったものだが。こんな形で自分達の悪がさらなる悪という『罰』で返ってくるのだから、最早アルラウネ達は猟兵達に憧れにも似た感情を向ける他ない。
 この国は突如現れた悪のカリスマ達(暫定)によって、滅ぶ前に『掌握』された、と言えた。

(※この後花粉はアルラウネ達が責任を持って調整しました)

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『デビルスケルトン』

POW   :    デビルスピア
【槍の穂先】が命中した対象を燃やす。放たれた【槍から伸びる】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ボーンフレイム
対象の【骨】に【炎】を生やし、戦闘能力を増加する。また、効果発動中は対象の[骨]を自在に操作できる。
WIZ   :    デビルファイア
レベル×1個の【青色に輝く魔】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【MSより】
・この章からアルラウネ達が味方として参加しています。主な能力に関しては前章を参照して下さい。
・なお、この章では特に問題はありませんが『悪』っぽくを意識しておくと、3章でもやりやすいかもしれません。
・敵国は一般的な中世の城下町を想像して頂ければ相違ないです。

●花々の境界線、蒼炎と見えゆ
 猟兵達がすっかりアルラウネ達に担ぎ上げられ始めた頃――

「……そう、最近ちょっと侵略戦争が激しいらしいんですよね。私達は勝手に領土を拡げてましたからいつかはそうなるんじゃないかと思ってましたけど――どうもそういうことじゃないみたいでー」
 アルラウネ達の一人が言うには最近予知で語られ、彼女達にも告げた侵略が周辺に頻発しているらしい。
 悪魔である彼女達にしてみれば『うんうんそれもまた悪だね』的に流せてしまう内容なのだが、猟兵達にすれば、根源に『許されざる悪』が根付いている。

「えーと、その駄目な『悪』を私達が代わりに制圧しに行く――って話ですよね? 私達ってほら、作戦とか計画とか特に有る訳でないので……貴方がたの『悪い』知恵があるならばいくらでもお借りしたいんですよー」
 実際、彼女らの繁茂という『悪』は無計画に近く、無自覚に振り撒くタイプの悪意にも近かった為、特に防衛などなんにも考えていない始末。
 ……そんな彼女らに策謀を考えることなど難しいだろう。

「ですのでー。……もし攻める時になったのなら、私達は『手伝い』ますから、素晴らしい『悪』で国を悪魔的に蹂躙して頂ければー、と!」
ルネ・プロスト
少しノッてきたかも
望み通り、素晴らしい『悪』とやらを演じてみようかな

戦闘は駒盤遊戯任せ
ルーク2体の盾受けとキングの武器受けで基本守り重視
余裕あれば盾で殴ったりカウンター交えての牽制も入れる

後方にいるルネへの注意が疎かになってくれれば僥倖
隙を見せた相手へUCの霊糸を伸ばし魂を捕縛、闘争や抵抗の意志をそれ以上の自己顕示欲で塗り変えてあげる
次いで霊糸を介して裏切りを唆す
『外敵に抗う味方の背を襲う。卑劣で無情で、とても目立てる大悪事だとは思いません?』とかね

この要領で裏切者を増やしまくれば後は彼ら彼女らの力押しで十二分
裏切るまで行かなくても残るは自己顕示欲の塊
どんな失態を演じてくれるか、愉しみだよね?



●戦場という盤上にて
 案外、こういうのは空気慣れ的なものも存在するのだが、ルネ・プロスト(人形王国・f21741)に関してもそれは例外では無かった。
 ちょいと花粉の香りはするものの、雪崩のように繁茂というか家族を増やそうとしていくアルラウネ達は猟兵達のカリスマ(デビキン世界基準)に魅了されているのは間違いないことで。
「……少しノッてきたかも」
 多少なりとも存在する高揚感は彼女を『悪』の盤上軍師に変貌させるにはとても十分であった。眼前で始まろうとする一般悪魔同士の衝突。望まれるのはそれを制す程の『悪』。
「望み通り、素晴らしい『悪』とやらを演じてみようかな」

