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炎上ボーダーライン(作者 中村一梟)
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●鋼鉄と戦火の世界
「ようこそお出でくださいました、皆々様」
グリモアベースへと猟兵達を招いた神楽火・綺里枝(メイデン・オブ・シグナム・f01297)は一礼してそう切り出した。
「この度皆様に向かっていただくのはクロムキャバリアでございます。オブリビオンが引き起こす争いを、戦禍が拡大する前に終結させていただきたいのです」
綺里枝が予知した戦場はパルツェシュタインとグライアヴァルトという二国間の国境地帯である。グライアヴァルト軍のキャバリア部隊が突如として国境を侵犯し、付近の街を襲撃して壊滅させる。この事件をきっかけとして数ヶ国を巻きこむ大戦乱が勃発してしまうのだという。
「パルツェシュタインは複数のプラントを擁する学芸に秀でた国で、グライアヴァルトを含む周辺国に様々な技術供与を行っております。今回の侵攻を食い止めることができなければ、パルツェシュタインの最新技術を巡って戦いの連鎖が始まってしまうでしょう」
もしそうなってしまえば、多くの人命と物資技術が失われ、もはやパルツェシュタイン周辺を平定することは不可能となってしまうだろう。
「幸いにして、パルツェシュタインとグライアヴァルトの関係は悪くありません。侵略首謀者のオブリビオンマシンを破壊すれば現状を維持することはできるでしょう」
とはいえ、首謀者も被害者と言える。オブリビオンマシンによって正気を奪われてしまっているだけなのだ。侵攻するグライアヴァルト軍のパイロット達も同様である。
従ってパルツェシュタインの人々はもちろん、グライアヴァルト側の人的被害も可能な限り少なくなるように戦う必要があるのだ。
●破滅への行進
「それでは、具体的な状況をご説明させていただきます」
国境を破って侵攻してくるグライアヴァルト軍は、大きく分けて二部隊。
先鋒を務めるのが「MCK04SC-パラティヌス・スローター」で構成される対人掃討部隊である。任務は文字通り、国境付近を占領し人々を殺戮することだ。
これらのキャバリアもまたオブリビオンマシンと化している。機体だけを破壊し機能を停止させればパイロットは正気を取り戻すだろう。
第二陣として進軍してくるのは「MCK04N-パラティヌス」部隊である。先鋒の攻撃に対応して出動してくるパルツェシュタイン軍を迎撃し戦闘を激化させるのがその目的である。
「この二つの部隊は、同じ学校の生徒達を無作為に二分して編成されております。つまり、それぞれの部隊に兄弟姉妹、友人、恋人などが分かたれているのです」
深い絆を持つ者達の死はパイロットの狂気をさらに強め、オブリビオンマシンを強力にする。そのような事態もできるかぎり避けなければならない。
「すなわち、作戦は侵攻第一波を可能な限り速やかに撃破しグライアヴァルト軍のパイロットを保護。その後に第二波を迎撃、最終的に首謀者の機体と交戦するという順序で展開されることになります」
先鋒部隊との交戦とパイロットの保護を同時に行わねばならないが、首尾よく救出できれば彼らの声を届けることで第二陣のパイロット達の戦意を挫くことができるだろう。
●ペイル・ライダー
侵略部隊の指揮官機であり首席生徒のパーシアスが駆るオブリビオンマシン、コードネーム「モルス」を撃破して彼を救出することができれば完全なる勝利となる。
「ですが、パーシアス機には第二陣迎撃の際に用いた手も通用しない可能性があります。オブリビオンが彼に施した洗脳は非常に強く、もはや別人になってしまっていると言っても過言ではないのです」
戦闘中にパーシアスが口にするだろう過激な思想は彼の意思ではない。それはもしかすると、オブリビオンとなる前の機体に染み付いたものであるのかもしれない。
「いずれにせよ、武力を持ってオブリビオンマシンを破壊する他に手段はございません。『モルス』は非常に厄介なユーベルコードを使用するため決して容易ではありませんが、皆様のお力であれば対抗することは可能です」
