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増えよ、増えよ(作者 三味なずな
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#クロムキャバリア  #純戦闘  #無双系  #1/8(金)08:30~よりプレイング受付開始 


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#クロムキャバリア
#純戦闘
#無双系
#1/8(金)08:30~よりプレイング受付開始


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「侵略だよ侵略! いんべーだー!」
『騒がないでよ、ドリー。説明できないでしょうが』
 双子と見紛うばかりのグリモア猟兵、ドリー・ビスク(デュエットソング・f18143)が君たちの前できゃいきゃいと話し合う。
『クロムキャバリア――巨大ロボットと都市国家の世界での依頼よ』
「おっきな国の軍のえらーい人が、オブリビオンマシンに乗っちゃって大変らしいね!」
『オブリビオンマシンって言うのは……まあ、過去から蘇った巨大ロボットね。猟兵以外が乗るとロクでもない思想を持つようになるわ』
「そのオブリビオンマシンに乗ったえらーい人が、なんとお隣の国に勝手に侵略しに出ちゃうんだよ!」
 この侵略行為はまだ瀬戸際で阻止できる。ゆえに猟兵たちで割って入って侵略軍を食い止め、最高指揮官のオブリビオンマシンを破壊するのが作戦目標となる。
『最高指揮官さんのオブリビオンマシンは……“フルングニル”。古代魔法帝国が開発した、対国家用のキャバリアね。キャバリアを食べて増えて戦うっていう、厄介な敵よ。産めよ増えよ地に満ちよ、をキャバリアでやるなんて、ホントロクでもない……』
「安心してね! まずはよわよわさんたちから蹴散らさないといけないから、ボスは後回しのいっちばん最後だよ!」
『あなたたちがまず相手にするのは、こっちの“ファイア・リグオン”。重装甲高火力の量産型キャバリアね。……最高指揮官さんのオブリビオンマシンに影響されて、こっちまでオブリビオンマシン化してるから気をつけて頂戴。影響を受けただけの半端モノでも、強化はされてるから』
 量産型キャバリア“ファイア・リグオン”は全身の火器を用いた砲撃戦を部隊で行い、アウトレンジから攻撃する戦法を得意とする。遠距離から放たれるガトリングやバズーカなどの実弾砲撃をどのようにして掻い潜るのか、やり過ごすのか、というのが戦闘のポイントになるだろう。
「あとねあとね! なんとキャバリア、お貸しします!」
『あたしたちが借りて来たキャバリアを個人で所有してない人用に貸し出すわ。搭乗訓練を受けてなくても、まあ補助AIがうまくやってくれるでしょうよ。問題なく動かせると思うわ』
「ユーベルコードも、キャバリアの武器からちゃーんと出てきたり大体同じことできるから安心してね!」
 一点、注意するべきことがある。
 このクロムキャバリア世界では、空を飛べない。
 厳密に言うと、空を飛ぼうとすると遙か上空に浮かぶ暴走衛星に撃ち落とされる危険性がある。よって、空を高速飛翔するような行為は避けた方が無難だろう。
「そうそう、オブリビオンマシンに乗ってるのはフツーの人間だから! 気を付けると楽しいよ! 気を付けなくても楽しいけど!」
『なるべくなら生かしてやれると良いわね。面倒だろうけど、お願いするわ』
「猟兵さんたちだったらきっとだいじょーぶ!」

「『――それじゃあ行ってらっしゃい、猟兵さん』!」





第3章 ボス戦 『Type-XXフルングニル』

POW ●Regeneration
全身を【高度な自動修復機能を有する特殊強化装甲】で覆い、自身が敵から受けた【ダメージを修復し、捕食したキャバリアの数】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD ●Evolution
【敵性体から受けたダメージへの高い耐性】【敵性体に有効なキャバリア用内臓兵器】【敵性体の活動限界を上回るエネルギー】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
WIZ ●Proliferation
自身の【口で捕食してきたキャバリア】を代償に、【敵性体の数×10体のベルグリサル】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【体内で生成した敵性体に有効な武装】で戦う。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はノヴァンタ・マルゲリータです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


『GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAHHHHHHHHHHH!!!!!!』

 咆哮が、戦場に轟く。
 荒野の向こうからこちらに駆けるのは、たった一機のキャバリアだ。しかしその雰囲気は異様であり、獣じみた外観からは禍々しいオーラのようなものが放たれていた。

 オブリビオンマシン、“Type-XXフルングニル”だ。
 戦場に辿り着くや否や“フルングニル”が真っ先に飛びかかった先は、キャバリアの残骸の山だ。
 猟兵たちが撃破したファイア・リグオン、そしてCoyote。大破して今や無人となった鋼の塊たちを、引き裂き引き千切って、獣のアギトで咀嚼していく。