 ……侵略とは『悪』であり、今回に関して先方は自分達の得意とする『悪』を先んじて打たれた形ではある。
 魔界の焔に彩られし骸骨兵達が手始めに衝突したのは――アルラウネではなく、白きチェスの駒兵達。
 ルークの城壁の如き護りを主体とし、『防衛線』そのものが前に距離を詰めるように進むという『進みながら押し返す』戦策は、そのまま連携が正しく取れていたのならば拮抗を齎すものであったろうか。
 けれども、軍師の姿はどこにも在らず。それにひとりの骸骨兵が気づいた頃には既に遅く……。


『――外敵に抗う味方の背を襲う。卑劣で無情で、とても目立てる大悪事だとは思いません?』
 彼に、甘美なる囁きが。魂を侵すように『注ぎ込まれる』、操り糸を介した敵軍の軍師からの囁きが聞こえ始めたのならば。
 それはひとつやふたつなどでは止まらない。彼らにも『良心』はあるだろうが、基本的にはこの甘美なる『悪』の誘惑に抗えぬ悪魔など居ないのだから。

 結果論――だが。アルラウネ達の繁茂は、突如始まった裏切りを含んだ疑心暗鬼、なんなら裏切って此方側に付くことを提案する状況まで跋扈している敵軍の中に到達することとなった。
 ……そうなれば最早『彼女達』がやりたい放題である。
 戦場の中、それを喚起した張本人はくす、と微笑んで。勝手に崩れていく敵軍の一端を面白そうに眺めていたのである――

大成功 🔵​🔵​🔵​

終夜・日明
【アドリブ連携大歓迎】
つまり、こういう顔でかるーく脅してしまえば良いワケですか(悪魔の笑みをしながら過激発言)
こういうのはシンプルに実力の差を見せつけるのが一番だと思うんですよね。

まずは僕一人で前線に出て【おびき寄せ】、《蠱毒》の力を出して生存本能を揺さぶり【恐怖を与える】。
それから【指定UC】で適当な一人を狙って攻撃します。
出力は一応抑えましたので悪魔の皆さんなら耐えるハズですし。
かるーくサド的な言動をした後に抵抗しないなら命は奪わないと投降を促すよう【言いくるめ】を試みましょうか。

根は良いらしいし、これで音を上げてくれると助かるのですが、心が痛むので。
正直今すぐ吐血したいんですよ……



●本能を揺さぶる『恐怖』
 開かれた戦端の中。ゆっくりと、敷かれ始めた花畑の道を割って、生命を蝕む猛毒の主はやってくる。
 終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)の表情は嗜虐的な『悪』の表情に満ちていた。それは外面からすれば身を恍惚を伴う程に震え上がらせるカリスマ(当然デビキン基準で)に溢れていたことだろう。
(――つまり、こういう顔でかるーく脅してしまえば良いワケですか)
 ……彼の内心は只管にそういうのを演じるのに必死な訳だが、それは誰も知らない。

 アルラウネ達が恭しく頭を下げたのならば、彼はその最先端まで歩を進め――その『猛毒』は肉無きものにも容赦なくその感情を喚起するだろう。
 『いきもの』であるなら、必ずしや持ち合わせる根源の本能たる、『生存本能』が、悲鳴を訴える。
「侵略とは武力だけでは留まらない――相手の心をゆっくりと折ることも、何より『勝てない』と思わせることが一番大事です」
 『猛毒』は雷となりてその骨髄を駆け回り、目が醒める程の激烈な感覚すらも覚えさせることだろう。今までにない純正の『恐怖』が戦場を支配してゆく。