モルスのユーベルコードのひとつ、「有機生命根絶機構『冥界への導き』」を封じる最も簡単な方法はキャバリアに乗ることである。この点に関してはパルツェシュタイン軍から貸与された機体と武装を利用することができる。
説明を終えて、綺里枝は猟兵達を見回した。
「では、参りましょう。終末への運命を阻むために」
中村一梟
猟兵の皆様ごきげんよう、中村一梟でございます。
今回はクロムキャバリアより、三連戦のシナリオをお届けいたします。
●第1章
「集団戦」フラグメントです。
この章では「敵パイロットを殺さず機体を破壊する」および「敵パイロットを救出・保護・避難させる」行動を含むプレイングに対してボーナスが与えられます。
また、明確に「敵パイロットを殺害する」旨のプレイングがあった場合、第2章におけるすべての判定が不利になります。
●第2章
同じく「集団戦」フラグメントです。
この章では「助けた敵パイロットに仲間へ呼びかけてもらう」内容を含むプレイングに対してボーナスが与えられます。呼びかける人と相手の関係性、呼びかけの内容などご希望があればプレイングにてご指定ください。
なお、このボーナスは1章で「敵パイロットを救出した」数によって適用される数が変動します。プレイング作成の際はご注意ください。
●第3章
最後は「ボス戦」フラグメントです。
ギミックや特別なボーナス条件のない純粋な力比べの戦闘となります。
●キャバリアを持っていない猟兵の方へ
プレイングで指定していただければ、そのキャバリアや武装を使って戦うというリプレイにいたします。
なお、機体や武装は「ガレージ」の「クロムキャバリア」紹介ページ【https://tw6.jp/html/world/441_world14.htm】に記載があるものに限らせていただきます。
個々の機体のスペックや特徴については描写できない可能性がありますのでご了承ください。
それでは、今回も皆様と良い物語を作れることを楽しみにしております。
第1章 集団戦
『MCK04SC-パラティヌス・スローター』
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POW |
●BSフレイムガン&RS-Sグレネードランチャー
【耐熱塗装を施した機体が装備する銃火器】から【対人用の広域火炎放射】か【対装甲榴弾】を放ち、【酸欠と火傷】もしくは【爆風】により対象の動きを一時的に封じる。
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SPD |
●RBXSランスライフル&Sマイン&EPジャミング
【連射ビームと共に対人殺傷用鉄片と妨害電波】を降らせる事で、戦場全体が【情報封鎖されたキャバリアによる虐殺現場】と同じ環境に変化する。[情報封鎖されたキャバリアによる虐殺現場]に適応した者の行動成功率が上昇する。
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WIZ |
●RSレッグガン&RS-Fポイズンソー
自身の【脚部対人機銃を掃射、精密狙撃の精度】を代償に、【複数の対人・対キャバリア用無人ユニット】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【対装甲機械刃と自爆、戦場に散布する毒ガス】で戦う。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴 |
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
テラ・ウィンディア
…あの部隊ってもしかして学園都市って処の人達なのかな
…ちょっと興味があるな(学校はアルダワのをちらっとしってるぐらいだから
それに…モルス…何か聞き覚えがあるんだよなぁ…?
【戦闘知識】
敵の陣形とコックピットのある位置の捕捉
…やっぱりあれやるしかないか
しかも…目が回りそうだな今回は…ヘカテー…フォロー頼みたい(神機と精神と魔力をリンク
UC発動
【属性攻撃】
炎属性を全身と武器に付与
【見切り・第六感・残像・空中戦・盾受け】
飛び回りながら敵の猛攻を回避しながら
【二回攻撃・重量攻撃】
コックピットを避けて切り裂きパイロットを救出
増えた神機の中に取り込んで安全な場所へ
他の神機も複数で一機を襲い搭乗者回収!!
