「よいしょ、と今日もいいきのこがいっぱいだな~」
おなかに括りつけた小さなカゴに桃色のきのこをたくさん摘んでいるのはフェアリー。ここはこのフェアリーが自ら作り出した『壷の中のフェアリーランド』だ。これだけのものを作れるというのはなかなかのやり手冒険者である。
そろそろ帰ろうか、とフェアリーが顔を上げたその時、それは現れた。
「……よいしょっと、おじゃましま~す! へ~、壺の中とは思えないぐらい、広くて素敵な場所だね! じゃあさっそくいじくらせてもらうよー」
ウサギの耳を生やしたそれは、猟書家幹部『レプ・ス・カム』。フェアリーが口を挟む間もなく、壷の中の世界を作り変えてしまう。
「ほら見てごらん。あちこちのきのこが怖い色の胞子を吹いて……この胞子から産まれるのは恐ろしいモンスターだよ!」
フェアリーが周りを見回すとあちこちから醜悪なモンスターがぼこぼこと産まれ出て、空は噴き出す胞子で嫌な色の靄がかかる。
フェアリーはそれを見るやいなや恐怖のあまり逃げ去るのだった。
●「アックス&ウィザーズで猟書家が暗躍しているヨ」
集まった猟兵達を見回したロバート・ウォン(東方妖怪の猟奇探偵・f30564)は語りだした。
「今回の敵はレプ・ス・カム。大天使ブラキエルの目論む『天上界への到達』を実現すべく、鍵を探しているようネ。今は一人のフェアリーの作り出した壷の中の世界を恐ろしい悪夢の世界に変えて、その中で探し物の真っ最中。フェアリーは気の毒に、解除することもできずに恐慌状態に陥っているようアル。フェアリーに楽しいことを考えてもらえば悪夢化が抑えられるようだカラ、励ましてあげながら幹部を倒してほしいヨ」
そう言うと、ロバートは転移の準備を始める。
「フェアリーが消耗を続けるとやがて命を落としてしまうことが予想されるヨ。消耗してる相手に楽しいことを言うのは大変かもしれないケド、頑張っチャイナ」
星野ユキヒロ
星野ユキヒロです。壷の中に世界があるというのは、夢のある話で可愛いですね。
さて、今回も猟書家シナリオ、二章構成です。
●一章
悪夢に侵されかけた桃色きのこの森で、安全に過ごすためのキャンプを設置します。キャンプが快適ならフェアリーも落ち着くでしょう。知恵を絞ったり、体を動かしたりしてフェアリーを安心させるキャンプを作ってください。
●二章
レプ・ス・カムとの戦いです。レプ・ス・カムを倒さない限り悪夢化は止まりませんが、フェアリーが楽しいことを考えると緩やかになります。倒せば壷の中の世界は元通りになるでしょう。
●プレイングボーナス(全章共通)
『フェアリーに楽しいことを考えてもらう』となっています。
皆さんのプレイングを楽しみにしております。
第1章 冒険
『荒野のキャンプ』
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POW : 寝ずの番で警戒する
SPD : キャンプ技術や美味な料理で環境を整える
WIZ : キャンプ場所を探す、敵を誘う細工をする
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
そのフェアリーは震えていた。自分の作り出した世界を変えられて。自分の作り出した世界に囚われて。
邪悪な笑いを浮かべる顔のあるきのこたちから逃れ、まだ綺麗なところに身を隠して震えていた。
そんなフェアリーに手を差し伸べる者がいた。震えるまつげをそっと開けて見たその顔は――。
リュヌ・ミミティック
・心情
ん、おー…怖、がらせ、るの、悪い子、だ、ね
・行動
ん、おー、ダフィット、猫憑き季月、一緒に、がんば、ろ、ねー
狐乃声援で、狐さんたちに手伝ってもらって、フェアリーさんが安心できる場所をさがそー
フェアリーに会えたら、まずは自己紹介。
そしたら、お名前ききたいな
「ん、おーだいじょ、ぶだ、よーまず、は、安心、でき、る場所、さが、そ、ねー」
怖い怖い、仕方ない
でも、大丈夫、僕たちが守るよ、だから今は少しでも安心してほしいな
少しでも胞子が少ない場所をみつけたら、キャンプを、皆で、つくる、よー!