「現に」
 震えが止まらぬ骸骨兵のアゴ部分にふ、と手を添えてやり『悪』は僅かながらの手を差し伸べてやるのだ。
「――『登降したくて仕方ない』でしょう?」

 心が一度砕かれ、強大な『悪』を知ったのなら、彼らが此方に『なびく』のは時間の問題である。彼がカリスマ性でもって再び担ぎ上げられるのは揺るぎないだろう。
 ……本人が一番吐血したがってる状況であるというのを除けば、だが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠
とりあえずアラウネちゃん達の確保は出来たけど、このまま何も指示を出さずに放逐したら別の事件を起こして元の木阿弥になっちゃう可能性が有るよね。
ガス抜きと悪事の共犯者の感覚を味わって貰うため、キチンと『敵は文字通り骨の髄までしゃぶる様にこき使うので生け捕り厳守!』を言い渡してデビルスケルトンさん達の捕獲に協力して貰おうかな…。

戦闘【WIZ】
アラウネちゃん達にお任せってわけにいかないから、私も『忍法・火煙写身の術』を使用して集団戦に対処したいね。
獲物は打咎鞭『九尾〆下帯』をチョイスして【鎧砕き】で防御を緩めて【傷口をえぐる】→【生命力吸収】で敵さん達をキツ目に縛ってダメージを狙うよ。

アドリブ連帯歓迎



●咲き誇るは妖花だけに非ず
 ――話は少しだけ遡る。
(……とりあえずアルラウネちゃん達の確保は出来たけど)
 無事に『彼女達』を纏め上げる程の『悪』を示しあげる事に成功した猟兵達だが、政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)に過るのは一抹の不安。
(このまま何も指示を出さずに放逐したら別の事件を起こして元の木阿弥になっちゃう可能性が有るよね……)
 ……良くも悪くも、彼女達は無秩序なのだ。この世界の特徴を考えれば、いつオブリビオンが『悪』として誑かしてきても可笑しくはないわけで。

(それなら、必要なのは『ガス抜き』と、それと……『快感』、かな?)
 妖しく咲く花々の中で合っても艶やかに咲き誇る姫忍は1つの言いつけを敷く。それは単純なこと。
 それは会敵する筈である敵兵(といっても一般悪魔だが)の『生け捕り』。
「――文字通り、骨の髄までしゃぶり尽くしてあげましょう?」
 その言葉に、打ち震える彼女達の歓喜こそ、正解であることは疑いようが無いだろう。何故って?
 他者を敷くという悪逆に、国盗りに加担するという悪逆。そんなもの――魅力的すぎて悪魔なら手が伸びてしまうだろうから!!

 戦端に咲く花々に混じりて、妖艶に狐火の分身達も競うように咲く。
 妖花舞い散る戦場を舞い踊る姫忍『達』の姿、そして骸骨兵達を鞭で締め上げ、仕置する姿は正しく『悪』と言えるものであろう。

 ……まぁ、本人は上手く秩序を保つ為の善意を隠して振る舞っているので一方的に勘違いされているような気もしますが。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カタリナ・エスペランサ
《覇気+ブームの仕掛け人》でアルラウネを扇動し敵方の集団にぶつけるよ
無秩序な氾濫、増えに増えて呑み込む事がキミ達の悪だと言うなら存分に為すといい。さぁ、魔界の住民同士で潰し合え!

…なんて言いつつ。悪魔たちのタフさは確認済みだしね
彼ら彼女ら同士でぶつかる分にはそう心配も要らないんじゃないかな
アタシは《存在感》を発揮できるよう《空中戦》、【架空神権】発動して事象の《ハッキング》に特化した黒風を展開。
敵UCに対しては逆に侵蝕し返す《盗み攻撃+カウンター》で炎を鎮め骨の操作権を奪い取る
後は戦況を《見切り》ながら紅雷を降り注がせる《天候操作+属性攻撃+マヒ攻撃+弾幕》で《恐怖を与える・蹂躙》に努めようか