グライアヴァルトの方角から、黒色のキャバリアが攻め寄せてくる。
(……あの部隊ってもしかして学園都市って処の人達なのかな)
戦争の火蓋が切って落とされる瞬間を瞳に映しながら、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)はそんなことを考えていた。
テラの知識にある学校と言えば、異世界アルダワ魔法学園だ。グライアヴァルトの学校軍はそれとは全く形態が異なる。
(……ちょっと興味があるな)
だからこそ、この侵略を止めなければならぬというもの。オブリビオンが引き起こしたこの戦争はパルツェシュタインだけの危機ではなく、グライアヴァルト存亡の瀬戸際でもあるのだ。
それに――。
「……モルス……何か聞き覚えがあるんだよなぁ……?」
この事態の元凶たるオブリビオンマシンの名も、テラの記憶を刺激する。グライアヴァルトへの興味とは違って曖昧な感覚。その正体を掴むためにも、首謀者を前線に引っ張り出さなければならない。
テラの姿を捉えたのか、パラティヌス・スローターが肩部の砲口を向けてきた。キャバリアを相手取るには火力不足だが、人間を殺すには十分な威力を持つビームが狙いを定められる。
「……やっぱりあれやるしかないか。しかも……目が回りそうだな今回は……ヘカテー……フォロー頼みたい」
宝剣を握った手をまっすぐに伸ばす。次の瞬間、三界神機『ヘカテイア』がその姿を現していた。
「ウィザードモード……起動! 我招くは嵐の夜! 冥府へ導く魔女達の群れよ! 今こそ狩りの時間だ! 存分にその力を示せっ!!!」
声と共に、ヘカテイアの心臓部から魔力が溢れ出した。ユーベルコードによって形を与えられた奔流は、ヘカテイアの機体そのものとなって具現する。
ロックオンした標的の変貌と増殖に、オブリビオンマシンは対応できない。狙いの狂ったビームを易々と回避。降り注ぐ対人殺傷用鉄片もキャバリアの装甲に対しては砂粒のようなもの。
瞬く間に肉薄したヘカテイアが右腕を振るう。炎へと転換された魔力をまとった手刀がパラティヌス・スローターの両腕と武装を切り裂き、コックピットを抉り取る。
内部の生体反応を走査――パイロットの生存を確認。衝撃で気絶しているものの、機体の破損に比べれば無傷と言ってもいい。
「よし! 次行くぞ!!」
テラは次の敵へと攻めかかる。それと同時に、数十体のヘカテイアの分身もまた攻勢を開始した。
成功
🔵🔵🔴
荒谷・つかさ
なるほど、事情はわかったわ。
要するにパイロットを殺さずに、機体だけ破壊すれば良いのよね?
数がいるのが面倒だけれど、ちゃんと丁寧に仕留めるわ。
「XGG00 『機煌炎神』スルト」に搭乗(合身)し出撃
更に【筋肉連結システム】発動
強化されたパワーと装甲を頼りに敵群へ突撃
敵機の攻撃も火炎放射や榴弾砲程度なら気にしない
スルトは炎の精霊を宿すスーパーロボット
砲弾の破片程度は装甲で簡単に弾くし、そもそも火炎や爆炎は力の源
逆に喰らって出力上昇し、「怪力」による力任せに敵機体の四肢と頭(つまりコクピット以外全部)を引き千切り、握り潰し、破壊する
残った胴体部は余裕があれば回収、無理なら丁寧に物陰へ置いておくわね
荒谷・つかさ(逸鬼闘閃・f02032)が戦場に辿り着いた時、パルツェシュタインのキャバリア部隊もまたそこに到着したところだった。
「なるほど、事情はわかったわ」
国民皆兵を国是とするグライアヴァルトの人々は幼少期から軍事教練を施されている。学生であっても練度は高く、他国からの増援を待たなければ侵略を食い止めることはできないという話を聞き、つかさはゆっくりと頷いた。
「私達に任せて、あなた達はこの近くの住民を避難させることだけを考えて」
つかさが促すのには理由がある。今いるパルツェシュタイン軍では戦力不足であること以上に、この争乱の元凶――オブリビオンマシンの思惑に乗らないためだ。
「数がいるのが面倒だけれど、ちゃんと丁寧に仕留めるわ」
パイロットを殺さずに、機体だけ破壊する。つかさにはそれができるが、彼らにはできないだろう。侵略者から故郷を守らねばならない、という想いが先に立つパルツェシュタイン軍に、不殺の戦いをする余裕はない。
であれば、二つの国のどちらにも属さぬつかさ達猟兵がやるしかない。
「やるわよ、スルト。――合身!」
呼びかけに応えて、炎鉄の巨神が立ち上がった。XGG00 『機煌炎神』スルト。燃える街路を踏みしめて、グライアヴァルト軍へと迫る。