・口調捕捉
ん、ん。が最初につき、変な所で区切って喋るのが癖
絡み◎
「ん、おーこんなところにい、た。ひと、り、あぶないか、ら。一緒にい、く。護るか、ら……怖、がらせ、るの、悪い子、だ、ね」
変わった区切り方で話しかけた狐耳の少年はリュヌ・ミミティック(狐薊の鳴き声・f02038)だった。白く気高いドラゴンのダフィットと、ぬいぐるみの猫憑き季月が一緒にいる。
フェアリーは少年の見た目が恐ろしくないことに安心したのか、表情をふわりと弛緩させた。
「ん。おー僕、リュヌ、だよ。フェアリーさんのお、名前は?」
「ぼ、ボク、リーファ……」
「ん、リー、ファさん。おーだいじょ、ぶだ、よーまず、は、安心、でき、る場所、さが、そ、ねー」
嫌な色の胞子は近くまで迫ってきている。リュヌはリーファの小さな手を取ると、歩き出した。
「ん、おー、いっぱい、遊ぼ、ねー!」
リュヌの呼びかけに現れたのはたくさんの仔狐のぬいぐるみたち。ボールをポンポン投げながら行列を作り、リュヌたちを先頭にしたそれはまるでパレードだ。怖い怖い、仕方ない。でも大丈夫。楽しくできるよ、と励ましながら狐のボールは右へ左へ。
「わぁ……すごいすごい。可愛くて楽しい……」
「ん、おー。僕た、ちが守、るよ、だから今、は少、しでも安心し、てほし、いな
少しで、も胞子が少な、い場所をみつ、けたら、キャンプを、皆で、つくる、よー!」
パレードは少しでも空気が綺麗な場所へ。みんなでいればきっと怖いのも大丈夫だから。
大成功
🔵🔵🔵
ティファーナ・テイル
SPDで判定を
*アドリブ歓迎
「さぁ!妖精さんを悪夢から助けるぞ!」と笑顔でVサイン♪
『ガディスプリンセス・レディース』で従属神群を召喚して「さぁ!妖精さんたちを明るく楽しくお迎えするよ!」と言って『エデンズ・アップル』で甘い香りの甘い果実を創造して蛇尾脚の上に並べたり、実際に食べてみせたりしながら“悪夢”を追いやり楽しく笑って妖精さんが来るのを待ちつつ従属神群を悪夢を迎え撃つ準備と気概は整えて置きます!
数日続くなら食べ物や遊びを変えながら待ちます♪
「いつ来るのかな?無くなっちゃうかもなのにね?」と従属神群を話しながら『ヴァイストン・ヴァビロン』の黄金の輝きで“悪夢”や“不浄”を消し去ります♪
樽石・ねみぃ
いろいろおまかせ
きのこの森でキャンプするんですか?
まかせてくださいー。
ってお相手はフェアリーさんでしたね。
それなら私のお布団に入ってるだけでも大丈夫ではないでしょうかー。
どこでもお布団~♪
ささ、どうぞどうぞこの中へー。
ここは広いし温かいし安心ですよー。
さて、外の方はっと。
その辺の木を引っこ抜いて並べてお家を作りますかー、ちからもちぱわー。
ひとまずきのこが入ってこれないようにバリケードを作って……。
ちょっと大きい音がしてますけど危ないのでお布団から出てこないでくださいねー。
工事中は危ないのできのこさんも入ってこないでくださいねー。
間合いに入ったら丸太ホームランですよー。
黒城・魅夜
「悪夢の滴」たる私の前で悪夢を弄ぶ愚かな猟書家
全くあのウサギは何度懲らしめれば懲りるのやら……
まあいいでしょう、すぐにその報いを受けさせてあげます
しかしその前に妖精さんを助けませんとね
キャンプですか、楽しいものですが
モンスターや悍ましいキノコたちの襲撃を考えると安心はできませんね
ですが大丈夫、私の鎖を「ロープワーク」「範囲攻撃」で
周囲一面に張り巡らせて結界としましょう
これで安全ですが、でもそれだけでは殺風景ですね
鎖にさらに「オーラ防御」を掛けます
防御力を高める効果に加え……ふふ、妖精さん、見てください
オーラがキラキラ、とても美しいでしょう?