 壊して、食らって、壊して、食らって――かつて友軍だったはずの機体を貪る“フルングニル”から、黒いもやのようなものが出現した。
 地に落ちた黒のもやが急速に集まり――“フルングニル”そっくりのキャバリアが形成された。
 むくりと起き上がったそれは、“フルングニル”同様にキャバリアの残骸を貪り始め、黒いもやを作り始める。

『足りない……。足りない! “我々”はもっと殖えなくては! 地を覆い隠すほどに多く! いかなる敵をも撃滅するために増えなくては!』
 貪る。増える。増え続ける。まるでねずみ講さながらに、“フルングニル”は荒野の戦場でその数を増やしていく。

『もっと……もっとキャバリアを寄越せ! ああ、隣国のキャバリアも、そのまた隣国のキャバリアも……いいや、全てのキャバリアを食らわせてくれ!』
 “フルングニル”たちの咆哮が荒野を揺るがす。

『ああ――そこにちょうどいい敵がいる。隣国に行くついでに、平らげてしまおう』
ラニューイ・エタンスラント
◎心情
……嫌なもの、思い出させるわね
駄剣も使い物にならなくなってしまったようだし……少しばかり、本来の戦い方に戻すかしらね?

・戦闘
真の姿を解放
【怪力】、【なぎ払い】、【重量攻撃】……使えるものは全る使って、ユーベルコード『闇と光のダンピールイェーガー』で全力で攻撃するわ
他の人達の攻撃も合わせれば、その勝手に直る鎧も打ち砕けるでしょう?


 ただの試し斬りのつもりだった。
 斬り甲斐のありそうな敵のいる場所に、新しい玩具がどの程度遊べるものなのか試しに来たのがラニューイ・エタンスラント(闇と光のダンピールイェーガー・f05748)の本来の目的だったはずだ。
「……この駄剣も、すっかり使い物にならなくなってしまったわね」
 新しい玩具が壊れてしまった時点で、ラニューイはそのまま帰還することもできたはずだ。しかし、彼女は今にも折れてしまいそうな無敵斬艦刀を捨て置き、前へ――前線へと歩み出ていた。
 
「……あなたを見ていると、嫌なものを思い出すわ」
 群れる“フルングニル”たちを目の前にして、ラニューイは微かに表情を歪める。彼女の脳裏に思い浮かぶのは、彼女の世界の記憶か。
 いずれにせよ、今の彼女は機嫌が悪かった。目の前の敵を相手に、思い切り暴れ回りたいと考えるほどに。

「――少しばかり、本来の戦い方に戻しましょうか」
 うねるような禍々しくも紅いダンピールのオーラ。輝かんばかりの聖者の聖なる光。それらが渾然一体となってラニューイの全身から放たれる。紫色の右目が揺れ、赤く染まる。

「さぁ……いくわよ」
 自身の身長に数倍する“フルングニル”へと、ラニューイは徒手空拳で挑みかかる。
 一見して無謀な突撃。オブリビオンマシンの一機がその鋭い爪牙を剥き出しにして、ラニューイを迎え撃つ。
 言うまでもなく、キャバリアと人間とでは質量も馬力も桁違いだ。キャバリアに撫でられただけで人は吹き飛び、物言わぬ血袋と化す。
 普通の人間であれば。

「随分硬いのね」
 だが、ラニューイは立っていた。オブリビオンマシンの爪を片手で受け止めたばかりか、キャバリアの指を握力でもって握り潰さんとしていた。みしみしと音を立てながらも、それでもいまだ原形を保っていられるのはオブリビオンマシンの特殊な強化装甲の強度の高さと、自動修復機能ゆえにだろう。

 “フルングニル”がラニューイを圧殺せんともう片腕を振るう。しかし、当然のように彼女はそれを受け止めてしまう。
「ところでこの硬い装甲、一つ気になったのだけれど」
 一歩、軽く後ろへ引く。まるで拍手するように、両手を前へと出す。
「硬い装甲同士で打ち合わせたら、どうなるのかしら?」
 高い金属音。凄まじい勢いで強化装甲同士が打ち合わされて、亀裂が入った。
 ラニューイは合掌の形となった両手をそのまま握り、オブリビオンマシンを遠心力に任せて振り回す。それに巻き込まれて、“フルングニル”たちが薙ぎ払われる。