●鮮烈なる黒風
 先陣を執るように、激化する交戦地ではカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)の朗々たる声が響く。
「――無秩序な氾濫、増えに増えて呑み込む事がキミ達の悪だと言うなら存分に為すといい。……さぁ、魔界の住民同士で潰し合え!」

 それに返ってくるのは若干蠱惑的な彼女らの返答。此方側の有利であることは最早明確であったし、何より事前に『住民』のタフさは知っている。
 住民達同士で衝突するだけなら何の不安もいらないだろう――と、どこか片隅で安堵をしながらも、彼女はさらなる仕込みに掛かる。

 それは、戦場そのものを有利な環境へと変えていく黒風の権能。全てを侵蝕し、意のままに『書き換えてゆく』。
 そんな黒風を纏い、戦場上空から敵陣をゆっくりと侵蝕し、骸骨兵達を『奪い取っていく』様は正しくこの地に降り立った強大なカリスマと言えただろう。
 時に降り注ぐ紅雷は裁きの如く。……油断すると一部のアルラウネ達が(恐らくわざと)当たりに来そうだったがそれはそれ。

 カタリナの纏う威風は敵国の骸骨兵達を萎縮させ、撤退へと次々に追い込んでいくだろう。そんな最中に彼女が捉えたのは――此方に『相応する程の』カリスマを持つ、唯一無二の存在。
「……成程、かつて有力な氏族かなにかだった悪魔が『成り果てた』、と言うべきだろうね……それなら『ついてくる』訳だ」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『デストロイキング』

POW   :    デストロイキング軍
レベル×1体の【ビューティスパイダー】を召喚する。[ビューティスパイダー]は【女郎蜘蛛】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD   :    デストロイ光線
レベル分の1秒で【背中の魔力角から破壊光線】を発射できる。
WIZ   :    デストロイウェポン
【腹部の巨大な口に取り込んだ物体】から、対象の【全てを破壊したい】という願いを叶える【破壊兵器】を創造する。[破壊兵器]をうまく使わないと願いは叶わない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


【GMより】
・純戦気味ですが、相手も悪のカリスマであるが故にあまり『悪』っぽくないと『裏切られる』可能性が多少あります。
・その場合🔴🔴🔴(ようするに失敗判定)がつく場合がありますのでそれだけ注意して下さい。

●かつての善王、今の暴君
 側にいた骸骨兵が、その腕の一振りにて、壁に叩きつけられる。
 その意味を誰よりも知る敵軍の悪魔達は、震え上がると共に内なる歓喜を宿していた。

「――よもや、『逆の立場』になろうとはな」
 花々の繁茂が、ピタリとかの王の足許で止まる。それは覇気たる故か、滅び齎す存在である事の証左故か。
「だが、我が覇道はその程度では止まらぬ――財貨もその道程に過ぎぬのだ」

 玉座の裏側には悪趣味かと思われがちだろうが、数多の「D」が積まれており。着々と儀式に向けた魔力の収集が続けられているようだ――無論、此処で負けては魔界の滅びへと、盤面が少し傾くのは事実である。
「……来るがいい、汝らの『悪』で。我が『悪』を止められるというのならば」

 さぁ、示し給え。猟兵達の『悪』が、滅びの『悪』を上回るという事を――
カタリナ・エスペランサ
大将首のお出ましだね
正念場だ、こっちも盛大に魅せつけてやるとしようか!

《早業+高速詠唱+先制攻撃》で敵UCに先んじて【失楽の呪姫】発動
魔神の魂の励起により《範囲攻撃+蹂躙+盗み+生命力吸収+エネルギー充填》、敵からも魔界の住民からも無差別に力を奪い《リミッター解除+ドーピング+限界突破》の糧にするよ
これで自前の速度を更に跳ね上げて敵UCの速射の更に上を取り、その動きを《戦闘知識+第六感》で《見切り》叩き込むのは手加減なしの《全力魔法+属性攻撃》による本物の劫火。
魔界の住民を《目立たない》よう《庇う》のも兼ねた大火力での面制圧、《多重詠唱》で黒雷の《貫通攻撃》も重ねて正面から光線ごと捻じ伏せる!