この安全な場所で、綺麗な光を見て落ち付いてくださいね
パレードの音をそれほど遠くないところに聞きながら、キャンプに適した綺麗な土地で待つ猟兵が三人いた。悪夢に侵されていないところはこの一帯しかない。ほどなくたどり着くだろう。
『悪夢の滴』たる私の前で悪夢を弄ぶ愚かな猟書家。全くあのウサギは何度懲らしめれば懲りるのやら……まあいいでしょう、すぐにその報いを受けさせてあげます。しかしその前に妖精さんを助けませんとね」
黒髪を揺らしため息をつくのは黒城・魅夜(悪夢の滴・f03522)。桃色のきのこが無事な土地を見回し、まず土地を守ることを考えた。
「キャンプですか、楽しいものですがモンスターや悍ましいキノコたちの襲撃を考えると安心はできませんね」
魅夜はしゃらんと音を立てて、鎖を張り巡らせてその場を囲う。ややいかつい印象になったが、これだけでは終わらない。そのままその鎖にオーラを巡らせ、鎖は綺麗な光でキラキラと輝き始めた。
「きのこの森でキャンプするんですか? まかせてくださいー、よいしょっと、ちからもちぱわー。あ、危ないですって。入ってきたらホームランですよー」
もふもふした耳をぴこぴこと揺らし、のんびりした口調で話すのは樽石・ねみぃ(怪奇人間のパーラーメイド・f23006)だ。オーラの鎖で守られた土地を見渡すと見た目からはわからないほどの怪力でそこらに生えている木を引っこ抜き、並べて家を作る。きのこが入ってこられないように周りにバリケードを設置し、入ってきそうなきのこを丸太スィングで追い出した。
場が整ったのを確認したティファーナ・テイル(ケトゥアルコワトゥル神のスカイダンサー・f24123)は金色の翼を広げてⅤサインをした。
「さぁ!妖精さんを悪夢から助けるぞ! 明るく楽しくお出迎えするよ! 天空神殿の神々に許された“魅惑の食べ物”、ボクは今! 真価を見せる!」
両腕を広げて天に叫ぶと現れる金色のリンゴ。しゃくりと味わうと甘さがひろがり、悪夢や不安を追い払ってくれる。
「いつ来るのかな? なくなっちゃうかもなのにね?」
三人三様に準備をしていると、フェアリー、リーファが到着した。まだおっかなびっくりだったが、優しく輝く一帯を目にして、ほっとしたように近づいてくる。
「ふふ、妖精さん、見てください。オーラがキラキラ、とても美しいでしょう? この安全な場所で、綺麗な光を見て落ち付いてくださいね」
「ああ、暖かい光。あなたたちも猟兵だね? ありがとう……」
魅夜が声をかけるとリーファはほかの二人を見回し、安心したように礼を言った。少し疲れが顔に出ている。
「逃げ回って疲れたでしょう? 私のお布団に入ってるだけでも大丈夫ではないでしょうかー。どこでもお布団~♪ ささ、どうぞどうぞこの中へー。ここは広いし温かいし安心ですよー。ちょっと大きい音がしてますけど危ないのでお布団から出てこないでくださいねー」
「ああ、あったかくてふわふわ……うれしい……」
ねみぃが召喚した大きなおふとんにもぐりこみ、体を休めるリーファ。そとではなにやらぼごんぼごんと音がしているが、ここに入っていれば安心だ。
「妖精さん! りんご食べよう! 甘くて安心するよ!」
布団が敷いてある家の中に入ってきたティファーナが金色のリンゴを一個手渡した。一口齧ると冷え切った体に力が戻ってくるのを感じる。そして、目の前の金色の笑顔に励まされ、悪夢を追い払う勇気をもらうリーファなのだった。
猟兵たちの尽力によって、悪夢化はかなり緩慢になっただろう。あとは悪いウサギを倒すばかりだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『レプ・ス・カム』
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POW : ミラージュ・ラパン
自身と自身の装備、【自身がしたためた招待状を持つ】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
SPD : 兎の謎掛け
【困惑】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【鬼火の塊】から、高命中力の【蒼白い炎の矢】を飛ばす。
WIZ : 素敵な嘘へご案内
【巧みな話術】を披露した指定の全対象に【今話された内容は真実に違いないという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
イラスト:リタ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ハーバニー・キーテセラ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「壺の中の世界が完全な悪夢に変わっても『鍵』は変わらないから、きっと見つけられる筈。使い手のフェアリーが衰弱死する前に、パパッと悪夢化しちゃって、ササッと鍵を見つけるぞ~! って思ってたんだけどなかなか見つからないもんだよね……。も~どこなの? この世界きのこ生えすぎ!」
おどろおどろしいきのこの茂みに頭をつっこんでごそごそ探し物をしているのは、この世界を悪夢化した張本人、猟書家幹部『レプ・ス・カム』だ。
しばらく探し物をしていたが急に頭を茂みから引き抜いて、あたりを伺い始める。長い耳がぴくっと動くと、気配を感じ取った。
「また猟兵が来たね! まったく邪魔しないでほしいよ!!」
樽石・ねみぃ
いろいろおまかせ
兎さんそこまでですよー。
私がきたからにはこのフェアリーランドで好き勝手はさせないのですよー。
って言ってる間に消えてしまいましたねー。
どこに隠れたんでしょう?