「新しい玩具はあなたに決めたわ。精々、長く楽しませて頂戴」
成功 🔵🔵🔴

槐・白羅
おお…
酷い光景だ(飛来する神機
地獄の様なのはこういうのを言うのかなモルスよ
(しかし意外にも否定の気配を放つオブビリオン神機

そうか…生きるが故の地獄か
では…死を与えよう

すまないな
貴様らを蹂躙するのが雷神ではなく死である事を詫びよう

UC発動
攻撃は【受け流し】

【属性攻撃・弾幕・空中戦】
超高熱熱線を驟雨の如く振るいつつ
死の閃光を放ち周囲の敵のエネルギーを容赦なく奪い己の活力と回復に使い

【貫通攻撃・重量攻撃・殺気】
殺意を放ち周囲の意識を己に集中させ
死の運命により力を篭めた斬撃で容赦なく貫通し切り裂いていく

逆に敵陣の生命力を容赦なく吸収し続ける

搭乗者の生命は奪わないぞ

それこそ産んで増やすに相応しいだろう


「おお……酷い光景だ」
 低速巡航モードのオブリビオンマシン、“モルス”に搭乗した槐・白羅(白雷・f30750)は、“フルングニル”たちの広がった地を見てそう評した。

「国における軍隊とは、すなわち暴力装置であると言ったのは誰だったか……。いやしかし、これはいささか度が過ぎている。ここにあるのは名誉や栄光などではなく、ただ恐怖と獣性のみではないか」
 世界を放浪する中で、白羅も武力を行使しないに越したことはないと知っていた。
 オブリビオンマシンの絶大な力を持つ彼だが、いちいち戦っていてはいつかは消耗し、力尽きてしまう。一度戦えば、そこから恨みが生ずる。
 ゆえに、戦う数は少なく済ませられるならばそちらの方が良い。それは国家とて同じだろう。

「地獄、とはこういうものを指すのかな、“モルス”よ」
 然り、とは返って来なかった。
 神機“モルス”は、否と返した。

「……そうか。この世こそが苦界、生きるがゆえの地獄か」
 この世以上の地獄はあるまい。神機の気配を汲み取って、白羅は吐息する。まったく否定の言葉が出なかったのは、彼にも思い出すことがあったがゆえにだろう。

「では……苦界との紐帯を断ち、終わりを与えてやろう」
 “モルス”が応答して機体に禍々しくも神々しい光を纏わせて――放った。眩き超高熱熱線が地上へ降り注ぎ、“フルングニル”たちへ襲いかかる。
 一度は目をくらませたかのように怯んだ“フルングニル”たちが、次々に膝をつく。“モルス”から放たれた死の閃光が、敵の生命力とエネルギーを奪っているのだ。

「――すまないな。貴様らを蹂躙するのが雷神ではなく、死であることを詫びよう」
 本来、天上から地上に降り注ぐべきは死の閃光ではなく稲妻であり、冥道へと導くべきは死以外のものであるべきだ。
 死とは結果であり、過程ではないのだから。

『GRUAAAAAAAAAAAAAAAAHHHH!!!!』
 咆哮と共に、跳躍でもって“モルス”へと肉薄するものがあった。
 己の分身を盾として死の閃光から免れ、こちらへと爪牙を向ける“フルングニル”だ。
「他者の死の上に立たんとするか。ああ、貴様は生きているな。生きるとは他者の死の上に立つことだ」
 “モルス”の魔剣が爪牙を受け流す。“フルングニル”の獣の如き機体が宙を泳ぐ。
「――生きているがゆえに、貴様こそ死に値する」
 一閃。魔剣が振るわれる。その銘に刻まれた“死の運命”へ従わせるが如く。
 貫かれた“フルングニル”が黒い塵と化し、散った。

「さて。ここから骨が折れるぞ、“モルス”よ。搭乗者のいる機体を避けて叩かねばならない」
 無機質な応答が返ってきて、白羅の口元に笑みが浮かぶ。
「俺たちが行うべきは救済ではなく、救助だ。産んで増えるに値する生者をみすみす殺すようなことはしないさ」
成功 🔵🔵🔴

天城原・陽

うひぃ悪趣味…というか悪食?赤雷号の教育に悪いわ
さておき、あの手の輩は本体をブッ潰すのがセオリーなのかしら
そこに辿り着くにしたって増えたのも潰さないとだけど

「ま、両方やればいいわ、私天才だし。いくわよ!赤雷号!」
(最初の一体はマーカー済。狙撃砲、ギガントアサルト…セット。ブースト)
「…ッ!!」
(高機動推進ユニットを最大稼働。同時に瞬間思考力で軌道計算。鋭角機動で増殖体を交わしながら銃弾と砲弾を叩き込みながら突撃。軌道を読まれ立ち塞がれたとしても軌道を再計算し回避しつつ攻撃)
「ナメんな!」
(アサルトを帯電熱超硬度短刀に持ち替え)
「私の方が!!」
(本体の頭部に突き立てんとする)
「上なのよ!!!」