●神速の破却、神速の破壊
 数多の財貨を背とした玉座は、悪魔達の望む悪辣に満ちていたようにも見えた。
 だが、この悪辣がゆくゆくは破滅を齎すことは善良な悪魔達には知る由もない。

「――正念場だ、こっちも盛大に魅せつけてやるとしようか!」
 魔王の眼前へと歩むカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)の姿は可憐な舞姫そのものである、が――
 ……悪魔達は感じ取っていた。彼女の中で胎動する魔神の魂を。その魔神の魂が目覚めを望んでいる事を。

 彼女の歩みが一歩、また一歩と進む度に。周囲の悪魔達は力を簒奪される感覚を覚える。
 アルラウネ達の恍惚とした笑みを横目に、骸骨兵達は悟る――この猟兵は、自らの王に相対するに相応しき存在なのだと。

 魔神の魂の胎動が、周囲の誰からもはっきりと見て取れるようになった頃。彼女は軽い音と共に跳躍した。
 直後、炸裂する神速の破却と神速の破壊の衝突。……一般の悪魔どもには理解も及ばない悪魔的な規模の衝突。
「ほう、娘よ……お前が宿す物は『本物』のようだな」
「褒め称えてる余裕がどこまで持つか――見ものだけどね」
 その光景を歓喜しながら見守る彼らは知らない。この破却の劫火は彼らを守る為の物だということを。
 神速の破壊を強大な破却で以て制圧することで結果的に守っている、のだが……彼らは辺り構わず撒き散らされる破壊の嵐の悪魔的さに興奮して、意図に全く気付いていないのである。

 ……時間にしては一瞬、決着は刹那の間に付けられた。
 速度はあれど破壊光線を真正面からねじ伏せる広範囲の劫火は、光線ごと魔王を破却し、玉座の下へと押し返してゆく。
 この光景だけでも、敵軍の士気が揺らいでいたのは見て取れた。まさか、無敵だと信じられていた悪辣が、『負けるかもしれない』のだから。
「さぁ、キミ達の信じた魔王の落日を見せてあげようか――そして、此処もまた、悪華に呑まれていくのさ」

大成功 🔵​🔵​🔵​

政木・朱鞠
さてと…元イイ王様のデストロいキングさんにはここでおネンネして貰わないとね。
そうそう…裏切る子はここで解散!共に来る子は一緒にいっぱい暴れて、敵がコツコツ貯めた努力の結果の『D』を(儀式に悪用されないように)まるっと横取りして貰います!…どっちか選んでね!

戦闘【WIZ】
ここが正念場だし命賭けるくらいでないとね…。
破壊光線で進軍を封じられるのは厳しいから『忍法・鋳薔薇姫』でほんの数秒だけど相手の動きを封じて隙を作りたいね。
得物は『風狸ノ脛当』をチョイスして、【スライディング】技能を使いバランスを崩して、お腹の口に思いっきり【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】のキックでダメージを与えたいね。

アドリブ連帯歓迎



●生命賭する影踏み
(さてと……元イイ王様のデストロイキングさんにはここでおネンネして貰わないとね?)
 玉座を見据える政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)の内には策謀が閃き続ける。
 眼前の王は裏切るに相違ない実力を『持っていた』であろう事は想像に難くない。だが、それは過去の話。
 事実としては最早かの王は世界を破滅に導く走狗に成り果てているのだが――善良な悪魔達には気づけぬのも無理はないことだろう。