一機のパラティヌス・スローターが砲口を向けた。バシュ、とその破壊力と比べるといささか間の抜けた音がして対装甲榴弾が放たれる。スルトが掲げた腕に着弾、炸裂。キャバリアの鋼の四肢でさえ容易に爆砕するほどの爆発がスルトを赤く染めた。
「スルトは炎の精霊を宿すスーパーロボット。火炎や爆炎は力の源よ」
が、スルトは無傷――否、爆炎を食らう前よりもさらに出力を上げて猛進する。
「……茶番は、終わりよ!」
延ばされた両手がパラティヌス・スローターの両腕を掴み、捻る。合金とセラミックスが悲鳴を上げて、対人機兵の腕が武器ごと捩じ切られた。
間髪を入れず、スルトは脚部を破壊しにかかる。横薙ぎに放たれた手刀が人型機動兵器のパーツの中で最も頑丈かつ繊細な膝関節を粉砕。機体が倒れかかるが、頭部をスルトが掴んだことで転倒は免れる。
もちろん、頭を掴んだのは支えるためではない。巨神がその指に力をこめるや、キャバリアの頭部が果実のように弾けた。
一切の武装を失ったパラティヌス・スローターの胴体を、スルトが先程までの猛々しさとは正反対の柔らかさで物陰に横たえる。
まずは一機。単に壊すよりもよほど手間のかかるが、オブリビオンの企みを挫くためには今しばらくこんな風な戦いを続ける必要がありそうだった。
成功
🔵🔵🔴
マヤ・ウェストウッド
「安心しな、『人助け』はアタシの稼業だ」
・人型の機動兵器を主戦力とする異世界にカルチャーショックをおぼえつつ、キャバリアがもたらす心理効果について直観的に理解する
・マヤは闇医者である。人の生命を救うためなら倫理道徳をも超越する。機体の搭乗者を救助するためならば、たとえ目前に5m程の巨敵が立ちはだかろうとも、実力行使してでも任務を遂行しようとするだろう
・敢えてキャバリアには乗らず、自前のバイクで敵機を翻弄し、空飛ぶパンジャンドラムから生えた触手で手足を捉え、回転鋸でそれを切り落とすようコマンドする
・敵機に飛び乗り、ハッチを怪力でこじ開けるなどして搭乗者の保護を試みる
・毒ガス等はガスマスクでカバー
身長五メートルの機械巨人達が撃ち合い殴り合う光景を目の当たりにして、マヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)は左目を瞬かせた。
様々な資源を生産するプラントはこの世界の人々の生活を支える柱だ。その柱を中心に広がる生活圏を走破し、全高十五メートルの建造物を守備、制圧、あるいは破壊するためには五メートルというサイズがちょうどよかったのだろう。「ちょうどいい大きさである」ということは生物にとって最も重要な要素だ。
瞠目の間に思考を巡らせていたマヤは、背後で動く気配に気づいて振り返った。技術大国らしく軍務とは程遠い格好をした住民達が、マヤと同じようにキャバリア同士の激突を見守っている。
小さく「助かるのかな」と呟く声が聞こえた。それはマヤにはわからない、この世界の現実を踏まえた言葉だったのだろう。
だから、マヤはぽつりと呟いた少年を振り返って、笑顔でこう言った。
「安心しな、『人助け』はアタシの稼業だ」
跨っていた二輪車のアクセルを全開にし、戦場へ飛び出す。
自ら口にしたように、人助けこそがマヤの行動原理である。己に可能なあらゆる手段でもって、救えるだけの命を救う。だからマヤは闇医者になり、猟兵となったのだ。
「運命の歯車は廻りだす……翔けろ、輪入道(パンジャンドラムス)!」
声と共に、円柱形の本体に二つの車輪を組み合わせた奇妙な形の無人機が飛び立った。ユーベルコードによって与えられた回転鋸を唸らせ、空中を走っていく。行く先には一機のパラティヌス・スローター。
グライアヴァルトのキャバリアはパンジャンドラムを即座に撃ち落とそうとはしなかった。他世界から持ちこまれたデータにない機影が脅威になりうるものか判断しかねたのだろう。数秒後、接近してくるそれらが回転鋸と鋲と触手を備えていることを認識して、脚部対人機銃とRS-Fポイズンソーを射出。
二種類の無人機が空中で激突した。双方の回転鋸が食い合い、どちらからともなく爆裂する。ポイズンソーの破壊によって、周囲には毒ガスがまき散らされた。
姿勢を低くして降り注ぐ銃弾の雨を潜り抜けつつ、マヤはガスマスクを装着。紫色の毒煙を突っ切ってパラティヌス・スローターに肉薄する。
自機への誤射を防ぐため、ポイズンソーはマヤの追跡を停止。パンジャンドラムの迎撃へと移行するが……一瞬の遅滞の間に大部分が撃墜されてしまう。