「うひぃ、悪趣味……というか、悪食?」
 殖える“フルングニル”たちを見て、天城原・陽(陽光・f31019)は顔をしかめる。死骸にたかるハイエナのようにキャバリアの残骸を貪るオブリビオンマシンには、無機物のはずなのにどこか生々しい残酷さがあった。

 その光景に影響されたのだろう。神経接続ケーブルから“赤雷号”の悪感情が流れ出て来る。
「ああ、もう。“赤雷号”の教育に悪いったら……」
 オブリビオンマシンへの殺意。負けたら壊されるだけでなく、食われてしまう恐怖。アンサーヒューマンゆえに、流入する“赤雷号”の殺意と怯えが理解できてしまって、感情を押し殺すのに少しばかり苦労する。こういう時ばかりはジャイアントキャバリアの不便さを感じざるをえなかった。

「大丈夫よ、“赤雷号”。私たちは食われないし負けない。――私は天才なんだから!」
 神経接続ケーブルから流れ込む悪感情が、やんだ。
 高機動推進ユニットが噴射されて、“赤雷号”が地上を疾走する。
 索敵レーダーを一瞥。最初の個体は追跡レーダーでロックしてあるが、狙撃するには増殖した機体が邪魔だ。

「本体を叩くには、まず増えた分を潰さないとか……」
 敵集団の未来位置を予測。構えた小銃型レールガン、ギガントアサルトを発射する。警告するような甲高い音の直後、一本の線のように連射された弾体がまるで吸い込まれるように増殖個体たちへと命中する。
 背部推進ユニットを停止、右肩部のユニットを最大稼働。左脚を軸にして右脚で地を蹴る、強引な鋭角機動。

「ナメんな!」
 敵が口腔から放つエネルギー弾を躱しながら、浅い角度で敵集団へと最大加速で吶喊。小銃型レールガンから持ち替えたナイフ、帯電熱超硬度短刀で敵の胴体を撫でるように切り裂く。

「私のほうが!!」
 サブアームにマウントされていた狙撃砲を握る。銃口の向かう先は――“フルングニル”本体。

「上なのよ――ッ!!」
 加粒子放射。一条のビームが倒れ伏す増殖個体どもの頭上を超えて、“フルングニル”本体の片腕を灼き尽くした。

「胴体を撃ち抜くのは勘弁しといてあげる。そこに乗ってる人は、アンタと違って罪はないわけだしね」
成功 🔵🔵🔴

アルナスル・アミューレンス


へぇ、興味深いねぇ。
マシンだかキャバリアだかの身で、捕食して増殖できるんだ。
蟲かネズミを彷彿とさせる増え方だねぇ。

確かにわらわら増えたけど……
まぁ、どっちが喰われる側か分かってない時点で、動物以下かな。


――拘束制御術式、解放

君らの一切合切、『枯渇(ウバウ)』としよう。


基点は動けなくなるけど、向こうからこっちに来てくれるんだ。
実にありがたいねぇ。
遠慮なく、蹂躙させてもらおうか。

地面下に不定形の異形と化した体を巡らせ、最大範囲まで広げた後、
逃げ場を断つように外周で壁の様に展開。
そうしておけば、他のヒトも楽かなーってね。

後は異形の躰で、腕で、顎で、怪力でねじ伏せ、
砕き、飲み込み、捕食し尽くすよ。


 増殖する“フルングニル”を見た者の反応は人それぞれだが、概ね良い感情を持つ者は少ない。
「へぇ、興味深いねぇ」
 不定形な異形体から、上半身だけ人間体にしたアルナスル・アミューレンス(ナイトシーカー・f24596)がガスマスクの中で目を細める。

「マシンだかキャバリアだかの身で、捕食して増殖できるのか……。増え方が似てるねえ。蟲か、ネズミか……」
 拠点(ベース)の内側に蔓延る害悪なる隣人どもの姿を思い浮かべて、首を横に振る。
「この増え方、ゾンビに似てるのか」
 アポカリプスヘルにも出現するオブリビオンの一種だ。一般人がひとたび捕まれば餌食になればまだ良い方で、最悪の場合は動く死骸として彼らの仲間入りを果たし、荒野を延々とさまようらしい。「黙らないとゾンビの群れに放り込むぞ」は拠点の中で暴れる馬鹿を素早く黙らせる常套句だった。