(だって、内への思いやりの有無なんて、『悪』としては関係ない要素でしょうし、ある意味『外』が悪ければ何でも良いのよね、彼女達も)
 そう思ったのか、彼女が目を付けたのは玉座の裏に分かりやすく粗雑に積み上げられた『D』の山。財貨の強奪程『分かりやすい』悪事も無い。
「そうそう……裏切る子はここで解散!」
「共に来る子は一緒にいっぱい暴れて、敵がコツコツ貯めた努力の結果の『D』をまるっと横取りして貰います!」
 微笑みの裏に、少しの嗜虐を纏わせて。内なる真意を覆い隠すような蠱惑の笑みは『悪』への誘いのよう。
「……どっちか選んでね!」
 突如アルラウネ達に突きつけられた選択肢。だが、彼女達の心は一つであり、その思いは姫忍に注がれていた。
「うふふふ……言うまででも有りませんよぉ……お姉様!」
 首肯を返す彼女らの表情は、夢想故か、うっとりとした眼差しだったのは……言うまでもなかった、かも、しれない。

「――人心を素早く掌握する手練、貴様も『悪』であるか」
「お褒め頂き恐悦至極――って所かしら。それじゃあ、私と少し『遊んで』いかない?」
 朱鞠が眼前の王と繰り広げるのは忍具の規格外の跳躍補助に任せた高速戦闘。重戦車のごとき男の破壊兵器はそれでも尚安易な接近は許さない。
(破壊光線で進撃を封じられると少し厳しいのよね、なら……『生命を掛けてでも』)

 向こうの手の内の強大さが読めていたからこそ、姫忍は一つの遊戯に興じることにした。そう、間合いを詰めながらも、狙うのは――
 相手の作り出す『影』。
 着地と共に後背を取った彼女はその一瞬を求めていた。デストロイキングが此方の隙を得ようとするのと同じ様に。
 だが、その一瞬は、『影』を取った彼女に軍配が上がる―― 一瞬だけかの王を戒め縛り上げる金属の鎖。
 同時に放たれる跳躍からの規格外の速度が王の腹部へと突き刺さり、王の苦悶と反するように彼女は余裕を崩さずに微笑む。
「そう、言ってなかったわね。楽しかったかしら――私との『影踏み』は」

大成功 🔵​🔵​🔵​

リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
得意なのはサポートで、NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能

接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による【2回攻撃】がメイン。
遠距離戦では宇宙バイク内臓のビーム砲で【薙ぎ払い】
その他状況によって【属性攻撃】や【破魔】等使用。

猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。



●暴威には暴威で習い
 城内に姿を現したリカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)は、至って真面目だったのだが、別の所に視線が吸引されかけていた。
 ちらちらと目が行くのは王の配下――ピューティースパイダー達のその圧倒的グラマラスボディである。
 お面部分がカタカタと興奮して揺れたかどうかは分からないが、次々に織られていく蜘蛛の巣の壁も厄介かもしれないが、
 これで色仕掛けされようものならば確実に詰んでいた。味方よりたわわなのは彼にとっては魅力的過ぎる。

(今お兄様鼻の下伸ばしてましたよね)
 ……気の所為では無いと思う、が。取り敢えずアルラウネ達はそうだと思うことにした。何故ならば――

「まー、おっぱいのお姉さん達いっぱい侍らせてんのは凄いと思うっすけど」
 くるくると鎖分銅を回しつつも、その軌道は真っ直ぐに王の下へと。
 ただ無闇に振り翳した訳ではなく。その道筋を抉じ開けるように一つの重力球が先導していくのだ。
 幸いにも悪魔達は『頑丈』に出来ている。余波でスパイダー達が吹き飛んでも、無事だろうことは保証される(多少は怪我をするしれないが)。
「流石に蜘蛛の巣にも『限度』はあるっすからねぇ。そちらに習って『真っ直ぐに』蹂躙させて貰うっす」

 城内を漆黒の重力が駆け抜け、こじ開け、圧し潰してゆく。それは向こうの王とて例外ではない。
 重力塊の直撃を受けた直後、鎖分銅に絡め取られた王は、その分銅の主の下へと恐ろしい勢いで引き寄せられ、
 格の違いを魅せつけるかのようにして床に叩きつけられる。
「――覇道を示そうったって、こう叩き伏せられたら威厳もなにも、ってトコっすね。後ろの財貨は貰っちゃうっすよ?」