マヤに先んじてパラティヌス・スローターへ取りついたパンジャンドラムが、入力されたコマンド通りに触手で四肢を拘束した後、回転鋸で切断する。
マヤは武装を失ったキャバリアに跳び移る。緊急脱出機構のために設けられた隙間を無理矢理こじ開け、コックピットからパイロットを引きずり出した。
助けるのはパルツェシュタインの人々だけではない。グライアヴァルト軍のパイロット達――オブリビオンマシンのより直接的な被害者といえる彼らもまた、マヤにとっては助けるべき者なのだ。
成功
🔵🔵🔴
月守・咲凛
アドリブ他諸々OK
「ともだちと戦うなんて、ダメなのです」
ポワポワしてますが、やる気です。
ぐーるーぐーるー、どーん!です。
基本的に武器を使わず、機動力で敵機を撹乱しながら背後に回り込んで捕まえて、出力に任せてぐるぐる回転させて敵パイロットの失神を狙います。
敵の攻撃に対しては残像を残しての回避やシールドグレネードの障壁による防御で対処、倒れた敵機への流れ弾に対してもシールドグレネードで対処します。
ぐるぐる回すだけでは無理そうな敵機に対しては、カメラ位置を確認してそこか武装を潰して対処しますが、コックピットブロックに近い位置へ攻撃するくらいなら別の部位を狙って行動不能を狙います。
「ともだちと戦うなんて、ダメなのです」
ユーベルコード保持者のための最新鋭機「PSS-type B【シーガル】」のコックピット内で月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)は呟いた。
グライアヴァルト軍は猟兵達を排除しようとする機体と、市街地を蹂躙しようとする機体に分かれるような動きを見せている。どちらにも捕捉されていない位置から急加速。側面を突く形で急襲をかける。
「一ドット掠める所からが始まりです!」
いち早くシーガルの接近に気づいた敵機が放ってくるビームを躱す。ほぼ光速で射出されるビームを咲凛が回避することができるのは、ユーベルコード『雨の中のサーカス』による予測の賜物だ。
氷上を滑るような軌道を描きつつ横向きの光雨を残らず躱し、パラティヌス・スローターの後ろに回りこみ捕まえる。そして再びの加速。羽のような光を散らせながら円軌道へ移行。ショックアブソーバーの限界を超える遠心力がパイロットの意識を奪うまで振り回す。
「ぐーるーぐーるー、どーん! です」
制御を失った機体を放り捨てる。ようやく足を止めたシーガルに向けて攻撃が殺到するのにシールドグレネードを起爆。魔術障壁で防ぐ。
分割した二班の双方を抑えられてしまったことで、グライアヴァルト軍パラティヌス・スローター隊の消耗は急激に進んでいった。
成功
🔵🔵🔴
バーン・マーディ
…ふむ
マーズよ
貴様が反応すると言う事は…やはりモルスというのは…
【戦闘知識】で敵陣の陣形の把握
更にコックピットの確認
…ほう…人を殺す為の兵器か
人を虐殺する為だけの兵装か
…良い(機神から降り
マーズよ…貴様は下がれ
そして刮目せよ
我が叛逆の刃を(UC発動
【オーラ防御】展開し紅きオーラ強化
火炎放射や爆風や毒ガスを防
【武器受け】
魔剣と車輪剣でダメージ軽減
そのまま生身で襲い掛かる
【怪力・二回攻撃】
敵機の手足を破壊し行動を封鎖
無力化すれば他の敵機にも飛び掛かる
どうした?
虐殺するのだろう?
だが我はヴィラン
貴様らの望みを容赦なく粉砕する叛逆の悪である
全機無力化すれば救出作業を行う
尚須らく不殺徹底
国境の街を見下ろす高台。片膝をついて駐機したキャバリアのコックピットで、バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)は次々と表示される情報を見つめていた。
「……ほう……人を殺す為の兵器か。人を虐殺する為だけの兵装か。……良い」
低く呟いて、バーンはハッチを開放し焼けた大気に身を曝した。
「マーズよ……貴様は下がれ」
主の言葉に応じて、キャバリアが臨戦態勢から待機状態に移行する。愛機の鼓動が穏やかになっていくのを感じながら、バーンは地を蹴った。
「悪とされたる者達よ。正義という暴力に蹂躙されし者達よ。我はバーン・マーディ。我は今ここに宣言しよう。悪には悪の……正義があると!」
跳躍が落下に転じる寸前、ユーベルコードを発動。くろがねの鎧をまとった姿が紅の流星へと変わり、尾を引いて飛翔。炎と毒煙を一息に突破した。
標的と見定められたパラティヌス・スローターは、迫るバーンを何と認識したのだろう。砲弾? あるいはミサイルか?