「いやいや、まさか別の世界まで来て本当に“放り込まれる”とはね。全然予想してなかったよ」
 参ったな、と飄々とした様子で頭を掻きながら、迫り来る敵を見遣る。
 肉薄した“フルングニル”の増殖体たちが、アルナスルの不定形な身体へ爪を沈み込ませ、あるいは鋭牙でもって噛み付いて来る――が、アルナスルは肩をすくめるだけだ。

「まぁ、どっちが喰われる側か分かってない時点で、畜生以下か」
 どろり。アルナスルの人間体が溶けるように異形体へと吸い込まれ、黒い影となって波打つ。
          コカツサセル
『君らの一切合切、“奪 う”としよう』

 ――拘束制御術式、解放。

 地面がひび割れ、脈動する。
 地震のような揺れ。戦場の周辺に大きな黒い壁のような迫り上がる。
『さ、おいでよ。捕食のイロハってやつを教えてあげるからさ』
 増殖体が一斉にアルナスルへと襲いかかり、アルナスルはそれらを捕らえ、砕いて飲み込む。
 増殖体が噛みつき、引き裂く。異形体が腕で、顎で捻じ伏せる。互いに生命力を奪い合ってその身を、あるいは数を削り合う。
 逃げることあたわぬ捕食者同士のデスマッチが、そこにはあった。
成功 🔵🔵🔴

朱鷺透・小枝子
◎デモニック・ララバイに搭乗操縦。

オブリビオンだ。敵だ。
喰ってるんじゃない!…私が敵だ!!私を見ろォッ!!!

楽器演奏、前方へ爆音の塊を放出。超振動で攻撃。破壊する。
壊してやる!そうだ、お前らを、どいつもこいつも!
オブリビオンマシンは敵だ!壊せ!!

早業、空中浮遊、上空へ推力移動し、敵の攻撃を回避。
跳びついてきた時は戦鎌で防ぎつつ、殺戮音叉を複数生やして串刺しにし、破壊。空から再度爆音の塊を放出し攻撃を続行しつつ『小さな恐楽隊』発動。

音を防ごうとすれば動きが鈍る。奏でろ楽隊!
動体視力と瞬間思考力で思考を回し、眼頭を操り防音壁を展開した敵へ
オブリビオンホーンをつき刺し、超音波の振動で破壊する。


 “フルングニル”を見て、朱鷺透・小枝子(ディスポーザブル・f29924)はしばらく動けなかった。
 数多の戦場を渡り歩いた。幾多の地獄を乗り越えた。敵と戦って、殺し合った。時に戦友の遺体が晒し者にされて、戦死者への冒涜へ憤慨することもあった。
 だが、遺骸を糧として増殖を繰り返す“フルングニル”のような敵は、初めてだった。

 ファイア・リグオンを、Coyoteを食い散らかす“フルングニル”どもへと咆哮する。
「……喰ってるんじゃない! 喰うのをやめろッ!」
 いつの間にか、小枝子の乗っていた“ディスポーザブル01”は霧散するように消えて、気付けば彼女はシャープな曲線で形作られたサイキックキャバリア“デモニック・ララバイ”に搭乗していた。

 生き残るために戦う。それは自分も、他の誰かも、そしてあの“フルングニル”たちも同じだ。
 戦って、勝てば生き残れる。負ければ死ぬ。そこまでは共通している。
 だが、あのオブリビオンマシンは敗者を捨て置かず、晒し者にするでもなく、食い散らかす。
 これは誇りある人間同士の戦いではない。人間と、獣の戦いだ。

 次の瞬間、胸の奥から湧き出て来る本能的な恐怖と嫌悪感は闘争心で洗い流されていた。
「壊してやる! そうだ、お前らを――どいつもこいつも!」
 胸部のパルスアトラクターから、爆音波が放出される。大気が揺れ動き、増殖体どもの機体がみしみしと不快な音を立てる。
「――オブリビオンマシンは敵だ! 壊せ!!」

 跳躍。漂うように増殖体どもの頭上を浮遊し――“デモニック・ララバイ”はその身から無数の棘を伸ばした。殺戮音叉と呼ばれるそれは、増殖体どもに鋭く突き刺さると内側から直に振動を伝導させて砕く。
「――奏でて、壊せッ!!」
 爆音波と共に散らばった自律式兵器“眼頭”が、超音波とビームで増殖体たちを攻撃し始める。

 荒野の戦場で、音を響かせ敵を砕く。
 その音はまるで泣き声のように悲しく――あるいは、葬送曲のように響き渡っていた。
成功 🔵🔵🔴