どこもかしこもきのこだらけですねー。
きっとどこかのきのこの裏に隠れているに違いありませんよー。
そうと決まれば話が早いのですー。
手当たり次第にきのこを引っこ抜いて【びったんびったん】しましょう。
兎さんがこの辺にいればそのうち引っこ抜けるかきのこでびったんされるはずですー。
さあ、隠れても無駄ですー。
早く投降するのですー。
黒城・魅夜
見つからないようですね、探し物
これだけキノコが生い茂ればそれはそうでしょう……
相手の困惑に反応する技?
まあ確かに困惑はしています
あなたが、自分の作った悪夢に自分が翻弄されているその愚かさに、
ですけれどね、ふふ
さて、では私もパパッとササッと片付けるとしましょう
炎の矢の攻撃は「範囲攻撃」「早業」で鎖を舞わせて迎撃
さらに「見切り」と「オーラ防御」で身を守りながら接近します
それでも命中率の高い炎を受けてしまった……と見えたのは「残像」ですよ
あなたの攻撃をそちらへと「誘惑」したのです
本物の私はあなたの背後、UCを発動しとどめです
ええ、私も得意ですし大好きなのですよ……
相手を騙したり翻弄したりするのがね
ティファーナ・テイル
SPDで判定を
※アドリブ歓迎
「受け取ったよ!『素敵な挑戦状』!正々堂々試合開始!」と満面の笑顔で敵を探します。
『スカイステッパー』で逸早く敵に近付き『ガディスプリンセス・レディース』で従属神群を召喚して戦隊ポーズを決めて『ガディスプリンセス・グラップルストライカー』で拳/蛇尾脚で白兵戦で挑み、敵が嘘や眩惑攻撃に『神代世界の天空神』で空間飛翔して避けて敵のUCを『天空神ノ威光・黄昏』で封印/弱体化させて、相手がハッキリしたら『ジェットストリーム・ラヴハート』でSPDを強化して『セクシィアップ・ガディスプリンセス』で❤ビーム攻撃をします!
猟兵と協力して『ガディス・ブースト・マキシマム』で攻撃する!