そのいずれでもなく、そのいずれよりも圧倒的な破壊力をもって、バーンはオブリビオンマシンを強襲した。
「刮目せよ、我が叛逆の刃を!」
澄んだ音が響いた。バーンの剛腕が振るった魔剣がパラティヌス・スローターの片腕を一太刀の下に斬り落としたのだ。
反撃。フレイムガンがうねる猛火を吐き出す。建物ごと中の人間を焼殺するための火炎は、しかしバーンに火傷ひとつ負わせることはできない。彼の体を包む深紅のオーラが、熱を完全に遮断している。
「どうした? 虐殺するのだろう?」
炎の中から飛び出したバーンが、火炎放射器の砲身の上に降り立つ。静かに剣を構える男は機体高の半分にも満たないのに、オブリビオンマシンは振り払うことさえできないでいた。
「我はヴィラン。貴様らの望みを容赦なく粉砕する叛逆の悪である」
再び刃が走り抜けた。パラティヌス・スローターの腕部と頭部、そして周囲に渦巻く炎が切断された。
バーンは仰向けに倒れていくキャバリアから飛び降りた。火の消えたここならば、放置しておいても耐熱塗装が施された機体が守ってくれるだろう。
黄金の柄を握り直し、バーンは次の敵機に向かって飛翔した。
残るパラティヌス・スローターを掃討し、バーンが高台へと戻ってくる。
破城神機は主の命に背いて、再び臨戦態勢をとっていた。鋼の相貌が南――グライアヴァルトの方角を沈黙のままに睨んでいる。
「……ふむ。マーズよ、貴様が反応すると言う事は……やはりモルスというのは……」
マーズと同じ方向に目を向けて、バーンは重く呟く。
新たな敵影が迫りつつあるのが見えた。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『MCK04N-パラティヌス』
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POW |
●RXキャバリアソード/EPキャバリアシールド
自身の【補助CPUを停止、搭乗者への制御負担】を代償に、【力量に応じ近接戦闘力を向上した状態の機体】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【砲火を潜り抜ける運動性と近接武装】で戦う。
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SPD |
●RBXSランスライフル
レベル分の1秒で【近接突撃/射撃モードに切り替え】【ビーム】を発射できる。
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WIZ |
●EPオプションバックユニットスラスター
【作戦に応じた追加兵装(通常はミサイル)】を向けた対象に、【射撃攻撃を行った後、追撃の突撃】でダメージを与える。命中率が高い。
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👑11 |
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴 |
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●グライアヴァルトの学校事情
軍閥議会が実権を握るグライアヴァルトにおいて、学校は社会の構成員を育てる機関であると同時にキャバリアのパイロットを養成する機関である。
この国に生まれた少年少女達はおよそ十年と少しの間、寝食苦楽を共にして育てられる。彼らにとって級友は単なる友人ではなく、兄弟姉妹にも等しい絆で結ばれた戦友なのだ。
●国境の迎撃戦
猟兵達の活躍によって、オブリビオンマシンは一機残らず撃破された。人的被害はパルツェシュタインの民間人、グライアヴァルトの兵士共にゼロ。考えうる限りで最良の戦果だ。
だが、戦闘はまだ完全に終息してはいない。いまだオブリビオンの支配下にある残り半数の兵士達――MCK04N-パラティヌスの部隊が迫りつつある。
グライアヴァルトの軍人は戦友を決して見捨てない、とひとりの兵士が言った。汚染されたキャバリアから戦友達を救出するために、彼らは口々に猟兵達の援護を志願する。
「それに、全員で生き残ってこの街の人達に謝らないといけないですし」
第一波の指揮官を務めていた少女兵はそう言って、悔恨の色を声に滲ませる。
盟友たるパルツェシュタインに銃口を向けたことは、決して彼らの本意ではないのだ。オブリビオンマシンがある限り、こんな風に誰も望まない戦いが繰り返されてしまう。
救出したグライアヴァルト軍の兵士達の全面協力を得て、猟兵達はパラティヌス隊の迎撃に挑む。
バーン・マーディ