成功 🔵​🔵​🔴​

終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
玉座の裏にDを無防備に晒すとは余程の自信をお持ちのようで。
逆に言えば相当舐めてると。そういう奴の鼻っ柱を折るのが大好きなんですよねえ……(サド笑顔)
さて部下になってくれた悪魔の皆さんに【言いくるめ】でも。

悪として半人前のお前達!
この僕が手本を見せてやろうじゃないか。
さあ言うがいい、お前たちの望む悪の姿を!高らかに叫べ!!

勉強熱心だし言ってくれるかと。命令と定義づけ【指定UC】。
徹底的に【蹂躙】します。
それはもう【傷口をえぐる】どころじゃないぐらいに。
例え相手が許しを乞おうが構わず【踏みつけ】るのも悪です。【串刺し】で済めば可愛いものでしょう?
悪魔の皆さんびびりそうですが。



●串刺しされないだけマシとも人はいう
「玉座の裏にDを無防備に晒すとは余程の自信をお持ちのようで」
 数多のアルラウネ達を伴に侍らせた終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)はサドっ気たっぷりの笑顔でかの王の玉座を見つめていた。
 数多の財貨は滅びに至る為の魔力を秘めているとはいえ、余りにも無防備な現状は彼の内なる嗜虐心(ということにする)を昂ぶらせていた。

「逆に言えば相当舐めてると。そういう奴の鼻っ柱を折るのが大好きなんですよねえ……」
 そんな彼へ集まる視線はなんだか物欲しそうであったが、期待するような眼差しでもある。
 日明はそれに答えるように、強く、悪魔達へと問いかけるのだ。
「悪として半人前のお前達! この僕が手本を見せてやろうじゃないか」
 その姿に、妖花達のテンションも最高潮に達し―― 
「……さあ言うがいい、お前たちの望む悪の姿を!高らかに叫べ!!」
「「「お兄様が寸止めしながら組み敷くところが見てみたいです!!!」」」
 ……アルラウネ達、それ組み敷かれたいっていう願望ちゃうんか。

 それはさておき、彼女達の願望に応じて彼のUCが強く呼応する。
 イオノクラフト現象を起こしながらも半ば滑るように城内を翔けるその姿を、王は捉えることができない。
 そもそもの相性として、王はパワータイプであり、小回りや速度というより本人は破壊的な一撃を繰り出す方に重きを置かれていたのだ。
 どれだけ高速で破壊光線を撒き散らそうとも、蒼雷の速さにはついて来れず。ついには――
 かつての王は、往時では考えられぬような姿で、地に叩き伏せられたのだ。

 地に伏せられた王の顔を掠めるように。警告の蒼雷が突き刺さる。
「――串刺しされないだけマシ、と言いますよね。あと数センチずれたらその様になっていたかも知れませんが」
 かつての王ならばこのような屈辱に至ることは無かっただろう。だが、今の彼はただの暴威に成り果てたのだ。
 ソレ故に屈服され、心を砕かれたのならば、最早『悪』としては見る影も無いだろう。
 王は、返答の代わりとばかりにその身を還し。かつての配下やアルラウネ達が見守る中で――姿を消したのである。

 それからというものの落城は高速で始まった。
 アルラウネ達は好き勝手繁茂を始め、なんなら溜め込まれていた『D』は王の元部下を含め悪魔的に分配されてすっかり無くなったのだから。
 結果的に丸く収まったのだからオーライとはいうが、こんな形でカタがつくのもこの世界らしくはある。

 ――なお、今回の依頼を通して現地住民達からの日明への認識が『ドS』と認定された訳だが。
 実際の真相は取り敢えず闇に葬られたまま、無事に『D』は各地域へ回収され、人知れず滅びは回避されたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月26日


挿絵イラスト