「来たみたいですね。ここは私たちに任せて楽しいことを考えるのに集中して待っていてくださいね」
「そうですよー。リーファさんのお仕事はできるだけ楽しいことを考えて悪夢化を食い止めることなのですよー」
「リンゴはまだまだいっぱいあるから、一口齧るごとに一個いいことを考えてね!」
リーファをキャンプで保護した魅夜、ねみぃ、ティファーナの三人はすぐに招かれざる来訪者の気配を察知し、行動を開始した。リーファはおふとんに頭までもぐると、むしゃむしゃとリンゴを齧ることに没頭する。
「見つからないようですね、探し物。これだけキノコが生い茂ればそれはそうでしょう……」
「兎さんそこまでですよー。私がきたからにはこのフェアリーランドで好き勝手はさせないのですよー。って言ってる間に消えてしまいましたねー。どこに隠れたんでしょう? どこもかしこもきのこだらけですねー。きっとどこかのきのこの裏に隠れているに違いありませんよー。そうと決まれば話が早いのですー」
「受け取ったよ! 『素敵な挑戦状』! 正々堂々試合開始!」
三人は素直な気持ちを口に出しながらキノコに隠れる悪いウサギを探し始める。どうやらレプ・ス・カムは隠れているだけでなく、透明になっているようだ。
「さあ、隠れても無駄ですー。早く投降するのですー」
ねみぃは大きなキノコをがっしりと抱え、次々と引き抜き始める。ぎゅっぽんぎゅっぽんとキノコは面白いように抜け、どんどん隠れるところがなくなっていく。これだけたくさんあるのだからすぐまた生えるだろう。
「ぶええっ! 見つかった! 誤解誤解! ただ落とし物を探してただけだって~」
引っこ抜いたきのこをびったんびったんと叩きつけると、透明になって隠れていたレプ・ス・カムがぼいんという打撃音とともに炙り出された。すかさずぺろっとウソをつくも、もう姿を隠せないと悟ったウサギは鬼火の塊を召喚し、蒼白い炎の矢を飛ばす。
「今ウソついたでしょ! ボクが正々堂々って言ったんだから、ボクとの闘いはまっすぐ受けてよね!」
「信じてくれないの!? なんでえ!!?」
ティファーナが空中を蹴ってジャンプし、レプ・ス・カムを立体的に追い立てる。大きなキノコの中で、レプ・ス・カムは命がけの追いかけっことかくれんぼを強いられることになった。
「相手の困惑に反応する技? まあ確かに困惑はしています。あなたが、自分の作った悪夢に自分が翻弄されているその愚かさに、ですけれどね、ふふ」
相手の慌てる姿に思わず失笑した魅夜は、オーラに身を包みながら鎖を伸ばし矢を迎撃する。しかし高命中度の矢のいくつかはそれをかいくぐり、魅夜にヒットした。
「やった!?」
したように見えたが……。
「あなた、人を騙すのがお好きなようですね? ええ、私も得意ですし大好きなのですよ……相手を騙したり翻弄したりするのがね。愚か者の骸を糧に咲き誇れ鋼の血華」
攻撃を残像の残った位置に誘惑し、背後に移動していた魅夜。そのままおびただしい数の鎖を放ち、無差別に攻撃する。
「いたっ! いたいたいたっ!! やばいやばい多すぎる!!」
けたたましく騒ぎながら、レプ・ス・カムはキノコの林を駆けずり回った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ジャック・アイトール(サポート)
こんなボロナイフにまで声かけるとはな
まぁ、死なねぇ程度に手を貸してやる
オレは銃器とナイフを扱う傭兵だ。
遠くからの援護が必要なら銃で射撃するし、白兵戦ならナイフで応戦
来たからにはちゃんと戦うが最終的には自分の生存優先だ。
戦況を見て戦法は変えていくぜ、真正面から戦うとかいうバカな真似はしねぇ
必要なら騙し討ちや罠を仕掛けることもある
ユーベルコードは指定したやつなら何でも使うぜ。
大体何でもやるが行き過ぎは良くねぇよな、公序良俗から外れすぎない程度に任せる
あ、お色気系はお兄さん得意じゃないかな、うん!
口調は大体プレイングの通り、もう少しテンション高くていいかも
連携もアドリブ大歓迎、よろしく頼むぜ
「こんなボロナイフにまで声かけるとはなまぁ、死なねぇ程度に手を貸してやる」
「うわぁっ」
レプ・ス・カムが逃げ込もうとしたキノコの茂みからがさりと音を立てて、匍匐前進の男が出てきた。ジャック・アイトール(スクラップ・アーミーズ・f30683)だ。幼さを残しながらも眼光鋭いスカーフェイスがウサギをその目に捕えていた。
「おっと……真正面に出ちまったか。これはいけねぇ」
「やだやだやだぁ! 鬼火ーっ!!!」
奇襲をするつもりで潜伏していたらしいジャックが予想に反して真正面に出てしまったことで感じた困惑の感情を慌てながらも拾い上げ、レプ・ス・カムが呼び出した鬼火から青白い矢がまた生成、放たれる。
「出ちまったからには仕方ねえ。晴れ舞台だ! 派手に散りな野郎どもっ!」
ジャックの身に着けた銃火器や刃物たちが瞬時に複製され、てんでばらばらに踊りだす。
「わーっ! わーっ! きゃーっ!!」
生い茂るキノコの中を逃げ惑うウサギを、銃火器の開けた穴が追いかけた。
成功
🔵🔵🔴
櫟・陽里(サポート)
『操縦が上手いは最高の誉め言葉!』
乗り物が活躍できる場と
レースとサーキットが得意分野
相棒バイク以外も乗りこなしてみせる
配達系依頼もお待ちしてまーす
走りこそが俺の武器!