マーズよ
感じるか…この者達の向こうにある存在を
善かろう
説得は他の猟兵共に任せ我は唯粉砕するのみだ
【戦闘知識】
効率的に撃破できる位置を把握
特に密集陣形を捕捉
敵の癖や動きも見切る
特にコックピットの位置とエンジン部分…破壊すれば無力化できる部分を把握
【オーラ防御】展開
では行くぞ
【切り込み・二回攻撃・重量攻撃・怪力・生命力吸収・吸血】
敵陣に飛び込み容赦なく手足を切り裂き破壊し
そのエネルギーを吸収する
基本搭乗者は一切傷つけず唯機体だけを破壊しつくす
己を中心に敵が密集し我らを壊しに来るのであれば
UC発動
【鎧無視攻撃・鎧破壊】
敵の装甲を貫通して敵のエンジン部分や操作系統を破壊し無力化を図る
不殺徹底
炯々とした瞳が南方を見据えている。その視線の主は二人。黒騎士バーンと破城神機マーズである。
「マーズよ、感じるか……この者達の向こうにある存在を」
彼らが見つめるのはパルツェシュタインの南方国境線から進軍してくるグライアヴァルト軍である。対人火器を主兵装とするスローター・タイプとは異なり、対キャバリア戦闘をも考慮した汎用戦仕様の機体達だ。
「善かろう」
操縦桿を操り、バーンはマーズを跳躍させた。進軍してくる敵機群の内、最も迎撃しやすい地点を通過しようとする一団の前に降り立つ。
「唯粉砕するのみだ。では行くぞ!」
破壊のエネルギーをまとった刃が唸り、パラティヌスの腕部脚部を斬り飛ばす。先頭の機体が瞬時に倒されたことを気に留める様子もなく、他の機体はマーズへと銃口を向け発砲。銃弾はマーズが掲げた掌が放ったオーラの盾に受け止められ、弾けた。
十字砲火でバーンの足を止めている隙に、半月状に戦列を組み替えたパラティヌス達が一挙に突撃してくる。
重装甲大火力のスーパーロボットといえども十分な数の優位があれば押し切れる。ごく合理的な判断だったが、結果としてそれは過ちであった。
「我は選別する」
バーンの口上と共にマーズが両腕を持ち上げ、額の前で交差させる。
「我に牙剥く者、我に抗うもの、我に刃向けるもの、我を貶めるもの……!」
破城神機が腕を振り下ろす。と同時にユーベルコードが発動。十字型の光が竜巻となって放たれた。
「須らく等しき神罰を与えん事を!!」」
光刃は易々とパラティヌスの装甲を穿ち、動力部を貫いていく。
『Cross of Sort(ジュウジノセンベツ)』の猛威が去った後、そこには戦闘力を奪われ動力を停止させられたパラティヌス達が頽れ、その残骸の中心に破城神機マーズが屹立していたのであった。
成功
🔵🔵🔴
マヤ・ウェストウッド
「諸君、援護射撃よろしく……アタシにいい案がある」
・今回もキャバリアに乗らない
・救出した兵士たちには援護射撃で敵の注意を惹きつけるよう要請。敵が気を取られている隙に、愛機の宇宙バイクで[ダッシュ]して足下に接近を試みる
・巨大な人型兵器は味方の士気高揚、敵への威圧、火器運用の効率化のメリットがあるものの……弱点も人体の構造と相関すると、闇医者なりに考察する
・Xキャリバーに対戦車弾の生成を指図し、関節部等を[スナイパー]技術で狙撃
・前胸部巧打の本質は『膨大な霊力の浸透』にある。機体胴部を拳で殴りつけ、搭乗者ごと邪気を祓わんとする。敵機には手持ちの呪瘡包帯で[ロープワーク]を用いてよじ登る
テラ・ウィンディア
UC継続
さて…助けられてよかったな。協力してくれる人達には実際に見て貰えばきっと判ってもらえるかな
20機は一波の人達を乗せていくぞ
あんたらは敵討ちに来たんだな!
ならばそれが無意味だと教えてやるよ!
既にあんたらの仲間は助け出した!
次はあんたらを救出する番だ!
【戦闘知識】で敵陣の陣形と動きを把握
無力化するにはどこを撃てばいいかを確認
その上で30機は
【遊撃・レーザー射撃】による援護射撃
但しコックピットの直撃は避ける
残りはおれと共に突撃
相手の砲撃は【見切り・第六感・残像・空中戦・盾受け】で回避しつつ致命は避けながら飛び込んで機体の無力化を図る
基本的に不殺徹底だ
あんたらを死なせるわけにはいかないからな
パラティヌス達が鋒矢の形になって街路を突き進む。街で最も広く開けた場所――公園に差し掛かったところで、彼らの行く手を阻む壁が突如として現れた。
「あんたらは敵討ちに来たんだな! ならばそれが無意味だと教えてやるよ!」
テラが率いるヘカテイアの分身達――前に二十、後に三十。グライアヴァルト軍を食い止め、逆に撃滅することさえ可能な数。
だが、テラとヘカテイアが築いた鶴翼の陣は包囲殲滅のためのものではなかった。
「既にあんたらの仲間は助け出した!」
前面に居並ぶ二十機のヘカテイアが一斉にコックピットを開放する。乗りこんでいるのはスローター隊の顔ぶれだった。
「次はあんたらを救出する番だ!」
宣言と同時に後衛の三十機が射撃を開始。光の雨が降り注ぎ、パラティヌス達の出鼻を挫いた。
「よし、おれに続け!」
ヘカテイアの本体、そしてテラが駆け出した。グライアヴァルトの兵士達を乗せた二十機がそれに続く。
たちまち乱戦となった。鋼鉄の武器と武器が激突し、銃弾とビームが交錯する。
「あんたらを死なせるわけにはいかないからな」
繰り出されたヘカテイアの拳がパラティヌスの頭部を砕き、機能を停止させた。
キャバリア同士の攻防の下に、マヤと一分隊ほどの兵士が身を潜めていた。
「諸君、援護射撃よろしく」
マヤの言葉に頷いて、兵士達が銃を構える。だが、その火力はキャバリアの装甲を貫徹できるようなものではない。
「大丈夫だ。……アタシにいい案がある」
唇の端を持ち上げる横顔の残像を遺して、マヤはバイクを発進させた。後方から放たれる援護射撃の下を高速で駆け抜け、最も手近なパラティヌスの足元に滑りこむ。
(巨大な人型兵器は味方の士気高揚、敵への威圧、火器運用の効率化のメリットがあるものの……)
人の形をしているということは、その構造上の弱点も人体と共通している。そして、マヤはヒトの体を熟知していた。
直下を高速で通過するものに対する反応の遅れ――背面にある大きな死角――直立姿勢を保つ要となる関節――それらの要素を貫く軌道で、マヤの構えたXキャリバーから対戦車弾が飛んだ。それは過たずパラティヌスの膝に着弾、関節部を破壊する。
バランスを崩しよろめくパラティヌス。マヤは素早く宇宙バイクから飛び降り、呪瘡包帯をロープ代わりにしてキャバリアの機体によじ登った。
「超獣技法、大猩猩(ごりら)ノ型……」
握り締めた拳に霊力が集中する。それは周囲の大気に干渉し、陽炎のような揺らめきを生み出すほどだった。
「ハートに一発、ビートをかますッ! 最大霊圧(マキシマム・ヴォルテイジ)ッッ」
大きく振りかぶった拳を、マヤはパラティヌスの胸部装甲に叩きつけた。
炸裂した膨大な霊力がオブリビオンマシンの機体に浸透し、パラティヌスとオブリビオンを分離させる。
機能を停止したパラティヌスは建物に寄りかかった姿勢のまま動かなくなる。マヤはその機体のパイロットの救出をグライアヴァルトの兵士に任せると、次の敵機の元へと向かった。
大成功
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荒谷・つかさ
さてと、誰も殺さずに止められたわね。
早速協力してもらいたいところだけれど、いいかしら?
【虹霓渡りし炎神の巨船】発動
95機もの無人兵器「ムスペル」を搭載した巨大空中戦艦「ナグルファル」を召喚
ムスペルは本来AIによる自律戦闘を行うけれど、戦艦からの遠隔手動操作もできる
ということで救助した人々のうち、機体が足りなかったり負傷で前線へ出られない人達をナグルファルへ乗せ、ムスペルを操作しての協力をお願いする
ムスペル本体は無人機だから、救出のために多少無茶な行動をしても大丈夫よ
私は引き続きスルトで出撃、彼らと連携しつつパワーと装甲を活かした近接格闘で武装及び四肢破壊での無力化を狙っていく
「天を割き、虹を超え、神々の黄昏を齎す巨人の船よ。今、ここに顕現せよ――!」
九十五機の人型無人兵器を従えた飛行戦艦が空を圧する。キャバリアよりはるかに巨大な敵へグライアヴァルト軍のパラティヌス達は一斉に銃口を上空に向け、攻撃を開始した。
「させないっ!」
スルトを加速させ、つかさは銃撃の前に立ちはだかった。熱い装甲に任せて強引に突破し、接近戦に持ちこむ。
応じてオブリビオンマシン達が次々とユーベルコードを発動。搭乗者の負担を顧みぬ速度と機動で肉薄する。
繰り出した拳は空を切り、反撃のキャバリアソードが叩きこまれる。装甲が悲鳴と火花を上げた。
スルトが両腕を掲げて防御の姿勢を取った。追撃を加えるべくパラティヌスが左右から迫る。
そのさらに背後から、無数の火線が飛んだ。つかさが敵の目と攻撃を集中させている間に包囲の陣形を整えた人型無人兵器ムスペルの攻撃である。
ユーベルコードによって砲火を潜り抜けるほどの回避性能を発揮するパラティヌスだが、それは相対していればの話。後方からの奇襲、それも圧倒的多数による包囲攻撃に対してはその機動性を活かしきれない。
脚部、そして腕部を撃ち抜かれたパラティヌスが倒れる。ムスペルに対処すべく振り返りかけた機体を今度こそスルトの剛腕が捉え、その武装を粉砕した。
成功
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