マシン性能・路面や周辺・相手の動きなど幅広い情報収集
それを扱う集中力・傭兵の経験・判断速度
乗り物と操縦者の総合力で戦う
シールド展開バイクで体当たり吹き飛ばし
補修ワイヤーは補助武器
バイクは機動力のある盾にもなる
壊れたらほら、直すついでに新パーツ試せるし!
明るく話しやすい先輩タイプ
補助仕事もドンと来い
乗り物が無い戦場では手数が少ない
普通の拳銃射撃や誘導、挑発など小技を利かせるしかなくテヘペロしてる
過去は過去に還すべき、その辺割と無慈悲
メイスン・ドットハック(サポート)
『めんどーじゃけど引き籠る為に』
アメジストのクリスタリアンで、熟練の電脳魔術師
攻撃手段は電脳魔術・もしくは電脳魔術や現代技術を使ったトラップ
電脳魔術はミサイルや機銃、大型兵器も精製可能
トラップは地雷、機雷、ワイヤートラップなど様々
またハッキング技術も長けており、機械コンピュータはもちろん、電脳魔術を応用することにより、空間に直接ハッキングを仕掛け、情報を収集することもできる
正々堂々よりかは、搦手で弱点を的確に攻撃するタイプ
心理誘導をしたり、囮を使ってなどもする
仲間との連携は歓迎
喋り口調は広島弁
「じゃけん→じゃけー」「じゃけえのう→じゃけーのー」と語尾を伸ばすのが特徴的
きのこの中を逃げ惑うレプ・ス・カムは、急に走りやすくなって首をかしげる。野放図に生えているはずのきのこが整然と並べられ、平らな道路になっているのだった。
「おーい、ウサ。速さで勝負だ! 俺が勝ったら俺の勝ちね!」
「サーキット作るの、ぶち、めんどーじゃったわー」
突然のパッシングに走りながら振り向くと、メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)を後ろに乗せた櫟・陽里(スターライダー ヒカリ・f05640)のバイクが迫ってきていた。
「えっ、わっ! 何これ!」
走っていたきのこの道路はいつの間にかアクロバティックなサーキットに変わっており、否が応でも走らざるをえない状況になっていた。バイクと徒歩では勝負になどならないが、陽里は徒歩相手用のスピードで抜きつ抜かれつを楽しむように並走する。
「ほらほら! すぐ追い抜くぞ!」
「くっ、こうなったら。これで絶対に見つからないし!!」
レプ・ス・カムの姿が急に消える。あれぇ? と驚く陽里だが、メイスンが眠そうな目をしばたたかせてレールガンを連続で放つと、消えていたウサギの姿が再び現れた。『絶対に見つからない』という簡単なウソはウサギの能力で驚くほどの真実味を二人に与えていたが、レールガンの属性である周囲の物質を電磁誘導するローレンツ力がその真実味を物理的に引っ剥がしたのだ。理屈はわからないがそうなのだ。
「要するに、電磁力はすごいってことじゃのー」
「ほーら追い抜いた。俺の勝ち! 足の速いウサギにはもっと速い俺が天敵ってね!」
「あっ、く、くっそー! 覚えてろ!」
陽里のバイクが追い抜いた瞬間、ぶわりと逆風が巻き起こりレプ・ス・カムを吹っ飛ばす。その勢いはすさまじく、外界と隔てている陶器の壷の壁に激突寸前まで飛ばされたウサギは、来た時と同じ穴を開けて這う這うの体で逃げ出した。
ーーーーーーー
「あ……みんな元に戻ってる」
布団の中から出てきたリーファの目の前に広がるのは、かつて自分が作ったのと同じ美しい桃色のきのこ溢れる世界だった。
「猟兵さんたち、ほんとうにありがとう……」
リーファは天井を見上げ、助けてくれた猟兵たちに感謝の祈りを捧げる。その足元、小さく塊になったきのこの茂みに、これまた小さな鍵が光っている。しかし、この世界でその鍵を見つける者はいないのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
最終結果:成功
完成日:2021年01月03日
宿敵
『レプ・ス・カム』
を撃破!
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